JP2921591B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

Info

Publication number
JP2921591B2
JP2921591B2 JP2202645A JP20264590A JP2921591B2 JP 2921591 B2 JP2921591 B2 JP 2921591B2 JP 2202645 A JP2202645 A JP 2202645A JP 20264590 A JP20264590 A JP 20264590A JP 2921591 B2 JP2921591 B2 JP 2921591B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording material
reversible thermosensitive
heat
thermosensitive recording
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2202645A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0485077A (ja
Inventor
吉彦 堀田
誠 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16460778&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2921591(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2202645A priority Critical patent/JP2921591B2/ja
Publication of JPH0485077A publication Critical patent/JPH0485077A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2921591B2 publication Critical patent/JP2921591B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は可逆性感熱記録材料に関し、詳しくは、画像
の形成及び消去を温度変化により何度も繰り返すことの
できる可逆性感熱記録材料に関する。
〔従来の技術〕
可逆的な記録及び消去が可能な感熱記録材料として
は、塩化ビニル樹脂等の中に高級脂肪酸等の有機低分子
物質を分散した感熱層を設けたものが特開昭55−154198
号等で知られている。また、サーマルヘッド等の加熱手
段の熱と圧力で表面が変形して透明部の透明度を低下さ
せることを防ぐために、紫外線硬化樹脂または電子線硬
化樹脂等の耐熱性樹脂を用いた保護層を設けたものが特
開平1−133781号、特開平2−566号などの公報に記載
されている。
しかし、これらの耐熱性樹脂の保護層を設けた可逆性
感熱記録材料は表面の変形は少ないものの、何枚も連続
してサーマルヘッドで印字した場合には、保護層の一部
が剥離してサーマルヘッドに付着し、それが蓄積すると
サーマルヘッドからの熱が伝達しにくくなり、遂には、
画像の形成に支障をきたすようになる。
また、可逆性感熱記録材料の表面に埃・ごみ等が付着
した場合もフィルムとサーマルヘッドとの間にそのホコ
リ等が留まり、その結果、サーマルヘッドからの熱を伝
達できず、埃・ごみ等がついた部分のみ画像が印字でき
なくなるという不都合が生じる。
更にまた、耐熱性樹脂の保護層表面は接着性が悪く、
印刷してもすぐインク皮膜が剥離してしまうという欠点
がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は従来のごとき欠点を解消し、多数枚連続印字
しても均一な画像が形成でき、及び、印刷性の良好な可
逆性感熱記録材料を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、第一に、支持体上に透明状態と白濁
状態とが熱により可逆的に変化する記録層を設け、更に
その上にエラストマー系材料からなる中間層を介するこ
となく耐熱性樹脂(但し、熱硬化性ホスファゼン化合物
を除く)を主成分とする保護層を設けた可逆的感熱記録
材料(但し、金属薄膜からなる反射層が記録層側とは反
対側に設けられているものを除く)であって、該保護層
の全部に有機又は無機填料が含有され、かつその含有量
が0.01〜5g/m2であることを特徴とする可逆的感熱記録
材料が提供される。
第二に、支持体上に透明状態と白濁状態とが熱により
可逆的に変化する記録層を設け、更にその上に耐熱性樹
脂を主成分とする保護層を設けた可逆的感熱記録材料に
おいて、該保護層の一部に有機又は無機填料が含有され
ていることを特徴とする可逆的感熱記録材料が提供され
る。
本発明者らは、このような構成を採用した可逆性感熱
記録材料によれば、サーマルヘッドで印字した時保護層
の一部がとれたカスや挨・ごみ等がサーマルヘッドに付
着したとしても、保護層表面は有機又は無機填料に凹凸
が形成されているため、その凹凸により、サーマルヘッ
ド上に付着したカス等は削られ、ヘッド上に蓄積され
ず、何枚も連続して印字しても均一な画像形成が可能と
なること、更には、保護層表面に印刷を施した場合、表
面の凹部に印刷インクがくい込み接着性が向上すること
をも確めた。本発明はこうした知見に基づいてなされた
ものである。
以下に、本発明を添付の図面に従いながら更に詳細に
説明する。
第1図はフィラーを保護層一部にのみ含有させた場合
の可逆性感熱記録材料の実施形態の三例を示している
が、勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
第1図(a)は、本発明に係る可逆性感熱記録材料
(以降「記録材料」又は「感熱体」と略記することがあ
る)1をカードに応用したもので中心部に表示部11を置
き、その周囲全体がフィラーの入った非表示部12であ
る。第1図(b)は非表示部12が表示部11の前後又は左
右にあり、第1図(a)のものより表示部11を広く必要
とする用途に適している。
第1図(c)は記録材料1をエンドレスベルト状と
し、表示装置に組み込んだ例を示したおり、ベルトの一
部に帯状にフィラーを含有した非表示部12を組み込んだ
ものである。なお、図中、2はサーマルヘッド、3は消
去用ヒートローラーを示している。
図面には、フィラー(填料)を保護層全体に含有した
形態の例は示してないが、その場合には、第1図に示し
た非表示部と表示部との区別がなくなり、全面均一にフ
ィラーを含有されたものとなる。
ところで、有機又は無機填料(フィラー)を保護層中
に多く含有させると、フィラーにより、光が散乱し、透
明状態における透明度が低下し、コントラストが低下す
る。そのため、全面にフィラーを含有させる場合にはフ
ィラーの付着量をあまり多くできない。保護層中の一部
にフィラーを含有させる場合は表示に用いない部分にフ
ィラーを入れ、表示に用いる部分にはフィラーを入れな
いか、又は、極く少量のみ含有させる。この場合は、フ
ィラーを含有させる部分のフィラー量の制限はなく、か
つ、表示する画像のコントラストの低下もないが、表示
に用いる部分の面積は限定される。
本発明で用いられる透明状態と白濁状態が熱により可
逆的に変化する可逆性感熱記録材料は、樹脂中に有機
低分子物質を分散したタイプ、ポリマーブレンドタイ
プ、液晶高分子等の相変化を利用したタイプのもの等
があげられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で用いられる前記の樹脂中に有機低分子物質
を分散したものは、樹脂母材と樹脂母材中に分散された
有機低分子物質とを主成分としてなり温度に依存して透
明度が可逆的に変化する感熱層を設けた可逆性感熱記録
材料である。この可逆性感熱記録材料は、前記のごとき
透明度変化(透明状態、白濁不透明状態)を利用してお
り、この透明状態と白濁不透明状態との違いは次のよう
に推測される。
すなわち、(i)透明の場合には樹脂母材中に分散さ
れた有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の大きな粒
子で構成されており、片側から入射した光は散乱される
こと無く、反対側に透過するため透明に見えること、ま
た、(ii)白濁の場合には有機低分子物質の粒子は有機
低分子物質の微細な結晶が集合した多結晶で構成され、
個々の結晶の結晶軸がいろいろな方向を向いているため
片側から入射した光は有機低分子物質粒子の結晶の界面
で何度も屈折し、散乱されるため白く見えること、等に
由来している。
第2図(熱による透明度の変化を表わしている)にお
いて、樹脂母材と、この樹脂母材中に分散された有機低
分子物質とを主成分とする感熱体は、例えばT0以下の常
温では白濁不透明状態にある。これを温度T2に加熱する
と透明になり、この状態で再びT0以下の常温に戻しても
透明のままである。これは温度T2からT0以下に至るまで
に有機低分子物質が半溶融状態を経て多結晶から単結晶
へと結晶が成長するためと考えられる。更にT3以上の温
度に加熱すると、最大透明度と最大不透明度との中間の
半透明状態になる。次に、この温度を下げて行くと、再
び透明状態をとることなく最初の白濁不透明状態に戻
る。これは温度T3以上で有機低分子物質が溶融後、冷却
されることにより多結晶が析出するためであると考えら
れる。なお、この不透明状態のものをT1〜T2間の温度に
加熱した後、常温、即ちT0以下の温度に冷却した場合に
は透明と不透明との中間の状態をとることができる。ま
た、前記常温で透明になったものも再びT3以上の温度に
加熱し、常温に戻せば、再び白濁不透明状態に戻る。即
ち、常温で不透明及び透明の両形態並びにその中間状態
をとることができる。
従って、熱を選択的に与えることにより感熱体を選釈
的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁に透明画像を形成
することができ、その変化は何回も繰り返することが可
能である。そして、このような感熱体の背面に着色シー
トを配置すれば、白地に着色シートの色の画像または着
色シートの色の地に白色の画像を形成することができ
る。また、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)など
で投影すれば、白濁部は暗部になり、透明部は光が透過
しスクリーン上では明部となる。
感熱層の厚みは1〜30μmが好ましく、2〜20μmが
さらに好ましい。感熱層が厚すぎると層内での熱の分布
が発生し均一に透明化することが困難となる。また、感
熱層が薄すぎると白濁度が低下しコントラストが低くな
る。なお、感熱層中の脂肪酸の量を増加させると白色度
を増すことができる。
このような可逆性感熱記録材料を用いて画像の形成と
消去とを行なうには、画像形成用と画像消去用の二つの
サーマルヘッドを持つか、若しくは、印加エネルギー条
件を変化させることにより画像形成と画像消去を行なう
単一のサーマルヘッドを持つものの使用が有効である。
前者の場合には、2つのサーマルヘッドが必要なため
装置のコストは上がるが、それぞれのサーマルヘッドの
エネルギー印加条件を別々にし可逆性感熱記録材料を1
回通せば、画像の形成と消去を行なうことでができる。
後者の場合には、一つのサーマルヘッドで画像の形成と
消去を行なうため、該記録材料が通過する1回にサーマ
ルヘッドにエネルギーを印加する条件を画像を形成する
部位、消去する部位に合わせて細かく変えていくか、ま
たは一度記録材料上の画像を消去した後もう一度記録材
料を逆向きに走行させ別のエネルギー条件で画像を形成
する等、操作は複雑化するがサーマルヘッドが1つであ
るため装置コストは安くなる。
これらの他にも、第1図(c)に示したごとき装置に
よっても行なうことができる。
本発明で用いられる可逆性感熱記録材料を作るには一
般に(1)樹脂母材及び有機低分子物質の2成分を溶解
した溶液、又は(2)樹脂母材の溶液(溶剤としては有
機低分子物質のうちの少なくとも1種を溶解しないもの
を用いる)に有機低分子物質を微粒子状に分散した分散
液をプラスチックシート、ガラス板などの透明支持体上
に塗布乾燥して感熱層を形成し、更に、その上に一部又
は全面に填料を含有した保護層を形成することにより作
られる。
感熱層又は記録材料形成用溶剤としては、母材及び有
機低分子物質の種類によって種々選択できるが、例えば
テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、エタノー
ル、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。なお、分散液
を使用した場合はもちろんであるが、溶液を使用した場
合も得られる感熱層又は記録材料中では有機低分子物質
は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
感熱記録層に使用される樹脂母材は有機低分子物質を
均一に分散保持した層を形成すると共に、最大透明時の
透明度に影響を与える材料である。このため樹脂母材は
透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の良い樹脂
が好ましい。このような樹脂としてはポリ塩化ビニル;
塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル〜酢酸ビ
ニル〜ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル〜酢酸ビ
ニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビニル〜アクリレート
共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン〜塩化ビニル共重合体、塩化ビニリ
デン〜アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系
共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレー
ト又はポリメタクリレート或いはアクリレート〜メタク
リレート共重合体;シリコン樹脂等が挙げられる。これ
らは単独で或いは2種以上混合して使用される。
一方、有機低分子物質としては記録材料中で熱により
多結晶から単結晶に変化するもの(第2図に示した温度
T1〜T3の範囲で変化するもの)であればよく、一般に融
点30〜200℃好ましくは50〜150℃程度のものが使用され
る。このような有機低分子物質としてはアルカノール;
アルカンジオール;ハロゲンアルカノールまたはハロゲ
ンアルカンジオール;アルキルアミン;アルカン;アル
ケン;アルキン;ハケゲンアルカン;ハロゲンアルケ
ン;ハロゲンアルキン;シクロアルカン;シクロアルケ
ン;シクロアルキン;飽和または不飽和モノまたはジカ
ルボン酸又はこれらのエステル、アミド又はアンモニウ
ム塩;飽和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらの
エステル、アミド又はアンモニウム塩;アリルカルボン
酸またはそれらのエステル、アミド又はアンモニウム
塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミド又はアンモニウム塩;チオアルコール;チオ
カルボン酸又はそれらのエステル、アミンまたはアンモ
ニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステル等が挙
げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使用さ
れる。これらの化合物の炭素数は10〜60、好ましくは10
〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中のアルコール
基部分は飽和していてもよく、またハロゲン置換されて
いてもよい。いずれにしても有機低分子物質は分子中に
酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例えば
−OH、−COOH、−CONH、−COOR、−NH、−NH2、−S
−、−S−S−、−0−、ハロゲン等を含む化合物であ
ることが好ましい。
更に具体的にはこれら化合物にはラウリン酸、トリデ
カン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラギン
酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、
ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシ
ル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシ
ル、ベヘン酸ドデシル等の高級脂肪酸のエステル; 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以上の高級脂肪酸
が好ましく、炭素数16〜24の高級脂肪酸が更に好まし
い。
なお、感熱層中の有機低分子物質と樹脂母材との割合
は重量比で2:1〜1:16程度が好ましく、1:1〜1:3が更に
好ましい。母材の比率がこれ以下になると、有機低分子
物質を母材中に保持した膜を形成することが困難とな
り、またこれ以上になると、有機低分子物質の量が少な
いため、不透明化が困難になる。
感熱層には以上の成分の他に、透明画像の形成を容易
にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の添加物を添
加することができる。これらの添加物の具体例は次の通
りである。
高沸点溶剤の例; リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシ
ル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイ
ン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フ
タル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n
−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル
酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸
ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジ
ブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−
2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキ
シル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチル
ヘキシル、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリ
エチレングリコールジ−2−エチルブチラート、アセチ
ルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、
ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸
トリブチル。
界面活性剤、その他の添加物の例; 多価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール
高級アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エス
テル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級
脂肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又
はポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイ
ド付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼ
ンスルホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳香
族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホン
酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エステ
ルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖アルキル
アクリレート;アクリル系オルゴマー;ポリ長鎖アルキ
ルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレート〜アミ
ン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水マレイン酸共
重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重合体。
また、本発明で用いられる前記のポリマーブレンド
タイプの記録材料としては、安定な2種類以上のポリマ
ーをブレンドした薄層からなり、一定温度以下の低温側
では均一な相溶状態にあり、この低温度よりも高温側で
はポリマー同志は相分離状態にあるというものである。
用いたポリマー間で光の屈折率が異なる物を用いれば、
相溶状態では一様な透明性を有するが、高温側の相分離
状態では光の散乱により不透明なフィルムとなる。ポリ
マーブレンド系はLCST型(Lower Critical Solution Te
mpreture)相図を示す系として、数種類のポリマーの組
み合せについて知られている。例えば、ポリフッ化ビニ
リデンとポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレ
ート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリ
レート等との組み合せ、及びポリカプロラクトンとポリ
カーボネートの組み合せ(R.E.Bernstein et.al.,Macro
molecules 10 P681〜(1977))、ポリスチエンとポリ
ビニルメチルエーテル(M.Bank et.al.,J.Polym.Sci.A-
2.10 P1097〜(1972))、スチレン−アクリロニトリル
コポリマーとポリカプロラクトク(L.P.McMaster.Macro
molecules 6 P760〜(1973))、スチレン−アクリロニ
トリルコポリマーとポリメチルメタクリレート(L.P.Mc
Master Polym.Prepr.,15 P254〜(1974))、ポリ硝酸
ビニルとポリメチルアクリレート(秋山三郎他、高分子
論文集33 P238〜(1976))、ポリフッ化ビニリデンと
ポリビニルメチルケトン(D.R.Paul et.al.,Polym.Eng.
Sci.,18 P1225〜(1978))、或はエチレン−酢酸ビニ
ルコポリマーと塩素化ゴム(J.Leffingwell,et.al.,Pol
ym.Prepr.,14 P596〜(1973))等々である。
これらのポリマーの組み合せはブレンド比にもよる
が、100〜200℃に加温することにより相分離を引き起
し、程度の差はあるものの加熱されない場所に比べて光
散乱が観察され不透明化する。また、上記高分子記録材
料は加熱相分離状態から急激に冷却することにより、相
分離状態を固定化でき、又固定化した相分離の状態を再
び分離温度以上に加熱し徐冷すると元の相溶状態に戻
る。
更にまた、本発明で用いられる前記の透明状態と白
濁状態が可逆的に変化する記録材料の例としては高分子
液晶の相変化を利用したものである。
ここではサーモトロピック液晶性でネマティック相、
スメクティック相、コレステリィック相等を示す材料を
用いることができる。この例としては、例えばメタクリ
ル酸ポリマーやシロキサンポリマー等を主鎖とした低分
子液晶をペンダント状に付加したいわゆる側鎖型高分子
液晶、また、高強度高弾性耐熱性繊維や樹脂の分野で用
いられているポリエステル系又はポリアミド系等の主鎖
型高分子液晶等である。
本発明の保護層に用いられる耐熱性樹脂としてはシリ
コーン系ゴム、シリコーン樹脂(特開昭63−221087号公
報に記載)、ポリシロキサングラフトポリマー(特開昭
63−317385号公報に記載)、紫外線硬化樹脂又は電子線
硬化樹脂(特開平2−566号公報に記載)等が挙げられ
る。
保護層中の溶剤、モノマー成分から可逆性記載記録材
料を保護するために保護層を前記又はの可逆性記
録材料との間にポリアミド等の中間層を設けることも可
能である。
保護層中に含有させる有機または無機の填料(フィラ
ー)としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、ケイ
酸アルミニウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化カルシウ
ム、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン樹脂等の無機及び
有機の微粉末が挙げられる。
フィラーの平均粒径は0.01〜10μm程度が好ましい。
0.01より小さいとサーマルヘッド上のカス、ほこり等を
除去する効果が低減し、10μmより大きくなると感度が
低下する。
保護層の厚みは用途により異なるが1〜20μmが好ま
しい。これ以下の厚さになると保護効果が下がり、これ
以上の厚さになると熱感度が低下する。
保護層中に含有されるフィラーの量は保護層全面にフ
ィラーを入れる場合は、0.01g/m2〜5g/m2程度が好まし
い。これ以下の量になるとサーマルヘッド上のカス、埃
・ごみ等を除去する効果が少なくなり、逆に、これ以上
の量になると透明部の透明度の劣化が大きくなる。ま
た、保護層の一部にフィラーを混入させる場合は0.01g/
m2〜10g/m2が好ましい。これ以下の量になるとサーマル
ヘッドのカスホコリを除去する効果が少なくなり、逆
に、これ以上の量にしたとしても効果は同じになる。
また、これらの記録材料は各種の薬品等に溶解しにく
いため、アルコールなどに浸漬しても画像が消失してし
まうことはない。更に、これらの記録材料は光の散乱を
利用するため、光を吸収せず、従って、光による褪色も
ない。
〔実施例〕
ここでの部及び%はいずれも重量基準である。
実施例1 約188μm厚の白色PET上に γ−Fe2O3 10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(UCC社製、VAGH) 10部 イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートL5
0%トルエン溶液) 2部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約10
μm厚の磁気記録層を設けた。その上に 特殊アクリル系紫外線硬化樹脂(大日本インキ社製ユニ
ディックC7−164、49%酢酸ブチル溶液) 10部 トルエン 4部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後80W/
cmの紫外線ランプで紫外線を5秒間照射して約1.8μm
厚の平滑層を設けた。その上にAlを約400Å厚となるよ
うに真空蒸着し、光反射層を設けた。さらにその上に ベヘン酸 6部 エイコサン2酸 4部 フタル酸ジアリル 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体20部 (電気化学工業社製、デンカビニール#1000P) THF(テトラヒドロフラン) 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約
5μm厚の感熱層(可逆性感熱記録層)を設けた。更に
その上に、 ポリアミド樹脂(東レ社製、CM8000) 10部 メチルアルコール 90部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約
0.5μm厚の中間層を設け、さらにその上に、 ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブ
チル溶液(大日本インキ化学社製、ユニディックC7−15
7) 10部 シリカ(サイロイド244富士デヴィソン化学社製)0.1部 トルエン 10部 よりなる液を均一に分散した後、ワイヤーバーで塗布
し、加熱乾燥後80W/cmの紫外線ランプで硬化させ、約2
μm厚のオーバーコート層を設けてオーバーコート層の
全面に填料を含有した磁気カード用可逆性感熱記録材料
を作成した。
実施例2 約100μm厚の透明なポリエステルフィルム上に ステアリン酸 8部 エイコサン2酸 2部 フタル酸ジ2−エチルヘキシル 3部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(UCC社製 VYHH) 30部 THF 180部 トルエン 20部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し加熱乾燥して約15
μm厚の可逆性感熱記録層を設けた。
さらに、その上に ポリアミド樹脂(東レ社製、CM8000) 10部 エチルアルコール 90部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して、
約1μm厚の中間層を設けた。
さらにその上に ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブ
チル溶液(ユニディック17−824−9:大日本インキ化学
社製) 10部 炭酸カルシウム(カルライトSA:白石カルシウム社製) 1部 トルエン 10部 よりなる液を均一に分散した後、第1図(b)に示した
ものの非表示部のみに印刷し加熱乾燥後、80W/cmの紫外
線ランプで硬化させ、約8μm厚のオーバーコート層を
設けて、そして、そのオーバーコート層液から炭酸カル
シウムの除いた均一な溶液を第1図(b)における表示
部に印刷し、加熱乾燥後、80W/cmの紫外線ランプで硬化
させ、約8μm厚のオーバーコート層を設けオーバーコ
ート層の一部にフィラーを含有したOHPフィルム用可逆
性感熱記録材料を作成した。
実施例3 実施例2と同様にして、透明ポリエステルフィルム上
に可逆性感熱記録層、中間層を形成した。
さらにその上に、 ポリシロキサングラフトポリマー(日本触媒化学工業社
製R−24) 10部 硬化剤(同上用) 0.4部 水酸化アルミニウム(ミズカシルP−527;水沢化学社
製) 10部 ジオキサン 20部 よりなる液を均一に分散した後、フィルムの一部に塗工
し、さらにフィルムの残りの部分に水酸化アルミニウム
を除いた溶液を塗布し、加熱乾燥後約4μmのオーバー
コート層を形成した後、第1図(c)に示すようエンド
レスベルト状にした。
比較例1 オーバーコート層のシリカを除いた以外は実施例1と
同様にして可逆性感熱記録材料を作成した。
比較例2 オーバーコート層の炭酸カルシウムを除いた以外は実
施例2と同様にして可逆性感熱記録材料を作成した。
比較例3 オーバーコート層の水酸化アルミニウムを除いた以外
は実施例3と同様にして可逆性感熱記録材料を作成し
た。
以上のようにして作成した可逆性感熱記録材料を80℃
に加熱し透明化した後、サーマルヘッド上で白濁画像を
形成したところ、実施例1及び2、比較例1及び2では
100m分印字したところで比較例1,2ではスジ状に印字で
きなかった部分が発生したのに対し、実施例1,2では何
んら問題なく印字可能であった。
一方、実施例3、比較例3ではサーマルヘッド2の印
字・画像形成及びヒートローラーでの画像消去を100回
くり返したところ、比較例3ではスジ状に印字できない
部分が発生したのに対し、実施例3では何等問題なく印
字可能であった。
さらに実施例1、比較例1の保護層上にオセフット印
刷試験機(熊谷理機工業社製)を用い、UVオフセットイ
ンキ(諸星インキ社製CAR−M)で印刷し、紫外線ラン
プを照射し硬化させた後テープ剥離テストを行なったと
ころ、比較例1では印刷部がはがれたのに対し、実施例
1では印刷のはがれはなかった。
〔発明の効果〕
実施例の記載から明らかなように、本発明の可逆性感
熱記録材料は保護層中の一部または全面に有機または無
機填料を含有しているので保護層の一部が剥離したもの
や、埃・ごみ等はサーマルヘッド上に蓄積されず、連続
して印字しても均一な画像が形成され、さらに保護層表
面に印刷しても剥離しにくいという効果がもたらされ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の可逆性感熱記録材料の実施形態の三例
を示した図である。 第2図は熱による透明度変化を説明するための図であ
る。 1……可逆性感熱記録材料 (11……表示部、12……非表示部) 2……サーマルヘッド 3……ヒートローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−221087(JP,A) 特開 昭63−256489(JP,A) 特開 平2−269097(JP,A) 特開 平3−180389(JP,A) 特開 平3−180390(JP,A) 特開 平2−258287(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に透明状態と白濁状態とが熱によ
    り可逆的に変化する記録層を設け、更にその上にエラス
    トマー系材料からなる中間層を介することなく耐熱性樹
    脂(但し、熱硬化性ホスファゼン化合物を除く)を主成
    分とする保護層を設けた可逆的感熱記録材料(但し、金
    属薄膜からなる反射層が記録層側とは反対側に設けられ
    ているものを除く)であって、該保護層の全部に有機又
    は無機填料が含有され、かつその含有量が0.01〜5g/m2
    であることを特徴とする可逆的感熱記録材料。
  2. 【請求項2】支持体上に透明状態と白濁状態とが熱によ
    り可逆的に変化する記録層を設け、更にその上に耐熱性
    樹脂を主成分とする保護層を設けた可逆的感熱記録材料
    において、該保護層の一部に有機又は無機填料が含有さ
    れていることを特徴とする可逆的感熱記録材料。
  3. 【請求項3】保護層の一部に含有される有機又は無機填
    料の含有量が0.01〜10g/m2であることを特徴とする可逆
    的感熱記録材料。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3何れか記載の可逆的感熱記
    録材料を用いて加熱により画像の形成及び/又は消去を
    行うことを特徴とする画像記録方法。
JP2202645A 1990-07-30 1990-07-30 可逆性感熱記録材料 Expired - Lifetime JP2921591B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2202645A JP2921591B2 (ja) 1990-07-30 1990-07-30 可逆性感熱記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2202645A JP2921591B2 (ja) 1990-07-30 1990-07-30 可逆性感熱記録材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0485077A JPH0485077A (ja) 1992-03-18
JP2921591B2 true JP2921591B2 (ja) 1999-07-19

Family

ID=16460778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2202645A Expired - Lifetime JP2921591B2 (ja) 1990-07-30 1990-07-30 可逆性感熱記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2921591B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09142037A (ja) * 1995-11-17 1997-06-03 Ricoh Co Ltd 可逆性感熱記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0485077A (ja) 1992-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3177060B2 (ja) 可逆性感熱記録ラベル及びカード
JPH058538A (ja) 可逆性感熱記録材料
JP2921591B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH07179061A (ja) 可逆性感熱記録材料の画像消去方法
US6060425A (en) Reversible thermosensitive recording material
US5643851A (en) Reversible thermosensitive recording label and reversible thermosensitive recording card
JP3164383B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH07179060A (ja) カード処理方法
JP2972896B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPS63317385A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH0538873A (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3134900B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH0615958A (ja) 消去装置
JPH08290660A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH04347684A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH0512163U (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3047001B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH02258287A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH0852943A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH04275177A (ja) 可逆性感熱記録材料
JP2662680B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH07125439A (ja) 可逆性感熱記録媒体の画像消去方法及びその装置
JPH05185720A (ja) 可逆性感熱記録材料の製造方法
JP3458240B2 (ja) 画像記録方法
JPH07164648A (ja) 可逆性感熱記録材料の繰返し記録方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080430

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430

Year of fee payment: 12