JP2580821B2 - 楽音波形信号形成装置 - Google Patents

楽音波形信号形成装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、電子楽器、音楽教育装置、玩具等の音源
として利用される楽音波形信号形成装置に係り、特に楽
音のピッチ、音色、音量等の楽音要素を定常的または時
間的に制御するための楽音制御信号を入力されてその楽
音制御信号に応じた楽音波形信号を形成する楽音波形信
号形成装置に関する。
[従来技術] この種の装置として、従来、遅延回路を含む遅延ルー
プ系に非線形信号を入力して回帰演算処理し楽音波形信
号を形成する、いわゆる遅延フィードバック形減衰音ア
ルゴリズムを用いた音源(以下、遅延フィードバック形
楽音波形信号形成装置という)が知られている(例えば
特開昭63−40199号)。
この遅延フィードバック形楽音波形信号形成装置は、
弦楽器の弦や管楽器の管体等、自然楽器の機械振動系を
電気回路によって物理的に近似したもので、前記遅延ル
ープ系に擦弦楽器の弓と弦との接点の動き、あるいは管
楽器のリードまたはアンブシュアー等に相当する非線形
信号を入力すれば、管楽器や擦弦楽器の音をその強弱に
よる変化まで含めて比較的自然かつ忠実に合成すること
ができるものと期待されている。
しかしながら、このような遅延フィードバック形楽音
波形信号形成装置であって、ビブラートを付与された楽
音を自然楽器に対し高い忠実度で再現するものは未だ実
現していない。
[発明が解決しようとする課題] この発明は、上述した従来例における問題点に鑑みて
なされたもので、遅延フィードバック形楽音波形信号形
成装置であって、ビブラートを付与した楽音を自然楽器
に対し高い忠実度で再現し得る楽音波形信号形成装置を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するため本発明の楽音波形信号形成装
置は、入力信号を遅延して出力する第1および第2の遅
延手段(1a,1b)と、入力信号を所定の周波数帯域をカ
ットオフして出力するフィルタ手段(2b)と、前記第1
および第2の遅延手段ならびに前記フィルタ手段を閉ル
ープ状に接続する閉ループ手段と、駆動信号を発生し、
この駆動信号を前記閉ループ手段における第1および第
2の遅延手段それぞれの入力側へ加える駆動信号発生手
段(4a,4b,6〜8等)と、前記第1および第2の遅延手
段の遅延時間ならびに前記フィルタ手段の周波数特性を
設定する設定手段と、設定された遅延時間のうちの前記
第2の遅延手段の遅延時間のみ、および前記フィルタ手
段の周波数特性を修正するための修正信号を発生する修
正信号発生手段(200)と、この修正信号発生手段が発
生する同一の修正信号(Tv)に基づき、前記設定された
遅延信号のうちの前記第2の遅延手段の遅延時間のみ、
および前記フィルタ手段の周波数特性を修正する修正制
御手段とを具備し、前記閉ループ手段を循環する信号を
外部へ楽音波形信号として出力するようにしたことを特
徴とする。ここで、括弧内の符号は、実施例において対
応する要素を示す。
[作用] 前記特開昭63−40199号には、楽音にビブラートを付
与するための具体的な構成は特に記載されていない。一
方、従来、ビブラートは、周波数変調のみであると考え
られていた。このため、ビブラートに関する従来例とし
ては、PLL(フェイズロックドループ)を用いて楽音波
形信号の周波数を変動させるもの、またはシステムクロ
ックの周波数を変動させるもの(例えば特公昭60−4474
号)が知られているが、いずれも楽音のピッチを変化さ
せるだけであった。
本発明者等は、ビブラートを付与する際、多くは周波
数ばかりでなく音色も変化していることを見出し、この
発明を完成させるに至ったものである。例えば、弦楽器
においては、弦を押さえている指を振動させることによ
ってビブラートを付与するが、このとき、指の傾きに応
じ押弦点が変化してピッチが変化するとともに、弦を押
さえる指の固さが変化して音色も変化する。第1表は、
擦弦楽器における楽音および楽音パラメータの指先での
変化も、第5図Aに示すように弦を指で垂直に押さえた
場合と、第5図Aに示すように弦を押さえ指が傾斜した
場合とで比較して示したものである。なお、第5図Aお
よびBにおいて、駒および擦弦点は指より右側にあるも
のとする。また第1表において()内は遅延フィードバ
ック形楽音波形信号形成装置の電気回路のパラメータを
示す。
第1表から、擦弦楽器の場合、ディレイ長(楽音のピ
ッチ)ばかりでなく、指側の反射フィルタ(指先での減
衰)の特性も変化していることが分かる。
この発明では、遅延フィードバック形楽音波形信号形
成装置において、ビブラート等の変調付与時、修正信号
発生手段からの修正(変調)信号に応じて、遅延総量と
フィルタ特性の双方を変化させるようにしている。遅延
フィードバック形楽音波形信号形成装置においては、遅
延総量を変化すると、主に楽音のピッチが変化する。ま
た、フィルタ特性を変化すると、主に、楽音の音色が変
化する。
さらに本発明では、閉ループ手段内の第1および第2
遅延手段各々に対して弓の速度や圧力に応じた駆動信号
を入力することにより、擦弦楽器が良好に模倣される。
すなわち、第1遅延手段の遅延時間は擦弦楽器の一方の
駒と弓の擦弦位置との距離d1に対応し、第2の遅延手段
の遅延時間は弓の擦弦位置と指の位置との距離d2に対応
し、駆動信号は弓による擦弦のエネルギーに対応する。
これにより、前記一方の駒と指の位置との距離(d1+d
2)に対応した音高であって、距離d1と距離d2との比に
応じた音色の楽音が発生する。
[効果] 本発明によれば、変調信号に基づいて第2遅延手段の
遅延時間を変更制御することにより、第1遅延手段の遅
延時間と第2遅延手段の遅延時間の和を変化させ、指の
位置を変化させることによる音高の変化を模倣すること
ができる。またこのとき、第1遅延手段の遅延時間と第
2遅延手段の遅延時間との比が変化し、指の位置を変化
させることによって距離d1と距離d2との比を変化させる
ことによる音色の変化を模倣することができる。また、
フィルタ手段の周波数特性を変更制御するようにしてい
るため、弦の押さえ方の違い、すなわちビブラート演奏
操作時、弦を押さえる指の動きによって起こり得る弦の
押さえ方の違いあるいは変化(第5図参照)による音色
の変化を模倣することができる。さらに、この第2遅延
手段の遅延時間とフィルタの周波数特性とを共通の変調
信号に基づいて制御するようにしているため、第2遅延
手段の遅延時間とフィルタの周波数特性とが同期して変
化する。このため、指の位置を変化させることによる音
高および音色の変化を忠実に模倣することができる。
したがって、この発明の楽音波形信号形成装置によれ
ば、変調付与時、楽音のピッチと音色とが同期して変化
し、より自然の擦弦楽器に近い変調楽音を形成すること
ができる。
[実施例] 以下、この発明を実施例に基づき詳細に説明する。
第1図は、この発明の一実施例に係る楽音波形信号性
装置を適用した電子楽器の全体構成を示す。
同図において、楽音波形信号形成装置100は、擦弦楽
器の物理的構造を電気回路でシミュレートしたもの(擦
弦モデル)で、ミュージックキーボード200から発生さ
れる演奏情報および楽音情報に基づいて各種の楽音制御
パラメータを発生するパラメータ制御回路110と、この
パラメータ制御回路110から発生される楽音制御パラメ
ータに基づいて楽音波形信号を形成する遅延フィードバ
ック形楽音信号形成回路120と、前記キーボード200から
発生されるビブラート情報に基づいて前記パラメータ制
御回路110から楽音信号形成回路120へ供給される楽音制
御パラメータを変調する変調制御回路130とを具備し、
この楽音制御パラメータを変調することによって発音す
べき楽音にビブラートを付与するようにしたものであ
る。楽音信号形成回路120から出力される楽音波形信号
は、増幅器およびスピーカ等からなるサウンドシステム
300へ供給され、音響として発音される。
第1図において、キーボード200は、音階に対応した
複数の鍵からなる鍵盤と、該各鍵の押鍵操作の有無を検
出する押鍵検出回路、押鍵操作速度を検出するイニシャ
ルタッチ検出回路および押鍵圧力または押鍵深さを検出
するアフタータッチ検出回路等の鍵盤に付随する各種回
路とを備え、押鍵操作有を表わすキーオンKON、離鍵操
作有を表わすキーオフKOFF、押鍵または離鍵操作された
鍵を表わすキーコードKC、ならびにイニシャルタッチIT
CおよびアフタータッチATC等の演奏情報を出力する。こ
のキーボード200は、さらにビブラートのかかり具合を
設定したりビブラートの付与を指示するための操作市や
音色情報を設定するための操作子、ならびにこれらの操
作子の操作検出回路を備え、ビブラート付与の有無や内
容を表わすビブラート情報K1,K2,Tvおよび選択音色情報
等の楽音情報を出力する。ビブラート付与情報中、係数
K1,K2はビブラートの係り具合を決定する係数であり、K
1はビブラートによって楽音の周波数特性(音色)をど
の程度変化させるかを、係数K2は楽音のピッチ(音高)
どの程度変化させるかを表わす。また、係数Tvはビブラ
ートの周期を表わす。この実施例において、係数Tvとし
てはアフタータッチ情報ATCそのものを用いている。
第1図の楽音波形信号形成装置100において、パラメ
ータ制御回路110は、例えば、マイクロコンピュータお
よび楽音制御パラメータ記憶テーブル等により構成さ
れ、前記演奏情報および楽音情報に応じて前記テーブル
を参照して、楽音信号形成回路120が楽音波形信号形成
のため必要とする各種楽音制御パラメータを出力する。
これらの楽音制御パラメータとしては、例えば、前記イ
ニシャルタッチ情報ITCによって決定され擦弦楽器にお
ける弓の速度を表わす弓速信号Vb、アフタータッチ情報
ATCによって決定され擦弦楽器における弓の圧力を表わ
す弓圧信号Fb、総量が前記キーコードKCによって決定さ
れ擦弦楽器における弓と弦との接点を境として駒側と指
側の弦の共振周波数を表わすディレイ長信号D1とD2、な
らびに前記駒側と指側の弦の音響特性を表わすカットオ
フ周波数信号α1とα2が形成される。なお、この実施
例において、ディレイ長D1とD2との比D1/D2、およびカ
ットオフ周波数α1,α2は、それぞれ、楽器の種類また
は音色等に応じて予め設定されている。しかし、これら
を演奏者等が設定または制御できるようにしてもよい。
また、弓速Vbおよび圧弓Fbを、イニシャルタッチ情報IT
Cおよびアフタータッチ情報ATCとは独立して与えられる
ような操作子を用意してもよい。
第2図は、第1図における楽音信号形成回路120の具
体的回路例を示す。
第2図において、遅延回路1a,1b、ローパスフィルタ
(LPF)2a,2b、乗算器3a,3b,および加算器4a,4b,からな
る閉ループは、擦弦楽器の弦をシミュレートしている。
ここで、加算器4a,4b,は弦と弓との接点すなわち擦弦点
に対応しており、これらの加算器(擦弦点)を含みこれ
らの加算器より左側の閉ループは弦の擦弦点から駒まで
の部分を、右側の閉ループは弦の擦弦点から指で押さえ
られた点までの部分をシミュレートしている。
遅延回路1aおよび1bのディレイ長(遅延時間)D1およ
びD2は、それぞれ擦弦点の左側(駒側)および右側(指
側)の弦の共振周波数に対応し、遅延総量D1+D2は、1
本の弦の駒から指で押さえた点までの部分の共振周波
数、すなわち発生しようとする楽音のピッチに対応して
いる。
第3図は、遅延回路1aおよび1bの具体的回路例を示
す。同図において、Dは入力信号を1遅延クロック(例
えば1システムクロック)遅延して出力する遅延ユニッ
トで、例えばシフトレジスタの1段(1ステージ)を表
わしている。また、丸で囲んだ×は乗算器を、+は加算
器を示している。同図の構成によれば、整数部をa、小
数部をbとするディレイ長データa+bに応じて遅延段
数をaに設定し、かつ小数ディレイ部10に図示のように
データbおよび1を入力することによって、1遅延クロ
ック内を直線補間し1遅延クロックの整数倍より細かな
遅延量の制御を行なうことが可能である。
ローパスフィルタ2aおよび2bは、それぞれ駒側および
指側の弦の音響伝達特性をシミュレートしている。第4
図は、ローパスフィルタ751の具体例として、IIR構成の
ローパスフィルタを示している。同図において、Z-1
入力されるデータサンプリングパルスの1周期(標本化
周期)遅延させる遅延回路である。また、符号「+」は
無印または+印の付された入力端へ入力されるデータを
加算し−印の付された入力端へ入力されるデータを減算
する加算または減算器、Mは入力される信号に一定の係
数を乗算する乗算器である。同図のローパスフィルタ
は、乗算器Mの乗算係数をαとすると、 なる伝達特性を有するもので、 但し、Fsをサンプリング周波数、 Fcをカットオフ周波数とすると、 a=αFs=2πFs なるラプラス伝達関数を有するアナログフィルタと等価
な特性を有するディジタル1次ローパスフィルタであ
る。このようなフィルタは、例えば特開昭61−18212号
に開示されている。
乗算器3aおよび3bは、それぞれ駒側および指側の弦の
弦端(反射端)をシミュレートしており、入力信号に
“−1"を乗算して出力することによって位相反転器とし
て用いられる。これらの乗算器3a,3bは、絶対値が1よ
り小さい定数を乗算することにより、減衰器として使用
することもできる。
非線形変換回路5は、非線形関数テーブルからなり、
前記駒側閉ループの出力と指側閉ループの出力とを加算
器4cで合成した信号に、弓速度に対応した信号Vbを加算
器6で加算した信号を非線形変換する。この非線形変換
の際の入出力特性は、除算器7および乗算器8により弓
圧Fbに応じてシフトまたはスケーリングされる。
第1図において、ビブラート制御回路130は、キーボ
ード200から出力されるビブラート情報のうち係数Tvに
応じた低周波信号を発生する低周波発生器(LFO)131、
この低周波信号にそれぞれ係数K1およびK2を乗算する乗
算器132および134、ならびに乗算器132および134それぞ
れの乗算出力を前記パラメータ制御回路110から出力さ
れる指側カットオフ周波数α2および指側ディレイ長D2
に加算する加算器133および135を具備し、キーボード20
0から出力されるビブラート情報に応じて、指側のカッ
トオフ周波数α2およびディレイ長D2を変化させる。前
記低周波信号は、正負に振幅を持ち、係数K1,K2により
フィルタのかかり具合およびピッチ変化のかかり具合を
調節できるが、フィルタおよびディレイ長の制御は指側
の遅延ループ(閉ループ)に対して行なう方が、ビブラ
ートは指と駆動点(擦弦点)との距離変動により生じる
という考え方により近い。勿論、結果によっては、ビブ
ラート付与時に指側および駒側の双方のカットオフ周波
数およびディレイ長を制御するようにしてもよい。
上記構成において、キーボード操作に基づいて、キー
ボード200から各種演奏情報が出力されると、パラメー
タ制御回路110は、入力演奏情報に応じたディレイ長D1,
D2、カットオフ周波数α1,α2、弓圧Fb、および弓速Vb
の各情報を作成して楽音信号形成回路120へ供給する。
これにより、楽音信号形成回路120は遅延総量D1+D2に
応じたピッチ、ならびにカットオフ周波数α1,α2、弓
圧Fbおよび弓速Vbに応じた音色の楽音波形信号を形成す
る。この楽音波形信号はサウンドシステム300へ供給さ
れ、楽音として放音される。
ところで、キーボード200にはビブラートのかかり具
合を設定したりビブラートの付与を指示するための操作
子210が設けられており、この操作子210が操作される
と、ビブラート情報K1,K2,Tv(すなわちATC)を作成し
て、ビブラート制御回路130へ供給する。これにより、
制御回路130においては、低周波発生器(LFO)131が振
幅または周波数の少なくとも一方も係数Tvに応じて変調
された低周波信号を発生する。この低周波信号は乗算器
132において係数K1でスケーリングされた後、加算器133
でパラメータ制御回路110からの指側ディレイ長D2に加
算される。これにより、指側ディレイ長D2が係数Tv応じ
た周期および係数K1に応じた振幅で変化する。したがっ
て、楽音信号形成回路120においては、遅延総量D1+D2
が変化して形成される楽音のピッチが変化する。また、
同時に、低周波発生器131から出力される低周波信号は
乗算134において係数K2でスケーリングされた後、加算
器135でパラメータ制御回路110からの指側カットオフ周
波数α2に加算される。これにより、指側カットオフ周
波数α2が係数Tvに応じた周期および係数K2に応じた振
幅で変化する。したがって、楽音信号形成回路120にお
いては、指側カットオフ周波数α2が変化して形成され
る楽音の音色が変化する。
このように、この楽音波形信号形成装置においては、
ビブラート付与時、弦長に対応する遅延総量D1+D2とと
もに指側反射フィルタであるローパスフィルタ2bの係数
α2をも制御するようにしたため、より自然なビブラー
ト付与楽音を発生することができた。
[変形例] なお、この発明は、上述の実施例に限定されることな
く、適宜変形して実施することができる。
例えば、 この発明は、ビブラートに限らず、アタックピッチ等
他の変調を付与する場合にも適用可能である。
変調付与のための各制御パラメータの制御は、上述の
ようにスイッチ等の操作子によって行なってもよいし、
鍵盤のイニシャルタッチまたはアフタータッチ等によっ
てもよい。
上述においては、この発明を、擦弦楽器をシミュレー
トした楽音波形信号形成アルゴリズムで実現している
が、打弦、撥弦、管等、他のアルゴリズムで実現しても
よい。
上述においては、ハードウエアでこの発明を実現して
いるが、マイクロプログラムやソフトウエア等により実
現してもよい。
上述において、時分割多重処理を行なってもよい。
上述において遅延回路は、RAMであってもよく、また
は他の遅延手段であってもよい。
上述において、変調付与時、さらに弓速Vbや弓圧Fb等
を制御するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係る楽音波形信号形成
装置を用いた電子楽器の全体構成を示すブロック回路
図、 第2図は、第1図における楽音信号形成回路の具体例を
示す回路図、 第3図は、第2図における遅延回路の具体例を示す回路
図、 第4図は、第2図におけるローパスフィルタの具体例を
示す回路図、そして 第5図AおよびBは、擦弦楽器のビブラート演奏時にお
ける、弦を押さえる指の状態を示す説明図である。 1a,1b:遅延回路 2a,2b:ローパスフィルタ 4a,4b,4c:加算器 5:非線形変換回路 100:楽音波形信号形成装置 110:パラメータ制御回路 120:楽音信号形成回路 130:ビブラート制御回路 200:ミュージックキーボード 210:ビブラート付与指示等のための操作子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号を遅延して出力する第1および第
    2の遅延手段と、 入力信号を所定の周波数帯域をカットオフして出力する
    フィルタ手段と、 前記第1および第2の遅延手段ならびに前記フィルタ手
    段を閉ループ状に接続する閉ループ手段と、 駆動信号を発生し、この駆動信号を前記閉ループ手段に
    おける第1および第2の遅延手段それぞれの入力側へ加
    える駆動信号発生手段と、 前記第1および第2の遅延手段の遅延時間ならびに前記
    フィルタ手段の周波数特性を設定する設定手段と、 設定された遅延時間のうちの前記第2の遅延手段の遅延
    時間のみ、および前記フィルタ手段の周波数特性を修正
    するための修正信号を発生する修正信号発生手段と、 この修正信号発生手段が発生する同一の修正信号に基づ
    き、前記設定された遅延信号のうちの前記第2の遅延手
    段の遅延時間のみ、および前記フィルタ手段の周波数特
    性を修正する修正制御手段とを具備し、 前記閉ループ手段を循環する信号を外部へ楽音波形信号
    として出力するようにしたことを特徴とする楽音波形信
    号形成装置。
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