JP3030086B2 - ポリマーの表面コーティング - Google Patents

ポリマーの表面コーティング

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JP3030086B2
JP3030086B2 JP5502087A JP50208793A JP3030086B2 JP 3030086 B2 JP3030086 B2 JP 3030086B2 JP 5502087 A JP5502087 A JP 5502087A JP 50208793 A JP50208793 A JP 50208793A JP 3030086 B2 JP3030086 B2 JP 3030086B2
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    • C08F246/00Copolymers in which the nature of only the monomers in minority is defined
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規なポリマー、それらを製造する方法お
よび表面をそれらでコーティングする方法に関する。本
発明は、また、ある種のモノマーを製造する改良された
方法およびこのようなポリマーを得るために使用する新
規なモノマーに関する。これらのポリマーは、タンパク
質含有溶液および生物学的流体と接触するようになる装
置および物質の表面をコーティングし、そして表面を生
物および血液適合性にするために有用である。こうし
て、表面は生きている組織および体液およびタンパク質
含有溶液との延長した接触に適当とされる。
分離の支持体および装置、血液接触装置、コンタクト
レンズおよび眼内のレンズ、およびタンパク質含有流体
または生物学的流体との接触において使用する他の装置
の製作において使用する材料は、許容される物理的およ
び機械的性質およびタンパク質含有流体または生物学的
流体との適合性に基づいて選択しなくてはならない。こ
れらの材料の任意の所定の応用のために、これらの考慮
のすべてを最適化することは通常困難であり、そして妥
協に到達しなくてはならならず、しばしば最適ではない
性能を生ずる。例えば、そうでなければ最適な機械的お
よび物理的性質を有する材料を使用して主要な生物学的
問題に直面する。これらの問題は、生物学的成分、とく
にタンパク質物質の望ましくない沈積としてそれ自体現
れる。このタンパク質の吸着は、血液接触物質中の血液
凝固物の形成、沈積物の形成を生ずるコンタクトレンズ
上の涙成分の吸着、眼内のレンズ上の沈積物の形成を生
じ、そして分離媒質中において分離装置の詰まりおよび
故障を生ずる。このような作用は作動的性能の有意な損
失およびしばしば装置の完全な拒絶および故障に導く。
医学的装置、例えば、プロテーゼおよび血液透析装置
の構成成分の場合において、生物適合性ポリマーを使用
して、装置の少なくとも表面を形成してタンパク質の吸
着を減少することは普通に実施されている。しかしなが
ら、これらの材料は完全ではなく、そして生きている組
織との反応が問題として残る;例えば、表面誘発血栓
は、とくに大量の血流を異質表面、例えば、人工の肺お
よび腎臓と接触する場合において、なお主要な困難な問
題である。人工器官の中の凝固物の形成は、ある数の悪
い作用あるいはなお悲劇的な作用、例えば、体外システ
ムにおける血液の通路の閉塞、凝固物が人工の表面を破
壊しそして宿主血管の中に止まる場合の塞栓を有する。
透析膜、心臓弁、循環補助装置、血液代替物および人工
的肺のすべてはこの問題を共有する。
生物適合性コーティングとして使用する材料は、理想
的には、 (a)純粋な材料として再現性をもって製作することが
できること、 (b)劣化または悪く変化しないで表面上にコーティン
グすることができること、 (c)意図する装置の特別の機能に要求される必要な機
械的または透過性の性質を有すること、 (d)、例えば、透過性および機械的または表面の性質
を悪く変化しないで、滅菌することができること、 (e)生物学的環境により損傷または劣化しないこと、 (f)発癌性でないこと、 が要求されることは知られている。
血液と直接接触することを含む応用において、それ以
上の制限が存在する。材料は、 (g)有意な血小板の接着を誘発しないこと、 (h)正常の凝固メカニズムを妨害しないこと、または (i)細胞の要素または血液の可溶性成分への有意な損
傷を引き起こさないこと、 が要求される。
血液の凝固プロセスを活性化せずかつ血栓の形成を促
進しない、生物適合性の、詳しくは血液に適合性の(す
なわち、血液適合性の)表面を製造する多数の試みがな
されてきている。このような試みは、負に帯電した表面
の製造、例えば、アニオン性ポリマーまたは適当な配向
したエレクレットポリマーの使用による、天然の抗凝固
剤のヘパリンまたは合成ヘパリン類似体をコーティング
した表面の製造、固有に低い表面自由エネルギーをもつ
表面の製造、例えば、シリコーンゴムの使用による、ア
ルブミンをコーティングした表面の製造、および化合
物、例えば、血液からアルブミンを優先的に吸着すると
考えられているあるポリメタン類でコーティングした表
面の製造を包含する。しかしながら、これらのすべては
制限を有した。
今回、われわれは表面をコーティングするために使用
できる新規なフィルム形成性ポリマーを案出した。これ
らのポリマーを使用して、広範な種類の表面、例えば、
ポリエチレン、PVC、鋼およびポリ(イミド)の上に安
定なコーティングを形成できることが発見された。本発
明は、また、表面のコーティングに使用するとき、水性
の環境において、有意な程度に膨潤しない、物理吸着性
ポリマーを提供する;ある場合において、水性環境にお
ける膨潤は表面上の物理吸着性ポリマーのコーティング
の安定性を減少することがある。
両性イオンの基を含有しポリマーは、すべての生きて
いる細胞の外膜の主要な成分であるリン脂質、例えば、
ホスファチジルコリンおよびスフィンゴミエリンの両性
イオンの構造をまねる。このようにして、本発明は、コ
ーティングされた表面がタンパク質含有溶液または生物
学的流体と接触するようになるとき、支持体におけるタ
ンパク質および細胞の沈積が最小になる、生物適合性表
面をコーティングされた支持体上に提供することを探求
する。
さらに、支持体上にコーティングするとき、種々のリ
ガンドを本発明のポリマーに結合することができる。あ
るいは、支持体上へのコーティング前に、例えば、ポリ
マーが溶液中にあるとき、リガンドをポリマーな結合す
ることができる。したがって、本発明のポリマーはこの
ようなリガンドの結合の手段を提供することができる。
用語リガンドは、次のものを包含するが、これらに限定
されない:特異的結合性因子、例えば、免疫グロブリン
およびそれらの関連する断片、例えば、親和分離および
親和診断の応用に有用なもの、感光性および化学感受性
の部分、例えば、臨床的応用に有用な検出器およびセン
サーの応用および治療剤。他のリガンドは、本発明のポ
リマーに化学的に結合することができるペプチド断片、
例えば、細胞の結合を誘発し、したがって細胞の接種に
本発明のポリマーの使用を可能とする断片を包含する。
本発明は、永久的正電荷の中心をもつペンダント基お
よびポリマーをある表面に安定に結合することができる
他のペンダント基を有する、1種または2種以上のラジ
カル重合可能なモノマー、好ましいエチレン系不飽和の
モノマーのポリマーを提供する。このようなコーティン
グはすぐれた接着性で表面に結合し、そしてコーティン
グされた表面を使用する、例えば、血液接触表面上のコ
ーティングとして使用する環境において除去不可能であ
る。
永久的正電荷の中心をもつ基はカチオン性であるが、
最も好ましくは両性イオン性である。このような両性イ
オンの基は、細胞の中のリン脂質のヘッド基の構造をま
ねる。この理論により限定されたくないが、このような
基の存在は表面を生物適合性とすると考えられる。
ポリマーが表面を生物適合性とする程度は、因子、例
えば、表面が血小板の活性化、タンパク質の吸着を引き
起こす程度(例えば、ヒト血漿からのフィブリノゲンの
吸収により判定する)と隔離された両性イオン、例え
ば、ホスフェートアンモニウムエステル基の表面上の存
在により引き起こされるC反応性タンパク質との反応と
の組み合わせとして評価することができる。好ましく
は、本発明のポリマーは、支持体上にコーティングした
とき、未処理支持体と比較して後述するアッセイにより
評価して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも
90%の血小板の活性化の減少を提供する。また、本発明
のポリマーは、支持体上にコーティングしたとき、未処
理支持体と比較して後述するアッセイにより評価して少
なくとも60%のフィブリノゲン吸収の減少および1.%×
10-3より小さいタンパク質指数を提供することが好まし
い。タンパク質指数は、後述するアッセイにおいて測定
してC反応性タンパク質のための吸収/フィブリノゲン
吸収の比として定義される。
ポリマーをある表面に結合させることができる基の性
質は、ポリマーでコーティングしようとする表面の性質
に存在して選択されるであろう。表面が疎水性であると
き、表面において物理収着されることができる基を使用
してポリマーを表面に結合することができる。表面が親
水性であるとき、表面の官能基と反応して共有結合を形
成できる基を使用してポリマーを表面に結合することが
できる。表面が帯電しているとき、イオン電荷をもつ基
を使用してイオンの相互作用によりポリマーを表面に結
合することができる。
したがって、本発明のポリマーは表面の正確な性質に
依存して物理収着、共有結合またはイオン結合により表
面に結合することができる。ある場合において、この2
つの結合のメカニズムを組み合わせて使用することがで
きる。
表面にポリマーを安定に結合することができる基は、
永久的正電荷の中心をもつ基と同一のモノマー中に存在
することができるか、あるいは本発明のポリマーを得る
ために共重合させる別のモノマー種の中に存在すること
ができる。
全体を通じて、ある基がポリマーをある表面に結合す
ることができるという場合、これは安定な結合を意味す
ることを意図することが理解されるであろう。以下本発
明を関連する事項を含めて詳細に説明する。
疎水性表面をコーティングする場合、6またはそれ以
上の炭素原子のアルキル基、または必要に応じて炭素鎖
を中断する1または2以上のエーテル酸素原子を有しか
つ必要に応じて1または2以上の炭素−炭素の二重結合
または三重結合を含有するフルオロアルキル、または好
ましくは1〜50、より好ましくは5〜30のケイ素原子を
含有するシロキサン基をポリマーをある表面に結合する
ことができるペンダント基として使用することができ
る。このような基は表面と強い二次的原子価相互作用を
形成し、そして疎水性表面において物理収着される、す
なわち、共有結合の相互作用を形成しないで吸着される
ことができる。
したがって、本発明の1つの態様において、 (i)永久的正電荷の中心をもつ基、好ましくは両性イ
オンの基を含有するラジカル重合可能な、好ましいエチ
レン系不飽和の、コモノマーと、ラジカル重合可能な部
分および6またはそれ以上の炭素原子のアルキル基(前
記アルキル基は必要に応じて1または2以上のエーテル
酸素原子および必要に応じて1または2以上の炭素−炭
素の二重結合または三重結合を含有する)またはフルオ
ロアルキル基(前記フルオロアルキル基は必要に応じて
1または2以上のエーテル酸素原子および必要に応じて
1または2以上の炭素−炭素の二重結合または三重結合
を含有する)またはシロキサン基を含有するラジカル重
合可能な、好ましくはエチレン系不飽和の、コモノマー
とを共重合させるか、あるいは (ii)永久的正電荷の中心をもつ基、好ましくは両性イ
オンの基および6またはそれ以上の炭素原子のアルキル
基(前記アルキル基は必要に応じて1または2以上のエ
ーテル酸素原子を含有する)またはフルオロアルキル基
(前記フルオロアルキル基は必要に応じて1または2以
上のエーテル酸素原子を含有する)またはシロキサン基
を含有するラジカル重合可能は、好ましくはエチレン系
不飽和の、モノマーを重合させる、 ことによって得ることができるポリマーを提供する。
このようなポリマーは、永久的正電荷の中心をもつ基
を含有するラジカル重合可能な、好ましくはエチレン系
不飽和の、コモノマーの残基、およびラジカル重合可能
な部分に加えて、6またはそれ以上の炭素原子のアルキ
ル基(前記アルキル基は必要に応じて1または2以上の
エーテル酸素原子を含有する)またはフルオロアルキル
基(前記フルオロアルキル基は必要に応じて1または2
以上のエーテル酸素原子を含有する)またはシロキサン
基を含有するラジカル重合可能な、好ましくはエチレン
系不飽和の、コモノマーの残基からなることができる。
あるいは、、このようなポリマーは、永久的正電荷の
中心をもつ基および6またはそれ以上の炭素原子のアル
キル基(前記アルキル基は必要に応じて1または2以上
のエーテル酸素原子を含有する)またはフルオロアルキ
ル基(前記フルオロアルキル基は必要に応じて1または
2以上のエーテル酸素原子を含有する)またはシロキサ
ン基を含有するラジカル重合可能な、好ましくはエチレ
ン系不飽和の、モノマーの残基からなるか、あるいは成
ることができる。
この態様において、好ましくはポリマーは物理収着性
基を含有するコモノマーおよび永久的正電荷の中心をも
つ基を含有するコモノマーの残基からなるコポリマーで
ある。
また、物理収着性基は必要に応じて1または2以上の
炭素−炭素の二重結合または三重結合を含有するアルキ
ルまたはフルオロアルキル基であることが好ましい。こ
のような基は1または2以上のエーテル酸素原子を含有
することができるが、ことに好ましい態様においてエー
テル酸素原子を含有しない。
1つの態様において、物理収着性基が必要に応じて1
または2以上の炭素−炭素の二重結合または三重結合を
含有するアルキルまたはフルオロアルキル基である場
合、この基は炭素−炭素の二重結合または三重結合を含
有しない。
官能基を有する親水性表面をコーティングすべきと
き、ポリマーを表面に結合することができる基はポリマ
ーの中にペンダント基として組み込むすることができ
る。
こうして、別の態様に従い、本発明は、 (i)永久的正電荷の中心をもつ基、好ましくは両性イ
オンの基を含有するラジカル重合可能な、好きましくは
エチレン系不飽和の、コモノマーと、ある表面にポリマ
ーを共有結合させることができる反応性基をもつラジカ
ル重合可能な、好ましくはエチレン系不飽和の、コモノ
マーとを共重合させるか、あるいは (ii)永久的正電荷の中心をもつ基、好ましくは両性イ
オンの基およびポリマーをある表面に共有結合させるこ
とができる反応性基を含有するラジカル重合可能な、好
ましくはエチレン系不飽和の、モノマーを重合させる、 ことにより得ることができるポリマーを提供する。
このようなポリマーは、永久的正電荷の中心をもつ
基、好ましくは両性イオンの基を含有するラジカル重合
可能な、好ましくはエチレン系不飽和の、コモノマーお
よび、ある表面にポリマーを共有結合させることができ
る反応性基をもつラジカル重合可能な、好ましくはエチ
レン系不飽和の、コモノマーの残基からなるコポリマー
であることができる。
あるいは、このようなポリマーは、永久的正電荷の中
心をもつ基、好ましくは両性イオンの基およびポリマー
をある表面に共有結合させることができる反応性基を含
有するラジカル重合可能な、好ましくはエチレン系不飽
和の、モノマーの残基からなる、あるいは成ることがで
きる。
この態様において、好ましくはポリマーは永久的正電
荷の中心をもつ基を含有するコモノマーおよびポリマー
を表面に共有結合することができる反応性基を含有する
コモノマーの残基からなるコポリマーである。
イオン電荷をもつ表面をコーティングすべき場合、イ
オンの相互作用によりポリマーを表面に結合することが
できるイオンの基をペンダント基として本発明のポリマ
ーの中に組み込むことができる。
第3の態様に従い、したがって、本発明は、 (i)永久的正電荷の中心をもつ基、好ましくは両性イ
オンの基を含有するラジカル重合可能な、好ましくはエ
チレン系不飽和の、コモノマーと、ある表面にイオンの
相互作用により結合することができるイオンの基をもつ
ラジカル重合可能な、好ましくはエチレン系不飽和の、
コモノマーとを共重合させるか、あるいは (ii)永久的正電荷の中心をもつ基、好ましくは両性イ
オンの基およびある表面にイオンの相互作用により結合
することができるイオンの基を含有するラジカル重合可
能な、好ましくはエチレン系不飽和の、モノマーを重合
させる。
このようなポリマーは、永久的正電荷の中心をもつ
基、好ましくは両性イオンの基を含有するラジカル重合
可能な、好ましくはエチレン系不飽和の、コモノマー、
およびある表面にイオンの相互作用により結合すること
ができるイオンの基をもつラジカル重合可能な、好まし
くはエチレン系不飽和の、コモノマーの残基からなるコ
ポリマーであることができる。
あるいは、このようなポリマーは、永久的正電荷の中
心をもつ基、好ましくは両性イオンの基およびある表面
にイオンの相互作用により結合することができるイオン
の基を含有するラジカル重合可能な、好ましくはエチレ
ン系不飽和の、モノマーの残基からなるか、あるいは成
ることができる。
この態様において、好ましくはポリマーは永久的正電
荷の中心をもつ基を含有するコモノマーの残基およびイ
オンの相互作用によりポリマーを表面に結合させること
ができるイオンの基を含有するコモノマーの残基からな
るコポリマーである。
必要に応じて、上の態様の任意のものにおいて、ポリ
マーはまた1種または2種以上の希釈剤のモノマーおよ
び/または架橋可能なモノマーの残基を含む。
本発明は、また、このようなモノマーからなるこのよ
うなポリマーを製造する方法およびこのようなポリマー
で、ある表面をコーティングする方法、例えば、(a)
このようなモノマーを重合させてポリマーを形成し、そ
して(b)そのように形成したポリマーで表面をコーテ
ィングする工程からなる方法を提供する。必要に応じ
て、この方法はさらにリガンドをポリマーに、表面のコ
ーティング前に溶液の中で、あるいは、より好ましくは
表面にコーティングしたとき、結合することを含む。
特定の本発明の態様において、本発明は、さらに、表
面上にコーティングするときまたは表面上にコーティン
グしないとき、架橋していない架橋可能なモノマーの残
基を含有するこのようなポリマー、および表面上にコー
ティングするとき架橋しているこのようなポリマーを提
供する。
なおそれ以上の特徴として、本発明は本発明のポリマ
ーの製造において有用なある種の新規なモノマーを提供
する。
本発明のポリマーにおいて使用することができるモノ
マーおよびコモノマーを、ここで、詳細に説明する。
この明細書を通じて、(アルク)アクリレート、(ア
ルク)アクリル酸および(アルク)アルキルアミドは、
それぞれ一般式 (式中、(Alk)は水素原子またはアルキル基を表し、 Z′は置換されていてもよいアルコキシ、ヒドロキシ
ル、置換されていてもよいアルキルアミノ基を表す) で示される、アクリレートまたはα−アルキルアクリレ
ート、アクリル酸またはα−アルキルアクリル酸および
アクリルアミドまたはα−アルキルアクリルアミドを意
味することを理解すべきである。好ましくは特記しない
限り、アルクアクリレート、アルクアクリル酸およびア
ルクアクリルアミド基はそのアルキル基の中に1〜4の
炭素原子を含有し、そして最も好ましくはメタクリレー
ト、メタクリル酸またはメタクリルアミド基である。同
様に、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸およ
び(メタ)アルキルアミドは、それぞれ、アクリレート
またはメタクリレート、アクリル酸またはメタクリル酸
およびアクリルアミドおよびメタクリルアミドを意味す
ることを理解すべきである。
永久的正電荷の中心をもつモノマー 永久的正電荷の中心をもつモノマー(またはコモノマ
ー)はカチオン性であるか、あるいはより好ましくは両
性イオン性である。後者の場合において、モノマーはそ
の構造内に永久的正電荷の中心をもつ基ばかりでなく、
かつまた負電荷の中心を含む。典型的には、永久的正電
荷の中心をもつ基は第4窒素原子により提供される。
永久的正電荷の中心をもつ基をもつ好ましいコモノマ
ーは、一般式Iの化合物を有する: Y−B−X (I) 式中、 Bは必要に応じて過フッ化鎖までかつそれを含む1ま
たは2以上のフッ素原子を含有する直鎖状もしくは分枝
鎖状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オ
キサアルキレン鎖であるか、あるいはXがBと永久的正
電荷の中心の間に炭素−炭素鎖を含有するか、あるいは
YがBに結合した末端炭素原子を含有する場合、原子価
結合であり、 Xは永久的正電荷の中心をもつ基、好ましい両性イオ
ンの基であり、そして Yは から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
り、式中、 Rは水素またはC1−C4アルキル基であり、 Aは−O−または−NR1−であり、ここでR1は水素ま
たはC1−C4アルキルであるか、あるいはR1は−B−X−
であり、ここでBおよびXは上に定義した通りであり、
そして Kは基−(CH2pOC(O)−、−(CH2pC(O)O
−、−(CH2pOC(O)O−、−(CH2pNR2−、−(C
H2pNR2C(O)−、−(CH2pC(O)NR2−、−(C
H2pNR2C(O)O−、−(CH2pOC(O)NR2−、−
(CH2pNR2C(O)NR2−(ここで基R2は同一である
か、あるいは異なる)−(CH2pO−、−(CH2pSO
3−、または、必要に応じてBと組み合わせて、原子価
結合であり、そしてpは1〜12であり、そしてR2は水素
またはC1−C4アルキル基である。
Bが原子価結合であることができるかどうかは、Xの
中の永久的正電荷の中心がYの中の異種原子、例えば、
酸素または窒素原子に直接結合しないことを保証する。
したがって、永久的正電荷の中心をもつ基を含有する
好ましいモノマーは、一般式(II)または(III)を有
する: 式中R、A、B、KおよびXは式(I)に関して定義し
た通りである。
好ましくは式(II)の化合物において、(II)がアク
リル酸、メタクリル酸またはエタクリル酸の誘導体であ
るように、Rは水素、メチルまたはエチル、より好まし
くはメチルである。
式(III)の化合物において、Kは原子価結合であり
かつBは基であることができ、Kは基でありかつBは原
子価結合であることができ、KおよびBの両者は基であ
ることができるか、あるいはKおよびBは一緒になって
原子価結合であることができる。
Kが基である場合、好ましくはpは1〜6であり、よ
り好ましくは1、2または3であり、そして最も好まし
くはpは1である。Kが−(CH2pNR2−、−(CH2pN
R2C(O)−、−(CH2pC(O)NR2−、−(CH2pNR2
C(O)O−、−(CH2pOC(O)NR2−または−(C
H2pNR2C(O)NR2−であるとき、R2は好ましくは水
素、メチルまたはエチル、より好ましくは水素である。
式(III)の化合物において、好ましくはビニル基は
基−K−B−Xに対してパラ位置に存在する。
好ましくはBは、次の通りである: 式−(CR3 2−のアルキレン基、式中基−(CR3 2
−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基−(CR
3 2)−において、基R3は同一であるか、あるいは異な
り、そして各基R3は水素、フッ素またはC1−C4アルキル
またはフルオロアルキル、好ましくは水素であり、そし
てaは1〜12、好ましくは1〜6である; オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルキル、より
好ましくは−CH2O(CH2−;または 式[(CR4 2bO](CR4 2−のオリゴ−オキサア
ルキレン基、式中基−(CR4 2−同一であるか、ある
いは異なり、そして各基−(CR4 2−において、R4
同一であるか、あるいは異なり、そして各基R4は水素、
フッ素またはC1−C4アルキルまたはフルオロアルキル、
好ましくは水素であり、そしてbは1〜6、好ましくは
2または3であり、そしてcは2〜11、好ましくは2〜
5である;あるいは XがBと永久的正電荷の中心との間に炭素−炭素鎖を
含有するか、あるいはYが末端炭素原子を含有する場
合、原子価結合。
好ましくは基Bは、12までの炭素原子を有し、必要に
応じて1または2以上フッ素原子を含有するアルキレ
ン、オキサアルキレンおよびオリゴ−オキサアルキレン
を包含する。ポリマーを疎水性表面のコーティングに意
図しない場合、したがって物理収着による表面への結合
に意図しない場合、好ましくはBはフッ素原子を含有し
ないアルキレン、オキサアルキレンおよびオリゴ−オキ
サアルキレンである。
式(III)の化合物において、KおよびBは合計12ま
での炭素原子を有することが好ましい。
永久的正電荷の中心を含有する好ましいXは、後述す
る式(IV A)、(IV B)、(IV C)、(IV D)、(IV
E)および(IV F)の基である:このような基を含有す
るモノマーは、表面に結合することができる基を含有す
るそれ以上のモノマーと組み合わせて使用して、本発明
のコポリマーを製造することができる。式(IV B)〜
(IV F)の基のうちで、ことに(IVC)はとくに好まし
い。
さらに、式(V A)、(V B)および(V C)の基は、
永久的正電荷の中心および物理収着により表面に結合す
ることができるアルキル、フルオロアルキルまたはシロ
キサン基の両者を含有するモノマーとして好ましい。
式(IV A)の基は、次の通りである: −N+(R53Z- (IV A) 式中基R5は同一であるか、あるいは異なり、そして各々
は水素またはC1−C4アルキルであり、そしてZ-は対イオ
ンである。
好ましくは、基R5はすべて同一である。また、基R5
少なくとも1つはメチルであり、そしてより好ましくは
すべての基R5はメチルであることが好ましい。
式(IV A)の基を含有する式(II)または(III)の
化合物の中に存在する対イオンZ-は、化合物が中性塩で
あるようなものである。対イオンは生理学的流体の中の
イオンと交換することができ、こうして対イオンの特定
の性質は本発明において重要ではない。しかしながら、
薬理学的に許容される対イオンは好ましい。適当応な薬
理学的に許容される対イオンは、ハロゲンのアニオン、
例えば、塩素または臭素のイオン、他の無機イオン、例
えば、硫酸イオン、リン酸イオンおよび亜リン酸のイオ
ンおよび有機アニオン、例えば、2〜25の炭素原子を含
有しそして必要に応じて1または2以上のヒドロキシル
基を含有する脂肪族モノ−、ジ−またはトリ−カルボン
酸アニオン、例えば、酢酸、クエン酸および乳酸のイオ
ンを包含する。
Xが式(IV A)の基であるとき、好ましくはBは式−
(R3 2)−または−(R3 2−、例えば、−(CH2)−
または−(CH2CH2)−である。
式(IV B)の基は、次の通りである: 式中基R6は同一であるか、あるいは異なり、そして各々
は水素またはC1−C4アルキルであり、そしてdは2〜4
である。
好ましくは、基R6は同一である。また、基R6の少なく
とも1つはメチルであり、より好ましくは基R6の両者は
メチルであることが好ましい。
好ましくはdは2または3であり、より好ましくは3
である。
Xが式(IV B)の基であるとき、好ましくはBは式−
(CR3 2)−または−(CR3 2−、例えば、−(CH2
−または−(CH2CH2)−である。
式(IV C)の基は、次の通りである: 式中基R7は同一であるか、あるいは異なり、そして各々
は水素またはC1−C4アルキルであり、そしてeは1〜4
である。
好ましくは、基R7は同一である。また、基R7の少なく
とも1つはメチルであり、より好ましくは基R7のすべて
はメチルであることが好ましい。
好ましくはeは2または3であり、より好ましくは2
である。
Xが式(IV C)の基であるとき、好ましくはBは式−
(CR3 2)−または−(CR3 2−、例えば、−(CH2
−または−(CH2CH2)−である。
式(IV D)は、次の通りである: 式中基R8は同一であるか、あるいは異なり、そして各々
は水素またはC1−C4アルキルであり、R8aは水素また
は、より好ましくは基−C(O)B1R8bであり、ここでR
8bは水素またはメチル、好ましくはメチルであり、B1
原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレ
ン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキサアルキレン
であり、そしてfは1〜4であり、そして Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそして
Bが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素ま
たは窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はz
は1である。
好ましくは基R8は同一である。また、基R8の少なくと
も1つはメチルであり、より好ましくは基R8のすべては
メチルであることが好ましい。
好ましくはfは1または2であり、より好ましくは2
である。
好ましくはB1は、次の通りである: 原子価結合; 式−(CR3a 2aa−のアルキレン基、式中基−(C
R3a 2)−同一であるか、あるいは異なり、そして各基−
(CR3a 2)−において、基R3aは同一であるか、あるいは
異なり、そして各基R3aは水素またはC1−C4アルキル、
好ましくは水素であり、そしてaaは1〜12、好ましくは
1〜6である。
オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6の炭素原子を有するアルコキシアルキル、より好
ましくは−CH2O(CH2−;または 式−[(CR4a 2baO]ca−のオリゴ−オキサアルキレ
ン基、式中−(CR4a 2)−基は同一であるか、あるいは
異なり、そして各基−(CR4a 2)−において、R4aは同一
であるか、あるいは異なり、そして各基R4aは水素また
はC1−C4アルキル、好ましくは水素であり、そしてbaは
1〜6、好ましくは2または3であり、そしてcaは1〜
12、好ましくは1〜6である。
好ましい基B1は原子価結合および12までの炭素原子を
有するアルキレン、オキサアルキレンおよびオリゴ−オ
キサアルキレン基を包含する。
好ましくはBおよびB1は同一である。
Xが式(IV D)の基であるとき、好ましくはBは式−
[(CR4 2CR4 2bO]cCR4 2CR4 2−の基、例えば、−(CH2
CH2O)(CH2CH2)−である。
式(IV E)の基は、次の通りである: 式中基R9は同一であるか、あるいは異なり、そして各々
は水素またはC1−C4アルキルであり、R9aは水素また
は、より好ましくは基−C(O)B1R9bであり、ここでR
9bは水素またはメチル、好ましくはメチルであり、B2
原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレ
ン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキサアルキレン
基であり、そしてgは1〜4であり、そして Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそして
Bが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素ま
たは窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はz
は1である。
好ましくはR9は同一である。また、基R9の少なくとも
1つはメチルであり、より好ましくは基R9のすべてはメ
チルであることが好ましい。
好ましくはgは1または2であり、より好ましくは2
である。
好ましくはB2は、次の通りである: 原子価結合; 式−(CR3b 2ab−のアルキレン基、式中基−(C
R3b 2)−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基
−(CR3b 2)−において、基R3bは同一であるか、あるい
は異なり、そして各基R3bは水素またはC1−C4アルキ
ル、好ましくは水素であり、そしてabは1〜12、好まし
くは1〜6である。
オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6の炭素原子を有するアルコキシアルキル、より好
ましくは−CH2O(CH2−;または 式−[(CR4b 2bbO]cb−のオリゴ−オキサアルキレ
ン基、式中−(CR4b 2)−基は同一であるか、あるいは
異なり、そして各基−(CR4b 2)−において、R4bは同一
であるか、あるいは異なり、そして各基R4bは水素また
はC1−C4アルキル、好ましくは水素であり、そしてbbは
1〜6、好ましくは2または3であり、そしてcbは1〜
12、好ましくは1〜6である。
好ましくは基B2は原子価結合および12までの炭素原子
を有するアルキレン、オキサアルキレンおよびオリゴ−
オキサアルキレン基を包含する。
好ましくはBおよびB2は同一である。
Xが式(IV E)の基であるとき、好ましくはBは式−
[(CR4 2CR4 2bO]cCR4 2CR4 2−の基、例えば、−(CH2
CH2O)(CH2CH2)−である。
式(IV F)の基は、次の通りである: 式中基R10は同一であるか、あるいは異なり、そして各
々は水素またはC1−C4アルキルであり、R10aは水素また
は、より好ましくは基−C(O)B3R10bであり、ここで
R10bは水素またはメチル、好ましくはメチルであり、B3
は原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレ
ン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキサアルキレン
基であり、そしてhは1〜4であり、そして Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそして
Bが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素ま
たは窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はz
は1である。
好ましくはR10は同一である。また、基R10の少なくと
も1つはメチルであり、より好ましくは基R10のすべて
はメチルであることが好ましい。
好ましくはhは1または2であり、より好ましくは2
である。
好ましくはB3は、次の通りである: 原子価結合; 式−(CR3c 2ac−のアルキレン基、式中基−(C
R3c 2)−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基
−(CR3c 2)−において、基R3cは同一であるか、あるい
は異なり、そして各基R3cは水素またはC1−C4アルキ
ル、好ましくは水素であり、そしてacは1〜12、好まし
くは1〜6である。
オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6の炭素原子を有するアルコキシアルキル、より好
ましくは−CH2O(CH2−;または 式−[(CR4c 2bcO]cc−のオリゴ−オキサアルキレ
ン基、式中−(CR4c 2)−基は同一であるか、あるいは
異なり、そして各基−(CR4c 2)−において、R4cは同一
であるか、あるいは異なり、そして各基R4cは水素また
はC1−C4アルキル、好ましくは水素であり、そしてbcは
1〜6、好ましくは2または3であり、そしてccは1〜
12、好ましくは1〜6である。
好ましい基B3は原子価結合および12までの炭素原子を
有するアルキレン、オキサアルキレンおよびオリゴ−オ
キサアルキレン基を包含する。
好ましくはBおよびB3は同一である。
Xが式(IV F)の基であるとき、好ましくはBは式−
[(CR4 2CR4 2bO]cCR4 2CR4 2−の基、例えば、−(CH2
CH2O)(CH2CH2)−である。
永久的正電荷の中心を有する他の基は、式(V A)、
(V B)および(V C)を有する。これらの基は、また、
物理収着により表面に結合することができるアルキルま
たはフルオロアルキルを含有する。したがって、このよ
うな基を含有するモノマーは、物理収着により疎水性表
面に結合できる基を含有するコモノマーを必要に応じて
使用しないで、本発明のポリマーにおける使用にとくに
適する。
式(V A)の基は、次の通りである: 式中基R11は同一であるか、あるいは異なり、そして各
々は水素またはC1−C4アルキルであり、R11aは次の通り
である: (a)基−[C(O)]vw(CR11b 2ww(SiR11c 2)(O
SiR11cvvR11c、式中各基R11bは同一であるか、あるい
は異なり、そして水素または1〜4の炭素原子のアルキ
ルであり、各基R11cは同一であるか、あるいは異なり、
そして1〜4の炭素原子のアルキルまたはアラルキル、
例えば、ベンジルまたはフェネチルであり、vwは0また
は1であり、wwは0〜6であり、ただしvwおよびwwの両
者は0でなく、そしてvvは0〜49である;または (b)式−C(O)B4−R11dの基、式中R11dは水素また
はメチルであり、B4は原子価結合または必要に応じて1
または2以上のフッ素原子を含有し、そして6〜24、好
ましくは6〜18の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分
枝鎖状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−
オキサアルキレン基であり、iは1〜4である;そして Bが原子価結合以外である場合、zは1であり、そし
てBが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素
または窒素原子以外である場合、それ以外はzは1であ
る。
好ましくはR11は同一である。また、基R11の少なくと
も1つはメチルであることが好ましく、そして基R11
すべてはメチルであることがより好ましい。好ましくは
iは1または2であり、より好ましくは2である。
R11aは上の(a)において定義するシロキサン基であ
る場合、各基(CR11b 2)は同一であるか、あるいは異な
ることができ、好ましくは同一であり、そして好ましく
は各基R11bは水素である。好ましくはwwは2〜4であ
り、そして最も好ましくはvwが0であるとき3である
か、あるいはvwが1であるとき2である。各基(SiR11c
2)は同一であるか、あるいは異なることができ、好ま
しくは同一であり、そして好ましくは各基R11cはメチル
である。好ましくはvvは4〜29である。
好ましくは基R11aは上に定義した基−C(O)B4R11d
である。このような場合において、好ましくはB4は、次
の通りである: 原子価結合; 式−(CR3d 2ad−のアルキレン基、式中基−(C
R3d 2)−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基
−(CR3d 2)−において、基R3dは同一であるか、あるい
は異なり、そして各基R3dは水素、フッ素またはC1−C4
アルキルまたはフルオロアルキル、好ましくは水素また
はフッ素であり、そしてadは1〜24、好ましくは6〜18
である。
オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6の炭素原子および必要に応じて1または2以上の
フッ素原子を有するアルコキシアルキル;または 式−[(CR2 4dbdO]cd−のオリゴ−オキサアルキレ
ン基、式中−(CR4d 2)−基は同一であるか、あるいは
異なり、そして各基−(CR4d 2)−において、R4dは同一
であるか、あるいは異なり、そして各基R4dは水素、フ
ッ素またはC1−C4アルキルまたはフルオロアルキル、好
ましくは水素またはフッ素であり、そしてbdは2〜6、
好ましくは3または4であり、そしてcdは1〜12、好ま
しくは1〜6である。
B4が基−[(CR4d 2bdO]cd−であり、ここですべて
の基R4dは水素でありそしてすべての基−[(CR4d 2bd
O]−においてbdは2であるとき、式(V A)のモノマー
の残基は疎水性表面と強い二次的原子価相互作用を形成
することができない。このようなモノマーの残基を本発
明のポリマーの中に含めることができるが、また、この
ような相互作用がポリマーを表面に結合する場合、この
ような強い二次的原子価相互作用を形成できるモノマー
の残基を含むことが通常必要である。
オリゴ(高級アルキレン)オキシド部分を含有する基
を有するモノマーを使用して必要な強い二次的原子価相
互作用を与えることができるので、個々のアルキレンオ
キシド単位の少なくとも50モル%、好ましくは70モル
%、より好ましくは90モル%が3またはそれ以上の炭素
原子を含有するオリゴアルキレンオキシド部分を含有す
るモノマーを使用することができる。こうして、例え
ば、エチレンオキシド単位より多いプロピレンオキシド
単位が存在するかぎり、混合オリゴ(アルキレンオキシ
ド/プロピレンオキシド)側鎖を使用することができ
る。
B4が基−[CR4d 2bdO]cd−であるとき、残基−
[(CR4d 2bdO]−のわずかに50、好ましくは70、より
好ましくは90モル%またはそれより小において好ましく
はbdは2である。
基−B4−R11aが表面と強い二次的原子価相互作用を形
成できる基であるとき、基(V A)を含有するモノマー
は永久的正電荷の中心をもつ基および必要に応じて1ま
たは2以上のエーテル酸素原子を含有するアルキルまた
はフルオロアルキル基を含有するモノマーとして使用す
るためにとくに適当であることができる。好ましくは、
このような場合において−B4−R11aは必要に応じて1ま
たは2以上のエーテル酸素原子および好ましくは6また
はそれ以上の炭素原子を含有するアルキル基または必要
に応じて1または2以上のエーテル酸素原子および好ま
しくは6またはそれ以上の炭素原子を含有するフルオロ
アルキル基である。1つの態様において、BおよびB4
同一である。
式(V B)の基は、次の通りである: 式中基R12は同一であるか、あるいは異なり、そして各
々は水素またはC1−C4アルキルであり、R12aは次の通り
である: (a)基−[C−(O)]tu(CR12b 2uu(SiR12c 2
(OSiR12cttR12c、式中各基R12bは同一であるか、あ
るいは異なり、そして水素または1〜4の炭素原子のア
ルキルであり、各基R12cは同一であるか、あるいは異な
り、そして1〜4の炭素原子のアルキルまたはアラルキ
ル、例えば、ベンジルまたはフェネチルであり、tuは0
または1であり、uuは0〜6であり、ただしtuおよびuu
の両者は0でなく、そしてttは0〜49である;または (b)式−C(O)B5−R12dの基、式中R12dは水素また
はメチルであり、B5は原子価結合または必要に応じて1
または2以上のフッ素原子を含有し、そして6〜24、好
ましくは6〜18の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分
枝鎖状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−
オキサアルキレン基である、 jは1〜4である;そして Bが原子価結合以外である場合、zは1であり、そし
てBが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素
または窒素原子以外である場合、それ以外はzは1であ
る。
好ましくはR12は同一である。また、基R12の少なくと
も1つはメチルであることが好ましく、そして基R12
すべてはメチルであることがより好ましい。
R12aは上の(a)において定義するシロキサン基であ
る場合、各基(CR12b 2)は同一であるか、あるいは異な
ることができ、好ましくは同一であり、そして好ましく
は各基R12bは水素である。好ましくはuuは2〜4であ
り、そして最も好ましくはtuが0であるとき3である
か、あるいはtuが1であるとき2である。各基(SiR12c
2)は同一であるか、あるいは異なることができ、好ま
しくは同一であり、そして好ましくは各基R12cはメチル
である。好ましくはttは4〜29である。
好ましくは基R12aは上に定義した基−C(O)B5R12d
である。このような場合において、好ましくはB5は、次
の通りである: 原子価結合; 式−(CR3c 2ac−のアルキレン基、式中基−(C
R3e 2)−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基
−(CR3e 2)−において、基R3eは同一であるか、あるい
は異なり、そして各基R3eは水素、フッ素またはC1−C4
アルキルまたはフルオロアルキル、好ましくは水素また
はフッ素であり、そしてaeは1〜24、好ましくは6〜18
である。
オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6の炭素原子および必要に応じて1または2以上の
フッ素原子を有するアルコキシアルキル;または 式−[(CR4c 2beO]ce−のオリゴ−オキサアルキレ
ン基、式中−(CR4e 2)−基は同一であるか、あるいは
異なり、そして各基−(CR4e 2)−において、R4eは同一
であるか、あるいは異なり、そして各基R4eは水素、フ
ッ素またはC1−C4アルキルまたはフルオロアルキル、好
ましくは水素またはフッ素であり、そしてbeは2〜6、
好ましくは3または4であり、そしてceは1〜12、好ま
しくは1〜6である。
B5が基−[(CR4e 2beO]ce−であり、ここですべて
の基R4eは水素でありそしてすべての基−[(CR4e 2be
O]−においてbeが2であるとき、式(V B)のモノマー
の残基は疎水性表面と強い二次的原子価相互作用を形成
することができない。このようなモノマーの残基を本発
明のポリマーの中に含めることができるが、また、この
ような相互作用がポリマーを表面に結合する場合、強い
二次的原子価相互作用を形成できるモノマーの残基を含
むことが通常必要である。オリゴ(高級アルキレン)オ
キシド部分を含有する基を有するモノマーを使用して強
い二次的原子価相互作用を与えることができるので、個
々のアルキレンオキシド単位の少なくとも50モル%、好
まくは70モル%、より好ましくは90モル%が3またはそ
れ以上の炭素原子を含有するオリゴアルキレンオキシド
部分を含有するモノマーを使用することができる。こう
して、例えば、エチレンオキシド単位より多いプロピレ
ンオキシド単位が存在するかぎり、混合オリゴ(アルキ
レンオキシド/プロピレンオキシド)側鎖を使用するこ
とができる。
B5が基−[(CR4e 2beO]ce−であるとき、残基−
[(CR4e 2beO]−のわずかに50、好ましくは70、より
好ましくは90モル%またはそれより小において好ましく
はbeは2である。
基−B5−R12aが表面と強い二次的原子価相互作用を形
成できる基であるとき、基(V B)を含有するモノマー
は永久的正電荷の中心をもつ基および必要に応じて1ま
たは2以上のエーテル酸素原子を含有するアルキルまた
はフルオロアルキル基を含有するモノマーとして使用す
るためにとくに適当であることができる。好ましくは、
このような場合において−B5−R12aは必要に応じて1ま
たは2以上のエーテル酸素原子および好ましくは6また
はそれ以上の炭素原子を含有するアルキル基または必要
に応じて1または2以上のエーテル酸素原子および好ま
しくは6またはそれ以上の炭素原子を含有するフルオロ
アルキル基である。1つの態様において、BおよびB5
同一である。
式(V C)の基は、次の通りである: 式中基R13は同一であるか、あるいは異なり、そして各
々は水素またはC1−C4アルキルであり、R13aは次の通り
である: (a)基−[C(O)]rs(CR13b 2ss(SiR13c 2)(O
SiR13crrR13c、式中各基R13bは同一であるか、あるい
は異なり、そして水素または1〜4の炭素原子のアルキ
ルであり、各基R13cは同一であるか、あるいは異なり、
そして1〜4の炭素原子のアルキルまたはアラルキル、
例えば、ベンジルまたはフェネチルであり、rsは0また
は1であり、ssは0〜6であり、ただしrsおよびssの両
者は0でなく、そしてrrは0〜49である;または (b)式−C(O)B6−R13dの基、式中R13dは水素また
はメチルであり、B6は原子価結合または必要に応じて1
または2以上のフッ素原子を含有し、そして6〜24、好
ましくは6〜18の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分
枝鎖状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−
オキサアルキレン基である、kは1〜4である;そして Bが原子価結合以外である場合、zは1であり、そし
てBが原子価結合である場合、zは0であり、Xは酸素
または窒素原子以外である場合、それ以外はzは1であ
る。
好ましくはR13は同一である。また、基R13の少なくと
も1つはメチルであることが好ましく、そして基R13
すべてはメチルであることがより好ましい。
好ましくはkは1または2、より好ましくは2であ
る。
R13aは上の(a)において定義するシロキサン基であ
る場合、各基(CR13b 2)は同一であるか、あるいは異な
ることができ、好ましくは同一であり、そして好ましく
は各基R13bは水素である。好ましくはssは2〜4であ
り、そして最も好ましくはrsが0であるとき3である
か、あるいはrsが1であるとき2である。各基(SiR13c
2)は同一であるか、あるいは異なることができ、好ま
しくは同一であり、そして好ましくは各基R13cはメチル
である。好ましくはrrは4〜29である。
好ましくは基R13aは上に定義した基−C(O)B6R13d
である。このような場合において、好ましくはB6は、次
の通りである: 原子価結合; 式−(CR3f 2af−のアルキレン基、式中基−(C
R3f 2)−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基
−(CR3f 2)−において、基R3fは同一であるか、あるい
は異なり、そして各基R3fは水素、フッ素またはC1−C4
アルキルまたはフルオロアルキル、好ましくは水素また
はフッ素であり、そしてafは1〜24、好ましくは6〜18
である。
オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6の炭素原子および必要に応じて1または2以上の
フッ素原子を有するアルコキシアルキル;または 式−[(CR4fbfO]cf−のオリゴ−オキサアル
キレン基、式中−(CR4f 2)−基は同一であるか、ある
いは異なり、そして各基−(CR4f 2)−において、R4f
同一であるか、あるいは異なり、そして各基R4fは水
素、フッ素またはC1−C4アルキルまたはフルオロアルキ
ル、好ましくは水素またはフッ素であり、そしてbfは2
〜6、好ましくは3または4であり、そしてcfは1〜1
2、好ましくは1〜6である。
B6が基−[(CR4f 2bfO]cf−であり、ここですべて
の基R4fは水素でありそしてすべての基−[(CR4f 2bf
O]−においてbfが2であるとき、式(V C)のモノマー
の残基は疎水性表面と強い二次的原子価相互作用を形成
することができない。このようなモノマーの残基を本発
明のポリマーの中に含めることができるが、また、この
ような相互作用がポリマーを表面に結合する場合、強い
二次的原子価相互作用を形成できるモノマーの残基を含
むことが通常必要である。オリゴ(高級アルキレン)オ
キシド部分を含有する基を有するモノマーを使用して強
い二次的原子価相互作用を与えることができるので、個
々のアルキレンオキシド単位の少なくとも50モル%、好
ましくは70モル%、より好ましくは90モル%が3または
それ以上の炭素原子を含有するオリゴアルキレンオキシ
ド部分を含有するモノマーを使用することができる。こ
うして、例えば、エチレンオキシド単位より多いプロピ
レンオキシド単位が存在するかぎり、混合オリゴ(アル
キレンオキシド/プロピレンオキシド)側鎖を使用する
ことができる。
B6が基−[(OR4f 2bfO]cf−であるとき、残基−
[(CR4f 2bfO]−のわずかに50、好ましくは70、より
好ましくは90モル%またはそれより小において好ましく
はbfは2である。
基−B6−R13aが表面と強い二次的原子価相互作用を形
成できる基であるとき、基(V C)を含有するモノマー
は永久的正電荷の中心をもつ基および必要に応じて1ま
たは2以上のエーテル酸素原子を含有するアルキルまた
はフルオロアルキル基を含有するモノマーとして使用す
るためにとくに適当であることができる。好ましくは、
このような場合において−B6−R13aは必要に応じて1ま
たは2以上のエーテル酸素原子および好ましくは6また
はそれ以上の炭素原子を含有するアルキル基または必要
に応じて1または2以上のエーテル酸素原子および好ま
しくは6またはそれ以上の炭素原子を含有するフルオロ
アルキル基である。
1つの態様において、BおよびB6は同一である。
永久的正電荷の中心をもつ基を含有する好ましいモノ
マーの特定の例は、2−(メチルアクロイルオキシオキ
シ)エチル−2′−(トリメチルアンモニウム)エチル
ホスヘート内部塩および1−[4−(4′−ビニルベン
ジルオキシ)ブタン]−2″−(トリメチルアンモニウ
ム)エチルホスヘート内部塩である。
永久的正電荷の中心を含有する基をもつモノマー、例
えば、式(II)および(III)のモノマーは、基地の反
応を使用する普通の技術により、例えば、適当に置換し
たアルキル(アルク)アクリレートまたは適当な置換ス
チレンを前駆体として使用して製造することができる。
適当な置換アルキル(アルク)アクリレートは、ジメチ
ルアミノエチル(メト)アクリレートおよび2−ヒドロ
キシエチル(メト)アクリレートを包含する。
式(IV A)の基を含有する式(II)または(III)の
モノマーは既知の方法により製造することができる。式
(V B)または(IV C)の基を含有するモノマーは、参
考例14〜16に記載されているように、あるいは類似の既
知の方法により製造することができる。
R8aが−C(O)B1R8bである式(IV D)の基を含有す
る式(II)または(III)のモノマーは、グリセロホス
ホリルコリンまたはその類似体を第1ヒドロキシル基に
おいて活性化酸誘導体、例えば、酸無水物O(C(O)
B1R8bまたは酸ハライドR8bB1COHal(ここでB1およ
びR8bは上に定義した通りでありそしてHalはハロゲンで
ある)で選択的にアシル化し、次いで第2ヒドロキシル
基を適当なアシル化剤、例えば、塩化メタクロイルでア
シル化することによって製造することができる。化アシ
ル化後または第2アシル化後に、精製、例えば、適当な
支持体を使用するクロマトグラフィーによる精製を実施
することができる。適当な活性化酸誘導体は、酸無水
物、酸ハライド反応器エステルおよびイミダゾリドを包
含する。アシル化は適当な無水、非プロトン性溶媒、例
えば、N,N−ジメチルホルムアミド中で、必要に応じて
適当は非親核性塩基、例えば、トリエチルアミンの存在
下に実施することができる。
あるいは、グリセロホスホリルコリンまたはその類似
体の中の第1アルコール基を適当な保護基試薬、例え
ば、塩化t−ブチルジメチルシリルとの反応により標準
条件下にブロックし、次いで第2ヒドロキシル基をアシ
ル化剤、例えば、塩化メタクロイルで処理することがで
きる。t−ブチルジメチルシリル保護基は、希有機酸ま
たは鉱酸、例えば、p−トルエンスルホン酸、塩酸また
はフッ化テトラブチルアンモニウムで処理することによ
って除去することができる。次いで、脱ブロックしたヒ
ドロキシルを活性化酸誘導体、例えば、酸無水物O(C
(O)B1R8bまたは酸ハライドR8bB1COHal(ここでB
1およびR8bは上に定義した通りでありそしてHalはハロ
ゲンである)で処理することができる。
グリセロホスホリルコリンの類似体(R8aが水素であ
る基(IV D)を含有する式(II)または(III)の化合
物)は、オキシ塩化リンをブロモアルコールと不活性非
プロトン性溶媒、例えば、ジクロロメタン中で反応させ
てブロモアルキルホスホロジクロラリデートを生成する
ことによって製造することができる。次いで、こうして
製造したジクロロ誘導体を、適当に保護されたグリセロ
ール誘導体、例えば、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラ
ン−4−メタノールで、塩基、例えば、トリエチルアミ
ンの存在下に処理し、次いで酸加水分解によりブロモア
ルキルホスホログリセロール誘導体を生成することがで
きる。次いでこれをアミンNR8 3(ここでR8は上に定義し
た通りである)、例えば、トリメチルアミンで処理して
グリセロホスホリルコリン類似体を発生させることがで
きる。この製造は次の反応の概要に描写される。
ここでR8およびfは式(IV D)の基に関して定義した
とおりである。
R9aが−C(O)B2R9bである式(IVE)の基を含有す
る式(II)または(III)のモノマーは、グリセロホス
ホリルコリンまたはその類体を第1ヒドロキシル基にお
いて、例えば、塩化メタクロイルで選択的にアシル化
し、次いで第2ヒドロキシル基において活性化酸誘導
体、例えば、酸無水物O(C(O)B2R9bまたは酸
ハライドR9bB2COHal(ここでB1およびR9bは上に定義し
た通りでありそしてHalはハロゲンである)を使用して
反応させることによって製造することができる。必要に
応じて、式(IV D)の基を含有するモノマーの製造に関
して上に概説したものに類似する保護基の方法を使用す
ることができる。
式(IV F)の基を含有する式(II)または(III)の
モノマーは、式(IV D)または(IV E)の基を含有する
モノマーに類似する方法で製造することができる。
式(V A)、(V B)または(V C)の基を含有する式
(II)または(III)のモノマーは、それぞれ、式(IV
D)、(IV E)または(IV F)の基を含有するモノマー
について記載した方法と直接類似する方法により製造す
ることができる。
ポリマーをある表面に安定に結合することができるコモ
ノマー 本発明のポリマーにおいて、永久的正電荷の中心をも
つ基およびポリマーをある表面に安定に結合することが
できる基が同一モノマーの残基の中に存在しない場合、
ポリマーはポリマーをある表面に安定に結合することが
できる基を含有するコモノマーの残基ならびに永久的正
電荷の中心をもつ基を含有するコモノマーの残基からな
る。必要に応じて、永久的正電荷の中心をもつ基を含有
するモノマーが、また、ポリマーをある表面に安定に結
合することができる基を含有する場合、ある表面に安定
に結合することができるそれ以上の基は、ポリマーをあ
る表面に結合することができる基を含有する追加のコモ
ノマーの残基により提供することができる。
既に述べたように、ある表面に結合することができる
基の性質、したがってこのような基を含有するコモノマ
ーの性質は、ポリマーでコーティングすべき表面の性質
に依存するであろう。このようなコモノマーの種々のタ
イプをここで説明する。
理解されるように、ある場合において、ある表面に結
合することができる基を含有する異なるコモノマーの組
み合わせを使用することが望ましいことがある。好まし
くは、後述するタイプa)、b)および/またはc)の
コモノマーまたはこのようなコモノマーの組み合わせを
使用し、より好ましくはタイプa)、b)およびc)の
コモノマーの1つのみを使用する。
a)アルキル、フルオロアルキルまたはシロキサン基を
含有するコモノマー アルキル、フルオロアルキルまたはシロキサン基を含
有するコモノマーは、疎水性表面への結合の形成に適当
であり、6またはそれ以上の炭素原子のアルキル基(必
要に応じて1または2以上のエーテル酸素原子を含有し
かつ必要に応じて1または2以上の炭素−炭素の二重結
合または三重結合を含有する)またはフルオロアルキル
(好ましくは6またはそれ以上の炭素原子を含有し、必
要に応じて1または2以上のエーテル酸素原子を含有し
かつ必要に応じて1または2以上の炭素−炭素の二重結
合または三重結合を含有する)またはシロキサン基(50
までのケイ素原子を含有し、好ましくは線状である)を
含有するコモノマーである。
好ましくはアルキルまたはフルオロアルキル基は24ま
で、例えば、18までの炭素原子を含有し、あるいはシロ
キサン基は50までのケイ素原子を含有し、好ましくは線
状である。アルキル、フルオロアルキルまたはシロキサ
ン基を含有するコモノマーは、一般式(VI)のコモノマ
ーである: Y1−Q (VI) 式中、 Y1から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
り、 ここでR14は水素またはC1−C4アルキル基であり、 A′は−O−または−NR15−であり、ここでR15は水
素またはC1−C4アルキルであるか、あるいはR15は基Q
であり、 K1は基−(CH2lOC(O)−、−(CH2lC(O)O
−、−(CH2lOC(O)O−、−(CH2lNR16−、−
(CH2lNR16C(O)−、−(CH2lC(O)NR16−、−
(CH2lNR16C(O)O−、−(CH2lOC(O)NR
16−、−(CH2lNR16C(O)NR16−(ここで基R16は同
一であるか、あるいは異なる)、−(CH2lO−、−(C
H2lSO3−、または原子価結合であり、そしてlは1〜
12であり、そしてR16は水素またはC1−C4アルキル基で
あり、そして Qは (a)6またはそれ以上、好ましくは6〜24の炭素原子
を含有し、置換されていないか、あるいは1または2以
上のフッ素原子により置換されておりそして必要に応じ
て1または2以上の炭素−炭素の二重結合または三重結
合を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、アル
コキシアルキルまたは(オリゴ−アルコキシ)アルキル
鎖、または (b)シロキサン基−(CR16a 2qq(SiR16b 2)(OSiR
16b 2ppR16b、ここで各基R16aは同一であるか、あるい
は異なり、そして水素または1〜4個の炭素原子を有す
るアルキルであり、各基R16bは1〜4個の炭素原子を有
するアルキルであり、qqは1〜6であり、そしてppは0
〜49である、 である。
基Qをもつ式(VI)の好ましいコモノマーは、式(VI
I)または(VIII)のものを包含する: 式中、 R14、A′、K1およびQは式(VI)に関して定義した
通りである。
式(VII)の化合物において好ましくは、R14は水素、
メチルまたはエチルであり、より好ましくはメチルであ
り、こうして式(VII)の化合物は好ましくはアクリル
酸、メタクリル酸またはエタクリル酸の誘導体である。
式(VIII)の化合物において、K1は、例えば、原子価
結合である。K1が基であるとき、好ましくはlは1〜
6、より好ましくは1、2または3であり、最も好まし
くはlは1である。K1が−(CH2lNR16−、−(CH2l
NR16C(O)−、−(CH2lC(O)NR16−、−(CH2l
NR16C(O)O−、−(CH2lOC(O)NR16−または−
(CH2lNR16C(O)NR16−であるとき、R16は好ましく
は水素、メチルまたはエチル、より好ましくは水素であ
る。
式(VIII)の化合物において、好ましくはビニル基は
基−K1−Qに対してパラ位置に存在する。
好ましくはQは必要に応じて1または2以上のエーテ
ル酸素原子を含有しかつ必要に応じて1または2以上の
炭素−炭素の二重結合または三重結合を含有するアルキ
ルまたはフルオロアルキル基である。より好ましくは、
Qは次の通りである: 式−(CR17 2mCR17 3のアルキル基、式中基−(C
R17 2)−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基
−(CR17 2)−において基R17は同一であるか、あるいは
異なり、そして各基R17は水素、フッ素またはC1−C4
ルキルまたはフルオロアルキルであり、そしてmはQが
フッ素原子を含有しない場合5〜23であるか、あるいは
Qが1または2以上のフッ素原子を含有する場合、1〜
23、好ましくは5〜23である; 各アルキル部分の中に1〜12の炭素原子を有するアル
コキシアルキル;置換されていないか、あるいは1また
は2以上のフッ素原子で置換されている;または 式−[(CR18 2nO](CR18 2nR18の(オリゴ−ア
ルコキシル)アルキル基、式中基−(CR18 2)−は同一
であるか、あるいは異なり、そして各基−(CR18 2)−
において各基R18は同一であるか、あるいは異なり、そ
して各基R18は水素、フッ素またはC1−C4アルキルまた
はフルオロアルキルであり、そしてnは2〜6、好まし
くは3〜4でありそしてoは1〜12である。
Qが基−[(CR18 2nO](CR18 2nR18(式中すべ
ての基R18が水素でありそしてすべての基−[(CR18 2
nO]−においてnが2である)であるとき、式Qの基は
疎水性表面と強い二次的原子価相互作用を形成すること
ができない。このような残基を含有するモノマーの残基
を本発明のポリマーの中に含めることができるが、ま
た、このような相互作用がポリマーを表面に結合する場
合、強い二次的原子価相互作用を形成できるモノマーの
残基を含むことが必要である。オリゴ(高級アルキレ
ン)オキシド部分を含有する基を有するモノマーを使用
して、個々のアルキレンオキシド単位の少なくとも50モ
ル%が3またはそれ以上の炭素原子を含有するオリゴア
ルキレンオキシド部分を含有するモノマーを提供するこ
とができる。こうして、例えば、エチレンオキシド単位
より多いプロピレンオキシド単位が存在するかぎり、混
合オリゴ(アルキレンオキシド/プロピレンオキシド)
側鎖を使用することができるであろう。
Qが残基−[(CR18 2nO]−(nは2である)を含
有する(オリゴ−アルコキシ)アルキル基である場合、
好ましくは残基−[(CR18 2nO]−の50モル%以下に
おいてnは2である。
あるいは、Qはこのようなアルキル、アルコキシアル
キルまたは(オリゴアルコキシ)アルキル基の中の1ま
たは2以上のアルキルまたはアルキレン部分が対応する
アルケニル、アルキニル、アルケニレンまたはアルキニ
レン部分により置換されている基であることができる。
好ましい基Qは、必要に応じて1または2以上の炭素
−炭素の二重結合または三重結合を含有し、8またはそ
れ以上、より好ましくは14またはそれ以上、例えば、16
またはそれ以上の炭素原子を有するアルキル、アルコキ
シアルキルおよび(オリゴアルコキシ)アルキル基を包
含する。このような基は1または2以上のフッ素原子を
含有し、したがってフルオロアルキル誘導体であること
ができる。しかしながら、好ましくはこのような基はフ
ッ素原子を含有しない。
とくに好ましい基は、必要に応じて1または2以上の
炭素−炭素の二重結合または三重結合を含有する直鎖状
のアルキルまたはフルオロアルキル基である。
Qがシロキサン基である場合、各基−(CR16a 2)−は
同一であるか、あるいは異なり、好ましくは同一であ
り、そして好ましくは各基R16aは水素である。好ましく
はqqは2〜4であり、最も好ましくは3である。各基−
(CR16a 2)−は同一であるか、あるいは異なり、好まし
くは同一であり、そして好ましくは各基R16aはメチルで
ある。好ましくはppは4〜29である。Qがシロキサン基
である好ましいコモノマーは、式(VII)のものであ
る。
1つの特定の態様において、基Qはエチレン系不飽
和、すなわち、炭素−炭素の二重結合または三重結合を
含有しない。
アルキル、フルオロアルキルまたはシロキサン基を含
有する特定の例は、次のものを包含する:n−ドデシルメ
タクリレート、オクタデシルメタクリレート、ヘキサデ
シルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオ
ロデシルメタクリレート、p−オクチルスチレン、p−
ドデシルスチレンおよびモノメタクリルオキシプロピル
末端シロキサンを包含する。n−ドデシルメタクリレー
トはとくに好ましい。
物理収着性アルキルまたはフルオロアルキル(炭素−
炭素の二重結合または三重結合を含有しない)またはシ
ロキサン基を含有するコモノマー、例えば、式(VII)
または(VIII)のものは商業的に入手可能であるか、あ
るいは普通の技術により既知の反応を使用して製造する
ことができる。
このようなコモノマーの第2の特定の態様において、
基Qはエチレンの不飽和、すなわち、1または2以上の
炭素−炭素の二重結合または三重結合を含有する。この
ようなコモノマーは、例えば、ビニル、ジビニル、アセ
チレンまたはジアセチレン部分を含有することができ
る。ビニルの不飽和よりむしろアセチレンの不飽和を含
有するコモノマーは一般に好ましく、ことに単一のアセ
チレン基を含有するコモノマーは好ましい。
このような不飽和基を含有するコモノマーは、いった
んポリマーを支持体上にコーティングしたとき、線状ポ
リマー鎖の間の架橋を形成することができ、ならびに物
理収着により支持体に結合することができる。このよう
な架橋はコーティングの安定性を改良し、そして典型的
には照射、例えば、紫外線またはガンマ線により形成さ
れる。このような基の架橋は単独で使用することができ
るか、あるいは後述するように架橋可能なコモノマーと
して反応性基を含有するコモノマーの使用に加えて使用
することができる。
物理収着により支持体に結合することができるとくに
好ましい架橋可能なコモノマーは、式(VII A)および
(VIII A)のコモノマーである。
式中R14、A′およびK1は上に定義した通りであり、
そしてQQは6または2以上の炭素原子および1または2
つ、好ましくは1つの炭素−炭素の三重結合を含有する
アルキニル基であり、ただしアセチレン部分はA′また
はK1に直接結合していない。
本発明は、それ以上の特徴として、式(VII A)およ
び(VIII A)のコモノマーを提供する。
このようなコモノマーの間で、QQは6〜24の炭素原
子、好ましくは8またはそれ以上、より好ましくは10ま
たはそれ以上、なおより好ましくは12またはそれ以上、
例えば、14またはそれ以上、例えば、16またはそれ以上
炭素原子を含有する基であることが好ましい。
また、基QQは末端のアセチレン部分、すなわち、基−
C≡CHを含有しないことが好ましい。とくに好ましい基
QQは7−ドデセニルであり、そしてこのような基を含有
する式(VII A)の化合物の特定の例はドデク−7−イ
ン−1−オールメタクリレートである。
式(VII A)および(VIII A)の化合物およびエチレ
ン系不飽和の物理収着性基Qを含有する式(VII)およ
び(VIII)の他のコモノマーは、既知の方法と類似の方
法により製造することができる。それらの製造は参考例
5に例示されている。
b)反応性基を有するコモノマー 好ましいコモノマーは、官能基を有する親水性表面へ
の結合を形成するために適当であり、ある表面に共有結
合することができる反応性基を含有し、そして一般式
(IX)を有する: Y2−Q1 (IX) 式中、 Y2から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
り、ここで R19は水素またはC1−C4アルキル基であり、 K2は基−(CH2qOC(O)−、−(CH2qC(O)O
−、−(CH2qOC(O)O−、−(CH2qNR20−、−
(CH2qNR20C(O)−、−(CH2qC(O)NR20−、−
(CH2qNR20C(O)O−、−(CH2qOC(O)NR
20−、−(CH2qNR20C(O)NR20−(ここで基R20は同
一であるか、あるいは異なる)、−(CH2qO−、−(C
H2qSO3−、または原子価結合であり、そしてqは1〜
12であり、そしてR20は水素またはC1−C4アルキル基で
あり、そして Q1は反応してある表面への共有結合を提供することが
できる反応性基である。
反応性基Q1を有する式(IX)の好ましいコモノマー
は、下に定義する式(X)および(XI)のコモノマーを
包含する。
式(X)の化合物は、次の通りである: 式中、 R19は式(X)に関して定義したとおりであり、そし
てQ2は反応性基である。
式(X)の化合物において、好ましくはR19は水素、
メチルまたはエチル、より好ましくはメチルであり、こ
うして式(X)の化合物は好ましくはアクリル酸、メタ
クリル酸またはエタクリル酸の誘導体である。
好ましくはQ2は水素であるか、あるいはより好ましく
は−OHまたは式: −T−B7−Q3 の基であり、ここでTは−O−または−NR21−であり、
ここでR21は水素、C1−C4アルキルまたは基−B7−Q3
ある; B7は原子価結合または、より好ましくは直鎖状もしく
は分枝鎖状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリ
ゴ−オキサアルキレン鎖である;そして Q3はある表面への共有結合を形成することができる
基、例えば、アルデヒド基または1または2以上の反応
性置換基、例えば、ハロゲン、例えば、塩素を含有する
シランまたはシロキサン基、か、あるいは一般に1〜4
の炭素原子を含有するアルコキシ、例えば、メトキシま
たはエトキシであるか、あるいはより好ましくはQはヒ
ドロキシル、アミノ、シクロヘキサノール、エポキシ、
−CHOHCH2Hal(ここでHalはハロゲン原子、例えば、塩
素、臭素またはヨウ素)、シクシンイミド、トシラー
ト、例えば、2−(N−メチルピリジニウム)トシラー
ト、トリフラート、イミダゾールカルボニル−アミノ、
または置換されていてもよいトリアジン基である。
好ましくはB7は、次の通りである: 式−(CR22 2−のアルキレン基、式中基−(C
R22 2)−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基
−(CR22 2)−において基R22は水素またはC1−C4アルキ
ル、好ましくは水素であり、そしてrは1〜12、好まし
くは1〜6である。
オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6の炭素原子を有するアルコキシアルキル;または 式−[(CR23 2sO](CR23 2−のオリゴ−オキ
サアルキレン基、ここで基−(CR23 2)−は同一である
か、あるいは異なり、そして各基−(CR23 2)−におい
て基R23は同一であるか、あるいは異なり、そして各R23
は水素またはC1−C4アルキル、好ましくは水素であり、
そしてsは1〜6、好ましくは2または3であり、そし
てtは1〜11、好ましくは1〜5である。
好ましい基B7は12までの炭素原子のアルキレン、オキ
サアルキレンおよびオリゴ−オキサアルキレン基を包含
する。
Q3はシランまたはシロキシ基である場合、好ましくは
B7は1〜6、好ましくは2〜4、より好ましくは3の炭
素原子のアルキレン基である。
基B7の特定の例は−CH2−、−CH2CH2−および−(C
H2−である。
式(XI)の化合物は、次の通りである: 式中K2は式(IX)に関して定義したとおりであり、そし
て B8は直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン、オキサア
ルキレンまたはオリゴ−オキサアルキレン鎖であり、そ
して Q4はある表面への共有結合を形成することができる
基、例えば、アルデヒド基または1または2以上の反応
性置換基、例えば、ハロゲン、例えば、塩素を含有する
シランまたはシロキサン基、か、あるいは一般に1〜4
の炭素原子を含有するアルコキシ、例えば、メトキシま
たはエトキシであるか、あるいはより好ましくはQ3はヒ
ドロキシル、アミノ、シクロヘキサノール、エポキシ、
−CHOHCH2Hal(ここでHalはハロゲン原子、例えば、塩
素、臭素またはヨウ素)、スクシンイミド、トシラー
ト、例えば、2−(N−メチルピリジニウム)トシラー
ト、トリフラート、イミダゾールカルボニル−アミノ、
または置換されていてもよいトリアジン基である。
式(XI)の化合物において、好ましくはビニル基は基
−K2−B8−Q4に対してパラの位置に存在する。
K2は、例えば、原子価結合である。K2が基である場
合、好ましくはqは1〜6、より好ましくは1、2また
は3であり、そして最も好ましくはqは1である。K2
基−(CH2qNR20−、−(CH2qNR20C(O)−、−(C
H2qC(O)NR20−、−(CH2qNR20C(O)O−、−
(CH2qOC(O)NR20−または−(CH2qNR20C(O)N
R20−であるとき、R20は好ましくは水素、メチルまたは
エチル、より好ましくは水素である。
好ましくはB8は、次の通りである: 式−(CR24 2−のアルキレン基、式中基−(C
R24 2)−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基
−(CR24 2)−において基R24は水素またはC1−C4アルキ
ル、好ましくは水素であり、そしてuは1〜12、好まし
くは1〜6である。
オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6の炭素原子を有するアルコキシアルキル;または 式−[(CR25 2vO](CR25 2−のオリゴ−オキ
サアルキレン基、ここで基−(CR25 2)−は同一である
か、あるいは異なり、そして各基−(CR25 2)−におい
て基R25は同一であるか、あるいは異なり、そして各R25
は水素またはC1−C4アルキル、好ましくは水素であり、
そしてvは1〜6、好ましくは2または3であり、そし
てwは1〜12、好ましくは1〜6である。
好ましい基B8は、12までの炭素原子のアルキレン、オ
キサアルキレンおよびオリゴ−オキサアルキレン基であ
る。1つの態様において、B8およびK2は一緒に12までの
炭素原子を含有する。
反応性基を有するコモノマーの特定の例は、次のもの
を包含する:クロロメチルスチレン、メタクリル酸、2
−アミノエチルメタクリレート、2,3−エポキシプロピ
ルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、2−メタクリルオキシエチルジクロ
ロトリアジン、3−クロロ−ヒドロキシプロピルメタク
リルアミドおよびグリシジルメタクリレートおよび基He
tC(O)O−(式中Hetは複素環式環、例えば、ベンゾ
トリアゾールまたはイミダゾールである)を含有する反
応性メタクリレートエステルおよび基R16OC(O)−
(式中R16はスクシンイミドまたはペンタフルオロフェ
ニル基である)の反応性メタクリレートエステル。
反応性基を有するとくに好ましいコモノマーは、2−
アミノエチルメタクリレートおよび3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレートである。
ある表面に共有結合することができる反応性基を有す
るコモノマー、例えば、式(X)または(XI)のコモノ
マーは商業的に入手可能であるか、あるいは普通の技術
により既知の反応を使用して製造することができる。
ジクロロトリアジンモノマーである式(X)のコモノ
マーは、既知の方法において、例えば、置換ヒドロキシ
−(アルク)アクリレートまたはアミノアルキル(アル
ク)アクリレートをトリクロロトリアジンと適当な溶媒
中で塩基の存在下に反応させることによって製造するこ
とができる。
エステル基がイミダゾール基を含有する反応性メタク
リレートエステルである式(XI)のコモノマーは、既知
の方法において、置換ヒドロキシ(アルク)アクリレー
ト(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト)、ポリエチレンオキシド(メタ)アクリレートまた
はポリプロピレンオキシド(メタ)アクリレートを1,1
−カルボニル−ジイミダゾールと乾燥溶媒中で反応させ
ることによって製造することができる。類似の既知の方
法を使用して、反応性エステル、酸ハライドまたは酸無
水物との反応により、式(X)のスクシンイミドおよび
ペンタフルオロフェニルメタクリレートエステルを製造
することができる。
反応性基を含有するコモノマーを使用してコポリマー
をある表面に共有結合により結合する場合、理解される
ように、反応性基のすべてが表面の反応性基に必ずしも
結合ことは必要ではなく、そしてそのように結合してい
ない基は他の化学に参加することができる。このような
基は、支持体上にコーティングしたとき、部分、例え
ば、リガンドをポリマーに結合するための点をとくに提
供することができる。
反応性基を含有するコモノマー、例えば、式(X)ま
たは(XI)の化合物は、ある表面に共有結合するモノマ
ーよりむしろ、他の架橋可能な基と反応する架橋可能な
基を含有するコモノマーとして使用することができる。
反応性基を含有するコモノマーを使用してこのような
架橋可能な基を提供する場合、架橋可能な基および/ま
たは共重合条件は、コモノマーを共重合するとき、それ
らが架橋しないように選択されるであろう;こうして重
合生成物は未架橋の線状コポリマーであり、このコポリ
マーは引き続いて、コポリマーを表面にコーティングし
た後、架橋してコーティングの安定性を改良することが
できる。このような線状ポリマー鎖の間の架橋を使用す
るとき、架橋は2つのこのような架橋可能な基の間で形
成するか、あるいは架橋可能な基と希釈剤のコモノマー
の残基(後に定義する)の中の非不活性基との間で形成
することができる。このような架橋は架橋を形成する基
の直接的反応によるか、あるいはこれらの基と反応性架
橋分子、例えば、反応性ガス、例えば、アンモニアとの
反応により形成することができる。
したがって、このようなコモノマーの残基は、疎水性
表面をコーティングするようにデザインしそして式(V
A)、(V B)または(V C)の永久的正電荷の中心をも
つ基を含有するモノマーまたは式(VII)または(VII
I)のアルキル、フルオロアルキルまたはシロキサン基
を含有するコモノマーの残基を含有するポリマーの中に
存在することができる。同様に、このようなコモノマー
の残基は、また、イオンの相互作用により表面に結合す
るようにデザインされそして式(XIII)または(XIV)
の化合物の残基を含有するポリマーの中に存在すること
ができる。
表面への共有結合を提供するよりむしろ、コモノマー
を架橋するために使用する好ましい反応性コモノマー
は、式(X)まなは(XI)のコモノマーであり、式中Q2
またはQ4は架橋可能なシンナミル、エポキシ、−CHOHCH
2Hal(式中Halはハロゲン原子である)、メチロール、
エチレン系不飽和の架橋可能な基、例えば、アセチレ
ン、ジアセチレン、ビニルまたはジビニル基、あるいは
アセトアセトキシまたはクロロアルキルスルホン、好ま
しくはクロロエチルスルホン基を含有する。
架橋可能な基を有するコモノマーの特定の例は、次の
ものを包含する:メタクロレイン、シンナミルメタクリ
レート、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒド
ロキシメチルメタクリルアミド、3−(トリメチルオキ
シシリル)プロピルメタクリレート、2−アセトアセト
キシメタクリレート、3−(ビニルベンジル)−2−ク
ロロエチルスルホン。
架橋可能な基を含有する本発明のポリマーをある表面
上にコーティングするとき、ポリマーは実質的に未架橋
の形態である。コーティング後、架橋可能な基の架橋を
実施して、ポリマーのコーティングの強さおよび安定性
を増加することができる。
c)イオンの基を有するコモノマー イオンの相互作用によりある表面に結合することがで
きるイオンの基を有する好ましいコモノマーは、一般式
(XII)を有する: Y2−B9−Q5 (XII) 式中、 Y2から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
り、ここで R26は水素またはC1−C4アルキル基であり、 A″は−O−または−NR27−であり、ここでR27は水
素またはC1−C4アルキルであるか、あるいはR27は−B9
−Q5であり、 B9は原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖状のアル
キレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキサアルキ
レン基であり、 K3は基−(CH2xOC(O)−、−(CH2xC(O)O
−、−(CH2xOC(O)O−、−(CH2xNR28−、−
(CH2xNR28C(O)−、−(CH2xC(O)NR28−、−
(CH2xNR28C(O)O−、−(CH2xOC(O)NR
28−、−(CH2xNR28C(O)NR28−(ここで基R28は同
一であるか、あるいは異なる)、−(CH2xO−、−(C
H2xSO3−、または原子価結合であり、そしてxは1〜
12であり、そしてR28は水素またはC1−C4アルキル基で
あり、そして Q5はイオンの相互作用によりある表面に結合すること
ができるイオンの基である。
したがって、式(XII)の好ましいコモノマーは式(X
III)および(XIV)である: 式中、 R26、A″、B9、K3およびQ5は式(XII)に関して定義
したとおりである。
好ましくは、式(XIII)の化合物において、R26は水
素、メチルまたはエチル、より好ましくはメチルであ
り、こうして式(XIII)の化合物は好ましくはアクリル
酸、メタクリル酸またはエタクリル酸の誘導体である。
式(XIV)の化合物において、K3は、例えば、原子価
結合であることができる。K3が基である場合、好ましく
はxは1〜6、より好ましくは、1、2または3であ
り、そして最も好ましくはxは1である。K3が基−(CH
2xNR28−、−(CH2xNR28C(O)−、−(CH2xC
(O)NR28−、−(CH2xNR28C(O)O−、−(CH2
xOC(O)NR28−、または−(CH2xNR28C(O)NR28
−(CH2xNR20−、であるとき、R26は好ましくは水
素、メチルまたはエチル、より好ましくは水素である。
式(XIV)の化合物において、好ましくはビニル基は
−K3−B9−Q5に対してパラ位置に存在する。
好ましくはB9は、次の通りである: 式−(CR29 2−のアルキレン基、式中基−(C
R29 2)−は同一であるか、あるいは異なり、そして各基
−(CR29 2)−において基R29は水素またはC1−C4アルキ
ル、好ましくは水素であり、そしてyは1〜12、好まし
くは1〜6である。
オキサアルキレン基、例えば、各アルキル部分の中に
1〜6の炭素原子を有するアルコキシアルキル;または 式−[(CR30 2yyO]xx(CR30 2yy−のオリゴ−オ
キサアルキレン基、ここで基−(CR30 2)−は同一であ
るか、あるいは異なり、そして各基−(CR30 2)−にお
いて基R30は同一であるか、あるいは異なり、そして各R
30は水素またはC1−C4アルキル、好ましくは水素であ
り、そしてyyは1〜6、好ましくは2または3であり、
そしてxxは1〜12、好ましくは1〜6である。
好ましい基B9は、12までの炭素原子のアルキレン、オ
キサアルキレンおよびオリゴ−オキサアルキレン基であ
る。
基B9の特定の例は−CH2−、−CH2CH2−または−(C
H2−である。
基Q5はコーティングすべき表面に依存してアニオンま
たはカチオンであることができる。表面がカチオンの表
面電荷を有する場合、基Q5はアニオンでありそして、例
えば、カルボキシレート、スルホネート、水素ホスヘー
トまたはホスヘート基であることができる。表面がアニ
オンの表面電荷を有する場合、基Q5は、例えば、基−NR
31 3 +(式中各基R31は同一であるか、あるいは異なり、
そして水素または1〜6炭素原子のアルキルであり、基
R31のうちの2つは一緒になって5〜7原子を含有する
複素環式環を形成することができ、好ましくは水素また
はメチルである)、基N+Het(式中Hetは不飽和複素環式
基、例えば、ピリジル、置換されていないか、あるいは
1または2以上の1〜4炭素原子のアルキル基によって
置換されているものである)、または基−PR32 3 +(式中
R32は同一であるか、あるいは異なり、そして水素また
は1〜6炭素原子のアルキルであり、基R31のうちの2
つは一緒になって5〜7原子を含有する複素環式環を形
成することができ、好ましくはメチルである)であるこ
とができる。
イオンの基を有する特定の例は、次のものを包含す
る:アクリル酸、メタクリル酸、2−スルホエチルメタ
クリレート、2−メタクリルオキシエチルホスヘート、
p−スチレンスルホン酸、2−(メタクロイルオキシエ
チル)トリメチルアンモニウムクロライド、3−アミノ
プロピルメタクリルアミド、ビニルベンジルトリメチル
アンモニウムクロライド。
イオンの相互作用によりポリマーをある表面に結合す
ることができる基を有するコモノマー、例えば、式(XI
II)または(XIV)のコモノマーは商業的に入手可能で
あるか、あるいは普通の技術により既知の反応を使用し
て製造することができる。
希釈剤のコモノマー a)永久的正電荷の中心をもつ基を含有するモノマー
の残基またはb)永久的正電荷の中心をもつ基を含有す
るコモノマーおよびある表面に結合することができるコ
モノマーの残基に加えて、本発明のポリマーは希釈剤の
コモノマーの残基を含むことができる。
このような希釈剤のコモノマーを使用してポリマーに
所望の物理的および機械的性質を与えることができる。
それらは任意の既知の普通のラジカル重合可能な、好ま
しくはエチレン系不飽和の、他の1または2以上のコモ
ノマーと適合性のタイプであることができる。
希釈剤のコモノマーの特定の例は、次のものを包含す
る:アルキル(アルク)アクリレート、好ましくはエス
テル部分のアルキルの中に1〜4炭素原子を含有する、
例えば、メチル(アルク)アクリレート;ジアルキルア
ミノアルキル(アルク)アクリレート、好ましくはアミ
ンの各アルキル部分の中に1〜4炭素原子およびアルキ
レン鎖の中に1〜4炭素原子を含有する、例えば、2−
(ジメチルアミノ)エチル(アルク)アクリレート;ア
ルキル(アルク)アクリルアミド、好ましくはアミド部
分のアルキル基の中に1〜4炭素原子を含有する;ヒド
ロキシアルキル(アルク)アクリレート、好ましくはヒ
ドロキシアルキル部分の中に1〜4炭素原子を含有す
る、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト;またはビニルモノマー、例えば、N−ビニルラクタ
ム、好ましくはラクタム環の中に5〜7炭素原子を含有
する、例えば、ビニルピロリドン;スチレンまたはスチ
レン誘導体、例えば、フェニル環上で1または2以上の
1〜6、好ましくは1〜4炭素原子を含有するアルキル
基によりおよび/または1または2以上のハロゲン、例
えば、フッ素原子により置換されている、例えば、(ペ
ンタフルオロフェニル)スチレン。
他の適当な希釈剤のコモノマーは、次のものを包含す
る:ポリヒドロキシル、例えば、糖、(アルク)アクリ
レートおよび(アルク)アクリルアミド、ここでアルキ
ル基は1〜4炭素原子を含有する、例えば、糖アクリレ
ート、メタクリレート、エタクリレート、アクリルアミ
ド、メタクリルアミドおよびエタクリルアミド。適当な
糖類はグルコースおよびソルビトールを包含する。とく
に適当な希釈剤のコモノマーは、メタクロイルグルコー
スまたはソルビトールメタクリレートを包含する。
述べることのできる他の希釈剤は、重合可能なアルケ
ン、好ましくは2〜4炭素原子を含有するもの、例え
ば、エチレン、ジエン、例えば、ブタジエン、アルキレ
ン無水物、例えば、無水マレイン酸およびシアノ置換ア
ルキレン、例えば、アセトニトリルを包含する。
希釈剤のコモノマーは普通の既知の方法により得るこ
とができる。
上の希釈剤のコモノマーのうちで、いくつかは不活性
でありそしてそれらを含有するコポリマーの物理的およ
び機械的性質を単に変更する作用をする。他のものおよ
びとくにヒドロキシアルキル(アルク)アクリレートお
よびポリヒドロキシル(アルク)アクリレートは、物理
的および機械的性質を単に変更することに加えて、反応
の役割を有する。このようなコモノマーは架橋する基と
反応するか、あるいは他の分子の中の反応性基と反応し
てそれらをポリマーに結合できる官能基、例えば、ヒド
ロキシル基を含有する。
また、アルキル基の中に6またはそれ以上の炭素原子
を含有するアルキル(アルク)アクリレートは、希釈剤
のコモノマーまたは物理収着によりある表面にポリマー
を結合であることができるコモノマーと見なすことがで
きることが理解されるであろう。とくに、このような希
釈剤のコモノマーおよびある表面において反応してある
表面に共有結合することができる反応性コモノマーを含
有するコモノマーを使用して、親水性表面をコーティン
グできることに注意すべきであり、反応性コモノマーは
表面への結合を提供しそして希釈剤は物理的および機械
的性質を変更する。しかしながら、このようなポリマー
はまた疎水性表面をコーティングすることができ、ここ
で「希釈剤の」モノマーは物理収着により表面に結合す
ることができるコモノマーとして作用し、そして共有結
合することができるコモノマーは架橋可能なコモノマー
として作用するであろう。
1つの特徴に従い、本発明のポリマーは、 (a)永久的正電荷の中心をもつ基、好ましくは両性イ
オンの基を含有するコモノマー、ポリマーをある表面に
安定に結合することができる基を含有するコモノマーお
よび必要に応じて希釈剤コモノマーおよび/または架橋
可能なコモノマーを共重合させるか、あるいは (b)永久的正電荷の中心をもつ基、好ましくは両性イ
オンの基およびポリマーをある表面に安定に結合するこ
とができる基を含有するモノマーおよび必要に応じてさ
らにポリマーをある表面に安定に結合することができる
基を含有するコモノマーおよび希釈剤のコモノマーおよ
び/または架橋可能なコモノマーを重合させる、 により製造することができる。
任意の普通の技術を重合、典型的には熱的または光化
学的重合に使用することができる。コーティングされた
ポリマーのフィルムの中で架橋を生成することができる
コモノマーが存在する場合、重合条件は架橋が重合の間
に起こらないように設定する。こうして、例えば、活性
線への露出により架橋を形成できるコモノマーを含有す
るポリマーを製造するために活性線は使用されないであ
ろう。
熱的重合のために、40〜100℃典型的には50〜80℃の
温度を使用する。光化学的重合について、活性線、例え
ば、ガンマ線、紫外線、可視光線またはマイクロ波を使
用することができる。典型的には、波長200〜400nmの紫
外線を使用する。
重合は一般に反応媒質中で実施し、反応媒質は溶媒、
例えば、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、クロ
ロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、ジメチルスル
ホキシド、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、テトラヒ
ドロフラン、あるいはポリマーがプロトン性溶媒と反応
する基を含有しない場合、水または1〜4炭素原子を含
有するアルカノールを使用する溶液または分散液であ
る。あるいは、上の任意の溶媒の混合物を使用すること
ができる。
重合は1種または2種以上の重合開始剤、例えば、ベ
ンゾイルパーオキシド、2,2′−アゾ−ビス(2−メチ
ルプロピオニトリル)またはベンゾインメチルエーテル
の存在下に実施することができる。使用することができ
る他の重合開始剤は、「ポリマー・ハンドブック(Poly
mer Handbook)」、第3版、J.BrandrupおよびE.H.Imm
ergut編、Pub.Wiley−Interscience、ニューヨーク、19
89に開示されている。
一般に、共重合は1〜72時間、好ましくは8〜48時
間、例えば、16〜24時間の間、不活性雰囲気、例えば、
窒素およびアルゴン下に実施する。ポリマーは一般に透
析、非溶媒(例えば、ジエチルエーテルまたはアセト
ン)または限外ろ過により精製する。一般に、生ずるポ
リマーを真空下に、例えば、5〜72時間乾燥し、そして
ポリマーは10,000〜107、好ましくは20,000〜106の分子
量を有する。
永久的正電荷の中心をもつ基を含有するコモノマーお
よびポリマーをある表面に安定に結合させることができ
る基を含有するコモノマーの残基からなる本発明による
ポリマーの製造に使用する種々のコモノマーの正確な比
率および性質を調節して、特定の表面のコーティングに
とくに適当なコポリマーを製造することができる。こう
して、ポリマーをある表面に安定に結合させることがで
きる基を含有するコモノマーの比率を適合させて、特定
の疎水性表面に効率よい物理収着を提供し、特定の表面
における官能基の数に対応させるか、あるいは特定の表
面とのイオンの相互作用による効率よい結合を提供する
ことができる。同様に、永久的正電荷の中心をもつ基を
含有するコモノマーおよび希釈剤のコモノマーおよび/
または架橋可能なコモノマーの比率を適合させて、所望
の生物適合性および物理的および機械的性質を提供する
ことができる。理解されるように、性質の所望の組み合
わせを得るために、1より多いタイプの永久的正電荷の
中心をもつ基を含有するコモノマー、ポリマーをある表
面に安定に結合させることができる基を含有するコモノ
マーまたは架橋可能なコモノマーおよび/または希釈剤
のコモノマーを使用することができる。
同様に、永久的正電荷の中心をもつ基およびポリマー
をある表面に安定に結合させることができる基を含有す
るモノマーの残基からなるポリマーにおいて、これらの
基の性質を調節して、所望の生物適合性および特定の表
面における効率よい結合、ならびに所望の物理的および
機械的性質を提供することができる。さらに、希釈剤の
コモノマーおよび/または架橋可能なコモノマーを使用
する場合、希釈剤のコモノマーおよび/または架橋可能
なコモノマーの性質およびコモノマーの比率を同様に調
節することができる。再び理解されるように、性質の所
望の組み合わせを得るために、1より多いタイプの永久
的正電荷の中心をもつ基およびポリマーをある表面に安
定に結合させることができる基を含有するモノマーおよ
び/または1より多いタイプの架橋可能なコモノマーお
よび/または希釈剤のコモノマーを使用することができ
る。
本発明によるポリマーの製造に使用するモノマー組成
物は、最小0.01重量%、好ましくは1重量%、より好ま
しくは5重量%の永久的正電荷の中心をもつ基を含有す
る1種または2種以上のモノマーおよび最大99.9重量
%、好ましくは99重量%、より好ましくは95重量%の他
の1種または2種以上のモノマーからなる。このような
他の1種または2種以上のモノマーは、ポリマーをある
表面に安定に結合させることができる基を含有する1種
または2種以上のモノマー、希釈剤の1種または2種以
上のモノマーおよび/または架橋可能な1種または2種
以上のモノマーであることができる。
さらにモノマー組成物は、最小0.01重量%、好ましく
は1重量%、より好ましくは5重量%のポリマーをある
表面に安定に結合させることができる基を含有する1種
または2種以上のモノマーおよび最大99.9重量%、好ま
しくは99重量%、より好ましくは95重量%の他の1種ま
たは2種以上のモノマーからなる。このような他の1種
または2種以上のモノマーは、永久的正電荷の中心をも
つ基を含有する1種または2種以上のモノマー、希釈剤
の1種または2種以上のモノマーおよび/または架橋可
能な1種または2種以上のモノマーであることができ
る。
理解されるように、永久的正電荷の中心をもつ基を有
する1種または2種以上のモノマーの少なくともいくつ
かが、また、ポリマーをある表面に安定に結合させるこ
とができる基を含有する場合、これらの基の含量の少な
くとも一部分は同一モノマーにより提供される。
ポリマーをある表面に物理収着により結合させる場
合、好ましくはモノマー組成物は95重量%以上、より好
ましくは90重量%以下、なおより好ましくは80重量%以
下の1種または2種以上のモノマー(前記モノマーは物
理収着によりポリマーをある表面に安定に結合させるこ
とができるアルキル、フルオロアルキルまたはシロキサ
ン基を含有しそして永久的正電荷の中心をもつ基を含有
しない)からなり、この組成物の残部は永久的正電荷の
中心をもつ基を含有する1種または2種以上のモノマ
ー、希釈剤の1種または2種以上のモノマーおよび/ま
たは架橋可能な1種または2種以上のモノマーである。
このような組成物は、典型的には、50重量%までの希釈
剤の1種または2種以上のモノマーからなる。希釈剤の
コモノマーが存在する場合、それは好ましくは合計のコ
モノマー組成物の少なくとも1重量%、より好ましくは
5重量%を構成する。架橋可能な1種または2種以上の
コモノマーは、存在する場合、合計のコモノマー組成物
の一般に0.1〜20重量%を構成する。
異なるコモノマーを使用して永久的正電荷の中心およ
び物理収着を提供する場合、好ましくは永久的正電荷の
中心を有するコモノマー残基/物理収着によりポリマー
をある表面に安定に結合させることができるアルキル、
フルオロアルキルまたはシロキサン基を含有するコモノ
マーの残基のコポリマー中のモル比は5:95〜80:20、よ
り好ましくは10:90〜50:50である。さらに、コポリマー
は好ましくは5〜50モル%、より好ましくは10〜25モル
%の希釈剤のモノマーの残基および/または0.1〜20モ
ル%、より好ましくは1〜10モル%の架橋可能なコモノ
マーの残基からなり、ただし希釈剤のコモノマーおよび
架橋可能なコモノマーの両者が存在する場合、それらは
組み合わせで50モル%、好ましくは35モル%を越えな
い。
ポリマーがある表面に共有結合する場合、好ましくは
モノマー組成物は25重量%以下、より好ましくは20以
下、なおより好ましくは15重量%以下の1種または2種
以上のモノマー(前記モノマーは共有結合によりポリマ
ーをある表面に結合させることができる基を含有しそし
て永久的正電荷の中心をもつ基を含有しない)からな
る;この組成物の残部は永久的正電荷の中心をもつ基を
含有する1種または2種以上のモノマー、および必要に
応じて希釈剤の1種または2種以上のモノマーである。
このような組成物は、典型的には、95重量%まで、好ま
しくは90重量%までの希釈剤の1種または2種以上のコ
モノマーからなる。希釈剤のコモノマーが存在する場
合、それは好ましくは合計のコモノマー組成物の少なく
とも5重量%、より好ましくは10重量%を構成する。
好ましくは永久的正電荷の中心を有するコモノマーの
残基/ある表面にポリマーを共有結合により結合するこ
とができる反応性基を含有するコモノマーの残基のコポ
リマーの中のモル比は5:95〜95:5、より好ましくは50:5
0〜90:10である。さらに、コポリマーは好ましくは5〜
50モル%、より好ましくは10〜25モル%の希釈剤のモノ
マーおよび/または0.1〜20モル%、より好ましくは1
〜10モル%の架橋可能なコモノマーからなり、ただし希
釈剤のコモノマーおよび架橋可能なコモノマーの両者の
残基が存在する場合、それらは組み合わせて50モル%、
好ましくは35モル%を越えない。
ポリマーがイオンの相互作用によりある表面に結合す
る場合、好ましくは永久的正電荷の中心を有するコモノ
マーの残基/イオンの相互作用によりある表面にポリマ
ーを結合させることができるイオンの基を含有するコモ
ノマーの残基のコポリマーの中のモル比は5:95〜95:5、
より好ましくは50:50〜90:10である。さらに、コポリマ
ーは好ましくは5〜50モル%、より好ましくは10〜25モ
ル%の希釈剤のモノマーの残基および/または0.1〜20
モル%、より好ましくは1〜10モル%の架橋可能なコモ
ノマーの残基からなり、ただし希釈剤のコモノマーおよ
び/または架橋可能なコモノマーの両者の残基が存在す
る場合、それらは組み合わせて50%モル%、好ましくは
35モル%を越えない。
さらに、モノマーまたはコポリマーの組成物は、他の
成分、例えば、各々普通のタイプの重合開始剤、連鎖移
動剤、酸、塩基、界面活性剤、乳化剤または触媒を各々
モノマーの合計の重量に関して0.1〜5重量%、典型的
には0.2〜3重量%、好ましくは約0.5重量%の量で含む
ことができる。
他の特徴として、本発明は、ある表面を本発明による
ポリマーでコーティングすることからなる、表面を生物
適合性とする方法を提供する。その表面にポリマーを結
合させることができるポリマーの中の基の性質に依存し
て、種々のタイプの表面をコーティングすることができ
る。
物理収着によりポリマーをある表面に結合することが
できる基アルキル、フルオロアルキルまたはシロキサン
基を含有するモノマーの残基を含有するポリマーは、疎
水性表面、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンおよ
びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の表面のコーテ
ィングにとくに適当である;本発明のフッ素を含有する
ポリマーはPTFE表面のコーティングにとくに適する。
親水性表面は既知の方法により疎水性としかつこのよ
うなポリマーによるコーティングに適するようにするこ
とができる(例えば、「ポリマーの化学的反応(Chemic
al Reactions of Polymers)」、E.M.Fettes編、196
4、Interscience、ロンドンを参照のこと)。
このようなポリマーを使用する処理は、一般に、アル
コール性、水性、有機またはハロゲン化溶媒またはそれ
らの混合物、例えば、メタノール、エタノール、ジクロ
ロメタンまたはフルオン中のポリマーの溶液、分散液
(微小分散液)で表面コーティングすることによって、
一般に、実施する。この処理は、一般に、周囲温度また
は高温、例えば、5〜60℃の温度において実施する。
本発明の1つの特定の態様において、コポリマーを支
持体上に微小分散液、例えば、微小乳濁液の形態でコー
ティングする。
コーティング後、ポリマーが架橋可能なコモノマーの
残基を含有する場合、存在する特定の架橋可能な基の架
橋の既知の方法によりそれを架橋することができる。架
橋は、例えば、熱的に、活性線を使用して、反応性ガ
ス、例えば、アンモニアを使用して、pHを変化させるこ
とによって、2官能性添加剤を使用するか、あるいは活
性化化学、例えば、「メソッズ・イン・エンジモロジー
(Methods in Enzymology)」、Vol.135、固定化され
た酵素および細胞(Immobilised Enzymes and Cell
s)、部B、K.Mosbach編、Academic Press Inc.、ニ
ューヨーク、1987に記載されている既知の方法により導
入することができる。この活性化は、熱的輻射またはガ
ス処理の場合において、乾燥コーティング上で実施する
ことができる。あるいは、pHを変化するか、あるいは添
加剤を含める必要がある場合について、活性化はコーテ
ィングを除去しない溶液の中でコーティングされた材料
上で実施することができる。
官能基、例えば、ヒドロキシル、カルボキシルまたは
アミノ基を有する表面は、ポリマーをある表面に共有結
合することができる基を含有するモノマーの残基を含む
本発明によるポリマーによる処理にとくに適する。
必要に応じて、支持体の表面を処理前に官能化するこ
とができる。官能基をもたない表面について、ポリマー
により処理前に、これらの基を表面に導入することが必
要である。これは適当な表面の官能性を導入する既知の
エッチングまたは誘導化技術、例えば、プラズマ放電に
より実施することができる(例えば、「ポリマーの化学
的反応(Chemical Reactions of Polymers)」、E.
M.Fettes編、1964、Interscience、ロンドンを参照のこ
と)。
ある場合において、また、支持体の表面における官能
基および/または本発明のポリマーの反応性基を活性化
することが必要である。これは既知の手段により既知の
活性化剤、例えば、カーボジイミド、例えば、1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カーボンジイ
ミドで達成することができる。他の適当な活性化剤は、
「メソッズ・イン・エンジモロジー(Methods in Enz
ymology)」、前掲、に開示されている。理解されるよ
うに、ポリマー上の基の活性化の対応する方法をまた使
用して、支持体上にコーティングしたとき、ポリマーに
部分、例えば、リガンドを結合することができる。
このようなポリマーによる処理は、一般に、ポリマー
の溶液、一般にアルコール性、水性アルコール性または
水性の溶液で表面を処理することによって実施する。こ
の処理は、一般に、−5〜20℃の温度において、0.1〜2
4時間の間、pH2〜13において実施する。
イオンの基、例えば、カルボキシル、スルホネート、
ホスヘート、アンモニウムまたはホスホニウム基を有す
る表面は、イオンの相互作用によりポリマーを結合する
ことができる基を含有するモノマーの残基からなる本発
明によるポリマーを使用する処理にとくに適する。
必要に応じて、支持体の表面を処理前に官能化するこ
とができる。イオンの基をもたない表面について、ポリ
マーによる処理前に表面にこれらの基を導入することが
必要である。これは適当は表面の官能性を導入する既知
のエッチングまたは誘導化技術、例えば、プラズマ放電
により実施することができる(例えば、「ポリマーの化
学的反応(Chemical Reactions of Polymers)」、
E.M.Fettes編、1964、Interscience、ロンドンを参照の
こと)。
このようなポリマーを使用する処理は、一般に、ポリ
マーの溶液、一般にアルコール性、水性アルコール性ま
たは水性の溶液で表面を処理することによって実施す
る。この処理は、一般に、−5〜20℃の温度において、
0.1〜24時間の間、pH2〜13において実施する。
材料は本発明のポリマーで既知の技術、例えば、浸漬
コーティング、噴霧コーティング、ウェブコーティング
または回転コーティングによりコーティングことができ
る。
本発明によりコーティングされた表面を有する材料
は、ヒトまたは動物の体のための移植片またはプロテー
ゼのための構成材料として、とくにこれらの移植片また
はプロテーゼが血液と直接物理的に接触するようになる
場合および生物適合性およびとくに血液適合性が要求さ
れる場合、例えば、心臓弁において使用することができ
る。また、それらは体外の基準で血液または他の体液と
接触させる膜および他の装置の構成において、例えば、
心肺装置または人工腎臓において使用することができ
る。
さらに、本発明のポリマーは、下流の処理の応用、例
えば、分離膜および処理の装置および管において使用さ
れる材料をコーティングするために使用できる。とく
に、本発明の材料は、膜が複雑な生物学的溶液、例え
ば、タンク質、多糖類、脂肪およびさらに全細胞を含有
する溶液と直接接触するようになる、バイオリアクター
および発酵系における生物濾過膜の表面性質を変更する
ために使用できる。本発明のポリマーは、処理溶液の成
分による膜への付着を減少するときとくに有用である。
本発明のポリマーを使用して材料の表面をコーティン
グし、次いでこの材料を仕上げられた装置の構成コーテ
ィングにおいて使用するとき、コーティングされた表面
が損傷されずかつ仕上げられた装置の製造前に処理の有
効性が減少しないことを保証するために、予防的段階を
取ることが必要であることがある。
さらに、本発明のポリマーは、仕上げられた移植片、
プロテーゼ、膜、カテーテル、コンタクトレンズ、眼内
レンズ、および生物適合性を物品に付与するために本発
明によるポリマーでコーティングする他の装置をコーテ
ィングするために使用できる。
こうして、また、本発明は、本発明のポリマーのコー
ティングをその上に有する表面からなる仕上げられた装
置を提供する。
第1図は、本発明のコポリマーで処理した後および未
処理のポリイミドのシートを血液と接触させた後の前記
シートの走査型電子顕微鏡写真を比較する。第1図
(a)は、下塗りしない、未処理のポリ(イミド)シー
トの走査型電子顕微鏡写真(1200×)を示す。第1図
(b)は、実施例2に従い、ポリ(2(メタクリロイル
オキシエチル)2(トリメチルアンモニウム)エチルホ
スフェート−コ−2−アミノメタクリレート)(9:1)
で処理したポリ(アクリル酸)下塗りポリ(イミド)シ
ートの走査型電子顕微鏡写真(900X)を示す。
ここで次の実施例によって、本発明をさらに説明す
る。
実施例 次のアッセイ(assay)を使用して、本発明によるポ
リマーのコーティングを評価した。
酸素イムノアッセイを使用するタンパク質の吸着 このアッセイは、表面におけるヒトフィブリノゲンの
吸着を決定する。このタンパク質は、典型的には表面に
吸着されるタンパク質の代表例である。このアッセイは
他のタンパク質の吸着を決定するように容易に変更する
ことができる。
後述するように未処理の材料(対照として)およびポ
リマーで処理した材料のディスク(直径7mm)を調製
し、そしてマイクロタイタープレートのウェルの中でリ
ン酸塩緩衝液(PBS)で少なくとも10分間洗浄した。試
料をヒト血漿(300μl)で10分間洗浄し、次いでPBSで
3回洗浄した。被試験料の各々および対照試料の各々を
ヒトフィブリノゲン特異的抗体(300μl)を30分間処
理し、そして再びPBSで3回洗浄した。試料への抗体の
非特異的結合についての対照として、各試料をまた非特
異的抗体(300μl)と30分間インキュベーションし
た。セイヨウワサビペルオキシダーゼと第1抗体に対し
て特異的な第2抗体(300μl)との接合体を被試験試
料および対照の両者に添加し、そして洗浄前に30分間イ
ンキュベーションした。被試験料および対照の各々を新
しいマイクロタイタープレートに移し、そしてリン酸塩
クエン酸塩緩衝液(300μl、0.6mg/ml)中の2,2′−ア
ジノ−ビス(3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホ
ン酸)(ABTS)の溶液を添加し、この反応を10分間進行
させた。この時、この混合物のアリコート(200μl)
を取り出し、そして蒸留水中のクエン酸およびアジ化ナ
トリウムの溶液(20μl、それぞれ、0.21g/mlおよび2m
g/ml)に添加した。これらの溶液の光学密度を、テキゲ
ン(Techgen)自動化プレートリーダーを使用して650nm
においてブランクとしてABTS溶液を使用して測定した。
別の手順において、ABTSを使用する代わりに、試料の
各々を新しいマイクロタイタープレートのウェルに移
し、そしてリン酸塩クエン酸塩緩衝液中のo−フェニレ
ンジアミン(OPD)の溶液(300μl、0.4mg/ml)を添加
し、そしてこの反応を10分間進行させた。この時、この
混合物のアリコート(200μl)を各ウェルから取り出
し、そしてこれらの溶液の光学密度をテキゲン(Techge
n)自動化プレートリーダーを使用して450nmにおいてブ
ランクとしてOPD溶液を使用して測定した。
活性化血小板の研究 血液を健康な大人のボランティアから二重注射器法を
使用して集め、ここで血液の最初の5mlを廃棄した。血
液をプラスチック管の中のクエン酸三ナトリウム(32g/
)の中に9体積/1体積のクエン酸塩の比率で集めた。
試料を室温においてらせんミキサー上に使用するまで保
持した。
後述するように対照として未処理の材料およびポリマ
ーで処理した材料のディスク(直径7mm)を調製し、そ
してマイクロタイタープレートのウェルの中に入れた。
試料を全クエン酸処理血液(200μl)と回転ミキサー
上で30分間インキュベーションした後、PBS中で4回洗
浄した。血小板の活性化を登録アッセイにより測定した
[リンドン(Lindon)、J.N.ら、ブラッド(Blood)、6
8、355(1986)]および英国特許出願第91−25721.2
号]。
別の手順において、試験の反復実験物の半分をクエン
酸処理血液(200μl)とインキュベーションし、そし
て残部をEDTA処理した血液と相震盪器上で30分間インキ
ュベーションした後、PBS中で4回洗浄した。血小板の
活性化を酵素イムノアッセイによるタンパク質の検出に
ついて前述した方法に類似する方法でGMP140に対する抗
体を使用して測定して、生物材料の表面上のこの血小板
活性化マーカーの存在を検出した。血小板の内部からカ
ルシウムを抽出するEDTAの存在下に、活性化は阻止され
るので、EDTA処理した血液とのインキュベーションは活
性化のための非特異的対照として作用し、非特異的抗体
とのインキュベーションの必要性を排除する。
C反応性タンパク質(CRP)の結合アッセイ C反応性タンパク質は、ある表面に結合された単離リ
ン酸アンモニウムエステル基、例えばホスホリルコリン
基に特異的に結合するタンパク質である。
後述するように未処理の材料(対照として)およびポ
リマーで処理した材料のディスク(直径7mm)を調製
し、そしてマイクロタイタープレートのウェルの中でHE
PES緩衝化生理食塩水(HBS)で少なくとも10分間洗浄し
た。試料をHBS中のウシ血清アルブミン(BSA)(40mg/m
l)およびCRP(0.12mg/ml)から成りかつ塩化カルシウ
ム(1mM)を含有するタンパク質溶液中で四つの組で45
分間インキュベーションした。平行に、同一試料(コー
ティングしたおよびコーティングしない両者)をBSA/Ca
2+溶液中でCRPの不存在下に、BSA/CRP/Ca2+溶液中でホ
スホリルコリンの存在下に、あるいは塩化カルシウムの
代わりにEDTA(20mM)を含有するBSA/CRP溶液中でイン
キュベーションした。
インキュベーション後、すべての試料をリン酸塩緩衝
液(PBS)中で3回洗浄し、次いでセイヨウワサビペル
オキシダーゼと接合した商業的に入手可能な抗CRP抗体
の1:100希釈物の300μl中で1時間インキュベーション
した。試料を前のようにPBS中で3回洗浄し、そして新
しいマイクロプレートに移した。リン酸塩クエン酸塩緩
衝液中のo−フェニレンジアミン(OPD、0.4mg/ml)の
溶液を添加し、そしてこの反応を10分間進行させた。こ
の時、ウェルの各々の中の混合物のアリコート(200μ
l)を新しいウェルに移し、そして溶液の光学密度をテ
キゲン(Techgen)自動化プレートリーダーを使用して4
50nmにおいてブランクとしてOPD溶液を使用して測定し
た。
p−アミノフェニルホスホリルコリンで固定化された
アガロースのビーズを使用して、分離されたホスホリル
コリンモルモットを含有する陽性の対照を製造すること
ができる。CRP結合の特異性は、スルホリルコリンによ
る抑制およびカルシウムの存在に依存性により証明する
ことができる。
参考例1 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−n
−ドデシルメタクリレート(1:2) 2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリメチ
ルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩(5.0g、0.01
70mol)およびn−ドデシルメタクリレート(8.55g、0.
0340mol)を、メタノール/THF(140ml、5:1)中に溶解
した。この溶液を23℃において窒素の流れ(50ml/分)
下に30分間撹拌(250rpm)した。2,2′−アゾ−ビス
(2−メチルプロピオニトリル)(0.17g、1.02mmol)
を添加し、そして窒素の流れを10ml/分に減少し、温度
を60℃に上げた。この温度および窒素の流速を16時間の
間維持した。
この混合物を放冷し、そして真空濾過した。濾液を集
め、そしてアセトン(1.2リットル)の滴々添加により
ポリマーを沈澱させた。
ポリマーを窒素雰囲気下に真空濾過して単離し、最後
に減圧下に室温において一夜乾燥した。生ずるポリマー
(9.5g、70%)は微細な白色粉末であった。別の手順に
おいて、2−(メチルアクリロイルオキシエチル)−
2′(トリメチルアンモニウム)エチルホスヘート内部
塩(12.06g、0.0409mol)およびn−ドデシルメタクリ
レート(20.52g、0.0808mol)を、プロパン−2−オー
ル(215ml)および酢酸エチル(85ml)中に溶解した。
この溶液を23℃において窒素の流れ(50ml/分)下に30
分間撹拌(250rpm)し、2,2′−アゾ−ビス(2−メチ
ルプロピオニトリル)(0.0645g、0.39mmol)を添加
し、そして窒素の流れを10ml/分に減少し、反応温度を6
0℃に上げた。この温度および窒素の流速を40時間の間
維持した。
この混合物を放冷し、そして真空濾過した。濾液を回
転蒸発器で蒸発乾固し、そしてジクロロメタン(120m
l)およびメタノール(10ml)中に溶解した。ポリマー
をアセトン(2500ml)中の沈澱、真空濾過および乾燥に
よりこの混合物から単離した。ポリマーをジクロロメタ
ン(100ml)およびメタノール(30ml)中に再溶解し、
そして前述したように単離した。
生ずるポリマーは、70〜80%の収率で得られ、白色粉
末であった。
NMR(200MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.8−2.2
(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.0
(s) IR(cm-1,KBrディスク)3430,2929,2854,1732,1469,124
6,1156,1089,968,788. 元素分析 計算値 C 64.5,H 9.9,N 1.8,P 3.9 実測値 C 59,0,H 10,0,N 1.8,P 3.9 このポリマーはエタノール:クロロホルム(50:50)
中で25℃において1.13±0.02(溶媒としてメタノール:T
HFを使用して調製したとき)および1.26±0.02(溶媒と
してプロパン−2−オール:酢酸エチルを使用したと
き)の相対粘度を有した。
参考例2 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−n
−ドデシルメタクリレート(1:2)を使用するポリ(エ
チレン)のリボンのコーティング ポリ(エチレン)のリボンをエタノールで洗浄し、そ
して空気の中で乾燥した。ポリ(2(メタクリロイルオ
キシエチル)2′(トリメチルアンモニウム)エチルホ
スヘート内部塩−コ−n−ドデシルメタクリレート(1:
2)(50mg)をエタノール/クロロホルム(5ml、40:1)
中に溶解し、そして前記リボンを溶液の中にゆっくり通
して引く1段階の機械的浸漬コーティング手順によりポ
リ(エチレン)をコーティングした。コーティングした
リボンを室温においてほこりを含まない雰囲気の中で乾
燥させた。
処理したポリ(エチレン)は、未処理材料に比較して
タンパク質吸着の65%の減少および未処理材料に比較し
て血小板の活性化(リンドン(Lindon)らのアッセイを
使用して決定して)の83%の減少を示した。
C反応性タンパク質の結合アッセイにおいて、処理し
たポリ(エチレン)に対するCRPの結合は観察されなか
った。対照的に、CRPの結合は陽性の対照について観察
された。このCRPの結合の特異性は、それがホスホリル
コリンによる阻止されるという事実およびカルシウムの
存在の依存性により証明された。
別の手順に従い、ポリエチレンのリボンをプロパン−
2−オールの中で洗浄し、そしてプロパン−2−オール
中に溶解したコポリマー(100ml中の1g)で40℃におい
てそれ以外は類似の方法でコーティングした。
参考例3 参考例2に記載する方法に類似する方法で、鋼および
PVCの支持体をポリ(2(メタクリロイルオキシエチ
ル)−2′(トリメチルアンモニウム)エチルホスヘー
ト内部塩−コ−n−ドデシルメタクリレート(1:2)で
コーティングした。
前述の酵素イムノアッセイにより測定して、処理した
鋼の試料は未処理試料と比較して80%を越えたタンパク
質吸着の減少を示し、そして処理したPVCの試料は未処
理試料と比較して70%を越えたタンパク質吸着の減少を
示した。それ以上の決定において、ポリマーでコーティ
ングしたステンレス鋼の試料は、未処理試料と比較し
て、酵素イムノアッセイ技術により決定して84%のタン
パク質吸着の減少を示し、そして前述の血小板の活性化
アッセイにより抗GMP140を使用して決定して95%の血小
板の活性化の減少を示した。ポリマーでコーティングし
たPVCのそれ以上の試料は、未処理試料と比較して、同
一のアッセイ技術を使用して、87%のタンパク質吸着の
減少および100%の血小板の活性化の減少を示した。
参考例4 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−n
−ドデシルメタクリレート(1:4)の製造 2(メタクロイルオキシエチル)−2′(トリメチル
アンモニウム)エチルホスヘート内部塩(10.00g、0.33
9mol)およびn−ドデシルメタクリレート(35.56g、0.
1400mol)を、プロパン−2−オール(200ml)およびエ
タクリル酸(200ml)中に溶解した。この溶液を23℃に
おいて窒素の流れ(50ml/分)下に30分間撹拌(250rp
m)した。2,2′−アゾ−ビス−(2−メチルプロピオニ
トリル)(0.0886g、0.54mmol)を添加し、そして窒素
の流れを10ml/分に減少し、反応温度を60℃に上げた。
この温度および窒素の流速を40時間の間維持した。
この混合物を放冷し、そして真空濾過した。濾液を集
め、そして回転蒸発器を使用して濾液を蒸発乾固し、そ
してジクロロメタン(130m1)中に溶解した。ポリマー
をアセトン(2500ml)、真空濾過および乾燥によりこの
混合物から単離した。ポリマーをジクロロメタン(120m
l)およびメタノール(10ml)の中に再溶解し、そして
前のように単離した。
生ずるポリマーは、70〜80%の収率で得られ、白色粉
末であった。
NMR(200MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.8−2.2
(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.0
(s) IR(cm-1,KBr disc)3430,2929,2854,1732,1469,1246,1
156,1089,968,788. 元素分析 計算値 C:68.9,H 10.5,N 1.1,P 2.4 実測値 C:65.5,H 10.8,N 1.1,P 2.4 このポリマーはエタノール:クロロホルム(50:50)
中で25℃において1.26±0.02の相対粘度を有した。
ポリエチレン、鋼およびPVCの試料を参考例2および
3に記載する方法によりコーティングした。タンパク質
吸着についての酵素イムノアッセイを使用して、鋼上で
80%のタンパク質吸着の減少およびPVC上で70%のタン
パク質吸着の減少が得られた。
それ以上の決定において、ポリマーでコーティングし
たステンレス鋼の試料は、未処理試料と比較して、80%
のタンパク質吸着の減少(前述の酵素イムノアッセイに
より決定した)および95%の血小板の活性化の減少(抗
GMP140を使用して前述のの血小板の活性化アッセイによ
り決定した)を示した。ポリマーでコーティングしたPV
Cの試料は、未処理試料と比較して、同一のアッセイ技
術を使用して100%の血小板の活性化の減少を示した。
参考例5 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−1
H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート
(2:1)の製造 2(メタクリロイルオキシエチル)−−2′(トリメ
チルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩(1.0g、0.
0034mol)および1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルメタクリレート(0.90g、0.0017mol)を、メタノール
(10ml)およびテトラヒドロフラン(10ml)中に溶解し
た。この溶液を23℃において窒素の流れ(50ml/分)下
に30分間撹拌(250rpm)した。2,2′−アゾ−ビス(2
−メチルプロピオニトリル)(0.0167g、0.10mmol)を
添加し、そしてそして窒素の流れを10ml/分に減少し、
反応温度を60℃に上げた。この温度および窒素の流速を
16時間の間維持した。
この混合物を放冷し、そして真空濾過した。濾液を集
め、そして回転蒸発器を使用して濾液を蒸発乾固し、そ
してジクロロメタン(10ml)およびメタノール(10ml)
中に溶解した。ポリマーをアセトン(500ml)、真空濾
過および乾燥によりこの混合物から単離した。ポリマー
をジクロロメタン(10ml)およびメタノール(10ml)の
中に再溶解し、そして前のように単離した。生ずるポリ
マーは、70〜80%の収率で得られ、白色粉末であった。
NMR(200MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),2.4−2.7
(b),2.2−1.7(b),1.2−1.0(b),0.8−1.0
(b) このポリマーを使用してポリフッ化ビニリデンの精密
濾過膜をコーティングした。生ずるコーティングされた
膜は、ウシ血清アルブミン(BSA)で処理する間、非常
にわずかのタンパク質の付着を示す非常にわずかの流速
の傾斜を示した。処理した膜についての流速の変化は、
未処理膜についての5000から500/m2/時の流速の返歌
と比較して、6000から5000/m2/時であった。両者の測
定は2時間の期間であった。
参考例6 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(ト
リメチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−
ヘキサデシルメタクリレート(1:2)の製造 2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリメチ
ルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩(2.00g、6.7
8mmol)およびn−ヘキサジクロロメタクリレート(4.2
1g、0.0136mol)を、プロパン−2−オール(35.5ml)
および酢酸エチル(14.5ml)中に溶解した。この溶液を
23℃において窒素の流れ(50ml/分)下に30分間撹拌(2
50rpm)した。2,2′−アゾ−ビス(2−メチルプロピオ
ニトリル)(0.0168g、0.10mmol)を添加し、そしてそ
して窒素の流れを10ml/分に減少し、反応温度を60℃に
上げた。この温度および窒素の流速を40時間の間維持し
た。
この混合物を放冷し、そして真空濾過した。濾液を集
め、そして回転蒸発器を使用して濾液を蒸発乾固し、そ
してジクロロメタン(10ml)およびメタノール(10ml)
中に溶解した。ポリマーをアセトン(700ml)、真空濾
過および乾燥によりこの混合物から単離した。ポリマー
をジクロロメタン(10ml)およびメタノール(10ml)の
中に再溶解し、そして前のように単離した。生ずるポリ
マーは、40〜60%の収率で得られ、白色固体であった。
NMR(200MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.8−2.2
(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.0
(s) IR(cm-1,KBrディスク)3430,2929,2854,1732,1469,124
6,1156,1089,968,788. 実施例1 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2(トリメ
チルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−2−
アミノエチルメタクリレート(9:1)の製造 2(メタクリロイルオキシエチル)−2(トリメチル
アンモニウム)エチルホスヘート内部塩(9.96g、0.035
mmol)をメタノール(115ml)中に溶解した。水(10m
l)を添加し、次いで2−アミノエチルメタクリレート
(0.5571g、0.0034mol)を添加した。この溶液を22℃に
おいて窒素の流れ(70ml/分)下に30分間撹拌(250rp
m)した。2,2′−アゾ−ビス(2−メチルプロピオニト
リル)(0.12g、0.73mmol)を添加し、そしてそして窒
素の流れを9ml/分に減少し、温度を60℃に上げた。この
温度および窒素の流速を16時間の間維持した。
この混合物を放冷し、そして遠心管に移した。試料を
4000rpmで30分間遠心した。試料を一緒にし、そしてポ
リマーをアセトン(800ml)への滴々添加により沈澱さ
せた。アセトンをポリマーからデカンテーションし、そ
してポリマーをアセト(200ml)で洗浄した。ポリマー
を窒素雰囲気下に真空濾過により、そして最後に室温に
おいて一夜真空乾燥した。
IR(cm-1;KBrディスク)3435,2929,2096,1732,1628,124
5,1166,1089,970. 実施例2 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2(トリメ
チルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−2−
アミノエチルメタクリレート(9:1)を使用するポリ
(アクリル酸)下塗りポリ(イミド)シートの処理 ポリ(イミド)の試料をプラズマバレルエッチャー
(plasmabarrel etcher)のプラズマチャンバーの中に
入れ、そして0.001mbarの圧力にポンプで排気した。次
いで酸素を反応器の中に流入させた。プラズマを90Wの
前進電力で始動させ、そしてほぼ0Wで逆進させた。圧力
はほぼ0.7mbarであった。プラズマを5分間オンにし、
次いで酸素の流れの停止と同時に無線周波発生器(13.5
6MHz)のスイッチを切った。圧力を低下させ、そしてア
クリル酸のフラスコの弁を開いて、モノマーをチャンバ
ーの中に流入させた(100%のアクリル酸)。次いで高
い周波数の発生器を30Wの前進の電力および0Wの逆進の
電力で始動させ、そして重合を20分間実施した。高い周
波数の発生器のスイッチを切りそしてアクリル酸への弁
を閉じた後、チャンバーをさらに5分間排気して過剰の
モノマーを除去した。
ポリ(アクリル酸)を下塗りしたポリ(イミド)を4
×1.5cm2の片に切断し、そして蒸留水で洗浄した。次い
で、これらの正方形の片をポリ(2(メタクリロイルオ
キシエチル)−2(トリメチルアンモニウム)エチルホ
スヘート内部塩−コ−2−アミノエチルメタクリレート
(9:1)の1.25%の溶液(6.3ml)に添加した。次いで、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カー
ボジイミド(20g)をこの溶液中に溶解し、次いでpHを
塩酸(0.5M)で5.0に調節した。1時間後、試料を取り
出し、蒸留水で洗浄し、そして乾燥させた。
表面上の血小板の活性化の可視化 血液を健康な大人のボランティアから二重注射器を使
用して集め、ここで血液の最初の5mlを廃棄した。血液
をプラスチック管の中のクエン酸三ナトリウム(32g/
)の中に9体積の血液/1体積のクエン酸塩の比率で集
めた。試料を使用するまでらせんミキサー上に室温にお
いて保持した。
上で調製したポリ(2(メタクリロイルオキシエチ
ル)−2(トリメチルアンモニウム)エチルホスヘート
内部塩−コ−2−アミノエチルメタクリレート(9:1)
でコーティングしたポリ(イミド)および比較としてコ
ーティングしないポリ(イミド)の1cm2の試料を1mlの
新鮮なクエン酸塩加血液の中に入れ、そして室温におい
てらせんミキサー上で30分間インキュベーションした。
次いで試料をリン酸塩緩衝液(PBS、pH7.4)の中で洗浄
した後、次の溶液のアリコートの中で30分間固定した。
2mlの25%w/vのグルタルアルデヒド 83mlの0.1MのPBS(pH7.4) 15mlの飽和ピクリン酸。
ピクリン酸は液体会合タンパク質の保存を増加する。
試料を再びPBSの中で洗浄し、次いで70%および100%の
メタノールで、次いで100%のアセトンで脱水した後、
空気の中で乾燥した。最後に試料を白金ターゲットでス
パッターコーティングし(20mA、6×30秒間)そして適
当な倍率で走査型電子顕微鏡により観察した。
血小板の活性化はコーティングしたポリ(イミド)の
試料について見られなかったが、全体的な接着の活性化
および凝集がコーティングしなかった試料上に見られた
(第1図参照)。表面上のポリマーの存在はX線光電子
分光分析(XPS)の使用により確証された。こうして理
解することができるように、ポリアミドをまずアクリル
酸の下塗り層でコーティングして表面を反応性と、次い
で本発明によるポリマーでコーティングするポリアミド
の処理は、ポリアミドに対する止血反応(hemostatic
reaction)を実質的に除去した。
実施例3 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(1:
1)の製造 2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリメチ
ルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩(7.46g、25.
3mmol)、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート(4.51g、25.3mmol)およびp−トルエンスル
ホン酸1水和物(0.1048g、0.55mmol)をメタノール(1
01ml)中に溶解した。この溶液を23℃において窒素の流
れ(50ml/分)下に30分間撹拌(250rpm)した。2,2′−
アゾ−ビス(2−メチルプロピオニトリル)(0.0843
g、0.51mmol)を添加し、そしてそして窒素の流れを10m
l/分に減少し、反応温度を60℃に上げた。この温度およ
び窒素の流速を16時間の間維持した。
この混合物をアセトン(1500ml)、真空濾過および乾
燥によりこの混合物をから単離した。ポリマーをジクロ
ロメタン(40ml)の中に再溶解し、そして前のようにア
セトン(1000ml)を使用して単離した。
生ずるポリマーは、62%の収率で得られ、白色固体で
あった。
NMR(200MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),4.3
−4.0(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.6−2.4
(b),1.0−1.5(b),0.7−1.0(b). IR(cm-1,KBrディスク)3416,2959,1727,1655,1490,124
7,1165,1088,968,792,748. 実施例4 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−7
−ドデシルメタクリレート(1:2)の製造 このポリマーは、参考例4および6に記載する方法に
類似する方法により、プロパン2−オール(160ml)お
よび酢酸エチル(60ml)中に溶解した2(メタクリロイ
ルオキシエチル)−2′(トリメチルアンモニウム)エ
チルホスヘート内部塩(8.41g、0.0285mol)およびn−
ドデシルメタクリレート(14.31g、0.0572mol)を使用
して製造した。
生ずるポリマーは、35%の収率で得られ、白色粉末で
あった。
NMR(100MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),2.25(s),1.
8−2.2(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.
0(s) IR(cm-1,KBrディスク)3430,2929,2854,1732,1469,124
6,1156,1089,968,788. 元素分析 計算値 C 65.1 H 9.0 N 1.8 P 3.9 実測値 C 54.9 H 8.5 N 1.9 P 4.4 相対粘度(クロロホルム/エタノール50:50、30℃)
1.18。
このポリマーをガンマ照射または紫外線への露出(こ
れはポリマーをジクロロメタン/メタノールの中に不溶
性とする)により架橋することができる。
このポリマーで処理したステンレス鋼の試料は、未処
理材料と比較して、68%のタンパク質吸着の減少(前述
の酵素イムノアッセイにより決定した)および100%の
血小板の活性化の減少(抗GMP140を使用して前述のの血
小板の活性化アッセイにより決定した)を示した。この
ポリマーでコーティングしたPVCの試料は、同一アッセ
イ技術により決定して、未処理材料と比較して、60%の
タンパク質吸着の減少を示した。
参考例7 ポリ(2(アクリロイルオキシエチル)−2′(トリメ
チルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−n−
ドデシルメタクリレート(1:1)の製造 このポリマーは、参考例4および6に記載する方法に
類似する方法により、プロパン−2−オール(53ml)お
よび酢酸エチル(22ml)中に溶解した2(メタクリロイ
ルオキシエチル)−2′(トリメチルアンモニウム)エ
チルホスヘート内部塩(3.0g、0.0107mol)およびn−
ドデシルメタクリレート(5.42g、0.0214mol)を使用し
て製造した。
生ずるポリマーは、35%の収率で得られ、白色粉末で
あった。
NMR(100MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.8−2.2
(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.0
(s) IR(CM-1,KBrディスク)3430,2929,2854,1732,1469,124
6,1156,1089,968,788. 元素分析 計算値 C 64.9 H 8.7 N 1.8 P 4.0 実測値 C 57.8 H 9.8 N 2.1 P 4.9 このポリマーで処理したステンレス鋼の試料は、未処
理材料と比較して、53%のタンパク質吸着の減少(前述
の酵素イムノアッセイにより決定した)および100%の
血小板の活性化の減少(抗GMP140を使用して前述のの血
小板の活性化アッセイにより決定した)を示した。この
ポリマーでコーティングしたPVCの試料は、同一アッセ
イ技術により決定して、未処理材料と比較して、68%の
タンパク質吸着の減少および100%の血小板の活性化の
減少を示した。
参考例8 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−n
−ヒドロキシルメタクリレート(1:2)の製造 このポリマーは、参考例4および6に記載する方法に
類似する方法により、プロパン−2−オール(35.5ml)
および酢酸エチル(14.5ml)中に溶解した2(メタクリ
ロイルオキシエチル)−2′(トリメチルアンモニウ
ム)エチルホスヘート内部塩(2.0g、0.0068mol)およ
びn−ヘキシルメタクリレート(2.31g、0.0136mol)を
使用して製造した。
生ずるポリマーは、34%の収率で得られ、白色固体で
あった。
NMR(100MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.8−2.2
(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.0
(s) IR(cm-1,KBrディスク)3430,2929,2854,1732,1469,124
6,1156,1089,968,788. 元素分析 計算値 C 58.8 H 8.8 N 2.2 P 4.9 実測値 C 47.3 H 7.9 N 2.6 P 5.8 参考例9 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−オ
クタデシルメタクリレート(1:2)の製造 このポリマーは、参考例5に記載する方法に類似する
方法により、メタノール(30ml)およびTHF(70ml)中
に溶解した2(メタクリロイルオキシエチル)−2′
(トリメチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩
(3.0g、0.0102mol)およびn−オクタデシルメタクリ
レート(6.90g、0.0204mol)を使用して製造した。反応
混合物を60℃に40時間維持した。ポリマーをこの混合物
からアセトン(1200ml)中に沈澱、真空濾過および乾燥
により単離した。生じるポリマーは、55%の収率で得ら
れ、白色固体であった。
NMR(100MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.8−2.2
(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.0
(s) IR(cm-1,KBrディスク)3430,2929,2854,1732,1469,124
6,1156,1089,968,788. 実施例5 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−n
−ドデシルメタクリレート−コ−2−ヒドロキシエチル
メタクリレート(17:75:8)の製造 このポリマーは、参考例4および6に記載する方法に
類似する方法により、プロパン−2−オール(70ml)お
よび酢酸エチル(30ml)中に溶解した2(メタクリロイ
ルオキシエチル)−2′(トリメチルアンモニウム)エ
チルホスヘート内部塩(2.0g、0.0068mol)、n−オク
タデシルメタクリレート(7.65g、0.0301mol)および2
−ヒドロキシエチルメタクリレートを使用して製造し
た。
生ずるポリマーは、53%の収率で得られ、白色固体で
あった。
NMR(100MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.8−2.2
(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.0
(s). IR(cm-1,KBrディスク)3435,2925,2860,1729,1468,124
3,1152,1089,969,791. プロパン−2−オール(50ml)中のポリ(2(メタク
リロイルオキシエチル)−2′(トリメチルアンモニウ
ム)エチルホスヘート内部塩−コ−n−ドデシルメタク
リレート−コ−2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(0.5097g)のコーティング溶液を調製した。アルミニ
ウムのシートをプロパン−2−オール、ヘキサンおよび
水で洗浄し、乾燥し、このコーティング溶液(0.5ml)
をアルミニウムシートの片(7.5cm2)に回転コーティン
グ技術により1200rpmの回転速度で適用した。
参考例10 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−メ
タクリル酸(7:3)の製造 このポリマーは、参考例4および6に記載する方法に
類似する方法により、プロパン−2−オール(25ml)お
よび水(25ml)中に溶解した2(メタクリロイルオキシ
エチル)−2′(トリメチルアンモニウム)エチルホス
ヘート内部塩(4.54g、0.0063mol)およびメタクリル酸
(0.54g、0.0063mol)を使用して製造した。ポリマーを
この混合物からアセトン(500ml)中の沈澱により単離
し、メタノール(50ml)中に再溶解し、そしてジエチル
エーテル(500ml)中に沈澱により単離した。
生ずるポリマーは、30%の収率で得られ、白色固体で
あった。
NMR(100MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.8−2.2
(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.0
(s) IR(cm-1,KBrディスク)3430,2929,2854,1732,1469,124
6,1156,1089,968,788 このポリマーを使用して、次のようにして2−アミノ
エチルメタクリレートで処理したセルロースフィルムを
処理した: セルロースの透析膜の切片(4×6cm)を取り、そし
て蒸留水(20ml)中の2−アミノプロピルメタクリレー
ト(3.34g)および硝酸セリンアンモニウム(0.05g)の
溶液の中に入れた。この溶液をN2で10分間脱酸素し、次
いで容器を密閉し、そして室温において2時間放置し
た。次いでセルロースの試料をこの溶液から取り出し、
次いで蒸留水で24時間よく洗浄した。
このグラフトした試料上のアミン塩酸塩部分の存在
は、アニオン染料およびカチオン染料(それぞれ、トリ
プトンブルーおよびメチレンブルー)の異なる吸収)に
より証明された。
官能化されたセルロースのストリップ(0.5cm×2cm)
を水中のポリマーの10%w/w溶液中に入れた。試料を室
温において1時間放置し、次いで蒸留水(200ml)中で
2時間洗浄した。
水洗後、処理したセルロースをモリブデン酸塩噴霧試
薬の溶液中に入れ、そして1時間放置し、次いで取り出
し、そして蒸留水で洗浄した。試料上のホスヘート基の
存在は、青色の発生による証明された。
参考例11 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−
(2−メタクリロイルオキシエチル)トリメチルアンモ
ニウムクロライド(7:3)の製造 2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリメチ
ルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩(4.45g、0.0
151mol)、2−メタクリロイルオキシエチルトリメチル
アンモニウムクロライド(1.96gの75%の水溶液、0.007
1mol)をエタノール(50ml)中に溶解した。この溶液を
23℃において窒素の流れ(50ml/分)下に30分間撹拌(2
50rpm)した。2,2′−アゾ−ビス(2−メチルプロピオ
ニトリル)(0.02g、0.122mmol)を添加し、そしてそし
て窒素の流れを10ml/分に減少し、反応温度を60℃に上
げた。この温度および窒素の流速を40時間の間維持し
た。
この混合物を放冷し、そして真空濾過した。ポリマー
をこの混合物からジエチルエーテル(500ml)中の沈
澱、真空濾過および乾燥により単離した。
生ずるポリマーは、68%の収率で得られ、白色固体で
あった。
NMR(100MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)4.2−4.4(b),3.8
−4.2(b),3.6−3.8(b),3.3(s),1.8−2.2
(b),1.5−1.8(b),1.2−1.5(s),0.8−1.0
(s) IR(cm-1,KBrディスク)3430,2929,2854,1732,1469,124
6,1156,1089,968,788. このポリマーを使用して、3−スルホプロピルメタク
リレートカリウム塩で処理したセルロースフィルムを、
参考例10に記載する方法を使用するが、2−アミノプロ
ピルメタクリレートの代わりに3−スルホプロピルメタ
クリレートカリウム塩(4.92g)を使用して処理した。
グラフトした試料上のサルフェート部分の存在は、ア
ニオン染料およびカチオン染料(それぞれ、トリプトン
ブルーおよびメチレンブルー)の異なる吸収)により証
明された。
官能化されたセルロースのストリップ(0.5cm×2cm)
を参考例10に記載する方法に類似する方法で水中のポリ
マーの10%w/w溶液で処理し、そしてホスフェート基の
存在は同一の方法で証明された。
参考例12 ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリ
メチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩−コ−n
−ドデシルメタクリレート(14:86)の製造 このポリマーは、参考例1に記載する方法に類似する
方法で、プロパン−2−オール/酢酸エチル溶媒中で1
4:86のモル比で2(メタクリロイルオキシエチル)−
2′(トリメチルアンモニウム)エチルホスヘート内部
塩およびn−ドデシルメタクリレートを使用して製造し
た。
PVC支持体をこのポリマーで参考例3に記載する方法
に類似する方法によりコーティングした。
参考比較例 参考例3および12に従い本発明のポリマーでコーティ
ングしたPVC支持体へのフィブリノゲンの吸着およびC
反応性タンパク質の結合を、モル比1:2(比較A)およ
び14:86(比較B)の2(メタクリロイルオキシエチ
ル)−2′(トリメチルアンモニウム)エチルホスヘー
ト、内部塩およびブチルメタクリレートのコポリマーに
ついてのそれと比較した。比較コポリマーは参考例1に
記載する方法に類似する方法により製造し、そして参考
例3に記載する方法に類似する方法によりPVC支持体上
にコーティングした。すべてのコポリマーは、参考例1
に記載する手順によりプロパン−2−オール/酢酸エチ
ル溶媒を使用して製造した。結果を次の表に示す: 結果は、PBS中で24時間インキュベーションした後、前
述のアッセイ技術を使用して得られた。フィブリノゲン
の吸着の結果は、未処理ポリ塩化ビニリデンに関する光
学密度の減少%として表す。C反応性タンパク質の結果
はC反応性タンパク質による吸収として表す;陽性の対
照はCRPの結合を示した。タンパク質指数はC反応性タ
ンパク質の結合/フィブリノゲンの吸着の比である。
これらの結果が示すように、ブチルメタクリレートを
含有するコポリマーを使用するタンパク質の適合のすぐ
れた減少を得るためには、高いC反応性タンパク質の結
合を受け入れなくてはならない。対照的に、より長い鎖
のアルキルモノマーを使用すると、タンパク質吸着のす
ぐれた減少および低いC反応性タンパク質の結合、なら
びに支持体へのすぐれた付着および水性環境中の低い膨
潤が得られる。
潜在的な物理収着基として4までの炭素原子の短い鎖
のアルキル基からなるコモノマーを含有するコポリマ
ー、例えば、ブチルメタクリレートは、より小さいモル
比率で、疎水性支持体への劣った付着を示し、そして水
性環境中で高い膨潤を示し、これによりコポリマーは表
面のコーティングにおける使用に不適当となる。
参考例13 参考例1および4からのポリマーをPVC管上にコーテ
ィングし、そして仔ウシのモデルにおける左心臓のバイ
パスの手順を使用して体外システムにおけるそれらの性
能を評価した。血液をこのシステムに連続的に生理的温
度において抗凝固剤の不存在下3.5リットル/分の速度
でポンピングした。循環する血液の状態に関連するパラ
メーターを実験を通じて測定した。
事実上すべての試験したパラメーターは、コーティン
グした回路の存在が血液および動物の生理的機能にほと
んどあるいはまったく影響を与えないことを示す結果を
与えた(典型的には3回の同一実験を連続する日に実施
し、そして動物毎に非常に再現性があった)。
上との比較において、コーティングしなかった回路は
抗凝固剤を使用しないで連続6時間の期間の間有効に働
くことができなかった。また、血液のパラメーターは短
い期間において非常に悪影響を及ぼした。
タンパク質吸着の試験および回路の成分の顕微鏡観察
の結果が示すように、両者のコーティングはヘパリン化
した管と少なくとも同様によく機能を果たし、そして血
液の流れの中に高い乱流が起こる回路の区域において、
凝固物の数は少なかった。
参考例14 2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリメチル
アンモニウム)エチルホスヘート内部塩の製造 この製造は下の反応の概要Aにより例示される: a)2−クロロ−1,3−ジオキサホスホラン(1) 圧力均等化滴下漏斗、還流冷却器(CaCl2ガード管を
装備する)および磁気撹拌機を装備したフラスコの中
に、ジクロロメタン(500ml)中の三塩化リンの溶液(2
20ml;346.3g;2.52mol)を入れた。次いで、エチレング
リコール(139ml;154.2g、2.49mol)を、滴下漏斗を介
して、HClの発生が過度にならないような速度で滴々添
加した。エチレングリコールを添加すると、凝縮器を蒸
留のために配置し、そしてジクロロメタンを大気圧にお
いて除去した。蒸留温度が60℃に到達したとき、フラス
コを真空蒸留のために水ポンプを使用して配置し、次い
で蒸留すると、2−クロロ−1,3−ジオキサホスホラン
(158ml;224.5g;71.3%)が無色の移動性液体として得
られた(湿気のある空気で発煙する)、沸点36〜40℃/2
1mmHg[参照、45.5〜47℃/20mmHg、ルーカス(Lucas
ら)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
イアティー(J.Am.Chem.Soc.)、72、5491(1950)]。
IR(cm-1,薄フイルム)2980,2905,1470,1210,1005,930,
813,770. b)2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホ
ラン(2) 磁気撹拌機、還流冷却器(CaCl2ガード管を装備す
る)および焼結ガラスの入口管を装備したフラスコの中
に、乾燥ベンゼン(200ml)中の2−クロロ−1,3−ジオ
キサホスホラン(100.8g:0.797mol)の溶液を入れた。
この溶液を撹拌し、そして酸素の一定した流れをこの溶
液の中に泡立てて通入した。この反応は温和に発熱性で
ある、そして温度のコントロールを溶媒を還流させるこ
とによって達成した。酸素を反応混合物の中に6時間通
過させた。溶媒を回転蒸発器により除去し、そして無色
の移動性残留物を蒸留すると、2−クロロ−2−オキソ
−1,3,2−ジオキサホスホラン(2)(87.41g;77%)が
無色の移動性液体として得られた、沸点95〜97℃/0.2ma
r[参照、102.5〜105℃/1mbar(エドムンドソン(Edmun
dson)、Chem.Ind.(ロンドン))、1828(1962);79℃
/0.4mbar(ウメダ(Umeda)ら、Makromol.Chem.Rapid
Commun.、、457(1982)]。
IR(cm-1,薄フイルム)2990,2910,1475,1370,1310,122
0,1030,930,865,830. c)2(2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン−2
−イルオキシ)エチルメタクリレート(3) 磁気撹拌機、低温温度計および圧力均等化滴下漏斗
(シリカゲルのガード管を装備する)を装備したフラス
コの中に、乾燥ジエチルエーテル(300ml)中の2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート(20.00g、0.154mol)お
よびトリエチルアミン(15.60g;0.154mol)の溶液を入
れた。この溶液を撹拌し、そして−20℃〜−30℃に冷却
した。次いで、乾燥ジエチルエーテル:20ml)中の新し
く蒸留した2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサ
ホスホラン(2)(21.9g;0.154mol)の溶液を30分かけ
て滴々添加し、添加の間に温度を−20℃に保持した。こ
の温度においてさらに1時間撹拌し、次いで反応混合物
を室温に放温するときさらに1時間撹拌した。沈澱した
トリエチルアミン塩酸塩を濾過により除去し、そして乾
燥エーテルでよく洗浄した。エーテルを一緒にした濾液
および洗液から回転蒸発器により除去した。次いで、曇
った油状残留物を乾燥ジエチルエーテル(50ml)ととも
に5分間震盪して、それ以上のトリエチルアミン塩酸塩
を沈澱させ、これを濾過により除去した。回転蒸発器で
エーテルを除去すると、(3)(34.18g;94.3%)が無
色の粘性油として得られた。
IR(cm-1,薄フイルム)1720,1640,1450,1360,1310,129
0,1170,1030,930,850. NMR(CDCl3,60MHz,δ ppm)1.95(s.3H),4.25−4.70
(m,8H),5.70(m,1H),6.25(m,1H). Rf(SiO2,10%メタノール:90%ジクロロメタンで溶離
した;モリブデンブルー噴霧試薬およびヨウ素蒸気で可
視化した)。
d)2(メタクリロイルオキシエチル)−2′(トリメ
チルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩(4) ホスホフラン(3)(67.20g;0.285mol)を100mlの乾
燥アセトニトリル中に溶解し、そして厚い壁の組織培養
びん中に入れた。次いでこのホスホラン溶液を、乾燥ア
セトニトリル(100ml)中の無水トリメチルアミン(25.
74g;0.436mol)の溶液で処理した。次いで容器を密閉
し、そして50℃に保持した水浴の中に30時間入れた。容
器を開き、そして溶液を沸騰させた。この溶液を熱い間
に濾過し、次いで放置して結晶化させた。
生成物を濾過により集め、そして溶媒の大部分を吸引
により除去した。次いで湿った生成物を無水エーテルで
よく洗浄し、次いで減圧下に乾燥すると、(4)が白色
非晶質の吸湿性固体(51.16g;61%)として得られた。
母液を蒸発させると、非常に粘性の油(20.00g;23%)
が得られ、これからさらに生成物(4)が−20℃におい
て放置すると結晶化した。TLC(シリカゲルのプレー
ト、メタノール/ジクロロメタン(1:1v/v)で溶離す
る)は、1つのスポットを示し、これはドラジェンドル
フ(Dragendorff)試薬、モリブデンブルーの噴霧試薬
およびヨウ素蒸気で明らかされた。
IR(cm-11720,1640,1320,1300,1230,1170,970,750. NMR(D2O;60MHz;δ ppm)2.0(s,3H),3.27(s,9H),3.
60−4.50(m,8H),5.80,(m,1H)and 6.25(m,1H). CHN実測値:C 42.98%,H 7.88%,N 4.42%,P 10.51%. CHN理論値:C 44.75%,H 7.46%,N 4.75%,P 10.51%. 参考例15 ジメチル(2−メタクリロイルオキシエチル)−(1
(2−スルホプロヒル))アンモニウムベタイン内部塩
の合成 2(ジメチルアミノ)エチルメタクリレートを真空蒸
留し、次いで0.1Mのジクロロメタン中に溶解した。この
溶液に、等モル量のプロパンスルトンを添加した。ベタ
インは溶液からゆっくり沈澱し、そして濾過により回収
し、そして冷ジクロロメタンで洗浄した。この反応は反
応の概要Bに示されている。
参考例16 1[4(4′ビニルベンジルオキシ)ブタン]−2″−
(トリメチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩の
製造 この合成は反応の概要Cに描写されている。
4−ヒドロキシ−1(4′−ビニルベンジルオキシ)ブ
タン(5) ブタンジオール(40ml;40.68g;0.452mol)を100ml丸
底フラスコの中で撹拌し、そしてカリウムブトキシド
(17.60g;0.144mol)で少しずつ処理した。初期反応は
発熱性であった。反応混合物を室温において1.5時間撹
拌した。次いで、生ずる曇った溶液をクロロメチルスチ
レン(20.00g;0.131mol)で処理した。スチレンは上の
薄い緑色の層(着色は開始剤の存在のためである)を形
成し、その色は18−クラウン−6(0.49g;1.86×10-3mo
l)を添加すると暗くなった。フラスコに栓をし、光か
ら保護し、そして室温において28時間撹拌した。次いで
この混合物を水(120ml)中に入れ、そしてジクロロメ
タンで抽出した。一緒にした有機抽出液を乾燥し(MgSO
4)そして蒸発させると、粘性黄色油(932.7g)が得ら
れた。この油を少量のCuClから蒸留すると、TLC上に多
少の不純物を示す生成物が得られた。次いでこの油をシ
リカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにかけ、最初
にジクロロメタン/ペトロール(1:1)で溶離して不純
物を除去した。次いで、生成物をこのカラムから酢酸エ
チル/ペトロール(1:1)で溶出した。溶媒を蒸発させ
ると、無色の油が得られ、これを蒸留すると、所望のス
チリルブチルアルコールが無色の油として得られた、沸
点150〜152℃/0.4mbar。収量18.70g;69.2%。
NMR(60MHz:CDCl3)1.55(m4H C−CH2−C);3.50(m,5
H,1H exch.;O−CH2−,O−H),4.45(s,2H;Ar−CH
2−),5.50(dd,2H,vinylic),6.75(dd,vinylic),7.4
0(m,4H,Ar−H). IR 3402,2938,2888,1631,1602,1582,1511,1480,1445,13
82,1320,1116,1063,920,907,827,801,716 and 667cm-1 4(2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン−2−イ
ルオキシル−1(4′−ビニルベンジルオキシ)ブタン
(6) 4−ヒドロキシ−1(4′−ビニルベンジルオキシ)
ブタン(5)(10.03g;48.69mmol)および乾燥したトリ
エチルアミン(4.92g、48.69mmol)を乾燥ジエチルエー
テル(150ml)中に溶解し、そして生ずる溶液を強く乾
燥したフラスコの中に入れた。この溶液を−30℃に冷却
し、そして2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサ
ホスホラン(6.94g;48.69mmol)を30分かけて滴々添加
し、温度を−30℃に保持した。次いで反応混合物をさら
に2時間撹拌し、その間時間を10℃に上昇させた。この
混合物を濾過し、そして沈澱を乾燥エーテルで洗浄し
た。濾液を蒸発させる(20℃/21mm)と曇った油が得ら
れた。残留物を50mlの乾燥エーテルとともに震盪させ、
そして再濾過した。濾液を蒸発させると、生成物が粘性
黄色油として得られた(13.73g;90.4%)。
TLC(10%メタノール90%ジクロロメタンで溶離す
る)は1つの主要なスポットを示し、これは酸性モリブ
デート試薬で染色された (Rf 0.61),IR(薄いフイルム)3458,2945,2917,2860,
1630,1602,1581,1475,1419,1363,1283,1103,1032,820,8
42,807,800,715,610および421cm-1. 1[4(4′−ビニルベンジルオキシ)ブタン]−2″
−(トリメチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩
(7) トリメチルアミン(2.00g;33.9mmol)を蒸留して反応
器の中に入れ、そして液体窒素で凍結させた。次いで無
水アセトニトリル(40ml)中の4(2−オキソ−1,3,2
−ジオキサホスホラン−2−イルオキシル−1(4′−
ビニルベンジルオキシ)ブタン(6)の溶液を反応器に
添加し、次いでこれを密閉し、そしてサーモスッタット
制御の水浴の中に入れた(50℃、50時間)。次いで反応
器を室温に冷却し、開き、そして反応混合物をそのもと
の体積の約半分に蒸発させた(21mmの圧力)。次いで濃
縮した冷却を室温において撹拌し、その間無水エーテル
(200ml)を滴々添加して生成物を粘性油として沈澱さ
せた。次いでこの混合物を−10℃において数時間放置し
た。上澄みの固体をデカンテーションすることによっ
て、生成物を集めた。TLC(メタノール/ジクロロメタ
ン1:1で溶離する)はRf0.0〜0.1に主要なスポットを示
し、これはドラジェンドッフ試薬および酸性モリブデー
トの両者で染色された。
参考例17 2(アルリロイルオキシエチル)−2′−(トリメチル
アンモニウム)エチルホスヘート内部塩の製造 この合成は参考例14に記載する合成に本質的に類似
し、そして反応の概要Aに示す方法に類似する方法を使
用する。
(a)2−(2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン
−2−イルオキシ)エチルアクリレート 乾燥ジエチルエーテル(250ml)中の2−ヒドロキシ
エチルアクリレート(11.5ml、0.1M)およびトリエチル
アミン(14.6ml)を窒素雰囲気下に−25℃に冷却し、こ
の時乾燥ジエチルエーテル中の2−クロロ−2−オキソ
−1,3,2−ジオキサホスホラン(14.3g)の溶液を添加し
た。この混合物を−20℃においてさらに1時間撹拌し、
次いで10℃にさらに1時間かけて放温した。沈澱を濾過
し、酢酸エチル(100ml)で洗浄し、そして一緒にした
濾液および洗液をを減圧下に蒸発させて、淡黄色油(21
g)が得られた。1 H NMR(200MHz)d(CD3CN)6.4(1H,dd),6.2(1H,d
d),5.9(1H,dd),4.0−3.6(8H,コンプレックス)ppm. (b)2−(アルリロイルオキシエチル)−2′−(ト
リメチルアンモニウム)エチルホスヘート内部塩 アセトニトリル(50ml)中の2−(2−オキソ−1,3,
2−ジオキサホスホラン−2−イルオキシ)エチルアク
リレート(21g、0.095M)を、圧力反応器中でアセトニ
トリル(150ml)中のトリエチルアミン(12.1g)の溶液
で50℃において14時間処理した。この混合物を冷却し、
そして過剰のトリエチルアミンの多少を減圧下の蒸発に
より除去した。
この固体の物質を窒素雰囲気下に濾過し、アセトニト
リル(20ml)およびジエチルエーテル(50ml)で洗浄
し、次いで減圧下に乾燥すると、無色の油(12.1g、45
%)が得られた。1 H NMR(200MHz)d(D2O)6.45(1H,dd,J1.2 and 17.1
Hz),6.25(1H,dd,J1.2 and 10.25Hz),6.02(1H,dd,J
1.23 and 10.25Hz),4.4(2H,m),4.3(2H,m),4.2(2
H,m)3.6(2H,m)および3.2(9H,s)ppm. 参考例18 ドデク−7−イン−1−オールメタクリレート ジクロロメタン(60ml)の中でドデク−7−イン−1
−オール(25g)に、蒸留したトリエチルアミン(14.1
g)を添加した。この混合物を氷浴(0.5℃)の中で冷却
しかつ撹拌すると同時に、ジクロロメタン(50ml)中で
蒸留した塩化メタクロイル(16.2g)を10分かけて添加
した。反応温度を周囲温度にし、そしてこの混合物を2
時間撹拌した。水(150ml)を添加し、そして有機層を
除去し、連続的に水(2×150ml)および飽和重炭酸ナ
トリウム溶液(2×150ml)で抽出し、ブライン(150m
l)で洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を減圧下に除去すると、淡黄色油液体が得られ、こ
れを塩化銅(I)の存在下に減圧(0.18mBar、106〜110
℃)蒸留すると、ドデク−7−イン−1−オールメタク
リレートが得られた、17g、50%の収率。1 H−NMR(200MHz,d,ppm,CDCl3):0.90(t,3H),1.45
(m,10H),1.70(m,2H),1.95(s,3H),2.15(m,6H),
4.15(t,2H),5.55(s,1H),6.10(s,1H). 工程(a)〜(d)は参考例14の工程に相当する。
本発明並びに関連事項を列記すれば次のとおりであ
る。
1. ペンダントのリン酸アンモニウムエステルの両性イ
オンの基およびポリマーをある表面に安定に結合するこ
とができる他のペンダント基を有する、1種または2種
以上のラジカル重合可能なモノマーのポリマー。
2. 式: Y−B−X (I) 式中、 Bは必要に応じて過フッ化鎖までかつそれを含む1ま
たは2以上のフッ素原子を含有する直鎖状もしくは分枝
鎖状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オ
キサアルキレン鎖であるか、あるいはXがBと両性イオ
ンの基中の電荷の中心の間に炭素−炭素鎖を含有する
か、あるいはYがBに結合した末端炭素原子を含有する
場合、原子価結合であり、 Xはリン酸アンモニウムエステルの両性イオンの基で
あり、そして Yは から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
り、式中、 Rは水素またはC1−C4アルキル基であり、 Aは−O−または−NR1−であり、ここでR1は水素ま
たはC1−C4アルキルであるか、あるいはR1は−B−X−
であり、ここでBおよびXは上に定義した通りであり、
そして Kは基−(CH2pOC(O)−、−(CH2pC(O)O
−、−(CH2pOC(O)O−、−(CH2pNR2−、−(C
H2pNR2C(O)−、−(CH2pC(O)NR2−、−(C
H2pNR2C(O)O−、−(CH2pOC(O)NR2−、−
(CH2pNR2C(O)NR2−(ここで基R2は同一である
か、あるいは異なる)、−(CH2pO−、−(CH2pSO3
−、または、必要に応じてBと組み合わせて、原子価結
合であり、そしてpは1〜12であり、そしてR2は水素ま
たはC1−C4アルキル基である、 の両性イオンの基をもつモノマーの残基を含む、1に記
載のポリマー。
3. Bが原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖状のア
ルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴオキサアルキ
レン鎖であり、そして Kが原子価結合である、 2に記載のポリマー。
4. 式(I)のコモノマーにおいて、式(IV C) 式中基R7は同一であるか、あるいは異なり、そして各々
は水素またはC1−C4アルキルであり、そしてeは1〜4
である、 の基である、2または3に記載のポリマー。
5. 式Iのコモノマーが、式(IV D) 式中基R8は同一であるか、あるいは異なり、そして各々
は水素またはC1−C4アルキルであり、R8aは水素または
基−C(O)B1R8bであり、ここでR8bは水素またはメチ
ルであり、B1は原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖
状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキ
サアルキレンであり、そしてfは1〜4であり、そして Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそして
Bが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素ま
たは窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はz
は1である、 の基、 式(IV E) 式中基R9は同一であるか、あるいは異なり、そして各々
は水素またはC1−C4アルキルであり、R9aは水素または
基−C(O)B2R9bであり、ここでR9bは水素またはメチ
ルであり、B2は原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖
状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキ
サアルキレンであり、そしてgは1〜4であり、そして Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそして
Bが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素ま
たは窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はz
は1である、 の基、または 式(IV F) 式中基R10は同一であるか、あるいは異なり、そして各
々は水素またはC1−C4アルキルであり、R10aは水素また
は基−C(O)B3R10bであり、ここでR10bは水素または
メチルであり、B3は原子価結合または直鎖状もしくは分
枝鎖状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−
オキサアルキレンであり、そしてhは1〜4であり、そ
して Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそして
Bが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素ま
たは窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はz
は1である、 の基、 である、第2または3に記載のポリマー。
6. (i)リン酸アンモニウムエステルの両性イオンの
基を含有するラジカル重合可能なコモノマーとラジカル
重合可能な部分および6またはそれ以上の炭素原子のア
ルキル基(前記アルキル基は必要に応じて1または2以
上のエーテル酸素原子および必要に応じて1または2以
上の炭素−炭素の二重結合または三重結合を含有する)
またはフルオロアルキル基(前記フルオロアルキル基は
必要に応じて1または2以上のエーテル酸素原子および
必要に応じて1または2以上の炭素−炭素の二重結合ま
たは三重結合を含有する)またはシロキサン基を含有す
るラジカル重合可能なコモノマーとを共重合させるか、
あるいは (ii)リン酸アンモニウムエステルの両性のイオンの基
および6またはそれ以上の炭素原子のアルキル基(前記
アルキル基は必要に応じて1または2以上のエーテル酸
素原子を含有する)またはフルオロアルキル基(前記フ
ルオロアルキル基は必要に応じて1または2以上のエー
テル酸素原子を含有する)またはシロキサン基を含有す
るラジカル重合可能なモノマーを重合させる、 ことによって得ることができる、1〜5のいずれかに記
載のポリマー。
7. コモノマーが6またはそれ以上の炭素原子のアルキ
ル基(前記アルキル基は必要に応じて1または2以上の
エーテル酸素原子を含有する)またはフルオロアルキル
基(前記フルオロアルキル基は必要に応じて1または2
以上のエーテル酸素原子を含有する)を含有する、6
(i)に記載のポリマー。
8. 両性イオンの基を含有するコモノマーと、一般式
(VI) Y1−Q (VI) 式中、 Y1から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
り、ここで R14は水素またはC1−C4アルキル基であり、 A′は−O−または−NR15−であり、ここでR15は水
素またはC1−C4アルキルであるか、あるいはR15は基Q
であり、 K1は基−(CH2lOC(O)−、−(CH2lC(O)O
−、−(CH2lOC(O)O−、−(CH2lNR16−、−
(CH2lNR16C(O)−、−(CH2lC(O)NR16−、−
(CH2lNR16C(O)O−、−(CH2lOC(O)NR
16−、−(CH2lNR16C(O)NR16−(ここで基R16は同
一であるか、あるいは異なる)、−(CH2lO−、−(C
H2lSO3−、または原子価結合であり、そしてlは1〜
12であり、そしてR16は水素またはC1−C4アルキル基で
あり、そして Qは (a)6またはそれ以上の炭素原子を含有し、置換され
ていないか、あるい1または2以上のフッ素原子により
置換されておりそして必要に応じて1または2以上の炭
素−炭素の二重結合または三重結合を含有する直鎖状も
しくは分枝鎖状のアルキル、アルコキシアルキルまたは
(オリゴ−アルコキシ)アルキル鎖、または (b)シロキサン基−(CR16a 2qq(SiR16b 2)(OSiR
16b 2ppR16b、ここで各基R16aは同一であるか、あるい
は異なり、そして水素または1〜4個の炭素原子を有す
るアルキルであり、各基R16bは1〜4個の炭素原子を有
するアルキルであり、qqは1〜6であり、そしてppは0
〜49である、 である、 のアルキル、フルオロアルキルまたはシロキサン基を含
有するコモノマーとを共重合させることによって得るこ
とができる、7に記載のポリマー。
9. 式(IV)のコモノマーにおいて、Qが6またはそれ
以上、好ましくは6〜24の炭素原子を含有し、置換され
ていないか、あるいは1または2以上のフッ素原子によ
り置換された直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、アル
コキシアルキルまたは(オリゴ−アルコキシ)アルキル
鎖である、8に記載のポリマー。
10. (i)リン酸アンモニウムエステルの両性イオン
の基を含有するラジカル重合可能なコモノマーと、ある
表面にポリマーを共有結合させることができる反応性基
をもつラジカル重合可能なコモノマーとを共重合させる
か、あるいは (ii)リン酸アンモニウムエステルの両性イオンの基お
よびポリマーをある表面に共有結合させることができる
反応性基を含有するラジカル重合可能なモノマーを重合
させる、 により得ることができる、1〜5のいずれかに記載のポ
リマー。
11. 両性イオンの基を含有するコモノマーと、一般式
(IX) Y2−Q1 (IX) 式中、 Y2から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
り、ここで R19は水素またはC1−C4アルキル基であり、 K2は基−(CH2qOC(O)−、−(CH2qC(O)O
−、−(CH2qOC(O)O−、−(CH2qNR20−、−
(CH2qNR20C(O)−、−(CH2qC(O)NR20−、−
(CH2qNR20C(O)O−、−(CH2qOC(O)NR
20−、−(CH2qNR20C(O)NR20−(ここで基R20は同
一であるか、あるいは異なる)、−(CH2qO−、−(C
H2qSO3−、または原子価結合であり、そしてqは1〜
12であり、そしてR20は水素またはC1−C4アルキル基で
あり、そして Q1は反応してある表面への共有結合を提供することが
できる反応性基である、 のある表面へ共有結合することができる反応性基を含有
するコモノマーとを共重合させることによって得ること
ができる、10に記載のポリマー。
12. 反応性を含有するコモノマーが、式X 式中、 R19はH、MeまたはEt、好ましくはMeであり、 Tは−O−または−NR21−であり、ここでR21はH、C
1−C4アルキルまたは−B7−Q3であり、 B7は12までの炭素原子を有するアルキレン、オキサア
ルキレンまたはオリゴオキサアルキレン基、好ましくは
−CH2−、−CH2CH2−または−(CH2−であり、そし
て Q3はヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、エポキ
シ、−CHOHCH2Hal(式中HalはCl、BrまたはIであ
る)、スクシンイミド、トシレート、トリフレート、イ
ミダゾールカルボニルアミノ、または置換されていても
よいトリアジン基である、 の化合物である11に記載のポリマー。
13. i)リン酸アンモニウムエステルの両性イオンの
基を含有するラジカル重合可能なコモノマーと、ある表
面にイオンの相互作用により結合することができるイオ
ンの基をもつラジカル重合可能なコモノマーとを共重合
させるか、あるいは ii)リン酸アンモニウムエステルの両性イオンの基およ
びある表面にイオンの相互作用により結合することがで
きるイオンの基を含有するラジカル重合可能なモノマー
を重合させる、 によって得ることができる、1〜5のいずれかに記載の
ポリマー。
14. 両性イオンの基を含有するコモノマーと、式(XI
I) Y2−B9−Q5 (XII) 式中、 Y2から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
り、ここで R26は水素またはC1−C4アルキル基であり、 A″は−O−または−NR27−であり、ここでR27は水
素またはC1−C4アルキルであるか、あるいはR27は−B9
−Q5であり、 B9は原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖状のアル
キレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキサアルキ
レン基であり、 K3は基−(CH2xOC(O)−、−(CH2xC(O)O
−、−(CH2xOC(O)O−、−(CH2xNR28−、−
(CH2xNR28C(O)−、−(CH2xC(O)NR28−、−
(CH2xNR28C(O)O−、−(CH2xOC(O)NR
28−、−(CH2xNR28C(O)NR28−(ここで基R28は同
一であるか、あるいは異なる)、−(CH2xO−、−(C
H2xSO3−、または原子価結合であり、そしてxは1〜
12であり、そしてR28は水素またはC1−C4アルキル基で
あり、そして Q5はイオンの相互作用によりある表面に結合すること
ができるイオンの基である、 のある表面にイオンの相互作用により結合することがで
きるイオンの基をもつコモノマーとを共重合させること
によって得ることができる、13に記載のポリマー。
15. モノマーの合成の重量に基づいて0.1〜95重量%、
1〜90重量%、より好ましくは5〜80重量%のアルキル
またはフルオロアルキル基を含有するコモノマーおよび
少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも1重量
%、より好ましくは少なくとも5重量%の両性イオン性
モノマーを含有するモノマー混合物を重合することによ
って得ることができる6(i)および7〜9のいずれか
に記載のポリマー。
16. 5:95〜80:20のモル比における両性イオンの基を含
有するコモノマーの残基およびポリマーをある表面に結
合させることができるアルキル、フルオロアルキルまた
はシロキサン基を含有するコモノマーの残基、および 必要に応じて5〜50モル%の希釈剤のコモノマーの残
基および0.1〜20モル%の後架橋可能なコモノマーの残
基、ただし希釈剤のコモノマーおよび架橋可能なコモノ
マーの残基の合計は50モル%を越えない、 からなる6(i)および7〜9および15のいずれかに記
載のポリマー。
17. 5:95〜95:5のモル比における両性イオンの基を含
有し、共重結合によりポリマーをある表面に結合させる
ことができるコモノマーの残基、および 必要に応じて5〜50モル%の希釈剤のコモノマーの残
基および0.1〜20モル%の後架橋可能なコモノマーの残
基、ただし希釈剤のコモノマーおよび架橋可能なコモノ
マーの残基の合計は50モル%を越えない、 からなる1〜5、10および11のいずれかに記載のポリマ
ー。
18. 5:95〜95:5のモル比における両性イオンの基を含
有するコモノマーの残基およびイオンの相互作用により
ポリマーをある表面に結合させることができるイオンの
基を含有するコモノマーの残基、および 必要に応じて5〜50モル%の希釈剤のコモノマーの残
基および0.1〜20モル%の架橋可能なコモノマーの残
基、ただし希釈剤のコモノマーおよび架橋可能なコモノ
マーの残基の合計は50モル%を越えない、 からなる1〜5、12および13のいずれかに記載のポリマ
ー。
19. 反応性基の残基によりポリマーに結合されたリガ
ンドを有する、10、11または16に記載のポリマー。
20. ある表面にコーティングしたとき、反応性基の残
基によりポリマーに結合したリガンドを有する、1〜19
のいずれかに記載のポリマー。
21. ペンダントの両性イオンの基およびポリマーをあ
る表面に安定に結合させることができる他の基およびポ
リマーを架橋させることができるペンダント基を有す
る、1種または2種以上のラジカル重合可能なモノマー
のポリマー。
22. ペンダントの両性イオンの基およびポリマーをあ
る表面に安定に結合させることができる他の基を有す
る、ヒドロキシアルキル(アルク)アクリレートおよび
ポリヒドロキシル(アルク)アクリレートから選択され
る希釈剤のモノマーを包含する1種または2種以上のラ
ジカル重合可能なモノマーのポリマー。
23. (a)リン酸アンモニウムエステルの両性イオン
の基を含有するラジカル重合可能なコモノマー、ポリマ
ーをある表面に安定に結合することができる基を含有す
るラジカル重合可能なコモノマーおよび必要に応じて希
釈剤のコモノマーおよび/または架橋可能なコモノマー
を共重合させるか、あるいは (b)リン酸アンモニウムエステルの両性イオンの基お
よびポリマーをある表面に安定に結合することができる
基を含有するラジカル重合可能なモノマーおよび必要に
応じてさらにポリマーをある表面に安定に結合すること
ができる基を含有するコモノマーおよび希釈剤のコモノ
マーおよび/または架橋可能なコモノマーを重合させ
る、 ことからなるポリマーを製造する方法。
24. 1種または2種以上のモノマーが2〜14のいずれ
かにおいて定義したとおりである23に記載の方法。
25. モノマーが重合混合物の中に15〜18のいずれかの
記載において定義したとおりである24に記載の方法。
26. ある表面を生物適合性にするための、ペンダント
の両性イオンの基およびポリマーをある表面に安定に結
合させることができる他の基を有する1種または2種以
上のラジカル重合可能なモノマーのポリマーの使用。
27. コーティングされた表面が、未処理表面と比較し
て、少なくとも60%のフィブリノゲンの吸着の減少およ
び/または少なくとも70%の血小板の減少を有する、26
に記載の使用。
28. コーティングされる表面がコンタクトレンズまた
は眼内のレンズである26に記載の使用。
29. コーティングされる表面が、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、PTFE、ポリ塩化ビニリデン、PVCおよび鋼
から選択される表面であり、そして前記他のペンダント
基が6またはそれ以上の炭素原子を有するアルキル基、
またはフルオロアルキル基(各々は必要に応じて炭素原
子を中断する1または2以上のエーテル酸素原子を有す
るし、そして必要に応じて1または2以上の炭素−炭素
の二重結合または三重結合を含有する)またはシロキサ
ン基からなる、26に記載の使用。
30. 前記他のペンダント基がC6-18アルキル基からなる
29に記載の使用。
31. ある表面をポリマーでコーティングし、次いでコ
ーティングされたポリマーを架橋する方法における21に
記載のポリマーの使用。
32. (a)ペンダントの両性イオンの基およびポリマ
ーをある表面に安定に結合させることができる他の基を
含む1種または2種以上のラジカル重合可能なモノマー
のポリマーである表面をコーティングし、ここで前記ポ
リマーのコーティングは追加の未反応の反応性基を含
み、必要に応じてリガンドを前記表面にこのような反応
性基との反応により結合させるか、あるいは (b)ペンダントの両性イオンの基およびポリマーをあ
る表面に安定に結合させることができる他の基を含む1
種または2種以上のラジカル重合可能なモノマーのポリ
マー(前記ポリマーは反応性基をさらに含む)にリガン
ドを、前記リガンドと前記反応性との反応により、取り
付け、そして前記表面をリガンドを有するポリマーでコ
ーティングする、 ことからなるある表面を生物適合性化する方法。
33. ラジカル重合可能なモノマーが、式X 式中、 R19はH、MeまたはEt、好ましくはMeであり、 Tは−O−または−NR21−であり、ここでR21はH、C
1−C4アルキルまたは−B7−Q3であり、B7は12までの炭
素原子を有するアルキレン、オキソアルキレンまたはオ
リゴオキサアルキレン基、好ましくは−CH2−、−CH2CH
2−または−(CH2−であり、そして Q3はヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、エポキ
シ、−CHOHCH2Hal(式中HalはCl、BrまたはIであ
る)、スクシンイミド、トシレート、トリフレート、イ
ミダゾールカルボニルアミノ、または置換されていても
よいトリアジン基である、 の化合物を包含する、32(a)に記載の方法。
34. ポリマーが1〜22のいずれかにおいて定義したと
おりである32または33に記載の方法。
35. ペンダントの両性イオンの基およびポリマーを流
体と接触する表面に結合させる他のペンダント基を含む
1種または2種以上のラジカル重合可能なモノマーのポ
リマーのコーティングをその上に有する流体と接触する
表面からなる、タンパク質含有溶液または生物学的流体
との接触に適当な装置。
36. ポリマーが1〜22のいずれかにおいて定義したと
おりである35に記載の装置。
37. コーティングされた表面をタンパク質含有溶液ま
たは生物学的流体と接触させる34または35に記載の装置
の使用。
38. 式: CH2=CR14−C(O)−A′−QQ (VII A) 又は 式中、 R14は水素またはC1−C4アルキル基であり、 A′は−O−または−NR15−であり、ここでR15は水
素またはC1−C4アルキルであるか、あるいはR15は基Q
であり、 K1は基−(CH2lOC(O)−、−(CH2lC(O)O
−、−(CH2lOC(O)O−、−(CH2lNR16−、−
(CH2lNR16C(O)−、−(CH2lC(O)NR16−、−
(CH2lNR16C(O)O−、−(CH2lOC(O)NR
16−、−(CH2lNR16C(O)NR16−(ここで基R16は同
一であるか、あるいは異なる)、−(CH2lO−、−(C
H2lSO3−、または原子価結合であり、そしてlは1〜
12であり、そしてR16は水素またはC1−C4アルキル基で
あり、そして QQは6またはそれ以上の炭素原子および1または2つ
の炭素−炭素の三重結合を含有するアルキニル基であ
り、ただしアセチレン系部分はA′またはK′に直接結
合している、 の化合物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 9208970.5 (32)優先日 平成4年4月24日(1992.4.24) (33)優先権主張国 イギリス(GB) 早期審査対象出願 (72)発明者 ジヨーンズ,スチーブン・アリスター イギリス国ミドルセツクス ユービー8 3ピーキユー・アクスブリツジ・キン グストンレイン・ブルネルサイエンスパ ーク(番地なし)・バイオコンパテイブ ルズリミテツド内 (72)発明者 ストラツトフオード,ピーター・ウイリ アム イギリス国ミドルセツクス ユービー8 3ピーキユー・アクスブリツジ・キン グストンレイン・ブルネルサイエンスパ ーク(番地なし)・バイオコンパテイブ ルズリミテツド内 (72)発明者 チヤールズ,スチーブン・アレクサンダ ー イギリス国ミドルセツクス ユービー8 3ピーキユー・アクスブリツジ・キン グストンレイン・ブルネルサイエンスパ ーク(番地なし)・バイオコンパテイブ ルズリミテツド内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 246/00 C08F 212/14 C08F 220/10 C08F 230/02 C09D 201/00 - 201/02

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2×104−106の範囲の分子量を有し、そし
    て i)式: Y−B−X (I) 式中、 Bは直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン、オキサアル
    キレンまたはオリゴ−オキサアルキレン鎖であるか、あ
    るいはXがBと永久的電荷の中心の間に炭素−炭素鎖を
    含有するか、あるいはYがBに結合した末端炭素原子を
    有する場合、原子価結合であり、Xはリン酸アンモニウ
    ムエステルの両性イオンの基であり、そして Yは から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
    り、式中、 Rは、水素またはC1−C4アルキル基であり、 Aは、−O−または−NR1−であり、ここでR1は水素ま
    たはC1−C4アルキル基であるか、あるいはR1は−B−X
    であり、式中、 BおよびXは上に定義した通りであり、そして Kは基−(CH2pOC(O)−、−(CH2pC(O)O
    −、−(CH2pOC(O)O−、−(CH2pNR2−、−(C
    H2pNR2C(O)−、−(CH2pC(O)NR2−、−(C
    H2pNR2C(O)O−、−(CH2pOC(O)NR2−、−
    (CH2pNR2C(O)NR2−、(ここで基R2は同一である
    か、あるいは異なる)−(CH2pO−、−(CH2pSO
    3−、または原子価結合であり、そしてpは1〜12であ
    り、そして R2は水素またはC1−C4アルキル基である、 で示される少なくとも5モル%の両性イオンのモノマ
    ー、ならびに ii)一般式X 式中、 R19は、水素またはC1−C4アルキルであり; O2は、OH基またはTB7Q3であり、式中、 Tは、−O−または−NR21−であり、式中、R21は水素
    またはC1−C4アルキル基であるか、またはR21は基−B7Q
    3であり、 B7は原子価結合、直鎖状または分枝鎖状アルキレン、オ
    キサアルキレンまたはオリゴ−オキサアルキレン基であ
    り、そして Q3はエチレン系不飽和の架橋性基;アルデヒド基;ハロ
    ゲン原子およびC1-4アルコキシ基から選択される1また
    は2以上の置換基を含有するシランおよびシロキサン
    基;ヒドロキシル;アミノ;カルボキシル;エポキシ;
    −CHOHCH2Hal(式中、Halは塩素、臭素およびヨー素原
    子から選択される);スクシンイミド;トシラート;ト
    リフラート;イミダゾールカルボニルアミノ;シンナミ
    ル;メチロール;アセトアセトキシ;クロロアルキルス
    ルホン、ならびにトリアジン基から成る群から選択され
    る、 で示されるモノマーであることを特徴とする少なくとも
    5モル%のコモノマー、のラジカル重合により形成され
    たポリマー。
  2. 【請求項2】2×104−106の範囲の分子量を有し、そし
    て i)式: Y−B−X (I) 式中、 Bは直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレン、オキサアル
    キレンまたはオリゴ−オキサアルキレン鎖であるか、あ
    るいはXがBと永久的正電荷の中心の間に炭素−炭素鎖
    を含有するか、あるいはYがBに結合した末端炭素原子
    を有する場合、原子価結合であり、Xはリン酸アンモニ
    ウムエステルの両性イオンの基であり、そして Yは から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
    り、式中、 Rは、水素またはC1−C4アルキル基であり、 Aは、−O−または−NR1−であり、ここでR1は水素ま
    たはC1−C4アルキル基であるか、あるいはR1は−B−X
    であり、式中、 BおよびXは上に定義した通りであり、そして Kは基−(CH2pOC(O)−、−(CH2pC(O)O
    −、−(CH2pOC(O)O−、−(CH2pNR2−、−(C
    H2pNR2C(O)−、−(CH2pC(O)NR2−、−(C
    H2pNR2C(O)O−、−(CH2pOC(O)NR2−、−
    (CH2pNR2C(O)NR2−、(ここで基R2は同一である
    か、あるいは異なる)−(CH2pO−、−(CH2pSO
    3−、または原子価結合であり、そしてpは1〜12であ
    り、そしてR2は水素またはC1−C4アルキル基である、 で示される少なくとも5モル%の両性イオンのモノマ
    ー、ならびに ii)クロロメチルスチレンであるか、または式(XI) 式中、 K2は、基−(CH2qOC(O)−、−(CH2qC(O)O
    −、−(CH2qOC(O)O−、−(CH2qNR20−、−
    (CH2qNR20C(O)−、−(CH2qC(O)NR20−、−
    (CH2qNR20C(O)O−、−(CH2qOC(O)NR20
    −(CH2qNR20C(O)NR20−(ここで基R20は同一であ
    るか、あるいは異なる)、−(CH2qO−、−(CH2qS
    O3−、原子価結合であり、qは1〜12であり、そしてR
    20は水素またはC1−C4アルキル基であり、 B8は直鎖状または分枝鎖状アルキレン、オキサアルキレ
    ンまたはオリゴ−オキサアルキレン基であるか、あるい
    はQ4がアルキニル基である時、原子価結合であり、そし
    て、 Q4はエチレン系不飽和の架橋性基;アルデヒド基;ハロ
    ゲン原子およびC1-4アルコキシ基から選択される1また
    は2以上の置換基を含有するシランおよびシロキサン
    基;ヒドロキシル;アミノ;カルボキシル;エポキシ;
    −CHOHCH2Hal(式中、Halは塩素、臭素およびヨー素原
    子から選択される);スクシンイミド;トシラート;ト
    リフラート;イミダゾールカルボニルアミノ;シンナミ
    ル;メチロール;アセトアセトキシ;クロロアルキルス
    ルホン、ならびにトリアジン基から成る群から選択され
    る、 で示されるモノマーであることを特徴とする少なくとも
    5モル%のコモノマー、 のラジカル重合により形成されたポリマー。
  3. 【請求項3】Xは、 式中、基IV Cが式 式中、基R7は同一であるか、あるいは異なり、そして各
    々は水素またはC1-4アルキルであり、そしてeは1〜4
    である、 で示され、 基IV Dが式 式中、基R8は同一であるか、あるいは異なり、そして各
    々は水素またはC1-4アルキルであり、R8aは水素または
    基−C(O)B1R8bであり、式中、R8bは水素またはメチ
    ルであり、B1は原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖
    状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキ
    サアルキレン基であり、そしてfは1〜4であり、そし
    て、Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそし
    てBが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素
    または窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外は
    zは1である、 で示され、 基IV Eが式 式中、基R9は同一であるか、あるいは異なり、そして各
    々は水素またはC1-4アルキルであり、R9aは水素または
    基−C(O)B2R9bであり、式中、R9bは水素またはメチ
    ルであり、B2は原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖
    状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキ
    サアルキレン基であり、そしてgは1〜4であり、そし
    てBが原子価結合以外である場合、zは1でありそして
    Bが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素ま
    たは窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はz
    は1である、 で示され、そして 基IV Fが式 式中、基R10は同一であるか、あるいは異なり、そして
    各々は水素またはC1-4アルキルであり、R10aは水素また
    は基−C(O)B3R10bであり、式中、R10bは水素または
    メチルであり、B3は原子価結合または直鎖状もしくは分
    枝鎖状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−
    オキサアルキレン基であり、そしてhは1〜4であり、
    そして Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそしてB
    が原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素また
    は窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はzは
    1である、 で示される、 基IV C、IV D、IV EおよびIV Fから選択される請求の範
    囲第1項または第2項に記載のポリマー。
  4. 【請求項4】上記のコモノマーが2−アミノエチルメタ
    クリレート、7−ドデシンメタクリレート、3−クロロ
    −2−ヒドロキシプロピルメタクリレートおよび3−ト
    リメトキシシリルプロピルメタクリレートから成る群か
    ら選択される、請求の範囲第1項に記載のポリマー。
  5. 【請求項5】共重合可能な希釈剤コモノマーを、一般式
    Iのモノマーおよび該コモノマーと共重合する、請求の
    範囲第1項または第2項に記載のポリマー。
  6. 【請求項6】希釈剤コモノマーが、一般式(VI) Y1−Q (VI) 式中、 Y1から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
    り、式中、 R14は、水素またはC1−C4アルキルであり、 A′は、−O−またはNR15−(式中、R15は水素もしく
    はC1−C4アルキル基であるか、またはR15は基Qであ
    る)であり、 K1は、基−(CH2lOC(O)−、−(CH2lC(O)O
    −、−(CH2lOC(O)O−、−(CH2lNR16−、−
    (CH2lNR16C(O)−、−(CH2lC(O)NR16−、−
    (CH2lNR16C(O)O−、−CH2lOC(O)NR16−、
    −(CH2lNR16C(O)NR16−(式中、基R16は同一であ
    るか、あるいは異なる)、−(CH2lO−、−(CH2lS
    O3−、原子価結合であり、そしてlは1〜12であり、そ
    してR16は水素またはC1−C4アルキル基であり、そして Qは6−24の炭素原子を含有する直鎖状および分枝鎖状
    アルキル鎖から選択される、 で示される、請求の範囲第5項に記載のポリマー。
  7. 【請求項7】請求の範囲第1項ないし第6項のいずれか
    に記載のポリマーおよびポリマー用の溶媒を含むコーテ
    ィング組成物。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1項または第2項に記載のポ
    リマーを、請求の範囲第1項または第2項に定義した少
    なくとも5モル%の両性イオンのモノマーおよび少なく
    とも5モル%のコモノマーのラジカル重合により形成す
    る方法。
  9. 【請求項9】Xは、 式中、基IV Cが式 式中、基R7は同一であるか、あるいは異なり、そして各
    々は水素またはC1-4アルキルであり、そしてeは1〜4
    である、 で示され、 基IV Dが式 式中、基R8は同一であるか、あるいは異なり、そして各
    々は水素またはC1-4アルキルであり、R8aは水素または
    基−C(O)B1R8bであり、式中、R8bは水素またはメチ
    ルであり、B1は原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖
    状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキ
    サアルキレン基であり、そしてfは1〜4であり、そし
    て、Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそし
    てBが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素
    または窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外は
    zは1である、 で示され、 基IV Eが式 式中、基R9は同一であるか、あるいは異なり、そして各
    々は水素またはC1-4アルキルであり、R9aは水素または
    基−C(O)B2R9bであり、式中、R9bは水素またはメチ
    ルであり、B2は原子価結合または直鎖状もしくは分枝鎖
    状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−オキ
    サアルキレン基であり、そしてgは1〜4であり、そし
    てBが原子価結合以外である場合、zは1でありそして
    Bが原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素ま
    たは窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はz
    は1である、 で示され、そして 基IV Fが式 式中、基R10は同一であるか、あるいは異なり、そして
    各々は水素またはC1-4アルキルであり、R10aは水素また
    は基−C(O)B3R10bであり、式中、R10bは水素または
    メチルであり、B3は原子価結合または直鎖状もしくは分
    枝鎖状のアルキレン、オキサアルキレンまたはオリゴ−
    オキサアルキレン基であり、そしてhは1〜4であり、
    そして、 Bが原子価結合以外である場合、zは1でありそしてB
    が原子価結合である場合、zは0であり、Xが酸素また
    は窒素原子に直接結合している場合かつそれ以外はzは
    1である、 で示される、 基IV C、IV D、IV EおよびIV Fから選択される請求の範
    囲第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】上記コモノマーが、2−アミノエチルメ
    タクリレート、7−ドデシンメタクリレート、3−クロ
    ロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートおよび3−
    トリメトキシシリルプロピルメタクリレートから成る群
    から選択される、請求の範囲第8項または第9項に記載
    の方法。
  11. 【請求項11】最高50モル%の共重合可能な希釈剤コモ
    ノマーを、一般式Iのモノマーおよび該コモノマーと共
    重合させる、請求の範囲第8項ないし第10項のいずれか
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】希釈剤コモノマーが、一般式(VI) Y1−Q (VI) 式中、 Y1から選択されるエチレン系不飽和の重合可能な基であ
    り、式中、 R14は、水素またはC1−C4アルキルであり、 A′は、−O−またはNR15−(式中、R15は水素もしく
    はC1−C4アルキル基であるか、またはR15は基Qであ
    る)であり、 K1は、基−(CH2lOC(O)−、−(CH2lC(O)O
    −、−(CH2lOC(O)O−、−(CH2lNR16、−(CH
    2lNR16C(O)−、−(CH2lC(O)NR16−、−(CH
    2lNR16C(O)O−、−(CH2lOC(O)NR16−、−
    (CH2lNR16C(O)NR16−(式中、基R16は同一である
    か、あるいは異なる)、−(CH2lO−、−(CH2lSO3
    −、原子価結合であり、そしてlは1〜12であり、そし
    てR16は水素またはC1−C4アルキル基であり、そして Qは6−24の炭素原子を含有する直鎖状および分枝鎖状
    アルキル鎖から選択される、 で示される、請求の範囲第11項に記載の方法。
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