JP2743781B2 - 楽音信号発生装置 - Google Patents

楽音信号発生装置

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JP2743781B2
JP2743781B2 JP5186910A JP18691093A JP2743781B2 JP 2743781 B2 JP2743781 B2 JP 2743781B2 JP 5186910 A JP5186910 A JP 5186910A JP 18691093 A JP18691093 A JP 18691093A JP 2743781 B2 JP2743781 B2 JP 2743781B2
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利文 国本
岳志 駒野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、楽音信号発生装置に
関し、特に、自然楽器をシミュレートする物理モデル音
源におけるピッチベンドやビブラートを制御する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自然楽器をシミュレートした
物理モデルを用いて楽音波形信号を形成する装置が知ら
れている。例えば、特開平2−294692号公報に
は、金管楽器や木管楽器などの管楽器のシミュレートに
適した楽音波形信号形成装置が開示されている。
【0003】これは、遅延回路やフィルタなどを閉ルー
プ状に接続して波形信号を循環させる循環路を形成し、
励起信号をこの循環路に注入して循環路を循環させ、適
当な位置から出力楽音信号を取り出すものである。この
循環路は管楽器の管体部に相当し、主としてその循環路
内に設けられた遅延回路の遅延時間が管体の長さに相当
する。
【0004】したがって、その遅延時間を変化させるこ
とにより、発生する楽音信号の音高を変化させることが
できる。例えば、循環路内の遅延回路の遅延時間を1/
2にすればシミュレートする管体の管長が1/2になっ
たこととなり、管の共振周波数が倍になるので、発生す
る楽音信号の音高は1オクターブ上がる。
【0005】図9は、物理モデルを用いた楽音信号形成
装置の簡単な回路例である。この回路は、遅延回路90
1、ローパスフィルタ(LPF)902、トータルディ
レイテーブル903、および乗算器904を備えてい
る。遅延回路901、およびLPF902は、ループ回
路を構成している。このループ回路に、不図示の励起信
号発生回路から発生した励起信号を注入し、循環させ
る。これにより、自然楽器をシミュレートした楽音波形
信号を得ることができる。
【0006】発生する楽音波形信号の音高は、主として
遅延回路901の遅延時間に基づいて決定される。そこ
で、発生する楽音波形信号の音高を示すキーコードKC
をトータルディレイテーブル903に入力し、そのキー
コードKCに対応する遅延時間DL1を得る。そして、
乗算器904により、その遅延時間DL1とピッチベン
ドPBとを乗算する。ピッチベンドPBは、例えばピッ
チベンドホイールなどからの出力であり、ピッチベンド
の変化量を規定するパラメータである。ピッチベンドP
Bは、例えば0.5 から2.0 までの値を取る。
【0007】乗算器904の出力DL2は、遅延回路9
01に入力し、その遅延時間を決定する。これにより、
キーコードKCの音高を基本とし、そこからピッチベン
ドPBだけピッチベンドした音高の楽音波形信号を発生
することができる。ここでは、ピッチベンドPBを0.5
から2.0 までの値としたから、音高は上下に1オクター
ブずつ変化させることができることとなる。
【0008】図10は、図9のLPF902の回路例で
ある。これは、1次のIIR(Infinite Im
pulse Response)フィルタである。LP
F902は、管体の管終端における減衰をシミュレート
するためのものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したL
PF902は位相遅延を有する。したがって、厳密にい
えば、LPF902の位相遅延を含めたループ回路全体
の遅延量によって楽音波形信号の音高が決定されるの
で、ピッチベンドPBを単純に遅延時間に乗算しただけ
では所望の通りのピッチベンドが実現されないという問
題があった。
【0010】さらに、物理モデル音源は、自然楽器をシ
ミュレートするのに好適な音源であるが、自然楽器にお
けるピッチベンドやビブラートなどを、よりリアルにシ
ミュレートする技術が望まれている。しかし、従来、ピ
ッチベンドやビブラートなどによる音の変化までをプロ
グラミングできる楽音発生装置はなかった。
【0011】この発明の目的は、管楽器などをシミュレ
ートした物理モデル音源において、LPFなどのフィル
タ手段の位相遅延量をも考慮した遅延量の制御を行なう
ことにより正確なピッチベンドを実現することのできる
楽音信号発生装置を提供することにある。また、よりリ
アルにピッチベンドやビブラートなどをシミュレートで
きる楽音信号発生装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明は、発生する楽音の音高を指定する音高デ
ータ、および発生する楽音の音高を連続的に変化させる
際の変化量を指定する変化量データを入力して、該音高
データにより指定された音高を該変化量データに基づい
て連続的に変化させた音高の楽音信号を発生する楽音信
号発生装置であって、遅延時間によって楽音信号の音高
が規定される遅延手段とフィルタ手段とを有するループ
手段を備え、該ループ手段に励起信号を注入して循環さ
せることにより楽音信号を発生する楽音信号発生手段
と、上記音高データに基づいて上記遅延手段の遅延時間
を出力する手段と、該遅延時間に上記フィルタ手段によ
る位相遅延分を加算する手段と、該加算結果に対して、
上記変化量データによる変更を施す手段と、該変更結果
から上記フィルタ手段による位相遅延分を減算する手段
と、該減算結果を上記楽音信号発生手段の遅延手段の遅
延時間として設定する手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0013】前記音高の変化とは、例えば、ビブラート
やピッチベンドによる変化である。
【0014】
【0015】
【作用】音高データに基づく遅延時間にフィルタ手段に
よる位相遅延分を加算し、その加算結果に対して変化量
データによる変更を施して、再びフィルタ手段による位
相遅延分を減算し、その減算結果を楽音信号発生手段の
遅延手段の遅延時間として設定するようにしているの
で、フィルタ手段の位相遅延量をも考慮して音高の変更
制御を行なうことができる。
【0016】
【0017】
【実施例】以下、図面を用いて、この発明の実施例を説
明する。
【0018】図1は、この発明の一実施例に係る楽音信
号発生装置を適用した電子楽器のブロック構成を示す。
この電子楽器は、演奏操作子101、演奏補助操作子群
102、音色設定操作子103、制御部104、および
楽音合成部107を備えている。制御部104は、制御
情報発生部105および音源パラメータ発生部106か
らなる。
【0019】演奏操作子101は、演奏者が演奏操作す
るための操作子であり、本実施例では鍵盤である。演奏
操作子101からは、演奏者の演奏操作に応じて、楽音
の音高を指定するキーコードなどの情報が出力される。
【0020】演奏補助操作子群102は、演奏者が補助
的に操作する複数の操作子である。例えば、ピッチベン
ドホイール、ペダル、モジュレーションホイール、ある
いはブレスセンサなどである。演奏補助操作子群102
からは、演奏者の操作に応じて、それぞれの操作情報が
出力される。
【0021】音色設定操作子103は、演奏者が音色を
設定するための操作子であり、例えば音色選択ボタンな
どである。音色設定操作子103からは、演奏者の音色
設定操作に応じて、音色設定情報が出力される。
【0022】制御情報発生部105は、演奏操作子10
1、演奏補助操作子群102、および音色設定操作子1
03から出力される各種の情報に基づいて、各種の制御
情報を出力する。音源パラメータ発生部106は、それ
らの制御情報に基づいて、楽音合成部107に向けて出
力する音源パラメータを生成して出力する。制御情報発
生部105および音源パラメータ発生部106について
は、図3〜図8を参照して後述する。
【0023】楽音合成部107は、音源パラメータ発生
部106から出力された音源パラメータに基づいて楽音
信号を発生する。楽音合成部107から出力された楽音
信号は、不図示のサウンドシステムにより実際の楽音と
して放音される。
【0024】次に、図1の電子楽器の各部について、詳
細に説明する。まず、楽音合成部107について説明す
る。
【0025】図2は、管楽器をシミュレートする楽音合
成部107の回路図を示す。楽音合成部107は、励起
信号発生部250、ジャンクション部260、およびル
ープ部270を備えている。励起信号発生部250は管
楽器のマウスピース部に相当し、ループ部270は管体
部に相当する。ジャンクション部260は、マウスピー
ス部と管体部との間の接合部分に相当する。
【0026】励起信号発生部250は、加算器201、
リードフィルタ202、加算器203、スリット関数テ
ーブル204、乗算器205、グレアム関数テーブル2
06、ノイズ発生器207、ノイズフィルタ208、乗
算器209,210、および加算器211を備えてい
る。
【0027】励起信号発生部250は、音源パラメータ
発生部106から以下のようなパラメータを入力し、こ
れらに基づいて、マウスピース部から管体部に供給され
る音圧に相当する励起信号を生成し出力する。
【0028】(a)PRES:管楽器のマウスピースに
吹き入れられる息圧(プレッシャー)に相当するパラメ
ータである。 (b)EMBS:マウスピースへの口の当て方や噛み方
など(アンブシュア)に相当するパラメータである。 (c)RFC:マウスピース部のリードの周波数特性を
特定するパラメータである。設定された音色に応じた固
定値をとる。 (d)NFC0:ノイズフィルタの特性を定義するパラ
メータである。設定された音色に応じた固定値をとる。 (e)NLVL:ノイズのレベルを表すパラメータであ
る。
【0029】なお、これらの他にも、スリット関数テー
ブル204やグレアム関数テーブル206で用いるテー
ブルを指定する情報などがあるが、ここでは省略する。
【0030】リードフィルタ202は、マウスピース部
のリードの動特性を実現するフィルタである。パラメー
タRFCにより、リードフィルタ202の特性が定義さ
れる。
【0031】スリット関数テーブル204は、与えられ
た息圧に対するリードの変位量をシミュレートするため
の非線形テーブルである。グレアム関数テーブル206
は、息圧が大きくなったとき狭い管路で空気流の流速が
飽和して息圧と流速とが比例しなくなることをシミュレ
ートするものである。
【0032】ノイズ発生器207、ノイズフィルタ20
8、乗算器209,210、および加算器211は、励
起信号に、ノイズ成分を付加するためのものである。こ
れらは、管内の乱気流によるノイズの発生をシミュレー
トする。ノイズフィルタ208は、ノイズの性質を定義
するためのフィルタである。ノイズフィルタ208の特
性は、パラメータNFC0で定義される。ノイズのレベ
ルNLVLによりレベル制御されたノイズが、励起信号
に付加される。
【0033】以上のような構成の励起信号発生部250
により、息圧(プレッシャー)PRES、およびアンブ
シュアEMBSなどに応じた励起信号が生成され、加算
器211から出力される。加算器211から出力された
励起信号は、ジャンクション部260(加算器212,
213)を介して、ループ部270に供給される。
【0034】ループ部270は、加算器221,22
2、遅延回路223,224、LPF225,226、
乗算器227,228、および加算器229を備えてい
る。
【0035】ループ部270は、励起信号発生部250
から励起信号を入力するとともに、音源パラメータ発生
部106から以下のようなパラメータを入力し、これら
に基づいて、管体に空気流が吹き込まれて共鳴する動作
をシミュレートし、生成した楽音信号を出力する。
【0036】(a)DLY1,DLY2:遅延回路22
3,224の遅延時間を定義するパラメータである。こ
れらの遅延時間DLY1,DLY2は、シミュレートす
る管楽器の管体部の長さに対応する。 (b)LPFC1,LPFC2:LPF225,226
の特性を定義する特性パラメータ(フィルタ係数)であ
る。すなわち、シミュレートする管体部の両端部におけ
る音の反射特性を規定するパラメータである。 (c)LG1,LG2:乗算器227,228の乗数を
定義するパラメータである。すなわち、シミュレートす
る管体部の両端部における音の反射係数を規定するパラ
メータである。ここでは、設定された音色に応じた固定
値をとる。
【0037】以上のようなパラメータにより、管体部が
定義されたことになる。励起信号発生部250から出力
された励起信号は、加算器221,221により、ルー
プ部270に供給される。そして、加算器221→遅延
回路223→LPF225→乗算器227→加算器22
2→遅延回路224→LPF226→乗算器228→加
算器221というように循環する。これにより、管体部
に空気流が吹き込まれて共鳴する動作をシミュレートす
る。そして、ループ部270の適当な位置から最終的な
楽音信号を取出して出力する。
【0038】次に、このような楽音合成部107に与え
る音源パラメータの生成について説明する。
【0039】図3は、図1の操作子および制御情報発生
部の詳細なブロック構成を示す。図1と同一の付番は同
一のものを表す。なお、図1の演奏操作子101は、図
3では鍵盤101とした。また、図1の演奏補助操作子
群102は、図3では演奏補助操作子102−1〜10
2−nおよびピッチベンドホイール102Pに分けて記
載してある。
【0040】鍵盤101は、演奏者の演奏操作に応じ
て、キーオン/オフ信号、キーコードKC、およびタッ
チ情報などを出力する。演奏補助操作子102−1〜1
02−nは、ペダル、モジュレーションホイール、ある
いはブレスセンサなどであり、演奏者の操作に応じた操
作情報を出力する。
【0041】ピッチベンドホイール102Pは、楽音の
音高(ピッチ)を連続的に変化させる、いわゆるピッチ
ベンドを行なうための演奏補助操作子である。ピッチベ
ンドホイール102Pは、演奏者の操作に応じたピッチ
ベンド量を出力する。音色設定操作子103は、演奏者
の音色設定操作に応じた音色設定情報を出力する。
【0042】制御情報発生部105は、これらの操作子
101〜103から出力される各種の操作子情報に基づ
いて、以下に示すような制御情報を出力する。
【0043】(a)PKS:息圧(プレッシャー)PR
ESをキースケールする係数を表すプレッシャーキース
ケールパラメータである。 (b)EC:アンブシュア制御値を表すアンブシュアコ
ントロールパラメータである。 (c)PIC:ピッチ制御値を表すピッチコントロール
パラメータである。 (d)PRC:プレッシャー制御値を表すプレッシャー
コントロールパラメータである。
【0044】(e)PRSEG:プレッシャーPRES
を時間変化させるためのエンベロープ波形を指定するパ
ラメータである。 (f)P/EEG:ピッチとアンブシュアの両者を同じ
変化分で同時に時間変化させるためのエンベロープ波形
を指定するパラメータである。 (g)VIBEG:ピッチやアンブシュアに加算するビ
ブラート値を時間変化させるためのエンベロープ波形を
指定するパラメータである。
【0045】(h)VC:ビブラート制御値を表すビブ
ラートコントロールパラメータである。 (i)VLFO:ビブラートの周期を作る低周波信号を
指定するパラメータである。 (j)GLFO:グロールの周期を作る低周波信号を指
定するパラメータである。グロールとは、サキソフォン
などの管楽器の奏法の一種で息を震わせるようにする奏
法である。GLFOは、そのような効果を楽音に与える
ためのパラメータである。
【0046】(k)GC:グロールの制御値を表すグロ
ールコントロールパラメータである。 (l)NC:ノイズの制御値を表すノイズコントロール
パラメータである。 (m)LPF1EG:LPF225の特性を制御するフ
ィルタ係数LPFC1に関するエンベロープ波形を指定
するパラメータである。 (n)LPF1C:LPF225の特性を制御する制御
値を表すLPFコントロールパラメータである。
【0047】(o)LPF1CO:LPF225のカッ
トオフ周波数の基本的な値を指示するパラメータであ
る。 (p)LPF2EG:LPF226の特性を制御するパ
ラメータLPFC2に関するエンベロープ波形を指定す
るパラメータである。 (q)LPF2C:LPF226の特性を制御する制御
値を表すLPFコントロールパラメータである。
【0048】(r)LPF2CO:LPF226のカッ
トオフ周波数の基本的な値を指示するパラメータであ
る。 (s)KC:演奏者による鍵盤101の演奏操作に応じ
て出力されるキーコードである。 (t)PB:演奏者のピッチベンドホイールの操作に応
じたピッチベンド量である。
【0049】なお、上記のパラメータのうち、アンブシ
ュアコントロールEC、ピッチコントロールPIC、プ
レッシャーコントロールPRC、ビブラートコントロー
ルVC、グロールコントロールGC、ノイズコントロー
ルNC、およびLPFコントロールLPF1C,LPF
2Cは、演奏中の演奏者の操作に応じて変更されるパラ
メータである。その他のパラメータは、設定された音色
に応じた固定値をとるものとする。
【0050】図4および図5は、音源パラメータ発生部
の詳細な回路を示す。図4は、上記(a)〜(l)の各
パラメータを入力して、図2の楽音合成部107に、プ
レッシャーPRES、アンブシュアEMBS、およびノ
イズレベルNLVLを出力する部分である。図5は、上
記(m)〜(t)の各パラメータを入力して、図2の楽
音合成部107に、遅延時間DLY1,DLY2、およ
びフィルタ係数LPFC1,LPFC2を出力する部分
である。
【0051】図4において、401はプレッシャー用の
エンベロープ指定パラメータPRSEGに応じてエンベ
ロープ波形を出力するエンベロープジェネレータ、40
2はピッチとアンブシュア用のエンベロープ指定パラメ
ータP/EEGに応じてエンベロープ波形を出力するエ
ンベロープジェネレータ、403はビブラート用のエン
ベロープ指定パラメータVIBEGに応じてエンベロー
プ波形を出力するエンベロープジェネレータ、404は
ビブラート用の低周波指定パラメータVLFOに応じて
低周波信号を出力するLFO(低周波信号発生器)、4
05はグロール用の低周波指定パラメータGLFOに応
じて低周波信号を出力するLFOである。
【0052】プレッシャーPRESは、プレッシャーキ
ースケールPKS、プレッシャーコントロールPRC、
エンベロープジェネレータ401からのエンベロープ波
形、および加算器415からの出力を乗算することによ
って、生成される。加算器415からの出力は、プレッ
シャーPRESにグロールによる効果を与えるために、
乗算される。すなわち、グロールコントロールGCとエ
ンベロープジェネレータ405からのエンベロープ波形
を重み付けした信号とを乗算器414で乗算し、その乗
算結果に1を加算してグロール用の乗算係数を算出し、
乗算器411に入力させるようにしている。
【0053】アンブシュアEMBSは、アンブシュアコ
ントロールEC、エンベロープジェネレータ402から
のエンベロープ波形を重み付けした信号、および乗算器
416からの出力を重み付けした信号を加算器412に
より加算することによって、生成される。乗算器416
からの出力を重み付けした信号は、アンブシュアEMB
Sにビブラートの効果を与えるために加算される。すな
わち、ビブラート用のエンベロープジェネレータ403
からのエンベロープ波形、ビブラートコントロールV
C、およびビブラート用のLFO404からの低周波信
号を乗算器416により乗算し、それを重み付けして、
加算器412に入力させている。
【0054】PMODは、ピッチ変化量を表すパラメー
タであり、後述する図5の加算器510に入力する。ピ
ッチ変化量PMODは、ピッチコントロールPICを重
み付けした信号、エンベロープジェネレータ402から
のエンベロープ波形を重み付けした信号、および乗算器
416からの出力を重み付けした信号を加算器413に
より加算することによって、生成される。
【0055】ノイズレベルNLVLは、ノイズコントロ
ールNCとエンベロープジェネレータ405からのエン
ベロープ波形を重み付けした信号とを乗算器416で乗
算することによって、生成される。
【0056】図4に示すように、本実施例では、プレッ
シャーPRES、アンブシュアEMBS、およびピッチ
変化量PMODを生成するにあたって、エンベロープジ
ェネレータを用いているので、管楽器のタンギングの奏
法や、シャクリなどと呼ばれる木管系の楽器でのアタッ
ク時の独特の奏法がシミュレートできる。これらのエン
ベロープジェネレータでは、レベルやレートなどがキー
スケールされており、またキータッチによってこれらの
レベルやレートを制御することにより、様々な演奏表現
が可能となる。
【0057】また、アンブシュアEMBS、およびピッ
チ変化量PMODの生成に用いるエンベロープジェネレ
ータ402は兼用になっているので、重み付けを行なっ
て、それぞれを足し込むようにできる。
【0058】ビブラートに関しては、通常、ディレイビ
ブラート程度ができればよいため、遅れて立ち上がる波
形形状のエンベロープにより振幅が制御されている。当
然、遅れ時間、および立ち上がり時間などは、キースケ
ールされキータッチで制御される。ビブラートの波形に
関しては、LFO404により、レート(周波数)、オ
フセット、デプス(振幅深さ)などが与えられ、これら
のうち幾つかはキースケールも与えられる。これにより
振幅制御を受けたビブラート波形は、2つに分かれて重
み付けされ、アンブシュアEMBSおよびピッチ変化量
PMODの両者に対して加算される。
【0059】アンブシュアEMBSおよびピッチ変化量
PMODは、各々、楽音への反映の仕方に特徴がある。
ピッチ変化量PMODは、ほぼ単純に基本ピッチ周波数
だけを上下するため、すべての倍音も振幅はほとんど変
らずに周波数だけが移動する。このため、発生する楽音
はいわゆるシンセサイザ臭い人工的なものとなる。
【0060】アンブシュアEMBSは、多少のピッチの
変化と音質的な変化を楽音に与えることができる。アン
ブシュアEMBSは、木管楽器類でのリードの唇による
締め具合、あるいは金管楽器では唇の緊張の度合いを表
し、自然楽器(管楽器)でのビブラートやピッチベンド
奏法時のピッチ制御手段そのものといえる。
【0061】このため、リアルなピッチベンドやビブラ
ートは、アンブシュアEMBSを制御することによって
得られることになる。モデルや音作りによっては、アン
ブシュアEMBSだけでピッチを制御しようと思っても
大きなピッチの変化幅が得られない場合もあるので、物
理モデル音源においてはアンブシュアEMBSだけでな
く、ピッチ変化量PMODも同時にある程度の幅で制御
するのがよい。
【0062】以上のような理由から、本実施例では、1
つのエンベロープジェネレータ402で発生したエンベ
ロープ波形を重み付けしてそれぞれ加算器412,41
3にてアンブシュアEMBSおよびピッチ変化量PMO
Dに加算するようにしている。また、1つのLFO40
4からの低周波信号を重み付けしてそれぞれ加算器41
2,413にてアンブシュアEMBSおよびピッチ変化
量PMODに加算するようにしている。これにより、滑
らかで大きな振幅を持ち、かつ自然楽器的な質感を伴っ
たピッチベンドやビブラートを得ることができる。
【0063】また、図4において、グロール用LFO4
05は、プレッシャーPRESとノイズレベルNLVL
の両方を変調できるようになっており、それぞれ重み付
けができる。このように、単一の変調源から重みを付け
て複数のパラメータを制御できる利点は、例えば、プレ
ッシャーを変調することによる振幅変化、および音質変
化と同期させてノイズのレベルを変化させることができ
る、といったことにある。
【0064】このため、極端な場合は、プレッシャーP
RES、アンブシュアEMBS、ピッチ変化量PMO
D、およびノイズレベルNLVLに対する周期的変調を
すべて同期させたい場合もあり得る。このため、グロー
ル用LFO405とビブラート用LFO404は、互い
に同期して動作できるようになっている。420は、こ
れらのLFOを同期させて動作させる際の同期信号を与
えるスイッチである。
【0065】次に、図4の回路中のエンベロープジェネ
レータについて説明する。
【0066】図6は、図4で用いているエンベロープジ
ェネレータを示す。図4の3つのエンベロープジェネレ
ータは、いずれも、キーオン信号KON、EGパラメー
タ、キーコードKC、およびタッチ情報TOUCHを入
力し、これらに基づいてエンベロープ波形信号を生成出
力する。
【0067】キーオン信号KONは、エンベロープへ系
信号のスタートのタイミングを取るために用いる。EG
パラメータは、エンベロープ波形を指定するパラメータ
であり、上述のPRSEG,P/EEG,VIBEGで
ある。キーコードKCは、エンベロープ波形を音高によ
ってキースケーリングする場合に用いる。タッチ情報T
OUCHは、エンベロープ波形にキータッチを反映させ
る(レベルやレートの制御など)場合に用いる。
【0068】次に、図4の回路中で用いているLFOに
ついて説明する。
【0069】図7は、図4で用いているLFOを示す。
図4の2つのLFOは、いずれも、波形指定パラメータ
WAVE、周波数を規定するパラメータRATE、振幅
深さDEPTH、およびオフセットOFFSETを入力
し、これらに基づいて低周波信号を生成出力する。上述
のパラメータVLFO,GLFOは、これらのパラメー
タをまとめてVLFO,GLFOと総称したものであ
る。
【0070】図7において、波形発生部701は、WA
VEおよびRATEに基づいてLFOの波形信号を発生
する。乗算器702は、波形発生部701の出力と振幅
深さDEPTHとを乗算する。加算器703は、その乗
算結果にオフセットOFFSETを加算する。加算結果
が、LFO出力となる。具体的には、三角波の形状のL
FO出力が出力されるようになっている。
【0071】次に、図5を参照して、音源パラメータ発
生部の説明を続ける。
【0072】図5において、501は入力パラメータL
PF1EGにより指定されたエンベロープ波形を生成出
力するエンベロープジェネレータである。エンベロープ
ジェネレータ501から出力されたエンベロープ波形
は、加算器503で、LPFコントロールLPF1Cお
よびカットオフ周波数LPF1COと加算される。加算
結果FC1は、LPF225の最終的なカットオフ周波
数を示す。このカットオフ周波数FC1は、フィルタ係
数/遅延時間演算部505に入力する。フィルタ係数/
遅延時間演算部505は、カットオフ周波数FC1に基
づいて、LPF225のフィルタ係数LPFC1および
遅延時間FDLY1を出力する。
【0073】エンベロープジェネレータ502、加算器
504、およびフィルタ係数/遅延時間演算部506
は、上記と同様に、LPF226のフィルタ係数LPF
C2および遅延時間FDLY2を出力する。遅延時間F
DLY1とFDLY2とは、加算器507で加算され
る。
【0074】一方、KC→ディレイ長変換テーブル50
8は、キーコードKCを入力し、そのキーコードKCに
基づく遅延時間(遅延回路223,224の遅延時間の
トータル)を出力する。KC→ディレイ長変換テーブル
508からの遅延時間出力は、加算器509にて、加算
器507の加算結果と加算される。これにより、図2の
ループ回路270におけるトータルの遅延時間が得られ
る。
【0075】加算器510は、加算器509の加算結果
に、ピッチ変化量PMOD(図4の加算器413からの
出力)を加算する。そして、乗算器511により、ピッ
チベンド量PBを乗算する。加算器512は、この乗算
結果から加算器507の出力を減算する。以上により、
ループ回路270中のLPF225,226の位相遅延
量をも含めたトータルな遅延時間に対しピッチベンドを
かけて、再び遅延回路223,224の遅延時間に戻す
処理が行なわれたことになる。
【0076】加算器512の出力は、乗算器513で
(1−DLYRATIO)と乗算される。また、加算器
512の出力は、乗算器514でDLYRATIOと乗
算される。これにより、遅延時間を、遅延回路223の
遅延時間DLY1と遅延回路224の遅延時間DLY2
とに比例配分して、それぞれ出力する。加算器515
は、1−DLYRATIOを作成するためのものであ
る。
【0077】図8は、フィルタ係数/遅延時間演算部5
05,506の構成を示す。係数テーブル801は、カ
ットオフ周波数FC(FC1またはFC2)からフィル
タ係数LPFC(LPFC1またはLPFC2)を得る
ためのテーブルである。遅延時間テーブル802は、カ
ットオフ周波数FCから遅延時間(FDLY1またはF
DLY2)を得るためのテーブルである。
【0078】この実施例では、図2のLPF224,2
25は、図10の構成のLPFである。したがって、フ
ィルタ係数LPFCは図10の乗算器の乗数αである。
そこで、係数テーブル801における入出力の関係は、
具体的には、以下に示されるようになる。
【0079】カットオフ周波数FCはmビット、フィル
タ係数LPFC(=α)はnビットとし、0<LPFC
≦1とする。カットオフ周波数FCを80Hz〜20,
000Hzの範囲で可変とすると、ダイナミックレンジ
は、 20log(20000/80)=約48dB である。これは、8オクターブ程度の範囲となり、実際
上はこの程度の範囲を取れば十分である。フィルタ係数
LPFCはnビットで、0<LPFC≦1の範囲の値を
表すようにしているから、LPFCとFDLYは、下記
の数式1に基づいて得るようにする。
【0080】
【数1】
【0081】本実施例によれば、物理モデル音源のルー
プ回路中の遅延回路の遅延時間の制御を、そのループ回
路中のフィルタの位相遅延量をも考慮して行なっている
ので、正確なピッチベンドを実現できる。
【0082】なお、本発明は、特に物理モデル音源に適
用して効果を発揮するが、適用対象である音源は上記実
施例に限らない。また、フィルタは、LPFに限定され
ない。オールパスフィルタ(APF)、バンドパスフィ
ルタ(BPF)、ハイパスフィルタ(HPF)、あるい
はこれらの組み合わせであってもよい。
【0083】また、図4のLFO404,405は、低
周波信号を出力するものとしたが、その波形は、正弦
波、三角波、ランダム波など、どのようなものでもよ
い。
【0084】本実施例の電子楽器は、DSP(ディジタ
ルシグナルプロセッサ)やマイクロコンピュータを用い
て構成することもできる。
【0085】
【発明の効果】この発明によれば、物理モデル音源のル
ープ回路を構成する遅延回路とフィルタに関して、音高
データに基づく遅延時間にフィルタによる位相遅延分を
加算し、その加算結果に対して変化量データによる変更
を施して、再びフィルタによる位相遅延分を減算し、そ
の減算結果を遅延回路の遅延時間として設定するように
しているので、フィルタの位相遅延量をも考慮して音高
の変更制御を行なうことができる。
【0086】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る楽音信号発生装置
を適用した電子楽器のブロック構成図
【図2】 管楽器をシミュレートする楽音合成部の回路
【図3】 操作子および制御情報発生部の詳細なブロッ
ク構成図
【図4】 音源パラメータ発生部の詳細な回路図(その
1)
【図5】 音源パラメータ発生部の詳細な回路図(その
2)
【図6】 エンベロープジェネレータを示す図
【図7】 LFOを示す図
【図8】 フィルタ係数/遅延時間演算部の構成図
【図9】 物理モデルを用いた楽音信号形成装置の簡単
な回路図
【図10】 LPFの回路図
【符号の説明】
101…演奏操作子、102…演奏補助操作子群、10
3…音色設定操作子、104…制御部、105…制御情
報発生部、106…音源パラメータ発生部、107…楽
音合成部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発生する楽音の音高を指定する音高デー
    タ、および発生する楽音の音高を連続的に変化させる際
    の変化量を指定する変化量データを入力して、該音高デ
    ータにより指定された音高を該変化量データに基づいて
    連続的に変化させた音高の楽音信号を発生する楽音信号
    発生装置であって、 遅延時間によって楽音信号の音高が規定される遅延手段
    とフィルタ手段とを有するループ手段を備え、該ループ
    手段に励起信号を注入して循環させることにより楽音信
    号を発生する楽音信号発生手段と、 上記音高データに基づいて上記遅延手段の遅延時間を出
    力する手段と、 該遅延時間に上記フィルタ手段による位相遅延分を加算
    する手段と、 該加算結果に対して、上記変化量データによる変更を施
    す手段と、 該変更結果から上記フィルタ手段による位相遅延分を減
    算する手段と、該減算結果を上記楽音信号発生手段の遅
    延手段の遅延時間として設定する手段 とを備えたことを特徴とする楽音信号発生装置。
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