JPH05177975A - 感熱表示付磁気記録媒体 - Google Patents

感熱表示付磁気記録媒体

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JPH05177975A
JPH05177975A JP3360353A JP36035391A JPH05177975A JP H05177975 A JPH05177975 A JP H05177975A JP 3360353 A JP3360353 A JP 3360353A JP 36035391 A JP36035391 A JP 36035391A JP H05177975 A JPH05177975 A JP H05177975A
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JP3360353A
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Inventor
Fumito Masubuchi
文人 増渕
Takao Igawa
隆生 井川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 層構成を簡素化することにより可逆性感熱記
録層の厚みを増大し、コントラストの高い感熱表示部を
備えた感熱表示付磁気記録媒体を提供する。 【構成】 磁気記録部と、可逆性感熱記録材料を用いた
書換え可能な表示部とを備えた感熱表示付磁気記録媒体
において、該感熱表示付磁気記録媒体が磁気記録層の上
に可逆性感熱記録材料(例えば、温度により透明と白濁
の状態が可逆的に変化する材料、またはロイコ染料と顕
消色剤とからなる材料)からなる感熱記録層を積層した
構造を有し、かつ磁気記録層に蒸着型磁気記録材料を用
いたことを特徴とする感熱表示付磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリペイドカードやク
レジットカード等の磁気記録媒体に可逆性感熱材料を用
いた表示部を設けることにより、繰り返し書換え表示が
可能な磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気フィルムや磁気カードに感熱表示部
を設けた形態の情報媒体がいくつか知られている。例え
ば「カード」であり、プリペイドカードやクレジットカ
ード等、多種多様の「カード」が市場に登場し、すでに
社会に浸透している。登場当初、これらのカードはそれ
自体に残高等を表示する機能を持っていなかったが、最
近では感熱記録材料を用いた追記型の表示部を備えたカ
ードも開発されている。現在ではさらに、書換え型の表
示部を備えたカードの登場が望まれている。
【0003】現在、表示部を書換え可能にする最も有力
な手段として、可逆性感熱記録材料を用いた表示方法が
挙げられる。可逆性感熱記録材料としては、支持体上に
ポリエステル等の樹脂中に高級アルコール、高級脂肪酸
等の有機低分子物質を分散した感熱層を設けたものが、
例えば特開昭54−119377号、同55−1541
98号等で知られている。この種の記録材料による記
録、即ち画像形成及び消去は感熱層の温度による透明度
変化を利用したものであり、従来の不可逆な感熱記録材
料と同様にサーマルヘッドやホットスタンプなどによる
画像形成が可能で、消去も可能という特徴をもつ。
【0004】カードに可逆性感熱記録材料を用いた書換
え可能な表示部を備え付ける形態は何種類も考えられる
が、その形態の一つに「カード全面に磁気記録層を設
け、さらにその磁気記録層の上に可逆性感熱記録材料の
感熱記録層を設ける。」というものがある(図1参
照)。この形態はカードの表面積を有効に利用できると
いう特長を持っているが、その反面、磁気記録の信頼性
を確保するために感熱記録層の厚みが制限されるという
欠点もある。図2に、この形態を使用した従来の具体的
層構成を示す。このような層構成で磁気記録層からカー
ド表面までの距離を10μm以下に押えないと磁気記録
の信頼性が不足する。その為、感熱記録層の厚みは約5
μm程度と非常に薄くなり、コントラストが充分確保で
きない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、層構
成を簡素化することにより可逆的感熱記録層の厚みを増
大し、コントラストの高い感熱表示部を備えた感熱表示
付磁気記録媒体を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、磁気記
録部と、可逆性感熱記録材料を用いた書換え可能な表示
部とを備えた感熱表示付磁気記録媒体において、該感熱
表示付磁気記録媒体が磁気記録層の上に可逆性感熱記録
材料からなる感熱記録層を積層した層構造を有し、かつ
該磁気記録層に蒸着型磁気記録材料を用いたことを特徴
とする感熱表示付磁気記録媒体が提供され、特に前記可
逆性感熱記録材料が、樹脂母材と樹脂母材に分散された
有機低分子物質で構成され、温度により透明と白濁の状
態が可逆的に変化する材料であることを特徴とする前記
感熱表示付磁気記録媒体が提供され、更に前記可逆性感
熱記録材料が、ロイコ系染料と顕消色剤とからなる材料
であることを特徴とする前記感熱表示付磁気記録媒体が
提供される。
【0007】図2において、金属反射層は、感熱記録層
を通過した光を反射させることによりコントラストを向
上させる層であり、また平滑層は、磁気記録層の凹凸を
ならして、金属反射層を平滑化する為の層である。これ
ら2つの層の厚みを合計すると大体2〜3μmになる。
従来のカード用磁気記録層には、金属酸化物や金属微粉
末を塗布したものが用いられているが、代りに8mmビ
デオテープなどで実用化されている蒸着型磁気記録材料
を用いれば、磁気層自体が金属光沢をもっているので金
属反射層の役目を兼ねることができる。その結果、上記
の2つの層が省略されて、感熱記録層の厚みを増大させ
ることが可能となり、コントラストが向上することを見
い出し、本発明を完成するに至った。尚、本発明は、可
逆性感熱記録層と積層する磁気記録層を規定したもので
あって、その利用形態は「カード」に限らない。
【0008】以下、本発明をさらに詳しく説明する。本
発明は、可逆性感熱記録材料と積層する磁気記録層の材
料として蒸着型磁気記録材料を用いることを特徴とする
ものである。本来、蒸着型磁気記録材料は記録密度を向
上する為に開発された材料であり、磁気層を薄くしても
均一な磁気特性が得やすいという特徴がある。一方、カ
ード用の磁気記録材料に要求されることは、記録密度よ
りもまず過酷な使用条件での高い信頼性であり、強い信
号強度を得ることであった。その為に磁気層の厚みも特
に厚いものを使用している。以上の様な理由から、従来
はコストの高い蒸着型磁気記録材料をカードに使用する
メリットがほとんどなく、カード用の磁気記録材料は安
価な金属酸化物の塗布型品が主流だった。
【0009】しかしながら、本発明者は蒸着型磁気記録
材料のもうひとつの特徴である金属光沢に注目し、従来
の可逆性感熱記録材料で使用していた金属反射層の機能
と磁気記録層の機能を一つの層で兼ねることが可能であ
り、これによってコントラストが向上することを知見し
た。この場合の蒸着型磁気記録層は充分な信号強度を得
られるだけの厚みが必要で、1〜20μm程度の厚みが
適当である。さらに好ましくは2〜10μm程度の厚み
が良い。
【0010】本発明における可逆性感熱記録材料とは、
温度変化によって目に見える変化を可逆的に起こす材料
である。目に見える変化は色調の変化と形状の変化に分
けられるが、本発明では主に色調の変化を起こす材料を
使用する。色調の変化には、透過率、反射率、吸収波
長、散乱度などの変化があり、実際の可逆性感熱記録材
料はこれらの変化の組合せで表示を行なっている。より
具体的には、 (イ)透明状態と白濁状態が可逆的に変化する材料。 (ロ)染料等の色彩が可逆的に変化する材料。 という2種類の系統に現状では分類できる。(イ)とし
ては従来の技術でも述べたように、ポリエステル等の樹
脂母材中に高級アルコール、高級脂肪酸等の有機低分子
物質を分散した感熱層を設けたものが代表例としてあげ
られ、また(ロ)としては従来のロイコ系感熱記録材料
の可逆性を増強したもの(例:特開平188293、特
開平188294)などがある。
【0011】本発明における表示部の消去と書き込みの
方法は、可逆性感熱記録材料が可逆変化を起こす適切な
温度に加熱する方法であれば何でも良く、サーマルヘッ
ドやホットスタンプ、ヒートローラー、赤外線転写装置
などがある。なかでもサーマルヘッドは、従来の不可逆
な感熱記録材料と同様に、もっとも一般的な書き込み手
段であり、また消去にも使用する事ができる。
【0012】前記(イ)の系統の「樹脂母材と樹脂母材
中に分散された有機低分子物質で構成され、加熱により
透明と白濁の状態を可逆的に変化させる材料」における
透明状態と白濁不透明状態との違いは次のように推測さ
れる。すなわち、(I)透明の場合には樹脂母材中に分散
された有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の大きな
粒子で構成されており、片側から入射した光は散乱され
ること無く反対側に透過するため透明に見えること、ま
た、(II)白濁の場合には有機低分子物質の粒子は有機低
分子物質の微細な結晶が集合した多結晶で構成され、個
々の結晶の結晶軸がいろいろな方向を向いているため片
側から入射した光は有機低分子物質粒子の結晶の界面で
何度も屈折し、散乱されるため白く見えること、等に由
来している。
【0013】図1(熱による透明度の変化を表わしてい
る)において、樹脂母材と、この樹脂母材中に分散され
た有機低分子物質とを主成分とする感熱層は、例えばT
0以下の常温では白濁不透明状態にある。これを温度T2
に加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下の常
温に戻しても透明のままである。これは温度T2からT0
以下に至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経て多
結晶から単結晶へと結晶が成長するためと考えられる。
更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大不
透明度との中間の半透明状態になる。次に、この温度を
下げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の白濁
不透明状態に戻る。これは温度T3以上で有機低分子物
質が溶融後、冷却されることにより多結晶が析出するた
めであると考えられる。なお、この不透明状態のものを
1〜T2間の温度に加熱した後、常温即ちT0以下の温
度に冷却した場合には透明と不透明との中間の状態をと
ることができる。また、前記常温で透明になったものも
再びT3以上の温度に加熱した後常温に戻せば、再び白
濁不透明状態に戻る。即ち、常温で不透明及び透明の両
形態並びにその中間状態をとることができる。
【0014】従って、熱を選択的に与えることにより感
熱層を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地に透
明画像を形成することができ、その変化は何回も繰り返
することが可能である。そして、このような感熱層の背
面に着色シートを配置すれば、白地に着色シートの色の
画像または着色シートの色の地に白色の画像を形成する
ことができる。また、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クター)などで投影すれば、白濁部は暗部になり、透明
部は光が透過しスクリーン上では明部となる。
【0015】本発明に係る可逆性感熱記録材料を作るに
は一般に(1)樹脂母材及び有機低分子物質の2成分を
溶解した溶液、又は(2)樹脂母材の溶液(溶剤として
は有機低分子物質のうちの少なくとも1種を溶解しない
ものを用いる)に有機低分子物質を微粒子状に分散した
分散液をプラスチックフィルム、ガラス板、金属板など
の支持体上に塗布乾燥して感熱層を形成せしめればよ
い。
【0016】感熱層又は感熱記録材料作成用溶剤として
は、樹脂母材及び有機低分子物質の種類によって種々選
択できるが、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩
化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられ
る。なお、分散液を使用した場合はもちろんであるが、
溶液を使用した場合も得られる感熱層中では有機低分子
物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
【0017】感熱層に使用される樹脂母材は有機低分子
物質を均一に分散保持した層を形成すると共に、最大透
明時の透明度に影響を与える材料である。このため樹脂
母材は透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の良
い樹脂が好ましい。
【0018】このような樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレ
ート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニ
リデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデ
ン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリ
レート又はポリメタクリレート或いはアクリレート−メ
タクリレート共重合体;シリコン樹脂等が挙げられる。
これらは単独で或いは2種以上混合して使用される。
【0019】一方、有機低分子物質としては記録層中で
熱により多結晶から単結晶に変化するものであればよ
く、一般に融点30〜200℃好ましくは50〜150
℃程度のものが使用される。このような有機低分子物質
としてはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンア
ルカノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキル
アミン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアル
カン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロア
ルカン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和または
不飽和モノまたはジカルボン酸又はこれらのエステル、
アミド又はアンモニウム塩;飽和または不飽和ハロゲン
脂肪酸またはこれらのエステル、アミド又はアンモニウ
ム塩;アリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミ
ド又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸また
はそれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;チオ
アルコール;チオカルボン酸又はそれらのエステル、ア
ミンまたはアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン
酸エステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以
上混合して使用される。これらの化合物の炭素数は10
〜60、好ましくは10〜38、特に10〜30が好ま
しい。エステル中のアルコール基部分は飽和していて
も、又、飽和していなくてもよく、またハロゲン置換さ
れていてもよい。いずれにしても有機低分子物質は分子
中に酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例
えば−OH、−COOH、−CONH−、−COOR、
−NH−、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハ
ロゲン等を含む化合物であることが好ましい。
【0020】更に具体的には、これら化合物としてはラ
ウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカ
ン酸、アラギン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステア
リン酸メチル、ステアリン酸テトラデシル、ステアリン
酸オクタデシル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン
酸テトラデシル、ベヘン酸ドデシル等の高級脂肪酸のエ
ステル; 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以上の高級脂肪
酸が好ましく、炭素数16〜24の高級脂肪酸が更に好
ましい。
【0021】透明化できる温度の巾を広げるには、この
明細書において記載した有機低分子物質を適宜組合せる
か、または、そうした有機低分子物質と融点の異なる他
の材料とを組合せればよい。これらは例えば特開昭63
−39378号、特開昭63−130380号などの公
報や、特願昭63−14754号、特願平1−1401
09号などの明細書に開示されているが、これらに限定
されるものではない。なお、感熱層中の有機低分子物質
と樹脂母材との割合は、重量比で2:1〜1:16程度
が好ましく、1:1〜1:3が更に好ましい。樹脂母材
の比率がこれ以下になると、有機低分子物質を樹脂母材
中に保持した膜を形成することが困難となり、またこれ
以上になると、有機低分子物質の量が少ないため、不透
明化が困難になる。
【0022】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の
添加物を添加することができる。これらの添加物の具体
例は次の通りである。 高沸点溶剤の例;リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−
エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレ
ジル、オレイン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フ
タル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
シル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシ
ル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、ア
ジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2
−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ
−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコールジベンゾ
エート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラ
ート、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノー
ル酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセ
チルクエン酸トリブチル。
【0023】界面活性剤、その他の添加物の例;多価ア
ルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アル
キルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高
級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高
級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプ
ロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加
物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスル
ホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳
香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホ
ン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エス
テルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖
アルキルアクリレート;アクリル系オルゴマー;ポリ長
鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレー
ト〜アミン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水マレ
イン酸共重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重合
体。
【0024】この記録材料の画像を反射画像として用い
る場合には、記録層の背面に光を反射する層を設けると
記録層の厚みを薄くしてもコントラストを上げることが
できる。具体的にはAl、Ni、Sn等を蒸着すること
が挙げられる(特開昭64−14079号公報に記
載)。
【0025】また、感熱層上に感熱層を保護するために
保護層を設けることができる。感熱層上に積層する保護
層(厚さ0.1〜5μm)の材料としては、シリコーン
系ゴム、シリコーン樹脂(特開昭63−221087号
公報に記載)、ポリシロキサングラフトポリマー(特願
昭62−152550号に記載)や紫外線硬化樹脂又は
電子線硬化樹脂(特願昭63−310600号に記載)
等が挙げられる。いずれの場合も、塗布時に溶剤を用い
るが、その溶剤は、感熱層の樹脂ならびに有機低分子物
質を溶解しにくいほうが望ましい。感熱層の樹脂及び有
機低分子物質を溶解しにくい溶剤としてはn−ヘキサ
ン、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等が挙げられ、特にアルコール系の溶剤が
コスト面から望ましい。
【0026】更にまた、保護層形成液の溶剤やモノマー
成分等から感熱層を保護するために、保護層と感熱層と
の間に中間層を設けることができる(特開平1−133
781号公報に記載)。中間層の材料としては感熱層中
の樹脂母材として挙げたものの他に下記のような熱硬化
性樹脂、熱可塑性樹脂が使用可能である。即ち、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和
ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げ
られる。中間層の厚さは0.1〜2μmくらいが好まし
い。
【0027】
【実施例】磁気記録部と、可逆性感熱記録材料を用いた
書き換え可能な表示部を備えたカードを作成し、自製の
カード試験機で試験した。本発明を実施例により更に詳
しく説明するが本発明はこれに限定されるものではな
い。なお、ここでの部及び%はともに重量基準である。
【0028】実施例 約188μm厚の白色PET上に、 ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂 10部 (大日本インキ化学工業(株)製 ユニディックC7−164) トルエン 8部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後に紫外
線で硬化させて、約2μ厚の平滑層を設けた。次に平滑
層の上に、蒸着によって主としてコバルトとニッケルか
らなる厚さ10μmの合金磁気層を設けた。そして磁気
層の上に、 ベヘン酸 7部 エイコサン2酸 3部 フタル酸ジイソデシル 2部 塩化ビニル/酢酸ビニル/リン酸エステル共重合体 25部 (電気化学工業社製、デンカビニル#1000P) THF 150部 トルエン 15部 よりなる液を塗布し、加熱乾燥して約7μm厚の可逆性
感熱記録材料による表示部を設けた。その上に、 ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂 10部 (大日本インキ化学工業(株)製 ユニディックC7−157) トルエン 8部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後に紫外
線で硬化させて、約2μ厚の保護層を設け、これを成型
してカードを作成した。
【0029】比較例 約188μm厚の白色PET上に、 γ−Fe23 10部 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体 10部 (UCC社製 VAGH) イソシアネート 2部 (日本ポリウレタン社製コロネートL 50%トルエン溶液) メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約1
0μm厚の磁気記録層を設けた。その上に、 ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂 10部 (大日本インキ化学工業(株)製 ユニディックC7−164) トルエン 8部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後に紫外
線で硬化させて、約2μ厚の平滑層を設けた。そして平
滑層の上にアルミニウムを約400オングストローム厚
となるように真空蒸着し、光反射層を設けた。そして光
反射層の上に、 ベヘン酸 7部 エイコサン2酸 3部 フタル酸ジイソデシル 2部 塩化ビニル/酢酸ビニル/リン酸エステル共重合体 25部 (電気化学工業社製、デンカビニル#1000P) THF 150部 トルエン 15部 よりなる液を塗布し、加熱乾燥して約5μm厚の可逆性
感熱記録材料による表示部を設けた。その上に、 ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂 10部 (大日本インキ化学工業(株)製 ユニディックC7−157) トルエン 8部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後に紫外
線で硬化させて、約2μ厚の保護層を設け、これを成型
してカードを作成した。
【0030】上記実施例と比較例のカードを印字機で印
字した結果表1に示す。
【表1】
【0031】
【発明の効果】以上の様に本発明により、コントラスト
の高い感熱表示部を備えた感熱表示付磁気記録媒体を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カード全面に磁気記録層を設け、さらにその磁
気記録層上に可逆性感熱記録材料からなる感熱記録層を
設けた従来のカードの模式図。
【図2】図1に示したカードの形態を使用した従来のカ
ードの具体的層構成を示した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/80 7303−5D 8623−5L G06K 19/00 C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録部と、可逆性感熱記録材料を用
    いた書換え可能な表示部とを備えた感熱表示付磁気記録
    媒体において、該感熱表示付磁気記録媒体が磁気記録層
    の上に可逆性感熱記録材料からなる感熱記録層を積層し
    た構造を有し、かつ該磁気記録層に蒸着型磁気記録材料
    を用いたことを特徴とする感熱表示付磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記可逆性感熱記録材料が、樹脂母材と
    樹脂母材に分散された有機低分子物質で構成され、温度
    により透明と白濁の状態が可逆的に変化する材料である
    ことを特徴とする請求項1記載の感熱表示付磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 前記可逆性感熱記録材料が、ロイコ系染
    料と顕消色剤とからなる材料であることを特徴とする請
    求項1記載の感熱表示付磁気記録媒体。
JP3360353A 1991-12-27 1991-12-27 感熱表示付磁気記録媒体 Pending JPH05177975A (ja)

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