JP2014159550A - シルセスキオキサンコポリマー微粒子、その製造方法、およびその使用 - Google Patents

シルセスキオキサンコポリマー微粒子、その製造方法、およびその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた性能を示し、光散乱体および化粧品における使用に有望である、シルセスキオキサンコポリマー微粒子、その製造方法、およびその使用の提供。
【解決手段】シルセスキオキサンコポリマー微粒子は、一般式:RSi(OR、RSi(OR、及びSi(OR(R〜Rは特定式で表される基)の化合物から独立して選択される質量比が1:99〜99:1である任意の2つの異なるシロキサンモノマーの加水分解及び重縮合により製造される粒子である。R〜Rが、各々独立して、H、フェニル、メチル、エチル、ビニル、エチニル、γ−アミノプロピル、γ−グリシドキシ−プロピル、γ−(メタクリルオキシ)−プロピル、もしくはN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルであり、且つ/又はRがメチル若しくはエチルであるシルセスキオキサンコポリマー微粒子。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機ポリマー化合物の分野におけるものであり、具体的には、シルセスキオキサンコポリマー微粒子、その製造方法、およびその使用に関する。
ポリシルセスキオキサンは、交互のケイ素原子および酸素原子で構成され、ケイ素原子がメチル、エチル、またはフェニル等の種々の有機基に結合しており、安定なバックボーン/骨格を有するポリマーである。ポリシルセスキオキサン微粒子は硬度および融点が高く、耐摩耗性、潤滑性、疎水性、難燃性、非毒性、無臭、透明であり、光沢があり、生理学的に不活性である。更に、構造的に安定であり、環境に優しい。そのため、プラスチック、ゴム、化粧品、コーティング等の製品における充填剤または改質剤として広く用いられており、民間経済にとって重要且つ不可欠な新たな種類のポリマー材料である。
現在利用可能なポリシルセスキオキサンは主にホモポリシルセスキオキサンである。ホモポリシルセスキオキサンは主に、ストーバーらによって構築されたストーバー法により製造され、この方法では、アルコールおよび水を含む媒体中、アンモニアの触媒下でテトラエチルオルトシリケート(TEOS)が加水分解されて、粒度が0.1〜10μmの単分散二酸化ケイ素微粒子が生成する。その後、ストーバー法はArkhireevaらによって改変され、アルコキシシラン微粒子の製造に導入された。このようにして、粒度が60〜180nmのメチル−、エチル−、プロピル−、およびフェニル−ポリシルセスキオキサン粒子が製造される。現在、ポリシルセスキオキサン微粒子は主にホモポリシルセスキオキサン微粒子の形態で製造される。しかし、そのような微粒子の性能および用途は限定されている。例えば、第1に、そのような微粒子の屈折率は調節が難しいので、微粒子を光散乱体に用いた場合、透過率およびヘーズが同時に満足されることはほとんどない。第2に、化粧品の全体的性能基準に関して、現在利用可能な有機シリコーン微粒子は性能が限定されている。したがって、塗布後に滑らかさ、ソフトフォーカス効果、吸油等の種々の性能の組合せを示す材料が開発される必要がある。
したがって、優れた性能を示し且つ用途が広いポリシルセスキオキサン微粒子の開発が当該技術分野で強く必要とされている。
本発明の目的は、優れた性能を有する用途が広いポリシルセスキオキサン微粒子を提供することである。この微粒子はシルセスキオキサンポリマー微粒子である。
本発明のもう1つの目的は、上記のシルセスキオキサンポリマー微粒子を製造および使用する方法を提供することである。
本発明の第1の態様は、一般式RSi(OR、RSi(OR、およびSi(OR(式中、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C1−6アルキル、置換もしくは非置換C2−6アルケニル、置換もしくは非置換C2−6アルキニル、置換もしくは非置換C6−12アリール、または置換もしくは非置換C5−12ヘテロアリールであり、置換された基中の置換基は、アミノ、C1−6アミノアルキルで置換されたアミノ、C1−6アルコキシ、オキソで置換されたC1−6アルコキシ、またはC1−6ヒドロカルビルカルボニルオキシであり、Rは、塩基触媒存在下における不活性溶媒中のC1−6アルキルである)の化合物から独立して選択される2つの異なるシロキサンモノマーを反応させる行程を含んでなる方法により製造されるシルセスキオキサンコポリマー微粒子であって、2つのシロキサンモノマーの質量比が1:99〜99:1であり、2つのシロキサンモノマーが両方とも一般式RSi(ORの化合物から選択される場合、モノマーの少なくとも1つは、Rが水素、メチル、またはビニルではない前記式の化合物である、シルセスキオキサンコポリマー微粒子に関する。
好ましい実施形態では、R、R、およびRは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換C2−6アルキル、置換もしくは非置換C3−6アルケニル、置換もしくは非置換C2−6アルキニル、置換もしくは非置換C6−12アリール、または置換もしくは非置換C5−12ヘテロアリールであり、置換された基中の置換基は、アミノ、C1−6アミノアルキルで置換されたアミノ、C1−6アルコキシ、オキソで置換されたC1−6アルコキシ、またはC1−6ヒドロカルビルカルボニルオキシである。
別の好ましい実施形態では、2つのシロキサンモノマーの質量比は1:9〜9:1である。
別の好ましい実施形態では、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、フェニル、メチル、エチル、ビニル、γ−アミノプロピル、γ−グリシドキシ−プロピル、γ−(メタクリルオキシ)−プロピル、またはN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルである。
別の好ましい実施形態では、Rはメチルまたはエチルである。
別の好ましい実施形態では、不活性溶媒は水または水とC1−6アルコールとの混合溶媒である。
別の好ましい実施形態では、C1−6アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、およびこれらの組合せからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、水とC1−6アルコールの質量比は50〜100:0〜50、好ましくは80〜100:0〜20である。
別の好ましい実施形態では、塩基触媒はアルカリ金属水酸化物の水溶液またはアンモニア水溶液である。
別の好ましい実施形態では、塩基触媒はNaOH水溶液、好ましくは0.1〜10mol/LのNaOH水溶液、より好ましくは0.5〜2mol/LのNaOH水溶液である。
別の好ましい実施形態では、反応は20〜90℃の温度で行われ、且つ/または反応は0.5〜4時間行われる。
別の好ましい実施形態では、反応は50〜70℃の温度で行われ、且つ/または反応は1〜2時間行われる。
別の好ましい実施形態では、シルセスキオキサンコポリマー微粒子の平均粒径は0.01〜20μmである。
別の好ましい実施形態では、シルセスキオキサンコポリマー微粒子の平均粒径は0.01〜0.1μmまたは0.1〜10μm(好ましくは1〜5μm)または10〜20μmである。
本発明の第2の態様は、一般式RSi(OR、RSi(OR、およびSi(OR(式中、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C1−6アルキル、置換もしくは非置換C2−6アルケニル、置換もしくは非置換C2−6アルキニル、置換もしくは非置換C6−12アリール、または置換もしくは非置換C5−12ヘテロアリールであり、置換された基中の置換基は、アミノ、C1−6アミノアルキルで置換されたアミノ、C1−6アルコキシ、オキソで置換されたC1−6アルコキシ、またはC1−6ヒドロカルビルカルボニルオキシであり;Rは、塩基触媒存在下の不活性溶媒中のC1−6アルキルである)の化合物から独立して選択される2つの異なるシロキサンモノマーを反応させるステップを含んでなり、2つのシロキサンモノマーの質量比が1:99〜99:1であり、2つのシロキサンモノマーが両方とも一般式RSi(OR4)3から選択される場合、モノマーの少なくとも1つは、Rが水素、メチル、またはビニルではない前記式の化合物である、シルセスキオキサンコポリマー微粒子の製造方法に関する。
好ましい実施形態では、反応は加水分解、続いて重合化を含む。
別の好ましい実施形態では、2つのシロキサンモノマーの質量比は1:9〜9:1である。
別の好ましい実施形態では、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、フェニル、メチル、エチル、ビニル、γ−アミノプロピル、γ−グリシドキシ−プロピル、γ−(メタクリルオキシ)−プロピル、もしくはN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルであり、且つ/またはRはメチルもしくはエチルである。
別の好ましい実施形態では、2つのシロキサンモノマーの合計と塩基触媒の質量比は1:0.0005〜1:0.005である。
別の好ましい実施形態では、不活性溶媒は水または水とC1−6アルコールとの混合溶媒である。
別の好ましい実施形態では、C1−6アルコールはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、もしくはこれらの組合せであり、且つ/または水とC1−6アルコールの質量比は50〜100:0〜50である。
別の好ましい実施形態では、水とC1−6アルコールの質量比は80〜100:0〜20である。
別の好ましい実施形態では、塩基触媒はアルカリ金属水酸化物の水溶液またはアンモニア水溶液である。
別の好ましい実施形態では、塩基触媒はNaOH水溶液である。
別の好ましい実施形態では、塩基触媒は0.1〜10mol/LのNaOH水溶液である。
別の好ましい実施形態では、塩基触媒は0.5〜2mol/LのNaOH水溶液である。
別の好ましい実施形態では、反応は20〜90℃の温度で行われ、且つ/または反応は0.5〜4時間行われる。
別の好ましい実施形態では、反応は50〜70℃の温度で行われ、且つ/または反応は1〜2時間行われる。
本発明の第3の態様は、プラスチック、化粧品、ゴム、およびコーティングにおける充填剤または改質剤としての本発明の第1の態様によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子の使用に関する。
本発明の第4の態様は、光散乱体の全重量を基準にして0.3〜5wt%の本発明の第1の態様によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含んでなる光散乱体に関する。
好ましい実施形態では、光散乱体は0.5〜2wt%のシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含んでなる。
本発明の第5の態様は、化粧品の全重量を基準にして0.5〜20wt%の本発明の第1の態様によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含んでなる化粧品に関する。
好ましい実施形態では、化粧品は0.5〜5wt%のシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含んでなる。
本発明の第6の態様は、カプセル材料(encapsulant)の全重量を基準として0.5〜10wt%の本発明の第1の態様によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含んでなるカプセル材料に関する。
好ましい実施形態では、カプセル材料は0.5〜5wt%のシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含んでなる。
本発明の範囲内で、上記の技術的構成を、実施例等で以下に具体的に記載する技術的構成と任意に組み合せて、新たなまたは好ましい実施形態とすることができると理解するべきである。
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例4で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例5で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例8で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例10で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例14で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例19で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の電子顕微鏡写真である。 実施例43で試験した光散乱体のヘーズおよび透過率を示すグラフである。 実施例55で試験した光散乱体のヘーズおよび透過率を示すグラフである。
長期にわたる徹底的な研究により、本発明者らは、驚くべきことに、構造および/または重量比を改変した2つの異なるシロキサンモノマーから製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子が性能の多くの面で優れており、光散乱体および化粧品における使用に有望であることを見出した。本発明はこれらの発見に基づいて完成した。
<定義>
本発明において、「C1−6ヒドロカルビル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、アルケニル、またはアルキニル、例えばC1−6アルキル、C2−6アルケニル、およびC2−6アルキニルを意味する。
「C1−6アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の基を意味する。
「C1−6アルコキシ」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等の基を意味する。
「C2−6アルケニル」という用語は、2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルケニル、例えばビニル、アリール、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル等の基を意味する。
「C2−6アルキニル」という用語は、2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキニル、例えばエチニルまたはプロピニルを意味する。
「C6−12アリール」という用語は、単環または二環式の芳香族ヒドロカルビル、例えばフェニル、ナフチル等の基を意味する。
「C5−12ヘテロアリール」という用語は、N、S、またはO等の1または複数の異種原子を有するアリールを意味し、例えばピリミジニル、キノリニル、インドリル、チアゾリル、チオフェニル、フラニル、ピロリル、およびピラゾリルが含まれる。
「C1−6アルコール」という用語は、1〜6個の炭素原子を有するアルキルアルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、またはtert−ブタノールを意味する。
「C1−6アミノアルキル」という用語は、任意の位置でアミノ基により置換されたC1−6アルキルを意味する。
「C1−6ヒドロカルビルカルボニルオキシ」という用語は、C1−6ヒドロカルビル置換カルボニルオキシ、すなわちC1−6ヒドロカルビル−(C=O)O−を意味する。
<シロキサンモノマー>
本発明によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子の製造に用いられるシロキサンモノマーは、一般式RSi(OR、RSi(OR、およびSi(OR(式中、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C1−6アルキル、置換もしくは非置換C2−6アルケニル、置換もしくは非置換C2−6アルキニル、置換もしくは非置換C6−12アリール、または置換もしくは非置換C5−12ヘテロアリールであり、置換された基中の置換基は、アミノ、C1−6アミノアルキルで置換されたアミノ、C1−6アルコキシ、オキソで置換されたC1−6アルコキシ、またはC1−6ヒドロカルビルカルボニルオキシであり、RはC1−6アルキルである)の化合物から独立して選択される2つの異なるシロキサンモノマーであり、2つのシロキサンモノマーの両方が一般式RSi(ORの化合物から選択される場合、モノマーの少なくとも1つは、Rが水素、メチル、またはビニルではない前記式の化合物である。
すなわち、2つのシロキサンモノマーは以下の組合せであり得る:(1)一般式RSi(ORの化合物と一般式RSi(ORの化合物;(2)一般式RSi(ORの化合物と一般式Si(ORの化合物;(3)一般式RSi(ORの化合物と一般式Si(ORの化合物;(4)一般式RSi(ORの2つの異なる化合物;(5)一般式Si(ORの2つの異なる化合物;または(6)一般式RSi(ORの2つの異なる化合物。
好ましい実施形態では、2つのシロキサンモノマーは、2つのモノマーの一方のRがC6−12アリール、好ましくはフェニルである一般式RSi(ORの化合物から選択される。
別の好ましい実施形態では、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、フェニル、メチル、エチル、ビニル、γ−アミノプロピル、γ−グリシドキシ−プロピル、γ−(メタクリルオキシ)−プロピル、またはN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルである。別の好ましい実施形態では、Rはメチルまたはエチルである。
<シルセスキオキサンコポリマー微粒子の製造方法>
本発明は、塩基触媒の存在下、不活性溶媒中で2つの異なるシロキサンモノマーを反応させてシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得る行程を含んでなる、シルセスキオキサンコポリマー微粒子の製造方法を提供する。
好ましい実施形態では、2つのシロキサンモノマーの質量比は1:99〜99:1、好ましくは1:90〜90:1、より好ましくは1:50〜50:1、最も好ましくは1:9〜9:1である。
上記の反応は、シロキサンモノマーが加水分解され、次いで重合化して、シルセスキオキサンコポリマー微粒子を生じることを意味する。
本明細書中で使用される不活性溶媒は水または水とC1−6アルコールとの混合溶媒である。C1−6アルコールは、好ましくは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、またはこれらの組合せである。
好ましい実施形態では、水およびC1−6アルコールの質量比は50〜100:0〜50、好ましくは50〜100:0〜20または80〜100:0〜50、より好ましくは80〜100:0〜20である。
本明細書中で使用される塩基触媒は、好ましくは、アルカリ金属水酸化物の水溶液またはアンモニア水溶液である。アルカリ金属水酸化物は、LiOH、KOH、NaOH等の当該技術分野で一般的に使用されるアルカリ金属水酸化物である。アルカリ金属水酸化物の水溶液は、好ましくは、0.1〜10mol/LのNaOH水溶液、より好ましくは0.5〜2mol/LのNaOH水溶液である。アルカリ金属水酸化物水溶液のモル濃度がこの範囲内に調節される場合、得られる微粒子は優れた粒径均一性を示す。アンモニア水溶液は、任意の濃度の溶液、市販されている飽和アンモニア水溶液、または希釈により得られるアンモニア水溶液であり得る。
反応温度は、好ましくは20〜90℃、より好ましくは30〜80℃、または50〜70℃である。反応時間は、好ましくは0.1〜10時間、より好ましくは0.5〜4時間、または1〜2時間である。この製造方法では、反応温度が高いほど、得られる微粒子の粒径が小さくなり、反応時間が長いほど、得られる微粒子の粒径が大きくなる。
本発明に係るシルセスキオキサンコポリマー微粒子は粒径分布が均一であり、平均粒径が0.01〜20μmである。好ましくは、シルセスキオキサンコポリマー微粒子の平均粒径は0.01〜0.1μm、または0.1〜10μm(好ましくは1〜5μm)、または10〜20μmである。
<用途>
本発明によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子は分子中に柔軟な有機基を有する。分子は、有機/無機ハイブリッド構造を有するだけでなく、異なる有機官能基の存在によるバランスのとれた効果を発揮する。更に、シロキサンモノマーの構造および/またはモノマーの重量比の改変により、構造または性能の異なる多様な微粒子を得ることができ、微粒子の構造および/または性能をそのような改変により調整することができる。したがって、本発明によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子は、例えばプラスチック、化粧品、ゴム、およびコーティングにおける充填剤または改質剤として、幅広い用途で有用である。
本発明においては、光散乱体の全重量を基準にして0.3〜5wt%、好ましくは0.5〜2wt%の本発明によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含んでなる光散乱体を提供する。この光散乱体は透過率およびヘーズの両方が同時に向上されている。
本発明においては、化粧品の全重量を基準にして0.5〜20wt%、好ましくは0.5〜5wt%の本発明によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含んでなる化粧品を提供する。化粧品は、化粧品に一般的に使用される追加的な材料を含んでなり得る。そのような追加的材料には、一般的に2つのグループの材料、すなわち汎用的な基本材料および天然添加物が含まれる。汎用性基本材料には主に油性材料、界面活性剤、湿潤剤、バインダー、粉末、顔料、色素、保存料、酸化防止剤、香料、およびその他の材料、例えば紫外線吸収剤が含まれる。天然添加物は、当該技術分野で一般的に使用されているものであり、主に、加水分解されたゼラチン、ヒアルロン酸、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、真珠、アロエ、花粉、漢方薬、生薬等が含まれる。化粧品は、粉状製品、例えばフェースパウダー、コンパクト/圧縮パウダー、バスパウダーまたはダスティングパウダー、頬紅(blush)等;クリーム状製品、例えば保湿クリーム、コールドクリーム、リップクリーム等;ペースト状製品、例えばバニシングクリーム、口紅等;液状製品、例えばリキッドファンデーション、乳液等を含む。本発明の化粧品は、良好な塗布性、良好な耐水性および耐油性、良好なコンシーリング効果、自然な見た目の肌をもたらす等の多くの利点を示す。
本発明は更に、カプセル材料の全重量を基準にして0.5〜10wt%、好ましくは0.5〜5wt%の本発明によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含んでなるカプセル材料を提供する。
本発明の主な利点を以下に説明する。
1.本発明によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子は、良好なスフェア形状、ミクロンレベルの粒径で且つ狭い粒径分布を示し、種々の構造を有し得、種々の性能を示し得、更にその性能を調整できるという利点がある。本発明のシルセスキオキサンコポリマー微粒子は幅広く使用することができ、例えばプラスチック、化粧品、ゴム、およびコーティングにおける充填剤として;ランプシェードまたは光散乱体における光散乱粉末として;化粧品における改質剤として;フィルムまたはカプセル材料における固着防止剤として用いることができる。現行の微粒子と比べて、本発明による微粒子は性能が顕著に向上している。例えば、このような微粒子を含む光散乱体は透過率とヘーズのバランスが適切であり、また本発明による微粒子を含む化粧品は塗布後のソフトフォーカス効果、滑らかさ、吸油効果、および耐水性が向上している。
2.本発明によるシルセスキオキサンコポリマー微粒子の製造方法は、製造のサイクルタイムが短く、簡便であり、費用対効果が高く、工業的生産に適している。
以下に実施例を用いて本発明を更に説明する。これらの実施例は、本発明の範囲を限定するためではなく、説明のみを目的として提供されると理解すべきである。以下の実施例において、条件が特定されていない実験は一般的に、通常の条件下またはメーカーが示唆する条件下にて行った。記載されている百分率および部は、特に断りのない限り重量を基準としている。使用される機器および試薬は特に断りのない限り市販のものである。
シルセスキオキサンコポリマー微粒子の製造
実施例1:フェニルトリメトキシシランおよびメチルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とメタノール(60g)との混合物を50℃に加熱した後、撹拌下で混合物にフェニルトリメトキシシラン(60g)およびメチルトリメトキシシラン(6g)(フェニルトリメトキシシランとメチルトリメトキシシランの質量比10:1)を加えた。NaOH水溶液(2mol/L)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が1μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図1に示す。
実施例2:フェニルトリメトキシシランおよびメチルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とメタノール(75g)との混合物を50℃に加熱した後、撹拌下で混合物にフェニルトリメトキシシラン(60g)およびメチルトリメトキシシラン(20g)(フェニルトリメトキシシランとメチルトリメトキシシランの質量比3:1)を加えた。NaOH水溶液(1mol/L、1.5g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が5μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図2に示す。
実施例3:フェニルトリメトキシシランおよびメチルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とエタノール(30g)との混合物を50℃に加熱した後、撹拌下で混合物にフェニルトリメトキシシラン(70g)およびメチルトリメトキシシラン(30g)(フェニルトリメトキシシランとメチルトリメトキシシランの質量比7:3)を加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1.5g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図3に示す。
実施例4:フェニルトリメトキシシランおよびメチルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシラン(10g)およびメチルトリメトキシシラン(90g)(フェニルトリメトキシシランとメチルトリメトキシシランの質量比1:9)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、1.1g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が1.5μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図4に示す。
実施例5:フェニルトリメトキシシランおよびγ−アミノプロピルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とプロパノール(75g)との混合物を60℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびγ−アミノプロピルトリメトキシシラン(合計60g、フェニルトリメトキシシランとγ−アミノプロピルトリメトキシシランの質量比9:1)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、4.2g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が4μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図5に示す。
実施例6:フェニルトリメトキシシランおよびγ−アミノプロピルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とメタノール(30g)との混合物を50℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびγ−アミノプロピルトリメトキシシラン(合計40g、フェニルトリメトキシシランとγ−アミノプロピルトリメトキシシランの質量比5:1)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(1mol/L、3g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例7:フェニルトリメトキシシランおよびγ−アミノプロピルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびγ−アミノプロピルトリメトキシシラン(合計20g、フェニルトリメトキシシランとγ−アミノプロピルトリメトキシシランの質量比2:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、2.5g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が1μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例8:フェニルトリメトキシシランおよびエチルトリエトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とエタノール(30g)との混合物を50℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびエチルトリエトキシシラン(合計60g、フェニルトリメトキシシランとエチルトリエトキシシランの質量比1:9)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1.5g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が4.5μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図6に示す。
実施例9:フェニルトリメトキシシランおよびビニルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とエタノール(50g)との混合物を50℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびビニルトリメトキシシラン(合計60g、フェニルトリメトキシシランとビニルトリメトキシシランの質量比1:1)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、2.5g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例10:フェニルトリメトキシシランおよびジメチルジメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とメタノール(30g)との混合物を50℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびジメチルジメトキシシラン(合計50g、フェニルトリメトキシシランとジメチルジメトキシシランの質量比9:1)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1.8g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が1.8μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図7に示す。
実施例11:フェニルトリメトキシシランおよびジフェニルジメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とメタノール(30g)との混合物を70℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびジフェニルジメトキシシラン(合計10g、フェニルトリメトキシシランとジフェニルジメトキシシランの質量比1:1)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1.0g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が1μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例12:フェニルトリメトキシシランおよびメチルフェニルジメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とメタノール(30g)との混合物を50℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびメチルフェニルジメトキシシラン(合計40g、フェニルトリメトキシシランとメチルフェニルジメトキシシランの質量比4:1)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が1μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例13:フェニルトリメトキシシランおよびメチルビニルジメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびメチルビニルジメトキシシラン(合計20g、フェニルトリメトキシシランとメチルビニルジメトキシシランの質量比1:5)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、1g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が1.5μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例14:フェニルトリメトキシシランおよびテトラエチルシロキサンに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とエタノール(20g)との混合物を50℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびテトラエチルシロキサン(合計60g、フェニルトリメトキシシランとテトラエチルシロキサンの質量比6:1)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、2.1g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が2.2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図8に示す。
実施例15:メチルトリメトキシシランおよびテトラエチルシロキサンに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、メチルトリメトキシシランおよびテトラエチルシロキサン(合計30g、メチルトリメトキシシランとテトラエチルシロキサンの質量比1:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1.3g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例16:γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびテトラエチルシロキサンに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とプロパノール(20g)との混合物を50℃に加熱した後、γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびテトラエチルシロキサン(合計40g、γ−アミノプロピルトリメトキシシランとテトラエチルシロキサンとの質量比3:7)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1.1g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が5μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例17:ビニルトリメトキシシランおよびテトラエチルシロキサンに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とメタノール(20g)との混合物を50℃に加熱した後、ビニルトリメトキシシランおよびテトラエチルシロキサン(合計40g、ビニルトリメトキシシランとテトラエチルシロキサンの質量比1:9)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1.5g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径4μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例18:エチルトリエトキシシランおよびテトラエチルシロキサンに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、エチルトリエトキシシランおよびテトラエチルシロキサン(合計20g、エチルトリエトキシシランとテトラエチルシロキサンの質量比9:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、2.5g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が1.8μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例19:ジメチルジメトキシシランおよびテトラエチルシロキサンに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、ジメチルジメトキシシランおよびテトラエチルシロキサン(合計50g、ジメチルジメトキシシランとテトラエチルシロキサンの質量比9:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(1mol/L、2.5g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図9に示す。
実施例20:ジフェニルジメトキシシランおよびテトラエチルシロキサンに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とメタノール(10g)との混合物を50℃に加熱した後、ジフェニルジメトキシシランおよびテトラエチルシロキサン(合計30g、ジフェニルジメトキシシランとテトラエチルシロキサンの質量比2:5)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、0.6g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例21:メチルフェニルジメトキシシランおよびテトラエチルシロキサンに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、メチルフェニルジメトキシシランおよびテトラエチルシロキサン(合計30g、メチルフェニルジメトキシシランとテトラエチルシロキサンの質量比2:3)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、1.5g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が5μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例22:ビニルジメトキシシランおよびテトラエチルシロキサンに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)とメタノール(10g)との混合物を50℃に加熱した後、ビニルジメトキシシランおよびテトラエチルシロキサン(合計50g、ビニルジメトキシシランとテトラエチルシロキサンの質量比1:9)を混合物に撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1.8g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が4μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例23:フェニルトリメトキシシランおよびメチルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を60℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシラン(0.3g)およびメチルトリメトキシシラン(29.7g)(フェニルトリメトキシシランとメチルトリメトキシシランの質量比1:99)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、1.5g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例24:フェニルトリメトキシシランおよびメチルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシラン(29.7g)およびメチルトリメトキシシラン(0.3g)(フェニルトリメトキシシランとメチルトリメトキシシランの質量比99:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(1mol/L、1g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで1時間乾燥して、平均粒径が3μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例25:フェニルトリメトキシシランおよびγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシラン(3g)およびγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(27g)(フェニルトリメトキシシランとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの質量比1:9)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、4g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が5μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例26:フェニルトリメトキシシランおよびγ−(メタクリルオキシ)プロピルトリ メトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシラン(27g)およびγ−(メタクリルオキシ)プロピルトリメトキシシラン(3g)(フェニルトリメトキシシランとγ−(メタクリルオキシ)プロピルトリメトキシシランの質量比9:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、3g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例27:フェニルトリメトキシシランおよびN−(β−アミノエチル)−γアミノプロピルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を50℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシランおよびN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(合計30g、フェニルトリメトキシシランとN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの質量比9:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、1g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が1μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例28:ジメチルジメトキシシランおよびジフェニルジメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、ジメチルジメトキシシランおよびジフェニルジメトキシシラン(合計60g、ジメチルジメトキシシランとジフェニルジメトキシシランの質量比1:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(1mol/L、2.6g)を添加して4時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例29:ジメチルジメトキシシランおよびメチルビニルジメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を70℃に加熱した後、ジメチルジメトキシシランおよびメチルビニルジメトキシシラン(合計40g、ジメチルジメトキシシランとメチルビニルジメトキシシランの質量比1:9)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(2mol/L、1.5g)を添加して4時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、粒径が1μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例30:フェニルトリメトキシシランおよびエチニルトリメトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を50℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシラン(15g)およびエチニルトリメトキシシラン(15g)(フェニルトリメトキシシランとエチニルトリメトキシシランの質量比1:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、2g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
実施例31:フェニルトリメトキシシランおよびトリメトキシ水素シランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を50℃に加熱した後、フェニルトリメトキシシラン(15g)およびトリメトキシ水素シラン(15g)(フェニルトリメトキシシランとトリメトキシ水素シランの質量比1:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、1.5g)を添加して1時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
上記実施例で得られた本発明のシルセスキオキサンコポリマー微粒子は、形状が良好であり、粒径分布が狭く均一である。
比較例1:メチルトリエトキシシランおよびトリエトキシ水素シランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を50℃に加熱した後、メチルトリエトキシシランおよびトリエトキシ水素シラン(合計40g、メチルトリエトキシシランとトリエトキシ水素シランの質量比1:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、1.9g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
比較例2:メチルトリエトキシシランおよびビニルトリエトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を60℃に加熱した後、メチルトリエトキシシランおよびビニルトリエトキシシラン(合計50g、メチルトリエトキシシランとビニルトリエトキシシランの質量比1:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、2.5g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
比較例3:メチルトリエトキシシランおよびビニルトリエトキシシランに由来するシルセスキオキサンコポリマー微粒子
水(300g)を60℃に加熱した後、メチルトリエトキシシランおよびビニルトリエトキシシラン(合計40g、メチルトリエトキシシランとビニルトリエトキシシランの質量比2:1)を撹拌下で加えた。NaOH水溶液(0.5mol/L、2.1g)を添加して2時間反応させた。反応混合物を減圧濾過した。濾別した残渣を脱イオン水で洗浄し、100℃のオーブンで2時間乾燥して、平均粒径が2μmのシルセスキオキサンコポリマー微粒子を得た。
光散乱体におけるシルセスキオキサンコポリマー微粒子の使用
実施例32:実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
PC(ポリカーボナート)を200℃で12時間乾燥した後、実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を、使用材料の全重量を基準にしてそれぞれ0.2wt%、0.5wt%、1.0wt%、1.5wt%、および2wt%の量でPCに加え、混合した。得られた混合物を、2軸押出機を用いて280℃で押出成形し、造粒した。造粒体をオーブン乾燥し、280℃で射出成形して、光散乱体を得た。このようにして得られた前記種々の量のシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体をそれぞれ光散乱体1A、1B、1C、1D、および1Eと名付けた。
実施例33:実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体2A、2B、2C、2D、および2Eを得た。
実施例34:実施例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体3A、3B、3C、3D、および3Eを得た。
実施例35:実施例4で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例4で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体4A、4B、4C、4D、および4Eを得た。
実施例36:実施例6で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例6で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体5A、5B、5C、5D、および5Eを得た。
実施例37:実施例25で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例25で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体6A、6B、6C、6D、および6Eを得た。
実施例38:実施例31で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例31で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体7A、7B、7C、7D、および7Eを得た。
実施例39:実施例10で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例10で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体8A、8B、8C、8D、および8Eを得た。
実施例40:実施例14で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例14で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体9A、9B、9C、9D、および9Eを得た。
実施例41:実施例20で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例20で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体10A、10B、10C、10D、および10Eを得た。
実施例42:実施例28で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例28で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体11A、11B、11C、11D、および11Eを得た。
比較例4:比較例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体12A、12B、12C、12D、および12Eを得た。
比較例5:比較例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体13A、13B、13C、13D、および13Eを得た。
比較例6:比較例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体14A、14B、14C、14D、および14Eを得た。
比較例7:ポリシルセスキオキサンホモポリマー微粒子を含む比較のための光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりにポリフェニルシルセスキオキサンホモポリマー微粒子をそれぞれ用いたこと以外は実施例32と同じ方法で光散乱体15A、15B、15C、15D、および15Eを得た。
実施例43:光散乱体の性能試験
ISO 14782に従いヘーズメーターモデルNDH 2000N(日本電色工業株式会社から入手可能)を用いて、実施例32〜42および比較例4〜7で得られた光散乱体のヘーズおよび透過率を測定した。結果を図10および表1に示す。
表1および図10から、本発明に係るシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含むPC光散乱体および比較例のPC光散乱体は微粒子の量の増加と共にヘーズのわずかな上昇および透過率の低下を示すことが分かる。しかし、微粒子が同じ量存在する場合、本発明の光散乱体の方が比較例よりも透過率が高い。更に、微粒子の量を減少させることにより、ヘーズを高い値に維持しながら透過率を効果的に上昇させることができる。したがって、本発明に係る微粒子の量を調節することによりヘーズおよび透過率の両方が優れた光散乱体を得ることができる。明らかに、本発明のシルセスキオキサンコポリマー微粒子は、これまで利用可能であった微粒子の改善されたまたは進歩した製品と見なすことができる。
(実施例32と同じ方法で)光散乱体の製造に、実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例5、7〜9、11〜13、15〜19、21〜24、26〜27、および29〜30で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いた。こうして得られた光散乱体の性能試験を行った(実施例43と同様)。結果は、これらの光散乱体もヘーズおよび透過率の両方において優れていることを示している。
実施例44:実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
PMMA(ポリメチルメタクリラート)を200℃で12時間乾燥した後、実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を、使用材料の全重量を基準にしてそれぞれ0.2wt%、0.5wt%、1.0wt%、1.5wt%、および2wt%の量でPMMAに加え、混合した。得られた混合物を、2軸押出機を用いて260℃で押出成形し、造粒した。造粒体をオーブン乾燥した後、260℃で射出成形して光散乱体を得た。このようにして得られた前記種々の量のシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体をそれぞれ光散乱体16A、16B、16C、16D、および16Eと名付けた。
実施例45:実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体17A、17B、17C、17D、および17Eを得た。
実施例46:実施例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体18A、18B、18C、18D、および18Eを得た。
実施例47:実施例4で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例4で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体19A、19B、19C、19D、および19Eを得た。
実施例48:実施例6で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例6で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体20A、20B、20C、20D、および20Eを得た。
実施例49:実施例25で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例25で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体21A、21B、21C、21D、および21Eを得た。
実施例50:実施例31で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例31で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体22A、22B、22C、22D、および22Eを得た。
実施例51:実施例10で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例10で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体23A、23B、23C、23D、および23Eを得た。
実施例52:実施例14で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例14で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体24A、24B、24C、24D、および24Eを得た。
実施例53:実施例20で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例20で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体25A、25B、25C、25D、および25Eを得た。
実施例54:実施例28で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例28で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体26A、26B、26C、26D、および26Eを得た。
比較例8:比較例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体27A、27B、27C、27D、および27Eを得た。
比較例9:比較例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体28A、28B、28C、28D、および28Eを得た。
比較例10:比較例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体29A、29B、29C、29D、および29Eを得た。
比較例11:ホモポリシルセスキオキサン微粒子を含む比較のための光散乱体
実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりにホモポリフェニルシルセスキオキサン微粒子を用いたこと以外は実施例44と同じ方法で光散乱体30A、30B、30C、30D、および30Eを得た。
実施例55:光散乱体の性能試験
実施例43に記載の方法に従い、実施例44〜53および比較例8〜11で得られた光散乱体のヘーズおよび透過率を測定した。結果を図11および表2に示す。
図11および表2から、本発明に係るシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含むPMMA光散乱体および比較例のPMMA光散乱体が、微粒子の量の増加と共にヘーズのわずかな上昇および透過率の低下を示すことが分かる。しかし、微粒子が同じ量存在する場合、本発明の光散乱体の方が比較例よりも透過率が高い。更に、微粒子の量を減少させることにより、ヘーズを高い値に維持しながら透過率を効果的に上昇させることができる。したがって、本発明に係る微粒子の量を制御することによりヘーズおよび透過率の両方が優れた光散乱体を得ることができる。明らかに、本発明のシルセスキオキサンコポリマー微粒子は、これまで利用可能であった微粒子の進歩した製品である。
(実施例44と同じ方法で)光散乱体の製造において、実施例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例5、7〜9、11〜13、15〜19、21〜24、26〜27、および29〜30で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いた。このようにして得られた光散乱体の性能試験を行った(実施例55と同様)。結果は、これらの光散乱体もヘーズおよび透過率の両方において優れていることを示している。
結論として、本発明に係るシルセスキオキサンコポリマー微粒子の量を制御することにより、それから製造された光散乱体の透過率を、高いヘーズを維持しつつ効果的に調整することができる。したがって、透過率およびヘーズの両方が優れた光散乱体を得ることができる。
化粧品におけるシルセスキオキサンコポリマー微粒子の使用
実施例56:実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含むリキッドファンデーション
プロピレングリコール(5g)、グリセリン(3g)、および塩化ナトリウム(0.7g)を水(38.48g)に加え、撹拌により均一に混合して水相を得た。環状シロキサン/ジメチルシロキサノールコポリマー(8g)、スクアラン(10g)、セチルポリエチレングリコール(2.0g)、ポリグリセリル−4イソステアラート(1.5g)、二酸化チタン(9g)、黄色二酸化鉄(0.9g)、赤色二酸化鉄(0.27g)、黒色二酸化鉄(0.15g)、および実施例2のシルセスキオキサンコポリマー微粒子(5g)をシリコーンオイル(15g)に加え、均一に混合することにより、油相を得た。水相をゆっくりと油相に加え、1000rpmで5分間撹拌して乳化した。ベントナイト(1.0g)を加え、均一に撹拌して、リキッドファンデーションを得た。
実施例57:実施例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含むリキッドファンデーション
実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例56と同じ方法でリキッドファンデーションを製造した。
比較例12:比較例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含むリキッドファンデーション
実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例56と同じ方法でリキッドファンデーションを製造した。
比較例13:比較例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含むリキッドファンデーション
実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例56と同じ方法でリキッドファンデーションを製造した。
比較例14:ホモポリシルセスキオキサン微粒子を含む比較のためのリキッドファンデーション
実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりにホモポリメチルシルセスキオキサン微粒子を用いたこと以外は実施例56と同じ方法でリキッドファンデーションを製造した。
実施例58:リキッドファンデーションの性能試験
実施例56〜57および比較例12〜14で製造したリキッドファンデーションを、塗布後のソフトフォーカス効果、滑らかさ、吸油効果、および耐水性について、以下に記載する方法に従って試験した。結果を表3に示す。
<ソフトフォーカス効果>
コーティングバーを用いてサンプルをガラスの表面に均一に塗布する。ヘーズメーターのモデルNDH 2000N(日本電色工業株式会社製から入手可能)を用いてASTM D2457に準拠してヘーズおよび透過率を測定する。ヘーズが高いほど、リキッドファンデーションのソフトフォーカス効果が良い。
<光沢>
滑らかな鉄板に特定の量のサンプルを均一に塗布し、次いで、特定の時間乾燥させる。光沢は、光沢計のモデルZGM1020を用いて測定する。
<官能効果>
サンプルを肌に塗布した後、延ばしやすさおよび乾燥後の感触を評価する。
<耐水性>
特定の量のサンプルをガラスプレートに塗布し、特定の時間乾燥させる。特定の量の水をその上に(液滴として)滴下し、サンプルおよび液滴の外観の経時的変化を観察する。液滴が球に近いほど、耐水性が良い。
<耐油性>
特定の量のサンプルをガラスプレートに塗布し、特定の時間乾燥させる。特定の量のアマニ油をその上に(液滴として)滴下し、サンプルおよび液滴の外観の経時的変化を観察する。液滴が球に近いほど、耐油性が良い。
<粘度>
63番ローターを付けた粘度計(BROOKFIELD DV−1+)を用いて30rpmで粘度を測定する。
この結果は、本発明のシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含むリキッドファンデーションが適切な粘度およびより低い光沢を有し、ソフトフォーカス効果、塗布性、耐水性、耐油性、およびコンシーリング効果がより良好であり、より自然な肌の見た目をもたらすことを示している。
実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例1および4〜31で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いて実施例56と同じ方法でリキッドファンデーションを製造した。これらのリキッドファンデーションの性能を実施例58に記載したのと同じ方法で試験した。結果は、これらのリキッドファンデーションも適切な粘度およびより低い光沢を有し、ソフトフォーカス効果、塗布性、撥水性、撥油性、およびコンシーリング効果がより良く、より自然な肌の見た目をもたらすことを示している。
実施例59:実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む乳液
脱イオン水(74.4g)、プロピレングリコール(4g)、グリセロール(4g)、およびキサンタンガム(0.1g)を200mlのビーカーに入れ、80℃で均一に混合して水相を得た。
ポリオキシエチレン(21)ステアリルエーテル(1.5g)、ステアレス−2(1.5g)、シリコーンオイル(3.5g)、スクアラン(2g)、パルミトイルオリゴペプチド(0.5g)、イソオクチルパルミタート(1.5g)、グリセロールトリ(エチルヘキサノアート)(2g)、および実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子(5g)を50mlのビーカーに入れ、均一に混合しながら80℃に加熱して、油相を得た。
水相を撹拌下の油相に加え、5分間乳化して乳液RY−8を得た。
実施例60:実施例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む乳液
実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例3で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例59と同じ方法で乳液を製造した。
比較例15:比較例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む乳液
実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例1で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例59と同じ方法で乳液を製造した。
比較例16:比較例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む乳液
実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに比較例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いたこと以外は実施例59と同じ方法で乳液を製造した。
比較例17:ホモポリシルセスキオキサン微粒子を含む比較のための乳液
実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりにホモポリメチルシルセスキオキサン微粒子を用いたこと以外は実施例59と同じ方法で乳液を製造した。
実施例61:乳液の性能試験
実施例58に記載した性能試験方法を用いて実施例59〜60および比較例15〜17で製造した乳液の性能を測定した。結果を表4に示す。
結果は、本発明に係るシルセスキオキサンコポリマー微粒子を含む乳液のpH値および粘度が適切であることを示している。乳液は、比較例の乳液と比べて、ヘーズが高く、ソフトフォーカス効果が良好である。乳液を上に塗布した肌は柔らかい白色であり、自然な見た目である。
実施例59と同じ方法において実施例2で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子の代わりに実施例1および4〜31で製造したシルセスキオキサンコポリマー微粒子をそれぞれ用いて乳液を製造した。得られた乳液の性能を実施例58に記載したのと同じ方法で試験した。結果は、これらの乳液もpH値および粘度が適切であることを示している。乳液はより高いヘーズおよびより良好なソフトフォーカス効果を示す。乳液を塗布した肌は柔らかい白色であり、自然な見た目である。
結論として、本発明に係るシルセスキオキサンコポリマー微粒子を用いた化粧品は、より良好な塗布性、より良好な耐水性および耐油性、ならびにより良好なコンシーリング効果を示し、より自然な肌の見た目をもたらす。微粒子の量の増加と共に、化粧品の塗布性、耐水性、および耐油性が向上する。特に、化粧品が粉状、クリーム状、ペースト状、または液状の製品である場合、添加されるシルセスキオキサンコポリマー微粒子の量と共にソフトフォーカス効果が増し、より自然な化粧が可能になる。
本明細書中に記載した教示に鑑みて、本発明の精神または範囲から逸脱することなく本発明の改変例および変更例を作製することは当業者に明らかであると理解されるべきである。そのような改変例および変更例は全て添付の特許請求の範囲に包含される。

Claims (11)

  1. 一般式:RSi(OR、RSi(OR、およびSi(OR(式中、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C1−6アルキル、置換もしくは非置換C2−6アルケニル、置換もしくは非置換C2−6アルキニル、置換もしくは非置換C6−12アリール、または置換もしくは非置換C5−12ヘテロアリールであり、置換された基中の置換基は、アミノ、C1−6アミノアルキルで置換されたアミノ、C1−6アルコキシ、オキソで置換されたC1−6アルコキシ、またはC1−6ヒドロカルビルカルボニルオキシであり、Rは、塩基触媒存在下の不活性溶媒中のC1−6アルキルである。)で表される化合物から独立して選択される2つの異なるシロキサンモノマーを反応させる行程を含んでなる方法により製造されるシルセスキオキサンコポリマー微粒子であって、 前記2つのシロキサンモノマーの質量比が1:99〜99:1であり、前記2つのシロキサンモノマーが両方とも一般式:RSi(ORで表される化合物から選択される場合、前記モノマーの少なくとも1つは、Rが水素、メチル、またはビニルではない前記式の化合物である、シルセスキオキサンコポリマー微粒子。
  2. 、RおよびRが、それぞれ独立して、水素、フェニル、メチル、エチル、ビニル、エチニル、γ−アミノプロピル、γ−グリシドキシ−プロピル、γ−(メタクリルオキシ)−プロピル、もしくはN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルであり、且つ/またはRがメチルもしくはエチルである、請求項1に記載のシルセスキオキサンコポリマー微粒子。
  3. 前記シルセスキオキサンコポリマー微粒子の平均粒径が0.01〜20μmである、請求項1に記載のシルセスキオキサンコポリマー微粒子。
  4. 一般式:RSi(OR、RSi(OR、およびSi(OR(式中、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C1−6アルキル、置換もしくは非置換C2−6アルケニル、置換もしくは非置換C2−6アルキニル、置換もしくは非置換C6−12アリール、または置換もしくは非置換C5−12ヘテロアリールであり、置換された基中の置換基は、アミノ、C1−6アミノアルキルで置換されたアミノ、C1−6アルコキシ、オキソで置換されたC1−6アルコキシ、またはC1−6ヒドロカルビルカルボニルオキシであり;Rは、塩基触媒存在下の不活性溶媒中のC1−6アルキルである。)で表される化合物から独立して選択される2つの異なるシロキサンモノマーを反応させる行程を含んでなり、
    前記2つのシロキサンモノマーの質量比が1:99〜99:1であり、前記2つのシロキサンモノマーが両方とも一般式:RSi(ORで表される化合物から選択される場合、前記モノマーの少なくとも1つは、Rが水素、メチル、またはビニルではない前記式の化合物である、シルセスキオキサンコポリマー微粒子の製造方法。
  5. 前記不活性溶媒が、水または水とC1−6アルコールとの混合溶媒である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記C1−6アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、もしくはこれらの組合せであり、且つ/または水およびC1−6アルコールの質量比が50〜100:0〜50である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記塩基触媒が、アルカリ金属水酸化物の水溶液またはアンモニア水溶液である、請求項4に記載の方法。
  8. 前記反応が20〜90℃の温度で行われ、且つ/または前記反応が0.5〜4時間行われる、請求項4に記載の方法。
  9. プラスチック、化粧品、ゴム、またはコーティングにおける充填剤または改質剤としての、請求項1に記載のシルセスキオキサンコポリマー微粒子の使用。
  10. 請求項1に記載のシルセスキオキサンコポリマー微粒子を、光散乱体の全重量を基準にして0.3〜5重量%含んでなる光散乱体。
  11. 請求項1に記載のシルセスキオキサンコポリマー微粒子を化粧品の全重量を基準にして0.5〜20重量%含んでなる化粧品。
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