JP2013545816A - インフルエンザウイルス複製阻害物質 - Google Patents

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Abstract

生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害する方法、生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減する方法、及び患者のインフルエンザを治療する方法は、構造式(I):

で表わされる化合物又はその製薬上許容される塩の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含み、ここにおいて構造式(I)の値は本明細書に記述される通りである。化合物は、構造式(I)又はその製薬上許容される塩として表わされ、ここにおいて構造式(I)の値は本明細書に記述される通りである。医薬組成物は、そのような化合物又はその製薬上許容される塩の有効量と、製薬上許容される担体、補助剤、又は賦形剤とを含む。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法に基づき、米国特許仮出願第61/527,273号(2011年8月25日出願)「INHIBITORS OF INFLUENZA VIRUSES REPLICATION」、及び同第61/423,943号(2010年12月16日出願)「INHIBITORS OF INFLUENZA VIRUSES REPLICATION」に対する優先権を主張し、これらの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
インフルエンザは季節性流行病として世界中に広がっており、年間何十万人、大流行の年には年間何百万人もの死亡者をもたらす。例えば、20世紀には3回のインフルエンザ大流行があり、何千万人もの人々が死亡した。これらの大流行はそれぞれ、ヒトにおける新しいウイルス株の出現によるものであった。しばしば、このような新しい株は既存のインフルエンザウイルスが他の動物種からヒトへと広がることによって生じる。
インフルエンザは主に、感染者が咳又はくしゃみをしたときに生じる、ウイルスを載せた大きな液滴を介してヒトからヒトへと伝染する。このような大きな液滴は、感染者の近く(例えば約1.83メートル(約6フィート)以内)にいて影響を受けやすい人の、上気道の粘膜表面に付着する。伝染は、上気道分泌物との直接的又は間接的接触によっても起こり得る(例えば、インフルエンザウイルスで汚染された表面に触れ、その後、目、鼻又は口に触れるなど)。成人は、症状が出る1日前から、症状開始後約5日までの期間、他の人にインフルエンザを感染させる能力を有し得る。幼い子供及び免疫系が弱っている人の場合は、症状発症後10日間以上、感染性であり得る。
インフルエンザウイルスはオルトミクソウイルス科のRNAウイルスであり、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、C型インフルエンザウイルス、イサウイルス、トゴトウイルスの5つの属を含む。
A型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザAウイルス1種を有する。野生の水鳥は、幅広い種類のA型インフルエンザウイルスの、自然界における宿主である。ウイルスは時折、他の種に伝染して、家禽に破壊的なアウトブレイクを引き起こすことがあり、又は、ヒトインフルエンザ大流行を発生させることがある。A型ウイルスは、3つのインフルエンザタイプの中で最も毒性の強いヒト病原体であり、最も重篤な疾患を引き起こす。A型インフルエンザウイルスは、これらのウイルスに対する抗体に基づいて、様々な血清型に細分することができる。ヒトで確認されている血清型は、ヒト大流行死亡者数の多い順に、H1N1(1918年のスペイン風邪の原因)、H2N2(1957年のアジア風邪の原因)、H3N2(1968年の香港風邪の原因)、H5N1(2007〜08年インフルエンザシーズンの大流行の脅威)、H7N7(稀な人獣共通伝染病の可能性を有する)、H1N2(ヒトとブタの風土病)、H9N2、H7N2、H7N3及びH10N7である。
B型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザBウイルス1種を有する。B型インフルエンザウイルスは、ほぼヒトのみに感染し、A型インフルエンザほどは広く見られない。B型インフルエンザに罹ることが知られている他の動物は、アザラシのみである。このタイプのインフルエンザの突然変異速度はA型に比べ2〜3倍遅く、したがって遺伝子多様性が少なく、1種類のB型インフルエンザ血清型のみである。この抗原性多様性の欠如の結果、B型インフルエンザに対するある程度の免疫は通常、早い年齢段階で獲得される。しかしながら、B型インフルエンザも突然変異するため、永続する免疫は不可能である。抗原変化の速度が遅く、更に宿主の範囲が限られている(種間の抗原移行が阻害される)ことから、B型インフルエンザの大流行は起こらないことが確実である。
C型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザCウイルス1種を有し、これはヒトとブタに感染し、重篤な症状と局地的流行を起こし得る。しかしながら、C型インフルエンザは他のタイプほどは広く見られず、通常、子供に軽度の疾患を引き起こすと見られる。
A型、B型及びC型インフルエンザウイルスは、構造が非常に類似している。ウイルス粒子は直径80〜120ナノメートルで、通常ほぼ球形であるが、糸状形態も生じることがある。ウイルスのゲノムは通常、1本の核酸ではなく、7本又は8本のセグメントに分かれたネガティブセンスRNAを含む。A型インフルエンザゲノムは、ヘマグルチニン(HA)、ノイラミニダーゼ(NA)、核タンパク質(NP)、M1、M2、NS1、NS2(NEP)、PA、PB1、PB1−F2及びPB2の、11種のタンパク質をコード化している。
HA及びNAは、ウイルス粒子外側の大きな糖タンパク質である。HAは、ウイルスの標的細胞に対する結合とウイルスゲノムの標的細胞への侵入を媒介するレクチンであり、NAは、成熟ウイルス粒子を繋いでいる糖を開裂させることによって、感染した細胞からの子孫ウイルスの放出に関与している。このことから、これらのタンパク質は、抗ウイルス薬の標的となっている。更にこれらは、抗体が形成され得る対象となる抗原である。A型インフルエンザウイルスは、例えばH5N1におけるHとNの区別(上述参照)に基づいて形成されるHA及びNAに対する抗体反応に基づいて、サブタイプに分類される。
インフルエンザは、生産性の喪失及び伴う医療による直接的コストと、予防手段の間接的コストを生じる。米国においては、インフルエンザは年間で合計100億米国ドル超のコストを生じており、また将来大流行が起こった場合の直接的及び間接的コストは何千億米国ドルにもなり得ると推算されている。予防コストも高価である。世界中の政府がH5N1鳥インフルエンザ大流行の可能性に対する準備及び計画として、薬剤とワクチンの購入、非常事態訓練の開発、及び国境管理強化の戦略のためのコストに何十億米国ドルも費やしている。
現在のインフルエンザ治療オプションには、ワクチン接種、及び、抗ウイルス薬による化学療法又は化学的予防法が挙げられる。インフルエンザワクチンを用いた、インフルエンザに対抗するワクチン接種はしばしば、子供及び高齢者、あるいはぜんそく、糖尿病、又は心臓疾患を有する人々などのハイリスク群に推奨されている。しかしながら、ワクチン接種を受けても、インフルエンザに罹る可能性がある。ワクチンは毎シーズン、2、3種の特定のインフルエンザ株に対して処方し直されるが、そのシーズンに世界中の人々を感染させる活性をもつすべての株を含めることは不可能である。季節的流行に対応するのに必要な何百万人分もの用量をメーカーが配合し製造するには約6ヶ月かかる。時にはその間に、新しい若しくは見逃していた株が蔓延し、ワクチン接種を受けた人をも感染させる(例えば2003〜2004年インフルエンザシーズンのH3N2 Fujianインフルエンザによるもの)。ワクチンは、有効になるまで約2週間かかるため、ワクチン接種を受けても、その防止対象となっているまさにそのウイルス株に、ワクチン接種の直前に感染して病気になる可能性もある。
更に、これらインフルエンザワクチンの効果は一定ではない。ウイルスの突然変異率が高いため、個々のインフルエンザワクチンは通常、2、3年程度の保護しか提供しない。インフルエンザウイルスは時間経過と共に急速に変化し、異なる株が主流となるため、ある年のために処方されたワクチンは、翌年には無効である可能性がある。
また、RNAプルーフリーディング酵素が欠如しているため、インフルエンザvRNAのRNA依存性RNAポリメラーゼは、約10000個のヌクレオチドにつき1箇所のヌクレオチド挿入エラーを生じ、これはほぼインフルエンザvRNAの長さである。これにより、新たに生じるインフルエンザウイルスのほぼすべてが変異体−抗原ドリフトである。ゲノムが8本の別々のvRNAセグメントに分離していることで、複数のウイルス系列が単一細胞に感染している場合に、vRNAの混合又は遺伝子再集合が可能になる。この結果、ウイルス遺伝子において急速な変化が生じ、これにより抗原シフトが形成され、ウイルスが新しい宿主種を感染させることが可能になり、防御免疫を急速に打ち負かすことが可能になる。
抗ウイルス薬は、インフルエンザの治療にも使用することができ、ノイラミニダーゼ阻害剤は特に効果的であるが、ウイルスは標準の抗ウイルス薬に対する耐性を獲得することができる。
よって、例えば治療ウィンドウを拡大し、及び/又はウイルス力価に対する感受性を低減するような、インフルエンザ感染を治療するための薬剤に対するニーズが依然として存在する。
本発明は全般に、インフルエンザの治療方法、インフルエンザウイルスの複製を阻害する方法、インフルエンザウイルスの量を低減する方法、そのような方法に採用可能な化合物及び組成物に関する。
一実施形態において、本発明は、構造式(I):
で表わされる化合物であって、式中、
Xは、−H、−Cl、−Br、−F、−CN、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族であり;
環Tは、C〜C10炭素環、又は4〜10員のヘテロ環であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで更に置換されているC〜C10炭素環又は4〜10員のヘテロ環であり;
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、−B(O)−、又は−(CR−Y−であり;
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、
−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−,−NRSO−、−NRSONR’−、
−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−B(O)−、又は−COSO−であり;そして
は、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基、あるいはiv)6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であって、それぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されている6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であり;
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており、あるいは、
所望により−Q−Rは、環Tと合わせて、4〜10員の非芳香族スピロ環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;そして
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、
−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−,−NRSO−、−NRSONR’−、
−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−B(O)−、又は−COSO−であり;そして
は、−H、−OR、−COR、−NRR’、−CONRR’、又はC〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基であり;
は、−H、−F、−Cl、−CN、−NO、−OR、−COR、−CONRR’、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基であり;
、J、及びJはそれぞれかつ独立して、オキソ又はJであり;
はそれぞれかつ独立して、ハロゲン、シアノ、M、R、又はR−Mからなる群から選択され;
Mは独立して、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NR、−C(O)R、−C(=NR)R、−C(=NR)NR、−NRC(=NR)NR、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(O)NR、−NRC(O)OR、−OCONR、−C(O)NRCO、−NRC(O)NRC(O)OR、−C(O)NR(OR)、−OSONR
−SONR、−NRSO、−NRSONR、−P(O)(OR、−OP(O)(OR、−P(O)OR及び−COSO;又は
あるいは所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜10員環を独立して形成し;そして
は独立して、
i)C〜C脂肪族基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、4〜8員の複素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、5〜10員のヘテロアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、及び6〜10員のアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基;
ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、あるいは
iii)5〜10員のヘテロアリール基又は6〜10員のアリール基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されている5〜10員のヘテロアリール基又は6〜10員のアリール基、であり;そして
及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望によりR及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜8員の複素環基を形成し;
及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルであって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜Cアルキルであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している炭素原子と合わせて、シクロプロパン環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのメチルで置換されており;
R及びR’はそれぞれ独立して、−H又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜Cアルキルであり、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのJで置換されており;
各Jは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、及びフェニルからなる群から選択され;
各Jは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され;
各J及びJは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され;
pは1、2、3又は4であり;そして
kは1、2、3又は4であり;
ただし、Q−Rは、構造式(I)のピリミジン環に結合している−NH基が結合している同じ炭素原子のところにはない、化合物又はこの製薬上許容される塩を目的とする。
いくつかの実施形態において、pは独立して1又は2であり、kは独立して1又は2である。
別の一実施形態において、本発明は、本明細書で開示される化合物(例えば、構造式(I)、(II)、(IIIA)又は(IIIB)で表わされる化合物、あるいはこれらの製薬上許容される塩)と、製薬上許容される担体、補助剤、又は賦形剤とを含む医薬組成物を目的とする。
更に別の一実施形態において、本発明は、本明細書で開示される化合物(例えば、構造式(I)、(II)、(IIIA)又は(IIIB)で表わされる化合物、あるいはこれらの製薬上許容される塩)の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含む、そのような生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害する方法を目的とする。
更に別の一実施形態において、本発明は、本明細書で開示される化合物(例えば、構造式(I)、(II)、(IIIA)又は(IIIB)で表わされる化合物、あるいはこれらの製薬上許容される塩)の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含む、そのような生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減する方法を目的とする。
更に別の一実施形態において、本発明は、本明細書で開示される化合物(例えば、構造式(I)、(II)、(IIIA)又は(IIIB)で表わされる化合物、あるいはこれらの製薬上許容される塩)の有効量を、患者に投与する工程を含む、そのような患者におけるインフルエンザの治療方法を目的とする。
本発明はまた、生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害するため、生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減するため、あるいは患者におけるインフルエンザを治療するための、本明細書に記述される化合物の使用を提供する。
更に本明細書では、患者におけるインフルエンザを治療するため、生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減するため、あるいは生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害するための、薬剤の製造に、本明細書に記述される化合物を利用することが提供される。
本明細書では、構造式(XX):
で表わされる化合物、又はその製薬上許容される塩を目的とする。特定の理論に束縛されるものではないが、構造式(XX)の化合物は、式(I)の合成に使用することができる。構造式(XX)の可変部分はそれぞれかつ独立して、本明細書で定義される通りであり、Gはトリチル(すなわち、C(Ph)、式中Phはフェニル)である。
本発明は更に、構造式(I)で表わされる化合物又はその製薬上許容される塩を調製する方法を提供する。一実施形態において、この方法は、i)化合物A:
を化合物(B):
と反応させて、構造式(XX)で表わされる化合物を形成する工程と;
ii)好適な条件下で構造式(XX)の化合物のG基を脱保護して、構造式(I)の化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて:構造式(I)及び(XX)の可変部分、並びに化合物(A)及び(B)はそれぞれ独立して、本明細書で定義される通りであり、Lはハロゲン(例えばCl、Br、又はI)であり、各Gは独立してトリチルである。別の一実施形態においてこの方法は:i)化合物(K)又は(L):
を、好適な条件下で化合物(D):
と反応させて、構造式(XX)で表わされる化合物を形成する工程と、
ii)好適な条件下で構造式(XX)の化合物のG基を脱保護して、構造式(I)の化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて:構造式(I)及び(XX)、並びに化合物(K)、(L)、及び(D)の可変部分は、それぞれかつ独立して、本明細書で定義される通りであり、各Gは独立してトリチル(tityl)である。別の一実施形態において、この方法は、i)化合物(G)を化合物(D):
と好適な条件下で反応させて、構造式(XX)で表わされる化合物を形成する工程と、ii)好適な条件下で構造式(XX)の化合物のG基を脱保護して、構造式(I)の化合物を形成する工程とを含み、ここにおいて:構造式(I)及び(XX)、並びに化合物(G)及び(D)の可変部分は、それぞれかつ独立して、本明細書で定義される通りであり、Lはハロゲン(例えばCl、Br、又はI)であり、各Gは独立してトリチルである。
本発明の化合物は、請求項に記述されている通りである。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、構造式(I)、(II)、(IIIA)及び(IIIB)、又はこれらの製薬上許容される塩、のうち任意の1つによって表わされ、ここにおいて、可変部分はそれぞれかつ独立して、本明細書に記述される通りである。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、表1に示されている任意の化学式、又はこれらの製薬上許容される塩によって表わされる。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、表2に示されている任意の化学式、又はこれらの製薬上許容される塩によって表わされる。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、構造式(I)、(II)、(IIIA)及び(IIIB)、又はこれらの製薬上許容される塩、のうち任意の1つによって表わされ、ここにおいて、可変部分はそれぞれかつ独立して、表1の化学式に示される通りである。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、構造式(I)、(II)、(IIIA)及び(IIIB)、又はこれらの製薬上許容される塩、のうち任意の1つによって表わされ、ここにおいて、可変部分はそれぞれかつ独立して、表2の化学式に示される通りである。
一実施形態において、本発明の化合物は、構造式(I)又はその製薬上許容される塩によって表わされ、ここにおいて、構造式(I)の可変部分の値の第1群は次の通りである:
Xは、−H、−Cl、−Br、−F、−CN、−O(C1〜4アルキル)、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族である。典型的に、Xは、−Cl、−Br、−F、−CN、−O(C1〜4アルキル)、又は所望により置換されたC〜C脂肪族である。より典型的に、Xは、−Cl、−Br、−F、−CN、−O(C1〜4アルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。より典型的に、Xは、−Cl、−Br、−F、−CN、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。より典型的に、Xは、−Cl、−Br、−F、−CN、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。より典型的に、Xは、−Cl、−Br、−F、−CN、又はC〜Cハロアルキルである。より典型的に、Xは、−Cl、−F、−Br、−CN、又は−CFである。より典型的に、Xは、−Cl、−F、−CN、又は−CFである。より典型的に、Xは、−Cl又は−Fである。
環Tは、C〜C10炭素環、又は4〜10員のヘテロ環であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで更に置換されているC〜C10炭素環、又は4〜10員のヘテロ環である。典型的に、環Tは、所望により置換されたC〜C10炭素環基、又は所望により置換された5〜10員のヘテロ環基である。一態様において、環Tは、所望により置換された、架橋C〜C10炭素環基である。別の一態様において、環Tは、所望により置換された、単環式C〜Cの炭素環基である。
環Tの典型的な一例には
が挙げられ、式中、xは、0、1、又は2である。具体的な一例において、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立して、所望により置換された、4〜10員の架橋環を形成する。更に典型的な環Tの例には、
が挙げられ、式中、qは、0、1又は2であり、rは、1又は2である。更に典型的な環Tの例には、
が挙げられる。
更に典型的な環Tの例には、
が挙げられ、式中、qは、0、1又は2であり、
rは、1又は2である。
環A(環A1〜A6を含む)は5〜10員の炭素環基であり、これらは所望により、1つ以上のインスタンスのJで更に置換され、あるいは、所望により環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は、独立してかつ所望により、5〜10員の架橋炭素環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで更に置換される。一態様において、環Aは所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換され、あるいは、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立してかつ所望により、架橋炭素環基を形成し、これは所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。別の一態様において、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立して、所望により置換された、架橋炭素環基を形成する。
各環A1〜A5は独立して、5〜10員の架橋炭素環であり、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換される。環A6は独立して、5〜10員の架橋複素環であり、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換される。典型的に、各環A1〜A6は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換される。
Zは、−O−、−S−、又は−NR−であり、式中、Rは、−H又はC〜Cアルキルであって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルである。
各環A8〜A11は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、又は−(CR−Y−である。典型的に、Qは、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−B(O)−、又は−(CR−Y−である。より典型的に、Qは、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、−B(O)−、又は−(CR−Y−である。より典型的に、Qは、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、又は−(CR−Y−である。より典型的に、Qは、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CR1,2−Y−である。Qは、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−である。更により典型的に、Qは独立して、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−である。更により典型的に、Qは、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。Qの具体的な例には、−C(O)O−、−NHC(O)−、又は−C(O)NH−が挙げられる。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−,−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−B(O)−、又は−COSO−である。典型的に、Yは、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−B(O)−、又は−NRSONR’−である。より典型的に、Yは、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、又は−NRSONR’−である。より典型的に、Yは、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、又は−COSO−である。より典型的に、Yは、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。より典型的に、Yは、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。Yの具体的な例には、−C(O)O−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、又は−NHC(O)NH−が挙げられる。
は、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基、あるいはiv)6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であって、それぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されている6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であり;
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;あるいは、
所望により−Q−Rは、環Tと合わせて、4〜10員の非芳香族スピロ環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている。
一態様において、Rは独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であり;所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望により−Q−Rは、環Tと合わせて、所望により置換された、4〜10員の非芳香族スピロ環を形成する。
別の一態様において、Rは独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であり、あるいは所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成する。
更に別の一態様において、Rは独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、及び5〜6員のヘテロアリール基からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基、iv)4〜7員の複素環基、v)フェニル基、又はvi)5〜6員のヘテロアリール基、あるいは所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、そして、
で表わされる、及び、Rで表わされるC〜C脂肪族基の置換基についての、前記炭素環基、フェニル基、複素環基、及びヘテロアリール基のそれぞれと、R及びR’で形成される前記複素環基は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換される。
更に別の一態様において、Rは独立して、−H、又は所望により置換されたC〜C脂肪族基、例えば−H又は所望により置換されたC1〜6アルキルである。
更に別の一態様において、Rは独立して、4〜7員の複素環基、フェニル基、又は5〜6員のヘテロアリール基であり、ここにおいて、各前記複素環基、フェニル基、及びヘテロアリール基は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換され、あるいは所望によりR及びR’は、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成する。
は、−H、−OR、−COR、−NRR’、−CONRR’、又はC〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基である。典型的に、Rは、−H、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。より典型的に、Rは、−H、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。より典型的に、Rは−Hである。
は、−H、−F、−Cl、−CN、−NO、−OR、−COR、−CONRR’、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族である。典型的に、Rは、−H、−F、−Cl、−CN、−NO、−O(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。より典型的に、Rは、−H、−F、−Cl、−CN、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。より典型的に、Rは、−F、−Cl、−CN、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。より典型的に、Rは、−F、−Cl、−CN、又はC〜Cハロアルキルである。より典型的に、Rは、−F、−Cl、−CN、又はCFである。より典型的に、Rは、−F又は−Clである。
各R12、R13、及びR14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。典型的に、R12、R13、及びR14はそれぞれかつ独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−O(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。より典型的に、R12、R13、及びR14はそれぞれかつ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)である。
各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルである。典型的に、R15は、−H又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。より典型的に、R15はそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
一態様において、R12、R13、及びR14はそれぞれかつ独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−O(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルであり、R15は、−H又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。
別の一態様において、R12及びR13はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)であり、R14及びR15はそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、−OH、C〜Cアルコキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルである。典型的に、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
、J、及びJはそれぞれかつ独立して、オキソ又はJであり、Jはそれぞれかつ独立して、ハロゲン、シアノ、M、R、又はR−Mからなる群から選択される。所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜10員環(例えば5〜7員又は5〜6員)を独立して形成する。
Mは独立して、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NR、−C(O)R、−C(=NR)R、−C(=NR)NR、−NRC(=NR)NR、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(O)NR、−NRC(O)OR、−OCONR、−C(O)NRCO、−NRC(O)NRC(O)OR、−C(O)NR(OR)、−OSONR
−SONR、−NRSO、−NRSONR、−P(O)(OR、−OP(O)(OR、−P(O)OR及び−COSOからなる群から選択される。
典型的に、Jは、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−NHC(O)NHC(O)OR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−OCON(CH)R、−C(O)NHCO、−C(O)N(CH)CO
−N(CH)C(O)NHC(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され、あるいは、2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された、4〜10員の非芳香環を独立して形成する。
一態様において、J、J、J、及びJはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され、あるいは
所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換された4〜10員(又は5〜7員、又は5〜6員)環を独立して形成する。
典型的に、Jは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、又は5〜6員のヘテロアリールであり、ここにおいて、各前記炭素環基、フェニル、複素環基、及びヘテロアリール基は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている。所望により、2つのJが、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された、4〜10員(又は5〜7員、又は5〜6員)環を形成する。
典型的に、J及びJはそれぞれかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)である。所望により、2つのJ及び2つのJは、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された、4〜10員(又は5〜7員、又は5〜6員)環を独立して形成する。
典型的に、Jは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)である。より典型的に、Jは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)である。所望により、2つのJが、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された、4〜10員(又は5〜7員、又は5〜6員)環を形成する。
典型的に、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJで形成された環は独立して、所望により置換された、例えば炭素環又は複素環などの非芳香環である。より典型的に、この環は所望により置換された炭素環である。
は独立して、
i)C〜C脂肪族基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、4〜8員の複素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、5〜10員のヘテロアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、及び6〜10員のアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基;
ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基;あるいは
iii)5〜10員のヘテロアリール基又は6〜10員のアリール基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されている5〜10員のヘテロアリール基又は6〜10員のアリール基、であり;そして
及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望によりR及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜8員の複素環基を形成する。
一態様において、Rは独立して、i)C〜Cアルキル基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、所望により置換されたC〜C炭素環基、所望により置換された4〜8員の複素環基、所望により置換された5〜6員のヘテロアリール、及び所望により置換されたフェニル基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基;ii)所望により置換されたC〜C炭素環基;iii)所望により置換された4〜8員の複素環基;iv)所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基;v)あるいは、所望により置換されたフェニル基であり、そして
及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成する。
別の一態様において、Rは独立して:i)C〜Cアルキル基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環、4〜8員の複素環、5〜6員のヘテロアリール、及びフェニルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基、ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基;あるいはiii)5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基であって、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基、であり;そして
及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。
及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルであって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜Cアルキルであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している炭素原子と合わせて、シクロプロパン環を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのメチルで置換されている。典型的に、R及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。より典型的に、R及びRはそれぞれ独立して、−H又はC〜Cアルキルである。
R及びR’はそれぞれ独立して、−H又はC〜Cアルキルであって、これは所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜Cアルキルであり、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのJで置換されている。典型的に、R及びR’はそれぞれかつ独立して−H又はC1〜4アルキルであり、あるいは所望により、Rは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成する。より典型的に、R及びR’はそれぞれかつ独立して−H又は−CHであり、あるいは所望により、Rは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成する。より典型的に、R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又は−CHである。
各Jは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、及びフェニルからなる群から選択され;
各Jは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され;
各J及びJは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される。
各pは独立して、1、2、3又は4であり、各kは独立して、1、2、3又は4である。典型的に、各p及びkは独立して、1又は2である。
構造式(I)の可変部分の値の第2群は次の通りである:
Xは、−Cl、−Br、−F、−CN、又は、所望により置換されたC〜Cアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第3群は次の通りである:
Xは、−Cl、−Br、−F、−CN、又は、所望により置換されたC〜Cアルキルである。
は、−H、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第4群は次の通りである:
X及びRの値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第2群又は第3群において上述した通りである。
は、−H、−F、−Cl、−CN、−NO、−O(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−C(O)NH
−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。
構造式(I)の可変部分の値の第5群は次の通りである:
X、R、及びRの値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第4群のうちいずれか1つで上述された通りである。
p及びkはそれぞれかつ独立して、1又は2である。
及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第6群は次の通りである:
、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第5群のうちいずれか1つで上述された通りである。
Xは、−Cl、−Br、−F、−CN、C1〜4アルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第7群は次の通りである:
X、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第6群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は、−H、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第8群は次の通りである:
X、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第7群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は、−H、−F、−Cl、−CN、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第9群は次の通りである:
X、R、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第8群のうちいずれか1つで上述された通りである。
環Tは所望により置換されたC〜C10炭素環基、又は所望により置換された5〜10員のヘテロ環基である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第10群は次の通りである:
X、環T、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第9群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は、−F、−Cl、−CN、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第11群は次の通りである:
環T、R、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第10群のうちいずれか1つで上述された通りである。
Xは−Cl、−F、−Br、−CN、−CH、又は−CFである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第12群は次の通りである:
環T、X、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第11群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は、−F、−Cl、−CN、又はC〜Cハロアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第13群は次の通りである:
環T、X、R、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第12群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−B(O)−、又は−(CR−Y−である。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−B(O)−、又は−NRSONR’−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第14群は次の通りである:
環T、X、R、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第13群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、
−COSO−、又は−(CR−Y−である。
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、又は
−COSO−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第15群は次の通りである:
環T、X、Q、Y、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第14群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基;あるいは
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている。
及びJはそれぞれ独立して、オキソ又はJであり;
は、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−NHC(O)NHC(O)OR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−OCON(CH)R、−C(O)NHCO、−C(O)N(CH)CO、−N(CH)C(O)NHC(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され;あるいは
所望により、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された、4〜10員の非芳香環を独立して形成する。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第16群は次の通りである:
環T、X、Q、Y、R、R、R、J、J、J、R、R’、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第15群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立して、i)C〜Cアルキル基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、所望により置換されたC〜C炭素環基、所望により置換された4〜8員の複素環基、所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基、及び所望により置換されたフェニル基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基;ii)所望により置換されたC〜C炭素環基;iii)所望により置換された4〜8員の複素環基;iv)所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基;v)あるいは、所望により置換されたフェニル基であり;
及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成し;そして
R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又はC1〜4アルキルであり、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望により、Rは、R及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成している。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第17群は次の通りである:
環T、Q、Y、R、R、R、J、J、J、R、R’、R、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第16群のうちいずれか1つで上述された通りである。
Xは、−Cl、−F、−CN、又は−CFである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第18群は次の通りである:
環T、Q、Y、R、R、R、J、J、J、R、R’、R、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第17群のうちいずれか1つで上述された通りである。
Xは、−Cl又は−Fである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第19群は次の通りである:
X、Q、Y、R、R、R、J、J、J、R、R’、R、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第18群のうちいずれか1つで上述された通りである。
環Tは、所望により置換された、架橋C〜C10炭素環基である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第21群は次の通りである:
X、Q、Y、R、R、R、J、J、J、R、R’、R、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第18群のうちいずれか1つで上述された通りである。
環Tは、所望により置換された、単環C〜C炭素環基である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第22群は次の通りである:
X、Q、Y、R、R、R、J、J、J、R、R’、R、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第18群のうちいずれか1つで上述された通りである。
環Tは、
であり、式中、
環Aは5〜10員の炭素環基又は5〜10員の複素環基であり、これらはそれぞれ所望により1つ以上のインスタンスのJで更に置換され、あるいは所望により、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立してかつ所望により、4〜10員の架橋環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで更に置換され;そして
各R12、R13、及びR14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルであり;
xは0、1又は2である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第23群は次の通りである:
環T、X、Q、Y、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R、R’、R、R、R、R、R、p、k、及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第22群のうちいずれか1つで上述された通りである。
、J、J、及びJはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR
−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され;あるいは
所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換された4〜10員環を独立して形成する。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第24群は次の通りである:
環T、J、J、J、J、X、Q、Y、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R、R’、R、R、p、k、及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第23群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立して、i)C〜Cアルキル基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環、4〜8員の複素環、5〜6員のヘテロアリール、及びフェニルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基、ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、あるいはiii)5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基であって、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基、であり;そして
及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第25群は次の通りである:
環T、J、J、J、J、X、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R、R、R、R、R’、p、k、及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第23群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、
−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、又は−(CR−Y−である。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、
−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、又は−OC(O)NR’−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第26群は次の通りである:
環Tは、構造式(I)の可変部分の値の第22群において上述した通りである。
12、R13、及びR14はそれぞれかつ独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−O(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。
15は、−H又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。
及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
、Y、J、J、J、J、X、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R、R、R、R、R’、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第25群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第27群は次の通りである:
環Tは、構造式(I)の可変部分の値の第22群において上述した通りである。
環X、Q、Y、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、J、又はJ、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第25群のうちいずれか1つで上述された通りである。
12及びR13はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)である。
14及びR15はそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
及びRはそれぞれ独立して、−H又はC〜Cアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第28群は次の通りである:
環T、X、Q、Y、R、R、R12、R13、R14、R15、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、J、又はJ、p、k、及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第27群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、及び5〜6員のヘテロアリール基からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基、iv)4〜7員の複素環基、v)フェニル基、又はvi)5〜6員のヘテロアリール基であり;あるいは
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し;そして
で表わされる、及び、Rで表わされるC〜C脂肪族基の置換基についての、前記炭素環基、フェニル基、複素環基、及びヘテロアリール基のそれぞれ、並びにR及びR’で形成される前記複素環基は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第29群は次の通りである:
環Tは構造式(I)の可変部分の値の第22群において上述した通りであり、ここにおいて、環Aは炭素環基又は複素環基であり、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換されており、あるいは、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は、独立してかつ所望により、架橋炭素環基又は架橋複素環基を形成し、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。
X、Q、Y、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、J、p、k、及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第30群は次の通りである:
X、Q、Y、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、J、p、k、及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
環Tは構造式(I)の可変部分の値の第22群において上述した通りであり、ここにおいて、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立して、所望により置換された、4〜10員の架橋環を形成する。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第31群は次の通りである:
X、Q、Y、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、J、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
環Tは、
であり、式中、
各環A1〜A5は独立して、5〜10員の架橋炭素環であり、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換され;
環A6は5〜10員の架橋複素環であり、これは所望により更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
各R14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルであり;
21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、−OH、C〜Cアルコキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルであり;
Zは、−O−、−S−、又は−NR−であり;
は、−H又はC〜Cアルキルであって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたものであり;
qは、0、1又は2であり;そして
rは、1又は2である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第32群は次の通りである:
環Tの値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群において上述した通りであり、ここにおいて、R14及び各R15はそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
X、Q、Y、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、J、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第33群は次の通りである:
環Tの値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群において上述した通りであり、ここにおいて、
14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群又は第32群で上述された通りであり;
Zは、−O−又は−NR−であり;そして
は、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
X、Q、Y、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、J、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第34群は次の通りである:
環Tの値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群において上述した通りであり、ここにおいて、
14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群又は第32群で上述された通りであり;
Zは、−O−又は−NR−であり;そして
は、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
X、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−であり;そして
は独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第35群は次の通りである:
環Tの値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群において上述した通りであり、ここにおいて、
14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群又は第32群で上述された通りであり;
Zは、−O−又は−NR−であり;そして
は、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
X、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立して、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第36群は次の通りである:
環Tの値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群において上述した通りである。
14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群又は第32群で上述された通りであり;
Zは、−O−又は−NR−であり;そして
は、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
X、R、R、R、R、R、R、R、R、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立して、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又は−CHである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第37群は次の通りである:
環Tの値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群において上述した通りである。
14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群又は第32群で上述された通りであり;
Zは、−O−又は−NR−であり;そして
は、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
X、R、R、R、R、R、R、R、R、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立して、−C(O)O−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、又は−NHC(O)NH−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第38群は次の通りである:
環Tは
式中、各環A1〜A6は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換される。
14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第31群又は第32群で上述された通りである。
Z及びRの値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第33群において上述した通りである。
X、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第39群は次の通りである:
環T、Z及びRの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第38群において上述した通りである。
14及び各R15はそれぞれ独立して、−H又はC1〜6アルキルであり;そして
21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H又はC1〜6アルキルである。
X、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第40群は次の通りである:
環T、Z及びRの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第38群において上述した通りである。
14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−Hである。
X、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第41群は次の通りである:
環Tは、
から選択され、式中、
各環A8〜A11は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
各R14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル))からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;そして
各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルである。
X、Q、Y、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第42群は次の通りである:
環T、R14、R15はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第41群において上述した通りである。
は独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−である。
は独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
X、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第43群は次の通りである:
環Tは、構造式(I)の可変部分の値の第41群において上述された通りであり、ここにおいて各環A8〜A11は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。
14及び各R15はそれぞれ独立して、−H又はC1〜6アルキルである。
X、Q、Y、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群、及び第42群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第43群は次の通りである:
環T、R14、及びR15はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第41群又は第43群において上述した通りである。
X、Q、Y、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R’、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群、及び第42群のうちいずれか1つで上述された通りである。
R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又は−CHである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第44群は次の通りである:
環T、R14、及びR15はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第41群又は第43群において上述した通りである。
X、R、R、R、R、R、R、R、R、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群、及び第42群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立して、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又は−CHである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第45群は次の通りである:
環T、R14、及びR15はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第41群又は第43群において上述した通りである。
X、R、R、R、R、R、R、R、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第28群、及び第42群のうちいずれか1つで上述された通りである。
R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又は−CHであり;そして
は独立して、4〜7員の複素環基、フェニル基、又は5〜6員のヘテロアリール基であり、ここにおいて、各前記複素環基、フェニル基、及びヘテロアリール基は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換され;あるいは
所望により、Rと及びR’は、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により置換された4〜7員の複素環基又は5〜6員のヘテロアリール基を形成し、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
別の一実施形態において、本発明の化合物は、構造式(II)又はその製薬上許容される塩によって表わされる:
式中、構造式(II)の可変部分の値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第45群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(II)の可変部分の値の第46群は次の通りである:
環Tは、所望により置換されたC〜C10炭素環基、又は所望により置換された5〜10員のヘテロ環基である。
Xは、−Cl、−F、−Br、−CN、−CH、又は−CFである。
は、−H、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
一態様において、Rは、−F、−Cl、−CN、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。別の一態様において、Rは、−F、−Cl、−CN、又はC〜Cハロアルキルである。
p及びkはそれぞれかつ独立して、1又は2である。
及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルである。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(II)の可変部分の値の第47群は次の通りである:
環T、X、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(II)の可変部分の値の第46群において上述された通りである。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、又は−(CR−Y−である。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、又は−NRSONR’−である。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(II)の可変部分の値の第48群は次の通りである:
環T、X、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(II)の可変部分の値の第46群において上述された通りである。
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、
−COSO−、又は−(CR−Y−である。
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、又は
−COSO−である。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(II)の可変部分の値の第49群は次の通りである:
環T、X、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(II)の可変部分の値の第46群において上述された通りである。
及びYの値はそれぞれかつ独立して、構造式(II)の可変部分の値の第47群又は第48群において上述した通りである。
は独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して、1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して、1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基、あるいは
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;
、J、及びJはそれぞれ独立して、オキソ又はJであり;そして
は、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−NHC(O)NHC(O)OR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−OCON(CH)R、−C(O)NHCO、−C(O)N(CH)CO
−N(CH)C(O)NHC(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され;
所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された、4〜10員の非芳香環を独立して形成する。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(II)の可変部分の値の第50群は次の通りである:
環T、X、R、R、R、R、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(II)の可変部分の値の第46群において上述された通りである。
及びYの値はそれぞれかつ独立して、構造式(II)の可変部分の値の第47群又は第48群において上述した通りである。
、J、J、J、及びJの値はそれぞれかつ独立して、構造式(II)の可変部分の値の第47群又は第48群において上述した通りである。
は独立して、i)C〜Cアルキル基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、所望により置換されたC〜C炭素環基、所望により置換された4〜8員の複素環基、所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基、及び所望により置換されたフェニル基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基、ii)所望により置換されたC〜C炭素環基、iii)所望により置換された4〜8員の複素環基、iv)所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基、v)あるいは、所望により置換されたフェニル基であり;
及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成し;そして
R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又はC1〜4アルキルであり、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望により、Rは、R、及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成している。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
更に別の一実施形態において、本発明の化合物は構造式(IIIA)又は(IIIB)、あるいはこれらの製薬上許容される塩によって表わされる:
式中、構造式(II)の可変部分の値はそれぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第45群、又は構造式(II)の可変部分の値の第46群〜第50群のうちいずれか1つで上述された通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群は次の通りである:
環Tは、所望により置換されたC〜C10炭素環基、又は所望により置換された5〜10員のヘテロ環基である。
は独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して、1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して、1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基;あるいは
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている。
Xは、−Cl、−F、−Br、−CN、−CH、又は−CFである。
p及びkはそれぞれかつ独立して、1又は2である。
及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルである。
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、
−COSO−、又は−(CR−Y−である。
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、又は
−COSO−である。
、J、及びJはそれぞれ独立して、オキソ又はJであり;そして
は、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−NHC(O)NHC(O)OR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−OCON(CH)R、−C(O)NHCO、−C(O)N(CH)CO
−N(CH)C(O)NHC(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され;あるいは
所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された、4〜10員の非芳香環を独立して形成する。
は独立して、i)C〜Cアルキル基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、所望により置換されたC〜C炭素環基、所望により置換された4〜8員の複素環基、所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基、及び所望により置換されたフェニル基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基、ii)所望により置換されたC〜C炭素環基、iii)所望により置換された4〜8員の複素環基、iv)所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基、v)あるいは、所望により置換されたフェニル基であり;
及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成し;そして
R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又はC1〜4アルキルであり、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望により、Rは、R、及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成している。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第52群は次の通りである:
環T、R、R、R、R、R、R、R、R’、Q、Y、J、J、J、J、p、及びkの値はそれぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
一態様において、Xは、−Cl、−F、−CN、又は−CFである。別の一態様において、Xは、−Cl又は−Fである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第53群は次の通りである:
一態様において、環Tは、所望により置換された、架橋C〜C10炭素環基である。別の一態様において、環Tは、所望により置換された、単環式C〜Cの炭素環基である。
Xは、−Cl又は−Fである。
、R、R、R、R、R、R、R’、Q、Y、J、J、J、J、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第54群は次の通りである:
、R、R、R、R、R、R、R’、Q、Y、J、J、J、J、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
Xは、−Cl又は−Fである。
環Tは、
であり、式中、
環Aは5〜10員の炭素環基又は5〜10員の複素環基であり、これらはそれぞれ所望により、1つ以上のインスタンスのJで更に置換され、あるいは所望により環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は、独立してかつ所望により、4〜10員の架橋環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで更に置換されている。
一態様において、各R12、R13、及びR14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルであり、xは0、1又は2である。
別の一態様において、R12、R13、及びR14はそれぞれかつ独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−O(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルであり、R15は−H又は所望により置換されたC〜Cアルキルであり、xは0、1又は2である。
更に別の一態様において、R12及びR13はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)であり、R14及びR15はそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、Xは0、1又は2である。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第55群は次の通りである:
、R、R、R、R、R、R、R’、Q、Y、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
環T、R12、R13、R14、R15及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第54群において上述された通りである。
Xは、−Cl又は−Fである。
、J、J、及びJはそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR
−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され;あるいは
所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換された4〜10員環を独立して形成する。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第56群は次の通りである:
、R、R、R、R’、Q、Y、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
環T、R12、R13、R14、R15及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第54群において上述された通りである。
、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第55群において上述された通りである。
Xは、−Cl又は−Fである。
は独立して、i)C〜Cアルキル基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環、4〜8員の複素環、5〜6員のヘテロアリール、及びフェニルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基、ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、あるいはiii)5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基であって、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基、であり;そして
及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第57群は次の通りである:
Xは、−Cl又は−Fである。
、R、R、R、R’、Q、Y、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
環T、R12、R13、R14、R15及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第54群において上述された通りである。
、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第55群において上述された通りである。
、R、及びRの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第55群において上述された通りである。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、
−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、又は−(CR−Y−である。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、
−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、又は−OC(O)NR’−である。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第58群は次の通りである:
Xは、−Cl又は−Fである。
、R、R、R、R’、Q、Y、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
環T、R12、R13、R14、R15及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第54群において上述された通りである。
、J、J、及びJの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第55群において上述された通りである。
、R、及びRの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第55群において上述された通りである。
及びYの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第57群において上述された通りである。
は独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基、iv)4〜7員の複素環基、v)フェニル基、又はvi)5〜6員のヘテロアリール基であり;あるいは
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成し;
そしてRで表わされる、及び、Rで表わされるC〜C脂肪族基の置換基についての、前記炭素環基、フェニル基、複素環基、及びヘテロアリール基のそれぞれ、並びにR及びR’で形成される前記複素環基は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている。
及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第59群は次の通りである:
Xは、−Cl又は−Fである。
環Tは上述の通りであり、ここにおいて、Jはハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)であり、Jはハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)である。
R、R’、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
12、R13、R14、R15及びxの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第54群において上述された通りである。
、R、及びRの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第55群において上述された通りである。
及びYの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第57群において上述された通りである。
、R、及びRの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第58群において上述された通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第60群は次の通りである:
Xは、−Cl又は−Fである。
環Tは、
であり、式中、
各環A1〜A5は独立して、5〜10員の架橋炭素環であり、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換され;そして
環A6は5〜10員の架橋複素環であり、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換されている。
各R14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。
各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルである。
21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、−OH、C〜Cアルコキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルである。
Zは、−O−、−S−、又は−NR−である。
は、−H又はC〜Cアルキルであって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルである。
qは、0、1、又は2である。
rは、1又は2である。
R、R’、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
及びYの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第57群において上述された通りである。
、R、及びRの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第58群において上述された通りである。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第61群は次の通りである:
Xは、−Cl又は−Fである。
環Tは、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第60群において上述した通りであり、ここにおいて、R14及びR15はそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
R、R’、p、及びkの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第51群において上述された通りである。
及びYの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第57群において上述された通りである。
、R、及びRの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第58群において上述された通りである。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第62群は次の通りである:
Xは、−Cl又は−Fである。
一態様において、Qは独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−であり、Yは独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。別の一態様において、Qは独立して、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
環Tは、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第60群において上述した通りであり、ここにおいて、R14及び各R15はそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、Zは−O−又は−NR−であり、そしてRは−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
の値は、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第58群において上述された通りである。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第63群は次の通りである:
Xは、−Cl又は−Fである。
環Tは、
であり、式中、各環A1〜A6は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換されており、Zは−O−又は−NR−であり、Rは−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、その他の可変部分の値はそれぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第60群において上述された通りである。
は独立して、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
は独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、及び5〜6員のヘテロアリール基からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基、iv)4〜7員の複素環基、v)フェニル基、又はvi)5〜6員のヘテロアリール基であり;あるいは
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成し;そして
で表わされる、及び、Rで表わされるC〜C脂肪族基の置換基についての、前記炭素環基、フェニル基、複素環基、及びヘテロアリール基のそれぞれ、並びにR及びR’で形成される前記複素環基は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている。
一態様において、R14及び各R15はそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。別の一態様において、R14及び各R15はそれぞれ独立して、−H又はC1〜6アルキルであり、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H又はC1〜6アルキルである。更に別の一態様において、R14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−Hである。
R及びR’はそれぞれ独立して、−H又は−CHである。
qは、0、1又は2であり、
rは、1又は2である。
残りの可変部分は、それぞれ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第64群は次の通りである:
Xは、−Cl又は−Fである。
環Tは、
から選択される。
一態様において、各環A8〜A11は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、各R14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、そして各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルである。
別の一態様において、環A8〜A11は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、R14及び各R15はそれぞれ独立して、−H又はC1〜6アルキルである。
は独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基、iv)4〜7員の複素環基、v)フェニル基、又はvi)5〜6員のヘテロアリール基であり;あるいは
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成し;そして
で表わされる、及び、Rで表わされるC〜C脂肪族基の置換基についての、前記炭素環基、フェニル基、複素環基、及びヘテロアリール基のそれぞれ、並びにR及びR’で形成される前記複素環基は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている。
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、
−COSO−、又は−(CR−Y−である。
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、又は
−COSO−である。
p及びkはそれぞれかつ独立して、1又は2である。
及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルである。
R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又はC1〜4アルキルであり、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望により、Rは、R、及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成する。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第65群は次の通りである:
X、環T、R、R、及びR’の値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第64群において上述された通りである。
は、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第66群は次の通りである:
X及び環Tの値は、それぞれかつ独立して、構造式(IIIA)及び(IIIB)の可変部分の値の第64群において上述された通りである。
は、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
R及びR’はそれぞれかつ独立して、−H又は−CHであり;
は独立して、4〜7員の複素環基、フェニル基、又は5〜6員のヘテロアリール基であり、ここにおいて、各前記複素環基、フェニル基、及びヘテロアリール基は独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換され;あるいは
所望により、RとR’は、それらが結合している窒素原子と合わせて、4〜7員の複素環基又は5〜6員のヘテロアリール基を形成し、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている。
残りの可変部分は、それぞれかつ独立して、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
追加の一実施形態において、本発明の化合物は、構造式(I)、(II)、(IIIA)、及び(IIIB)、又はこれらの製薬上許容される塩のうち任意の1つによって表わされ、ここにおいて、構造式(I)、(II)、(IIIA)、及び(IIIB)の可変部分の値はそれぞれかつ独立して、実施形態の任意の1つにおいて上述されたものであり、ただしQ−Rは、各構造式のピリミジン環に結合している−NH基が結合している同じ炭素原子のところにはない。
構造式(I)で表わされる化合物の具体的な例には、次のもの:
並びに
これらの製薬上許容される塩が挙げられる。
構造式(I)で表わされる化合物の別の具体的な例には、次のもの:
並びにこれらの製薬上許容される塩が挙げられる。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、表1及び2に図示される化合物、又はこれらの製薬上許容される塩のうち、任意の1つから選択される。
本明細書で使用されるとき、本発明の化合物の参照(例えば、構造式(I)の化合物、又は請求項1の化合物)には、それらの製薬上許容される塩が含まれる。
本明細書で記述される本発明の化合物は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって調製することができる。例えば、これらは国際公開特許第2005/095400号、同第2007/084557号、同第2010/011768号、同第2010/011756号、同第2010/011772号、同第2009/073300号、及びPCT/US2010/038988号(2010年6月17日出願)に記述されている手順に従って調製することができる。例えば、表1及び2に示されている化合物、並びに上述されている具体的な化合物は、例えば国際公開特許第2005/095400号、同第2007/084557号、同第2010/011768号、同第2010/011756号、同第WP 2010/011772号、同第2009/073300号、及びPCT/US2010/038988号に示されている当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって、及び後述の実施例に記述されている代表的な合成方法によって、調製することができる。
本発明は、構造式(I)、(II)、(IIIA)及び(IIIB)によって表わされる化合物を調製する方法を提供する。一実施形態において、本発明の化合物は、一般スキーム1〜4に示されている通りに調製することができる。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。
具体的な一実施形態において、一般的スキーム1に示されているように、この方法は、好適な条件下で化合物(A)を化合物(B)と反応させて構造式(XX)の化合物を形成する工程を含み、ここにおいて、L及びLはそれぞれ独立してハロゲン(F、Cl、Br、又はI)であり、Gはトリチルであり、化合物(A)、(B)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれ独立して、本明細書に記述されている通りである。L及びLの典型的な例はそれぞれ独立して、Cl又はBrである。本方法は更に、好適な条件下でG基を脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。例えば、ジオキサボロラン(dioxaboraolan)とクロロピリミジンとのカップリングに関する国際公開特許第2005/095400号、及び同第2007/084557号に記述された任意の好適な条件を、化合物(A)と(B)との間の反応に採用することができる。具体的には、化合物(A)と(B)との間の反応は、Pd(PPh又はPd(dba)(dbaはジベンジリデンアセトン)の存在下で実施することができる。例えば、脱トリチル化工程は、例えばEtSiH(Etはエチルである)の存在下で、酸性条件(例えば、トリフルオロ酢酸(TFA))のもとで実施することができる。具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
所望により、この方法は更に、化合物(E)を化合物(D)と反応させることによって化合物(A)を調製する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件をこの工程に採用することができ、化合物(E)及び(D)は当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって調製することができる。具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
別の具体的な一実施形態において、一般的スキーム2に示されているように、この方法は、好適な条件下で化合物(G)を化合物(D)と反応させて構造式(XX)の化合物を形成する工程を含み、ここにおいて、L及びLはそれぞれ独立してハロゲン(F、Cl、Br、又はI)であり、Gはトリチルであり、化合物(G)、(D)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれかつ独立して、本明細書に記述されている通りである。L及びLの典型的な例はそれぞれかつ独立して、Cl又はBrである。本方法は更に、好適な条件下でG基を脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。例えば、当該技術分野において既知の任意の好適なアミノ化を、本発明において、化合物(G)と(D)との反応に採用することができ、またTr基の脱保護に関する任意の好適な条件を、本発明において脱保護工程に採用することができる。例えば、アミノ化工程を、NEt又はN(Pr)Etなどの塩基の存在下で実施することができる。例えば、脱トリチル化工程は、例えばEtSiH(Etはエチルである)の存在下で、酸性条件(例えば、トリフルオロ酢酸(TFA))のもとで実施することができる。追加の具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
所望により、この方法は更に、化合物(F)を化合物(B)と反応させることによって化合物(G)を調製する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、この工程に採用することができる。例えば、ジオキサボロラン(dioxaboralan)とクロロピリミジンとのカップリングに関する国際公開特許第2005/095400号、及び同第2007/084557号に記述された任意の好適な条件を、化合物(F)と(B)との間の反応に採用することができる。具体的には、化合物(F)と(B)との間の反応は、Pd(PPh又はPd(dba)(dbaはジベンジリデンアセトン)の存在下で実施することができる。具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
更に別の具体的な一実施形態において、一般的スキーム3に示されているように、この方法は、好適な条件下で化合物(K)を化合物(D)と反応させて構造式(XX)の化合物を形成する工程を含み、ここにおいて、Gはトリチルであり、化合物(K)、(D)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれかつ独立して、本明細書に記述されている通りである。本方法は更に、好適な条件下でG基を脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。例えば、アミンとスルフィニル基とのカップリングに関する国際公開特許第2005/095400号及び同第2007/084557号に記述されている、当該技術分野において既知の任意の好適な反応を、化合物(K)と化合物(D)との反応に採用することができる。例えば、化合物(D)と(K)は、例えばNEt又はN(Pr)(Et)などの塩基の存在下で反応させることができる。例えば、脱トリチル化工程は、例えばEtSiH(Etはエチルである)の存在下で、酸性条件(例えば、トリフルオロ酢酸(TFA))のもとで実施することができる。追加の具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
所望により、この方法は更に、例えばメタクロロ過安息香酸での処理により、化合物(J)を酸化させることによって化合物(K)を調製する工程を含む。
所望により、この方法は更に、化合物(H)を化合物(B)と反応させることによって化合物(J)を調製する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、この工程に採用することができる。例えば、ジオキサボロラン(dioxaboraolan)とクロロピリミジンとのカップリングに関する国際公開特許第2005/095400号、及び同第2007/084557号に記述された任意の好適な条件を、化合物(H)と(B)の間の反応に採用することができる。具体的には、化合物(H)と(B)との間の反応は、Pd(PPh又はPd(dba)(dbaはジベンジリデンアセトン)の存在下で実施することができる。具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
更に別の具体的な一実施形態において、一般的スキーム4に示されているように、この方法は、好適な条件下で化合物(L)を化合物(D)と反応させて構造式(XX)の化合物を形成する工程を含み、ここにおいて、Gはトリチルであり、化合物(L)、(D)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれかつ独立して、本明細書に記述されている通りである。本方法は更に、好適な条件下でG基を脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。例えば、アミンとスルホニル基とのカップリングに関する国際公開特許第2005/095400号及び同第2007/084557号に記述されている、当該技術分野において既知の任意の好適な反応を、化合物(L)と化合物(D)との反応に採用することができる。例えば、化合物(D)と(L)は、例えばNEt又はN(Pr)(Et)などの塩基の存在下で反応させることができる。例えば、脱トリチル化工程は、例えばEtSiH(Etはエチル)の存在下で、酸性条件(例えば、トリフルオロ酢酸(TFA))のもとで実施することができる。追加の具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
所望により、この方法は更に、例えばメタクロロ過安息香酸での処理により、化合物(J)を酸化させることによって化合物(L)を調製する工程を含む。
所望により、この方法は更に、化合物(H)を化合物(B)と反応させることによって化合物(J)を調製する工程を含む。一般的スキーム3についての反応条件は上述の通りである。
化合物(A)〜(K)は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって調製することができる。これらの化合物の具体的な代表的合成方法は、下記の実施例に記述される。一実施形態において、化合物(A)、(G)、(J)、(K)及び(L)は、一般的スキーム1〜4に記述されているように調製することができる。
いくつかの実施形態において、本発明は、構造式(XX)で表わされる化合物を目的とし、ここにおいて、構造式(XX)の可変部分はそれぞれかつ独立して本明細書に記述されている通りであり、Gはトリチルである。構造式(XX)で表わされる化合物の具体的な例には次のもの:
並びにこれらの製薬上許容される塩が挙げられ、式中、Trはトリチルである。追加の具体的な例には:
並びにこれらの製薬上許容される塩が挙げられる。
定義及び一般的用語
本発明の目的のため、化学元素は、CAS版「Handbook of Chemistry and Physics」第75版の元素周期表に従って識別される。加えて、有機化学の一般的原理は「Organic Chemistry」(Thomas Sorrell、University Science Books、Sausolito:1999)及び「March’s Advanced Organic Chemistry」第5版(Smith、M.B.及びMarch、J.編、John Wiley & Sons、New York:2001)に記述されており、これらの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で記述されるとき、本発明の化合物は、一般的に下記で示されるように、あるいは本発明の特定の分類、小分類、及び種によって例示されるように、所望により1つ以上の置換基で置換され得る。「所望により置換された」という表現は、「置換された又は置換されていない」という表現と互換可能に使用されることが理解されよう。一般に、用語「置換された」は、先行する用語「所望により」の有無を問わず、特定されている置換基のラジカルで、所与の構造中の1つ以上の水素ラジカルを置き換えることを指す。別途記載のない限り、所望により置換された基は、その基の各置換可能な位置に置換基を有し得る。所与の構造における複数の位置が、特定されている群から選択された複数の置換基で置換可能な場合、その置換基は各位置で同じであっても異なっていてもよい。用語「所望により置換された」がリストに先行している場合、この用語は、そのリスト中の後続の置換可能な群すべてを指す。置換基ラジカル又は構造が、「所望により置換された」として識別も定義もされていない場合、その置換基ラジカル又は構造は置換されていない。例えば、Xが所望により置換されたC〜Cアルキル又はフェニルである場合、Xは、所望により置換されたC〜Cアルキルであるか、又は所望により置換されたフェニルである。同様に、用語「所望により置換された」がリストの後にある場合、この用語も、別途記載のない限り、先行するリストの置換基のすべてを指す。例えば、XがC〜Cアルキル又はフェニルであり、ここにおいて、Xが所望によりかつ独立してJで置換されている場合、C〜Cアルキルとフェニルの両方が所望によりJで置換され得る。
表現「最大(up to)」は、本明細書で使用されるとき、ゼロか、又はこの表現に続く数字以下の任意の整数を指す。例えば「最大3」は、0、1、2、及び3のいずれかである。本明細書で記述されるとき、指定された原子の数の範囲は、その中の任意の整数を含む。例えば、1〜4個の原子を有する基は、1、2、3、又は4個の原子を有し得る。
本発明に構想される置換基及び置換基の組み合わせの選択は、安定な、又は化学的に実現可能な化合物の形態をもたらすものである。用語「安定な」は、本明細書で使用されるとき、その製造、検出、及び、具体的にはその回収、精製、並びに本明細書で開示される1つ以上の目的のための使用を可能にするような条件に置かれたときに、実質的に変化しないような化合物を指す。いくつかの実施形態において、安定な化合物又は化学的に実現可能な化合物とは、少なくとも1週間、水分又はその他の化学的に反応性の条件がない状態で40℃以下の温度に保持された時に、実質的に変化しないものである。安定な構造をもたらす置換基の選択及び組み合わせのみが想到される。そのような選択及び組み合わせは通常の当業者には明らかであり、多大な実験なしに決定することができる。
用語「脂肪族」及び「脂肪族基」は、本明細書で使用されるとき、直鎖状(すなわち分枝していない)又は分枝状の炭化水素鎖で、完全に飽和しているか、あるいは1つ以上の不飽和単位を含むが、非芳香族であるものを意味する。別途記載のない限り、脂肪族基は1〜20個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、脂肪族基は1〜10個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は1〜8個の脂肪族炭素原子を含む。更に他の実施形態において、脂肪族基は1〜6個の脂肪族炭素原子を含み、更に他の実施形態において、脂肪族基は1〜4個の脂肪族炭素原子を含む。脂肪族基は、直鎖状又は分枝状の、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基であり得る。具体的な例としては、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、sec−ブチル、ビニル、n−ブテニル、エチニル、及びtert−ブチル並びにアセチレンが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルキル」は、本明細書で使用されるとき、飽和した直鎖状又は分枝状鎖の炭化水素を意味する。用語「アルケニル」は、本明細書で使用されるとき、1つ以上の二重結合を含む、直鎖状又は分枝状鎖の炭化水素を意味する。用語「アルキニル」は、本明細書で使用されるとき、1つ以上の三重結合を含む、直鎖状又は分枝状鎖の炭化水素を意味する。「アルキル」、「アルケニル」又は「アルキニル」はそれぞれ、本明細書で使用されるとき、後述のように所望により置換され得る。いくつかの実施形態において、「アルキル」はC〜Cアルキル又はC〜Cアルキルである。いくつかの実施形態において、「アルケニル」はC〜Cアルケニル又はC〜Cアルケニルである。いくつかの実施形態において、「アルキニル」はC〜Cアルキニル又はC〜Cアルキニルである。
用語「脂環式」(又は「炭素環」又は「炭素環の」又は「炭素環式」)は、3〜14個の環炭素原子を有する、飽和し得るか又は1つ以上の不飽和単位を含む、環系を有する、非芳香族炭素であるもののみを指す。いくつかの実施形態において、この炭素原子の数は3〜10個である。他のいくつかの実施形態において、この炭素原子の数は4〜7個である。更に他のいくつかの実施形態において、この炭素原子の数は5又は6個である。この用語には、単環、二環、又は多環、縮合環、スピロ環、又は架橋炭素環系が含まれる。この用語にはまた、炭素環が「縮合」して1つ以上の非芳香族炭素環又は複素環、又は1つ以上の芳香環あるいはこれらの組み合わせとなり得るような多環系が含まれ、ここにおいて、ラジカル又は結合点は炭素環上にある。「縮合」した二環系は、2つの隣接する環原子を共有する2つの環を含む。架橋二環基は、3つ又は4つの隣接する環原子を共有する2つの環を含む。スピロ二環系は、1つの環原子を共有する。脂環基の例としては、シクロアルキル基及びシクロアルケニル基が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な例としては、シクロヘキシル、シクロプロペニル、及びシクロブチルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「複素環」(又は「複素環の」又は「複素環式」又は「非芳香環複素環」)は、本明細書で使用されるとき、1つ以上の環炭素がN、S、又はOなどのヘテロ原子で置換され、かつ系内の各環が3〜7員である、3〜14個の環元素を有する、飽和し得るか又は1つ以上の不飽和単位を含む非芳香環系を指す。いくつかの実施形態において、非芳香環複素環は、環内にN、S及びOから選択される最高3個までのヘテロ原子を含む。他のいくつかの実施形態において、非芳香環複素環は、環系内にN、S及びOから選択される最高2個までのヘテロ原子を含む。更に他のいくつかの実施形態において、非芳香環複素環は、環系内にN及びOから選択される最高2個までのヘテロ原子を含む。この用語には、単環、二環、又は多環、縮合環、スピロ環、又は架橋複素環系が含まれる。この用語にはまた、複素環が縮合して1つ以上の非芳香族炭素環又は複素環、又は1つ以上の芳香環あるいはこれらの組み合わせとなり得るような多環系が含まれ、ここにおいて、ラジカル又は結合点は複素環上にある。複素環の例としては、ピペリジニル(piperidinyl)、ピペリジニル(piperizinyl)、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、アゼパニル、ジアゼパニル、トリアゼパニル、アゾカニル、ジアゾカニル、トリアゾカニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサゾカニル、オキサゼパニル、チアゼパニル、チアゾカニル、ベンズイミダゾロニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオフェニル、モルフォリノ(例えば3−モルフォリノ、4−モルフォリノ、2−チオモルフォリノ、3−チオモルフォリノ、4−チオモルフォリノを含む)、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル(piperidinyl)、2−ピペリジニル(piperidinyl)、3−ピペリジニル(piperidinyl)、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル(piperidinyl)、2−ピペリジニル(piperidinyl)、3−ピペリジニル(piperidinyl)、4−ピペリジニル(piperidinyl)、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラニル、ベンゾジチアニル、3−(1−アルキル)−ベンズイミダゾル−2−オニル、及び1,3−ジヒドロ−イミダゾル−2−オニルが挙げられるが、これらに限定されない。
単独で使用されるか、あるいは「アラルキル」、「アラルコキシ」、「アリールオキシアルキル」、又は「ヘテロアリール」における大きな部分の一部として使用される用語「アリール」(又は「アリール環」又は「アリール基」)は、炭素芳香環系を指す。用語「アリール」は、用語「アリール環」又は「アリール基」と互換可能に使用され得る。
「炭素芳香環」基は炭素環原子のみを有し(典型的に6〜14個)、フェニルなどのような単環芳香環と、2つ以上の炭素芳香環が互いに縮合した縮合多環芳香環系とを含む。例としては、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントラシル及び2−アントラシルが挙げられる。また、本明細書で使用されるとき、用語「炭素芳香環」又は「炭素芳香族」の範囲内には、芳香環が「縮合」して1つ以上の非芳香環(炭素環又は複素環)を形成したもの、例えばインダニル、フタルイミジル、ナフタルイミジル(naphthimidyl)、フェナントリジニル、又はテトラヒドロナフチルが挙げられ、ここにおいて、ラジカル又は結合点は芳香環上にある。
単独で使用されるか、あるいは「ヘテロアラルキル」又は「ヘテロアリールアルコキシ」における大きな部分の一部として使用される用語「ヘテロアリール」、「複素芳香族」、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、「芳香複素環」又は「複素芳香族基」は、単環複素芳香環と、単環芳香環が1つ以上の他の芳香環に縮合した多環複素芳香環系(polycyclic aromatic rings)とを含む、5〜14員を有する、複素芳香環を指す。ヘテロアリール基は、1つ以上の環ヘテロ原子を有する。また、本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロアリール」の範囲内には、芳香環が「縮合」して1つ以上の非芳香環(炭素環又は複素環)を形成したものが挙げられ、ここにおいて、ラジカル又は結合点は芳香環上にある。本明細書で使用されるとき、二環式6、5員複素芳香環は例えば、6員の複素芳香環が第2の5員環に縮合したものが挙げられ、ここにおいて、ラジカル又は結合点は6員環上にある。ヘテロアリール基の例には、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、又はチアジアゾリルが挙げられ、これには例えば、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサジアゾリル、5−オキサジアゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、3−ピリダジニル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−トリアゾリル、5−トリアゾリル、テトラゾリル、2−チエニル、3−チエニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリル、アクリジニル、ベンズイソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル(例えば2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、及びイソキノリニル(例えば1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、又は4−イソキノリニル)が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「シクロ」、「環状」、「環状基」、又は「環状部分」には、単環、二環、及び三環系が含まれ、これには脂環式、複素脂環式、炭素環式のアリール又はヘテロアリールが含まれ、これらはそれぞれ前述で定義されている。
本明細書で使用されるとき、「二環系」には、2つの環を形成する8〜12員(例えば9員、10員、又は11員)構造が含まれ、ここにおいて、この2つの環は少なくとも1つの原子を共有する(例えば2つの原子を共有する)。二環系には、二環脂環式(例えば、ビシクロアルキル又はビシクロアルケニル)、二環複素環式、二環炭素環アリール、及び二環ヘテロアリールが含まれる。
本明細書で使用されるとき、「架橋二環系」は、二環複素脂環式系又は二環脂環式系で、これらの環が架橋されているものを指す。架橋二環系の例としては、アダマンタニル、ノルボルナニル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.2.3]ノニル、2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、及び2,6−ジオキサ−トリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが挙げられるが、これらに限定されない。架橋二環系は所望により、1つ以上の置換基、例えばアルキル(カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、及びハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)を含む)、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、炭素環式アリール、複素環式アリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、(炭素環式アリール)オキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、(炭素環式アリール)カルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、又はカルバモイルで置換され得る。
本明細書で使用されるとき、「架橋」とは、分子の2つの異なる部分を接続する結合、又は原子、又は複数の原子の非分枝鎖を指す。架橋を介して接続されている2つの原子(通常は2つの三級炭素原子であるが、必ずしも限定されない)は、「橋頭」と呼ばれる。
本明細書で使用されるとき、用語「スピロ」は、2つの環の間の唯一の共有原子として1つの原子(通常は四級炭素)を有する環系を指す。
用語「環原子」は、芳香族基、シクロアルキル基、又は非芳香族複素環の環内にあるC、N、O又はSなどの原子である。
芳香族基内の「置換可能な環原子」は、水素原子に結合している環炭素原子又は環窒素原子である。この水素は所望により、好適な置換基で置換され得る。よって、用語「置換可能な環原子」には、2つの環が縮合しているときに共有されている環窒素原子又は環炭素原子は含まない。加えて、「置換可能な環原子」には、その構造がすでに水素以外の部分に結合していることを示す場合、環炭素原子又は環窒素原子も含まない。
用語「ヘテロ原子」は、1つ以上の酸素、硫黄、窒素、リン又はケイ素を意味する(任意の酸化形態の窒素、硫黄、リン又はケイ素;四級形態の任意の塩基性窒素;又は複素環の置換可能な窒素を含み、例えばN(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリル中)、NH(ピロリジニル中)又はNR(N−置換ピロリジニル中)が挙げられる)。
本明細書で使用されるとき、所望により置換されたアラルキルは、アルキル上とアリール部分上の両方で置換され得る。別途記載のない限り、本明細書で使用されるとき、所望により置換されたアラルキルは、所望によりアリール部分上で置換される。
いくつかの実施形態において、脂肪族基又はヘテロ脂肪族基、又は非芳香族複素環は、1つ以上の置換基を含み得る。脂肪族基又はヘテロ脂肪族基、又は複素環の飽和炭素上の好適な置換基は、上記にリストされたものから選択される。他の好適な置換基には、炭素環アリール又はヘテロアリール基の不飽和炭素に好適なものとしてリストされたものが挙げられ、加えて、=O、=S、=NNHR、=NN(R、=NNHC(O)R、=NNHCO(アルキル)、=NNHSO(アルキル)、又は=NRが挙げられ、式中、各Rは独立して、水素又は所望により置換されたC1〜6脂肪族から選択される。Rの脂肪族基上の所望による置換基は、NH、NH(C1〜4脂肪族)、N(C1〜4脂肪族)、ハロゲン、C1〜4脂肪族、OH、O(C1〜4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1〜4脂肪族)、O(ハロC1〜4脂肪族)、又はハロ(C1〜4脂肪族)から選択され、式中、Rの上記各C1〜4脂肪族は置換されていない。
いくつかの実施形態において、複素環の窒素上の所望による置換基には、上記に使用されているものが挙げられる。その他の好適な置換基には、−R、−N(R、−C(O)R、−CO、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−SO、−SON(R、−C(=S)N(R、−C(=NH)−N(R、又は−NRSOが挙げられ、式中、Rは、水素、所望により置換されたC1〜6脂肪族、所望により置換されたフェニル、所望により置換された−O(Ph)、所望により置換された−CH(Ph)、所望により置換された−(CH1〜2(Ph)、所望により置換された−CH=CH(Ph);あるいは、酸素、窒素、又は硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する無置換の5〜6員のヘテロアリール又は複素環、あるいは2つの独立したRの存在で、同じ置換基上又は異なる置換基上にあり、各R基が結合している原子と合わせて、5〜8員のヘテロシクリル、炭素環アリール、又はヘテロアリール環、又は3〜8員のシクロアルキル環を形成し、ここにおいて、前記ヘテロアリール又はヘテロシクリル環は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する。Rの脂肪族基又はフェニル環上の所望による置換基は、NH、NH(C1〜4脂肪族)、N(C1〜4脂肪族)、ハロゲン、C1〜4脂肪族、OH、O(C1〜4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1〜4脂肪族)、O(ハロC1〜4脂肪族)、又はハロ(C1〜4脂肪族)から選択され、式中、Rの上記各C1〜4脂肪族は置換されていない。
いくつかの実施形態において、アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキル、及び同様物を含む)又はヘテロアリール(ヘテロアラルキル及びヘテロアリールアルコキシ、及び同様物を含む)基は、1つ以上の置換基を含み得る。炭素環アリール基又はヘテロアリール基の不飽和炭素原子上の好適な置換基は、上記にリストされたものから選択される。他の好適な置換基には、ハロゲン、−R、−OR、−SR、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、フェニル(Ph)(所望によりRで置換されたもの)、−O(Ph)(所望によりRで置換されたもの)、−(CH1〜2(Ph)(所望によりRで置換されたもの)、−CH=CH(Ph)(所望によりRで置換されたもの)、−NO、−CN、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(S)R、−NRC(O)N(R、−NRC(S)N(R、−NRCO、−NRNRC(O)R、−NRNRC(O)N(R、−NRNRCO、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−CO、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)N(R、−C(S)N(R、−OC(O)N(R、−OC(O)R、−C(O)N(OR)R、−C(NOR)R、−S(O)、−S(O)、−SON(R、−S(O)R、−NRSON(R、−NRSO、−N(OR)R、−C(=NH)−N(R、又は−(CH0〜2NHC(O)Rが挙げられ、式中、Rの独立したそれぞれの存在は、水素、所望により置換されたC1〜6脂肪族、無置換5〜6員ヘテロアリール又は複素環、フェニル、−O(Ph)、又は−CH(Ph)から選択され、あるいは2つの独立したRの存在で、同じ置換基上又は異なる置換基上にあり、各R基が結合している原子と合わせて、5〜8員のヘテロシクリル、炭素環アリール、又はヘテロアリール環、又は3〜8員のシクロアルキル環を形成し、ここにおいて、前記ヘテロアリール又はヘテロシクリル環は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する。Rの脂肪族基上の所望による置換基は、NH、NH(C1〜4脂肪族)、N(C1〜4脂肪族)、ハロゲン、C1〜4脂肪族、OH、O(C1〜4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1〜4脂肪族)、O(ハロC1〜4脂肪族)、又はハロC1〜4脂肪族、CHO、N(CO)(C1〜4脂肪族)、C(O)N(C1〜4脂肪族)から選択され、式中、Rの上記C1〜4脂肪族基は置換されていない。
環窒素上で置換され、分子の残り部分に環炭素原子で結合している複素環を含む非芳香族窒素は、N置換されていると呼ばれる。例えば、Nアルキルピペリジニル(piperidinyl)基は、ピペリジニル(piperidinyl)環の2つ、3つ、又は4つの位置で分子の残り部分に結合し、環窒素位置がアルキル基で置換されている。環窒素上で置換され、分子の残り部分に第2の環窒素原子位置で結合しているピラジニルなどの複素環を含む非芳香族窒素は、N’置換−N−複素環と呼ばれる。例えばN’アシル−N−ピラジニル基は、1つの環窒素原子位置で分子の残り部分に結合し、第2の環窒素原子がアシル基で置換されている。
用語「不飽和」は、本明細書で使用されるとき、ある部分が1つ以上の不飽和単位を有することを意味する。
上記で詳しく述べたように、いくつかの実施形態において、2つの独立したR(又はR、又は本明細書で定義される他の任意の同様の可変部分)の存在は、各可変部分が結合している原子と合わせて、5〜8員のヘテロシクリル、炭素環アリール、又はヘテロアリール環、又は3〜8員のシクロアルキル環を形成する。2つの独立したR(又はR、又は本明細書で定義される他の任意の同様の可変部分)の存在が、各可変部分が結合している原子と合わせる場合に形成される代表的な環には、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:a)2つの独立したR(又はR、又は本明細書で定義される他の任意の同様の可変部分)の存在が、同じ原子に結合し、その原子と合わせて、環(例えばN(R)を形成し、ここにおいて、Rの両方の存在が、窒素原子と合わせて、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、又はモルフォリン−4−イル基を形成する;並びに、b)2つの独立したR(又はR、又は本明細書で定義される他の任意の同様の可変部分)の存在が、異なる原子に結合し、それらの原子と合わせて、環を形成し、例えば、フェニル基が2つのOR
の存在で置換されている場合、これらの2つのRの存在が、それらが結合している酸素原子と合わせて、縮合6員酸素含有環
を形成する。2つの独立したR(又はR、又は本明細書で定義される他の任意の同様の可変部分)の存在が、各可変部分の結合している原子と合わせらる場合に、他の様々な種類の環を形成すること、並びに、上述の例は制限的であることを意図されたものではないことが、理解されよう。
用語「ヒドロキシル」又は「ヒドロキシ」又は「アルコール部分」は、−OHを指す。
本明細書で使用されるとき、「アルコキシカルボニル」は、用語「カルボキシ」に包含され、単独で使用されるか又は別の基と関連して使用されて、例えば(アルキル−O)−C(O)−などの基を指す。
本明細書で使用されるとき、「カルボニル」は−C(O)−を指す。
本明細書で使用されるとき、「オキソ」は=Oを指す。
本明細書で使用されるとき、用語「アルコキシ」又は「アルキルチオ」は、前述で定義されたアルキル基が、酸素原子(「アルコキシ」、例えば−O−アルキル)又は硫黄原子(「アルキルチオ」、例えば−S−アルキル)を介して分子に結合しているものを指す。
本明細書で使用されるとき、用語「ハロゲン」、「ハロ」又は「ハル(hal)」は、F、Cl、Br、又はIを意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「シアノ」又は「ニトリル」は、−CN又は−C≡Nを指す。
用語「アルコキシアルキル」、「アルコキシアルケニル」、「アルコキシ脂肪族」、及び「アルコキシアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、アルケニル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のアルコキシ基で置換されたものを意味する。
用語「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロ脂肪族」、及び「ハロアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、アルケニル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のハロゲン原子で置換されたものを意味する。この用語には、例えば−CF及び−CFCFなどのペルフルオロ化アルキル基が含まれる。
用語「シアノアルキル」、「シアノアルケニル」、「シアノ脂肪族」、及び「シアノアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、アルケニル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のシアノ基で置換されたものを意味する。いくつかの実施形態において、シアノアルキルは(NC)−アルキル−である。
用語「アミノアルキル」、「アミノアルケニル」、「アミノ脂肪族」、及び「アミノアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、アルケニル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のアミノ基で置換されたものを意味し、ここにおいて、アミノ基は上記で定義された通りである。いくつかの実施形態において、アミノ脂肪族は、C1〜C6脂肪族基が1つ以上の−NH基で置換されたものである。いくつかの実施形態において、アミノアルキルは、構造(R)N−アルキル−を指し、式中、各R及びRは独立して、上記で定義された通りである。いくつかの特定の実施形態において、アミノアルキルは、1つ以上の−NH基で置換されたC〜Cアルキルである。いくつかの特定の実施形態において、アミノアルケニルは、1つ以上の−NH基で置換されたC〜Cアルケニルである。いくつかの実施形態において、アミノアルコキシは、アルキル基が1つ以上の−NH基で置換された−O(C〜Cアルキル)である。
用語「ヒドロキシアルキル」、「ヒドロキシ脂肪族」、及び「ヒドロキシアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上の−OH基で置換されたものを意味する。
用語「アルコキシアルキル」、「アルコキシ脂肪族」、及び「アルコキシアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のアルコキシ基で置換されたものを意味する。例えば、「アルコキシアルキル」は、例えば(アルキル−O)−アルキル−などのアルキル基を指し、ここにおいて、アルキルは上述で定義された通りである。
用語「カルボキシアルキル」は、1つ以上のカルボキシ基で置換されたアルキルを意味し、ここにおいて、アルキルとカルボキシは上述で定義された通りである。
用語「保護基(「protecting group」 及び「protective group」)」は、本明細書で使用されるとき、多数の反応部位を備える化合物において、1つ以上の望む官能基を一時的にブロックするために使用される薬剤を指す。特定の実施形態において、保護基は、次の特性のうち1つ以上、又は具体的にはすべてを有する:a)ある官能基に良好な収率で選択的に付加して、保護された基質を生じ、これが、b)1つ以上の他の反応部位で起こる反応に対して安定であり、かつ、c)良好な収率で試薬によって選択的に除去可能であり、この試薬が、再生され脱保護された官能基を攻撃しない。当業者には理解され得るように、いくつかの場合では、この試薬は化合物の他の反応基を攻撃しない。また他の場合では、この試薬は化合物内の他の反応基とも反応し得る。保護基の例は、Greene、T.W.、Wuts、P.G.「Protective Groups in Organic Synthesis」、第三版、John Wiley & Sons、New York:1999(及び同書の他の版)に詳述されており、この全内容が参照により本明細書に組み込まれる。用語「窒素保護基」は、本明細書で使用されるとき、多官能基化合物において1つ以上の望む窒素反応部位を一時的にブロックするために使用される薬剤を指す。好ましい窒素保護基も、上述の保護基について例示されている特徴を有し、特定の代表的な窒素保護基はまた、Greene、T.W.、Wuts、P.G.「Protective Groups in Organic Synthesis」、第三版、John Wiley & Sons、New York:1999の第7章に詳述されており、この全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用されるとき、用語「置換可能な部分」又は「脱離基」は、本明細書で定義される脂肪族基又は芳香族基に伴う基を指し、求核剤による求核攻撃によって置換される対象となる。
別途記載のない限り、本明細書で示される構造は、その構造のすべての異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、シス−トランス、配座異性体、及び回転異性体)も含むことが意図される。例えば、異性体のうち1つだけが特定的に描かれている場合を除き、各不斉中心に対する立体配置R及びS、二重結合異性体(Z)及び(E)、並びに配座異性体(Z)及び(E)が本発明に含まれる。当業者には理解され得るように、置換基は任意の回転可能な結合を中心として自由に回転し得る。例えば、
として描かれる置換基は、
をも表わす。
よって、本化合物の単一の立体化学異性体、並びにエナンチオマー、ジアステレオマー、シス/トランス、配座異性体、及び回転異性体の混合物が、本発明の範囲内となる。
別途記載のない限り、本発明の化合物のすべての互換体が、本発明の範囲内となる。
更に、別途記載のない限り、本明細書で記述される構造は、1つ以上の同位体濃縮された原子の存在のみが異なる化合物も含むことが意図される。例えば、水素が重水素又は三重水素で置換されていること、あるいは炭素が13C又は14C濃縮された炭素で置換されていること以外は、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内となる。そのような化合物は、例えば分析用ツール又は生物学的アッセイのプローブとして有用である。そのような化合物、特に重水素の類似体は、治療の面でも有用であり得る。
用語「結合」及び「なし(absent)」は、基がないことを示すために互換可能に使用される。
本発明の化合物は、本明細書において、化学構造及び/又は化学名によって定義される。化合物が化学構造と化学名の両方によって言及されていて、その化学構造と化学名に矛盾がある場合は、化学構造がその化合物の識別を決定する。
製薬上許容される塩、溶媒和物、クラスレート(Chlatrates)、プロドラッグ、及びその他の誘導体
本明細書に記述される化合物は、遊離形態で存在することができ、あるいは適切な場合には塩として存在し得る。製薬上許容されるこれらの塩は、医療用途のため後述する化合物投与において有用であるため、特に関心が寄せられる。製薬上許容されない塩は、分離及び精製目的のために製造プロセスにおいて有用であり、場合によっては、本発明の化合物又はその中間体の立体異性体を分離するのに有用である。
本明細書で使用されるとき、用語「製薬上許容される塩」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の副作用(例えば毒性、刺激、アレルギー反応及び同様のこと)なしに、ヒト及び下等動物の組織に接触させて使用するのに好適であり、かつ妥当なベネフィット/リスク比に釣り合っている化合物の塩を指す。
製薬上許容される塩は、当該技術分野において既知である。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences、1977、66、1〜19において製薬上許容される塩を詳細に記述しており、これは参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で記述される化合物の製薬上許容される塩には、好適な無機及び有機酸及び塩基から誘導されたものが含まれる。これらの塩は、化合物の最終的分離及び精製中にその場で調製され得る。
本明細書で記述される化合物が塩基性基又は十分に塩基性の生物学的等価置換基を含む場合、酸付加塩は、1)遊離塩基形態での精製化合物を好適な有機又は無機酸と反応させ、2)それにより生じる塩を分離することによって調製することができる。医療の場では、酸付加塩はより使用に便利な形態であり、塩形態の使用は、遊離塩基形態の使用に匹敵する。
製薬上許容される塩の例として、非毒性の酸付加塩は、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、及び過塩素酸)あるいは有機酸(例えば酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、又はマロン酸)とアミノ基で形成される塩、あるいは例えばイオン交換などの当該技術分野において使用されるその他の方法を用いて生成される。その他の製薬上許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンフォレート(camphorate)、カンフォスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩、及び同様物が挙げられる。
本明細書で記述される化合物がカルボキシ基又は十分に酸性の生物学的等価置換基を含む場合、塩基付加塩は、1)酸形態での精製化合物を好適な有機又は無機塩基と反応させ、2)それにより生じる塩を分離することによって調製することができる。医療の場では、塩基付加塩はより使用に便利な形態であり、塩形態の使用は本質的に、遊離酸形態の使用に匹敵する。適切な塩基から誘導された塩には、アルカリ金属(例えばナトリウム、リチウム、及びカリウム)、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム及びカルシウム)、アンモニウム、及びN(C1〜4アルキル)の塩が挙げられる。本発明はまた、本明細書で開示される化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化も構想する。水又は油に可溶性又は分散性の生成物が、そのような四級化によって得られることがある。
塩基付加塩には、製薬上許容される金属及びアミン塩が挙げられる。好適な金属塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウム、及びアルミニウムが挙げられる。通常、ナトリウム及びカリウム塩が好ましい。更なる製薬上許容される塩には、適切な場合、非毒性のアンモニウム、四級アンモニウム、及び、対イオン(例えばハロゲン化イオン、水酸化イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン、及びアリールスルホン酸イオン)を用いて形成されるアミンカチオンが挙げられる。好適な無機塩基付加塩は、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、及び同様物を含む金属塩基から調製される。好適なアミン塩基付加塩は、アミンから調製され、これは低毒性で医療用途に適合性であることから、医学化学分野にしばしば使用される。アンモニア、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N、N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、プロカイン、N−ジベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N−エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、ジシクロヘキシルアミン、及び同様物。
その他の酸及び塩基は、それ自体は製薬上許容されなくとも、本明細書に記述される化合物及びその製薬上許容される酸付加塩又は塩基付加塩を得るための中間体として有用な塩の調製に採用することができる。
本発明は、異なる種類の製薬上許容される塩の混合物/組み合わせを含み、並びに、遊離形態の化合物と製薬上許容される塩との混合物/組み合わせも含むことが、理解されよう。
本明細書で記述される化合物に加えて、これらの化合物の製薬上許容される溶媒和物(例えば水和物)及びクラスレートも、本明細書で特定される疾患を治療又は防止するための組成物に採用することができる。
本明細書で使用されるとき、用語「製薬上許容される溶媒和物」は、本明細書で記述される化合物の1つに対して、製薬上許容される溶媒分子1つ以上が結合して形成される溶媒和物である。この用語「溶媒和物」には、水和物(例えば半水和物、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、及び同様物)が含まれる。
本明細書で使用されるとき、用語「水和物」は、非共有結合の分子間力によって結合した化学量論的又は非化学量論的な量の水を更に含む、本明細書で記述される化合物又はその塩を意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「クラスレート」は、ゲスト分子(例えば溶媒又は水)をその中に閉じ込めて有する空間(例えばチャンネル)を擁する結晶格子の形態の、本明細書で記述される化合物又はその塩を意味する。
本明細書で記述される化合物に加えて、これらの化合物の製薬上許容される誘導体又はプロドラッグも、本明細書で特定される疾患を治療又は防止するための組成物に採用することができる。
「製薬上許容される誘導体又はプロドラッグ」には、本明細書で記述される化合物の製薬上許容される任意のエステル、エステルの塩、又はその他の誘導体若しくはその塩が含まれ、これらは、レシピエントに投与されたときに、直接的又は間接的に、本明細書で記述される化合物を提供することができるか、あるいはその抑制的な活性がある代謝産物又は残留物を提供することができる。特に好ましい誘導体又はプロドラッグは、そのような化合物が患者に投与されたときにその化合物の生物学的利用能を高めるもの(例えば経口投与された化合物を血中により吸収されやすくすることによって)、又は、親化学種に比べ、生物学的区分(例えば脳又はリンパ系)に対して親化合物の送達を強化するものである。
本明細書で使用されるとき、別途記載のない限り、用語「プロドラッグ」は、生物学的条件下(生体外又は生体内)で加水分解、酸化、又は別の方法で反応して、本明細書に記述される化合物を提供できる、化合物の誘導体を意味する。プロドラッグは、生物学的条件下のそのような反応によって活性化されることがあり、あるいは、未反応の形態で活性を有することがある。本発明で想到されるプロドラッグの例には、例えば生加水分解性アミド、生加水分解性エステル、生加水分解性カルバミン酸塩、生加水分解性カルボン酸塩、生加水分解性ウレイド、及び生加水分解性リン酸塩の類似物などの、生加水分解性部分を含む、本発明の化合物の類似物又は誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。プロドラッグの他の例には、−NO、−NO、−ONO、又は−ONO部分を含む、本明細書に記述される化合物の誘導体が挙げられる。プロドラッグは典型的に、例えばBURGER’S MEDICINAL CHEMISTRY AND DRUG DISCOVERY(1995)172〜178、949〜982(Manfred E.Wolff編、第5版)に記述されているような、周知の方法を用いて調製することができる。
「製薬上許容される誘導体」は、必要としている患者に投与したときに、直接的又は間接的に、本明細書で他に記述されている化合物、又はその代謝産物若しくは残留物を提供することができるような、付加物又は誘導体である。製薬上許容される誘導体の例には、エステル、及びそのようなエステルの塩が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記述される化合物の製薬上許容されるプロドラッグには、エステル、アミノ酸エステル、リン酸エステル、金属塩、及びスルホン酸エステルが挙げられるが、これらに限定されない。
開示される化合物の使用
本発明の一態様は、概ね、生体サンプル中又は患者の身体内でインフルエンザウイルスの複製を阻害するため、生体サンプル中又は患者の身体内でインフルエンザウイルスの量を低減(ウイルス力価を低減)するため、かつ患者のインフルエンザを治療するために、本明細書に記述される化合物若しくはその製薬上許容される塩、又はそのような化合物若しくはその製薬上許容される塩を含む製薬上許容される組成物に関連する。
一実施形態において、本発明は概ね、構造式(I)、(II)、(IIIA)若しくは(IIIB)で表わされる化合物、又はこれらの製薬上許容される塩を、上述において特定されている任意の用途のために使用することに関連する。
更に別の一実施形態において、本発明は、表1及び2に示す化合物から選択される任意の化合物、又はそれらの製薬上許容される塩を、上記の任意の用途のために使用することを目的とする。
いくつかの実施形態において、化合物は、構造式(I)、(II)、(IIIA)又は(IIIB)のうち任意の1つで表わされ、その可変部分は、それぞれ独立して、表1及び2の化合物において示されている通りである。
更に別の一実施形態において、本明細書に記述される化合物又はその製薬上許容される塩は、生体サンプル内(例えば感染した細胞培養)又はヒト体内(例えば患者の肺ウイルス力価)においてウイルス力価を低減するのに使用され得る。
用語「インフルエンザウイルス媒介病状」、「インフルエンザ感染」、又は「インフルエンザ」は、本明細書で使用されるとき、あるインフルエンザウイルスの感染によって引き起こされる疾患を意味するのに互換可能に用いられる。
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる、鳥類及び哺乳類が罹る感染病である。インフルエンザウイルスはオルトミクソウイルス科のRNAウイルスであり、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、C型インフルエンザウイルス、イサウイルス、及びトゴトウイルスの5つの属を含む。A型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザAウイルス1種を有し、ウイルスに対する抗体反応に基づき、H1N1、H2N2、H3N2、H5N1、H7N7、H1N2、H9N2、H7N2、H7N3及びH10N7の異なる血清型に分類することができる。B型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザBウイルス1種を有する。B型インフルエンザウイルスは、ほぼヒトのみに感染し、A型インフルエンザほどは広く見られない。C型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザCウイルス1種を有し、これはヒト及びブタに感染し、重篤な症状と局地的流行を起こし得る。しかしながら、C型インフルエンザウイルスは他のタイプほどは広く見られず、通常、子供に軽度の疾患を引き起こすと見られる。
本発明のいくつかの実施形態において、インフルエンザ又はインフルエンザウイルスは、A型又はB型インフルエンザウイルスに関する。本発明のいくつかの実施形態において、インフルエンザ又はインフルエンザウイルスは、A型インフルエンザウイルスに関する。本発明のいくつかの特定の実施形態において、A型インフルエンザウイルスは、及びH1N1、H2N2、H3N2又はH5N1である。
ヒトにおけるインフルエンザの一般的な症状は、悪寒、発熱、咽頭炎、筋肉痛、重度の頭痛、咳、衰弱、及び全身の不快感である。より重篤な症例では、インフルエンザは肺炎を引き起こし、特に幼い子供と高齢者では致命的であることがある。インフルエンザはしばしば感冒と混同されるが、インフルエンザはずっと重度の疾患であり、異なるタイプのウイルスで起こる。インフルエンザは、特に小児において悪心及び嘔吐を引き起こすことがあるが、これらの症状は無関係の胃腸炎に典型的なものであり、これは時に「ストマックフルー」又は「24時間フルー」と呼ばれる。
インフルエンザの症状は、感染から1〜2日後にかなり突然に始まることがある。通常、最初の症状は悪寒又は寒けであるが、発熱も感染初期に多く診られ、体温は38〜39℃(約100〜103°F)の範囲である。多くの人は具合が悪くなり、数日間ベッドに寝た状態になり、身体全体(特に背中と脚)に苦痛及び痛みがある。インフルエンザの症状には、身体の痛み(特に関節と喉)、非常な寒け及び発熱、疲労感、頭痛、涙目、目・皮膚(特に顔)・口・喉・鼻の発赤、腹痛(小児のB型インフルエンザ)が挙げられ得る。インフルエンザの症状は非特異的であり、多くの病原体(インフルエンザ様疾患)と重複する。通常、診断を確認するには、臨床検査データが必要である。
用語「疾患」、「障害」、及び「病状」は、インフルエンザウイルス媒介の医学的又は病理学的状態を指すために本明細書において互換可能に使用され得る。
本明細書で使用されるとき、用語「被験者」と「患者」は互換可能に使用される。用語「被験者」及び「患者」は、動物(例えばニワトリ、ウズラ若しくはシチメンチョウなどの鳥類、又は哺乳類)を指し、具体的には「哺乳類」には非霊長類(例えばウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ウサギ、モルモット、ラット、ネコ、イヌ、及びマウスなど)と霊長類(例えばサル、チンパンジー及びヒト)が含まれ、より具体的にはヒトを指す。一実施形態において、被験者はヒト以外の動物、例えば家畜(例えばウマ、ウシ、ブタ又はヒツジ)、あるいはペット(例えばイヌ、ネコ、モルモット又はウサギ)である。好ましい一実施形態では、被験者は「ヒト」である。
用語「生体サンプル」は、本明細書で使用されるとき、細胞培養物又はその抽出物;哺乳類から採取された生検検体又はその抽出物;血液、唾液、尿、便、精液、涙若しくはその他の体液又はそれらの抽出物が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「感染多重度」又は「MOI」は、感染標的(例えば細胞)に対する感染性病原体(例えばファージ又はウイルス)の比である。例えば、感染性ウイルス粒子を接種された細胞群について述べる場合、感染多重度(MOI)は、ウェル内に付着した感染性ウイルス粒子の数を、そのウェル中にある標的細胞の数で割ることによって定義される比である。
本明細書で使用されるとき、用語「インフルエンザウイルスの複製の阻害」には、ウイルス複製の数量の低減(例えば少なくとも10%の低減)、及びウイルス複製の完全な阻止(すなわちウイルス複製の数量の100%低減)の両方が含まれる。いくつかの実施形態において、インフルエンザウイルスの複製は、少なくとも50%、少なくとも65%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、又は少なくとも95%阻害される。
インフルエンザウイルスの複製は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって測定することができる。例えば、生体サンプル(例えば感染した細胞培養物)内、あるいはヒト体内(例えば患者の肺ウイルス力価)のインフルエンザウイルス力価を測定することができる。より具体的には、細胞に基づいたアッセイについて、各症例において細胞を生体外で培養し、ウイルスを、試験剤が存在又は存在しない培養物に加え、好適な時間経過後に、ウイルス依存性のエンドポイントを評価する。典型的なアッセイでは、メイディン・ダービー・イヌ腎臓細胞(MDCK)及び標準組織培養物に適合されたインフルエンザ株A/Puerto Rico/8/34を使用することができる。本発明に使用することができる細胞アッセイの第1タイプは、感染した標的細胞の死である細胞変性効果(CPE)と呼ばれるプロセスに依存するもので、ここにおいて、ウイルス感染が、細胞リソースの消尽と、最終的な細胞溶解を引き起こす。第1タイプの細胞アッセイにおいて、マイクロタイタープレートのウェル内にある細胞のうち少ない割合(典型的には1/10〜1/1000)を感染させ、ウイルスは48〜72時間の間に数回の複製を行い、次にこれを、無感染の対照と比較して、細胞ATP成分の減少を用いて細胞死の数量を測定する。本発明に採用できる第2のタイプの細胞アッセイは、感染した細胞中のウイルス特有のRNA分子の複製に依存し、RNA濃度は分枝鎖DNAハイブリダイゼーション法(bDNA)を用いて直接測定される。第2のタイプの細胞アッセイにおいて、マイクロタイタープレートのウェルの中で少数の細胞を最初に感染させ、ウイルスをこの感染細胞内で複製させ、細胞の次の段階に広がり、次に細胞が溶解して、ウイルスRNA成分が測定される。このアッセイは早期(通常18〜36時間後)に停止され、すべての標的細胞はこの時点でまだ生存可能である。ウイルスRNAはアッセイプレートのウェルに固定された特定のオリゴヌクレオチドプローブに対するハイブリダイゼーションによって定量され、次にレポーター酵素にリンクされた追加プローブとのハイブリダイゼーションによってこの信号が増幅される。
本明細書で使用されるとき、「ウイルス力価」はウイルス濃度の測定値である。力価試験は、連続希釈を行うことによって、本質的には陽性又は陰性としての評価のみを行う分析手順から、およその定量的情報を取得することができる。力価は、いまだに陽性値を呈する最高の希釈係数に対応する。例えば、最初の8連続2倍希釈で陽性値となった場合は、力価が1:256と解釈される。具体的な例は、ウイルス力価である。この力価を判定するには、例えば10−1、10−2、10−3、...10−8などのいくつかの希釈が調製される。細胞をいまだに感染させる最も低いウイルス濃度が、ウイルス力価である。
本明細書で使用されるとき、用語「治療」、「治療の」及び「治療する」は、治療的処置と予防的処置の両方を指す。例えば、治療的処置には、1つ以上の治療(例えば、本発明の化合物又は組成物などの1つ以上の治療薬)の投与によってもたらされる、インフルエンザウイルス媒介病状の進行、重症度、及び/又は持続期間の低減又は改善、あるいは、インフルエンザウイルス媒介病状の1つ以上の症状(具体的には、1つ以上の認識可能な症状)の改善が挙げられる。具体的な実施形態において、治療的処置には、インフルエンザウイルス媒介病状の少なくとも1つの測定可能な物理的パラメーターの改善が含まれる。他の実施形態において、治療的処置には、例えば認識可能な症状の安定化により物理的に、例えば物理的パラメーターの安定化により生理学的に、あるいはその両方による、インフルエンザウイルス媒介病状の進行の阻害が挙げられる。他の実施形態において、治療的処置には、インフルエンザウイルス媒介感染の低減又は安定化が挙げられる。抗ウイルス薬は、症状の重症度を軽減し、具合の悪い日数を短縮するために、すでにインフルエンザに罹っている人々を治療するのに、社会環境において使用することができる。
用語「化学療法」とは、疾患又は病気の治療のために、薬剤(例えば小分子薬剤(「ワクチン」ではなく))を使用することを指す。
用語「予防」又は「予防的使用」及び「予防的処置」は、本明細書で使用されるとき、病気を治療又は治癒するのではなく、防止する目的で行われる、任意の医療的又は公衆衛生的手順を指す。本明細書で使用されるとき、用語「防止」、「防止の」及び「防止する」は、所与の病状を得る又は発症するリスクを低減すること、又は、現在具合が悪くなくとも、その病気に罹った人の近くにいた、又は近くにいる可能性がある被験者において、再発又はそのような病状を低減又は阻害することを指す。用語「化学予防法」とは、疾患又は病気の防止のために、薬剤(例えば小分子薬剤(「ワクチン」ではなく))を使用することを指す。
本明細書で使用されるとき、予防的使用には、アウトブレイクが起こった場合に、重篤なインフルエンザ合併症のハイリスクを有する多くの人々が互いに近距離で居住する場所(例えば病棟、デイケアセンター、刑務所、ナーシングホームなど)で、感染の伝染又は蔓延を防止するために使用することが含まれる。また、インフルエンザに対する保護が必要であるが、ワクチン接種後にも保護が得られない人(例えば免疫系が弱くなっているため)、接種できるワクチンがない人、あるいは副作用のためワクチンを接種できない人への使用も含まれる。更に、ワクチン接種から2週間以内は、ワクチンがまだ無効であるため、その期間の使用も含まれる。予防的使用には更に、インフルエンザに感染する可能性を低減し、その人物と密接に接触するハイリスク者にインフルエンザを移さないようにすることを目的として(例えば医療関係者、ナーシングホーム就労者など)、インフルエンザで具合が悪くなっていない、あるいは合併症のハイリスクを有すると見なされない人に対する処置も含まれ得る。
米国CDC(疾病管理センター)によれば、インフルエンザ「アウトブレイク」は、互いに近接している(例えば支援付き集合住宅の同じエリア、同一世帯内などにいる)一群の人々において、通常のバックグラウンド発生率を超えて、あるいはその母集団にいる任意の被験者がインフルエンザ検査陽性の分析結果となった場合、48〜72時間の間に起こる急性熱性呼吸器疾患(AFRI)の急激な増加として定義される。任意の試験方法により1症例がインフルエンザと確定された場合、アウトブレイクと見なされる。
「クラスター」は、互いに近接している(例えば支援付き集合住宅の同じエリア、同一世帯内などにいる)一群の人々において、48〜72時間の間に起こる3症例以上のAFRIの一群として定義される。
本明細書で使用されるとき、「発端者」、「第1症例」又は「ゼロ号患者」は、疫学調査の母集団サンプルにおける最初の患者である。一般に、疫学調査でそのような患者を指すのに使用される場合、この用語は最初が大文字にはならない。特定の調査に関する報告において、その人の名前の代わりに特定個人を指すのにこの用語が使用される場合は、「ゼロ号患者(Patient Zero)」として最初が大文字になる。科学者らはしばしば、この病気がどのように広がり、アウトブレイクとアウトブレイクとの間にこの病気を保持しているのは何であるかを判断するために、この発端者を探す。発端者は、アウトブレイクの存在を示す最初の患者であることに注意すべきである。初期の症例が見つかることがあり、これらは第1、第2、第3などとラベル付けされる。
一実施形態において、本発明の方法は、インフルエンザウイルスによる感染の結果生じる合併症になりやすい素因を有する患者(具体的にはヒト)に対する予防的又は「先制的」手段である。用語「先制的」は、例えば先制的使用、「先制的な」などの表現において本明細書で使用されるときは、「発端者」又は「アウトブレイク」が確認された場合においての、コミュニティ又は母集団の他の者に感染が蔓延するのを防止するための予防的使用のことである。
別の一実施形態において、本発明の方法は、コミュニティ又は母集団の構成員(特にヒト)に対し、感染の蔓延を防止するための「先制的」手段として適用される。
本明細書で使用されるとき、「有効量」は、望ましい生物学的反応をもたらすのに十分な量を指す。本発明において、望ましい生物学的反応とは、インフルエンザウイルスの複製を阻害すること、インフルエンザウイルスの量を低減すること、あるいはインフルエンザウイルス感染の重症度、持続時間、進行、又は発症を低減又は改善すること、インフルエンザウイルス感染の進行を防止すること、インフルエンザウイルス感染に伴う症状の再発、進行、発症、又は悪化を防止すること、あるいはインフルエンザ感染に対して使用される他の治療の予防的又は治療的効果を強化又は改善することである。被験者に投与される化合物の正確な量は、投与方法、感染のタイプと重症度、及び被験者の特性(例えば全体的な健康状態、年齢、性別、体重及び薬剤に対する耐性)に依存する。当事者は、これら及び他の要素に応じて、適切な用量を決定することができるであろう。他の抗ウイルス薬と同時投与されるとき(例えば抗インフルエンザ薬と同時投与されるとき)、その第2の薬剤の「有効量」は、使用する薬剤のタイプに依存する。好適な用量は、認可薬剤に関して既知であり、被験者の病状、治療する病状のタイプ、及び本明細書に記述される化合物が使用される量に応じて、当事者が調節することができる。量が明示されていない場合は、有効量を想定するものとする。例えば、本明細書に記述される化合物は、被験者に対し、治療的又は予防的処置のために、約0.01〜100mg/体重kg/日の範囲の用量を投与し得る。
一般に、用量レジメンは、治療される疾患とその疾患の重症度;採用される具体的な化合物の活性;採用される具体的な化合物;患者の年齢、体重、全体的な健康状態、性別及び食習慣;投与時間、投与経路、及び採用される具体的な化合物の排出率;被験者の腎機能及び肝機能;採用される具体的な化合物又はその塩、治療の持続時間;採用される具体的な化合物と併用又は同時に使用される薬剤、及び医学分野に周知である同様の要素を含む、様々な要素に従って選択することができる。当事者は、疾患の治療、予防、阻止(完全又は部分的)、又は進行の停止のために必要な、本明細書に記述される化合物の有効量を、容易に決定し処方することができる。
本明細書に記述される化合物の用量は、約0.01〜約100mg/体重kg/日、約0.01〜約50mg/体重kg/日、約0.1〜約50mg/体重kg/日、又は約1〜約25mg/体重kg/日の範囲であり得る。1日当たりの合計量は、1回の用量で投与することができ、あるいは複数回の投与、例えば1日2回(例えば12時間おき)、1日3回(例えば8時間おき)、又は1日4回(例えば6時間おき)で投与することができる。
治療的処置のためには、本明細書に記述される化合物は、例えば症状(例えば鼻づまり、咽頭炎、咳、痛み、疲労感、頭痛、及び悪寒/発汗)の発現から48時間以内(又は40時間以内、又は2日未満、又は1.5日未満、又は24時間以内)に患者に投与することができる。治療的処置は、任意の好適な持続期間、例えば5日間、7日間、10日間、14日間などにわたって継続することができる。コミュニティでのアウトブレイク中の予防的処置のためには、本明細書に記述される化合物は、発端者の症状発現から例えば2日以内に患者に投与することができ、任意の好適な持続時間、例えば7日間、10日間、14日間、20日間、28日間、35日間、42日間などにわたって継続することができる。
本発明には様々なタイプの投与方法を採用することができ、詳細は「投与方法」のセクションに記載されている。
併用療法
有効量は、本発明の化合物(製薬上許容される塩又は溶媒和物(例えば水和物)を含む)単独で、あるいは追加の好適な治療薬(例えば抗ウイルス薬又はワクチン)と併用して採用する本発明の方法又は医薬組成物で達成することができる。「併用療法」が採用される場合、有効量は、本発明の化合物の第1量と、追加の好適な治療薬(例えば抗ウイルス薬又はワクチン)の第2量とを用いて達成することができる。
本発明の別の一実施形態において、本発明の化合物及び追加治療薬は、それぞれ有効量(すなわち、それぞれ、単独で投与した場合に治療的に有効であり得る量)で投与することができる。別の一実施形態において、本発明の化合物及び追加治療薬は、それぞれ単独では治療効果をもたらさない量(治療的投与量以下)でそれぞれ投与される。更に別の一実施形態において、本発明の化合物は有効量で投与することができ、同時に、追加治療薬は治療的投与量以下で投与される。更に別の一実施形態において、本発明の化合物は治療的投与量以下で投与することができ、同時に、追加治療薬(例えば、好適ながん治療薬)が有効量で投与される。
本明細書で使用されるとき、用語「併用」又は「同時投与」は、複数の治療(例えば、1つ以上の予防薬及び/又は治療薬)の使用を指すのに、互換可能に使用され得る。この用語の使用は、治療(例えば、予防薬及び/又は治療薬)を被験者に投与する順序を制限しない。
同時投与は、その同時投与の化合物の第1量及び第2量の投与を本質的に同時に行うこと(例えば、第1量と第2量の固定比を有するカプセル又は錠剤などの単一の医薬組成物内で)、あるいは、それぞれ別の多数のカプセル又は錠剤で行うことを包含する。加えて、そのような同時投与は、それぞれの化合物をいずれかの順序で連続的に使用することも包含する。
一実施形態において、本発明は、生物学的サンプル又は患者体内においてインフルエンザウイルスの複製を阻害するため、又は、本発明の化合物又は医薬組成物を用いて患者体内のインフルエンザウイルス感染を治療又は防止するための、併用療法の方法を目的とする。したがって、本発明の医薬組成物には、本発明のインフルエンザウイルス複製の阻害物質を、抗インフルエンザウイルス活性を呈する抗ウイルス化合物と組み合わせて含むものも含まれる。
本発明の化合物及び組成物の使用方法には、化学療法と本発明の化合物又は組成物との組み合わせ、又は、本発明の化合物又は組成物と別の抗ウイルス薬及びインフルエンザワクチンのワクチン接種との組み合わせも含まれる。
同時投与に、本発明の化合物の第1量及び追加治療薬の第2量の別々の投与が含まれる場合、それらの化合物は、望ましい治療効果をもたらすよう十分に近いタイミングで投与される。例えば、望ましい治療効果をもたらし得るそれぞれの投与間の時間間隔は、数分〜数時間の範囲であってよく、各化合物の特性(例えば効力、溶解度、生物学的利用能、血漿中半減期、及び動態学的特性)を考慮して決定することができる。例えば、本発明の化合物と第2の治療薬とは、互いに約24時間以内、互いに約16時間以内、互いに約8時間以内、互いに約4時間以内、互いに約1時間以内、又は互いに約30分以内に、任意の順序で投与することができる。
より具体的には、第1治療(例えば、本発明の化合物などの予防薬又は治療薬)は、第2治療(例えば、抗がん剤などの予防薬又は治療薬)の投与の前(例えば5分前、15分前、30分前、45分前、1時間前、2時間前、4時間前、6時間前、12時間前、24時間前、48時間前、72時間前、96時間前、1週間前、2週間前、3週間前、4週間前、5週間前、6週間前、8週間前、又は12週間前)、同時、あるいは後(5分後、15分後、30分後、45分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、12時間後、24時間後、48時間後、72時間後、96時間後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後、又は12週間後)に被験者に投与することができる。
本発明の化合物の第1量と追加治療薬の第2量との同時投与の方法は、強化された又は相乗治療効果をもたらすことがあり、ここにおいて、組み合わせた効果は、本発明の化合物の第1量と追加治療薬の第2量とを別々に投与した場合に得られ得る加算された効果よりも大きくなる。
本明細書で使用されるとき、用語「相乗」は、本発明の化合物と別の治療(例えば、予防薬又は治療薬)との、治療の加算された効果よりも効果的であるような組み合わせを指す。併用療法(例えば、予防薬又は治療薬の併用)の相乗効果は、1つ以上の治療の使用用量を少なくすること、及び/又は被験者に対するこの治療の投与頻度を少なくすることを可能にする。治療(例えば、予防薬又は治療薬)の使用用量を少なくできること、及び/又はその治療の投与頻度を少なくできることによって、疾患の予防、管理又は治療におけるこの治療の効果を低減させることなく、被験者に対するその治療の投与に伴う毒性を低減することができる。加えて、相乗効果により、疾患の予防、管理又は治療における薬剤の有効性を改善することが可能になる。最後に、併用療法(例えば、予防薬又は治療薬の併用)の相乗効果は、いずれかの治療の単独使用に伴う有害事象又は望ましくない副作用を回避又は低減し得る。
本発明の化合物を用いた併用療法が、インフルエンザワクチンとの併用である場合、両方の治療薬を投与することにより、各投与間の期間をより長くすることができる(例えば数日間、数週間、又は数ヶ月間)。
相乗効果の存在は、薬剤相互作用の評価に好適な方法を用いて決定することができる。好適な方法には例えば、シグモイドEmax式(Holford、N.H.G.and Scheiner、L.B.、Clin.Pharmacokinet.6:429〜453(1981))、ロエベ付加(Loewe additivity)の式(Loewe、S.and Muischnek、H.、Arch.Exp.Pathol Pharmacol.114:313〜326(1926))並びに半数影響の式(Chou、T.C.and Talalay、P.、Adv.Enzyme Regul.22:27〜55(1984))が挙げられる。上記のそれぞれの式に実験データを適用して、対応するグラフを生成することは、薬剤併用の効果を評価するのに役立ち得る。上記の式に伴う対応するグラフは、それぞれ、濃度効果曲線、アイソボログラム曲線、及び併用係数(combination index)曲線である。
本明細書に記述される化合物と併用投与できる具体的な例としては、例えばオセルタミビル(タミフル(登録商標))及びザナミビル(リレンザ(登録商標))などのノイラミニダーゼ阻害剤、アマンタジン(シンメトレル(登録商標))及びリマンタジン(フルマジン(登録商標))などのウイルスイオンチャンネル(M2タンパク質)遮断剤、並びに国際公開特許第2003/015798号に記述されている、日本のToyama Chemicalが開発したT−705を含む抗ウイルス剤が挙げられる。(Rurutaら、Antiviral Reasearch、82:95〜102(2009)、「T−705(flavipiravir)and related compounds:Novel broad−spectrum inhibitors of RNA viral infections」も参照のこと。)いくつかの実施形態において、本明細書に記述される化合物は、従来型のインフルエンザワクチンと併用投与することができる。
医薬組成物
本明細書に記述される化合物は、配合して医薬組成物にすることができ、これは更に、製薬上許容される担体、希釈剤、補助剤、又は賦形剤を含む。一実施形態において、本発明は、上述の本発明の化合物と、製薬上許容される担体、希釈剤、補助剤、又は賦形剤とを含む医薬組成物に関する。一実施形態において、本発明は、本発明の化合物又はその製薬上許容される塩の有効量と、製薬上許容される担体、希釈剤、補助剤、又は賦形剤とを含む医薬組成物である。製薬上許容される担体には、例えば、投与の意図される形態に対して好適に選択され、かつ従来の製薬実務に合致するような、製薬用希釈剤、賦形剤又は担体が挙げられる。
「有効量」には、「治療的有効量」と「予防的有効量」が含まれる。用語「治療的有効量」は、インフルエンザに感染した患者におけるインフルエンザウイルス感染を治療及び/又は軽減するのに有効な量を指す。用語「予防的有効量」は、インフルエンザウイルス感染アウトブレイクを防止する、及び/又はその発生確率若しくは規模を実質的に低減するのに有効な量を指す。有効量の具体的な例は、「開示される化合物の使用」のセクションに上述されている。
製薬上許容される担体には、本化合物の生物学的活性を過度に阻害しない不活性成分が含まれ得る。製薬上許容される担体は、生体適合性であるべきであり、例えば、非毒性、非炎症性、非免疫原性、あるいは、被験者に投与したときにその他の望ましくない反応又は副作用を生じないものであるべきである。標準の製薬処方技法を採用することができる。
製薬上許容される担体、希釈剤、補助剤、又は賦形剤は、本明細書で使用されるとき、望ましい具体的な投与形態に好適な、任意のあらゆる溶媒、希釈剤、又はその他の液体賦形剤、分散又は懸濁補助剤、表面活性剤、等張剤、濃化剤又は乳化剤、保存料、固体結合剤、潤滑剤及び同様物を含む。「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第16版、E.W.Martin(Mack Publishing Co.、Easton、Pa.、1980)は、製薬上許容される組成物の配合に使用される様々な担体と、その調製のための既知の技法を開示している。何らかの従来の担体媒体が本明細書に記述される化合物と不適合である(例えば、何らかの望ましくない生物学的影響をもたらす、あるいは他の有害な様式で製薬上許容される組成物の他の任意の構成成分と相互作用する)範囲を除き、この使用は、本発明の範囲内にあることが想到される。本明細書で使用されるとき、表現「副作用」は、治療(例えば、予防薬又は治療薬)の望ましくない有害事象を包含する。副作用は常に望ましくないものであるが、望ましくない効果は必ずしも有害ではない。治療(例えば、予防薬又は治療薬)の有害事象は、有害性、又は不快、又はリスクをもたらすものであり得る。副作用には、発熱、悪寒、嗜眠、胃腸毒性(胃と腸の潰瘍及びびらんを含む)、吐き気、嘔吐、神経毒性、腎臓毒性、腎毒性(腎乳頭壊死及び慢性間質性腎炎などの病状を含む)、肝毒性(血清中肝臓酵素値の上昇を含む)、骨髄毒性(白血球減少症、骨髄抑制、血小板減少症、及び貧血を含む)、ドライマウス、金属味、妊娠期間延長、虚弱、傾眠、痛み(筋肉痛、骨痛、頭痛を含む)脱毛症、無力症、めまい、錐体外路系症状、アカシジア、心臓血管障害、及び性的機能不全が挙げられるが、これらに限定されない。
製薬上許容される担体として用いることができるいくつかの材料の例としては、イオン交換樹脂、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(例えばヒト血清アルブミンなど)、緩衝物質(例えばTWEEN 80(twin 80)、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、又はソルビン酸カリウム)、植物性飽和脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩又は電解質(例えば硫酸プロタミン、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、又は亜鉛塩)、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、蝋、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックコポリマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、羊毛脂、糖(例えば乳糖、ブドウ糖、及びショ糖);デンプン(例えばコーンスターチ及びジャガイモデンプン);セルロース及びその誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース);粉末トラガカント;モルト;ゼラチン;タルク;賦形剤(例えばカカオバター及び座薬用蝋);油(例えばピーナッツオイル、綿実油、サフラワーオイル、ゴマ油、オリーブオイル、コーン油及び大豆油);グリコール(例えばプロピレングリコール又はポリエチレングリコール);エステル(例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル);寒天;緩衝剤(例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム);アルギン酸;発熱性物質非含有水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール、及びリン酸緩衝液、並びにその他の非毒性適合性潤滑剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム)が上げられるがこれらに限定されず、並びに着色剤、剥離剤、コーティング剤、甘味料、香味料及び香料、保存料及び抗酸化性物質も、配合者の判断により本組成物中に含めることができる。
投与方法
上述の化合物及び製薬上許容される組成物は、治療される感染の重症度に応じて、ヒト及び他の動物に、経口又は鼻腔スプレーとして、及び同様物によって、経口、経直腸、腸管外、大槽内、膣内、腹膜内、局所的(粉末、軟膏、又は滴下薬として)、口腔投与することができる。
経口投与の液体用量形状には、製薬上許容される乳剤、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシルが挙げられるが、これらに限定されない。活性化合物に加えて、この液体用量形状には、当該技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤(例えば、水又はその他の溶媒)、可溶化剤及び乳化剤(例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブオイル、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにこれらの混合物が挙げられる。不活性希釈剤の他に、経口組成物には、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味料、及び芳香剤などの補助剤も含めることができる。
例えば滅菌注射用水性又は油性懸濁液などの注射用調製物は、好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて、既知の技術に従って調剤することができる。滅菌注射用調製物は、腸管外投与に許容される非毒性の希釈剤又は溶媒(例えば1,3−ブタンジオール溶液)中の、滅菌された注射用溶液、懸濁液又は乳剤であってもよい。許容される賦形剤及び溶媒で、使用可能なのは、水、リンゲル液(米国薬局方)、及び塩化ナトリウム等張液である。加えて、滅菌済み不揮発性油が、溶媒又は懸濁媒体として便利に利用される。この目的のため、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含む、任意の無刺激性不揮発性油を採用することができる。加えて、オレイン酸などの脂肪酸を、注射剤の調製に使用することができる。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターで濾過することによって、又は殺菌性固形組成物(これは滅菌水又はその他の注射可能溶媒に、使用前に溶解又は分散させることができる)の形態で殺菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
本明細書に記述される化合物の効果を延長するために、皮下又は筋肉注射からのこの化合物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性が低い結晶又はアモルファス金属の懸濁液を使用することによって達成され得る。この化合物の吸収速度は、溶解速度に依存し、これは結晶の大きさ及び結晶形状に依存し得る。あるいは、腸管外投与された化合物形態の吸収の遅延化は、油賦形剤中にこの化合物を溶解又は懸濁させることによって達成される。注射用貯蔵形態は、例えばポリラクチド−ポリグリコライドなどの生分解性ポリマー中にこの化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって形成される。化合物のポリマーに対するの比、及び採用される個々のポリマーの性質によって、化合物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が挙げられる。貯蔵注射用製剤は、生体組織に適合性のリポソーム又はマイクロエマルション中に化合物を封入することによっても調製される。
経直腸及び経膣投与の組成物は具体的に座薬であり、これは、本明細書に記述される化合物を、好適な非刺激性賦形剤又は担体(例えば、カカオバター、ポリエチレングリコール又は座薬用蝋、これらは室温では固体であるが体温では液体となるため、直腸又は膣腔内で融解し、活性化合物を放出する)と混合することによって調製され得る。
経口投与用の固体用量形状には、カプセル、錠剤、ピル、粉末、及び顆粒が挙げられる。そのような固体用量形状において、活性化合物は、少なくとも1つの不活性な、製薬上許容される賦形剤又は担体(例えば、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウム)、及び/又はa)デンプン、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトール、及びケイ酸などの充填剤又は増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖、及びアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの湿潤剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶液遅延剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリン及びベントナイト粘土などの吸収剤、並びにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、並びにこれらの混合物、と共に混合される。カプセル、錠剤及びピルの場合、用量形態は緩衝剤をも含み得る。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトース(乳糖)などの賦形剤並びに高分子量ポリエチレングリコール、及び同様物を用いて、軟質及び硬質の充填ゼラチンカプセルの充填剤として採用され得る。錠剤、ドラゼー、カプセル、ピル、及び顆粒の固体用量形状は、製薬調剤分野で周知の、腸溶性コーティング及びその他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。これらは所望により不透明化剤を含んでよく、腸管の特定の部分のみで、又は優先的に、活性成分を所望により遅延状態で放出する組成物であってもよい。使用可能な埋め込み組成物の例には、ポリマー材料及び蝋が挙げられる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトース(乳糖)などの賦形剤並びに高分子量ポリエチレングリコール(polethylene glycols)、及び同様物を用いて、軟質及び硬質の充填ゼラチンカプセルの充填剤として採用され得る。
活性化合物は、上述の1つ以上の賦形剤と共にマイクロカプセル形状であってもよい。錠剤、ドラゼー、カプセル、ピル、及び顆粒の固体用量形状は、製薬調剤分野で周知の、腸溶性コーティング、放出制御コーティング、及びその他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。そのような固体用量形状において、活性化合物は、ショ糖、乳糖又はデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合され得る。そのような用量形状は更に、通常の実務と同様、不活性希釈剤以外の追加物質、例えば錠剤化潤滑剤及びその他の錠剤化助剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム及び微結晶セルロース)をも含み得る。カプセル、錠剤及びピルの場合、用量形態は緩衝剤をも含み得る。これらは所望により不透明化剤を含んでよく、腸管の特定の部分のみで、又は優先的に、活性成分を所望により遅延状態で放出する組成物であってもよい。使用可能な埋め込み組成物の例には、ポリマー材料及び蝋が挙げられる。
本明細書に記述される化合物の局所的又は経皮的投与のための用量形状には、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤、又はパッチが挙げられる。活性成分は、滅菌条件下で、製薬上許容される担体及び任意の必要な保存料又は必要に応じて緩衝剤と混合される。眼科用製剤、点耳剤、及び点眼剤も、本発明の範囲内であるものとして想到される。加えて本発明は、経皮的パッチの使用を想到し、これは身体内への化合物の制御された送達を提供するのに付加的な利点を有する。そのような用量形状は、適切な媒体中に化合物を溶解又は懸濁させることによって形成することができる。吸収強化剤も、皮膚を通しての化合物の流入を増大させるのに使用され得る。この速度は、速度制御膜の提供によって、又はポリマーマトリックス若しくはゲル内に化合物を分散させることによって、制御することができる。
本明細書で記述される化合物は、経口、腸管外、吸入スプレーによって、局所的、経直腸、経鼻、口腔、経膣、又はインプラントされたリザーバによって投与され得る。用語「腸管外」は、本明細書で使用されるとき、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病変内及び頭蓋内注射又は点滴技法が挙げられるが、これらに限定されない。具体的には、この組成物は、経口、腹膜内、又は静脈内投与される。
本明細書に記述される化合物の滅菌注射用形状は、水性又は油性懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、好適な分散剤又は湿潤剤と懸濁剤を用いて、当該技術分野において既知の技法に従って調剤され得る。滅菌注射用調製物は、腸管外投与に許容される非毒性の希釈剤又は溶媒(例えば1,3−ブタンジオール溶液)中の、滅菌された注射用溶液又は懸濁液であってもよい。許容される賦形剤及び溶媒で、使用可能なのは、水、リンゲル液、及び塩化ナトリウム等張液である。加えて、滅菌済み不揮発性油が、溶媒又は懸濁媒体として便利に利用される。この目的のため、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含む、任意の無刺激性不揮発性油を採用することができる。脂肪酸(オレイン酸及びそのグリセリド誘導体など)は、天然の製薬上許容される油(例えば、オリーブオイル又はヒマシ油)として、特にそのポリオキシエチレン化されたものが、注射剤の調製に有用である。これらの油溶液又は懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤又は分散剤(例えば、カルボキシメチルセルロース又は類似の分散剤)をも含み得、これらは乳液及び懸濁液を含む製薬上許容される用量形状の製剤に一般的に使用されている。Tween、Span、及びその他の乳化剤などの他の一般的に使用されている界面活性剤、あるいは、製薬上許容される固体、液体、又はその他の用量形状の製造に一般的に使用されている生物学的利用能強化剤も、製剤目的に使用することができる。
本明細書に記述される医薬組成物は、カプセル、錠剤、水性懸濁液又は溶液を含むがこれらに限定されない、任意の許容される経口用量形状で経口投与され得る。経口使用の錠剤の場合、一般的に使用される担体には、乳糖及びコーンスターチが挙げられるが、これらに限定されない。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も典型的に追加される。カプセル形状での経口投与については、有用な希釈剤には乳糖及び乾燥コーンスターチが挙げられる。経口使用に水性懸濁液が必要な場合は、活性成分は、乳化剤及び懸濁剤と混合される。望ましい場合は、特定の甘味料、香味剤、又は着色料を追加してもよい。
あるいは、本明細書に記述される医薬組成物は、経直腸投与のための座薬の形態で投与され得る。これは、薬剤を、室温では固体であるが直腸温度では液体である(したがって、直腸内で融けて薬剤を放出する)好適な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。そのような材料には、カカオバター、蜜蝋、及びポリエチレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記述される医薬組成物はまた、特に治療の標的が容易に局所適用できる領域又は器官(目、皮膚、又は下部腸管を含む)を含む場合に、局所的に投与することもできる。好適な局所製剤は、これらの領域又は器官それぞれのために容易に調製される。
下部腸管の局所適用は、直腸座薬製剤(上記参照)又は好適な浣腸製剤で実現することができる。局所的経皮パッチも使用することができる。
局所適用について、この医薬組成物は、1つ以上の担体中に懸濁又は溶解した活性成分を含む好適な軟膏に製剤することができる。本発明の化合物の局所投与のための担体には、鉱物油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋、及び水が挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、この医薬組成物は、1つ以上の製薬上許容される担体中に懸濁又は溶解した活性成分を含む好適なローション又はクリームに製剤することができる。好適な担体には、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル蝋、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、及び水が挙げられるが、これらに限定されない。
眼科用には、この医薬組成物は、pH調整された等張滅菌生理食塩水中の微細化懸濁液として調剤することができ、あるいは具体的には、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存料を含むか又は含まずに、pH調整された等張滅菌生理食塩水中の溶液として調剤することができる。あるいは、眼科用に、この医薬組成物はワセリンなどの軟膏として調剤することができる。
この医薬組成物は、鼻用エアロゾル又は吸入剤によって投与することもできる。そのような組成物は、製剤処方の分野において周知の技法に従って調製され、ベンジルアルコール又はその他の好適な保存料、生物学的利用能を強化するための吸収促進剤、フルオロカーボン、及び/又はその他の従来の可溶化剤又は分散剤を用いた、生理食塩水中の溶液として調製することができる。
本発明の方法で使用する化合物は、単位用量形状で製剤することができる。用語「単位用量形状」は、治療を受ける被験者の単回用量として好適な、物理的に個別の単位を指し、この各単位は、望ましい治療効果をもたらすよう計算された活性物質の所定量を含み、所望により好適な製薬用担体を伴う。単位用量形状は、1日1回の用量であってよく、又は1日複数回用量(例えば、1日に約1〜4回以上)の1回分であってもよい。1日複数回の用量が使用される場合、単位用量形状は、各用量で同じであっても異なっていてもよい。
本発明の化合物の合成
本明細書に開示される化合物は、例えば国際公開特許第2005/095400号、同第2007/084557号、同第2010/011768号、同第2010/011756号、同第2010/011772号、同第2009/073300、及びPCT/US2010/038988号(2010年6月17日出願)などの当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって調製することができる。例えば、表1及び2に示す化合物は、例えば国際公開特許第2005/095400号、同第2007/084557号、同第2010/011768号、同第2010/011756号、同第2010/011772号、同第2009/073300、及びPCT/US2010/038988号などの当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって、並びに下記の代表的な合成によって、調製することができる。概ね、本発明の化合物は、所望により任意の望ましい適切な改変を行い、これらの合成に示すように調製することができる。
化合物の合成及び特性評価の方法
本発明の特定の代表的な化合物の合成を下記に示す。特定の具体的な化合物のNMR及び分光データが、表1及び2にまとめられている。本明細書で使用されるとき、用語RT(分)は、その化合物についてのLCMS保持時間(分単位)を指す。
(a)(CO)Cl、DMF/CHCl、NHOH;(b)EtN、TFAA、CHCl(c)N O、nBuOH、還流;(d)tBuNO、BrCH、60〜90℃;(e)PhCCl、KCO、DMF(f)KOAc、4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン、Pd(dppf)Cl、DMF
2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−カルボキサミドの生成(1)
2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−カルボン酸(37.0g、210.8mmol)のジクロロメタン(555mL)中懸濁液に、窒素下で塩化オキサリル(56.2g、442.7mmol)を加えた。DMF(1.54g、21.08mmol)を反応混合物にゆっくりと加えた。この混合物を室温で2時間撹拌し、減圧下でジクロロメタンを除去した。この残留物をTHF(300mL)に溶かし、氷浴で0℃に冷やした。水酸化アンモニウム(28〜30%、113.0mL、1.8mmol)を一度に加えた。この混合物を更に15分間撹拌した。この混合物を酢酸エチル(300mL)及び水(300mL)に入れて希釈し、相を分離した。有機層を食塩水で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、29.8gの白色固体の目的生成物を得た:H NMR(300MHz、DMSO)δ 8.53(d、J=3.0Hz、1H)、8.11(s、1H)、8.00(dd、J=8.0、3.0Hz、1H)、7.89(s、1H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.11分、(M+H)175.02。
2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−カルボニトリルの生成(2)
2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−カルボキサミド、1、(29.8g、170.4mmol)のジクロロメタン(327mL)中懸濁液に、トリエチルアミン(52.3mL、374.9mmol)を加えた。この混合物を0℃に冷却した。無水トリフルオロ酢酸(26.1mL、187.4mmol)を15分間かけてゆっくりと加えた。この混合物を0℃で90分間撹拌した。この混合物をジクロロメタン(300mL)に入れて希釈し、結果として得られた有機相を飽和NaHCO水溶液(300mL)及び食塩水(300mL)で洗った。有機層にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(40%〜60%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、24.7gの白色固体の生成物を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.50(d、J=3.0Hz、1H)、7.77(dd、J=6.8、3.0Hz、1H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、保持時間=2.50分、(M+H)157.06。
5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−アミンの生成(3)
2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−カルボニトリル、2、(29.6g、157.1mmol)のn−ブタノール(492mL)中混合物に、ヒドラジン水和物(76.4mL、1.6mol)を加えた。この混合物を加熱して4.5時間還流し、冷ました。n−ブタノールを減圧下で除去し、水(300mL)を加えて、黄色の沈殿を生じさせた。この懸濁液を濾過し、水で2回洗い、次にMTBEで洗った。黄色の固体を減圧炉で乾燥させ、18gの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ 12.08(s、1H)、8.38(dd、J=2.7、1.9Hz、1H)、7.97(dd、J=8.8、2.7Hz、1H)、5.56(s、2H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、保持時間=1.25分、(M+H)152.95。
3−ブロモ−5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(4)
5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−アミン、3、(0.88g、5.79mmol)のブロモホルム(8.8mL)中混合物に、亜硝酸tert−ブチル(1.38mL、11.57mmol)を加えた。この混合物を1時間、61℃に加熱し、次に更に1時間、90℃に加熱した。この混合物を室温に冷まし、ブロモホルムを減圧下で除去した。結果として得られた粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(5〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、970mgの白色固体の目的生成物を得た:H NMR(300MHz、DMSO)δ 14.22(s、1H)、8.67(dd、J=2.7、1.9Hz、1H)、8.07(dd、J=8.2、2.7Hz、1H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、保持時間=2.42分、(M+H)216.11。
3−ブロモ−5−フルオロ−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(5)
3−ブロモ−5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、4、(0.97g、4.49mmol)とKCO(1.86g、13.47mmol)のDMF(9.7mL)中混合物を0℃に冷却した。クロロジフェニルメチルベンゼン(1.38g、4.94mmol)を加えた。混合物を室温にて一晩撹拌した。この混合物を40mLの酢酸エチルで希釈し、30mLの水で洗った。有機層を食塩水で洗浄し、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、1.68gの白色固体の目的生成物を得た:H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ 8.45−8.38(m、1H)、8.04(dd、J=8.0、2.7Hz、1H)、7.35−7.16(m、15H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、保持時間=3.03分、(M+H)459.46。
5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(6)
3−ブロモ−5−フルオロ−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、5、(3.43g、7.48mmol)、KOAc(2.20g、22.45mmol)及び4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(2.85g、11.23mmol)のDMF(50mL)中溶液を、40分間脱気した。この混合物1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン(0.610g、0.748mmol)を加えた。この反応混合物を100℃で90分間加熱した。この反応混合物をセライトパッドで濾過した。結果として得られた濾液にエーテル及び食塩水を加えた。この有機相にMgSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して4.0gの粗生成物を得、これは更なる精製なしで次工程で使用された(シリカゲルクロマトグラフィーで精製を試みた場合にこの生成物は分解することに注意)。
(a)CHCl;(b)NaOMe、MeOH;(c)DPPA、EtN、BnOH;(d)H、Pd/C;(e)2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、DMF
エンド−テトラヒドロ−4,7−エタノイソベンゾフラン−1,3−ジオンの生成(7)
冷たい(0℃)無水マレイン酸(210.0g、2142.0mmol)のCHCl(2.3L)中溶液に、シクロヘキサ−1,3−ジエン(224.5mL、2356.0mmol)を50分間かけてゆっくり加えた。この反応物を室温に温め、一晩暗環境で撹拌した。溶媒を減圧下で除去した後、2.1LのMeOHを混合物に加え、この混合物を10分間、50℃に加熱し、次に0℃に冷却した。結果として得られた沈殿を濾過し、45℃の炉で一晩乾燥させて、283gの白色固体を得た。結果として得られたエンド(メソ)ディールスアルダー環状付加生成物を、更なる精製なしで使用した。
(+/−)−トランス−3−(メトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボン酸の生成(8)
エンド−(+/−)−テトラヒドロ−4,7−エタノイソベンゾフラン−1,3−ジオン、7、(74.5g、418.1mmol)の溶液を混合しながら、NaOMe(764.9mLのMeOH中25重量%溶液、3.3mol)に加えた。この反応混合物を室温で4日間撹拌し、白色懸濁液を得た。この反応混合物を減圧下で濃縮し、約300mLのMeOHを除去した。別のフラスコに、HCl(315.9mL、36.5重量%、3763.0mmol)を300mLの水に入れ、0℃に冷却した。反応混合物をこのHCl溶液にゆっくりと加え、白色固体が沈殿した。残ったメタノールを減圧下で除去した。この混合物を0℃に冷却し、30分間撹拌した。沈殿を濾過し、水で3回洗い、オフホワイトの固体を得た。残った水を減圧下で除去し、82gの白色固体を得た。
(+/−)−トランス−メチル−3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボキシレートの生成(9)
ラセミ−トランス−3−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボン酸、8、(100.0g、475.7mmol)のトルエン(1.0L)中溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(112.8mL、523.3mmol)及びトリエチルアミン(72.9mL、523.3mmol)を加えた。この反応混合物を2時間、90℃に加熱した。次に、ベンジルアルコール(49.2mL、475.7mmol)を加え、この混合物を3日間、90℃に加熱した。この混合物を室温に冷まし、EtOAc(500mL)と飽和NaHCO水溶液で希釈した。有機相を食塩水で洗浄し、(MgSO)を入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(100%ジクロロメタン)で精製し、115gの油を得た。H NMRは、BnOHを含んでいることを示した(約0.05当量)。この生成物を更なる精製なしに使用した:H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.40−7.24(m、5H)、6.41(t、J=7.4Hz、1H)、6.21−6.04(m、1H)、5.15−4.94(m、2H)、4.63−4.45(m、1H)、4.30−4.18(m、1H)、3.70(s、2H)、3.49(s、1H)、2.81(br s、1H)、2.68(br s、1H)、2.08(s、1H)、1.76−1.56(m、1H)、1.52−1.35(m、1H)、1.33−1.14(m、1H)、1.12−0.87(m、1H)。
(+/−)−トランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(10)
ラセミトランス−メチル−3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボキシレート、9、(115.0g、364.7mmol)のTHF(253mL)及びMeOH(253mL)中溶液に、Pd/Cを加え、この混合物を40psi(275.8kPa)の水素雰囲気下に一晩置いた。発熱が観察された。H NMRが、反応の完了とBnOHの存在を示した。この反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄した。減圧下で濾液を濃縮して69gの油を得た:H NMR(400MHz、CDCl3)δ 3.63(d、J=5.6Hz、3H)、3.30(d、J=6.7Hz、1H)、2.11(d、J=6.6Hz、1H)、1.91(t、J=7.3Hz、1H)、1.80−1.64(m、1H)、1.63−1.38(m、6H)、1.36−1.23(m、2H)。
(+/−)−トランス−メチル−3−((2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(11)
ラセミ−トランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、10、(1.30g、7.09mmol)及び2,4−ジクロロ−5−フルオロ−ピリミジン(1.77g、10.64mmol)のDMF(20mL)中溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.94mL、28.38mmol)を加えた。この反応混合物を室温で100分間撹拌した。この混合物を飽和NHCl水溶液に入れて希釈し、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機相を食塩水で3回洗い、MgSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10% MeOH/CHCl勾配)で精製して、1.41gの目的生成物を得た:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN RT=1.14分(M+H)314.11。
下記の化合物は、上述と同様の方法で生成された:
(+/−)−トランス−(2,3)−メチル−3−((2,5−ジクロロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(37)
ラセミトランス−(2,3)−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、10、(2.0g、10.9mmol)のTHF(15.6mL)中溶液に、室温で2,4,5−トリクロロピリミジン(2.2g、1.4mL、12.0mmol)を加え、次にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.3mL、13.1mmol)を加えた。この容器を密封し、60℃に加熱した。2.5時間後、この溶液をEtOAcで希釈し、半飽和食塩水で2回洗い、NaSOを入れて乾燥させ、シリカの小さなプラグを通して濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜30% EtOAc−ヘキサン、勾配溶離)で目的の生成物を得た(3.09g、収率85%):H NMR(400MHz、MeOD)δ 8.04(s、1H)、4.53(d、J=6.5Hz、1H)、3.71(s、3H)、2.77(d、J=6.6Hz、1H)、1.99(d、J=2.1Hz、1H)、1.84(d、J=2.1Hz、1H)、1.81−1.69(m、3H)、1.69−1.54(m、3H)、1.54−1.38(m、2H)。
合成スキーム3:化合物I−31の調製
(a)X−phos、Pd(dba)、KPO、2−MeTHF、120℃;(b)EtSiH、TFA、CHCl(c)SFCクロマトグラフィー分割(d)LiOHO、THF、H
(+/−)トランス−メチル−3−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(12)
ラセミトランス−メチル−3−[(2−クロロ−5−フルオロ−ピリミジン−4−イル)アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、11、(0.94g、3.00mmol)及び5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、6、(1.67g、3.30mmol)とKPO(2.54g、12.00mmol)の2−メチルTHF(30mL)及びHO(6mL)中溶液を、窒素流下で1時間脱気した。この混合物に、ジシクロヘキシル−[2−(2,4,6−トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスファン(0.17g、0.36mmol)及び1,5−ジフェニルペンタ−1,4−ジエン−3−オン;パラジウム(0.07g、0.08mmol)を加えた。この反応混合物を加圧瓶で120℃にて2時間加熱した。この反応混合物をフロリシル及びセライトで濾過し、次に食塩水で洗い、MgSOを入れて乾燥させ、溶媒を減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(30% EtOAc/ヘキサン)で精製した:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.50(dd、J=8.4、2.9Hz、1H)、8.11(dd、J=20.6、17.2Hz、2H)、7.35−7.16(m、16H)、5.07(d、J=6.1Hz、1H)、4.81(t、J=7.2Hz、1H)、3.60(s、3H)、2.38(d、J=6.6Hz、1H)、2.07(d、J=10.6Hz、1H)、1.85−1.35(m、10H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、保持時間=3.42分、(M+H)657.28。
(+/−)トランス−メチル−3−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(13)
ラセミメチル−3−[[5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル]アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、12、(2.40g、3.66mmol)のCHCl(52mL)中溶液に、EtSiH(5.84mL、36.55mmol)を加え、次にトリフルオロ酢酸(5.63mL、73.10mmol)を加えた。この反応混合物を室温で1時間撹拌した。この反応混合物にCHCl及び飽和NaHCO水溶液を加えた。この有機相を食塩水で洗い、MgSOを入れて乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl及びMeOH)で精製し、780mgのアザインダゾール13をラセミ混合物として得た:1H NMR(300MHz、CDCl)δ 12.96(s、1H)、8.69−8.47(m、2H)、8.26(d、J=3.0Hz、1H)、4.91(t、J=6.3Hz、1H)、3.70(s、3H)、2.46(dd、J=22.4、6.6Hz、1H)、2.14(dd、J=15.9、13.2Hz、3H)、1.93(d、J=13.8Hz、1H)、1.83−1.64(m、5H)、1.52(dd、J=24.2、9.5Hz、2H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、保持時間=2.93分、(M+H)414.89。このラセミ混合物をキラルサポートのSFCクロマトグラフィーで分割し、個別のエナンチオマー14及び15を得た。(S,S)−エナンチオマー(15)を次の工程に用いた。
(2S,3S)−3−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸−ナトリウム塩の生成(I−31)
ラセミメチル−3−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、15、(0.130g、0.296mmol)のTHF(10mL)中溶液に、3mLの水酸化リチウム水和物(0.037g、0.889mmol)のHO溶液を加えた。この反応混合物を60℃で5時間、加熱した。溶媒を減圧下で除去した。残留物をCHCl及びMeOHに溶かし、次にシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl及び76%クロロホルム、20% MeOH及び4% NHOH)で精製した。この生成物を76%クロロホルム、20% MeOH及び4% NHOHで溶離し、50mgの目的生成物をアンモニウム塩として得た。50mgのアンモニウム塩MeOH懸濁液に、119.9μLの1N NaOHを加えた。懸濁液が透明になり、この溶液を室温で1時間撹拌した。この溶媒を減圧下で除去し、50mgの目的生成物をナトリウム塩として得た:H NMR(300.0MHz、MeOD)δ8.71(d、J=6.1Hz、H)、8.50(s、1H)、8.05(d、J=4.0Hz、1H)、4.98(d、J=6.7Hz、1H)、4.89(s、1H)、3.31(m、1H)、2.53(d、J=6.8Hz、1H)、2.12−1.99(m、3H)、1.87−1.81(m、3H)、1.76−1.58(m、2H)及び1.46(dd、J=21.8Hz、2H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN RT=2.26分(M+H)401.3。
下記の化合物は、上述の手順を用いて同様に調製することができる。
(+/−)−トランス−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸
H NMR(300MHz、DMSO)δ 13.97(s、1H)、12.35(s、1H)、8.81(d、J=8.1Hz、1H)、8.56(s、1H)、8.29(d、J=3.6Hz、1H)、7.77(s、1H)、7.32(s、1H)、4.74(s、1H)、2.89(d、J=6.3Hz、1H)、2.08(s、1H)、1.98(d、J=24.8Hz、2H)、1.83−1.32(m、6H);LCMS勾配10〜90%、蟻酸5分、C18/AcN、RT=2.40分(M+H)383.06。
(a)DPPA、EtN、トルエン、110℃;ii BnOH、85℃(b)Pd/C(湿潤、Degussa)、水素、EtOH(c)2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン、PrNEt、THF、還流(d)LiOH、THF/水、50℃(e)DPPA、EtN、THF、次にピロリジン、85℃
(1S、3R)−3−(エトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸の生成
(1S、3R)−3−(エトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸出発物質は、Barnett、C.J.、Gu、R.L.、Kobierski、M.E.、国際公開特許第−2002024705号、Stereoselective process for preparing cyclohexyl amine derivativesに記述されている文献手順に従って調製することができる。
エチル(1R、3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノシクロヘキサンカルボキシレート(17)の生成
(1S、3R)−3−(エトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸、16、(10.0g、49.9mmol)をトルエン(100mL)に溶かし、トリエチルアミン(7.6mL、54.9mmol)及びDPPA(12.2mL、54.9mmol)で処置した。結果として得られた溶液を110℃に加熱し、1時間撹拌した。70℃に冷却した後、ベンジルアルコール(7.7mL、74.9mmol)を加え、この混合物を一晩、85℃に加熱した。結果として得られた溶液を室温に冷まし、EtOAc(150mL)及び水(150mL)に注ぎ入れて、層を分離した。この水層をEtOAc(2×75mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を水(100mL)及び食塩水(100mL)で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜50% EtOAc/ヘキサン)で精製して、17(15.3g、約25%のベンジルアルコールを含有)を得て、これを更なる精製なしに次の工程で使用した。
(1R、3S)−エチル−3−アミノシクロヘキサンカルボキシレートの生成(18)
(1R、3S)−エチル−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)シクロヘキサン−カルボキシレート、17、(14.0g、45.9mmol)のエタノール(3mL)中溶液に、Pd/C(湿潤、Degussa(2.4g、2.3mmol)を加えた。この混合物を排気し、次に室温にて窒素雰囲気下で一晩撹拌した。この反応混合物をセライトパッドで濾過し、結果として得られた濾液を減圧下で濃縮して油を得た。これは更なる精製なしに使用された。
(1R、3S)−エチル−3−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イルアミノ)シクロヘキサン−カルボキシレートの生成(19)
(1R、3S)−エチル−3−アミノシクロヘキサンカルボキシレート、18、(5.1g、24.1mmol)及び2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン(6.0g、36.0mmol)のTHF(60mL)中溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(9.6mL、55.4mmol)を加えた。この混合物を加熱し一晩還流させた。この反応物を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。この残留物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相をMgSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜40% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製し、6.7gの(1R、3S)−エチル−3−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イルアミノ)シクロヘキサン−カルボキシレートを白色固体として得た:LCMS RT=3.1(M+H)302.2。
(1R、3S)−3−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸の生成(20)
(1R、3S)−エチル−3−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イルアミノ)シクロヘキサン−カルボキシレート、19、(20.0g、66.3mmol)のTHF(150mL)中溶液に、LiOH水和物(8.3g、198.8mmol)の100mL水中の溶液を加えた。この反応混合物を50℃で一晩撹拌した。この反応混合物にHCl(16.6mLの12M溶液、198.8mmol)及びEtOAcを加えた。この有機相を食塩水で洗い、MgSOを入れて乾燥させ、溶媒を減圧下で除去して、17.5gの生成物を得た。これは更なる精製なしに使用された:H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.91(d、J=2.7Hz、2H)、5.24(d、J=7.3Hz、2H)、4.19−4.03(m、3H)、3.84−3.68(m、3H)、2.59(ddd、J=11.5、8.2、3.6Hz、2H)、2.38(d、J=12.4Hz、2H)、2.08(d、J=9.6Hz、6H)、1.99−1.76(m、5H)、1.63−1.34(m、6H)、1.32−1.15(m、4H)。
N−((1R,3S)−3−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イルアミノ)シクロヘキシル)−ピロリジン−1−カルボキサミドの生成(21)
(1R、3S)−3−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イルアミノ)シクロヘキサン−カルボン酸、20、(8.2g、30.0mmol)、(アジド(フェノキシ)ホスホリル)オキシベンゼン(9.7mL、45.0mmol)及びトリエチルアミン(5.8mL、42.0mmol)のTHF(200mL)中溶液を窒素下で15分間脱気した。この反応混合物を85℃で30分間加熱した。この反応混合物にピロリジン(7.5mL、90.0mmol)を加え、反応物を85℃で更に15分間加熱した。この混合物を食塩水に入れて希釈し、EtOAcで抽出した。この有機相を分離し、MgSOを入れて乾燥させた。減圧下で溶媒を一部除去した後、濾過によって生成物が分離された(6.25g):H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.87(d、J=2.8Hz、2H)、5.04(d、J=8.1Hz、2H)、4.09(ddd、J=26.9、13.4、5.6Hz、4H)、3.91−3.71(m、2H)、3.32(t、J=6.5Hz、7H)、2.45(d、J=11.5Hz、2H)、2.08(dd、J=22.1、12.0Hz、4H)、1.96−1.82(m、9H)、1.54(dd、J=18.6、8.5Hz、2H)、1.22−1.01(m、6H)。
合成スキーム5:化合物I−14の調製
(a)X−phos、Pd(dba)、KPO、2−MeTHF、120℃;(b)EtSiH、TFA、CHCl
N−((1R,3S)−3−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)シクロヘキシル)シクロペンタンカルボキサミドの生成(22)
5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、6、(0.178g、0.352mmol)及びN−[(1R,3S)−3−[(2−クロロ−5−フルオロ−ピリミジン−4−イル)アミノ]シクロヘキシル]ピロリジン−1−カルボキサミド、21、(0.100g、0.293mmol)の2−メチルTHF(8mL)及びHO(0.8mL)中溶液を、窒素流下で30分間脱気した。この混合物に、1,5−ジフェニルペンタ−1,4−ジエン−3−オン;パラジウム(0.007g、0.007mmol)、ジシクロヘキシル−[2−(2,4,6−トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスファン(0.017g、0.035mmol)及びKPO(0.249g、1.174mmol)を加え、この混合物を更に15分間脱気した。この反応混合物を密封可能試験管中で115℃で1時間加熱した。この水相を除去し、有機相をセライトパッドで濾過した。この混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製して、100mgの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.45(dd、J=8.4、2.9Hz、1H)、8.14(dd、J=3.7、1.7Hz、2H)、7.36−7.25(m、15H)、4.95(d、J=5.8Hz、1H)、4.20(d、J=10.9Hz、1H)、4.05(d、J=7.4Hz、1H)、3.86(dd、J=11.4、4.2Hz、1H)、3.33(t、J=6.6Hz、4H)、2.46(d、J=11.4Hz、1H)、2.32−2.10(m、2H)、1.90(dt、J=13.8、5.1Hz、5H)、1.55(dd、J=26.4、12.8Hz、1H)、1.14(dd、J=24.5、12.2Hz、3H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.59分、(M+H)685.37。
N−((1R,3S)−3−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)シクロヘキシル)シクロペンタンカルボキサミドの生成(I−14)
N−[(1R、3S)−3−[[5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル]アミノ]シクロヘキシル]ピロリジン−1−カルボキサミド、22、(0.100g、0.146mmol)のジクロロメタン(5mL)中溶液に、トリエチルシラン(0.350mL、2.190mmol)を加え、次にトリフルオロ酢酸(0.337mL、4.380mmol)を加えた。この反応混合物を室温で1時間撹拌した。この反応混合物を30mLのCHCl及び飽和NaHCO水溶液に入れて希釈した。この有機相を食塩水で洗い、MgSOを入れて乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。この粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(12% MeOH及び88% CHCl)で精製して64mgの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.42(dd、J=2.7、1.4Hz、1H)、7.90(d、J=3.2Hz、1H)、7.51(dd、J=8.6、2.7Hz、1H)、5.15(d、J=5.5Hz、1H)、4.26(d、J=7.9Hz、1H)、3.99−3.79(m、1H)、3.38(d、J=3.2Hz、4H)、3.09(d、J=6.6Hz、1H)、2.82(d、J=11.3Hz、1H)、2.16−2.05(m、1H)、2.01−1.85(m、5H)、1.78(d、J=13.2Hz、1H)、1.32−1.04(m、4H)、0.92(dd、J=21.7、11.8Hz、1H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.31分、(M+H)443.34。
化合物I−1、I−3、I−4、I−5、I−12、I−15、I−16、I−17、I−18、I=19、I−21、I−22、I−23、及びI−25の調製
下記の化合物は、化合物I−14の上述の方法と同様に調製された。
N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド
H NMR(300MHz、CDCl)δ 13.85(s、1H)、8.56(dd、J=4.5、1.6Hz、1H)、8.36(dd、J=8.1、1.4Hz、1H)、8.06(d、J=3.1Hz、1H)、7.00(dd、J=8.1、4.6Hz、1H)、5.07(t、J=15.4Hz、1H)、4.17(d、J=7.9Hz、1H)、3.89−3.69(m、1H)、3.35(t、J=6.4Hz、4H)、2.77(d、J=11.4Hz、1H)、2.11(dd、J=29.5、11.4Hz、2H)、1.93−1.79(m、5H)、1.44(dd、J=26.4、13.3Hz、1H)、1.28−0.91(m、3H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.12分(M+H)425.67。
N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミド
H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.46(s、1H)、8.30(dd、J=8.5、2.7Hz、1H)、8.04(d、J=3.8Hz、1H)、4.13(t、J=11.6Hz、1H)、3.81(td、J=8.5、4.2Hz、1H)、3.67−3.57(m、3H)、3.40−3.33(m、3H)、3.31(dd、J=3.3、1.6Hz、1H)、2.32(t、J=14.1Hz、1H)、2.16(d、J=11.9Hz、1H)、2.04−1.84(m、2H)、1.66−1.36(m、2H)、1.35−1.11(m、2H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.76分(M+H)459.17。
(R)−3−フルオロ−N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド
H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.47(s、4H)、8.34(dd、J=8.5、2.8Hz、4H)、8.06(t、J=3.2Hz、4H)、5.37−5.11(m、4H)、4.16(dd、J=15.4、7.6Hz、4H)、3.82(td、J=8.6、4.4Hz、4H)、3.65(t、J=12.9Hz、3H)、3.60−3.34(m、15H)、3.31(dt、J=3.2、1.6Hz、6H)、2.33(t、J=10.7Hz、4H)、2.26−2.07(m、9H)、1.95(ddd、J=15.0、13.6、9.2Hz、10H)、1.67−1.38(m、8H)、1.37−1.15(m、8H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.87分(M+H)461.68。
(S)−N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−アミノ)シクロヘキシル)−2−メチルピロリジン−1−カルボキサミド
H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ 9.02(s、1H)、8.69(dd、J=4.8、3.3Hz、2H)、8.48(d、J=5.0Hz、1H)、7.52(dd、J=7.9、4.8Hz、3H)、5.87(d、J=8.2Hz、1H)、4.23(s、1H)、3.90−3.70(m、2H)、3.31−3.21(m、1H)、3.19−3.01(m、1H)、2.76(s、1H)、2.20(d、J=11.4Hz、1H)、2.01−1.67(m、5H)、1.55−1.20(m、5H)、1.05(d、J=6.2Hz、2H)。
3,3−ジフルオロ−N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド
H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ 8.99(s、1H)、8.75(d、J=8.4Hz、1H)、7.54(s、1H)、7.35(s、1H)、6.26(d、J=7.9Hz、2H)、4.22(s、1H)、3.74(s、1H)、3.62(t、J=13.4Hz、2H)、3.43(t、J=7.3Hz、2H)、2.35(dd、J=22.3、14.9Hz、2H)、2.24(d、J=22.1Hz、2H)、2.09−1.16(m、7H)。
N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)−シクロヘキシル)ピペリジン−1−カルボキサミド
H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ 13.93(s、1H)、8.80−8.64(m、1H)、8.56(s、1H)、8.27(d、J=3.8Hz、1H)、7.70(d、J=7.4Hz、1H)、6.23(d、J=7.9Hz、1H)、3.68(s、1H)、3.28−3.19(m、3H)、3.17(d、J=5.2Hz、3H)、2.16(d、J=11.5Hz、1H)、1.94(d、J=13.4Hz、1H)、1.82(s、1H)、1.58−1.09(m、11H)。
(S)−N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−アミノ)シクロヘキシル)−3−メチルピロリジン−1−カルボキサミド
H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ 13.86(s、1H)、8.83−8.69(m、1H)、8.58(d、J=3.7Hz、1H)、8.29(t、J=3.6Hz、1H)、7.73(d、J=6.2Hz、1H)、7.38(dd、J=8.0、3.9Hz、1H)、4.15(s、1H)、3.68(d、J=7.6Hz、1H)、3.16(d、J=8.4Hz、1H)、2.73(t、J=7.3Hz、1H)、2.52(s、1H)、2.18(d、J=9.0Hz、2H)、2.06−1.72(m、5H)、1.54−1.12(m、6H)、0.98(dd、J=6.4、3.5Hz、3H)。
(S)−3−フルオロ−N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド
LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.69分(M+H)443.53[10〜90%、蟻酸、5分、C18/AcN]
(R)−N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)−2−メチルピロリジン−1−カルボキサミド
LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.87分(M+H)439.56[10〜90%、蟻酸、5分、C18/AcN]
(R)−3−フルオロ−N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド
LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.68分(M+H)443.53[10〜90%、蟻酸、5分、C18/AcN]
N−((1R,3S)−3−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミド
H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.73(s、1H)、8.64(s、1H)、8.29(d、J=4.8Hz、1H)、4.43(m、1H)、3.83(m、1H)、3.65−3.62(m、4H)、3.35(埋没m、4H)、2.38(d、J=12.1Hz、1H)、2.23(d、J=9.5Hz、1H)、2.03(br m、2H)及び1.70−1.29(複合m、4H)ppm;LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.3分、(M+H)475.56.14。
N−((1R,3S)−3−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド
LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.52分、(M+H)459.61。
(S)−N−((1R,3S)−3−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボキサミド
LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.33分、(M+H)489.65。
N−((1R,3S)−3−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)−3−メトキシピロリジン−1−カルボキサミド
LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.38分、(M+H)489.6。
合成スキーム6:化合物I−24の調製
(a)1−メチルイミダゾール−4−カルボン酸、HATU、PrNEt、THF(b)3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[5,4−b]ピリジン(45)、X−phos、Pd(dba)、KPO、2−MeTHF、120℃;(c)EtSiH、TFA、CHCl
N−((1R,3S)−3−((2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミドの生成(24)
1−メチルイミダゾール−4−カルボン酸(0.113g、0.899mmol)及びHATU(0.342g、0.899mmol)のTHF(0.009mL)中溶液に、室温で(1S、3R)−N1−(2−クロロ−5−フルオロ−ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン−1,3−ジアミン(0.200g、0.817mmol)を加え、次にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.214mL、1.226mmol)を加えた。この反応物を室温で4時間撹拌した。この混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。この有機相を食塩水(20mL)で洗い、硫酸ナトリウムを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(50〜100%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、目的生成物を得た:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.67分(M+H)=353.44。
N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミドの生成(25)
3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[5,4−b]ピリジン、45、(0.259g、0.532mmol)及びN−[(1R,3S)−3−[(2−クロロ−5−フルオロ−ピリミジン−4−イル)アミノ]シクロヘキシル]−1−メチル−イミダゾール−4−カルボキサミド、24、(0.150g、0.425mmol)の2−Me−THF(7.1mL)及び水(1.4mL)中溶液に、KPO(0.316g、1.488mmol)を加えた。この溶液を窒素流下で10分間脱気した。Pd(dba)(0.027g、0.030mmol)及びジシクロヘキシル−[2−(2,4,6−トリイソプロピルフェニル)−フェニル]ホスファン(0.030g、0.064mmol)を加えて、この溶液を再び窒素流下で脱気した。この反応試験管を密封し、80℃に2時間加熱した。この混合物を室温に冷まし、水(10mL)で希釈した。この有機相を酢酸エチルで抽出し、食塩水(10mL)で洗った。この粗生成物を硫酸ナトリウムを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜7% MeOH[2N NH]/酢酸エチル)で精製し、目的の化合物を得た:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.78分(M+H)=678.73。
N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミドの生成(I−24)
N−[(1R,3S)−3−[[5−フルオロ−2−(1−トリチルピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル]アミノ]シクロヘキシル]−1−メチル−イミダゾール−4−カルボキサミド、25、(0.235g、0.347mmol)のジクロロメタン(6.90mL)中溶液に、室温でEtSiH(1.661mL、10.40mmol)を加え、次にTFA(0.401mL、5.200mmol)を加えた。この反応混合物を1時間撹拌した。この混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和NaCO水溶液を加えて反応を止めた。この有機相を酢酸エチルで抽出し、食塩水(10mL)で洗い、硫酸ナトリウムを入れて乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカクロマトグラフィー(0〜7% MeOH[2N NH]/酢酸エチル)で精製し、目的生成物を得た:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.46分(M+H)=436.62。
化合物I−27の調製
下記の化合物は、化合物I−24の上述の方法と同様に調製された。
N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)−1−メチル−1H−イミダゾール−5−カルボキサミド
LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.61分(M+H)454.34。
(a)i:ジイソプロピルアミン、n−ブチルリチウム、THF、−78℃、次にii:モルホリン−4−カルバルデヒド;(b)ピナコール、pTsOH、トルエン、還流;(c)ヒドラジン、PrNEt、iPrOH、60℃;(d)6N HCl、EtOH、45℃;(e)NIS、DCE、60℃;(f)トリチル−Cl、NaCO、DMF;(g)ビス(ピナコラトボラン)、Pd(dppf)Cl、KOAc、DMF
5−クロロ−2−フルオロニコチンアルデヒドの生成(27)
冷たい(0℃)ジイソプロピルアミン(12.8mL、91.2mmol)のTHF(100mL)中溶液に、ブチルリチウム(31.9mLの2.5M、79.8mmol)を5分間かけて加えた。5分後、この反応物を−78℃で15分間冷却した。次に、5−クロロ−2−フルオロ−ピリジン(10.0g、76.0mmol)を5分間かけてゆっくり加えた。この反応物を−78℃に更に1.5時間保持した。次に、モルホリン−4−カルバルデヒド(17.5g、152.1mmol)を急速に加えた。この混合物を更に2分間撹拌し、10%クエン酸を加えて反応を止め、この混合物を室温まで温めた。クエン酸溶液を加えて、pHを5〜6に調節した。この混合物をジクロロメタン(3回×200mL)で抽出し、合わせた有機層にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜25% EtOAc−ヘキサン、勾配溶離)で、オフホワイトの結晶性固体として目的生成物を得た(8.95g、収率74%)。LC−MSは目的生成物及び対応する水和物の質量を示している:H NMR(300MHz、CDCl)δ 10.28(d、J=8.4Hz、1H)、8.41(t、J=1.4Hz、1H)及び8.25(dd、J=2.7、7.8Hz、1H)ppm;LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.45分、(M+H)159.91。
5−クロロ−2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジンの生成(28)
ディーン・スターク・トラップを装着したフラスコに、5−クロロ−2−フルオロニコチンアルデヒド、27、(8.95g、56.10mmol)及び2,3−ジメチルブタン−2,3−ジオール(8.00g、67.70mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(0.54g、2.81mmol)のトルエン(250mL)中溶液を入れ、加熱して3時間激しく還流させた。この混合物を冷まし、EtOAcで希釈し、NaHCO(2回)及び食塩水(1回)で洗った。この有機相にNaSOを入れて乾燥させ、シリカプラグを通して濾過し、減圧下で濃縮した。結晶性固体が自然に形成された(14.47g):H NMR(300.0MHz、CDCl)δ 8.12(s、1H)、7.97(dd、J=2.7、7.8Hz、1H)、6.08(s、1H)、1.33(s、3H)及び1.26(s、3H)ppm。
5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(30)
5−クロロ−2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ピリジン、28、(14.5g、55.8mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(19.5mL、112.0mmol)のイソプロパノール(200mL)中溶液に、ヒドラジン(12.0mL、382.3mmol)を加えた。この混合物を一晩、65℃に加熱した。LC−MSは、目的のヒドラジン化合物が形成されたことを示し、この混合物を減圧下で濃縮した。粗残留物を300mLの水及び120mLのEtOHに溶かし、次に50mLの6N HClを加えた。得られた混合物を一晩45℃に温めた。LC−MSが反応の完了を示した後、混合物を6N NaOHで中和し、pHを8に調節した。この混合物を減圧下で濃縮して揮発性EtOHを除去し、EtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層にNaSOを入れて乾燥させ、シリカプラグを通して濾過し、減圧下で濃縮した。10%アセトニトリル水溶液で分散させ、目的生成物を得た(6.15g、収率72%、NMRによる純度約90%):H NMR(300.0MHz、CDCl)δ 11.43(s、1H)、8.55(d、J=2.2Hz、1H)、8.10(d、J=2.2Hz、1H)及び8.08(s、1H)ppm;LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.05分(M+H)153.91。
5−クロロ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(31)
5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、30、(6.15g、40.10mmol)及びN−ヨードスクシンイミド(9.46g、42.1mmol)のDCE中混合物を一晩、50℃に加熱した。16時間後、反応物を室温に冷まし、48時間撹拌した。追加の0.20当量のN−ヨードスクシンイミド(1.80g、8.01mmol)を加え、この混合物を一晩加熱した。次に、この混合物を冷まし、EtOで希釈し、NaHCO水溶液、チオ硫酸ナトリウム溶液、水、及び食塩水で洗った。最初の水性洗浄液は戻してEtOAcで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、シリカで濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた固体を少量のジクロロメタン及びEtOで分散させ、オフホワイト固体の目的生成物を得た。(2.02g、収率96%)、これは次の反応に使用するのに十分な純度であった:H NMR(300MHz、CDCl)δ 11.28(s、1H)、8.55(d、J=2.2Hz、1H)及び7.86(d、J=2.2Hz、1H)ppm;LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.76分、(M+H)280.06。
5−クロロ−3−ヨード−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(32)
5−クロロ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、31、(11.6g、38.5mmol)とNaCO(12.2g、115mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)中撹拌混合物に、塩化トリチル(11.8g、42.4mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。16時間後、追加の塩化トリチル(1.61g、5.78mmol)を加えた。この混合物を45分間、60℃に加熱した。この混合物を冷まし、EtOで希釈し、水(2回)、食塩水(2回)で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜40% EtOAc−ヘキサン、勾配溶離)で無色の物質として目的生成物を得、これは更にフラッシュクロマトグラフィー(SiO、100% DCM、定組成溶離)で精製された:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.15(d、J=2.3Hz、1H)、7.70(d、J=2.3Hz、1H)及び7.23−7.18(m、15H)ppm。
5−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(33)
乾燥したフラスコに、5−クロロ−3−ヨード−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、32、(3.00g、5.75mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(1.90g、7.48mmol)及び酢酸カリウム(2.26g、23.0mmol)を入れ、DMF(50mL)を加えた。この混合物を窒素流下で30分間脱気した。次に、Pd(dppf)Cl(0.14g、0.17mmol)を加え、容器を密封し、90℃に16時間加熱した。この混合物を冷まし、450mLのEtOで希釈した。この有機層を水(3回)及び食塩水(2回)で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、軽い減圧下で、薄い中性アルミナ層で濾過した。結果として得られた透明な黄色の溶液を減圧下で濃縮して、粗目的生成物を得た。これは次のカップリング反応に使用するのに十分な純度(工業用グレード)であった:LCMS RT=2.76分(M+H)440.43。
合成スキーム8:化合物I−9及びI−10の調製
(a)i.Pd(dba)、X−Phos、KPO、MeTHF−HO、125℃、ii.EtSiH、TFA、DCM、0℃;(b)NaOH、THF−MeOH−HO;(c)キラルSFC分離。
(+/−)−トランス−(2,3)−メチル−3−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(34)
ラセミメチル−トランス−(7,8)−7−[(2−クロロ−5−フルオロ−ピリミジン−4−イル)アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−8−カルボキシレート、11、(0.30g、0.96mmol)及び5−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、33、(0.75g、1.43mmol)及びKPO(0.64g、3.00mmol)の水(1.5mL)及び2−Me−THF(8.5mL)中混合物を、窒素流下で5〜10分間脱気した。次に、X−Phos(0.05g、0.10mmol)及びPd(dba)(0.02g、0.02mmol)を加え、容器を密封して、マイクロ波照射により25分間、120℃に加熱した。室温に冷ました後、有機層を分離し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜100% EtOAc−ヘキサン、勾配溶離)で、開始物質クロロピリミジン、11、(合計重量280mg)が混入した目的生成物を得た。この材料は更なる精製なしに脱保護工程に用いられた:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=3.84分、(M+H)673.55。
粗生成物(280mg)のCHCl(5mL)中溶液に、EtSiH(2.0mL、12.5mmol)及びTFA(2.0mL、26.0mmol)を室温で加えた。1時間後、この溶液をEtOAcで希釈し、減圧下で濃縮した。慎重なフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜20% MeOH−CHCl、勾配溶離)により、77mgの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.98(d、J=2.3Hz、1H)、8.53(d、J=2.3Hz、1H)、8.12(d、J=3.8Hz、1H)、4.99(d、J=6.8Hz、1H)、3.67(s、3H)、2.85(d、J=7.1Hz、1H)、2.08(s、1H)、1.93−1.42(m、8H)、1.20(d、J=4.7Hz、1H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.52分、(M+H)431.69。
(+/−)トランス−(2S,3S)−3−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成
(+/−)−トランス−(2,3)−メチル−3−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、34、(0.06g、0.13mmol)のTHF(0.75mL)及びMeOH(0.25mL)中溶液に、NaOH(0.25mL、2M、0.50mmol)を加えた。この混合物を室温で16時間撹拌した。この混合物をMeOH(2mL)で希釈し、2N HCl(0.251mL)で中和し、減圧下で濃縮した。酸性化の過程で生成した白色固体を、少量の水で繰り返し分散させて、52mgの目的生成物(ラセミ混合物)を非晶質白色固体として得た:H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.96(d、J=2.4Hz、1H)、8.58(d、J=2.4Hz、1H)、8.19(d、J=4.4Hz、1H)、5.06(d、J=6.9Hz、1H)、2.85(d、J=7.0Hz、1H)、2.20−2.12(m、1H)、2.09−1.97(m、2H)、1.91−1.47(m、8H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.23分、(M+H)417.28。
キラルSFCを用いたラセミ混合物の分離:Chiralpak IC上で、30% MeOH、70% CO(DEA変性剤)を用い、個別のエナンチオマーI−9及びI−10を得た。
(2R,3R)−3−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)−アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸(I−10)
速い溶離のエナンチオマー:Chiralpak IC(4.6×250)上で、30% MeOH、70% CO(5mL/分、DEA変性剤)、R=3.93分。
H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.96(s、1H)、8.57(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=3.8Hz、1H)、5.04(d、J=6.9Hz、1H)、2.85(d、J=6.9Hz、1H)、2.15(s、1H)、2.04(s、2H)、1.96−1.45(m、7H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.24分(M+H)417.08。
(2S,3S)−3−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)−アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸(I−9)
遅い溶離のエナンチオマー:Chiralpak IC(4.6×250)上で、30% MeOH 70% CO(5mL/分、DEA変性剤)、RT=4.53分。
H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.96(s、1H)、8.57(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=3.8Hz、1H)、5.04(d、J=6.9Hz、1H)、2.85(d、J=6.9Hz、1H)、2.15(s、1H)、2.04(s、2H)、1.96−1.45(m、7H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.24分(M+H)417.33。
合成スキーム9:化合物I−32、I−34及びI−35の調製
(a)Pd(PPh、KPO、THF−HO、90℃;(b)EtSiH、TFA、DCM、0℃;(c)NaOH、THF−MeOH−HO;(d)キラルSFC分離。
(+/−)−トランス−(2,3)−メチル−3−((5−クロロ−2−(5−フルオロ−1−トリチル−1H−ピラゾロ−[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(38)
(+/−)−トランス−(2,3)−メチル−3−((2,5−ジクロロピリミジン−4−イル)アミノ)−ビシクロ−[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、37、(0.50g、1.51mmol)及びKPO(0.96g、4.54mmol)の水(2.5mL)及びTHF(10.00mL)中溶液を、窒素流下で15分間脱気した。次に、5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、6、(0.84g、1.67mmol)を加え、混合物を更に15分間脱気した。次に、Pd(PPh(0.09g、0.08mmol)をこの混合物に加えた。この容器を密封し、90℃に加熱した。2.5時間後、追加の0.1当量のボロナート、6、を加え、この混合物を更に30分間加熱した。冷ました溶液をEtOAcで希釈し、水で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜35% EtOAc/DCM)により、目的生成物を得た(0.85g、収率83%)。これは次の反応に使用するのに十分な純度であった:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=3.85分、(M+H)673.27。
(+/−)−トランス−(2,3)−メチル−3−((5−クロロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(I−32)
(+/−)−トランス−(2,3)−メチル−3−((5−クロロ−2−(5−フルオロ−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、38、(0.85g、1.26mmol)のCHCl(42.5mL)中溶液に、室温でEtSiH(1.00mL、6.32mmol)を加え、次にトリフルオロ酢酸(0.97mL、12.60mmol)を加えた。この反応物を室温で撹拌した。LC−MSの判定により反応が完了した後、この溶液を減圧下で濃縮した。慎重なフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜7% MeOH−CHCl、勾配溶離)により、目的生成物(373mg、収率66%)を得た:H NMR(400MHz、MeOD)δ 8.66(dd、J=8.3、2.5Hz、1H)、8.53(s、1H)、8.28(s、1H)、5.05(d、J=6.5Hz、1H)、3.69(s、3H)、2.95(d、J=6.8Hz、1H)、2.09(s、1H)、1.98(s、1H)、1.96−1.79(m、3H)、1.77−1.61(m、3H)、1.61−1.45(m、2H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.55分、(M+H)431.14。
(+/−)−トランス−(2,3)−3−((5−クロロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成
室温で、ラセミトランス−(2,3)−メチル−3−((5−クロロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、I−32、(0.31g、0.72mmol)のTHF(5.4mL)及びMeOH(1.8mL)中溶液を、NaOH(1.80mL、2M、3.60mmol)で16時間処置した。この反応物を5〜7mLの水で希釈し、濃縮して有機溶媒を除去し、MBTE(2回)で抽出して中性有機物を除去した。混合物を6N HClで酸性化してpH 6にし、EtOAcで数回抽出した。乳濁した有機層をアセトニトリル(acetontrile)及びCHClで希釈し、次に減圧下で濃縮した。結果として得られた固体をアセトニトリル中に懸濁させ、減圧下で倍に濃縮して、目的生成物(280mg、収率90%)をオフホワイトの非晶質固体として得た:H NMR(400MHz、MeOD)δ 8.67(dd、J=8.4、2.5Hz、1H)、8.53(s、1H)、8.27(s、1H)、5.05(d、J=6.7Hz、1H)、2.92(d、J=6.6Hz、1H)、2.15(s、1H)、2.03−1.79(m、4H)、1.79−1.62(m、3H)、1.62−1.45(m、2H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.28分、(M+H)417.09。
キラルSFCクロマトグラフィー分割を用いたラセミ混合物の分離:Chiralpak IC(10×250)上で、20% MeOH、80% CO(10mL/分)を用い、個別のエナンチオマーを得た。
(2S,3S)−3−((5−クロロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸(I−34)
速い溶離のエナンチオマー:Chiralpak IC(10×250)上で、20% MeOH、80% CO(10mL/分)、RT=8.18分。
H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.67(d、J=6.6Hz、1H)、8.53(s、1H)、8.27(s、1H)、5.13−4.98(m、1H)、2.98−2.87(m、1H)、2.11(broad s、1H)、2.05−1.82(m、J=36.5Hz、3H)、1.82−1.44(m、4H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.27分(M+H)417.09。
(2R,3R)−3−((5−クロロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸(I−35)
遅い溶離のエナンチオマー:Chiralpak IC(10×250)上で、20% MeOH、80% CO(10mL/分)、RT=9.56分。
H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.69(s、1H)、8.52(s、1H)、8.27(s、1H)、5.18−4.99(m、1H)、3.00−2.86(m、1H)、2.15(s、1H)、2.07−1.82(m、3H)、1.81−1.45(m、4H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.27分(M+H)417.09。
(a)ヒドラジン水和物、エタノール80℃;(b)NBS、DMF;(c)トリチル−Cl、NaH、DMF、0℃;(d)ビス(ピナコラトボラン)、Pd(dppf)Cl、KOAc、DMF
1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(42)
ヒドラジン水和物(64%、0.29L、5.99molヒドラジン、3当量)を滴下で、2−フルオロピリジン−3−カルボキシルアルデヒド(0.25kg、1.99mol)のEtOH(600mL)中溶液に1時間かけて加えた。滴下中に濃い懸濁液が形成され、これは添加の終わりが近づくにつれて透明な赤い溶液となった。この反応混合物を一晩、80℃に加熱した。この反応混合物を室温に冷まし、HO/飽和NaHCO水溶液(1/1混合液、600mL)を加えて反応を止め、EtOAcで抽出した(2回×800mL、1回×500mL)。有機層を合わせ、食塩水(400mL)で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、減圧下で濃縮した。結果として得られた固体をヘプタン(3回×800mL)で洗い、減圧下で乾燥させ、ヘプタンで2回剥ぎ落とした。生成物(214g、収率90%)が薄黄色の固体として得られた:H NMR(CDCl、300MHz)δ 8.65−8.64(m、1H);8.14−8.10(m、2H);7.17−7.12(m、1H)ppm。
3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(43)
1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、42、(0.21kg、1.79mol)のDMF(2L)中溶液に、NBS(0.34kg、1.07当量)を1時間かけて少しずつ加えた。添加中に温度は44℃に達した。この反応混合物を40分間撹拌した。氷水(合計量3L)を加え、結果として得られた沈殿を濾過で回収した。生成物をHO(3回×2L)で洗い、フィルター上に3日間放置した。生成物をヘプタンで洗い(1回)、EtOAc(4L)に溶かした。水相を分離し、残った有機層を食塩水で洗い、濃縮して乾燥させ、生成物(229g、収率65%)を薄黄色の固体として得た:H NMR(CDCl、300MHz)δ 8.71−8.64(m、1H);8.08−8.02(m、1H);7.30−7.24m、1H)ppm。
3−ブロモ−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(44)
3−ブロモ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、43、(0.23kg、1.16mmol)のDMF(2.2L)中溶液に、塩化トリチル(0.34kg、1.21mol、1.05当量)を加えた。この反応混合物を氷塩浴で<0℃に冷却し、60% NaH(0.05kgの60%懸濁液、1.35mol、1.17当量)を1時間かけて少しずつ加えた。添加中、温度は5℃を超えなかった。添加が完了した後、この反応混合物を一晩置いて室温に戻した。氷(2L)及びHO(1L)を加え、この反応混合物を30分間激しく撹拌した。沈殿した生成物を濾過で回収し、HO(3回×1.5L)及びヘプタン(2回)で洗った。生成物をCHCl(2.5L)に溶かし、ヘプタン(1.5L)で希釈した。溶液をシリカゲル(1.5kg)に通して濾過し、50% CHCl/ヘプタンで溶離した。生成物を含んだ分画を蓄積し、減圧下で濃縮して少量にした。懸濁液を冷却し、生成物を濾過で回収し、ヘプタン(3回)及びTBME(1回)で洗った。減圧下で乾燥した後、生成物(369g、収率72%)が黄色の固体として分離された:H NMR(CDCl、300MHz)δ 8.30−8.26(m、1H);7.91−7.88(m、1H);7.34−7.18(m,15H);7.10−7.04(m、1H)ppm。
3−ブロモ−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(45)
3−ブロモ−5−フルオロ−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、44、(16.86g、36.79mmol)、KOAc(10.83g、110.4mmol)及び4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(14.01g、55.18mmol)のDMF(250mL)中溶液を、窒素流下で40分間脱気した。この混合物に、Pd(dppf)Cl(3.00g、3.68mmol)を加えた。この反応混合物を100℃で90分間加熱した。この反応混合物をフロリシルパッド及びセライトで濾過した。この濾液をエーテル及び食塩水で希釈した。この有機相にMgSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を3日間、高真空ポンプで乾燥させた。この生成物に200mLのEtOを加え、混合物を撹拌し、濾過した。この濾液を減圧下で濃縮した。この粗残留物を150mLのヘキサンで希釈し、この懸濁液を3時間撹拌し、濾過し、減圧下で濃縮して、12.6gの目的生成物を得た。
合成スキーム11:化合物I−13の調製
(a)ベンジルアルコール、トルエン、4オングストロームの篩、還流(b)NaH、MeI、DMF(c)ベンジルアミン、TiCl、CHCl、次にNaCNBH、MeOH、0℃(d)H、Pd−C、MeOH(i)Pd(dba)、X−Phos、KPO、MeTHF−HO、125℃;(ii)mCPBA、CHCl、0℃;(iii)49、NaCO、CHCN−THF、135℃;(iv)EtSiH、TFA、CHCl、0℃。
トランス−2−アミノ−1−アルキル−シクロヘキサンカルボン酸の合成の一般的方法は、上記スキームに示されている。
化合物46は、Matsuo、J.ら、Tetrahedon:Asymmetry 2007、18、1906〜1910に記述されている文献手順に従って調製された。
ベンジル−1−メチル−2−オキソシクロヘキサンカルボキシレートの生成(47)
この化合物は、(a)Hayashi、Y.;Shoji、M.;Kishida、S.Tetrahedron Lett.2005、46、681〜685.(Winfield、C.J.;Al−Mahrizy、Z.;Gravestock、M.;Bugg、T.D.H.J.Chem.Soc.、Perkin Trans.1、2000、3277)に記述されている文献手順に従って調製された。
(+/−)トランス−ベンジル−2−(ベンジルアミノ)−1−メチルシクロヘキサンカルボキシレートの生成(48)
ベンジル−1−メチル−2−オキソ−シクロヘキサンカルボキシレート、47、(0.50g、2.03mmol)及びベンジルアミン(0.63mL、5.75mmol)のジクロロメタン(10.0mL)中溶液に、TiCl(1.93mLの1M溶液、1.93mmol)を室温にて滴下で加えた。この混合物を2時間撹拌した。この混合物を0℃に冷却し、NaBHCN(0.21g、3.34mmol)のMeOH中溶液を3分かけて滴下で加えた。15分後、溶液を室温に温め、更に45分間撹拌した。次に、この混合物をEtOAcで希釈し、10mLの1M NaOHを加えて反応を止めた。混合物をEtOで分配し、水層をEtO(2回)及びEtOAc(1回)で数回抽出した。合わせた有機相にMgSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜50% EtOAc−ヘキサン勾配溶離)及び主な構成成分の分離により、目的生成物(320mg)が単一のラセミトランス異性体として得られた:H NMR(300MHz、MeOD)δ 7.34−7.16(m、10H)、5.07(dd、J=12.4、31.2Hz、2H)、3.78(d、J=13.0Hz、1H)、3.57(d、J=13.0Hz、1H)、2.96(m、1H)、1.86(m、1H)、1.74−1.57(m、3H)、1.52−1.25(m、4H)及び1.20(s、3H)ppm。
(+/−)−トランス−2−アミノ−1−メチルシクロヘキサンカルボン酸の生成(49)
ラセミトランス−ベンジル(1S,2S)−2−(ベンジルアミノ)−1−エチル−シクロヘキサンカルボキシレート、48、(0.32g、0.91mmol)のMeOH(12.8mL)中溶液に、Pd(炭素上5% Pd、0.07g)を加えた。この溶液を脱気し、50PSI(344.7kPa)H気圧(Parr振盪器)に一晩置いた。この混合物をセライトで濾過し、濾液をMeOHですすいだ。アセトニトリル共沸混合物(2回)で残留MeOHを除去することによって母液を濃縮し、目的生成物(162mg)を得た:H NMR(300MHz、MeOD)δ 3.22(m、1H)、1.93(m、1H)、1.77(m、2H)、1.57−1.23(m、5H)及び1.17(s、3H)ppm。
5−クロロ−3−(5−フルオロ−4−(メチルチオ)ピリミジン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(50)
2−クロロ−5−フルオロ−4−メチルスルファニル−ピリミジン(0.26g、1.44mmol)及び5−クロロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、33、(0.75g、1.44mmol)並びにKPO(0.96g、4.53mmol)の水(1.5mL)及び2−Me−THF(7.5mL)中混合物を、窒素泡で15分間脱気した。次に、X−Phos(0.07g、0.14mmol)及びPd(dba)(0.03g、0.04mmol)を加え、容器を密封して、マイクロ波照射により30分間、125℃に加熱した。室温に冷ました後、水を加え、混合物をエーテル及び2−Me−THFで抽出した。合わせた有機相にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜100% EtOAc−ヘキサン、勾配溶離)により、目的生成物230mgを得た。これは更なる精製なしに使用された:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=3.46分(M+H)538.01。
5−クロロ−3−(5−フルオロ−4−(メチルスルフィニル)ピリミジン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの生成(51)
5−クロロ−3−(5−フルオロ−4−(メチルチオ)ピリミジン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、50、(0.078g、0.150mmol)のCHCl中、0℃の撹拌溶液に、mCPBA(0.036g、0.160mmol)を加えた。この混合物を0℃に2時間保持した。次に、この混合物をCHClで希釈し、KCO(2回)で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して78mgの目的粗生成物を得た。これは更なる精製なしに用いられた:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=1.62分(M+H)554.47。
(+/−)−2−((2−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)−1−メチルシクロヘキサンカルボン酸の生成(I−13)
粗製5−クロロ−3−(5−フルオロ−4−(メチルスルフィニル)ピリミジン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、51、(0.078g、0.140mmol)及び(1S,2S)−2−アミノ−1−メチル−シクロヘキサンカルボン酸、49、(0.044g、0.280mmol)とNaCO(0.059g、0.560mmol)の乾燥CHCN及びTHF中混合物を、密封バイアル瓶内で135℃に加熱した(30分間、マイクロ波照射)。この反応混合物をやや過剰の2N HCl及び水で中和し、この混合物をCHCl(3回)で抽出した。合わせた有機層にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、68mgのトリチル保護された生成物を得た:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=3.43分(M+H)647.67。
上記の粗生成物を0℃のCHCl(3mL)に溶かし、トリエチルシラン(0.75mL、4.70mmol)で処理した後、2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.75mL、9.70mmol)で30分間処理した。この溶液を減圧下で濃縮した。分取HPLCにより、16mgの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ 8.96(s、1H)、8.64(s、1H)、8.36(br、1H)、7.58(br s、1H)、5.08−4.88(m、1H)、2.04−1.85(m、1H)、1.85−1.61(m、4H)、1.61−1.32(m、3H)、1.21(s、3H)ppm;LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.17分(M+H)405.01。
合成スキーム12:化合物I−36及びI−37の調製
(a)無水マレイン酸、ベンゼン、150℃;(b)ナトリウムメトキシド、MeOH;(c)クロロ蟻酸エチル、EtN、THF 0℃、1時間、次にアジ化ナトリウム、HO、0℃、2時間、次にベンジルアルコール、EtN、CHCl;(d)水素、Pd/C、EtOAc;(e)2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン、THF、MeOH、還流;(f)5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(6)、Pd(dba)、XPhos、水/2−メチル−THF、120℃;(g)トリエチルシラン、TFA、CHCl;(h)LiOH、HO/THF、85℃。
(ジ−exo)−4,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−1H−4,8−エタノシクロヘプタ[c]フラン−1,3(3aH)−ジオンの生成(53)
密封試験管(Qチューブ)内で、固体無水マレイン酸(4.73g、48.23mmol)を、シクロヘプタ−1,3−ジエン(5.00g、53.10mmol)のベンゼン(10mL)中撹拌溶液に加えた。この懸濁液を18時間、150℃に加熱し、透明な黄色の溶液を得た。この反応混合物を室温に冷まし、減圧下で濃縮して、9.3gの目的生成物をオフホワイト固体として得た:H NMR(400MHz、d6−DMSO)δ 6.16(dt、J=9.1、4.5Hz、2H)、3.50(s、2H)、2.82(s、2H)、1.77−1.55(m、4H)、1.52−1.38(m、2H)。
(+/−)−(exo)−トランス−7−(メトキシカルボニル)ビシクロ[3.2.2]ノン−8−エン−6−カルボン酸の生成(54)
ナトリウムメトキシド(40.5mL、メタノール中25重量%溶液、176.9mmol)の溶液を、微粉末(ジ−exo)−4,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−1H−4,8−エタノシクロヘプタ[c]フラン−1,3(3aH)−ジオン、53、(8.5g、44.2mmol)に加え、この懸濁液をメタノール(10mL)で希釈した。結果として得られた懸濁液を室温で激しく24時間撹拌し、濃い白色の懸濁液を得た。この懸濁液を0℃まで冷却した。この冷たい懸濁液を滴下で、氷浴上の濃HCl(22.0mL、265.3mmol)の水(22mL)での冷水溶液(0℃)に加えた。滴下漏斗をメタノール(25mL)で洗い、この溶液を滴下でHCl溶液に加えた。懸濁液を水(500mL)で希釈し、この水相をEtOAc(3回×100mL)で抽出した。この有機層にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜50% EtOAC/ヘキサン)で精製して、7.5gの目的生成物を白色固体として得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 6.23(t、J=8.2Hz、1H)、6.15−6.03(m、1H)、3.76(s、3H)、3.52(d、J=6.9Hz、1H)、3.20(dd、J=6.7、4.7Hz、1H)、3.06−2.85(m、2H)、1.79−1.37(m、6H)。
(+/−)−(exo)−トランス−メチル9−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ビシクロ[3.2.2]−ノン−6−エン−8−カルボキシレートの生成(55)
クロロ蟻酸エチル(3.36mL、35.11mmol)を滴下で、激しく撹拌しながら、0℃のラセミ(exo)−トランス−7−(メトキシカルボニル)ビシクロ[3.2.2]ノン−8−エン−6−カルボン酸、54、(7.50g、33.44mmol)及びEtN(6.39mL、45.81mmol)のTHF(100mL)中撹拌溶液に加えた。白色の沈殿が形成され、THF(50mL)を加えた。この懸濁液を0℃で1時間撹拌した。アジ化ナトリウム(7.39g、113.70mmol)の水(30mL)中溶液を0℃にて滴下で加えた。この反応混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、水(200mL)を加えた。この水相をEtOAcで抽出した(3回×100mL)。合わせた有機相をMgSOを加えて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、7.7gのアジ化物を透明な油として得た。粗アジ化物をベンゼン(80mL)に溶かし、2時間還流させた。この溶液を室温に冷まし、減圧下で濃縮して、濃い油状の中間体イソシアネートを得た。この油をジクロロメタン(25mL)に溶かし、ベンジルアルコール(3.90mL、37.69mmol)とEtN(18.65mL、133.80mmol)の溶液を加えた。この透明な溶液を室温で18時間撹拌し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜30% EtOAc/ヘキサン)で精製し、透明な油状の10.8gの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 7.24(m、5H)、6.16(t、J=8.1Hz、1H)、5.98(t、J=7.8Hz、1H)、5.00(s、2H)、4.58(m、1H)、3.67(s、3H)、2.75(brs、1H)、2.36〜2.44(m、2H)、1.66−1.29(m、6H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=3.4分(M+H)330.17。
(+/−)−(exo)−メチル7−アミノビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレートの生成(56)
ラセミ(exo)−メチル9−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ビシクロ[3.2.2]−ノン−6−エン−8−カルボキシレート、55(10.0g)のEtOAc(50mL)中溶液を窒素パージし、これにPd/C(1.65g、1.55mmol、10% Degussaタイプ、湿潤)を加えた。溶液を室温で水素雰囲気下(1atm)に18時間保持した。結果として得られた中実懸濁液をジクロロメタン(100mL)で希釈し、室温で1時間撹拌した。この溶液をセライトパッドで濾過し、そのパッドをジクロロメタンで完全に洗った(3回×50mL)。この濾液を減圧下で濃縮し、5.7gの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl3)δ 3.77−3.59(m、3H)、3.47(d、J=7.4Hz、1H)、2.27(m、1H)、2.09(dd、J=7.4、3.3Hz、1H)、1.85−1.33(m、11H)。
(+/−)−メチル7−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ−[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレートの生成(57)
ラセミトランス−メチル−7−アミノビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレート、56、(1.00g、5.07mmol)、2,4−ジクロロ−5−フルオロ−ピリミジン(0.85g、5.07mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.94mL、11.15mmol)のTHF(20mL)及びMeOH(5mL)中溶液を、85℃で2時間加熱した。この溶媒を蒸発させた。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜30% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製し、1.2gの油状の目的生成物を得、これは自然に固化した:H NMR(400MHz、CDCl)δ 7.78(d、J=2.8Hz、1H)、5.16(m,1H)、4.63(m、1H)、3.67(s、3H)、2.34(m、2H)、1.97(m、1H)、1.88(m、1H)、1.77−1.38(m、8H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=3.43分(M+H)328.43。
(+/−)−トランス−メチル−7−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレートの生成(58)
ラセミメチル−7−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレート、57、(0.20g、0.61mmol)、5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、6、(0.370g、0.732mmol)及びKPO(0.39gmg、1.83mmol)の2−MeTHF(4.0mL)及びHO(0.40mL)中溶液を、窒素で30分間パージした。X−phos(0.035g、0.073mmol)及びPd(dba)(0.014g、0.015mmol)を加えた。この反応混合物を密封試験管内で135℃で3時間加熱した。この反応混合物を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜30% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製し、365mgの目的生成物を白色の泡状固体として得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.57(dd、J=8.3、2.8Hz、1H)、8.14(s、1H)、8.11(s、1H)、7.41−7.02(m、15H)、5.10(m、1H)、3.66(s、3H)、2.52(m、2H)、2.17(d、J=25.1Hz、1H)、1.95−1.50(m、10H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=3.09分(M+H)671.19。
(+/−)−メチル−7−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレートの生成(I−36)
トリエチルシラン(0.434mL、2.721mmol)を、ラセミメチル−7−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレート、58、(0.365g、0.544mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.419mL、5.440mmol)のジクロロメタン(20mL)中溶液に加えた。結果として得られた黄色の溶液を室温で2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。水(10mL)及び飽和NaHCO水溶液(5mL)を加え、水層をEtOAc(3回×10mL)で抽出した。合わせた有機相にMgSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を除去した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(10〜90% MeOH/CHCl勾配)で精製し、178mgの目的生成物を白色の泡状固体として得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.63(s、1H)、8.55(s、1H)、8.31(s、1H)、5.20(s、1H)、3.71(s、3H)、2.62(m、1H)、2.53(m、1H)、2.24(m、1H)、2.06(m、1H)、1.98−1.58(m、9H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.74分(M+H)329.86。
(+/−)−7−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボン酸の生成(I−37)
水酸化リチウム(2.10mLの2N溶液、4.15mmol)を、ラセミメチル7−(5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イルアミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレート、I−36、(0.18g、0.42mmol)のTHF(7mL)中撹拌溶液に加えた。この溶液を85℃で6時間加熱し、室温に冷ました。この溶液を減圧下で濃縮し、水(5mL)を加えた。この溶液を、1N HClでゆっくり中和し、白色の沈殿を生じた。この沈殿を濾過し、水(10mL)で洗った。この濡れた固体を2日間凍結乾燥し、112mgの目的生成物を白色粉末として得た:H NMR(400MHz、CDOD)δ 8.77(s、1H)、8.52(s、1H)、8.10(s、1H)、5.29(m、1H)、2.82(m、1H)、2.53(m、1H)、2.11−1.54(brm、10H)、1.29(m、1H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.33分(M+H)415.44。
合成スキーム13:化合物I−38(I−39及びI−40)の調製
(a)KOBu、BuOH、ベンゼン、120℃;(b)NaH、炭酸ジメチル、THF、80℃;(c)NHOAc、NaCNBH、MeOH;(d)2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン、PrNEt、THF、80℃;(e)5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(6)、KPO、Pd(dba)、XPhos、水/2−メチル−THF、100℃;(f)EtSiH、TFA、CHCl;(g)HCl、THF、80℃;(h)キラルSFC分離。
スピロ[4.5]デカン−6−オンの生成(59)
カリウムtert−ブトキシド(45.7g、407.6mmol)のt−BuOH(200mL)及びベンゼン(150mL)中溶液が入ったフラスコに、シクロヘキサノン(20.0g、203.8mmol)及び1,4−ジブロモブタン(44.0g、203.8mmol)を加えた。この溶液を120℃で6時間加熱した。この混合物を室温に冷まし、HCl(1N)で中和した。この溶液をエーテルで抽出し、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた粗残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(1% EtOAc/ヘキサン)で精製し、標題化合物を得た:GCMS ES+=153.1。
メチル−6−オキソスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシレートの生成(60)
NaH(4.73g、118.20mmol)のTHF(30mL)中溶液が入ったフラスコに、炭酸ジメチル(8.30mL、98.52mmol)を加えた。この混合物を80℃で加熱した。この混合物に、スピロ[4.5]デカン−10−オン、59、(6.00g、39.41mmol)のTHF中溶液を滴下で加えた(25mL)。この反応物を6時間、80℃で加熱した。この混合物を室温に冷まし、AcOHで加水分解した。この溶媒を蒸発させ、粗残留物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。この有機層を飽和NaHCO水溶液及び食塩水で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。
結果として得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜15%エーテル/ヘキサン)で精製し、標題化合物をラセミ混合物として得た:GCMS ES+=211.1。
メチル−6−アミノスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシレートの生成(61)
メチル−6−オキソスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシレート、60、(4.10g、19.50mmol)のMeOH(35mL)中溶液が入ったフラスコに、酢酸アンモニウム(10.52g、136.50mmol)及びNaCNBH(1.47g、23.40mmol)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌した。GCMSは、生成物SM(Rt=12.3分、E+=211)、生成物(Rt=12.6分、ES+=212[major]及びRt=12.45分、ES+=212[minor])への変換を示した。溶媒を蒸発させ、HCl(1N)を加え、水相をEtOAcで抽出した。有機相をNaOH(6N)で中和し、pHを約10とした。この水相をEtOAcで3回、及びジクロロメタンで2回抽出し、NaSOで乾燥させて、1.6gの生成物を得た。
メチル−6−((2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)スピロ[4.5]デカン−7−カルボキシレートの生成(62)
メチル−6−アミノスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシレート、61、(3.60g、10.22mmol)のTHF(18.44mL)中溶液が入ったフラスコに、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.10mL、23.51mmol)を加えた。この混合物に、2,4−ジクロロ−5−フルオロ−ピリミジン(2.39g、14.31mmol)のTHF中溶液を加えた。この混合物を80℃で12時間撹拌した。この反応物をEtOAcで希釈し、水で洗い、次に食塩水で洗った。この有機相にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜40% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製し、2.0gの黄色い油が得られ、これは自然に固化した:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=3.6分(M+H)343.2。
63の生成
5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン、6、(0.886g、1.756mmol)及びメチル−6−((2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)スピロ[4.5]デカン−7−カルボキシレート、62、(0.500g、1.463mmol)の2−MeTHF(17mL)中溶液に、KPO(0.777g、3.658mmol)及びHO(2.83mL)を加えた。この混合物を窒素流下で5分間脱気した。次にPd(dba)(0.094g、0.102mmol)及びX−Phos(0.105g、0.220mmol)を加え、この溶液を再び窒素流下で脱気した。この反応混合物を密封し、100℃に3時間加熱した。この溶液を水及びEtOAcで希釈し、この水層をEtOAcで抽出し、食塩水で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(50〜100% EtOAc/ヘキサン)で精製し、標題化合物を得た。
メチル−6−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)スピロ[4.5]デカン−7−カルボキシレートの生成(64)
63(0.100g、0.146mmol)のジクロロメタン中溶液に、トリエチルシラン(0.233mL、1.460mmol)を加え、次にトリフルオロ酢酸(0.337mL、4.380mmol)を加えた。この反応混合物を室温で1時間撹拌した。この溶媒を減圧下で除去し、生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(50〜100% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製した:LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=3.16分(M+H)443.4。
(6R,7R)−6−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル)アミノ)スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(I−40)及び(6S,7S)−6−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸の生成(I−39)
メチル−6−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)スピロ[4.5]デカン−7−カルボキシレート、64、(0.500g、1.130mmol)のTHF中溶液に、HCl(18.83mLの6N溶液、113.0mmol)を加えた。この反応混合物を80℃で1時間撹拌した。この溶媒を減圧下で除去し、生成物を分取HPLCで精製し、次にSFCキラル分離を行って、ラセミ混合物のシス異性体を得た。
I−40のスペクトルデータ:H NMR(MeOH−d4)δ 8.6(m、2H)、8.3(d、1H)、5.2(s、1H)、3.0(m、1H)、1.3〜2.0(m、14H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.79分(M+H)429.4。
I−39のスペクトルデータ:I−40のスペクトルデータと同じ:H NMR(MeOH−d4)δ 8.6(m、2H)、8.3(d、1H)、5.2(s、1H)、3.0(m、1H)、1.3〜2.0(m、14H);LC/MS勾配10〜90%、0.1%蟻酸5分、C18/ACN、RT=2.75分(M+H)429.3。
化合物I−41、I−47、I−42及びI−43の調製
N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)チオフェン−3−カルボキサミドの生成(I−41)
この化合物は、化合物I−24に記述した方法と同様に調製された。
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.07分、(M+H)457.0。
5−クロロ−N−((1R,3S)−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)チオフェン−3−カルボキサミドの生成(I−47)
この化合物は、化合物I−24に記述した方法と同様に調製された。
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.46分、(M+H)490.3。
(+/−)−トランス−メチル−3−((2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(I−42)
この化合物は、化合物I−32に記述した方法と同様に調製された。
H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.71(s、1H)、8.62−8.45(m、1H)、8.11(s、1H)、6.44(d、J=6.1Hz、1H)、3.65(s、3H)、2.61(s、1H)、2.03(s、1H)、2.01−1.39(m、8H).;LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.33、(M+H)397.06。
(+/−)−トランス−3−((2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−43)
この化合物は、化合物I−31に記述した方法と同様に調製された。
H NMR(300MHz、d6−DMSO)δ 14.19(s、1H)、12.43(s、1H)、9.08−8.49(m、2H)、8.49−8.08(m、1H)、7.74(s、1H)、6.50(d、J=5.4Hz、1H)、4.71(s、1H)、2.21−1.90(m、1H)、1.67(d、J=50.0Hz、6H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.13、(M+H)383.05。
合成スキーム14:化合物I−48及びI−49の調製
(a)1N LiOH、THF、還流;(b)BH−DMS、THF;(c)デス・マーチン・ペルヨージナン;(d)MeOCHPh、LiHMDS、THF、0℃;(e)1N HCl、THF;(f)NaClO、HO、CHCl;(g)5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(6)、KPO、Pd(dba)、XPhos、水/2−メチル−THF、100℃;(h)キラルSFC分離。
(+/−)−トランス−3−((2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]−オクタン−2−イル)メタノールの生成(65)
ラセミメチル−3−[(2−クロロ−5−フルオロ−ピリミジン−4−イル)アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、11、(3.00g、9.56mmol)のTHF(50mL)中溶液に、LiOH(10mLの1N溶液、10.00mmol)を加えた。この反応混合物を一晩、加熱還流及び撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、残留物をTHF(50mL)に溶かした。この混合物に、ボラン−DMS(3mLの10mmol溶液)を加えた。この反応混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を注意しながら、メタノールを加えて反応を止めた。この混合物を減圧下で濃縮し、メタノールに溶かした。この混合物に、クエン酸(2.0g)を加え、この混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、結果として得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc)で精製して、1.5gの目的生成物を得た。
(+/−)−トランス−3−((2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]−オクタン−2−カルバルデヒドの生成(66)
ラセミトランス−3−((2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]−オクタン−2−イル)メタノール、65、(0.200g、0.700mmol)のTHF(10mL)中溶液に、デス・マーチン・ペルヨージナン(0.300g、0.700mmol)を加えた。この反応減圧下混合物を、室温で一晩撹拌した。この混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(50% EtOAc/CH2Cl2)で精製して、120mgの目的生成物を得た。
(+/−)−トランス−2−クロロ−5−フルオロ−N−3−((E)−2−メトキシビニル)ビシクロ[2.2.2]−オクタン−2−イル)ピリミジン−4−アミンの生成(67)
メトキシメチル(トリフェニル)ホスホニウムクロリド(1.657g、4.833mmol)のTHF(20mL)中の冷たい(0℃)懸濁液に、[ビス(トリメチルシリル)アミノ]リチウム(3.947mLの1M溶液、3.947mmol)を加えた。混合物を10分間撹拌した後、ラセミトランス−3−[(2−クロロ−5−フルオロ−ピリミジン−4−イル)アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルバルデヒド、66、(0.700g、2.467mmol)を加え、この反応混合物を更に30分間撹拌した。減圧下で濃縮した後、結果として得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(100% EtOAc)で精製して、365mgの目的生成物を得た。
(+/−)−トランス−3−((2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−2−イル)酢酸の生成(68)
ラセミトランス−2−クロロ−5−フルオロ−N−3−((E)−2−メトキシビニル)−ビシクロ[2.2.2]−オクタン−2−イル)ピリミジン−4−アミン、67、(0.37g、1.17mmol)のTHF(5mL)中溶液に、HCl水溶液(1.00mLの1N溶液、1.00mmol)を加えた。この反応混合物を、室温で一晩撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、10mLのジクロロメタンに再び溶かし、2−メチルブタン(0.10mL)を加え、次にNaClO(0.10g)の水(1.00mL)溶液を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、結果として得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc)で精製して、目的生成物を得た。
2−((2S,3S)−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イル)酢酸(I−48)及び2−((2R,3R)−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イル)酢酸の生成(I−49)
ラセミトランス−3−((2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−2−イル)酢酸、68、(0.300g、0.956mmol)、5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トリチル−ピラゾロ[3,4−b]、6、(0.720g、1.430mmol)、Pd(dppf)(0.080g、0.096mmol)及びNaHCO(0.080g、0.956mmol)の、THF(10mL)及び水(1mL)中の溶液。この反応混合物を135℃で15分間、マイクロ波照射下で撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、結果として得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/CHCl勾配)で精製して、鈴木生成物を得た。この中間体を、1N LiOHで処理し、65℃に3時間加熱した。室温に冷ました後、この混合物を減圧下で濃縮し、結果として得られた残留物をSFCキラル分離で精製し、個別のエナンチオマーI−48及びI−49を得た。化合物I−48:H NMR(300.0MHz、DMSO)d 8.62(dd、J=1.6、2.8Hz、H)、8.50(s、H)、8.43(dd、J=2.8、8.8Hz、H)、8.25(d、J=3.8Hz、H)、7.79(d、J=6.3Hz、H)、3.57(d、J=7.0Hz、H)、3.44(q、J=7.0Hz、H)、3.36−3.24(m、H)、2.93(s、H)、2.73(d、J=2.0Hz、H)、2.60−2.49(m、H)、2.33−2.18(m、H)、1.85(d、J=12.7Hz、H)、1.65(d、J=7.9Hz、H)、1.48−1.39(m、H)、1.35−1.22(m、H)及び1.08−0.92(m、H)ppm。LC/MS:2.28分(m201)/415.37(M+H)。化合物I−49:LC/MS:2.28分(m201)/414.37(M+H)。
インフルエンザ抗ウイルスアッセイ
抗ウイルスアッセイは、2つの細胞に基づく方法を用いて実施された:
標準細胞変性効果(CPE)アッセイ方法の384ウェルのマイクロタイタープレート修正法が開発され、これはNoahら(Antiviral Res.73:50〜60、2006)の方法に類似である。簡潔に言えば、低増幅感染で(MOI=約0.005)、72時間37℃で、MDCK細胞を試験化合物及びA型インフルエンザウイルス(A/PR/8/34)と一緒に培養し、ATP検出(CellTiter Glo、Promega Inc.)を用いて細胞の生存性を測定した。細胞とウイルスを含む対照ウェルは細胞死を呈する一方、細胞、ウイルス、及び活性抗ウイルス化合物を含むウェルは細胞生存を呈する(細胞保護)。例えば約20μM〜1nMの範囲にわたって4つずつ、試験化合物の様々な濃度が評価された。標準の4パラメーター曲線適合法を用いて用量−反応曲線を作成し、50%細胞保護(感染していないウェルの50%に相当する細胞生存)をもたらす試験化合物濃度が、IC50として報告された。
細胞に基づく第2の抗ウイルスアッセイが開発され、これは、感染細胞中のウイルス固有のRNA分子の増幅に依存するもので、RNAレベルは分枝鎖DNA(bDNA)を用いるハイブリダイゼーション法で直接測定される(Wagamanら、J.Virol Meth、105:105〜114、2002)。このアッセイにおいて、96ウェルのマイクロタイタープレートの中で細胞を最初に感染させ、ウイルスをこの感染細胞内で複製させ、細胞の次の段階に広がり、次に細胞が溶解して、ウイルスRNA成分が測定される。このアッセイは通常18〜36時間後、CPEアッセイより早く停止され、このときすべての標的細胞はまだ生存可能である。キットメーカーの説明書(Quantigene 1.0、Panomics、Inc.)によれば、ウイルスRNAは、アッセイプレートのウェルに固定された固有のオリゴヌクレオチドプローブに対するウェル溶解物のハイブリダイゼーションによって定量され、次にその信号を、レポーター酵素にリンクされた追加プローブでのハイブリダイゼーションによって増幅する。マイナス鎖ウイルスRNAは、コンセンサスA型赤血球凝集遺伝子用に設計されたプローブを使用して測定される。細胞とウイルスを含む対照ウェルは、100%ウイルス複製レベルを定義するのに使用され、抗ウイルス試験化合物の用量−反応曲線は、4パラメーター曲線適合法を用いて分析された。対照ウェルの50%に等しいウイルスRNAレベルをもたらす試験化合物の濃度が、EC50として報告された。
ウイルス及び細胞培養方法:メイディン・ダービー・イヌ腎臓細胞(CCL−34 American Type Culture Collection)を、2mM L−グルタミン、1,000U/mLのペニシリン、1,000μg/mLのストレプトマイシン、10mM HEPES、及び10%のウシ胎児培地が付加されたダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中に維持した。CPEアッセイでは、アッセイの前日に、細胞をトリプシン処理により懸濁させ、ウェル当たり細胞10,000個を、50μLの384ウェルプレートのウェルに配分した。アッセイ当日、付着した細胞を、ウシ胎児血清なしで、1μg/mLのTPCK処理トリプシンを含むDMEMを3回交換して洗った。アッセイは、ウイルス及び試験化合物の30個のTCID50追加で開始し、培地には1μg/mL TPCK処理トリプシンが含まれ、最終体積は50μLであった。プレートを、37℃、加湿下、5% CO雰囲気中で72時間インキュベーションした。あるいは、細胞は上述のDMEM+ウシ胎児血清中で成長させるが、アッセイ当日にトリプシン処理し、2回洗い、無血清EX−Cell MDCK細胞培地(SAFC Biosciences、Lenexa、KS)中に懸濁させ、ウェル当たり細胞20,000個でウェルに播種した。インキュベーション5時間経過後に、洗浄の必要なしに、これらのウェルをアッセイに使用した。
インフルエンザウイルス、株A/PR/8/34(組織培養採用)はATCC(VR−1469)から取得した。低継代ウイルス株は、標準方法(WHO Manual on Animal Influenza Diagnosis and Surveillance、2002)を用いてMDCK細胞で調製され、TCID50測定は、上述の384ウェルCPEアッセイ形式におけるMDCK細胞の連続希釈を試験し、カーバ−法を用いて結果を計算することによって実施した。
特定の具体的な化合物についての平均IC50値(全平均)は、表1及び2にまとめられている:
A:IC50<3.3μM;
B:IC50≧3.3μM。
特定の化合物についての平均EC50値(全平均)についても、表1及び2にまとめられている:
A:EC50<3.3μM;
B:EC50≧3.3μM。
例えば、化合物I−14のIC50及びEC50値は両方とも0.001μMである。
インビボアッセイ
有効性研究のため、Balb/cマウス(生後4〜5週)に、5×10 TCID50を合計量50μL、全身麻酔下(ケタミン/キシラジン)で鼻腔内滴下(25μL/鼻孔)によって経鼻投与した。未感染の対照には、組織培養培地(DMEM、合計量50μL)を投与した。感染から48時間後、マウスに30mg/kg、1日2回、10日間、化合物I−14での治療を開始した。体重及び生存を21日間にわたって毎日記録する。加えて、全身プレチスモグラフィーをウイルス投与から約3日ごとに実施し、エンハンスドポーズ(Penh)として記録する。合計生存数、ウイルス投与から8日後の体重減少パーセント、及び研究日6/7のPenhが記録されている。
8日目の未治療対照の平均体重減少は30〜32%である。
研究日6日目又は7日目の未治療対照の平均Penhスコアは2.2〜2.5、及び未感染マウスは約0.35〜0.45である。
本明細書に提示されるすべての参照は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。本明細書で使用されるとき、すべての略語、記号及び慣例は、現在の科学文献に使用されるものに合致している。例えば、Janet S.Dodd編、The ACS Style Guide:A Manual for Authors and Editors、第2版、Washington、D.C.:American Chemical Society、1997を参照。
本発明について、その詳細な説明と共に述べてきたが、上記の説明は、例示することを意図したものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではなく、本発明の範囲は、添付の「特許請求の範囲」によって定義されることが理解されよう。他の態様、利点、及び修正形態は、以下の「特許請求の範囲」に含まれる。

Claims (64)

  1. 構造式(I):

    で表わされる化合物であって、式中、
    Xは、−H、−Cl、−Br、−F、−CN、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族であり;
    環Tは、C〜C10炭素環又は4〜10員のヘテロ環であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで更に置換されているC〜C10炭素環又は4〜10員のヘテロ環であり;
    は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、−B(O)−、又は−(CR−Y−であり;
    は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−B(O)−、又は−COSO−であり;
    は、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基、あるいはiv)6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であって、それぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されている6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であり;
    所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;あるいは、
    所望により−Q−Rは、環Tと合わせて、4〜10員の非芳香族スピロ環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;そして
    は、−H、−OR、−COR、−NRR’、−CONRR’、又はC〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基であり;
    は、−H、−F、−Cl、−CN、−NO、−OR、−COR、−CONRR’、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族であり;
    、J、及びJはそれぞれかつ独立して、オキソ又はJであり;
    はそれぞれかつ独立して、ハロゲン、シアノ、M、R、又はR−Mからなる群から選択され;
    Mは独立して、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NR、−C(O)R、−C(=NR)R、−C(=NR)NR、−NRC(=NR)NR、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(O)NR、−NRC(O)OR、−OCONR、−C(O)NRCO、−NRC(O)NRC(O)OR、−C(O)NR(OR)、−OSONR
    −SONR、−NRSO、−NRSONR、−P(O)(OR、−OP(O)(OR、−P(O)OR及び−COSOからなる群から選択され;あるいは
    所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜10員環を独立して形成し;そして
    は独立して、
    i)C〜C脂肪族基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、4〜8員の複素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、5〜10員のヘテロアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、及び6〜10員のアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基;
    ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基;あるいは
    iii)5〜10員のヘテロアリール基又は6〜10員のアリール基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されている5〜10員のヘテロアリール基又は6〜10員のアリール基、であり;そして
    及びRはそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望によりR及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜8員の複素環基を形成し;
    及びRはそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルであって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜Cアルキルであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している炭素原子と合わせて、シクロプロパン環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのメチルで置換されており;
    R及びR’はそれぞれ独立して、−H又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜Cアルキルであり、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのJで置換されており;
    各Jは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、及びフェニルからなる群から選択され;
    各Jは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され;
    各J及びJは独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され;
    pは、1、2、3又は4であり;そして
    kは、1、2、3又は4である、化合物、又はこの製薬上許容される塩。
  2. Xが、−Cl、−Br、−F、−CN、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  3. が、−H、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. が、−H、−F、−Cl、−CN、−NO、−O(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−C(O)NH
    −C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. p及びkがそれぞれかつ独立して、1又は2であり;そして
    及びRがそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. Xが、−Cl、−Br、−F、−CN、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、−H、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が、−H、−F、−Cl、−CN、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 環Tが、所望により置換されたC〜C10炭素環基、又は所望により置換された5〜10員の複素炭素環基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. が、−F、−Cl、−CN、−O(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 構造式(II):

    で表わされる請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬上許容される塩。
  12. Xが、−Cl、−F、−Br、−CN、−CH、又は−CFである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. が、−F、−Cl、−CN、又はC〜Cハロアルキルである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. が、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−B(O)−、又は−(CR−Y−であり;そして
    が、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−B(O)−、又は−NRSONR’−である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
  15. が、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、又は−(CR−Y−であり;そして
    が、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、又は−COSO−である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
  16. が独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、これらはそれぞれ所望によりかつ独立して1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基;あるいは
    所望によりRが、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;あるいは、
    所望により−Q−Rが、環Tと合わせて、4〜10員の非芳香族スピロ環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;そして
    、J、及びJがそれぞれ独立して、オキソ又はJであり;
    が、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−NHC(O)NHC(O)OR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−OCON(CH)R、−C(O)NHCO、−C(O)N(CH)CO
    −N(CH)C(O)NHC(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され;
    所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された、4〜10員の非芳香環を独立して形成する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. が独立して、i)C〜Cアルキル基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、所望により置換されたC〜C炭素環基、所望により置換された4〜8員の複素環基、所望により置換された5〜6員のヘテロアリール、及び所望により置換されたフェニル基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基、ii)所望により置換されたC〜C炭素環基、iii)所望により置換された4〜8員の複素環基、iv)所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基、v)あるいは、所望により置換されたフェニル基であり;
    及びRがそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し;そして
    R及びR’がそれぞれかつ独立して、−H又はC1〜4アルキルであり、あるいは所望によりR及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望によりR’は、R、及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
  18. 構造式(IIIA)又は(IIIB):

    で表わされる請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬上許容される塩。
  19. Xが、−Cl、−F、−CN、又は−CFである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. Xが、−Cl又は−Fである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
  21. 環Tが、所望により置換された、架橋C〜C10炭素環基である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
  22. 環Tが、所望により置換された、単環C〜C炭素環基である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
  23. 環Tが、

    であり、式中、
    環Aは5〜10員の炭素環基又は5〜10員の複素環基であり、これらはそれぞれ所望により、1つ以上のインスタンスのJで更に置換され、あるいは所望により環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は、独立してかつ所望により、4〜10員の架橋環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで更に置換され;そして
    各R12、R13、及びR14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
    各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルであり;
    xは0、1又は2である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
  24. 、J、J、及びJがそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR
    −NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され;あるいは
    所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換された4〜10員環を独立して形成する、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. が独立して、i)C〜Cアルキル基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環、4〜8員の複素環、5〜6員のヘテロアリール、及びフェニルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基、ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、あるいはiii)5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基であって、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基、であり;そして
    及びRがそれぞれ独立して、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、それぞれ独立して4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項1〜24のいずれか一項に記載の化合物。
  26. は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、又は−(CR−Y−であり;そして
    は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、又は−OC(O)NR’−である、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物。
  27. 12、R13、及びR14がそれぞれかつ独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−O(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルであり;
    15が、−H又は所望により置換されたC〜Cアルキルであり;そして
    及びRがそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである、請求項23〜26のいずれか一項に記載の化合物。
  28. 12及びR13がそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)であり;
    14及びR15がそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり;そして
    及びRはそれぞれ独立して、−H又はC〜Cアルキルである、請求項23〜27のいずれか一項に記載の化合物。
  29. が独立して、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基、iv)4〜7員の複素環基、v)フェニル基、又はvi)5〜6員のヘテロアリール基であり;あるいは
    所望によりRが、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し;そして
    で表わされる、及び、Rで表わされるC〜C脂肪族基の置換基についての、前記炭素環基、フェニル基、複素環基、及びヘテロアリール基のそれぞれ、並びにR及びR’で形成される前記複素環基は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物。
  30. 環Aが炭素環基又は複素環基であり、これらはそれぞれ、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換されており、あるいは、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は、独立してかつ所望により、架橋炭素環基又は架橋複素環基を形成し、これらはそれぞれ、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項23〜29のいずれか一項に記載の化合物。
  31. 環AとR15、環AとR14、又は環AとR13が独立して、所望により置換された、4〜10員の架橋環を形成する、請求項23〜30のいずれか一項に記載の化合物。
  32. 環Tが、

    であり、式中、
    各環A1〜A5は独立して、5〜10員の架橋炭素環であり、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換され;
    環A6は5〜10員の架橋複素環であり、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換され;
    各R14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
    各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルであり;
    21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、−OH、C〜Cアルコキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルであり;
    Zは、−O−、−S−、又は−NR−であり;
    は、−H又はC〜Cアルキルであって、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルであり;
    qは、0、1又は2であり;そして
    rは、1又は2である、請求項31に記載の化合物。
  33. 14及び各R15がそれぞれ独立して、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり;そして
    21、R22、R23、R24、及びR25がそれぞれ独立して、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである、請求項32に記載の化合物。
  34. Zは、−O−又は−NR−であり;そして
    は、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである、請求項32又は33に記載の化合物。
  35. が独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−であり;そして
    が独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である、請求項32〜34のいずれか一項に記載の化合物。
  36. が独立して、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である、請求項35に記載の化合物。
  37. R及びR’がそれぞれかつ独立して、−H又は−CHである、請求項1〜36のいずれか一項に記載の化合物。
  38. 環Tが、

    [式中、各環A1〜A6は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換される]、請求項32〜37のいずれか一項に記載の化合物。
  39. 14及び各R15がそれぞれ独立して、−H又はC1〜6アルキルであり;そして
    21、R22、R23、R24、及びR25がそれぞれ独立して、−H又はC1〜6アルキルである、請求項32〜38のいずれか一項に記載の化合物。
  40. 14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25がそれぞれ独立して、−Hである、請求項32〜39のいずれか一項に記載の化合物。
  41. qが1である、請求項32〜40のいずれか一項に記載の化合物。
  42. 環Tが、

    から選択され、式中、
    各環A8〜A11は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;
    各R14は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて、各前記C〜Cアルキルは、所望によりかつ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;そして
    各R15は独立して、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルである、請求項23〜30のいずれか一項に記載の化合物。
  43. が独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−であり;そして
    が独立して、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である、請求項41に記載の化合物。
  44. 14及び各R15がそれぞれ独立して、−H又はC1〜6アルキルであり;そして
    各環A8〜A11が、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項41又は42に記載の化合物。
  45. R及びR’がそれぞれかつ独立して、−H又は−CHである、請求項41〜43のいずれか一項に記載の化合物。
  46. が独立して、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である、請求項41〜43のいずれか一項に記載の化合物。
  47. R及びR’がそれぞれかつ独立して、−H又は−CHであり;
    が独立して、4〜7員の複素環基、フェニル基、又は5〜6員のヘテロアリール基であり、ここにおいて、各前記複素環基、フェニル基、及びヘテロアリール基は、独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換され、あるいは
    所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素原子と合わせて、4〜7員の複素環基又は5〜6員のヘテロアリール基を形成し、これらはそれぞれ独立してかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項45に記載の化合物。
  48. pが1又は2であり、kが1又は2である、請求項1〜46のいずれか一項に記載の化合物。
  49. 下記の構造:






    のうち任意の1つから選択される化合物、又は
    その製薬上許容される塩。
  50. 下記の構造:

    のうち任意の1つから選択される化合物、又はその製薬上許容される塩。
  51. 請求項1〜49のいずれか一項に記載の化合物と、製薬上許容される担体、補助剤、又は賦形剤とを含む、医薬組成物。
  52. 請求項1〜49のいずれか一項に記載の化合物の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含む、該生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害する方法。
  53. 追加治療薬を併用投与する工程を更に含む、請求項51に記載の方法。
  54. 前記追加治療薬が、抗ウイルス剤又はインフルエンザワクチンから選択される、請求項52に記載の方法。
  55. 請求項1〜49のいずれか一項に記載の化合物の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含む、該生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減させる方法。
  56. 請求項1〜49のいずれか一項に記載の化合物の有効量を、患者に投与する工程を含む、該患者におけるインフルエンザの治療方法。
  57. 構造式(I):

    で表わされる化合物又はその製薬上許容される塩の調製方法であって、該方法が:
    i)化合物A:

    を化合物B:

    と反応させて、構造式(XX):

    で表わされる化合物を形成する工程と、
    ii)好適な条件下で構造式(XX)の前記化合物のG基を脱保護して、構造式(I)の前記化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて:
    構造式(I)及び(XX)、並びに化合物(A)及び(B)の可変部分は独立して、請求項1〜49のいずれか一項で定義されている通りであり;
    はハロゲンであり;そして
    Gはトリチルである、方法。
  58. が、Br又はClである、請求項56に記載の方法。
  59. 構造式(I):

    で表わされる化合物又はその製薬上許容される塩の調製方法であって、該方法が:
    i)化合物K又はL:

    を、化合物D:

    と反応させて、構造式(XX):

    で表わされる化合物を形成する工程と、
    ii)好適な条件下で構造式(XX)の前記化合物のG基を脱保護して、構造式(I)の前記化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて:
    構造式(I)及び(XX)、並びに化合物(L)、(K)、及び(D)の可変部分は、それぞれかつ独立して、請求項1〜49のいずれか一項で定義されている通りであり;そして
    Gはトリチルである、方法。
  60. 構造式(I):

    で表わされる化合物又はその製薬上許容される塩の調製方法であって、該方法が:
    i)化合物(G)を化合物(D):

    と好適な条件下で反応させて、構造式(XX):

    で表わされる化合物を形成する工程と、
    ii)好適な条件下で構造式(XX)の前記化合物のG基を脱保護して、構造式(I)の前記化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて:
    構造式(I)及び(XX)、並びに化合物(G)及び(D)の可変部分は、それぞれかつ独立して、請求項1〜49のいずれか一項で定義されている通りであり;
    はハロゲンであり;そして
    Gはトリチルである、方法。
  61. が、Br又はClである、請求項59に記載の方法。
  62. 構造式(XX):

    で表わされる化合物であって、式中、構造式(XX)の可変部分は、それぞれかつ独立して、請求項1〜49のいずれか一項で定義されている通りであり;そして
    Gはトリチルである、化合物。
  63. 下記構造式:



    のうち任意の1つで表わされる(式中、Trはトリチルである)、請求項61に記載の化合物、又はその製薬上許容される塩。
  64. 下記構造式:

    のうち任意の1つで表わされる(式中、Trはトリチルである)、請求項61に記載の化合物、又はその製薬上許容される塩。
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