JP2593828B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JP2593828B2
JP2593828B2 JP1261806A JP26180689A JP2593828B2 JP 2593828 B2 JP2593828 B2 JP 2593828B2 JP 1261806 A JP1261806 A JP 1261806A JP 26180689 A JP26180689 A JP 26180689A JP 2593828 B2 JP2593828 B2 JP 2593828B2
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吉彦 堀田
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誠 川口
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は温度による感熱体の可逆的な透明度変化を利
用して記録及び消去を行なう可逆性感熱記録材料に関す
る。
従来技術 可逆的な記録及び消去が可能な感熱記録材料として支
持体上にポリエステル等の樹脂中に高級アルコール、高
級脂肪酸等の有機低分子物質を分散した感熱層を設けた
ものが、例えば特開昭54−119377号、同55−154198号等
で知られている。この種の記録材料による記録、即ち画
像形成及び消去は感熱層の温度による透明度変化を利用
したものである。
しかし、これらの可逆性感熱記録材料の支持体として
黒色等に着色されたものを用いるとコントラストが著し
く低下するという欠点があった。そこで、本発明者等は
光反射層を設けることによりこの可逆性感熱記録材料の
コントラスト向上させることができることを見出した
(特開昭64−14079号参照)。しかしながら、この可逆
性感熱記録材料も光反射層として金属を用い、金属表面
上に直接、感熱記録層を設けると、金属と感熱記録層と
の間の接着性が悪く、耐久性が劣る傾向があらわれ、ま
た、平らな基板上にAl等の金属を蒸着したため反射率が
高くなりすぎる面があった。
目的 本発明の目的は、高コントラストで、且つ耐久性の向
上した可逆性感熱記録材料を提供することにある。
また、本発明のもう1つの目的は、余分な正反射を抑
え、どの角度から見ても見やすい画像を形成できる可逆
性感熱記録材料を提供することにある。
構成 本発明は、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有
機低分子物質とを主成分としてなり、温度に依存して透
明度が可逆的に変化する可逆性感熱記録層と、光反射層
としての金属薄膜層を有する可逆性感熱記録材料におい
て、該金属薄膜層が、 (i) 光沢度(JIS Z 8741)70〜250%をもつもので
あるか、または (ii) 表面が0.5〜10μmの表面粗さの微細凹凸形状
をもつものである ことを特徴とする。
また、本発明の他の1つは、樹脂母材、この樹脂母材
中に分散された有機低分子物質および該有機低分子物質
の結晶成長を制御する物質とを主成分としてなり、温度
に依存して透明度が可逆的に変化する可逆性感熱記録層
と、光反射層としての金属薄膜層を有する可逆性感熱記
録材料において、該金属薄膜層と該感熱記録層との間に
接着層を設けたことを特徴とする。
この場合、金属薄膜層が平滑であっても感熱層との剥
離を接着剤層で防止することにより耐久性を保つことが
できる。さらに、金属薄膜層の表面が粗面になっている
場合には接着剤層との接着力が増すため耐久性はさらに
向上する。また、金属薄膜層表面の粗面による凹凸は接
着剤層により吸収され接着剤層の感熱層側は表面が平滑
になっているため均一な感熱層を形成するのに支障をき
たさない。そして、この二番目の発明においても、金属
層が一番目の発明における(i)または(ii)の特徴を
もっていることは一層好ましいことである。
本発明の可逆性感熱記録材料の記録原理は感熱記録層
の温度による透明度変化、即ち透明から白濁不透明への
変化又はその逆の変化を利用したものである。
本発明における透明状態と白濁不透明状態の違いは次
のように推測される。すなわち、透明の場合には樹脂母
材中に分散された有機低分子物質の粒子は大きな結晶で
構成されており、片側から入射した光は散乱されること
なく、反対側に透過するため透明に見える。又、白濁の
場合には有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の微細
な結晶が集合した多結晶で構成され、個々の結晶の結晶
軸がいろいろな方向を向いているため片側から入射した
光は有機低分子物質粒子の結晶の界面で何度も屈折し、
散乱されるため白く見える。
以上のような温度による透明度の変化を図面に従って
説明する。
第1図において、樹脂母材と、この樹脂母材中に分散
された有機低分子物質を主成分とする感熱体は、例えば
T0以下の常温では白濁不透明状態にある。これをT1〜T2
間の温度に加熱すると透明になり、この状態で再びT0
下の常温に戻しても透明のままである。これは温度T1
T2間から温度T0以下にいたるまでに有機低分子物質が半
溶融状態を経て多結晶から単結晶へと結晶が成長するた
めと考えられる。更にT3以上の温度に加熱すると、最大
透明度と最大不透明度との中間の半透明状態になる。次
にこの温度を下げて行くと、再び透明状態をとることな
く、最初の白濁不透明状態に戻る。
これは温度T3以上で有機低分子物質が溶融後冷却され
ることにより多結晶が析出するためであると考えられ
る。なお、この不透明状態のものをT0〜T1間の温度に加
熱した後、常温、即ち、T0以下の温度に冷却した場合に
は透明と不透明との間の中間状態をとることができる。
また前記、常温で透明になったものも再びT3以上の温度
に加熱し、常温に戻せば、再び白濁不透明状態に戻る。
即ち常温で不透明及び透明の両形態及びその中間状態を
とることができる。
従って以上のような感熱記録層を有する感熱記録材料
の表面に熱を選択的に与えることにより感熱体を選択的
に加熱し、透明地に白濁画像、あるいは白濁地に透明画
像を形成することができ、このような画像形成は何回も
繰返すことが可能である。ここで反射画像として見る場
合、光を反射するものを裏面に置かないと白濁部の白濁
度が上がらず、画像コントラストが低い。また、層状感
熱部材の裏面に層状光反射部材を配置した可逆性感熱記
録材料においては、前述のように光反射部材が鏡面に近
いと入射光が正反射し、見る角度により照明が目に入り
画像が見づらいことがある。また、可逆性感熱記録材料
の表面に選択的に熱を印加することにより、記録材料を
選択的に加熱し、透明地に白濁画像も形成するが、支持
体が黒色等に着色されたものを用いると白濁部の白濁度
が低下し、画像コントラストが低下する。
そこで、本発明では、前記正反射を防止し可逆性感熱
記録材料の画像コントラストを高めるため、光反射層と
して特定の条件を備えた金属薄膜層を設けたものであ
る。
(i) まず、該金属薄膜層が光沢度(JIS Z 8741)70
〜250%にした場合について説明する。
前述の特開昭64−14079号のように光反射層が鏡面に
近いと入射光が正反射し、見る角度により照明が目に入
り画像が見づらいことがあるが、本発明のように光反射
層の表面を粗面化する等して光沢度を250%以下にすれ
ば正反射する光がある程度減少して画像が認識しやすく
なる。そして光沢度が70%より低くなれば正反射はさら
に減少していっそう画像を認識しやすくなる。
しかしこのように光沢度を70%未満にすると白濁部を
透過した光が光反射層で反射されて戻ってくる割合が少
なくなり、白濁部の白濁度を向上させて画像のコントラ
ストを上げることができなくなる。そこで本発明は、光
反射層の光沢度を70%以上、250%以下、好ましくは150
〜250%にすることにより画像コントラストも上がり、
かつ、光の正反射も防ぐことができる。
本発明の感熱記録層(以下、単に感熱層という)と光
反射層としての金属薄膜層の具体的形態としては、支持
体2(透明フィルム)の片側に感熱層1、もう一方に光
反射層3を設けたもの[第2図の(1)]、光反射層3
を保護するためにフィルム5を接着層4により接着した
もの[第2図の(2)]各々別の支持体2,3の上に感熱
層1、光反射層3を設けたものをたゞ単に重ねただけの
もの[第2図の(3)]、それを接着層4により接着さ
せたもの[第2図の(4)]、光反射層3の上に直接感
熱層1を設けたもの[第2図の(5)]等、種々の形態
をとることができる。
光反射層としての金属薄膜層は、表面を粗にした金属
薄膜そのもの、表面を粗にしたフィルム、紙等の支持体
の上に真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ
リング法、CVD法などにより金属薄膜を形成したもの、
表面を粗にした金属薄膜とフィルムの積層体、金属微粒
子を紙、フィルム等の支持体上に塗布したもの等、表面
の光沢度が70〜250%の範囲にあるものならばなんでも
使用できる。
また表面を粗面化したフィルムは、たとえば次のよう
な方法で作成できる。
1) 表面に樹脂溶液等を塗布し、乾燥条件の調整によ
り粗面化する。
2) 表面に樹脂と白色または有色顔料とを含む分散液
を塗布する。
ここで用いられる金属としては、光を反射するものな
らなんでもよく、例えばAl,Ge,Au,Ag,Cuおよびこれらの
合金等が挙げられる。
(ii) つぎに該金属薄膜層が0.5〜10μmの表面粗さ
の微細凹凸形状をもつ場合について説明する。
本発明のように0.5〜10μmの表面粗さの微細凹凸形
状を有する金属薄膜層を設けることによってコントラス
トが向上し、且つ光の正反射を防ぐことができ、画像を
認識しやすくすることができるようになった。なお、本
発明でいう表面粗さはJIS B 0601において規定された十
点平均粗さ(Rz)を意味する。
表面粗さが0.5μm以下では光の正反対を減少させる
効果が小さく、10μm以上では白濁部を透過した光が光
反射層で反射されて戻ってくる割合が少なくなり、白濁
部の白濁度を向上させて画像のコントラストを上げるこ
とができなくなる。
本発明の微細凹凸をもつ金属薄膜層としては、金属薄
膜それ自体が微細凹凸をもつものであってもよいが、便
利なつくり方としては、適宜な支持体上に所望の微細凹
凸を設けておき、その凹凸を利用して微細凹凸を持つ金
属薄膜層を形成するとよい。このような本発明の感熱層
と支持体上の光反射層(金属薄膜層)の具体的形態とし
ては、支持体2(透明フィルム)の凹凸のある側に光反
射層3、もう一方に感熱層1を設けたもの[第3図の
(1)];光反射層3を保護するために保護フィルム5
を接着層4により接着したもの[第3図の(2)];支
持体2の凹凸のある側に光反射層3を設け、その上に直
接、感熱層1を設けたもの[第3図の(3)];光反射
層3と感熱層1との間に接着層4を設け、接着性を向上
させたもの[第3図の(4)]等、種々の形態をとるこ
とができる。
支持体に微細な凹凸形状を付与するには、支持体をエ
ンボス加工法、サンドブラスト法、薬品処理法、顔料添
加法、顔料塗布法などにより処理することにより達成さ
れる。
エンボス加工法とは、微細な凹凸を有するロールを加
熱付与しながら加圧ロールで圧着してフィルム表面に凹
凸を付与する方法であり、サンドブラスト法とは、カー
ボランダムあるいは金属粒子を圧搾空気と共にフィルム
表面に強力に吹き付けてフィルム表面に凹凸を付与する
方法であり、薬品処理法とは酸またはアルカリの濃厚溶
液にフィルムを浸漬してフィルム表面を幾分か浸して凹
凸を付与する方法であり、また顔料添加法とは、熱可塑
性樹脂中に無色又は有色顔料の微粉末を配合してプラス
チックフィルムの製造段階で凹凸を付与したフィルムを
作成する方法である。顔料塗布法は顔料添加法に使用す
る顔料を接着剤樹脂と共にフィルム表面に塗布するもの
である。
特に、プラスチックフィルム(またはシート)の製造
過程で、例えばシリカ、水酸化アルミニウム、炭酸マグ
ネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、
硫酸バリウムなどの白色顔料、さらに必要に応じて有色
顔料の微粉末(粒径0.5〜5μm程度)を添加すること
や、平滑なプラスチックフィルム(またはシート)の上
に上記の白色または有色顔料の微粉末を樹脂と共にフィ
ルム表面に塗布することにより容易に微細な凹凸形状機
能を有した支持体が得られる。
また、上記の顔料として酸化鉄を用い、フィルム上に
酸化鉄と樹脂の層を形成し、表面に微細な凹凸を形成す
る共に磁性層として磁気記録を行なえるようにすること
も可能である。
支持体上に金属薄膜層を形成するには、表面に微細な
凹凸を形成した支持体上に真空蒸着法、イオンプレーテ
ィング法、スパッタリング法、CVD法などにより金属薄
膜を形成することができる。ここで、用いられる金属と
しては、光を反射するものなら何でもよく、例えばAl,G
e,Au,Ag,Cu及びこれらの合金等が挙げられる。
また、特に支持体を設けなくても、表面を所定の粗さ
にした金属薄膜そのもの、表面を粗にした金属薄膜とフ
ィルムの積層体、金属微粒子を紙、フィルム等の支持体
上に塗布したものも金属薄膜層として使用できる。
本発明における支持体は透明または着色された材料
で、プラスチックフィルム、紙、ガラス板、金属板等の
公知の材料が使用でき、支持体の厚さは10〜300μm程
度が良い。なお、加熱印字手段として、サーマルヘッド
の他に、通電加熱を用いる場合には添加を加えるなどし
て支持体の抵抗値を調節する必要がある。
また、本発明では前記金属薄膜層と感熱層との間の接
着性を向上させるために接着層を設けることが好まし
い。
一般には下記方法により少なくとも一方の表面が金属
から成る支持体上に接着層を形成した後、その上に感熱
層を形成する方法が採用される。
接着層に用いられる層としては、金属との接着性がよ
く、且つ感熱記録層の成分に悪影響を与えないものなら
ば特に限定されず、例えば、アクリル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂等が
挙げられる。
感熱記録層と金属薄膜層の双方との接着性から飽和ポ
リエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合体が好ましいが、とくに以下に詳述する塩化ビニ
ル共重合体が好適である。
前記塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルとビニ
ル基含有リン酸エステルおよび必要に応じてこれらと共
重合可能な他のモノマーとの共重合体である。
前記ビニル基含有リン酸エステルは下記一般式〔A〕
あるいは〔B〕であらわされるものである。
一般式〔A〕 (式中R1は−H又は−CH3、R2は−H又は−CH3又は−CH
2Cl、nは1〜10、R3は−H、又は炭素数8以下のアル
キル基又はフェニル基である。) 一般式〔B〕 (式中R1は−H又は−CH3、R2は−H又は−CH3又は−CH
2Cl、nは1〜10である。) 具体的には以下のようなものが挙げられる。
塩化ビニルと共重合する他のモノマーの例としては酢
酸ビニル等のカルボン酸ビニル、塩化ビニリデン、アク
リロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、ビニルエーテル、マレイン酸およびマレイン酸エ
ステル、スチレン、プロピレン、エチレン等が挙げられ
る。
本発明はこれらのモノマーの1種以上を塩化ビニルと
前記ビニル基含有リン酸エステルと共に共重合して使用
することができる。
これら共重合体としては塩化ビニル50〜95重量%、ビ
ニル基含有リン酸エステル0.1〜10重量%その他の塩化
ビニルと共重合するモノマー0.1〜45重量%のものが好
ましい。
次に塩化ビニルとビニル基含有リン酸エステルとの共
重合体を製造する一般的方法を説明する。
この共重合体の共重合は通常の溶液重合法、懸濁重合
法、塊状重合法、乳化重合法で実施できるが、実用的な
方法は溶液重合法と懸濁重合法である。
ここでは溶液重合法による製造方法について説明す
る。即ち重合は塩化ビニル、酢酸ビニル等の塩化ビニル
と共重合するモノマー、ビニル基含有リン酸エステル及
び重合開始剤、溶媒を仕込み、加温すれば良い。ここで
リン酸エステル系モノマーは、重合が進むにつれて連続
的に添加した方が、均一組成の共重合体が得られ、磁性
粉の分散性及び塗膜の物理特性の面で好ましい。また必
要に応じて得られた樹脂をアルコールの存在下、触媒と
して塩酸を用いてケン化反応を行なうことも可能であ
る。
なお、本発明の接着層には、前記の各種の樹脂群から
選んだ接着剤に必要に応じてイソシアネート等の公知の
各種架橋剤を使用して架橋させ、一層接着強度を高める
こともできる。
接着層及び感熱記録層形成用の溶媒としては、有機低
分子物質及び樹脂母材の種類によって各種のものを用い
ることが可能である。例えばテトラヒドロフラン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホル
ム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼン等の
有機溶剤が挙げられる。
なお、こうして形成される感熱記録層においては、有
機低分子物質は樹脂母材中に微粒子として分散状態で存
在する。
感熱層に使用される樹脂母材は有機低分子物質を均一
に分散保持した皮膜又はシートを形成すると共に、最大
透明時の透明度に影響を与える材料である。このため樹
脂母材は透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の
良い樹脂が好ましい。このような樹脂としてはポリ塩化
ビニル;塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビニル〜アク
リレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化
ビニリデン、塩化ビニリデン〜塩化ビニル共重合体、塩
化ビニリデン〜アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニ
リデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリア
クリレート又はポリメタクリレート或いはアクリレート
〜メタクリレート共重合体、シリコーン樹脂等が挙げら
れる。これらは単独で或いは2種以上混合して使用され
る。
一方、有機低分子物質は第1図の温度T0〜T3を選定す
ることに応じて適宜選択すればよいが、融点30〜200
℃、特に50〜150℃程度のものが好ましい。このような
有機低分子物質としてはアルカノール;アルカンジオー
ル;ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオ
ール;アルキルアミン;アルカン;アルケン;アルキ
ン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン、ハロゲンア
ルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;シクロアル
キン;飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸または
これらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩;飽
和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;アリルカルボン酸
またはそれらのエステル、アミドまたはアンモニウム
塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;チオアルコール;
チオカルボン酸またはそれらのエステル、アミン、また
はアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステ
ル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合し
て使用される。これらの化合物の炭素数は10〜60、好ま
しくは10〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中のア
ルコール基部分は飽和していても飽和していなくてもよ
く、またハロゲン置換されていてもよい。いずれにして
も有機低分子物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロ
ゲンの少なくとも1種、例えば−OH,−COOH,−CONH,−C
OOR,−NH−,−NH2,−S−,−S−S−,−O−,ハロ
ゲン等を含む化合物であることが好ましい。
更に具体的にはこれら化合物にはラウリン酸、ドデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペエーデケン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸;コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン
二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデ
カン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナ
デカン二酸、エイコサン二酸、ヘンエイコサン二酸、ド
コサン二酸、トリコサン二酸、テトラコサン二酸、ペン
タコサン二酸、ヘキサコサン二酸等の飽和ジカルボン
酸;ステアリン酸メチル、ステアリン酸テトラデシル、
ステアリン酸オクタデシル、ラウリン酸オクタデシル、
パルミチン酸テトラデシル、ベヘン酸ドコシル等の高級
脂肪酸のエステル;ベヘン酸ドコシル、マロン酸p−ニ
トロベンジルエステル、マロン酸s−p−ブロムベンジ
ルチウロニウム塩、マロン酸ベンジルアンモニウム塩、
マロン酸ジアミド、マロン酸アニリド、コハク酸p−ニ
トロベンジルエステル、コハク酸フェナシルエステル、
コハク酸s−p−クロルベンジルチウロニウム塩、コハ
ク酸ベンジルアンモニウム塩、コハク酸モノアミド、コ
ハク酸アニリド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸フ
ェナシルエステル、グルタル酸p−ブロムフェナンシル
エステル、グルタル酸s−p−ブロムベンジルチウロニ
ウム塩、グルタル酸アニリド、アジピン酸p−ニトロベ
ンジルエステル、アジピン酸フェナシルエステル、アジ
ピン酸モノアミド、アジピン酸アニリド、ピメリン酸p
−ブロムフェナシルエステル、ピリメン酸アニリド、ピ
メリン酸ジアニリド、ピメリン酸ジベンザルヒドラジ
ド、スベリン酸p−ニトロベンジルエステル、スベリン
酸フェナシルエステル、スベリン酸モノアミド、スベリ
ン酸アニリド、アゼライン酸p−ブロムフェナシルエス
テル、アゼライン酸p−フェニルフェナシルエステル、
アゼライン酸モノアミド、セバシン酸フェナシルエステ
ル、セバシン酸p−フェニルフェナシルエステル、セバ
シン酸ベンジルアンモニウム塩などのカルボン酸誘導
体; C16H33−O−C16H33,C16H33−S−C16H33, C18H37−S−C18H37,C12H25−S−C12H25, C19H39−S−C19H39,C12H25−S−S−C12H25, 等のエーテル又はチオエーテル等がある。
なお感熱層中の有機低分子物質と樹脂母材との割合は
重量比で1:0.5〜1:16程度とくに1:1〜1:3が好ましい。
樹脂母材の比率がこれ以下になると、有機低分子物質を
樹脂母材中に保持した膜を形成することが困難となり、
一方、これ以上になると、有機低分子物質の量が少ない
ため、不透明化が困難となる。
感熱層の厚さは一般に1〜30μm、好ましくは10〜30
μmであるが、脂肪酸の量を増加させると白色度を増す
ことができる。
また、本発明においては有機低分子物質の結晶成長を
制御する物質を併用することができる。このような物質
としては有機低分子物質と共融し、且つ有機低分子物質
が半溶融状態にある温度範囲を広げることができるも
の、結晶の動きを促進するもの等が挙げられる。例え
ば、該可逆性感熱記録材料を繰返し使用される場合でも
最大透明状態を示す温度範囲を維持するために、以下に
示すような界面活性剤を用いることができ、例えば、多
価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級
アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂
肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂また
はポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイ
ド付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼ
ンスルフォン酸のNa,Ca,Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳香
族カルボン酸、高級脂肪族スルホン酸、芳香族スルホン
酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジーエステ
ルのCa,Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖アルキル
アクリレート;アクリル系オリゴマー;ポリ長鎖アルキ
ルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレート〜アミ
ン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水マレイン酸共
重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重合体等が挙げ
られる。また最大透明状態が維持される温度範囲を広げ
るために、フィルムの可塑剤として用いられるリン酸ト
リブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸ト
リフェニル、リン酸トクリレジル、オレイン酸ブチル、
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニ
ル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸ジイソデシ
ル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジブチル、ア
ジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチル
ヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバ
シン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレング
リコールジ−2−エチルブチラート、アセチルリシノー
ル酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタ
リルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル
等が挙げられる。
また先に挙げた有機低分子物質の中の一種を有機低分
子物質として用い、別の種類の有機低分子物質を結晶成
長を制御する物質として用いることもできる。例えばス
テアリン酸を有機低分子物質とし、ステアリルアルコー
ルを結晶成長を制御する物質として用いる。
有機低分子物質とこの有機低分子物質の結晶成長を制
御する物質との量比は重量比で1:0.01〜1:0.8程度が好
ましい。有機低分子物質の結晶成長を制御する物質がこ
れ以下になると透明になる温度範囲またはエネルギー範
囲を広くすることができないし、これ以上になると不透
明度が低下する。
実 施 例 以下に本発明を実施例により説明する。なお、「部」
及び「%」はいずれも重量基準である。
実施例1 表面を粗にしたフィルムの上にAlを真空蒸着したポリ
エステルフィルム(光沢度223%)の裏面に ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ−2−エチルヘキシル 3部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体 20部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後15μ
m厚の可逆性感熱層を設けた。
次にこのフィルムを65℃に再加熱し、感熱層を透明化
した。そして感熱層側からサーマルヘッドで印字記録を
行なったところ、アルミ光沢の地を背景に鮮明な白濁画
像を得ることができた。
実施例2 表面を粗にしてAlを真空蒸着したポリエステルフィル
ムとして光沢度85.9%のものを使用する以外は実施例1
と同様にして感熱層を作成した。ついで、実施例1と同
様にしてサーマルヘッドで印字記録を行なったところ、
アルム光沢の地を背景に鮮明な白濁画像が得られた。
実施例3 透明なポリエステルフィルム上に可逆感熱層を設ける
以外は実施例1と同様にして可逆感熱体を作成した。そ
してこのフィルムを65℃に再加熱し感光層を透明化し、
感熱層側からサーマルヘッドで印字記録を行なったとこ
ろ、透明地に白濁画像が得られた。このフィルムの背面
に実施例1で用いた表面を粗にしたフィルムの上にAlを
真空蒸着したフィルム(光沢度223%)を配置したとこ
ろ、アルミ光沢の地を背景に鮮明な白濁画像が得られ
た。
比較例1 表面を粗にしないポリエステルフィルムの上にAlを真
空蒸着したフィルム(光沢度291%)の裏面に可逆感熱
層を設ける以外は実施例1と同様にして可逆感熱体を作
成した。
そして実施例1と同様にしてサーマルヘッドで印字記
録を行なったところ、アルミ光沢の地を背景に鮮明な白
濁画像が得られた。しかし角度によって照明が正反射し
画像が見にくかった。
比較例2 銀色に印刷されたフィルム(光沢度49.5%)の上に可
逆感熱層を設ける以外は実施例1と同様にして可逆感熱
体を作成した。
そして実施例1と同様にしてマーサルヘッドで印字記
録を行なったところ、銀色を背景に白濁画像が得られた
が、コントラストが低いものであった。
比較例3 実施例3で得られた画像を形成したフィルムの背面に
黒画用紙を配置したところ黒地に白濁画像が得られた。
しかしながらコントラストが不充分であった。
得られた画像の濃度をマクベス反射濃度計RD−514で
測定した。また照明が正反射したときの画像の見易さを
目視で判定した。その結果を表1に示す。
実施例4(第3図参照) アクリルポリオール 15部 ポリイソシアネート 5部 シリカ微粒子(平均粒径0.5〜1μm) 5部 メチルエチルケトン 75部 よりなる組成物をボールミルで24時間分散後、ワイヤー
バーを用いて188μmのポリエステルフィルムの表面に
塗布乾燥して表面粗さ1μmに粗面化した支持体2を得
た。
次に粗面化処理した支持体の上にAlを真空蒸着し、30
0Å厚の光反射層3を設けた。
さらに、その上に、 ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ−2−エチルヘキシル 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部 テトラヒドロフラン 150部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後4μ
m厚の可逆性感熱層1を設けた。
次にこのフィルムを65℃に再加熱し、感熱層を透明化
した。そして感熱層側からマーサルヘッド印字記録を行
なったところ、アルミ光沢の地を背景に鮮明な白濁画像
を得ることができた。
実施例5(第3図参照) 厚さ50μmのポリエステルフィルムを5%トリクロル
酢酸溶液に5分間浸漬して水洗後、表面粗さ3μmに粗
面化した支持体2を得た。
次に、この支持体の粗面化処理面に実施例4と同様に
して光反射層3を設けた。
そして、支持体の光反射層側の反対面に実施例4と同
様にして可逆性感熱層1を設けた後、透明化後、サーマ
ルヘッドで印字記録を行なったところ、アルミ光沢の地
を背景に鮮明な白濁画像を得ることができた。
実施例6(第3図参照) 平均粒径0.5〜1μmのシリカ微粒子の代わりに平均
粒径4〜5μmのシリカ微粒子を用いる以外は実施例4
と同様にして表面粗さ7μmの粗面化した支持体2を得
た後、光反射層3及び可逆性感熱層1を実施例4と同様
に設けた。
次にこのようにして作成した可逆性感熱記録材料の感
熱層を透明化し、サーマルヘッドで印字記録を行なった
ところ、アルミ光沢の地を背景に鮮明な白濁画像を得る
ことができた。
比較例4 粗面化処理しない厚さ188μmのポリエステルフィル
ムを支持体として用いる以外は実施例4と同様にして比
較用可逆性感熱記録体を作成し、同様に印字記録を行な
った。
比較例5 平均粒径0.5〜1μmのシリカ微粒子の代わりに平均
粒径7〜10μmの尿素−ホルマリン樹脂微粒子を用いる
以外は実施例4と同様にして表面粗さ12μmの粗面化し
た支持体2を得た後、光反射層3及び可逆性感熱層1を
実施例4と同様に設けて比較用可逆性感熱記録体を作成
し、同様に印字記録を行なった。
比較例6 アクリルポリオール 15部 ポリイソシアネート 5部 シリカ微粒子(平均粒径0.5〜1μm) 5部 カーボンブラック 1部 メチルエチルケトン 74部 よりなる組成物をボールミルで24時間分散後、ワイヤー
バーを用いて188μmのポリエステルフィルムの表面に
塗布乾燥して表面粗さ1μmに粗面化した支持体を得
た。
その上に、光反射層を設けることなしに、実施例4と
同様にして可逆性感熱記録層を設け、印字記録を行なっ
た。
得られた画像の濃度をマクベス反射濃度計RD−514で
測定した。また照明が正反射したときの画像の見易さを
目視で判定した。その結果を表2に示す。
実施例7 50μm厚のAl蒸着ポリエステルフィルムのAl蒸着面上
に、 塩化ビニル〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体(UCC社
製VMCH) 15部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 45部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して1
μm厚の接着層を設けた。その上に、 ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 2部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 20部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して5
μm厚の感熱記録層を設けた。
その後、65℃に再加熱することにより、透明な可逆性
感熱記録材料を作成した。
実施例8 50μm厚のAl蒸着ポリエステルフィルムのAl蒸着面上
に、 塩化ビニル〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体(電気化
学工業社製デンカビニール#1000CK2) 15部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 45部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して1
μm厚の接着層を設けた。その上に、 ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 2部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 20部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して5
μm厚の感熱記録層を設けた。
その後、65℃に再加熱することにより、透明な可逆性
感熱記録材料を作成した。
実施例9 50μm厚のAl蒸着ポリエステルフィルムのAl蒸着面上
に、 塩化ビニル〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール共重合体
(UCC社製VAGH) 15部 イソシアネート(50%トルエン溶液)(日本ポリウレタ
ン社製 コロネートL) 3部 トルエン 47部 メチルエチルケトン 35部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して1
μm厚の接着層を設けた。その上に、 ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 2部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 20部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して5
μm厚の感熱記録層を設けた。
その後、65℃に再加熱することにより、透明な可逆性
感熱記録材料を作成した。
実施例10 50μm厚のAl蒸着ポリエステルフィルムのAl蒸着面上
に、 飽和ポリエステル樹脂(東洋紡製 バイロン280) 15部 イソシアネート(50%トルエン溶液)(日本ポリウレタ
ン社製 コロネートL) 3部 トルエン 47部 メチルエチルケトン 35部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して1
μm厚の接着層を設けた。その上に、 ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 2部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 20部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して5
μm厚の感熱記録層を設けた。
その後、65℃に再加熱することにより、透明な可逆性
感熱記録材料を作成した。
実施例11 50μm厚のAl蒸着ポリエステルフィルムのAl蒸着面上
に、 塩化ビニル〜酢酸ビニル〜リン酸エステル共重合体(比
率 85:14:1リン酸エステル:アシッドホスホオキシエ
チルメタクリレート) 15部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 45部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して1
μm厚の接着層を設けた。その上に、 ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 2部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 20部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して5
μm厚の感熱記録層を設けた。
その後、65℃に再加熱することにより、透明な可逆性
感熱記録材料を作成した。
実施例12 10μm厚のアルミニウム箔とポリエステルフィルムを
貼り合せた支持体のアルミニウム面上に、 塩化ビニル〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール〜リン酸エ
ステル共重合体(比率 91:2:6:1リン酸エステル:アシ
ッドホスホオキシプロピルメタクリレート) 15部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 45部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して1
μm厚の接着層を設けた。その上に、 ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 2部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 20部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して5
μm厚の感熱記録層を設けた。
その後、65℃に再加熱することにより、透明な可逆性
感熱記録材料を作成した。
実施例13 50μm厚のAl蒸着ポリエステルフィルムのAl蒸着面上
に、 塩化ビニル〜塩化ビニリデン〜リン酸エステル共重合体
(比率 82:15:3リン酸エステル:3クロロ−2アシッド
ホスホオキシプロピルメタクリレート) 15部 トルエン 47部 メチルエチルケトン 35部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して1
μm厚の接着層を設けた。その上に、 ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 2部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 20部 テトラヒドロフラン 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して5
μm厚の感熱記録層を設けた。
その後、65℃に再加熱することにより、透明な可逆性
感熱記録材料を作成した。
実施例14 ステアリルステアレートの代わりにエイコサン二酸を
用いる以外は実施例7と同様にして可逆性感熱記録材料
を作成し、接着性及びコントラストの評価を行った。
比較例7 接着層を設けなかった以外は、実施例7と同じ方法
で、透明な可逆性感熱記録材料を作成した。
比較例8 支持体として、Al蒸着ポリエステルフィルムの代りに
カーボンを練り込んだ黒色の厚み100μmのポリエステ
ルフィルムを使用した以外は、実施例7と同じ方法で可
逆性感熱記録材料を作成した。
次に以上のようにして作成した可逆性感熱記録材料に
西独エリクセン社製モデル295型マルチクロスカッター
を用いて記録層にカット線(25マス)を入れ、その後粘
着テープで剥離テストを行い、接着性を評価した(クロ
スカット試験)。
また、各記録材料にサーマルヘッドで白濁画像を形成
した後、背面に黒色紙を置いて画像濃度と地肌濃度をマ
クベス反射濃度計RD514で測定した。
これらのテスト結果を下記の表3に示す。
○:全く剥離せず ×:全面剥離した 実施例15 実施例7のステアリルステアレート、フタル酸ジ(2
−エチルヘキシル)を除き、アジピン酸ジ(2−エチル
ヘキシル)を3部加える以外は実施例7と同様にして可
逆性感熱記録材料を作成した。
実施例16 アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)をリン酸トリク
レジルに変更する以外は実施例15と同様にして可逆性感
熱記録材料を作成した。
実施例17 アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)をソルビタンモ
ノイソステアレートに変更する以外は実施例15と同様に
して可逆性感熱記録材料を作成した。
実施例18 アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)をグリセリンモ
ノステアレートに変更する以外は実施例15と同様にして
可逆性感熱記録材料を作成した。
実施例19 アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)をミリスチルア
ルコールに変更する以外は実施例15と同様にして可逆性
感熱記録材料を作成した。
比較例9 実施例7のステアリルステアレート、フタル酸ジ(2
−エチルヘキシル)を除く以外は実施例7と同様にして
可逆性感熱記録材料を作成した。
実施例7、15、16、17、18、19比較例9の各記録材料
を100℃に加熱後、室温に冷却して、白色の可逆性感熱
記録材料を作成した。
次に、各記録材料を50℃から1℃きざみに80℃まで加
熱後、室温まで放冷し、マクベス濃度計R−D−514で
反射濃度を測定した。この際、反射濃度が1.3を超えた
ときの温度を透明化温度とし、その範囲(巾)を表4に
示す。また、この濃度の最小値を白濁部濃度とし、一
方、最大値を透明部濃度とし、表4に示す。
表4の結果から明らかなように、透明化温度巾が比較
例9の場合はわずかに2℃であるのに対し、本発明実施
例7、15〜19の場合は10〜15℃と大きく拡大している。
効果 本発明は、感熱層のうら側に配置した特定の金属薄膜
層により、高いコントラストを維持しながら、照明光等
の影響による画像の見にくさを解消することに成功し
た。
また、本発明は接着層を設けることによって、画像の
良好なコントラストが劣化することなく、接着強度が増
大し、このため感熱記録層が金属面から剥がれることが
なく、耐久性が向上する利点がある。
サーマルヘッドで白濁画像を形成し、ヒートローラー
で全体を加熱透明化して画像を消去する場合には、ヒー
トローラーの中心部は温度が高く、周辺部は温度が低い
等の差が存在する。また、連続して加熱消去する場合に
は、徐々に温度が変化するのは避けられない。このよう
な現状のなかで、透明化温度巾が2〜3℃程度であると
部分的に消去できなかったり、逆に部分的に白濁化した
り、全面が均一に透明化できない場合が生ずる。そこ
で、本願請求項3の発明による可逆性感熱記録材料は、
透明化温度巾を今までの2倍以上に広げることにより、
上記のような加熱装置の温度のバラツキがあっても全面
を均一に透明化できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の感熱記録体の可逆性を説明するグラ
フである。第2〜3図は、本発明の可逆性感熱記録材料
の具体的構成例を示すものである。 1……感熱層、2……支持体 3……金属薄膜(光反射層) 4……接着層、5……保護フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野際 通 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−145081(JP,A) 特開 昭63−139784(JP,A) 特開 昭63−15793(JP,A) 特開 昭56−69194(JP,A) 特開 昭62−147444(JP,A) 特開 昭61−102687(JP,A) 特開 昭63−42045(JP,A) 特公 昭51−29025(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有
    機低分子物質とを主成分としてなり、温度に依存して透
    明度が可逆的に変化する可逆性感熱記録層と、光反射層
    としての金属薄膜層を有する可逆性感熱記録材料におい
    て、該金属薄膜層が、 (i) 光沢度(JIS Z 8741)70〜250%をもつもので
    あるか、または (ii) 表面が0.5〜10μmの表面粗さの微細凹凸形状
    をもつものである ことを特徴とする可逆性感熱記録材料。
  2. 【請求項2】可逆性感熱記録層中に該有機低分子物質の
    結晶成長を制御する物質を含有させたことを特徴とする
    請求項1記載の可逆性感熱記録材料。
  3. 【請求項3】樹脂母材、この樹脂母材中に分散された有
    機低分子物質および該有機低分子物質の結晶成長を制御
    する物質とを主成分としてなり、温度に依存して透明度
    が可逆的に変化する可逆性感熱記録層と、光反射層とし
    ての金属薄膜層を有する可逆性感熱記録材料において、
    該金属薄膜層と該感熱記録層との間に接着層を設けたこ
    とを特徴とする可逆性感熱記録材料。
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