JP2674595B2 - 楽音波形信号形成装置 - Google Patents

楽音波形信号形成装置

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JP2674595B2
JP2674595B2 JP8155834A JP15583496A JP2674595B2 JP 2674595 B2 JP2674595 B2 JP 2674595B2 JP 8155834 A JP8155834 A JP 8155834A JP 15583496 A JP15583496 A JP 15583496A JP 2674595 B2 JP2674595 B2 JP 2674595B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器、音楽教
育装置、玩具等に利用される楽音波形信号形成装置に係
り、特に波形信号を循環させることにより発生すべき楽
音波形信号を形成する楽音波形信号形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置は、例えば特開昭6
3−40199号公報に示されるように、外部から入力
された励起制御信号と循環中の波形信号とを合成した合
成波形信号を非線形変換テーブルを用いて非線形変換し
て出力する励振回路部と、励振回路部から出力された波
形信号に所定時間遅延するなどの所定の信号処理を施し
て同励振回路部に帰還することにより発音すべき楽音の
ピッチに対応した共振周波数を得る信号伝達回路部とを
備え、前記励振回路部を管楽器のマウスピース部に対応
させるとともに、前記信号伝達回路部を管楽器の共鳴管
に対応させて、励振回路部及び信号伝達回路部を循環す
る波形信号を楽音波形信号として取り出すようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来の
装置にあっては、励振回路部における非線形変換は単一
の非線形テーブルのみにより固定的に行われるので、励
振回路部における非線形変換特性を変更することができ
ず、形成される楽音波形信号が、管楽器を充分良好にシ
ミュレートしたものでなかったり、単一種類又は限られ
た種類のものであった。すなわち、この従来装置は極め
て原理的なもので、電子楽器、音楽教育装置、玩具等の
装置に利用するためには不十分であり、以前から、かか
る原理を用いて、より良好かつ多種類の楽音波形信号を
発生することができる、楽音波形信号形成装置の実現が
望まれていた。
【0004】本発明は前記問題に対処するためになされ
たもので、その目的は、前記従来装置の原理を利用して
良好かつ多種類の楽音波形信号を形成出力できる楽音波
形信号形成装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願発明の構成上の特徴は、波形信号を循環させる
ことにより発生すべき楽音波形信号を形成する装置であ
って、前記循環中の波形信号を外部から入力した励起制
御信号に応じて変更して出力する励振回路部(図12の
100)と、前記励振回路部から出力された波形信号に
発音すべき楽音のピッチに応じた信号遅延を少なくとも
含む所定の信号処理を施して同励振回路部に帰還するこ
とにより同ピッチに対応した共振周波数を得る信号伝達
回路部(図12の200)とを備えた楽音波形信号形成
装置において、前記励振回路部内に、前記信号伝達回路
部から帰還された波形信号と前記外部から入力した励起
制御信号とを合成する合成手段(図12の151)と、
前記合成手段の出力に接続されたローパスフィルタ(図
12の152)と、前記ローパスフィルタの出力に接続
されて同ローパスフィルタからの信号を外部からの制御
信号を用いて非線形変換演算する演算手段(図12の1
54,図11の1412〜141n,1421〜142n
1431〜143n)とを設けたことにある。
【0006】
【作用】上記のように構成した本発明においては、励振
回路部の合成手段にて合成される波形信号と励起制御信
号とを、演奏者からリードに付与される口内圧力とリー
ド楽器の共鳴管からマウスピース部に帰還される音波と
にそれぞれ対応させれば、合成手段の出力信号をリード
の前後の差圧を表す信号とすることができる。そして、
この差圧を表す信号をローパスフィルタを通すことによ
り、リードの振動特性、例えば質量のために高い周波数
成分の圧力変動に対して応答が悪くなることをシミュレ
ートさせることができる。さらに、演算手段による非線
形変換特性をリードの付与圧力に対する変位量の特性と
すれば、演算手段の出力信号を前記差圧に対するリード
の変位量すなわちリードとマウスピースとの間に形成さ
れる空気通路面積に対応させることができる。これによ
り、マウスピース内の空気流速を正確に表す信号を形成
できるようになる。また、この場合、演算手段は、ロー
パスフィルタからの信号を外部からの制御信号を用いて
非線形変換演算するので、非線形変換を種々の特性で行
うことができる。
【0007】
【発明の効果】上記作用説明からも理解できるとおり、
本発明によれば、合成手段、ローパスフィルタ及び演算
手段によりマウスピース内の空気流速を正確に表す信号
を形成できるので、マウスピース内の空気の変化状態を
考慮して管楽器音に対応した良好な楽音波形信号を形成
できる。また、外部から演算手段に与えられる制御信号
を種々に変更することにより、非線形変換を種々の特性
で行うことができるので、簡単な構成で多彩な楽音波形
信号を形成できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
a.基本的な楽音波形信号形成装置への適用例 まず、本発明の適用される基本的な楽音波形信号形成装
置を備えた電子楽器について説明する。
【0009】この電子楽器は、図1に示すように、演奏
情報発生部10、音色情報発生部20及び楽音制御信号
発生部30を備え、演奏情報発生部10からの演奏情報
及び音色情報発生部20からの音色情報に基づいて楽音
制御信号発生部30から発生される楽音制御信号を、励
振回路部100及び信号伝達回路部200からなる楽音
波形信号形成装置へ供給して楽音波形信号を形成するよ
うにしたものである。
【0010】演奏情報発生部10は、音階に対応した複
数の鍵からなる鍵盤、口で操作されるマウスコントロー
ラ、回転操作されるホイール、足により操作されるフッ
トペダル等の各種演奏操作子と、これらの演奏操作子の
各操作状態、例えば操作の有無、操作速度、操作位置、
操作深さ、操作圧力等をそれぞれ検出する各種検出回路
とを備え、前記検出結果を演奏情報として出力する。音
色情報発生部20は音色種類を選択する音色選択スイッ
チ、音の明るさ及び暗さなどを選択するボリュームなど
の操作子と、同操作子の各操作状態を検出する検出回路
とを備え、前記音色種類、音の明るさ及び暗さ等を表す
音色情報を出力する。楽音制御信号発生部30は例えば
マイクロコンピュータ、楽音制御パラメータを記憶する
テーブル等により構成され、前記演奏情報及び音色情報
に応じて前記テーブルを参照して、発生楽音のピッチを
表すピッチ制御信号PCNTと、循環波形信号を起動さ
せるため及び該起動された循環波形信号を継続させるた
めの励起制御信号ECNTと、発生楽音の音色、効果等
を制御するための音色制御信号TCNTとを出力する。
ただし、この音色制御信号TCNTは複数種類からな
り、本実施例では、個々の各信号をTCNTX(Xは数
字サフィックスである)と表すものとする。
【0011】また、電子管楽器に本発明を適用した場合
には、該管楽器の演奏部から前記各種演奏情報を得るよ
うにする。さらに、前記演奏情報発生部10及び音色情
報発生部20として、他の楽器、自動演奏装置等を採用
し、同他の楽器、自動演奏装置等から楽音制御信号発生
部30に演奏情報及び音色情報が供給されるようにした
り、また他の楽器、自動演奏装置内にて前記各種楽音制
御信号が形成されるようにして、同楽音制御信号が励振
回路部100及び信号伝達回路部200からなる楽音波
形信号形成装置へ直接供給されるようにしてもよい。
【0012】励振回路部100は減算器101と非線形
変換回路102とからなる。減算器101は波形信号の
帰還路をなす信号ラインL2からの波形信号から励起制
御信号ECNTを減算することにより両信号を合成出力
し、非線形変換回路102は前記合成波形信号を非線形
変換して波形信号の入力路をなす信号ラインL1へ出力
するものである。これにより、励振回路部100は管楽
器におけるマウスピース部、弦楽器における弦に振動が
加えられる部分等の波形信号の形成状態がシミュレート
される。なお、減算器101は、励起制御信号PCNT
と信号ラインL2からの波形信号の正負の符号を考慮す
ることにより、加算器で構成しても等価である。
【0013】信号伝達回路部200は信号ラインL1上
の波形信号を遅延して信号ラインL2へ帰還するもの
で、該帰還路にはローパスフィルタ201及び遅延回路
202が介装されている。ローパスフィルタ201は各
楽器の共鳴部における波形信号の共鳴をシミュレートす
るものである。遅延回路202は波形信号の循環周期す
なわち発生楽音波形信号のピッチを決定するもので、ピ
ッチ制御信号PCNTによりその遅延時間が可変制御さ
れるようになっている。そして、信号ラインL1,L2
上の波形信号が出力信号として取り出されるようになっ
ている。
【0014】次に、上記のように構成した電子楽器の動
作を説明する。演奏情報発生部10からの各種演奏情報
及び音色情報発生部20からの音色情報が楽音制御信号
発生部30へ供給されると、同制御信号発生部30はピ
ッチ制御信号PCNT、励起制御信号ECNT及び音色
制御信号TCNTをそれぞれ出力する。励起制御信号E
CNTは励振回路部100の減算器101にて信号ライ
ンL2からの帰還信号としての波形信号と演算されて非
線形変換回路102へ供給され、該演算結果は非線形変
換回路102にて非線形変換されて信号ラインL1に出
力される。
【0015】この信号ラインL1上の波形信号は信号伝
達回路部200に供給され、同信号はローパスフィルタ
201にて変形されるとともに、遅延回路202にて遅
延されて、励振回路部100の減算器101へ帰還され
る。かかる場合、遅延回路202は前記ピッチ制御信号
PCNTにより制御されて、演奏情報発生部10にて指
定された音高に対応した時間だけ波形信号を遅延するの
で、励振回路部100から出力された波形信号が信号ラ
インL1,L2を介して再び同回路部100へ帰還され
るまでの時間は前記指定音高に対応したものとなり、信
号ラインL1,L2上の波形信号は前記指定音高に対応
した基本周波数(共振周波数)を有するものとなる。そ
の結果、前記指定された音高の楽音波形信号が継続して
発生されることなる。
【0016】基本的には、図1の電子楽器は上述のよう
に動作するが、励振回路部100内の非線形変換回路1
02は下記(1)〜(4)のように種々に構成されている。
【0017】(1) 複数非線形テーブル出力合成型 この型に属する非線形変換回路102は、図2に示すよ
うに、並列接続された変換特性の異なる非線形テーブル
1111,1112を備えており、テーブル1111,11
2の各入力及び各出力側には加算器1121,1122
び乗算器1131,1132がそれぞれ接続されている。
加算器1111,1112は減算器101により合成され
た合成波形信号と各音色制御信号TCNT11,TCNT
12とをそれぞれ入力し、両入力信号を加算して非線形テ
ーブル1111,1112へそれぞれ出力するものであ
る。乗算器1131,1132は非線形テーブル1111,
1112の各出力と各音色制御信号TCNT21,TCNT
22とをそれぞれ入力するとともに、両入力信号を乗算し
て加算器114に出力するものである。加算器114は
乗算器1131,1132からの出力信号を合成するもの
で、該合成出力を信号ラインL1に出力するものであ
る。
【0018】かかる構成により、加算器1121,112
2へ入力される各音色制御信号TCNT11,TCNT12
び乗算器1131,1132へ入力される各音色制御信号
TCNT21,TCNT22のいずれかを変更すると、非線
形テーブル1111,1112の各入力及び各出力に対応
する波形信号が変更制御されるので、加算器114にて
合成されるとともに信号ラインL1に出力される波形信
号が各音色制御信号TCNT11,TCNT12,TCNT
21,TCNT22に応じて変更制御される。このことは、
非線形変換回路102が各音色制御信号TCNT11,
CNT12,TCNT21,TCNT22に応じて種々の非線形
変換を減算器101からの合成信号に施すことを意味
し、その結果、励振回路部100及び信号伝達回路部2
00を循環する波形信号が音色制御信号TCNT11,
CNT12,TCNT21,TCNT22に応じて種々に変更制
御されるようになる。
【0019】また、前記図2の加算器114を、図3に
示すように、乗算器115で置換するようにしてもよ
い。これによれば、乗算器115が、乗算器1131
介して非線形テーブル1111から供給される波形信号
と、乗算器1132を介して非線形テーブル1112から
供給される波形信号とを乗算することにより、異なる非
線形変換した各波形信号を合成するとともに、該合成波
形信号を信号ラインL1へ出力することになる。その結
果、かかる場合も、前記図2の非線形変換回路102の
場合と同様に、励振回路部100及び信号伝達回路部2
00を循環する波形信号が音色制御信号TCNT11,
CNT12,TCNT21,TCNT22に応じて種々に変更制
御されるようになる。
【0020】また、前記非線形変換回路102を、図4
に示すように、変換特性をそれぞれ異にする3個以上多
数の非線形テーブル1111〜111nを並列に接続する
ように構成してもよい。かかる場合も、非線形テーブル
1111〜111nの各入力側には加算器1121〜11
nが接続され、同加算器1121〜112nは減算器1
01からの合成波形信号と各音色制御信号TCNT11
TCNT1nとをそれぞれ加算して非線形テーブル111
1〜111nへ出力する。非線形テーブル1111〜11
nの各出力側には乗算器1131〜113nがそれぞれ
接続され、同乗算器1131〜113nは非線形テーブル
1111〜111nの各出力に各音色制御信号TCNT21
〜TCNT2nをそれぞれ乗算して、各乗算結果を加算器
1142〜114nにそれぞれ出力する。加算器1142
〜114nは合成手段として機能するもので、前記各乗
算結果を合算して信号ラインL1へ出力する。その結
果、かかる場合も、前記図2及び図3の非線形変換回路
102の場合と同様に、励振回路部100及び信号伝達
回路部200を循環する波形信号が音色制御信号TCN
11〜TCNT1n,TCNT21〜TCNT2nに応じて種
々に変更制御されるようになる。なお、この図4の非線
形変換回路102においても、合成手段としての加算器
1142〜114nを前記図3の場合と同様に乗算器でそ
れぞれ置換してもよい。
【0021】さらに、前記図2〜図4の加算器1121,
1122・・・112n及び乗算器1131,1132・・
・113nは少なくともいずれか一つのみが存在すれば
よく、加算器1121,1122・・・112n及び乗算器
1131,1132・・・113nを適宜削除するようにし
てもよい。また、加算器1121,1122・・・112n
を減算器、乗算器、除算器等のその他の演算手段に変更
したり、乗算器1131,1132・・・113nを除算
器、加算器、減算器等のその他の演算手段に変更したり
してもよい。
【0022】(2) 複数非線形テーブル直列型 この型に属する非線形変換回路102は、図5に示すよ
うに、減算器101からの合成波形信号を入力する非線
形テーブル1211と、同テーブル1211に直列接続さ
れた変換特性の異なる非線形テーブル1212とを備え
ている。非線形テーブル1211,1212の各出力側に
は乗算器1221,1222がそれぞれ接続され、乗算器
1221は非線形テーブル1211の出力に音色制御信号
TCNT1を乗算して非線形テーブル1212に供給し、
乗算器1222は非線形テーブル1212の出力に音色制
御信号TCNT2を乗算して信号ラインL1へ出力す
る。
【0023】かかる構成により、乗算器1221,122
2へ入力される各音色制御信号TCNT1,TCNT2のい
ずれかを変更すると、非線形テーブル1211,1212
の各出力に対応する波形信号が変更制御されるので、信
号ラインL1に出力される波形信号が各音色制御信号T
CNT1,TCNT2に応じて変更制御される。このこと
は、非線形変換回路102が各音色制御信号TCNT1,
TCNT2に応じて種々の非線形変換を減算器101か
らの合成波形信号に施すことを意味し、その結果、励振
回路部100及び信号伝達回路部200を循環する波形
信号が音色制御信号TCNT1,TCNT2に応じて種々
に変更制御されるようになる。
【0024】また、前記図5の乗算器1221,1222
を、図6に示すように、加算器1231,1232で置換
するようにしてもよい。これによれば、加算器1231,
1232が非線形テーブル1211,1212の各出力を各
音色制御信号TCNT1,TCNT2に応じて変更制御す
るので、かかる場合も、前記図5の非線形変換回路10
2の場合と同様に、励振回路部100及び信号伝達回路
部200を循環する波形信号が音色制御信号TCNT1,
TCNT2に応じて種々に変更制御されるようになる。
【0025】また、前記非線形変換回路102を、図7
に示すように、変換特性をそれぞれ異にする3個以上多
数の非線形テーブル1211〜121nを直列に接続する
ように構成してもよい。かかる場合も、非線形テーブル
1211〜121nの各出力側には乗算器1221〜12
nが接続され、同乗算器1221〜122nは非線形テ
ーブル1211〜121nの各出力を各音色制御信号TC
NT1〜TCNTnに応じて変更制御するので、励振回路
部100及び信号伝達回路部200を循環する波形信号
が音色制御信号TCNT1〜TCNT2に応じてより複雑
に種々に変更制御されるようになる。なお、かかる場合
の乗算器1221〜122nを加算器でそれぞれ置換する
ようにしてもよい。
【0026】また、前記非線形変換回路102を、図8
に示すように、該複数非線形テーブル直列型と前記複数
非線形テーブル出力合成型とを組み合わせるようにして
もよい。この非線形変換回路102は直列接続された変
換特性の異なる非線形テーブル12111,1212,12
31を備えるとともに、該非線形テーブル12111,
212,12131のうちの非線形テーブル12111,12
31にそれぞれ並列に接続された変換特性の異なる非線
形テーブル12112,12132を備えている。
【0027】非線形テーブル12111,12112の各出
力には、両テーブル12111,12112出力に音色制御
信号TCNT11,TCNT12を乗算する乗算器12211,
12212がそれぞれ接続され、両乗算器12211,12
12の各出力は加算器124に接続されている。加算器
124は前記両乗算器12211,12212の各出力を合
成して非線形テーブル1212に供給する。非線形テー
ブル1212の出力は乗算器1222を介して加算器12
1,1252に接続されている。乗算器1222には音
色制御信号TCNT2が供給されており、同乗算器12
2は非線形テーブル1212の出力に音色制御信号TC
NT2を乗算して加算器1251,1252に供給する。
加算器1251,1252には音色制御信号TCNT31,
TCNT32がそれぞれ供給されており、同加算器125
1,1252は乗算器1222からの出力に音色制御信号
TCNT31,TCNT32をそれぞれ加算して非線形テー
ブル12131,12132に供給する。
【0028】非線形テーブル12131,12132の各出
力には、両テーブル12131,12132出力に音色制御
信号TCNT41,TCNT42を乗算する乗算器12231,
12232がそれぞれ接続され、両乗算器12231,12
32の各出力は加算器126に接続されている。加算器
126は前記両乗算器12231,12232の各出力を合
成して信号ラインL1へ出力する。かかる場合も、非線
形テーブル12111,12112,1212,12131,12
32の各入力側及び出力側に接続した乗算器12211,
12212,1222,12231,12231及び加算器12
4,1251,1252,126が、音色制御信号TCNT
11,TCNT12,TCNT2,TCNT31,TCNT32,TC
NT41,TCNT42に応じて、同テーブル12111,12
12,1212,12131,12132の入力信号及び出力信
号をそれぞれ変更制御するので、かかる場合も、励振回
路部100及び信号伝達回路部200を循環する波形信
号が、音色制御信号TCNT11,TCNT12,TCNT2,
TCNT31,TCNT32,TCNT41,TCNT42に応じ
てより複雑に種々に変更制御されるようになる。
【0029】さらに、この型の非線形変換回路102に
おいても、前記図5〜図8の加算器及び乗算器は少なく
ともいずれか一つのみが存在すればよく、前記加算器及
び乗算器を適宜削除するようにしてもよい。また、前記
各加算器を減算器、乗算器、除算器等のその他の演算手
段に変更したり、前記各乗算器を除算器、加算器、減算
器等のその他の演算手段に変更したりしてもよい。
【0030】(3) 複数非線形テーブル選択組合せ型 この型に属する非線形変換回路102は、図9に示すよ
うに、減算器101からの合成波形信号を入力する非線
形テーブル1311と、同テーブル1311に直列接続さ
れるとともに互いに並列接続された変換特性のそれぞれ
異なる非線形テーブル13121,13122とを備えてい
る。非線形テーブル1311,13121,13122の各出
力はセレクタ132の信号入力端子に接続されており、
同セレクタ132は、その選択制御入力端子に供給され
る音色制御信号TCNT1に応じて、前記非線形テーブ
ル1311,13121,13122の各出力のいずれか一つ
を信号ラインL1へ出力する。
【0031】このように構成した非線形変換回路102
において、セレクタ132が音色制御信号TCNT1
応じて非線形テーブル1311の出力を選択出力する場
合には、非線形変換回路102が、非線形テーブル13
1の変換特性に応じて、減算器101からの合成波形
信号を非線形変換して信号ラインL1へ出力する。セレ
クタ132が音色制御信号TCNT1に応じて非線形テ
ーブル13121の出力を選択出力する場合には、非線形
変換回路102が、非線形テーブル1311と非線形テ
ーブル13121との合成変換特性に応じて、減算器10
1からの合成波形信号を非線形変換して信号ラインL1
へ出力する。セレクタ132が音色制御信号TCNT1
に応じて非線形テーブル13122の出力を選択出力する
場合には、非線形変換回路102が、非線形テーブル1
311と非線形テーブル13122との合成変換特性に応
じて、減算器101からの合成波形信号を非線形変換し
て信号ラインL1へ出力する。このように、非線形変換
回路102は、音色制御信号TCNT1に応じて非線形
テーブル1311,13121,13122の組合せ状態を変
えることにより、非線形変換特性を種々に変更するの
で、励振回路部100及び信号伝達回路部200を循環
する波形信号が、音色制御信号TCNT1に応じて種々
に変更制御されるようになる。
【0032】また、この型の非線形変換回路102とし
ても、図10に示すように、多くの非線形テーブルを利
用して変換特性をさらに自由に変更できるようにするこ
ともできる。この場合、非線形変換回路102は減算器
101からの合成波形信号をそれぞれ入力する並列に接
続されかつ変換特性の異なる複数の非線形テーブル13
11〜1311nを備えている。これらの非線形テーブル
13111〜1311nの各出力は前記合成波形信号ととも
にセレクタ1321の信号入力端子に接続され、同セレ
クタ1321はその選択制御入力端子に供給される音色
制御信号TCNT1に応じて前記合成波形信号出力及び
非線形テーブル13111〜1311nの各出力のいずれか
一つを選択出力する。このセレクタ1321の出力は並
列に接続されかつ変換特性の異なる複数の非線形テーブ
ル13121〜1312nにそれぞれ接続されており、同非
線形テーブル13121〜1312nの各出力はセレクタ1
321の出力と共にセレクタ1322の信号入力端子に接
続されている。セレクタ1322はその選択制御入力端
子に供給される音色制御信号TCNT2に応じて前記セ
レクタ1321の出力及び非線形テーブル13121〜1
312nの各出力のいずれか一つを選択して、信号ライン
L1に出力するものである。。
【0033】この場合も、前記図9の非線形変換回路1
02の場合と同様、音色制御信号TCNT1,TCNT2
に応じて、非線形テーブル13111〜1311nと非線形
テーブル13121〜1312nとの各組合せ状態が変更制
御されるので、非線形変換回路102の変換特性が種々
変更され、励振回路部100及び信号伝達回路部200
を循環する波形信号が、音色制御信号TCNT1,TC
NT2に応じてより複雑に種々に変更制御されるように
なる。
【0034】なお、この型の非線形変換回路102にお
いて、非線形テーブル群とセレクタとからなる直列回路
を、さらに直列に複数段接続するようにしてもよい。
【0035】(4) 級数演算型 この型の非線形変換回路102は、図11に示すよう
に、減算回路102からの合成波形信号xを級数演算す
ることにより、同波形信号を非線形変換するようにして
いる。この非線形変換回路102は合成波形信号xを必
要な次数まで順次乗算する乗算器1412〜142nと、
前記合成波形信号x及び前記各乗算結果x2,x3,・・
・xnに係数a1,2・・・anを乗算する乗算器1421
〜142nと、各項を順次加算する加算器1431〜14
nとを備え、加算器143nから信号ラインL1へ合成
波形信号xを下記数1に基づいて変換した波形信号Yを
出力するようしている。
【0036】
【数1】Y=a0+a1x+a22 +・・・+ann かかる場合、係数a0,a1,2・・・anは前記音色制御
信号TCNTXに対応するもので、図1の楽音制御信号
発生部30から出力されるものである。
【0037】かかる構成の非線形変換回路102におい
ては、前記式の係数a0,a1,2・・・anの与え方によ
って合成波形信号xを任意の値に変更可能であるので、
係数a0,a1,2・・・anの与え方により、種々の非線
形変換が実行される。その結果、非線形変換回路102
の変換特性が種々に変更されることになり、励振回路部
100及び信号伝達回路部200を循環する波形信号
が、音色制御信号TCNTXに応じてより複雑に種々に
変更制御されるようになる。
【0038】b.他の楽音波形信号形成装置への適用 次に、上記基本的な楽音波形信号形成装置を変形した他
の楽音波形信号形成装置への本発明の適用について説明
しておく。
【0039】(1) 図12はクラリネット、サックス等の
管楽器の楽音信号の形成に最適な楽音波形信号形成装置
を示しており、この楽音波形信号形成装置は、上記基本
的な楽音波形信号形成装置と同様に、励振回路部100
及び信号伝達回路部200を備えるとともに、両回路部
100,200間にループ回路部300を備えている。
【0040】励振回路部100は減算器151を有し、
同減算器151は、信号ラインL2を介して帰還される
波形信号から励起信号ECNTを減算する。かかる場
合、前記各信号を図13の管楽器のマウスピース部のモ
デルに対応させると、前記帰還された波形信号は共鳴管
からマウスピース部に帰還されて来た振動波の圧力Qに
対応し、かつ前記励起信号ECNTは口内圧力Pに対応
しており、減算器151の出力信号がマウスピース41
のリード42を変位させるための差圧を表すことにな
る。
【0041】減算器151の出力にはローパスフィルタ
152が接続されており、同フィルタ152は前記差圧
信号の高域成分を除去して出力する。これは、リード4
2が高域成分に応答しないためである。ローパスフィル
タ152の出力には加算器153が接続されており、同
加算器153は前記ローパスフィルタ152の出力と音
色制御信号TCNTとを加算して非線形変換回路154
に出力する。かかる場合、この音色制御信号TCNT1
は管楽器演奏における唇の構え、締め等を表すアンブシ
ュールに対応するものであるとともに、非線形変換回路
154は付与された圧力に対するリード42の変位量を
シミュレートするもので、基本的には図14のような入
出力特性を有している。これにより、非線形変換回路1
54の出力はマウスピース41のリード42部における
空気通路面積を表す信号となる。また、この非線形変換
回路154は図2〜図11の回路で構成されていて、そ
の入出力特性は、前記基本特性を保ちながら、同変換回
路154に入力されている音色制御信号TCNT2に応
じて変更されるものである。この非線形変換回路154
の出力は乗算器155の一方の入力に接続されている。
【0042】また、乗算器155の他方の入力には減算
器151からの差圧信号が非線形変換回路156を介し
て供給されている。この非線形変換回路156は、差圧
が大きくなっても狭い管路では流速が飽和して差圧と流
速とが比例しないことをシミュレートするもので、基本
的には図15のような入出力特性に設定されている。ま
た、この非線形変換回路156は図2〜図11の回路で
構成されていて、その入出力特性は、前記基本特性を保
ちながら、同変換回路156に入力されている音色制御
信号TCNT3に応じて変更されるものである。これに
より、マウスピース41内のリード42部における差圧
が流速に与える影響を考慮して補正された差圧信号が乗
算器155の他方の入力に供給されることになる。そし
て、乗算器155は両入力に供給された信号、すなわち
リード42部における空気通路面積を表す信号と補正さ
れた差圧信号とを乗算して出力するので、同乗算器15
5の出力信号はマウスピース41内のリード42部にお
ける空気流速を表す信号となる。乗算器155の出力は
乗算器157の入力に接続されており、同乗算器157
は前記空気流速を表す信号にマウスピース41内のイン
ピーダンス(空気抵抗)を表す固定係数Kを乗算して、
該乗算結果を音圧信号として信号ラインL1を介してル
ープ回路部300に供給する。
【0043】信号伝達回路部200は信号ラインL1,
L2間に接続されたローパスフィルタ211、ハイパス
フィルタ212及び遅延回路213を備えている。ロー
パスフィルタ211及びハイパスフィルタ212におい
ては、そのカットオフ周波数がピッチ制御信号PCNT
すなわち発生楽音の音高に応じて変更制御されるように
なっている。なお、かかる場合、ハイパスフィルタ21
2を省略することもできる。遅延回路213について
は、上記図1の基本的な回路例の場合と全く同じであ
る。また、信号ラインL1には空気中の楽音の放射特性
をシミュレートするためのバンドパスフィルタ401が
接続され、同フィルタ401から波形信号が出力される
ようになっている。
【0044】ループ回路部300は各信号ラインL1,
L2内に挿入された加算器301,302により構成さ
れる。加算器301はその一方の入力に信号ラインL1
から供給される波形信号とその他方の入力に信号ライン
L2から供給される波形信号とを加算して信号ラインL
1へ出力し、加算器302はその一方の入力に信号ライ
ンL2から供給される波形信号とその他方の入力に信号
ラインL1から供給される波形信号とを加算して信号ラ
インL2へ出力するものである。これにより、図13に
示すように、マウスピース41とリード42との間隙直
後における入力流速による入射波W1及び共鳴管からの
反射波W2の合成として、管内の圧力発生状態がシミュ
レートされる。
【0045】上記のように構成した楽音波形信号形成装
置においては、上記基本的な楽音波形信号形成装置と同
様に、励振回路部100にて、励起制御信号ECNT及
び減算器151の作用により、波形信号が信号ラインL
1,L2上に励起されるとともに同ラインL1,L2上
を循環する波形信号が持続制御される。また、この励振
回路部100においては、アンブシュールを表す音色制
御信号TCNT1、非線形変換回路154,156等の
作用によって、マウスピース41及びリード42の作用
をシミュレートするために、より具体的に波形信号の励
起制御が行われる。そして、このようにして励起された
波形信号はループ回路部300及び信号伝達回路部20
0へ出力され、ループ回路部300においてマウスピー
ス41及びリード42の近傍の入力波W1及び反射波W
2の状態がシミュレートされるとともに、信号伝達回路
部200において遅延回路213にて発生楽音のピッチ
が決定され、かつローパスフィルタ211及びハイパス
フィルタ212の作用により共鳴管内の音響波形信号の
状態がシミュレートされる。
【0046】その結果、この楽音波形信号形成装置にお
いては、クラリネット、サックス等の楽音がより具体的
にシミュレートされるので、これらの管楽器によく似た
楽音を得ることができる。また、かかる場合でも、非線
形変換回路154,156は、前述のように、図2〜図
11のような回路で構成され、それらの非線形特性が図
14及び図15に示す特性を基本としながら音色制御信
号TCNT2,TCNT3に応じて種々に変更制御される
ので、高品質な種々の管楽器音の発生が可能となる。
【0047】(2) 図16は金管楽器音信号の形成に最適
な楽音波形信号形成装置を示しており、かかる場合も、
同装置は、上記図12の楽音波形信号形成装置の場合と
同様に、励振回路部100、信号伝達回路部200及び
ループ回路部300により形成されているとともに、楽
音制御信号発生部30(図1)からは、発生楽音の周波
数に対応するピッチ制御信号PCNT、口内圧力を表す
励振制御信号ECNT、及び種々の音色制御信号TCN
1,TCNT2が出力されている。
【0048】励振回路部100は加算器161及び減算
器162を有する。加算器161は、信号ラインL2か
ら入力され、微小時間だけ波形信号を遅延する遅延回路
163を介して供給される波形信号と、励振制御信号E
CNTとを加算することにより、唇を押し開ける圧力を
表す信号を出力する。加算器161の出力はローパスフ
ィルタ164に接続されており、同フィルタ164は供
給された前記信号の高域成分を除去して出力する。かか
る場合、ローパスフィルタ164には音色制御信号TC
NT1が供給されており、同制御信号TCNT1により、
ローパスフィルタ164のカットオフ周波数やレゾナン
ス(共振)周波数が制御される(図17参照)。これ
は、金管楽器において唇の締め等により発生楽音の周波
数が制御されることをシミュレートするもので、このロ
ーパスフィルタ164は信号伝達回路部200における
波形信号の遅延時間とともに、信号ラインL1,L2に
よる信号循環路における発振周波数を制御して発生楽音
の周波数を制御する役割を果たす。ローパスフィルタ1
64の出力には、図2〜図11の回路で構成されるとと
もに音色制御信号TCNT2により制御される非線形変
換回路165が接続されている。この非線形変換回路1
65は前記圧力に対する唇の開き具合いをシミュレート
するもので、基本的には図18のような入出力特性を有
している。これにより、非線形変換回路165の出力は
唇の間隙面積を表す信号となる。この非線形変換回路1
65の出力は乗算器166の一方の入力に接続されてい
る。
【0049】乗算器166の他方の入力には減算器16
2からの信号が供給されている。減算器162は励振制
御信号ECNT(口内圧力を表す)から遅延回路163
からの波形信号を減算して出力するもので、該減算によ
り同減算器162からは乗算器166に唇の前後の圧力
差を表す信号が供給される。そして、乗算器166がこ
の減算器162からの前記圧力差を表す信号と、前記非
線形変換回路165からの前記間隙面積を表す信号とを
乗算して空気流速を表す信号を算出し、該算出信号を信
号ラインL1を介してループ回路部300に供給する。
これにより、ループ回路部300には、金管楽器のマウ
スピースにおける音波をシミュレートした波形信号が供
給されることになる。
【0050】ループ回路部300は、加算器311,3
12により、上記図12の楽音波形信号形成装置と全く
同様に構成されており、前述のように、マウスピース内
における空気流の変化状態をシミュレートしている。
【0051】信号伝達回路部200は、波形信号を加算
合成して出力する加算器221〜223、波形信号に固
定係数K(=Kn,n-1・・・K1)を乗算する乗算器2
24及び波形信号を遅延する遅延回路225を一組とし
てn段からなる梯子状回路と、波形信号を遅延する遅延
回路226と、波形信号に固定係数「−1」を乗算する
乗算器227とからなるケリー−ロッフバウム(Kelly-
Lochbaum)型格子のカスケード回路を有する。このカス
ケード回路は円錐状の管体中における音波の伝播を近似
するもので、よく音声合成に利用されるものである。か
かる場合、各遅延回路225,225・・・,226の
各遅延時間はピッチ制御信号PCNTにより制御され、
各遅延回路225,225・・・,226の合計が発生
楽音の周波数に対応する。さらに、このカスケード回路
の端部には上記図1の基本的構成例の場合と同種のロー
パスフィルタ228が介装されるとともに、同フィルタ
228の入力側から上記図12の場合と同様にしてバン
ドパスフィルタ401を介して波形信号が出力されるよ
うになっている。
【0052】このように構成した楽音波形信号形成装置
は、上記図12の楽音波形信号形成装置とほぼ同様に動
作し、金管楽器における音響波形信号の発生状態、伝達
状態がより具体的にシミュレートされ、実際の金管楽器
によく似た楽音を得ることができる。また、この場合
も、発生される楽音波形信号は音色制御信号TCN
1,TCNT2に応じて種々に変更制御される。
【0053】また、この楽音波形信号形成装置におい
て、図19に示すように、励振回路部100内の減算器
162と乗算器166との間にも図2〜図11に示すよ
うな非線形変換回路167を挿入するようにしてもよ
い。この非線形変換回路167は、上記図12における
楽音波形信号形成装置の場合と同様に、空気流速の飽和
をシミュレートするもので、基本的には図20のような
入出力特性に設定されているとともに、音色制御信号T
CNT3に応じて前記特性が変更されるようになってい
る。これにより、乗算器166の乗算結果に、より正確
な空気の流れが考慮されることになり、金管楽器のマウ
スピースのシミュレートがより正確になって、前記場合
よりも実際の金管楽器に似た楽音信号の形成が可能とな
る。
【0054】(3) 図21は実際の自然楽器音をシミュレ
ートするものではないが、従来にない新たな楽音信号の
合成に適した楽音信号形成装置を示しており、かかる場
合も、同装置は、上記図12及び図16の楽音波形信号
形成装置の場合と同様に、励振回路部100、信号伝達
回路部200及びループ回路部300により形成されて
いるとともに、楽音制御信号発生部30(図1)から
は、発生楽音の周波数に対応するピッチ制御信号PCN
T、口内圧力を表す励振制御信号ECNT、及び種々の
音色制御信号TCNTが出力されている。しかし、かか
る場合には、楽音制御信号発生部30からは、前記各信
号PCNT,ECNT,TCNT1〜TCNT3の他に、
楽音信号の立ち上がり直後のみにて発生されるアタック
信号ATKが出力されている。
【0055】励振回路部100は減算器171を有し、
同減算器171は、信号ラインL2から入力されて非線
形変換回路172を介して供給される波形信号から励振
制御信号ECNT(口内圧力を表す)を減算するもの
で、上記図1の場合の減算器101に対応する。非線形
変換回路172は基本的に図22に示すような入出力特
性を有するとともに、図2〜図11のような回路で構成
されていて音色制御信号TCNT1に応じて同特性が若
干変更制御されるもので、信号ラインL2を介して帰還
される波形信号の振幅が大きくなることを防止するリミ
ッタとして機能する。これにより、信号ラインL1,L
2により構成されるループの利得が抑えられて、楽音信
号を得るための発振動作が安定して行われるようにな
る。
【0056】減算器171の出力は加算器173の一方
の入力に供給されるとともに、非線形変換回路174を
介して乗算器175に供給され、同乗算器175にて音
色制御信号TCNT2(上記アンブシュールを表す信号
に対応)と乗算された後、加算器173の他方の入力に
供給されるようになっている。かかる場合、非線形変換
回路174の入出力特性は、基本的には、図23に示す
ように、減算器171からの信号の振幅が小さな領域に
てある程度大きな値に変換され、かつ同信号の振幅が大
きな領域にて零に変換されるようになっている。なお、
この非線形変換回路174も上記図2〜図11に示すよ
うな回路で構成され、音色制御信号TCNT3により、
その特性が変更されるようになっている。この非線形変
換により、減算器171からの信号の振幅が大きけれ
ば、同信号がそのまま加算器173から出力され、かか
る場合には、信号ラインL1,L2を循環している波形
信号の発振動作が安定して行われる。また、減算器17
1からの信号の振幅が小さくなった場合には、非線形変
換回路174にて増幅されるように非線形変換されると
ともに、音色制御信号TCNT2の乗算された信号が主
に加算器173から出力されることになり、かかる場
合、信号ラインL1,L2を循環している波形信号の発
振動作が非線形変換回路174による非線形変換により
確保され、かつこの発振動作が音色制御信号TCNT2
により制御されることになる。
【0057】加算器173の出力は加算器176の一方
の入力に接続されている。加算器176の他方の入力に
は加算器177の出力が接続されており、同加算器17
7は、乗算器178にてノイズ信号発生器181からの
ノイズ信号にアタック信号ATKを乗算した信号と、励
振制御信号ECNT(口内圧力を表す)とを加算合成し
た信号を前記加算器176の他方の入力に供給する。こ
れにより、信号ラインL1,L2上の波形信号に、口内
圧力に対応した励振制御信号ECNTが付加されるとと
もに、その立ち上がり初期においては振幅値が不規則に
変換するノイズ信号が付加される。加算器176の出力
は高域成分を除去するローパスフィルタ182を介して
信号ラインL1に出力され、同ラインL1を介してルー
プ回路部200に供給される。
【0058】ループ回路部300は、加算器321,3
22により、上記図12及び図16の楽音波形信号形成
装置の場合と全く同様に構成されており、前述のよう
に、波形信号路の透過、反射等の状態をシミュレートし
ている。
【0059】信号伝達回路部200は信号ラインL1,
L2間に接続されたフォルマントフィルタ231及び複
数のオールパスフィルタ232,232・・・を備えて
いる。フォルマントフィルタ231は波形信号に所望の
周波数特性(共鳴管の音響伝達特性に対応)を付与する
ものである。各オールパスフィルタ232,232・・
・の位相特性はピッチ制御信号PCNTすなわち発生楽
音の音高に応じて変更制御されるようになっていて、こ
れらのフィルタ232,232・・・による波形信号の
位相遅れ(上記図1の遅延回路202に対応)の合計が
発生楽音の周波数に対応し、楽音波形信号の循環信号路
の共振周波数が発音すべき楽音のピッチに対応するよう
になっている。また、フォルマントフィルタ231の出
力側には、別のフォルマントフィルタ402が接続され
ており、同フィルタ402を介して信号ラインL1,L
2上の波形信号が取り出されるようになっている。
【0060】上記のように構成した楽音波形信号形成装
置においては、上記図12及び図16の楽音波形信号形
成装置とほぼ同様に動作するが、励振回路部100にお
いて、各種制御信号ECNT,ATK,TCNT1〜T
CNT3により、信号ラインL1への入力信号の付加及
び信号ラインL2を介して帰還される波形信号の変更を
種々に制御でき、波形信号の形成を複雑に制御できる。
【0061】(4) 上記図12、図16及び図21の楽音
波形信号形成装置におけるループ回路部300を、図2
4〜図27に示すように変形することも可能である 図24のループ回路部200によれば、加算器331に
て、励振回路部100から信号ラインL1を介して入力
された波形信号と、信号伝達回路部200から信号ライ
ンL2を介して入力された波形信号とが加算されて、信
号ラインL1を介して信号伝達回路部200へ供給され
る。また、加算器332にて、前記信号ラインL1を介
して入力された波形信号と、前記信号ラインL2を介し
て入力された波形信号を乗算器333にて2倍にしたも
のとが加算されて、信号ラインL2を介して励振回路部
100に供給される。なお、この回路は上記図12、図
16及び図21の楽音波形信号形成装置におけるループ
回路部300と等価な回路である。
【0062】図25のループ回路部300によれば、加
算器341にて、励振回路部100から信号ラインL1
を介して入力された波形信号と、信号伝達回路部200
から信号ラインL2を介して入力された波形信号とが加
算されて、信号ラインL1を介して信号伝達回路部20
0へ供給される。また、加算器342にて、前記信号ラ
インL1を介して入力された波形信号と、前記信号ライ
ンL2を介して入力された波形信号とが加算されて、信
号ラインL2を介して励振回路部100に供給される。
【0063】図26のループ回路部200によれば、加
算器351にて、励振回路部100から信号ラインL1
を介して入力された波形信号と、信号伝達回路部200
から信号ラインL2を介して入力された波形信号に乗算
器352にて係数a1を乗算したものとが加算された
後、乗算器353にて該加算結果に係数a2が乗算され
て、信号ラインL1を介して信号伝達回路部200へ供
給される。また、加算器354にて、前記信号ラインL
1を介して信号伝達回路部200へ供給される波形信号
に乗算器355にて係数a3を乗算したものと、前記信
号ラインL2を介して入力された波形信号に乗算器35
6にて係数a4を乗算したものとが加算されて、信号ラ
インL2を介して励振回路部100に供給される。かか
る場合、各係数a1〜a4は固定されていてもよいし、楽
音制御信号発生部30により可変設定されるような音色
制御信号TCNTを用いるようにしてもよい。
【0064】図27のループ回路部300によれば、加
算器361にて、励振回路部100から信号ラインL1
を介して入力された波形信号に乗算器362にて係数a
1を乗算したものと、信号伝達回路部200から信号ラ
インL2を介して入力された波形信号に乗算器363に
て係数a2を乗算したものとが加算されて、信号ライン
L1を介して信号伝達回路部200へ供給される。ま
た、加算器364にて、前記信号ラインL1を介して入
力された波形信号に乗算器365にて係数a3を乗算し
たものと、前記信号ラインL2を介して入力された波形
信号に乗算器366て係数a4を乗算したものとが加算
されて、信号ラインL2を介して励振回路部100に供
給される。なお、各係数a1〜a4については、図26の
ループ回路部300の場合と同じである。
【0065】このように、ループ回路部300を種々の
構成にすることにより、種々の管楽器のマウスピース4
1内における空気流の変化状態のシミュレートが可能と
なると同時に、楽音信号形成に自由度が増し、種々の楽
音信号が形成し易くなる。
【0066】また、前述のループ回路部300の各種回
路例において、図24〜図27の破線で示すように、マ
ウスピース41の構造を考慮して、短い時間だけ波形信
号を遅延する遅延回路371をループ回路部300の入
力側に設けるようにしてもよい。
【0067】(5) 図28はバイオリン、ビオラ等擦弦楽
器の楽音波形信号の形成に最適な楽音波形信号形成装置
を示しており、同装置は励振回路部100及び信号ライ
ンL3〜L6により循環信号路を形成する信号伝達回路
部200を備えている。
【0068】励振回路部100は信号ラインL4,L6
から帰還された両波形信号を加算する加算器191と、
同加算器191による加算結果と励振制御信号ECNT
とを加算する加算器192とを備えている。励振制御信
号ECNTは、上記各楽音波形信号形成装置例と同様
に、楽音制御信号発生部30(図1)から与えられるも
ので、この擦弦楽器音を形成する楽音波形信号形成装置
においては、弓速度に対応するものである。一方、信号
ラインL3〜L6を循環している波形信号は弦の振動に
対応するものであるので、これらの加算器191,19
2による加算動作により、弦における弓との接触部が弓
の移動により変位することと、同接触部が弦上を進行す
る振動波により変位することがシミュレートされる。
【0069】加算器192の出力は、加算器193、除
算器194を介して非線形変換回路195に入力され、
非線形変換回路195の出力は乗算器196を介して出
力されるようになっている。非線形変換回路195は前
記加算器193からの出力を非線形変換して前記弓の移
動による弦の変位状態をシミュレートするもので、図2
〜図11に示す回路により構成されている。そして、こ
の非線形変換回路195の変換特性は、基本的には図2
9の実線に示すようになっているとともに、音色制御信
号TCNT1により変更されるようになっている。これ
により、弓を弦に擦りつけたときに弓速度が小さけれ
ば、弓と弦の間における摩擦力は静止摩擦係数により主
に支配されて弦速度は弓速度とほぼ同じになり、弓速度
が大きければ、前記摩擦力は動摩擦係数により主に支配
されるようになって弦速度は弓速度より遅くなることが
シミュレートされるとともに、音色制御信号TCNT1
の特性変更制御により各種擦弦楽器の状態がシミュレー
トされる。
【0070】除算器194及び乗算器196には別の音
色制御信号TCNT2が入力されている。この音色制御
信号TCNT2も楽音制御信号発生部30から供給され
るものであるが、かかる場合、同信号TCNT2は弓が
弦を押さえつける弓圧に対応したものである。除算器1
94は非線形変換回路195に入力される信号を前記音
色制御信号TCNT2により除算し、乗算器196は同
変換回路195の出力信号に前記音色制御信号TCNT
2を乗算する。これらの除算器194及び乗算器196
は、前記摩擦係数が弦に付与される弓圧力により変化し
て、前記図29の実線で示した非線形特性が弓圧力によ
り変更されることをシミュレートするものである。すな
わち、非線形変換回路195の入力信号を音色制御信号
TCNT2(弓圧)によって除算することにより、図2
9の実線特性を例えば図29の破線特性のように変更
し、同変換回路195の出力信号に前記音色制御信号T
CNT2を乗ずることにより、図29の破線特性を図2
9の一点鎖線特性に変更して、両演算により弓圧に応じ
て弓速度に対する弦速度を相似的に拡大又は縮小するよ
うにしている。
【0071】また、乗算器196の出力はローパスフィ
ルタ197及び乗算器198を介して加算器193に帰
還されており、かかる帰還により、除算器194及び乗
算器196を含めた非線形変換回路195による信号の
非線形変換に、ヒステリシス特性が付与される。
【0072】このヒステリシス特性の付与動作につい
て、具体的に説明しておく。なお、楽音制御信号発生部
30から乗算器198へは、負の値、例えば−0.1,
−0.2等の値を示す音色制御信号TCNT3が供給さ
れており、加算器193は加算器192の出力信号から
乗算器198の出力信号を減算して除算器194に供給
するように機能することになる。図30はこのヒステリ
ス特性を説明するためのグラフであり、一点鎖線にて加
算器193の出力と乗算器196の出力との関係を示し
ている。例えば、非線形変換入力(加算器192の出
力)が零から正方向へ増加しているとすると、非線形変
換出力(乗算器196の出力)は図30の実線に沿って
比例的に増加し、同入力値X1,2の近傍にて正の大き
な値を示しているので、加算器193における前記減算
量も大きくなる。そして、非線形変換入力値が値X1
達した時点で、非線形変換出力値は急激に小さな値に変
化して、以降、同入力値が増加するに従って同出力値は
小さな値を保ちながら徐々に減少する。一方、かかる状
態から、非線形入力値が減少すると、非線形変換出力値
が小さいために、加算器193における前記減算量は小
さくなり、非線形変換入力値が前記場合と同じでも、除
算器194への入力値は大きな値を示すことになる。そ
して、非線形変換入力値が値X1より小さな値X2に達し
た時点で、始めて非線形変換出力値は急激に大きな値に
なる。非線形変換入力値が負にて変化する場合も同様で
あり、かかる作用により、前記ヒステリシス特性が実現
される。
【0073】また、ローパスフィルタ197は発振防止
としての機能を果たし、乗算器198は帰還のゲイン調
整の機能を果たすもので、同乗算器198に付与される
音色制御信号TCNT3によりヒステリシスの幅が変更
制御される。なお、前記ローパスフィルタ197の特性
も音色制御信号TCNTにより変更制御するようにして
もよい。
【0074】信号伝達回路部200は、信号ラインL6
からの波形信号と励振回路部100からの波形信号とを
加算して信号ラインL3に出力する加算器241と、信
号ラインL4からの波形信号と励振回路部100からの
波形信号とを加算して信号ラインL5に出力する加算器
242とを備えている。信号ラインL3から信号ライン
L4へは遅延回路243、ローパスフィルタ244及び
乗算器245を介して波形信号が伝達されるとともに、
信号ラインL5から信号ラインL6へは遅延回路24
6、ローパスフィルタ247及び乗算器248を介して
波形信号が伝達されるようになっている。遅延回路24
3,246は、楽音制御信号発生部30から供給される
両ピッチ制御信号PCNT1,PCNT2により各遅延時
間がそれぞれ可変制御されるようになっており、該遅延
時間の可変制御により発生楽音の音高がほぼ決定される
ようになっている。ローパスフィルタ244,247
は、循環している波形信号の伝達特性を変更することに
より、種々の弦の振動特性をシミュレートするもので、
音色制御信号TCNT4,TCNT5により前記特性がそ
れぞれ切り替え制御されるようになっている。乗算器2
45,248は循環波形信号に「−1」を乗算すること
により同信号の位相をπだけずらすもので、弦の両固定
端における振動波の終端条件を実現している。
【0075】さらに、信号ラインL3上の加算器241
と遅延回路243との接続位置に、フォルマントフィル
タ403に接続されている。このフォルマントフィルタ
403は擦弦楽器の胴の音響特性をシミュレートするも
ので、音色制御信号TCNT6により切り替え制御され
た周波数特性を入力信号に付与して出力する。
【0076】かかる構成の楽音波形信号形成装置におい
ては、加算器192に弓速度に対応した励振制御信号E
CNTが入力されると、同信号ECNTは加算器193
及び除算器194を介して非線形変換回路195に供給
され、同変換回路195にて前記励振制御信号ECNT
が非線形変換されて乗算器195を介して加算器24
1,242へ供給される。加算器241,242は前記
入力信号を信号ラインL3,L5へそれぞれ出力し、同
出力された信号は信号ラインL3〜L6からなる循環信
号路上を遅延回路243、ローパスフィルタ244、乗
算器245、加算器242、遅延回路246、ローパス
フィルタ247、乗算器248及び加算器241を介し
て循環し始める。かかる場合、遅延回路243,246
の遅延時間はピッチ制御信号PCNT1,PCNT2によ
り制御され、両遅延回路243,246の遅延時間の合
計が発生すべき楽音の音高周期に対応した値に設定制御
されるので、前記循環信号路上を1循環する時間は同音
高周期に等しくなり、すなわち循環信号路の共振周波数
が発音すべき楽音のピッチに対応したものとなり、かか
る循環中の信号は同音高周期を有する波形信号となる。
また、かかる波形信号の循環中、ローパスフィルタ24
4,247が音色制御信号TCNT4,TCNT5に制御
されて同波形信号に弦の特性に応じた周波数特性を付与
し、かつ乗算器245,248が同波形信号の位相をπ
だけずらして弦の終端条件を満足させるので、かかる循
環信号は弦上を進行する振動波をより良くシミュレート
したものとなる。
【0077】かかる循環中の波形信号はフォルマントフ
ィルタ403に導かれ、同フィルタ403は音色制御信
号TCNT6により制御されて前記波形信号に擦弦楽器
の胴の音響特性をシミュレートした周波数特性を付与し
て出力するので、発生される楽音波形信号は擦弦楽器の
弦振動により胴を介して発音される楽音に極めて近いも
のとなる。
【0078】一方、前述した励振制御信号ECNTは加
算器192に供給され続けており、また、この加算器1
92には前記循環中の波形信号も加算器191を介して
帰還供給されているので、この波形信号と前記励振制御
信号ECNTが合成されて非線形変換回路195に入力
されることになる。非線形変換回路195がこの入力信
号を非線形変換して出力する点は前述の通りであるが、
この非線形変換に付随して、除算器194及び乗算器1
96が音色制御信号TCNT2(弓圧に対応)により制
御されて、同信号TCNT2に応じて非線形変換出力を
拡大又は縮小する(図29参照)とともに、ローパスフ
ィルタ197及び乗算器198を含む帰還路が音色制御
信号TCNT3により制御されて、同信号TCNT3に応
じて非線形変換出力にヒステリシス特性を付与する(図
30参照)ので、弓速度に応じて摩擦係数の変化する擦
弦楽器の弓と弦との関係がより良くシミュレートされ、
発生される楽音波形信号が極めて擦弦楽器の楽音に近い
ものとなる。さらに、前記非線形変換回路195におい
ては、音色制御信号TCNT1により、その変換特性が
図29の実線特性を基本としながらも種々変更制御され
るので、当該楽音波形信号形成装置は擦弦楽器に属する
種々の楽音波形信号を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る楽音波形信号形成装置の基本的
な回路例を示すブロック図である。
【図2】 前記楽音波形信号形成装置における非線形変
換回路の具体例を示すブロック図である。
【図3】 前記楽音波形信号形成装置における非線形変
換回路の他の具体例を示すブロック図である。
【図4】 前記楽音波形信号形成装置における非線形変
換回路の他の具体例を示すブロック図である。
【図5】 前記楽音波形信号形成装置における非線形変
換回路の他の具体例を示すブロック図である。
【図6】 前記楽音波形信号形成装置における非線形変
換回路の他の具体例を示すブロック図である。
【図7】 前記楽音波形信号形成装置における非線形変
換回路の他の具体例を示すブロック図である。
【図8】 前記楽音波形信号形成装置における非線形変
換回路の他の具体例を示すブロック図である。
【図9】 前記楽音波形信号形成装置における非線形変
換回路の他の具体例を示すブロック図である。
【図10】 前記楽音波形信号形成装置における非線形
変換回路の他の具体例を示すブロック図である。
【図11】 前記楽音波形信号形成装置における非線形
変換回路の他の具体例を示すブロック図である。
【図12】 管楽器音信号を形成するのに適した楽音波
形信号形成装置の具体的な回路例を示すブロック図であ
る。
【図13】 管楽器のマウスピース部の概略図である。
【図14】 図12の非線形変換回路の基本的な変換特
性を示すグラフである。
【図15】 図12の非線形変換回路の基本的な変換特
性を示すグラフである。
【図16】 金管楽器音信号を形成するのに適した楽音
波形信号形成装置の具体的な回路例を示すブロック図で
ある。
【図17】 図16のローパスフィルタの周波数特性を
示すグラフである。
【図18】 図16の非線形変換回路の基本的な変換特
性を示すグラフである。
【図19】 図16の励振回路部の変形例を示すブロッ
ク図である。
【図20】 図19の非線形変換回路の基本的な変換特
性を示すグラフである。
【図21】 既存の楽器音でない新たな楽器音信号を形
成するのに適した楽音波形信号形成装置の具体的な回路
例を示すブロック図である。
【図22】 図21の非線形変換回路の基本的な変換特
性を示すグラフである。
【図23】 図21の非線形変換回路の基本的な変換特
性を示すグラフである。
【図24】 図12、図16及び図21のループ回路部
の変形回路例を示すブロック図である。
【図25】 図12、図16及び図21のループ回路部
の他の変形回路例を示すブロック図である。
【図26】 図12、図16及び図21のループ回路部
の他の変形回路例を示すブロック図である。
【図27】 図12、図16及び図21のループ回路部
の他の変形回路例を示すブロック図である。
【図28】 擦弦楽器音信号を形成するのに適した楽音
波形信号形成装置の具体的な回路例を示すブロック図で
ある。
【図29】 図28の非線形変換回路の基本的な変換特
性を示すグラフである。
【図30】 図28の非線形変換回路の基本的な変換特
性を示すグラフである。
【符号の説明】
10…演奏情報発生部、20…音色情報発生部、30…
楽音制御信号発生部、100…励振回路部、101,1
51,162,171…減算器、161,176,177,
191,192…加算器、102,154,156,16
5,167,172,174,195…非線形変換回路、1
111〜111n,1211〜121n,12111,12112,
12131,12132,1311,13111〜1311n,13
21〜1312n…非線形テーブル、1121〜112n
114,1142〜114n,115,1231,1232,1
24,1251,1252,126,1431〜143n…加算
器、1131〜113n,1221〜122n,12211,
2212,12231,12232,1412〜141n,1421
〜142n…乗算器、132,1321,1322…セレク
タ、200…信号伝達回路部、202,213,225,
226,243,246…遅延回路、232…オールパス
フィルタ、300…ループ回路部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】波形信号を循環させることにより発生すべ
    き楽音波形信号を形成する装置であって、前記循環中の
    波形信号を外部から入力した励起制御信号に応じて変更
    して出力する励振回路部と、前記励振回路部から出力さ
    れた波形信号に発音すべき楽音のピッチに応じた信号遅
    延を少なくとも含む所定の信号処理を施して同励振回路
    部に帰還することにより同ピッチに対応した共振周波数
    を得る信号伝達回路部とを備えた楽音波形信号形成装置
    において、前記励振回路部内に、 前記信号伝達回路部から帰還された波形信号と前記外部
    から入力した励起制御信号とを合成する合成手段と、 前記合成手段の出力に接続されたローパスフィルタと、 前記ローパスフィルタの出力に接続されて同ローパス
    ィルタからの信号を外部からの制御信号を用いて非線形
    変換演算する演算手段とを設けたことを特徴とする楽音
    波形信号形成装置。
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JPS5848109A (ja) * 1981-09-08 1983-03-22 ウセソユズニ・ナウチノ−イスレドヴアテルスキ・イ・プロエクトノ−コンストルクトルスキ・インスチテユ−ト・ポ・アフトマチザツイ・プレドプリアテイ・プロミシユレンノスチ・ストロイテルニク・マテリアロフ 所定の組成を有する粉砕された混合物の製造を自動的に制御するための調節装置
EP0583043B1 (en) * 1986-05-02 1998-11-04 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Tone generation system

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