JP2645367B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法

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JP2645367B2 JP62158339A JP15833987A JP2645367B2 JP 2645367 B2 JP2645367 B2 JP 2645367B2 JP 62158339 A JP62158339 A JP 62158339A JP 15833987 A JP15833987 A JP 15833987A JP 2645367 B2 JP2645367 B2 JP 2645367B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ハロゲン化銀写真感光材料に関し、特に新
規な構造を有するハロゲン化銀粒子から成る乳剤を用い
たハロゲン化銀写真感光材料に関するものであり、高感
度かつ高画質であり、同時に層間抑制効果が改良され優
れた色再現性を有するハロゲン化銀写真感光材料に関す
るものである。
(従来の技術) 写真用のハロゲン化銀乳剤に求められる基本性能は高
感度でかぶりが低く粒上が細かいことでありかつ現像活
性が高いことである。ハロゲン化銀には弗化銀、塩化
銀、臭化銀、沃化銀があるが弗化銀は水溶性が高いため
通常、写真乳剤には用いられず、残りの3種のハロゲン
化銀を組合せることにより乳剤の基本性能を向上させる
努力がなされてきた。光吸収に関しては塩化銀、臭化
銀、沃化銀の順に強くなるが一方現像活性に関してはそ
の順に低下し光吸収と現像活性を両立させるのは難し
い。クラインとモイザルは異なつたハロゲン化銀の層で
被覆されたハロゲン化銀コアーからなる混合ハロゲン化
銀乳剤(具体的には臭化銀の核、沃化銀を1モル%含む
沃臭化銀からなる第一層および臭化銀からなる外層)に
より現像活性を損うことなく光敏感性が高められること
を開示した。(特公昭43−13162号公報) 小板橋らは比較的低い沃化銀含量のコアー粒子に厚さ
が0.01〜0.1μmのうすいシエルを付けたときにカバー
リングパワーの向上など写真的に好ましい特性が得られ
ることを開示した。(特開昭57−154232号公報) これらの発明はコアー部の沃化銀含量が低く、従つて
トータルの沃化銀含量が低い場合には有用である。しか
しさらなる高感化高画質をめざすためには、乳剤の高ヨ
ード化は不可欠であつた。
コアー部のヨード含量の増加による高感化高画質化
は、特開昭60−138538号公報、特開昭61−88253号公
報、特開昭59−177535号公報、特開昭61−112142号公
報、特開昭60−143331号公報などに開示されている。
これらの一連の特許に共通した技術思想は、コア部の
ヨード含量をできるだけ高め、シエル部のヨード含量を
低くすることによる、現像活性と光敏感性の両立であ
る。
しかし、この技術思想にもとづく二重構造粒子は、ま
だ増感色素による固有減感が大きい、高湿条件下に感材
を保存したときに増感色素が脱着しやすいなどの問題を
有していた。
ハロゲン化銀カラー写真感光材料による画像形成は、
他の画像形成方法に比べその得られた画像の美しさとい
う点で特に優れている。さらにその長所を伸ばしより美
しい画像を提供するため、あるいは、より簡便な走査に
よる画像記録を可能にするため、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料の画質改良のために多大な努力が費されつづ
けている。
高画質化の基本要因としてまず粒状性の改良が挙げら
れる。この目的のために、発色現像主薬酸化体と反応す
ることによつて現像抑制物質を放出するいわゆるDIR化
合物の使用や上記のハロゲン化銀粒子の性能改良が行な
われてきた。しかしながら、DIR化合物は感度の低下を
伴うことが多く、高感度かつ高画質な感光材料を得るた
めには限定的にしか使えない手段であつた。
高画質化のもう一つの大きな要因として色再現性の向
上があげられる。この目的のために例えば特開昭59−13
1937号に青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性乳剤層の
最大感度の波長範囲を規定し、かつ拡散性現像抑制物ま
たはそのプレカーサーを発色現像主薬酸化体と反応する
ことによつて放出する化合物を含有させることにより、
撮影時の光源の色温度変化による色再現性の変化が少な
く、良好な色再現性を有するカラー写真感光材料を与え
る方法が開示されている。この発明は優れたものである
が、さらに優れた粒状性を与えるための方法についての
記載はない。
色再現性の改良に層間抑制効果を利用することが知ら
れている。カラーネガ感材の例で言えば、緑感層から赤
感層へ現像抑制効果を与えることにより、白色露光にお
ける赤感層の発色を赤露光した場合のそれよりも抑える
ことができる。カラーネガペーパーの系は、白色光で露
光した場合にカラープリント上でグレーに再現されるよ
う階調がバランスされているので前記の重層効果は赤露
光した際にグレー露光の場合よりもより高濃度のシアン
発色を与える結果、プリント上でシアン発色の抑えられ
た、より飽和度の高い赤の再現を与えることが可能とな
る。同様に赤感層から緑感層への現像抑制効果は、飽和
度の高い緑の再現を与える。
重層効果を高める方法としては、乳剤の沃度含量を増
やすとかDIR化合物を用いることが知られている。しか
し従来知られているDIR化合物は必ずしも色再現性改良
効果において十分でなく、分光感度分布の重なりを大き
くした場合の色再現性の悪化を改良する上では効果が無
かつた。
撮影時の光源の色温度変化による色再現性の変化が少
なく且つ高彩度な色再現性を有するカラー写真材料を提
供する目的で、青、緑、赤感性ハロゲン化銀乳剤層の分
光分布の最大感度の巾を規定し、且つ拡散性DIR化合物
を含有させる方法が特開昭59−131937に開示されてい
る。
本発明者は前記の手段を種々組み合せてみたが、撮影
時の光源の色温度変化による色再現性の変化、高彩度か
つ原色、中間色が忠実に再現されることの両者において
満足する感光材料を得ることはできなかつた。これは、
最大感度の巾の規定と拡散性DIR化合物の使用という限
定だけでは、撮影時の光源の色温度変化による色再現性
の変化の低減および一部の色の高彩度化は得られるもの
の、自然界に数多く存在する原色以外の中間色の物体、
肌色等を忠実に色再現することができないことを示すも
のである。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は高感度でかつ粒状性が良く、さらに色
再現性の優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、鋭意研究の結果、以下に示す構成によ
り高感度でかつ粒状性が良く、さらに色再現性が優れた
カラー感光材料が得られることを見い出した。
すなわち、支持体上に黄色発色カプラーを含有する青
感性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色カプラーを含有
する緑感性ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色カプラーを
含有する赤感性ハロゲン化銀乳剤層を各々少なくとも1
層有するカラー写真感光材料において、上記感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に後述の一般式(I)
で表わされるカプラーを含有せしめ、かつ上記感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に、粒子内部に沃化
銀モル分率が10〜40モル%の沃臭化銀相を有し、この沃
臭化銀相がより低い沃化銀を含むハロゲン化銀で被覆さ
れており、かつ該粒子の表面、即ち、XPS(X−ray Pho
toelectron Spectroscopy)表面分析手法により分析さ
れる深さ約50Å程度の部分の沃化銀含量の値が5モル%
以上のハロゲン化銀粒子を含有せしめることにより、高
感度でかつ粒状性が良く、色再現性が優れたカラー感光
材料が得られることを見い出した。
支持体上に黄色発色カプラーを含有する青感性ハロゲ
ン化銀乳剤層、マゼンタ発色カプラーを含有する緑感性
ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色カプラーを含有する赤
感性ハロゲン化銀乳剤層を各々少なくとも1層有するカ
ラー写真感光材料において、発色現像主薬酸化体と反応
することによつて現像抑制物質を放出するいわゆるDIR
化合物(以下、単にDIR化合物と記す)が存在しない場
合には、上記感光性ハロゲン化銀乳剤層に上記ハロゲン
化銀粒子を用いた方が、XPS表面分析法により分析され
る深さ約50Å程度の部分の沃化銀含量の値が5モル%未
満のいわゆる2重構造のハロゲン化銀粒子を用いるより
も感度/粒状比の点で優れている。しかしながら、この
ようにDIR化合物が存在しない系では層間抑制効果が小
さく、色再現性の劣化が大きい為に実用的ではない。一
方、非拡散性のDIR化合物だけが存在する系においては
本発明のハロゲン化銀粒子(粒子表面近傍の沃化銀含量
5モル%以上の粒子)は感度/粒状比の優位性を損うこ
となく色再現性をも満足させることは困難であつた。そ
こで、本発明者らは、本発明のハロゲン化銀粒子の感度
/粒状比における優位性を最大限に生かしつつ、色再現
性をも十分に満足させる手法を鋭意検討した結果、下記
一般式(I)で示されるカプラーを上記感光性ハロゲン
化銀乳剤層の少なくとも1層に含有せしめ、かつ上記感
光性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に本発明のハ
ロゲン化銀粒子、すなわち、粒子内部に沃化銀モル分率
が10〜40モル%の沃化銀相を有し、この沃化銀相がより
低い沃化銀を含むハロゲン化銀で被覆されており、かつ
該粒子のXPS表面分析法により分析される深さ約50Å程
度の部分の沃化銀含量の値が5モル%以上のハロゲン化
銀粒子を含有せしめることにより達成された。このよう
な効果は、一般式(I)で示される化合物によつて本発
明のハロゲン化銀粒子が含まれる感光性層内にかかる抑
制効果および他の感光性層にかかる抑制効果をうまくコ
ントロールされた為であると考えられるが、驚くべきこ
とに、粒子内部に沃化銀モル分率が10〜40%モル%の沃
化銀相を有し、この沃化銀相がより低い沃化銀を含むハ
ロゲン化銀で被覆されており、かつ該粒子のXPS表面分
析法により分析される深さ約50Å程度の部分の沃下銀含
量の値が5モル%以上のハロゲン化銀粒子では、XPS表
面分析法により分析される深さ約50Å程度の部分の沃化
銀含量の値が5モル%未満の粒子よりもこの効果が特に
有効に作用する。もちろん一般式(I)で示した化合物
は非拡散性のDIRカプラーと併用して用いてもよい。
一般式(I) A−(TIME)−B 式中、Aは芳香族第1級アミン現像薬の酸化体とのカ
ツプリング反応により(TIME)−Bを離脱するカプラ
ー残基を表わし、TIMEはAのカツプリング活性位に結合
し該カツプリング反応によりAより離脱した後にBを放
出するタイミング基を表わし、Bは下記一般式(II
a)、(II b)、(II c)、(II d)、(II e)、(II
f)、(II g)、(II h)、(II i)、(II j)、(II
k)、(II l)、(II m)、(II n)、(II o)または
(II p)で表わされる基を表わし、nは0または1の整
数を表わす。ただしnが0のときはBはAに直接結合す
る。
式中、X1は炭素数1〜4の置換もしくは無置換の脂肪
族基(置換基としてはアルコキシ基、アルコキシカルボ
ニル基、ヒドロキシル基、アシルアミノ基、カルバモイ
ル基、スルホニル基、スルホンアミド基、スルフアモイ
ル基、アミノ基、アシルオキシ基、シアノ基、ウレイド
基、アシル基、ハロゲン原子もしくはアルキルチオ基よ
り選ばれる。これらの置換基に含まれる炭素原子数は3
以下である)、または置換フエニル基(置換基としては
ヒドロキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルアミ
ノ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルホンアミド
基、スルフアモイル基、アシルオキシ基、ウレイド基、
カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、もし
くはアシル基より選ばれる。これらの置換基に含まれる
炭素原子数は3以下である。)を表わす。X2は水素原
子、脂肪族基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコ
キシル基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、
アシルアミノ基、カルバモイル基、スルホニル基、スル
ホンアミド基、スルフアモイル基、アシルオキシ基、ウ
レイド基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルコキシ
カルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニル基また
はアシル基を表わし、X3は酸素原子、イオウ原子または
炭素原子数4以下のイミノ基を表わし、mは1または2
の整数を表わす。ただしm個のX2に含まれる炭素原子数
の合計は8以下であり、mが2のとき2個のX2は同じで
も異なつていてもよい。
一般式(I)で表わされる化合物について以下に詳し
く述べる。
一般式(I)においてAで表わされるカプラー残基と
しては、芳香族第1級アミン現像薬の酸化体とカツプリ
ング反応して色素(例えばイエロー、マゼンタ、シアン
等)を形成するカプラー残基と、実質的に可視光域に吸
収を持たないカツプリング反応生成物を与えるカプラー
残基とが含まれる。
Aで表わされるイエロー色画像形成カプラー残基とし
てはピバロイルアセトアニリド型、ベンゾイルアセトア
ニリド型、マロンジエステル型、マロンジアミド型、ジ
ベンゾイルメタン型、ベンゾチアゾリルアセトアミド
型、マロンエステルモノアミド型、ベンゾチアゾリルア
セテート型、ベンズオキサゾリルアセトアミド型、ベン
ズオキサゾリルアセテート型、マロンジエステル型、ベ
ンズイミダゾリルアセトアミド型もしくはベンズイミダ
ゾリルアセテート型のカプラー残基、米国特許3,841,88
0号に含まれるヘテロ環置換アセトアミドもしくはヘテ
ロ環置換アセテートから導かれるカプラー残基又は米国
特許3,770,446号、英国特許1,459,171号、西独特許(OL
S)2,503,099号、日本国公開特許50−139,738号もしく
はリサーチデイスクロージヤー15737号に記載のアシル
アセトアミド類から導かれるカプラー残基又は、米国特
許4,046,574号に記載のヘテロ環型カプラー残基などが
挙げられる。
Aで表わされるマゼンタ色画像形成カプラー残基とし
ては5−オキソ−2−ピラゾリン核、ピラゾロ−〔1,5
−a〕ベンズイミダゾール核、ピラゾロイミダゾール
核、ピラゾロトリアゾール核、ピラゾロテトラゾール核
又はシアノアセトフエノン型カプラー残基を有するカプ
ラー残基が好ましい。
Aで表わされるシアン色画像形成カプラー残基として
はフエノール核またはα−ナフトール核を有するカプラ
ー残基が好ましい。
さらに、カプラーが現像主薬の酸化体とカツプリング
し現像抑制剤を放出した後、実質的に色素を形成しなく
てもDIRカプラーとしての効果は同じである。Aで表わ
されるこの型のカプラー残基としては米国特許4,052,21
3号、同4,088,491号、同3,632,345号、同3,958,993号又
は同3,961,959号に記載のカプラー残基などが挙げられ
る。
一般式(I)におけるTIMEの好ましい例として以下の
ものが挙げられる。
(1) ヘミアセタールの開裂反応を利用する基、例え
ば米国特許第4,146,396号、特願昭59−106223号、同59
−106224号および59−75475号に記載があり、下記一般
式で表わされる基。
式中*印はAのカツプリング位に結合する位置を表わ
しR1およびR2は水素原子または置換基を表わしnは1ま
たは2を表わし、nが2のとき2つのR1、R2のそれぞれ
は同じでも異なるものでもよく、任意のR1、R2のうち2
つが連結し環状構造を形成してもよい。Bは一般式
(I)で定義した基を表わす。
(2) 分子内求核置換反応を利用して開裂反応を起こ
させる基。例えば米国特許第4,248,962号に記載のある
タイミング基。
(3) 共役系に沿つた電子移動反応を利用して開裂反
応を起こさせる基。例えば米国特許第4,409,323号に記
載のある基もしくは下記一般式で表わされる基(英国特
許第2,096,783A号に記載のある基)。
式中*印はAのカツプリング位に結合する位置を表わ
し、R3およびR4は水素原子または置換基を表わし、Bは
一般式(I)で定義した基を表わす。R3の例としては炭
素数1〜24のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、
ベンジル基、ドデシル基等)または炭素数6〜24のアリ
ール基(例えばフエニル基、4−テトラデシルオキシフ
エニル基、4−メトキシフエニル基、2,4,6−トリクロ
ロフエニル基、4−ニトロフエニル基、4−クロロフエ
ニル基、2,5−ジクロロフエニル基、4−カルボキシフ
エニル基、p−トリル基等)があり、R4の例としては水
素原子、炭素数1〜24のアルキル基(例えばメチル基、
エチル基、ウンデシル基、ペンタデシル基等)、炭素数
6〜36のアリール基(例えばフエニル基、4−メトキシ
フエニル基等)、シアノ基、炭素数1〜24のアルコキシ
基(例えばメトキシ基、エトキシ基、ドデシルオキシ基
等)、炭素数0〜36のアミノ基(例えばアミノ基、ジメ
チルアミノ基、ピペリジノ基、ジヘキシルアミノ基、ア
ニリノ基等)、炭素数1〜24のカルボンアミド基(例え
ばアセトアミド基、ベンズアミド基、テトラデカンアミ
ド基等)、炭素数1〜24のスルホンアミド基(例えばメ
チルスルホンアミド基、フエニルスルホンアミド基
等)、カルボキシ基、炭素数2〜24のアルコキシカルボ
ニル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボ
ニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)または炭素数
1〜24のカルバモイル基(例えばカルバモイル基、ジメ
チルカルバモイル基、ピロリジノカルボニル基等)があ
る。
一般式(II a)〜(II p)で表わされる基における置
換基X1、X2及びX3の例を以下に示す。
X1の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、イソ
ブチル基、アリル基、ジメチルアミノエチル基、プロパ
ルギル基、クロロエチル基、メトキシカルボニルメチル
基、メチルチオエチル基、4−ヒドロキシフエニル基、
3−ヒドロキシフエニル基、4−スルフアモイルフエニ
ル基、3−スルフアモイルフエニル基、4−カルバモイ
ルフエニル基、3−カルバモイルフエニル基、4−ジメ
チルアミノフエニル基、3−アセトアミドフエニル基、
4−プロパンアミドフエニル基、4−メトキシフエニル
基、2−ヒドロキシフエニル基、2,5−ジヒドロキシフ
エニル基、3−メトキシカルボニルアミノフエニル基、
3−(3−メチルウレイド)フエニル基、3−(3−エ
チルウレイド)フエニル基、4−ヒドロキシエトキシフ
エニル基、3−アセトアミド−4−メトキシフエニル基
等があり、X2の例としては、水素原子、メチル基、エチ
ル基、ベンジル基、n−プロピル基、i−プロピル基、
n−ブチル基、i−ブチル基、シクロヘキシル基、フツ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシ
メチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシ基、メトキ
シ基、エトキシ基、ブトキシ基、アリルオキシ基、ベン
ジルオキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、メトキシ
カルボニル基、エトキシカルボニル基、アセトアミド
基、プロパンアミド基、ブタンアミド基、オクタンアミ
ド基、ベンズアミド基、ジメチルカルバモイル基、メチ
ルスルホニル基、メチルスルホンアミド基、フエニルス
ルホンアミド基、ジメチルスルフアモイル基、アセトキ
シ基、ウレイド基、3−メチルウレイド基、シアノ基、
ニトロ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、メトキシカル
ボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、フエノ
キシカルボニル基、メトキシエチル基、アセチル基等が
あり、X3の例としては酸素原子、イオウ原子、イミノ
基、メチルイミノ基、エチルイミノ基、プロピルイミノ
基、アリルイミノ基等がある。
一般式(II a)〜(II p)で表わされる基の中では一
般式(II a)、(II b)、(II i)、(II j)、(II
k)または(II l)で表わされる基が好ましく、さらに
一般式(II a)、(II i)、(II j)または(II k)で
表わされる基が特に好ましい。
以下に一般式(I)においてBで表わされる基の具体
例を示す。
本発明のカプラーは一般的には主カプラーに混合して
用いられる。主カプラーに対する本発明カプラーの混合
比率は0.1モル%ないし100モル%、好ましくは1モル%
ないし50モル%である。ハロゲン化銀に対する本発明カ
プラーの使用量は、同一層または隣接層に存在するハロ
ゲン化銀に対し0.01モル%ないし20モル%、好ましくは
0.5モル%ないし10モル%である。
さらに、本発明が特に効果を発揮するのは、一般式
(I)においてAが下記一般式(Cp−1)、(Cp−
2)、(Cp−3)、(Cp−4)、(Cp−5)、(Cp−
6)、(Cp−7)、(Cp−8)、(Cp−9)、(Cp−1
0)または(Cp−11)で表わされるカプラー残基である
ときである。これらのカプラーはカツプリング速度が大
きく好ましい。
一般式(Cp−1) 一般式(Cp−2) 一般式(Cp−3) 一般式(Cp−4) 一般式(Cp−5) 一般式(Cp−6) 一般式(Cp−7) 一般式(Cp−8) 一般式(Cp−9) 一般式(Cp−10) 一般式(Cp−11) 上式においてカツプリング位より派生している自由結
合手は、カツプリング離脱基の結合位置を表わす。上式
において、R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57、R58
R59、R60またはR61が耐拡散基を含む場合、それは炭素
数の総数が8〜32、好ましくは10〜22になるように選択
され、それ以外の場合、炭素数は総数は15以下が好まし
い。
次に前記一般式(Cp−1)〜(Cp−11)のR51〜R61
l、mおよびpについて説明する。
式中、R51は脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基また
はヘテロ環基を、R52およびR53は各々芳香族基または複
素環基を表わす。
式中、R51で表わされる脂肪族基は好ましくは炭素数
1〜22で、置換もしくは無置換、鎖状もしくは環状、い
ずれであつてもよい。アルキル基への好ましい置換基は
アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アシルア
ミノ基、ハロゲン原子等でこれらはそれ自体更に置換基
をもつていてもよい。R51として有用な脂肪族基の具体
的な例は、次のようなものである:イソプロピル基、イ
ソブチル基、tert−ブチル基、イソアミル基、tert−ア
ミル基、1,1−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルヘキシ
ル基、1,1−ジエチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサ
デシル基、オクタデシル基、シクロヘキシル基、2−メ
トキシイソプロピル基、2−フエノキシイソプロピル
基、2−p−tert−ブチルフエノキシイソプロピル基、
α−アミノイソプロピル基、α−(ジエチルアミノ)イ
ソプロピル基、α−(サクシンイミド)イソプロピル
基、α−(フタルイミド)イソプロピル基、α−(ベン
ゼンスルホンアミド)イソプロピル基などである。
R51、R52またはR53が芳香族基(特にフエニル基)を
あらわす場合、芳香族基は置換されていてもよい。フエ
ニル基などの芳香族基は炭素数32以下のアルキル基、ア
ルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
アルコキシカルボニルアミノ基、脂肪族アミド基、アル
キルスルフアモイル基、アルキルスルホンアミド基、ア
ルキルウレイド基、アルキル置換サクシンイミド基など
で置換されてよく、この場合アルキル基は鎖中にフエニ
レンなど芳香族基が介在してもよい。フエニル基はまた
アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリ
ールカルバモイル基、アリールアミド基、アリールスル
フアモイル基、アリールスルホンアミド基、アリールウ
レイド基などで置換されてもよく、これらの置換基のア
リール基の部分はさらに炭素数の合計が1〜22の一つ以
上のアルキル基で置換されてもよい。
R51、R52またはR53であらわされるフエニル基はさら
に、炭素数1〜6の低級アルキル基で置換されたものも
含むアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホ
基、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基またはハロゲン
原子で置換されてよい。
またR51、R52またはR53は、フエニル基が他の環を縮
合した置換基、例えばナフチル基、キノリル基、イソキ
ノリル基、クロマニル基、クマラニル基、テトラヒドロ
ナフチル基等を表わしてもよい。これらの置換基はそれ
自体さらに置換基を有してもよい。
R51がアルコキシ基をあらわす場合、そのアルキル部
分は、炭素数1から32、好ましくは1〜22の直鎖ないし
分岐鎖のアルキル基、アルケニル基を表わし、これらは
ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基などで置換さ
れていてもよい。
R51、R52またはR53が複素環基をあらわす場合、複素
環基はそれぞれ、環を形成する炭素原子の一つを介して
アルフアアシルアセトアミドにおけるアシル基のカルボ
ニル基の酸素原子又はアミド基の窒素原子と結合する。
このような複素環としてはチオフエン、フラン、ピラ
ン、ピロール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリ
ミジン、ピリダジン、インドリジン、イミダゾール、チ
アゾール、オキサゾール、トリアジン、チアジアジン、
オキサジンなどがその例である。これらはさらに環上に
置換基を有してもよい。
一般式(Cp−3)においてR55は、炭素数1から32好
ましくは1から22の直鎖ないし分岐鎖のアルキル基(例
えばメチル、イソプロピル、tert−ブチル、ヘキシル、
ドデシル基など)、アルケニル基(例えばアリル基な
ど)、環状アルキル基(例えばシクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、ノルボルニル基など)、アラルキル基
(例えばベンジル、β−フエニルエチル基など)、環状
アルケニル基(例えばシクロペンテニル、シクロヘキセ
ニル基など)を表わし、これらはハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、アリール基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、カルボキシ基、アルキルチオカルボニル基、ア
リールチオカルボニル基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、スルホ基、スルフアモイル
基、カルバモイル基、アシルアミノ基、ジアシルアミノ
基、ウレイド基、ウレタン基、チオウレタン基、スルホ
ンアミド基、複素環基、アリールスルホニル基、アルキ
ルスルホニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、ア
ルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アニリノ基、N
−アリールアニリノ基、N−アルキルアニリノ基、N−
アシルアニリノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基など
で置換されていてもよい。
更にR55は、アリール基(例えばフエニル基、α−な
いしはβ−ナフチル基など)を表わしてもよい。アリー
ル基は1個以上の置換基を有してもよく、置換基として
たとえばアルキル基、アルケニル基、環状アルキル基、
アラルキル基、環状アルケニル基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、スルホ基、スルフアモイ
ル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、ジアシルアミ
ノ基、ウレイド基、ウレタン基、スルホンアミド基、複
素環基、アリールスルホニル基、アルキルスルホニル
基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ
基、ジアルキルアミノ基、アニリノ基、N−アルキルア
ニリノ基、N−アリールアニリノ基、N−アシルアニリ
ノ基、ヒドロキシル基、などを有してよい。
更にR55は、複素環基(例えばヘテロ原子として窒素
原子、酸素原子、イオウ原子を含む5員または6員環の
複素環、縮合複素環基で、ピリジル基、キノリル基、フ
リル基、ベンゾチアゾリル基、オキサゾリル基、イミダ
ゾリル基、ナフトオキサゾリル基など)、前記のアリー
ル基について列挙した置換基によつて置換された複素環
基、脂肪族または芳香族アシル基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、アルキルカルボモイル基、
アリールカルバモイル基、アルキルチオカルバモイル基
またはアリールチオカルバモイル基を表わしてもよい。
式中R54は水素原子、炭素数1から32、好ましくは1
から22の直鎖ないしは分岐鎖のアルキル、アルケニル、
環状アルキル、アラルキル、環状アルケニル基(これら
の基は前記R55について列挙した置換基を有してもよ
い)、アリール基および複素環基(これらは前記R55
ついて列挙した置換基を有してもよい)、アルコキシカ
ルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、ステアリルオキシカルボニル基など)、ア
リールオキシカルボニル基(例えばフエノキシカルボニ
ル基、ナフトキシカルボニル基など)、アラルキルオキ
シカルボニル基(例えばベンジルオキシカルボニル基な
ど)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、
ヘプタデシルオキシ基など)、アリールオキシ基(例え
ばフエノキシ基、トリルオキシ基など)、アルキルチオ
基(例えばエチルチオ基、ドデシルチオ基など)、アリ
ールチオ基(例えばフエニルチオ基、α−ナフチルチオ
基など)、カルボキシ基、アシルアミノ基(例えばアセ
チルアミノ基、3−〔(2,4−ジ−tert−アミルフエノ
キシ)アセタミド〕ベンズアミド基など)、ジアシルア
ミノ基、N−アルキルアシルアミノ基(例えばN−メチ
ルプロピオンアミド基など)、N−アリールアシルアミ
ノ基(例えばN−フエニルアセトアミド基など)、ウレ
イド基(例えばウレイド、N−アリールウレイド、N−
アルキルウレイド基など)、ウレタン基、チオウレタン
基、アリールアミノ基(例えばフエニルアミノ、N−メ
チルアニリノ基、ジフエニルアミノ基、N−アセチルア
ニリノ基、2−クロロ−5−テトラデカンアミドアニリ
ノ基など)、アルキルアミノ基(例えばn−ブチルアミ
ノ基、メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基な
ど)、シクロアミノ基(例えばピペリジノ基、ピロリジ
ノ基など)、複素環アミノ基(例えば4−ピリジルアミ
ノ基、2−ペンゾオキサゾリルアミノ基など)、アルキ
ルカルボニル基(例えばメチルカルボニル基など)、ア
リールカルボニル基(例えばフエニルカルボニル基な
ど)、スルホンアミド基(例えばアルキルスルホンアミ
ド基、アリールスルホンアミド基など)、カルバモイル
基(例えばエチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイ
ル基、N−メチル−フエニルカルバモイル、N−フエニ
ルカルバモイルなど)、スルフアモイル基(例えばN−
アルキルスルフアモイル、N,N−ジアルキルスルフアモ
イル基、N−アリールスルフアモイル基、N−アルキル
−N−アリールスルフアモイル基、N,N−ジアリールス
ルフアモイル基など)、シアノ基、ヒドロキシ基、およ
びスルホ基のいずれかを表わす。
式中R56は、水素原子または炭素数1から32、好まし
くは1から22の直鎖ないは分岐鎖のアルキル基、アルケ
ニル基、環状アルキル基、アラルキル基、もしくは環状
アルケニル基を表わし、これらは前記R55について列挙
した置換基を有してもよい。
またR56はアリール基もしくは複素環基を表わしても
よく、これらは前記R55について列挙した置換基を有し
てもよい。
またR56は、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ
基、スルホ基、スルフアモイル基、カルバモイル基、ア
シルアミノ基、ジアシルアミノ基、ウレイド基、ウレタ
ン基、スルホンアミド基、アリールスルホニル基、アル
キルスルホニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、
アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アニリノ基、
N−アリールアニリノ基、N−アルキルアニリノ基、N
−アシルアニリノ基、又はヒドロキシル基を表わしても
よい。
R57、R58およびR56は各々通常の4当量型フエノール
もしくはα−ナフトールカプラーにおいて用いられる基
を表わし、具体的にはR57としては水素原子、ハロゲン
原子、アルコキシカルボニルアミノ基、脂肪族炭化水素
残基、N−アリールウレイド基、アシルアミノ基、−O
−R62または−S−R62(但しR62は脂肪族炭化水素残
基)が挙げられ、同一分子内に2個以上のR57が存在す
る場合には2個以上のR57は異なる基であつてもよく、
脂肪族炭化水素残基は置換基を有しているものを含む。
またこれらの置換基がアリール基を含む場合、アリー
ル基は前記R55について列挙した置換基を有してもよ
い。
R58およびR59としては脂肪族炭化水素残基、アリール
基及びヘテロ環残基から選択される基を挙げることがで
き、あるいはこれらの一方は水素原子であつてもよく、
またこれらの基に置換基を有しているものを含む。また
R58とR59は共同して含窒素ヘテロ環核を形成してもよ
い。
そして脂肪族炭化水素残基としては飽和のもの不飽和
のもののいずれでもよく、また直鎖のもの、分岐のも
の、環状のもののいずれでもよい。そして好ましくはア
ルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ドデシル、オ
クタデシル、シクロブチル、シクロヘキシル等の各
基)、アルケニル基(例えばアリル、オクテニル等の各
基)である。アリール基としてはフエニル基、ナフチル
基等があり、またヘテロ環残基としてはピリジニル、キ
ノリル、チエニル、ピペリジル、イミダゾリル等の各基
が代表的である。これら脂肪族炭化水素残基、アリール
基およびヘテロ環残基に導入される置換基としてはハロ
ゲン原子、ニトロ、ヒドロキシ、カルボキシル、アミ
ノ、置換アミノ、スルホ、アルキル、アルケニル、アリ
ール、ヘテロ環、アルコキシ、アリールオキシ、アリー
ルチオ、アリールアゾ、アシルアミノ、カルバモイル、
エステル、アシル、アシルオキシ、スルホンアミド、ス
ルフアモイル、スルホニル、モルホリノ等の各基が挙げ
られる。
lは1〜4の整数、mは1〜3の整数、pは1〜5の
整数を表わす。
R60はアリールカルボニル基、炭素数2〜32好ましく
は2〜22のアルカノイル基、アリールカルバモイル基、
炭素数2〜32好ましくは2〜22のアルカンカルバモイル
基、炭素数1〜32好ましくは1〜22のアルコキシカルボ
ニル基もしくは、アリールオキシカルボニル基を表わ
し、これらは置換基を有してもよく置換基としてはアル
コキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルアミノ基、
アルキルスルフアモイル基、アルキルスルホンアミド
基、アルキルサクシンイミド基、ハロゲン原子、ニトロ
基、カルボキシル基、ニトリル基、アルキル基もしくは
アリール基などである。
R61はアリールカルボニル基、炭素数2〜32好ましく
は2〜22のアルカノイル基、アリールカルバモイル基、
炭素数2〜32好ましくは2〜22のアルカンカルバモイル
基、炭素数1〜32好ましくは1〜22のアルコキシカルボ
ニル基もしくはアリールオキシカルボニル基、炭素数1
〜32好ましくは1〜22のアルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基、アリール基、5員もしくは6員のヘテ
ロ環基(ヘテロ原子としては窒素原子、酸素原子、イオ
ウ原子より選ばれ例えばトリアゾリル基、イミダゾリル
基、フタルイミド基、サクシンイミド基、フリル基、ピ
リジル基もしくはベンゾトリアゾリル基である)を表わ
し、これらは前記R60のところで述べた置換基を有して
もよい。
上記のカプラー残基のうち、イエローカプラー残基と
しては、一般式(Cp−1)において、R51がt−ブチル
基または置換もしくは無置換のアリール基、R52が置換
もしくは無置換のアリール基を表わす場合、および一般
式(Cp−2)においてR52およびR53が置換もしくは無置
換のアリール基を表わす場合が好ましい。
マゼンタカプラー残基として好ましいのは、一般式
(Cp−3)におけるR54がアシルアミノ基、ウレイド
基、およびアリールアミノ基、R55が、置換アリール基
を表わす場合、一般式(Cp−4)におけるR54が、アシ
ルアミノ基、ウレイド基およびアリールアミノ基、R56
が水素原子を表わす場合、そして、一般式(Cp−5)お
よび(Cp−6)においてR54およびR56が直鎖もしくは分
岐鎖のアルキル基、アルケニル基、環状アルキル基、ア
ラルキル基、環状アルケニル基を表わす場合である。
シアンカプラー残基として好ましいのは、一般式(Cp
−7)におけるR57が、2位のアシルアミノ基もしくは
ウレイド基、5位がアシルアミノ基もしくはアルキル
基、そして6位が水素原子もしくは塩素原子を表わす場
合と、一般式(Cp−9)におけるR57が、5位の水素原
子、アシルアミノ基、スルホンアミド基、アルコキシカ
ルボニル基で、R58が水素原子で、さらにR59がフエニル
基、アルキル基、アルケニル基、環状アルキル基、アラ
ルキル基、および環状アルケニル基を表わす場合であ
る。
無呈色カプラー残基として好ましいのは、一般式(Cp
−10)においてR57がアシルアミノ基、スルホンアミド
基またはスルフアモイル基を表わす場合、一般式(Cp−
11)においてR60およびR61がアルコキシカルボニル基を
表わす場合である。
またR51〜R61のいずれかの部分で、ビス体以上の多量
体を形成していてもよく、それらの基のいずれかの部分
にエチレン性不飽和基を有するモノマーの重合体もしく
は非発色性モノマーとの共重合体であつてもよい。
本発明のカプラー残基がポリマーを表わすとき、下記
一般式(Cp−12)で表わされる単量体カプラーより誘導
され、一般式(Cp−13)で表わされる繰り返し単位を有
する重合体、あるいは、芳香族第1級アミン現像主薬の
酸化体とカツプリングする能力をもたない少なくとも1
個のエチレン基を含有する非発色性単量体の1種以上と
の共重合体を意味する。ここで、単量体カプラーは、2
種以上が同時に重合されていてもよい。
一般式(Cp−12) 一般式(Cp−13) 式中Rは水素原子、炭素数1〜4個の低級アルキル
基、または塩素原子を表わし、A1は−CONR′−、−NR′
CONR′−、−NR′COO−、−COO−、−SO2−、−CO−、
−NRCO−、−SO2NR′−、−NR′SO2−、−OCO−、−OCO
NR′−、−NR′−又は−O−を表わし、A2は−CONR′−
又は−COO−を表わし、R′は水素原子、脂肪族基、ま
たはアリール基を表わし、一分子内に2以上のRがある
場合は、同じでも異なつていてもよい。A3は炭素数1〜
10個の無置換もしくは置換アルキレン基、アラルキレン
基または無置換もしくは置換アリーレン基を表わし、ア
ルキレン基は直鎖でも分岐鎖でもよい。
(アルキレン基としては例えばメチレン、メチルメチレ
ン、ジメチルメチレン、ジメチレン、トリメチレン、テ
トラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、デシ
ルメチレン、アラルキレン基としては例えばベンジリデ
ン、アリーレン基としては例えばフエニレン、ナフチレ
ンなど) Qは、一般式(Cp−1)〜(Cp−11)のR1〜R11のい
ずれかの部分で、一般式(Cp−12)または(Cp−13)に
結合する基を表わす。
i、j、およびkは、0または1を表わすが、j、
j、およびkが同時に0であることはない。
ここでA3で表わされるアルキレン基、アラルキレン基
またはアリーレン基の置換基としてはアリール基(例え
ばフエニル基)、ニトロ基、水酸基、シアノ基、スルホ
基、アルコキシ基(例えばメトキシ基)、アリールオキ
シ基(例えばフエノキシ基)、アシルオキシ基(例えば
アセトキシ基)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミ
ノ基)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミ
ド基)、スルフアモイル基(例えばメチルスルフアモイ
ル基)、ハロゲン原子(例えばフツ素、塩素、臭素な
ど)、カルボキシ基、カルバモイル基(例えばメチルカ
ルバモイル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメト
キシカルボニル基など)、スルホニル基(例えばメチル
スルホニル基)が挙げられる。この置換基が2つ以上あ
るときは同じでも異つてもよい。
次に、芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカツプ
リングしない非発色性エチレン様単量体としては、アク
リル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルキルアクリル
酸およびこれらのアクリル酸類から誘導されるエステル
もしくはアミド、メチレンビスアクリルアミド、ビニル
エステル、アクリロニトリル、芳香族ビニル化合物、マ
レイン酸誘導体、ビニルピリジン類等がある。ここで使
用する非発色性エチレン様不飽和単量体は、2種以上を
同時に使用することもできる。
本発明のカプラーは、写真層を薄層化する技術と組み
合わせたとき鮮鋭度の改良効果において特に好ましい。
たとえば薄層化技術として2当量カプラー使用による銀
量の削減、ビス型カプラーもしくはポリマーカプラー使
用により単位重量当りのカプラー発色量を増大すること
によるカプラー添加量減、またはカプラーの発色反応で
の副反応が少なく効率的に画像形成色素を生成するカプ
ラー(二当量マゼンタカプラー)を使用することによる
カプラー添加量減などが挙げられる。これらの技術は公
知でありいずれも鮮鋭度を改良する目的で乳剤層の膜厚
を減らす試みとして知られている。本発明のカプラーを
使用する際、特に上記の技術と組み合わせたとき、公知
のDIRカプラーを使用したときとの鮮鋭度の差は顕著な
ものであつた。上記に列挙したカプラーは本発明のカプ
ラーを含有する層もしくはそれより上層(支持体から遠
い側の層)に用いられる。特に好ましい実施態様は青感
乳剤層に少なくとも一種の二当量イエローカプラーを含
有し、緑感乳剤層に二当量マゼンタカプラーまたはポリ
マーマゼンタカプラー(2当量型もしくは4当量型)の
少なくとも一種を含有するカラー写真感光材料において
本発明のカプラーを緑感乳剤層および赤感乳剤層の少な
くとも一層に含有する場合である。このとき青感乳剤層
に本発明のカプラーを含有する場合とそうでない場合が
ある。
以下に、本発明のカプラーの具体例を挙げるが、これ
らに限定されるわけではない。
これらの化合物は米国特許(US)第4174966号、同第4
183752号、同第4421845号、同第4477563号、特開昭54−
145135号、同57−151944号、同57−154234号、同57−18
8035号、同58−98728号、同58−162949号、同58−20973
6号、同58−209737号、同58−209738号、同58−209740
号等に記載の方法により合成することができる。
本発明において、層間効果の大きさは、DIR化合物の
添加量などによつて調節可能であるが、 −0.15≦DB/DR≦+0.20 −0.70≦DG/DR≦ 0.00 −0.50≦DB/DG≦ 0.00 −1.10≦DR/DG≦−0.10 −0.45≦DG/DB≦−0.05 −0.05≦DR/DB≦+0.35 (ただし、DB/DRは赤感性層から青感性層、DG/DRは赤感
性層から緑感性層、DB/DGは緑感性層から青感性層、DR/
DGは緑感性層から赤感性層、DG/DBは青感性層から緑感
性層、DR/DBは青感性層から赤感性層への層間効果の大
きさをそれぞれ表す)であることが色再現性の点で特に
好ましい。
本発明において層間効果とは、次のようにして求めら
れる。たとえば緑感性層から赤感性層への層間効果(DR
/DG)は、まず緑色光(富士フイルター:BPN−55)にて
段階的に露光を与えた後、赤色光(富士フイルター:SC
−60)にて一様に露光を与えて得られた、第4図に示す
特性曲線において、かぶり濃度と、これを与える露光量
PからlogEで1.5大きい露光量Qにおける濃度とのマゼ
ンタ濃度差(△y)と、露光量Pにおけるシアン濃度と
露光量Qにおけるシアン濃度とのシアン濃度差(△x)
を求め、△x/△yを、緑感性層から赤感性層への層間効
果(DR/DG)の大きさの尺度とする。青感性層から赤感
性層への層間効果は、青色光(富士フイルター:BPN45)
を用いて、同様に求めることができる。
△xが負の値の場合、層間抑制効果が効いており、層
間抑制効果を負の値で表す。また△xが正の値の場合、
層間抑制効果は効いておらず(濁つており)、その大き
さを正の値で表す。
ところで近年マスキンング材が著しく改良され、各色
に発色するカラーカプラーの不要吸収による色の濁りは
実用上、十分に補正されている。したがつてこの明細書
において、層間効果の大きさは、実質上、各色に発色す
るカラーカプラーの不要吸収の影響を補正した後の値で
示されている。
ハロゲン化銀粒子中のヨードイオンの分布のコントロ
ールによつて本発明の目的が達成されるメカニズムは明
らかではない。
ハロゲン化銀粒子表面付近のヨード含量の分析に使用
されるXPS法の原理に関しては、相原惇一らの、「電子
の分光」(共立ライブラリー16、共立出版発行、昭和53
年)を参考にすることができる。
XPSの標準的な測定法は、励起X線としてMg−Kαを
使用し、適当な試料形態としたハロゲン化銀粒子から放
出されるヨウ素(I)と銀(Ag)の光電子(通常はI−
3d5/2、Ag−3d5/2)の強度を観測する方法である。
ヨウ素の含量を求めるには、ヨウ素の含量が既知であ
る数種類の標準試料を用いてヨウ素(I)と銀(Ag)の
光電子の強度化(強度(I)/強度(Ag))の検量線を
作成し、この検量線から求めることができる。ハロゲン
化銀乳剤ではハロゲン化銀粒子表面に吸着したゼラチン
を蛋白質分解酵素などで分解、除去した後にXPSの測定
を行なわなければならない。
コア部分とシエル部分の沃化銀の含量はX線回折法に
よつて測定できる。X線回折法をハロゲン化銀粒子に応
用した例はH.ヒルシユの文献ジヤーナル・オブ・フオト
グラフイツク・サイエンス第10巻(1962)の129頁以降
などに述べられている。ハロゲン組成によつて格子定数
が決まるとブラツグの条件(2dsinθ=nλ)を満たし
た回折角度に回折のピークが生ずる。
X線回折の測定法に関しては基礎分析化学講座24「X
線分析」(共立出版)や「X線回折の手引」(理学電機
株式会社)などに詳しく記載されている。標準的な測定
法はターゲツトとしてCuを使い、CuのKβ線を線源とし
て(管電圧40KV、管電流60mA)ハロゲン化銀の(220)
面の回折曲線を求める方法である。測定機の分解能を高
めるために、スリツト(発散スリツト、受光スリツトな
ど)の幅、装置の時定数、ゴニオメーターの走査速度、
記録速度を適切に選びシリコンなどの標準試料を用いて
測定精度を確認する必要がある。
CuのKβ線を用いて、ハロゲン化銀の(220)面の回
折強度対回折角度のカーブを得た時に10〜45モル%の沃
化銀を含む高ヨード層に相当する回折ピークと低ヨード
層に相当する回折ピークが明確に分離した状態で検出さ
れる場合と、互に重さなり合つて明確な2つのピークに
分離しない場合がある。
2つの回折成分から成り立つている回折曲線を分解す
る手法はよく知られており、たとえば実験物理学講座11
格子欠陥(共立出版)などに解説されている。
曲線カーブをガウス関数あるいはローレンツ関数など
の関数と仮定してDu Pont社製カーブアナライザーなど
を用いて解析するのも有用である。
本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は上記の低ヨー
ド層と高ヨード層の分離が明確であつてもなくても良
い。
互いに明確な層状構造を持たないハロゲン組成の異な
る2種の粒子が共存している乳剤の場合でも前記X線回
折では2本のピークが現われる。
このような乳剤では、本発明で得られるすぐれた写真
性能を示すことはできない。
ハロゲン化銀乳剤が本発明に係る乳剤であるか又は前
記の如き2種のハロゲン化銀粒子の共存する乳剤である
かを判断する為には、X線回折法の他に、EPMA法(Elec
tron−Probe Micro Analyzer法)を用いることにより可
能となる。
この方法は乳剤粒子を互いに接触しないように良く分
散したサンプルを作成し電子ビームを照射する。電子線
励起によるX線分析により極微小な部分の元素分析が行
なえる。
この方法により、各粒子から放射される銀及びヨード
の特性X線強度を求めることにより、個々の粒子のハロ
ゲン組成が決定できる。
少なくとも50個の粒子についてEPMA法によりハロゲン
組成を確認すれば、その乳剤が本発明に係る乳剤である
か否かは判断できる。
本発明の乳剤は粒子間のヨード含量がより均一になつ
ていることが好ましい。
EPMA法により粒子間のヨード含量の分布を判定した時
に、相対標準偏差が50%以下、さらに35%以下、特に20
%以下であることが好ましい。
本発明のハロゲン化銀粒子のハロゲン組成で好ましい
ものは以下の通りである。
コアー部は高ヨードのハロゲン化銀であり、平均ヨー
ド含量は10モル%から固溶限界の40モル%の間にある。
好ましくは、15〜40モル%であり、さらに好ましくは20
〜40モル%であるコア粒子の調製法により20〜40モル%
の間にコアヨード含量の最適値が存在する場合と30〜40
モル%の間付近に最適値がある場合がある。
コアー部では沃化銀以外のハロゲン化銀は、塩臭化銀
あるいは臭化銀のいづれでもよいが臭化銀の比率が高い
方が好ましい。
シエル部分の平均ヨード含量は、コア部分のそれより
低く、好ましくは10モル%以下の沃化銀を含むハロゲン
化銀であり、さらに好ましくは、5モル%以下の沃化銀
を含むハロゲン化銀である。シエル部分の沃化銀の分布
は均一でも不均一でもよい。本発明の粒子はXPS法で測
定される粒子表面の沃化銀の平均含量が5モル%以上
で、好ましくは7モル%以上15モル%以下で、シエル部
分の平均沃化銀含量より高いときである。粒子表面付近
の沃化銀の分布は、均一でも不均一でもよい。
表面に於る沃化銀以外のハロゲン化銀としては、塩化
銀、塩臭化銀あるいは臭化銀のいづれでもよいが臭化銀
の比率が高い方が望ましい。
トータルのハロゲン組成に関しては沃化銀含量が7モ
ル%以上の場合に本発明の効果が顕著である。
さらに好ましいトータルの沃化銀含量は9モル%以上
であり、特に好ましくは12モル%以上で18モル%以下で
ある。
本発明のハロゲン化銀粒子のサイズに特に制限はない
が、0.4μm以上が好ましく、さらに0.6μm〜2.5μm
であることが好ましい。
本発明のハロゲン化銀粒子の型は、六面体、八面体、
十二面体、十四面体のような規則的な結晶形(正常晶粒
子)を有するものでもよく、また球状、じやがいも状、
平板状などの不規則な結晶形のものでもよい。
正常晶粒子の場合(111)面を50%以上有する粒子が
特に好ましい。不規則な結晶形の場合でも(111)面を5
0%以上有する粒子が特に好ましい。(111)面の面比率
はクベルカ・ムンクの色素吸着法により判定できる。こ
れは(111)面あるいは(100)面のいずれかに優先的に
吸着しかつ(111)面上の色素の会合状態と(100)面上
の色素の会合状態が分光スペクトル的に異なる色素を選
択する。このような色素を乳剤に添加し色素添加量に対
する分光スペクトルを詳細に調べることにより(111)
面の面比率を決定できる。
又晶粒子の場合は、平板状の粒子が好ましい。厚さ0.
5μm以下で直径0.6μm以上で平均アスペクト比が2以
上好ましくは3〜10の粒子が同一層中に存在するハロゲ
ン化銀粒子の全投影面積の少くとも50%を占める場合が
特に好ましい。平均アスペクト比の定義と測定法につい
ては、特開昭58−113926号公報、特開昭58−113930号公
報、特開昭58−113934号公報などに具体的に記載されて
いる。
本発明の乳剤は広い粒子サイズ分布をもつことも可能
であるが粒子サイズ分布の狭い乳剤の方が好ましい。特
に正常晶粒子の場合にはハロゲン化銀粒子の重量又は粒
子数に関して各乳剤の全体の90%を占める粒子のサイズ
が平均粒子サイズの±40%以内、さらに±30%以内にあ
るような単分散乳剤は好ましい。
本発明のハロゲン化銀粒子は種々の方法の中から選び
組み合せることにより調製することができる。
まずコアー粒子の調製には酸性法、中性法、アンモニ
ア法などの方法、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を
反応させる形式として片側混合法、同時混合法、それら
の組合せなどから選ぶことができる。
同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成さ
れる液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわちコントロ
ール・ダブルジエツト法を用いることもできる。同時混
合法の別の形式として異なる組成の可溶性ハロゲン塩を
各々独立に添加するトリプルジエツト法(例えば可溶性
銀塩と可溶性臭素塩と可溶性沃素塩)も用いることがで
きる。コアー調製時にアンモニア、ロダン塩、チオ尿素
類、チオエーテル、アミン類などのハロゲン可銀溶剤を
選んで用いていてもよい。コアー粒子の粒子サイズ分布
は狭い乳剤が望ましい。特に前述の単分散のコアー乳剤
が好ましい。コアーの段階で個々の粒子のハロゲン組成
が均一かどうかは前述のX線回折の手法及びEPMA法によ
り判定することができる。コアー粒子のハロゲン組成が
より均一な場合にはX線回折の回折幅が狭くするどいピ
ークを与える。
特公昭49−21657号には粒子間で均一なハロゲン組成
をもつコアー粒子の調製法が示されている。1つはダブ
ルジエツト法で5gの不活性ゼラチンと0.2gの臭化カリウ
ムとを蒸留水700mlにとかした溶液を作つて、これを50
℃にて撹拌しておき、52.7gの臭化カリウムと24.5gの沃
化カリウムを溶かした水溶液1と100gの硝酸銀を溶か
した水溶液1とを同時に等しい一定速度で先の撹拌中
の溶液へ約80分要して添加し蒸留水を加えて全量を3
として沃化銀含量が25モル%の沃臭化銀が得られてい
る。X線回折により比較的シヤープなヨード分布をもつ
た沃臭化銀粒子であることが判つている。また別の方法
はラツシユアデイシヨン法で不活性骨ゼラチン33g、臭
化カリウム5.4g、沃化カリウム4.9gを蒸留水500mlに溶
かした水溶液を70℃にて撹拌しておき、ここへ硝酸銀1
2.5gを溶かした水溶液125mlを瞬時に添加することによ
り沃化銀含量が40モル%で比較的均一な沃臭化銀粒子が
得られている。
特開昭56−16124にはハロゲン組成が15〜40モル%の
沃化銀を含む沃臭化銀乳剤で保護コロイドを含む液のpA
gを1〜8の範囲に維持することにより均一な沃臭化銀
が得られることを開示している。
高濃度の沃化銀を含む沃臭化銀の種晶を作成したの
ち、入江と鈴木により特公昭48−36890号に開示されて
いる添加速度を時間とともに加速させる方法、あるいは
斉藤により米国特許第4,242,445号に開示されている添
加濃度を時間とともに高める方法により沃臭化銀粒子を
成長させる方法によつても均一な沃臭化銀が得られる。
これらの方法は特に好ましい結果を与える。入江らの方
法は、保護コロイドの存在下で二種以上の無機塩水溶液
をほぼ等量ずつ同時に添加して行なう複分解反応によつ
て写真溶難溶性無機結晶を製造する方法において、反応
させる無機塩水溶液を、一定添加速度以上で、かつ成長
中の該難溶性無機塩結晶の総表面積に比例する添加速度
以下の添加速度Qで添加すること、すなわちQ=γ以上
でかつQ=αt2+βt+γ以下で添加するものである。
一方斉藤の方法は保護コロイドの存在下で2種以上の
無機塩水溶液を同時に添加するハロゲン化銀結晶の製造
方法において、反応させる無機塩水溶液の濃度を結晶成
長期中に新しい結晶核が殆んど発生しない程度に増加さ
せるものである。
他に、特開昭60−138538号公報、特開昭61−88253号
公報、特開昭59−177535号公報、特開昭61−112142号公
報、特開昭60−143331号公報などに記載された乳剤調製
法を応用して調製できる。
本発明のハロゲン化銀粒子のシエル部への沃化銀の導
入法は数多くある。水可溶性臭化物塩の水溶液と水可溶
性銀塩水溶液をダブルジエツト法で添加時にコア部の沃
化銀をシエル部へ滲み出させてもよい。この場合、添加
中のpAgの調節やハロゲン化銀溶剤の使用によつてシエ
ル部の沃化銀の量や分布をコントロールである。又水可
溶性臭化物と水可溶性沃化物を混合した水溶液と水可溶
性銀塩水溶液をダブルジエツト法で添加することもでき
るし、水可溶性臭化物水溶液、水可溶性沃化物水溶液と
水可溶性銀塩をトリプルジエツト法で添加することもで
きる。粒子表面あるいは粒子表面から50〜100Åの位置
に沃化銀を導入するには、粒子形成後に、水可溶性沃化
物を含む水溶液を添加したり、0.1μ以下の沃化銀微粒
子あるいは沃化銀含量の高いハロゲン化銀微粒子を添加
すればよい。
本発明のハロゲン化銀粒子の調製にあたつて、コアー
粒子形成後そのままシエル付けを行つてもよいがコアー
乳剤を脱塩のために水洗したのちシエル付けをする方が
好ましい。
シエル付けもハロゲン化銀写真感光材料の分野で知ら
れた種々の方法により調製できるが同時混合法が望まし
い。前述の入江らの方法および斉藤の方法は明確な層状
構造をもつ乳剤の製造方法として好ましい。必要なシエ
ル厚は粒子サイズによつて異なるが、1.0μ以上の大サ
イズ粒子では0.1μm以上、1.0μm以下の小サイズ粒子
では0.05μm以上のシエル厚で覆われていることが望ま
しい。
コア部とシエル部の銀量比が1/5〜5の範囲であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは1/5〜3であり、1/5〜
2の範囲が特に好ましい。
本発明ではハロゲン化銀粒子形成又は物理熟成の過程
において、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、
イリジウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、
鉄塩または鉄錯塩などを共存させてもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤は化学増感される。化学増
感のためには例えばH.Frieser編Die Grundlagen der Ph
otographischen Prozesse mit Silberhalogeniden(Aka
demische Verlagsgesellschaft,1968)675〜734頁に記
載の方法を用いることができる。
すなわち、活性ゼラチンや銀と反応し得る硫黄を含む
化合物(例えば、チオ硫酸塩、チオ尿素類、メルカプト
化合物類、ローダニン類)を用いる硫黄増感法;還元性
物質(例えば、第一すず塩、アミン類、ヒドラジン誘導
体、ホルムアミジンスルフイン酸、シラン化合物)を用
いる還元増感法;貴金属化合物(例えば、金錯塩のほ
か、Pt、Ir、Pdなどの周期律表VIII族の金属の錯塩)を
用いる貴金属増感法などを単独または組合せて用いるこ
とができる。
これらの具体例は、硫黄増感法については米国特許第
1,574,944号、同第2,410,689号、同第2,278,947号、同
第2,728,668号、同第3,656,955号等、還元増感法につい
ては米国特許第2,983,609号、同第2,419,974号、同第4,
054,458号等、貴金属増感法については米国特許第2,39
9,083号、同第2,448,060号、英国特許第618,061号等の
各明細書に記載されている。
本発明のハロゲン化銀粒子から成る乳剤の調製時に用
いられる保護コロイドとして及びその他の親水性コロイ
ド層のバインダーとしては、ゼラチンを用いるのが有利
であるが、それ以外の親水性コロイドも用いることがで
きる。
たとえばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子との
グラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、セルロース硫酸エステル類等の如きセルロース誘
導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;
ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセ
タール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるい
は共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いる
ことができる。
ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼ
ラチンやBull.Soc.Sci.Phot.Japan,No.16,P30(1966)
に記載されたような酵素処理ゼラチンを用いてもよく、
また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いること
ができる。
本発明に用いられる写真乳剤は、メチン色素類その他
によつて分光増感されてもよい。用いられる色素には、
シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、
複合メロシアニン色素、ホロポーラ−シアニン色素、ヘ
ミシアニン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール
色素が包含される。特に有用な色素は、シアニン色素、
メロシアニン色素、および複合メロシアニン色素に属す
る色素である。これらの色素類には、塩基性異節環核と
してシアニン色素類に通常利用される核のいずれをも適
用できる。すなわち、ピロリン核、オキサゾリン核、チ
アゾリン核、ビロール核、オキサゾール核、チアゾール
核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール
核、ピリジン核など;これらの核に脂環式炭化水素環が
融合した核;及びこれらの核に芳香族炭化水素環が融合
した核、即ち、インドレニン核、ベンズインドレニン
核、インドール核、ベンズオキサゾール核、ナフトオキ
サゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール
核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キ
ノリン核などが適用できる。これらの核は炭素原子上に
置換されていてもよい。
メロシアニン色素または複合メロシアニン色素にはケ
トメチレン構造を有する核として、ピラゾリン−5−オ
ン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−
2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダ
ニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異節環核
を適用することができる。
これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それらの
組合せを用いてもよく、増感色素の組合せは特に、強色
増感の目的でしばしば用いられる。その代表例は米国特
許2,688,545号、同2,977,229号、同3,397,060号、同3,5
22,052号、同3,527,641号、同3,617,293号、同3,628,96
4号、同3,666,480号、同3,672,898号、同3,679,428号、
同3,703,377号、同3,769,301号、同3,814,609号、同3,8
37,862号、同4,026,707号、英国特許1,344,281号、同1,
507,803号、特公昭43−4936号、同53−12,375号、特開
昭52−110,618号、同52−109,925号等に記載されてい
る。
増感色素とともに、それ自信分光増感作用をもたない
色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であつ
て、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は特に下記一般
式〔I〕または〔II〕の増感色素で分光増感されている
ことが好ましい。これらの増感色素は単独に用いてもよ
いが、それらの組合せを用いてもよい。
一般式〔I〕 式中、Z1、Z2は異なつていても同一でもよい5、6員
含窒素ヘテロ環形成原子群を表わす。例えば、チアゾリ
ン、チアゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾー
ル、セレナゾリン、セレナゾール、ベンゾセレナゾー
ル、ナフトセレナゾール、オキサゾール、ベンゾオキサ
ゾール、ナフトオキサゾール、ベンズイミダゾール、ナ
フトイミダゾール、ピリジン、キノリン、インドレニ
ン、イミダゾ〔4,5−b〕キノキザリンなどのヘテロ環
が挙げられ、これらのヘテロ環核は置換されていてもよ
い。置換基の例としては、低級アルキル基(好ましくは
炭素数6以下で、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、フエニ
ル基、置換フエニル基、カルボキシ基、アルコキシカル
ボニル基、アルコキシ基などで更に置換されていてもよ
い)、低級アルコキシ基(好ましくは炭素数6以下)、
アシルアミノ基(好ましくは炭素数8以下)、単環アリ
ール基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基
(好ましくは炭素数6以下)、ヒドロキシ基、シアノ基
またはハロゲン原子等が挙げられる。
Q1は5、6員含窒素ケトメチレン環形成原子群を表わ
し、例えばチアゾリジン−4−オン、セレナゾリジン−
4−オン、オキサゾリジン−4−オン、イミダゾリジン
−4−オンなどが挙げられる。
R1、R2、R3およびR4は水素原子、低級アルキル基(好
ましくは炭素数4以下)、置換されてもよいフエニル
基、アラルキル基を表わすほか、l1が2または3を表わ
す時、およびnが2または3を表わす時は異なつたR1
R1、R2とR2、R3とR3またはR4とR4とが連結して酸素原
子、硫黄原子または窒素原子などを含んでもよい5、6
員環をも形成できることを表わす。
R5、R6は炭素鎖中に酸素原子、硫黄原子または窒素原
子を含有していてもよい炭素数10以下の置換されていて
もよいアルキル基または同アルケニル基を表わす。置換
基の例としては、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ
基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、カルバモ
イル基、フエニル基、置換フエニル基などが挙げられ
る。また前記Z1、Z2が表わすヘテロ環がベンズイミダゾ
ール、ナフトイミダゾール、イミダゾ〔4,5−b〕キノ
キザリンのようなもう一方の置換可能な窒素原子を含む
場合、それらのヘテロ環のもう一方の窒素原子は例えば
炭素数6以下のヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン
原子、フエニル基またはアルコアルコキシカルボニル基
などで更に置換されていてもよいアルキル基、仝アルケ
ニル基などで置換されていてもよい。
l1およびn1は0または3以下の正の整数でl1+n1が3
以下であることを表わし、l1が1、2または3である時
は、R5とR1とが連結して5、6員環を形成してもよい。
j1、k1およびm1は0または1を表わす。X1 -は酸アニ
オンを表わし、r1は0または1を表わす。
R5、R6およびR7のうち少なくとも一つはスルホ基また
はカルボキシ基を含有した基であることがより好まし
い。
一般式〔I〕に含まれる増感色素の内、好ましいもの
は以下の如くである。
一般式〔II〕 式中、Z11は含窒素5、6員ヘテロ感形成原子群を表
わす。例えば、チアゾリン、チアゾール、ベンゾチアゾ
ール、ナフトチアゾール、セレナゾリン、セレナゾール
ベンゾセレナゾール、ナフトセレナゾール、オキサゾー
ル、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベンズ
イミダゾール、ナフトイミダゾール、ピリジン、キノリ
ン、ピロリジン、インドレニン、イミダゾ〔4,5−b〕
キノキザリンテトラゾール等の通常シアニン形成に用い
られるヘテロ環核が挙げられ、これらのヘテロ環核は置
換されていてもよい。置換基の例としては、低級アルキ
ル基(好ましくは炭素数10以下でヒドロキシ基、ハロゲ
ン原子、フエニル基、置換フエニル基、カルボキシ基、
アルコキシカルボニル基、アルコキシ基などで更に置換
されていてもよい)、低級アルコキシ基(好ましくは炭
素数7以下)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数8以
下)、単環アリール基、単環アリールオキシ基、カルボ
キシ基、低級アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素
数7以下)、ヒドロキシ基、シアノ基、またはハロゲン
原子等が挙げられる。
Q11は含窒素5、6員ケトメチレン環形成原子群を表
わす。例えばチアゾリジン−4−オン、セレナゾリジン
−4−オキサゾリジン−4−オン、イミダゾリジン−4
−オンなどを形成する原子群があげられる。
Q12は含窒素5、6員ケトメチレン環形成原子群を表
わす。例えば、ローダニン、2−チオヒダントイン、2
−セレナチオヒダントイン、2−チオオキサゾリジン−
2,4−ジオン、2−セレナオキサゾリジン−2,4−ジオ
ン、2−チオセレナゾリジン−2,4−ジオン、2−セレ
ナチアゾリジン−2,4−ジオン、2−セレナセレナゾリ
ジン−2,4−ジオンなどの通常メロシアニン色素を形成
できるヘテロ環核を形成する原子群があげられる。
前記、Z11、Q11およびQ12が表わすヘテロ環に於て、
ベンズイミダゾールやチオヒダントインのような2個以
上の窒素原子をヘテロ環形成原子中に含む場合はそれぞ
れR13、R15、R14が連結していない窒素原子は置換され
ていてもよく、置換基としてはアルキル鎖中の炭素原子
が酸素原子、硫黄原子または窒素原子で置換されていて
もよく、更に置換基を有していてもよい炭素数8以下の
アルキル基、仝アルケニル基または置換されていてもよ
い単環アリール基などが挙げられる。
R11は水素原子または炭素数4以下のアルキル基を表
わし、R12は水素原子、置換されていてもよいフエニル
基(置換基の例としては炭素数4以下のアルキル、アル
コキシ基またはハロゲン原子、カルボキシ基、ヒドロキ
シ基などが挙げられる)、またはヒドロキシ基、カルボ
キシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換されて
いてもよいアルキル基を表わす。m21が2または3を表
わす時、R11とR12とが連結して酸素原子、硫黄原子また
は窒素原子を含有してもよい5、6員環を形成してもよ
い。
R13は炭素鎖中に酸素原子、硫黄原子または窒素原子
を含有していてもよい炭素数10以下の置換されていても
よいアルキル基または仝アルケニル基を表わす。置換基
の例としてはスルホ基、カルボキシル基、ヒドロキシ
基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、カルバモ
イル基、フエニル基、置換フエニル基または単環飽和ヘ
テロ環基があげられる。
R14およびR15はR13と仝意義を表わすほか、水素原子
または置換されていてもよい単環アリール基(置換基の
例としては、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、
ハロゲン原子、炭素数5以下のアルキル基、仝アシルア
ミノ基または同アルコキシ基などがあげられる)をも表
わす。
m21は0または3以下の正の整数を表わし、j21は0ま
たは1を、n21は0または1を表わす。
m21が3以下の正の整数であるときは、R11とR13とが
連結して5、6員環を形成してもよい。
R13、R14およびR15のうち少なくとも一つはスルホ基
またはカルボキシ基を含有した基であることがより好ま
しい。一般式〔II〕に含まれる増感色素の内、特に好ま
しいのは以下の化合物である。
本発明に於ては、特に特願昭60−122759号に記載の下
記一般式〔III〕で表わされる化合物による強色増感を
行うことが好ましい。
一般式〔III〕 (式中、Rは少なくとも1個の−COOMもしくは−SO3Mで
置換された脂肪族基、芳香族基またはヘテロ環基を表わ
し、Mは、水素原子、アルカリ金属原子、四級アンモニ
ウムまたは四級ホスホニウムを表わす。) 以下に本発明に用いられる一般式〔III〕で表わされ
る化合物の好ましい具体例を挙げる。(但し、これらの
みに限定されるものではない。
一般式(I)で表わされる化合物の合成方法について
は一般によく知られているようにイソチオシアネートと
アジ化ナトリウムとの反応を用いることで容易に合成す
ることができる。以下、参考のため、これらの合成方法
に関する文献、特許を挙げる。
米国特許3,266,897、特公昭42−21842号、特開昭56−
111,846号、英国特許1,275,701号、B.A.ベルゲス(Berg
es)ら、ジヤーナル・オブ・ヘテロサイクリツク・ケミ
ストリー(Journal of Heterocyclic Chemistry)第15
巻、第981頁(1978)、R.G.ドウベンコ(Dubenko)、V.
D.パンチエンコ(Panchenko)著、“ヒーミヤ・ゲテロ
ツイクリーチエスキフ・ソエデイネーニイ(Khimia Get
erotsiklicheskikh Soedinii)”、第1編、(Azole oa
er Jhaschie Geterotsikly,1967年,199〜201頁)。
この化合物の乳剤への添加方法は、写真乳剤添加物の
通常の添加方法に従えば良い。例えばメチルアルコー
ル、エチルアルコール、メチルセロソルブ、アセトン、
水あるいはこれらの混合溶媒などの中に溶解し、溶液と
して添加することができる。
また、一般式〔IV〕で示される化合物は写真乳剤の製
造工程のいかなる工程に存在させて用いることもできる
し、製造後塗布直前までのいかなる段階に存在させて用
いることもできる。前者の例としては、ハロゲン化銀粒
子形成工程、物理熟成工程、化学熟成工程などである。
上記増感色素をハロゲン化銀乳剤中に分散させるに
は、それらを直接乳剤中に分散してもよいしあるいは、
それらを水、メタノール、エタノール、アセトン、メチ
ルセロソルブ、フツ素アルコールなどの溶媒の単独もし
くは混合溶媒に溶解して乳剤へ添加してもよい。ハロゲ
ン化銀乳剤中へ添加させる場合、ハロゲン化銀粒子の形
成過程で添加してもよいし、あらかじめ製造されたハロ
ゲン化銀粒子に後添加してもよい。ハロゲン化銀粒子の
形成過程で添加する場合には、銀とハロゲンが反応する
過程、物理熟成過程、化学熟成(後熟)過程の直前、化
学熟成過程中、化学熟成過程直後に添加することができ
るが、化学熟成(後熟)過程の前に添加することが好ま
しく、化学熟成(後熱)過程の直前に添加することが特
に好ましい。
また、これらを単独でまたはフエノキシエタノール等
の実質上水と不混和性の溶媒に溶解した後、水または親
水性コロイドに直接かまたは界面活性剤を用いて分散
し、この分散物を乳剤中に添加してもよい。
本発明において、該青感性ハロゲン化銀乳剤層の分光
感度分布SB(λ)が、 であり、 該緑感性ハロゲン化銀乳剤層の分光感度分布SG(λ)
が、 であり、 該赤感性ハロゲン化銀乳剤層の分光感度分布SR(λ)
であることが特に好ましい。
本発明に用いられるハロゲン化銀粒子には硫黄含有ハ
ロゲン化銀溶剤を含有していることが好ましい。本発明
で用いられる硫黄含有ハロゲン化銀溶剤は、乳剤の粒子
形成から塗布するまでのいずれの工程で添加されてもよ
い。本発明で用いられる硫黄含有ハロゲン化銀溶剤の添
加量は粒子サイズ0.5μのハロゲン化銀粒子では銀1モ
ル当り5.0×10-4モル乃至5.0×10-2モル、粒子サイズ1.
0μのハロゲン化銀粒子では銀1モル当り2.5×10-4モル
乃至2.5×10-2モル、粒子サイズ2.0μのハロゲン化銀粒
子では銀1モル当り1.25×10-4モル乃至1.25×10-3モル
が好ましい。
本発明でいう硫黄含有ハロゲン化銀溶剤とは、硫黄原
子で銀イオンに配位しうるハロゲン化銀溶剤である。
ここで、ハロゲン化銀溶剤とは、より具体的には、水
又は水・有機溶媒混合溶媒(例えば水/メタノール=1/
1など)に、0.02モル濃度で存在せしめられたハロゲン
化銀溶剤が60℃で溶解せしめ得る塩化銀の重量の2倍を
こえる重量の塩化銀を溶解することができるものであ
る。
具体的には、チオシアン酸塩(ロダンカリ、ロダンア
ンモニウム等)、有機チオエーテル化合物(例えば、米
国特許第3574628号、同第3021215号、同第3057724号、
同第3038805号、同第4276374号、同第4297439号、同第3
704130号、特開昭57−104926号などに記載の化合
物。)、チオン化合物(例えば特開昭53−82408、同55
−77737、米国特許第4221863号などに記載されている四
置換チオウレアや、特開昭53−144319に記載されている
化合物)や、特開昭57−202531に記載されているハロゲ
ン化銀粒子の成長を促進しうるメルカプト化合物等が挙
げられるが、チオシアン酸塩、有機チオエーテル化合物
が特に好ましい。
より具体的には、有機チオエーテルとしては、一般式
(IV)で表わされる化合物が好ましい。
R16S−R18−S−R17 (IV) 式中、mは0又は1〜4の整数を表わす。
R16とR17とは同じでも、異つていてもよく、低級アル
キル基(炭素数1〜5)または置換アルキル基(総炭素
数1〜30)を表わす。
ここで、置換基としては例えば−OH、−COOM、−SO
3M、−NHR19、−NR19R19(但しR19は同一でも異なつて
もよい)、−OR19、−CONHR19、−COOR19、ヘテロ環な
どを挙げることができる。
R19は、水素原子、低級アルキル基又は上記置換基が
更に置換した置換アルキル基でもよい。
また、置換基は、2個以上置換していてもよく、それ
らは同じものでも、異つていてもよい。
R18は、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜12)を
表わす。
但し、mが2以上のときm個のR18は同じでも、異つ
ていてもよい。
また、アルキレン鎖の途中に、1個以上の−O−、−
CONH−、−SO2NH−などの基が入つていても良いし、ま
た、R16、R17で述べた置換基が置換されていてもよい。
また、R16とR17とで結合して、環状チオエーテルを形
成してもよい。
チオン化合物としては、一般式(V)で表わされる化
合物が好ましい。
式中、Zは、 −OR24又は−SR25を表わす。
R20、R21、R22、R23、R24及びR25は、各々同じでも異
つていてもよく、アルキル基、アルケニル基、アラルキ
ル基、アリール基又はヘテロ環残基を表わし、これらは
置換されていてもよい(好ましくは、各々の総炭素数が
30以下である)。
また、R20とR21、R22とR23、あるいはR20とR22、R20
とR24、R20とR25とが結合して、5ないし6員のヘテロ
環を形成してもよく、これに置換基が付いていてもよ
い。
メルカプト化合物としては、一般式(VI)で表わされ
る化合物が好ましい。
式中、Aは、アルキレン基を表わし、R26は、−NH2
−NHR2 −CONHR30、−OR30、−COOM2、−CONHR27、−SO2NH
R30、−NHCOR27又は−SO3Mを表わし(好ましくは総炭素
数30以下)、Lは、R26のときは−S を、その他の時は−SMを表わす。
ここで、R27、R28がびR29は、各々アルキル基を表わ
し、 R30は、水素原子又は、アルキル基を表わし、 Mは、水素原子又は陽イオン(例えば、アルカリ金属
イオン又はアンモニウムイオンなど)を表わす。
これらの化合物の合成については、前述の特許明細書
ないし引用文献等に記載の方法で行うことができる。ま
た、一部の化合物については、市販に供されている。
以下に、本発明で用いられる硫黄含有ハロゲン化銀溶
剤の化合物例を列挙する。
SSS−(1) KSCN SSS−(2) NH4SCN SSS−(3) HO(CH22S(CH22OH SSS−(4) HOCH26S(CH25S(CH26OH SSS−(5) HOCH2−S−(CH2−S−(CH2−OH SSS−(6) HO−(CH2−S−(CH2−S−(CH2−OH SSS−(7) HOCH2−S−(CH2−S−(CH2−OH SSS−(8) HO(CH22S(CH22S(CH22S(CH22OH SSS−(9) HO(CH22S(CH22O(CH22O(CH22S(CH22OH SSS−(10) HOOCCH2S(CH22SCH2COOH SSS−(11) H2NCO(CH22S(CH22S(CH22CONH2 SSS−(12) NaO3S(CH23S(CH22S(CH23SO3Na SSS−(13) HO(CH22S(CH22CONHCH2NHCO(CH22S(CH22OH SSS−(22) C2H5S(CH22S(CH22NHCO(CH22COOH 本発明に用いられる写真乳剤には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、ある
いは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含
有させることができる。すなわちアゾール類、例えばベ
ンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾール類、ニトロベ
ンズイミダゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブ
ロモベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、
メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミ
ダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリ
アゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベンゾトリ
アゾール類、メルカプトテトラゾール類(特に1−フエ
ニル−5−メルカプトテトラゾール)など;メルカプト
ピリミジン類;メルカプトトリアジン類;たとえばオキ
サドリンチオンのようなチオケト化合物;アザインデン
類、たとえばトリアザインデン類、テトラアザインデン
類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザイ
ンデン類)、ペンタアザインデン類など;ベンゼンチオ
スルフオン酸、ベンゼンスルフイン酸、ベンゼンスルフ
オン酸アミド等のようなカブリ防止剤または安定剤とし
て知られた、多くの化合物を加えることができる。たと
えば米国特許3,954,474号、同3,982,947号、特公昭52−
28,660号に記載されたものを用いることができる。
本発明の写真感光材料の写真乳剤層には感度上昇、コ
ントラスト上昇、または現像促進の目的で、たとえばポ
リアルキレンオキシドまたはそのエーテル、エステル、
アミンなどの誘導体、チオエーテル化合物、チオモルフ
オリン類、四級アンモニウム塩化合物、ウレタン誘導
体、尿素誘導体、イミダゾール誘導体、3−ピラゾリド
ン類等を含んでもよい。たとえば米国特許2,400,532
号、同2,423,549号、同2,716,062号、同3,617,280号、
同3,772,021号、同3,808,003号、英国特許1,488,991号
に記載されたものを用いることができる。
本発明を用いて作られた感光材料には、親水性コロイ
ド層にフイルター染料として、あるいはイラジエーシヨ
ン防止その他種々の目的で水溶性染料を含有していても
よい。このような染料には、オキソノール染料、ヘミオ
キソノール染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シ
アニン染料及びアゾ染料が包含される。なかでもオキソ
ノール染料;ヘミオキソノール染料及びメロシアニン染
料が有用である。
本発明を用いて作られる感光材料において、写真乳剤
層その他の親水性コロイド層には、スチルベン系、トリ
アジン系、オキサゾール系、あるいはクマリン系などの
増白剤を含んでもよい。これらは水溶性のものでもよ
く、また水不溶性の増白剤を分散物の形で用いてもよ
い。
本発明を実施するに際して、下記の公知の退色防止剤
を併用することもでき、また本発明に用いる色像安定剤
は単独または2種以上併用することもできる。公知の退
色防止剤としては、たとえば、米国特許2,360,290号、
同2,418,613号、同2,675,314号、同2,701,197号、同2,7
04,713号、同2,728,659号、同2,732,300号、同2,735,76
5号、同2,710,801号、同2,816,028号、米国特許1,363,9
21号等に記載されたハイドロキノン誘導体、米国特許3,
457,079号、同3,069,262号等に記載された没食子酸誘導
体、米国特許2,735,765号、同3,698,909号、特公昭49−
20977号、同52−6623号に記載されたp−アルコキシフ
エノール類、米国特許3,432,300号、同3,573,050号、同
3,574,627号、同3,764,337号、特開昭52−35633号、同5
2−147434号、同52−152225号に記載されたp−オキシ
フエノール誘導体、米国特許3,700,455号に記載のビス
フエノール類等がある。
本発明を用いて作られる感光材料は、色カブリ防止剤
として、ハイドロキノン誘導体、アミノフエノール誘導
体、没食子酸誘導体、アスコルビン酸誘導体などを含有
してもよい。
本発明の写真感光材料としては黒白感光材料、多層多
色感光材料いづれをも挙げることが特に高感度撮影用カ
ラー感光材料として好ましく用いられる。
多層天然色写真材料は、通常、支持体上に赤感性乳剤
層、緑感性乳剤層、及び青感性乳剤層を各々少なくとも
一つ有する。これらの層の順序は必要に応じて任意に選
べる。赤感性乳剤層にシアン形成カプラーを、緑感性乳
剤層にマゼンタ形成カプラーを、青感性乳剤層にイエロ
ー形成カプラーをそれぞれ含むのが通常であるが、場合
により異なる組合せをとることもできる。
黄色発色カプラーとしては、公知の開鎖ケトメチレン
系カプラーを用いることができる。これらのうち、ベン
ゾイルアセトアニリド系及びピバロイルアセトアニリド
系化合物は有利である。用い得る黄色発色カプラーの具
体例は米国特許2,875,057号、同3,265,506号、同3,408,
194号、同3,551,155号、同3,582,322号、同3,725,072
号、同3,891,445号、西独特許1,547,868号、西独出願公
開2,219,917号、同2,261,361号、同2,414,006号、英国
特許1,425,020号、特公昭51−10783号、特開昭47−2613
3号、同48−73147号、同51−102636号、同50−6341号、
同50−123342号、同50−130,442号、同51−21827号、同
50−87650号、同52−82424号、同52−115219号などに記
載されたものである。
マゼンタ発色カプラーとしては、ピラゾロン系化合
物、インダゾロン系化合物、シアノアセチル化合物など
を用いることができ、特にピラゾロン系化合物は有利で
ある。用い得るマゼンタ発色カプラーの具体例は、米国
特許2,600,788号、同2,983,608号、同3,062,653号、同
3,127,269号、同3,311,476号、同3,419,391号、同3,51
9,429号、同3,558,319号、同3,582,322号、同3,615,506
号、同3,834,908号、同3,891,445号、西独特許1,810,46
4号、西独特許出願(OLS)2,408,665号、同2,417,945
号、同2,418,959号、同2,424,467号、特公昭40−6031
号、特開昭51−20826号、同52−58922号、同49−129538
号、同49−74027号、同50−159336号、同52−42121号、
同49−74028号、同50−60233号、同51−26541号、同53
−55122号などに記載のものである。
シアン発色カプラーとしては、フエノール系化合物、
ナフトール系化合物などを用いることができる。その具
体例は米国特許2,369,929号、同2,434,272号、同2,474,
293号、同2,521,908号、同2,895,826号、同3,034,892
号、同3,311,476号、同3,458,315号、同3,476,563号、
同3,583,971号、同3,591,383号、同3,767,411号、同4,0
04,929号、西独特許出願(OLS)2,414,830号、同2,454,
329号、特開昭48−59838号、同51−26034号、同48−505
5号、同51−146828号、同52−69624号、同52−90932号
に記載のものである。
シアンカプラーとしては特開昭57−204545号、同56−
65134号、同58−33252号、同58−33249号等に記載のウ
レイド基を有するカプラーを好ましく用いることができ
る。
カプラーは銀イオンに対し4当量性あるいは2当量性
のどちらでもよいが、感光材料中に含有される銀の含有
量を少なくするためには銀の利用効率がより高い2当量
性のカプラーを用いる方が好ましい。特に沃化銀含有量
が平均7モル%以上のハロゲン化銀乳剤においては、2
当量性のカプラーを用いて現像主薬の酸化体をより有効
に利用した方が写真性能上有利である。
本発明で用いることのできる2当量カプラーは次の一
般式(Cp−1)〜(Cp−9)で表わされる。
一般式(Cp−1) 一般式(Cp−2) 一般式(Cp−3) 一般式(Cp−4) 一般式(Cp−5) 一般式(Cp−6) 一般式(Cp−7) 一般式(Cp−8) 一般式(Cp−9) 次に前記一般式(Cp−1)〜(Cp−9)のR51〜R59
l、mおよびpについて説明する。
式中、R51は脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基また
はヘテロ環基を、R52およびR53は各々芳香族基または複
素環基を表わす。
式中、R51で表わされる脂肪族基は好ましくは炭素数
1〜22で、置換もしくは無置換、鎖状もしくは環状、い
ずれであつてもよい。アルキル基への好ましい置換基は
アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アシルア
ミノ基、ハロゲン原子等でこれらはそれ自体更に置換基
をもつていてもよい。R51として有用な脂肪族基の具体
的な例は、次のようなものである:イソプロピル基、イ
ソブチル基、tert−ブチル基、イソアミル基、tert−ア
ミル基、1,1−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルヘキシ
ル基、1,1−ジエチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサ
デシル基、オクタデシル基、シクロヘキシル基、2−メ
トキシイソプロピル基、2−フエノキシイソプロピル
基、2−p−tert−ブチルフエノキシイソプロピル基、
α−アミノイソプロピル基、α−(ジエチルアミノ)イ
ソプロピル基、α−(サクシンイミド)イソプロピル
基、α−(フタルイミド)イソプロピル基、α−(ベン
ゼンスルホンアミド)イソプロピル基などである。
R51、R52またはR53が芳香族基(特にフエニル基)を
あらわす場合、芳香族基は置換されていてもよい。フエ
ニル基などの芳香族基は炭素数32以下のアルキル基、ア
ルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
アルコキシカルボニルアミノ基、脂肪族アミド基、アル
キルスルフアモイル基、アルキルスルホンアミド基、ア
ルキルウレイド基、アルキル置換サクシンイミド基など
で置換されてよく、この場合アルキル基は鎖中にフエニ
レンなど芳香族基が介在してもよい。フエニル基はまた
アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリ
ールカルバモイル基、アリールアミド基、アリールスル
フアモイル基、アリールスルホンアミド基、アリールウ
レイド基などで置換されてもよく、これらの置換基のア
リール基の部分はさらに炭素数の合計が1〜22の一つ以
上のアルキル基で置換されてもよい。
R51、R52、またはR53であらわされるフエニル基はさ
らに、炭素数1〜6の低級アルキル基で置換されたもの
も含むアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ
基、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基またはハロゲン
原子で置換されてよい。
またR51、R52またはR53は、フエニル基が他の環を縮
合した置換基、例えばナフチル基、キノリル基、イソキ
ノリル基、クロマニル基、クマラニル基、テトラヒドロ
ナフチル基等を表わしてもよい。これらの置換基はそれ
自体さらに置換基を有してもよい。
R51がアルコキシ基をあらわす場合、そのアルキル部
分は、炭素数1から32、好ましくは1〜22の直鎖ないし
分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、環状アルキル基も
しくは環状アルケニル基を表わし、これらはハロゲン原
子、アリール基、アルコキシ基などで置換されていても
よい。
R51、R52またはR53が複素環基をあらわす場合、複素
環基はそれぞれ、環を形成する炭素原子の一つを介して
アルフアアシルアセトアミドにおけるアシル基のカルボ
ニル基の炭素原子又はアミド基の窒素原子と結合する。
このような複素環としてはチオフエン、フラン、ピラ
ン、ピロール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリ
ミジン、ピリタジン、インドリジン、イミダゾール、チ
アゾール、オキサゾール、トリアジン、チアジアジン、
オキサジンなどがその例である。これらはさらに環上に
置換基を有してもよい。
一般式(Cp−3)においてR55は、炭素数1から32、
好ましくは1から22の直鎖ないし分岐鎖のアルキル基
(例えばメチル、イソプロピル、tert−ブチル、ヘキシ
ル、ドデシル基など)、アルケニル基(例えばアリル基
など)、環状アルキル基(例えばシクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、ノルボルニル基など)、アラルキル基
(例えばベンジル、β−フエニルエチル基など)、環状
アルケニル基(例えばシクロペンテニル、シクロヘキセ
ニル基など)を表わし、これらはハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、アリール基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、カルボキシ基、アルキルチオカルボニル基、ア
リールチオカルボニル基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、スルホ基、スルフアモイル
基、カルバモイル基、アシルアミノ基、ジアシルアミノ
基、ウレイド基、ウレタン基、チオウレタン基、スルホ
ンアミド基、複素環基、アリールスルホニル基、アルキ
ルスルホニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、ア
ルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アニリノ基、N
−アリールアニリノ基、N−アルキルアニリノ基、N−
アシルアニリノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基など
で置換されていてもよい。
更にR55は、アリール基(例えばフエニル基、α−な
いしはβ−ナフチル基など)を表わしてもよい。アリー
ル基は1個以上の置換基を有してもよく、置換基として
たとえばアルキル基、アルケニル基、環状アルキル基、
アラルキル基、環状アルケニル基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、スルホ基、スルフアモイ
ル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、ジアシルアミ
ノ基、ウレイド基、ウレタン基、スルホンアミド基、複
素環基、アリールスルホニル基、アルキルスルホニル
基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ
基、ジアルキルアミノ基、アニリノ基、N−アルキルア
ニリノ基、N−アリールアニリノ基、N−アシルアニリ
ノ基、ヒドロキシル基などを有してよい。
更にR55は、複素環基(例えばヘテロ原子として窒素
原子、酸素原子、イオウ原子を含む5員または6員環の
複素環、縮合複素環基で、ピリジル基、キノリル基、フ
リル基、ベンゾチアゾリル基、オキサゾリル基、イミダ
ゾリル基、ナフトオキサゾリル基など)、前記のアリー
ル基について列挙した置換基によつて置換された複素環
基、脂肪族または芳香族アシル基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、アルキルカルバモイル基、
アリールカルバモイル基、アルキルチオカルバモイル基
またはアリールチオカルバモイル基を表わしてもよい。
式中R54は水素原子、炭素数1から32、好ましくは1
から22の直鎖ないしは分岐鎖のアルキル、アルケニル、
環状アルキル、アラルキル、環状アルケニル基(これら
の基は前記R55について列挙した置換基を有してもよ
い)、アリール基および複素環基(これらは前記R55
ついて列挙した置換基を有してもよい)、アルコキシカ
ルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、ステアリルオキシカルボニル基など)、ア
リールオキシカルボニル基(例えばフエノキシカルボニ
ル基、ナフトキシカルボニル基など)、アラルキルオキ
シカルボニル基(例えばベンジルオキシカルボニル基な
ど)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、
ヘプタデシルオキシ基など)、アリールオキシ基(例え
ばフエノキシ基、トリルオキシ基など)、アルキルチオ
基(例えばエチルチオ基、ドデシルチオ基など)、アリ
ールチオ基(例えばフエニルチオ基、α−ナフチルチオ
基など)、カルボキシ基、アシルアミノ基(例えばアセ
チルアミノ基、3−〔(2,4−ジ−tert−アミルフエノ
キシ)アセタミド〕ベンズアミド基など)、ジアシルア
ミノ基、N−アルキルアシルアミノ基(例えばN−メチ
ルプロピオンアミド基など)、N−アリールアシルアミ
ノ基(例えばN−フエニルアセトアミドなど)、ウレイ
ド基(例えばウレイド、N−アリールウレイド、N−ア
ルキルウレイド基など)、ウレタン基、チオウレタン
基、アリールアミノ基(例えばフエニルアミノ、N−メ
チルアニリノ基、ジフエニルアミノ基、N−アセチルア
ニリノ基、2−クロロ−5−テトラデカンアミドアニリ
ノ基など)、アルキルアミノ基(例えばn−ブチルアミ
ノ基、メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基な
ど)、シクロアミノ基(例えばピペリジノ基、ピロリジ
ノ基など)、複素環アミノ基(例えば4−ピリジルアミ
ノ基、2−ベンゾオキサゾリルアミノ基など)、アルキ
ルカルボニル基(例えばメチルカルボニル基など)、ア
リールカルボニル基(例えばフエニルカルボニル基な
ど)、スルホンアミド基(例えばアルキルスルホンアミ
ド基、アリールスルホンアミド基など)、カルバモイル
基(例えばエチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイ
ル基、N−メチル−フエニルカルバモイル、N−フエニ
ルカルバモイルなど)、スルフアモイル基(例えばN−
アルキルスルフアモイル、N,N−ジアルキルスルフアモ
イル基、N−アリールスルフアモイル基、N−アルキル
−N−アリールスルフアモイル基、N,N−ジアリールス
ルフアモイル基など)、シアノ基、ヒドロキシ基、およ
びスルホ基のいずれかを表わす。
式中R56は、水素原子または炭素数1から32、好まし
くは1から22の直鎖ないしは分岐鎖のアルキル基、アル
ケニル基、環状アルキル基、アラルキル基もしくは環状
アルケニル基を表わし、これらは前記R55について列挙
した置換基を有してもよい。
またR56はアリール基もしくは複素環基を表わしても
よく、これらは前記R55について列挙した置換基を有し
てもよい。
またR56は、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ
基、スルホ基、スルフアモイル基、カルバモイル基、ア
シルアミノ基、ジアシルアミノ基、ウレイド基、ウレタ
ン基、スルホンアミド基、アリールスルホニル基、アル
キルスルホニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、
アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アニリノ基、
N−アリールアニリノ基、N−アルキルアニリノ基、N
−アシルアニリノ基又はヒドロキシル基を表わしてもよ
い。
R57、R58およびR59は各々通常の4当量型フエノール
もしくはα−ナフトールカプラーにおいて用いられる基
を表わし、具体的にはR57としては水素原子、ハロゲン
原子、アルコキシカルボニルアミノ基、脂肪族炭化水素
残基、N−アリールウレイド基、アシルアミノ基、−O
−R62または−S−R62(但しR62は脂肪族炭化水素残
基)が挙げられ、同一分子内に2個以上のR57が存在す
る場合には2個以上のR57は異なる基であつてもよく、
脂肪族炭化水素残基は置換基を有しているものを含む。
またこれらの置換基がアリール基を含む場合、アリー
ル基は前記R55について列挙した置換基を有してもよ
い。
R58およびR59としては脂肪族炭化水素残基、アリール
基及びヘテロ環残基から選択される基を挙げることがで
き、あるいはこれらの一方は水素原子であつてもよく、
またこれらの基に置換基を有しているものを含む。また
R58とR59は共同して含窒素ヘテロ環核を形成してもよ
い。
そして脂肪族炭化水素残基としては飽和のもの、不飽
和のもののいずれでもよく、また直鎖のもの、分岐のも
の、環状のもののいずれでもよい。そして好ましくはア
ルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ドデシル、オ
クタデシル、シクロブチル、シクロヘキシル等の各
基)、アルケニル基(例えばアリル、オクテニル等の各
基)である。アリール基としてはフエニル基、ナフチル
基等があり、またヘテロ環残基としてはピリジニル、キ
ノリル、チエニル、ピペリジル、イミダゾリル等の各基
が代表的である。これら脂肪族炭化水素残基、アリール
基およびヘテロ環残基に導入される置換基としてはハロ
ゲン原子、ニトロ、ヒドロキシ、カルボキシル、アミ
ノ、置換アミノ、スルホ、アルキル、アルケニル、アリ
ール、ヘテロ環、アルコキシ、アリールオキシ、アリー
ルチオ、アリールアゾ、アシルアミノ、カルバモイル、
エステル、アシル、アシルオキシ、スルホンアミド、ス
ルフアモイル、スルホニル、モルホリノ等の各基が挙げ
られる。
lは1〜4の整数、mは1〜3の整数、pは1〜5の
整数を表わす。
上記のカプラー残基のうち、イエローカプラー残基と
しては、一般式(Cp−1)において、R51がt−ブチル
基または置換もしくは無置換のアリール基、R52が置換
もしくは無置換のアリール基を表わす場合、および一般
式(Cp−2)において、R52およびR53が置換もしくは無
置換のアリール基を表わす場合が好ましい。
マゼンタカプラー残基として好ましいのは、一般式
(Cp−3)におけるR54がアシルアミノ基、ウレイド基
およびアリールアミノ基、R55が置換アリール基を表わ
す場合、一般式(Cp−4)におけるR54が、アシルアミ
ノ基、ウレイド基およびアリールアミノ基、R56が水素
原子を表わす場合、そして、一般式(Cp−5)および
(Cp−6)においてR54およびR56が直鎖もしくは分岐鎖
のアルキル基、アルケニル基、環状アルキル基、アラル
キル基、環状アルケニル基を表わす場合である。
シアンカプラー残基として好ましいのは、一般式(Cp
−7)におけるR57が、2位のアシルアミノ基もしくは
ウレイド基、5位がアシルアミノ基もしくはアルキル
基、そして6位が水素原子もしくは塩素原子を表わす場
合と、一般式(Cp−9)におけるR57が5位の水素原
子、アシルアミノ基、スルホンアミド基、アルコキシカ
ルボニル基で、R58が水素原子で、さらにR59がフエニル
基、アルキル基、アルケニル基、環状アルキル基、アラ
ルキル基、および環状アルケニル基を表わす場合であ
る。
Z1はハロゲン原子、スルホ基、アシルオキシ基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基または複素環チオ基を表わ
し、これらの基はさらにアリール基(例えばフエニル
基)、ニトロ基、水酸基、シアノ基、スルホ基、アルコ
キシ基(例えばメトキシ基)、アリールオキシ基(例え
ばフエノキシ基)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ
基)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基)、ス
ルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド基)、ス
ルフアモイル基(例えばメチルスルフアモイル基)、ハ
ロゲン原子(例えばフツ素、塩素、臭素など)、カルボ
キシ基、カルバモイル基(例えばメチルカルバモイル
基)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル基など)、スルホニル基(例えばメチルスルホニル
基)などの置換基で置換されてもよい。
Z2およびYは酸素原子、窒素原子またはイオウ原子で
カツプリング位に結合している離脱基を表わし、Z2およ
びYが酸素原子、窒素原子またはイオウ原子でカツプリ
ング位に結合している場合には、これらの原子はアルキ
ル基、アリール基、アルキルスルホニル基、アリールス
ルホニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニ
ル基、又は複素環基と結合しており、さらに窒素原子の
場合には、その窒素原子を含み5員又は6員環を形成し
て離脱基となりうる基をも意味する(例えばイミダゾリ
ル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基
など)。
上記のアルキル基、アリール基、複素環基は、置換基
を有していてもよく、具体的には、アルキル基(例えば
メチル基、エチル基など)、アルコキシ基(例えばメト
キシ基、エトキシ基など)、アリールオキシ基(例えば
フエニルオキシ基など)、アルコキシカルボニル基(例
えばメトキシカルボニル基など)、アシルアミノ基(例
えばアセチルアミノ基)、カルバモイル基、アルキルカ
ルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、エチルカ ルバモイル基など)、ジアルキルカルバモイル基(例え
ばジメチルカルバモイル基)、アリールカルバモイル基
(例えばフエニルカルバモイル基)、アルキルスルホニ
ル基(例えばメチルスルホニル基)、アリールスルホニ
ル基(例えばフエニルスルホニル基)、アルキルスルホ
ンアミド基(例えばメタンスルホンアミド基)、アリー
ルスルホンアミド基(例えばフエニルスルホンアミド
基)、スルフアモイル基、アルキルスルフアモイル基
(例えばエチルスルフアモイル基)、ジアルキルスルフ
アモイル基(例えばジメチルスルフアモイル基、アルキ
ルチオ基(例えばメチルチオ基)、アリールチオ基(例
えばフエニルチオ基)、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン
原子(例えばフツ素、塩素、臭素など)が挙げられ、こ
の置換基が2個以上あるときは同じでも異つてもよい。
特に好ましい置換基としてはハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基
が挙げられる。
Z2の好ましい基としては、窒素原子もしくはイオウ原
子でカツプリング部位に結合する基が挙げられ、Yの好
ましい基としては、塩素原子または酸素原子、窒素原子
もしくはイオウ原子でカツプリング部位に結合する基で
ある。
Z3は水素原子又は下記一般式〔R−I〕〔R−II〕
〔R−III〕又は〔R−IV〕で表わされるものである。
R63は置換してもよいアリール基又は複素環基を表わ
す。
R64、R65は各々水素原子、ハロゲン原子、カルボン酸
エステル基、アミノ基、アルキル基、アルキルチオ基、
アルコキシ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフ
ィニル基、カルボン酸基、スルホン酸基、無置換もしく
は置換フエニル基または複素環を表わすし、これらの基
は同じでも異つてもよい。
W1は式中の と共に4員環、5員環もしくは6員環を形成するのに要
する非金属原子を表わす。
一般式〔R−IV〕のなかで好ましくは〔R−V〕〜
〔R−VII〕が挙げられる。
式中、R66、R67は各々水素原子、アルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはヒドロキ
シ基をR68、R69およびR70は各々水素原子、アルキル
基、アリール基、アラルキル基、またはアシル基を、W2
は酸素またはイオウ原子を表わす。
本発明に用いられるカプラーは次の一般式(C I)で
表わされるカプラー単量体より誘導され、一般式(C I
I)で表わされる繰返し単位を有する重合体あるいは芳
香族一級アミン現像薬と酸化カツプリングする能力を持
たない少なくとも1個のエチレン基を含有する非発色性
単量体の1種以上との共重合体であつてもよい。ここで
カプラー単量体は2種以上が同時に重合されていてもよ
い。
一般式(C I) 一般式(C II) 式中、R′は水素原子、炭素数1〜4個の低級アルキ
ル基、または塩素原子を表わし、K1は−CONR″−、−N
R″CONR″−、−NR″COO−、−COO−、−SO2−、−CO
−、NR″CO−、−SO2NR″−、−NR″SO2−、−OCO−、
−OCONR″−、−NR″−、−S−または−O−を表わ
し、K2は−CONR″−または−COO−を表わし、R″は水
素原子、脂肪族基、またはアリール基を表わし、一分子
内で2以上のR″がある場合は、同じでも異なつていて
もよい。
K3は炭素数1〜10個の無置換若しくは置換アルキレン
基、アラルキレン基または無置換若しくは置換アリーレ
ン基を表わし、アルキレン基は直鎖でも分岐鎖でもよ
い。
(アルキレン基としては例えばメチレン、メチルメチレ
ン、ジメチルメチレン、ジメチレン、トリメチレン、テ
トラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、デシ
ルメチレン、アラルキレン基としては例えばベンジリデ
ン、アリーレン基としては例えばフエニレン、ナフチレ
ンなど) ここでK3で表わされるアルキレン基、アラルキレン基
またはアリーレン基の置換基としてはアリール基(例え
ばフエニル基)、ニトロ基、水酸基、シアノ基、スルホ
基、アルコキシ基(例えばメトキシ基)、アリールオキ
シ基(例えばフエノキシ基)、アシルオキシ基(例えば
アセトキシ基)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミ
ノ基)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミ
ド基)、スルフアモイル基(例えばメチルスルフアモイ
ル基)、ハロゲン原子(例えばフツ素、塩素、臭素な
ど)、カルボキシル基、カルバモイル基(例えばメチル
カルバモイル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメ
トキシカルボニル基等)、スルホニル基(例えばメチル
スルホニル基)が挙げられる。この置換基が2つ以上あ
るときは同じでも異なつても良い。
i、jおよびkは、0または1を表わす。
Qは前記一般式(Cp−1)〜(Cp−9)のR51〜R59
Z1〜Z3およびYのどれかの部分で、一般式(C I)もし
くは(C II)のQ以外の外部と結合するカプラー残基を
表わす。
次に、芳香族一級アミン現像試薬の酸化生成物とカツ
プリングしない非発色性エチレン様単量体としては、ア
クリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルキルアクリ
ル酸(例えばアクリル酸、メタクリル酸)、およびそれ
らのアクリル酸類から誘導されるエステルあるいはアミ
ド(例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、t−
ブチルアクリルアミド、メチルアクリレート、メチルメ
タクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアク
リレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルア
クリレート、t−ブチルアクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ヘ
キシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、ラウ
リルアクリレート、およびメチレンビスアクリルアミ
ド)、ビニルエステル(例えばビニルアセテート、ビニ
ルプロピオネート、およびビニルラウレート)、アクリ
ロニトリル、メタアクリルニトリル、芳香族ビニル化合
物、(例えばスチレンおよびその誘導体、ビニルトルエ
ン、ジビニルベンゼン、ビニルアセトフエノン)、ビニ
リデンクロライド、ビニルアルキルエーテル(例えばビ
ニルエチルエーテル)、マレイン酸エステル、N−ビニ
ル−2−ピロリドン、N−ビニルピリジン、および2−
および4−ビニルピリジンなどがある。特にアクリル酸
エステル、メタアクリル酸エステル、マレイン酸エステ
ル類が好ましい。
ここで使用する非発色性エチレン様不飽和単量体は2
種以上を一緒に使用することもできる。例えばn−ブチ
ルアクリレートとジビニルベンゼン、スチレンとメタア
クリル酸、n−ブチルアクリレートとメタアクリル酸等
を使用できる。
本発明に用いられるポリマーカプラーは水可溶性のも
のでも、水不溶性のものでもよいが、その中でも特にポ
リマーカプラーラテツクスが好ましい。
ポリマーカプラーラテツクスは、カプラー単量体の重
合で作つた親水性ポリマーカプラーをいつたん取り出し
たのち、改めて有機溶媒に溶かしたものをラテツクスの
形で分散してもよいし、重合で得られた親水性ポリマー
カプラーの溶液を直接ラテツクスの形で分散してもよ
い、あるいは乳化重合法で作つたポリマーカプラーラテ
ツクスさらには層構造ポリマーカプラーラテツクスを直
接ゼラチンハロゲン可銀乳剤に加えてもよい。
本発明のハロゲン可銀写真感光材料においては、これ
ら2当量カプラーのうち、好ましくは2当量マゼンタカ
プラーまたは2当量シアンカプラーであり、より好まし
くは2当量マゼンタカプラーである。
2当量イエローカプラー 2当量マゼンタカプラー シアンカプラー カラード・カプラーとしては、例えば米国特許3,476,
560号、同2,521,908号、同3,034,892号、特公昭44−201
6号、同38−22335号、同42−11304号、同44−32461号、
特開昭51−26034号明細書、同52−42121号明細書、西独
特許出願(OLS)2,418,959号に記載のものを使用でき
る。
DIRカプラーとしては前記一般式(I)で示される化
合物以外には例えば米国特許3,227,554号、同3,617,291
号、同3,701,783号、同3,790,384号、同3,632,345号、
西独特許出願(OLS)2,414,006号、同2,454,301号、同
2,454,329号、英国特許953,454号、特開昭52−69624
号、同49−122335号、特公昭51−16141号に記載された
ものが使用できる。
DIRカプラー以外に、現像にともなつて現像抑制剤を
放出する化合物を、感光材料中に含んでもよく、例えば
米国特許3,297,445号、同3,379,529号、西独特許出願
(OLS)2,417,914号、特開昭52−15271号、同53−9116
号に記載のものを使用することができる。
又、特開昭57−150845号に記載せる如き現像にともな
つて現像促進剤又はカブらせ剤を放出するカプラーは特
に好ましく用いることができる。
又、英国特許第2,083,640号に記載せる如きわずかに
拡散性の色素を形成する非拡散性カプラーも好ましく用
いることができる。
これらのカプラーは、一般に乳剤層中の銀1モルあた
り2×10-3モル〜5×10-1モル、好ましくは1×10-2
ル〜5×10-1モル添加される。
本発明を用いて作られる感光材料には、親水性コロイ
ド層に紫外線吸収剤を含んでもよい。例えば、アリール
基で置換されたベンゾトリアゾール化合物(例えば米国
特許3,533,794号に記載のもの)、4−チアゾリドン化
合物(例えば米国特許3,314,794号、同3,352,681号に記
載のもの)、ベンゾフエノン化合物(例えば特開昭46−
2784号に記載のもの)、ケイヒ酸エステル化合物(例え
ば米国特許3,705,805号、同3,707,375号に記載のも
の)、ブタジエン化合物(例えば米国特許4,045,229号
に記載のもの)、あるいは、ベンゾオキサゾール化合物
(例えば米国特許3,700,455号に記載のもの)を用いる
ことができる。更に、米国特許3,499,762号、特開昭54
−48535号に記載のものも用いることができる。紫外線
吸収性のカプラー(例えばα−ナフトール系のシアン色
素形成カプラー)や、紫外線吸収性のポリマーなどを用
いてもよい。これらの紫外線吸収剤は特定の層に媒染さ
れていてもよい。
本発明をカラー感光材料に適用する場合、本発明に係
る乳剤を用いる場所としては特に制限はない。
本発明の感光材料の写真処理には、公知の方法のいず
れをも用いることができるし処理液には公知のものを用
いることができる。又、処理温度は通常、18℃から50℃
の間に選ばれるが、18℃より低い温度または50℃をこえ
る温度としてもよい。目的に応じ、銀画像を形成する現
像処理(黒白写真処理)、或いは、色素像を形成すべき
現像処理から成るカラー写真処理のいずれをも適用する
ことができる。
特に本発明の感光材料をカラー現像で代表されるいわ
ゆるパラレル現像すると、感度及び粒状性の点で極めて
好ましい結果が得られる。
カラー現像液は、一般に、発色現像主薬を含むアルカ
リ性水溶液から成る。発色現像主薬は公知の一級芳香族
アミン現像剤、例えばフエニレンジアミン類(例えば4
−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4−
アミノ−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N−エ
チル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル
−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル
アニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−
β−メタンスルホアミドエチルアニリン、4−アミノ−
3−メチル−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニ
リンなど)を用いることが出来る。
本発明の感光材料の現像処理に用いる発色現像液は、
好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分
とするアルカリ性水溶液である。この発色現像主薬とし
ては、アミノフエノール系化合物も有用であるが、p−
フエニレンジアミン系化合物が好ましく使用され、その
代表例として3−メチル−4−シミノ−N,N−ジエチル
アニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−
β−ヒドロキシルエチルアニリン、3−メチル−4−ア
ミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−メトキシエチルアニリンおよびこれらの硫酸塩、
塩酸塩、リン酸塩もしくはp−トルエンスルホン酸塩、
テトラフエニルホウ酸塩、p−(t−オクチル)ベンゼ
ンスルホン酸塩などが挙げられる。
この他L.F.A.メソン著「フオトグラフイツク・プロセ
シング・ケミストリー」、フオーカル・プレス社(1966
年)(L.F.A.Mason,“Photographic Processing Chemis
try",Focal Press)の226〜229頁、米国特許第2,193,01
5号、同2,592,364号、特開昭48−64933号などに記載の
ものを用いてもよい。必要に応じて2種以上の発色現像
主薬を組み合わせて用いることもできる。
発色現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もし
くはリン酸塩のようなpH緩衝剤;臭化物、沃化物、ベン
ズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカ
プト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤;ヒ
ドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、トリ
エタノールアミン、西独特許出願(OLS)第2622950号に
記載の化合物、亜硫酸塩または重亜硫酸塩のような保恒
剤;エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロ
ヘキサンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、N−ヒドロキ
シメチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミ
ン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸および、特開
昭58−195845号記載の化合物などに代表されるアミノポ
リカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1′−ジ
ホスホン酸、リサーチ・デイスクロージヤー18170(197
9年5月)記載の有機ホスホン酸、アミノトリス(メチ
レンホスホン酸)、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−
テトラメチレンホスホン酸などのアミノホスホン酸、リ
サーチ・デイスクロージヤー18170号(1979年5月)記
載のホスホノカルボン酸などのキレート剤を含有するこ
とができる。
カラー現像主薬は、一般に発色現像液1あたり約1g
〜約20gの濃度、更に好ましくは、発色現像液1あた
り約2g〜約10gの濃度で使用する。また、発色現像液のp
Hは通常8以上であり、最も一般的には、約9〜約12で
用いられる。また発色現像液はハロゲン化物、カラー現
像主薬等の濃度を調整した補充液を用いて、補充量を感
光材料100cm2当り9ml以下に低減することもできる。
本発明のカラー写真感光材料は、このような低補充処
理においても優れた性能を発揮する。
本発明のカラー現像液の処理温度は20〜50℃が好まし
く、更に好ましくは30〜40℃である。処理時間は20秒〜
10分より好ましくは30秒〜5分である。
漂白液、漂白定着液、定着液 本発明のカラー写真感光材料は、発色現像に続いて、
漂白液、漂白定着液、定着液により脱銀処理される。こ
れらの漂白液又は漂白定着液において用いられる漂白剤
は、第2鉄イオン錯体は第2鉄イオンとアミノポリカル
ボン酸、あるいはそれらの塩などのキレート剤との錯体
である。
これらのアミノポリカルボン酸の代表例としては、 エチレンジアミンテトラ酢酸 ジエチレントリアミンペンタ酢酸 1,2−ジアミノプロパンテトラ酢酸 1,3−ジアミノプロパンテトラ酢酸 ニトリロトリ酢酸 シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸 イミノジ酢酸 エチルエーテルジアミンテトラ酢酸 グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸 フエニレンジアミンテトラ酢酸 などを挙げることができるが、もちろんこれらの例示化
合物に限定されない。
又、漂白液又は漂白定着液には、必要に応じて漂白促
進剤を使用することができる。有用な漂白促進剤の具体
例としては、米国特許第3,893,858号、西独特許第1,29
0,812号、同2,059,988号、特開昭53−32736号、同53−5
7831号、同53−37418、同53−65732号、同53−72623
号、同53−95630号、同53−95631号、同53−104232号、
同53−124424号、同53−141623号、同53−28426号、リ
サーチ・デイスクロージヤーNo.17129号(1978年7月)
などに記載のメルカプト基またはジスルフイド基を有す
る化合物を挙げることができる。
その他、漂白液又は漂白定着液には、臭化物(例えば
臭化カリウム、臭化ナトリウム、臭化アンモニウム)ま
たは塩化物(例えば塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩
化アンモニウム)または沃化物(例えば沃化アンモニウ
ム)の再ハロゲン化剤を含むことができる。必要に応じ
硼酸、硼砂、メタ硼酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、亜燐酸、燐酸、燐
酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸
などのpH緩衝能を有する1種類以上の無機酸、有機酸お
よびこれらのアルカリ金属またはアンモニウム塩また
は、硝酸アンモニウム、グアニジンなどの腐蝕防止剤な
どを添加することができる。
本発明の漂白定着液又は定着液に使用される定着剤
は、公知の定着剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
アンモニウムなどのチオ硫酸塩;チオシアン酸ナトリウ
ム、チオシアン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩;
エチレンビスチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−オ
クタンジオールなどのチオエーテル化合物およびチオ尿
素類などの水溶性のハロゲン化銀溶解剤であり、これら
を1種あるいは2種以上混合して使用することができ
る。
水洗、安定液 本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、定着又
は漂白定着等の脱銀処理後、水洗及び/又は安定化処理
をするのが一般的である。
水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカ
プラー等使用素材による)や用途、水洗水温、水洗タン
クの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々
の条件によつて広範囲に設定し得る。このうち、多段向
流方式における水洗タンク数と水量の関係は、ジヤーナ
ル オブ ザ ソサエテイ オブ モーシヨン ピクチ
ヤー アンド テレヴイジヨン エンジニアズ(Journa
l of the Society of Motion Picture and Television
Engineers)第64巻、P.248−253(1955年5月号)に記
載の方法で、もとめることができる。通常多段向流方式
における段数は2−6が好ましく、特に2−4が好まし
い。
多段向流方式によれば、水洗水量を大巾に減少でき、
例えば感光材料1m2当たり0.5L−1L以下が可能である
が、タンク内での水の滞留時間増加により、バクテリア
が繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問
題が生じる。本発明のカラー感光材料の処理において、
この様な問題の解決策として、特願昭61−131632号に記
載のカルシウム、マグネシウムを低減させる方法を、極
めて有効に用いることができる。また、特開昭57−8542
号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール
類、同61−120145号に記載の塩素化イソシアヌール酸ナ
トリウム等の塩素系殺菌剤、特願昭60−105487号に記載
のベンゾトリアゾール、その他堀口博著「防菌防黴剤の
化学」、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技
術」、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」、に記載
の殺菌剤を用いることもできる。
更に、水洗水には、水切り剤として界面活性剤や、硬
水軟化剤としてEDTAに代表されるキレート剤を用いるこ
とができる。
本発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4−
9であり好ましくは、5−8である。水洗水温、水洗時
間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一
般には、15−45℃で20秒−10分、好ましくは25−40℃で
30秒−5分の範囲が選択される。
以上の水洗工程に続くか、又は水洗工程を経ずに直接
安定液で処理することも出来る。安定液には、画像安定
化機能を有する化合物が添加され、例えばホルマリンに
代表されるアルデヒド化合物や、色素安定化に適した膜
pHに調整するための緩衝剤や、アンモニウム化合物があ
げられる。又、液中でのバクテリアの繁殖防止や処理後
の感光材料に防黴性を付与するため、前記した各種殺菌
剤や防黴剤を用いることができる。
更に、界面活性剤、螢光増白剤、硬膜剤を加えること
もできる。本発明の感光材料の処理において、安定化が
水洗工程を経ることなく直接行われる場合、特開昭57−
8543号、58−14834号、59−184343号、60−220345号、6
0−238832号、60−239784号、60−239749号、61−4054
号、61−118749号等に記載の公知の方法を、すべて用い
ることができる。
その他、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ
ン酸、エチレンジアミン四メチレンホスホン酸等のキレ
ート剤、ビスマス化合物を用いることも好ましい態様で
ある。
水洗及び/又は安定化工程に用いた液は、更に前工程
に用いることもできる。この例として多段向流方式によ
つて削減した水洗水のオーバーフーローを、その前浴の
漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には濃縮液を補充し
て、廃液量を減らすことがあげられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明するが本発
明はこれに限定されるものではない。
(実施例) 実施例1 特願昭61−21685号に記載の方法により沃臭化銀平板
A〜Gを調製した。
不活性ゼラチン30g、臭化カリウム6g、蒸留水1を
溶かした水溶液を60℃で撹拌しておきここへ硝酸銀5.0g
を溶かした水溶液35cc及び臭化カリウム3.2g、沃化カリ
ウム0.98gを溶かした水溶液35ccをそれぞれ70cc/分の流
速で30秒間添加した後、pAgを10に上げて30分間熟成し
て、種乳剤を調製した。
つづいて硝酸銀145gを溶かした水溶液1のうちの所
定量及び臭化カリウムと沃化カリウムの混合物の水溶液
を等モル量ずつ所定の温度、所定のpAgで臨界成長速度
近くの添加速度で添加し平板コア乳剤を調製した。更に
ひきつづいて、残りの硝酸銀水溶液及びコア乳剤調製の
ときとは異つた組成の臭化カリウムと沃化カリウムの混
合物の水溶液を等モル量づつ臨界成長速度近くの添加速
度で添加しコアを被覆しコア/シエル型の沃臭化銀平板
A〜Gを調製した。
乳剤A〜Gのアスペクト比はpAgを調節することによ
り、変更した。
粒子サイズはA〜Gすべて球相当直径で0.75μとなる
ように調節した。粒子サイズ分布は乳剤A〜Gの間では
相対標準偏差30%近くでありほぼ同一とみなされる。
表1に乳剤A〜Gのサイズおよびヨード含有率の構成
を示す。
XPSの測定は島津製作所製のESCA−750を用いて行なつ
た。励起X線としてMg−Kα(加速電圧8KV 電流30m
A)を使用し、I−3d5/2およびAg−3d5/2に相当するピ
ークエリアを求め、その強度比から該ハロゲン化銀粒子
の表面部分の平均の沃化銀含率を求めた。
沃臭化銀平板乳剤A〜Gを各々1/100″露光で最適な
感度を示すように化学増感した。表2に化学増感剤の銀
1モルあたりの添加量を示す。
(試料101〜114) 以下に示す重層塗布構成の第4層、第7層、第12層の
沃臭化銀乳剤を表3に示すようにおきかえ試料101〜114
を作成した。
塗布量はハロゲン化銀およびコロイド銀については銀
のg/m2単位で表した量を、またカプラー、添加剤および
ゼラチンについてはg/m2単位で表した量を、また増感色
素については同一層内のハロゲン化銀1モルあたりのモ
ル数で示した。
第1層(ハレーシヨン防止層) 黒色コロイド銀 ……0.2 ゼラチン ……1.3 ExM−9 ……0.06 UV−1 ……0.03 UV−2 ……0.06 UV−3 ……0.06 Solv−1 ……0.15 Solv−2 ……0.15 Solv−3 ……0.05 第2層(中間層) ゼラチン 第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(Ag I4モル%、均一Ag I型、球相当径0.5
μ、球相当径の変動係数20%、板状粒子、直径/厚み比
3.0) 塗布銀量 ……1.2 沃臭化銀乳剤(Ag I3モル%、均一Ag I型、球相当径0.3
μ、球相当径の変動係数15%、球形粒子、直径/厚み比
1.0) 塗布銀量 ……0.6 ゼラチン ……1.0 ExS−1 ……4×10-4 ExS−2 ……5×10-5 ExS−3 ……1×10-6 ExC−1 ……0.05 ExC−2 ……0.50 ExC−3 ……0.03 ExC−4 ……0.12 ExC−5 ……0.01 第4層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤 塗布銀量 ……0.7 ゼラチン ……1.0 ExS−1 ……3×10-4 ExS−2 ……2.3×10-5 ExS−3 ……0.5×10-6 ExS−11 ……3.0×10-5 ExC−6 ……0.11 ExC−7 ……0.05 ExC−4 ……0.05 Solv−1 ……0.05 Solv−3 ……0.05 第5層(中間層) ゼラチン ……0.5 Cpd−1 ……0.1 Solv−1 ……0.05 第6層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(Ag I4モル%、表面高Ag I型、球相当径
0.5μ、球相当径の変動係数15%、板状粒子、直径/厚
み比4.0) 塗布銀量 ……0.35 沃臭化銀乳剤(Ag I3モル%、均一Ag I型、球相当径0.3
μ、球相当径の変動係数25%、球形粒子、直径/厚み比
1.0) 塗布銀量 ……0.20 ゼラチン ……1.0 ExS−4 ……2×10-4 ExS−5 ……5×10-4 ExS−6 ……1×10-4 ExS−7 ……3×10-5 ExS−8 ……3×10-5 ExS−9 ……4×10-5 ExM−8 ……0.4 ExM−9 ……0.07 ExM−10 …… ExY−11 ……0.03 Solv−1 ……0.3 Solv−4 ……0.05 第7層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤 塗布銀量 ……0.8 ExS−4 ……2×10-4 ExS−5 ……5×10-4 ExS−6 ……1×10-4 ExS−7 ……3×10-5 ExS−8 ……3×10-5 ExS−9 ……4×10-5 ExM−8 ……0.1 ExM−34 ……0.01 ExM−9 ……0.02 ExY−11 ……0.03 ExC−2 ……0.03 ExM−14 ……0.01 Solv−1 ……0.2 Solv−4 ……0.01 第8層(中間層) ゼラチン ……0.5 Cpd−1 ……0.05 Solv−1 ……0.02 第9層(重層効果のドナー層) 沃臭化銀乳剤(Ag I2モル%、内部高Ag I型、球相当径
1.0μ、球相当径の変動係数15%、板状粒子、直径/厚
み比6.0) 塗布銀量 ……0.35 沃臭化銀乳剤(Ag I2モル%、内部高Ag I型、球相当径
0.4μ、球相当径の変動係数20%、板状粒子、直径/厚
み比6.0) 塗布銀量 ……0.20 ゼラチン ……0.5 ExS−3 ……8×10-4 ExY−13 ……0.11 ExM−12 ……0.03 ExM−14 ……0.10 Solv−1 ……0.20 第10層(イエローフイルター層) 黄色コロイド銀 ……0.05 ゼラチン ……0.5 Cpd−2 ……0.13 Cpd−1 ……0.10 第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(Ag I4.5モル%、均一Ag I型、球相当径
0.7μ、球相当径の変動係数15%、板状粒子、直径/厚
み比7.0) 塗布銀量 ……0.3 沃臭化銀乳剤(Ag I3モル%、均一Ag I型、球相当径0.3
μ、球相当径の変動係数25%、板状粒子、直径/厚み比
7.0) 塗布銀量 ……0.15 ゼラチン ……1.6 ExS−10 ……2×10-4 ExC−16 ……0.05 ExC−2 ……0.10 ExC−3 ……0.02 ExY−13 ……0.07 ExY−15 ……0.5 ExY−17 ……1.0 Solv−1 ……0.20 第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤 塗布銀量 ……0.5 ゼラチン ……0.5 ExS−10 ……1×10-4 ExY−15 ……0.20 ExY−13 ……0.01 Solv−1 ……0.10 第13層(第1保護層) ゼラチン ……0.8 UV−4 ……0.1 UV−5 ……0.15 Solv−1 Solv−2 第14層(第2保護層) 微粒子臭化銀乳剤(I2モル、s/r=0.2、0.07μ)……0.
5 ゼラチン ……0.45 ポリメチルメタクリレート粒子直径1.5μ ……0.2 H−1 ……0.4 Cpd−3 ……0.5 Cpd−4 ……0.5 各層には上記の成分の他に、乳剤の安定化剤Cpd−
3、界面活性剤Cpd−4を塗布助剤として添加した。
その他以下の化合物Cpd5〜Cpd6を添加した。
Solv−1 トリクレジルフオスフエート Solv−2 ジブチルフタレート (試料115) 試料101の第3層のカプラーExC−5をモル数で0.5倍
量のExC−18に置き換え、第6層、第7層のカプラーExY
−11をモル数で3倍量のExY−19に置き換え、さらに第
9層、第11層、第12層のカプラーExY−13をモル数で3
倍量のExY−19に置き換える以外は試料101と同様に作製
した。
(試料116) 試料115の第4層、第7層および第12層の沃臭化銀乳
剤A−1をB−2に置き換える以外は試料115と同様に
作製した。
(試料117) 試料115の第4層、第7層および第12層の沃臭化銀乳
剤A−1をC−2に置き換える以外は試料115と同様に
作製した。
(試料118) 試料117の第3層のカプラーExC−18をモル数で4倍
に、第6層、第7層のカプラーExY−19をモル数で3倍
にする以外は試料117と同様に作製した。
これらの試料を40℃、相対湿度70%の条件下に14時間
放置した後、センシトメトリー用露光を与え、次のカラ
ー現像処理を行つた。
処理済の試料を赤色フイルター、緑色フイルター、青
色フイルターで濃度測定した。
処理方法(1) 発色現像処理は下記の処理工程に従つて38℃で実施し
た。
発色現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであつた。
発色現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g ヨウ化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ)
−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて 1.0 pH 10.0 漂白液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1.0 pH 6.0 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 175.0ml 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0 pH 6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0ml ポリオキシエチレン−p−モノノニルフエニルエーテル
(平均重合度10) 0.3g 水を加えて 1.0 次にこれらの試料を40℃、相対湿度70%の条件下に14
時間放置した後、昼光タングステン光下においてマクベ
スチヤートの撮影を行ない、上記のカラー現像処理を行
なつた。
このマクベスのチヤートを撮影したネガからカラーペ
ーパー(富士カラーペーパーAGL #653−258)へ灰色
を合わせるように、手焼きプリントを行い、得られたプ
リントの18色をU*V*W*表色系で表わした(後記
注)。これらの各点がマクベスチヤートのオリジナルの
色度点からどれだけずれているかを表わすために次式で
定義される平均色差△▲▼を計算した。
(注) ハロゲン化銀感光材料の色再現性を評価するために色
見本を実際に撮影し焼付けて得られるカラー印画紙上の
色との違いを比較検討する方法がよく採用される。色見
本としては米国マクベス(Macbeth)社のカラーチエツ
カー(Color−Cheker)が代表的なものとして挙げら
れ、この中にある白色、灰色および黒色がカラー印画紙
上に再現されたときに、残る18の有色パツチがカラー印
画紙上にどの程度正確に再現できるかどうかを官能検査
したり、機器測定した定量的に評価する。この色差の定
量的な試験法は、例えば納谷嘉信著「産業色採学」朝倉
書店撮影見本および再現プリントの両色を同一照明条件
下において機器測定し、得られた三刺激値より計算され
る表色値および色差式は多くの研究者により種々提案さ
れている。
本発明においては、デイビツド・イーストウツド(Da
vid Eastwood)によりフアルベ(Farbe)誌第24巻1号9
7頁以下に掲載された論文に提案された色差式により色
再現性を定量的に試験した。
尚、ペーパー上でのグレー階調はほぼr=1.25であつ
た。
得られた写真性能の結果および△▲▼の値を表
4に示す。写真性能の結果については、赤感性層、緑感
性層および青感性層の感度を各々、試料101の感度を100
とした時の相対感度で記した。
本発明外のハロゲン化銀粒子を用いた試料108−111は
基準の試料101、112に比べ低感である。本発明のハロゲ
ン化銀粒子を用いた試料102−107、113、114、116、117
は基準の試料101、112、115に比べ高感であり、また粒
状性も同等以上であつた。また、本発明の一般式(I)
で示されるDIRカプラーを含有している試料101−114
は、一般式(I)で示されるDIRカプラーを含有してい
ない比較例の試料115−118に比べて平均色差△▲
▼の値が小さく、高彩度で忠実な色再現性であることが
解る。また、一般式(I)で示されるDIRカプラーによ
る色再現性の改良効果は、本発明のハロゲン化銀粒子の
方が顕著である(試料101と115の△▲▼の差より
も試料103と116の△▲▼の差および試料106と117
の△▲▼の差の方が大きい)。したがつて、本発
明のハロゲン化銀粒子と一般式(I)で示されるDIRカ
プラーを併用した本発明の試料102−107、113、114にお
いて感度/粒状比および色再現両方の改良効果が顕著で
あることが解る。
また、本発明の試料のうち、硫黄含有ハロゲン化銀用
材を使用した試料103、104、106、107、114は特に好ま
しい結果を示した。
また、露光前の試料を、45℃、相対湿度80%の条件下
に3日間保存した試料を、このような条件下におかない
でおいた試料と同時にスペクトル分解露光し、現像処理
すると、基準の試料101、112では保存条件の差により大
きく変化していたのに対し、本発明の試料102、−107、
113、114はほとんど保存条件の影響を受けないという優
れた結果を示した。
実施例2 次に実施例−1、試料103を35m/m巾に裁断したのち、
標準的な撮影を行なつた後、自動現像機を用い以外に記
載の処理方法(2)で、発色現像液の累積補充量がその
母液タンク容量の3倍になるまで処理した。
次に、処理液の組成を記す。
(水洗液)母液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンド
ハース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型アニオン
交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充填した混床
式カラムに通水してカルシウム及びマグネシウムイオン
濃度を3mg/L以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌー
ル酸ナトリウム20mg/Lと硫酸ナトリウム150mg/Lを添加
した。
この液のpHは6.5−7.5の範囲にあつた。
以上の処理後、実施例1と処理工程を上記処理方法
(2)で処理する以外は同様にして行なつたところ実施
例1と同様の効果を得た。
実施例3 実施例1の試料101−104の第7層に用いられているEx
M−8を下記ExM−20に等モル置きかえし、試料201−204
を作成した。
以上の試料を実施例1と同様にセンシトメトリー用露
光を行い、求めた緑感層感度および実施例1と同様にし
て求めた平均色差の値△▲▼を表5に示す。
表5の結果に示されるとおり、本発明の効果は特に二
当量カプラーと組みあわせることにより、顕著となる。
実施例4 沃化銀含量が24モル%の八面体単分散沃臭化銀コアー
粒子をアンモニアの存在下でコントロールダブルジエツ
ト法で調製した。agNO3100gを含む水溶液500ccとKBrとK
Iを含む水溶液500ccを3%のゼラチンと25%NH345ccを
含む水溶液1000ccのなかに添加した。反応温度は70℃で
銀電位は10mVでコントロールし、初期の流量に対して最
終の流量が4倍になるように流量を加速した。上記乳剤
を水洗後、コアー部とシエル部の銀量が等しくなるまで
コントロールダブルジエツト法によつて純臭化銀のシエ
ル付けを行つた。反応容器にagNO3100gを含む水溶液500
ccとKBrを含む水溶液500ccを同時添加した。反応温度は
75℃で銀電位は−20mVでコントロールし、初期流量に対
して最終流量が2倍になるように流量を加速した。得ら
れた粒子は平均サイズ1.9μmの八面体であり、X線回
折では約22モル%と約2モル%の沃臭化銀の格子定数に
相当する回折角度に2つのピークが存在し2重構造にな
つているトータルの沃化銀含量が12モル%の沃臭化銀で
あることが確認された。この乳剤をKと呼ぶ。
乳剤Kと同様の方法でKIを等モルのKBrにおきかえ、
表6に示す乳剤K〜Pを調製した。
乳剤K〜Pは、各々1/100″露光で最適な感度を示す
ようにチオ硫酸ナトリウム、塩化金酸カリウム、硫黄含
有ハロゲン化銀溶剤SSS−1を用いて化学増感を行つ
た。
実施例1の試料101の第12層の沃臭化銀乳剤に代え、
乳剤K〜Pを各々1.5g/m2塗布して試料301〜306を作成
した。
以上の試料を実施例1と同様にセンシトメトリー用露
光を行い、求めた青感層感度および実施例1と同様にし
て求めた平均色差の値△▲▼を表7に示す。試料
301の感度を100として記す。
表7の結果からわかるように、本発明の試料302、30
3、305、306は基準の試料301、304に比べ高感であり、
粒状性も同等以上であつた。
特に、トータルヨード含量の多い302、303で好ましい
結果が得られた。
実施例5 沃化銀含量が14モル%の八面体単分散沃臭化銀コアー
粒子をアンモニアの存在下でコントロールダブルジエツ
ト法で調製した。AgNO3100gを含む水溶液500ccとKBrとK
Iを含む水溶液500ccを3%のゼラチンと25%NH310ccを
含む水溶液1000ccのなかに添加した。反応温度は60℃で
銀電位は10mVでコントロールし、初期の流量に対して最
終の流量が4倍になるように流量を加速した。上記乳剤
を水洗後、コアー部とシエル部の銀量が等しくなるまで
コントロールダブルジエツト法によつて純臭化銀のシエ
ル付けを行つた。反応容器にAgNO3100gを含む水溶液500
ccとKBrを含む水溶液500ccを同時添加した。反応温度は
75℃で銀電位は−20mVでコントロールし、初期流量に対
して最終流量が2倍になるように流量を加速した。得ら
れた粒子は平均サイズ約0.7μmの八面体であり、X線
回折では約22モル%と約2モル%の沃臭化銀の格子定数
に相当する回折角度に2つのピークが存在し2重構造に
なつているトータルの沃化銀含量が12.0モル%の沃臭化
銀であることが確認された。この乳剤をQと呼ぶ。
乳剤Qと同様の方法でKIを等モルのKBrもしくはKBrを
等モルのKIにおきかえ、さらに硝酸銀の添加が終了した
時点で沃化カリウム水溶液を添加することにより表8に
示す乳剤Q〜Tを調製した。
下塗りを施した三酢酸セルロースフイルム支持体上
に、下記に示すような組成の各層を重層塗布して多層カ
ラー感光材料401を作製した。
(感光層組成) 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし、増感色素については、同一層のハロゲン化
銀1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
第1層(ハレーシヨン防止層) 黒色コロイド銀 0.2 ゼラチン 2.6 Cpd−8 0.2 Solv−5 0.02 第2層(中間層) 微粒子臭化銀(平均粒径0.07μ) 0.15 ゼラチン 1.0 第3層(低感度赤感乳剤層) 単分散沃臭化銀乳剤(沃化銀5.5モル%、平均粒径0.3
μ、粒径に係る変動係数(以下単に変動係数と略す)19
%) 1.5 ゼラチン 3.0 ExS−12 2.0×10-4 ExS−13 1.0×10-4 ExS−14 0.3×10-4 ExC−21 0.7 ExC−22 0.1 ExC−23 0.02 Cpd−6 0.01 Solv−5 0.8 Solv−6 0.2 Solv−8 0.1 第4層(高感度赤感乳剤層) 単分散沃臭化銀乳剤(乳剤T、平均粒径0.68μ、変動係
数18%) 1.2 ゼラチン 2.5 ExS−12 3×10-4 ExS−13 1.5×10-4 ExS−14 0.45×10-4 ExC−24 0.15 ExC−25 0.05 ExC−22 0.03 ExC−23 0.01 Solv−5 0.05 Solv−6 0.3 第5層(中間層) ゼラチン 0.8 Cpd−7 0.05 Solv−7 0.01 第6層(低感度緑感乳剤層) 単分散沃臭化銀乳剤(沃化銀5モル%、平均粒径0.3
μ、変動係数19%) 0.4 単分散沃臭化銀乳剤(沃化銀7モル%、平均粒径0.5
μ) 0.8 ゼラチン 3.0 ExS−15 1×10-4 ExS−16 4×10-4 ExS−17 1×10-4 ExM−26 0.2 ExM−27 0.4 ExM−28 0.16 ExC−29 0.05 Solv−6 1.2 Solv−8 0.05 Solv−9 0.01 第7層(高感度緑感乳剤層) 多分散沃臭化銀乳剤(乳剤T、平均粒径0.68μ、変動係
数18%) 0.9 ゼラチン 1.6 ExS−15 0.7×10-4 ExS−16 2.8×10-4 ExS−17 0.7×10-4 ExM−27 0.05 ExM−28 0.04 ExC−29 0.01 Solv−5 0.08 Solv−6 0.3 Solv−8 0.03 第8層(イエローフイルター層) 黄色コロイド銀 0.2 ゼラチン 0.9 Cpd−7 0.2 Solv−6 0.1 第9層(低感度青感乳剤層) 単分散沃臭化銀乳剤(沃化銀6モル%、平均粒径0.3
μ、変動係数20%) 0.4 単分散沃臭化銀乳剤(沃化銀5モル%、平均粒径0.6
μ、変動係数17%) 0.4 ゼラチン 2.9 ExS−18 1×10-4 ExS−19 1×10-4 ExY−30 1.2 ExC−23 0.05 Solv−6 0.4 Solv−8 0.1 第10層(高感度青感乳剤層) 単分散沃臭化銀乳剤(沃化銀6モル%、平均粒子サイズ
1.5μ、変動係数14%) 0.5 ゼラチン 2.2 ExS−18 5×10-5 ExS−19 5×10-5 ExY−30 0.4 ExC−23 0.02 Solv−6 0.1 第11層(第1保護層) ゼラチン 1.0 Cpd−8 0.1 Cpd−9 0.1 Cpd−10 0.1 Cpd−11 0.1 Solv−5 0.1 Solv−8 0.1 第12層(第2保護層) 微粒子臭化銀乳剤(平均粒径0.07μ) 0.25 ゼラチン 1.0 ポリメチルメタクリレート粒子(直径1.5μ) 0.2 Cpd−13 0.5 その他、界面活性剤Cpd−12、硬膜剤H−2を添加し
た。
以上の如くして作製した試料を試料401とした。
(試料402) 試料401の第3層のカプラーExC−23を1.4倍にし、カ
プラーExM−26を銀1モルに対して0.013モル添加し、塗
布銀量を1.1倍にし、第9層のカプラーExY−30を1.15倍
し第10層のカプラーExY−30を1.1倍にする以外は試料40
1と同様に作製した。
(試料403) 試料401の第3層にカプラーExY−30銀1モルに対して
0.030モル添加し、第9層のカプラーExY−30を銀1モル
に対して0.18モルに減じ、第10層のカプラーExY−30を
銀1モルに対して0.041モルに減じる以外は試料401と同
様に作製した。
(試料404) 試料401の第3層のカプラーExC−23を1.6倍にし、カ
プラーExY−30を銀1モルに対して0.07モル添加し、塗
布銀量を1.15倍にし、第6層のカプラーExM−26およびE
xM−27およびExM−28を1.25倍、第7層のカプラーExM−
27およびExM−28を1.15倍にする以外は試料401と同様に
作製した。
(試料405) 試料401の第3層にカプラーExM−26およびExM−27を
銀1モルに対してそれぞれ0.01モルおよび0.008モル添
加し、第6層のカプラーExM−26およびExM−27を銀1モ
ルに対してそれぞれ0.016モルおよび0.032に減じ、第7
層のカプラーExM−27およびExM−28を銀1モルに対して
それぞれ0.01モルおよび0.007モルに減じる以外は試料4
01と同様に作製した。
(試料406) 試料401の第6層のカプラーExM−26およびExM−27を
1.5倍にし、カプラーExC−21を銀1モルに対して0.02モ
ル添加し、塗布銀量を1.15倍にし第9層のカプラーExY
−30を1.15倍し、第10層のカプラーExY−30を1.05倍に
する以外は試料401と同様に作製した。
(試料407) 試料401の第6層にカプラーExC−23を銀1モルに対し
て0.028モル添加し、第9層のカプラーExY−30を銀1モ
ルに対して0.23モルに減じ、第10層のカプラーExY−30
を銀1モルに対して0.052モルに減じる以外は試料401と
同様に作製した。
(試料408) 試料401の第6層のカプラーExC−29を1.7倍にしカプ
ラーExY−30を銀1モルに対して0.032モル添加し、塗布
銀量を1.20倍にし、第3層のカプラーExC−21を1.25倍
にし第4層のカプラーExC−21を1.15倍にする以外は試
料401と同様に作製した。
(試料409) 試料401の第6層にカプラーExC−21を銀1モルに対し
て0.027モル添加し第3層のカプラーExC−21を銀1モル
に対して0.081モルに減じ、第4層のカプラーExC−21を
銀1モルに対して0.036モルに減じる以外は試料401と同
様に作製した。
(試料410) 試料401の第9層のカプラーExC−23を1.3倍にし、カ
プラーExC−21を銀1モルに対して0.01モル添加し、塗
布銀量を1.15倍にし、第6層のカプラーExM−26およびE
xM−27を1.20倍にし、第7層のカプラーExM−26およびE
xM−27を1.10倍にする以外は試料401と同様に作製し
た。
(試料411) 試料401の第9層にカプラーExM−26およびExM−27を
銀1モルに対してそれぞれ0.02モルおよび0.02モル添加
し、第6層のカプラーExM−26およびExM−227を銀1モ
ルに対してそれぞれ0.015モルおよび0.03モルに減じ、
第7層のカプラーExM−26およびExM−27を銀1モルに対
してそれぞれ0.01モルおよび0.01モルに減じる以外は試
料401と同様に作製した。
(試料412) 試料401の第9層のカプラーExC−23を除き、第3層の
カプラーExC−21を1.20倍、第4層のカプラーExC−21を
1.10倍にする以外は、試料401と同様に作製した。
(試料413) 試料401の第9層にカプラーExC−21を銀1モルに対し
0.065モル添加し、第3層のカプラーExC−21を銀1モル
に対して0.08モルに減じ、第4層のカプラーExC−21を
銀1モルに対して0.032モルに減じる以外は試料401と同
様に作製した。
(試料414) 試料401の第4層および第7層の単分散沃臭化銀乳剤
を乳剤Tから乳剤Sにおきかえる以外は、試料401と同
様に作製した。
(試料415) 試料401の第4層および第7層の単分散沃臭化銀乳剤
を乳剤Tから乳剤Qにおきかえる以外は、試料401と同
様に作製した。
(試料416) 試料401の第4層および第7層の単分散沃臭化銀乳剤
を乳剤Tから乳剤Rにおきかえる以外は、試料401と同
様に作製した。
(試料417) 試料401の第3層、第4層のExS−12を0.7倍、ExS−13
を3倍にする以外は試料401と同様に作製した。
(試料418) 試料401の第6層、第7層のExS−15を0.8倍、ExS−17
を1.3倍する以外は試料401と同様に作製した。
(試料419) 試料401の第9層のExS−18およびExS−19を0.8倍し、
ExS−10を銀1モルに対して1.0×10-5モル添加し、第10
層のExS−18およびExS−19を0.8倍し、ExS−10を銀1モ
ルに対して8.0×10-6モル添加する以外は試料401と同様
に作製した。
(試料420) 試料401の第3層、第4層のExS−12を0.2倍、ExS−13
を3倍、ExS−14を7倍する以外は試料401と同様に作製
した。
(試料421) 試料401の第6層、第7層のExS−15を0.6倍、ExS−17
を1.6倍する以外は試料401と同様に作製した。
(試料422) 試料401の第9層のExS−18およびExS−19を0.4倍し、
ExS−20を銀1モルに対して4.1×10-5モル添加し、第10
層のExS−18およびExS−19を0.4倍し、ExS−10を銀1モ
ルに対して2.8×10-5モル添加する以外は試料401と同様
に作製した。
(試料423) 試料401の第3層、第4層、第9層および第10層のExC
−23を等モルのExC−31とおきかえる以外は、試料401と
同様に作製した。
(試料424) 試料401の第3層、第4層、第9層および第10層のExC
−23を等モルのExC−32とおきかえる以外は試料401と同
様に作製した。
(試料425) 試料423の第4層および第7層の単分散沃臭化銀乳剤
を乳剤Tから乳剤Sにおきかえる以外は試料423と同様
に作製した。
(試料426) 試料401の第9層および第10層のExC−23を等モルのEx
C−31とおきかえ、さらに第7層のカプラーExM−27を0.
2倍、カプラーExM−28を1.75倍にする以外は試料401と
同様に作製した。
これらの試料を40℃、相対湿度70%の条件に14時間放
置した後、4800゜Kの白色光でセンシトメトリー用の露
光およびマクベスチヤートの投影を行ない、次に示すカ
ラー現像処理を行なつた。
ここで用いた現像処理は下記の通りである。
処理方法 工程 処理時間 処理温度 発色現象 3分15秒 38℃ 漂 白 1分00秒 38℃ 漂白定着 3分15秒 38℃ 水洗(1) 40秒 35℃ 水洗(2) 1分00秒 35℃ 安 定 40秒 38℃ 乾 燥 1分15秒 55℃ 次に、処理液の組成を記す。
(発色現像液) (単位g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン− 3.0 1,1−ジホスホン酸 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−〔N−エチル−N−ヒド ロキシエチルアミノ〕−2 4.5 −メチルアニリン硫酸塩 4.5 水を加えて 1.0L pH 10.05 (漂白液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸第二 鉄アンモニウム二水塩 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナ トリウム塩 10.0 臭化アンモニウム 100.0 硝酸アンモニウム 10.0 漂白促進剤 0.005 モル アンモニア水(27%) 15.0ml 水を加えて 1.0L pH 6.3 (漂白定着液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸第二 鉄アンモニウム二水塩 50.0 エチレンジアミン四酢酸二ナ トリウム塩 5.0 亜硫酸ナトリウム 12.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液 240.0ml (70%) アンモニア(27%) 6.0ml 水を加えて 1.0L pH 7.2 (水洗液) 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンド
ハース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型アニオン
交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充填した混床
式カラムに通水してカルシウム及びマグネシウムイオン
濃度を3mg/L以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌー
ル酸ナトリウム20mg/Lと硫酸ナトリウム150mg/Lを添加
した。
この液のpHは6.5−7.5の範囲にある。
(安定液) (単位g) ホルマリン(37%) 2.0 ml ポリオキシエチレン−p−モ ノノニルフエニルエーテル 0.3 (平均重合度10) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 水を加えて 1.0L pH 5.0−8.0 2番目に赤感層および緑感層の粒状性を評価するため
に48μmφのアパーチヤを用いて赤色フイルターおよび
緑色フイルターでRMSを測定した。カブリ濃度から0.2上
昇した濃度でのRMSの相対値を求めた。この値が小さい
ほど粒状性が良いことを表わしている。
3番目に前述した重層効果評価露光を行ない前述のカ
ラー現像処理を行なつた。
以上の結果を表9に、分光感度分布を第5図に示す。
また第5図から帰納的に導びかれた各感光層の分光感度
分布の、特許請求の範囲第3項に従う範囲を第1〜第3
図に示す。
上記の如く現像処理して得た試料401〜426の赤光透過
濃度と緑光透過濃度とを富士カラーペーパーAGL#653−
258の分光感度分布に合わせたフイルターを用いて測定
すると第4図と同様の特性曲線を有するマゼンタ及びシ
アン色像が得られた。
ここで△xは緑感乳剤層が未露光部(A点)から露光
部(B点)に現像された場合、均一にかぶらされたシア
ン乳剤層が抑制を受ける層間効果の程度を示している。
即ち、第4図において曲線A−Bは緑感光性層のマゼ
ンタ色像に関する特性曲線を表し、曲線a−bは均一な
赤色露光による赤関光性層のシアン色像濃度を表す。P
はマゼンタ色像のカブリ部、Qはカブリ濃度+△yのマ
ゼンタ色像濃度を与える露光量(P+1.5)を表す。
露光量Pでのシアン色像濃度(a)と同Qにおけるシ
アン色像濃度(b)の差を求め△xとした。マゼンタ色
像濃度の変化に対応するシアン色像濃度の変化率(△x/
△y)を緑感光性層から赤感光性層への層間効果(DR/D
G)の尺度とした。△xの値が負の場合、層間抑制効果
がきいておりその大きさを負の値で表わす。又△xが正
の場合、層間抑制効果がきいておらず(濁つており)、
その大きさを正の値で表わす。
同様にして青感光性層から赤感光性層、緑感光性層か
ら青感光性層、緑感光性層から赤感光性層、赤感光性層
から青感光性層、赤感光性層から緑感光性層への層間効
果を試料401〜426について求めた。
上記の値を表9に示す。
表9より明らかなように本発明の試料401〜413、416
〜424、426は、乳剤の構造が本発明の範囲外のものを用
いた試料414、415、425と比較して、該ハロゲン化銀乳
剤層の感度/粒状比(即ち、粒子が小さくても大きい粒
子並みの感度が得られることもしくは、感度が同じて粒
状性が良いこと)が優れている。
次に試料401〜426を用いて、すべて同じ条件で昼光タ
ングステン光、螢光灯下におけるマクベスチヤートの撮
影を行なつた。
このマクベスのチヤートを撮影したネガからカラーペ
ーパー(富士カラーペーパーAGL#653−258)へ灰色を
合わせるように、手焼きプリントを行い、得られたプリ
ントの18色をU*V*W*表色系で表わした(後記
注)。これらの各点がマクベスチヤートのオリジナルの
色度点からどれだけずれているかを表わすために次式で
定義される平均色素△▲▼を計算した。
これらの結果を表10に示す。
ハロゲン化銀感光材料の色再現性を評価するために色
見本を実際に撮影し焼付けて得られるカラー印画紙上の
色との違いを比較検討する方法がよく採用される。色見
本としては米国マクベス(Macbeth)社のカラーチエツ
カー(Color−Cheker)が代表的なものとして挙げら
れ、この中にある白色、灰色および黒色がカラー印画紙
上に再現されたときに、残る18の有色パツチがカラー印
画紙上にどの程度正確に再現できるかどうかを官能検査
したり、機器測定して定量的に評価する。この色差の定
量的な試験法は、例えば納谷嘉信著「産業色彩学」朝倉
書店撮影見本および再現プリントの両色を同一照明条件
下において機器測定し、得られた三刺激値より計算され
る表色値および色差式は多くの研究者により種々提案さ
れている。
本発明においては、デイビツド・イーストウツド(Da
vid Eastwood)によりフアルベ(Farbe)誌第24巻1号9
7頁以下に掲載された論文に提案された色差式により色
再現性を定量的に試験した。
尚、ペーパー上でのグレー階調はほぼr=1.25であつ
た。
表10の各光源下での△▲▼は、各々各光源下に
おける、オリジナルの色度点からのずれの平均色差とし
て表わしている。
表10から明らかなように本発明の試料401、416〜42
2、426は層間効果の大きさが本発明の特許請求第2項範
囲外である。試料402〜413、423〜425と比較し、平均色
差△▲▼の値が小さく、高彩度で忠実な色再現性
であることが解る。又試料401、417〜419は分光感度分
布が本発明の特許請求の範囲第3項の範囲外である試料
420〜422に比較し、平均色差△▲▼の値が小さ
く、かつ昼光下撮影に対するタングステン光、螢光灯下
撮影の平均色差の変化も少なく、高彩度で忠実な色再現
性を示し、撮影光源の変化による色再現性の変化がない
という点で特に優れていることが解る。
表9および表10より本発明の試料401、416〜422、426
は試料402〜415、423〜425と比較して感度/粒状比が優
れており、かつ高彩度で忠実な色再現性を示しており、
本発明の効果は明らかである。又その中においても試料
401は高彩度という点において試料426よりも優れてお
り、撮影光源の変化による色再現性の変化が少ないとい
う点において試料417〜422よりも優れている。
以上より本発明の効果は明らかである。
さらに本発明の普遍性を確かめるためマゼンタカプラ
ーとして米国特許第3,725,067号、米国特許第4,500,630
号、欧州特許第119,860A号に記載のピラゾロアゾール
カプラーを用いたカラーペーパーにて同様な試験を行な
つたところ、本発明の長所である色再現性の忠実度およ
び撮影光源変化時の色再現性の変化が少ない特徴は変わ
らずに、赤、マゼンタ、紫、青等の彩度が著しく向上し
極めて優れた色再現性を示すことが明らかになつた。又
本カラーペーパーを使用する場合に緑感光性層から赤感
光性層への層間効果のより好ましい値が −0.52(DR/DG)−0.15 のように小さい方向にずれることを見出した。
(発明の効果) 本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は感度/粒
状比が優れており、かつ高彩度で原色、中間色を忠実に
再現する。
【図面の簡単な説明】
第1図は特許請求の範囲第3項における青感層の分光感
度分布の規定範囲を示す。 第2図は特許請求の範囲第3項における青感層の分光感
度分布の規定範囲を示す。 第3図は特許請求の範囲第3項における青感層の分光感
度分布の規定範囲を示す。 第4図は層間効果の大きさ(△x/△y)を求めるための
特性曲線の概念図である。 第5図は実施例中の試料401〜426の分光感度分布であ
る。斜線部分は試料401〜416、423〜426の間でわずかに
変化した巾をあらわし、−−−−、−・−・−・−はそ
れぞれ、試料401〜416、423〜426の分光感度分布に対し
て、赤感層の分光感度分布のみが変化した試料420,417
をあらわし、 −‥−‥−‥−はそれぞれ、緑感層の分光感度分布のみ
が変化した試料421,418をあらわし、………………、−
…−…−…−はそれぞれ、青感層の分光感度分布のみが
変化した試料422,419をあらわす。B、G、Rはそれぞ
れ青感層、緑感層、赤感層を意味する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−77850(JP,A) 特開 昭60−162252(JP,A) 特開 昭58−97045(JP,A) 特開 昭54−114241(JP,A) 特開 昭59−131937(JP,A) 特開 昭62−75435(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に黄色発色カプラーを含有する青
    感性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色カプラーを含有
    する緑感性ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色カプラーを
    含有する赤感性ハロゲン化銀乳剤層を各々少なくとも1
    層有するカラー写真感光材料において、上記感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に、下記一般式(I)
    で表わされるカプラーが含有され、かつ前記感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に含まれる化学増感さ
    れたハロゲン化銀粒子が、該粒子のより内側のコア一部
    は10〜40モル%の沃化銀を含むハロゲン化銀からなり、
    このコアー部がより低い沃化銀を含むハロゲン化銀で被
    覆されており、さらに該粒子の表面がXPS(X−ray Pho
    toelectron Spectroscopy)表面分析手法により分析し
    た値が5モル%以上の沃化銀を含むハロゲン化銀からな
    るハロゲン化銀粒子を含有することを特徴とするハロゲ
    ン化銀カラー写真感光材料 一般式(I) A−(TIME)−B 式中、Aは芳香族第1級アミン現像薬の酸化体とのカツ
    プリング反応により(TIME)−Bを離脱するカプラー
    残基を表わし、TIMEはAのカツプリング活性位に結合し
    該カツプリング反応によりAより離脱した後にBを放出
    するタイミング基を表わし、Bは下記一般式(II a)、
    (II b)、(II c)、(II d)、(II e)、(II f)、
    (II g)、(II h)、(II i)、(II j)、(II k)、
    (II l)、(II m)、(II n)、(II o)または(II
    p)で表わされる基を表わし、nは0または1の整数を
    表わす。ただしnが0のときはBはAに直接結合する。 式中、X1は炭素数1〜4の置換もしくは無置換の脂肪族
    基(置換基としてはアルコキシ基、アルコキシカルボニ
    ル基、ヒドロキシル基、アシルアミノ基、カルバモイル
    基、スルホニル基、スルホンアミド基、スルフアモイル
    基、アミノ基、アシルオキシ基、シアノ基、ウレイド
    基、アシル基、ハロゲン原子もしくはアルキルチオ基よ
    り選ばれる。これらの置換基に含まれる炭素原子数は3
    以下である)、または置換フエニル基(置換基としては
    ヒドロキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルアミ
    ノ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルホンアミド
    基、スルフアモイル基、アシルオキシ基、ウレイド基、
    カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、もし
    くはアシル基より選ばれる。これらの置換基に含まれる
    炭素原子数は3以下である。)を表わす。X2は水素原
    子、脂肪族基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコ
    キシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、ア
    シルアミノ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルホ
    ンアミド基、スルフアモイル基、アシルオキシ基、ウレ
    イド基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルコキシカ
    ルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニル基または
    アシル基を表わし、X3は酸素原子、イオウ原子または炭
    素原子数4以下のイミノ基を表わし、mは1または2の
    整数を表わす。ただしm個のX2に含まれる炭素原子数の
    合計は8以下であり、mが2のとき2個のX2は同じでも
    異なつていてもよい。
  2. 【請求項2】上記青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハ
    ロゲン化銀乳剤層および赤感性ハロゲン化銀乳剤層の層
    間効果の大きさが、 −0.15≦DB/DR≦+0.20 −0.70≦DG/DR≦ 0.00 −0.50≦DB/DG≦ 0.00 −1.10≦DR/DG≦−0.10 −0.45≦DG/DB≦−0.05 −0.05≦DR/DB≦+0.35 (ただし、DB/DRは赤感性層から青感性層、DG/DRは赤感
    性層から緑感性層、DB/DGは緑感性層から青感性層、DR/
    DGは緑感性層から赤感性層、DG/DBは青感性層から緑感
    性層、DR/DBは青感性層から赤感性層への層間効果の大
    きさをそれぞれ表す)であることを特徴とする特許請求
    の範囲第(1)項記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。
  3. 【請求項3】上記青感性ハロゲン化銀乳剤層の分光感度
    分布SB(λ)が、 であり、 該緑感性ハロゲン化銀乳剤層の分光感度分布SG(λ)
    が、 であり、 該赤感性ハロゲン化銀乳剤層の分光感度分布SR(λ)が であることを特徴とする特許請求の範囲第(2)項のハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料。
  4. 【請求項4】支持体上に黄色発色カプラーを含有する青
    感性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色カプラーを含有
    する緑感性ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色カプラーを
    含有する赤感性ハロゲン化銀乳剤層を各々少なくとも1
    層有するカラー写真感光材料において、上記感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に、下記一般式(I)
    で表わされるカプラーが含有され、かつ前記感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に含まれる化学増感さ
    れたハロゲン化銀粒子が、該粒子のより内側のコア一部
    は10〜40モル%の沃化銀を含むハロゲン化銀からなり、
    このコアー部がより低い沃化銀を含むハロゲン化銀で被
    覆されており、さらに該粒子の表面がXPS(X−ray Pho
    toelectron Spectroscopy)表面分析手法により分析し
    た値が5モル%以上の沃化銀を含むハロゲン化銀からな
    るハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀カラー写真
    感光材料を現像処理する場合の発色現像液の補充量が該
    感光材料100cm2当り9ml以下であることを特徴とするハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式(I) A−(TIME)−B 式中、Aは芳香族第1級アミン現像薬の酸化体とのカツ
    プリング反応により(TIME)−Bを離脱するカプラー
    残基を表わし、TIMEはAのカツプリング活性位に結合し
    該カツプリング反応によりAより離脱した後にBを放出
    するタイミング基を表わし、Bは下記一般式(II a)、
    (II b)、(II c)、(II d)、(II e)、(II f)、
    (II g)、(II h)、(II i)、(II j)、(II k)、
    (II l)、(II m)、(II n)、(II o)または(II
    p)で表わされる基を表わし、nは0または1の整数を
    表わす。ただしnが0のときはBはAに直接結合する。 式中、X1は炭素数1〜4の置換もしくは無置換の脂肪族
    基(置換基としてはアルコキシ基、アルコキシカルボニ
    ル基、ヒドロキシル基、アシルアミノ基、カルバモイル
    基、スルホニル基、スルホンアミド基、スルフアモイル
    基、アミノ基、アシルオキシ基、シアノ基、ウレイド
    基、アシル基、ハロゲン原子もしくはアルキルチオ基よ
    り選ばれる。これらの置換基に含まれる炭素原子数は3
    以下である)、または置換フエニル基(置換基としては
    ヒドロキシル基、アルコキシカルボニル基、アシルアミ
    ノ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルホンアミド
    基、スルフアモイル基、アシルオキシ基、ウレイド基、
    カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、もし
    くはアシル基より選ばれる。これらの置換基に含まれる
    炭素原子数は3以下である。)を表わす。X2は水素原
    子、脂肪族基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコ
    キシル基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、
    アシルアミノ基、カルバモイル基、スルホニル基、スル
    ホンアミド基、スルフアモイル基、アシルオキシ基、ウ
    レイド基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルコキシ
    カルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニル基また
    はアシル基を表わし、X3は酸素原子、イオウ原子または
    炭素原子数4以下のイミノ基を表わし、mは1または2
    の整数を表わす。ただしm個のX2に含まれる炭素原子数
    の合計は8以下であり、mが2のとき2個のX2は同じで
    も異なつていてもよい。
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