JP4051414B2 - 陰イオン交換材料およびその方法 - Google Patents

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Description

本発明は陰イオン交換による分離方法および該方法に使用される新規重合体に関する。特に本発明は凝固阻害剤のような陰イオン成分を血液から除去する方法に関する。
世界特許公開明細書A−93/01221号において、本出願人らは表面に被覆してその生体適合性を改善するような種々の重合体およびその使用法を記載している。これらの重合体は、下地の基質表面に該重合体を結合する安定な表面を提供できる両性イオン基およびペンダント基を含んでいる。この結合は、疎水性の基質に物理吸着するペンダントな疎水性基をつけることにより、重合体上にあるペンダントなイオン性の基と基質の表面にある反対に帯電した基との間の対イオン間の引力により、一緒に反応し得る重合体上のペンダント基と基質表面の基との間に共有結合的な結合をつくることにより、或いは被覆後に重合体を架橋することによりつくることができる。被覆後架橋する方法はまた、表面に物理吸着、共有結合、または対イオン間の結合によって結合した重合体の安定性を改善するのにも使用することができる。この重合体は該明細書に報告されているように血小板の粘着値が低いことによって示されるように、良好な血液相容性(hemocompatibility)をもっている。
基質の表面、例えばコンタクトレンズの表面に両性イオン基が存在すると、涙のフィルムのような生体液から蛋白質および脂質が沈着する割合が低いことが示されている。世界特許公開明細書A−92/07885号には、共重合可能な両性イオン性単量体と非イオン性共単量体から成る架橋した共重合体のヒドロゲルからつくられたコンタクトレンズでは、蛋白質の沈着の割合が減少していることが記載されている。
世界特許公開明細書A−93/21970号においては、ペンダントなフォスフォリルコリン基を有する表面に対しては、このような基が存在しない同様な表面に比べ、微生物、特にバクテリアの付着が少ないことが記載されている。
表面の血液凝固性(thrombogenicity)を減少させる他の方法は、基質の表面に血液凝固活性をもった化合物を結合または吸着させる方法である。例えばヘパリンは共有結合またはイオン結合によって表面に結合させることができる。米国特許A−3,634,123号では、陽イオン性表面活性剤を混入することにより表面に対するヘパリンの結合を増大させている。ヨーロッパ特許A−0350161号では、表面を先ず陽イオン性表面活性剤で被覆し、次いでヘパリンで被覆する関連プロセスが記載されている。ヨーロッパ特許A−0086187号では、表面を最初陽イオン性重合体で被覆し、次いでヘパリンで被覆している。日本特許A−53/137268号では、陽イオン性の単量体とポリエチレングリコール単量体が架橋したアクリル系共重合体をポリウレタンと配合し、ヘパリンで被覆し得る管にしている。ヨーロッパ特許A−0086186号では、末端カーボハイドレート単位を経て共有結合により、ヘパリンを下地の表面に結合させている。米国特許A5342621号では、ヘパリンとフォスファチジルコリンとの錯体をカプロラクトンまたはL−乳酸(両方とも全体としては帯電していない)の重合体と混合し、次いで医療器具を被覆するのに使用している。
一般に血液を体外循環装置を通して流すことが必要な複雑な手術を受ける患者は、循環系にヘパリンを投与して血液の凝結を防ぐ必要がある。その後ヘパリンは中和するか血流から除去しなければならない。ヘパリンを中和する他の活性化合物を投与せずに、循環系からヘパリンを除去するために、体外血液循環経路で使用されるフィルターの表面で、プロタミン、即ちヘパリンを中和するのに用いられる陽イオン性ポリペプチドを不動化し、全身的にヘパリンを含む患者からヘパリンを除去することが示唆されている。
J.Chromatograph誌、A722巻(1996年)87〜96頁、およびInt.Symp.Chromatog.,第35回年会、Res. Group Liq.Chrom.Jpn誌(1995年)593〜597頁において、YangらはHPLCに対するイオン交換性をもった静止相について記載している。これらの材料はシリカをベースにし、これに第2級アミン基を含む有機基を結合させ、この基はさらに部分的に変性して両性イオン基にされている。
本発明の新規イオン交換法においては、基質はその表面の所に両性イオンのペンダント基、および陰イオン性の対イオンをもった陽イオン性のペンダント基を有し、陰イオン的に帯電した化合物を懸濁または溶解して含む水溶液と接触しており、この陰イオン性の化合物が対イオンとイオン交換する。
本発明方法は血液の処理、特に凝結阻害剤、例えば陰イオン性のムコポリサッカリドを除去するのに特に有用である。陰イオン的に帯電したムコポリサッカリドはヘパリンまたは同様な血液凝結阻害化合物、例えばヒルジンまたは硫酸コンドロイチンであることができ、或いはアルギネートまたはヒアルロン酸であることができる。両性イオン基が存在すると、血液または基質の表面に接触している生体液から他の成分が吸着されるのを最低限度に抑制し、それによりイオン交換が起り得る表面に付着物がつくのを防ぐと思われている。本発明方法においては、以後基Xとして参照する両性イオン基は、永久的な陽イオン、即ち第4級アンモニウムまたはフォスフォニウム、或いは第3級スルフォニウム基を有していることが好ましい。表面における陽イオン基も同様に永久的な陽イオン性をもち、pHに対して敏感でないことが好ましい。陽イオンの基は好ましくはN+5 3、P+5 3またはS+5 2であり、ここで基R5は同一または相異なり、それぞれC1〜4アルキルまたはアリール(好ましくはフェニル)であるか、或いは2個の基R5はそれが結合しているヘテロ原子と一緒になって炭素原子を5〜7個含む飽和または不飽和の複素環を形成し、好ましくはこの陽イオンの基はN+5 3であって、ここにR5はC1〜4−アルキル、好ましくはメチルである。
両性イオンの陰イオンはフォスフェート基またはフォスフォネート基、通常は燐酸エステル、最も好ましくは燐酸ジエステルであり、従って1個の負の電荷をもっていることが好適である。
最も好ましくはXは式
Figure 0004051414
の基である。ここでX1およびX2は同一または相異なり、−O−、S−、−NH−または原子価の結合、好ましくは−O−であり、W+はアンモニウム、フォスフォニウム又はスルフォニウムの陽イオン性の基、及び陰イオン性部分と陽イオン性部分とを連結する基、好ましくはC1〜12アルキレン基である。
好ましくはWは陽イオン性の基としてアンモニウム基、さらに好ましくは第4級アンモニウム基を含んでいる。
基W+は例えば式−W1−N+23 3、−W1−P+23a 3、−W1−S+23a 3、または−W1−Het+の一つの基であることができ、ここで、
1は炭素数が1以上、好ましくは2〜6のアルキレンであって随時1個またはそれ以上のエチレン型の不飽和二重または三重結合、二置換アリール、アルキレンアリール、アリールアルキレン、またはアルキレンアリールアルキレン、二置換シクロアルキル、アルキレンシクロアルキル、シクロアルキルアルキレンまたはアルキレンシクロアルキルアルキレンを含み、またW1基は場合により1個またはそれ以上の弗素置換基および/または1個またはそれ以上の官能基を含み、
基R23は同一または相異なり、それぞれ水素または炭素数1〜4のアルキル、好ましくはメチル、またはアリール、例えばフェニルであるか、あるいは二つの基R23がそれと結合した窒素原子と一緒になって5〜7個の炭素原子を含む複素環を形成するか、或いはまた3個の基R23がそれと結合した窒素原子と一緒になって各環にそれぞれ5〜7個の原子を含む融合環構造を形成し、場合により1個またはそれ以上の基R23は親水性の官能基で置換されており、
基R23aは同一または相異なり、それぞれR23または基OR23であって、ここにR23は上記定義の通りであり、
Hetは芳香族の窒素、燐、または硫黄、好ましくは窒素を含む環、例えばピリジン環である。
好ましくはW1は直鎖のアルキレン基、最も好ましくは1,2−エチレン基である。
式VIの好適なな基Xは下記式VAの基である。
式(VA)の基は
Figure 0004051414
であり、ここで基R12は同一または相異なり、それぞれ水素またはC1〜4アルキルであり、eは1〜6、好ましくは2〜4である。
基R12は同じであることが好ましい。また好ましくは少なくとも一つの基R12はメチルであり、さらに好ましくは基R12はすべてメチルである。
eは好ましくは2又は3であり、さらに好ましくは2である。
Xが式(VA)の基である場合には、Bは式−(CR13 2)−または−(CR13 22−、例えば−(CH2)−または−(CH2CH2)−であることが好ましい。
陽イオンの基は好ましくは基N+5 3、P+5 3またはS+5 2であり、ここでR5は同一または相異なり、それぞれC1〜4アルキルまたはアリール(好ましくはフェニル)であるか、或いは2個の基R5はそれが結合しているヘテロ原子と一緒になって炭素原子を5〜7個含む飽和または不飽和の複素環を形成している。好ましくはQ1はN+5 3であり、ここでR5はC1〜4−アルキル、好ましくはメチルである。
反対イオンは適当なイオン、好ましくは強酸、最も好ましくはpkaが1より小さい例えば0以下の酸、さらに好ましくは−1より小さい例えば無機酸から導かれたものである。反対イオンはハロゲン化物、最も好ましくは塩化物である。
イオン交換過程においては、表面は基質の表面のところで不動化された陽イオンの基および両性イオンの基を有し、該基質は通常粒状物または膜の形をしている。膜は中空の繊維の形をした再生セルロースからなることができる。このような繊維には、陽イオンの基および両性イオンの基の両方を含む予めつくられた重合体で被覆し、被覆した後に下記に記載するような架橋可能な単量体を用いて架橋させることにより所望のペンダント基をつけることができる。別法として、下記に記載するような一般的な型の適当な単量体を用い、米国特許A−5,453,467号記載の方法を使用して、陽イオン性または両性イオン性の単量体をセルロース繊維の表面に直接グラフト重合させることができる。さらに別法として、世界特許公開明細書A−93/15775号記載の一般的な方法を用い可溶性のセルロース繊維の上にこのような単量体をグラフト重合させ、次にこの繊維の上に被覆することができる。下記のような三元重合体を用い、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、および鋼を含む種々の基質をうまく被覆するのに使用することができ、またフィルターはこれらの任意の材料から成る被覆された表面を含むことができる。別法として、重合体は、塊状でイオン交換材料として使用し得る架橋した材料を形成するための、2個またはそれ以上のエチレン型不飽和基を有する架橋用単量体の存在下において形成することができる。
基質はイオン交換に使用される任意の基質、例えば架橋したアクリル重合体またはポリスチレンをベースにした重合体の基質であることができ、或いはシリカの支持体をベースにしたものであることができる。このような基質で、適当な反応性の基、例えばアミン、カルボキシレート、またはヒドロキシル基を有するものは入手可能である。別法として、これらの基質は製造することもできる。例えばシリカの基質はこれを例えばアミン、クロロベンジルまたはグリシドオキシ置換基を有するトリメトキシシランのようなシランと反応させることができる。陽イオン性の基を表面のヒドロキシル、アミンまたはカルボキシレート基に結合させる試薬は本出願人らの以前の世界特許公開明細書A−9106020号に記載されており、また両性イオン基を結合させる試薬は本出願人らの以前の世界特許公開明細書A−9113639号および同A−9207858号に記載されている。両性イオン性単量体を含む架橋した重合体は世界特許公開明細書A−9207885号記載の方法で製造することができる。
好適な方法は粒状または膜状の基質をペンダントの陽イオン基および両性イオン基を含む予め製造された重合体で被覆する方法である。
ペンダントの陽イオン基および両性イオン基を含む重合体は、一般に共重合可能な単量体の共重合体である。エチレン型不飽和単量体の付加重合により重合体を形成することが最も便利であるが、別法としてこの重合体は縮合重合体であるか、または別の型の付加重合体、例えば環式単量体の開環によって形成される重合体であることができる。
エチレン型不飽和単量体の共重合体は
(a)式I
YBX I
式中Bは結合であるか、または直鎖または分岐鎖のアルキレン、アルキレン−オキサ−アルキレン、またはアルキレン−オリゴオキサ−アルキレン基であり、そのいずれも場合により1個またはそれ以上のフッ素置換基を含んでおり、
Xは両性イオン部分を有する、好ましくは上記の有機基であり、
そして
Yはエチレン型不飽和の重合可能な基である、
の両性イオン性単量体、および
(b)式II
111 II
式中B1は結合であるか、または直鎖または分岐鎖のアルキレン、アルキレン−オキサ−アルキレン、またはアルキレン−オリゴオキサ−アルキレン基であり、そのいずれも場合により1個またはそれ以上のフッ素置換基を含んでおり、
1はエチレン型不飽和の重合可能な基であり、
1は陽イオン部分を有する好ましくは上記に記載した有機基、
の陽イオン性単量体、
を含む単量体から形成することができる。
好ましくは共重合体は基質の表面で安定な結合を与え得るさらに他の側鎖を含んでいる。このような基は一般に重合の際に三元重合単量体を混入することによって導入される。三元重合単量体は例えば基質に物理吸着させるための疎水性の基を含んでいるが、この場合基質の表面は疎水性であるか、或いは基質の表面において一緒に反応する基と共有結合を形成し得る共有結合性の反応性の基を含んでいることができる。別法として、該共重合体は架橋可能のペンダント基を有する重合体を、架橋が起るような条件下におくことによって被覆した後に架橋させることができる。
疎水性の基を有する三元重合単量体は一般に式III
222 III
式中B2は結合であるか、または直鎖または分岐鎖のアルキレン、アルキレン−オキサ−アルキレン、またはアルキレン−オリゴオキサ−アルキレン基であり、そのいずれも場合により1個またはそれ以上のフッ素置換基を含んでおり、
2はエチレン型不飽和の重合可能な基であり、そして
2は炭素数少なくとも6のアルキル基、フッ素置換基を有するアルキル基、および少なくとも1個のシロキサン置換基を有するアルキル基から成る群から選ばれる疎水性の基を有する有機基である、
で示される。
共有結合性の反応性をもった三元重合単量体は一般式
333 IV
式中B3は結合であるか、または直鎖または分岐鎖のアルキレン、アルキレン−オキサ−アルキレン、またはアルキレン−オリゴオキサ−アルキレン基であり、そのいずれも場合により1個またはそれ以上のフッ素置換基を含んでおり、
3はエチレン型不飽和の重合可能な基であり、そして
3は外部から刺激を加えた場合基質の表面上にある、または重合体上のペンダントである一緒に反応する基と反応し得る反応性の基を有する有機基である、
を有することができる。
反応性の基Q3はまた重合体に架橋性を与えることができる。例えばこのような基は互いに反応することができるか、または共重合体上のペンダント基のような一緒に反応する異なった基、例えばアミン、或いはもっと普通にはヒドロキシル基と反応することができる。このようなペンダント基と架橋し得る、或いは反応して表面に共有結合し得る反応性の基の例は、例えばアルデヒド基、またはハロゲン、例えば塩素、のような反応性の置換基を1個またはそれ以上含むシランまたはシロキサン基、または一般的に炭素数1〜4のアルコキシ、例えばメトキシまたはエトキシであり、さらに好ましくはQ3はヒドロキシル、アミノ、カルボキシ、エポシキ、−CHOHCH2Hal(ここでHalはハロゲン原子、例えば塩素、臭素またはヨウ素)、スクシンイミド、トシレート、トリフレート、イミダゾール、カルボニル−アミノ、または随時置換基をもったトリアジン基である。
表面に共有結合するのではなく共重合単量体を架橋するのに使用される好適な反応性の共重合単量体IVは、Q3が架橋可能なシンナミル、エポキシ、−CHOHCH2Hal(ここでHalはハロゲン原子)、メチロール、シリル、エチレン型不飽和の架橋可能な基、例えばアセチレン型、ジアセチレン型、ビニル型またはジビニル型の基、またはアセトアセトキシまたはクロロアルキルスルフォン、好ましくはクロロエチルスルフォン基を含むものである。
単量体I〜IVの各々において、エチレン型不飽和基は好ましくは
Figure 0004051414
式中Rは水素またはC1〜C4アルキル基、
Aは−O−または−NR1−であって、ここでR1は水素またはC1〜C4アルキル基であるか、R1は−B−X、B11、B22、またはB33であり、B、B1、B2、B3、Q1、Q2およびQ3、並びにXはそれぞれ式I、II、IIIおよびIVにおいて上記に定義した意味を有し、
Kは基−(CH2pOC(O)−、−(CH2pC(O)O−、−(CH2pOC(O)O−、−(CH2pNR2−、−(CH2pNR2C(O)−、−(CH2pC(O)NR2−、−(CH2pNR2C(O)O−、−(CH2pOC(O)NR2−、−(CH2pNR2C(O)NR2−(ここで基R2は同一または相異なる)、−(CH2pO−、−(CH2pSO3−、または随時Bと一緒になって原子価結合であり、pは1〜12、R2は水素またはC1〜C4アルキル基である、
から選ばれる。
好ましくは一緒に共重合するすべての単量体のエチレン型不飽和基はアクリレート型かスチレン型のいずれかであり、最も好ましくはそれぞれ同じ式を有している。
好ましくは両性イオン性単量体は一般式VI
Figure 0004051414
式中R、AおよびBは上記と同じ意味を有し、
基R3は同一または相異なり、それぞれ水素、C1〜4アルキル、アリール、アルカリール、アラルキルであるか、または2個または3個の基R1はそれが結合する窒素原子と一緒になって飽和または不飽和の複素環を形成し、eは1〜6、好ましくは2〜4である、
の式を有している。
上記両性イオン単量体、式IIの陽イオン性共重合単量体および式IIIの疎水性単量体から得られる三元重合体、並びに或る種の四元重合体は新規化合物であり、本出願人らの同日付出願の明細書(agents ref HMJ02820WO)に記載されている。
ペンダント基を導入して表面上に安定な結合をつくることにより、三元重合体は多くの種類の下地の基質に安定に結合させることができる。
抗凝結剤処理をした血液を体外循環系のフィルターを通して流す代わりに、全身に投与された凝結阻害剤を除去できる装置を永久的または一時的に体内の循環系に移植することによりヘパリン(または他の凝結阻害剤)の除去を行なうことができる。即ち両性イオンおよび陽イオン基を有する表面は、患者の血管の中に導入された血管の杭(stent)の表面であることができる。この具体化例においては、装置は適切な場所につくられた活性成分の貯蔵器として作用し、長期間に亙って活性成分をゆっくりと循環器に放出することができる。別法として、移植を行なう前に、予め装置に対イオン的に帯電したムコポリサッカリドまたは他の活性陰イオン性化合物を装入しておき、ゆっくりと薬品を放出するシステムとして作用させることができる。このシステムでは、陰イオン性のムコポリサッカリドまたは他の陰イオン性活性化合物は本発明方法において陰イオンを交換する対イオンである。
本発明方法は、陰イオンを交換して陰イオン化合物を置換する適当な陰イオン再生剤を含む第2の水性液体で、基質を処理することにより基質から陰イオン性化合物を回収する次の工程を含むことができる。
本発明の方法および生成物に使用される重合体中の両性イオンおよび陽イオンのペンダントな基の割合は、所望の最終用途に依存している。流体の組成物から高い割合のムコポリサッカリドを除去するか、および/または高密度の陰イオン性ムコポリサッカリドを表面に沈着させて後で使用したい場合には、陽イオン性のペンダント基の量は両性イオンの基の割合に比べ比較的高くなければならない。しかし低い割合でムコポリサッカリドを吸着させて抗血液凝固症的な挙動を行なわせる必要があるが、蛋白質およびリン脂質成分および血小板の沈澱を最低限度に抑制することにより表面の重要な特性が得られるような場合には、両性イオンのペンダント基が高い割合で存在することが望ましい。相対的な割合(当量)は1:100〜100:1(両性イオン対イオン)、好ましくは1:10〜10:1、さらに好ましくは1:2〜20:1である。
三元重合体は単量体混合物の中に存在することができ、例えば表面での吸着性をもっているかまたは下地基質に対し共有結合し得る重合体をつくるために三元重合体を使用することができる。重合体中におけるこのような三元単量体の全割合は0.1〜75%の範囲であることができる。
共重合体および三元重合体は希釈用の共重合単量体を含んでいることができる。このような共重合単量体は最高90モル%、通常50モル%より少ない量で使用される。C1〜24アルキル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、およびヒドロキシC1〜24アルキル(メタ)アクリレート、およびアルキル(メタ)アクリルアミドのような共重合可能な非イオン性単量体を使用すことができる。
共重合体または三元重合体は、陽イオン性の基と結合する対イオンにより分子間架橋を与えるために、陰イオン性のペンダント基を含んでいることができる。このような場合、重合体が全体的に陽イオン的に帯電しているためには、陰イオン性の基の当量のレベルは陽イオン性の基の当量のレベルよりも低い。例えば陰イオン性の基がカルボン酸、スルフォン酸、またはフォスフォン酸から誘導されるような陰イオン性の共重合可能な単量体を使用することができる。
本発明の両性イオン/陽イオン重合体は非常に安定であり、使用中汚れに対し抵抗性をもっていることが見出された。
下記実施例により本発明を例示する。
性能試験
ヘパリン活性
試料へのヘパリンの装入
1.フィルター片
PBS中にヘパリンを含む溶液(通常は50U/ml。他の実験においては塩水中のヘパリンの濃度を4または200U/mlにし、陽イオン被覆した表面上において同じヘパリン表面活性を得た)5mlを用い、試験管振盪機上で30分間室温において試料を保温した。30分後、試料の両側を先ずPBSで、次いで脱イオン水を用いて10秒間洗滌した。ティッシュペーパー上で空気中において試料を乾燥し、室温で保存する。
2.全体フィルター
ヘパリンのPBS溶液(50U/ml)100mlを動脈用フィルターに充填し、入口/出口側を閉じる。このフィルターを30分間回転させ、装置のすべての部分がヘパリンを含ませた溶液と接触するようにする。次いでフィルターから液を抜き取り、PBSで3回充填/抜き取りを繰り返し、さらに脱イオン水を用いて3回充填/抜き取りを繰り返す。空気流でフィルターを乾燥し、室温で保存する。
ヘパリン試験用の試料の調製
ヘパリンを含ませたフィルター片(浸漬被覆するか、または動脈用全体フィルターから取り出したもの)を通常はPBS/BSA 1%/NaN3 0.1%中で37℃において5時間保温し、不安定に結合したヘパリンを除去する。次いで試料を上記のようにPBSおよび脱イオン水で洗滌し、空気中で乾燥する。0.2〜0.4×0.4cmの試料を切り出し、下記のようにして試験を行なう。
ヘパリン試験
色素試験(ヘパリン CRS106、Sigma社)。マニュアルに記載された「セミマイクロ法(Semi−Micro Method)」を使用した。ヘパリンを含ませた被覆試料をポリスチレンの試験管の中に入れる。試験管を37℃の水浴の中に入れる(5本)。200μlの子牛の因子xaを加え、試験管を振盪する。1分間撹拌した後、200μlの因子xaを試験管に加え、5分間撹拌する。200μlの酢酸(>90%)を試験管に加え、試験管を振盪する。200μlの溶液を試験管から取り出し、マイクロプレートの穴に加え(1試料当たり2個の穴)、PBS200μlを含む穴に対し405nmで測定する。以前の結果によれば、PBSは試薬に対するブランクの値として同じ吸光率の読みを与えることが示された。ヘパリン活性は可溶性のヘパリンを用いてつくられた標準曲線を使用して計算される。
血小板の付着
ヘパリンを含ませた試料および含まない試料を人の血液(凝固阻害剤としてクエン酸塩またはヘパリン)と共に2〜3時間保温し、走査電子顕微鏡を用いて血小板の付着度を測定する。
フィブリノーゲン吸着度
ヘパリンを含みまたは含まない被覆した材料の試料を人の血漿と共に10分間保温し、PBS/BSA 1%で洗滌し、次いでセイヨウワサビ・パーオキシダーゼ(Dako Code No.A080)と共役した抗ヒト・フィブリノーゲン抗体と共に30分間保温する。試料を洗滌し、試料をパーオキシダーゼ(o−フェニレンジアミン二塩酸塩、0.4mg/ml)に対する基質、および尿素過酸化水素を含む燐酸塩クエン酸塩緩衝液(Sigma P−9305)と共に保温することによって結合した抗体を測定した。10分後450nmにおける吸光率を試薬のブランク試料に対して測定した。
子牛の血液を用いる潅流
二つの動脈用のフィルター(対照フィルターおよび被覆したヘパリンを含ませたフィルターまたは被覆したヘパリンを含ませていないフィルター)を並列にし、ヘパリンの濃度を低下させ子牛の血液を用い(3.5L/分)、6時間潅流させ、肉眼で見える血栓を目で検出し、また撮影した。
塩化物の観測値
この重合系中の対イオンは塩素イオンである。塩素イオンを定量すれば陽イオン性のメタクリレートの濃度を測定することができる。
方法
25mlのメタノールに0.25gの重合体を加える。材料が完全に溶解した後、75mlの蒸溜水を重合体/メタノール混合物に加えた。混合物のpHが8〜9に低下するように調節する。クロム酸カリウム1.0ml(蒸溜水中5%w/v)をピペットでフラスコに加え、0.01mの硝酸銀標準溶液で最初の褐色/赤の終点に対して滴定する。重合体試料を加えずに75mlの蒸溜水を用いて滴定を繰り返し、ブランクの読みを得た。重合体中の陽イオン性のメタクリレートの濃度は塩素イオンの濃度に正比例する。
実施例 1
ポリ(2−(メタクリロイルオキシエチル)−2’−トリメチルアンモニウム)エチルフォスフェート内部塩−コ−/n−ドデシルメタクリレート−コ−11−メタクリロイルウンデシル−1−トリメチルアンモニウムブロミド)(40:71:8)の製造
2−(メタクリロイルオキシエチル)−2’−(トリメチルアンモニウム)エチルフォスフェート内部塩(2.32g、0.0079モル)、n−ドデシルメタクリレート(3.61g、0.0142モル)および11−メタクリロイルウンデシル−1−トリメチルアンモニウムブロミド(0.59g、0.0016モル、下記参考例1の方法により合成)を43mlのプロパン−2−オルおよび17mlの酢酸エチルに溶解する。
この単量体溶液に乾燥窒素ガス(モレキュラー・シーブの上を通して乾燥)を30分間通して完全に脱ガスする。3mlの脱ガスしたエタノールを用い、反応開始剤のAIBN(0.01360g、溶液の0.02重量%)を溶液の中に流し込む。さらに5分間溶液を脱ガスする。溶液を窒素で僅かに正の圧力下に保ち(通気器の中に鉱油を数ml加えることに相当)ながら、溶液を62℃に加熱し、約46時間激しく撹拌する。この時間後、反応混合物を約40℃に冷却した後、回転蒸発器を用いて真空下で約40℃においてすべての溶媒を除去し、固体の発泡体を得た。
次いでこの発泡体を24mlのジクロロメタンに溶解し、過剰の200mlのアセトン中に滴下して沈澱させる。ブヒナー濾斗の上に生成物を集め、20mlの量のアセトンを用いて3回洗滌する。白色の固体を真空中で16時間40℃において乾燥し、秤量する。
収率83%で得られた重合体は白色の固体であった。
1HNMR(400MHz,ppm,CD3OD:CDCl3)4.31(b),4.21(b),4.07(b),3.98(b),3.72(b),3.37,3.33,3.29(s),3.22,3.17,1.95,1.84(b),1.67(b),1.33(s),1.06(b),0.93(s);C13NMR(500MHz,d,ppm,CD3OD/CDCl3)176.37,66.91,65.90,63.68,60.05,54.50,53.37,45.54,32.69,30.44,30.13,28.92,26.93,23.41,17.31,14.56。
実施例 2
ポリ(2(メタクリロイルオキシエチル)−2’−トリメチルアンモニウム)エチルフォスフェート内部塩−コ−n−ドデシルメタクリレート−コ−コリンメタクリレート)の製造
実施例1に使用したのと同じ方法を用いたが、11−メタクリロイルウンデシル−1−トリメチルアンモニウムブロミドの代わりにコリンメタクリレート(2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド)を用い、種々の重合を行なった。両性イオン性の単量体であるラウリル(ドデシル)メタクリレート単量体とコリンメタクリレートとを下記表1記載のモル比で混合し、下記表記載の濃度で反応開始剤としてAIBNを使用した。重合溶液中の固体分の全重量%も各実施例で変化させたので、下記表に報告されている。
実質的に請求項1記載の方法で重合体を回収したが、低分子量の重合体を除去するために余分に溶解および沈澱工程を含ませた。
重合体生成物に対し塩化物の測定を行ない、陽イオン性の単量体の生成物中への包含率を決定した。又、簡単な分子量の測定も行なった。
実施例 3
ポリ(2−(メタクリロイルオキシエチル)−2’−(トリメチルアンモニウムエチル)フォスフェート内部塩−コ−(n−ドデシルメタクリレート)−コ−(2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド)−コ−(3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート)30:60:6:4重合体の製造
3.1 単量体供給合成法
両性イオン性の単量体(40.68g、0.138モル)および陽イオン性の単量体(5.37g、0.0275モル)をP25で乾燥したグローブボックスの環境下において秤量した。ドデシルメタクリレート(69.45g、0.273モル)、トリメトキシシリル単量体(4.53g、0.0182モル)およびα−アゾ−イソブチロニトリル(AIBN)反応開始剤(1.202g、1%)を空気中で秤量する。水凝縮器、窒素ガス流入口、および単量体供給管を備えた三つ口フラスコに無水のn−プロパノール(60g)溶媒を予め加え、加熱した90℃の油浴に浸漬する。単量体および反応開始剤を300gのn−プロパノール溶媒に溶解し、パラフィンで密封したメスフラスコ中で磁気的に撹拌する。メスフラスコの中に配置したポリプロピレンの管の中に反応混合物を引き込み、ぜん動ポンプを用いてシリコーンの管を通し、加熱した反応容器の中に滴下する。加熱した反応容器の中に完全に移すには2.25時間かかった。さらに1時間反応混合物を撹拌する。3mlのn−プロパノールに溶解した第2のAIBN反応開始剤装入物(0.12g)を加え、さらに50分間反応混合物を撹拌した。全部で4時間の反応時間を要した。
室温に冷却した後、焼結ガラスのフィルターを通して反応混合物を濾過する。回転蒸発器を用いて40〜50℃において溶媒を除去し、白色の発泡体残留物を得た。これを後で480mlのジクロロメタンおよび40mlのメタノールから成る溶媒に再溶解し、4000mlのアセトン中に滴下して沈澱させた。白色の固体生成物がアセトンから沈降し、僅かに曇った上澄液が残った。この生成物を、ブヒナー・フラスコおよび113 Whatman湿潤補強濾紙を用いて分離し、室温で真空炉中において最高24時間乾燥した後、第2回目の処理を行ないアセトン中で沈澱させた。生成物を秤量し(82.9g)、収率は68.9重量%であった。生成物は褐色ガラスの瓶に入れ、冷凍した。
生成物の特性
重合体の重量分析計算値:C 63.08%、H 10.13%、P 3.55%、N 1.93%、Si 0.43%、Cl 0.81%;検出値:C 58.1%、H 9.98%、P 3.09%、N 1.90%、Si 0.20%、1Hnmr(400MHz,ppm,CD3OD:CDCl3 1:1 v:v)4.34,4.30,3.98,3.72,3.38,3.29,3.22,1.67,1.32,0.92,0.10。エタノール:クロロフォルム(1:1 v:v)1ml中に10mgを含む溶液の比粘度は0.13。重合体生成物に対し塩素イオン試験を行ない、陽イオン性単量体の包含率を決定した。計算値:4.76重量%、検出値:4.82重量%および4.94重量%。
3.2 ワン・ポット合成法(one pot synthesis)両性イオン単量体(4.87g、1.65×10-2モル)、ドデシルメタクリレート(8.11g、3.19×10-2モル)、陽イオン単量体(0.67g、0.32×10-2モル)およびトリメトキシシリル単量体(0.53g、0.21×10-2モル)を、15:85v/v%のMeOH:EtOH溶媒混合物114mlを用いて反応容器の中に洗い流して加える。無水の陽イオン性単量体を予め3mlの純メタノールに溶解した後、反応容器の中に洗い流した。ドデシルメタクリレート単量体は予め使用前に賦活した塩基性アルミナ(Brockman 1 約150メッシュ、50g)のカラムに通す。乾燥した窒素ガスを20分間通して室温で反応混合物の脱ガスを行なった後、反応容器を67℃に加熱した油浴に浸漬する。容器を15分間加熱した後、AIBN反応開始剤(0.14g)を2mlの溶媒混合物で反応混合物の中に洗い流す。反応混合物を磁気的に撹拌し、窒素雰囲気を鉱油の通気器を通してガスを通すのに十分な正の圧力に保つ。反応時間は39時間であった。
室温に冷却した後、反応混合物は僅かな曇りをもつだけで透明になった。回転蒸発器を用いて室温で溶媒を除去し、白色の発泡体の残留物を得た。これを後で50mlのジクロロメタンに再び溶解し、激しく撹拌しながら500mlのアセトン中に滴下して加えた。アセトンから白色の固体生成物が沈降し、僅かに曇った上澄液が残った。ブヒナー・フラスコおよび113 Whatman湿潤補強濾紙を用いて生成物を分離し、室温において真空炉中で最高72時間乾燥した。生成物を秤量し、収率は91重量%であった。これをガラスのジャーに入れ、冷凍した。
特性
重合体の重量分析計算値:C 62.93%、H 10.11%、P 3.61%、N 1.95%、Si 0.42%、Cl 0.80%;検出値:C 57.88%、H 10.20%、P 3.30%、N 1.84%、Si 0.12%、Cl 0.78% 1Hnmr(400MHz,ppm,CD3OD:CDCl3 1:1 v:v)4.33,4.29,3.97,3.71,3.38,3.34,3.29,3.22,1.67,1.32,0.92,0.09。エタノール:クロロフォルム(1:1 v:v)1ml中に10mgを含む溶液の比粘度は0.32。
実施例 4
ポリ(2−(メタクリロイルオキシエチル)−2’−(トリメチルアンモニウムエチル)フォスフェート内部塩−コ−n−ドデシルメタクリレート−コ−(2−メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド)−コ−(ヒドロキシプロピルメタクリレート)−コ−(3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート)23:47:6:20:4重合体の製造
4.1 単量体供給合成法
両性イオン性の単量体(34.10g、0.116モル)および陽イオン性の単量体(6.3g、0.030モル)をP25で乾燥したグローブボックスの環境下において秤量した。ドデシルメタクリレート(60.01g、0.236モル)、ヒドロキシプロピルメタクリレート単量体(14.51g、0.101モル)、トリメトキシシリル単量体(5.00g、0.020モル)およびAIBN反応開始剤(0.2409g、0.2%)を空気中で秤量する。水凝縮器、窒素ガス流入口、および単量体供給管を備えた三つ口フラスコに無水のn−プロパノール:酢酸イソプロピル(質量比60:40)溶媒を予め加え、加熱した90℃の油浴に浸漬する。単量体および反応開始剤をn−プロパノール:酢酸イソプロピル溶媒に溶解し、パラフィンで密封したメスフラスコ中で磁気的に撹拌する。メスフラスコの中に配置したポリプロピレンの管の中に反応混合物を引き込み、ぜん動ポンプを用いてシリコーンの管を通し加熱した反応容器の中に滴下して加える。加熱した反応容器の中に完全に移すには2時間かかった。さらに1時間反応混合物を撹拌する。第2のAIBN反応開始剤装入物(0.0241g、0.02重量%)を加え、さらに1時間反応混合物を撹拌した。全部で4時間の反応時間を要した。n−プロパノール:酢酸イソプロピル(168.06g:112.08g)中における全固体分含量は30重量%であった。
室温に冷却した後、反応混合物を二つのバッチに分割した。反応混合物の第1のバッチ(240ml)を激しく撹拌した酢酸メチル(2000ml)に滴下して沈澱させた。生成物をブヒナー・フラスコおよび113 Whatman湿潤補強濾紙を用いて分離し、室温で最高24時間乾燥した。液体窒素を用いて生成物を迅速に凍結させ、摩砕して細かい粉末にし、室温で真空中においてさらに24時間乾燥した。生成物(50.67g、回収した質量基準で81.8%)を褐色のガラス瓶に入れ、4℃で貯蔵した。
重合体の重量分析計算値:C 62.4%、H 9.9%、P 3.0%、N 1.9%、Si 0.4%、Cl 0.8%;検出値:C 57.0%、H 9.4%、P 2.7%、N 1.7%、1Hnmr(400MHz,ppm,CD3OD:CDCl3 1:1 v:v)4.41,4.08,3.83,3.46,3.40,3.34,2.07,1.67,1.43,1.18,1.04。
重合体生成物に対し塩素イオン試験を行ない、陽イオン性単量体の包含率を決定した。計算値:5.23重量%、検出値:4.66重量%および4.71重量%。
4.2 ワン・ポット合成法
両性イオン性単量体(3.98g、1.35×10-2モル)、ドデシルメタクリレート(7.009g、2.76×10-2モル)、陽イオン性単量体(0.733g、0.35×10-2モル)、ヒドロキシプロピルメタクリレート単量体(1.691g、0.67×10-2モル)およびトリメトキシシリル単量体(0.585g、0.24×10-2モル)を、15:85v/v%のMeOH:EtOH溶媒混合物98mlを用いて反応容器の中に洗い流して加える。無水の陽イオン性単量体を予め3mlの純メタノールに溶解した後、反応容器の中に洗い流した。ドデシルメタクリレート単量体は予め使用前に賦活した塩基性アルミナ(Brockmann 1、約150メッシュ、50g)のカラムに通す。乾燥した窒素ガスを20分間通して室温で反応混合物の脱ガスを行なった後、反応容器を67℃に加熱した油浴に浸漬する。容器を15分間加熱した後、AIBN反応開始剤(0.14g、1.1重量%)を2mlの溶媒混合物で反応混合物の中に洗い流す。反応混合物を磁気的に撹拌し、窒素雰囲気を鉱油の通気器を通してガスを通すのに十分な正の圧力下に保つ。反応時間は39.5時間であった。
室温に冷却した後、反応混合物を焼結ガラスで濾過した。回転蒸発器をを用いて40℃より低い温度で溶媒を除去し、白色の発泡体の残留物を得た。これは後に58mlのジクロロメタンに再び溶解し、激しく撹拌しながら600mlのアセトン中に滴下して加えた。アセトンから白色の固体生成物が析出し、僅かに曇った上澄液が残った。ブヒナー・フラスコおよび113 Whatman湿潤補強濾紙を用いて生成物を分離し、室温において真空炉中で最高20時間乾燥した。生成物を摩砕し、室温で真空下24時間乾燥し、秤量し、収率は93.2重量%であった。これをガラスのジャーに入れ、冷凍した。
重合体の重量分析計算値:C 62.41%、H 9.91%、P 2.99%、N 1.70%、Si 0.47%、Cl 0.89%;検出値:C 58.45%、H 9.45%、P 2.55%、N 1.65%、Si 0.34%、Cl 1.06%、1Hnmr(400MHz,ppm,CD3OD:CDCl3 1:1 v:v)4.33,4.29,3.97,3.71,3.38,3.34,3.29,3.22,1.67,1.32,0.92,0.09。エタノール1ml中に10mgを含む溶液の比粘度は0.33。重合体生成物に対し塩素イオン試験を行ない、陽イオン性単量体の包含率を決定した。計算値:5.24重量%、検出値:5.16重量%および5.26重量%。
実施例 5
ポリ(2−(メタクリロイルオキシエチル)−2’−(トリメチルアンモニウムエチル)フォスフェート内部塩−コ−(n−ドデシルメタクリレート−コ−(2−メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド)33.3:60:6.7重合体の製造
単量体供給合成法
無水のn−プロパノール:酢酸イソプロピル(30.0g:8.0g)溶媒混合物に室温において、両性イオン性の単量体(13.5g、4.58×10-2モル)、ドデシルメタクリレート(20.9g、8.23×10-2モル)、および陽イオン性単量体(2.5g、1.20×10-2モル)を加えた。この混合物にAIBN(0.7g、0.20重量%)を4gの酢酸イソプロピルに溶解して加えた。この混合物をパラフィンで密封したメスフラスコ中で撹拌し、ぜん動ポンプを介して加熱した90℃の油浴中に浸漬した無水のn−プロパノール:酢酸イソプロピル(27g:20g)溶媒撹拌混合物にN2ガスを流しながら滴下して加える。酢酸イソプロピル(4g)およびn−プロパノール(4g)でポンプの管を洗滌して90℃の反応混合物に加える。さらに1時間反応混合物を撹拌し、2mlの酢酸イソプロピルに溶解したAIBN(0.01g、0.02重量%)を加え、酢酸イソプロピル(2g)でポンプの管を洗滌し、さらに1時間反応混合物を撹拌する。
4時間後に加熱を止め、室温において反応混合物を酢酸エチル(450g)中にポンプで加え、次いでポンプのラインをn−プロパノール(3g)で洗滌する。生成物を沈降させ、上澄液をデカンテーションする。イソプロパノール(47g)を用いて生成物を溶解し、45分間の間に酢酸エチル(720g)の中にポンプで加え、ポンプのラインをイソプロパノール(6g)で洗滌し、生成物を沈降させる。上澄液をデカントし、生成物をアセトン(160g)で10分間撹拌して洗滌する。上澄液をデカンテーションし、アセトン洗滌液(80g)を用いて生成物を濾過する(Whatman 13 湿潤補強濾紙)。真空デシケーター中で室温において生成物を最高16時間乾燥し、秤量し(31.6g、回収した質量基準で87%の収率)、褐色のガラス瓶中で4℃において貯蔵した。
特性
1Hnmr(400MHz,ppm,CD3OD:CDCl3 1:1 v:v)4.41,4.08,3.83,3.46,3.40,3.34,2.07,1.67,1.43,1.18。エタノール1ml中に10mgを含む溶液の比粘度は0.26であった。
重合体生成物に対し塩素イオン試験を行ない、陽イオン性単量体の包含率を決定した。計算値:5.23重量%、検出値:5.28重量%および5.36重量%。
実施例 6
実施例1および2の若干の重合体の試料について、フィブリノーゲン吸着性およびヘパリン活性に関する性能試験を行なった。イソプロピルアルコール1ml中に重合体10mgを含む被覆溶液をつくり、ポリエチレンテレフタレート(p.e.t.)の試料の表面に被覆するのに用いた。フィブリノーゲン試験を行なうp.e.t.試料は1×3cmのシートであり、ヘパリン試験にかけるp.e.t.試料は40μのフィルター用織物材料であった。乾燥した被膜をPBS中50U/mlのヘパリン溶液と接触させ、先ずPBSで洗滌し、次いで脱イオン水で洗滌した後乾燥した。重合体/ヘパリンで被覆した基質について上記のフィブリノーゲン試験およびヘパリン試験を行なった。実施例2の重合体に対するヘパリン活性およびフィブリノーゲン吸着試験の結果は下記表2に示されている。
実施例1の重合体/ヘパリン被覆材料についてさらに安定性試験を行なった。この試験では、重合体(実施例1)/ヘパリン被覆基質を、燐酸塩緩衝液中に1%の血清アルブミンを含む溶液に37℃において0.5〜6時間浸漬した。処理した試料を取り出し、先ずPBSで、次いで脱イオン水で洗滌し、ヘパリン活性を測定した。その結果によれば、BSA/PBSで6時間保温した後もヘパリン活性の損失は何等認められなかったが、市販のDurafloおよびMedtronic M−40の表面に関して行なった対照試験では、安定性は極めて悪いことが示された。Carmeda Bioactiveの表面を用いた結果も同等な安定性を示した。
実施例 7
さらに他の性能試験として、実施例1の重合体で被覆した基質に、ヘパリンを含ませまたは含ませないで、15U/mlでヘパリンを加えた血液と60分間接触させる。処理された試料を取り出し、先ずPBSで、次いで脱イオン水で洗滌し、ヘパリン活性を測定した。その結果、ペンダント状の陽イオン性のフォスフォリルコリン基を有する重合体で被覆した表面はヘパリンを含む血液からヘパリンを引き付けてそれと結合することが示された。また走査電子顕微鏡下で表面を研究し、ヘパリンを含んだ試料またはヘパリンを含まない試料に対し、生体的な沈着物(例えば血小板、血液細胞および蛋白質)は全く観測されなかった。
これと比較して、3種の市販のヘパリンを含んだ表面に対し試験を行なった。Durafloはイオン結合したヘパリンを使用し、Medtronic M−40はイオン結合したヘパリンを使用すると考えられており、Medtronic CBM−40(Carmeda Bioactive)は末端で結合したヘパリンを使用している。
これらの実験に対し、1%の血清アルブミン(BSA)を加えまたは加えない燐酸塩で緩衝した塩水5ml、または新しいヘパリンを投与した人の血液と共にフィルターの試料を室温で保温した。60分後、塩水および脱イオン水で試料を完全に洗滌し、ヘパリン活性を測定した。
結果を表3に示す。PBSと共に保温を行なう前においてヘパリン活性はDurafloの試料に対しては240mU/cm2であり、Medtronic M40に対しては33.5mU/cm2であった。Carmeda BioActiveの表面のヘパリンはBSAを用いた場合これよりも安定であったが、初期ヘパリン活性は試験したすべてのフィルターの中で最低であった。前の結果はヘパリンが結合したCarmedaを用いた他の20μのMedtronicのフィルターは僅かに2.3mU/cm2であることを示した。
表3には、本発明の重合体が15U/mlのヘパリン濃度の血液試料からヘパリンを引き付けこれと結合することが示されている。
最初の結果は、ヘパリンを含んでいない被膜はヘパリンを含んだ人の血液と共に保温した後、ヘパリン活性をもっていることを示している(表3参照)。
二つの同様な動脈用フィルターをヘパリンと結合する実施例1の陽イオン/両性イオン性の重合体で被覆した。一つのフィルターだけに上記のようにしてヘパリンを含ませ、他のフィルターは単にPBSで洗滌するだけにした。両方のフィルターを並列にしてこれに6時間の間子牛の血液を潅流した(3.5L/分)。血液はヘパリンを644U/kgで含んでいる。このシステムの活性化血液凝固時間(hemochron法により測定)は9分潅流後447秒であったが、60分潅流後には257秒に低下した。306分潅流した後では活性化血液凝固時間は212秒であった。両方のフィルターは同じような性能を示し、前と同様な潅流実験において被覆していないフィルターに比べ、血液凝固の程度は著しく少なかった。
実施例 8
実施例1および3〜5の重合体の他の試料を実施例6記載の被覆溶液を用い動脈用フィルターの上に被覆した。このフィルターを重合体溶液で浸漬被覆し、次いで一晩乾燥した。実施例3および4の重合体を一晩70℃に保ち、完全に架橋させる。次いでこのフィルターについて上記の性能試験を用いフィブリノーゲン吸着性を試験した。若干のフィルターは、重合体で被覆した後、上記一般的な試験法を用い、ヘパリンを含ませた後、フィブリノーゲン吸着およびヘパリン活性試験を行なった。対照は未処理のフィルターである。表4には対照に比べフィブリノーゲン吸着度が低下する結果、およびヘパリンを含ませた装置に対するヘパリン活性が示されている。2種の市販のヘパリン被覆材料、即ちヘパリンが共有結合(末端点で結合)していると考られるMedtronic CB−M40、およびヘパリンがイオン結合していると考られるMedtronic M−40に対し、フィブリノーゲン吸着性およびヘパリン活性について比較を行なった。その結果、ヘパリンが重合体に吸着され、その機構はイオン交換過程であることが示された。PC重合体で被覆したフィルターはフィブリノーゲンによる汚れが減少した。
Figure 0004051414
Figure 0004051414
Figure 0004051414
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参考例 1
11−メタクリロイルウンデシル−1−トリメチルアンモニウムブロミドの合成
工程1
乾燥酢酸エチル(30ml)中に11−ブロモ−1−ウンデカノール(5.05g、0.02モル)、トリエチルアミン(2.86g、0.028モル)を含む溶液に、酢酸エチル(20ml)中に塩化メタクロイル(3.03g、0.029モル)を含む溶液をゆっくりと加え、得られた混合物を室温において90分間撹拌する。
固体分を濾過し、真空中で溶媒を除去して主として1−ブロモ−11−ウンデシルメタクリレート(収率6.26g、97%)を得た。1HNMRによれば原料は認められず、TLCのRf値は0.69(クロロフォルム/石油エーテル7:3、v:v)であった。この材料を工程2に移す。
工程2
工程1の生成物(6.26g、0.019モル)を乾燥アセトニトリル(40ml)中に溶解し、アセトニトリル(20ml)中にトリメチルアミン(2.8g、0.047モル)を含む混合物に加えた。系中に窒素を流してパージし、ドライアイス凝縮器で密封した。この反応混合物を20時間50℃に加熱し、アルミニウム箔で光から防いだ。
水流ポンプで残ったトリメチルアミンを除去し、次いで溶媒を真空中で除去して灰色の粉末を得た。これをエーテル(250ml)で洗滌し、白色の固体を集めた(5.67g、76%収率)。エーテルを蒸発乾個させ、残留物を再びエーテル(100ml)で処理してさらに白色の固体(1.02g、13%)を得た。1HNMRは所望の生成物が生成していることを示した。

Claims (22)

  1. 溶解したまたは懸濁した陰イオン性化合物を含む水溶液を、ペンダントな陽イオン性の基および陰イオン性の対イオンを有する陰イオン交換材料と接触させ、これによって陰イオン性化合物を対イオンとイオン交換するイオン交換法であって、イオン交換材料もまたペンダントな両性イオンの基を有し、
    ペンダントな陽イオンの基がQ 1 であり、これは基N + 5 3 、P + 5 3 またはS + 5 2 であり、ここで基R 5 は同一または相異なり、それぞれC 1〜4 アルキルまたはアリールであるか、或いは2個の基R 5 はそれが結合しているヘテロ原子と一緒になって炭素原子を5〜7個含む飽和または不飽和の複素環を形成していることを特徴とする方法。
  2. ペンダントな両性イオンの基において、その陽イオン性の部分が永久的な陽イオンであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. ペンダントな両性イオンの基において、その陰イオン性の部分がフォスフェート基またはフォスフォネート基であることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 陰イオン交換材料はペンダントな両性イオンの基およびペンダントな陽イオンの基を有する重合体で被覆された基質を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  5. 該重合体が
    (a)式I
    YBX I
    式中Bは結合であるか、または直鎖または分岐鎖のアルキレン、アルキレン−オキサ−アルキレン、またはアルキレン−オリゴオキサ−アルキレン基であり、そのいずれも場合により1個またはそれ以上のフッ素置換基を含んでおり、
    Xは両性イオン部分を有する有機基であり、そして
    Yはエチレン型不飽和の重合可能な基である、
    の両性イオン性単量体、および
    (b)式II
    111 II
    式中B1は結合であるか、または直鎖または分岐鎖のアルキレン、アルキレン−オキサ−アルキレン、またはアルキレン−オリゴオキサ−アルキレン基であり、そのいずれも場合により1個またはそれ以上のフッ素置換基を含んでおり、
    1はエチレン型不飽和の重合可能な基であり、そして
    1は陽イオン部分を有する有機基である、
    の陽イオン性単量体、
    を含む単量体から形成されることを特徴とする請求項記載の方法。
  6. 単量体はさらに式III
    222 III
    式中B2は結合であるか、または直鎖または分岐鎖のアルキレン、アルキレン−オキサ−アルキレン、またはアルキレン−オリゴオキサ−アルキレン基であり、そのいずれも場合により1個またはそれ以上のフッ素置換基を含んでおり、
    2はエチレン型不飽和の重合可能な基であり、そして
    2は炭素数少なくとも6のアルキル基、フッ素置換されたアルキル基、および少なくとも1個のシロキサン置換基を有するアルキル基から選ばれる疎水性の基を有する有機基である、
    の疎水性の単量体を含んでいることを特徴とする請求項記載の方法。
  7. 2およびQ2が共にC6〜24−アルキル基、場合により炭素−炭素間不飽和結合を含む直鎖のアルキル基を表すことを特徴とする請求項記載の方法。
  8. 単量体がさらに式IV
    333 IV
    式中B3は結合であるか、または直鎖または分岐鎖のアルキレン、アルキレン−オキサ−アルキレン、またはアルキレン−オリゴオキサ−アルキレン基であり、そのいずれも場合により1個またはそれ以上のフッ素置換基を含んでおり、
    3はエチレン型不飽和の重合可能な基であり、そして
    3は基質の表面上にあるか或いは重合体上でペンダントになっている一緒に反応する基と反応し得る反応性の基を有する有機基である、の架橋可能な共重合単量体を含んでいることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の方法。
  9. Y、Y1、Y2およびY3はそれぞれ独立に
    Figure 0004051414
    式中Rは水素またはC1〜C4アルキル基であり、
    Aは−O−または−NR1−であって、ここでR1は水素またはC1〜C4アルキル基であるか、R1は−B−X、B11、B22、またはB33であり、B、B1、B2、B3、Q1、Q2およびQ3、並びにXはそれぞれ式I、II、IIIおよびIVに関連して上記に定義した意味を有し、
    Kは基−(CH2pOC(O)−、−(CH2pC(O)O−、−(CH2pOC(O)O−、−(CH2pNR2−、−(CH2pNR2C(O)−、−(CH2pC(O)NR2−、−(CH2pNR2C(O)O−、−(CH2pOC(O)NR2−、−(CH2pNR2C(O)NR2−(ここで基R2は同一または相異なる)、−(CH2pO−、−(CH2pSO3−、または場合によりBと一緒になった原子価結合であり、pは1〜12、R2は水素またはC1〜C4アルキル基である、から選ばれることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の方法。
  10. B、B1、B2およびB3はそれぞれ直鎖または分岐鎖のC1〜24アルキレン基を表すことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. Xは燐酸アンモニウムエステル基を表すことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の方法。
  12. 溶液がその中に陰イオン的に帯電したムコポリサッカリドを懸濁または溶解していることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 基N+5 3、P+5 3またはS+5 2である式Q1のペンダントな陽イオン性の基、
    ここで基R5は同一または相異なり、それぞれC1〜4アルキルまたはアリールであるか、或いは2個の基R5はそれが結合しているヘテロ原子と一緒になって炭素原子を5〜7個含む飽和または不飽和の複素環を形成しており、そして
    陽イオン性の部分が第4級アンモニウムもしくはフォスフォニウム基、または第3級スルフォニウム基であるペンダントな両性イオンの基X
    を有する基質を含むことを特徴とするイオン交換材料。
  14. 両性イオンXの陰イオンの部分がフォスフェート基またはフォスフォネート基であることを特徴とする請求項13記載の材料。
  15. Xが式
    Figure 0004051414
    式中部位X1およびX2は同一または相異なり、−O−、S−、−NH−または原子価結合であり、W+はアンモニウム、フォスフォニウムまたはスルフォニウムの陽イオン性の基、および陰イオン性部分と陽イオン性部分とを連結するC1〜12アルキレン基から成る基である、
    の基であることを特徴とする請求項14記載の材料。
  16. Wが陽イオンの基としてアンモニウム基を含んでいることを特徴とする請求項15記載の材料。
  17. +は式−W1−N+23 3、−W1−P+23a 3、−W1−S+23a 3、または−W1−Het+の中の一つの基であり、
    ここでW1は炭素数が1以上のアルキレンであって、場合により1個またはそれ以上のエチレン型の不飽和二重または三重結合、二置換アリール、アルキレンアリール、アリールアルキレン、またはアルキレンアリールアルキレン、二置換シクロアルキル、アルキレンシクロアルキル、シクロアルキルアルキレンまたはアルキレンシクロアルキルアルキレンを含み、またW1基は場合により1個またはそれ以上の弗素置換基および/または1個またはそれ以上の官能基を含み、そして
    基R23は同一または相異なり、それぞれ水素または炭素数1〜4のアルキル、またはアリールであるか、あるいは二つの基R23がそれと結合した窒素原子と一緒になって5〜7個の炭素原子を含む複素環を形成するか、或いはまた3個の基R23がそれと結合した窒素原子と一緒になって各環にそれぞれ5〜7個の原子を含む融合環構造を形成し、また場合により1個またはそれ以上の基R23は親水性の官能基で置換されており、そして
    基R23aは同一または相異なり、それぞれR23または基OR23であり、
    Hetは芳香族の窒素、燐、または硫黄を含む環であることを特徴とする請求項15記載の材料。
  18. 1が直鎖のアルキレン基であることを特徴とする請求項17記載の材料。
  19. Xが式
    Figure 0004051414
    式中R12は同一または相異なり、それぞれ水素またはC1〜4アルキルであり、eは1から6である、
    の基であることを特徴とする請求項14記載の材料。
  20. ペンダントな両性イオンの基およびペンダントな陽イオンの基を有する重合体で被覆された基質を有することを特徴とする請求項1319のいずれか1項に記載の材料。
  21. 基質が膜の形をしていることを特徴とする請求項20記載の材料。
  22. 基質がポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、鋼、セルロースもしくはシリカであることを特徴とする請求項16または17記載の材料。
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