JP3239149B2 - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は温度による可逆的な透明
度の変化を利用して記録及び消去を行う可逆性感熱記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】可逆的な記録及び消去が可能な記録媒体
として、特開昭54−119377号及び特開昭55−
154198号などの公報にはポリエステルなどの樹脂
マトリックス中に高級アルコール、高級脂肪酸などの低
分子有機化合物を分散した感熱記録層を支持体に設けた
ものが開示されている。その感熱記録層は温度により透
明度が変化して記録及びその消去が可能となる。しか
し、従来の可逆性感熱記録媒体の多くは、サーマルヘッ
ドなどの加熱体の熱により加熱して画像形成した際に、
それらの加熱体の熱および圧力により表面が変形し易い
ために画像形成とその消去とを繰返すうちに変形量が増
大して透明であるべき部分の透明度が低下するという欠
点があった。もっとも、そうした問題を解決するため
に、特願昭62−55650号明細書においては、感熱
記録層上にシリコーン樹脂、シリコーンゴムなどのオー
バーコート層を設けて表面の摩擦係数を少なくさせる方
法が提案されたが、このオーバーコート層は感熱記録層
との接着性が不充分なため繰返しの機械的作用により剥
がれやすく画像を劣下させるといった問題が生じてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、サー
マルヘッドなどの加熱体により画像形成と消去とを繰り
返し行っても、画像の劣化及び透明部の透明度の低下の
少ない可逆性感熱記録媒体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に低
分子有機化合物を樹脂マトリックス中に分散し透明度が
温度変化に依存して可逆的に変化する感熱記録層を設け
た可逆性感熱記録媒体において、該感熱記録層上に更に
ポリシロキサン−ポリアミド系ブロック共重合体からな
るオーバーコート層を設けたことを特徴としている。
【0005】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明の可逆性感熱記録媒体は、感熱記録層の透過度の温
度依存性に起因する透明状態から白濁不透明状態への変
化及び白濁不透明状態から透明状態への変化を利用し
て、それぞれ記録及び消去することができる。この透明
状態と白濁透明状態との相違は次のように推測される。
すなわち、(I)透明の場合には樹脂母材中に分散され
た有機低分子物質の粒子は低分子有機化合物の大きな粒
子で構成されており、片側から入射した光は散乱される
こと無く反対側に透過するため透明に見えること、また
(II)白濁の場合には低分子有機化合物の粒子は低分子
有機化合物の微細な結晶が集合した多結晶で構成され、
個々の結晶の結晶軸がいろいろな方向を向いているため
片側から入射した光は低分子有機化合物粒子の結晶の界
面で何度も屈折し、散乱されるため白く見えること、等
に由来している。
【0006】図1(熱による透明度の変化を表わしてい
る)において、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された
低分子有機化合物とを主成分とする感熱記録層は、例え
ばT0以下の常温では白濁不透明状態にある。これを温
度T2に加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下
の常温に戻しても透明のままである。これは温度T2
らT0以下に至るまでに低分子有機化合物が半溶融状態
を経て多結晶から単結晶へと結晶が成長するためと考え
られる。更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度
と最大不透明度との中間の半透明状態になる。次に、こ
の温度を下げて行くと、再び透明状態をとることなく最
初の白濁不透明状態に戻る。これは温度T3以上で低分
子有機化合物が溶融後、冷却されることにより多結晶が
析出するためであると考えられる。なお、この白濁不透
明状態のものをT1〜T2間の温度に加熱した後、常温即
ちT0以下の温度に冷却した場合には透明と白濁不透明
との中間の状態をとることができる。また、前記常温で
透明になったものも再びT3以上の温度に加熱した後常
温に戻せば、再び白濁不透明状態に戻る。即ち、常温で
白濁不透明及び透明の両形態並びにその中間状態をとる
ことができる。
【0007】従って、熱を選択的に与えることにより感
熱記録層を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地
に透明画像を形成することができ、その変化は何回も繰
り返しすることが可能である。そして、このような感熱
記録層の背面に着色シートを配置すれば、白地に着色シ
ートの色の画像または着色シートの色の地に白色の画像
を形成することができる。また、OHP(オーバーヘッ
ドプロジェクター)などで投影すれば、白濁部は暗部に
なり、透明部は光が透過しスクリーン上では明部とな
る。更に、この可逆性感熱記録媒体の画像を反射画像と
して用いる場合には、感熱記録層の背面に光を反射する
層を設けると感熱記録層の厚みを薄くしてもコントラス
トを上げることができる。具体的にはAl、Ni、S
n、Au、Ag等を蒸着することが挙げられる。支持体
がAl蒸着層のような樹脂との接着力に乏しい材質の場
合には、支持体と感熱層との間に接着層を設けてもよい
(特開平3−7377号公報に記載)。
【0008】しかし、このような可逆性感熱記録媒体
は、極くまれであはあるが、サーマルヘッドなどの加熱
体の圧力によって表面が変形し易く透明度の低下がみら
れることがある。そうしたことから、本発明者はいろい
ろな角度から検討を行なってきた結果、ポリシロキサン
−ポリアミド系ブロック共重合体から成るオーバーコー
ト層を感熱記録層上に設ければ前記不都合の生じるのを
防止できることを見出した。
【0009】ポリシロキサン−ポリアミド系共重合体は
下記一般式(I)で表わされる。
【化2】 (ただし、R1、R2、R3及びR4はハロゲン原子又はニ
トリル基で置換された又は置換されていない炭素数1〜
12のアルキル基、あるいは炭素数1〜4のアルキル
基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はハロゲン原子で置
換された又は置換されていないフェニル基であり、これ
らは同一であっても異なっていてもよい。X1及びX2
炭素数が2以上の二価の有機基で、その具体例として
は、下記式(II)、(III)、又は(IV)
【化3】 −Cn2n− …(II) (nは0〜12の整数である。)
【化4】
【化5】 で示される構造を有する基である。Y1、Y2及びZは炭
素数が2以上の二価の有機基で、その具体例としては、
下記式(V)、(VI)、(VII)又は(VIII)
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】 で示される構造を有する基、−C=C−又は炭素数が1
〜20のアレキレン基である。p、q及びnは平均重合
度を示し、pは5〜300の整数、qは1〜50の整
数、nは2〜30の整数である。)
【0010】この化合物は、ポリシロキサン主鎖部が滑
性効果を発揮し、ポリアミド主鎖部が耐熱性及び機械的
強度を発揮する。これらをブロック状に連結させること
により、ポリシロキサン-ポリアミド系ブロック共重合
体から成るオーバーコート層は、耐熱性、機械的特性及
び滑性の点で優れた特性を兼ね備え、サーマルヘッドな
どの加熱体の熱及び圧力によって変形することなく、感
熱記録層の透明度の繰り返しの変化を保持することがで
きる。
【0011】本発明の可逆性感熱記録媒体は、一般にマ
トリックス樹脂及び低分子有機化合物を溶媒に溶解した
溶液、又は低分子有機化合物を溶解しない溶媒にマトリ
ックス樹脂を溶解した溶液中に低分子有機化合物を微粒
子状に分散した分散液を支持体上に塗布乾燥して感熱記
録層を形成した後、ポリシロキサン−ポリアミド系ブロ
ック共重合体から成る溶液をその感熱記録層上に塗布乾
燥してオーバーコート層を形成することにより得られ
る。オーバーコート層の厚さは0.5〜20μm、好ま
しくは1〜15μmである。オーバーコート層の厚さが
0.5μmより薄いと感熱記録層の熱変形及び圧力変形
を防止するのに不充分であり、逆に、20μmより厚い
と感熱記録層の熱感が低下する。
【0012】感熱記録層の形成に使用する溶媒は、マト
リックス樹脂及び低分子有機化合物の種類によっていろ
いろ選択できるが、例えばテトラヒドロフラン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホル
ム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼン等が
挙げられる。なお、分散液を使用した場合はもちろんで
あるが、溶液を使用した場合も得られる感熱層中では低
分子有機化合物は微粒子として析出し、分散状態で存在
する。
【0013】本発明においては、可逆性感熱記録媒体の
感熱記録層中のマトリックス樹脂は、膜形成可能であ
り、その膜が透明性に優れ、機械的に安定であることが
好ましい。このような樹脂としては、ポリ塩化ビニル:
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート
共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデ
ン;塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系
共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレー
ト又はポリメタクリレート或いはアクリレート−メタク
リレート共重合体;シリコン樹脂等が挙げられる。これ
らは単独で或いは2種以上混合して使用される。
【0014】一方、低分子有機化合物としては感熱記録
層中で熱により多結晶から単結晶に変化するものであれ
ばよく、一般に融点30〜200℃好ましくは50〜1
50℃程度のものが使用される。このような低分子有機
化合物としてはアルカノール;アルカンジオール;ハロ
ゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオール;ア
ルキルアミン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲ
ンアルカン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シ
クロアルカン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和
または不飽和モノまたはジカルボン酸又はこれらのエス
テル、アミド又はアンモニウム塩;飽和または不飽和ハ
ロゲン脂肪酸またはこれらのエステル、アミド又はアン
モニウム塩;アリールカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミド又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボ
ン酸またはそれらのエステル、アミド又はアンモニウム
塩;チオアルコール;チオカルボン酸又はそれらのエス
テル、アミンまたはアンモニウム塩;チオアルコールの
カルボン酸エステル等が挙げられる。これらは単独で又
は2種以上混合して使用される。これらの化合物の炭素
数は10〜60、好ましくは10〜38、特に10〜3
0が好ましい。エステル中のアルコール基部分は飽和し
ていても飽和していなくてもよく、またハロゲン置換さ
れていてもよい。いずれにしても低分子有機化合物は分
子中に酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、
例えば−OH、−COOH、−CONH−、−COO
R、−NH−、−NH2、−S−、−S−S−、−O
−、ハロゲン等を含む化合物であることが好ましい。
【0015】更に具体的には、これら化合物としてはラ
ウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカ
ン酸、アラギン酸、ヘンイコサン酸、トリコサン酸、リ
グノセリン酸、ペンタコサン酸、セロチン酸、ヘプタコ
サン酸、モンタン酸、メチシン酸、オレイン酸等の高級
脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステアリン酸テトラデシ
ル、ステアリン酸オクタデシル、ラウリン酸オクタデシ
ル、パルミチン酸テトラデシル、ベヘン酸ドデシル等の
高級脂肪酸のエステル; C1633−O−C1633 , C1633−S−C1633
,C1837−S−C1837 , C1225−S−C12
25 ,C1939−S−C1939 , C1225−S−
S−C1225 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以上の高級脂肪
酸が好ましく、炭素数16〜24の高級脂肪酸が更に好
ましい。
【0016】透明化できる温度の巾を広げるには、この
明細書において記載した低分子有機化合物を適宜組合せ
るか、または、そうした低分子有機化合物と融点の異な
る他の材料とを組合せればよい。これらは例えば特開昭
63−39378号、特開昭63−130380号など
の公報や、特願昭63−14754号、特願平1−14
0109号などの明細書に開示されているが、これらに
限定されるものではない。なお、感熱記録層中の低分子
有機化合物と樹脂マトリックスとの割合は、重量比で
2:1〜1:16程度が好ましく、1:1〜1:3が更
に好ましい。樹脂マトリックスの比率がこれ以下になる
と、低分子有機化合物を樹脂、マトリックス中に保持し
た膜を形成することが困難となり、またこれ以上になる
と、低分子有機化合物の量が少ないため、不透明化が困
難になる。
【0017】感熱記録層には以上の成分の他に、透明画
像の形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤
等の添加物を添加することができる。これらの添加物の
具体例は次の通りである。高沸点溶剤の例;リン酸トリ
ブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリ
フェニル、リン酸トリクレジル、オレイン酸ブチル、フ
タル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニ
ル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸ジイソデシ
ル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジブチル、ア
ジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチル
ヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバ
シン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレング
リコールジ−2−エチルブチラート、アセチルリシノー
ル酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタ
リルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチ
ル。
【0018】界面活性剤、その他の添加物の例; 多価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高
級アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂
肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又は
ポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド
付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼン
スルホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪
酸、芳香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族
スルホン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ
−エステルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポ
リ長鎖アルキルアクリレート;アクリル系オルゴマー;
ポリ長鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタク
リレート−アミン含有モノマー共重合体;スチレン−無
水マレイン酸共重合体;オレフィン−無水マレイン酸共
重合体。
【0019】感熱記録層の厚みは1〜30μmが好まし
く、2〜20μmがさらに好ましい。感熱記録層が厚す
ぎると層内での熱の分布が発生し均一に透明化すること
が困難となる。また、感熱記録層が薄すぎると白濁度が
低下しコントラストが低くなる。更に、感熱記録層中の
低分子有機化合物の量を増加させると白濁度を増すこと
ができる。
【0020】可逆性感熱記録媒体の支持体としては、前
記したようにプラスチックフィルム、ガラス板、金属板
等が用いられる。
【0021】本発明においては、保護層(オーバーコー
ト層)形成液の溶剤やモノマー成分等から感熱記録層を
保護するために、オーバーコート層と感熱記録層との間
に中間層を設けることができる(特開平1−13378
1号公報に記載)。中間層の材料としては感熱記録層中
に樹脂マトリックスとして挙げたものの他に下記のよう
な熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂が使用可能である。具
体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポ
リウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポ
リアミド等が挙げられる。中間層の厚さは用途により異
なるが0.1〜2μmくらいが好ましい。これ以下の厚
さになると保護効果が下がり、これ以上となると感熱度
が低下する。
【0022】また、磁気記録層を設け、磁気及び熱によ
って記録できる磁気可逆性感熱記録媒体として使用する
ことも可能である(実開平2−2876号公報に記
載)。
【0023】
【実施例】次に、実施例及び比較例をあげて本発明を更
に具体的に説明する。ここでの「部」及び「%」はいず
れも重量基準である。
【0024】実施例1 20mlのクロロホルムに17.0g(8.5ミリmo
l)の4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、2.5
8g(1.5ミリmol)の平均分子量2100のビス
(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、4.
13g(30ミリmol)のトリエチルアミン塩酸塩及
び2.80g(20ミリmol)のトリエチルアミンを
加え、N2雰囲気下0℃で溶解した。この溶液に2.0
3g(10ミリmol)のイソフタル酸クロリドを20
mlのクロロホルムに溶解した溶液を滴下し、0℃で3
時間攪拌した。その後、15℃で3時間攪拌し、得られ
た反応溶液を1000mlのメタノール中に投下した。
析出してブロック共重合体を熱メタノール及び熱ヘキサ
ンで洗浄し、室温で減圧乾燥し、ポリシロキサン−ポリ
アミド系ブロック共重合体(1)を調製した。
【0025】一方、約75μm厚のポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルム上に、8部のベヘン酸、2
部のステアリン酸ステアリル、3部のフタル酸ジ(2−
エチルヘキシル)、28部の塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体(UCC社製、VYHH)及び200部のテトラ
ヒドロフランからなる溶液をワイヤーバーにより塗布
し、加熱乾燥して約15μm厚の感熱記録層を設けた。
その感熱記録層上に、10部のポリアミド樹脂(東レ社
製、CM8000)と90部のメチルアルコールから成
る溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約0.8
μm厚の中間層を設けた。その中間層上に、7部の前記
ポリシロキサン−ポリアミド系ブロック共重合体(1)
と93部のジメチルアセトアミドから成る溶液を塗布
し、120℃で10分間強風乾燥して、約1.6μm厚
のオーバーコート層を設け、可逆性感熱記録媒体を得
た。
【0026】実施例2 15mlのクロロホルムに1.50g(7.5ミリmo
l)の3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4.3
0g(25ミリmol)の平均分子量2100のビス
(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1.
38g(10ミリmol)のトリエチルアミン塩酸塩及
び2.80g(20ミリmol)のトリエチルアミンを
加え、N2雰囲気下0℃で溶解した。この溶液に2.0
3g(20ミリmol)のイソフタル酸クロリドを15
mlのクロロホルムに溶解した溶液を滴下し、0℃で6
時間攪拌した。得られた反応溶液を1000mlのメタ
ノール中に投下した。析出してブロック共重合体を熱メ
タノール及び熱ヘキサンで洗浄し、室温で減圧乾燥し、
ポリシロキサン−ポリアミド系ブロック共重合体(2)
を調製した。このブロック共重合体(2)を使用するこ
と以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を得
た。
【0027】実施例3 15mlのクロロホルムに1.00g(5.0ミリmo
l)の3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、8.6
0g(5.0ミリmol)の平均分子量2100のビス
(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1.
38g(10ミリmol)のトリエチルアミン塩酸塩及
び2.80g(20ミリmol)のトリエチルアミンを
加え、N2雰囲気下0℃で溶解した。この溶液に2.0
3g(10ミリmol)のイソフタル酸クロリドを15
mlのクロロホルムに溶解した溶液を滴下し、0℃で6
時間攪拌した。得られた反応溶液を1000mlのメタ
ノール中に投下し、析出したブロック共重合体を熱メタ
ノール及び熱ヘキサンで洗浄し、室温で減圧乾燥して、
ポリシロキサン−ポリアミド系ブロック共重合体(3)
を調製した。このブロック共重合体(3)を使用するこ
と以外は実施例2と同様にして可逆性感熱記録媒体を得
た。
【0028】比較例1 オーバーコート層及び中間層を設けなかったこと以外
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を得た。
【0029】以上のようにして作成した4種の可逆性感
熱記録媒体に、薄膜サーマルヘッドを用いて0.5mg
/dotの印加エネルギーで画像を形成した後、65℃
まで再加熱して画像を消去する操作を250回繰り返し
た。1回目の画像部及び非画像部の濃度、並びに250
回目のそれらの濃度を、裏面に黒色紙を置いてマクベス
濃度計RD514で測定し、その結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】実施例の記載から明らかなように、本発
明のオーバーコート層を設けた可逆性感熱記録媒体はそ
のオーバーコート層の優れた耐熱性、すべり性及び機械
的強度のため、画像形成及び消去の繰り返しによる透明
部の劣下を防止する効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感熱記録層の特性を説明するため
の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/36 B41M 5/28 - 5/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に低分子有機化合物を樹脂マト
    リックス中に分散し透明度が温度変化に依存して可逆的
    に変化する感熱記録層を設けた可逆性感熱記録媒体にお
    いて、該感熱記録層上に更にポリシロキサン−ポリアミ
    ド系ブロック共重合体からなるオーバーコート層を設け
    たことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】前記ポリシロキサン−ポリアミド系ブロッ
    ク共重合体が、下記一般式(I)で表わされる繰り返し
    単位を有するものである請求項1記載の可逆性感熱記録
    媒体。 【化1】 (ただし、R1、R2、R3及びR4はハロゲン原子又はニ
    トリル基で置換された又は置換されていない炭素数1〜
    12のアルキル基、あるいは炭素数1〜4のアルキル
    基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はハロゲン原子で置
    換された又は置換されていないフェニル基であり、これ
    らは同一であっても異なっていてもよい。X1およびX2
    は炭素数が2以上の二価の有機基、Y1及びY2は炭素数
    が2以上の二価の有機基でこれらは同一であっても異な
    っていてもよい。Zは炭素数が2以上の二価の有機基で
    ある。n、p及びqは1以上の整数である。)
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