JP3098910B2 - 楽音発生システム - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所望のピッチを持つ楽
音信号を発生する楽音発生システムに関し、特に、ディ
ジタル・ミュージック・シンセサイザーおよび他の応用
に有効な信号プロセッサ(処理器)を用いたシステムに
関するものである。 【0002】 【従来技術】ディジタル・ミュージック・シンセサイザ
は、データプロセッサが新たに開発されて、高性能が実
現されるようになってきたために、極めて興味をひくよ
うになってきた。このディジタル・ミュージック・シン
セサイザには多くの応用が考えられ、例えば、弦楽器、
リード楽器、残響用のシンセサイザが存在する。 【0003】電子的な物理モデルに基づいているので、
実際には、これら楽器を満足させられるモデルを形成す
ることは困難なものである。このようなものは、実際
上、今日のコンピューターおよびディジタル回路網を駆
使してリアルタイムで合成されている。 【0004】木管楽器や弦楽器のような最も伝統的な楽
器を加算合成によってシミュレートしており、これには
適当な振幅の正弦波ハーモニックを互いに加算するか、
または、トーンの1周期(“振幅関数”として測定され
る)からなるテーブルから繰返し読み出し、旋律を演奏
している。他の従来の方法によれば、実際の音楽音をデ
ィジタル的にサンプリングし、これらサンプルをディジ
タルメモリ中に記憶し、その後、ディジタルコントロー
ル式にサンプルを再生している。例えば、米国特許第
4,018,121号には、FM合成法が開示されてお
り、金管楽器、木管楽器、ベル、ゴング、弦楽器を含む
多くのミュージックサウンドの合成に成功している。い
くつかの楽器は、“減算合成”法によってシミュレート
されており、ディジタルフィルタを利用して原入力信号
のスペクトルを形成している。 【0005】しかしながら、前述した従来の方法(但
し、減算合成を除外する)のすべてには、サウンドの発
生に対する物理的な密接した関係ではないが、種々の欠
点が存在している。一般の有限個のエレメントから成る
モデル化技術を利用した場合に、物理的に正確にシミュ
レーションすることは高価となってしまう。 【0006】ディジタル残響(リバブレーション)もま
た、実施することは困難なものである。ディジタルミュ
ージックシンセサイザには、多年に亘り、次期の処理機
能として、ディジタルリバブレーションが採用されてい
るが、ディジタル信号処理技術を駆使して、自然の聴取
空間内に存在する残響の質をシミュレートすることがで
きる要求がいまだ存在している。コンサートホールのよ
うな自然の聴取空間における残響の基本的な音響には、
多くの設計理論を伴った長い歴史が存在する。ディジタ
ルリバブレーションのゴールは、良質のコンサートホー
ルや、他の良好な聴取空間がサウンドに有する効果をシ
ミュレートできるディジタル処理方法を実現することで
ある。 【0007】このようなゴールは困難を伴うものであ
る。その理由は、代表的な良質の聴取空間は、本来、高
次で複雑な音響システムであり、これを、市販のコンピ
ュータ技術を駆使してリアルタイムに精密にシミュレー
トする事は出来ないからである。 【0008】建築学上の音響において、ディジタルリバ
ブレーションを理解することは良好な音響特性を有する
コンサートホールの設計において重要なものとなる。ミ
ュージックをディジタル的に、合成したものにおいて、
残響は、合成された楽器のアンサブルの一部分であり、
音の質に装飾を加えるものである。このような理由の下
で、ディジタルミュージックシンセサイザにおいては、
自然の残響の音楽的に重要な質をとらえる試みが行なわ
れていた。 【0009】ディジタルルームシミュレーション(残
響)が、実際、または近似のコンサートホールの幾何形
状での鏡面反射をシミュレートすることにより実行して
いる。このような自然の聴取環境におけるサウンドの拡
散散乱を考慮する必要があり、これによって、高品質の
残響モデルが得られる。し化しながら、このような拡散
散乱を行なう実際のモデルは、これを正規の寸法の聴取
空間にオーディオ周波数帯域全体で適用した場合には、
現在のコンピュータ能力をはるかに超えている。 【0010】ディジタルリバブレーションの他の方法に
よれば、実際のコンサートホールの2空間点におけるイ
ンパルス応答に近似させて記録している。これら2点間
におけるサウンドのホールの効果は、測定したインパル
スレスポンスを所望のソース信号でコンボリューション
処理することによって正確にシミュレートできる。しか
しながら、再度、このような実行によれば、禁止的な演
算の責任が与えられてしまい、これは、今日の一般的な
メインフレームコンピュータのリアルタイム処理を超え
た二乃至三のマグニチュードオーダーである。 【0011】コンサートホールのような大きなスペース
に基づいた高品質のディジタルリバブレーションの最新
状況は、演算処理することによって合成するには極めて
高価であることが知られている。知覚的に重要でない自
然の残響において、更に詳しいものが存在するので、こ
の残響用のモデルを簡易化する必要があり、これによっ
て演算処理を実現している。 【0012】演算による簡単なモデルの一例には、残響
していないサウンドを自然対数的に崩壊(減衰)するホ
ワイトノイズでコンボリューション処理して、既知の最
良の人工残響を実現している。量子的な物理的モデルに
基いて、ディジタル残響設計するには、簡単な演算に基
いたモデルで置換する必要があり、このモデル演算によ
って、自然な聴取空間の残響の量子的な振舞が保存され
ている。 【0013】現在、既知であるディジタルリバブレータ
(残響装置)のある基本的なブロックは、カスケード接
続および網目接続されたオールパス(全通過)フィルタ
と、再帰性および非再帰性コムフィルタとローパスフィ
ルタとが設けられている。初期の反射は正確に固定ソー
スと聴者位置とにタップ付きディレイラインによってマ
ッチングすることができ、更に、後期の反射は、オール
パスチェーン、コムフィルタおよびローパスフィルタと
の組合せを利用して品質的にマッチングすることができ
る。コムフィルタのフィードバックループにおけるロー
パスフィルタを利用することによって空気の吸収ならび
に非鏡面反射をシミュレートできる。これら公知の残響
技術は、10年以上の前より残響設計の基本となってい
る。これらの要素によって、残響の基本的な問題のいく
つかを提供することであり、特に、低い残響レベルでの
サウンドをスムーズに変化させるために重要であるが、
これら要素によって、最良の自然の聴取空間環境と同等
の残響効果を実現するものではない。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】上述したような背景技
術によれば、弦楽器、木管楽器を合成する技術ならびに
残響を含む他の楽器の合成技術に対して、多大な要求が
存在しており、ここでは、物理的に意味があると共に、
演算的に効果的な手法が必要となる。また、自然で且
つ、表情が豊かなコンピュータ制御された性能で、容易
に理解しやすく、利用が簡単なものが要求されている。
本発明は上述の点に鑑みたもので、自然で且つ表情が豊
かな且つ制御された性能で任意のピッチを持つ楽音信号
を発生することができる楽音発生システムを提供しよう
とするものである。 【0015】 【課題を解決するための手段】 本発明に係る楽音発生
システムは、信号を伝達する信号路と該信号路に挿入さ
れた遅延要素とを含む伝達手段と、前記伝達手段から出
力される信号を入力し、少なくとも該伝達手段からの出
力信号の関数である信号を所定の変換特性に従って出力
し、この出力に基づく信号を前記伝達手段に入力する変
換手段と、制御信号を導入して、該制御信号と前記伝達
手段からの出力信号との関数である信号を前記変換特性
に従って出力させ、これにより、前記変換手段から前記
伝達手段に入力された信号が該伝達手段内を伝播して戻
されることにより該伝達手段の伝達特性に対応して決定
される周波数成分を持つ振動信号が該伝達手段及び変換
手段を含むネットワークにおいて励起されるようにした
導入手段と、前記ネットワークの任意の箇所から前記振
動信号を取り出して、楽音信号として出力する出力手段
とを具えるものである。 【0016】 また、本発明に係る楽音発生システム
は、信号を伝達する信号路と該信号路に挿入された遅延
要素とを含む少なくとも2つの伝達手段を相互に接続し
て、信号を循環して伝達するループを形成した手段と、
制御信号を供給する手段と、前記ループから信号を取り
出し、この取り出した信号と前記制御信号との関数であ
る信号を所定の変換特性に従って出力する変換手段と、
前記ループにおける前記伝達手段の相互接続点における
少なくとも1つの点において前記変換手段の出力に基づ
く信号を入力して、該信号を該ループ内に導入し、これ
により、前記変換手段から該ループに導入された信号が
該ループ内を循環しかつ該変換手段に戻されることによ
り該ループの伝達特性に対応して決定される周波数成分
を持つ振動信号が該ループ及び変換手段を含むネットワ
ークにおいて励起されるようにした結合手段と、前記ネ
ットワークの任意の箇所から前記振動信号を取り出し
て、楽音信号として出力する出力手段とを具えるもので
ある。 【0017】 更に、本発明に係る楽音発生システム
は、楽音の発生を開始するため及び発生した楽音を制御
するために、その値が所定の範囲内で変化する制御信号
を供給する制御手段と、信号を伝達するためのものであ
って、入力及び出力と、該入力からの信号を受け取る第
1の信号路と、該第1の信号路に通じていて前記出力に
信号を供給する第2の信号路と、前記信号路の少なくと
も1つにおいて信号を遅延する遅延手段とを有する伝達
手段と、前記制御信号を受け取る第1の入力と、前記伝
達手段の出力からの信号を受け取る第2の入力と、前記
伝達手段に入力する信号を供給するための出力とを含
み、少なくとも前記第1及び第2の入力で受け取った前
記制御信号の値及び前記伝達手段からの出力信号の値の
関数として前記伝達手段に入力する信号を出力し、これ
により、該伝達手段に入力された信号が該伝達手段内を
伝播して前記第2の入力に戻ることにより前記伝達手段
の伝達特性に対応して決定される周波数成分を持つと共
に前記制御信号の値の変化に応じて可変制御される楽音
信号が生成されるようにした変換手段と、前記伝達手段
と変換手段の少なくとも一方から楽音信号を取り出す取
り出し手段とを具えるものである。 【0018】 【作用】 変換手段において、伝達手段を巡回する信号
と制御信号との関数である信号を所定の変換特性に従っ
て出力させ、これにより、該変換手段から伝達手段に入
力された信号が該伝達手段内を伝播して戻されることに
より該伝達手段の伝達特性に対応して決定される周波数
成分を持つ振動信号が該伝達手段及び変換手段を含むネ
ットワークにおいて励起される。このネットワークの任
意の箇所から前記振動信号を取り出して、楽音信号が得
られる。 【0019】以下説明する本発明の実施例によれば、デ
ィジタルウェーブガイドネットワークを利用して構成し
た信号プロセッサが発明の実施のために使用される。こ
れらネットワークには信号散乱用ジャンクションが設け
られている。ジャンクションによって2つのウェーブガ
イドセクションを互いに接続したり、ウェーブガイドを
終端する。これらジャンクションは、従来のデジタルコ
ンポネート、例えば、マルチプライヤ、アダーおよびデ
ィレイエレメントより構成されている。掛算や加算の回
数は、ディジタルネットワークで実行される信号散乱用
ジャンクションの数を決定すると共に、遅延(ディレ
イ)の数量によって全体の遅延長を決定し、これを、ウ
ェーブガイドネットワークのジャンクションを相互接続
するウェーブガイド間に分布させることが可能となる。
実施例では、この信号プロセッサを用いて、ディジタル
リバブレーションおよびリード楽器や弦楽器や他の楽器
の合成を行なう。 【0020】本発明の実施例によるウェーブガイドに
は、信号を一方向にステージからステージへ導出する第
1レールと、これとは反対方向にステージからステージ
へ信号を導出する第2レールとが設けられている。この
第1レールに沿って累積された遅延量は、第2レールに
沿って累積された遅延量とほぼ同じとなるので、このウ
ェーブガイドはバランスするようになる。この第1レー
ルをジャンクションで第2レールに接続するので、一方
のレールによって導出された信号もまた部分的に、他方
のレールによって導出されるものである。 【0021】本発明で用いられる無損失のウェーブガイ
ドは双方向ディレイラインであり、これには埋設された
オールパスフィルタが設けられている。損失は純粋な減
衰または、低域通過フィルタとして一方または双方向に
存在している。 【0022】本発明の実施例による信号プロセッサによ
れば、ノンリニアジャンクションが設けられており、こ
のジャンクションによって入力信号をウェーブガイドの
第1レールに供給すると共に、この第2レールからの出
力信号を受信する。このノンリニアジャンクションによ
ってコントロール変数を受信して、このジャンクション
を制御すると共に、ウェーブガイドへの、またはからの
信号を制御する。 【0023】一実施例によれば、ディジタルリバブレー
タが無損失のディジタルウェーブガイドのマルチブラン
チネットワークによって構成される。他の実施例によれ
ば、リード楽器をディジタルウェーブガイドを終端する
ノンリニアジャンクションによって合成している。口の
圧力を表わす一次コントロール変数をノンリニアジャン
クションに入力する(または、アンブシュール変数によ
って二次的に制御する)。ジャンクションによってリー
ド(舌)をシュミレートし、ディジタルウェーブガイド
によってリード楽器のボアをシュミレートできる。 【0024】また、他の実施例によれば、弦楽器を合成
することができる。弓の速度を表わす一次コントロール
変数をノンリニアジャンクションに入力する。このノン
リニアジャンクションによって、弓−弦のインターフェ
イス(弓の強さ、角度、位置、および摩擦特性等の二次
コントロールも含むものとする)を表わす。弦楽器の実
施例によれば、2つの無損失のディジタルウェーブガイ
ドがノンリニアジャンクションに接続される。第1ウェ
ーブガイドサイドによって長い弦部分(弓からナットま
で)を表わすと共に、他のウェーブガイドによって、短
い弦部分(弓からブリッジまで)をシュミレートする。
一連のウェーブガイドを用いて、例えば、バイオリンの
本体を実現できるが、このような場合、通常、ウェーブ
ガイド変数の物理的な解釈が存在していない。 【0025】また、特別な実施例によれば、ノンリニア
ジャンクションからウェーブガイドに導入された反射信
号または信号係数がテーブルより得られる。また、ウェ
ーブガイドに導入すべき非直線はf(x)であり、ここ
で(x)はテーブルアドレスであると共に、このガイド
中に到来する信号サンプル(伝搬しているウェーブサン
プル)である。更に、値g(x)=f(x)/xをテー
ブル内に記憶させると共に、このテーブルをxでアドレ
スする。圧縮データからxでアドレスされたg(x)の
各値(ここでg(x)を係数と称す)は、次に、(x)
で掛算され、xのx乗とg(x)の積によってf(x)
の所望の値を発生する。 【0026】以上概説した本発明の実施例によれば、自
然な楽器の音楽的に重要な質を、ディジタルウェーブガ
イドを用いたディジタル処理技術でディジタルミュージ
ックシンセサイズ(合成)して把握でき、これらウェー
ブガイドは、演算的に効果的であると共に、従って、安
価にリアルタイム動作が可能な信号プロセッサを提供で
きる。 【0027】 【実施例】以下、添付図面を参照してこの発明の実施例
を詳細に説明する。 〔無損失ネットワーク…図1〕図1は、ネットワーク1
0を示し、これは、双方向信号路11の閉鎖された相互
接続部分である。これら信号路11をブランチまたはウ
ェーブガイトと称し、11−2〜11−5で示し、相互
接続点をノードまたはジャンクションと称し、12−1
〜12−4で示す。 【0028】図1は、簡易型ネットワークの例を示す。
ここで、各信号路は双方向性のもので、即ち、各ウェー
ブガイドにおいて、一方向に伝搬する信号が存在すると
共に、他方向に伝搬する別の信号が存在することを意味
する。信号がジャンクションに到達すると、一成分が同
一のウェーブガイドに沿って一部分、反射されて戻って
来ると共に、他の成分は、このジャンクションに接続さ
れた他のウェーブガイド中に部分的に伝送される。各ジ
ャンクションにおいて伝送または“散乱”された信号成
分の相対強度は、このジャンクションにおけるウェーブ
ガイドの相対的な特性インピーダンスによって決定され
る。図1において、ウェーブガイド11はジャンクショ
ン12で交差する。 【0029】図1における、各ウェーブガイトのように
無損失ウェーブガイドは、特に、無損失の双方向信号ブ
ランチとして規定される。最も簡単な場合には、ウェー
ブガイドネットワーク10の各ブランチまたはウェーブ
ガイド11は単に、双方向ディレイラインである。ブラ
ンチの交差ポイント(即ち、ノードまたはジャンクショ
ン)において、ウェーブガイド内の演算のみが行われ
る。一般に、無損失ウェーブガイトブランチには、カス
ケード接続されたオールパス(全通過)フィルタのチェ
ーンが包含されている。実際的なリバブレータ(残響装
置)や他の設計のために、1より少ない係数の形態で損
失が導入されてしまうか、および/または、大きさが1
以上(厳密に)の周波数応答を有するローパスフィルタ
の形態で損失が導入されてしまう。 【0030】閉鎖型無損失ネットワークによって蓄積さ
れた全信号エネルギが保存される。ある瞬時において、
ネットワーク中に蓄積された全エネルギが、他の瞬時に
おけるものと同一の場合に、エネルギが保存される。い
ずれの瞬時における全エネルギは、ネットワークウェー
ブガイド11を介して瞬時的なパワー(電力)を加算す
ることによって演算できる。ネットワーク内の各信号サ
ンプルは、瞬時電力に寄与するものである。蓄積された
サンプルの瞬時電力は、スケールファクタgを平方した
振幅値に掛けたものである。信号が“圧力”、“力”ま
たはこれと等価なものの単位であれば、g=1/Zとな
る。ここでZはウェーブガイド媒質の特性インピーダン
スである。この代りに、信号サンプルが“流動性”変数
の場合、例えば体積−速度の場合には、g=Zとなる。
いずれの場合でも蓄積されたエネルギは、ディジタルネ
ットワーク10内に蓄積されたすべてのサンプルの平方
値の重み付けされた合計値である。 【0031】〔Nポートネットワーク…図2〕図2にお
いて、Nポートネットワーク14が図示されており、こ
こでは、N=3で、3本のウェーブガイド(ポートと称
される)によって、入力用の1ポート15および出力用
の2ポート16−1、16−2を有するネットワークが
存在する。このような構成は例えば、シングルチャネル
サウンドのステレオリバブレーション(ステレオ残響装
置)を形成するのに好都合である。しかし乍ら、図2に
おいて、実際には、3入力(15、16−1、16−
2)および3出力(15、16−1、16−2)が存在
しており、これは、Nポートの場合に、ネットワークに
接続された各ウェーブガイドによって、入力および出力
の両方を有しており、これは、各ウェーブガイドが双方
向性であるからである。いずれの瞬時において、出力を
介して失ったエネルギが入力を介して供給された全エネ
ルギに蓄積された全エネルギを加えたものであれば、図
2のNポートネットワークは無損失である。無損失のデ
ィジタルフィルタは、入出力としてすべてのポートを利
用することによって、無損失のNポートから得られる。
このフィルタは、通常のマルチ入力、マルチ出力オール
パス(全通過)フィルタである。 【0032】Nポートネットワーク14は、重畳作用が
保持されるならば、リニア(直線性)なものである。2
つの入力信号の合計したものに応答して出力が、個々の
入力信号に応答して出力の合計したものに等しい場合
に、この重畳作用が保持される。ネットワークが得られ
たすべてのNポートがリニアであれば、このネットワー
クもリニアである。これらリニアネットワークは、エネ
ルギ蓄積用システムの大規模で且つ、良く知られたシス
テムに限定できる。 【0033】〔無損失散乱…図3〕特性インピーダンス
Zi(特性アドミタンスri=1/Zi)を有するN無損
失ウェーブガイドの平列ジャンクションがN=2で図3
に示されており、以下これを考察する。 【0034】図3において、到来する伝搬性圧力波(pr
essure waves)を 【数1】 で表わすと、ここでi=1…N、導出される圧力波は以
下の式(以下“Eq.”または“Eqs”と称す)(1)
で与えられる。 【数2】 【0035】ここで、式(1)内のPjは以下のように
与えられる最終的なジャンクション圧力である。 【数3】 【0036】ここで、 【数4】 N=2の場合、 【数5】 【0037】K=α1−1によって反射係数を規定する
と、式1より: 【数6】 【0038】従って、N=2に対して 【数7】 【0039】これは、1マルチプライヤラティス(格
子)フィルタセクション(これの1遅延量を減じて)で
ある。 【0040】一般に、N回交差には、N回の掛算ならび
にN−1回の加算が必要となり、これによってPjが得
られると共に、各導出波に対して1回の加算、N回の掛
算および2N−1の加算の合計が必要となる。 【0041】直列のフロー(流動性)ジャンクション
は、並列圧力ジャンクションに等価なものとなる。これ
ら直列圧力ジャンクションまた並列フロージャンクショ
ンは、二重性を利用することによって得られる。 【0042】 〔カスケードウェーブガイドチェーン…図4〕基本的な
ウェーブガイドチェーン25が図4に図示されている。
シンボルKi(t)を包囲している。各ジャンクション
26−1、26−2、……26−Mによって、Ki
(t)によって特徴付けられた散乱性ジャンクションが
表わされる。図4において、一般に、ジャンクション2
6−iによって、マルチプライヤ(M)8およびアダ−
(f)7が利用されて、ジャンクションが形成されてい
る。図4において、マルチプライヤ8−1、8−2、8
−3、8−4によって、係数〔1+K(i)〕、〔−K
i(t)〕、〔1−Ki(t)〕および〔Ki(t)〕で
それぞれ掛算している。図13の代用のジャンクション
の実現26´−iには、1回のみの掛算が必要となる。
例えば、図4のジャンクション26−2は図3のジャン
クション12に対応する。同様に、図4のディレイ27
−1、27−2は、図3のブランチ15、16にそれぞ
れ対応する。Kelly-lochbaumジャンクション26−iお
よび1回掛算ジャンクション26´−i(図13参照)
または他の無損失ジャンクションをジャンクション26
用に利用できる。特に、2回掛算ラティス(図示せず)
および標準化されたラダー(図11)散乱ジャンクショ
ンを採用できる。ウェーブガイト25によって、頂部お
よび底部の信号路に沿って各散乱ジャンクション26間
にディレイ(遅延)27を採用する。これは従来のラダ
ーラティスフィルタとは異なるものである。図4のジャ
ンクション26−iは、4つのマルチプライヤ(掛算
器)および2つのアダー(加算器)を用いるのに対し
て、図13のジャンクション26´−iは1つのマルチ
プライヤおよび3つのアダーを用いる。 【0043】 〔ウェーブガイドの変形例…図4〜図14〕ジャンクシ
ョン26を他の形態に減縮させるには、単に、頂部レー
ルから底部レールに沿ってディレイ27を押し付ける問
題である。従って、各底部レールディレイは、T秒( 【数8】 )の代わりに2T秒( 【数9】 )となる。このようなオペレーションは可能なものであ
る。即ち、図4において、無限大(またはゼロ)の特性
インピーダンス6によって、右側で終端できるからであ
る。時間を変化させる場合に、ディレイをマルチプライ
ヤを介して押し付けることによって、マルチプライヤ係
数の時間進行が変化される。 【0044】例えば、図4に示した各ディレイエレメン
ト27を半分に分割すると、1/2秒の遅延量となる。
次に、いずれのウェーブガイドを図5に示したようなセ
クションから構成することができる。 【0045】一連の変換によって、2個の入力信号ディ
レイがジャンクションを介して2個の出力ディレイに押
圧される。同様な動きのシーケンスによって2個の出力
ディレイが2個の入力ブランチへ押圧される。この結
果、図5に示した形態のいずれのウェーブガイドセクシ
ョンを、図6または図7に示した形態のセクションによ
って置換できる。 【0046】図6および図7の構成を交互に選択するこ
とによって、図8の構成が得られる。この構成には、以
下のような利点が存在している。 (1)従来のラティス/ラダー構成と同様に、ディレイ
を長さ2Tにすることができる。 (2)無限大の特性インピーダンスによって終端させる
必要がないので、任意のトポロギー(例えばマルチポー
トブランチ、交差およびルーピング)のネットワークに
拡張できる。 (3)従来の構成のように、上側レールに沿って遅延の
無い、長い信号路が存在しない。これにより、パイプラ
インセグメントが僅か2つのセクションの長さとなる。 【0047】“ハーフレートウェーブガイドフィルタ”
と称されるこの構成が、多くの応用のための他のディジ
タルフィルタより全体として良好な特性を有するように
なる。上述の利点(2)によって特に、物理的なシステ
ムを設計するのに利用価値が生じる。 【0048】最後に、図6のセクションを連続的に置換
すると共に、遅延の変換の再適用によって、従来のラダ
ーまたはラティスフィルタ構成となる。全体的な反射に
よる右側での終端(図4の6に示す)が必要となり、こ
の構成が得られる。この結果、従来のラティスフィルタ
を物理的に意味のある方法で右側に延在できない。ま
た、ウェーブガイドセクションの簡単なシリーズ(非輪
状トリー)より更に複雑なネットワークトポロギーを確
立することは、すぐに実現できるものでない。その理由
は、トップレールに沿った無遅延性の信号路が存在する
からである。例えば、従来の構成の出力を入力に戻すこ
とができないからである。 【0049】〔エネルギーおよびパワー〕瞬間圧力Pお
よびフロー(流れ)Uを含むウェーブガイド中の瞬間パ
ワー(電力)は、以下のように、圧力とフローとの積に
よって規定される。 【0050】 【数10】【0051】ここで、 【数11】 右側および左側へ向う電力をそれぞれ規定する。 【0052】Nウェイウェーブガイドジャンクションに
対して、キルヒホッフのノード方程式を利用して、以下
の式が得られる。 【数12】 従って、Nウェイジャンクションは無損失であり、正味
電力、アクティブまたはリアクティブな電力がジャンク
ションに流込んだり、流失したりしない。 【0053】〔量子化効果〕理想的なウェーブガイドジ
ャンクションは無損失であり、有限のディジタルワード
長の効果によって、正確に無損失のネットワークが実現
出来ない。固定されたポイントの演算においては、2つ
の数の積は、一般に、被乗数のいずれかに比べて多くの
ビットが正確な表現のために必要となる。積のまわりに
フィードバックループが存在していると、循環している
信号を正確に表現するために必要なビット数は限界なく
増大する。従って、回帰ルールを有限精度実現のために
導入する必要がある。リミットサイクルおよびオーバー
フローオッシレーションが存在しないことが確証される
ことは、すべての有限なワード長効果によって各ジャン
クションにおいて電力の吸収も、電力の発生も起らない
ことが確認される。出力ウェーブの大きさを截頭する場
合に、リミットサイクルおよびオーバーフローオッシレ
ーションを抑制できる。このような大きさを截頭するこ
とによって、量子化効果を抑制するのに必要な損失より
大きな損失が発生してしまう。更に、明確な予測が可能
となる。特に、ジャンクションにおける各掛算の低次元
の半分を節約すると共に累積することによって、エネル
ギを正確に保存でき、これは有限な正確な演算の代りに
可能となる。 【0054】 〔時間変化ウェーブガイドにおける信号電力〕特性イン
ピーダンスの時間変化によって伝搬する圧力波 【数13】 を変化させない論理が適用されている。この場合、伝搬
している圧力波によって表わされた電力を、それが伝搬
されるに従って、特性インピーダンスを変化させること
によって変調する。実際の電力は特性インピーダンスに
逆比例する。即ち、 【0055】 【数14】 【0056】この電力変調によって、Lyapunov理論に
問題を提起しなく、この理論によってリミットサイクル
およびオーバーフローオッシレーションの不存在を証明
する。この理由は、有限精密および無限精密フィルタの
両方で等しく起るからである。しかし乍ら、ある応用に
よれば、この電力変調を補償したいので、ウェーブガイ
ドの特性インピーダンスにおける変化によって、この中
を伝搬する信号の電力に影響を与えない。 【0057】[数15](i番目)のウェーブガイドの任
意点を、時間t、左側の境界から測定した距離x=ct
に関して考察すると(図9に示すように)、右側へ向う
圧力は 【数16】 で、左側へ向う圧力は 【数17】 である。スケーリングが存在しない場合に、ウェーブガ
イドセクションは、圧力ディレイラインとして振舞う
(伝搬媒質特性の我々の定義によれば)と共に、 【数18】 および 【数19】 が得られる。 【0058】また、左右へ向う信号電力成分は、それぞ
れ 【数20】 および 【数21】 となる。以下に、3つの方法を説明して、時間変動ブラ
ンチインピーダンスに対する信号電力を不変にする方法
が理解できる。 【0059】〔正規化されたウェーブガイド〕信号電力
を固定させるために、特性インピーダンスが変化するよ
うに、伝搬しているウェーブをスケール(寸法)決めす
るものとする。いずれのレベルも基準値として選択出来
るが、各ウェーブの電力を、セクションに入力した時に
有するレベルを基準値とすることが自然な決め方であ
る。この場合、適当なスケーリングが以下のようになる
ことがすぐに確かめられる。 【0060】 【数22】 【0061】実際上、実際に信号がジャンクションに到
達するまで、このスケーリングを実行する必要がない。
従って、以下のように実施した。 【0062】 【数23】 ここで、 【数24】 【0063】このような正規化(標準化)を図10に示
す。図10において、マルチプライヤ8の各々によって
信号を、式(9)によって与えられるようにgi(t)
で掛算する。すでに使用した単表現によれば、式(9)
は以下のようになる。 【0064】 【数25】 【0065】このような正規化処理方法には、時間変化
するウェーブガイド(同様にジャンクション)によって
信号電力が保存される特性が存在する。散乱用ジャンク
ションが1マルチプライヤ構成で実現される場合に、セ
クション当り、マルチプライヤの数が電力が正規化され
る時に3個に増加する。また非正規化される場合のよう
に、3回の加算が存在する。或る状況の下で(例えば、
2段構成のように)、数ポイントで正規化することが受
入れられる。正規化掛算を散乱ジャンクションを介して
プッシュできると共に、他の正規化用の掛算と組合せる
こともできる。同様な方法で、ディレイがジャンクショ
ンを介して押付けられ、これによって標準のラダー/ラ
ティス形態が得られる。物理的なモデル応用において
は、この正規化を、内部出力“タップ”を設けずにセク
ションの長いカスケードの対向端部に限定できる。 【0066】有限精密演算と共に、正規化されたウェー
ブガイドの通過性を確保するために、gi(t)による
掛算を行なった後で大きさの截頭作業を行なえば十分で
ある。この代りに、拡張された精度が散乱ジャンクショ
ン内で利用できる。 【0067】〔正規化されたウェーブ〕もう1つの正規
化アプローチは、ウェーブガイド中をrms−正規化さ
れたウェーブを伝搬させることである。この場合、各デ
ィレイラインには、 【0068】 【数26】 が包含されている。 【0069】次に、特性インピーダンスに関して、 【数27】 の代りに 【数28】 を変数として考察する。これによって、 【数29】 となる。 【0070】散乱式は以下のようになる: 【数30】 【0071】または 【数31】 を解くと、 【0072】 【数32】【0073】しかし、 【数33】 であり、これは、 【0074】 【数34】 となる。 【0075】正規化されたウェーブに対する最終散乱式
は以下のようになる。 【数35】 【0076】ここで、 【数36】 を、ジャンクションを特徴付ける単一角度 【数37】 のサインおよびコサインとして見ることができる。図1
1は、Kell-Lochbaumジャンクションを正規化されたウ
ェーブに応用した時のジャンクションを表わす。 【0077】図11において、マルチプライヤ8−1〜
8−4によって係数 【数38】 およびKi(t)を掛算する。図11において、ki
(t)を係数化できず、1回掛算の構成が得られるよう
になる。図11の4回掛算の構成を正規化されたラダー
フィルタ(NLF)で使用する。 【0078】ディレイラインの出力を正規化することに
よって、NLFに関して1回掛算を節約でき、これによ
って正規化されたウェーブを伝搬するようになる。しか
し乍ら、別の考察も可能である。正規化されたウェーブ
の場合、二重化は容易である。即ち、 【数15】 (i番目)セクションにおいて、圧力から速度へ、また
はこの逆への伝搬変数を変化させるには、信号の正規化
を必要としないと共に、正方向および逆方向の反射係数
が不変となる。逆通路に対しては、信号の反転のみが必
要となる。また、正規化されたウェーブの場合に、rms
信号レベルが圧力または速度を使用するか否かによって
同一となる。“電力のバランス”の観点から考えて、こ
れら信号のrmsレベルによってこれら信号のすべてを正
規化することは不利益なものとなる。ディレイライン出
力を正規化する場合に、ダイナミックレンジを圧力およ
び速度を伝搬の変数として小さく選択することによって
最小化できる。 【0079】〔変圧器結合型ウェーブガイド〕時間変化
型ウェーブガイドフィルタの正規化のための別のアプロ
ーチは、恐らく最も好都合なものである。現在まで、最
も安価な正規化技術は、正規化されたウェーブガイド構
成であり、セクション当り僅か3個のマルチプライヤが
必要であり、正規化ウェーブの場合では4個であった。
しかし乍ら、この正規化されたウェーブガイドの場合に
は、セクションiの特性インピーダンスを変化すること
によって、隣接した散乱ジャンクションの両者における
反射係数が変化してしまう。単一ジャンクションを、す
べての下方向の特性インピーダンスを同一比率で変化さ
せることによってアイソレーションで変調できることは
勿論である。しかし、フィルタリングネットワークがウ
ェーブガイドセクションのカスケードチェーン、即ち、
非有輪ツリー(acyclic tree)でない場合には、このこ
とは何ら助けにはならない。変成器カップリングを利用
することによって、特性インピーダンスにおいて更に便
利な局部変化が得られる。変圧器によって、それぞれ異
なった特性インピーダンスの2つのウェーブガイトセク
ションを、信号電力が保存されると共に、散乱が起らな
いように合せることができる。変圧器結合型ウェーブガ
イドを利用することによって、形成されたフィルタ構造
は、前述した正規化されたウェーブジャンクションを利
用した場合のフィルタ構造のものと等価なものである
が、4回の掛算の内の1回を加算と相殺できる。 【0080】オームの法則および電力方程式からインピ
ーダンスの不連続性をブリッジでき、これは以下の関係
式を利用して、電力変動なしで、且つ散乱を生じさせず
に行える。 【数39】 【0081】従って、変圧器用のジャンクション方程式
は以下のように選択できる。 【数40】 【0082】ここで、式(14)より、以下の式が得ら
れる。 【数41】 【0083】負の平方根を選択するとジャイレータに相
当する。このジャイレータはデュアライザ(dualizer)
とカスケード接続された変圧器に等価なものである。デ
ュアライザはオームの法則を直接実行したもので(スケ
ールファクタ以内で)、ここで正方向通路は変化せず、
逆方向通路は打ち消される。このデュアライザの1側上
に、圧縮(圧力)波が存在し、他側上には速度波が存在
する。オームの法則は、変圧器とカスケード接続された
ジャイレータであり、これのスケールファクタは特性ア
ドミッタンスに等しくなる。 【0084】変圧器結合型ジャンクションを図12に示
す。図12において、マルチプライヤ8−1と8−2に
よって、gi(t)と1/gi(t)により掛算を行な
う。ここで、gi(t)は 【数42】と等価になる。任意のネットワークトポロギーであった
としても、シングルジャンクションを、変圧器をジャン
クションのすぐ左(または右)側に挿入することによっ
て変調できる。概念的ににおいて、特性インピーダンス
は、ウェーブガイドセクションのディレイライン部分に
亘って変化するものでない。この代りに、このインピー
ダンスは、ジャンクションに会う少し前または後の新た
な時間変化値に変化するようになる。速度がウェーブ変
数の場合には、図12の変数gi(t)および 【数43】 は変換(または逆転)される。 【0085】そこで、正規化されたウェーブガイドの場
合のように、図12で示した、2つの余分なマルチプラ
イヤ8−1、8−2によって、非正規化された(1回の
掛算)ケースに関して、セクション当り2回の余分な掛
算が行われる。 【0086】この結果、時間変化(変動)型ディジタル
フィルタが実現され、このフィルタによって蓄積された
信号エネルギが変調されない。更にまた、変圧器によっ
て、散乱ジャンクションを独立して変化させることがで
き、これには、時間変化型インピーダンス比をウエーブ
ガイドネットワーク全体に伝達させる必要がなくなる。 【0087】図13において、1回掛算ジャンクション
26´−iには、3つのアダー(加算器)7−1、7−
2、7−3が包含されており、ここでアダー7−3は、
第2のレール信号 【数44】 を、第1レール信号 【数45】 から減算する機能を有する。また、このジャンクション
26´−iは、マルチプライヤ8が含まれており、これ
によってアダー7−3の出力を、ki(t)で掛算す
る。図13は図12のジャンクションを、マルチプライ
ヤ8−1、8−2の形態で利用し、これらマルチプライ
ヤによって、第1、第2レール信号をgi(t)および
1/gi(t)で掛算する。ここで、gi(t)は 【数46】 に等しい。 【0088】ここで、注目すべき点は、図13の変圧器
結合型のウェーブガイドとウェーブ正規化ウェーブガイ
ド(図11に示す)とは等価のものであることである。
1つの簡単な証明としては、変圧器およびKelly-Lochba
umジャンクションと共にスタートし、このジャンクショ
ン内で変圧器スケールファクタを移動し、項を合成し、
そして図11に到着することである。このような等価性
の実際上の重要性は、正規化されたラダーフィルタ(N
LF)を、4回の掛算(乗算)および2回の加算の代り
に、僅か3回の掛算と3回の加算で実現できることであ
る。 【0089】リミットサイクルおよびオーバーフローオ
ッシレーションを、ウェーブガイド構成中で容易に除去
でき、これによって、正規化された伝送ラインセクショ
ンのサンプルされた相互接続部を正確にシュミレートで
きる。更にまた、このウェーブガイドを以下の方法によ
って、周知のラダー/ラティスフィルタ構造に変換でき
る。即ち、ディレイを、反射的に終端させたウェーブガ
イトネットワークのカスケードの特殊例において、底部
レールのまわりに押付けることにより変換できる。従っ
て、信号およびフィルタ係数における特別なラウンドオ
フエラーおよびタイムスキーとは別個に、ウェーブガイ
ド中で演算したサンプルおよび他のラダー/ラテイスフ
ィルタ中で演算したサンプルが一致する(ジャンクショ
ン間で)。 【0090】ウェーブガイド構成によって、時間変動メ
ディア内に物理的なウェーブ現象の正確な実施が行われ
る。このような特性シミュレーションの目的のために有
効なものである。本発明によれば、時間変動係数の流れ
を遅延または進行させて、標準的なラティス/ラダー構
成で駆使することによって、物理的に正しい時間変化型
ウェーブガイド(または音響チューブ)を得ることが可
能となる。また、シミュレートされた圧力または速度を
出力するために必要であり、伝搬するウェーブ用の必要
な時間補正が実現される。 【0091】〔ノンリニアジャンクション付きウェーブ
ガイドネットワーク…図14〕図14において、複数の
ウェーブガイド53をノンリニア(非直線性)ジャンク
ション52で相互接続する。図14の特定の実施例で
は、このジャンクション52には3つのポートが設けら
れており、これの1つがウェーブガイドネットワーク5
3−1、53−2、53−3の各々用のものである。し
かし、ジャンクション52をNポートジャンクションと
することもでき、これらによって、N個のウェーブガイ
ド、またはウェーブガイドネットワーク53を相互接続
する。コントロール変数レジスタ51によってジャンク
ション52への入力として1以上のコントロール変数を
与える。図14において、単一のウェーブガイドのみが
利用されると、このウェーブガイドは特殊なケースとな
り、図14のシングルポートの実施例となる。図14の
シングルポートの例はクラリネットやサキソフォンのよ
うなリード楽器に関連して後述する。図14のマルチポ
ートの実施例については、バイオリン等の弦楽器に関連
して説明する。図14のマルチポート変形例は、リバブ
レータ(反響装置)に関連して後述する。詳細していな
い他の多くの楽器を、本発明によれば、シミュレートす
ることが可能となる。例えば、フルート、オルガン、レ
コーダ、バスーン、オーボエ、すべての金管楽器および
打楽器を、シングルまたはマルチポート、リニアまたは
ノンリニアジャンクションを1個またはそれ以上のウェ
ーブガイドまたはウェーブガイドネットワークと組合せ
てシミュレートできる。 【0092】〔ノンリニア終端用ジャンクション付きウ
ェーブガイド…図15〕図15には、ノンリニアジャン
クション52によってドライブされるウェーブガイド5
3のブロックダイヤグラムが示されている。ノンリニア
ジャンクション52によって第1レール54上の入力を
ウェーブガイド53に与えると共に、ライン55上の第
2レールからウェーブガイド出力を受信する。コントロ
ール変数ユニット51によってコントロール変数がノン
リニアジャンクションに与えられる。図15の構成をリ
ード楽器をシュミレートするための楽器として使用で
き、この場合には、コントロール変数ユニット51によ
って、口による圧力をシュミレートする。即ち、圧力低
下が舌(リード)に生じる。ノンリニアジャンクション
52によって舌をシュミレートし、ウェーブガイドによ
ってリード楽器の孔をシュミレートする。 【0093】〔ノンリニアジャンクション…図16〕図
16は、リードをシュミレートする図15の楽器と組合
せて利用できるノンリニアジャンクションの更に詳細な
図である。ライン56上のコントロールレジスタ入力
は、例えば口による圧力等のコントロールレジスタ入力
は、例えば口による圧力等のコントロール変数である。
このコントロール変数によって1入力(ネガティブ)を
減算器57用に形成し、この減算器57によって、ライ
ン55上のウェーブガイド第2レールのMSB(最上位
ビット)から直接のもう1つの入力(ネガティブ)を受
信する。減算器57によってライン55上のウェーブガ
イド出力およびライン56上のコントロール変数を減算
することによって、ライン97上の9ビットアドレスを
係数ストア70および特にアドレスレジスタ58に供給
する。レジスタ58中のアドレスによって、ライン68
上のアドレスをテーブル59およびマルチプライヤ62
に供給する。テーブル59をアドレスレジスタ58から
のアドレスxによってアドレス付けして、データg
(x)をデータレジスタ61中に供給する。データレジ
スタ61中の内容g(x)を、マルチプライヤ62中の
アドレスレジスタ58からのアドレスxによって掛算す
ることによって、マルチプライヤレジスタ63中に出力
x・g(x)を供給し、これはf(x)に等価なものと
なる。マルチプライヤレジスタ63からの出力をアダー
64内でコントロール変数に対して加算して、ライン5
4上の第1レール入力を図15のウェーブガイド53に
供給する。 【0094】図16において、一実施例のテーブル59
によって512バイトのデータを記憶すると共に、8ビ
ット出力をデータレジスタ61に供給する。マルチプラ
イヤ62によって、16ビット出力をレジスタ63に供
給する。レジスタ63中の上位の8ビットを飽和用アダ
ー64内で、変数レジスタ51’からの8ビットに付加
して、ライン54を16ビット出力を供給する。同様
に、16ビットライン55から上位の8ビットを減算器
57で減算する。 【0095】図16のテーブル59の内容は圧縮データ
を表わす。係数f(x)が圧縮されたテーブルから要求
されると、少数の値g(x)のみがテーブル59に記憶
される。テーブル59中に記憶された値はf(x)/x
であり、これはg(x)に等しい。xが16ビットの二
進数であると共に、xの各値がf(x)用のデータの8
バイト分を表わす場合には、テーブル59は、サイズで
512バイトに実質的に減少され、これは、xの上位の
9ビットによってアドレスされた場合である。次に、こ
の出力をマルチプライヤ62内で掛算によって完全な1
6ビットに拡張する。 【0096】更に、圧縮は、テーブル59中の値を補間
することによって可能となる。多くのテーブル補間法は
既知である。例えば、直線補間を利用できる。また、補
間を利用することによって、f(x)値のテーブルを直
接的に圧縮することもでき、これによって、掛算を節約
できる一方、相対誤差の所定レベルに対して、所望のテ
ーブルサイズを増大できる。 【0097】他の例としては、ダブルルックアップ、ア
ドレス正規化、平方根−べきファクトリゼーション、ア
ドレス値量子化、ヒストグラムへのアドレスマッピング
等が包含されている。また、他の圧縮技術を採用でき
る。 【0098】図17には、ウェーブガイド53の更に詳
細な図が示されている。このウェーブガイド53には、
ライン54上の入力を受信する第1レールが包含されて
おり、更に、ディレイ65も設けられている。ターミネ
ータ67によってこのディレイ65を第2レールディレ
イ66に接続し、次に、これによって第2レール出力が
ライン55に与えられる。 【0099】図16、図17の信号プロセッサによって
リード楽器をシュミレートする実施例では、一般にター
ミレータ67は単極ローパスフィルタである。クラリネ
ットのトーンホールをシュミレートするために、3ポー
ト散乱ジャンクションをウェーブガイドに導入する。一
般に、3つまたは4つ隣接した第1の開放トーンホール
は、孔の終端と関係する。 【0100】図17において、このターミネータ67に
は、マルチプライヤ74、反転用ローパスフィルタ72
およびDC阻止用回路73が設けられている。このマル
チプライヤ74によって、ディレイ65からの信号を、
損失係数g1で掛算し、g1はクラリネットに対して、一
般的に 【数47】 である。マルチプライヤ74からの出力はy1(n)で
指定され、ここで、nはサンプリングされた時間インデ
ックスである。ローパスフィルタ72からの出力をy2
(n)に指定し、DC阻止用ユニットからの出力をy3
(n)に指定する。 【0101】クラリネットに対して、このローパスフィ
ルタ72は、以下のような伝達関数H12(z)を有する
ようになる。 【数48】 【0102】従って、ローパスフィルタ72から出力さ
れた信号y2(n)は次のように与えられる。 【数49】 【0103】上述の方程式において、gは係数で、これ
は、一般に、 【数50】 に等価なものとして決定される。ここでkはいずれの選
択値とすることができる。例えば、kが3の場合に、g
は0.875となり、0.9に等しいgは代表値であ
る。また、他の例として、 【数51】 となる。 【0104】図17において、DC阻止用回路は73の
伝達関数H23(z)が以下に与えられる。 【数52】 【0105】このような伝達関数で、出力信号y3
(n)は以下に与えられる。 【数53】 【0106】シミュレーションにおいて、rの値はゼロ
にセットされている。実際の楽器では、DC(直流)ド
リフトによって不所望な数値的なオーバーフローが発生
するが、これはDC阻止ユニット73によって阻止でき
る。更にまた、図16の圧縮されたテーブル70を駆使
することによって、発生された誤差(エラ−)項は相対
的なもので、従って、好適にDCセンター化する。DC
(直流)ドリフトが生じると、不所望なエラー成分を強
調する効果がある。相対信号エラーは、信号エラーの信
号振幅に対する比が一定である傾向を意味する。従っ
て、小信号値は小さなエラーを有するようになり、これ
らエラーは所定の動作を大幅に妨害するものではない。 【0107】図17において、クラリネットに対して、
一般にディレイ65、66を以下の方法で選択する。所
望のピッチ周期を1/2にし、この周期はローパスフィ
ルタ72のディレイ(遅延)より少なく、DC阻止ユニ
ット73の遅延より少なく、図16のノンリニアジャン
クション52での遅延より少ないものである。 【0108】サキソフォンが図16、図17のデバイス
でシミュレートすべきリード楽器の場合には、多数の変
更がなされる。図16のノンリニアジャンクションはク
ラリネットのように同一にしておく。しかし乍ら、図1
5のウェーブガイドネットワーク53は一連のカスケー
ド接続された、例えば図4のタイプのウェーブガイドセ
クションとなる。ウェーブガイドセクションの各々は、
サキソフォンの孔の部分を表わす。サキソフォンの孔
は、直線的に増大する直径を有するので、各セクション
によって、この孔の円筒セクションをシミュレートし、
これらセクションによって直線的に直径が増大するよう
に表わされる。 【0109】サキソフォンおよび他の楽器では、非直線
性孔のシミュレーションが有効である。この非直線によ
って、過剰な吸収および圧力依存位相速度となる。本発
明によるこのような非直線性シミュレーションを実現す
るために、図8の構成のディレイを変更するための一方
法がある。図8において、 【数54】 と表示された各ディレイ27の各々には、2単位のディ
レイが夫々含まれている。非直線性を導入するために、
これら2単位の一方を、オールパスフィルタで置換する
ので、ディレイDは 【数54】から以下のように変更される。 【0110】 【数55】このようなディレイを有して、出力信号y2(n)が、
入力信号y1(n)について以下のように得られる。 【数56】 【0111】上式において、非直線性を導入するため
に、項hをウェーブガイド中の瞬間圧力の関数として演
算する。これは、第1、第2レール中の伝搬波成分の合
計である。例えば、ディレイ 【数57】 への第1レール信号入力を第2レール信号 【数58】 へ加算し、次に、テーブルルックアップまたは他の方法
で利用して、hを表わすある関数を、以下のように発生
させる。 【数59】 【0112】hの関数としての1次のオールパスのディ
レイを、サンプリングレートに対して低周波において、
(1−h)/(1+h)で近似できる。一般に、hは、
小さな正(ε)(安定度マージン)に対して1−εと0
との間に存在する。 【0113】前述した原理を利用して、ノンリニアウェ
ーブガイド媒質(クラリネットの孔中の空気)のシミュ
レーションが達成される。クラリネット等の楽器に対し
て、本発明のウェーブガイドによってモデル化された孔
には、演奏されるべきトーンのピッチを変化させるため
に閉鎖したり、開放されるトーンホール(孔)がある。
本発明のウェーブガイドを利用して、このようなトーン
ホールと等価なものを得るために、3ポートジャンクシ
ョンがカスケード接続されたウェーブガイドセクション
間に挿入できる。一方のポートを一方のウェーブガイド
セクションに接続し、他方のポートを他方のセクション
に接続し、第3のポートを接続しないと、この結果、孔
として機能する。第3ポートへの信号を 【数60】 として表わし、この信号はゼロとなる。第3ポートか
ら、放射された信号、即ち、放射圧力は、 【数61】 で表示する。トーンホールシミュレータ用の3ポート構
造は、ウェーブガイド53−3を有しなく、且つ図14
のジャンクション52によって表示したようなコントロ
ール変数51入力を有しない図14の構造と実質的に同
一となる。ジャンクション52を図4のジャンクション
26−iのようなジャンクションの1つと置換する。こ
のような構造を有すると、ジャンクション圧力Pjは以
下のように与えられる。 【0114】 【数62】 ここで、 αi=2Гi/(Г1+Г2+Г3) 【数63】 のウェーブガイドの特性アドミッタンス(つまり、Гi
はi番目のウェーブガイドの特性アドミッタンス) 【0115】 【数64】である。 【0116】 【数65】 この結果、 【数66】 【0117】次に、 【数67】 によって、1回掛算トーンホールシミュレーションが次
に求まる。 【数68】 従って、 【数110】 【0118】ここでシングルパラメーターが存在する。 【数69】 そこで、トーンホールシミュレーションが以下のように
得られる。 【0119】 【数70】PJは、(1/R)の振幅減衰で、開放ホールから球体
状に放射される。 【0120】〔リードシミュレーション〕図23には、
リード楽器用の図16のテーブルに一般的に記憶されて
いるデータを表わすグラフが示されている。ライン54
上の出力信号 【数71】 は次式となる。 【数72】 【0121】ライン56上のコントロール変数入力がP
m(n)/2およびテーブル59へのライン68上の入
力は、 【数73】 となる。ここで、 【数74】 は、図16のライン55の信号サンプルである。 【0122】テーブル59は、グラフで表示された図2
3内の値でロ−ドされる。図23内のカーブ92は最大
値を有すると共に、次に、ゼロの最小値まで低下する。
このグラフの最大値は、 【数75】 と 【数76】 との間で発生する。 【数76】の値はリードの閉鎖に相当する。 【数76】から 【数108】 まで、カーブ92は徐々にゼロに低下する。このカーブ
92用の方程式は以下に与えられる。 【0123】 【数77】 ここで 【数109】 である。テーブル59からの出力は、図23で与えられ
るような変数kである。即ち、 【数78】 である。 【0124】〔弓−弦のシミュレーション〕図24のグ
ラフは、図18の信号テーブル70(図16参照)の係
数テーブル59に記憶されたデータを表わすものであ
る。ライン54上の出力信号 【数79】 およびライン49上の出力信号 【数80】 は以下のようになる。 【数81】 【0125】ライン56上のコントロール変数入力は、
弓速度Vbで、テーブル59へのライン68上の入力
は、 【数82】 となる。ここで 【数83】 は、ライン55上の信号サンプルで、 【数84】 は図18のライン50上の信号サンプルである。 【0126】このテーブル59を、図24のグラフ上の
値でロードする。図24のカ−ブ93は、最大値を有
し、次にゼロの最小値へ低下して、左右対称となる。 【0127】このグラフの最大値は、 【数85】 と 【数86】 との間で起る。 【数87】 から 【数88】 まで、カーブ93はゼロに徐々に減少する。カーブ93
用のカーブは以下のように得られる。 【数89】ここで、 【数109】となる。 【0128】テーブル59からの出力は、図24で与え
られるような反射係数kである。即ち、 【数90】 である。 【0129】〔圧縮されたテーブルバリエーション〕g
(x)=f(x)/xを含む図16の圧縮されたテーブ
ル59は、量子化エラーが相関するものであることが好
ましい。しかし他のものも可能である。図16の全体の
テーブルコンプレッサを、簡単なテーブルで置換でき
る。このような実施例では、ラウンドオフエラーがリニ
ア(直線的)であり、決して相関的なものではない。リ
ニアエラーに対しては、エラー対信号比は一定ではない
傾向にある。従って、小信号振幅に対して、このエラー
は重大なものとなり、これによって、所定のオペレーシ
ョンに妨害を与えてしまう。図16のテーブルコンプレ
ッサの実施例または、前述した簡単なテーブルの場合に
おいて、これらテーブルでは、リニア、ラグランジュ、
クァドラティク補間法のような圧縮技術を満足な結果と
共に採用できる。例えば、リニア補間法では図23のカ
ーブ92を一連の直線セグメントで置換でき、これによ
って、テーブル中に保持される必要のあるデータの量を
減少できる。 【0130】また、テーブル59、アドレスレジスタ5
8、および図16のデータレジスタ61の各々には、プ
ロセッサ85(図22)からの入力94、95、96が
設けられている。プロセッサ85からの入力によって、
テーブル59からのデータまたは、これのアクセスを制
御する。 【0131】このテーブル内のデータの変更を行なえ
る。例えば、リード合成用のアンプシュールコントロー
ルである。同様に、弓−弦合成用の調音コントロールも
可能である。一例によれば、アドレスレジスタ58に
は、上位のアドレスビット10、11が存在し、これら
ビットをライン95によりプロセッサから供給する。こ
のような方法で、上位ビットを利用して、テーブル59
以内で種々のサブテーブルに効果的に切換えることがで
きる。これらサブテーブル間のスイッチングはテーブル
変更の一形態であり、これを用いて、アンプシュールお
よび調音の変更を実行できる。 【0132】〔複数個のウェーブガイド付きノンリニア
ジャンクション…図18〕図18は、ノンリニア(非直
線性)ジャンクションの他の実施例が図示されている。
このジャンクションは第1のウェーブガイド76と第2
のウェーブガイド77との間に接続されている。ノンリ
ニアジャンクション78によってコントロール変数レジ
スタ51´からの入力を受信すると共に、入力をライン
54上のウェーブガイド76に供給し、更に、ライン5
5上の出力を受信する。また、ノンリニアジャンクショ
ン78によって、出力をライン49上のウェーブガイド
77に供給し、ライン50上の入力を受信する。 【0133】図18において、ノンリニアジャンクショ
ン78にアダー57を設け、これによって、ライン56
上のコントロール変数レジスタ51´からのコントロー
ル変数を一方の入力として受信する。減算器57への他
方の入力は、ディファレンスレジスタ79から得られ、
このレジスタは、アダー80からの出力を受信する。こ
のアダー80によって、ウェーブガイド76からのライ
ン55の入力と、ウェーブガイド77からのライン50
の入力とを加算する。 【0134】ライン68上の減算器57からの出力をテ
ーブルコンプレッサ70に入力する。図18のテーブル
コンプレッサ70は、図16のテーブルコンプレッサ7
0と同様なもので、ライン69上に出力を供給する。ラ
イン69上の出力を、一方の入力として、アダー81、
82の各々に接続する。アダー81は、ウェーブガイド
77からライン50の入力を他方の入力とし受信して、
ライン54上の入力を第1ウェーブガイド76に形成す
る。第2アダー82によってライン69上のテーブルコ
ンプレッサ信号を受信し、これをライン55上の第1ウ
ェーブガイド76からの入力に加算する。アダー82か
らの出力をライン49上で、入力として第2ウェーブガ
イド77に接続する。 【0135】図18において、ウェーブガイド76には
頂部レールディレイ65−1と底部レールディレイ66
−1ならびにタ−ミネ−タ67−1が設けられている。
同様に、第2ウェーブガイド77には、頂部レールディ
レイ65−2、底部レールディレイ66−2、ターミネ
ータ67−2が設けられている。 【0136】長弦が約1フィートで、短弦が約1/5フ
ィートのバイオリンの場合には、図18のウェーブガイ
ドは、以下の通りである。ターミネータ67−1は単に
インバータであり、ディレイ66−1へ向かうディレイ
65−1からの第1レール値のサイン(正負符号)を変
化させる。例えば、サインを変化させることは、ディジ
タル演算においては2の補数演算で行える。ディレイ6
5−1、66−1の各々は、50kHzのサンプル周波
数における約50個のサンプルの長さに等しい。一般
に、ウェーブガイド77内のターミネータ67−2は、
50kHzのサンプリングレートで10個のディレイで
ある。ターミネータ67−2を単極のローパスフィルタ
とすることができる。この代りに、このターミネータを
経験的に測定したブリッジ反射を有するフィルタとする
こともでき、これは、弦の1回りのトリップに対するす
べての減衰および発散源がカスケード接続されている。 【0137】〔リバブレータ…図19〕図19に示した
無損失リバブレータの一例について説明すると、これ
は、1個またはそれ以上の簡単な損失係数(一般に 【数91】 形態のもの)がウェーブガイド30内に存在して、残響
崩壊時間を所望の値にセットしている。この残響崩壊が
60dBの時間T60は任意である。構成からの残響時
間のこのような反結合によって本発明によれば、一般に
無損失である。 【0138】ネットワークのウェーブガイド30のいく
つかを決定して、特定の初期反射を与え、他のガイドを
選択して所望のテクスチュアを後の残響に与える。この
後の残響を最良のものにするために、インパルスレスポ
ンスの均一性を最高にして、自然対数値のような減衰す
るホワイトノイズのようにする。 【0139】本発明のウェーブガイドネットワークによ
れば、すべての信号路を、他のすべての信号路の回りの
フィードバックブランチとして見ることができる。この
ような連続性によって緻密な遅い残響が達成される。更
にまた、ネットワークのエネルギ保存特性が時間変動の
場合に維持でき、これによって、遅い残響における不所
望なパターンを破壊でき、残響の崩壊プロフィルを変更
することなくリバブレータを敏感に変化できる。最後
に、信号エネルギの保存によって、リミットサイクルお
よびオーバーフローオッシレーションを完全に抑制でき
る。 【0140】図19には、代表的なウェーブガイドリバ
ブレータの一例が図示されており、これには、ウェーブ
ガイド30−1〜30−5によって形成された5個のウ
ェーブガイド(ブランチ)が含まれている。これらウェ
ーブガイド30をジャンクション31、32に接続す
る。ウェーブガイド30−1〜30−5には、第1レー
ル入力33−1〜33−5が設けられ、第1レール出力
35−1〜35−5、第2のレール入力36−1〜36
−5、第2のレール出力34−1〜34−5がそれぞれ
設けられている。第1レール出力35−i(ここでiは
1〜5の値をとる)には、i=1〜5に対して出力信号 【数92】 が含まれる。出力35−iの各々を加算ノード31に接
続する。加算ノード31は、 【数92】の信号すべてを加算して、ジャンクション圧
力信号P1を形成するアダーである。P1信号を共通に第
2レール入力36−1〜36−5に接続する。ターミナ
ル20のP1信号を一般に用いて、図19のリバブレー
タからの出力を供給する。図19において、入力18を
ウェーブガイド30−5のような少なくとも1つのウェ
ーブガイドに接続する。 【0141】図19において、ウェーブガイド30−1
〜30−5によって、i=1〜5用の第2レール出力3
4−iを供給する。出力34−iによって信号 【数93】 が得られ、これによって、入力として、加算ノード32
が接続される。このノード32によって信号 【数93】のすべての信号が加算されて、ターミナル1
9にノード信号R1が得られる。一般に、第2出力はタ
ーミナル19から取出す。また、このノード32からの
信号R1を第1レール入力33−1から33−5のすべ
てに共通に接続する。 【0142】 〔リバブレータウェーブガイド…図20、図21〕図2
0において、図19のウェーブガイド30の詳細を示
す。一般に、図19におけるウェーブガイド30の各々
には、Rジャンクション37、無損失ウェーブガイド3
8、損失39およびPジャンクション40が設けられて
いる。 【0143】図21において、図20の代表的なウェー
ブガイドの詳細が示されている。Rジャンクション37
には、減算器41およびマルチプライヤ42が設けられ
ている。減算器41によって、R1信号から 【数94】 を減算することによって、ライン43上に 【数95】 信号が得られる。マルチプライヤ42によって、 【数94】とゲインファクタαiとが掛算されて、出力
ターミナル34−iに信号 【数93】が得られる。 【0144】無損失ウェーブガイド38には、無損失デ
ィレイ45と無損失ディレイ46が設けられている。こ
のディレイ45は遅延量Nだけ遅延させる。 【数96】 に等しいライン43上のディレイへの入力信号と共に、
ライン47上の遅延した出力信号が 【数97】 に等しくなる。同様に、ディレイ46によって入力信号 【数44】をNだけ遅延させて、 【数98】 で規定される遅延信号をライン44上に発生させる。こ
れは、 【数99】 信号と等価である。 【0145】図21において、一実施例の損失ユニット
39にはマルチプライヤ24が設けられている。このマ
ルチプライヤ24によって、ライン47上の信号をεで
掛算して、出力に 【数100】 に等しい 【数101】 信号を供給する。マルチプライヤ24の形態の損失回路
がライン47に挿入されているが、この代りにライン4
3、44、47または48の1つまたはそれ以上のライ
ン内に設けることもできる。 【0146】図21において、一般に、Pジャンクショ
ン40には、減算器21とマルチプライヤ22が設けら
れている。減算器21は 【数1】信号を受信し、これをジャンクション圧力信号
P1信号から減算して、 【数102】 信号を発生する。マルチプライヤ22によって 【数1】信号にαiを掛算して、 【数92】信号を得ている。 【0147】要約すると、図19〜図21のリバブレー
タは、互いに接続したウェーブガイド30−1〜30−
5から構成されており任意のネットワークが形成でき
る。これらウェーブガイド30−1〜30−5を、“ブ
ランチ”と称することもでき、これら交差ポイント3
1、32を“ジャンクション”または“ノード”と称す
る。 【0148】反射は、交差するウェーブガイドのアドミ
ッタンスTiの間のミスマッチングによって生じる。こ
のアドミッタンスは、特性インピーダンスZiの逆数で
ある。これらウェーブガイドのアドミッタンスのすべて
を等しくセットするには、ウェーブガイドディレイNi
が相違したものであれば可能となる。等しい特性アドミ
ッタンスとは、信号がウェーブガイドのジャンクション
に到来すると、この信号がすべて等しく分割されて出射
することを意味する。図19のリバブレータの場合に
は、等しいアドミッタンスによって、すべてiに対して
αi=2/5となる。ブランチ手段のαiの数量に対して
Zのべき数を選択することは、Zのべき数であり、従っ
て、シフトオペレーションによって、2進演算で実行で
きる。 【0149】小さなアドミッタンスを有するウェーブガ
イドを大きなアドミッタンスのガイドに接続すると、圧
力ウェーブ(圧縮ウェーブ)は記号が反転して部分的に
反射される。圧力ウェーブは、それのアドミッタンス
が、ウェーブが伝搬していた時の値より無限に大きい場
合には、記号が反転して完全に反射する。また、圧力ウ
ェーブは、それのアドミッタンスが、ウェーブが伝搬し
ていたときの値より無限に小さい場合には、記号の反転
なしで完全に反射する。更に、圧力ウェーブは、それの
アドミッタンスが、ウェーブが伝搬していた時の値と同
一の場合には、全く反射しない、即ち、全て伝送される
(インピーダンスマッチングの場合)。 【0150】〔時間変動型リバブレータ〕ウェーブガイ
ドアドミッタンスの振幅変調効果は、アドミッタンスを
それの元の値から変化させることである。ネットワーク
を無損失のままにするために、到来する散乱係数の合計
値〔αi…式(2)〕を2にする必要がある。Ti(t)
によって、時間変動型ブランチアドミッタンスを表わす
ものとする。従って式(2)より、以下が得られる。 【数103】 および 【数104】 (常時)。 【0151】複雑なウェーブガイドネットワークにおい
て、αi(t)を変化させる目的は、ウェーブガイドア
ドミッタンス値Ti(t)のいくつかの値に対して以下
の式を求めることである。 【数105】【0152】最も簡単なケースは、図19に示したよう
な2ジャンクションネットワークの場合である。この場
合、αi(t)は2つのジャンクションで同一である。
2ジャンクションのケースにおける時間変動型リバブレ
ーション技術の一例とは、Tiを以下のように変化させ
ることである。 【0153】 【数106】 【0154】以上は、無損失のネットワ−クに対して必
要となる。特殊な場合は、Ti+Tj=Ciのペアであ
る。また、別の方法としては、各ジャンクションにおい
て、1個の反射無しポート(RFP)を設けることであ
り、このポートは、1つのウェーブガイドのアドミッタ
ンス(このRFPに接続された)が、このジャンクショ
ンに逢う他のすべてのウェーブガイドのアドミッタンス
の合計に等しい場合に形成される。このような場合、R
FPのウェーブガイドは、アドミッタンス1となり、こ
れは時間と共に変化しない。これを特殊なウェーブガイ
ドと称す。すべてのウェーブガイドを正確に2つのジャ
ンクションに接続する必要があるので、特殊なウェーブ
ガイドによって、2つのジャンクションで同時にRFP
が得られる(この特殊なガイドは、次を束縛するため
に、あるジャンクションでのセルフループとしては余り
有益なものでない)。 【0155】アドミッタンスが1の特殊なウェーブガイ
ドによって反射無しポートが与えられ、残余のウェーブ
ガイドのアドミッタンスの合計が1となる。反射無しポ
ートに接続されたウェーブガイドは時間変動するので、
すべての時間変動型アドミッタンスの合計が1となる。 【0156】RFPを利用した時間変動型リバブレーシ
ョンの簡単な方法は、時間変動型ウェーブガイドを2分
することであり、この結果、アドミッタンスの合計がペ
アで1となる。このようなペアリング(分割)はハンデ
ィを負っている。その理由は、ペアは、相互に束縛する
ウェーブガイドの最も小さな数であるからである。2個
以上のノード(ジャンクション)があれば、時間変動型
ジャンクションの簡単な相補対は困難なものとなる。 【0157】〔楽器…図22〕図22には、代表的な楽
器が表わされており、これは信号プロセッサであり、本
発明のウェーブガイドユニットを採用している。図22
において、特殊または汎用のコンピュータからなるプロ
セッサ85によって、生成すべきサウンドを表わすディ
ジタル信号、またはシンセサイザ用のコントロール変数
を発生する。一般に、このプロセッサ85によって、メ
モリ86のようなRAM用のアドレスを供給する。メモ
リ86をアドレス付けすると共に、サウンド(音)また
はコントロール変数を表わすディジタル出力を循環的に
供給する。一般に、サンプリングレートTs/約50K
Hzでメモリ86からディジタルサンプルをウェーブガ
イドユニット87に供給する。このユニット87によっ
て、本発明に従って、このディジタル信号を処理し、出
力信号をD/Aコンバータ88に供給する。このコンバ
ータ88からアナログ出力信号がフィルタ89に供給さ
れて、これをスピーカ90に供給して、所望のサウンド
を発生させる。 【0158】図22の信号プロセッサがリード楽器の場
合には、図15〜図17の構成は、ウェーブガイドユニ
ット87に導入される。図15において、コントロール
変数51をこのプロセッサ85と図22のメモリ86か
ら取出す。クラリネット用の図15〜図17の構成は、
ターミネータ67用の簡単なインバータ(−1)と共に
ウェーブガイド53の図17の構成を利用するものであ
る。サキソフォンの場合には、ウェーブガイト53は図
4に示すようにもっと複雑なものである。 【0159】図22の信号プロセッサが弓−弦楽器の場
合には、図22のウェーブガイドユニット87は、図1
8の構成を採用する。図18のレジスタ51´へのコン
トロール変数入力は、図22のメモリ86から到来す
る。図18のユニットからの出力は多数の異なった点、
例えば、ターミナル54からおよび、ウェーブガイド7
6用には、図18のターミナル49およびウェーブガイ
ド77より得られる。代表的な一出力動作によれば、ア
ダー71によって、ターミナル49、50に現われる信
号を加算すると共に、ターミナル20の入力を図22の
D/Aコンバータ88に供給する。アダー71内の信号
の合計は、楽器の弓の位置における弦の速度に対応して
いる。 【0160】リード楽器等の場合には、コントロール変
数入力で加算されたホワイトノイズを図16のレジスタ
51´に導入することが有効であることがわかった。追
加的に、トレモロや他の音楽的効果をこのコントロール
変数に導入することによって生成されたサウンドの質を
強調できる。 【0161】図22のウェーブガイド87をディジタル
リバブレータとする場合、図19のウェーブガイドは表
1のパラメータを用いるのが一般的である。 表1 N1Ts=5ms. N2Ts=17ms. N3Ts=23ms. N4Ts=67ms. N5Ts=113ms. Ts=20 microseconds ε=0.9 ここで|ε|≦1 【数107】 ここで0≦αi≦2 また、時間変動型リバブレーション用には: α1=1 α2=β1/2 α3=(1−β1)/2 0≦β1≦1 α4=β2/2 0≦β2≦1 α5=(1−β2)/2 【0162】 【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、自
然で且つ表情が豊かな且つ制御された性能で任意のピッ
チを持つ楽音信号を発生することができる楽音発生シス
テムを提供することができる。また、弦楽器、木管楽器
などの自然楽器の物理的特性をシミュレートすることに
よって種々の観点で優れた楽音発生技術を提供すること
ができる。また、自然楽器の持つ音楽的に重要な品質を
有する楽音を、ディジタルウェーブガイドを用いたディ
ジタル処理技術でディジタル的に合成することができ
る。このウェーブガイドの使用によって、演算的に効果
的であると共に、従って、安価にリアルタイム動作が可
能な楽音発生システムを提供することができる。
音信号を発生する楽音発生システムに関し、特に、ディ
ジタル・ミュージック・シンセサイザーおよび他の応用
に有効な信号プロセッサ(処理器)を用いたシステムに
関するものである。 【0002】 【従来技術】ディジタル・ミュージック・シンセサイザ
は、データプロセッサが新たに開発されて、高性能が実
現されるようになってきたために、極めて興味をひくよ
うになってきた。このディジタル・ミュージック・シン
セサイザには多くの応用が考えられ、例えば、弦楽器、
リード楽器、残響用のシンセサイザが存在する。 【0003】電子的な物理モデルに基づいているので、
実際には、これら楽器を満足させられるモデルを形成す
ることは困難なものである。このようなものは、実際
上、今日のコンピューターおよびディジタル回路網を駆
使してリアルタイムで合成されている。 【0004】木管楽器や弦楽器のような最も伝統的な楽
器を加算合成によってシミュレートしており、これには
適当な振幅の正弦波ハーモニックを互いに加算するか、
または、トーンの1周期(“振幅関数”として測定され
る)からなるテーブルから繰返し読み出し、旋律を演奏
している。他の従来の方法によれば、実際の音楽音をデ
ィジタル的にサンプリングし、これらサンプルをディジ
タルメモリ中に記憶し、その後、ディジタルコントロー
ル式にサンプルを再生している。例えば、米国特許第
4,018,121号には、FM合成法が開示されてお
り、金管楽器、木管楽器、ベル、ゴング、弦楽器を含む
多くのミュージックサウンドの合成に成功している。い
くつかの楽器は、“減算合成”法によってシミュレート
されており、ディジタルフィルタを利用して原入力信号
のスペクトルを形成している。 【0005】しかしながら、前述した従来の方法(但
し、減算合成を除外する)のすべてには、サウンドの発
生に対する物理的な密接した関係ではないが、種々の欠
点が存在している。一般の有限個のエレメントから成る
モデル化技術を利用した場合に、物理的に正確にシミュ
レーションすることは高価となってしまう。 【0006】ディジタル残響(リバブレーション)もま
た、実施することは困難なものである。ディジタルミュ
ージックシンセサイザには、多年に亘り、次期の処理機
能として、ディジタルリバブレーションが採用されてい
るが、ディジタル信号処理技術を駆使して、自然の聴取
空間内に存在する残響の質をシミュレートすることがで
きる要求がいまだ存在している。コンサートホールのよ
うな自然の聴取空間における残響の基本的な音響には、
多くの設計理論を伴った長い歴史が存在する。ディジタ
ルリバブレーションのゴールは、良質のコンサートホー
ルや、他の良好な聴取空間がサウンドに有する効果をシ
ミュレートできるディジタル処理方法を実現することで
ある。 【0007】このようなゴールは困難を伴うものであ
る。その理由は、代表的な良質の聴取空間は、本来、高
次で複雑な音響システムであり、これを、市販のコンピ
ュータ技術を駆使してリアルタイムに精密にシミュレー
トする事は出来ないからである。 【0008】建築学上の音響において、ディジタルリバ
ブレーションを理解することは良好な音響特性を有する
コンサートホールの設計において重要なものとなる。ミ
ュージックをディジタル的に、合成したものにおいて、
残響は、合成された楽器のアンサブルの一部分であり、
音の質に装飾を加えるものである。このような理由の下
で、ディジタルミュージックシンセサイザにおいては、
自然の残響の音楽的に重要な質をとらえる試みが行なわ
れていた。 【0009】ディジタルルームシミュレーション(残
響)が、実際、または近似のコンサートホールの幾何形
状での鏡面反射をシミュレートすることにより実行して
いる。このような自然の聴取環境におけるサウンドの拡
散散乱を考慮する必要があり、これによって、高品質の
残響モデルが得られる。し化しながら、このような拡散
散乱を行なう実際のモデルは、これを正規の寸法の聴取
空間にオーディオ周波数帯域全体で適用した場合には、
現在のコンピュータ能力をはるかに超えている。 【0010】ディジタルリバブレーションの他の方法に
よれば、実際のコンサートホールの2空間点におけるイ
ンパルス応答に近似させて記録している。これら2点間
におけるサウンドのホールの効果は、測定したインパル
スレスポンスを所望のソース信号でコンボリューション
処理することによって正確にシミュレートできる。しか
しながら、再度、このような実行によれば、禁止的な演
算の責任が与えられてしまい、これは、今日の一般的な
メインフレームコンピュータのリアルタイム処理を超え
た二乃至三のマグニチュードオーダーである。 【0011】コンサートホールのような大きなスペース
に基づいた高品質のディジタルリバブレーションの最新
状況は、演算処理することによって合成するには極めて
高価であることが知られている。知覚的に重要でない自
然の残響において、更に詳しいものが存在するので、こ
の残響用のモデルを簡易化する必要があり、これによっ
て演算処理を実現している。 【0012】演算による簡単なモデルの一例には、残響
していないサウンドを自然対数的に崩壊(減衰)するホ
ワイトノイズでコンボリューション処理して、既知の最
良の人工残響を実現している。量子的な物理的モデルに
基いて、ディジタル残響設計するには、簡単な演算に基
いたモデルで置換する必要があり、このモデル演算によ
って、自然な聴取空間の残響の量子的な振舞が保存され
ている。 【0013】現在、既知であるディジタルリバブレータ
(残響装置)のある基本的なブロックは、カスケード接
続および網目接続されたオールパス(全通過)フィルタ
と、再帰性および非再帰性コムフィルタとローパスフィ
ルタとが設けられている。初期の反射は正確に固定ソー
スと聴者位置とにタップ付きディレイラインによってマ
ッチングすることができ、更に、後期の反射は、オール
パスチェーン、コムフィルタおよびローパスフィルタと
の組合せを利用して品質的にマッチングすることができ
る。コムフィルタのフィードバックループにおけるロー
パスフィルタを利用することによって空気の吸収ならび
に非鏡面反射をシミュレートできる。これら公知の残響
技術は、10年以上の前より残響設計の基本となってい
る。これらの要素によって、残響の基本的な問題のいく
つかを提供することであり、特に、低い残響レベルでの
サウンドをスムーズに変化させるために重要であるが、
これら要素によって、最良の自然の聴取空間環境と同等
の残響効果を実現するものではない。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】上述したような背景技
術によれば、弦楽器、木管楽器を合成する技術ならびに
残響を含む他の楽器の合成技術に対して、多大な要求が
存在しており、ここでは、物理的に意味があると共に、
演算的に効果的な手法が必要となる。また、自然で且
つ、表情が豊かなコンピュータ制御された性能で、容易
に理解しやすく、利用が簡単なものが要求されている。
本発明は上述の点に鑑みたもので、自然で且つ表情が豊
かな且つ制御された性能で任意のピッチを持つ楽音信号
を発生することができる楽音発生システムを提供しよう
とするものである。 【0015】 【課題を解決するための手段】 本発明に係る楽音発生
システムは、信号を伝達する信号路と該信号路に挿入さ
れた遅延要素とを含む伝達手段と、前記伝達手段から出
力される信号を入力し、少なくとも該伝達手段からの出
力信号の関数である信号を所定の変換特性に従って出力
し、この出力に基づく信号を前記伝達手段に入力する変
換手段と、制御信号を導入して、該制御信号と前記伝達
手段からの出力信号との関数である信号を前記変換特性
に従って出力させ、これにより、前記変換手段から前記
伝達手段に入力された信号が該伝達手段内を伝播して戻
されることにより該伝達手段の伝達特性に対応して決定
される周波数成分を持つ振動信号が該伝達手段及び変換
手段を含むネットワークにおいて励起されるようにした
導入手段と、前記ネットワークの任意の箇所から前記振
動信号を取り出して、楽音信号として出力する出力手段
とを具えるものである。 【0016】 また、本発明に係る楽音発生システム
は、信号を伝達する信号路と該信号路に挿入された遅延
要素とを含む少なくとも2つの伝達手段を相互に接続し
て、信号を循環して伝達するループを形成した手段と、
制御信号を供給する手段と、前記ループから信号を取り
出し、この取り出した信号と前記制御信号との関数であ
る信号を所定の変換特性に従って出力する変換手段と、
前記ループにおける前記伝達手段の相互接続点における
少なくとも1つの点において前記変換手段の出力に基づ
く信号を入力して、該信号を該ループ内に導入し、これ
により、前記変換手段から該ループに導入された信号が
該ループ内を循環しかつ該変換手段に戻されることによ
り該ループの伝達特性に対応して決定される周波数成分
を持つ振動信号が該ループ及び変換手段を含むネットワ
ークにおいて励起されるようにした結合手段と、前記ネ
ットワークの任意の箇所から前記振動信号を取り出し
て、楽音信号として出力する出力手段とを具えるもので
ある。 【0017】 更に、本発明に係る楽音発生システム
は、楽音の発生を開始するため及び発生した楽音を制御
するために、その値が所定の範囲内で変化する制御信号
を供給する制御手段と、信号を伝達するためのものであ
って、入力及び出力と、該入力からの信号を受け取る第
1の信号路と、該第1の信号路に通じていて前記出力に
信号を供給する第2の信号路と、前記信号路の少なくと
も1つにおいて信号を遅延する遅延手段とを有する伝達
手段と、前記制御信号を受け取る第1の入力と、前記伝
達手段の出力からの信号を受け取る第2の入力と、前記
伝達手段に入力する信号を供給するための出力とを含
み、少なくとも前記第1及び第2の入力で受け取った前
記制御信号の値及び前記伝達手段からの出力信号の値の
関数として前記伝達手段に入力する信号を出力し、これ
により、該伝達手段に入力された信号が該伝達手段内を
伝播して前記第2の入力に戻ることにより前記伝達手段
の伝達特性に対応して決定される周波数成分を持つと共
に前記制御信号の値の変化に応じて可変制御される楽音
信号が生成されるようにした変換手段と、前記伝達手段
と変換手段の少なくとも一方から楽音信号を取り出す取
り出し手段とを具えるものである。 【0018】 【作用】 変換手段において、伝達手段を巡回する信号
と制御信号との関数である信号を所定の変換特性に従っ
て出力させ、これにより、該変換手段から伝達手段に入
力された信号が該伝達手段内を伝播して戻されることに
より該伝達手段の伝達特性に対応して決定される周波数
成分を持つ振動信号が該伝達手段及び変換手段を含むネ
ットワークにおいて励起される。このネットワークの任
意の箇所から前記振動信号を取り出して、楽音信号が得
られる。 【0019】以下説明する本発明の実施例によれば、デ
ィジタルウェーブガイドネットワークを利用して構成し
た信号プロセッサが発明の実施のために使用される。こ
れらネットワークには信号散乱用ジャンクションが設け
られている。ジャンクションによって2つのウェーブガ
イドセクションを互いに接続したり、ウェーブガイドを
終端する。これらジャンクションは、従来のデジタルコ
ンポネート、例えば、マルチプライヤ、アダーおよびデ
ィレイエレメントより構成されている。掛算や加算の回
数は、ディジタルネットワークで実行される信号散乱用
ジャンクションの数を決定すると共に、遅延(ディレ
イ)の数量によって全体の遅延長を決定し、これを、ウ
ェーブガイドネットワークのジャンクションを相互接続
するウェーブガイド間に分布させることが可能となる。
実施例では、この信号プロセッサを用いて、ディジタル
リバブレーションおよびリード楽器や弦楽器や他の楽器
の合成を行なう。 【0020】本発明の実施例によるウェーブガイドに
は、信号を一方向にステージからステージへ導出する第
1レールと、これとは反対方向にステージからステージ
へ信号を導出する第2レールとが設けられている。この
第1レールに沿って累積された遅延量は、第2レールに
沿って累積された遅延量とほぼ同じとなるので、このウ
ェーブガイドはバランスするようになる。この第1レー
ルをジャンクションで第2レールに接続するので、一方
のレールによって導出された信号もまた部分的に、他方
のレールによって導出されるものである。 【0021】本発明で用いられる無損失のウェーブガイ
ドは双方向ディレイラインであり、これには埋設された
オールパスフィルタが設けられている。損失は純粋な減
衰または、低域通過フィルタとして一方または双方向に
存在している。 【0022】本発明の実施例による信号プロセッサによ
れば、ノンリニアジャンクションが設けられており、こ
のジャンクションによって入力信号をウェーブガイドの
第1レールに供給すると共に、この第2レールからの出
力信号を受信する。このノンリニアジャンクションによ
ってコントロール変数を受信して、このジャンクション
を制御すると共に、ウェーブガイドへの、またはからの
信号を制御する。 【0023】一実施例によれば、ディジタルリバブレー
タが無損失のディジタルウェーブガイドのマルチブラン
チネットワークによって構成される。他の実施例によれ
ば、リード楽器をディジタルウェーブガイドを終端する
ノンリニアジャンクションによって合成している。口の
圧力を表わす一次コントロール変数をノンリニアジャン
クションに入力する(または、アンブシュール変数によ
って二次的に制御する)。ジャンクションによってリー
ド(舌)をシュミレートし、ディジタルウェーブガイド
によってリード楽器のボアをシュミレートできる。 【0024】また、他の実施例によれば、弦楽器を合成
することができる。弓の速度を表わす一次コントロール
変数をノンリニアジャンクションに入力する。このノン
リニアジャンクションによって、弓−弦のインターフェ
イス(弓の強さ、角度、位置、および摩擦特性等の二次
コントロールも含むものとする)を表わす。弦楽器の実
施例によれば、2つの無損失のディジタルウェーブガイ
ドがノンリニアジャンクションに接続される。第1ウェ
ーブガイドサイドによって長い弦部分(弓からナットま
で)を表わすと共に、他のウェーブガイドによって、短
い弦部分(弓からブリッジまで)をシュミレートする。
一連のウェーブガイドを用いて、例えば、バイオリンの
本体を実現できるが、このような場合、通常、ウェーブ
ガイド変数の物理的な解釈が存在していない。 【0025】また、特別な実施例によれば、ノンリニア
ジャンクションからウェーブガイドに導入された反射信
号または信号係数がテーブルより得られる。また、ウェ
ーブガイドに導入すべき非直線はf(x)であり、ここ
で(x)はテーブルアドレスであると共に、このガイド
中に到来する信号サンプル(伝搬しているウェーブサン
プル)である。更に、値g(x)=f(x)/xをテー
ブル内に記憶させると共に、このテーブルをxでアドレ
スする。圧縮データからxでアドレスされたg(x)の
各値(ここでg(x)を係数と称す)は、次に、(x)
で掛算され、xのx乗とg(x)の積によってf(x)
の所望の値を発生する。 【0026】以上概説した本発明の実施例によれば、自
然な楽器の音楽的に重要な質を、ディジタルウェーブガ
イドを用いたディジタル処理技術でディジタルミュージ
ックシンセサイズ(合成)して把握でき、これらウェー
ブガイドは、演算的に効果的であると共に、従って、安
価にリアルタイム動作が可能な信号プロセッサを提供で
きる。 【0027】 【実施例】以下、添付図面を参照してこの発明の実施例
を詳細に説明する。 〔無損失ネットワーク…図1〕図1は、ネットワーク1
0を示し、これは、双方向信号路11の閉鎖された相互
接続部分である。これら信号路11をブランチまたはウ
ェーブガイトと称し、11−2〜11−5で示し、相互
接続点をノードまたはジャンクションと称し、12−1
〜12−4で示す。 【0028】図1は、簡易型ネットワークの例を示す。
ここで、各信号路は双方向性のもので、即ち、各ウェー
ブガイドにおいて、一方向に伝搬する信号が存在すると
共に、他方向に伝搬する別の信号が存在することを意味
する。信号がジャンクションに到達すると、一成分が同
一のウェーブガイドに沿って一部分、反射されて戻って
来ると共に、他の成分は、このジャンクションに接続さ
れた他のウェーブガイド中に部分的に伝送される。各ジ
ャンクションにおいて伝送または“散乱”された信号成
分の相対強度は、このジャンクションにおけるウェーブ
ガイドの相対的な特性インピーダンスによって決定され
る。図1において、ウェーブガイド11はジャンクショ
ン12で交差する。 【0029】図1における、各ウェーブガイトのように
無損失ウェーブガイドは、特に、無損失の双方向信号ブ
ランチとして規定される。最も簡単な場合には、ウェー
ブガイドネットワーク10の各ブランチまたはウェーブ
ガイド11は単に、双方向ディレイラインである。ブラ
ンチの交差ポイント(即ち、ノードまたはジャンクショ
ン)において、ウェーブガイド内の演算のみが行われ
る。一般に、無損失ウェーブガイトブランチには、カス
ケード接続されたオールパス(全通過)フィルタのチェ
ーンが包含されている。実際的なリバブレータ(残響装
置)や他の設計のために、1より少ない係数の形態で損
失が導入されてしまうか、および/または、大きさが1
以上(厳密に)の周波数応答を有するローパスフィルタ
の形態で損失が導入されてしまう。 【0030】閉鎖型無損失ネットワークによって蓄積さ
れた全信号エネルギが保存される。ある瞬時において、
ネットワーク中に蓄積された全エネルギが、他の瞬時に
おけるものと同一の場合に、エネルギが保存される。い
ずれの瞬時における全エネルギは、ネットワークウェー
ブガイド11を介して瞬時的なパワー(電力)を加算す
ることによって演算できる。ネットワーク内の各信号サ
ンプルは、瞬時電力に寄与するものである。蓄積された
サンプルの瞬時電力は、スケールファクタgを平方した
振幅値に掛けたものである。信号が“圧力”、“力”ま
たはこれと等価なものの単位であれば、g=1/Zとな
る。ここでZはウェーブガイド媒質の特性インピーダン
スである。この代りに、信号サンプルが“流動性”変数
の場合、例えば体積−速度の場合には、g=Zとなる。
いずれの場合でも蓄積されたエネルギは、ディジタルネ
ットワーク10内に蓄積されたすべてのサンプルの平方
値の重み付けされた合計値である。 【0031】〔Nポートネットワーク…図2〕図2にお
いて、Nポートネットワーク14が図示されており、こ
こでは、N=3で、3本のウェーブガイド(ポートと称
される)によって、入力用の1ポート15および出力用
の2ポート16−1、16−2を有するネットワークが
存在する。このような構成は例えば、シングルチャネル
サウンドのステレオリバブレーション(ステレオ残響装
置)を形成するのに好都合である。しかし乍ら、図2に
おいて、実際には、3入力(15、16−1、16−
2)および3出力(15、16−1、16−2)が存在
しており、これは、Nポートの場合に、ネットワークに
接続された各ウェーブガイドによって、入力および出力
の両方を有しており、これは、各ウェーブガイドが双方
向性であるからである。いずれの瞬時において、出力を
介して失ったエネルギが入力を介して供給された全エネ
ルギに蓄積された全エネルギを加えたものであれば、図
2のNポートネットワークは無損失である。無損失のデ
ィジタルフィルタは、入出力としてすべてのポートを利
用することによって、無損失のNポートから得られる。
このフィルタは、通常のマルチ入力、マルチ出力オール
パス(全通過)フィルタである。 【0032】Nポートネットワーク14は、重畳作用が
保持されるならば、リニア(直線性)なものである。2
つの入力信号の合計したものに応答して出力が、個々の
入力信号に応答して出力の合計したものに等しい場合
に、この重畳作用が保持される。ネットワークが得られ
たすべてのNポートがリニアであれば、このネットワー
クもリニアである。これらリニアネットワークは、エネ
ルギ蓄積用システムの大規模で且つ、良く知られたシス
テムに限定できる。 【0033】〔無損失散乱…図3〕特性インピーダンス
Zi(特性アドミタンスri=1/Zi)を有するN無損
失ウェーブガイドの平列ジャンクションがN=2で図3
に示されており、以下これを考察する。 【0034】図3において、到来する伝搬性圧力波(pr
essure waves)を 【数1】 で表わすと、ここでi=1…N、導出される圧力波は以
下の式(以下“Eq.”または“Eqs”と称す)(1)
で与えられる。 【数2】 【0035】ここで、式(1)内のPjは以下のように
与えられる最終的なジャンクション圧力である。 【数3】 【0036】ここで、 【数4】 N=2の場合、 【数5】 【0037】K=α1−1によって反射係数を規定する
と、式1より: 【数6】 【0038】従って、N=2に対して 【数7】 【0039】これは、1マルチプライヤラティス(格
子)フィルタセクション(これの1遅延量を減じて)で
ある。 【0040】一般に、N回交差には、N回の掛算ならび
にN−1回の加算が必要となり、これによってPjが得
られると共に、各導出波に対して1回の加算、N回の掛
算および2N−1の加算の合計が必要となる。 【0041】直列のフロー(流動性)ジャンクション
は、並列圧力ジャンクションに等価なものとなる。これ
ら直列圧力ジャンクションまた並列フロージャンクショ
ンは、二重性を利用することによって得られる。 【0042】 〔カスケードウェーブガイドチェーン…図4〕基本的な
ウェーブガイドチェーン25が図4に図示されている。
シンボルKi(t)を包囲している。各ジャンクション
26−1、26−2、……26−Mによって、Ki
(t)によって特徴付けられた散乱性ジャンクションが
表わされる。図4において、一般に、ジャンクション2
6−iによって、マルチプライヤ(M)8およびアダ−
(f)7が利用されて、ジャンクションが形成されてい
る。図4において、マルチプライヤ8−1、8−2、8
−3、8−4によって、係数〔1+K(i)〕、〔−K
i(t)〕、〔1−Ki(t)〕および〔Ki(t)〕で
それぞれ掛算している。図13の代用のジャンクション
の実現26´−iには、1回のみの掛算が必要となる。
例えば、図4のジャンクション26−2は図3のジャン
クション12に対応する。同様に、図4のディレイ27
−1、27−2は、図3のブランチ15、16にそれぞ
れ対応する。Kelly-lochbaumジャンクション26−iお
よび1回掛算ジャンクション26´−i(図13参照)
または他の無損失ジャンクションをジャンクション26
用に利用できる。特に、2回掛算ラティス(図示せず)
および標準化されたラダー(図11)散乱ジャンクショ
ンを採用できる。ウェーブガイト25によって、頂部お
よび底部の信号路に沿って各散乱ジャンクション26間
にディレイ(遅延)27を採用する。これは従来のラダ
ーラティスフィルタとは異なるものである。図4のジャ
ンクション26−iは、4つのマルチプライヤ(掛算
器)および2つのアダー(加算器)を用いるのに対し
て、図13のジャンクション26´−iは1つのマルチ
プライヤおよび3つのアダーを用いる。 【0043】 〔ウェーブガイドの変形例…図4〜図14〕ジャンクシ
ョン26を他の形態に減縮させるには、単に、頂部レー
ルから底部レールに沿ってディレイ27を押し付ける問
題である。従って、各底部レールディレイは、T秒( 【数8】 )の代わりに2T秒( 【数9】 )となる。このようなオペレーションは可能なものであ
る。即ち、図4において、無限大(またはゼロ)の特性
インピーダンス6によって、右側で終端できるからであ
る。時間を変化させる場合に、ディレイをマルチプライ
ヤを介して押し付けることによって、マルチプライヤ係
数の時間進行が変化される。 【0044】例えば、図4に示した各ディレイエレメン
ト27を半分に分割すると、1/2秒の遅延量となる。
次に、いずれのウェーブガイドを図5に示したようなセ
クションから構成することができる。 【0045】一連の変換によって、2個の入力信号ディ
レイがジャンクションを介して2個の出力ディレイに押
圧される。同様な動きのシーケンスによって2個の出力
ディレイが2個の入力ブランチへ押圧される。この結
果、図5に示した形態のいずれのウェーブガイドセクシ
ョンを、図6または図7に示した形態のセクションによ
って置換できる。 【0046】図6および図7の構成を交互に選択するこ
とによって、図8の構成が得られる。この構成には、以
下のような利点が存在している。 (1)従来のラティス/ラダー構成と同様に、ディレイ
を長さ2Tにすることができる。 (2)無限大の特性インピーダンスによって終端させる
必要がないので、任意のトポロギー(例えばマルチポー
トブランチ、交差およびルーピング)のネットワークに
拡張できる。 (3)従来の構成のように、上側レールに沿って遅延の
無い、長い信号路が存在しない。これにより、パイプラ
インセグメントが僅か2つのセクションの長さとなる。 【0047】“ハーフレートウェーブガイドフィルタ”
と称されるこの構成が、多くの応用のための他のディジ
タルフィルタより全体として良好な特性を有するように
なる。上述の利点(2)によって特に、物理的なシステ
ムを設計するのに利用価値が生じる。 【0048】最後に、図6のセクションを連続的に置換
すると共に、遅延の変換の再適用によって、従来のラダ
ーまたはラティスフィルタ構成となる。全体的な反射に
よる右側での終端(図4の6に示す)が必要となり、こ
の構成が得られる。この結果、従来のラティスフィルタ
を物理的に意味のある方法で右側に延在できない。ま
た、ウェーブガイドセクションの簡単なシリーズ(非輪
状トリー)より更に複雑なネットワークトポロギーを確
立することは、すぐに実現できるものでない。その理由
は、トップレールに沿った無遅延性の信号路が存在する
からである。例えば、従来の構成の出力を入力に戻すこ
とができないからである。 【0049】〔エネルギーおよびパワー〕瞬間圧力Pお
よびフロー(流れ)Uを含むウェーブガイド中の瞬間パ
ワー(電力)は、以下のように、圧力とフローとの積に
よって規定される。 【0050】 【数10】【0051】ここで、 【数11】 右側および左側へ向う電力をそれぞれ規定する。 【0052】Nウェイウェーブガイドジャンクションに
対して、キルヒホッフのノード方程式を利用して、以下
の式が得られる。 【数12】 従って、Nウェイジャンクションは無損失であり、正味
電力、アクティブまたはリアクティブな電力がジャンク
ションに流込んだり、流失したりしない。 【0053】〔量子化効果〕理想的なウェーブガイドジ
ャンクションは無損失であり、有限のディジタルワード
長の効果によって、正確に無損失のネットワークが実現
出来ない。固定されたポイントの演算においては、2つ
の数の積は、一般に、被乗数のいずれかに比べて多くの
ビットが正確な表現のために必要となる。積のまわりに
フィードバックループが存在していると、循環している
信号を正確に表現するために必要なビット数は限界なく
増大する。従って、回帰ルールを有限精度実現のために
導入する必要がある。リミットサイクルおよびオーバー
フローオッシレーションが存在しないことが確証される
ことは、すべての有限なワード長効果によって各ジャン
クションにおいて電力の吸収も、電力の発生も起らない
ことが確認される。出力ウェーブの大きさを截頭する場
合に、リミットサイクルおよびオーバーフローオッシレ
ーションを抑制できる。このような大きさを截頭するこ
とによって、量子化効果を抑制するのに必要な損失より
大きな損失が発生してしまう。更に、明確な予測が可能
となる。特に、ジャンクションにおける各掛算の低次元
の半分を節約すると共に累積することによって、エネル
ギを正確に保存でき、これは有限な正確な演算の代りに
可能となる。 【0054】 〔時間変化ウェーブガイドにおける信号電力〕特性イン
ピーダンスの時間変化によって伝搬する圧力波 【数13】 を変化させない論理が適用されている。この場合、伝搬
している圧力波によって表わされた電力を、それが伝搬
されるに従って、特性インピーダンスを変化させること
によって変調する。実際の電力は特性インピーダンスに
逆比例する。即ち、 【0055】 【数14】 【0056】この電力変調によって、Lyapunov理論に
問題を提起しなく、この理論によってリミットサイクル
およびオーバーフローオッシレーションの不存在を証明
する。この理由は、有限精密および無限精密フィルタの
両方で等しく起るからである。しかし乍ら、ある応用に
よれば、この電力変調を補償したいので、ウェーブガイ
ドの特性インピーダンスにおける変化によって、この中
を伝搬する信号の電力に影響を与えない。 【0057】[数15](i番目)のウェーブガイドの任
意点を、時間t、左側の境界から測定した距離x=ct
に関して考察すると(図9に示すように)、右側へ向う
圧力は 【数16】 で、左側へ向う圧力は 【数17】 である。スケーリングが存在しない場合に、ウェーブガ
イドセクションは、圧力ディレイラインとして振舞う
(伝搬媒質特性の我々の定義によれば)と共に、 【数18】 および 【数19】 が得られる。 【0058】また、左右へ向う信号電力成分は、それぞ
れ 【数20】 および 【数21】 となる。以下に、3つの方法を説明して、時間変動ブラ
ンチインピーダンスに対する信号電力を不変にする方法
が理解できる。 【0059】〔正規化されたウェーブガイド〕信号電力
を固定させるために、特性インピーダンスが変化するよ
うに、伝搬しているウェーブをスケール(寸法)決めす
るものとする。いずれのレベルも基準値として選択出来
るが、各ウェーブの電力を、セクションに入力した時に
有するレベルを基準値とすることが自然な決め方であ
る。この場合、適当なスケーリングが以下のようになる
ことがすぐに確かめられる。 【0060】 【数22】 【0061】実際上、実際に信号がジャンクションに到
達するまで、このスケーリングを実行する必要がない。
従って、以下のように実施した。 【0062】 【数23】 ここで、 【数24】 【0063】このような正規化(標準化)を図10に示
す。図10において、マルチプライヤ8の各々によって
信号を、式(9)によって与えられるようにgi(t)
で掛算する。すでに使用した単表現によれば、式(9)
は以下のようになる。 【0064】 【数25】 【0065】このような正規化処理方法には、時間変化
するウェーブガイド(同様にジャンクション)によって
信号電力が保存される特性が存在する。散乱用ジャンク
ションが1マルチプライヤ構成で実現される場合に、セ
クション当り、マルチプライヤの数が電力が正規化され
る時に3個に増加する。また非正規化される場合のよう
に、3回の加算が存在する。或る状況の下で(例えば、
2段構成のように)、数ポイントで正規化することが受
入れられる。正規化掛算を散乱ジャンクションを介して
プッシュできると共に、他の正規化用の掛算と組合せる
こともできる。同様な方法で、ディレイがジャンクショ
ンを介して押付けられ、これによって標準のラダー/ラ
ティス形態が得られる。物理的なモデル応用において
は、この正規化を、内部出力“タップ”を設けずにセク
ションの長いカスケードの対向端部に限定できる。 【0066】有限精密演算と共に、正規化されたウェー
ブガイドの通過性を確保するために、gi(t)による
掛算を行なった後で大きさの截頭作業を行なえば十分で
ある。この代りに、拡張された精度が散乱ジャンクショ
ン内で利用できる。 【0067】〔正規化されたウェーブ〕もう1つの正規
化アプローチは、ウェーブガイド中をrms−正規化さ
れたウェーブを伝搬させることである。この場合、各デ
ィレイラインには、 【0068】 【数26】 が包含されている。 【0069】次に、特性インピーダンスに関して、 【数27】 の代りに 【数28】 を変数として考察する。これによって、 【数29】 となる。 【0070】散乱式は以下のようになる: 【数30】 【0071】または 【数31】 を解くと、 【0072】 【数32】【0073】しかし、 【数33】 であり、これは、 【0074】 【数34】 となる。 【0075】正規化されたウェーブに対する最終散乱式
は以下のようになる。 【数35】 【0076】ここで、 【数36】 を、ジャンクションを特徴付ける単一角度 【数37】 のサインおよびコサインとして見ることができる。図1
1は、Kell-Lochbaumジャンクションを正規化されたウ
ェーブに応用した時のジャンクションを表わす。 【0077】図11において、マルチプライヤ8−1〜
8−4によって係数 【数38】 およびKi(t)を掛算する。図11において、ki
(t)を係数化できず、1回掛算の構成が得られるよう
になる。図11の4回掛算の構成を正規化されたラダー
フィルタ(NLF)で使用する。 【0078】ディレイラインの出力を正規化することに
よって、NLFに関して1回掛算を節約でき、これによ
って正規化されたウェーブを伝搬するようになる。しか
し乍ら、別の考察も可能である。正規化されたウェーブ
の場合、二重化は容易である。即ち、 【数15】 (i番目)セクションにおいて、圧力から速度へ、また
はこの逆への伝搬変数を変化させるには、信号の正規化
を必要としないと共に、正方向および逆方向の反射係数
が不変となる。逆通路に対しては、信号の反転のみが必
要となる。また、正規化されたウェーブの場合に、rms
信号レベルが圧力または速度を使用するか否かによって
同一となる。“電力のバランス”の観点から考えて、こ
れら信号のrmsレベルによってこれら信号のすべてを正
規化することは不利益なものとなる。ディレイライン出
力を正規化する場合に、ダイナミックレンジを圧力およ
び速度を伝搬の変数として小さく選択することによって
最小化できる。 【0079】〔変圧器結合型ウェーブガイド〕時間変化
型ウェーブガイドフィルタの正規化のための別のアプロ
ーチは、恐らく最も好都合なものである。現在まで、最
も安価な正規化技術は、正規化されたウェーブガイド構
成であり、セクション当り僅か3個のマルチプライヤが
必要であり、正規化ウェーブの場合では4個であった。
しかし乍ら、この正規化されたウェーブガイドの場合に
は、セクションiの特性インピーダンスを変化すること
によって、隣接した散乱ジャンクションの両者における
反射係数が変化してしまう。単一ジャンクションを、す
べての下方向の特性インピーダンスを同一比率で変化さ
せることによってアイソレーションで変調できることは
勿論である。しかし、フィルタリングネットワークがウ
ェーブガイドセクションのカスケードチェーン、即ち、
非有輪ツリー(acyclic tree)でない場合には、このこ
とは何ら助けにはならない。変成器カップリングを利用
することによって、特性インピーダンスにおいて更に便
利な局部変化が得られる。変圧器によって、それぞれ異
なった特性インピーダンスの2つのウェーブガイトセク
ションを、信号電力が保存されると共に、散乱が起らな
いように合せることができる。変圧器結合型ウェーブガ
イドを利用することによって、形成されたフィルタ構造
は、前述した正規化されたウェーブジャンクションを利
用した場合のフィルタ構造のものと等価なものである
が、4回の掛算の内の1回を加算と相殺できる。 【0080】オームの法則および電力方程式からインピ
ーダンスの不連続性をブリッジでき、これは以下の関係
式を利用して、電力変動なしで、且つ散乱を生じさせず
に行える。 【数39】 【0081】従って、変圧器用のジャンクション方程式
は以下のように選択できる。 【数40】 【0082】ここで、式(14)より、以下の式が得ら
れる。 【数41】 【0083】負の平方根を選択するとジャイレータに相
当する。このジャイレータはデュアライザ(dualizer)
とカスケード接続された変圧器に等価なものである。デ
ュアライザはオームの法則を直接実行したもので(スケ
ールファクタ以内で)、ここで正方向通路は変化せず、
逆方向通路は打ち消される。このデュアライザの1側上
に、圧縮(圧力)波が存在し、他側上には速度波が存在
する。オームの法則は、変圧器とカスケード接続された
ジャイレータであり、これのスケールファクタは特性ア
ドミッタンスに等しくなる。 【0084】変圧器結合型ジャンクションを図12に示
す。図12において、マルチプライヤ8−1と8−2に
よって、gi(t)と1/gi(t)により掛算を行な
う。ここで、gi(t)は 【数42】と等価になる。任意のネットワークトポロギーであった
としても、シングルジャンクションを、変圧器をジャン
クションのすぐ左(または右)側に挿入することによっ
て変調できる。概念的ににおいて、特性インピーダンス
は、ウェーブガイドセクションのディレイライン部分に
亘って変化するものでない。この代りに、このインピー
ダンスは、ジャンクションに会う少し前または後の新た
な時間変化値に変化するようになる。速度がウェーブ変
数の場合には、図12の変数gi(t)および 【数43】 は変換(または逆転)される。 【0085】そこで、正規化されたウェーブガイドの場
合のように、図12で示した、2つの余分なマルチプラ
イヤ8−1、8−2によって、非正規化された(1回の
掛算)ケースに関して、セクション当り2回の余分な掛
算が行われる。 【0086】この結果、時間変化(変動)型ディジタル
フィルタが実現され、このフィルタによって蓄積された
信号エネルギが変調されない。更にまた、変圧器によっ
て、散乱ジャンクションを独立して変化させることがで
き、これには、時間変化型インピーダンス比をウエーブ
ガイドネットワーク全体に伝達させる必要がなくなる。 【0087】図13において、1回掛算ジャンクション
26´−iには、3つのアダー(加算器)7−1、7−
2、7−3が包含されており、ここでアダー7−3は、
第2のレール信号 【数44】 を、第1レール信号 【数45】 から減算する機能を有する。また、このジャンクション
26´−iは、マルチプライヤ8が含まれており、これ
によってアダー7−3の出力を、ki(t)で掛算す
る。図13は図12のジャンクションを、マルチプライ
ヤ8−1、8−2の形態で利用し、これらマルチプライ
ヤによって、第1、第2レール信号をgi(t)および
1/gi(t)で掛算する。ここで、gi(t)は 【数46】 に等しい。 【0088】ここで、注目すべき点は、図13の変圧器
結合型のウェーブガイドとウェーブ正規化ウェーブガイ
ド(図11に示す)とは等価のものであることである。
1つの簡単な証明としては、変圧器およびKelly-Lochba
umジャンクションと共にスタートし、このジャンクショ
ン内で変圧器スケールファクタを移動し、項を合成し、
そして図11に到着することである。このような等価性
の実際上の重要性は、正規化されたラダーフィルタ(N
LF)を、4回の掛算(乗算)および2回の加算の代り
に、僅か3回の掛算と3回の加算で実現できることであ
る。 【0089】リミットサイクルおよびオーバーフローオ
ッシレーションを、ウェーブガイド構成中で容易に除去
でき、これによって、正規化された伝送ラインセクショ
ンのサンプルされた相互接続部を正確にシュミレートで
きる。更にまた、このウェーブガイドを以下の方法によ
って、周知のラダー/ラティスフィルタ構造に変換でき
る。即ち、ディレイを、反射的に終端させたウェーブガ
イトネットワークのカスケードの特殊例において、底部
レールのまわりに押付けることにより変換できる。従っ
て、信号およびフィルタ係数における特別なラウンドオ
フエラーおよびタイムスキーとは別個に、ウェーブガイ
ド中で演算したサンプルおよび他のラダー/ラテイスフ
ィルタ中で演算したサンプルが一致する(ジャンクショ
ン間で)。 【0090】ウェーブガイド構成によって、時間変動メ
ディア内に物理的なウェーブ現象の正確な実施が行われ
る。このような特性シミュレーションの目的のために有
効なものである。本発明によれば、時間変動係数の流れ
を遅延または進行させて、標準的なラティス/ラダー構
成で駆使することによって、物理的に正しい時間変化型
ウェーブガイド(または音響チューブ)を得ることが可
能となる。また、シミュレートされた圧力または速度を
出力するために必要であり、伝搬するウェーブ用の必要
な時間補正が実現される。 【0091】〔ノンリニアジャンクション付きウェーブ
ガイドネットワーク…図14〕図14において、複数の
ウェーブガイド53をノンリニア(非直線性)ジャンク
ション52で相互接続する。図14の特定の実施例で
は、このジャンクション52には3つのポートが設けら
れており、これの1つがウェーブガイドネットワーク5
3−1、53−2、53−3の各々用のものである。し
かし、ジャンクション52をNポートジャンクションと
することもでき、これらによって、N個のウェーブガイ
ド、またはウェーブガイドネットワーク53を相互接続
する。コントロール変数レジスタ51によってジャンク
ション52への入力として1以上のコントロール変数を
与える。図14において、単一のウェーブガイドのみが
利用されると、このウェーブガイドは特殊なケースとな
り、図14のシングルポートの実施例となる。図14の
シングルポートの例はクラリネットやサキソフォンのよ
うなリード楽器に関連して後述する。図14のマルチポ
ートの実施例については、バイオリン等の弦楽器に関連
して説明する。図14のマルチポート変形例は、リバブ
レータ(反響装置)に関連して後述する。詳細していな
い他の多くの楽器を、本発明によれば、シミュレートす
ることが可能となる。例えば、フルート、オルガン、レ
コーダ、バスーン、オーボエ、すべての金管楽器および
打楽器を、シングルまたはマルチポート、リニアまたは
ノンリニアジャンクションを1個またはそれ以上のウェ
ーブガイドまたはウェーブガイドネットワークと組合せ
てシミュレートできる。 【0092】〔ノンリニア終端用ジャンクション付きウ
ェーブガイド…図15〕図15には、ノンリニアジャン
クション52によってドライブされるウェーブガイド5
3のブロックダイヤグラムが示されている。ノンリニア
ジャンクション52によって第1レール54上の入力を
ウェーブガイド53に与えると共に、ライン55上の第
2レールからウェーブガイド出力を受信する。コントロ
ール変数ユニット51によってコントロール変数がノン
リニアジャンクションに与えられる。図15の構成をリ
ード楽器をシュミレートするための楽器として使用で
き、この場合には、コントロール変数ユニット51によ
って、口による圧力をシュミレートする。即ち、圧力低
下が舌(リード)に生じる。ノンリニアジャンクション
52によって舌をシュミレートし、ウェーブガイドによ
ってリード楽器の孔をシュミレートする。 【0093】〔ノンリニアジャンクション…図16〕図
16は、リードをシュミレートする図15の楽器と組合
せて利用できるノンリニアジャンクションの更に詳細な
図である。ライン56上のコントロールレジスタ入力
は、例えば口による圧力等のコントロールレジスタ入力
は、例えば口による圧力等のコントロール変数である。
このコントロール変数によって1入力(ネガティブ)を
減算器57用に形成し、この減算器57によって、ライ
ン55上のウェーブガイド第2レールのMSB(最上位
ビット)から直接のもう1つの入力(ネガティブ)を受
信する。減算器57によってライン55上のウェーブガ
イド出力およびライン56上のコントロール変数を減算
することによって、ライン97上の9ビットアドレスを
係数ストア70および特にアドレスレジスタ58に供給
する。レジスタ58中のアドレスによって、ライン68
上のアドレスをテーブル59およびマルチプライヤ62
に供給する。テーブル59をアドレスレジスタ58から
のアドレスxによってアドレス付けして、データg
(x)をデータレジスタ61中に供給する。データレジ
スタ61中の内容g(x)を、マルチプライヤ62中の
アドレスレジスタ58からのアドレスxによって掛算す
ることによって、マルチプライヤレジスタ63中に出力
x・g(x)を供給し、これはf(x)に等価なものと
なる。マルチプライヤレジスタ63からの出力をアダー
64内でコントロール変数に対して加算して、ライン5
4上の第1レール入力を図15のウェーブガイド53に
供給する。 【0094】図16において、一実施例のテーブル59
によって512バイトのデータを記憶すると共に、8ビ
ット出力をデータレジスタ61に供給する。マルチプラ
イヤ62によって、16ビット出力をレジスタ63に供
給する。レジスタ63中の上位の8ビットを飽和用アダ
ー64内で、変数レジスタ51’からの8ビットに付加
して、ライン54を16ビット出力を供給する。同様
に、16ビットライン55から上位の8ビットを減算器
57で減算する。 【0095】図16のテーブル59の内容は圧縮データ
を表わす。係数f(x)が圧縮されたテーブルから要求
されると、少数の値g(x)のみがテーブル59に記憶
される。テーブル59中に記憶された値はf(x)/x
であり、これはg(x)に等しい。xが16ビットの二
進数であると共に、xの各値がf(x)用のデータの8
バイト分を表わす場合には、テーブル59は、サイズで
512バイトに実質的に減少され、これは、xの上位の
9ビットによってアドレスされた場合である。次に、こ
の出力をマルチプライヤ62内で掛算によって完全な1
6ビットに拡張する。 【0096】更に、圧縮は、テーブル59中の値を補間
することによって可能となる。多くのテーブル補間法は
既知である。例えば、直線補間を利用できる。また、補
間を利用することによって、f(x)値のテーブルを直
接的に圧縮することもでき、これによって、掛算を節約
できる一方、相対誤差の所定レベルに対して、所望のテ
ーブルサイズを増大できる。 【0097】他の例としては、ダブルルックアップ、ア
ドレス正規化、平方根−べきファクトリゼーション、ア
ドレス値量子化、ヒストグラムへのアドレスマッピング
等が包含されている。また、他の圧縮技術を採用でき
る。 【0098】図17には、ウェーブガイド53の更に詳
細な図が示されている。このウェーブガイド53には、
ライン54上の入力を受信する第1レールが包含されて
おり、更に、ディレイ65も設けられている。ターミネ
ータ67によってこのディレイ65を第2レールディレ
イ66に接続し、次に、これによって第2レール出力が
ライン55に与えられる。 【0099】図16、図17の信号プロセッサによって
リード楽器をシュミレートする実施例では、一般にター
ミレータ67は単極ローパスフィルタである。クラリネ
ットのトーンホールをシュミレートするために、3ポー
ト散乱ジャンクションをウェーブガイドに導入する。一
般に、3つまたは4つ隣接した第1の開放トーンホール
は、孔の終端と関係する。 【0100】図17において、このターミネータ67に
は、マルチプライヤ74、反転用ローパスフィルタ72
およびDC阻止用回路73が設けられている。このマル
チプライヤ74によって、ディレイ65からの信号を、
損失係数g1で掛算し、g1はクラリネットに対して、一
般的に 【数47】 である。マルチプライヤ74からの出力はy1(n)で
指定され、ここで、nはサンプリングされた時間インデ
ックスである。ローパスフィルタ72からの出力をy2
(n)に指定し、DC阻止用ユニットからの出力をy3
(n)に指定する。 【0101】クラリネットに対して、このローパスフィ
ルタ72は、以下のような伝達関数H12(z)を有する
ようになる。 【数48】 【0102】従って、ローパスフィルタ72から出力さ
れた信号y2(n)は次のように与えられる。 【数49】 【0103】上述の方程式において、gは係数で、これ
は、一般に、 【数50】 に等価なものとして決定される。ここでkはいずれの選
択値とすることができる。例えば、kが3の場合に、g
は0.875となり、0.9に等しいgは代表値であ
る。また、他の例として、 【数51】 となる。 【0104】図17において、DC阻止用回路は73の
伝達関数H23(z)が以下に与えられる。 【数52】 【0105】このような伝達関数で、出力信号y3
(n)は以下に与えられる。 【数53】 【0106】シミュレーションにおいて、rの値はゼロ
にセットされている。実際の楽器では、DC(直流)ド
リフトによって不所望な数値的なオーバーフローが発生
するが、これはDC阻止ユニット73によって阻止でき
る。更にまた、図16の圧縮されたテーブル70を駆使
することによって、発生された誤差(エラ−)項は相対
的なもので、従って、好適にDCセンター化する。DC
(直流)ドリフトが生じると、不所望なエラー成分を強
調する効果がある。相対信号エラーは、信号エラーの信
号振幅に対する比が一定である傾向を意味する。従っ
て、小信号値は小さなエラーを有するようになり、これ
らエラーは所定の動作を大幅に妨害するものではない。 【0107】図17において、クラリネットに対して、
一般にディレイ65、66を以下の方法で選択する。所
望のピッチ周期を1/2にし、この周期はローパスフィ
ルタ72のディレイ(遅延)より少なく、DC阻止ユニ
ット73の遅延より少なく、図16のノンリニアジャン
クション52での遅延より少ないものである。 【0108】サキソフォンが図16、図17のデバイス
でシミュレートすべきリード楽器の場合には、多数の変
更がなされる。図16のノンリニアジャンクションはク
ラリネットのように同一にしておく。しかし乍ら、図1
5のウェーブガイドネットワーク53は一連のカスケー
ド接続された、例えば図4のタイプのウェーブガイドセ
クションとなる。ウェーブガイドセクションの各々は、
サキソフォンの孔の部分を表わす。サキソフォンの孔
は、直線的に増大する直径を有するので、各セクション
によって、この孔の円筒セクションをシミュレートし、
これらセクションによって直線的に直径が増大するよう
に表わされる。 【0109】サキソフォンおよび他の楽器では、非直線
性孔のシミュレーションが有効である。この非直線によ
って、過剰な吸収および圧力依存位相速度となる。本発
明によるこのような非直線性シミュレーションを実現す
るために、図8の構成のディレイを変更するための一方
法がある。図8において、 【数54】 と表示された各ディレイ27の各々には、2単位のディ
レイが夫々含まれている。非直線性を導入するために、
これら2単位の一方を、オールパスフィルタで置換する
ので、ディレイDは 【数54】から以下のように変更される。 【0110】 【数55】このようなディレイを有して、出力信号y2(n)が、
入力信号y1(n)について以下のように得られる。 【数56】 【0111】上式において、非直線性を導入するため
に、項hをウェーブガイド中の瞬間圧力の関数として演
算する。これは、第1、第2レール中の伝搬波成分の合
計である。例えば、ディレイ 【数57】 への第1レール信号入力を第2レール信号 【数58】 へ加算し、次に、テーブルルックアップまたは他の方法
で利用して、hを表わすある関数を、以下のように発生
させる。 【数59】 【0112】hの関数としての1次のオールパスのディ
レイを、サンプリングレートに対して低周波において、
(1−h)/(1+h)で近似できる。一般に、hは、
小さな正(ε)(安定度マージン)に対して1−εと0
との間に存在する。 【0113】前述した原理を利用して、ノンリニアウェ
ーブガイド媒質(クラリネットの孔中の空気)のシミュ
レーションが達成される。クラリネット等の楽器に対し
て、本発明のウェーブガイドによってモデル化された孔
には、演奏されるべきトーンのピッチを変化させるため
に閉鎖したり、開放されるトーンホール(孔)がある。
本発明のウェーブガイドを利用して、このようなトーン
ホールと等価なものを得るために、3ポートジャンクシ
ョンがカスケード接続されたウェーブガイドセクション
間に挿入できる。一方のポートを一方のウェーブガイド
セクションに接続し、他方のポートを他方のセクション
に接続し、第3のポートを接続しないと、この結果、孔
として機能する。第3ポートへの信号を 【数60】 として表わし、この信号はゼロとなる。第3ポートか
ら、放射された信号、即ち、放射圧力は、 【数61】 で表示する。トーンホールシミュレータ用の3ポート構
造は、ウェーブガイド53−3を有しなく、且つ図14
のジャンクション52によって表示したようなコントロ
ール変数51入力を有しない図14の構造と実質的に同
一となる。ジャンクション52を図4のジャンクション
26−iのようなジャンクションの1つと置換する。こ
のような構造を有すると、ジャンクション圧力Pjは以
下のように与えられる。 【0114】 【数62】 ここで、 αi=2Гi/(Г1+Г2+Г3) 【数63】 のウェーブガイドの特性アドミッタンス(つまり、Гi
はi番目のウェーブガイドの特性アドミッタンス) 【0115】 【数64】である。 【0116】 【数65】 この結果、 【数66】 【0117】次に、 【数67】 によって、1回掛算トーンホールシミュレーションが次
に求まる。 【数68】 従って、 【数110】 【0118】ここでシングルパラメーターが存在する。 【数69】 そこで、トーンホールシミュレーションが以下のように
得られる。 【0119】 【数70】PJは、(1/R)の振幅減衰で、開放ホールから球体
状に放射される。 【0120】〔リードシミュレーション〕図23には、
リード楽器用の図16のテーブルに一般的に記憶されて
いるデータを表わすグラフが示されている。ライン54
上の出力信号 【数71】 は次式となる。 【数72】 【0121】ライン56上のコントロール変数入力がP
m(n)/2およびテーブル59へのライン68上の入
力は、 【数73】 となる。ここで、 【数74】 は、図16のライン55の信号サンプルである。 【0122】テーブル59は、グラフで表示された図2
3内の値でロ−ドされる。図23内のカーブ92は最大
値を有すると共に、次に、ゼロの最小値まで低下する。
このグラフの最大値は、 【数75】 と 【数76】 との間で発生する。 【数76】の値はリードの閉鎖に相当する。 【数76】から 【数108】 まで、カーブ92は徐々にゼロに低下する。このカーブ
92用の方程式は以下に与えられる。 【0123】 【数77】 ここで 【数109】 である。テーブル59からの出力は、図23で与えられ
るような変数kである。即ち、 【数78】 である。 【0124】〔弓−弦のシミュレーション〕図24のグ
ラフは、図18の信号テーブル70(図16参照)の係
数テーブル59に記憶されたデータを表わすものであ
る。ライン54上の出力信号 【数79】 およびライン49上の出力信号 【数80】 は以下のようになる。 【数81】 【0125】ライン56上のコントロール変数入力は、
弓速度Vbで、テーブル59へのライン68上の入力
は、 【数82】 となる。ここで 【数83】 は、ライン55上の信号サンプルで、 【数84】 は図18のライン50上の信号サンプルである。 【0126】このテーブル59を、図24のグラフ上の
値でロードする。図24のカ−ブ93は、最大値を有
し、次にゼロの最小値へ低下して、左右対称となる。 【0127】このグラフの最大値は、 【数85】 と 【数86】 との間で起る。 【数87】 から 【数88】 まで、カーブ93はゼロに徐々に減少する。カーブ93
用のカーブは以下のように得られる。 【数89】ここで、 【数109】となる。 【0128】テーブル59からの出力は、図24で与え
られるような反射係数kである。即ち、 【数90】 である。 【0129】〔圧縮されたテーブルバリエーション〕g
(x)=f(x)/xを含む図16の圧縮されたテーブ
ル59は、量子化エラーが相関するものであることが好
ましい。しかし他のものも可能である。図16の全体の
テーブルコンプレッサを、簡単なテーブルで置換でき
る。このような実施例では、ラウンドオフエラーがリニ
ア(直線的)であり、決して相関的なものではない。リ
ニアエラーに対しては、エラー対信号比は一定ではない
傾向にある。従って、小信号振幅に対して、このエラー
は重大なものとなり、これによって、所定のオペレーシ
ョンに妨害を与えてしまう。図16のテーブルコンプレ
ッサの実施例または、前述した簡単なテーブルの場合に
おいて、これらテーブルでは、リニア、ラグランジュ、
クァドラティク補間法のような圧縮技術を満足な結果と
共に採用できる。例えば、リニア補間法では図23のカ
ーブ92を一連の直線セグメントで置換でき、これによ
って、テーブル中に保持される必要のあるデータの量を
減少できる。 【0130】また、テーブル59、アドレスレジスタ5
8、および図16のデータレジスタ61の各々には、プ
ロセッサ85(図22)からの入力94、95、96が
設けられている。プロセッサ85からの入力によって、
テーブル59からのデータまたは、これのアクセスを制
御する。 【0131】このテーブル内のデータの変更を行なえ
る。例えば、リード合成用のアンプシュールコントロー
ルである。同様に、弓−弦合成用の調音コントロールも
可能である。一例によれば、アドレスレジスタ58に
は、上位のアドレスビット10、11が存在し、これら
ビットをライン95によりプロセッサから供給する。こ
のような方法で、上位ビットを利用して、テーブル59
以内で種々のサブテーブルに効果的に切換えることがで
きる。これらサブテーブル間のスイッチングはテーブル
変更の一形態であり、これを用いて、アンプシュールお
よび調音の変更を実行できる。 【0132】〔複数個のウェーブガイド付きノンリニア
ジャンクション…図18〕図18は、ノンリニア(非直
線性)ジャンクションの他の実施例が図示されている。
このジャンクションは第1のウェーブガイド76と第2
のウェーブガイド77との間に接続されている。ノンリ
ニアジャンクション78によってコントロール変数レジ
スタ51´からの入力を受信すると共に、入力をライン
54上のウェーブガイド76に供給し、更に、ライン5
5上の出力を受信する。また、ノンリニアジャンクショ
ン78によって、出力をライン49上のウェーブガイド
77に供給し、ライン50上の入力を受信する。 【0133】図18において、ノンリニアジャンクショ
ン78にアダー57を設け、これによって、ライン56
上のコントロール変数レジスタ51´からのコントロー
ル変数を一方の入力として受信する。減算器57への他
方の入力は、ディファレンスレジスタ79から得られ、
このレジスタは、アダー80からの出力を受信する。こ
のアダー80によって、ウェーブガイド76からのライ
ン55の入力と、ウェーブガイド77からのライン50
の入力とを加算する。 【0134】ライン68上の減算器57からの出力をテ
ーブルコンプレッサ70に入力する。図18のテーブル
コンプレッサ70は、図16のテーブルコンプレッサ7
0と同様なもので、ライン69上に出力を供給する。ラ
イン69上の出力を、一方の入力として、アダー81、
82の各々に接続する。アダー81は、ウェーブガイド
77からライン50の入力を他方の入力とし受信して、
ライン54上の入力を第1ウェーブガイド76に形成す
る。第2アダー82によってライン69上のテーブルコ
ンプレッサ信号を受信し、これをライン55上の第1ウ
ェーブガイド76からの入力に加算する。アダー82か
らの出力をライン49上で、入力として第2ウェーブガ
イド77に接続する。 【0135】図18において、ウェーブガイド76には
頂部レールディレイ65−1と底部レールディレイ66
−1ならびにタ−ミネ−タ67−1が設けられている。
同様に、第2ウェーブガイド77には、頂部レールディ
レイ65−2、底部レールディレイ66−2、ターミネ
ータ67−2が設けられている。 【0136】長弦が約1フィートで、短弦が約1/5フ
ィートのバイオリンの場合には、図18のウェーブガイ
ドは、以下の通りである。ターミネータ67−1は単に
インバータであり、ディレイ66−1へ向かうディレイ
65−1からの第1レール値のサイン(正負符号)を変
化させる。例えば、サインを変化させることは、ディジ
タル演算においては2の補数演算で行える。ディレイ6
5−1、66−1の各々は、50kHzのサンプル周波
数における約50個のサンプルの長さに等しい。一般
に、ウェーブガイド77内のターミネータ67−2は、
50kHzのサンプリングレートで10個のディレイで
ある。ターミネータ67−2を単極のローパスフィルタ
とすることができる。この代りに、このターミネータを
経験的に測定したブリッジ反射を有するフィルタとする
こともでき、これは、弦の1回りのトリップに対するす
べての減衰および発散源がカスケード接続されている。 【0137】〔リバブレータ…図19〕図19に示した
無損失リバブレータの一例について説明すると、これ
は、1個またはそれ以上の簡単な損失係数(一般に 【数91】 形態のもの)がウェーブガイド30内に存在して、残響
崩壊時間を所望の値にセットしている。この残響崩壊が
60dBの時間T60は任意である。構成からの残響時
間のこのような反結合によって本発明によれば、一般に
無損失である。 【0138】ネットワークのウェーブガイド30のいく
つかを決定して、特定の初期反射を与え、他のガイドを
選択して所望のテクスチュアを後の残響に与える。この
後の残響を最良のものにするために、インパルスレスポ
ンスの均一性を最高にして、自然対数値のような減衰す
るホワイトノイズのようにする。 【0139】本発明のウェーブガイドネットワークによ
れば、すべての信号路を、他のすべての信号路の回りの
フィードバックブランチとして見ることができる。この
ような連続性によって緻密な遅い残響が達成される。更
にまた、ネットワークのエネルギ保存特性が時間変動の
場合に維持でき、これによって、遅い残響における不所
望なパターンを破壊でき、残響の崩壊プロフィルを変更
することなくリバブレータを敏感に変化できる。最後
に、信号エネルギの保存によって、リミットサイクルお
よびオーバーフローオッシレーションを完全に抑制でき
る。 【0140】図19には、代表的なウェーブガイドリバ
ブレータの一例が図示されており、これには、ウェーブ
ガイド30−1〜30−5によって形成された5個のウ
ェーブガイド(ブランチ)が含まれている。これらウェ
ーブガイド30をジャンクション31、32に接続す
る。ウェーブガイド30−1〜30−5には、第1レー
ル入力33−1〜33−5が設けられ、第1レール出力
35−1〜35−5、第2のレール入力36−1〜36
−5、第2のレール出力34−1〜34−5がそれぞれ
設けられている。第1レール出力35−i(ここでiは
1〜5の値をとる)には、i=1〜5に対して出力信号 【数92】 が含まれる。出力35−iの各々を加算ノード31に接
続する。加算ノード31は、 【数92】の信号すべてを加算して、ジャンクション圧
力信号P1を形成するアダーである。P1信号を共通に第
2レール入力36−1〜36−5に接続する。ターミナ
ル20のP1信号を一般に用いて、図19のリバブレー
タからの出力を供給する。図19において、入力18を
ウェーブガイド30−5のような少なくとも1つのウェ
ーブガイドに接続する。 【0141】図19において、ウェーブガイド30−1
〜30−5によって、i=1〜5用の第2レール出力3
4−iを供給する。出力34−iによって信号 【数93】 が得られ、これによって、入力として、加算ノード32
が接続される。このノード32によって信号 【数93】のすべての信号が加算されて、ターミナル1
9にノード信号R1が得られる。一般に、第2出力はタ
ーミナル19から取出す。また、このノード32からの
信号R1を第1レール入力33−1から33−5のすべ
てに共通に接続する。 【0142】 〔リバブレータウェーブガイド…図20、図21〕図2
0において、図19のウェーブガイド30の詳細を示
す。一般に、図19におけるウェーブガイド30の各々
には、Rジャンクション37、無損失ウェーブガイド3
8、損失39およびPジャンクション40が設けられて
いる。 【0143】図21において、図20の代表的なウェー
ブガイドの詳細が示されている。Rジャンクション37
には、減算器41およびマルチプライヤ42が設けられ
ている。減算器41によって、R1信号から 【数94】 を減算することによって、ライン43上に 【数95】 信号が得られる。マルチプライヤ42によって、 【数94】とゲインファクタαiとが掛算されて、出力
ターミナル34−iに信号 【数93】が得られる。 【0144】無損失ウェーブガイド38には、無損失デ
ィレイ45と無損失ディレイ46が設けられている。こ
のディレイ45は遅延量Nだけ遅延させる。 【数96】 に等しいライン43上のディレイへの入力信号と共に、
ライン47上の遅延した出力信号が 【数97】 に等しくなる。同様に、ディレイ46によって入力信号 【数44】をNだけ遅延させて、 【数98】 で規定される遅延信号をライン44上に発生させる。こ
れは、 【数99】 信号と等価である。 【0145】図21において、一実施例の損失ユニット
39にはマルチプライヤ24が設けられている。このマ
ルチプライヤ24によって、ライン47上の信号をεで
掛算して、出力に 【数100】 に等しい 【数101】 信号を供給する。マルチプライヤ24の形態の損失回路
がライン47に挿入されているが、この代りにライン4
3、44、47または48の1つまたはそれ以上のライ
ン内に設けることもできる。 【0146】図21において、一般に、Pジャンクショ
ン40には、減算器21とマルチプライヤ22が設けら
れている。減算器21は 【数1】信号を受信し、これをジャンクション圧力信号
P1信号から減算して、 【数102】 信号を発生する。マルチプライヤ22によって 【数1】信号にαiを掛算して、 【数92】信号を得ている。 【0147】要約すると、図19〜図21のリバブレー
タは、互いに接続したウェーブガイド30−1〜30−
5から構成されており任意のネットワークが形成でき
る。これらウェーブガイド30−1〜30−5を、“ブ
ランチ”と称することもでき、これら交差ポイント3
1、32を“ジャンクション”または“ノード”と称す
る。 【0148】反射は、交差するウェーブガイドのアドミ
ッタンスTiの間のミスマッチングによって生じる。こ
のアドミッタンスは、特性インピーダンスZiの逆数で
ある。これらウェーブガイドのアドミッタンスのすべて
を等しくセットするには、ウェーブガイドディレイNi
が相違したものであれば可能となる。等しい特性アドミ
ッタンスとは、信号がウェーブガイドのジャンクション
に到来すると、この信号がすべて等しく分割されて出射
することを意味する。図19のリバブレータの場合に
は、等しいアドミッタンスによって、すべてiに対して
αi=2/5となる。ブランチ手段のαiの数量に対して
Zのべき数を選択することは、Zのべき数であり、従っ
て、シフトオペレーションによって、2進演算で実行で
きる。 【0149】小さなアドミッタンスを有するウェーブガ
イドを大きなアドミッタンスのガイドに接続すると、圧
力ウェーブ(圧縮ウェーブ)は記号が反転して部分的に
反射される。圧力ウェーブは、それのアドミッタンス
が、ウェーブが伝搬していた時の値より無限に大きい場
合には、記号が反転して完全に反射する。また、圧力ウ
ェーブは、それのアドミッタンスが、ウェーブが伝搬し
ていたときの値より無限に小さい場合には、記号の反転
なしで完全に反射する。更に、圧力ウェーブは、それの
アドミッタンスが、ウェーブが伝搬していた時の値と同
一の場合には、全く反射しない、即ち、全て伝送される
(インピーダンスマッチングの場合)。 【0150】〔時間変動型リバブレータ〕ウェーブガイ
ドアドミッタンスの振幅変調効果は、アドミッタンスを
それの元の値から変化させることである。ネットワーク
を無損失のままにするために、到来する散乱係数の合計
値〔αi…式(2)〕を2にする必要がある。Ti(t)
によって、時間変動型ブランチアドミッタンスを表わす
ものとする。従って式(2)より、以下が得られる。 【数103】 および 【数104】 (常時)。 【0151】複雑なウェーブガイドネットワークにおい
て、αi(t)を変化させる目的は、ウェーブガイドア
ドミッタンス値Ti(t)のいくつかの値に対して以下
の式を求めることである。 【数105】【0152】最も簡単なケースは、図19に示したよう
な2ジャンクションネットワークの場合である。この場
合、αi(t)は2つのジャンクションで同一である。
2ジャンクションのケースにおける時間変動型リバブレ
ーション技術の一例とは、Tiを以下のように変化させ
ることである。 【0153】 【数106】 【0154】以上は、無損失のネットワ−クに対して必
要となる。特殊な場合は、Ti+Tj=Ciのペアであ
る。また、別の方法としては、各ジャンクションにおい
て、1個の反射無しポート(RFP)を設けることであ
り、このポートは、1つのウェーブガイドのアドミッタ
ンス(このRFPに接続された)が、このジャンクショ
ンに逢う他のすべてのウェーブガイドのアドミッタンス
の合計に等しい場合に形成される。このような場合、R
FPのウェーブガイドは、アドミッタンス1となり、こ
れは時間と共に変化しない。これを特殊なウェーブガイ
ドと称す。すべてのウェーブガイドを正確に2つのジャ
ンクションに接続する必要があるので、特殊なウェーブ
ガイドによって、2つのジャンクションで同時にRFP
が得られる(この特殊なガイドは、次を束縛するため
に、あるジャンクションでのセルフループとしては余り
有益なものでない)。 【0155】アドミッタンスが1の特殊なウェーブガイ
ドによって反射無しポートが与えられ、残余のウェーブ
ガイドのアドミッタンスの合計が1となる。反射無しポ
ートに接続されたウェーブガイドは時間変動するので、
すべての時間変動型アドミッタンスの合計が1となる。 【0156】RFPを利用した時間変動型リバブレーシ
ョンの簡単な方法は、時間変動型ウェーブガイドを2分
することであり、この結果、アドミッタンスの合計がペ
アで1となる。このようなペアリング(分割)はハンデ
ィを負っている。その理由は、ペアは、相互に束縛する
ウェーブガイドの最も小さな数であるからである。2個
以上のノード(ジャンクション)があれば、時間変動型
ジャンクションの簡単な相補対は困難なものとなる。 【0157】〔楽器…図22〕図22には、代表的な楽
器が表わされており、これは信号プロセッサであり、本
発明のウェーブガイドユニットを採用している。図22
において、特殊または汎用のコンピュータからなるプロ
セッサ85によって、生成すべきサウンドを表わすディ
ジタル信号、またはシンセサイザ用のコントロール変数
を発生する。一般に、このプロセッサ85によって、メ
モリ86のようなRAM用のアドレスを供給する。メモ
リ86をアドレス付けすると共に、サウンド(音)また
はコントロール変数を表わすディジタル出力を循環的に
供給する。一般に、サンプリングレートTs/約50K
Hzでメモリ86からディジタルサンプルをウェーブガ
イドユニット87に供給する。このユニット87によっ
て、本発明に従って、このディジタル信号を処理し、出
力信号をD/Aコンバータ88に供給する。このコンバ
ータ88からアナログ出力信号がフィルタ89に供給さ
れて、これをスピーカ90に供給して、所望のサウンド
を発生させる。 【0158】図22の信号プロセッサがリード楽器の場
合には、図15〜図17の構成は、ウェーブガイドユニ
ット87に導入される。図15において、コントロール
変数51をこのプロセッサ85と図22のメモリ86か
ら取出す。クラリネット用の図15〜図17の構成は、
ターミネータ67用の簡単なインバータ(−1)と共に
ウェーブガイド53の図17の構成を利用するものであ
る。サキソフォンの場合には、ウェーブガイト53は図
4に示すようにもっと複雑なものである。 【0159】図22の信号プロセッサが弓−弦楽器の場
合には、図22のウェーブガイドユニット87は、図1
8の構成を採用する。図18のレジスタ51´へのコン
トロール変数入力は、図22のメモリ86から到来す
る。図18のユニットからの出力は多数の異なった点、
例えば、ターミナル54からおよび、ウェーブガイド7
6用には、図18のターミナル49およびウェーブガイ
ド77より得られる。代表的な一出力動作によれば、ア
ダー71によって、ターミナル49、50に現われる信
号を加算すると共に、ターミナル20の入力を図22の
D/Aコンバータ88に供給する。アダー71内の信号
の合計は、楽器の弓の位置における弦の速度に対応して
いる。 【0160】リード楽器等の場合には、コントロール変
数入力で加算されたホワイトノイズを図16のレジスタ
51´に導入することが有効であることがわかった。追
加的に、トレモロや他の音楽的効果をこのコントロール
変数に導入することによって生成されたサウンドの質を
強調できる。 【0161】図22のウェーブガイド87をディジタル
リバブレータとする場合、図19のウェーブガイドは表
1のパラメータを用いるのが一般的である。 表1 N1Ts=5ms. N2Ts=17ms. N3Ts=23ms. N4Ts=67ms. N5Ts=113ms. Ts=20 microseconds ε=0.9 ここで|ε|≦1 【数107】 ここで0≦αi≦2 また、時間変動型リバブレーション用には: α1=1 α2=β1/2 α3=(1−β1)/2 0≦β1≦1 α4=β2/2 0≦β2≦1 α5=(1−β2)/2 【0162】 【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、自
然で且つ表情が豊かな且つ制御された性能で任意のピッ
チを持つ楽音信号を発生することができる楽音発生シス
テムを提供することができる。また、弦楽器、木管楽器
などの自然楽器の物理的特性をシミュレートすることに
よって種々の観点で優れた楽音発生技術を提供すること
ができる。また、自然楽器の持つ音楽的に重要な品質を
有する楽音を、ディジタルウェーブガイドを用いたディ
ジタル処理技術でディジタル的に合成することができ
る。このウェーブガイドの使用によって、演算的に効果
的であると共に、従って、安価にリアルタイム動作が可
能な楽音発生システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】簡単な閉鎖型ウェーブガイドネットワークを示
す図。 【図2】3ポイントウェーブガイドネットワークを示す
図。 【図3】2本のウェーブガイドのジャンクションを示す
図。 【図4】本発明の一実施例によるカスケードウェーブガ
イドネットワークを示す図。 【図5】カスケードウェーブガイドネットワークセクシ
ョンの一実施例を示す図。 【図6】カスケードウェーブガイドネットワークセクシ
ョンの他の実施例を示す図。 【図7】カスケードウェーブガイドネットワークセクシ
ョンの第3の実施例を示す図。 【図8】ウェーブガイドフィルタのパイプラインタイプ
の実施例を示す図。 【図9】ウェーブガイドセクション内の一般的なポイン
トにおける伝搬圧縮波の一例を示す図。 【図10】標準化されたウェーブガイドディジタルフィ
ルタの一例を示す図。 【図11】波形−正規化されたウェーブガイドのジャン
クションの一例を示す図。 【図12】トランスファジャンクションの一例を示す
図。 【図13】変圧器結合型ウェーブガイドジャンクション
の一例を示す図。 【図14】制御変数によって制御され、複数のウェーブ
ガイドに接続されたノンリニアジャンクションの一例を
示す図。 【図15】終端用のノンリニアジャンクションの一例を
示す図。 【図16】図15のノンリニアジャンクションの詳細例
を示すブロック図。 【図17】図15のウェーブガイドの一例を示すブロッ
ク図。 【図18】第1及び第2ウェーブガイドに接続されたノ
ンリニアジャンクションの一例を示すブロック図。 【図19】ウェーブガイドリバブレータの一例を示すブ
ロック図。 【図20】図19のリバブレータに使用する代表的なウ
ェーブガイドの一例を示すブロック図。 【図21】図20のウェーブガイドの一詳細例を示す
図。 【図22】楽器用の信号プロセッサの一例を示すブロッ
ク図。 【図23】リード楽器用のコントロール係数データの一
例を示すグラフ。 【図24】弦楽器用のコントロール係数データの一例を
示すグラフ。 【符号の説明】 8,62,74 マルチプライヤ 10,14 ディジタルネットワーク 11 ブランチ 12 ノード 26 ジャンクション 27,65 ディレイ 52 ノンリニアジャンクション 57 減算器 59 テーブル 30,53,76,77 ウェーブガイド 63 マルチプライヤレジスタ 73 直流阻止ブロック 78 ノンリニアジャクション 80,82 アダー 85 プロセッサ
す図。 【図2】3ポイントウェーブガイドネットワークを示す
図。 【図3】2本のウェーブガイドのジャンクションを示す
図。 【図4】本発明の一実施例によるカスケードウェーブガ
イドネットワークを示す図。 【図5】カスケードウェーブガイドネットワークセクシ
ョンの一実施例を示す図。 【図6】カスケードウェーブガイドネットワークセクシ
ョンの他の実施例を示す図。 【図7】カスケードウェーブガイドネットワークセクシ
ョンの第3の実施例を示す図。 【図8】ウェーブガイドフィルタのパイプラインタイプ
の実施例を示す図。 【図9】ウェーブガイドセクション内の一般的なポイン
トにおける伝搬圧縮波の一例を示す図。 【図10】標準化されたウェーブガイドディジタルフィ
ルタの一例を示す図。 【図11】波形−正規化されたウェーブガイドのジャン
クションの一例を示す図。 【図12】トランスファジャンクションの一例を示す
図。 【図13】変圧器結合型ウェーブガイドジャンクション
の一例を示す図。 【図14】制御変数によって制御され、複数のウェーブ
ガイドに接続されたノンリニアジャンクションの一例を
示す図。 【図15】終端用のノンリニアジャンクションの一例を
示す図。 【図16】図15のノンリニアジャンクションの詳細例
を示すブロック図。 【図17】図15のウェーブガイドの一例を示すブロッ
ク図。 【図18】第1及び第2ウェーブガイドに接続されたノ
ンリニアジャンクションの一例を示すブロック図。 【図19】ウェーブガイドリバブレータの一例を示すブ
ロック図。 【図20】図19のリバブレータに使用する代表的なウ
ェーブガイドの一例を示すブロック図。 【図21】図20のウェーブガイドの一詳細例を示す
図。 【図22】楽器用の信号プロセッサの一例を示すブロッ
ク図。 【図23】リード楽器用のコントロール係数データの一
例を示すグラフ。 【図24】弦楽器用のコントロール係数データの一例を
示すグラフ。 【符号の説明】 8,62,74 マルチプライヤ 10,14 ディジタルネットワーク 11 ブランチ 12 ノード 26 ジャンクション 27,65 ディレイ 52 ノンリニアジャンクション 57 減算器 59 テーブル 30,53,76,77 ウェーブガイド 63 マルチプライヤレジスタ 73 直流阻止ブロック 78 ノンリニアジャクション 80,82 アダー 85 プロセッサ
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フロントページの続き
(72)発明者 ジュリアス オー スミス
アメリカ合衆国 カリフォルニア州
94025 メンロ パーク サンタ クル
ーズ ブールヴァード 1700
(56)参考文献 特開 昭52−30417(JP,A)
特開 昭60−264000(JP,A)
特開 昭61−49516(JP,A)
特開 昭61−138994(JP,A)
特開 昭61−138995(JP,A)
特開 昭61−140996(JP,A)
特開 昭61−140997(JP,A)
特開 昭61−162091(JP,A)
特開 昭61−162094(JP,A)
特開 昭61−163390(JP,A)
特開 昭62−109093(JP,A)
特開 昭62−183497(JP,A)
特開 昭62−194289(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G10K 15/12
G10H 7/08
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.信号を伝達する信号路(54〜55)と該信号路に挿入
された遅延要素(65,66)とを含む伝達手段(53)と、 前記伝達手段の信号路(55)を伝達する信号を少なくと
も入力し、該入力された信号を所定の非線形変換特性に
従って変換するとともに、該変換された信号に基づく信
号を前記伝達手段の信号路(54)に入力する変換手段
(52)と、前記伝達手段および前記変換手段を含む信号網に口の圧
力あるいは弓の速度等の演奏操作の操作量を示す制御信
号(56)を前記信号網を伝達する信号として導入する 導
入手段(57)と、 前記信号網を伝達する信号を取り出して、楽音信号とし
て出力する出力手段とを具える楽音発生システム。 2.前記制御信号は、楽音の発生を開始するため及び発
生した楽音を制御するために、実時間的にその値が変化
するものである請求項1に記載の楽音発生システム。 3.前記伝達手段は、信号を伝達する信号路と該信号路
に挿入された遅延要素とを含む少なくとも2つの伝達要
素を相互に接続して、信号を循環して伝達するループを
形成したものであり、 前記変換手段は、当該変換手段で生成した信号を前記少
なくとも2つの伝達要素の各信号路の各々に入力するも
のである請求項1に記載の 楽音発生システム。 4.前記各伝達要素の遅延要素における遅延量が各々制
御可能な請求項3に記載の楽音発生システム。 5.前記伝達手段は、信号を伝達するための第1の信号
路と、該第1の信号路に接続され、信号を伝達するため
の第2の信号路と、前記第1および第2の信号路の少な
くとも1つにおいて信号を遅延する遅延手段とを有する
ものである請求項1に記載の楽音発生システム。 6.前記変換手段は、所定の非線形変換特性を記憶した
テーブルと、該テーブルを参照する参照手段とを含むも
のである請求項1に記載の楽音発生システム。 7.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の信
号路 との間にフィルタを介挿するようにした請求項5に
記載の楽音発生システム。 8.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の信
号路との間に信号の極性を反転する手段を介挿するよう
にした請求項5に記載の楽音発生システム。 9.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の信
号路との間にゲインを制御する手段を介挿するようにし
た請求項5に記載の楽音発生システム。 10.前記制御信号にノイズ成分を加えるようにした請
求項1に記載の楽音発生システム。 11.前記制御信号を周期的に変化させるようにした請
求項1に記載の楽音発生システム。 12.前記制御信号は、所定のリード楽器をシミュレー
トするためのものであり、前記伝達手段によってリード
楽器の管をシミュレートするようにした請求項1に記載
の楽音発生システム。 13.前記伝達手段は、 第1の端部と、第2の端部と、該第1の端部から第2の
端部に信号を伝達する第1の信号路と、該第2の端部か
ら第1の端部に信号を伝達する第2の信号路と、各信号
路の少なくとも一方において設けられた遅延要素とを有
する複数の伝達要素と、 1つの前記伝達要素の第1の端部と別の前記伝達要素の
第2の端部との間を相互接続してこれらを縦続的に接続
し、縦続接続された各伝達要素の前記第1の信号路と前
記第2の信号路を相互に接続してなる伝達信号網を構成
する手段とからなる請求項1に記載の楽音発生システ
ム。 14.前記伝達信号網を構成する手段は、 1つの前記伝達要素の第1の端部と別の前記伝達要素の
第2の端部との間に接続されて各伝達要素を縦続的に相
互接続し、そこに接続された伝達要素の前記信号路から
出力された信号の関数である信号を出力して、そこに接
続された伝達要素の前記信号路に入力する1又は複数の
接続手段と、 最後の前記伝達要素の第2の端部に接続され、この最後
の伝達要素の第1の信号路から出力された信号の関数で
ある信号を該最後の伝達要素の第2の信号路に入力する
手段とからなる請求項13に記載の楽音発生システム。 15.前記制御信号は、所定の管楽器をシミュレートす
るためのものであって、前記変換手段によって演奏時の
息圧力をシミュレートし、前記信号伝達網によって管楽
器の管形状をシミュレートするようにした請求項13又
は14に記載の楽音発生システム。 16.前記伝達手段は、 信号を伝達する信号路と該信号路に挿入された遅延要素
とを夫々有しており、少なくとも1つの特定の伝達要素
が互に反対方向に信号を伝達する第1及び第2の信号路
を有している複数の伝達要素と、 前記伝達要素を相互に接続して伝達信号網を構成するた
めの1又は複数の接続手段であって、前記特定の伝達要
素が接続された少なくとも1つの前記接続手段が、そこ
に接続された該特定の伝達要素の前記第1の信号路から
出力された信号の関数である第1の信号を出力してそこ
に接続された別の伝達要素の前記信号路に入力すると共
に、該特定の伝達要素の前記第1の信号路から出力され
た信号の関数である第2の信号を出力して該特定の伝達
要素の前記第2の信号路に戻すものである前記1又は複
数の接続手段とからなる請求項1に記載の楽音発生シス
テム。 17.前記変換手段は、所定の非変換特性に従って信号
を変換するためのテーブルを含み、このテーブルには、
圧縮されたデータの形態で変換パラメータを記憶してお
り、変換における変換前の信号と変換後の信号とを演算
することによって前記圧縮されたデータ形態から成る信
号を復調するものである請求項1に記載の楽音発生シス
テム。 18.前記導入手段は、前記伝達手段から前記変換手段
に入力される信号に前記制御信号を合成するものである
請求項1に記載の楽音発生システム。 19.前記導入手段は、前記変換手段から前記伝達手段
に出力される信号に前記制御信号を合成するものである
請求項1に記載の楽音発生システム。 20.さらに、前記伝達手段における信号遅延量を設定
制御し、これにより前記楽音信号のピッチを設定制御す
るようにした請求項1に記載の楽音発生システム。 21.前記出力手段は、前記信号網の少なくとも2点か
ら該信号網において生成されている振動信号を取り出
し、取り出した少なくとも2つの振動信号を演算して1
つの楽音信号を合成し出力するものである請求項1に記
載の楽音発生システム。 22.前記出力手段は、前記変換手段から出力されて前
記伝達手段に入力される信号と、前記伝達手段から出力
されて前記変換手段に入力される信号とを夫々取り出し
て演算するものである請求項21に記載の楽音発生シス
テム。 23.口の圧力あるいは弓の速度等の演奏操作の操作量
を示す第1および第2の制御信号(56,94,95,96)を
発生する制御信号発生手段(51',85)と、 信号を伝達する信号路(54〜55)と該信号路に挿入され
た遅延要素(65,66)とを含む伝達手段(53)と、 前記伝達手段の信号路(55)を伝達する信号を少なくと
も入力し、該入力された信号を所定の非線形変換特性に
従って変換するとともに、該変換された信号に基づく信
号を前記伝達手段の信号路(54)に入力する変換手段
(52)と、 前記伝達手段および前記変換手段を含む信号網に前記第
1の制御信号(56)を前記信号網を伝達する信号として
導入する導入手段(57)と、 前記信号網を伝達する信号を取り出して、楽音信号とし
て出力する出力手段と、 前記第2の制御信号(94,95,96)に基づき、前記変換
手段の非線形 変換特性を制御する変換特性制御手段(5
8,59,61)とを具える楽音発生システム。 24.前記制御信号は、楽音の発生を開始するため及び
発生した楽音を制御するために、実時間的にその値が変
化するものである請求項23に記載の楽音発生システ
ム。 25.前記伝達手段は、信号を伝達する信号路と該信号
路に挿入された遅延要素とを含む少なくとも2つの伝達
要素を相互に接続して、信号を循環して伝達するループ
を形成したものであり、前記変換手段は、当該変換手段
で生成した信号を前記少なくとも2つの伝達要素の各信
号路の各々に入力するものである請求項23に記載の楽
音発生システム。 26.前記各伝達要素の遅延要素における遅延量が各々
制御可能な請求項25に記載の楽音発生システム。 27.前記伝達手段は、信号を伝達するための第1の信
号路と、該第1の信号路に接続され、信号を伝達するた
めの第2の信号路と、前記第1および第2の信号路の少
なくとも1つにおいて信号を遅延する遅延手段とを有す
るものである請求項23に記載の楽音発生システム。 28.前記変換手段は、所定の非線形変換特性を記憶し
たテーブルと、該テーブルを参照する参照手段とを含む
ものである請求項23に記載の楽音発生システム。 29.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間にフィルタを介挿するようにした請求項2
7に記載の楽音発生システム。 30.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間に信号の極性を反転する手段を介挿するよ
うにした請求項27に記載の楽音発生システム。 31.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間にゲインを制御する手段を介挿するように
した請求項27に記載の楽音発生システム。 32.前記制御信号にノイズ成分を加えるようにした請
求項23に記載の楽音発生システム。 33.前記制御信号を周期的に変化させるようにした請
求項23に記載の楽音発生システム。 34.前記制御信号は、所定のリード楽器をシミュレー
トするためのものであり、前記伝達手段によってリード
楽器の管をシミュレートするようにした請求項23に記
載の楽音発生システム。 35.前記伝達手段は、 第1の端部と、第2の端部と、該第1の端部から第2の
端部に信号を伝達する第1の信号路と、該第2の端部か
ら第1の端部に信号を伝達する第2の信号路と、各信号
路の少なくとも一方において設けられた遅延要素とを有
する複数の伝達要素と、 1つの前記伝達要素の第1の端部と別の前記伝達要素の
第2の端部との間を相互接続してこれらを縦続的に接続
し、縦続接続された各伝達要素の前記第1の信号路と前
記第2の信号路を相互に接続してなる伝達信号網を構成
する手段とからなる請求項23に記載の楽音発生システ
ム。 36.前記伝達信号網を構成する手段は、 1つの前記伝達要素の第1の端部と別の前記伝達要素の
第2の端部との間に接続されて各伝達要素を縦続的に相
互接続し、そこに接続された伝達要素の前記信号路から
出力された信号の関数である信号を出力して、そこに接
続された伝達要素の前記信号路に入力する1又は複数の
接続手段と、 最後の前記伝達要素の第2の端部に接続され、この最後
の伝達要素の第1の信号路から出力された信号の関数で
ある信号を該最後の伝達要素の第2の信号路に入力する
手段とからなる請求項35に記載の楽音発生システム。 37.前記制御信号は、所定の管楽器をシミュレートす
るためのものであって、前記変換手段によって演奏時の
息圧力をシミュレートし、前記信号伝達網によって管楽
器の管形状をシミュレートするようにした請求項35又
は36に記載の楽音発生システム。 38.前記伝達手段は、 信号を伝達する信号路と該信号路に挿入された遅延要素
とを夫々有しており、少なくとも1つの特定の伝達要素
が互に反対方向に信号を伝達する第1及び第2の信号路
を有している複数の伝達要素と、 前記伝達要素を相互に接続して伝達信号網を構成するた
めの1又は複数の接続手段であって、前記特定の伝達要
素が接続された少なくとも1つの前記接続手段が、そこ
に接続された該特定の伝達要素の前記第1の信号路から
出力された信号の関数である第1の信号を出力してそこ
に接続された別の伝達要素の前記信号路に入力すると共
に、該特定の伝達要素の前記第1の信号路から出力され
た信号の関数である第2の信号を出力して該特定の伝達
要素の前記第2の信号路に戻すものである前記1又は複
数の接続手段とからなる請求項23に記載の楽音発生シ
ステム。 39.前記変換手段は、所定の非変換特性に従って信号
を変換するためのテーブルを含み、このテーブルには、
圧縮されたデータの形態で変換パラメータを記憶してお
り、変換における変換前の信号と変換後の信号とを演算
することによって前記圧縮されたデータ形態から成る信
号を復調するものである請求項23に記載の楽音発生シ
ステム。 40.前記導入手段は、前記伝達手段から前記変換手段
に入力される信号に前記制御信号を合成するものである
請求項23に記載の楽音発生システム。 41.前記導入手段は、前記変換手段から前記伝達手段
に出力される信号に前記制御信号を合成するものである
請求項23に記載の楽音発生システム。 42.さらに、前記伝達手段における信号遅延量を設定
制御し、これにより前記楽音信号のピッチを設定制御す
るようにした請求項23に記載の楽音発生システム。 43.前記出力手段は、前記信号網の少なくとも2点か
ら該信号網において生成されている振動信号を取り出
し、取り出した少なくとも2つの振動信号を演算して1
つの楽音信号を合成し出力するものである請求項23に
記載の楽音発生システム。 44.前記出力手段は、前記変換手段から出力されて前
記伝達手段に入力される信号と、前記伝達手段から出力
されて前記変換手段に入力される信号とを夫々取り出し
て演算するものである請求項43に記載の楽音発生シス
テム。 45.口の圧力あるいは弓の速度等の演奏操作の操作量
を示す第1および第2の制御信号(56,96)を発生する
制御信号発生手段(51',85)と、 信号を伝達する信号路(54〜55)と該信号路に挿入され
た遅延要素(65,66)とを含む伝達手段(53)と、前記伝達手段の信号路(55)を伝達する信号および前記
第1の制御信号(56)を少なくとも入力し、該入力され
た信号を合成する合成手段(57)と、該合成された信号
を所定の非線形変換特性に従って変換する非線形変換手
段(59)と、該変換された信号を前記第2の制御信号
(96)によって修正し、該修正された信号を前記伝達手
段の信号路に入力する修正手段(61)とを含む 変換手段
(52)と、前記伝達手段および前記変換手段を含む信号
網を伝達する信号を取り出して、楽音信号として出力す
る出力手段とを具える楽音発生システム。 46.前記制御信号は、楽音の発生を開始するため及び
発生した楽音を制御するために、実時間的にその値が変
化するものである請求項45に記載の楽音発生システ
ム。 47.前記伝達手段は、信号を伝達する信号路と該信号
路に挿入された遅延要素とを含む少なくとも2つの伝達
要素を相互に接続して、信号を循環して伝達するループ
を形成したものであり、 前記変換手段は、当該変換手段で生成した信号を前記少
なくとも2つの伝達要素の各信号路の各々に入力するも
のである請求項45に記載の楽音発生システム。 48.前記各伝達要素の遅延要素における遅延量が各々
制御可能な請求項47に記載の楽音発生システム。 49.前記伝達手段は、信号を伝達するための第1の信
号路と、該第1の信号路に接続され、信号を伝達するた
めの第2の信号路と、前記第1および第2の信号路の少
なくとも1つにおいて信号を遅延する遅延手段とを有す
るものである請求項45に記載の楽音発生システム。 50.前記変換手段は、所定の非線形変換特性を記憶し
たテーブルと、該テーブルを参照する参照手段とを含む
ものである請求項45に記載の楽音発生システム。 51.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間にフィルタを介挿するようにした請求項4
9に記載の楽音発生システム。 52.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間に信号の極性を反転する手段を介挿するよ
うにした請求項49に記載の楽音発生システム。 53.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間にゲインを制御する手段を介挿するように
した請求項49に記載の楽音発生システム。 54.前記制御信号にノイズ成分を加えるようにした請
求項45に記載の楽音発生システム。 55.前記制御信号を周期的に変化させるようにした請
求項45に記載の楽音発生システム。 56.前記制御信号は、所定のリード楽器をシミュレー
トするためのものであり、前記伝達手段によってリード
楽器の管をシミュレートするようにした請求項45に記
載の楽音発生システム。 57.前記伝達手段は、 第1の端部と、第2の端部と、該第1の端部から第2の
端部に信号を伝達する第1の信号路と、該第2の端部か
ら第1の端部に信号を伝達する第2の信号路と、各信号
路の少なくとも一方において設けられた遅延要素とを有
する複数の伝達要素と、 1つの前記伝達要素の第1の端部と別の前記伝達要素の
第2の端部との間を相互接続してこれらを縦続的に接続
し、縦続接続された各伝達要素の前記第1の信号路と前
記第2の信号路を相互に接続してなる伝達信号網を構成
する手段とからなる請求項45に記載の楽音発生システ
ム。 58.前記伝達信号網を構成する手段は、 1つの前記伝達要素の第1の端部と別の前記伝達要素の
第2の端部との間に接続されて各伝達要素を縦続的に相
互接続し、そこに接続された伝達要素の前記信号路から
出力された信号の関数である信号を出力して、そこに接
続された伝達要素の前記信号路に入力する1又は複数の
接続手段と、 最後の前記伝達要素の第2の端部に接続され、この最後
の伝達要素の第1の信号路から出力された信号の関数で
ある信号を該最後の伝達要素の第2の信号路に入力する
手段とからなる請求項57に記載の楽音発生システム。 59.前記制御信号は、所定の管楽器をシミュレートす
るためのものであって、前記変換手段によって演奏時の
息圧力をシミュレートし、前記信号伝達網によって管楽
器の管形状をシミュレートするようにした請求項57又
は58に記載の楽音発生システム。 60.前記伝達手段は、 信号を伝達する信号路と該信号路に挿入された遅延要素
とを夫々有しており、少なくとも1つの特定の伝達要素
が互に反対方向に信号を伝達する第1及び第2の信号路
を有している複数の伝達要素と、 前記伝達要素を相互に接続して伝達信号網を構成するた
めの1又は複数の接続手段であって、前記特定の伝達要
素が接続された少なくとも1つの前記接続手段が、そこ
に接続された該特定の伝達要素の前記第1の信号路から
出力された信号の関数である第1の信号を出力してそこ
に接続された別の伝達要素の前記信号路に入力すると共
に、該特定の伝達要素の前記第1の信号路から出力され
た信号の関数である第2の信号を出力して該特定の伝達
要素の前記第2の信号路に戻すものである前記1又は複
数の接続手段とからなる請求項45に記載の楽音発生シ
ステム。 61.前記変換手段は、所定の非変換特性に従って信号
を変換するためのテーブルを含み、このテーブルには、
圧縮されたデータの形態で変換パラメータを記憶してお
り、変換における変換前の信号と変換後の信号とを演算
することによって前記圧縮されたデータ形態から成る信
号を復調するものである請求項45に記載の楽音発生シ
ステム。 62.さらに、前記伝達手段における信号遅延量を設定
制御し、これにより前記楽音信号のピッチを設定制御す
るようにした請求項45に記載の楽音発生システム。 63.前記出力手段は、前記信号網の少なくとも2点か
ら該信号網において生成されている振動信号を取り出
し、取り出した少なくとも2つの振動信号を演算して1
つの楽音信号を合成し出力するものである請求項45に
記載の楽音発生システム。 64.前記出力手段は、前記変換手段から出力されて前
記伝達手段に入力される信号と、前記伝達手段から出力
されて前記変換手段に入力される信号とを夫々取り出し
て演算するものである請求項63に記載の楽音発生シス
テム。 65.口の圧力あるいは弓の速度等の演奏操作の操作量
を示す制御信号(56)を発生する制御信号発生手段(5
1')と、 信号を伝達する信号路(54〜55,49〜50)と該信号路に
挿入された遅延要素(65,66)とを夫々含む少なくとも
2つの伝達要素(76,77)を相互に接続した伝達手段
と、前記少なくとも2つの伝達要素の各信号路(55,50)を
伝達する各信号を少なくとも入力し、該入力された信号
を合成する合成手段(80)と、該合成された信号を所定
の非線形変換特性に従って変換し、該変換された信号に
基づく信号(69)を前記少なくとも2つの伝達要素の少
なくとも1つの伝達要素の信号路(54,49)に入力する
非線形変換手段(70)とを含む変換手段(70,78)と、 前記伝達手段および前記変換手段を含む信号網に前記制
御信号を前記信号網を伝達する信号として導入する導入
手段(57)と、 前記信号網を伝達する 信号を取り出して、楽音信号とし
て出力する出力手段(20)とを具える楽音発生システ
ム。 66.前記各伝達要素が、入力及び出力と、該入力から
の信号を受け取る第1の信号路と、該第1の信号路に結
合して前記出力に信号を供給する第2の信号路と、前記
第1信号路から第2の信号路に信号を通過させる結合手
段と、前記信号路の少なくとも1つにおいて信号を遅延
する遅延要素とを含む請求項65に記載の楽音発生シス
テム。 67.前記各伝達要素における各遅延量が互に異なるよ
うに設定制御される請求項65又は66に記載の楽音発
生システム。 68.前記楽音発生システムは、擦弦楽器をモデルする
ものであり、前記制御信号は、弓の擦弦速度をシミュレ
ートするものである請求項65に記載の楽音発生システ
ム。 69.前記制御信号は、楽音の発生を開始するため及び
発生した楽音を制御するために、実時間的にその値が変
化するものである請求項65に記載の楽音発生システ
ム。 70.前記変換手段は、当該変換手段で生成した信号を
前記少なくとも2つの伝達要素の各信号路の各々に入力
するものである請求項65に記載の楽音発生システム。 71.前記各伝達要素の遅延要素における遅延量が各々
制御可能な請求項65に記載の楽音発生システム。 72.前記変換手段は、所定の非線形変換特性を記憶し
たテーブルと、該テーブルを参照する参照手段とを含む
ものである請求項65に記載の楽音発生システム。 73.前記結合手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間に介挿されたフィルタを含む請求項66に
記載の楽音発生システム。 74.前記結合手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間に介挿された信号の極性を反転する手段を
含む請求項66に記載の楽音発生システム。 75.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間に介挿されたゲインを制御する手段を含む
請求項66に記載の楽音発生システム。 76.前記制御信号にノイズ成分を加えるようにした請
求項65に記載の楽音発生システム。 77.前記制御信号を周期的に変化させるようにした請
求項65に記載の楽音発生システム。 78.前記制御信号は、所定のリード楽器をシミュレー
トするためのものであり、前記伝達手段によってリード
楽器の管をシミュレートするようにした請求項65に記
載の楽音発生システム。 79.前記変換手段は、所定の非変換特性に従って信号
を変換するためのテーブルを含み、このテーブルには、
圧縮されたデータの形態で変換パラメータを記憶してお
り、変換における変換前の信号と変換後の信号とを演算
することによって前記圧縮されたデータ形態から成る信
号を復調するものである請求項65に記載の楽音発生シ
ステム。 80.前記導入手段は、前記伝達手段から前記変換手段
に入力される信号に前記制御信号を合成するものである
請求項65に記載の楽音発生システム。 81.前記導入手段は、前記変換手段から前記伝達手段
に出力される信号に前記制御信号を合成するものである
請求項65に記載の楽音発生システム。 82.さらに、前記伝達手段における信号遅延量を設定
制御し、これにより前記楽音信号のピッチを設定制御す
るようにした請求項65に記載の楽音発生システム。 83.前記出力手段は、前記信号網の少なくとも2点か
ら該信号網において生成されている振動信号を取り出
し、取り出した少なくとも2つの振動信号を演算して1
つの楽音信号を合成し出力するものである請求項65に
記載の楽音発生システム。 84.前記出力手段は、前記変換手段から出力されて前
記伝達手段に入力される信号と、前記伝達手段から出力
されて前記変換手段に入力される信号とを夫々取り出し
て演算するものである請求項83に記載の楽音発生シス
テム。 85.口の圧力あるいは弓の速度等の演奏操作の操作量
を示す制御信号(18)を供給するものであり、時間経過
にしたがって変化する制御信号の各値を記憶した記憶手
段(86)と、この記憶手段に記憶された制御信号を読 み
出して出力する読出手段(85)とを含む制御信号発生手
段と、信号を伝達する信号路(54〜55)と該信号路に挿入され
た遅延要素 (65,66)とを含む伝達手段(53)と、前記伝達手段の信号路(55)を伝達する信号を少なくと
も入力し、該入力された信号を所定の変換特性に従って
変換し、該変換された信号に基づく信号を前記伝達手段
の信号路(54)に入力する変換 手段(59,52)と、 前記伝達手段および前記変換手段を含む信号網に前記制
御信号を前記信号網を伝達する信号として導入する導入
手段(57)と、 前記信号網を伝達する信号を取り出して、楽音信号とし
て出力する出力 手段とを具える楽音発生システム。 86.前記変換手段は、前記伝達手段の信号路を伝達す
る信号を入力し、少なくとも該入力された信号の関数で
ある信号を所定の非線形変換特性に従って出力し、この
出力に基づく信号を前記伝達手段の信号路に入力する変
換手段であって、非線形変換するに際し、変換対象とな
る信号よりも以前に入力された信号を用いることなく変
換対象となる信号を非線形変換するものである請求項8
5に記載の楽音発生システム。 87.前記伝達手段は、信号を伝達する信号路と該信号
路に挿入された遅延要素とを含む少なくとも2つの伝達
要素を相互に接続して、信号を循環して伝達するループ
を形成したものであり、 前記変換手段は、当該変換手段で生成した信号を前記少
なくとも2つの伝達要素の各信号路の各々に入力するも
のである請求項85に記載の楽音発生システム。 88.前記各伝達要素の遅延要素における遅延量が各々
制御可能な請求項87に記載の楽音発生システム。 89.前記伝達手段は、信号を伝達するための第1の信
号路と、該第1の信号路に接続され、信号を伝達するた
めの第2の信号路と、前記第1および第2の信号路の少
なくとも1つにおいて信号を遅延する遅延手段とを有す
るものである請求項85に記載の楽音発生システム。 90.前記変換手段は、所定の非線形変換特性を記憶し
たテーブルと、該テーブルを参照する参照手段とを含む
ものである請求項85に記載の楽音発生システム。 91.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間にフィルタを介挿するようにした請求項8
9に記載の楽音発生システム。 92.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間に信号の極性を反転する手段を介挿するよ
うにした請求項89に記載の楽音発生システム。 93.前記伝達手段は、前記第1の信号路と前記第2の
信号路との間にゲインを制御する手段を介挿するように
した請求項89に記載の楽音発生システム。 94.前記制御信号にノイズ成分を加えるようにした請
求項85に記載の楽音発生システム。 95.前記制御信号を周期的に変化させるようにした請
求項85に記載の楽音発生システム。 96.前記制御信号は、所定のリード楽器をシミュレー
トするためのものであり、前記伝達手段によってリード
楽器の管をシミュレートするようにした請求項85に記
載の楽音発生システム。 97.前記伝達手段は、 第1の端部と、第2の端部と、該第1の端部から第2の
端部に信号を伝達する第1の信号路と、該第2の端部か
ら第1の端部に信号を伝達する第2の信号路と、各信号
路の少なくとも一方において設けられた遅延要素とを有
する複数の伝達要素と、 1つの前記伝達要素の第1の端部と別の前記伝達要素の
第2の端部との間を相互接続してこれらを縦続的に接続
し、縦続接続された各伝達要素の前記第1の信号路と前
記第2の信号路を相互に接続してなる伝達信号網を構成
する手段とからなる請求項85に記載の楽音発生システ
ム。 98.前記伝達信号網を構成する手段は、 1つの前記伝達要素の第1の端部と別の前記伝達要素の
第2の端部との間に接続されて各伝達要素を縦続的に相
互接続し、そこに接続された伝達要素の前記信号路から
出力された信号の関数である信号を出力して、そこに接
続された伝達要素の前記信号路に入力する1又は複数の
接続手段と、 最後の前記伝達要素の第2の端部に接続され、この最後
の伝達要素の第1の信号路から出力された信号の関数で
ある信号を該最後の伝達要素の第2の信号路に入力する
手段とからなる請求項97に記載の楽音発生システム。 99.前記制御信号は、所定の管楽器をシミュレートす
るためのものであって、前記変換手段によって演奏時の
息圧力をシミュレートし、前記信号伝達網によって管楽
器の管形状をシミュレートするようにした請求項97又
は98に記載の楽音発生システム。 100.前記伝達手段は、 信号を伝達する信号路と該信号路に挿入された遅延要素
とを夫々有しており、少なくとも1つの特定の伝達要素
が互に反対方向に信号を伝達する第1及び第2の信号路
を有している複数の伝達要素と、 前記伝達要素を相互に接続して伝達信号網を構成するた
めの1又は複数の接続手段であって、前記特定の伝達要
素が接続された少なくとも1つの前記接続手段が、そこ
に接続された該特定の伝達要素の前記第1の信号路から
出力された信号の関数である第1の信号を出力してそこ
に接続された別の伝達要素の前記信号路に入力すると共
に、該特定の伝達要素の前記第1の信号路から出力され
た信号の関数である第2の信号を出力して該特定の伝達
要素の前記第2の信号路に戻すものである前記1又は複
数の接続手段とからなる請求項85に記載の楽音発生シ
ステム。 101.前記変換手段は、所定の非変換特性に従って信
号を変換するためのテーブルを含み、このテーブルに
は、圧縮されたデータの形態で変換パラメータを記憶し
ており、変換における変換前の信号と変換後の信号とを
演算することによって前記圧縮されたデータ形態から成
る信号を復調するものである請求項85に記載の楽音発
生システム。 102.前記導入手段は、前記伝達手段から前記変換手
段に入力される信号に前記制御信号を合成するものであ
る請求項85に記載の楽音発生システム。 103.前記導入手段は、前記変換手段から前記伝達手
段に出力される信号に前記制御信号を合成するものであ
る請求項85に記載の楽音発生システム。 104.さらに、前記伝達手段における信号遅延量を設
定制御し、これにより前記楽音信号のピッチを設定制御
するようにした請求項85に記載の楽音発生システム。 105.前記出力手段は、前記信号網の少なくとも2点
から該信号網において生成されている振動信号を取り出
し、取り出した少なくとも2つの振動信号を演算して1
つの楽音信号を合成し出力するものである請求項85に
記載の楽音発生システム。 106.前記出力手段は、前記変換手段から出力されて
前記伝達手段に入力される信号と、前記伝達手段から出
力されて前記変換手段に入力される信号とを夫々取り出
して演算するものである請求項105に記載の楽音発生
システム。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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