JPH08290660A - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

Info

Publication number
JPH08290660A
JPH08290660A JP7098536A JP9853695A JPH08290660A JP H08290660 A JPH08290660 A JP H08290660A JP 7098536 A JP7098536 A JP 7098536A JP 9853695 A JP9853695 A JP 9853695A JP H08290660 A JPH08290660 A JP H08290660A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
recording material
curl
heat
reversible thermosensitive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7098536A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Nogiwa
通 野際
Yukio Konagaya
行夫 小長谷
Takao Igawa
隆生 井川
Akihide Ito
彰英 伊藤
Nobuyoshi Sugiyama
信好 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP7098536A priority Critical patent/JPH08290660A/ja
Publication of JPH08290660A publication Critical patent/JPH08290660A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感熱層側へのカールを防止し、又、感熱層の
反対側の面が耐傷性をもつ可逆性感熱記録材料の提供。 【構成】 支持体の感熱層面とは反対側に紫外線及び/
又は電子線硬化性樹脂からなるカール防止層を設けた可
逆性感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可逆性感熱記録材料に関
し、詳しくは情報の記録及び消去を温度変化により何度
も繰り返すことのできる可逆性感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一時的な画像形成が行え、不要と
なった時にはその画像の消去ができるようにした可逆性
感熱記録材料が注目されている。その代表的なものとし
ては、ガラス転移温度(Tg)が50〜60℃から80
℃未満である低ガラス転移温度の塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体のような樹脂母材中に高級脂肪酸のような有
機低分子物質を分散した可逆性感熱記録材料が知られて
いる(特開昭54−119377号、特開昭55−15
4198号などの公報)。また、サーマルヘッド等の加
熱手段の熱と圧力で表面が変形して透明部の透明度を低
下させることを防ぐために、紫外線硬化樹脂又は電子線
硬化樹脂等の耐熱性樹脂を用いた保護層を設けたものが
特開平1−133781号、特開平2−566号などの
公報に記載されている。しかし、これらの可逆性感熱記
録材料はサーマルヘッド等の加熱手段を用いて画像の記
録及び消去を多数回繰り返すと、サーマルヘッド等の熱
により感熱層側にカールしてしまう欠点があった。また
印字及び消去が多数回繰り返すため可逆性感熱記録材料
の感熱層とは反対面の支持体側にキズが発生する欠点も
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
欠点を解消し、サーマルヘッド等の熱と圧力を同時に加
える加熱手段を用いて情報の記録−消去を繰返し行って
も感熱層側へのカールがほとんどなく、感熱層の反対面
へのキズの少ない可逆性感熱記録材料を提供するもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討した
結果、感熱層側とは反対側にカール防止層を配設するこ
とにより解決し得ることを知見し、本発明に至った。す
なわち、本発明は、支持体上に可逆的に変化する感熱層
を設け、さらに該支持体の感熱層面とは反対側にカール
防止層を設けた可逆性感熱記録材料である。以下に、本
発明をさらに詳細に説明する。本発明における透明状態
と白濁状態が熱により可逆的に変化する可逆性感熱記録
材料は、樹脂中に有機低分子物質を分散したタイプ、
ポリマーブレンドタイプ、液晶高分子等の相変化を
利用したタイプのもの等があげられるが、これらに限定
されるものではない。
【0005】本発明で用いられる前記の樹脂中に有機
低分子物質を分散したものは、樹脂母材と樹脂母材中に
分散された有機低分子物質とを主成分としてなり温度に
依存して透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた可逆
性感熱記録材料である。この可逆性感熱記録材料は、前
記の如き透明度変化(透明状態、白濁不透明状態)を利
用しており、この透明状態と白濁不透明状態との違いは
次のように推測される。すなわち、(i)透明の場合に
は樹脂母材中に分散された有機低分子物質の粒子は有機
低分子物質の大きな粒子で構成されており、片側から入
射した光は散乱されることなく、反対側に透過するため
透明に見えること、また、(ii)白濁の場合には有機低
分子物質の粒子は有機低分子物質の微細な結晶が集合し
た多結晶で構成され、個々の結晶の結晶軸がいろいろな
方向を向いているため片側から入射した光は有機低分子
物質粒子の結晶の界面で何度も屈折し、散乱されるため
白く見えること、等に由来している。
【0006】図1(熱による透明度の変化を表わしてい
る)において、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された
有機低分子物質とを主成分とする感熱層は、例えばT0
以下の常温では白濁不透明状態にある。これを温度T2
に加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下の常
温に戻しても透明のままである。これは温度T2からT0
以下に至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経て多
結晶から単結晶へと結晶が成長するためと考えられる。
更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大不
透明度との中間の半透明状態になる。次にこの温度を下
げていくと、再び透明状態をとることなく最初の白濁不
透明状態に戻る。これは温度T3以上で有機低分子物質
が溶融後、冷却されることにより多結晶が析出するため
であると考えられる。なお、この不透明状態のものをT
1〜T2間の温度に加熱した後、常温、即ちT0以下の温
度に冷却した場合には透明と不透明との中間の状態をと
ることができる。また、前記常温で透明になったものも
再びT3以上の温度に加熱し、常温に戻せば、再び白濁
不透明状態に戻る。即ち、常温で不透明及び透明の両形
態並びにその中間状態をとることができる。
【0007】従って熱を選択的に与えることにより感熱
体を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁に透明画
像を形成することができ、その変化は何回も繰り返すこ
とが可能である。そして、このような感熱層の背面に着
色シートを配置すれば、白地に着色シートの色の画像又
は着色シートの色の地に白色の画像を形成することがで
きる。また、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)
などで投影すれば、白濁部は暗部になり、透明部は光が
透過しスクリーン上では明部となる。感熱層の厚さは1
〜30μmが好ましく、2〜20μmがさらに好まし
い。感熱層が厚すぎると層内での熱の分布が発生し均一
に透明化することが困難となる。また、感熱層が薄すぎ
ると白濁度が低下しコントラストが低くなる。なお、感
熱層中の脂肪酸の量を増加させると白色度を増すことが
できる。このような可逆性感熱記録材料を用いて画像の
形成と消去とを行うには、画像形成用と画像消去用の二
つのサーマルヘッドを持つか、もしくは印加エネルギー
条件を変化させることにより画像形成と画像消去を行う
単一のサーマルヘッドを持つものの使用が有効である。
【0008】前者の場合には2つのサーマルヘッドが必
要なため装置のコストは上がるが、それぞれのサーマル
ヘッドのエネルギー印加条件を別々にし可逆性感熱記録
材料を1回通せば、画像の形成と消去を行うことができ
る。後者の場合には、一つのサーマルヘッドで画像の形
成と消去を行うため、該記録材料が通過する1回にサー
マルヘッドにエネルギーを印加する条件を画像を形成す
る部位、消去する部位に合わせて細かく変えていくか、
または一度記録材料上の画像を消去した後もう一度記録
材料を逆向きに走行させ別のエネルギー条件で画像を形
成する等、操作は複雑化するがサーマルヘッドが1つで
あるため装置コストは安くなる。本発明で用いられる可
逆性感熱記録材料を作るには一般に(1)樹脂母材及び
有機低分子物質の2成分を溶解した溶液、又は(2)樹
脂母材の溶液(溶剤としては有機低分子物質のうちの少
なくとも1種を溶解しないものを用いる)に有機低分子
物質を微粒子状に分散した分散液をプラスチックシー
ト、支持体上に塗布乾燥して感熱層を形成し、更にその
上に保護層を形成することにより作られる。
【0009】感熱層又は記録材料形成用溶剤としては、
母材及び有機低分子物質の種類によって種々選択できる
が、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、
エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。な
お、分散液を使用した場合はもちろんであるが、溶液を
使用した場合も得られる感熱層又は記録材料中では有機
低分子物質は微粒子として析出し、分散状態で存在す
る。感熱層に使用される樹脂母材は有機低分子物質を均
一に分散保持した層を形成すると共に、最大透明時の透
明度に影響を与える材料である。このため樹脂母材は透
明性が良く、機械的に安定で、かつ成膜性の良い樹脂が
好ましい。このような樹脂としてはポリ塩化ビニル;塩
化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル〜酢酸ビニ
ル〜ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル〜酢酸ビニ
ル〜マレイン酸共重合体、塩化ビニル〜アクリレート共
重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン〜塩化ビニル共重合体、塩化ビニリ
デン〜アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系
共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレー
ト又はポリメタクリレートあるいはアクリレート〜メタ
クリレート共重合体;シリコン樹脂等が挙げられる。こ
れらは単独であるいは2種以上混合して使用される。
【0010】一方、有機低分子物質としては記録材料中
で熱により多結晶から単結晶に変化するもの(図1に示
した温度T1〜T3の範囲で変化するもの)であればよ
く、一般に融点30〜200℃好ましくは50〜150
℃程度のものが使用される。このような有機低分子物質
としてはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンア
ルカノール又はハロゲンアルカンジオール;アルキルア
ミン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカ
ン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアル
カン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和又は不飽
和モノまたはジカルボン酸又はこれらのエステル、アミ
ド又はアンモニウム塩;飽和又は不飽和ハロゲン脂肪酸
又はこれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;ア
リルカルボン酸又はそれらのエステル、アミド又はアン
モニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸又はそれらのエ
ステル、アミド又はアンモニウム塩;チオアルコール;
チオカルボン酸又はそれらのエステル、アミン又はアン
モニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステル等が
挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使用
される。これらの化合物の炭素数は10〜60、好まし
くは10〜38、特に10〜30が好ましい。エステル
中のアルコール基部分は飽和していてもよく、またハロ
ゲン置換されていてもよい。いずれにしても有機低分子
物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少なく
とも1種、例えば−OH,−COOH,−CONH,−
COOR,−NH,−NH2,−S−,−S−S−,−
O−,ハロゲン等を含む化合物であることが好ましい。
【0011】更に具体的にはこれら化合物にはラウリン
酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、
アラギン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸
メチル、ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸オク
タデシル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テト
ラデシル、ベヘン酸ドデシル等の高級脂肪酸のエステ
ル;
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】等のエーテル又はチオエーテル等がある。
中でも本発明では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ステ
アリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以
上の高級脂肪酸が好ましく、炭素数16〜24の高級脂
肪酸が更に好ましい。なお、感熱層中の有機低分子物質
と樹脂母材との割合は重量比で2:1〜1:16程度が
好ましく、1:1〜1:3が更に好ましい。母材の比率
がこれ以下になると、有機低分子物質を母材中に保持し
た膜を形成することが困難となり、またこれ以上になる
と、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化が困難
になる。感熱層には以上の成分の他に、透明画像の形成
を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の添加
物を添加することができる。これらの添加物の具体例は
次のとおりである。
【0015】高沸点溶剤の例;リン酸トリブチル、リン
酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リ
ン酸トリクレジル、オレイン酸ブチル、フタル酸ジメチ
ル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ
ヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2
−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジ
オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチ
ルベンジル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−
ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼラ
イン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、
セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコ
ールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−
エチルブチラート、アセチルリシノール酸メチル、アセ
チルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコ
レート、アセチルクエン酸トリブチル。
【0016】界面活性剤、その他の添加物の例;多価ア
ルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アル
キルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高
級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高
級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプ
ロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加
物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスル
ホン酸のNa,Ca,Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳
香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホ
ン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エス
テルのCa,Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖
アルキルアクリレート;アクリル系オリゴマー;ポリ長
鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレー
ト〜アミン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水マレ
イン酸共重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重合
体。また本発明で用いられる前記のポリマーブレンド
タイプの記録材料としては、安定な2種類以上のポリマ
ーをブレンドした薄層からなり、一定温度以下の低温側
では均一な相溶状態にあり、この低温度よりも高温側で
はポリマー同志は相分離状態にあるというものである。
用いたポリマー間で光の屈折率が異なる物を用いれば、
相溶状態では一様な透明性を有するが、高温側の相分離
状態では光の散乱により不透明なフィルムとなる。
【0017】ポリマーブレンド系はLCST型(Low
er Critical Solution Temp
reture)相図を示す系として、数種類のポリマー
の組合せについて知られている。例えばポリフッ化ビニ
リデンとポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレ
ート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリ
レート等との組合せ、及びポリカプロラクトンとポリカ
ーボネートの組合せ〔R.E.Bernstein e
t.al.,Macromolecules10 P6
81〜(1977)〕、ポリスチレンとポリビニルメチ
ルエーテル〔M.Bank et.al.,J.Pol
ym.Sci.A−2.10 P−1097〜(197
2)〕、スチレン−アクリロニトリルコポリマーとポリ
カプロラクトン〔L.P.McMaster.Macr
omolecules 6 P760〜(197
3)〕、スチレン−アクリロニトリルコポリマーとポリ
メチルメタクリレート〔L.P.McMaster P
olym.Prepr.,15P254〜(197
4)〕、ポリ硝酸ビニルとポリメチルアクリレート〔秋
山三郎他、高分子論文集33 P238〜(197
6)〕、ポリフッ化ビニリデンとポリビニルメチルケト
ン〔D.R.Paul et.al.,Polym.E
ng.Sci.,18 P1225〜(1978)〕、
あるいはエチレン−酢酸ビニルコポリマーと塩素化ゴム
〔J.Leffingwell.et.al.,Pol
ym.Prepr.,14 P596〜(1973)〕
等々である。
【0018】これらのポリマーの組合せはブレンド比に
もよるが、100〜200℃に加温することにより相分
離を引き起し、程度の差はあるものの加熱されない場所
に比べて光散乱が観察され不透明化する。また、上記高
分子記録材料は加熱相分離状態から急激に冷却すること
により、相分離状態を固定化でき、また固定化した相分
離の状態を再び分離温度以上に加熱し徐冷すると元の相
溶状態に戻る。更に又、本発明で用いられる前記の透
明状態と白濁状態が可逆的に変化する記録材料の例とし
ては高分子液晶の相変化を利用したものである。ここで
はサーモトロピック液晶性でネマティック相、スメクテ
ィック相、コレステリィック相等を示す材料を用いるこ
とができる。この例としては、例えばメタクリル酸ポリ
マーやシロキサンポリマー等を主鎖とした低分子液晶を
ペンダント状に付加したいわゆる側鎖型高分子液晶、ま
た、高強度高弾性耐熱性繊維や樹脂の分野で用いられて
いるポリエステレ系又はポリアミド系等の主鎖型高分子
液晶等である。また、磁気記録層は、フェライト微粉末
等の公知の磁性材料をバインダー樹脂中に均一分散した
層であり、バインダー樹脂としては公知の磁気記録層形
成用樹脂はいずれも使用可能である。該層は、印刷法や
塗工法等の公知法で形成可能である。
【0019】本発明におけるカール防止層は、その厚み
は支持体や感熱層の厚みにより異なるが、2.0〜2
0.0μm程度が好ましい。2.0μmよりも薄いと感
熱層側へのカールが防止しにくくなり、またカール防止
層の硬化度合も低い。反対にカール防止層の厚みが20
μmを越えるとカール防止層側にカールしてしまう。さ
らに磁気層上にカール防止層を設けたタイプではカール
防止層の厚みが20μmを越えるとスペーシングガスの
問題が生じる。本発明においてカール防止層に使用され
る材料としては、紫外線硬化性樹脂及び/又は電子線硬
化性樹脂が熱収縮率が高く、感熱層側へのカールを防止
するので好ましい。紫外線硬化性樹脂としては紫外線照
射により重合反応を起こし、硬化して樹脂となるモノマ
ー又はオリゴマー(又はプレポリマー)であれば全て使
用できる。このようなモノマー又はオリゴマーとしては
(ポリ)エステルアクリレート、(ポリ)ウレタンアク
リレート、エポキシアクリレート、ポリブタジエンアク
リレート、シリコーンアクリレート等やメラミンアクリ
レートがある。(ポリ)エステルアクリレートは1,6
−ヘキサンジオール、プロピレングリコール(プロピレ
ンオキサンドとして)、ジエチレングリコール等の多価
アルコールとアジピン酸、無水フタル酸、トリメリット
酸等の多塩基酸とアクリル酸とを反応させたものであ
る。その構造例を(a)〜(c)に示す。
【0020】(a)アジピン酸/1,6−ヘキサンジオ
ール/アクリル酸
【0021】
【化3】
【0022】(b)無水フタル酸/プロピレンオキサイ
ド/アクリル酸
【0023】
【化4】
【0024】(c)トリメリット酸/ジエチレングリコ
ール/アクリル酸
【0025】
【化5】
【0026】(ポリ)ウレタンアクリレートはトリレン
ジイソシアネート(TDI)のようなイソシアネート基
を有する化合物にヒドロキシ基を有するアクリレートを
反応させたものである。その構造例を(d)に示す。な
おHEAは2−ヒドロキシエチルアクリレート、HDO
は1,6−ヘキサンジオール、ADAはアジピン酸の略
である。
【0027】
【化6】
【0028】エポキシアクリレートは構造から大別して
ビスフェノールA型、ノボラック型、脂環型とがあり、
これらエポキシ樹脂のエポキシ基をアクリル酸でエステ
ル化し官能基をアクリロイル基としたものである。その
構造例を(e)〜(g)に示す。 (e)ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型/アク
リル酸
【0029】
【化7】
【0030】(f)フェノールノボラック−エピクロル
ヒドリン型/アクリル酸
【0031】
【化8】
【0032】(g)脂環型/アクリル酸
【0033】
【化9】
【0034】ポリブタジエンアクリレートは末端OH基
含有1,2−ポリブタジエンにイソシアネートや2−メ
ルカプトエタノール等を反応させてから、更にアクリル
酸等を反応させたものである。その構造例を(h)に示
す。
【0035】
【化10】
【0036】シリコーンアクリレートは例えば、有機官
能性トリメトキシシランとシラノール基含有ポリシロキ
サンとの縮合反応(脱メタノール反応)によりメタクリ
ル変性したものであり、その構造例を(i)に示す。
【0037】
【化11】
【0038】一方、電子線硬化性樹脂の材料としては紫
外線硬化性樹脂をそのまま用いることができる。本発明
に使用する電子線硬化性樹脂として特に好ましいのは、
ポリエステルを骨格とする5官能以上の分枝状分子構造
を有する電子線硬化性樹脂(以降「電子線硬化性アクリ
ル変性ポリウレタン樹脂」ということがある)及びシリ
コーン変性電子線硬化性樹脂を主成分としたものであ
る。電子線硬化性アクリル変性ポリウレタン樹脂は、例
えば次のようにして製造することができる。即ち1,4
−ブタンジオールとアジピン酸との反応生成物、あるい
はプロピレングリコールとアジピン酸との反応生成物
(以上はポリエステル骨格部分に相当するもの等)のポ
リエステルジオールとポリエーテルトリオールとの混合
物に、ジイソシアネートとアクリル系2重結合を有する
化合物とを加えて反応させることにより製造することが
できる。
【0039】ポリエステルジオールとポリエーテルトリ
オールとの混合物に代えて、例えばポリエーテルジオー
ルとポリエーテルトリオールとの混合物、ポリエステル
ジオールとポリエステルトリオールとの混合物、ポリエ
ーテルジオールとポリエステルトリオールとの混合物が
用いられてもよい。ここでジイソシアネートとしては、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、メチレンビス(4−フェニルイソシアネ
ート)等が、またアクリル系2重結合を有する化合物と
しては2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート等が例示できる。
なお、ポリエステルジオールは例えばアデカニューエー
スY4−30(旭電化工業社製)として、またポリエー
テルトリオールは例えばサンニックスTP−400、サ
ンニックスGP−3000(以上、三洋化成社製)等と
して入手しうる。この電子硬化性アクリル変性ポリウレ
タン樹脂のポリエステル部分の分子量は、2000〜4
000の範囲が好ましい。また電子線硬化性アクリル変
性ポリウレタン樹脂全体の分子量は、20000〜50
000の範囲が好ましい。なお、この樹脂においては、
官能基数を5個以上望ましくは7〜13個もたせること
により、硬化促進及び硬度向上及び熱収縮率向上等の効
果をもたらすことができ。一方、シリコーン変性電子線
硬化性樹脂は下記一般式で表わされるものである。
【0040】
【化12】
【0041】(ただし、上記式中、
【0042】
【化13】
【0043】TDIは2,4−トリレンジイソシアネー
ト、HEMは2−ヒドロキシエチルアクリレートを示
し、x=50〜100,y=3〜6である。) このシリコーン変性電子線硬化樹脂は被膜性に優れてい
るため均一で薄い被膜を良好に形成することができ、ま
た、シリコーン官能基を有しているため摩擦係数が低
く、スベリ効果が優れている。そのため、多数回連続印
字及び消去を行ってもこのスベリ効果によりカール防止
層の損傷を防止することができる。
【0044】電子線硬化性アクリル変性ポリウレタン樹
脂と電子線硬化性シリコーン変性樹脂との割合は電子線
硬化性アクリル変性ポリウレタン樹脂100重量部に対
し30重量部までの範囲で好ましくは5〜20重量部の
範囲で添加されることが望ましい。本発明のカール防止
層においては、その形成過程にあって硬化を促進し、耐
熱効果及び熱収縮効果を出さしめるために、多官能電子
線硬化性モノマーを併用するのが望ましい。このモノマ
ーは架橋促進剤として作用し、複雑で高密度の架橋構造
を形成する上で有利である。このようなモノマーの具体
例としては、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサトリアクリレート等が挙げられる。
【0045】そして、このモノマーは電子線硬化性アク
リル変性ポリウレタン樹脂100重量部に対し50重量
部までの範囲で、好ましくは20〜50重量部の範囲で
添加されることが望ましい。50重量部より多いと潤滑
効果が弱まり、スベリ効果が低下する。また、本発明に
おいてはカール防止層にフィラーを添加することが好ま
しい。フィラーを含有することにより各ロール間での接
触面積が小さくなるためコスレ及びキズに対して効果が
ある。その時の摩擦係数としては0.1が好ましく、
0.1を越えると摩擦係数ではコスレ及びキズがやや目
立つ、とくに0.2以上では発生が強い。又、耐擦傷性
については10g以上が好ましく10g未満ではコスレ
及びキズが目立つことが認められる。本発明に用いられ
るこのようなフィラー材料としては、炭酸カルシウム、
シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、
水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タル
ク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微粉
末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル
酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン系樹脂
などの有機系の微粉末等が挙げられる。又、樹脂バイン
ダーとしては前記した紫外線、電子線硬化性樹脂及び熱
硬化性樹脂が用いられる。
【0046】本発明における保護層の材質については、
前記カール層の材質と同じものを使用することができ
る。そして、保護層の厚さは用途により異なるが1〜1
0μmが好ましい。これ以下の厚さになると保護効果が
下がり、これ以上の厚さになると熱感度が低下する。
又、いずれもカールに悪さが生じる。また保護層の厚み
は、カール防止層の厚みよりも薄くする方がカール防止
により有効である。本発明の可逆性感熱性記録材料にお
ける支持体としては、熱可塑性樹脂フィルムが用いられ
るが、とくにポリエステルを主材とするものが好まし
い。また、本発明の可逆性感熱記録材料においては、必
要に応じて光反射層、磁気層を設けることができる。光
反射層は真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッ
タリング法、CVD法などにより金属薄膜(厚さ200
〜1000Å)を形成したものが良好に使用できるが、
ここで用いられる金属は光を反射するものなら何でもよ
く例えばAl,Ge,Au,Ag,Cu及びこれらの合
金が挙げられる。
【0047】また、平滑層は樹脂としては熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂が用いられるが、
中でも硬化性樹脂が好ましく、さらに紫外線、電子線に
よる硬化性樹脂が一層好ましい。この平滑層が形成され
ることによって、支持体の凹凸は緩和され、光の乱反射
に起因するコントラストの効果がなくなるといった事態
は回避されるようになる。図2,3は、本発明の可逆性
感熱記録材料の実施例を示すものである。平滑層の形成
には溶媒等を使用する場合があるが、この場合の溶媒と
しては、感熱層形成用の溶媒と同様のものが挙げられ
る。またこれらの溶媒の代りに、取扱いを容易にするた
めの反応性希釈剤として光重合開始剤を使用することが
できる。光重合開始剤としては2−エチルヘキシルアク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、ブトキシエチ
ルアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエ
チレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリトリットトリアクリ
レート等が挙げられる。
【0048】平滑層の形成に用いられる紫外線硬化性樹
脂としては紫外線照射により重合反応を起こし、硬化し
て樹脂となるモノマー又はオリゴマー(又はプレポリマ
ー)であれば全て使用できる。このようなモノマー又は
オリゴマーとしては(ポリ)エステルアクリレート、
(ポリ)ウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリブタジエンアクリレート、シリコーンアクリレ
ート等やメラミンアクリレートがある。(ポリ)エステ
ルアクリレートは1,6−ヘキサンジオール、プロピレ
ングリコール(プロピレンオキサンドとして)、ジエチ
レングリコール等の多価アルコールとアジピン酸、無水
フタル酸、トリメリット酸等の多塩基酸とアクリル酸と
を反応させたものである。その構造例を(a)〜(c)
に示す。 (a)アジピン酸/1,6−ヘキサンジオール/アクリ
ル酸 CH2=CHCOO(CH2)5〔O-CO-(CH2)COO(CH2)5nOCOCH=CH2
(n=1〜15) (b)無水フタル酸/プロピレンオキサイド/アクリル
【0049】
【化14】
【0050】(c)トリメリット酸/ジエチレングリコ
ール/アクリル酸
【0051】
【化15】
【0052】(ポリ)ウレタンアクリレートはトリレン
ジイソシアネート(TDI)のようなイソシアネート基
を有する化合物にヒドロキシ基を有するアクリレートを
反応させたものである。その構造例を(d)に示す。な
おHEAは2−ヒドロキシエチルアクリレート、HDO
は1,6−ヘキサンジオール、ADAはアジピン酸の略
である。 (d)HEA/TDI/HDO/ADA/HDO/TD
I/HEA
【0053】
【化16】
【0054】エポキシアクリレートは構造から大別して
ビスフェノールA型、ノボラック型、脂環型とがあり、
これらエポキシ樹脂のエポキシ基をアクリル酸でエステ
ル化し官能基をアクリロイル基としたものである。その
構造例を(e)〜(g)に示す。 (e)ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型/アク
リル酸
【0055】
【化17】
【0056】(f)フェノールノボラック−エピクロル
ヒドリン型/アクリル酸
【0057】
【化18】
【0058】(g)脂環型/アクリル酸
【0059】
【化19】
【0060】ポリブタジエンアクリレートは末端OH基
含有1,2−ポリブタジエンにイソシアネートや2−メ
ルカプトエタノール等を反応させてから、更にアクリル
酸等を反応させたものである。その構造例を(h)に示
す。 (h)
【0061】
【化20】
【0062】シリコーンアクリレートは例えば、有機官
能性トリメトキシシランとシラノール基含有ポリシロキ
サンとの縮合反応(脱メタノール反応)によりメタクリ
ル変性したものであり、その構造例を(i)に示す。 (i)
【0063】
【化21】
【0064】一方、電子線硬化性樹脂の材料としては紫
外線硬化性樹脂をそのまま用いることができる。
【0065】ところで、電子線は紫外線に比べてエネル
ギーが大きく、また透過力も大きい。このため、特に平
滑層9中に顔料等を入れた時は、電子線の方が内部まで
到達することができる。こうして電子線硬化の方が紫外
線硬化より、いっそう緻密で均一な網目構造を形成でき
るので、更に優れた耐久性を示すことが期待できる。ま
た、電子線は紫外線に比べて硬化に関するエネルギーは
約3分の1ですみ、設備投資は大きいが、需要が多けれ
ばコストを下げることも期待できる。平滑層9の厚みは
薄い方が好ましく0.2〜3.0μm程度である。
【0066】
【実施例】ここでの部及び%はいずれも重量基準であ
る。 実施例1 約188μm厚のポリエステルフィルム上に、 γ−Fe23 10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(UCC社製、VAGH) 10部 イソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネートL50%ト ルエン溶液) 2部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約1
0μ厚の磁気層を設けた。さらに磁気層とは反対のポリ
エステルフィルム上にAlを約600Å厚となるように
真空蒸着し光反射層を設けた。さらに光反射層の上に ベヘン酸 7部 エイコサン2酸 3部 フタル酸ジイソデシル 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体(電気化学工 業社製、デンカビニール#1000P) 30部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し110℃にて加熱
乾燥して約10μ厚の感熱層を設けた。更にその上にウ
レタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の酢酸ブチル溶
液(大日本インキ化学社製ユニディックC7−157)
をワイヤーバーで塗布し、90℃にて加熱乾燥後80W
/cmの紫外線ランプで紫外線を3秒間照射して約3μ
m厚の保護層を設けた。 さらに磁気記録層の上に電子線硬化性アクリル変性ポリウレタン 樹脂〔ポリエステル部分の分子量が約3000である旭電化工業社 製アデカニューエースY4−30とポリエステルトリオールTP− 400(三洋化成社製)と2,6−トリレンジイソシアネートとヒ ドロキシエチルアクリレートとの分枝状構造を有する反応生成物; 官能基数10個、全分子量約30000〕 10部 多官能モノマー(東亜合成化成工業社製M−8030) 3部 シリコーン変性ウレタンアクリレート(米国フリーマン社製19 −4842) 2部 MEK/トルエン(1/1)混合溶媒 50部 よりなる液を均一に分散した後、ワイヤーバーで塗布し
加熱乾燥後電子線照射(1Mラッド)し約8μ厚のカー
ル防止層を設けて可逆性感熱記録材料を作成した。
【0067】実施例2 カール防止層の厚みを20μmとし保護層の厚みを7μ
にした以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料
を作成した。 実施例3 実施例1の感熱層の厚みを5μmとし保護層の厚みを2
μmとし、カール防止層の厚みを4μmとした以外は、
実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作成した。
【0068】実施例4 約100μm厚の透明なポリエステルフィルム上に ステアリン酸 8部 エイコサン2酸 2部 フタル酸ジ2−エチルヘキシル 3部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 30部 THF 180部 トルエン 20部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し加熱乾燥して約1
5μm厚の感熱層を設けた。さらにその上に4μm厚と
した以外は実施例1と同様にして保護層を設けた。さら
に感熱層及び保護層とは反対のポリエステルフィルム面
に7μ厚とした以外は実施例1と同様にしてカール防止
層を設け可逆性感熱記録材料を作成した。
【0069】実施例5 約188μ厚の透明PET(可視光線透過率76%,帝
人社製HSL)上に γ−Fe23 10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(UCC社製VAGH) 10部 イソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL50%トル エン溶液) 2部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約1
0μm厚の磁気層を設けた、その上に 特殊アクリル系紫外線硬化樹脂(大日本インキ社製ユニディック C7−164,49%酢酸ブチル溶液) 10部 トルエン 4部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後80
W/cmの紫外線ランプで紫外線を5秒間照射して約
0.7μm厚の平滑層を設けた。その上にAlを約40
0Å厚となるように真空蒸着し、光反射層を設けた。さ
らにその上に ベヘン酸 8部 エイコサン二酸 2部 フタル酸ジアリル 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体(電気化学工 業社製デンカビニール#1000P) 20部 THF 200部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約5μm厚の感熱
層を設けた。
【0070】さらにその上に ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶 液(大日本インキ化学社製、ユニディックC7−157) 10部 トルエン 10部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、8
0W/cmの紫外線ランプで硬化させ、約2μm厚の保
護層を設けた。次に反対面上に ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶 液(大日本インキ化学社製、ユニディックC7−157) 10部 トルエン 10部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、8
0W/cmの紫外線ランプで硬化させ、約8μm厚のカ
ール防止層を設け可逆性感熱記録材料を作成した。
【0071】実施例6 実施例5のカール防止層にフィラーとして炭酸カルシウ
ム(カルライトKT)を樹脂に対し10%添加した以外
は実施例5と同様にして本発明の可逆性感熱記録材料を
作成した。 実施例7 実施例1のカール防止層にフィラーとして炭酸カルシウ
ム(カルライトKT)を全樹脂に対し10%添加した以
外は実施例1と同様にして本発明の可逆性感熱記録材料
を作成した。
【0072】比較例1 カール防止層を設けない以外は実施例1と同様にして可
逆性感熱記録材料を作成した。 比較例2 カール防止層の厚みを1.0μとした以外は実施例4と
同様にして可逆性感熱記録材料を作成した。 比較例3 カール防止層の厚みを23μmとした以外は実施例4と
同様にして可逆性感熱記録材料を作成した。次に以上の
ようにして作成した可逆性感熱記録材料にサーマルヘッ
ドで画像を記録し、ヒートローラーにて画像を消去し
た。これを100回繰り返した後のカールを目視で観察
した。
【0073】比較例4 実施例6のカール防止層の樹脂を塩ビ−酢ビ樹脂<VY
GH>に変えた以外は実施例6と同様にして比較の可逆
性感熱記録材料を作成した。 比較例5 比較例4のカール防止層のフィラーを除いた他は比較例
4と同様にして比較の可逆性感熱記録材料を作成した。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明
の可逆性感熱記録材料は感熱層側へのカールが防止さ
れ、かつカール防止層表面を削りおとすことがなくキズ
の発生も少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱による透明度変化を説明するための図であ
る。
【図2】本発明の可逆性感熱記録材料の実施例の層構成
を説明する図。
【図3】同別の実施例の層構成を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 彰英 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 杉山 信好 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に熱によって可逆的に情報の記
    録及び消去を行う感熱層を設け、さらに該支持体の感熱
    層面とは反対側にカール防止層を設けたことを特徴とす
    る可逆性感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 カール防止層が紫外線及び/又は電子線
    硬化性樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の可
    逆性感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 カール防止層がポリエステルを骨格とす
    る5官能以上の分枝状分子構造を有する電子線硬化性樹
    脂及びシリコーン変性電子線硬化性樹脂を主成分として
    なることを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録材
    料。
  4. 【請求項4】 支持体表面に光反射層、感熱層、保護層
    を順次積層し、支持体裏面に磁気層、カール防止層を順
    次積層し、あるいは支持体表面に磁気層、光反射層、感
    熱層、保護層を順次積層し、支持体裏面にカール防止層
    を設けた可逆性感熱記録媒体において、上記保護層とカ
    ール防止層が同一組成の電子線又は紫外線硬化性樹脂か
    らなることを特徴とする可逆性感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 感熱層側の保護層よりも支持体裏面側の
    カール防止層の厚みが厚いことを特徴とする可逆性感熱
    記録材料。
  6. 【請求項6】 カール防止層の厚みが2〜20μmの範
    囲であることを特徴とする可逆性感熱記録材料。
  7. 【請求項7】 前記カール防止層がフィラーを含有する
    ことを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録材料。
  8. 【請求項8】 前記カール防止層の耐擦傷性が10g以
    上でかつ摩擦係数が0.1以下であることを特徴とする
    請求項1記載の可逆性感熱記録材料。
JP7098536A 1995-04-24 1995-04-24 可逆性感熱記録材料 Pending JPH08290660A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7098536A JPH08290660A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 可逆性感熱記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7098536A JPH08290660A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 可逆性感熱記録材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08290660A true JPH08290660A (ja) 1996-11-05

Family

ID=14222413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7098536A Pending JPH08290660A (ja) 1995-04-24 1995-04-24 可逆性感熱記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08290660A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006082309A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Ricoh Co Ltd 透明感熱記録媒体
JP2006305890A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Kokusai Chart Co カールを防止した折りたたみ式のサーマルプリンタ用紙
JP2007045141A (ja) * 2005-07-14 2007-02-22 Arakawa Chem Ind Co Ltd 感熱記録体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006082309A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Ricoh Co Ltd 透明感熱記録媒体
JP2006305890A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Kokusai Chart Co カールを防止した折りたたみ式のサーマルプリンタ用紙
JP2007045141A (ja) * 2005-07-14 2007-02-22 Arakawa Chem Ind Co Ltd 感熱記録体
JP4735293B2 (ja) * 2005-07-14 2011-07-27 荒川化学工業株式会社 感熱記録体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2700234B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH08290660A (ja) 可逆性感熱記録材料
JP2847520B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3164383B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH0648031A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2678207B2 (ja) 情報記憶表示媒体
JPH07179060A (ja) カード処理方法
JPH09118077A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPH0538873A (ja) 可逆性感熱記録材料
JP2987508B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3476033B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2921591B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP3218546B2 (ja) 情報記憶表示媒体
JP3104855B2 (ja) 熱可逆記録媒体及びその製造方法
JP2972896B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH0624128A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH05139080A (ja) 可逆性感熱記録材料および磁気カード
JP2701624B2 (ja) 書替え可能な感熱記録媒体
JP2662680B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH09150579A (ja) 感熱記録媒体
JPH0920084A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JPH1081074A (ja) 可逆性感熱記録媒体及びその製造方法
JP4056042B2 (ja) 樹脂組成物
JPH05169810A (ja) 可逆性感熱記録材料
JPH0585048A (ja) 可逆性感熱記録材料