JP2682622B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents
可逆性感熱記録材料Info
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Description
【発明の詳細な説明】
技術分野
本発明は温度による感熱体の可逆的な透明度変化を利
用して記録及び消去を行なう可逆性感熱記録材料に関す
る。 従来技術 可逆的な記録及び消去が可能な感熱記録材料として支
持体上にポリエステル、ポリアミド等の樹脂中に高級ア
ルコール、高級脂肪酸等の有機低分子物質を分散した感
熱層を設けたものが、例えば特開昭54−119377号、同55
−154198号等で知られている。この種の記録材料による
記録、即ち画像形成及び消去は感熱層の温度による透明
度変化を利用したものである。 しかし従来の可逆性感熱記録材料においては表面をサ
ーマルヘッド等で加熱して画像形成する際、これら加熱
手段との摩擦が大きいため、充分な密着が得られず、こ
のため熱感度が低下する結果、鮮明な画像を形成するこ
とは困難であった。 目的 本発明の目的は4サーマルヘッド等の加熱により画像
形成する際にこれら加熱手段との密着性、従って熱感度
を向上させて鮮明な画像を形成できる可逆性感熱記録材
料を提供することができる。 構成 本発明の可逆性感熱記録材料は支持体上に樹脂母材と
この樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主成分と
してなり、温度に依存して透明度が可逆的に変化する感
熱層と更にその上にシリコーン系ゴムを主成分とするオ
ーバーコート層を設けたことを特徴とするものである。 本発明記録材料の記録原理は感熱層の温度による透明
度変化を利用したもので、これを図面によって説明す
る。第1図において感熱層は例えばT0以下の常温では白
濁不透明状態にある。これをT1〜T2間の温度に加熱する
と透明になり、この状態でT0以下の常温に戻しても透明
のままである。更にT3以上の温度に加熱すると、最大透
明度と最大不透明度との中間の半透明状態になる。次ぎ
にこの温度を下げて行くと、再び透明状態をとることな
く、最初の白濁不透明状態に戻る。なおこの不透明状態
のものをT0〜T1間の温度に加熱した後、常温、即ち、T0
以下の温度に冷却した場合には透明と不透明との間の状
態をとることができる。また前記、常温で透明になった
ものも再びT3以上の温度に加熱し、常温に戻せば、再び
白濁不透明状態に戻る。即ち常温で不透明及び透明の両
形態並びにその中間状態をとることができる。 従って例えばこのような感熱層を有する層状感熱部材
(支持体上に感熱層を設けたもの、或いは感熱シート)
全体をT1〜T2間の温度に加熱後、T0以下の常温に冷却し
て透明化し、ついでこれをサーマルヘッド等で部分的に
T3以上の温度に加熱しその部分を不透明化すれば、白色
画像が形成される。このような白色画像を有する層状感
熱部材の裏面に層状着色部材を配置すれば、この画像は
着色部材の色を背景に白色画像として認識できる。 一方、層状感熱部材全体をT3以上の温度に加熱した
後、T0以下の常温に戻し白濁、不透明化した後、サーマ
ルヘッド等で部分的にT1〜T2間の温度に加熱してその部
分透明化すれば白色面に透明画像が形成される。そして
このような透明画像を有する層状感熱材の裏面に着色部
材を配置すれば、この画像は白地を背景に着色部材の色
の画像として認識できる。 以上のような層状感熱部材への記録及び消去は、少な
くとも104回程度繰り返すことができる。 本発明では以上のような層状感熱部材の感熱層上に更
にシリコーン系ゴムを主成分としたオーバーコート層を
設けることにより、こうして得られた可逆性感熱記録材
料表面の摩擦係数を大幅に低下させることができる。と
ころでサーマルヘッドの中でも特にラインヘッドで加
熱、画像形成する場合には記録材料はヘッドとプラテン
ローラーとの間に挟まれ、ヘッドに押圧されながらプラ
テンローラーの動きに合せて動き、相対的にヘッドとの
位置が動いて1ライン毎に選択的に加熱され、画像形成
されて行くが、その際、本発明の可逆性感熱記録材料
は、前述のように表面の摩擦係数が非常に小さいため、
ヘッドに押圧されながら動く際にも非常に滑らかであ
り、このためヘッドとの間に空気の入る余地は少なく、
即ちヘッドとの密着性が良く、その結果、サーマルヘッ
ドからの記録材料への熱の伝達、即ち熱感度が良好とな
る。 本発明の可逆性感熱記録材料を作るには一般には下記
方法により支持体上に感熱層を形成後、オーバーコート
層を形成する方法が採用されるが、(1)の工程では特
に支持体を用いずに、感熱層材料を通常の成膜法によっ
て自己支持性の感熱シートとしてもよい。 (1) 樹脂母材及び有機低分子物質を溶解した溶液、
又は樹脂母材の溶液(溶剤としては有機低分子物質を溶
解しないものを用いる)に有機低分子物質を微粒子状に
分散してなる分散液を、プラスチックフィルム、ガラス
板、金属板等の支持体上に塗布乾燥して感熱層を形成す
る。 (2) その上にシリコーン系ゴム又はシリコーン樹脂
を溶解または分散した液を塗布乾燥してオーバーコート
層を形成する。なおこの溶液又は分散液には必要あれば
硬化剤、硬化促進剤、触媒等を混合してもよい。 感熱層形成用の溶媒としては、有機低分子物質及び樹
脂母材の種類によって各種のものを用いることが可能で
ある。例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭
素、エタノール、トルエン、ベンゼン等の有機溶剤が挙
げられる。 なお、こうして形成される感熱層においては、有機低
分子物質は樹脂母材中に微粒子として分散状態で存在す
る。 感熱層に使用される樹脂母材は有機低分子物質を均一
に分散保持した皮膜又はシートを形成すると共に、最大
透明時の透明度に影響を与える材料である。このため樹
脂母材は透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の
良い樹脂が好ましい。このような樹脂としてはポリ塩化
ビニル;塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビニル〜アク
リレート共重合体等の塩化ビニリデン〜塩化ビニル共重
合体、塩化ビニリデン〜アクリロニトリル共重合体等の
塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミ
ド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いはア
クリレート〜メタクリレート共重合体、シリコン樹脂等
が挙げられる。これらは単独で或いは2種以上混合して
使用される。 一方、有機低分子物質は第1図の温度T0〜T3を選定す
ることに応じて適宜選択すればよいが、融点30〜200
℃、特に50〜150℃程度のものが好ましい。このような
有機低分子物質としてはアルカノール;アルカンジオー
ル;ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオ
ール;アルキルアミン;アルカン;アルケン;アルキ
ン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン、ハロゲンア
ルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;シクロアル
キン;飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸または
これらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩;飽
和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;アリルカルボン酸
またはそれらのエステル、アミドまたはアンモニウム
塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;チオアルコール;
チオカルボン酸またはそれらのエステル、アミン、また
はアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステ
ル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合し
て使用される。これらの化合物の炭素数は10〜60、好ま
しくは10〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中のア
ルコール基部分は飽和していても飽和していなくてもよ
く、またハロゲン置換されていてもよい。いずれにして
も有機低分子物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロ
ゲンの少なくとも1種、例えば−OH,−COOH,−CONH,−C
OOR,−NH−,−NH2,−S−,−S−S−,−O−,ハロ
ゲン等を含む化合物であることが好ましい。 更に具体的にはこれら化合物にはラウリン酸、ドデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステ
アリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシル、ラ
ウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシル、ベ
ヘン酸ドコシル等の高級脂肪酸のエステル; C16H33−O−C16H33,C16H33−S−C16H33 C18H37−S−C18H37,C12H25−S−C12H25 C19H39−S−C19H39,C12H25−S−S−C12H25 等のエーテル又はチオエーテル等がある。 なお感熱層中の有機低分子物質と樹脂母材との割合は
重量比で1:0.5〜1:16程度が好ましい。樹脂母材の比率
がこれ以下になると、有機低分子物質を樹脂母材中に保
持した膜を形成することが困難となり、一方、これ以上
になると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化
が困難となる。 オーバーコート層形成用の溶剤としてはトルエンのよ
うな芳香族系溶剤が挙げられる。 オーバーコート層に用いられるシリコーン系ゴムは高
重合度のオルガノポリシロキサンを加硫し硬化させたも
ので、加硫することによりオルガノポリシロキサン間に
メチレン架橋が生成する。 ここで用いられるオルガノポリシロキサンは全体の有
機基のうち殆んどがメチル基で極少量ビニル基を含有さ
せたメチルビニルポリシロキサンが一般的である。また
メチル基の一部を水素原子、フェニル基、アリル基など
で置換することも可能である。 オーバーコート層に用いられるシリコーン樹脂は三次
元的網状構造を持ったオルガノポリシロキサンで、有機
基はメチル基が一般的で、メチル基を他のアルキル基、
アリール基等で置換することも可能である。 オーバーコート層の厚さは、摩擦係数に影響を与える
要因が表面物性に限られるところから最低1分子あれば
よく、多くとも3μm程度が好ましい。3μm以上にな
ると、熱感度が低下する傾向がある。 以下に本発明を実施例によって説明する。なお「部」
及び「%」はいずれも重量基準である。 実施例1 75μm厚のポリエステルフィルム上にベヘン酸 4部 ステアリルステアレート 1部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 13部 テトラヒドロフラン 92部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して15
μm厚の感熱層を設けた。 その上に オルガノポリシロキサン(トーレ・シリコーン社製SD72
26) 10 部 触媒(トーレ・シリコーン社製SRX212) 0.1部 トルエン 49.9部 よりなる組成物を均一に溶解した後、ワイヤーバーで塗
布し加熱乾燥して0.5μm厚のシリコーン系ゴムからな
るオーバーコート層を設けることにより、可逆性感熱記
録材料を作成した。 実施例2 実施例1と同様にしてポリエステルフィルム上に感熱
層を設け、その上に オルガノポリシロキサン(信越シリコーン社製KS779H) 10 部 触媒(信越シリコーン社製PL−8) 0.1部 トルエン 189.9部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して0.
1μm厚のシリコーン系ゴムからなるオーバーコート層
を設けることにより、可逆性感熱記録材料を作成した。 比較例 オーバーコート層を設けない以外は実施例1と同様に
してポリエステルフィルム上に感熱層を設け、可逆性感
熱記録材料を作成した。 以上のようにして作成した全体が不透明の可逆性感熱
記録材料を65℃に加熱して透明化した後、6ドット/mm
の薄膜サーマルヘッドを用いて0.3Wでパルス巾を変化さ
せ、白色の画像形成を行なった。これを黒色画用紙上に
置き、マクベス濃度計RD514で反射濃度を測定した。そ
の結果を第2図に示す。 この図から本発明のようにオーバーコート層を設ける
ことにより、オーバーコート層のないものよりも20〜40
%低いエネルギーで同じ濃度を得ることができる。 効果 本発明の可逆性感熱記録材料は以上のようにシリコー
ン系ゴムのオーバーコート層を設けたので、サーマルヘ
ッド等との密着が良くなり、その結果、従来より熱感度
が向上して鮮明な画像を形成することができる。
用して記録及び消去を行なう可逆性感熱記録材料に関す
る。 従来技術 可逆的な記録及び消去が可能な感熱記録材料として支
持体上にポリエステル、ポリアミド等の樹脂中に高級ア
ルコール、高級脂肪酸等の有機低分子物質を分散した感
熱層を設けたものが、例えば特開昭54−119377号、同55
−154198号等で知られている。この種の記録材料による
記録、即ち画像形成及び消去は感熱層の温度による透明
度変化を利用したものである。 しかし従来の可逆性感熱記録材料においては表面をサ
ーマルヘッド等で加熱して画像形成する際、これら加熱
手段との摩擦が大きいため、充分な密着が得られず、こ
のため熱感度が低下する結果、鮮明な画像を形成するこ
とは困難であった。 目的 本発明の目的は4サーマルヘッド等の加熱により画像
形成する際にこれら加熱手段との密着性、従って熱感度
を向上させて鮮明な画像を形成できる可逆性感熱記録材
料を提供することができる。 構成 本発明の可逆性感熱記録材料は支持体上に樹脂母材と
この樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主成分と
してなり、温度に依存して透明度が可逆的に変化する感
熱層と更にその上にシリコーン系ゴムを主成分とするオ
ーバーコート層を設けたことを特徴とするものである。 本発明記録材料の記録原理は感熱層の温度による透明
度変化を利用したもので、これを図面によって説明す
る。第1図において感熱層は例えばT0以下の常温では白
濁不透明状態にある。これをT1〜T2間の温度に加熱する
と透明になり、この状態でT0以下の常温に戻しても透明
のままである。更にT3以上の温度に加熱すると、最大透
明度と最大不透明度との中間の半透明状態になる。次ぎ
にこの温度を下げて行くと、再び透明状態をとることな
く、最初の白濁不透明状態に戻る。なおこの不透明状態
のものをT0〜T1間の温度に加熱した後、常温、即ち、T0
以下の温度に冷却した場合には透明と不透明との間の状
態をとることができる。また前記、常温で透明になった
ものも再びT3以上の温度に加熱し、常温に戻せば、再び
白濁不透明状態に戻る。即ち常温で不透明及び透明の両
形態並びにその中間状態をとることができる。 従って例えばこのような感熱層を有する層状感熱部材
(支持体上に感熱層を設けたもの、或いは感熱シート)
全体をT1〜T2間の温度に加熱後、T0以下の常温に冷却し
て透明化し、ついでこれをサーマルヘッド等で部分的に
T3以上の温度に加熱しその部分を不透明化すれば、白色
画像が形成される。このような白色画像を有する層状感
熱部材の裏面に層状着色部材を配置すれば、この画像は
着色部材の色を背景に白色画像として認識できる。 一方、層状感熱部材全体をT3以上の温度に加熱した
後、T0以下の常温に戻し白濁、不透明化した後、サーマ
ルヘッド等で部分的にT1〜T2間の温度に加熱してその部
分透明化すれば白色面に透明画像が形成される。そして
このような透明画像を有する層状感熱材の裏面に着色部
材を配置すれば、この画像は白地を背景に着色部材の色
の画像として認識できる。 以上のような層状感熱部材への記録及び消去は、少な
くとも104回程度繰り返すことができる。 本発明では以上のような層状感熱部材の感熱層上に更
にシリコーン系ゴムを主成分としたオーバーコート層を
設けることにより、こうして得られた可逆性感熱記録材
料表面の摩擦係数を大幅に低下させることができる。と
ころでサーマルヘッドの中でも特にラインヘッドで加
熱、画像形成する場合には記録材料はヘッドとプラテン
ローラーとの間に挟まれ、ヘッドに押圧されながらプラ
テンローラーの動きに合せて動き、相対的にヘッドとの
位置が動いて1ライン毎に選択的に加熱され、画像形成
されて行くが、その際、本発明の可逆性感熱記録材料
は、前述のように表面の摩擦係数が非常に小さいため、
ヘッドに押圧されながら動く際にも非常に滑らかであ
り、このためヘッドとの間に空気の入る余地は少なく、
即ちヘッドとの密着性が良く、その結果、サーマルヘッ
ドからの記録材料への熱の伝達、即ち熱感度が良好とな
る。 本発明の可逆性感熱記録材料を作るには一般には下記
方法により支持体上に感熱層を形成後、オーバーコート
層を形成する方法が採用されるが、(1)の工程では特
に支持体を用いずに、感熱層材料を通常の成膜法によっ
て自己支持性の感熱シートとしてもよい。 (1) 樹脂母材及び有機低分子物質を溶解した溶液、
又は樹脂母材の溶液(溶剤としては有機低分子物質を溶
解しないものを用いる)に有機低分子物質を微粒子状に
分散してなる分散液を、プラスチックフィルム、ガラス
板、金属板等の支持体上に塗布乾燥して感熱層を形成す
る。 (2) その上にシリコーン系ゴム又はシリコーン樹脂
を溶解または分散した液を塗布乾燥してオーバーコート
層を形成する。なおこの溶液又は分散液には必要あれば
硬化剤、硬化促進剤、触媒等を混合してもよい。 感熱層形成用の溶媒としては、有機低分子物質及び樹
脂母材の種類によって各種のものを用いることが可能で
ある。例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭
素、エタノール、トルエン、ベンゼン等の有機溶剤が挙
げられる。 なお、こうして形成される感熱層においては、有機低
分子物質は樹脂母材中に微粒子として分散状態で存在す
る。 感熱層に使用される樹脂母材は有機低分子物質を均一
に分散保持した皮膜又はシートを形成すると共に、最大
透明時の透明度に影響を与える材料である。このため樹
脂母材は透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の
良い樹脂が好ましい。このような樹脂としてはポリ塩化
ビニル;塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビニル〜アク
リレート共重合体等の塩化ビニリデン〜塩化ビニル共重
合体、塩化ビニリデン〜アクリロニトリル共重合体等の
塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミ
ド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いはア
クリレート〜メタクリレート共重合体、シリコン樹脂等
が挙げられる。これらは単独で或いは2種以上混合して
使用される。 一方、有機低分子物質は第1図の温度T0〜T3を選定す
ることに応じて適宜選択すればよいが、融点30〜200
℃、特に50〜150℃程度のものが好ましい。このような
有機低分子物質としてはアルカノール;アルカンジオー
ル;ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオ
ール;アルキルアミン;アルカン;アルケン;アルキ
ン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン、ハロゲンア
ルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;シクロアル
キン;飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸または
これらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩;飽
和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;アリルカルボン酸
またはそれらのエステル、アミドまたはアンモニウム
塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;チオアルコール;
チオカルボン酸またはそれらのエステル、アミン、また
はアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステ
ル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合し
て使用される。これらの化合物の炭素数は10〜60、好ま
しくは10〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中のア
ルコール基部分は飽和していても飽和していなくてもよ
く、またハロゲン置換されていてもよい。いずれにして
も有機低分子物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロ
ゲンの少なくとも1種、例えば−OH,−COOH,−CONH,−C
OOR,−NH−,−NH2,−S−,−S−S−,−O−,ハロ
ゲン等を含む化合物であることが好ましい。 更に具体的にはこれら化合物にはラウリン酸、ドデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステ
アリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシル、ラ
ウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシル、ベ
ヘン酸ドコシル等の高級脂肪酸のエステル; C16H33−O−C16H33,C16H33−S−C16H33 C18H37−S−C18H37,C12H25−S−C12H25 C19H39−S−C19H39,C12H25−S−S−C12H25 等のエーテル又はチオエーテル等がある。 なお感熱層中の有機低分子物質と樹脂母材との割合は
重量比で1:0.5〜1:16程度が好ましい。樹脂母材の比率
がこれ以下になると、有機低分子物質を樹脂母材中に保
持した膜を形成することが困難となり、一方、これ以上
になると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化
が困難となる。 オーバーコート層形成用の溶剤としてはトルエンのよ
うな芳香族系溶剤が挙げられる。 オーバーコート層に用いられるシリコーン系ゴムは高
重合度のオルガノポリシロキサンを加硫し硬化させたも
ので、加硫することによりオルガノポリシロキサン間に
メチレン架橋が生成する。 ここで用いられるオルガノポリシロキサンは全体の有
機基のうち殆んどがメチル基で極少量ビニル基を含有さ
せたメチルビニルポリシロキサンが一般的である。また
メチル基の一部を水素原子、フェニル基、アリル基など
で置換することも可能である。 オーバーコート層に用いられるシリコーン樹脂は三次
元的網状構造を持ったオルガノポリシロキサンで、有機
基はメチル基が一般的で、メチル基を他のアルキル基、
アリール基等で置換することも可能である。 オーバーコート層の厚さは、摩擦係数に影響を与える
要因が表面物性に限られるところから最低1分子あれば
よく、多くとも3μm程度が好ましい。3μm以上にな
ると、熱感度が低下する傾向がある。 以下に本発明を実施例によって説明する。なお「部」
及び「%」はいずれも重量基準である。 実施例1 75μm厚のポリエステルフィルム上にベヘン酸 4部 ステアリルステアレート 1部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 13部 テトラヒドロフラン 92部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して15
μm厚の感熱層を設けた。 その上に オルガノポリシロキサン(トーレ・シリコーン社製SD72
26) 10 部 触媒(トーレ・シリコーン社製SRX212) 0.1部 トルエン 49.9部 よりなる組成物を均一に溶解した後、ワイヤーバーで塗
布し加熱乾燥して0.5μm厚のシリコーン系ゴムからな
るオーバーコート層を設けることにより、可逆性感熱記
録材料を作成した。 実施例2 実施例1と同様にしてポリエステルフィルム上に感熱
層を設け、その上に オルガノポリシロキサン(信越シリコーン社製KS779H) 10 部 触媒(信越シリコーン社製PL−8) 0.1部 トルエン 189.9部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して0.
1μm厚のシリコーン系ゴムからなるオーバーコート層
を設けることにより、可逆性感熱記録材料を作成した。 比較例 オーバーコート層を設けない以外は実施例1と同様に
してポリエステルフィルム上に感熱層を設け、可逆性感
熱記録材料を作成した。 以上のようにして作成した全体が不透明の可逆性感熱
記録材料を65℃に加熱して透明化した後、6ドット/mm
の薄膜サーマルヘッドを用いて0.3Wでパルス巾を変化さ
せ、白色の画像形成を行なった。これを黒色画用紙上に
置き、マクベス濃度計RD514で反射濃度を測定した。そ
の結果を第2図に示す。 この図から本発明のようにオーバーコート層を設ける
ことにより、オーバーコート層のないものよりも20〜40
%低いエネルギーで同じ濃度を得ることができる。 効果 本発明の可逆性感熱記録材料は以上のようにシリコー
ン系ゴムのオーバーコート層を設けたので、サーマルヘ
ッド等との密着が良くなり、その結果、従来より熱感度
が向上して鮮明な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明可逆性感熱記録材料の記録及び消去原理
の説明図、第2図は実施例及び比較例で作成した可逆性
感熱記録材料の印加エネルギーによる反射濃度を表わ
す。
の説明図、第2図は実施例及び比較例で作成した可逆性
感熱記録材料の印加エネルギーによる反射濃度を表わ
す。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.支持体上に樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された
有機低分子物質を主成分としてなり、温度に依存して透
明度が可逆的に変化する感熱層と、更にその上にオルガ
ノポリシロキサン溶液の塗布及び加硫・硬化によって得
られるシリコーン系ゴムを主成分とするオーバーコート
層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録材料。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62055650A JP2682622B2 (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 可逆性感熱記録材料 |
US07/321,854 US5017421A (en) | 1987-03-10 | 1989-03-10 | Reversible thermosensitive recording material |
US07/627,329 US5108980A (en) | 1987-03-10 | 1990-12-14 | Reversible thermosensitive recording material |
US08/231,751 USRE37034E1 (en) | 1987-03-10 | 1994-04-25 | Reversible thermosensitive recording material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62055650A JP2682622B2 (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 可逆性感熱記録材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63221087A JPS63221087A (ja) | 1988-09-14 |
JP2682622B2 true JP2682622B2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=13004704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62055650A Expired - Lifetime JP2682622B2 (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 可逆性感熱記録材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2682622B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006257186A (ja) * | 2005-03-16 | 2006-09-28 | Jiikuesuto:Kk | 示温塗料及び温度感知体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0775914B2 (ja) * | 1990-02-02 | 1995-08-16 | 日東電工株式会社 | 可逆性感熱記録材料 |
US6794334B2 (en) | 2000-06-13 | 2004-09-21 | Ricoh Company, Ltd. | Thermo reversible recording medium, member having information memorizing part, thermo reversible recording label, method of and apparatus for image processing |
JP2002248863A (ja) | 2001-02-26 | 2002-09-03 | Ricoh Co Ltd | 可逆性感熱記録媒体及びその画像処理方法 |
WO2003101752A1 (fr) | 2002-06-03 | 2003-12-11 | Ricoh Company, Ltd. | Support, etiquette et element d'enregistrement tehrmoreversible, unite et procede de traitement d'image |
Family Cites Families (4)
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DE2907352A1 (de) * | 1979-02-24 | 1980-08-28 | Dabisch Tipp Ex Tech | Koerper mit reversiblen, fixierbaren und temperaturveraenderlichen lichtextinktionen |
JPS5782086A (en) * | 1980-11-08 | 1982-05-22 | Ricoh Co Ltd | Heat sensitive recording material |
JPS5991090A (ja) * | 1982-11-18 | 1984-05-25 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 光定着型感熱記録媒体 |
JPS6018385A (ja) * | 1983-07-12 | 1985-01-30 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 表面特性を改良した耐薬品性感熱記録紙 |
-
1987
- 1987-03-10 JP JP62055650A patent/JP2682622B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006257186A (ja) * | 2005-03-16 | 2006-09-28 | Jiikuesuto:Kk | 示温塗料及び温度感知体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63221087A (ja) | 1988-09-14 |
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Legal Events
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