JP2712478B2 - 遠赤外線ヒータおよびその製造方法 - Google Patents

遠赤外線ヒータおよびその製造方法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、オーブントースターや電気オーブン等の調
理器において使用されるヒータに関し、特に石英管を用
い、これに遠赤外線放射を付加した遠赤外線ヒータおよ
びその製造方法に関するものである。
従来の技術 従来よりオーブントースターや電気オーブン等の調理
器の加熱源として、コイル状の電熱線を石英管もしくは
結晶化ガラス管(商品名ミラクロン)の中央部に配設し
たものが使用されている。
特に、石英管を用いたものは、電源を入れるとすぐに
明るくなり、また温度上昇が速いことから最近では結晶
化ガラス管に代わってよく用いられている。
一方、最近の調理器においては、調理効果の向上や焙
焼時間の短縮による省エネルギー化といった目的から遠
赤外線放射を利用する遠赤外線ヒータが脚光を浴びてい
る。
発明が解決しようとする課題 現在、提案されている遠赤外線ヒータの遠赤外線放射
層の形成は、 (1)石英管の表面をブラスト処理し、この後に、遠赤
外線放射材である酸化ジルコニウムやムライトなどを溶
射法により被覆する。
(2)水ガラスやリン酸アルミニウムを結合材とする無
機接着剤に遠赤外線放射材を添加したものをスプレー法
や浸漬法により石英管の表面に被覆する。
などの方法により行なわれている。
しかしながら、従来より提案されている上記方法の遠
赤外線ヒータではいずれの場合においても、遠赤外線放
射層としては、多孔質な被覆となるため、オーブントー
スターや電気オーブンなどの調理器の加熱源として用い
た場合、調理物中の食塩が多孔質な被膜を通して石英管
と反応し、これが原因となって遠赤外線放射層の剥離が
生じる。
このように石英管を基材とした遠赤外線ヒータでは、
食塩が使用される調理器の加熱源として用いることは難
しかった。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、食塩を使
用する環境下においても使用することができる遠赤外線
ヒータおよびその製造方法を提供することを目的とする
ものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の遠赤外線ヒータ
は、石英管の表面に5ミクロン以下のアルミナ層を設
け、さらにこの上に遠赤外線放射層を設け、前記石英管
の中央部に電熱線を配設したものである。
また本発明の遠赤外線ヒータの製造方法は、石英管の
表面にアルミナゾルを塗布し、1000℃以上の高温で焼き
付けてアルミナ層を形成し、その後、金属アルコキシド
またはアルカリケイ酸塩などを結合材とし、かつ遠赤外
線放射材を含有する遠赤外線放射塗料を、前記アルミナ
層を形成した石英管の表面に塗布し、150〜200℃の低温
で焼き付けて遠赤外線放射層を形成することにより遠赤
外線ヒータを製造するようにしたものである。
作用 前述したように、石英管は高温領域で食塩と容易に反
応し、失透からやがて割れに至るもので、従来の遠赤外
線ヒータでは、その製造方法のため、遠赤外線放射層は
大変多孔質となっている(逆に、多孔質に形成しなかっ
た場合は、石英管の熱膨張係数が異なるため、ヒートシ
ョック等に耐えられないという問題がある)ため、食塩
は、この多孔質なピンホールを通じて石英管と比較的容
易に反応し、これが原因となって遠赤外線放射層の剥離
が生じる。
しかるに、本発明のようにあらかじめ石英管の表面に
非常に薄く、かつち密なアルミナ層を形成すると、この
上に形成する遠赤外線放射層が多孔質であっても、食塩
は石英管に到達することはないため、石英管との反応は
生じない。
一方、アルミナ層は、食塩に対しては不活性であり、
ほとんど反応することはなく、安定な状態で存在する。
このような理由により、本発明の遠赤外線ヒータは、食
塩が使用される環境下においても十分に実際の使用に耐
え得るものとなる。
また、このアルミナ層の形成は、アルミナゾルを石英
管に塗布、またはアルミナゾルの中にディップすること
により、容易に石英管にコーティングすることができ
る。この後に、1000℃以上の高温で焼き付けることによ
りゲル化させ、安定したアルミナ層を形成することがで
きる。このようにして形成したアルミナ層は、2〜3ミ
クロンの非常に薄い、かつち密な被膜となり、またピン
ホールは、ほとんど発生しない。特に、ピンホールをよ
り少なくする目的で、厚みがあまり厚くならない範囲で
2〜3回コーティングしてもよい。しかし、5ミクロン
以上になると、石英管とアルミナ層との熱膨張係数の違
いによる剥離の原因となるため、5ミクロン以下に抑え
るほうが望ましい。
一方、このアルミナ層の上に遠赤外線放射層を形成す
る方法は、金属アルコキシドの加水分解を利用するゾル
ーゲル法がよい。
特に、金属アルコキシドとして、ケイ酸メチルやケイ
酸エチルなどのケイ素アルコキシドを用いたものは、石
英管の表面に形成したアルミナ層との密着性が優れてい
るために、強固な遠赤外線放射層を形成することができ
る。また、これ以外にアルカリケイ酸塩などの無機接着
剤を用いる方法でもよい。そして、遠赤外線放射材とし
ては従来からよく使用されている酸化ジルコニウム,酸
化アルミニウム,酸化チタン,ジルコン,酸化ケイ素,
酸化ニッケル,酸化鉄,酸化マンガンなどがよい。
実 施 例 以下、本発明の具体的な実施例について、添付図面に
基づいて説明する。すなわち、第1図および第2図に示
すように、石英管1の表面にアルミナゾルを塗布し、11
00℃で30分間熱処理し、石英管1の表面にアルミナ層2
を形成した。続いて、このアルミナ層2の表面に、ケイ
酸メチルを接合材とし、かつ酸化ジルコニウム,酸化チ
タンおよび酸化アルミニウムをそれぞれ遠赤外線放射材
とする遠赤外線塗料を塗布し、180℃で10分間焼き付け
て遠赤外線放射層3を形成した。
一方、鉄−クロム−アルミニウム線からなる電熱線4
をコイル状に巻き、両端に電気取り出し部5を設け、こ
れを前記アルミナ層2および遠赤外線放射層3に形成し
た石英管1の中央部に挿入し、本発明の遠赤外線ヒータ
を完成した。
このようにして得られた本発明の遠赤外線ヒータの遠
赤外線放射層3の食塩に対する耐食塩性を評価するため
に、遠赤外線ヒータの温度を800℃に設定し、この温度
で、2%の食塩水を1回に2cc滴下し、遠赤外線放射層
3の剥離の有無について調べた。
また、比較のために、石英管1の表面にアルミナ層2
を形成せずに遠赤外線放射層3のみを形成した従来の遠
赤外線ヒータについても同様に評価した。この結果、従
来の遠赤外線ヒータでは、3回で遠赤外線放射層の剥離
が生じたが、本発明の遠赤外線ヒータでは50回滴下して
も特に剥離は見られず、優れた耐食塩性を示した。
このように本発明の遠赤外線ヒータは食塩を使用する
環境下においても十分に耐え、使用することが可能とな
る。
なお、本発明の実施例においては、遠赤外線放射層を
形成する遠赤外線放射層塗料として、金属アルコキシド
を使用したものを用いたが、特にこれに限定されるもの
ではなく、他のアルカリケイ酸塩などを結合材として用
いたものでもよい。
発明の効果 上記実施例の説明から明らかなように、本発明の遠赤
外線ヒータは、石英管の表面に5ミクロン以下のアルミ
ナ層を設け、さらにこの上に遠赤外線放射層を設け、前
記石英管の中央部に電熱線を配設しており、また本発明
の遠赤外線ヒータの製造方法は、石英管の表面にアルミ
ナゾルを塗布し、1000℃以上の高温で焼き付けてアルミ
ナ層を形成し、その後、金属アルコキシドまたはアルカ
リケイ酸塩などを結合材とし、かつ遠赤外線放射材を含
有する遠赤外線放射塗料を、前記アルミナ層を形成した
石英管の表面に塗布し、150℃〜200℃の低温で焼き付け
て遠赤外線放射層を形成するようにしているため、食塩
を使用する環境下においても使用することが可能となる
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す遠赤外線ヒータの破断
正面図、第2図は第1図のA部の拡大断面図である。 1……石英管、2……アルミナ層、3……遠赤外線放射
層、4……電熱線。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石英管の表面に5ミクロン以下のアルミナ
    層を設け、さらにこの上に遠赤外線放射層を設け、前記
    石英管の中央部に電熱線を配設した遠赤外線ヒータ。
  2. 【請求項2】石英管の表面にアルミナゾルを塗布し、10
    00℃以上の高温で焼き付けてアルミナ層を形成し、その
    後、金属アルコキシドまたはアルカリケイ酸塩などを結
    合材とし、かつ遠赤外線放射材を含有する遠赤外線放射
    塗料を、前記アルミナ層を形成した石英管の表面に塗布
    し、150〜200℃の低温で焼き付けて遠赤外線放射層を形
    成するようにした遠赤外線ヒータの製造方法。
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