JP3480033B2 - ホスホリルコリン基又はその誘導体基含有共重合体、その製造法及び抗血栓性材料 - Google Patents

ホスホリルコリン基又はその誘導体基含有共重合体、その製造法及び抗血栓性材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた抗血栓性等を有
し、人工臓器、バイオセンサー、コンタクトレンズ等の
医療材料に利用可能な新規なホスホリルコリン基又はそ
の誘導体基含有共重合体、その製造法及び該ホスホリル
コリン基又はその誘導体基含有共重合体を含む抗血栓性
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりホスホリルコリン骨格を有する
リン脂質が、生体由来の化合物であり、生体の重要な構
成要素として、代謝等の生命活動に不可欠な役割を果た
していることは知られている。またこのようなホスホリ
ルコリン骨格を有する化合物は、生体内に存在する物質
との親和性が良く、タンパク質吸着抑制及び抗血栓性等
に効果があることも知られている(生体材料 11,36(199
3))。
【0003】一方ポリエチレンテレフタレート製の人工
血管は、使用開始時点における血管表面へのリン脂質の
付着が、生体適合に関与していると推定されている(J.
Biomed.Mater.Res.,10.759(1976))。
【0004】最近ではメタクリル基とホスホリルコリン
骨格とを有する単量体と、ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレートとを共重合させて得られる共重合体が、血小
板を粘着し、血小板の形態変化を抑制することが知られ
ている。しかし、このような共重合体は吸水性が大き
く、ハイドロゲル構造となりやすいため、ハイドロゲル
構造となった共重合体の機械的性質は低下するという欠
点がある(高分子論文集40,785(1983))。従ってこのよ
うな共重合体は、常温で柔軟な被膜を作ることが難し
く、汎用の材料表面を該共重合体により被覆する場合、
強固な被覆ができないという欠点がある。
【0005】また前記メタクリル基とホスホリルコリン
骨格とを有する単量体を単独重合させた重合体は、ガラ
スや無機材料等の疎水性表面との親和性が低く、しかも
容易にハイドロゲル構造となるため、該重合体の被膜を
形成する場合、前記材料表面上での形成は困難である。
【0006】従って、汎用の材料表面へ抗血栓性等を付
与することができ、更に汎用の材料表面への被覆や汎用
の材料に混合することが可能なホスホリルコリン骨格を
有する共重合体は知られていないのが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た抗血栓性等を有し、汎用の材料表面への被覆等が容易
であり、カテーテル、人工臓器、眼内レンズ及びコンタ
クトレンズ等の各種医療材料に利用可能な新規なホスホ
リルコリン基又はその誘導体基含有共重合体及びその製
造法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、汎用の材料表面に強
固な被膜を形成することができ、優れた抗血栓性を有す
る人工血管等を形成することが可能な抗血栓性材料を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記式
化4(式中R1、R2及びR3は同一若しくは異なる基で
あって、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す
(但しR1〜R3は相互に連結して環構造を形成しても良
い)。R4は水素原子又はメチル基を示し、Aは炭素数
1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式
炭化水素基、芳香族炭化水素基又は複素環式炭化水素基
を示す。)で表わされる繰り返し構造単位(以下構造単
位Iと称す)と、下記式化5で表わされる繰り返し構造
単位(以下構造単位IIと称す)とを鎖中に有する、分子
量1000〜500000のホスホリルコリン基又はそ
の誘導体基含有共重合体が提供される。
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】
【0012】また本発明によれば、下記一般式化6(式
中R1〜R4及びAは前記式化4と同様である)で表わさ
れるホスホリルコリン誘導体(以下ホスホリルコリン誘
導体IIIと称す)と、無水マレイン酸とを含む共重合原
料をラジカル重合させることを特徴とする前記ホスホリ
ルコリン基又はその誘導体基含有共重合体の製造法が提
供される。
【0013】
【化6】
【0014】更に本発明によれば、前記ホスホリルコリ
ン基又はその誘導体基含有共重合体を含有することを特
徴とする抗血栓性材料が提供される。
【0015】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0016】本発明のホスホリルコリン基又はその誘導
体基含有共重合体(以下、共重合体Aと称す)は、前記
式化4で表わされる構造単位Iと前記式化5で表わされ
る構造単位IIとを鎖中に有し、分子量1000〜500
000、好ましくは3000〜100000の共重合体
である。前記構造単位Iにおいて、R1、R2及びR3
炭素数が7以上、Aの炭素数が21以上の場合製造が困
難である。また共重合体Aを構成する前記構造単位I、
構造単位II等の結合は、ランダムでもブロックでもよ
く、この際2種以上の構造単位Iを有していても良い。
【0017】本発明の共重合体Aにおいて、前記構造単
位Iの具体的例としては、下記式化7で表わさせる繰り
返し構造単位等を好ましく挙げることができる。
【0018】
【化7】
【0019】本発明の共重合体Aにおいて、前記構造単
位Iの含有割合は、共重合体A全体に対して5〜70モ
ル%、特に10〜60モル%であるのが好ましい。構造
単位Iの含有割合が5モル%未満の場合には、得られる
共重合体Aに、所望の生体親和性を付与することが困難
であり、また70モル%を超えると、機械的強度が低下
し、被膜等の形成が困難になるので好ましくない。一方
前記構造単位IIの含有割合は、共重合体Aに対して30
〜95モル%、特に40〜90モル%であるのが好まし
い。更に必要に応じて、前記構造単位I及び/又は構造
単位IIと結合可能な他の構造単位を含有していても良
い。他の構造単位の含有割合は、共重合体全体に対して
50モル%以下、特に30モル%以下であるのが望まし
い。
【0020】本発明の共重合体Aの製造法では、前記一
般式化6で表わされるホスホリルコリン誘導体IIIと無
水マレイン酸とを含む共重合原料をラジカル重合させ
る。
【0021】前記ホスホリルコリン誘導体IIIとして
は、具体的には例えば2−プロペニル−ホスホリルコリ
ン、2−メチル−2−プロペニル−ホスホリルコリン、
2−メチル−3−ブテニル−ホスホリルコリン、2,2
−ジメチル−3−ブテニル−ホスホリルコリン、1−フ
ェニル−2−プロペニル−ホスホリルコリン、2−プロ
ペニルオキシ−2’−(トリエチルアンモニオ)エチル
リン酸、2−プロペニルオキシ−2’−アンモニオエチ
ルリン酸等を挙げることができ、反応に際しては単独若
しくは混合物として用いることができる。
【0022】前記ホスホリルコリン誘導体IIIを調製す
るには、例えば2−プロペン−1オールと2−クロロ−
2オキソ−1,3,2−ジオキサホスホランとを、窒素
を吹き込みながら反応させた後、更にトリエチルアミン
を加えて、10〜50℃で、約24時間反応させる方法
等により目的物を得ることができる。
【0023】前記ホスホリルコリン誘導体IIIの配合割
合は、共重合原料全量に対し5〜70モル%が好まし
く、特に10〜60モル%が望ましい。また無水マレイ
ン酸の配合割合は、共重合原料全量に対し30〜95モ
ル%が好ましく、特に40〜90モル%が望ましい。
【0024】本発明の製造法では、前記ホスホリルコリ
ン誘導体III、無水マレイン酸の他に、共重合原料成分
として、更に必要に応じて共重合可能な他の原料成分を
配合することができる。具体的には、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、これらの
エステル、これらの1価又は2価の金属塩、これらのア
ンモニウム塩及びこれらの有機アミン塩;スチレン、メ
チルスチレン等の芳香族ビニル化合物;塩化ビニル等の
ハロゲン化ビニル化合物;酢酸ビニル;アクリロニトリ
ル;アクリルアミド等を挙げることができる。前記共重
合可能な他の原料成分の配合割合は、共重合原料全量に
対して50モル%以下が好ましい。
【0025】前記ラジカル重合は、例えばベンゾイルパ
ーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t
−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイ
ソブチルニトリル等のアゾ化合物等のラジカル重合開始
剤の存在下、塊状重合、溶液重合させる方法等により行
うことができる。この際反応温度は40〜90℃が好ま
しく、特に50〜75℃が望ましい。また反応時間は5
〜24時間が好ましい。
【0026】前記溶液重合に用いる溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;n−ヘキサ
ン等の脂肪族炭化水素;エーテル類;クロロホルム等の
ハロゲン化炭化水素等を挙げることができる。
【0027】本発明の製造法では、前記ラジカル重合
を、無溶媒で行う場合、分子量の高い共重合体Aが得ら
れ、一方溶媒を多く使用すれば低分子量の共重合体Aを
得ることができる。
【0028】前記ラジカル重合反応終了後、得られた反
応液を例えば冷アセトン、エーテル等の溶媒中に滴下
し、減圧下又は常圧で溶媒を留去する方法等により、目
的の共重合体Aを得ることができる。また得られた共重
合体Aを吸引濾過して乾燥させる方法等により容易に精
製することもできる。
【0029】このようにして得られる共重合体Aは、血
小板、タンパク質及び脂質等、生体成分の吸着を抑制
し、抗血栓性や生体による異物認識が著しく軽減するた
め、それ自体を単独又は従来の汎用材料と混合して使用
することにより、人工血管、カテーテル、人工臓器、眼
内レンズ、コンタクトレンズ等生体との接触が避けられ
ない各種医療材料等として利用することができる。
【0030】本発明の抗血栓性材料は、前記共重合体A
を含有しており、その含有量は20〜100重量%が好
ましく、特に40〜100重量%が望ましい。20重量
%未満の場合には、所望の抗血栓性が得られないので好
ましくない。
【0031】本発明の抗血栓性材料には、前記共重合体
Aの他に、更にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ
エステル等の従来の汎用材料を含有させることもでき
る。このような汎用材料とのブレンド物の場合、汎用材
料の性質を大きく変化させることなく、抗血栓性材料と
して使用できる。
【0032】本発明の抗血栓性材料を使用するには、例
えば抗血栓性材料を溶媒に溶解し、得られた溶液を汎用
材料の表面に塗布、吹き付け又は該溶液に汎用材料を浸
漬させた後、汎用材料の表面上の溶媒を揮発させる方法
等により汎用材料表面上に抗血栓性材料被膜を形成する
方法等により、汎用材料に抗血栓性を付与することがで
きる。この際形成する被膜の膜厚は5μm以上が好まし
い。
【0033】
【発明の効果】本発明のホスホリルコリン基又はその誘
導体基含有共重合体は、マレイン酸骨格とホスホリルコ
リン骨格とを有する新規な物質であり、血小板、タンパ
ク質及び脂質等の生体成分の吸着を抑制するので、人工
血管等の抗血栓性材料、更にカテーテル、人工臓器、眼
内レンズ及びコンタクトレンズ等の各種医療材料等に利
用可能である。また本発明の製造法では、このような新
規なホスホリルコリン基又はその誘導体基含有共重合体
を容易に得ることができる。一方本発明の抗血栓性材料
は、汎用材料等に優れた抗血栓性を付与することがで
き、また長期間その性質を維持させることができる。
【0034】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例により更に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0035】
【合成例1】窒素ガス吹き込み口、滴下ロート、マグネ
チックスターラを備えた300mlの3つ口フラスコ
に、2−プロペン−1−オール8.71gと脱水テトラ
ヒドロフラン(以下脱水THFと称す)50mlとを仕
込み、ドライアイス/メタノールを用いて−5℃に冷却
した。次いで窒素ガスを吹き込みながら2−クロロ−2
−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン20.8g
を滴下し、塩化水素ガスが反応系から出なくなるまで
(1〜2日)室温で反応させた。反応終了後、エバポレ
ーターを用いて溶媒その他を留去し、無色粘稠物を得
た。得られた無色粘稠物を再び脱水THF50mlに溶
解し、密栓付の耐圧容器に移した後、脱水THF50m
lに溶解させ、トリメチルアミン16.9gを素早く加
えた。該耐圧容器を密栓した後、40℃、24時間振と
うさせ、結晶を生成させた。得られた結晶をドライボッ
クス中で濾過、洗浄した後、乾燥させ、2−プロペニル
−ホスホリルコリンの白色結晶20.8gを得た。
【0036】
【合成例2】2−プロペン−1−オールの代わりに9−
デセン−1−オール23.4gを使用した以外は、合成
例1と同様にして9−デセニル−ホスホリルコリンの白
色結晶31.2gを得た。
【0037】
【実施例1】共重合原料として合成例1で調製した2−
プロペニル−ホスホリルコリン22.3g(0.1モ
ル)と、無水マレイン酸9.8g(0.1モル)と、ラ
ジカル重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.
6g(単量体総量の0.2重量%)と、溶媒としてトル
エン64gとを、アンプル管内に入れて脱気した後、ア
ンプルを封管し、65℃、20時間反応させた。反応終
了後、反応液を冷却させてからアセトン中に滴下し、白
色粘着性液体11.14gを得た。収率は34.7%で
あった。またゲルパーミエーションクロマトグラフィー
による数平均分子量は3100であった。また元素分析
の結果から構造単位I及び構造単位IIに相当する構造単
位の含有割合は、略等モルであった。以下に得られた生
成物のNMRスペクトル及びIRスペクトルの測定結果
を示す。
【0038】
【化8】
【0039】IRスペクトル(試料調整;臭化カリウム
錠剤法) 1730cm~1(st,C=O) 1715cm~1(unst,C=
O) 970cm~1(unst,C-O-C) 1220cm~1(st,P=O) 1060cm~1(st,P-O-C)
【0040】
【実施例2〜6】表1に示す各共重合原料、重合開始剤
を、表1に示す配合割合で用いた以外は、実施例1と同
様にして共重合体を調製した。得られた共重合体の25
℃における性状、数平均分子量、収量及び収率を表1に
示す。
【0041】
【表1】
【0042】また以下にNMRスペクトルの測定結果を
示す。この結果より、共重合反応によりビニル結合の二
重結合は開裂したが、ホスホリルコリン骨格は不変であ
ることが判った。
【0043】
【化9】
【0044】
【実施例7〜12】実施例1〜6で調製した共重合体
を、それぞれ別にクロロホルムに溶解し、0.1重量%
溶液を調製した。これらの溶液にガラスビーズ(直径2
00〜600μm)を10分間浸漬した後、ビーズを濾
別して溶媒を留去し、ポリマー被覆ガラスビーズを調製
した。
【0045】それぞれのポリマー被覆ガラスビーズ0.
52gを、長さ10cm、内径3mmの別々のガラス管
に最密充填してカラムを作成した。次いで、うさぎの新
鮮血を遠心分離して得られた血小板1×108個/ml
を含有する血小板多血漿6mlに対して、1mol/l
の塩化カルシウム溶液120μlを加えた溶液を、流速
0.25ml/分の条件で、前記各々のカラム内を20
分間通過させた。カラムより流出してくる血小板を液中
微粒子計数器(コールターエレクトロニクス社製、商品
名「コールターカウンター」)で測定し、血小板粘着率
を以下の式にて計算した。結果を表2に示す。 血小板粘着率(%)=〔(カラムに導入した血小板総数
−流出血小板総数)/カラムに導入した血小板総数〕×
100 また前記実施例1〜6で調製した共重合体を0.1重量
%含むクロロホルム溶液をそれぞれガラス板上に塗布
し、溶媒を揮発させた後、その表面を全反射型赤外吸収
スペクトル測定装置を用いて測定した。その結果実施例
1と同様なホスホリルコリン基を示す吸収が認められ
た。測定終了後、ガラス表面を数回メタノールで洗浄
し、再び全反射型赤外吸収スペクトル測定装置で表面を
測定した。結果を表2に示す。
【0046】
【比較例1〜3】2−プロペニル−ホスホリルコリンの
代わりに2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコ
リン3.5g(15モル%)を、無水マレイン酸の代わ
りにブチルメタクリレート12.1g(85モル%)を
用いた以外は、実施例1と同様にして得られた共重合体
(以下共重合体Xと称す)(比較例1)又はヒドロキシ
エチルメタクリレートの単独重合体(以下PHEMAと
称す)(比較例2)を、実施例1〜6で調製した共重合
体の代わりに用いるか、若しくは共重合体を用いない以
外は、実施例7〜12と同様にガラスビーズ及びガラス
板を処理して血小板粘着率及び再赤外吸収スペクトルを
測定した。結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 230/02 C08F 222/06 A61K 31/80 A61L 33/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式化1(式中R1、R2及びR3は同
    一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜
    6のアルキル基を示す(但しR1〜R3は相互に連結して
    環構造を形成しても良い)。R4は水素原子又はメチル
    基を示し、Aは炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭
    素数4〜20の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基又
    は複素環式炭化水素基を示す。)で表わされる繰り返し
    構造単位と、下記式化2で表わされる繰り返し構造単位
    とを鎖中に有する、分子量1000〜500000のホ
    スホリルコリン基又はその誘導体基含有共重合体。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 下記一般式化3(式中R1、R2及びR3
    は同一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数
    1〜6のアルキル基を示す(但しR1〜R3は相互に連結
    して環構造を形成しても良い)。R4は水素原子又はメ
    チル基を示し、Aは炭素数1〜20の脂肪族炭化水素
    基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水
    素基又は複素環式炭化水素基を示す。)で表わされるホ
    スホリルコリン誘導体と、無水マレイン酸とを含む共重
    合原料をラジカル重合させることを特徴とする請求項1
    記載のホスホリルコリン基又はその誘導体基含有共重合
    体の製造法。 【化3】
  3. 【請求項3】 請求項1記載のホスホリルコリン基又は
    その誘導体基含有共重合体を含有することを特徴とする
    抗血栓性材料。
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