JP2580460B2 - 耐熱性チョコレートおよびその製造方法 - Google Patents

耐熱性チョコレートおよびその製造方法

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JP2580460B2 JP4510611A JP51061192A JP2580460B2 JP 2580460 B2 JP2580460 B2 JP 2580460B2 JP 4510611 A JP4510611 A JP 4510611A JP 51061192 A JP51061192 A JP 51061192A JP 2580460 B2 JP2580460 B2 JP 2580460B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は耐熱性の、もしくは熱的に強固なチョコレー
トおよびその製造方法に関するものである。より詳細に
は、本発明はチョコレートに水分を添加することを含む
チョコレートおよびそのチョコレートの製造方法に関す
るものである。これは先ず、例えば水和されたレシチン
のような安定した油中水エマルジョンを形成し、次い
で、このエマルジョンを練りチョコレートに添加するこ
とによって行われる。そして熟成と安定化によって耐熱
性がチョコレート製品中に発達する。
本発明の耐熱性の、もしくは熱的に強固なチョコレー
トは通常のチョコレートと同様の方法で同様の目的に使
用することに適したものである。例えば、これはバー状
に成形することができ、また他の菓子や他の食品をコー
ティングしたり包容したりすることができる。
発明の背景 通常のチョコレートは主としてココアバターのような
脂肪もしくは脂肪含有物質からなり、これにココア成
分、糖類、蛋白質等の非脂肪製品が分散されてなるもの
である。したがって、チョコレートは主として脂肪体か
ら構成されているため、その溶融温度が比較的低い。す
なわち、通常のチョコレートは夏の気温もしくは熱帯諸
国の熱には特に耐性を有していない。よって、比較的高
い周囲温度に対して耐性を有するチョコレートへの要求
が存在している。
これまで、通常のチョコレートの比較的低い溶融温度
を改善するための試みには様々な手段が用いられてき
た。例えば、溶融温度のより高い脂肪を選択してチョコ
レート中に混入させることが可能である。
しかしながら、この手法は望ましくない風味および/
もしくはテクスチャを有するチョコレートを生じ得るも
のである。
連続的なチョコレート脂肪相を粉砕してチョコレート
塊の全体的な軟化に対する脂肪の融点の影響を低減する
方法も使用されてきた。
このような連続的なチョコレート脂肪相の粉砕はこれ
までチョコレーへの水の直接添加等、様々な手段で行わ
れていた。しかしながら、水の直接添加によって製造さ
れたチョコレートは粒が粗い砂礫状のテクスチャを有す
るため、製品品質が低いものとなる。
また、連続的なチョコレート脂肪相の粉砕は組成中に
様々な粒子を含有させることによっても行われたきた。
このような粒子としては固体粒子がよく用いられてい
る。しかしながら、これらの手法はしばしばチョコレー
トに望ましくないざらざらしたテクスチャもしくは舌触
りを与えるものである。
スイス国特許第410,607号はデキストロース、マルト
ース、転化糖等のような親水性物質を含有するチョコレ
ート組成物に関するものである。このような組成を有す
るチョコレートは製造後に湿気を含んだ雰囲気に晒さ
れ、かなりの水分を吸収する。この結果、親水性物質の
占める体積が相対的に増大する。このため、耐熱性が改
善されると考えられた。
また、スイス国特許第399,891号および同第489,211号
は製造中のチョコレート組成物中に無定形糖類を混入さ
せる方法に関するものである。糖類は塊中に格子構造を
形成し、これにより、塊はその調製に使用された脂肪体
の融点を超える温度においても崩壊しないようになる。
スイス国特許第409,603号は製造中のチョコレート組
成物中に直接水を混入させることを含むものである。こ
の水は組成に対して約5%であるが、塊が通常は依然と
して液状である温度において塊を急速に濃厚化する。塊
がもはや液状ではなくなると、その組成物を用いてチョ
コレートを流し型に注入することは不可能になる。した
がって、組成物は粉砕し、得られた粉末に圧力をかけて
圧縮成形によって成形しなければならない。
米国特許第2,760,867号はレシチンのような乳化剤の
添加によってチョコレート中に水を混入させることを含
むものである。
米国特許第4,081,559号は、耐熱性チョコレートを得
るために必要な量の水が添加されるとチョコレート中の
少なくとも1つの食用脂肪が乳化された糖水溶液が形成
されるように、チョコレートに所定量の糖を添加するこ
とに関するものである。
スイス国特許第519,858号は脂肪体をカプセル化され
た状態でチョコレート組成物中に混入させることを含む
ものである。
米国特許第4,446,116号は耐熱性チョコレート製品の
調製に使用される組成物に関するものである。しかしな
がら、この特許の教示によって調製される脂肪中水エマ
ルジョンは少なくとも20%の固体状脂肪を含有する製品
をもたらすものであり、この特許によって用いられる脂
肪中水混合物は加工中に液体形状を保持しない。このよ
うな固体の存在は、望ましくない粗いテクスチャもしく
は舌触りをもたらす。
したがって、耐熱性の、もしくは熱的に強固なチョコ
レートをチョコレートの風味、テクスチャ、舌触り、外
観もしくは他の重要な特性を実質的な悪化させることな
く製造するために適した方法を提供することは当技術分
野に価値ある寄与をもたらすものと考えられる。
発明の目的 本発明の主たる目的は耐熱性の、もしくは熱的に強固
なチョコレート組成物を提供することにある。
本発明のもう1つの目的は伝統的なチョコレートの風
味、テクスチャおよび舌触りを有し、伝統的なチョコレ
ートと同様にして成形したり他の菓子もしくは食品をコ
ーティングしたり包容したりするために使用することが
できるチョコレート組成物を提供することにある。
本発明のさらに関連した目的は通常の伝統的なチョコ
レートの滑らかなテクスチャと舌触りを有する耐熱性チ
ョコレート組成物の製造方法を提供することにある。
本発明のさらなる目的はチョコレートの組成に異物を
導入しないチョコレート組成物を提供することにある。
本発明のもう1つの目的はチョコレートの伝統的な製
造方法よりも複雑でないか、あるいはそれよりも殆ど複
雑でない方法で製造することができるチョコレート組成
物を提供することにある。
これらのおよび他の本発明の目的は以上の記載および
請求の範囲から容易に明らかになるであろう。
発明の概要 1つの態様において、本発明は例えば水和されたレシ
チンのような安定した油中水エマルジョンを形成するこ
とからなる方法である。次いで、このエマルジョンは練
りチョコレートに添加される。熟成および安定化によ
り、練りチョコレート中に存在するココアバターは結晶
化し、熱的強さが発達する。
本発明は「逆ミセル(reverse micelle)」技術を用
いて安定した油中水エマルジョンを形成する。逆ミセル
とは、界面活性剤の存在下での脂質からなる非水液相中
における自発的な水塊の形成を意味するものである。界
面活性剤分子は油/水界面に単層を形成する。
従来、逆ミセル技術は石油、化粧品および製薬業界に
おいて用いられてきた。特定の産業上の利用分野として
知られているものには油の回収、薬物供給系、化粧品湿
潤剤および潤滑液中の抗磨耗添加剤が含まれる。
本発明の1つの態様においては、チョコレート中に用
いる成分として認可されているレシチンが乳化剤/界面
活性剤として使用される。したがって、油中水エマルジ
ョンは主として水およびレシチンからなる。次いで、こ
のエマルジョンは練りチョコレートに添加される。
より詳細には、約70〜90%の水と10〜30%の分別され
たレシチンとからなる水和されたレシチン混合物が調製
される。分別されたレシチンはココアバターとレシチン
がほぼ半分づつを占めている。そのレシチンは、例えば
米国特許第4,425,276号および同第4,452,743号に教示さ
れるように、公知の方法で調製される。水和されたレシ
チン混合物は最終組成物に対して約1.0〜3.0%、好まし
くは1.8〜1.975%となる量で練りチョコレートに添加さ
れる。この混合物は約140°F(約60℃)に維持され、
通常のチョコレート製造工程中において練りチョコレー
トに直接添加される。水和されたレシチンは約105°F
(約40.6℃)より高い温度で液体状態を維持することが
できる。
また、共界面活性剤を使用して油中水エマルジョンを
さらに安定化し、処理を容易にすることもできる。使用
される共界面活性剤にはレシチン類以外かつ乳固形分以
外の様々な乳化剤が含まれる。
本発明の他の態様においては水和されたココアバタ
ー、また別の実施例においては水和された乳脂肪を用い
て油中水エマルジョンを形成する。
好ましいいくつかの実施例の記載 本発明は耐熱性チョコレート組成物およびその製造方
法に関するものである。その方法は、逆ミセル技術を用
いて、油中水エマルジョン、例えば水和されたレシチン
等を形成することからなる。形成される逆ミセルは、レ
シチン等の界面活性剤の存在下で脂質からなる非水液相
中において自発的に水塊が形成されたものである。界面
活性剤分子は油/水界面に単層を形成する。次いで、こ
れらのエマルジョンは練りチョコレートに添加される。
また、共界面活性剤を使用して水中油エマルジョンをさ
らに安定化し、加工を容易にすることもできる。
所望の保水性もしくは分散性に応じて、様々なレシチ
ン類等、広範な異なった成分を用いて所望のエマルジョ
ンを形成することができる。
例えば、チョコレートは約2〜3という低いHLB(親
水−親油性平衡)値を有している。これは油溶性である
が水分散性ではない。
使用可能な成分の1つである標準的なレシチンは燐脂
質と呼ばれる界面活性剤の複合混合物である。レシチン
の約65%を超える部分は異なった燐脂質からなり、残っ
た約35%は大豆油担体である。標準的なレシチンは約11
0°F(約43.3℃)において、エマルジョンが完全に分
解する前に約20重量%の水を分散または吸収する。
酵素的または化学的に変性させたレシチンを用いるこ
ともできる。これらのレシチンは一般に約6〜10とい
う、より高いHLB値を有しており、油溶性かつ水分散性
である。これらのレシチンのいくつかは約110°F(約4
3.3℃)において約85重量%を超える水を吸収すること
ができ、したがって、極めて有用である。これらのレシ
チンは水および油と組み合わされると油中水エマルジョ
ンもしくは一種の逆ミセルを形成する。水と組み合わせ
た後、これらの水和されたレシチンを練りチョコレート
に添加し、周囲条件下で約1〜2日熟成すると、より良
好なテクスチャを有する熱的に強固なチョコレートが得
られる。水和されたレシチンは最終水分含量が約1.5%
増加し、かつ最終チョコレート製品の最大レシチン含量
が約0.5%となるに充分な量、添加される。
現在入手可能な変性レシチンは特定の燐脂質を分別に
よって選択的に濃縮しているものである。水分散性にと
って最も重要な燐脂質はフォスファチジルコリン(PC)
であるため、高PC含量を有する分別されたレシチンが適
当である。例えば、Chonat 150(Natermann Phospholip
ids,Inc.より入手)という商品名のレシチンを用いるこ
とができる。これは約50%のPCおよび少量の他の燐脂質
と担体油からなるものである。
本発明の好ましい実施例においては、約70%〜90%の
水と約10〜30%の分別されたレシチンとからなる混合物
が調製される。使用される分別されたレシチンとして好
ましいものはココアバターとレシチンがほぼ半分づつを
占めるものである。そのレシチンは、例えば米国特許第
4,425,276号および同第4,452,743号に教示されるよう
に、公知の方法で調製される。水/レシチン混合物は最
終組成物に対して約1.0〜3.0%となる量で通常のチョコ
レートに添加される。この混合物は約110〜160°F(約
43.3〜71.1℃)に維持され、通常のチョコレート製造工
程中において練りチョコレートに直接添加される。水和
されたレシチンは約105°F(約40.6℃)より高い温度
で液体状態を維持することができる。
特に好ましい実施例における本発明の耐熱性チョコレ
ートの特定の製造方法は以下の通りである。
1.水と精製レシチン(ココアバターとレシチンがほぼ半
分づつを占める前述のもの)との混合物を調製する。使
用される水の量は典型的には約70〜90%、好ましくは約
80〜85%である。使用されるレシチンの量は約10〜30
%、好ましくは約15〜20%の範囲内にある。溶液は均一
になるまで約2分間、手動攪拌する。
2.この「水和されたレシチン溶液」を練りチョコレート
に添加する。水和されたレシチンは最終組成物に対して
約1.0〜3.0%、好ましくは約1.8〜1.975%となる量、添
加する。
3.水和されたレシチンとチョコレートからなる溶液をホ
バートミキサー中で約1分間、低速攪拌する。
4.得られたチョコレート組成物は温度を約85〜95°F
(約29.4〜35℃)、好ましくは約89〜90°F(約31.7〜
32.2℃)に維持し、伝統的な成形方法および伝統的な成
形および/または包容工程用ラインにおいて用いること
ができる。
もう1つの実施例において、本発明は担体油としてレ
シチン中の大豆油担体をココアバターで置き換えること
を含む。
また別の実施例において、本発明は逆ミセルの形成に
異なった脂肪を使用することを含む。例えば、水和され
たココアバターを使用することができる。
この実施例においては水、ココアバターおよび乳化剤
からなる3成分系が使用される。例えば、酵素的に変性
されたレシチンや分別されたレシチン等、様々な乳化剤
を用いることができる。しかしながら、ココアバターお
よび水に完全に混和する乳化剤は殆どなく、したがっ
て、遠心分離後の溶液には相分離が生じる。この問題を
回避するため、蛋白質を水に添加して相分離を減少させ
ることができる。この過渡的な脂質ミクロ構造を安定化
するのに効果的な蛋白質源はカゼイン酸ナトリウムであ
る。これにより得られる脂質ミクロ構造の寸法は直径1.
0ミクロン未満となる。
当初の脂質ミクロ構造溶液組成の1例は以下の通りで
ある。
水 30% 蛋白質(カゼイン酸ナトリウム) 0.3 % ココアバター 62.7% レシチン 7.0 % この実施例における逆ミセルを安定化するためには、
約70%の燐脂質および低めのHLB値(標準レシチンが約
4であるのに対して約2)を有する等級の標準レシチン
が最も効果的であると認められる。前記脂質ミクロ構造
溶液を練りチョコレートに添加した場合、粘度は増加し
ない。最終的な水分含量が約1.5%増加するように、適
当な溶液をチョコレートに添加する。
カゼイン酸ナトリウムは主要な乳蛋白質であるが、ミ
ルクチョコレートにおいては添加成分として許可されて
いない。したがって、カゼイン酸ナトリウムは希釈され
た形で使用される。その例としては、チョコレート中に
おける許可された成分である脱脂粉乳(NFDM)がある。
NFDMは以下の処方に従って脂質ミクロ構造中の蛋白質源
として用いることができる。
水 44% 蛋白質(NFDM) 0.3 % ココアバター 48.7% レシチン 7.0 % この溶液を練りチョコレートに添加すると粘度がわず
かに上昇する。チョコレートコーティングは標準的な包
容工程用設備において用いることができ、これによっ
て、約24時間後に耐熱性であるチョコレートが得られ
る。
また、もう1つの実施例において、本発明は水和され
た乳脂肪を当初の脂質ミクロ構造の形成に用いるもので
ある。当初の脂質ミクロ構造組成物は牛乳バターと類似
しており、約80%の乳脂肪、18%の水、0.5%の蛋白質
および約0.1%のフォスファチド(レシチン)からな
る。牛乳バターは均質化されていないため、様々な寸法
の小滴からなる水と油とのエマルジョンである。温いバ
ターを練りミルクチョコレートに添加すると包容可能な
チョコレートコーティングが得られ、これは約24時間後
に耐熱性となる。得られるチョコレートは乳脂質含量が
高いため、明確なバターフレーバとより柔軟なテクスチ
ャを有している。
また別の実施例において、本発明は、水分含量がやや
高いものの安定した油中水エマルジョンではない重厚な
クリームを用いることを含む。ここでも重厚なクリーム
チョコレートにおいて耐熱性が達成できる。
さらにもう1つの実施例において、本発明は無水乳脂
肪(AMF)を使用することを含む。このAMFは水もしくは
脂質ミクロ構造に捕捉された水塊によって増大的に水和
されて、水分含量は約20〜45%となる。水和されたAMF
は次いでチョコレートに添加される。
以下の実施例により、本発明をさらに説明および例証
する。これらの実施例は本発明を例証する目的のための
みに提供されたものであり、制限する目的で提供された
ものではないことが理解されるであろう。また、当業者
は請求の範囲に記載された本発明の精神もしくは範囲を
逸脱することなく、製品および方法に対して変更および
修正が可能であることも理解されるであろう。
実施例1 約81%の水および19%の分別されたレシチンからなる
混合物を調製する。分別されたレシチンはココアバター
とレシチンがほぼ半分づつを占めている。そのレシチン
は、例えば米国特許第4,425,276号および同第4,452,743
号に教示されるように、公知の方法で調製する。水/レ
シチン混合物は最終組成物に対して約1.975%となる量
で通常のチョコレートに添加する。この混合物が約140
°F(約60℃)に維持し、通常のチョコレート製造工程
中において練りチョコレートに直接添加する。この結
果、通常のチョコレートとほぼ同一の風味およびテクス
チャを有する耐熱性チョコレートが得られる。
ここで使用された用語および表現は説明のための用語
として用いられたものであって制限的なものではなく、
このような用語および表現の使用は開示および記載され
た特徴と同等のいかなる物もしくはその部分を排除する
意思のないものであって、本発明の範囲内で様々な修正
が可能であると認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−115140(JP,A) 特開 昭60−27339(JP,A) 特開 平2−276537(JP,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性チョコレートの製造方法であって、
    練りチョコレートに、前記耐熱性チョコレートを形成し
    得る脂質ミクロ構造の形状にある安定した油中水エマル
    ジョンを、前記耐熱性チョコレートを形成するに有効な
    量、組み合わせることを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】前記油中水エマルジョンが水および分別さ
    れたレシチンからなることを特徴とする請求の範囲第1
    項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記油中水エマルジョンが逆ミセルである
    ことを特徴とする請求の範囲第1項記載の製造方法。
  4. 【請求項4】前記逆ミセルが水および分別されたレシチ
    ンからなることを特徴とする請求の範囲第3項記載の製
    造方法。
  5. 【請求項5】前記油中水エマルジョンを約80〜90%の水
    および約10〜20%の分別されたレシチンからなるものと
    し、前記油中水エマルジョンを、前記耐熱性チョコレー
    トが約1.5%〜約1.975%の油中水エマルジョンを含有す
    るような量、前記練りチョコレートに添加することを特
    徴とする請求の範囲第1項記載の製造方法。
  6. 【請求項6】前記油中水エマルジョンを81%の水および
    19%の分別されたレシチンからなるものとし、前記油中
    水エマルジョンを、前記耐熱性チョコレートが約1.975
    %の油中水エマルジョンを含有するとともに前記油中水
    エマルジョンが加工中に液体形状を維持するような量、
    前記練りチョコレートに添加して耐熱性チョコレートを
    形成することを特徴とする請求の範囲第1項記載の製造
    方法。
  7. 【請求項7】練りチョコレートと該練りチョコレートに
    耐熱性を付与するに有効な量、該練りチョコレートに添
    加された水和されたレシチン組成物とからなる耐熱性チ
    ョコレートであって、該水和されたレシチン組成物は水
    および分別されたレシチンからなる脂質ミクロ構造の形
    状にある安定した油中水エマルジョンにより構成されて
    いることを特徴とする耐熱性チョコレート。
  8. 【請求項8】前記油中水エマルジョンが約80%の水およ
    び約10〜20%の分別されたレシチンからなり、前記油中
    水エマルジョンは、前記耐熱性チョコレートが約1.5%
    〜1.975%の油中水エマルジョンを含有するような量、
    前記練りチョコレートに添加されていることを特徴とす
    る請求の範囲第7項記載の耐熱性チョコレート。
  9. 【請求項9】耐熱性チョコレートの製造方法であって、
    練りチョコレートに、前記耐熱性チョコレートを形成し
    得る脂質ミクロ構造の形状にある安定した油中水エマル
    ジョンを、前記耐熱性チョコレートを形成するに有効な
    量、組み合わせることからなり、前記油中水エマルジョ
    ンは水および水和された乳脂肪からなることを特徴とす
    る製造方法。
  10. 【請求項10】耐熱性チョコレートの製造方法であっ
    て、練りチョコレートに、前記耐熱性チョコレートを形
    成し得る脂質ミクロ構造の形状にある安定した油中水エ
    マルジョンを、前記耐熱性チョコレートを形成するに有
    効な量、組み合わせることからなり、前記油中水エマル
    ジョンは水および無水乳脂肪からなることを特徴とする
    製造方法。
  11. 【請求項11】耐熱性チョコレートの製造方法であっ
    て、練りチョコレートに、前記耐熱性チョコレートを形
    成し得る脂質ミクロ構造の形状にある安定した油中水エ
    マルジョンを、前記耐熱性チョコレートを形成するに有
    効な量、組み合わせることからなり、前記油中水エマル
    ジョンは水および重厚なクリームからなることを特徴と
    する製造方法。
  12. 【請求項12】耐熱性チョコレートの製造方法であっ
    て、練りチョコレートに、前記耐熱性チョコレートを形
    成し得る脂質ミクロ構造の形状にある安定した油中水エ
    マルジョンを、前記耐熱性チョコレートを形成するに有
    効な量、組み合わせることからなり、前記油中水エマル
    ジョンはココアバター、水および脱脂粉乳からなること
    を特徴とする製造方法。
JP4510611A 1991-03-25 1992-03-18 耐熱性チョコレートおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP2580460B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/674,652 US5149560A (en) 1991-03-25 1991-03-25 Heat-resistant chocolate and method of making same
US674652 1991-03-25

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JPH06504203A JPH06504203A (ja) 1994-05-19
JP2580460B2 true JP2580460B2 (ja) 1997-02-12

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ID=24707429

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