JP2847520B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は温度による感熱体の可逆的な透明度変化を利
用して記録及び消去を行なう可逆性感熱記録材料に関す
る。
従来技術 可逆的な記録及び消去が可能な感熱記録材料として支
持体上にポリエステル等の樹脂中に高級アルコール、高
級脂肪酸等の有機低分子物質を分散した感熱層を設けた
ものが、例えば特開昭54−118377号、同55−154198号等
で知られている。この種の記録材料による記録、即ち画
像形成及び消去は感熱層の温度による透明温度変化を利
用したものである。
しかし従来の可逆性感熱記録材料においては表面をサ
ーマルヘッド等で印字加熱して画像形成する際、これら
加熱手段の熱や圧力により表面が変形し易いため、画像
の形成及び消去を繰返すうちにこの変形が次第に累積し
て透明部の透明度を低下させるいという欠点があった。
目的 本発明の目的はサーマルヘッド等の印字加熱により画
像形成する際に繰返し印字を行なっても透明部の透明度
低下の少ない可逆性感熱記録材料を提供することができ
る。
構成 本発明の可逆性感熱記録材料は支持体上に樹脂母材と
この樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主成分と
してなり、温度に依存して透明度が可逆的に変化する感
熱層とその上に紫外線硬化性樹脂又は電子線硬化性樹脂
を主成分とするオーバーコート層とを設けたことを特徴
とするものである。
本発明記録材料の記録原理は感熱層の温度による透明
度変化、即ち透明から白濁不透明への変化又はその逆の
変化を利用したものである。なお透明部が透明に見える
のはこの部分の樹脂母材中に分散された有機低分子物質
粒子が大きな結晶で構成されているため、一方の側から
入射した光は散乱されることなく、他方の側に透過する
からであると考えられる。また不透明部が白く見えるの
はこの部分の樹脂母材中に分散された有機低分子物質粒
子の微細結晶が集合した多結晶で構成され、個々の結晶
の結晶軸が様々な方向に向いているため、一方の側から
入射した光は各結晶の界面で何度も屈折し散乱されるか
らであると考えられる。
以上のような温度による透明度変化を図面によって説
明する。第1図において感熱層は例えばT0以下の常温で
は白濁不透明状態にある。これをT1〜T2間の温度に加熱
すると透明になり、この状態でT0以下の常温に戻しても
透明のままである。これは温度T1〜T2間から温度T0以下
に至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経て多結晶
から単結晶へと結晶が成長するからであると考えられ
る。更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大
不透明度との中間の半透明状態になる。次にこの温度を
下げて行くと、再び透明状態をとることなく、最初の白
濁不透明状態に戻る。これは温度T3以上で有機低分子物
質が溶融後、冷却されることにより多結晶が析出するか
らであると考えられる。なおこの不透明状態のものをT0
〜T1間の温度に加熱した後、常温、即ち、T0以下の温度
に冷却した場合には透明と不透明との間の中間状態をと
ることができる。また前記、常温で透明になったものも
再びT3以上の温度に加熱し、常温に戻せば、再び白濁不
透明状態に戻る。即ち常温で不透明及び透明の両形態並
びにその中間状態をとることができる。
従って以上のような感熱層を有する感熱記録材料の表
面に選択的に熱を印加することにより記録材料を選択的
に加熱すれば透明地に白濁画像を、又は白濁地に透明画
像を形成することができ、またこの画像形成は何回も繰
返すことができる。またこのような画像を有する感熱記
録材料の背面に着色シートを配置すれば白地に着色シー
トの色の画像、又は着色シートの色の地に白色の画像を
形成することができる。更にこの感熱記録材料をオーバ
ーヘッドプロジェクターのような投影装置で投影すれば
白濁部は暗部として、また透明部は光の透過によって明
部としてスクリーン上に写る。
しかし従来の可逆性感熱記録材料では前述のようにサ
ーマルヘッド等加熱手段の熱及び圧力(詳しくは例えば
サーマルヘッドの場合はサーマルヘッドとプラテンロー
ラーとの間の圧力)によって表面が変形し易く、透明度
低下の原因となっている。そこで本発明者らは表面の感
熱層をこのような熱及び圧力から保護するために感熱層
上に樹脂オーバーコート層を設けることに着目し、オー
バーコート層用樹脂について種々検討した結果、紫外線
硬化性樹脂又は電子線硬化性樹脂が最適であることを見
出した。これは紫外線硬化性樹脂又は電子線硬化性樹脂
が紫外線照射又は電子線照射によって硬化後、他の樹脂
に比べて高い耐熱性と同時に優れた機械的強度を示すか
らである。なお耐熱性又は機械的強度の一方が優れてい
るだけでは表面の変形を低減することはできない。
本発明の可逆性感熱記録材料を作るには一般には下記
方法により支持体上に感熱層を形成後、オーバーコート
層を形成する方法が採用される。
(1) 樹脂母材及び有機低分子物質を溶解した溶液、
又は樹脂母材の溶液(溶剤としては有機低分子物質を溶
解しないものを用いる)に有機低分子物質を微粒子状に
分散してなる分散液を支持体上に塗布乾燥して感熱層を
形成する。
(2) その上にオリゴマー(又はポリプレマー)又は
モノマー状態の紫外線硬化性樹脂又は電子線硬化性樹脂
(液状)を塗布するか、或いはこの紫外線硬化性樹脂又
は電子線硬化性樹脂を溶剤等に溶解した溶液を塗布し、
必要あれば加熱乾燥し、紫外線又は電子線を照射して塗
膜を硬化せしめることによりオーバーコート層を形成す
る。
こうして形成される感熱層の厚さは1〜30μm程度が
適当である。またオーバーコート層の厚さは2〜10μm
である。なお、オーバーコート層の厚さが2μm未満で
は感熱層を保護することができなくなり、また10μmを
越えると感熱層の感度が低下する。
本発明では感熱層を保護するために感熱層にオーバー
コート層との間に樹脂中間層を設けることができる。こ
の場合の中間層形成法としては通常の溶液塗布法が採用
される。
次に以上のような感熱記録材料の製造に用いられる材
料等について説明する。まず感熱層については次の通り
である。
感熱層形成用の溶媒としては、有機低分子物質及び樹
脂母材の種類によって各種のものを用いることが可能で
ある。例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭
素、エタノール、トルエン、ベンゼン等の有機溶剤が挙
げられる。
なお、以上のようにして形成される感熱層において
は、有機低分子物質は樹脂母材中に微粒子として分散状
態で存在する。
感熱層に使用される樹脂母材は有機低分子物質を均一
に分散保持した皮膜又はシートを形成すると共に、最大
透明時の透明度に影響を与える材料である。このため樹
脂母材は透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の
良い樹脂が好ましい。このような樹脂としてはポリ塩化
ビニル;塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビニル〜アク
リレート共重合体等の塩化ビニリデン〜塩化ビニル共重
合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体等の
塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミ
ド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いはア
クリレート〜メタクリレート共重合体、シリコン樹脂等
が挙げられる。これらは単独で或いは2種以上混合して
使用される。
一方、有機低分子物質は第1図の温度T0〜T3を選定す
ることに応じて適宜選択すればよいが、融点30〜200
℃、特に50〜150℃程度のものが好ましい。このような
有機低分子物質としてはアルカノール;アルカンジオー
ル;ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオ
ール;アルキルアミン;アルカン;アルケン;アルキ
ン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン、ハロゲンア
ルキン;シクロアルキン;シクロアルケン;シクロアル
キン;飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸または
これらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩;飽
和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;アリルカルボン酸
またはそれらのエステル、アミドまたはアンモニウム
塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;チオアルコール;
チオカルボン酸またはそれらのエステル、アミン、また
はアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステ
ル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合し
て使用される。これらの化合物の炭素数は10〜60、好ま
しくは10〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中のア
ルコール基部分は飽和していても飽和していなくてもよ
く、またハロゲン置換されていてもよい。いずれにして
も有機低分子物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロ
ゲンの少なくとも1種、例えば−OH,−COOH,−CONH,−C
OOR,−NH−,−NH2,−S−,−S−S−,−O−,ハロ
ゲン等を、含む化合物であることが好ましい。
更に具体的にはこれら化合物にはラウリン酸、ドデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステ
アリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシル、ラ
ウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシル、ベ
ヘン酸ドコシル等の高級脂肪酸のエステル; C16H33−O−C16H33,C16H33−S−C16H33 C18H37−S−C18H37,C12H25−S−C12H25 C19H39−S−C19H39,C12H25−S−S−C12H25 等のエーテル又はチオエーテル等がある。
なお感熱層中の有機低分子物質と樹脂母材との割合は
重量比で1:0.5〜1:16程度が好ましい。樹脂母材の割合
がこれ以下になると、有機低分子物質を樹脂母材中に保
持した膜を形成することが困難となり、一方、これ以上
になると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化
が困難となる。
また本発明においては有機低分子物質の結晶成長を制
御する物質を併用することができる。このような物質と
しては有機低分子物質と共融し、且つ有機低分子物質が
半溶融状態にある温度範囲を広げることができるもの、
結晶の動きを促進するもの等が挙げられる。例えば一般
的に界面活性剤として用いられているもので、多価アル
コール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アルキ
ルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高級
アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高級
アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプロ
ピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加物;
アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスルホン
酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳香族カルボン
酸、高級脂肪族スルホン酸、芳香族スルホン酸硫酸モノ
エステル又はリン酸モノ−又はジ−エステルのCa、Ba又
はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖アルキルアクリレー
ト;アクリル系オリゴマー;ポリ長鎖アルキルメタクリ
レート;長鎖アルキルメタクリレート〜アミン含有モノ
マー共重合体;スチレン〜無水マレイン酸共重合体;オ
レフィン〜無水マレイン酸共重合体;オレフィン〜無水
マレイン酸共重合体等が挙げられている。またフィルム
の可塑剤として用いられているリン酸トリブチル、リン
酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リ
ン酸トリクレジル、オレイン酸ブチル、フタル酸ジメチ
ル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ
ヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2
−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジ
オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチ
ルベンジル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−
ヘキシル、アジピ酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライ
ン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セ
バシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコー
ルジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エ
チルブチラート、アセチルリシノール酸メチル、アセチ
ルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレ
ート、アセチルクエン酸トリブチル等が挙げられる。
また先に挙げた有機低分子物質の中の一種を有機低分
子物質として用い、別の種類の有機低分子物質を結晶成
長を制御する物質として用いることもできる。例えばス
テアリン酸を有機低分子物質とし、ステアリルアルコー
ルを結晶成長を制御する物質として用いる。
有機低分子物質とこの有機低分子物質の結晶成長を制
御する物質は重量比で1:0.01〜1:0.8が好ましい。有機
低分子物質の結晶成長を制御する物質がこれ以下になる
と透明になる温度範囲又はエネルギー範囲を広くするこ
とができないし、これ以上になると不透明度が低下す
る。
次にオーバーコート層について説明する。
前述のようにオーバーコート層の形成には溶媒等を使
用する場合があるが、この場合の溶媒としては感熱層形
成用の溶媒と同様のものが挙げられる。またこれらの溶
媒の代りに、取扱いを容易にするため反応性稀釈剤とし
て光重合開始剤を使用することができる。光重合開始剤
としては2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキ
シルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
ペンタエリトリットトリアクリレート等が挙げられる。
オーバーコート層の形成に用いられる紫外線硬化性樹
脂としては紫外線照射により重合反応を起こし、硬化し
て樹脂となるモノマー又はオリゴマー(又はプレポリマ
ー)であれば全て使用できる。このようなモノマー又は
オリゴマーとしては(ポリ)エステルアクリレート、
(ポリ)ウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリブタジエンアクリレート、シリコーンアクリレ
ート等やメラミンアクリレートがある。
(ポリ)エステルアクリレートは1,6−ヘキサンジオ
ール、プロピレングリコール(プロピレンオキサイドと
して)、ジエチレングリコール等の多価アルコールとア
ジピン酸、無水フタル酸、トリメリット酸等の多塩基酸
とアクリル酸とを反応させたものである。その構造例を
(a)〜(c)に示す。
アジピン酸/1,6−ヘキサンジオール−アクリル酸 CH2=CHCOOCH2〔O−CO−(CH2 4COOC
H2〕 OCOCH=CH2 (ポリ)ウレタンアクリレートはトリレンジイソシア
ネート(TDI)のようなイソシアネート基を有する化合
物にヒドロキシ基を有するアクリレートを反応させたも
のである。その構造例を(d)に示す。なおHEAは2−
ヒドロキシエチルアクリレート、HDOは1,6−ヘキサンジ
オール、ADAはアジピン酸の略である。
エポキシアクリレートは構造から大別してビスフェノ
ールA型、ノボラック型、脂環型とがあり、これらエポ
キシ樹脂のエポキシ基をアクリル酸でエステル化し官能
基をアクリロイル基としたものである。その構造例を
(e)〜(g)に示す。
ポリブタジエンアクリレートは末端OH基含有1,2−ポ
リブタジェンにイソシアネートや2−メルカプトエタノ
ール等を反応させてから、更にアクリル酸等を反応させ
たものである。その構造例をに示す。
シリコーンアクリレートは例えば、有機官能性トリメ
トキシシランとシラノール基含有ポリシロキサンとの縮
合反応(脱メタノール反応)によりメタクリル変性した
ものであり、その構造例をに示す。
一方、電子線硬化性樹脂の材料としては紫外線硬化樹
脂をそのまま用いることができる。
ところで電子線は紫外線に比べてエネルギーが大き
く、また透過力も大きい。このため特にオーバーコート
層中に顔料等を入れた時は、電子線の方が内部まで到達
することができる。こうして電子線硬化の方が紫外線硬
化より、いっそう緻密で均一な網目構造を形成できるの
で、更に優れた耐久性を示すことが期待できる。また、
電子線は紫外線に比べて、硬化に要するエネルギーは約
3分の1ですみ、設備投資は大きいが、需要が多ければ
コストを下げることも期待できる。
支持体の材料としては従来と同様、各種プラスチッ
ク、ガラス、金属等が使用される。支持体の厚さは用途
により任意に選択できる。
中間層用の樹脂としてはポリアミド、例えば感熱層中
の樹脂母材として挙げたものの他に、下記のような各種
の熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂が使用可能である。具体
的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウ
レタン、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリアミド等が挙げられる。
以下に本発明を実施例によって説明する。なお「部」
及び「%」はいずれも重量基準である。
実施例1 75μm厚のポリエステルフィルム上に ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 3部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体 28部 (UCC社製VYHH) テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して15
μm厚の感熱層を設けた。
その上に ポリアミド樹脂(東レ社製CM8000) 10部 メチルアルコール 90部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して1
μm厚の中間層を設けた。
更にその上にウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹
脂の酢酸ブチル溶液(大日本インキ化学社製ユニディッ
ク17−824−9)をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥
後、80W/cmの紫外線ランプで紫外線を5秒間照射して5
μm厚のオーバーコート層を設けた。その後65℃に再下
熱することにより、透明な可逆性感熱記録材料を作成し
た。
実施例2 紫外線硬化性樹脂として三菱レーヨン社製FS−1052を
用いた他は実施例1と同じ方法で透明な可逆性感熱記録
材料を作成した。
実施例3 紫外線硬化性樹脂としてエポキシアクリレート系(大
日本インキ化学社製ユニディックC7−127)を用い、且
つオーバーコート層の厚さを10μmとした他は実施例1
と同じ方法で透明な可逆性感熱記録材料を作成した。
実施例4 オーバーコート層の厚さを2μmとし、且つ紫外線照
射の代りに300KeVの電子線加速器で電子線を照射した他
は実施例1と同じ方法で可逆性感熱記録材料を作成し
た。
比較例1 オーバーコート層及び中間層を設けなかった他は実施
例1と同じ方法で透明な可逆性感熱記録材料を作成し
た。
比較例2 実施例1と同様にポリエステルフィルム上に感熱層を
設け、さらにその上に ポリエステル樹脂 (東洋紡製 バイロン200) 20部 トルエン 72部 エチルアルコール 8部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後5μ
m厚のオーバーコート層を設けた。その後65℃に再加熱
することにより、透明な可逆性感熱記録材料を作製し
た。
次に以上のようにして作成した可逆性感熱記録材料を
薄膜サーマルヘッドを用いて0.5mj/ドットの熱で画像形
成した後、65℃に再加熱して画像消去を行なう操作を50
回繰返した。この時の画像部及び非画像部の濃度変化
を、裏面に黒色紙を置いてマクベス濃度計RD514で測定
した。その結果を下記表−1に示す。
次に上記の実施例、比較例の各サンプルについて保護
層の硬度についてJIS−K5400−8.4「鉛筆引っ掻き性」
試験に基づいて評価を行った。その結果を表−2以下に
示す。
効果 本発明の可逆性感熱記録材料は以上のように紫外線硬
化樹脂又は電子線硬化性樹脂を主成分とするオーバーコ
ート層を設けたので、耐熱性及び機械的強度が増大し、
このため画像の形成及び消去を繰返しても透明部の劣化
が少ないという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明可逆性感熱記録材料の記録及び消去原理
の説明図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−82086(JP,A) 特開 昭62−257883(JP,A) 特開 昭61−68745(JP,A) 特開 昭57−70694(JP,A) 特開 昭60−132792(JP,A) 特開 昭62−249793(JP,A) 特開 昭62−234245(JP,A) 特開 昭61−153844(JP,A) 特開 昭61−27287(JP,A) 特開 昭61−284483(JP,A) 特開 昭62−11680(JP,A) 特公 昭58−35478(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に樹脂母材とこの樹脂母材中に分
    散された有機低分子物質とを主成分としてなり、温度に
    依存して透明度が可逆的に変化する感熱層とその上に紫
    外線硬化性樹脂又は電子線硬化性樹脂を主成分とする2
    〜10μmのオーバーコート層を設けたことを特徴とする
    可逆性感熱記録材料。
  2. 【請求項2】感熱層中に結晶成長制御物質を含有するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の可逆性感熱
    記録材料。
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