JP2848958B2 - 水溶性カンプトテシン類似体、方法および手段 - Google Patents

水溶性カンプトテシン類似体、方法および手段

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D491/00Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
    • C07D491/22Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains four or more hetero rings
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    • A61P35/00Antineoplastic agents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、水溶性カンプトテシン類似体の調製方法
(その中間体の調製方法を含む)に関する。また、本発
明は、この方法によって調製される化合物に関する。提
供される水溶性カンプトテシン類似体は、このような類
似体に感受性を有する腫瘍細胞の増殖を阻害するのに使
用しうる。
発明の背景 DNA鎖の分離は、DNA複製や複写などの細胞過程にとっ
て基本的なものである。真核生物のDNAは、染色体タン
パクによって、クロマチン中に組織化されていので、そ
の両端は束縛され、トポロジーを変化させる酵素の助け
がなければ、鎖を解くことはできない。トポイソメラー
ゼは真核細胞のDNAトポロジーを変化させ得る酵素であ
る。それらは、このような機能を有することから、真核
細胞の増殖に重要である。トポイソメラーゼIは分子量
約100,000の単量体酵素である。この酵素は、DNAに結合
し、一過性の一体鎖切断をもたらし、二重らせんを解い
た(または、これを起こさせた)後、切断部分を再び封
止し、DAN鎖から離脱する。それゆえ、トポイソメラー
ゼIの作用を阻害する薬剤は、真核細胞の増殖を妨害す
ることによって、抗腫瘍剤として機能しうる。
カンプトテシンは、中国産のカンプトテカ・アキュミ
ナタ(Camptotheca accuminata)の樹木や、マッピア・
ホエチダ(Mappia foetida)としても知られているイン
ド産の植物であるノタポディテス・ホエチダ(Nothapod
ytes foetida)によって産生される水溶性の細胞毒性ア
ルカロイドである。カンプトテシンおよびその少数の近
縁同属種はトポイソメラーゼIを阻害することが知られ
ている化合物である。カンプトテシンおよびそのトポイ
ソメラーゼI阻害生の近縁同属種は、臨床上の効力が欠
けており、許容できない毒性によって用量が制限され、
予期できない毒性を有し、水への溶解度が乏しく、およ
び/または保存安定性が満足できないので、細胞溶解剤
としての臨床薬剤開発に適することは示されていない。
それゆえ、このような化合物の望ましくない特徴を回避
する抗腫瘍剤が必要とされている。
ミヤサカ(Miyasaka)らの米国特許第4,604,463号(1
986年8月5日付で発行)には、そのA環の9位、10位
および11位のいずれかにアミノカルボニルオキシ基また
はクロロカルボニルオキシ基を有するカンプトテシン誘
導体が開示され、このような化合物は抗腫瘍活性を有す
るが、毒性は低レベルであると述べられている。米国特
許第4,604,463号のカンプトテシン誘導体は、その9
位、10位および11位のいずれかヒドロキシ基を有し、所
望により7位が置換されているカンプトテシン誘導体
を、ホスゲンで処理し、所望により、得られたクロロカ
ルボニルオキシ誘導体をアミンと反応させることによっ
て調製されるか、あるいは、その9位、10位および11位
のいずれかにヒドロキシル基を有し、所望により7位が
置換されているカンプトテシン誘導体を、カルバミン酸
の反応性機能誘導体と直接反応させることによって調製
されることが開示されている。
ミヤサカ(Miyasaka)らの米国特許第4,473,692号(1
984年9月25日付で発行)、ミヤサカ(Miyasaka)らの
米国特許第4,545,880号(1985年10月8日付で発行)、
および欧州特許公開第0 074 256号には、カンプトテシ
ン誘導体が開示され、抗腫瘍活性を有するが、毒性は低
レベルであることが示されている。これら文献の化合物
は、5位、7位および10位にいくつかの置換基を有する
ことが示されている。これら文献には、このような化合
物を調製する方法(その中間体を調製する方法を含む)
が開示されている。このような方法のあるものは、大気
圧下、貴金属触媒の存在下、酢酸、ジオキサン−酢酸ま
たはジオキサン−塩酸などの溶媒中におけるカンプトテ
シンの接触水素化によって、1,2,6,7−テトラヒドロカ
ンプトテシンを調製することを含む。得られたテトラヒ
ドロ生成物は、酸化剤によるテトラヒドロ誘導体の脱水
素化を含む煩雑な多段階の経路で、10−ニトロカルプト
テシンに変換される。この酸化剤は、カンプトテシン誘
導体にヒドロキシル基を導入するものではない。ニトロ
基は、そこに記載された化学的性質を用いて、様々な関
連化合物に変換しうる。これら文献に開示された別の方
法は、カンプトテシン−1−オキシドの光分解による二
段階の手順での10−ヒドロキシカンプトテシンの調製を
関する。
10−ヒドロキシカンプトテシンは、薬理学的活性を有
すると報告されている。未審査の特開昭59−5188号(19
84年)には、1,2,6,7−テトラヒドロカンプトテシンか
ら10−ヒドロキシカンプトテシンを調製する方法が開示
されている。この公開公報には、後者の化合物が、白金
触媒の存在下、常圧常温にて、酢酸またはジオキサン/
酢酸中でカンプトテシンを水素化することによって得ら
れると開示されている。10−ヒドロキシカンプトテシン
は、1,2,6,7−テトラヒドロカンプトテシンを、四酢酸
鉛、CAN(硝酸セリウム(W)アンモニウム)、フレミ
ー塩(ニトロソ二スルホン酸カリウム,(KSO32N
O)、クロム酸またはその無水物、二クロム酸塩、過マ
ンガン酸カリウムおよび塩化第二鉄からなる群から選択
される酸化剤で処理することによって得られると開示さ
れている。
欧州特許公開第0 088 642号(1983年9月14日付で公
開)には、カンプトテシン−7−カルボキシアミドおよ
びその誘導体が開示されている。これらの化合物は、ま
ずカンプトテシン−7−カルボン酸をカルボキシル基活
性化剤で処理し、次いでアンモニアまたは対応のアミン
で処理することによって調製されると教示されている。
この欧州の文献には、このような化合物が、薬剤または
他の新規なカンプトテシン誘導体の製造中間体として有
用であると述べられている。
ワニ(Wani)ら[ジャーナル・オブ・メディシナル・
ケミストリー(J.Med.Chem.),29巻,2358−2363頁(198
6年)]には、9−ニトロ−20(S)−カンプトテシ
ン、9−アミン−20(S)−カンプトテシン、9−ニト
ロ−10−メトキシ−20(S)−カンプトテシン、9−ア
ミノ−10−メトキシ−20(S)−カンプトテシン、9−
ニトロ−10−ヒドロキシ−20(S)−カンプトテシンお
よび9−アセトアミド−10−ヒドロキシ−20(S)−カ
ンプトテシンを含む数種類のカンプトテシン誘導体の抗
腫瘍活性に関する評価が開示されている。
ワニ(Wani)ら[ジャーナル・オブ・メディシナル・
ケミストリー(J.Med.Chem.),23巻,554−560頁(1980
年)]には、C−10位にジエチルアミノエチルエーテル
が存在する類似体を含むカンプトテシンの様々な類似体
の合成が開示されている。
ワニ(Wani)ら[ジャーナル・オブ・メディシナル・
ケミストリー(J.Med.Chem.),30巻,1774−1779頁(198
7年)]には、シアノ、ニトロ、アミノ、ジメチルアミ
ノ、ホルミル、アミノメチル、およびヒドロキシメチル
を含む11位置換の様々なカンプトテシン類似体の合成が
開示されている。また、ワニ(Wani)らは、様々な化合
物の調製を教示している。11−アミノメチル類似体は、
DMF中における11−ホルミルカンプトテシンおよび2−
アミノイソ酪酸の溶液を還流した後、濃縮し、HCl水溶
液を添加する方法によって調製されると開示されてい
る。しかしながら、11−アミノメチル類似体およびその
塩酸塩は、不活性であると報告された。
前記の試みにもかかわらず、効果的な抗腫瘍剤および
その効率的な調製方法が依然として必要とされている。
発明の概要 本発明は、水溶性カンプトテシン類似体の新規な調製
方法(その中間体の調製方法を含む)を提供する。ここ
に開示された方法は、単独または組み合わせて、総合的
な方法スキームとして、このような化合物を得るのに充
分な手段を提供する。
また、本発明は、前記の方法によって調製される化合
物およびこれら化合物を使用する方法を提供する。本発
明の化合物は、細胞溶解剤として臨床薬剤の開発に興味
深いトポイソメラーゼI阻害剤に対する必要性を満足す
る。
特に、本発明は、以下の式(I): [式中、Rは水素; R1は−O−R2;−S−R3;または−N−(R4)(R5); R2、R3、R4およびR5は同一または異なり、水素;C1-6
アルキル;C2-6ヒドロキシアルキル;C1-6ジアルキルアミ
ノ−C2-6アルキル;C1-6アルキルアミノ−C2-6アルキル;
C2-6アミノアルキル;あるいは、非置換または置換の3
〜7員炭酸環;あるいは、R1が−N−(R4)(R5)の場
合、R4およびR5基は、それらが結合する窒素原子と一緒
になって、さらにヘテロ原子を含んでいてもよい置換ま
たは非置換のヘテロ環を形成していてもよい;および R6は水素;非置換または置換のC1-6脂肪族基;あるい
は、それが結合する酸素原子と共に、薬学的に許容され
るエステル基を形成する置換基である]で示される水溶
性カンプトテシン類似体またはその薬学的に許容される
塩を調製する総合的な方法を提供する。
式(I)の化合物は、特に抗腫瘍剤として有用であ
る。また、本発明は、式(I)の化合物を使用する方法
に関する。
発明の詳細な説明 式(I)の化合物を調製する総合的な方法は、以下の
スキームIに示されている。式(I a)の化合物は式
(I)[式中、R1は−N−(R4)(R5)であり、R4およ
びR5はいずれもヒドロキシエチルではない]の化合物で
ある。式(I)[式中、R4およびR5はヒドロキシエチ
ル]の化合物は、例えば、スキームIの工程(2)で調
製された化合物を、酢酸中で、パラホルムアルデヒドお
よびエタノールアミンとマンニッヒ反応させることによ
って調製すればよい。
スキームIは、R6が水素である化合物の調製を示す。
式(I)[式中、R6は水素以外である]の化合物は、例
えば、工程(3)で9位の置換基を付加した後に、適当
なエーテル基またはエステル基を形成することによって
得ればよい。このようなエーテル基またはエステル基を
形成する方法は、当業者に公知の方法から選択すればよ
い。
明細書および請求の範囲を通じて、以下のように、環
を文字で表し、位置を番号を表す。
スキームIから明らかなように、総合的な方法の第1
工程は、カンプトテシンまたはその11−アルコキシ類似
体の1,2,6,7−テトラヒドロカンプトテシン(以下、テ
トラヒドロカンプトテシンという)またはその11−アル
コキシ類似体への変換を含む。11−アルコキシカンプト
テシン出発物質は、カンプトテシン類似体の合成に対す
る公知の方法、例えば、ワニ(Wani)ら,ジャーナル・
オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.),29
巻,2358−2363頁(1986年)に記載の方法によって製造
すればよい。本発明では、11−メトキシカンプトテシン
を11−アルコキシカンプトテシンとして使用することが
好ましい。
この工程のカンプトテシン出発物質は、前記のよう
に、天然産のアルカロイドとして入手可能である。ま
た、カンプトテシンを全合成する方法が報告されてい
る。例えば総説として、ハッチンソン(Hutchinson),
テトラヘドロン(Tetrahedron),37巻,1047頁(1981
年)と、サフネス(Suffness)およびコーデル(Cordel
l),「ジ・アルカロイズ・ケミストリー・アンド・フ
ァーマコロジー(The Alkaloids.Chemisty and Pharmac
ology)」,ブロッシー,エイ(Brossi,A.)編,25巻,
アカデミック・プレス,オーランドフロリダ,73頁(198
5年)を参照されたい。20位の炭素がラセミ状態にある
カンプトテシンを製造する1つの経路が、ワニ(Wani)
ら,ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー
J.Med.Chem.),23巻,554頁(1980年)に記載されてい
る。ワニ(Wani)らによって得られたセラミ化カンプト
テシンは、クロマトグラフィーを行った後、特定の媒体
から結晶化することによって精製されている。しかしな
がら、ワニ(Wani)らによって結晶化に用いられた媒体
は、クロマトグラフィーがこの精製方法の必要部分であ
るように、関連のアルカロイド不純物からカンプトテシ
ンを精製するための貧溶媒である。
本発明の方法では、天然産または合成のカンプトテシ
ンのいずれを出発物質として用いてもよい。
20位に関しては、出発物質のS異性体が好ましい。
カンプトテシンまたは11−アルコキシカンプトテシン出
発物質の精製 カンプトテシンまたはその11−C1-6アルコキシ類似体
を以下の方法によって精製する場合には、これらの化合
物を、本発明の水溶性カンプトテシン類似体を調製する
総合的な方法における出発物質として用いると、特に良
好な結果が得られる。特に、カンプトテシンまたは11−
C1-6アルコキシカンプトテシンを精製する方法は、カン
プトテシンまたは11−C1-6アルコキシカンプトテシンお
よびその不純物を含有する混合物を、カンプトテシンま
たは11−C1-6アルコキシカンプトテシンの各々の1,2,6,
7−テトラヒドロ類似体への水素化を遅延させ得る不純
物だけでなく、該カンプトテシンおよび11−C1-6アルコ
キシカンプトテシン以外のアルカロイドを該混合物から
分離し得る溶媒と接触させ、該カンプトテシンまたは11
−C1-6アルコキシカンプトテシンの少なくとも一部、ま
たは該不純物、あるいは両方を溶解する第1工程と、そ
れから該カンプトテシンまたは11−C1-6アルコキシカン
プトテシンを分離する第2工程とからなる。この精製方
法の第2工程で分離されたカンプトテシンまたは11−C
1-6アルコキシカンプトテシンは、好ましくは、カンプ
トテシンまたは11−C1-6アルコキシカンプトテシンの各
々の1,2,6,7−テトラヒドロ類似体への水素化を遅延さ
せ得る不純物を実質的に含まない。この精製方法は、所
望により、カンプトテシンまたは11−アルコキシ類似体
の純度をさらに向上させるために、同一または異なる溶
媒を用いて繰り返してもよい。
前記の精製処理は、特に、本発明の総合的な方法の後
の工程で排除するのが困難な不純物を除去するのに有用
である。例えば、9〜12%の不純物(HPLC、PAR(ピー
ク面積比))と共に、85〜87%w/wのカンプトテシンを
含有する未精製のカンプトテシンは、本発明の方法によ
って、96%以上のカンプトテシン(HPLC、PAR)を含む
ように精製してもよい。精製されたカンプトテシンまた
は11−アルコキシカンプトテシンは、水素化を遅延させ
る不純物を含む未精製の化合物に比べて、高い信頼性で
各々のテトラヒドロ生成物に水素化しうる。このこと
は、特に、水素化工程を大規模で実施する場合には、事
実である。さらに、この方法では、比較的少量の溶媒を
用いて、不純物を効率的に除去することが可能である。
第1工程で使用される溶媒の好ましい量は、カンプト
テシンまたは11−アルコキシカンプトテシン1容量あた
り、約10〜35容量の溶媒である。本発明の精製処理で用
いうる溶媒例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、
N−メチルピロリドン、酢酸、トリフルオロ酢酸、ジメ
チルスルホキシド、酢酸とジメチルスルホキシドの混合
物、エタノールとジメチルスルホキシドの混合物、およ
び酢酸と塩酸の混合物が挙げられる。
本発明の精製方法は、天然産または合成のカンプトテ
シンのいずれを精製するために用いてもよい。前記の溶
媒剤のような溶媒が好ましく用いられる。ノタポディテ
ス・ホエチダ(Nothapodytes foetida)植物から得られ
たカンプトテシンは、好ましくは、酢酸またはN,N−ジ
メチルホルムアミドのいずれかから精製するか、あるい
は単一の精製処理によって、あるいは特に、酢酸、特に
熱い酢酸を用いた第1の精製処理の後、好ましくはN,N
−ジメチルホルムアミド、特に熱いN,N−ジメチルホル
ムアミドを用いて第2の精製処理によって、精製され
る。第2の精製処理によって、後の水素化工程での収率
がさらに上昇する。ノタポディテス・ホエチダ(Nothap
odytes foetida)から得たカンプトテシンを用いる場合
には、精製の間に、好ましくは酢酸を用いた精製の間
に、不純物を吸収する脱色炭などの物質を添加すること
が有用である。カンプトテカ・アキュミナタ(Camptoth
eca accuminata)の樹木から得たカンプトテシンは、好
ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、特に熱いN,N−ジ
メチルホルムアミドを用いて精製される。第2の精製処
理、好ましくは熱いN,N−ジメチルホルムアミドからの
精製処理を用いれば、得られたカンプトテシンの純度を
向上せすうる。
溶解に用いる温度は、好ましくは60℃から溶媒の還流
温度であり、最も好ましくは約100℃である。溶解後に
冷却すると、精製度が向上しうる。例えば、カンプトテ
シンまたは11−アルコキシカンプトテシンは、本発明の
方法の第2工程で濾過などの手法によって分離してもよ
い。
テトラヒドロカンプトテシンまたはその11−アルコキシ
類似体への水素化 カンプトテシンのテオラヒドロカンプトテシンへの水
素化は、例えば、特開昭59−5188号に記載されている。
この文献には、前記のように、白金触媒の存在下、常圧
常温にて、酢酸またはジオキサン/酢酸中で水素化反応
を実施することが開示されている。しかしながら、この
ような方法は、水素化された生成物が反応性であるとい
う事実から、充分に満足できるものではない。それゆ
え、水素化は、所望のテトラヒドロカンプトテシン生成
物の調製を超えて継続し、過剰還元生成物を形成する。
さらに、大気圧以上の水素圧の使用は、前記の公開公報
には開示されていないが、より迅速の反応物を得たり、
および/またはカンプトテシン出発物質の変換率を向上
させるという観点からは望ましい反面、このような圧力
は、過剰還元生成物の形成がさらに増加するので、この
公開公報のような方法では、必ずしも効果的に用いられ
ないことが見い出されている。
本発明は、カンプトテシンまたはその11−アルコキシ
類似体をテトラヒドロカンプトテシンまたはその11−ア
ルコキシ類似体へ変換する方法を提供する。この方法
は、カンプトテシンまたは11−C1-6アルコキシカンプト
テシンを、水素化触媒毒から選択される水素化触媒調節
剤の存在下で、水素および水素化触媒と接触させる工程
からなる。ここで用いられる調節剤は、前記の反応を媒
介し、過剰還元生成物の形成を最小限に抑えるか、ある
いは回避しながら、反応を完結させる。本発明の方法を
用いることによって、前記の反応における基質変換率お
よび選択性が実質的に向上する。テトラヒドロ生成物
は、大気圧以上の水素圧および高温の使用を含みうる反
応条件下における、さらなる水素化に対して安定であ
る。
何らかの方法によって得られたカンプトテシンまたは
11−アルコキシカンプトテシン、好ましくは、前記のよ
うな本発明の精製法によって精製された化合物は、本発
明の方法に従って水素化しうる。
本発明の方法の水素化触媒調節剤は、水素化触媒毒と
して当該分野で公知の化合物から選択すればよい。調節
剤の例としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)または
チオフェンなどの硫黄化合物が挙げられる。DMSOを触媒
調節剤として用いることが特に好ましい。硫黄化合物を
調節剤として用いた場合、水素化触媒に含めてもよい。
スルフィド化された水素化触媒は後者の例である。
触媒調節剤の使用量は、調節剤の非存在下で反応を実
施する場合に得られる基質変換率および/または選択性
に比べて、基質変換率および/または選択性が向上する
ように選択すればよい。調節剤の好ましい量は、反応媒
体1容量あたり、約0.2〜5容量%の調節剤(例えば、D
MSO)である。
適当な水素化触媒は、当該分野で公知の水素化触媒か
ら選択すればよい。これらの例としては、貴金属触媒、
例えば、白金(酢酸中、水素下で処理するなどして事前
に還元すればよい酸化白金(PtO2)を含む)、パラジウ
ム、およびロジウムが挙げられる。
触媒は、炭素やアルミナなどの物質に担持させてもよ
い。担持された触媒を用いると、依然として充分な水素
化率を保持しながら、金属の全使用量を減少させること
ができ、それゆえ好ましい。このような触媒の例として
は、炭素上の白金、例えば5%Pt/C、スルフィド化炭素
上の白金、例えば5%Pt/スルフィド化炭素、およびア
ルミナ上の白金、例えば5%Pt/アルミナが挙げられ
る。炭素上の白金、特に5%Pt/Cが、特に好ましい。
水素化触媒の使用量は、前記の反応を起こすように選
択すればよい。例えば、5%Pt/Cを水素化触媒として用
いる場合、担体に含有されるこのような触媒の量は、カ
ンプトテシンまたは11−アルコキシカンプトテシン基質
の重量に対して、約20〜110重量%、特に約50重量%が
好ましい。出発物質の重量に基づいて、約2.5%の白金
を含有する5%Pt/C触媒の量が、特に好ましい。
テトラヒドロ生成物への変換率は、本発明に従い、適
当な水素圧で、例えば大気圧の水素圧を用いることによ
って、実施すればよい。しかしながら、好ましくは、大
気圧以上の水素圧が用いられる。これらの高圧下では、
過剰還元生成物の形成を回避しながら、反応がより急速
に進行し、および/または、出発物質がより完全に消費
されるので、より高い処理量での容量効率を達成しう
る。好ましくは、約35psiより高い水素圧を用いてもよ
い。約50〜70psiの水素圧が特に好ましい。
実質的に水素からなる雰囲気が好ましい。本発明の反
応媒体は、好ましくは、生成物が理解し得るだけでな
く、触媒が活性である溶媒を含み、この媒体を効率的に
混合し、水素反応物を良好に拡散させ得る容量を有する
液相からなる。液相を形成する液体例は酢酸である。好
ましくは、カンプトテシンまたは11−アルコキシカンプ
トテシン1容量あたり、約10〜30容量の酢酸量で用いら
れるが、とり少ない量、例えば、約10容量が特に好まし
い。過剰量の液体媒体は反応を遅くすることがあるが、
出発物質1容量あたり30容量より多い量の酢酸を用いて
もよい。
反応を実施する温度は、好ましくは、室温から90℃、
より好ましくは40〜80℃である。加熱すると、室温で実
施する場合より、反応がより急速に進行し、より充分に
完結するようになる。
反応媒体の成分を接触させる順番は、必要に応じて選
択すればよい。
出発物質を水素化すると、各々の生成物について、B
環およびC環によって占有される橋頭炭素原子に結合し
た水素原子の相対的な位置が異なる4種類の立体異性体
が生成しうる。このような立体異性体のいずれかおよび
すべての製造は、本発明の方法の範囲内であると考えら
れる。
また、本発明は、ここで調製される新規な11−C1-6
ルコキシ−1,2,6,7−テトラヒドロカンプトテシン中間
体に関する。これらの新規な中間体は、11−C1-6アルコ
キシカンプトテシンを、水素および水素化触媒と、好ま
しくは、前記のような水素化触媒調節剤をさらに用いて
接触させる工程からなる方法によって調製すればよい。
テトラヒドロ生成物の単離は、適当な方法、例えば特
開昭59−5188号に記載されている精製手順によって実施
すればよい。好ましい方法は、水素化触媒を除去するた
めの濾過からなり、その後直ちに、総合的な反応スキー
ムの次の工程、すなわち、以下で説明するテトラヒドロ
生成物の10−ヒドロキシ類似体への変換を行えばよい。
10−ヒドロキシカンプトテシンまたはその10−ヒドロキ
シ−11−アルコキシ類似体への酸化 スキームIの総合的スキームの第2工程は、テトラヒ
ドロカンプトテシンまたはその11−アルコキシ類似体の
10−ヒドロキシカンプトテシンまたはその10−ヒドロキ
シ−11−アルコキシ類似体への変換を含む。この工程の
出発物質は、好ましくは、前記の本発明の水素化方法に
よって得られる。
テトラヒドロカンプトテシンの10−ヒドロキシカンプ
トテシンへの変換は、特開昭59−5188号に記載されてい
る。この文献には、前記のように、四酢酸鉛、CAN(硝
酸セリウム(W)アンモニウム)、フレミー塩(ニトロ
ソ二スルホン酸カリウム,(KSO32NO)、クロム酸ま
たはその無水物、二クロム酸塩、過マンガン酸カリウム
および塩化第二鉄からなる群から選択される酸化剤の使
用が開示されている。この公開公報には、この処理に使
用される溶媒としては、酢酸、メタノール、エタノー
ル、クロロホルム、ピリジン、ベンゼン、塩化メチレ
ン、ジオキサン、IHF、水およびトリフルオロ酢酸、な
らびにそれらの混合物が挙げられることが示されてい
る。しかしながら、この公開公報の方法は、酸化があま
り選択的ではなく、10−ヒドロキシカンプトテシンに加
えて、かなりの量の所望でないカンプトテシンが形成す
るので、これを最終的な生成物から分離する必要がある
という不利な点のあることが見い出されている。10−ヒ
ドロキシカンプトテシン生成物自体は、やはり反応性で
あり、前記の公開公報の方法の間に、分解する傾向があ
る。さらに、四酢酸鉛などの酸化剤を使用すると、最終
生成物が重金属汚染されうる。
本発明は、テトラヒドロキシカンプトテシンまたはそ
の11−C1-6アルコキシ類似体を10−ヒドロキシ−カンプ
トテシンまたはその10−ヒドロキシ−11−アルコキシ類
似体に酸化する方法を提供する。この方法は、テトラヒ
ドロカンプトテシンまたは11−C1-6アルコキシテトラヒ
ドロカンプトテシンを、形成した10−ヒドロキシまたは
10−ヒドロキシ−11−アルコキシカンプトテシン生成物
の少なくとも一部が該反応の間に沈殿するように選択さ
れる液体からなる液体反応媒体(a)中で、酸化剤と接
触させる工程からなる。ただし、テトラヒドロカンプト
テシンを出発物質として用いるが、下記の酸化剤(b)
を用いない場合、液体反応媒体(a)として用いられる
液体は、メタノールから構成されず、および/または
(b)酸化剤は、過硫酸カリウム、ヨードソベンゼン、
ヨードソベンゼンのエステル、過ヨウ素酸ナトリウムま
たは過ヨウ素酸カリウムである。テトラヒドロカンプト
テシンを出発物質として用いるが、酸化剤(b)を用い
ない場合、前記の液体反応媒体(a)は、好ましくは、
メタノール、エタノール、クロロホルム、ベンゼン、塩
化メチレン、ジオキサンまたは水のいずれか単独からな
るものではない。
前記(a)に記載の液体反応媒体の使用は、10−ヒド
ロキシ−または10−ヒドロキシ−11−アルコキシカンプ
トテシン生成物が沈殿し、それゆえ、実質的に単離され
るので、所望の生成物のさらなる反応が最小限に抑えら
れるか、あるいは排除される点で有利である。このよう
な媒体の使用によって、所望でない副生成物であるカン
プトテシンまたは11−アルコキシカンプトテシンの形成
が、最小限に抑えられるか、あるいは回避されうる。さ
らに、所望の生成物以外の化合物の過剰酸化による形成
が、こうして、反応後の媒体中で最小限に抑えられる
か、あるいは回避され、生成物の収率が非常に上昇す
る。
水および有機溶媒の混合物からなる液体反応媒体
(a)を用いて沈殿させることが好ましい。水および有
機溶媒の混合物からなる液体媒体(a)は、例えば、水
を、酢酸、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、あ
るいはメタノール、エタノールまたはイソプロパノール
などの低分子量アルコールによって例示される有機溶媒
と、形成した10−ヒドロキシカンプトテシンまたは10−
ヒドロキシ−11−アルコキシ類似体の少なくとも一部が
沈殿する液体組成物を形成する相対的な量で混合するこ
とによって得ればよい。
前記およびその他の場所での「低分子量のアルコー
ル」という用語によって、それを用いる温度で液体であ
るアルコール、好ましくはC1−C4アルコールを意味す
る。
反応媒体として用いた液体の好ましい組成物として
は、水および有機溶媒を含むような組成物が挙げられ
る。ここで、水の量は、液体の全容量に基づいて、約25
〜75容量%である。酢酸、アセトン、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、または低分子量アルコールなどの溶媒に対
する水の容量比が約1:1であることが特に好ましい。
好ましくは、生成物の混合物は、本発明の液体反応媒
体(a)に対して実質的に不溶性である。
液体媒体として水を酢酸と組み合わせて用いると、さ
らに利点が得られる。酢酸だけを用いる場合、10−アセ
トキシカンプトテシンまたはその10−アセトキシ−11−
アルコキシ類似体および10−ヒドロキシカンプトテシン
またはその10−ヒドロキシ−11−アルコキシ類似体の両
方が形成され、前者のアセトキシ化合物はかなりの量で
形成される。水を添加すると、反応後の溶媒中に見い出
されるこのようなアセトキシ化合物の量を最小限に抑え
るか、あるいは全く回避するので、所望により、これら
化合物を10−ヒドロキシカンプトテシンまたはその10−
ヒドロキシ−11−アルコキシ類似体の変換する独立した
加水分解工程を省略しうる。
前記の酸化剤(b)は、10−ヒドロキシ−またはその
10−ヒドロキシ−11−アルコキシカンプトテシン生成物
が、さらなる酸化によって、ほとんどまたは全く分解し
ないように充分穏やかである点で有利である。前記の酸
化剤(b)で特に好ましいのは、ヨードソベンゼンのエ
ステル、例えば、式PhI(OR7[式中、Phはフェニ
ル;各−CR7基のR7は同一または異なっていてもよく、
水素、−C(O)−R8または−SO2−R9;R8およびR9は比
置換または置換の炭化水素基;少なくとも1つの−OR7
基のR7は水素以外である]を有するエステルである。こ
のようなエステルの例は、ヨードソベンゼンをトリフル
オロ酢酸でエステル化することによって形成されるヨー
ドソベンゼン(ビス)トリフルオロアセテート、ヨード
ソベンゼンを酢酸でエステル化することによって形成さ
れるヨードソベンゼンジアセテート、およびヨードソベ
ンゼンをトルエンスルホン酸でエステル化することによ
って形成されるヒドロキシ(トシルオキシ)ヨードソベ
ンゼンである。これらのうちで最も好ましいのは、ヨー
ドソベンゼンアセテート(PhI(OC(O)CH3)であ
る。
前記(a)に記載の液体媒体を用いる場合には、前記
(b)に記載の酸化剤、特にヨードソベンゼンジアセテ
ートを用いることが好ましい。この組合せを用いること
によって、特に好ましい良好な結果が得られるからであ
る。
酸化剤の量は反応を起こすように選択すればよい。酸
化剤の量はテトラヒドロカンプトテシンまたはその11−
アルコキシ類似体に対して約2当量より多いことが好ま
しい。酸化剤の量はテトラヒドロカンプトテシンまたは
その11−アルコキシ類似体に対して約3当量であること
が最も好ましい。前記の酸化剤(b)を用いる場合に
は、N,N−ジメチルオルムアミド、アセトン、低分子量
アルコール、または、好ましくは酢酸などの液体媒体を
用いればよいが、前記(a)に記載の液体媒体が最も好
ましい。
テトラヒドロ出発物質は、液体媒体の重量な基準にし
て、好ましくは約2〜10重量%、特に約5〜10重量%で
装填される。前記の反応を実施するのに適当な圧力およ
び温度を選択すればよいが、大気圧および周囲温度が好
ましい。この反応は1気圧の空気の下で実施しうる。
また、本発明は、ここで調製される新規な10−ヒドロ
キシ−11−C1-6アルコキシカンプトテシン中間体に関す
る。これらの新規な中間体は、液体反応媒体中で11−C
1-6アルコキシ−1,2,6,7−テトラヒドロカンプトテシン
を酸化剤と、好ましくは前記の方法によって接触させる
工程からなる方法によって調製すればよい。
式(I)の化合物の調製 式(I)の化合物は、前記スキームIの総合的な方法
の第3工程の始めに調製される。この工程の10−ヒドロ
キシカンプトテシンまたは10−ヒドロキシ−11−アルコ
キシカンプトテシン出発物質は、好ましくは前記の酸化
方法によって得られる。しかしながら、その他の方法に
よって得られた出発物質を用いてもよい。例えば、10−
ヒドロキシカンプトテシンが天然産の化合物であり、カ
ンプトテシンと同じ植物中に見い出されるものであって
もよい。また、10−メトキシカンプトテシンがカンプト
テシンと同じ植物から単離されたものであって、臭化水
素と共に還流することによって、10−ヒドロキシカンプ
トテシンに変換してもよい。また、10−ヒドロキシカン
プトテシンは、前記の特開昭59−5188号の方法により、
カンプトテシンのピリジン環を還元した後、四酢酸鉛で
酸化することによって得ればよい。さらに、ラセミ体の
10−ヒドロキシカンプトテシンは、ワニ(Wani)ら[ジ
ャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.
Chem.),23巻,554頁(1980年)]の方法によって調製す
ればよい。
本発明は、式(I)の化合物の調製方法を提供する。
この方法では、出発物質は急速に反応を行い、実質的に
消費されうる。特に、本発明は、以下の構造: [式中、Rは水素; R1は−O−R2;−S−R3;または−N−(R4)(R5); R2、R3、R4およびR5は同一または異なり、水素;C1-6
アルキル;C2-6ヒドロキシアルキル;C1-6ジアルキルアミ
ノ−C2-6アルキル;C1-6アルキルアミノ−C2-6アルキル;
C2-6アミノアルキル;あるいは、非置換または置換の3
〜7員炭酸環;あるいは、R1が−N−(R4)(R5)の場
合、R4およびR5基は、それらが結合する窒素原子と一緒
になって、さらにヘテロ原子を含んでいてもよい置換ま
たは非置換のヘテロ環を形成していてもよい;および R6は水素;非置換または置換のC1-6脂肪族基;あるい
は、それが結合する酸素原子と共に、薬学的に許容され
るエステル基を形成する置換基である]を有する式(I
b)の化合物またはその薬学的に許容される鉛を調製す
る方法を提供する。この方法は、(i)10−ヒドロキシ
カンプトテシンまたは10−ヒドロキシ−11−C1-6アルコ
キシカンプトテシンを、以下の構造: CH2[−N−(R4)(R5)] (II) [式中、R4およびR5は式(I b)と同意義]を有する式
(II)の化合物と接触させることによって、式(I b)
の化合物またはその薬学的に許容される塩[ここで、R1
はアミン基−N−(R4)(R5)であり、R6は水素]を調
製し;そして、(ii)必要に応じて、(a)工程(i)
で調製した化合物のアミン基を−O−R2または−S−R3
に変換することによって、式(I b)の化合物またはそ
の薬学的に許容される塩[ここで、R1は−O−R2または
−S−R3]を調製し、および/または(b)工程(i)
で調製した化合物の10位のヒドロキシル基を基−OR
6[ここで、R6は、水素を除いて、式(Ib)と同意義]
に変換することによって、式(I b)の化合物またはそ
の薬学的に許容される塩[ここで、R6は水素以外であ
る]を調製することからなる。
本発明の前記方法の工程(ii)(a)において、R1
−O−R2または−S−R3である化合物は、例えば、前記
工程(i)で調製した化合物を、N,N−ジメチルホルム
アミドなどの不活性溶媒中で、式HO−R2の適当なアルコ
ールまたは式HS−R3のチオール[式中、R2およびR3は式
(Ib)と同意義]と共に加熱することによって調製すれ
ばよい。R1として−O−R2基または−S−R3基を有する
化合物を調製しようとする場合には、工程(i)におい
て、R1として−N(CH3基を有する化合物を調製す
ることが好ましい。工程(i)で調製した化合物が遊離
塩基である場合には、少量の強酸、例えば塩酸を、工程
(ii)(a)で添加すればよい。工程(ii)(a)は、
工程(i)同時に、あるいは引き続いて実施すればよ
い。例えば、工程、(i)の反応混合物に適当なアルコ
ールまたはチオールを含めることによって、これらの工
程を同時に実施し、R1が−O−R2または−S−R3で化合
物を調製してもよく、反応混合物に強酸を添加するか、
あるいはアミノ基が強酸塩の形態である。工程(ii)
(b)は工程(i)に引き続いて実施してもよい。
R6に関して、非置換または置換のC1-6脂肪族基の例と
しては、直鎖および分岐鎖の脂肪族基が挙げられ、好ま
しくは非置換または置換のC1-4アルキル基である。薬学
的に許容されるエステルの例としては、R6が非置換また
は置換の直鎖または分岐鎖のC1-6脂肪族カルボニル基、
好ましくは、非置換または置換のC1-4アルキルカルボニ
ル基であるものが挙げられる。
「炭素環」という用語によって、完全に飽和した、部
分的に飽和した、または完全に不飽和の環系を意味す
る。
式(I b)の好ましい化合物としては、R1がジメチル
アミノ、N−モルホリノ、N−メチルピペラジニル、
(4′−ピペリジン)N−ピペリジニル、シクロヘキシ
ルアミノ、N−メチルアニリノ、エトキシ、シクロプロ
ピルアミノ、N,N−ジメチルアミノエトキシ、N,N−ジメ
チルアミノエチルチオ、N,N−ジメチルアミノエチルア
ミノ、またはメチルアミノが挙げられる。特に好ましい
のは、式(I b)[式中、R1はジメチルアミノまたはN
−モノホリノ、特にジメチルアミノ]の化合物ならびに
その塩酸塩および酢酸塩である。
工程(i)における反応物の相対的な量は、前記の反
応を起こすように選択すればよい。好ましくは、式(I
I)の化合物を過剰量で、例えば、10−ヒドロキシ−ま
たは10−ヒドロキシ−11−アルコキシカンプトテシン出
発物質に対して、式(II)の化合物を1.2当量またはそ
れ以上で用いる。
式(II)の化合物を用いて前記の反応を行う際に用い
られる温度は、好ましくは0℃溶媒の還流温度との間で
あり、最も好ましくは周囲温度である。周囲温度を用い
ると、例えば、遊離塩基の形態や、酢酸を溶媒として用
いた場合に得られる酢酸塩の形態のものなどの比較的安
定でない式(I b)の化合物の熱分解が最小限に抑えら
れる。大気圧が好ましい。この反応は1気圧の空気下で
実施しうる。
式(I b)の化合物を調製する本発明の方法は、酢酸
などの溶媒中で実施すればよい。10−ヒドロキシ−また
は10−ヒドロキシ−11−アルコキシ出発物質は、溶媒の
重量を基準にして、好ましくは約4〜10重量%で装填さ
れる。
本発明の方法の好ましい具体例は、特に工程(i)に
おいて、アセトニトリルまたは低分子量アルコールから
なる溶媒から選択される溶媒の使用を含む。アセトニト
リルまたは低分子量アルコール溶媒は、1種またはそれ
以上の他の有機液体と混合してもよい。アセトニトリル
を溶媒として用いる場合には、例えば、単独で用いる
が、あるいは低分子量アルコールまたは塩化メチレンな
どの不活性な塩素化炭化水素と混合して用いてもよい。
低分子量アルコールを溶媒として用いる場合には、例え
ば、単独で用いるか、あるいは不活性な塩素化炭化水素
と混合して用いてもよい。
低分子量アルコールと不活性な塩素化炭化水素の混合
物を溶媒として用いることが好ましい。特に好ましいの
は、1−プロパノールなどの低分子量アルコールと塩化
メチレンの混合物を、最も好ましくは約10容量の塩化メ
チレンに対して、約5容量部のアルコールの割合で用い
ることである。
式(I b)の化合物を調製する際に好ましい溶媒系を
用いると、酢酸などの溶媒を用いる場合に比べて、例え
ば、酸を用いずに反応を行いうるので、塩を交換するこ
となく、酸の塩を直接単離することができ、回収された
生成物の収率が、例えば、出発物質のより完全な消費に
よって上昇しうるという点で有利である。所定の塩を得
ることが望ましい場合には、適当な酸を、単独で、ある
いは溶液として、直接添加してもよい。さらに、前記の
好ましい溶媒性を用いることによって、例えば、前記の
酸化工程で形成される不純物のカンプトテシンを母液中
に除去し、単離された生成物の収率を上昇させうる。
式(I)の化合物を下記の再結晶法で用いてもよい。
式(I b)の化合物は、R2、R3、R4およびR5がヒドロキ
シエチル基である式(I)の化合物を含まない。後者の
化合物は、欧州特許第0 321 122号(出典を示すことに
よって、明細書の一部とする)の方法によって得ればよ
い。
式(I)の化合物のE環には、不斉炭素原子、すなわ
ち20番の炭素原子が存在するので、光学的異性体の存在
することが認められる。S異性体が好ましい異性体であ
るが、R異性体やラセミ混合物(ラセミ化合物)も式
(I)の化合物の範囲内に含まれる。
薬学的に許容される塩およびそれらの調製方法は、当
業者が選択すればよい。式(I)の化合物の薬学的に許
容される好ましい塩としては、酢酸塩、メタンスルホン
酸塩、および特に塩酸塩、例えば、一塩酸塩および二塩
酸塩が挙げられる。二塩酸塩は、過剰の塩酸を添加する
ことによって形成すればよく、同様に、R1基の窒素だけ
でなく、B環のキノリン窒素のプロトン化に由来する。
薬学的に許容される塩の例としては、四級アンモニウム
塩が挙げられ、例えば、前記方法の工程(i)で得られ
た化合物をアルキル化剤で処理することによって得れば
よい。好ましいこのような塩は、9位の置換値が−CH2
−N(CH33 +である式(I)の化合物である。式
(I)の化合物の四級塩の薬学的に許容されるアニオン
の例としては、メタンスルホン酸イオンおよび塩化物イ
オンが挙げられる。
また、本発明は、RがC1-6アルコキシである式(I)
の新規な化合物に関する。
水溶性のカンプトテシン類似体の精製および単離 例えば、前記のように得られた式(I)の化合物また
はその薬学的に許容される塩は、カラムクロマトグラフ
ィーおよび連結乾燥やストリッピングなどの方法によっ
て精製して単離すればよい。しかしながら、好ましく
は、以下の式(I): [式中、Rは水素; R1は−O−R2;−S−R3;または−N−(R4)(R5); R2、R3、R4およびR5は同一または異なり、水素;C1-6
アルキル;C2-6ヒドロキシアルキル;C1-6ジアルキルアミ
ノ−C2-6アルキル;C1-6アルキルアミノ−C2-6アルキル;
C2-6アミノアルキル;あるいは、非置換または置換の3
〜7員炭酸環;あるいは、R1が−N−(R4)(R5)の場
合、R4およびR5基は、それらが結合する窒素原子と一緒
になって、さらにヘテロ原子を含んでいてもよい置換ま
たは非置換のヘテロ環を形成していてもよい;および R6は水素;非置換または置換のC1-6脂肪族基;あるい
は、それが結合する酸素原子と共に、薬学的に許容され
るエステル基を形成する置換基である]の構造を有する
化合物またはその薬学的に許容される塩は、 (a)前記化合物の溶媒である第1の液体を、前記化合
物の少なくとも一部が溶解して、溶液またはスラリーの
いずれか形成する量で添加し; (b)工程(a)に続いて、工程(a)で得られた溶液
またはスラリーに、そこに溶解した化合物の再結晶を容
易にする第2の液体を添加して、前記化合物を再結晶
し;そして、 (c)式(I)の化合物またはその塩を濾過することに
よって採取する工程からなる方法によって精製して単離
される。
本発明の方法の工程(a)〜(c)は、好ましくは、
式(I)の化合物またはその塩の不安定性を実質的に回
避する温度で実施される。
本発明の精製方法によれば、例えば、クロマトグラフ
ィーによる精製に比べて、コストおよび労力の両方が節
約できる。しかも、本発明の方法によって得られた精製
物は、クロマトグラフィーによって得られたものより純
度が高い。濾過によって生成物を単離すれば、例えば、
凍結乾燥に比べて、時間および労力が節約され、生成物
は凍結乾燥した生成物より取り扱いが容易である。さら
に、生成物の塩含有量、例えば塩化物含有量は、本発明
の方法の間に調節しうる。粗製生成物の塩化物含有量
は、例えば、一塩酸塩に対する論理値の100%以下〜200
%以上まで様々な値を取り、ほぼ一塩酸塩の値の調節し
うる。
工程(a)で用いる溶媒は、式(I)の化合物または
その薬学的に許容される塩の少なくとも一部を充分な量
で溶解し、溶液またはスラリーを形成するいかなる溶媒
であってもよい。好ましくは、溶媒の性質および量は、
実質的に完全な溶解を与えるように選択される。工程
(a)の間に、穏やかな加熱、好ましくは前記化合物の
不安定性を回避する温度、例えば、約40℃以下の温度で
の加熱を用いてもよい。室温での溶解が最も好ましい。
精製されるべき化合物1容量あたり、約3〜15容量の溶
媒を用いることが好ましい。
水は、工程(a)の好ましい溶媒であるが、有機溶
媒、または水と混和性有機溶媒との混合物を用いてもよ
い。希塩酸を用いてもよい。
濾過は、好ましくは、存在する望ましくない不溶性物
質を除去するために、工程(a)に引き続いて実施され
る。濾過は当業者に公知の方法によって実施すればよ
い。工程(a)で得られた溶液またはスラリー、あるい
はその濾液は、濾過工程を工程(a)に引き続いて実施
する場合には、好ましくは、例えば真空を用いて濃縮さ
れる。室温での濃縮が好ましい。
工程(b)では、前記の溶液またはスラリーの再結晶
を容易にする液体が添加される。この工程の間、温度を
40℃以下に、最も好ましくは室温に維持することが好ま
しい。工程(b)で添加される液体の好ましい量は、精
製されるべき化合物1容量あたり、約15〜60容量の液体
である。工程(b)で添加されるべき液体の例として
は、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノールまたは2−プロパノールなどの低
級アルコール、あるいはテトラヒドロフランが挙げられ
るが、1−プロパノールまたはアセトンが好ましい。工
程(a)で溶媒を添加した後、工程(b)でさらに液体
を添加すると、例えば、これらの液体を同時に添加した
場合に比べて、利点がある。工程(a)における溶解
が、より急速に、かつ、より完全に達成され、不溶性の
不純物を除去する濾過工程の使用を可能にする。さら
に、引き続く添加によって工程(a)の溶解が向上する
ので、溶解工程を比較的低温で実施することが可能にな
り、それゆえ、精製されるべき化合物の分解が最小限に
抑えられるか、あるいは回避される。
再結晶された混合物は、好ましくは撹拌し、および/
または冷却し、生成物の化合物を充分に沈殿させ、次い
で、この生成物を濾過によって採取する。この生成物
は、例えば、真空下で、および/または、加熱しなが
ら、乾燥させてもよい。
式(I)の水溶性カンプトテシン類似体またはその塩
は、それを必要とする動物における、このような類似体
に対して感受性を有する腫瘍細胞の増殖を阻害するのに
効果的な量で、このような阻害が可能である薬剤組成物
の形で用いればよい。式(I)の細胞毒性化合物は、精
製トポイソメラーゼIの有効な阻害剤である。前記の薬
剤組成物は、腫瘍細胞の増殖を阻害するのに効果的な量
の式(I)の化合物またはその塩と、不活性な薬学的に
許容される担体または希釈剤とを含有しうる。
式(I)の化合物またはその塩は、治療に有効な量の
前記化合物(「活性成分」)を標準的な薬学的担体また
は希釈剤と従来の手順に従って組み合わせることによっ
て、従来の投与形態で投与される。これらの手順には、
上記の成分を適応に混合し、造粒し、圧縮または溶解し
て所望の組成物とすることが含まれうる。前記の薬剤組
成物は、非経口投与または経口投与に適した投与単位形
態で調製すればよい。
用いる薬学的担体は、例えば、固体または液体のいず
れであってもよい。固体担体の例としては、ラクトー
ス、白土、スクロース、タルク、ゼロチン、寒天、ペク
チン、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸などが挙げられる。液体担体の例としては、落
花生油、オリーブ油、水などが挙げられる。同様に、担
体または希釈剤は、当該分野で公知の時間遅延物質を含
んでいてもよく、例えば、グリセリルモノステアレート
またはグリセリルジステアレートの単独、またはワック
ス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、メチルメタクリレートなどとの組合せが挙げら
れる。
多種多様の薬剤形態が用いうる。それゆえ、固体担体
を用いれば、前記の製剤は、錠剤にしたり、粉末やペレ
ットの形態でハードゼルチンカプセルに入れたり、トロ
ーチ剤(trocheまたはlozenge)の形態とすることがで
きる。固体担体の量は、広い範囲で様々な値を取りうる
が、好ましくは約25mg〜約1gである。液体担体を用いれ
ば、前記の製剤は、シロップ剤、乳剤、ソフトゼラチン
カプセル剤、アンプルやバイアルに入った無菌の注射液
または懸濁剤、あるいは非水溶液の液体懸濁剤の形態で
ありうる。
安定な水溶性の投与形態を得るためには、式(I)の
化合物の薬学的に許容される塩を、有機酸または無機酸
の水溶液、例えば、コハク酸、または好ましくはクエン
酸の0.3M溶液などに溶解する。可溶性塩の形態が利用で
きない場合には、式(I)の化合物を適当な共溶媒また
はその組合せに溶解する。このような適当な共溶媒の例
としては、全容量の0〜60%の範囲内の濃度のアルコー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール30
0、ポリソルベート80、グリセリンなどを挙げられる
が、それらに限定されない。
前記の組成物は、水や等張性食塩水またはデキストロ
ース溶液などの適当な水性賦形剤中における塩形態の活
性成分の溶液の形態であってもよい。9位に塩基性側鎖
を有しない式(I)の化合物については、E環ラクトン
のアルカリ加水分解によって形成したカルボキシレート
のアルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩が可溶性塩を
与える。
本発明の組成物に用いた式(I)の化合物の実際に好
ましい投与量は、用いる特定の複合体、処方した特定の
組成物、投与の方法、および治療される特定の部位、宿
主および疾患によって、様々な値を取りうる。所定の症
状に対する最適な投与量は、従来の投与量決定試験を用
いて確かめればよい。
式(I)の化合物を非経口投与する場合、一般的に用
いられる投与量レベルは、1〜5日間にわたって、1日
に体表面積1m2あたり、約20mgの期待量まである。しか
しながら、投与量は、実際には、もっと多くしてもよ
い。4回の治療過程において、ほぼ第4週目ごとに投与
を繰り返すことが好ましい。経口投与の場合、一般的に
用いられる投与量レベルは、1〜5日間にわたって、1
日に体表面積1m2あたり、約20mgの期待量までであり、
治療過程は適当な間隔を置いて繰り返される。しかしな
がら、投与量は、実際には、もっと多くしてもよい。
式(I)の化合物またはその塩に対して感受性を有す
る動物の腫瘍細胞の増殖を阻害する方法は、該腫瘍細胞
に苦しむ宿主動物に、腫瘍の増殖を阻害するのに効果的
な量の該化合物を投与することからなる。治療過程の間
に、活性成分は、1〜5日間にわたって、1日に体表面
積1m2あたり、約20mgを一般的に期待上限とする量で、
毎日、非経口または経口的に投与すればよく、治療過程
は、前記のように、適当な間隔を置いて繰り返される。
投与量は、実際には、もっと多くしてもよい。
以下の実施例は本発明の単なる例示であって、その範
囲をいかようにも限定するものとして解釈すべきではな
い。
実施例1 カンプトテシン(中国産の材料)の精製 31.1グラムの(20S)カンプトテシンを、約155℃で、
620mlのN,N−ジメチルホルムアミドに、激しく撹拌しな
がら溶解した。この溶液を徐々に室温に冷却した。結晶
化が完了するまで撹拌した後、この懸濁液を濾過して、
薄黄色の固形物を得た。HPLCで分析すると、約98%のカ
ンプトテシンと、カンプトテシンより保持時間が長い2
種類の少量の不純物(各々、約1%)が明らかになっ
た。この試料をメタノールで洗浄し、風乾した。乾燥品
の回収量は24.9gであった。m.p.263−265℃(分析によ
り補正して91%)。
実施例2 カンプトテシン(中国産の材料)の再結晶 301グラムの粗製カンプトテシンを、3000mlのN,N−ジ
メチルホルムアミドに、撹拌しながら懸濁した。この混
合物を約100℃で約14時間撹拌し、そして撹拌しなが
ら、徐々に室温に冷却した。適当な方法によって固形物
を集め、メタノールで洗浄した。250gの一定重量まで乾
燥させた後、生成物を、100℃で、2500ml(10容量v/w)
のN,N−ジメチルホルムアミドを用いて、12時間以上か
けてスラリーにした。この懸濁液を、撹拌しながら、徐
々に室温に冷却した。生成物を採取し、メタノールで洗
浄し、236gの一定重量まで乾燥させた(分析により補正
した全回収率86%)。m.p.263−265℃。
実施例3 カンプトテシン(インド産の材料)の再結晶 291グラムの(20S)カンプトテシンを、10.2リットル
の酢酸と共に撹拌しながら、加熱還流することによって
溶解した。約10重量%の活性炭(29グラム)を添加し、
熱懸濁液をセライトで濾過した。得たれた混合物を蒸留
操作によって約5.8リットルの容量まで濃縮した。撹拌
しながら、室温まで冷却した後、固形の生成物を採取
し、メタノールで洗浄し、一定重量まで乾燥させた。23
0グラムの物質を回収した。試料をHPLCによって分析す
ると、カンプトテシン含有量は98重量%であった。
前記のように精製した(20S)カンプトテシンの試料
の一部(23.4g)を、234mlのN,N−ジメチルホルムアミ
ドと共に、100℃で約24時間撹拌した。この懸濁液を、
撹拌しながら、室温まで冷却し、固形のカンプトテシン
を濾過によって採取した。メタノールで洗浄し、一定重
量まで乾燥させた後、生成物をHPLCによって分析する
と、カンプトテシンは99%以上であった。
実施例4 カンプトテシン(中国産の材料)の再結晶 1500gの(20S)カンプトテシン中国産試料を、15.0リ
ットルのN,N−ジメチルホルムアミドと共に、100℃で24
時間撹拌した。このスラリーを、24時間わたって撹拌し
ながら、室温に冷却し、濾過し、2×7.5リットルのメ
タノールで洗浄して、薄黄色の固形物を得た。この固形
移を真空下で乾燥させた。1277gの物質を回収した。
前記の手順から得た1277gの(20S)カンプトテシン
を、12.8リットルのN,N−ジメチルホルムアミドと共
に、100℃で24時間撹拌した。このスラリーを、24時間
にわたって撹拌しながら、室温に冷却し、濾過し、2×
6.4リットルのメタノールで洗浄した。淡黄色の固形物
を真空下で乾燥させた。1197gの物質を回収した。この
生成物をHPLCによって分析すると、標準的な物質試料に
対して、カンプトテシン含有量は99重量%以上であっ
た。
実施例5 10−ヒドロキシカンプトテシンの調製 (a)テトラヒドロカンプトテシンの調製 5ガロン(約18.9リットル)のステンレス鋼製の撹拌
した高圧オートクレーブに、氷酢酸中に1000グラムのカ
ンプトテシンを含有するスラリーを充填した。氷酢酸で
スラリーにした炭素上の5%白金(5%Pt/C)500グラ
ムを反応器に添加したので、合計約10リットル(カンプ
トテシンに対して10容量v/w)の酢酸が反応に用いられ
た。75mlのジメチルスルホキシドを添加し、反応器を密
閉した。窒素でパージした後、撹拌反応器に水素を約70
psiの圧力まで充填した。次の還元を通じて、水素の圧
力をほぼこの圧力に維持した。反応器を徐々に約65℃の
温度に加熱し、水素の消費を注意深くモニターした。約
6時間後、水素の消費が実質的に止まったが、生成物の
収量に減少が見られることなく、反応を最低24時間完全
に継続させることができた。この反応物を約30℃に冷却
し、通気して大気圧に戻し、反応器から取り出した。反
応器は約11リットルの氷酢酸で洗浄した。懸濁した触媒
を除去するために、全量の酢酸を濾過し、合わせた分を
HPLCによって分析して、テトラヒドロカンプトテシンの
含有量を求めた(約874g、収率89%)。分析が完了した
後、酢酸溶液中の生成物を記載どおりに直線酸化した。
(b)10−ヒドロキシカンプトテシンの調製 前記のテトラヒドロカンプトテシンの酢酸溶液の約半
分(約398g、1.13モルのテトラヒドロカンプトテシンを
含む約10.4リットルの溶液分)を、22リットルの撹拌し
たガラス製容器に充填した。この溶液を、その最初の容
量(4リットル)の約40まで蒸留することによって濃縮
した。この溶液を等量の蒸留水で希釈し、約20℃で撹拌
した。大量の白色沈殿物を含む懸濁液が得られた。728g
(2.0当量)のヨードベンゼンジアセテートを迅速に添
加しながら、この懸濁液を急速に撹拌した。約35℃まで
のわずかな発熱が見られた。さらに400g(1.1当量)の
ヨードベンゼンジアセテートを、ほぼ等量で3回にわけ
て1時間おきに添加した。添加が完了した後、この懸濁
液を約14時間撹拌した。この懸濁液を蒸留し、合計6リ
ットルの酢酸:水(1:1)を、最初の蒸留分がほぼ一定
の容量を維持するように、数回にわけて添加した。約12
リットルの溶媒を採取した後、蒸留を停止し、懸濁液を
室温で約16時間撹拌した。生成物を採取して、メタノー
ルで洗浄した。生成物を398gの一定重量まで乾燥させた
(分析した含有量により補正した収率88%)。生成物
(m.p.267−268℃)は、約1%のカンプトテシンを含ん
でいた。
実施例6 10−ヒドロキシカンプトテシンの調製 1720mlの水を、1720mlの酢酸中における172グラムの
(20S)テトラヒドロカンプトテシンの溶液に徐々に添
加した。添加が終了すると、撹拌するのが困難である濃
厚なクリーム色のスラリーが得られた。
314グラム(2.0当量)のヨードベンゼンジアセテート
を、急速に撹拌しながら、約6分間にわたって添加し
た。沈殿物のほとんどすべてが溶解したので、スラリー
は暗緑色に変化した。数分間すると、さらに沈殿物が形
成されるので、スラリーの色は黄色になった。温度は約
36℃に上昇した。室温で1時間撹拌し続けた。この時、
さらに79グラム(0.5当量)のヨードベンゼンジアセテ
ートを1分間にわたって添加した。このスラリーをさら
に(1)時間撹拌したが、顕著な発熱は見られなかっ
た。この時、絶えず撹拌しながら、さらに63グラム(0.
4当量)のヨードベンゼンジアセテートを添加した。さ
らに1.5時間後、合計3.0当量の酸化剤を添加するため
に、16グラム(0.1当量)のヨードベンゼンジアセテー
トを添加した。
このスラリーを室温で18時間撹拌した。次いで、この
混合物を加熱して、大気圧下で溶媒を蒸留した。合計51
60mlの酢酸:水(1:1)溶液を定期的に添加して、蒸留
の大部分を通じて、容量をほぼ一定に維持した。最後
に、このスラリーを、約1720mlの最終容量まで濃縮し
た。除去した最初の蒸留分は濁っており、採取すると直
ちに二相に分離した。蒸留分の重い相は、ほとんどヨー
ドベンゼンから構成されていた。蒸留を止め、黄色のス
ラリーを室温で撹拌し、24時間にわたって冷却した。固
形物を濾過によって採取し、860ml分のメタノールで2
回すすいだ後、メタノールを濾過によって除去した。採
取した固形物を真空下で乾燥させた。乾燥後、171gの生
成物を得た(標準的な物質試料に対し、HPLC分析によっ
て測定した生成物の純度により補正した単離収率91
%)。単離された生成物は、約1%のカンプトテシンを
副生成物として含んでいた。
実施例7 (20S)9−N,N−ジメチルアミノメチル−10−ヒドロキ
シカンプトテシン塩酸縁の調製 22リットルのフラスコに、428gの10−ヒドロキシカン
プトテシンを装填した。4280mlの塩化メチレンおよび21
40mlの1−プロパノールを添加した後、撹拌した懸濁液
に、約5分間にわたって添加した259gのビス(ジメチル
アミノ)メタンを装填した。HPLCによって出発物質の存
在を定期的にモニターしながら、この懸濁液を撹拌し
た。5時間後、残留する出発物質は検出されなかった
(0.1%以下)。約6時間の反応時間後、2140mlの1−
プロパノール中における514gの濃塩酸水溶液を約2時間
にわたって注意深く添加した。約16時間撹拌し続けた。
生成物を濾過によって採取し、塩化メチレンで洗浄し
た。生成物を一定重量まで乾燥させて、415g(収率91
%)の表題化合物を得た。
実施例8 (20S)9−N,N−ジメチルアミノメチル−10−ヒドロキ
シカンプトテシン酢酸塩の調製 2.60モルの(20S)10−ヒドロキシカンプトテシン
を、15.45mlの酢酸中における6.08モルのビス(ジメチ
ルアミノ)メタンと合わせる。反応後、表題化合物を単
離する。
実施例9 (20S)9−モルホリノメチル−10−ヒドロキシカンプ
トテシン酢酸塩の調製 ビス(ジメチルアミノ)メタンをビス(N−モルホリ
ノ)メタンで置き換えることにより、実施例8の方法に
よって、表題化合物を調製する。
実施例10 (20S)9−N−メチルピペラジニルメチル−10−ヒド
ロキシカンプトテシン酢酸塩の調製 ビス(ジメチルアミノ)メタンをビス(N−メチルピ
ペラジニル)メタンで置き換えることにより、実施例8
の方法によって、表題化合物を調製する。
実施例11 (20S)9−(4′−ピペリジノピペリジニル)−メチ
ル−10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩の調製 ビス(ジメチルアミノ)メタンをビス(4′−ピペリ
ジノピペラジニル)メタンで置き換えることにより、実
施例8の方法によって、表題化合物を調製する。
E 実施例12 (20S)9−トリメチルアンモニウムメチル−10−ヒド
ロキシカンプトテシンメタンスルホン酸塩の調製 実施例8で調製された、65mgの9−N,N−ジメチルア
ミノメチル−10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩を、
約7mlのCH2Cl2に溶解して濾過する。濾液をメタンスル
ホン酸メチル(1ml)と合わせ、冷却し、アルゴン気流
下で拭分的に濃縮する。4時間後、溶媒を半分の容量に
濃縮して冷却する。沈殿物を濾過し、水(10ml)に溶解
し、酢酸メチル(3×10ml)、次いで、石油エーテル
(10ml)で洗浄し、凍結乾燥させて、表題化合物を得
る。
実施例13 (20S)9−シクロプロピルアンモニウムメチル−10−
ヒドロキシカンプトテシン塩酸塩の調製 ビス(ジメチルアミノ)メタンをビス(シクロプロピ
ルアミノ)メタンで置き換えることにより、実施例8の
方法に従って、9−シクロプロピルアミノメチル−10−
ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩を調製する。0.1N HCl
と共に摩砕することによって、この酢酸塩を表題の塩酸
塩に変換する。
実施例14 (20S)9−エトキシメチル−10−ヒドロキシイーの調
製 実施例7で調製した(20S)9−N,N−ジメチルアミノ
メチル−10−ヒドロキシカンプトテシン塩酸塩を95%エ
タノールと共に還流することによって、表題化合物を調
製する。
実施例15 (20S)9−(N−メチルアニリノメチル)−10−ヒド
ロキシカンプトテシンの調製 ビス(ジメチルアミノ)メタンをビス(N−メチルア
ニリノ)メタンで置き換え、実施例8の方法に従って、
表題化合物を調製する。
実施例16 (20S)9−シクロヘキシルアミノメチル−10−ヒドロ
キシカンプトテシン塩酸塩の調製 ビス(ジメチルアミノ)メタンをビス(シクロヘキシ
ルアミノ)メタンで置き換えることにより、実施例7の
方法に従って、表題化合物を調製する。
実施例17 (20S)9−N,N−ジメチルアミノエチルチオメチル−10
−ヒドロキシカンプトテシン塩酸塩の調製 実施例7で調製した(20S)9−N,N−ジメチルアミノ
メチル−10−ヒドロキシカンプトテシン塩酸塩(100m
g)および2−ジメチルアミノエタンチオール(131ml)
の混合物を、アルゴン下、85℃で、5時間加熱する。不
溶性の固形物(過剰のチオール)を濾過によって除去
し、濾液を真空中で濃縮し、油状の残留物とする。これ
は、逆相MPLCを用いて精製する。水中における5%およ
び10%メタノールを用いて、生成物を溶出し、表題化合
物を黄色の固形物として得る。
実施例18 (20S)9−N,N−ジメチルアミノエチルオキシメチル−
10−ヒドロキシカンプトテシン塩酸塩の調製 3滴の3N HClを含む2−ジメチルアミノエタノール
(4ml)中における、実施例7の第1反応工程の間に調
製した(20S)9−N,N−ジメチルアミノメチル−10−ヒ
ドロキシカンプトテシン遊離塩基(100mg)の混合物
を、アルゴン下、80℃で、24時間加熱する。半固形の反
応混合物を水(5ml)およびイソプロパノール(10ml)
で処理し、撹拌し、濾過して、表題化合物を得る。
実施例19 (20S)9−N,N−ジメチルアミノエチルアミノメチル−
10−ヒドロキシカンプトテシン二塩酸塩の調製 ビス(ジメチルアミノ)メタンをビス(ジメチルアミ
ノエチルアミノ)メタンで置き換えることにより、実施
例8の方法に従って、(20S)9−N,N−ジメチルアミノ
メチル−10−ヒドロキシカンプトテシン酢酸塩を調製す
る。得られた酢酸塩を、3N HCl(3ml)を含む水(10m
l)およびイソプロパノール(10ml)で処理する。沈殿
した固形物を集め、イソプロノールで洗浄し、乾燥させ
て、表題化合物を得る。
実施例20 (20R,S)9−N,N−ジメチルアミノエチル−10−ヒドロ
キシカンプトテシン塩酸塩の調製 出発物質が、ワニ(Wani)ら[ジャーナル・オブ・メ
ディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.),23巻,554頁
(1980年)]の方法に従って調製したラセミ状態の10−
ヒドロキシカンプトテシンであること以外は、実施例8
のように表題化合物を調製する。ラセミ状態の10−ヒド
ロキシカンプトテシンは、以下の手順に従って、(20
S)10−ヒドロキシカンプトテシンから調製することも
できる。
(a)10−ヒドロキシ−20−クロロ−20−des−ヒドロ
キシカンプトテシンの調製 7.8gの10−ヒドロキシカンプトテシンを、室温で、78
0mlの塩化メチレンに懸濁した。16mlのピリジンを添加
した後、22mlの塩化チオニルを添加した。この混合物を
1気圧の窒素慕で撹拌した。固形物が急速に溶解して、
透明な鮮奇異落の溶液が得られたが、これは約15時間経
過すると褐色に変化した。この溶液を0℃に冷却し、78
0mlの4N塩酸水溶液を注意深く添加して、暗赤色のスラ
リーを得た。約2.5時間かけて室温に加温した後、固形
の生成物を濾過によって採取し、水で洗浄し、風乾し
て、6.57gの黄色固形物を得た。m.p.215−218(分
解)。反応母液から沈殿させることによって、1.2gの第
2収穫物を単離した。
(b)10−ヒドロキシ−20−des−ヒドロキシカンプト
テシンの調製 前記反応(a)で得られた6.03gの生成物を、5.15gの
活性化亜鉛末と共に、300mlの氷酢酸中に懸濁した。得
られた濃厚な懸濁液を室温で激しく撹拌した。約24時間
後、6mlの4N塩酸水溶液を添加し、数時間撹拌し続け
た。黄橙色のスラリーを1200mlのメタノール:塩化メチ
レン(1:1(v/v))で希釈して、若干の亜鉛粒子が懸濁
した透明な褐色の溶液を得た。この溶液をセライトで濾
過し、真空下で濃縮して、暗褐色の固形物を得た。固形
の生成物を水で徹底的に洗浄し、濾過によって単離し、
5.36gの一定重量まで風乾した。m.p.292℃(分解)。
(c)(20R,S)10−ヒドロキシカンプトテシンの調製 前記手順(b)で得られた2.51gの生成物を、25mlの
N,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、1.6mlの40%ジメ
チルアミン水溶液を添加して、非常に暗色の溶液を得
た。この溶液中に空気を泡立たせながら、この混合物を
周囲温度で撹拌した。5.5時間後、この反応物を75mlの
水で希釈して、黄褐色の沈殿物を得た。固形の生成物を
濾過によって採取し、水で洗浄し、1.97gの一定重量ま
で風乾した。この物質を用いて、実施例8に記載したラ
セミ状態の表題化合物を調製した。
実施例21 (20S)9−N,N−ジメチルアミノメチル−10−ヒドロキ
シカンプトテシン二塩酸塩の調製 実施例8のように調製した9−N,N−ジメチルアミノ
メチル−10−ヒドロカンプトテシン酢酸塩(0.389g)を
0.4N塩酸(6ml)に溶解し、凍結乾燥させて、真空下で4
0時間ポンプで引いて、表題化合物を得る。
実施例22 (20S)9−N,N−ジメルアミノメチル−10−ヒドロキシ
カンプトテシン塩酸塩の再結晶 表題化合物の塩酸塩101グラム(84.0gの遊離塩基を含
む)を、1000mlの脱イオン水と共に、周囲温度で撹拌す
ることによって溶解した。得られた薄いスラリーをセラ
イトのパッドで濾過した。さらに500mlの水を用いて、
濾過物を洗浄し、透明な液を合わせた。これらの液を減
圧下で蒸留することによって、約1/2量まで濃縮した。
濃厚な黄色のスラリーが得られた。3000mlのアセトンを
添加することによって、このスラリーを、撹拌しなが
ら、徐々に希釈した。淡黄色の懸濁液を周囲温度で合計
16時間撹拌した。固形の生成物を濾過によって採取し、
真空下で一定重量まで乾燥させた。86.8gの生成物(遊
離塩基の含有量により補正した収率91%)m.p.229−230
℃を得た。
実施例23 (20S)9−N,N−ジメチルアミノメチル−10−ヒドロキ
シカンプトテシン塩酸塩の再結晶 124グラムの表題化合物(90グラムの遊離塩基を含
む)を、周囲温度で、1240mlの脱イオン水と共に撹拌し
た。得られた薄いスラリーをセライトで濾過した。濾過
物を水で洗浄した後、合わせた水層を1/2容量に濃縮
し、次いで、1860ml(15容量v/w)の1−プロノールで
希釈した。この溶液を、さらに少しずつ添加した3720ml
(30容量v/w)の1−プロパノールと共沸させながら、
真空蒸留によって濃縮した。約1860ml(15容量v/w)の
最終容量まで蒸留を続けた。この懸濁液を周囲温度で数
時間撹拌して、結晶化を完了させた。固形の生成物を集
め、一定重量まで乾燥させた。得られた生成物の重量
は、113g(遊離塩基の含有量により補正した回収率92
%)であった。m.p.229−230℃。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウッド,ジェフリー・リー アメリカ合衆国ペンシルベニア州19422、 ブルー・ベル、ウィンチェスター・ドラ イブ 1640番 (72)発明者 マストロコーラ,アントニエッタ・ロー ズ アメリカ合衆国ペンシルベニア州19004、 バラ・シンウィド、オット・ロード536 番 (72)発明者 メリンジャー,マーク アメリカ合衆国ペンシルベニア州18969、 テルフォード、ウエスト・ブロード・ス トリート 262番 (72)発明者 バーク,パトリック・リー アメリカ合衆国ニュージャージー州 07728、フリーホールド、ジャニパー・ ドライブ104番 (56)参考文献 特開 平1−186893(JP,A) 特開 昭59−5188(JP,A) 特開 昭50−151861(JP,A) 小方芳郎 編著「有機化合物の酸化と 還元」(昭38−11−1)、南江堂 p. 550〜551 化学大辞典編集委員会編「化学大辞典 3」(昭38−9−15)共立出版「酸化 剤」の項 小方芳郎 編著「有機化合物の酸化と 還元」(昭38−11−1)南江堂p.342 〜349 化学大辞典編集委員会編「化学大辞典 3」(昭38−9−15)共立出版「再結 晶」の項 Journal of Modici nal chemistry,Vol. 29,No.8,p.1553〜1555(1986) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 491/22 CA(STN)

Claims (52)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カンプトテシン_およびその不純物を含有
    する混合物を、カンプトテシン_の1,2,6,7−テトラヒ
    ドロ類似体への水素化を遅延させ得る不純物だけでな
    く、該カンプトテシン_以外のアルカロイドを該混合物
    から分離し得る溶媒と接触させ、該カンプトテシン_の
    少なくとも一部、または該不純物、あるいは両方を溶解
    する第1工程;および それから該カンプトテシン_を分離する第2工程からな
    るカンプトテシン_を精製する方法。
  2. 【請求項2】第2工程で分離したカンプトテシン_が、
    カンプトテシン_の1,2,6,7−テトラヒドロ類似体への
    水素化を遅延させる不純物を実質的に含まない請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】前記溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミ
    ド、N−メチルピロリドン、酢酸、トリフルオロ酢酸、
    ジメチルスルホキシド、酢酸とジメチルスルホキシドの
    混合物、エタノールとジメチルスルホキシドの混合物、
    または酢酸と塩酸の混合物である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】天然産のカンプトテシンが前記第1工程で
    用いられる請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】前記カンプトテシンがノタポディテス・ホ
    エチダ(Nothapodytes foetida)種の植物によって産生
    されたものであり、前記第1工程で用いる溶媒が酢酸で
    ある請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】前記カンプトテシンが、酢酸中での精製に
    続いて、さらに、N,N−ジメチルホルムアミド中に少な
    くとも部分的に溶解し、そこから分離される請求項5記
    載の方法。
  7. 【請求項7】不純物を吸収する物質が添加される請求項
    5記載の方法。
  8. 【請求項8】不純物を吸収するように添加される前記物
    質が脱色炭である請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】前記カンプトテシンがカンプトテカ・アキ
    ュミナタ(Camptotheca accuminata)種の樹木によって
    産生されたものであり、前記第1工程で用いる溶媒がN,
    N−ジメチルホルムアミドである請求項4記載の方法。
  10. 【請求項10】カンプトテシン_を、水素化触媒毒から
    選択される水素化触媒調節剤の存在下で、水素および水
    素化触媒と接触させる工程からなる、カンプトテシン_
    を水素化して、_1,2,6,7−テトラヒドロカンプトテシン
    _を得る方法。
  11. 【請求項11】前記水素化触媒調節剤が硫黄化合物であ
    る請求項11記載の方法。
  12. 【請求項12】前記水素化触媒調節剤がジメチルスルホ
    キシドである請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】前記水素化触媒が貴金属である請求項10
    記載の方法。
  14. 【請求項14】前記水素化触媒が白金である請求項13記
    載の方法。
  15. 【請求項15】前記白金が炭素またはアルミナ上に担持
    されている請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】前記水素化が過圧水素下で行われる請求
    項10記載の方法。
  17. 【請求項17】前記圧力が約35psi(約0.24MPa)より高
    い圧力から選択される請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】前記テトラヒドロカンプトテシン_を溶
    解し得る液体反応媒体が用いられる請求項10記載の方
    法。
  19. 【請求項19】前記液体反応媒体が酢酸からなる請求項
    18記載の方法。
  20. 【請求項20】水素化を遅延させる不純物を実質的に含
    まないカンプトテシン_を、水素化触媒毒から選択され
    る水素化触媒調節剤の存在下で、水素および水素化触媒
    と接触させる工程からなる、カンプトテシン_を水素化
    して、_1,2,6,7−テトラヒドロカンプトテシン_を得る
    方法。
  21. 【請求項21】テトラヒドロカンプトテシンを、液体反
    応媒体中における酸化剤と接触させる工程からなる、1,
    2,6,7−テトラヒドロカンプトテシンを酸化して、10−
    ヒドロキシカンプトテシンを得る方法であって、(a)
    該液体反応媒体が、形成した10−ヒドロキシカンプトテ
    シン生成物の少なくとも一部が該反応の間に沈殿するよ
    うに選択される液体からなり、ただし、テトラヒドロカ
    ンプトテシンを出発物質として用いるが、以下のような
    酸化剤(b)を用いない場合には、該液体反応媒体
    (a)として用いる液体はメタノールから構成されてお
    らず、および/または(b)該酸化剤が、過硫酸カリウ
    ム、ヨードソベンゼン、ヨードソベンゼンのエステル、
    過ヨウ素酸ナトリウムまたは過ヨウ素酸カリウムである
    方法。
  22. 【請求項22】テトラヒドロカンプトテシンを出発物質
    として用いるが、酸化剤(b)を用いない場合に、前記
    液体反応媒体(a)として用いる液体が、エタノール、
    クロロホルム、ベンゼン、塩化メチレン、ジオキサンま
    たは水のいずれか単独からなるものではない請求項21記
    載の方法。
  23. 【請求項23】前記生成物が前記液体反応媒体(a)に
    実質的に不溶である請求項21記載の方法。
  24. 【請求項24】前記液体反応媒体(a)が水および有機
    溶媒の混合物からなる請求項21記載の方法。
  25. 【請求項25】前記有機溶媒が、酢酸、アセトン、N,N
    −ジメチルホルムアミド、または低分子量アルコールで
    ある請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】前記液体反応媒体が液体反応媒体(a)
    であり、前記酸化剤が酸化剤(b)である請求項21記載
    の方法。
  27. 【請求項27】前記酸化剤がヨードソベンゼンのエステ
    ルである請求項22記載の方法。
  28. 【請求項28】前記エステルが式PhI(OR7[式中、
    Phはフェニル;各−OR7基のR7は同一または異なってい
    てもよく、水素、−C(O)−R8または−SO2−R9;R8
    よびR9は非置換または置換の炭化水素基;および少なく
    とも1つの該−OR7基のR7は水素以外である]を有する
    エステルである請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】前記エステルが、ヨードソベンゼン(ビ
    ス)トリフルオロアセテート、ヨードソベンゼンジアセ
    テートまたはヒドロキシ(トシルオキシ)ヨードソベン
    ゼンである請求項28記載の方法。
  30. 【請求項30】請求項20記載の方法に従って得られたテ
    トラヒドロカンプトテシンを、液体反応媒体中における
    酸化剤と接触させる工程からなる、1,2,6,7−テトラヒ
    ドロカンプトテシンを酸化して、10−ヒドロキシカンプ
    トテシンを得る方法であって、(a)該液体反応媒体
    が、形成した10−ヒドロキシカンプトテシン生成物の少
    なくとも一部が該反応の間に沈殿するように選択される
    液体からなり、ただし、テトラヒドロカンプトテシンを
    出発物質として用いるが、以下のような酸化剤(b)を
    用いない場合には、該液体反応媒体(a)として用いる
    液体はメタノールから構成されておらず、および/また
    は(b)該酸化剤が、過硫酸カリウム、ヨードソベンゼ
    ン、ヨードソベンゼンンのエステル、過ヨウ素酸ナトリ
    ウムまたは過ヨウ素酸カリウムである方法。
  31. 【請求項31】以下の構造: [式中、Rは水素; R1は−O−R2;−S−R3;または−N−(R4)(R5); R2、R3、R4およびR5は同一または異なり、水素;C1-6
    ルキル;C3-6ヒドロキシアルキル;C1-6ジアルキルアミノ
    −C2-6アルキル;C1-6アルキルアミノ−C2-6アルキル;C
    2-6アミノアルキル;あるいは、非置換または置換の3
    〜7員炭素環;あるいは、R1が−N−(R4)(R5)の場
    合、R4およびR5基は窒素原子と一緒になって、さらにヘ
    テロ原子を含んでいてもよい置換または非置換のヘテロ
    環を形成していてもよい;および R6は水素;非置換および置換のC1-6脂肪族基;あるい
    は、それが結合する酸素原子と共に、薬学的に許容され
    るエステル基を形成する置換基である]を有する式(I
    b)の化合物またはその薬学的に許容される塩を調製す
    る方法であって、 (i)10−ヒドロキシカンプトテシンを、以下の構造: CH2[−N−(R4)(R5)] (II) [式中、R4およびR5は式(I b)と同意義]を有する式
    (II)の化合物と接触させることによって、式(I b)
    の化合物またはその薬学的に許容される塩[ここで、R1
    はアミン基−N−(R4)(R5)であり、R6は水素]を調
    製し;そして (ii)必要に応じて、(a)工程(i)で調製した化合
    物のアミン基を−O−R2または−S−R3に変換すること
    によって、式(Ib)の化合物またはその薬学的に許容さ
    れる塩[ここで、R1は−O−R2または−S−R3]を調製
    し、および/または(b)工程(i)で調製した化合物
    の10位のヒドロキシ基を−OR6基[ここで、R6は、水素
    を除いて、式(I b)と同意義]に変換することによっ
    て、式(I b)の化合物またはその薬学的に許容される
    塩[ここで、R6は水素以外である]を調製することから
    なる方法。
  32. 【請求項32】工程(ii)において、工程(i)で調製
    した化合物を式HO−R2[式中、R2は請求項31と同意義]
    のアルコールと共に加熱することによって、前記アミン
    基−N−(R4)(R5)を−O−R2に変換する請求項31記
    載の方法。
  33. 【請求項33】工程(ii)において、工程(i)で調製
    した化合物を式HS−R3[式中、R3は請求項31と同意義]
    のチオールと加熱することによって、前記アミン基−N
    −(R4)(R5)を−S−R3に変換する請求項31記載の方
    法。
  34. 【請求項34】式(I b)の前記化合物におけるR1が、
    ジメチルアミノ、N−モルホリノ、N−メチルピペラジ
    ニル、(4′−ピペリジン)N−ピペリジニル、シクロ
    ヘキシルアミノ、N−メチルアニリノ、エトキシ、シク
    ロプロピルアミノ、N,N−ジメチルアミノエトキシ、N,N
    −ジメチルアミノエチルチオ、N,N−ジメチルアミノエ
    チルアミノ、またはメチルアミノである請求項31記載の
    方法。
  35. 【請求項35】R1がジメチルアミノまたはN−モルホリ
    ノである請求項34記載の方法。
  36. 【請求項36】工程(i)がアセトニトリルまたは低分
    子量アルコールからな液体媒体中で実施される請求項31
    記載の方法。
  37. 【請求項37】前記液体媒体が低分子量アルコールおよ
    び不活性な塩素化炭化水素からなる請求項36記載の方
    法。
  38. 【請求項38】前記液体媒体がC1−C4アルコールから選
    択される低分子量アルコールおよび塩化メチレンから請
    求項37記載の方法。
  39. 【請求項39】以下の構造: [式中、Rは水素; R1は−O−R2;−S−R3;または−N−(R4)(R5); R2、R3、R4およびR5は同一または異なり、水素;C1-6
    ルキル;C3-6ヒドロキシアルキル;C1-6ジアルキルアミノ
    −C2-6アルキル;C1-6アルキルアミノ−C2-6アルキル;C
    2-6アミノアルキル;あるいは、非置換または置換の3
    〜7員炭酸環;あるいは、R1が−N−(R4)(R5)の場
    合、R4およびR5基は、それらが結合する窒素原子と一緒
    になって、さらにヘテロ原子を含んでいてもよい置換ま
    たは非置換のヘテロ環を形成していてもよい;および R6は水素;非置換または置換のC1-6脂肪族基;あるい
    は、それが結合する酸素原子と共に、薬学的に許容され
    るエステル基を形成する置換基である]を有する式(I
    b)の化合物またはその薬学的に許容される塩を調製す
    る方法であって、 (i)請求項30記載の方法によって得られる10−ヒドロ
    キシカンプトテシンを、以下の構造: CH2[−N−(R4)(R5)] (II) [式中、R4およびR5は式(I b)と同意義]を有する式
    (II)の化合物と接触させることによって、式(I b)
    の化合物またはその薬学的に許容される塩[ここで、R1
    はアミン基−N−(R4)(R5)であり、R6は水素]を調
    製し;そして、 (ii)必要に応じて、(a)工程(i)で調製した化合
    物のアミン基を−O−R2または−S−R3に変換すること
    によって、式(I b)の化合物またはその薬学的に許容
    される塩[ここで、R1は−O−R2または−S−R3]を調
    製し、および/または(b)工程(i)で調製した化合
    物の10位のヒドロキシ基を基−OR6[ここで、R6は、水
    素を除いて、式(I b)と同意義]に変換することによ
    って、式(I b)の化合物またはその薬学的に許容され
    る塩[ここで、R6は水素以外である]を調製することか
    らなる方法。
  40. 【請求項40】式(I)の該化合物が以下の構造: [式中、Rは水素; R1は−O−R2;−S−R3;または−N−(R4)(R5); R2、R3、R4およびR5は同一または異なり、水素;C1-6
    ルキル;C2-6ヒドロキシアルキル;C1-6ジアルキルアミノ
    −C2-6アルキル;C1-6アルキルアミノ−C2-6アルキル;C
    2-6アミノアルキル;あるいは、非置換または置換の3
    〜7員炭酸環;あるいは、R1が−N−(R4)(R5)の場
    合、R4およびR5基は、それらが結合する窒素原子と一緒
    になって、さらにヘテロ原子を含んでいてもよい置換ま
    たは非置換のヘテロ環を形成していてもよい;および R6は水素;非置換または置換のC1-6脂肪族基;あるい
    は、それが結合する酸素原子と共に、薬学的に許容され
    るエステル基を形成する置換基である]を有する式
    (I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を精
    製、単離する方法であって、 (a)前記化合物の溶媒である第1の液体を、前記化合
    物の少なくとも一部が溶解して、溶液またはスラリーの
    いずれか形成する量で添加し; (b)工程(a)に続いて、工程(a)で得られた溶液
    またはスラリーに、そこに溶解した化合物の再結晶を容
    易にする第2の液体を添加して、前記化合物を再結晶
    し;そして、 (c)式(I)の化合物またはその塩を濾過することに
    よって採取することからなる方法。
  41. 【請求項41】工程(a)〜(c)が、式(I)の前記
    化合物またはその塩の不安定性を実質的に回避する温度
    で実施される請求項40記載の方法。
  42. 【請求項42】工程(a)において、溶解に約40℃以下
    の温度が用いられる請求項40記載の方法。
  43. 【請求項43】工程(a)において、前記第1の液体の
    量が実質的に完全な溶解を達成するように用いられる請
    求項40記載の方法。
  44. 【請求項44】工程(a)において、前記第1の液体が
    水からなる請求項40記載の方法。
  45. 【請求項45】工程(b)において、前記第2の液体
    が、アセトン、アセトリトリル、低級アルコールまたは
    テトラヒドロフランである液体からなる請求項40記載の
    方法。
  46. 【請求項46】工程(a)で形成された前記溶液または
    スラリーが再結晶の前に濃縮される請求項40記載の方
    法。
  47. 【請求項47】工程(a)に続いて、濾過工程を実施し
    て、不溶物を除去する請求項40記載の方法。
  48. 【請求項48】請求項39記載の方法で定義され、それに
    よって得られる式(I b)の化合物またはその薬学的に
    許容される塩を精製、単離する方法であって、 (a)前記化合物の溶媒である第1の液体を、前記化合
    物の少なくとも一部が溶解して、溶液またはスラリーの
    いずれかを形成する量で添加し; (b)工程(a)に続いて、工程(a)で得られた溶液
    またはスラリーに、そこに溶解した化合物の再結晶を容
    易にする第2の液体を添加して、前記化合物を再結晶
    し;そして、 (c)式(I b)の化合物またはその塩を濾過すること
    によって採取することからなる方法。
  49. 【請求項49】(20S)9−N,N−ジメチルアミノメチル
    −10−ヒドロキシカンプトテシン; (20S)9−モルホリノメチル−10−ヒドロキシカンプ
    トテシン; (20S)9−N−メチルピペラジニルメチル−10−ヒド
    ロキシカンプトテシン; (20S)9−(4′−ピペリジノピペリジニル)メチル
    −10−ヒドロキシカンプトテシン; (20S)9−シクロプロピルアミノメチル−10−ヒドロ
    キシカンプトテシン; (20S)9−(メチルアニリノメチル)−10−ヒドロキ
    シカンプトテシン;および (20S)9−シクロヘキシルアミノメチル−10−ヒドロ
    キシカンプトテシン からなる群より選択される化合物の製法であって、 a)少なくとも約98%純度のカンプトテシンをテトラヒ
    ドロカンプトテシンに水素化する工程であって; 1)反応容器中、カンプトテシンと;酢酸からなる第1
    溶媒と;白金、二酸化白金、5%白金/炭素、5%白金
    /スルフィド化炭素および5%白金/アルミナからなる
    群より選択される水素化触媒と;ジメチルスルホキシド
    およびチオフェンからなる群より選択される水素化触媒
    調節剤(ただし、水素化触媒として5%白金/スルフィ
    ド化炭素を用いる場合、水素化触媒調節剤は用いない)
    を混合し、第1の反応混合物を形成させ、ここに第1溶
    媒はカンプトテシン1重量当たり約10〜30容量のv/w比
    で存在し、水素化触媒調節剤は第1溶媒の容量に対して
    約0.2〜5容量%のv/v比で存在し; 2)該反応容器に水素を大気圧またはそれより高い圧力
    にまで充填し; 3)該第1反応混合物を約外界温度ないし約90℃の温度
    で加熱し、テトラヒドロカンプトテシンを得る工程; b)そのテトラヒドロカンプトテシンを10−ヒドロキシ
    カンプトテシンを酸化する工程であって; 1)該テトラヒドロカンプトテシンの、酢酸、アセト
    ン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびメタノール、エ
    タノールおよびi−プロパノールからなる群より選択さ
    れる低分子量アルコールからなる群より選別される第2
    溶媒および水中溶液を調製し、第2反応混合物を得、こ
    こに水;第2溶媒のv/w比は約25〜75容量%の水であ
    り; 2)過マンガン酸カリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、過
    ヨウ素酸カリウム、ヨードソベンゼンおよびヨードベン
    ゼン(ビス)トリフルオロアセテート、ヨードベンゼン
    ジアセテートおよびヒドロキシ(トシルオキシ)ヨード
    ベンゼンからなる群より選択されるヨードソベンゼンの
    エステルからなる群より選択される約3当量の酸化剤を
    その第2反応混合物に添加し、10−ヒドロキシカンプト
    テシンを得る工程、 c)第1化合物をマンニッヒ反応により調製する工程で
    あって; 1)該10−ヒドロキシカンプトテシンの、酢酸、アセト
    ニトリル、不活性塩素化炭化水素、低分子量アルコール
    およびその混合物からなる群より選択される第3溶媒中
    スラリーを製造し、第3反応混合物を得; 2)ビス(ジメチルアミノ)メタン、ビス(N−モルホ
    リノ)メタン、ビス(N−メチルピペラジニル)メタ
    ン、ビス(4′−ピペリジノピペリジニル)メタン、ビ
    ス(シクロプロピルアミノ)メタン、ビス(N−メチル
    アニリノ)メタンおよびビス(シクロヘキシルアミノ)
    メタンからなる群より選択されるモル過剰の第2化合物
    を、0℃ないし第3溶媒の還流温度までの温度でその第
    3反応混合物に添加する工程 からなることを特徴とする前記した化合物の製法。
  50. 【請求項50】式(I b): [式中、 Rは水素; R1はジメチルアミノ、モルホリノ、N−メチルピペラジ
    ニル、4′−ピペリジノピペリジニル、シクロプロピル
    アミン、N−メチルアニリノおよびシクロヘキシルアミ
    ノからなる群より選択され; R6は水素を意味する] で示される化合物またはその一塩酸塩の製法であって、 a)少なくとも約98%純度のカンプトテシンをテトラヒ
    ドロカンプトテシンに水素化する工程であって; 1)反応容器中、カンプトテシンと;酢酸からなる第1
    溶媒と;白金、二酸化白金、5%白金/炭素、5%白金
    /スルフィド化炭素および5%白金/アルミナからなる
    群より選択される水素化触媒と;ジメチルスルホキシド
    およびチオフェンからなる群より選択される水素化触媒
    調節剤(ただし、水素化触媒として5%白金/スルフィ
    ド化炭素を用いる場合、水素化触媒調節剤は用いない)
    を混合し、第1の反応混合物を形成させ、ここに第1溶
    媒はカンプトテシン1重量当たり約10〜30容量のv/w比
    で存在し、水素化触媒調節剤は第1溶媒の容量に対して
    約0.2〜5容量%のv/v比で存在し; 2)該反応容器に水素を大気圧またはそれより高い圧力
    にまで充填し; 3)該第1反応混合物を約外界温度ないし約90℃の温度
    で加熱し、テトラヒドロカンプトテシンを得る工程; b)そのテトラヒドロカンプトテシンを10−ヒドロキシ
    カンプトテシンを酸化する工程であって; 1)該テトラヒドロカンプトテシンの、酢酸、アセト
    ン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびメタノール、エ
    タノールおよびi−プロパノールからなる群より選択さ
    れる低分子量アルコールからなる群より選択される第2
    溶媒および水中溶液を調製し、第2反応混合物を得、こ
    こに水:第2溶媒のv/v比は約25〜75容量%の水であ
    り; 2)過マンガン酸カリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、過
    ヨウ素酸カリウム、ヨードソベンゼンおよびヨードベン
    ゼン(ビス)トリフルオロアセテート、ヨードベンゼン
    ジアセテートおよびビドロキシ(トシルオキシ)ヨード
    ベンゼンからなる群より選択されるヨードソベンゼンの
    エステルからなる群より選択される約3当量の酸化剤を
    その第2反応混合物に添加し、10−ヒドロキシカンプト
    テシンを得る工程、 c)第1化合物をマンニッヒ反応により調製する工程で
    あって; 1)該10−ヒドロキシカンプトテシンの、酢酸、アセト
    ニトリル、不活性塩素化炭化水素、低分子量アルコール
    およびその混合物からなる群より選択される第3溶媒中
    スラリーを製造し、第3反応混合物を得; 2)ビス(ジメチルアミノ)メタン、ビス(N−モルホ
    リノ)メタン、ビス(N−メチルピペラジニル)メタ
    ン、ビス(4′−ピペリジノピペリジニル)メタン、ビ
    ス(シクロプロピルアミノ)メタン、ビス(N−メチル
    アニリノ)メタンおよびビス(シクロヘキシルアミノ)
    メタンからなる群より選択されるモル過剰の第2化合物
    を、0℃ないし第3溶媒の還流温度までの温度でその第
    3反応混合物に添加する工程 からなることを特徴とする前記した化合物の製法。
  51. 【請求項51】特に好ましい化合物が9−N,N−ジメチ
    ルアミノメチル−10−ヒドロキシカンプトテシンである
    請求項50記載の方法。
  52. 【請求項52】式(I)の該化合物が以下の構造: [式中、Rは水素; R1は−O−R2;−S−R3;または−N−(R4)(R5); R2、R3、R4およびR5は同一または異なり、水素;C1-6
    ルキル;C2-6ヒドロキシアルキル;C1-6ジアルキルアミノ
    −C2-6アルキル;C1-6アルキルアミノ−C2-6アルキル;C
    2-6アミノアルキル;あるいは、非置換または置換の3
    〜7員炭酸環;あるいは、R1が−N−(R4)(R5)の場
    合、R4およびR5基は、それらが結合する窒素原子と一緒
    になって、さらにヘテロ原子を含んでいてもよい置換ま
    たは非置換のヘテロ環を形成していてもよい;および R6は水素;非置換または置換のC1-6脂肪族基;あるい
    は、それが結合する酸素原子と共に、薬学的に許容され
    るエステル基を形成する置換基である]を有する式
    (I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を精
    製、単離する方法であって、 (a)前記化合物の溶媒である第1の液体を、前記化合
    物の少なくとも一部が溶解して、溶液またはスラリーの
    いずれか形成する量で添加し; (b)工程(a)に続いて、工程(a)で得られた溶液
    またはスラリーに、そこに溶解した化合物の再結晶を容
    易にする第2の液体を添加して、前記化合物を再結晶
    し;そして、 (c)式(I)の化合物またはその塩を濾過することに
    よって採取することからなる方法により得られる化合物
    および不活性な薬学的に許容される担体または希釈剤か
    らなる腫瘍細胞の増殖を阻害するための薬剤組成物。
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