JP2013545818A - インフルエンザウイルス複製阻害物質 - Google Patents

インフルエンザウイルス複製阻害物質 Download PDF

Info

Publication number
JP2013545818A
JP2013545818A JP2013544810A JP2013544810A JP2013545818A JP 2013545818 A JP2013545818 A JP 2013545818A JP 2013544810 A JP2013544810 A JP 2013544810A JP 2013544810 A JP2013544810 A JP 2013544810A JP 2013545818 A JP2013545818 A JP 2013545818A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
group
independently
optionally
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013544810A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013545818A5 (ja
Inventor
ポール エス. チャリフソン,
マイケル ピー. クラーク,
ユプル ケー. バンダレージ,
ホンボ デン,
イオアナ デービーズ,
ジョン ピー. ダフィー,
ルーク ジェイ. ファーマー,
ファイ ガオ,
ウェンシン グ,
ジョセフ エム. ケネディー,
マーク ダブリュー. レデボア,
ブライアン レッドフォード,
フランソワ マルタイス,
エマニュエル ペローラ,
マリオン ダブリュー. ワナメイカー,
ティアンシェン ワン,
フランチェスコ ジー. サリトゥロ,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Vertex Pharmaceuticals Inc
Original Assignee
Vertex Pharmaceuticals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Vertex Pharmaceuticals Inc filed Critical Vertex Pharmaceuticals Inc
Publication of JP2013545818A publication Critical patent/JP2013545818A/ja
Publication of JP2013545818A5 publication Critical patent/JP2013545818A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/4353Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom ortho- or peri-condensed with heterocyclic ring systems
    • A61K31/437Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom ortho- or peri-condensed with heterocyclic ring systems the heterocyclic ring system containing a five-membered ring having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. indolizine, beta-carboline
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/505Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim
    • A61K31/506Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim not condensed and containing further heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses
    • A61P31/16Antivirals for RNA viruses for influenza or rhinoviruses

Abstract

生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害する方法、生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減する方法、及び患者のインフルエンザを治療する方法は、構造式(I):

で表わされる化合物又はその製薬上許容される塩の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含み、ここにおいて構造式(I)の値は本明細書に記述される通りである。化合物は、構造式(I)又はその製薬上許容される塩として表わされ、ここにおいて構造式(I)の値は本明細書に記述される通りである。医薬組成物は、そのような化合物又はその製薬上許容される塩の有効量と、製薬上許容される担体、補助剤、又は賦形剤とを含む。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法に基づき、米国特許仮出願第61/527,277号(2011年8月25日出願)「INHIBITORS OF INFLUENZA VIRUSES REPLICATION」、及び同第61/423,933号(2010年12月16日出願)「INHIBITORS OF INFLUENZA VIRUSES REPLICATION」に対する優先権を主張し、これらの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
インフルエンザは季節性流行病として世界中に広がっており、年間何十万人、大流行の年には年間何百万人もの死亡者をもたらす。例えば、20世紀には3回のインフルエンザ大流行があり、何千万人もの人々が死亡した。これらの大流行はそれぞれ、ヒトにおける新しいウイルス株の出現によるものであった。しばしば、このような新しい株は既存のインフルエンザウイルスが他の動物種からヒトへと広がることによって生じる。
インフルエンザは主に、感染者が咳又はくしゃみをしたときに生じる、ウイルスを載せた大きな液滴を介してヒトからヒトへと伝染する。このような大きな液滴は、感染者の近く(例えば約1.83メートル(約6フィート)以内)にいて影響を受けやすい人の、上気道の粘膜表面に付着する。伝染は、上気道分泌物との直接的又は間接的接触によっても起こり得る(例えば、インフルエンザウイルスで汚染された表面に触れ、その後目、鼻又は口に触れるなど)。成人は、症状が出る1日前から、症状開始後約5日までの期間、他の人にインフルエンザを感染させる能力を有し得る。幼い子供及び免疫系が弱っている人の場合は、症状発症後10日間以上、感染性であり得る。
インフルエンザウイルスはオルトミクソウイルス科のRNAウイルスであり、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、C型インフルエンザウイルス、イサウイルス、トゴトウイルスの5つの属を含む。
A型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザAウイルス1種を有する。野生の水鳥は、幅広い種類のA型インフルエンザウイルスの、自然界における宿主である。ウイルスは時折、他の種に伝染して、家禽に破壊的なアウトブレイクを引き起こすことがあり、また、ヒトインフルエンザ大流行を発生させることがある。A型ウイルスは、3つのインフルエンザタイプの中で最も毒性の強いヒト病原体であり、最も重篤な疾患を引き起こす。A型インフルエンザウイルスは、これらのウイルスに対する抗体に基づいて、様々な血清型に細分することができる。ヒトで確認されている血清型は、ヒト大流行死亡者数の多い順に、H1N1(1918年のスペインかぜの原因)、H2N2(1957年アジアかぜの原因)、H3N2(1968年香港かぜの原因)、H5N1(2007〜08年インフルエンザシーズンの大流行の脅威)、H7N7(稀な人獣共通伝染病の可能性を有する)、H1N2(ヒトとブタの風土病)、H9N2、H7N2、H7N3及びH10N7である。
B型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザBウイルス1種を有する。B型インフルエンザウイルスは、ほぼヒトのみに感染し、A型インフルエンザほどは広く見られない。B型インフルエンザに罹ることが知られている他の動物は、アザラシのみである。このタイプのインフルエンザの突然変異速度はA型に比べ2〜3倍遅く、したがって遺伝子多様性が少なく、1種類のB型インフルエンザ血清型のみである。この抗原性多様性の欠如の結果、B型インフルエンザに対するある程度の免疫は通常、早い年齢段階で獲得される。しかしながら、B型インフルエンザも突然変異するため、永続する免疫は不可能である。抗原変化の速度が遅く、更に宿主の範囲が限られている(種間の抗原移行が阻害される)ことから、B型インフルエンザの大流行は起こらないことが確実である。
C型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザCウイルス1種を有し、これはヒトとブタに感染し、重篤な症状と局地的流行を起こし得る。しかしながら、C型インフルエンザは他のタイプほどは広く見られず、通常、子供に軽度の疾患を引き起こすと見られる。
A型、B型及びC型インフルエンザウイルスは、構造が非常に類似している。ウイルス粒子は直径80〜120ナノメートルで、通常ほぼ球形であるが、糸状形態も生じることがある。ウイルスのゲノムは通常、1本の核酸ではなく、7本又は8本のセグメントに分かれたネガティブセンスRNAを含む。A型インフルエンザゲノムは、ヘマグルチニン(HA)、ノイラミニダーゼ(NA)、核タンパク質(NP)、M1、M2、NS1、NS2(NEP)、PA、PB1、PB1−F2及びPB2の、11種のタンパク質をコード化している。
HA及びNAは、ウイルス粒子外側の大きな糖タンパク質である。HAは、ウイルスの標的細胞に対する結合とウイルスゲノムの標的細胞への侵入を媒介するレクチンであり、NAは、成熟ウイルス粒子を繋いでいる糖を開裂させることによって、感染した細胞からの子孫ウイルスの放出に関与している。このことから、これらのタンパク質は、抗ウイルス薬の標的となっている。更にこれらは、抗体が形成される対象となる抗原である。A型インフルエンザウイルスは、例えばH5N1におけるHとNの区別(上述参照)に基づいて形成されるHA及びNAに対する抗体反応に基づいて、サブタイプに分類される。
インフルエンザは、生産性の喪失及び伴う医療による直接的コストと、予防手段の間接的コストを生じる。米国においては、インフルエンザは年間で合計100億米国ドル超のコストを生じており、また将来大流行が起こった場合の直接的及び間接的コストは何千億米国ドルにもなり得ると推算されている。予防コストも高価である。世界中の政府がH5N1鳥インフルエンザ大流行の可能性に対する準備と計画として、薬剤とワクチンの購入、非常事態訓練の開発、及び国境管理強化の戦略のためのコストに何十億米国ドルも費やしている。
現在のインフルエンザ治療オプションには、ワクチン接種、並びに、抗ウイルス薬による化学療法又は化学的予防法が挙げられる。インフルエンザワクチンを用いた、インフルエンザに対抗するワクチン接種はしばしば、子供及び高齢者、あるいはぜんそく、糖尿病、又は心臓疾患を有する人々などのハイリスク群に推奨されている。しかしながら、ワクチン接種を受けても、インフルエンザに罹る可能性がある。ワクチンは毎シーズン、2、3種の特定のインフルエンザ株に対して処方し直されるが、そのシーズンに世界中の人々を感染させる活性をもつすべての株を含めることは不可能である。季節的流行に対応するのに必要な何百万人分もの用量をメーカーが配合し製造するには約6ヶ月かかる。時にはその間に、新しい若しくは見逃していた株が蔓延し、ワクチン接種を受けた人をも感染させる(例えば2003〜2004年インフルエンザシーズンのH3N2 Fujianインフルエンザによるもの)。ワクチンは、有効になるまで約2週間かかるため、ワクチン接種を受けても、その防止対象となっているまさにそのウイルス株に、ワクチン接種の直前に感染して病気になる可能性もある。
更に、これらインフルエンザワクチンの効果は一定ではない。ウイルスの突然変異率が高いため、個々のインフルエンザワクチンは通常、2、3年程度の保護しか提供しない。インフルエンザウイルスは時間経過と共に急速に変化し、異なる株が主流となるため、ある年のために処方されたワクチンは、翌年には無効である可能性がある。
また、RNAプルーフリーディング酵素が欠如しているため、インフルエンザvRNAのRNA依存性RNAポリメラーゼは、約10000個のヌクレオチドにつき1箇所のヌクレオチド挿入エラーを生じ、これはほぼインフルエンザvRNAの長さである。これにより、新たに生じるインフルエンザウイルスのほぼすべてが変異体−抗原ドリフトである。ゲノムが8本の別々のvRNAセグメントに分離していることで、複数のウイルス系列が単一細胞に感染している場合に、vRNAの混合又は遺伝子再集合が可能になる。この結果、ウイルス遺伝子において急速な変化が生じ、これにより抗原シフトが形成され、ウイルスが新しい宿主種を感染させることが可能になり、防御免疫を急速に打ち負かすことが可能になる。
抗ウイルス薬は、インフルエンザの治療にも使用することができ、ノイラミニダーゼ阻害剤は特に効果的であるが、ウイルスは標準の抗ウイルス薬に対する耐性を獲得することができる。
よって、例えば治療ウィンドウを拡大し、及び/又はウイルス力価に対する感受性を低減するような、インフルエンザ感染を治療するための薬剤に対するニーズが依然として存在する。
本発明は全般に、インフルエンザの治療方法、インフルエンザウイルスの複製を阻害する方法、インフルエンザウイルスの量を低減する方法、そのような方法に採用可能な化合物及び組成物に関する。
一実施形態において、本発明は、構造式(I)で表わされる化合物:
又はこの製薬上許容される塩を目的とし、式中、
Xは−Cl、−Br、−F、−CN、−O(C1〜4アルキル)、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族であり;
、Z、Z、及びZはそれぞれ独立にCR又はNであり、ただしZ、Z、Z、及びZには最高3つまでのNが選択され、かつZとZが両方ともCRである場合、ZとZは両方とも同時にNとはならず;
環Sは六員芳香環であり;
環TはC〜C10炭素環であって、所望により更に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C10炭素環であり;
は−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、−B(O)−、又は−(CR−Y−であり;
は−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、
−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、
−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−B(O)−、又は−COSO−であり;
は:i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基、あるいはiv)6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基で、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されている6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であり、あるいは、
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており、あるいは、
所望により−Q−Rは、4〜10員の非芳香族スピロ環であり、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;かつ
は、−H、ハロゲン、−CN、−NO、−C(O)NH、−C(O)NH(CH),−C(O)N(CH、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族であり;
、J、及びJはそれぞれ独立に、オキソ又はJであり;
はそれぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、M、R、又はR−Mからなる群から選択され;
Mは独立に、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NR、−C(O)R、−C(=NR)R、−C(=NR)NR、−NRC(=NR)NR、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(O)NR、−NRC(O)OR、−OCONR、−C(O)NRCO、−NRC(O)NRC(O)OR、−C(O)NR(OR)、−OSONR
−SONR、−NRSO、−NRSONR、−P(O)(OR、−OP(O)(OR、−P(O)OR及び−COSOからなる群から選択され;又は
所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJ、がそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜10員環を独立に形成し;かつ
は独立に:
i)C〜C脂肪族基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、4〜8員の複素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、5〜10員のヘテロアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、及び6〜10員のアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、
ii)C〜C炭素環基、又は4〜8員の複素環基であって、このそれぞれが所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基、又は4〜8員の複素環基、あるいは
iii)5〜10員のヘテロアリール基、又は6〜10員のアリール基であって、このそれぞれが所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されている5〜10員のヘテロアリール基、又は6〜10員のアリール基、であり、かつ
及びRはそれぞれ独立に、R又は−Hであり、あるいは所望によりR及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜8員の複素環基をそれぞれ独立して形成し;
及びRはそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルであって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜Cアルキルであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している炭素原子と合わせて、シクロプロパン環を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのメチルで置換されており;
R及びR’はそれぞれ独立に、−H又はC〜Cアルキルであって、C〜Cアルキルは所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されており、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのJで置換されており;
各Jは独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、及びフェニルからなる群から選択され;
各Jは独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され;
各J及びJは独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され;
pは0、1、2、3又は4であり、かつ
kは0、1、2、3又は4であり、かつ
ただし、Q−Rは、環Sに結合している−NH基が結合している同じ炭素原子のところにはない、化合物、又はこの製薬上許容される塩。
いくつかの実施形態において、pは1又は2であり、かつkは1又は2である。
別の一実施形態において、本発明は、本明細書で開示される化合物(例えば、構造式(I)で表わされる化合物、あるいはこの製薬上許容される塩)と、製薬上許容される担体、補助剤、又は賦形剤とを含む医薬組成物を目的とする。
更に別の一実施形態において、本発明は、本明細書で開示される化合物(例えば、構造式(I)で表わされる化合物、あるいはこの製薬上許容される塩)の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含む、そのような生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害する方法を目的とする。
更に別の一実施形態において、本発明は、本明細書で開示される化合物(例えば、構造式(I)で表わされる化合物、あるいはこの製薬上許容される塩)の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含む、そのような生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減する方法を目的とする。
更に別の一実施形態において、本発明は、本明細書で開示される化合物(例えば、構造式(I)で表わされる化合物、あるいはこの製薬上許容される塩)の有効量を、患者に投与する工程を含む、そのような患者におけるインフルエンザの治療方法を目的とする。
本発明はまた、生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害するため、生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減するため、あるいは患者におけるインフルエンザを治療するための、本明細書に記述される化合物の使用を提供する。
更に本明細書では、患者におけるインフルエンザを治療するため、生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減するため、あるいは生物学的サンプル又は患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害するための、薬剤の製造に、本明細書に記述される化合物を利用することが提供される。
本明細書では、構造式(XX):
で表わされる化合物、又はその製薬上許容される塩を目的とする。特定の理論に束縛されるものではないが、構造式(XX)の化合物は、式(I)の合成に使用することができる。構造式(XX)の可変部分はそれぞれ独立に本明細書で定義される通りであり、かつGはトシル(Ts)(すなわちCHSO−)又はトリチル(Tr)(すなわちC(Ph)で、式中Phはフェニル)である。
本発明は更に、構造式(I)で表わされる化合物又はその製薬上許容される塩を調製する方法を提供する。一実施形態において、この方法は:i)化合物A:
を化合物(B):
と反応させて、構造式(XX):
で表わされる化合物を形成する工程と、
ii)構造式(XX)の化合物のG基を好適な条件下で脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて、構造式(I)及び(XX)の可変部分、並びに化合物(A)及び(B)はそれぞれ独立に、本明細書で定義される通りであり、Lはハロゲンであり、Gはトシル又はトリチルである。別の一実施形態においてこの方法は:i)化合物(K):
又は(L):
を、好適な条件下で化合物(D):
と反応させて、構造式(XX)で表わされる化合物を形成する工程と、
ii)構造式(XX)の化合物のG基を好適な条件下で脱保護して、構造式(I)の化合物を構成する工程と、を含み、ここにおいて、構造式(I)及び(XX)、並びに化合物(K)、(L)、及び(D)の可変部分はそれぞれ独立に、本明細書で定義される通りであり、Gはトシル又はトリチルである。更に別の一実施形態において、この方法は:i)化合物(G)と化合物(D):
を好適な条件下で反応させて、構造式(XX)で表わされる化合物を形成する工程と;ii)構造式(XX)の化合物のG基を好適な条件下で脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて構造式(I)及び(XX)並びに化合物(A)及び(B)はそれぞれ独立に、本明細書で定義される通りであり、Lはハロゲンであり、Gはトシル又はトリチルである。
本発明の化合物は、請求項に記述されている通りである。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、構造式(I)又はこの製薬上許容される塩のうち任意の1つによって表わされ、ここにおいて可変部分はそれぞれ独立に本明細書に記述される通りである。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、表1に示されている化学式、又はこれらの製薬上許容される塩によって表わされる。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、表2に示されている化学式、又はこれらの製薬上許容される塩によって表わされる。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、構造式(I)又はこの製薬上許容される塩によって表わされ、ここにおいて可変部分はそれぞれ独立に、表1に示す化学式で表わされる通りである。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、構造式(I)又はこの製薬上許容される塩によって表わされ、ここにおいて可変部分はそれぞれ独立に、表2に示す化学式で表わされる通りである。
一実施形態において、本発明の化合物は、構造式(I)又はこれらの製薬上許容される塩によって表わされ、ここにおいて構造式(I)の可変部分の値の第1群は次の通りである:
Xは−Cl、−Br、−F、−CN、−O(C1〜4アルキル)、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族である。典型的に、Xは−F、−Cl、−CN、−O(C1〜4アルキル)、C1〜4アルキル、又はC1〜4ハロアルキルである。典型的に、Xは−F、−Cl、−CN、C1〜4アルキル、又はC1〜4ハロアルキルである。典型的に、Xは−F、−Cl、−CN、C1〜4アルキル、又はC1〜4ハロアルキルである。より典型的に、Xは−F、−Cl、−CF、又は−CHである。より典型的に、Xは−F、−Cl、又は−CFである。更により典型的に、Xは−F又は−Clである。
、Z、Z、及びZはそれぞれ独立にCR又はNであり、ただしZ、Z、Z、及びZには最高3つまでのNが選択され、かつZとZが両方ともCRである場合、ZとZは両方とも同時にNとはならない。一態様において、Z〜Zのうち少なくとも1つがNである。
環Sは六員芳香環である。典型的な環Sの例には:
が挙げられる。
より典型的な環Sの例には:
が挙げられる。
環Sの具体的な例には:
が挙げられる。
環TはC〜C10炭素環であって、所望により更に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C10炭素環である。一態様において、環Tは、所望により置換された、架橋C〜C10炭素環基である。別の一態様において、環Tは、所望により置換された、単環式C〜Cの炭素環基である。環Tの具体的な一例には
が挙げられ、式中、xは0、1、又は2である。典型的な環Tの例には:
が挙げられ、式中、qは0、1又は2であり、rは1又は2である。
追加の典型的な環Tの例には:
が挙げられる。
更に典型的な環Tの例には、
が挙げられ、式中、qは0、1又は2であり、rは1又は2である。
環A(環A1〜A5を含む)は5〜10員の炭素環基で、所望により更に1つ以上のインスタンスのJで置換され、あるいは、所望により環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立にかつ所望により、5〜10員の架橋炭素環を形成し、これは所望により更に1つ以上のインスタンスのJで置換される。一態様において、環Aは所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換され、あるいは、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立にかつ所望により架橋炭素環基を形成し、これは所望によりかつ独立に更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。別の一態様において、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立に、所望により置換された架橋炭素環基を形成する。
環A1〜A5はそれぞれ独立に、5〜10員の架橋炭素環であり、これは所望により更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。典型的に、環A1〜A5はそれぞれ独立にかつ所望により更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
環A8〜A11はそれぞれ独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
は−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、又は−(CR−Y−である。典型的に、Qは−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−B(O)−、又は−(CR−Y−である。より典型的に、Qは−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、−B(O)−、又は−(CR−Y−である。より典型的に、Qは−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、又は−(CR−Y−である。より典型的に、Qは−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CR1,2−Y−である。Qは、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−である。更により典型的に、Qは独立に、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−である。更により典型的に、Qは−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。Qの具体的な例には、−C(O)O−、−NHC(O)−、又は−C(O)NH−が挙げられる。
は−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−B(O)−、又は−COSO−である。典型的に、Yは−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−B(O)−、又は−NRSONR’−である。より典型的に、Yは−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、又は−NRSONR’−である。より典型的に、Yは−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、又は−COSO−である。より典型的に、Yは−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。より典型的に、Yは−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。Yの具体的な例には、−C(O)O−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、又は−NHC(O)NH−が挙げられる。
は:i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基、あるいはiv)6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されている6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であり、あるいは、
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており、あるいは、
所望により−Q−Rは、環Tと合わせて、4〜10員の非芳香族スピロ環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;かつ
ただし、Q−Rは、環Sに結合している−NH基が結合している同じ炭素原子のところにはない。
一態様において、Rは独立に、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であり、また所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望により−Q−Rは、環Tと合わせて、所望により置換されている4〜10員の非芳香族スピロ環を形成する。
別の一態様において、Rは独立に、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であり、また所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて4〜8員の複素環基を形成する。
更に別の一態様において、Rは独立に、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、及び5〜6員のヘテロアリール基からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基、iv)4〜7員のヘテロアリール基、v)フェニル基、又はvi)5〜6員のヘテロアリール基、また所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、かつ、
で表わされる、及び、Rで表わされるC〜C脂肪族基の置換基についての、前記炭素環基、フェニル基、複素環基、及びヘテロアリール基のそれぞれと、R及びR’で形成される前記複素環基は、独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される。
更に別の一態様において、Rは独立に、−H、又は所望により置換されたC〜C脂肪族基、例えば−H又は所望により置換されたC1〜6アルキルである。
更に別の一態様において、Rは独立に、4〜7員の複素環基、フェニル基、又は5〜6員のヘテロアリール基であり、ここにおいて前記複素環基、フェニル基、及びヘテロアリール基は独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され、あるいは所望によりRとR’は、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成する。
は、−H、ハロゲン、−CN、−NO、−C(O)NH、−C(O)NH(CH),−C(O)N(CH、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族である。典型的に、Rは−H、ハロゲン、−CN、−NO、−C(O)NH、−C(O)NH(CH),−C(O)N(CH、C〜C脂肪族(例えばC〜Cアルキル)、又はC〜Cハロアルキルである。より典型的に、Rは−H、ハロゲン、−CN、−NO、−C(O)NH、−C(O)NH(CH),−C(O)N(CH、−CH、又は−CFである。より典型的に、Rはハロゲン、−CN、−NO、−C(O)NH、−C(O)NH(CH),−C(O)N(CH、−CH、又は−CFである。より典型的に、Rはハロゲン、−CN、又は−CFである。より典型的に、Rは−F、−Cl、−CN、−CH、又は−CFである。より典型的に、Rは−F、−Cl、−CN、又は−CFである。より典型的に、Rは−F、−CN、又は−CFである。
12、R13、及びR14はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて前記の各C〜Cアルキルは所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。典型的に、R12、R13、及びR14はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−O(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。より典型的に、R12、R13、及びR14はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)である。
各R15は独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルである。典型的に、R15は−H又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。より典型的に、R15はそれぞれ独立に、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
一態様において、R12、R13、及びR14はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−O(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルであり、R15は、−H又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。
別の一態様において、R12及びR13はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)であり、かつR14及びR15はそれぞれ独立に、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、−OH、C〜Cアルコキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルである。典型的に、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
、J、及びJはそれぞれ独立に、オキソ又はJであり、かつJはそれぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、M、R、又はR−Mからなる群から選択される。所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ独立に、それらが結合している原子と合わせて、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜10員環(例えば5〜7員又は5〜6員)を独立して形成する。
Mは独立に、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NR、−C(O)R、−C(=NR)R、−C(=NR)NR、−NRC(=NR)NR、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(O)NR、−NRC(O)OR、−OCONR、−C(O)NRCO、−NRC(O)NRC(O)OR、−C(O)NR(OR)、−OSONR
−SONR、−NRSO、−NRSONR、−P(O)(OR、−OP(O)(OR、−P(O)OR及び−COSOからなる群から選択される。
典型的に、Jは、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−NHC(O)NHC(O)OR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−OCON(CH)R、−C(O)NHCO、−C(O)N(CH)CO
−N(CH)C(O)NHC(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され、あるいは、2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて独立に、4〜10員の非芳香環を形成する。
一態様において、J、J、J、及びJはそれぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され、あるいは
所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ独立に、それらが結合している原子と合わせて、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換された4〜10員環を独立して形成する。
典型的に、Jは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、又は5〜6員のヘテロアリール基であり、ここにおいて前記炭素環基、フェニル、複素環基、及びヘテロアリール基は、独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。所望により、2つのJが、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された4〜10員(又は5〜7員、又は5〜6員)環を形成する。
典型的に、JとJはそれぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)である。所望により、2つのJと2つのJが独立に、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された4〜10員(又は5〜7員、又は5〜6員)環を形成する。
典型的に、Jは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)である。より典型的に、Jは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)である。所望により、2つのJが、それらが結合している原子と合わせて、所望により置換された4〜10員(又は5〜7員、又は5〜6員)環を形成する。
典型的に、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJで形成された環は独立に、所望により置換された、例えば炭素環又は複素環などの非芳香環である。より典型的に、この環は所望により置換された炭素環である。
は独立に:
i)C〜C脂肪族基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、4〜8員の複素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、5〜10員のヘテロアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、及び6〜10員のアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、
ii)C〜C炭素環基であって、又は4〜8員の複素環基で、このそれぞれが所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基、又は4〜8員の複素環基、あるいは
iii)5〜10員のヘテロアリール基、又は6〜10員のアリール基であって、このそれぞれが所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されている5〜10員のヘテロアリール基、又は6〜10員のアリール基、であり、かつ
及びRはそれぞれ独立に、R又は−Hであり、あるいは所望によりR及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜8員の複素環基をそれぞれ独立して形成する。
一態様において、Rは独立に:i)C〜Cアルキル基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、所望により置換されたC〜C炭素環基、所望により置換された4〜8員の複素環基、所望により置換された5〜6員のヘテロアリール、及び所望により置換されたフェニル基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基;ii)所望により置換されたC〜C炭素環基;iii)所望により置換された4〜8員の複素環基;iv)所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基;v)あるいは、所望により置換されたフェニル基であり;
及びRはそれぞれ独立に、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基をそれぞれ独立して形成する。
別の一態様において、Rは独立に:i)C〜Cアルキル基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環、4〜8員の複素環、5〜6員のヘテロアリール、及びフェニルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基、ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基;あるいはiii)5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基であって、これらは独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基、であり、かつ
及びRはそれぞれ独立に、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、独立に4〜8員の複素環基をそれぞれ形成し、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。
及びRはそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルであって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜Cアルキルであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している炭素原子と合わせて、シクロプロパン環を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのメチルで置換されている。典型的に、R及びRはそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。より典型的に、R及びRはそれぞれ独立に、−H又はC〜Cアルキルである。
R及びR’はそれぞれ独立に、−H又はC〜Cアルキルであって、C〜Cアルキルは所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されており、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのJで置換されている。典型的に、R及びR’はそれぞれ独立に−H又はC1〜4アルキルであり、あるいは所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換されている4〜8員の複素環基を形成する。より典型的に、及びR’はそれぞれ独立に−H又は−CHであり、あるいは所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換されている4〜8員の複素環基を形成する。
各Jは独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、及びフェニルからなる群から選択され、
各Jは独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され、
各J及びJは独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される。
各pは独立に1、2、3又は4であり、各kは独立に1、2、3又は4である。典型的に、各p及びkは独立に、1又は2である。
構造式(I)の可変部分の値の第2群は次の通りである:
〜Zのうち少なくとも1つがNであり、ZとZが両方ともNである場合はZとZがそれぞれ独立にCRであり、あるいはZがNでかつZ、Z及びZがそれぞれ独立にCRである場合はRの少なくとも1つが−H以外である。典型的に、Rの非Hの値としては、−F、−Cl、−CN、−CH、又は−CFが挙げられる。より典型的に、Rの非Hの値としては、−F、−Cl、−CN、又は−CFが挙げられる。より典型的に、Rの非Hの値としては、−F、−CN、又は−CFが挙げられる。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第3群は次の通りである:
環Sは:
から選択される。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第4群は次の通りである:
環Sの値は、構造式(I)の第3群で上述した通りであり、式中、Rは−F、−Cl、−CN、C〜C脂肪族、又はC〜Cアルキルである。より典型的に、Rは−F、−Cl、−CN、−CH、又は−CFである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第5群は次の通りである:
〜Z及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第2群において上述した通りである。
Xは−Cl、−Br、−F、−CN、−CH、又はCFである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第6群は次の通りである:
〜Z及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群又は第2群において上述した通りである。
環Sの値は、構造式(I)の可変部分の値の第3群において上述した通りである。
は、−F、−Cl、−CN、又は−CFである。
Xは−Cl、−Br、−F、−CN、−CH、又はCFである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第7群において、Qは−C(O)NH以外であり、Z〜Z、R、及び環Sの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第6群のうちいずれか1つにおいて上述した通りである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第8群は次の通りである:
〜Z、R、環S、及びXの値は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第7群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Tは、所望により置換された、架橋C〜C10炭素環基である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第9群は次の通りである:
〜Z、R、環S、及びXの値は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第8群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Tは、所望により置換された、単環C〜C炭素環基である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第10群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、及びXの値は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第9群のうちいずれか1つで上述した通りである。
は独立に、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であり、また所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望により−Q−Rは、環Tと合わせて、所望により置換されている4〜10員の非芳香族スピロ環を形成する。
、J、及びJはそれぞれ独立に、オキソ又はJである。
は、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−NHC(O)NHC(O)OR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−OCON(CH)R、−C(O)NHCO、−C(O)N(CH)CO
−N(CH)C(O)NHC(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択される。
所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて独立に、4〜10員の非芳香環を形成する。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第11群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、R、J、J、J、及びJの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第10群のうちいずれか1つで上述した通りである。
は独立に:i)C〜Cアルキル基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、所望により置換されたC〜C炭素環基、所望により置換された4〜8員の複素環基、所望により置換された5〜6員のヘテロアリール、及び所望により置換されたフェニル基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基;ii)所望により置換されたC〜C炭素環基;iii)所望により置換された4〜8員の複素環基;iv)所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基;v)あるいは、所望により置換されたフェニル基である。
及びRはそれぞれ独立に、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基をそれぞれ独立して形成する。
R及びR’はそれぞれ独立に、−H又はC1〜4アルキルであり、あるいは所望によりR及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望によりRは、R及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成している。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第12群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、R、J、J、J、J、R、R、R、R、及びR’の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第11群のうちいずれか1つで上述した通りである。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−B(O)−、又は−(CR−Y−である。
は、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−B(O)−、又は−NRSONR’−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第13群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、R、J、J、J、J、R、R、R、R、及びR’の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第11群のうちいずれか1つで上述した通りである。
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、
−COSO−、又は−(CR−Y−であり、かつ
は、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、又は
−COSO−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第14群は次の通りである:
〜Z、R、環T、X、R、J、J、J、J、R、R、R、R、R’、Q、及びYの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第13群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Sは:
である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第15群は次の通りである:
〜Z、R、環T、X、R、J、J、J、J、R、R、R、R、R’、Q、及びYの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第13群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Sは:
から選択される。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第16群は次の通りである:
〜Z、R、環S、X、R、J、J、J、J、R、R、R、R、R’、Q、及びYの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第15群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Tは:
であり、ここにおいて:
環Aは5〜10員の炭素環基であって、所望により更に1つ以上のインスタンスのJで置換された炭素環基であり、あるいは、所望により環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立にかつ所望により、5〜10員の架橋炭素環を形成し、これは所望により更に1つ以上のインスタンスのJで置換され;
12、R13、及びR14はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて前記の各C〜Cアルキルは所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
各R15は独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルであり、かつ
は0、1又は2である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第17群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、R、R12、R13、R14、R15、R、R、R、R、R’、Q、Y、及びxの値は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第16群のうちいずれか1つで上述された通りである。
、J、J、及びJはそれぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され、あるいは
所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ独立に、それらが結合している原子と合わせて、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換された4〜10員環を独立して形成する。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第18群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、R、R12、R13、R14、R15、J、J、J、J、R、R’、Q、Y、及びxの値は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第17群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は独立に:i)C〜Cアルキル基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環、4〜8員の複素環、5〜6員のヘテロアリール、及びフェニルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基;ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基;あるいはiii)5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基であって、これらは独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基、である。
及びRはそれぞれ独立に、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、独立に4〜8員の複素環基をそれぞれ形成し、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第19群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、R、R12、R13、R14、R15、J、J、J、J、R、R、R、R、及びR’の値は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第18群のうちいずれか1つで上述された通りである。
は−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CR1,2−Y−である。
は−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第20群は次の通りである:
〜Z、R、環T、X、R、R12、R13、R14、R15、J、J、J、J、R、R、R、R、Q、及びYの値は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第19群のうちいずれか1つで上述された通りである。
環Sは:
から選択される。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第21群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、R、J、J、J、J、R、R’、Q、及びYの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第20群のうちいずれか1つで上述した通りである。
12、R13、及びR14はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−O(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。
15は、−H又は所望により置換されたC〜Cアルキルである。
及びRはそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第22群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、R、J、J、J、J、R、R’、Q、及びYの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第21群のうちいずれか1つで上述した通りである。
12及びR13はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)である。
14及びR15はそれぞれ独立に、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
及びRはそれぞれ独立に、−H又はC〜Cアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第23群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、J、J、J、J、R、R’、Q、Y、R12、R13、R14、R15、R及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第22群のうちいずれか1つで上述した通りである。
は独立に、i)−H;ii)C〜C脂肪族基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、及び5〜6員のヘテロアリール基からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基、iv)4〜7員の複素環基、v)フェニル基、又はvi)5〜6員のヘテロアリール基であり、
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、
で表わされる、及び、Rで表わされるC〜C脂肪族基の置換基についての、前記炭素環基、フェニル基、複素環基、及びヘテロアリール基のそれぞれと、R及びR’で形成される前記複素環基は、独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第24群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、X、J、J、J、J、R、R’、Q、Y、R12、R13、R14、R15、R及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第23群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Tは:
であり、ここにおいて:
環Aは5〜10員の炭素環基で、所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で更に置換され、あるいは、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立にかつ所望により架橋炭素環基を形成し、これは所望によりかつ独立に更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
12、R13、及びR14はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて前記の各C〜Cアルキルは所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
各R15は独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルであり、かつ
xは0、1又は2である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第25群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、X、J、J、J、J、R、R’、Q、Y、R12、R13、R14、R15、R及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第24群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Tは:
式中、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立に、所望により置換された架橋炭素環基を形成する。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第26群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、X、J、J、J、J、R、R’、Q、Y、R14、R15、R及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第24群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Tは:
であり、式中、
環A1〜A5はそれぞれ独立に、5〜10員の架橋炭素環であり、これは所望により更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
14は、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて前記の各C〜Cアルキルは所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
各R15は独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルであり、かつ
21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、−OH、C〜Cアルコキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルであり、
qは0、1又は2であり、かつ
rは1又は2である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第27群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、R、R’、Q、Y、R12、R13、R及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群〜第26群のうちいずれか1つで上述した通りである。
14及び各R15はそれぞれ独立に、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第28群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、R、R’、R12、R13、R14、R15、R、R、R21、R22、R23、R24、及びR25の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第26群又は第27群で上述した通りである。
は独立に−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−である。
は独立に、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。R14及び各R15は独立に、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第29群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、R、R’、R12、R13、R14、R15、R、R、R21、R22、R23、R24、及びR25の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第26群又は第27群で上述した通りである。
は独立に−C(O)O−、−NRC(O)−、又は−C(O)NR−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第30群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、R、R’、R12、R13、R14、R15、R、R、R21、R22、R23、R24、及びR25の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第26群又は第27群で上述した通りである。
は独立に、−C(O)O−、−NHC(O)−、又は−C(O)NH−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第31群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、J、J、J、J、Q、Y、R12、R13、R14、R15、R、R、R21、R22、R23、R24、及びR25の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第26群〜第30群のうちいずれか1つで上述した通りである。
は独立に、−H又は所望により置換されたC〜C脂肪族基であり、かつ
R及びR’はそれぞれ独立に、−H又は−CHであり、又は
所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて所望により置換された4〜8員の複素環基を形成している。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第32群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、X、J、J、J、J、Q、Y、R、R’、R12、R13、R14、R15、R、R、R21、R22、R23、R24、及びR25の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第26群〜第31群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Tは:
であり
ここにおいて、環A1〜A5はそれぞれ独立にかつ所望により更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第33群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、Q、Y、R、R’、R12、R13、R、及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第26群〜第32群のうちいずれか1つで上述した通りである。
14及び各R15はそれぞれ独立に、−H又はC1〜6アルキルである。
21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立に、−H又はC1〜6アルキルである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第34群は次の通りである:
〜Z、R、環S、環T、X、J、J、J、J、Q、Y、R、R’、R12、R13、R、Rの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第26群〜第32群のうちいずれか1つで上述した通りである。
は、H又は所望により置換されたC1〜6アルキルである。
14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立に、−Hである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第35群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、Q、Y、R、R’、R12、R13、R、R、R21、R22、R23、R24、及びR25の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第26群〜第34群のうちいずれか1つで上述した通りである。
qは1である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第36群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、X、J、J、J、J、Q、Y、R、R’、R、及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第2群〜第25群のうちいずれか1つで上述した通りである。
環Tは:
であり、式中、
14及び各R15がそれぞれ独立に、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、かつ
環A8〜A11はそれぞれ独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第37群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、R、R’、R、R、R14、及びR15の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第36群で上述した通りである。
が独立に、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH2)1,2−Y−であり、かつ
は独立に、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第38群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、Q、Y、R、R’、R、及びRの値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第36群又は第37群で上述した通りである。
14及び各R15はそれぞれ独立に、−H又はC1〜6アルキルである。
各環A8〜A11は独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第39群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、R、R’、R、R、R14、及びR15の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第36群で上述した通りである。
は独立に、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第40群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、Q、Y、R、R’、R、R、R14、及びR15の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第36群〜第39群のうちいずれか1つで上述した通りである。
R及びR’はそれぞれ独立に、−H又は−CHである。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第41群は次の通りである:
〜Z、R、R、環S、環T、X、J、J、J、J、Q、Y、R、R’、R、R、R14、及びR15の値はそれぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の第36群〜第39群で上述した通りである。
R及びR’はそれぞれ独立に、−H又は−CHである。
は独立に、4〜7員の複素環基、フェニル基、又は5〜6員のヘテロアリール基であり、ここにおいて前記複素環基、フェニル基、及びヘテロアリール基は独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され、又は
所望によりRとR’は、それらが結合している窒素原子と合わせて4〜8員の複素環基を形成する。
構造式(I)の残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式の可変部分の値の第1群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第42群において、Xは−F、−Cl、−CH、又は−CFであり、残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の任意の群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第43群において、pは1又は2、kは1又は2であり、残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の任意の群において上述した通りである。
構造式(I)の可変部分の値の第44群において、Xは−F、又は−Clであり、残りの可変部分は、それぞれ独立に、構造式(I)の可変部分の値の任意の群において上述した通りである。
構造式(I)で表わされる化合物の具体的な例には、次のもの:
並びにこれらの製薬上許容される塩が挙げられる。
追加の具体的な例には:
並びにこれらの製薬上許容される塩が挙げられる。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、表1及び2に図示される化合物、又はこれらの製薬上許容される塩のうち、任意の1つから選択される。
本明細書で使用されるとき、本発明の化合物の参照、例えば、構造式(I)の化合物、又は請求項1の化合物には、それらの製薬上許容される塩が含まれる。
本明細書で記述される本発明の化合物は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって調製することができる。例えば、これらはPCT国際公開特許WO 2005/095400号、同WO 2007/084557号、同WO 2010/011768号、同WO 2010/011756号、同WO 2010/011772号、同WO 2009/073300号、及びPCT/US2010/038988号(2010年6月17日出願)に記述されている手順に従って調製することができる。例えば、表1及び2に示されている化合物、並びに上述されている具体的な化合物は、例えばPCT国際公開特許WO 2005/095400号、同WO 2007/084557号、同WO 2010/011768号、同WO 2010/011756号、同WP 2010/011772号、PCT国際公開特許WO 2009/073300号、及びPCT/US2010/038988号に示されている当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって、及び後述の実施例に記述されている代表的な合成方法によって、調製することができる。
本発明は、構造式(I)で表わされる化合物の調製方法を提供する。一実施形態において、本発明の化合物は、一般スキーム1〜4に示されている通りに調製することができる。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。
具体的な一実施形態において、一般的スキーム1に示されているように、この方法は、好適な条件下で化合物(A)を化合物(B)と反応させて構造式(XX)の化合物を形成する工程を含み、ここにおいてLはハロゲン(F、Cl、Br、又はI)であり、Gはトシル又はトリチルであり、化合物(A)、(B)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれ独立に、本明細書に記述されている通りである。典型的に、Gはトシルである。典型的なLの例は、F、Cl又はBrである。より典型的なLの例は、Cl又はBrである。本方法は更に、好適な条件下でG基を脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。例えば、ジオキサボロラン(dioxaboraolan)とクロロピリミジンのカップリングに関するPCT国際公開特許WO 2005/095400号、及び同WO 2007/084557号に記述された任意の好適な条件を、化合物(A)と(B)の間の反応に採用することができる。具体的には、化合物(A)と(B)との反応は、Pd(PPh又はPd(dba)(dbaはジベンジリデンアセトン)の存在下で実施することができる。例えば、脱トシル化工程は、例えばLiOH又はNaOHの存在下の塩基性条件下、あるいは例えばHClの存在下(70℃アセトニトリル中など)において実施することができる。例えば、脱トリチル化工程は、例えばEtSiH(Etはエチル)の存在下などの酸性条件(例えばトリフルオロ酢酸(TFA))において実施することができる。具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
所望により、この方法は更に、化合物(E)を化合物(D)と反応させることにより化合物(A)を調製する工程を含み、ここにおいて各L及びLは独立にハロゲン(F、Cl、Br、又はI)であり、Gはトシル又はトリチルであり、化合物(A)、(B)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれ独立に、本明細書に記述されている通りである。L及びLの典型的な例は、それぞれ独立にF、Cl又はBrである。L及びLのより典型的な例は、それぞれ独立にCl又はBrである。当該技術分野において既知の任意の好適な条件をこの工程に採用することができ、化合物(E)及び(D)は当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって調製することができる。具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
別の具体的な一実施形態において、一般的スキーム2に示されているように、この方法は、好適な条件下で化合物(G)を化合物(D)と反応させて構造式(XX)の化合物を形成する工程を含み、ここにおいてLはハロゲン(F、Cl、Br、又はI)であり、Gはトシル又はトリチルであり、化合物(G)、(D)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれ独立に、本明細書に記述されている通りである。典型的に、Gはトシルである。典型的に、LはF、Cl又はBrである。より典型的に、LはCl又はBrである。本方法は更に、好適な条件下でG基を脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。例えば、当該技術分野において既知の任意の好適なアミノ化を本発明の化合物(G)と(D)の反応に採用することができ、またTs基の脱保護に関する任意の好適な条件を、本発明の脱保護工程に採用することができる。例えば、アミノ化を、NEt又はN(Pr)Etなどの塩基の存在下で実施することができる。例えば、脱トシル化工程は、例えばLiOH又はNaOHの存在下の塩基性条件、あるいは例えばHClの存在下(70℃アセトニトリル中など)の酸性条件において実施することができる。例えば、脱トリチル化工程は、例えばEtSiH(Etはエチル)の存在下などの酸性条件(例えばトリフルオロ酢酸(TFA))において実施することができる。追加の具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
所望により、この方法は更に、化合物(F)を化合物(B)と反応させることにより化合物(G)を調製する工程を含み、ここにおいて各L及びLは独立にハロゲン(F、Cl、Br、又はI)であり、Gはトシル又はトリチルであり、化合物(A)、(B)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれ独立に、本明細書に記述されている通りである。L及びLの典型的な例は、それぞれ独立にF、Cl又はBrである。L及びLのより典型的な例は、それぞれ独立にCl又はBrである。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、この工程に採用することができる。例えば、ジオキサボロラン(dioxaboralan)とクロロピリミジンのカップリングに関するPCT国際公開特許WO 2005/095400号、及び同WO 2007/084557号に記述された任意の好適な条件を、化合物(F)と(B)の間の反応に採用することができる。具体的には、化合物(F)と(B)との反応は、Pd(PPh又はPd(dba)(dbaはジベンジリデンアセトン)の存在下で実施することができる。具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
更に別の具体的な一実施形態において、一般的スキーム3に示されているように、この方法は、好適な条件下で化合物(K)を化合物(D)と反応させて構造式(XX)の化合物を形成する工程を含み、ここにおいてGはトシル又はトリチルであり、化合物(K)、(D)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれ独立に、本明細書に記述されている通りである。典型的にGはトシルである。本方法は更に、好適な条件下でG基を脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。例えば、アミンとスルフィニル基のカップリングに関するPCT国際公開特許WO 2005/095400号及び同WO 2007/084557号に記述されている、当該技術分野において既知の任意の好適な反応を、化合物(K)と化合物(D)との反応に採用することができる。例えば、化合物(D)と(K)は、例えばNEt又はN(Pr)(Et)などの塩基の存在下で反応させることができる。例えば、脱トシル化工程は、例えばLiOH又はNaOHの存在下の塩基性条件(70℃アセトニトリル中など)において実施することができる。例えば、脱トリチル化工程は、例えばEtSiH(Etはエチル)の存在下などの酸性条件(例えばトリフルオロ酢酸(TFA))において実施することができる。追加の具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
所望により、この方法は更に、例えばメタクロロ過安息香酸での処理により、化合物(J)を酸化させることによって(K)を調製する工程を含む。
所望により、この方法は更に、化合物(H)を化合物(B)と反応させることによって化合物(J)を調製する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、この工程に採用することができる。例えば、ジオキサボロラン(dioxaboraolan)とクロロピリミジンのカップリングに関するPCT国際公開特許WO 2005/095400号、及び同WO 2007/084557号に記述された任意の好適な条件を、化合物(H)と(B)の間の反応に採用することができる。具体的には、化合物(H)と(B)との反応は、Pd(PPh又はPd(dba)(dbaはジベンジリデンアセトン)の存在下で実施することができる。具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
更に別の具体的な一実施形態において、一般的スキーム4に示されているように、この方法は、好適な条件下で化合物(L)を化合物(D)と反応させて構造式(XX)の化合物を形成する工程を含み、ここにおいてLはハロゲン(F、Cl、Br、又はI)であり、Gはトシル又はトリチルであり、化合物(L)、(D)及び構造式(XX)の残る可変部分はそれぞれ独立に、本明細書に記述されている通りである。典型的に、Gはトシルである。典型的なLの例は、F、Cl又はBrである。より典型的なLの例は、Cl又はBrである。本方法は更に、好適な条件下でG基を脱保護し、構造式(I)の化合物を形成する工程を含む。当該技術分野において既知の任意の好適な条件を、本発明において、このスキームに示されている各工程について採用することができる。例えば、アミンとスルホニル基のカップリングに関するPCT国際公開特許WO 2005/095400号及び同WO 2007/084557号に記述されている、当該技術分野において既知の任意の好適な反応を、化合物(L)と化合物(D)との反応に採用することができる。例えば、化合物(D)と(L)は、例えばNEt又はN(Pr)(Et)などの塩基の存在下で反応させることができる。例えば、脱トシル化工程は、例えばLiOH又はNaOHの存在下の塩基性条件下、あるいは例えばHClの存在下などの酸性条件(70℃アセトニトリル中など)において実施することができる。例えば、脱トリチル化工程は、例えばEtSiH(Etはエチル)の存在下などの酸性条件(例えばトリフルオロ酢酸(TFA))において実施することができる。追加の具体的な代表的条件は、下記の実施例に記述される。
所望により、この方法は更に、例えばメタクロロ過安息香酸での処理により、化合物(J)を酸化させることによって(L)を調製する工程を含む。
所望により、この方法は更に、化合物(H)を化合物(B)と反応させることによって化合物(J)を調製する工程を含む。一般的スキーム3についての反応条件は上述の通りである。
化合物(A)〜(L)は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって調製することができる。これらの化合物の具体的な代表的合成方法は、下記の実施例に記述される。一実施形態において、化合物(A)、(G)、(J)、(K)及び(L)は、一般的スキーム1〜4に記述されているように調製することができる。
いくつかの実施形態において、本発明は、構造式(XX)で表わされる化合物を目的とし、ここにおいて構造式(XX)の可変部分はそれぞれ独立に本明細書に記述されている通りであり、かつGはトリチル又はトシルである。典型的に、Gはトシルである。構造式(XX)で表わされる化合物は、上述のように調製することができる。一実施形態において、本発明の化合物は、一般スキーム1〜4に示されている通りに調製することができる。
いくつかの実施形態において、本発明は、構造式(XX)で表わされる化合物を目的とし、ここにおいて構造式(XX)の可変部分はそれぞれ独立に本明細書に記述されている通りであり、かつGはトシル又はトリチルである。構造式(XX)の化合物の具体的な例には次のもの:
並びにこれらの製薬上許容される塩が挙げられ、式中、Tsはトシルである。別の例にとしては:
並びにこれらの製薬上許容される塩が挙げられ、式中、Tsはトシルである。
定義及び一般的用語
本発明の目的のため、化学元素は、CAS版「Handbook of Chemistry and Physics」第75版の元素周期表に従って識別される。加えて、有機化学の一般的原理は「Organic Chemistry」(Thomas Sorrell、University Science Books、Sausolito:1999)及び「March’s Advanced Organic Chemistry」第5版(Smith、M.B.及びMarch、J.編、John Wiley & Sons、New York:2001)に記述されており、これらの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で記述されるとき、本発明の化合物は、一般的に下記で示されるように、あるいは本発明の特定の分類、小分類、及び種によって例示されるように、所望により1つ以上の置換基で置換され得る。「所望により置換された」という表現は、「置換された又は置換されていない」という表現と互換可能に使用されることが理解されよう。一般に、用語「置換された」は、先行する用語「所望により」の有無を問わず、特定されている置換基のラジカルで、所与の構造中の1つ以上の水素ラジカルを置き換えることを指す。別途記載のない限り、所望により置換された基は、その基の各置換可能な位置に置換基を有し得る。所与の構造における複数の位置が、特定されている群から選択された複数の置換基で置換可能な場合、その置換基は各位置で同じであっても異なっていてもよい。用語「所望により置換された」がリストに先行している場合、この用語は、そのリスト中の後続の置換可能な群すべてを指す。置換基ラジカル又は構造が、「所望により置換された」として識別も定義もされていない場合、その置換基ラジカル又は構造は置換されていない。例えば、Xが所望により置換されたC〜Cアルキル又はフェニルである場合、Xは所望により置換されたC〜Cアルキルであるか、又は所望により置換されたフェニルである。同様に、用語「所望により置換された」がリストの後にある場合、この用語は、別途記載のない限り、先行するリストの置換基のすべてを指す。例えば、XがC〜Cアルキル又はフェニルであり、ここにおいてXが所望により独立にJで置換されている場合、C〜Cアルキルとフェニルの両方が所望によりJで置換され得る。
表現「最大(up to)」は、本明細書で使用されるとき、ゼロか、又はこの表現に続く数字以下の任意の整数を指す。例えば「最大3」は、0、1、2、及び3のいずれかである。本明細書で記述されるとき、指定された原子の数の範囲は、その中の任意の整数を含む。例えば、1〜4個の原子を有する基は、1、2、3、又は4個の原子を有し得る。
本発明に構想される置換基及び置換基の組み合わせの選択は、安定な、又は化学的に実現可能な化合物の形態をもたらすものである。用語「安定な」は、本明細書で使用されるとき、その製造、検出、及び、具体的にはその回収、精製、並びに本明細書で開示される1つ以上の目的のための使用を可能にするような条件に置かれたときに、実質的に変化しないような化合物を指す。いくつかの実施形態において、安定な化合物又は化学的に実現可能な化合物とは、少なくとも1週間、水分又はその他の化学的に反応性の条件がない状態で40℃以下の温度に保持された時に、実質的に変化しないものである。安定な構造をもたらす置換基の選択及び組み合わせのみが想到される。そのような選択及び組み合わせは通常の当業者には明らかであり、多大な実験なしに決定することができる。
用語「脂肪族」及び「脂肪族基」は、本明細書で使用されるとき、直鎖状(すなわち分枝していない)又は分枝状の炭化水素鎖で、完全に飽和しているか、あるいは1つ以上の不飽和単位を含むが、非芳香族であるものを意味する。別途記載のない限り、脂肪族基は1〜20個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、脂肪族基は1〜10個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は1〜8個の脂肪族炭素原子を含む。更に他の実施形態において、脂肪族基は1〜6個の脂肪族炭素原子を含み、更に他の実施形態において、脂肪族基は1〜4個の脂肪族炭素原子を含む。脂肪族基は直鎖状又は分枝状の、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基であり得る。具体的な例としては、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、sec−ブチル、ビニル、n−ブテニル、エチニル、及びtert−ブチル並びにアセチレンが挙げられるがこれらに限定されない。
用語「アルキル」は、本明細書で使用されるとき、飽和した直鎖状又は分枝状鎖の炭化水素を意味する。用語「アルケニル」は、本明細書で使用されるとき、1つ以上の二重結合を含む、直鎖状又は分枝状鎖の炭化水素を意味する。用語「アルキニル」は、本明細書で使用されるとき、1つ以上の三重結合を含む、直鎖状又は分枝状鎖の炭化水素を意味する。「アルキル」、「アルケニル」又は「アルキニル」はそれぞれ、本明細書で使用されるとき、後述のように所望により置換され得る。いくつかの実施形態において、「アルキル」はC〜Cアルキル又はC〜Cアルキルである。いくつかの実施形態において、「アルケニル」はC〜Cアルケニル又はC〜Cアルケニルである。いくつかの実施形態において、「アルキニル」はC〜Cアルキニル又はC〜Cアルキニルである。
用語「脂環式」(又は「炭素環」又は「炭素環の」又は「炭素環式」)は、3〜14個の環炭素原子を有する、飽和し得るか又は1つ以上の不飽和単位を含む、環系を有し、非芳香族炭素であるものを指す。いくつかの実施形態において、この炭素原子の数は3〜10個である。別のいくつかの実施形態において、この炭素原子の数は4〜7個である。更に別のいくつかの実施形態において、この炭素原子の数は5又は6個である。この用語には、単環、二環、多環、縮合環、スピロ環、又は架橋炭素環系が含まれる。この用語にはまた、炭素環が「縮合」して1つ以上の非芳香族炭素環又は複素環、あるいは1つ以上の芳香環あるいはこれらの組み合わせとなり得るような多環系が含まれ、ここにおいてラジカル又は結合点は炭素環上にある。「縮合」した二環系は、2つの隣接する環原子を共有する2つの環を含む。架橋二環基は、3つ又は4つの隣接する環原子を共有する2つの環を含む。スピロ二環系は、1つの環原子を共有する。脂環基の例としては、シクロアルキル基及びシクロアルケニル基が挙げられるがこれらに限定されない。具体的な例としては、シクロヘキシル、シクロプロペニル、及びシクロブチルが挙げられるがこれらに限定されない。
用語「複素環」(又は「複素環の」又は「複素環式」)は、本明細書で使用されるとき、1つ以上の環炭素がN、S、又はOなどのヘテロ原子で置換され、かつ系内の各環が3〜7員である、3〜14個の環元素を有し、飽和し得るか又は1つ以上の不飽和単位を含む、非芳香環系を指す。いくつかの実施形態において、非芳香環複素環は、環内にN、S及びOから選択される最高3個までのヘテロ原子を含む。他のいくつかの実施形態において、非芳香環複素環は、環系内にN、S及びOから選択される最高2個までのヘテロ原子を含む。更に他のいくつかの実施形態において、非芳香環複素環は、環系内にN及びOから選択される最高2個までのヘテロ原子を含む。この用語には、単環、二環、多環、縮合環、スピロ環、又は架橋複素環系が含まれる。この用語にはまた、複素環が縮合して1つ以上の非芳香族炭素環又は複素環、あるいは1つ以上の芳香環あるいはこれらの組み合わせとなり得るような多環系が含まれ、ここにおいてラジカル又は結合点は複素環上にある。複素環の例としては、ピペリジニル(piperidinyl)、ピペリジニル(piperizinyl)、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、アゼパニル、ジアゼパニル、トリアゼパニル、アゾカニル、ジアゾカニル、トリアゾカニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサゾカニル、オキサゼパニル、チアゼパニル、チアゾカニル、ベンズイミダゾロニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオフェニル、モルフォリノ(例えば3−モルフォリノ、4−モルフォリノ、2−チオモルフォリノ、3−チオモルフォリノ、4−チオモルフォリノを含む)、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル(piperidinyl)、2−ピペリジニル(piperidinyl)、3−ピペリジニル(piperidinyl)、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル(piperidinyl)、2−ピペリジニル(piperidinyl)、3−ピペリジニル(piperidinyl)、4−ピペリジニル(piperidinyl)、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラニル、ベンゾジチアニル、3−(1−アルキル)−ベンズイミダゾル−2−オニル、及び1,3−ジヒドロ−イミダゾル−2−オニルが挙げられるがこれらに限定されない。
単独で使用されるか、あるいは「アラルキル」、「アラルコキシ」、「アリールオキシアルキル」、又は「ヘテロアリール」における大きな部分の一部として使用される用語「アリール」(又は「アリール環」又は「アリール基」)は、炭素芳香環系を指す。用語「アリール」は、用語「アリール環」又は「アリール基」と互換可能に使用され得る。
「炭素芳香環」基は炭素環原子のみを有し(典型的に6〜14個)、フェニルなどのような単環芳香環と、2つ以上の炭素芳香環が互いに縮合した縮合多環芳香環系とを含む。例としては、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントラシル及び2−アントラシルが挙げられる。また、本明細書で使用されるとき、用語「炭素芳香環」又は「炭素芳香族」の範囲内には、芳香環が「縮合」して1つ以上の非芳香環(炭素環又は複素環)を形成したもの、例えばインダニル、フタルイミジル、ナフタルイミジル、フェナントリジニル、又はテトラヒドロナフチルが挙げられ、ここにおいてラジカル又は結合点は複素環上にある。
単独で使用されるか、あるいは「ヘテロアラルキル」又は「ヘテロアリールアルコキシ」における大きな部分の一部として使用される用語「ヘテロアリール」、「複素芳香族」、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、「芳香複素環」又は「複素芳香族基」は、単環複素芳香環と、単環芳香環が1つ以上の他の芳香環に縮合した多環複素芳香環系(polycyclic aromatic rings)とを含む、5〜14員の複素芳香環基を指す。ヘテロアリール基は、1つ以上の環ヘテロ原子を有する。また、本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロアリール」の範囲内には、芳香環が「縮合」して1つ以上の非芳香環(炭素環又は複素環)を形成したものが挙げられ、ここにおいてラジカル又は結合点は複素環上にある。本明細書で使用されるとき、二環式6、5員複素芳香環は例えば、6員の複素芳香環が第2の5員環に縮合したものが挙げられ、ここにおいてラジカル又は結合点は6員環上にある。ヘテロアリール基の例には、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、又はチアジアゾリルが挙げられ、これには例えば、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサジアゾリル、5−オキサジアゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、3−ピリダジニル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−トリアゾリル、5−トリアゾリル、テトラゾリル、2−チエニル、3−チエニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリル、アクリジニル、ベンズイソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル(例えば2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、及びイソキノリニル(例えば1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、又は4−イソキノリニル)が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「シクロ」、「環状」、「環状基」、又は「環状部分」には、単環、二環、及び三環系が含まれ、これには脂環式、複素脂環式、炭素環式のアリール又はヘテロアリールが含まれ、これらはそれぞれ前述で定義されている。
本明細書で使用されるとき、「二環式系」には、2つの環を形成する8〜12員(例えば9員、10員、又は11員)構造が含まれ、ここにおいてこの2つの環は少なくとも1つの原子を共有する(例えば2つの原子を共有する)。二環系には、二環脂環式(例えばビシクロアルキル又はビシクロアルケニル)、二環複素環式、二環炭素環アリール、及び二環ヘテロアリールが含まれる。
本明細書で使用されるとき、「架橋二環系」は、二環複素脂環式系又は二環脂環式系で、これらの環が架橋されているものを指す。架橋二環系の例としては、アダマンタニル、ノルボルナニル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.2.3]ノニル、2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、及び2,6−ジオキサ−トリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが挙げられるがこれらに限定されない。架橋二環系は所望により1つ以上の置換基、例えばアルキル(カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、及びハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)を含む)、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、炭素環式アリール、複素環式アリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、(炭素環式アリール)オキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、(炭素環式アリール)カルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、又はカルバモイルで置換され得る。
本明細書で使用されるとき、「架橋」とは、分子の2つの異なる部分を接続する結合、又は原子、又は複数の原子の非分枝鎖を指す。架橋を介して接続されている2つの原子(通常は2つの三級炭素原子であるが必ずしも限定されない)は、「橋頭」と呼ばれる。
本明細書で使用されるとき、用語「スピロ」は、2つの環の間の唯一の共有原子として1つの原子(通常は四級炭素)を有する環系を指す。
用語「環原子」は、芳香族基、シクロアルキル基、又は非芳香族複素環の環内にあるC、N、O又はSなどの原子である。
芳香族基内の「置換可能な環原子」は、水素原子に結合している環炭素原子又は環窒素原子である。この水素は所望により、好適な置換基で置換され得る。よって、用語「置換可能な環原子」には、2つの環が縮合しているときに共有されている環窒素原子又は環炭素原子は含まない。加えて、「置換可能な環原子」には、その構造がすでに水素以外の部分に結合していることを示す場合の環炭素原子又は環窒素原子も含まない。
用語「ヘテロ原子」は、1つ以上の酸素、硫黄、窒素、リン又はケイ素を意味する(任意の酸化形態の窒素、硫黄、リン又はケイ素;四級形態の任意の塩基性窒素;又は複素環の置換可能な窒素を含み、例えばN(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリル中)、NH(ピロリジニル中)又はNR(N−置換ピロリジニル中)が挙げられる)。
本明細書で使用されるとき、所望により置換されたアラルキルは、アルキル上とアリール上の両方で置換され得る。別途記載のない限り、本明細書で使用されるとき、所望により置換されたアラルキルは、所望によりアリール部分上で置換される。
いくつかの実施形態において、脂肪族基又はヘテロ脂肪族基、又は非芳香族複素環は、1つ以上の置換基を含み得る。脂肪族基又はヘテロ脂肪族基、又は複素環の飽和炭素上の好適な置換基は、上記にリストされたものから選択される。他の好適な置換基には、炭素環アリール又はヘテロアリール基の不飽和炭素に好適なものとしてリストされたものが挙げられ、加えて:=O、=S、=NNHR、=NN(R、=NNHC(O)R、=NNHCO(アルキル)、=NNHSO(アルキル)、又は=NRが挙げられ、式中、Rは独立に、水素又は所望により置換されたC1〜6脂肪族から選択される。Rの脂肪族基上の所望による置換基は、NH、NH(C1〜4脂肪族)、N(C1〜4脂肪族)、ハロゲン、C1〜4脂肪族、OH、O(C1〜4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1〜4脂肪族)、O(ハロC1〜4脂肪族)、又はハロ(C1〜4脂肪族)から選択され、式中、Rの上記C1〜4脂肪族は置換されていない。
いくつかの実施形態において、複素環の窒素上の所望による置換基には、上記に使用されているものが挙げられる。その他の好適な置換基には、−R、−N(R、−C(O)R、−CO、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−SO、−SON(R、−C(=S)N(R、−C(=NH)−N(R、又は−NRSOが挙げられ、式中、Rは水素、所望により置換されたC1〜6脂肪族、所望により置換されたフェニル、所望により置換された−O(Ph)、所望により置換された−CH(Ph)、所望により置換された−(CH1〜2(Ph)、所望により置換された−CH=CH(Ph);あるいは、酸素、窒素、又は硫黄から独立に選択された1〜4個のヘテロ原子を有する無置換の5〜6員のヘテロアリール又は複素環で、あるいは2つの異なるRの存在で、同じ置換基上又は異なる置換基上にあり、各R基が結合している原子と合わせて、5〜8員のヘテロシクリル、炭素環アリール、又はヘテロアリール環、又は3〜8員のシクロアルキル環を形成し、ここにおいて該ヘテロアリール又はヘテロシクリル環は、窒素、酸素又は硫黄から独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を有する。Rの脂肪族基又はフェニル環上の所望による置換基は、NH、NH(C1〜4脂肪族)、N(C1〜4脂肪族)、ハロゲン、C1〜4脂肪族、OH、O(C1〜4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1〜4脂肪族)、O(ハロC1〜4脂肪族)、又はハロ(C1〜4脂肪族)から選択され、式中、Rの上記C1〜4脂肪族は置換されていない。
いくつかの実施形態において、アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキル、及び同様物を含む)又はヘテロアリール(ヘテロアラルキル及びヘテロアリールアルコキシ、及び同様物を含む)基は、1つ以上の置換基を含み得る。炭素環アリール基又はヘテロアリール基の不飽和炭素原子上の好適な置換基は、上記にリストされたものから選択される。他の好適な置換基には、ハロゲン、−R、−OR、−SR、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、フェニル(Ph)(所望によりRで置換されたもの)、−O(Ph)(所望によりRで置換されたもの)、−(CH1〜2(Ph)(所望によりRで置換されたもの)、−CH=CH(Ph)(所望によりRで置換されたもの)、−NO、−CN、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(S)R、−NRC(O)N(R、−NRC(S)N(R、−NRCO、−NR°NRC(O)R、−NRNRC(O)N(R、−NRNRCO、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−CO、−C(O)R、−C(S)R、−C(O)N(R、−C(S)N(R、−OC(O)N(R、−OC(O)R、−C(O)N(OR)R、−C(NOR)R、−S(O)、−S(O)、−SON(R、−S(O)R、−NRSON(R、−NRSOR°、−N(OR)R、−C(=NH)−N(R、又は−(CH0〜2NHC(O)Rが挙げられ、式中、Rの独立なそれぞれの存在は、水素、所望により置換されたC1〜6脂肪族、無置換5〜6員ヘテロアリール又は複素環、フェニル、−O(Ph)、又は−CH(Ph)から選択され、若しくは2つの独立したRの存在で、同じ置換基上又は異なる置換基上にあり、各R°基が結合している原子と合わせて、5〜8員のヘテロシクリル、炭素環アリール、又はヘテロアリール環、又は3〜8員のシクロアルキル環を形成し、ここにおいて該ヘテロアリール又はヘテロシクリル環は、窒素、酸素又は硫黄から独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を有する。Rの脂肪族基上の所望による置換基は、NH、NH(C1〜4脂肪族)、N(C1〜4脂肪族)、ハロゲン、C1〜4脂肪族、OH、O(C1〜4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1〜4脂肪族)、O(ハロC1〜4脂肪族)、又はハロC1〜4脂肪族、CHO、N(CO)(C1〜4脂肪族)、C(O)N(C1〜4脂肪族)から選択され、式中、Rの上記C1〜4脂肪族基は置換されていない。
環窒素上が置換され、分子の残り部分に環炭素原子で結合している複素環を含む非芳香族窒素は、N置換されていると呼ばれる。例えば、Nアルキルピペリジニル(piperidinyl)基は、ピペリジニル(piperidinyl)環の2つ、3つ、又は4つの位置で分子の残り部分に結合し、環窒素位置がアルキル基で置換されている。環窒素上で置換され、分子の残り部分に第2の環窒素原子位置で結合しているピラジニルなどの複素環を含む非芳香族窒素は、N’置換−N−複素環と呼ばれる。例えばN’アシル−N−ピラジニル基は、1つの環窒素原子位置で分子の残り部分に結合し、第2の環窒素原子がアシル基で置換されている。
用語「不飽和」は、本明細書で使用されるとき、ある部分が1つ以上の不飽和単位を有することを意味する。
上記で詳しく述べたように、いくつかの実施形態において、2つの独立したR(又はR、又は本明細書で定義される他の同様の可変部分)の存在は、各可変部分が結合している原子と合わせて、5〜8員のヘテロシクリル、5〜8員のヘテロシクリル、炭素環アリール、又はヘテロアリール環、又は3〜8員のシクロアルキル環を形成する。2つの独立したR(又はR、又は本明細書で定義される他の同様の可変部分)の存在が、各可変部分が結合している原子と合わせて形成する場合の代表的な環には、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:a)2つの独立したR(又はR、又は本明細書で定義される他の同様の可変部分)の存在が、同じ原子に結合し、その原子と合わせて、環(例えばN(R)を形成し、ここにおいてRの両方の存在が、窒素原子と合わせて、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、又はモルフォリン−4−イル基を形成する;並びにb)2つの独立したR(又はR又は本明細書で定義される他の同様の可変部分)の存在が、異なる原子に結合し、それらの原子と合わせて、環を形成し、例えば、フェニル基が2つのOR
の存在で置換されているとき、これらの2つのRの存在が、酸素原子と合わせて、縮合6員酸素含有環:
を形成する。2つの独立したR(又はR、又は本明細書で定義される他の同様の可変部分)の存在が、各可変部分の結合している原子と合わせられて、他の様々な種類の環を形成すること、並びに、上述の例は制限的であることを意図されたものではないことが、理解されよう。
用語「ヒドロキシル」又は「ヒドロキシ」又は「アルコール部分」は、−OHを指す。
本明細書で使用されるとき、「アルコキシカルボニル」は、用語「カルボキシ」に包含され、単独で使用されるか又は他の基と関連して使用されて、例えば(アルキル−O)−C(O)−などの基を指す。
本明細書で使用されるとき、「カルボニル」は−C(O)−を指す。
本明細書で使用されるとき、「オキソ」は=Oを指す。
本明細書で使用されるとき、用語「アルコキシ」又は「アルキルチオ」は、前述で定義されたアルキル基が、酸素原子(「アルコキシ」、例えば−O−アルキル)又は硫黄原子(「アルキルチオ」、例えば−S−アルキル)を介して分子に結合しているものを指す。
本明細書で使用されるとき、用語「ハロゲン」、「ハロ」又は「ハル(hal)」は、F、Cl、Br、又はIを意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「シアノ」又は「ニトリル」は、−CN又は−C≡Nを指す。
用語「アルコキシアルキル」、「アルコキシアルケニル」、「アルコキシ脂肪族」、及び「アルコキシアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、アルケニル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のアルコキシ基で置換されたものを意味する。
用語「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロ脂肪族」、及び「ハロアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、アルケニル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のハロゲン原子で置換されたものを意味する。この用語には、例えば−CF及び−CFCFなどのペルフルオロ化アルキル基が含まれる。
用語「シアノアルキル」、「シアノアルケニル」、「シアノ脂肪族」、及び「シアノアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、アルケニル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のシアノ基で置換されたものを意味する。いくつかの実施形態において、シアノアルキルは(NC)−アルキル−である。
用語「アミノアルキル」、「アミノアルケニル」、「アミノ脂肪族」、及び「アミノアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、アルケニル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のアミノ基で置換されたものを意味し、ここにおいてアミノ基は上記で定義された通りである。いくつかの実施形態において、アミノ脂肪族は、C1〜C6脂肪族基が1つ以上の−NH基で置換されたものである。いくつかの実施形態において、アミノアルキルは、構造(R)N−アルキル−を指し、式中、R及びRは独立に、上記で定義された通りである。いくつかの特定の実施形態において、アミノアルキルは、1つ以上の−NH基で置換されたC1〜C6アルキルである。いくつかの特定の実施形態において、アミノアルケニルは、1つ以上の−NH基で置換されたC1〜C6アルケニルである。いくつかの実施形態において、アミノアルコキシは、アルキル基が1つ以上の−NH基で置換された−O(C1〜C6アルキル)である。
用語「ヒドロキシアルキル」、「ヒドロキシ脂肪族」、及び「ヒドロキシアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上の−OH基で置換されたものを意味する。
用語「アルコキシアルキル」、「アルコキシ脂肪族」、及び「アルコキシアルコキシ」は、可能である場合に、アルキル、脂肪族又はアルコキシが、1つ以上のアルコキシ基で置換されたものを意味する。例えば、「アルコキシアルキル」は、例えば(アルキル−O)−アルキル−などのアルキル基を指し、ここにおいてアルキルは上述で定義された通りである。
用語「カルボキシアルキル」は、1つ以上のカルボキシ基で置換されたアルキルを意味し、ここにおいてアルキルとカルボキシは上述で定義された通りである。
用語「保護基」(「protecting group」及び「protective group」)は、本明細書で使用されるとき、複数の反応部位を備える化合物において、1つ以上の望む官能基を一時的にブロックするために使用される薬剤を指す。特定の実施形態において、保護基は、次の特性のうち1つ以上、又は具体的にはすべてを有する:a)ある官能基に良好な収率で選択的に付加して、保護された基質を生じ、これが、b)1つ以上の他の反応部位で起こる反応に対して安定であり、かつ、c)良好な収率で試薬によって選択的に除去可能であり、この試薬が、再生され脱保護された官能基を攻撃しない。当業者には理解され得るように、いくつかの場合では、この試薬は化合物の他の反応基を攻撃しない。また別の場合では、この試薬は化合物内の他の反応基とも反応し得る。保護基の例は、Greene、T.W.、Wuts、P.G.「Protective Groups in Organic Synthesis」、第三版、John Wiley & Sons、New York:1999(及び同書の他の版)に詳述されており、この全内容が参照により本明細書に組み込まれる。用語「窒素保護基」は、本明細書で使用されるとき、多官能基化合物において1つ以上の望む窒素反応部位を一時的にブロックするために使用される薬剤を指す。好ましい窒素保護基も、上述の保護基について例示されている特徴を有し、特定の代表的な窒素保護基は、Greene、T.W.、Wuts、P.G.「Protective Groups in Organic Synthesis」、第三版、John Wiley & Sons、New York:1999の第7章に詳述されており、この全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用されるとき、用語「置換可能な部分」又は「脱離基」は、本明細書で定義される脂肪族基又は芳香族基に伴う基を指し、求核剤による求核攻撃によって置換され得る対象となる。
別途記載のない限り、本明細書で示される構造は、その構造のすべての異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、シス−トランス、配座異性体、及び回転異性体)も含むことが意図される。例えば、異性体のうち1つだけが特定的に描かれている場合を除き、各不斉中心に対する立体配置R及びS、二重結合異性体(Z)及び(E)、並びに配座異性体(Z)及び(E)が本発明に含まれる。当業者には理解され得るように、置換基は任意の置換可能な結合を中心として自由に回転し得る。例えば、
として描かれる置換基は、
をも表わす。
よって、本化合物の単一の立体化学異性体、並びにエナンチオマー、ジアステレオマー、シス/トランス、配座異性体、及び回転異性体の混合物が、本発明の範囲内となる。
別途記載のない限り、本発明の化合物のすべての互換体が、本発明の範囲内となる。
更に、別途記載のない限り、本明細書で記述される構造は、1つ以上の同位体濃縮された原子の存在のみが異なる化合物も含むことが意図される。例えば、水素が重水素又は三重水素で置換されていること、あるいは炭素が13C又は14C濃縮された炭素で置換されていること以外は、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内となる。そのような化合物は、例えば分析用ツール又は生物学的アッセイのプローブとして有用である。そのような化合物、特に重水素の類似体は、治療の面でも有用であり得る。
用語「結合」及び「なし(absent)」は、基がないことを示すために互換可能に使用される。
本発明の化合物は、本明細書において、化学構造及び/又は化学名によって定義される。化合物が化学構造と化学名の両方によって言及されていて、その化学構造と化学名に矛盾がある場合は、化学構造がその化合物の識別を決定する。
製薬上許容される塩、溶媒和物、クラスレート(Chlatrates)、プロドラッグ、及びその他の誘導体
本明細書に記述される化合物は、遊離形態で存在することができ、あるいは適切な場合には塩として存在し得る。製薬上許容されるこれらの塩は、医療用途のため後述する化合物投与において有用であるため、特に関心が寄せられる。製薬上許容されない塩は、分離及び精製目的のために製造プロセスにおいて有用であり、場合によっては、本発明の化合物又はその中間体の立体異性体を分離するのに有用である。
本明細書で使用されるとき、「製薬上許容される塩」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の副作用(例えば毒性、刺激、アレルギー反応及び同様のこと)なしに、ヒト及び下等動物の組織に接触させて使用するのに好適であり、かつ妥当なベネフィット/リスク比に釣り合っている化合物の塩を指す。
製薬上許容される塩は、当該技術分野において既知である。例えば、S.M.Berge et al.は、J.Pharmaceutical Sciences、1977、66、1〜19において製薬上許容される塩を詳細に記述しており、これは参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で記述される化合物の製薬上許容される塩には、好適な無機及び有機の酸及び塩基から誘導されたものが含まれる。これらの塩は、化合物の最終的分離及び精製中にその場で調製され得る。
本明細書で記述される化合物が塩基性基又は十分に塩基性の生物学的等価置換基を含む場合、酸付加塩は、1)遊離塩基形態での精製化合物を好適な有機又は無機酸と反応させ、2)それにより生じる塩を分離することによって調製することができる。医療の場では、酸付加塩はより使用に便利な形態であり、塩形態の使用は、遊離塩基形態の使用に匹敵する。
製薬上許容される塩の例として、非毒性の酸付加塩は、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、及び過塩素酸)あるいは有機酸(例えば酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、又はマロン酸)とアミノ基で形成される塩、あるいは例えばイオン交換などの当該技術分野において使用されるその他の方法を用いて生成される。その他の製薬上許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンフォレート(camphorate)、カンフォスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩、及び同様物が挙げられる。
本明細書で記述される化合物がカルボキシ基又は十分に酸性の生物学的等価置換基を含む場合、塩基付加塩は、1)酸形態での精製化合物を好適な有機又は無機塩基と反応させ、2)それにより生じる塩を分離することによって調製することができる。医療の場では、塩基付加塩はより使用に便利な形態であり、塩形態の使用は本質的に、遊離酸形態の使用に匹敵する。適切な塩基から誘導された塩には、アルカリ金属(例えばナトリウム、リチウム、及びカリウム)、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム及びカルシウム)、アンモニウム、及びN(C1〜4アルキル)の塩が挙げられる。本発明はまた、本明細書で開示される化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化も構想する。水又は油に可溶性又は分散性の生成物が、そのような四級化によって得られることがある。
塩基付加塩には、製薬上許容される金属及びアミン塩が挙げられる。好適な金属塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウム、及びアルミニウムが挙げられる。通常、ナトリウム及びカリウム塩が好ましい。更なる製薬上許容される塩には、適切な場合、非毒性のアンモニウム、四級アンモニウム、及び対イオン(例えばハロゲン化イオン、水酸化イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン、及びアリールスルホン酸イオン)を用いて形成されるアミンカチオンが挙げられる。好適な無機塩基付加塩は、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、及び同様物を含む金属塩基から調製される。好適なアミン塩基付加塩は、アミンから調製され、これは低毒性で医療用途に適合性であることから、医学化学分野にしばしば使用される。アンモニア、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N、N’−ジベンジルフェネチルアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N−エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、ジシクロヘキシルアミン、及び同様物。
その他の酸及び塩基は、それ自体は製薬上許容されなくとも、本明細書に記述される化合物及びその製薬上許容される酸付加塩又は塩基付加塩を得るための中間体として有用な塩の調製に採用することができる。
本発明は、異なる種類の製薬上許容される塩の混合物/組み合わせを含み、並びに、遊離形態の化合物及び製薬上許容される塩の混合物/組み合わせも含むことが、理解されよう。
本明細書で記述される化合物に加えて、これらの化合物の製薬上許容される溶媒和物(例えば水和物)及びクラスレートも、本明細書で特定される疾患を治療又は防止するための組成物に採用することができる。
本明細書で使用されるとき、「製薬上許容される溶媒和物」は、本明細書で記述される化合物の1つに対して、製薬上許容される溶媒分子1つ以上が結合して形成される溶媒和物である。この用語「溶媒和物」には、水和物(例えば半水和物、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、及び同様物)が含まれる。
本明細書で使用されるとき、用語「水和物」は、非共有結合の分子間力によって結合した化学量論的又は非化学量論的な量の水を更に含む、本明細書で記述される化合物又はその塩を意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「クラスレート」は、ゲスト分子(例えば溶媒又は水)をその中に閉じ込めて有する空間(例えばチャンネル)を擁する結晶格子の形態の、本明細書で記述される化合物又はその塩を意味する。
本明細書で記述される化合物に加えて、これらの化合物の製薬上許容される誘導体又はプロドラッグも、本明細書で特定される疾患を治療又は防止するための組成物に採用することができる。
「製薬上許容される誘導体又はプロドラッグ」には、本明細書で記述される化合物の製薬上許容される任意のエステル、エステルの塩、又はその他の誘導体若しくはその塩が含まれ、これらは、レシピエントに投与されたときに、直接的又は間接的に、本明細書で記述される化合物を提供することができるか、あるいはその抑制的な活性がある代謝産物又は残留物を提供することができる。特に好ましい誘導体又はプロドラッグは、そのような化合物が患者に投与されたときにその化合物の生物学的利用能を高めるもの(例えば経口投与された化合物を血中により吸収されやすくすることによって)、又は、親化学種に比べ、生物学的区分(例えば脳又はリンパ系)に対して親化合物の送達を強化するものである。
本明細書で使用されるとき、別途記載のない限り、用語「プロドラッグ」は、生物学的条件下(生体外又は生体内)で加水分解、酸化、又は別の方法で反応して、本明細書に記述される化合物を提供できる、化合物の誘導体を意味する。プロドラッグは、生物学的条件下のそのような反応によって活性化されることがあり、あるいは、未反応の形態で活性を有することがある。本発明で想到されるプロドラッグの例には、例えば生加水分解性アミド、生加水分解性エステル、生加水分解性カルバミン酸塩、生加水分解性カルボン酸塩、生加水分解性ウレイド、及び生加水分解性リン酸塩の類似物などの、生加水分解性部分を含む、本発明の化合物の類似物又は誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。プロドラッグの他の例には、−NO、−NO、−ONO、又は−ONO部分を含む本明細書に記述される化合物の誘導体が挙げられる。プロドラッグは典型的に、例えばBURGER’S MEDICINAL CHEMISTRY AND DRUG DISCOVERY(1995)172〜178、949〜982(Manfred E.Wolff編、第5版)に記述されているような、周知の方法を用いて調製することができる。
「製薬上許容される誘導体」は、必要としている患者に投与したときに、直接的又は間接的に、本明細書で他に記述されている化合物、又はその代謝産物若しくは残留物を提供することができるような、付加物又は誘導体である。製薬上許容される誘導体の例には、エステル、及びそのようなエステルの塩が挙げられるがこれらに限定されない。
本明細書に記述される化合物の製薬上許容されるプロドラッグには、エステル、アミノ酸エステル、リン酸エステル、金属塩、及びスルホン酸エステルが挙げられるがこれらに限定されない。
開示される化合物の使用
本発明の一態様は、概ね、生体サンプル中又は患者体内でインフルエンザウイルスの複製を阻害するため、生体サンプル中又は患者体内でインフルエンザウイルスの量を低減(ウイルス力価を低減)するため、及び患者のインフルエンザを治療するために、本明細書に記述される化合物又はその製薬上許容される塩、又はそのような化合物又はその製薬上許容される塩を含む製薬上許容される組成物に関連する。
一実施形態において、本発明は概ね、構造式Iで表わされる化合物、又はこの製薬上許容される塩を、上述において特定されている任意の用途のために使用することに関連する。
更に別の一実施形態において、本発明は、表1及び2に示す化合物から選択される任意の化合物、及びそれらの製薬上許容される塩を、上記の任意の用途のために使用することを目的とする。
いくつかの実施形態において、化合物は、構造式Iで表わされ、その可変部分は、互いに独立に、表1及び2の化合物において示されている通りである。
更に別の一実施形態において、本明細書に記述される化合物又はその製薬上許容される塩は、生体サンプル内(例えば感染した細胞培養)又は人体内(例えば患者の肺ウイルス力価)においてウイルス力価を低減するのに使用され得る。
用語「インフルエンザウイルス媒介病状」、「インフルエンザ感染」、又は「インフルエンザ」は、本明細書で使用されるとき、あるインフルエンザウイルスの感染によって引き起こされる疾患を意味するのに互換可能に用いられる。
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる、鳥類と哺乳類が罹る感染病である。インフルエンザウイルスはオルトミクソウイルス科のRNAウイルスであり、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、C型インフルエンザウイルス、イサウイルス、トゴトウイルスの5つの属を含む。A型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザAウイルス1種を有し、ウイルスに対する抗体反応に基づき、H1N1、H2N2、H3N2、H5N1、H7N7、H1N2、H9N2、H7N2、H7N3及びH10N7の異なる血清型に分類することができる。B型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザBウイルス1種を有する。B型インフルエンザウイルスは、ほぼヒトのみに感染し、A型インフルエンザほどは広く見られない。C型インフルエンザウイルス属は、インフルエンザCウイルス1種を有し、これはヒトとブタに感染し、重篤な症状と局地的流行を起こし得る。しかしながら、C型インフルエンザウイルスは他のタイプほどは広く見られず、通常、子供に軽度の疾患を引き起こすと見られる。
本発明のいくつかの実施形態において、インフルエンザ又はインフルエンザウイルスは、A型又はB型インフルエンザウイルスに関する。本発明のいくつかの実施形態において、インフルエンザ又はインフルエンザウイルスは、A型インフルエンザウイルスに関する。本発明のいくつかの特定の実施形態において、A型インフルエンザウイルスはH1N1、H2N2、H3N2又はH5N1である。
ヒトにおけるインフルエンザの一般的な症状は、悪寒、発熱、咽頭炎、筋肉痛、重度の頭痛、咳、衰弱、及び全身の不快感である。より重篤な症例では、インフルエンザは肺炎を引き起こし、特に幼い子供と高齢者では致命的であることがある。インフルエンザはしばしば感冒と混同されるが、インフルエンザはずっと重度の疾患であり、異なるタイプのウイルスで起こる。インフルエンザは、特に小児において悪心と嘔吐を引き起こすことがあるが、これらの症状は無関係の胃腸炎に典型的なものであり、これは時に「ストマックフルー」又は「24時間フルー」と呼ばれる。
インフルエンザの症状は、感染から1〜2日後にかなり突然に始まることがある。通常、最初の症状は悪寒又は寒けであるが、発熱も感染初期に多く診られ、体温は38〜39℃(約100〜103°F)の範囲である。多くの人は具合が悪くなり、数日間ベッドに寝た状態になり、身体全体(特に背中と脚)に苦痛と痛みがある。インフルエンザの症状には、身体の痛み(特に関節と喉)、非常な寒けと発熱、疲労感、頭痛、涙目、目・皮膚(特に顔)・口・喉・鼻の発赤、腹痛(小児のB型インフルエンザ)が挙げられ得る。インフルエンザの症状は非特異的であり、他の病原体(インフルエンザ様疾患)と重複する。通常、診断を確認するには、臨床検査データが必要である。
用語「疾患」、「障害」、及び「病状」は、インフルエンザウイルス媒介の医学的又は病理学的状態を指すために本明細書において互換可能に使用され得る。
本明細書で使用されるとき、用語「被験者」と「患者」は互換可能に使用される。用語「被験者」及び「患者」は、動物(例えばニワトリ、ウズラ若しくはシチメンチョウなどの鳥類、又は哺乳類)を指し、具体的には「哺乳類」には非霊長類(例えばウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ウサギ、モルモット、ラット、ネコ、イヌ、及びマウスなど)と霊長類(例えばサル、チンパンジー及びヒト)を指し、より具体的にはヒトを指す。一実施形態において、被験者はヒト以外の動物、例えば家畜(例えばウマ、ウシ、ブタ又はヒツジ)あるいはペット(例えばイヌ、ネコ、モルモット又はウサギ)である。好ましい一実施形態では、被験者は「ヒト」である。
用語「生体サンプル」は、本明細書で使用されるとき、細胞培養物又はその抽出物;哺乳類から採取された生検検体又はその抽出物;血液、唾液、尿、便、精液、涙若しくはその他の体液又はそれらの抽出物が挙げられるがこれらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「感染多重度」又は「MOI」は、感染標的(例えば細胞)に対する感染性病原体(例えばファージ又はウイルス)の比である。例えば、感染性ウイルス粒子を接種された細胞群について述べる場合、感染多重度(MOI)は、ウェル内に付着した感染性ウイルス粒子の数を、そのウェル中にある標的細胞の数で割ることによって定義される比である。
本明細書で使用されるとき、用語「インフルエンザウイルスの複製の阻害」には、ウイルス複製の数量の低減(例えば少なくとも10%の低減)、及びウイルス複製の完全な阻止(すなわちウイルス複製の数量の100%低減)の両方が含まれる。いくつかの実施形態において、インフルエンザウイルスの複製は、少なくとも50%、少なくとも65%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、又は少なくとも95%阻害される。
インフルエンザウイルスの複製は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって測定することができる。例えば、生体サンプル(例えば感染した細胞培養物)中、あるいはヒト体内中(例えば患者の肺ウイルス力価)のインフルエンザウイルス力価を測定することができる。より具体的には、細胞のアッセイについて、各症例において細胞を生体外で培養し、ウイルスを、試験剤が存在又は存在しない培養物に加え、好適な時間経過後に、ウイルス依存性のエンドポイントを評価する。典型的なアッセイでは、メイディン・ダービー・イヌ腎臓細胞(MDCK)及び標準細胞培養物に適合されたインフルエンザ株A/Puerto Rico/8/34を使用することができる。本発明に使用することができる細胞アッセイの第1のタイプは、感染した標的細胞の死である細胞変性効果(CPE)と呼ばれるプロセスに依存するもので、ここにおいてウイルス感染が、細胞リソースの消尽と、最終的な細胞溶解を引き起こす。第1のタイプの細胞アッセイにおいて、マイクロタイタープレートのウェル内にある細胞のうち少ない割合(典型的には1/10〜1/1000)を感染させ、ウイルスは48〜72時間の間に数回の複製を行い、これを、無感染の対照と比較して、細胞ATP成分の減少を用いて細胞死の数量を測定する。本発明に採用できる第2のタイプの細胞アッセイは、感染した細胞中のウイルス特有のRNA分子の複製に依存し、RNA濃度は分枝鎖DNAハイブリダイゼーション法(bDNA)を用いて直接測定される。第2のタイプの細胞アッセイにおいて、マイクロタイタープレートのウェルの中で少数の細胞を最初に感染させ、ウイルスをこの感染細胞内で複製させ、細胞の次の段階に広がり、細胞が溶解して、ウイルスRNA成分が測定される。このアッセイは早期(通常18〜36時間後)に停止され、すべての標的細胞はこの時点でまだ生存可能である。ウイルスRNAはアッセイプレートのウェルに固定された特定のオリゴヌクレオチドプローブに対するハイブリダイゼーションによって定量され、次にレポーター酵素にリンクされた追加プローブとのハイブリダイゼーションによってこの信号が増幅される。
本明細書で使用されるとき、「ウイルス力価」はウイルス濃度の測定値である。力価試験は、連続希釈を行うことによって、本質的には陽性又は陰性としての評価のみを行う分析手順から、およその定量的情報を取得することができる。力価は、いまだに陽性を呈する最高の希釈係数に対応する。例えば、最初の8連続2倍希釈で陽性値となった場合は、力価が1:256と解釈される。具体的な例は、ウイルス力価である。この力価を判定するには、例えば10−1、10−2、10−3、...10−8などのいくつかの希釈が調製される。細胞をいまだに感染させることができる最も低いウイルス濃度が、ウイルス力価である。
本明細書で使用されるとき、用語「治療」、「治療の」及び「治療する」は、治療的処置と予防的処置の両方を指す。例えば、治療的処置には、1つ以上の治療(例えば、本発明の化合物又は組成物などの1つ以上の治療薬)の投与によってもたらされる、インフルエンザウイルス媒介病状の進行、重症度、及び/又は持続期間の低減又は改善、あるいは、インフルエンザウイルス媒介病状の1つ以上の症状(具体的には、1つ以上の認識可能な症状)の改善が挙げられる。具体的な実施形態において、治療的処置には、インフルエンザウイルス媒介病状の少なくとも1つの測定可能な物理的パラメーターの改善が含まれる。他の実施形態において、治療的処置には、例えば認識可能な症状の安定化により物理的に、あるいは物理的パラメーターの安定化により生理学的に、あるいはその両方による、インフルエンザウイルス媒介病状の進行の阻害が挙げられる。他の実施形態において、治療的処置には、インフルエンザウイルス媒介感染の低減又は安定化が挙げられる。抗ウイルス薬は、症状の重症度を軽減し、具合の悪い日数を短縮するために、すでにインフルエンザに罹っている人々を治療するのに、社会環境条件において使用することができる。
用語「化学療法」とは、疾患又は病気の治療のために、薬剤(例えば小分子薬剤(「ワクチン」ではなく))を使用することを指す。
用語「予防」又は「予防的使用」及び「予防的処置」は、本明細書で使用されるとき、病気を治療又は治癒するのではなく、防止する目的で行われる、医療的又は公衆衛生的手順を指す。本明細書で使用されるとき、用語「防止」、「防止の」及び「防止する」は、所与の病状を獲得又は発症するリスクを低減すること、又は、現在具合が悪くなくとも、その病気に罹った人の近くにいた、又は近くにいる可能性がある被験者において、再発又はそのような病状を低減又は阻害することを指す。用語「化学予防法」とは、疾患又は病気の防止のために、薬剤(例えば小分子薬剤(「ワクチン」ではなく))を使用することを指す。
本明細書で使用されるとき、予防的使用には、アウトブレイクが起こった場合に、重篤なインフルエンザ合併症のハイリスクを有する多くの人々が互いに近距離で居住する場所(例えば病棟、デイケアセンター、刑務所、ナーシングホームなど)で、感染の伝染又は蔓延を防止するために使用することが含まれる。また、インフルエンザに対する保護が必要であるが、ワクチン接種後にも保護が得られない人(例えば免疫系が弱くなっているため)、接種できるワクチンがない人、あるいは副作用のためワクチンを接種できない人への使用も含まれる。更に、ワクチン接種から2週間以内は、ワクチンがまだ無効であるため、その期間の使用も含まれる。予防的使用には更に、インフルエンザの感染の可能性を低減し、その人物に密接に接触するハイリスク者に移さないようにすることを目的として(例えば医療関係者、ナーシングホーム就労者など)、インフルエンザで具合が悪くなっていない、あるいは合併症のハイリスクを有すると見なされない人に対する処置も含まれ得る。
米国CDC(疾病管理センター)によれば、インフルエンザ「アウトブレイク」は、互いに近接している(例えば支援付き集合住宅の同じエリア、同一世帯内などにいる)一群の人々において、通常のバックグラウンド発生率を超えて、あるいはその母集団にいる任意の被験者がインフルエンザ検査陽性の分析結果となった場合、48〜72時間の間に起こる急性熱性呼吸器疾患(AFRI)の急激な増加として定義される。任意の試験方法により1症例がインフルエンザと確定された場合、アウトブレイクと見なされる。
「クラスター」は、互いに近接している(例えば支援付き集合住宅の同じエリア、同一世帯内などにいる)一群の人々において、48〜72時間の間に起こる3症例以上のAFRIの発生として定義される。
本明細書で使用されるとき、「発端者」、「第1症例」又は「ゼロ号患者」は、疫学調査の母集団サンプルにおける最初の患者である。一般に、疫学調査でそのような患者を指すのに使用される場合、この語は最初が大文字にはならない(「ゼロ号患者(Patient Zero)」)。特定の調査に関する報告において、その人の名前の代わりに特定個人を指すのにこの語が使用される場合は、「ゼロ号患者(Patient Zero)」として最初が大文字になる。科学者らはしばしば、この病気がどのように広がり、アウトブレイクとアウトブレイクの間にこの病気を保持しているのは何であるかを判断するために、この発端者を探す。発端者は、アウトブレイクの存在を示す最初の患者であることに注意すべきである。初期の症例が見つかることがあり、これらは第1、第2、第3などとラベル付けされる。
一実施形態において、本発明の方法は、インフルエンザウイルスによる感染の結果生じる合併症になりやすい素因を有する患者(具体的にはヒト)に対する予防的又は「先制的」方法である。用語「先制的」は、例えば先制的使用、「先制的な」などの表現において本明細書で使用されるときは、「発端者」又は「アウトブレイク」が確認された場合においての、コミュニティ又は母集団の他の者に感染が蔓延するのを防止するための予防的使用のことである。
別の一実施形態において、本発明の方法は、コミュニティ又は母集団の構成員(特にヒト)に対し、感染の蔓延を防止するための「先制的」手段として適用される。
本明細書で使用されるとき、「有効量」は、望ましい生物学的反応をもたらすのに十分な量を指す。本発明において、望ましい生物学的反応とは、インフルエンザウイルスの複製を阻害すること、インフルエンザウイルスの量を低減すること、又はインフルエンザウイルス感染の重症度、持続時間、進行、又は発症を低減又は改善すること、インフルエンザウイルス感染の進行を防止すること、インフルエンザウイルス感染に伴う症状の再発、進行、発症、又は悪化を防止すること、あるいはインフルエンザ感染に対して使用される他の治療の予防的又は治療的効果を強化又は改善することである。被験者に投与される化合物の正確な量は、投与方法、感染のタイプと重症度、及び被験者の特性(例えば全体的な健康状態、年齢、性別、体重及び薬剤に対する耐性)に依存する。当事者は、これら及び他の要素に応じて、適切な用量を決定することができるであろう。他の抗ウイルス薬と同時投与されるとき(例えば抗インフルエンザ薬と同時投与されるとき)、その第2の薬剤の「有効量」は、使用する薬剤のタイプに依存する。好適な用量は、認可薬剤に関して既知であり、被験者の病状、治療する病状のタイプ、及び本明細書に記述される化合物が使用される量に応じて、当事者が調節することができる。量が明示されていない場合は、有効量を想定するものとする。例えば、本明細書に記述される化合物は、被験者に対し、治療的又は予防的処置のために、約0.01〜100mg/体重kg/日の範囲の用量を投与し得る。
一般に、用量レジメンは、治療される疾患とその疾患の重症度;採用される具体的な化合物の活性;採用される具体的な化合物; 年齢、体重、全体的な健康状態、性別及び患者の食習慣;投与時間、投与経路、及び採用される具体的な化合物の排出率;被験者の腎機能及び肝機能;採用される具体的な化合物又は塩、治療の持続時間;具体的な化合物と併用又は同時に使用される薬剤、及び医学分野に周知である同様の要素を含む、様々な要素に従って選択することができる。当事者は、疾患の治療、予防、阻止(完全又は部分的)、又は進行の停止のために必要な、本明細書に記述される化合物の有効量を、容易に決定し処方することができる。
本明細書に記述される化合物の用量は、約0.01〜約100mg/体重kg/日、約0.01〜約50mg/体重kg/日、約0.1〜約50mg/体重kg/日、又は約1〜約25mg/体重kg/日の範囲であり得る。1日当たりの合計量は、1回の用量で投与することができ、あるいは複数回の投与、例えば1日2回(例えば12時間おき)、1日3回(例えば8時間おき)、又は1日4回(例えば6時間おき)で投与することができる。
治療的処置のためには、本明細書に記述される化合物は、例えば症状(例えば鼻づまり、咽頭炎、咳、痛み、疲労感、頭痛、及び悪寒/発汗)の発現から48時間以内(又は40時間以内、又は2日未満、又は1.5日未満、又は24時間以内)に患者に投与することができる。治療的処置は、任意の好適な持続期間、例えば5日間、7日間、10日間、14日間などにわたって継続することができる。コミュニティでのアウトブレイク中の予防的処置のためには、本明細書に記述される化合物は、発端者の症状発現から例えば2日以内に患者に投与することができ、任意の好適な持続時間、例えば7日間、10日間、14日間、20日間、28日間、35日間、42日間などにわたって継続することができる。
本発明には様々なタイプの投与方法を採用することができ、詳細は「投与方法」のセクションに記載されている。
併用療法
有効量は、本発明の化合物(製薬上許容される塩又は溶媒和物(例えば水和物)を含む)単独で、あるいは追加の好適な治療薬(例えば抗ウイルス薬又はワクチン)と併用して採用する本発明の方法又は医薬組成物で達成することができる。「併用療法」が採用される場合、有効量は、本発明の化合物の第1量と、追加の好適な治療薬(例えば抗ウイルス薬又はワクチン)の第2量とを用いて達成することができる。
本発明の別の一実施形態において、本発明の化合物及び追加治療薬は、それぞれ有効量で(すなわち、それぞれ単独で投与した場合に治療的に有効であり得る量で)投与することができる。別の一実施形態において、本発明の化合物及び追加治療薬は、それぞれ単独では治療効果をもたらさない量(治療的投与量以下)でそれぞれ投与される。更に別の一実施形態において、本発明の化合物は有効量で投与することができ、同時に、追加治療薬は治療的投与量以下で投与される。更に別の一実施形態において、本発明の化合物は治療的投与量以下で投与することができ、同時に、追加治療薬(例えば好適ながん治療薬)が有効量で投与される。
本明細書で使用されるとき、「併用」又は「同時投与」は、複数の治療(例えば1つ以上の予防薬及び/又は治療薬)の使用を指すのに、互換可能に使用され得る。この用語の使用は、治療(例えば予防薬及び/又は治療薬)を被験者に投与する順番を制限しない。
同時投与は、その同時投与の化合物の第1量及び第2量の投与を本質的に同時に行うこと(例えば、第1量と第2量の固定比を有するカプセル又は錠剤などの単一の医薬組成物内で)、あるいは、それぞれ別の複数のカプセル又は錠剤で行うことを包含する。加えて、そのような同時投与は、それぞれの化合物を互いに連続的に使用することも包含する。
一実施形態において、本発明は、生物学的サンプル又は患者体内においてインフルエンザウイルスの複製を阻害するため、又は、本発明の化合物又は医薬組成物を用いて患者体内のインフルエンザウイルス感染を治療又は防止するための、併用療法の方法を目的とする。したがって、本発明の医薬組成物には、本発明のインフルエンザウイルス複製阻害物質を、抗インフルエンザウイルス活性を呈する抗ウイルス化合物と組み合わせて含むものも含まれる。
本発明の化合物及び組成物の使用方法には、本発明の化合物又は組成物と化学療法との組み合わせ、又は、本発明の化合物又は組成物と別の抗ウイルス薬及びインフルエンザワクチンのワクチン接種との組み合わせも含まれる。
同時投与に、本発明の化合物の第1量と追加治療薬の第2量の別々の投与が含まれる場合、それらの化合物は、望ましい治療効果をもたらすよう十分に近いタイミングで投与される。例えば、望ましい治療効果をもたらし得るそれぞれの投与間の時間間隔は、数分〜数時間の範囲であってよく、各化合物の特性(例えば効力、溶解度、生物学的利用能、血漿中半減期、及び動態学的特性)を考慮して決定することができる。例えば、本発明の化合物と第2の治療薬とは、互いに約24時間以内、約16時間以内、約8時間以内、約4時間以内、約1時間以内、又は約30分以内に、任意の順序で投与することができる。
より具体的には、第1治療(例えば本発明の化合物などの予防薬又は治療薬)は、第2治療(例えば抗がん剤などの予防薬又は治療薬)の投与の前(例えば5分前、15分前、30分前、45分前、1時間前、2時間前、4時間前、6時間前、12時間前、24時間前、48時間前、72時間前、96時間前、1週間前、2週間前、3週間前、4週間前、5週間前、6週間前、8週間前、又は12週間前)、同時、あるいは後(5分後、15分後、30分後、45分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、12時間後、24時間後、48時間後、72時間後、96時間後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後、又は12週間後)に被験者に投与することができる。
本発明の化合物の第1量と追加治療薬の第2量の同時投与の方法は、強化された又は相乗治療効果をもたらすことがあり、ここにおいて、組み合わせた効果は、本発明の化合物の第1量と追加治療薬の第2量を別々に投与した場合に得られ得る加算された効果よりも大きくなる。
本明細書で使用されるとき、用語「相乗」は、本発明の化合物と別の治療(例えば予防薬又は治療薬)の治療の加算された効果よりも効果的であるような組み合わせを指す。併用療法(例えば予防薬又は治療薬の併用)の相乗効果は、1つ以上の治療の使用用量を少なくすること、及び/又は被験者に対するこの治療の投与頻度を少なくすることを可能にする。治療(例えば予防薬又は治療薬)の使用用量を少なくできること、及び/又はその治療の投与頻度を少なくできることによって、疾患の予防、管理又は治療におけるこの治療の効果を損うことなく、その治療の被験者に対する投与に伴う毒性を低減することができる。加えて、相乗効果により、疾患の予防、管理又は治療における薬剤の有効性を改善することが可能になる。最後に、併用療法(例えば予防薬又は治療薬の併用)の相乗効果は、いずれかの治療の単独使用に伴う有害事象又は望ましくない副作用を回避又は低減し得る。
本発明の化合物を用いた併用療法が、インフルエンザワクチンとの併用である場合、両方の治療薬を投与することにより、各投与間の期間を長くすることができる(例えば数日間、数週間、又は数ヶ月間)。
相乗効果の存在は、薬剤相互作用の評価に好適な方法を用いて決定することができる。好適な方法には例えば、シグモイドEmax式(Holford、N.H.G.and Scheiner、L.B.、Clin.Pharmacokinet.6:429〜453(1981))、ロエベ付加(Loewe additivity)の式(Loewe、S.and Muischnek、H.、Arch.Exp.Pathol Pharmacol.114:313〜326(1926))並びに半数影響の式(Chou、T.C.and Talalay、P.、Adv.Enzyme Regul.22:27〜55(1984))が挙げられる。上記のそれぞれの式に実験データを適用して対応するグラフを生成することが、薬剤併用の効果を評価するのに役立ち得る。上記の式に伴う対応するグラフは、それぞれ、濃度効果曲線、アイソボログラム曲線、及び併用係数(combination index)曲線である。
本明細書に記述される化合物と併用投与できる具体的な例としては、例えばオセルタミビル(タミフル(登録商標))及びザナミビル(リレンザ(登録商標))などのノイラミニダーゼ阻害剤、アマンタジン(シンメトレル(登録商標))及びリマンタジン(フルマジン(登録商標))などのウイルスイオンチャンネル(M2タンパク質)遮断剤、及びPCT国際公開特許WO 2003/015798号に記述されている、日本のToyama Chemicalが開発したT−705を含む抗ウイルス剤が挙げられる。(Ruruta et al.、Antiviral Reasearch、82:95〜102(2009)、「T−705(flavipiravir)and related compounds:Novel broad−spectrum inhibitors of RNA viral infections」も参照のこと。)いくつかの実施形態において、本明細書に記述される化合物は、従来型のインフルエンザワクチンと併用投与することができる。
医薬組成物
本明細書に記述される化合物は、配合して医薬組成物にすることができ、これは更に、製薬上許容される担体、希釈剤、補助剤、又は賦形剤を含む。一実施形態において、本発明は、本発明の化合物と、製薬上許容される担体、希釈剤、補助剤、又は賦形剤とを含む医薬組成物に関する。一実施形態において、本発明は、上述の本発明の化合物又は製薬上許容される塩の有効量と、製薬上許容される担体、希釈剤、補助剤、又は賦形剤とを含む医薬組成物である。製薬上許容される担体には、例えば、投与の意図される形態のために好適に選択され、かつ従来の製薬実務に合致するような、製薬用希釈剤、賦形剤又は担体が挙げられる。
「有効量」には、「治療的有効量」と「予防的有効量」が含まれる。用語「治療的有効量」は、インフルエンザに感染した患者におけるインフルエンザウイルス感染を治療及び/又は軽減するのに有効な量を指す。用語「予防的有効量」は、インフルエンザウイルス感染アウトブレイクを防止する、及び/又はその発生確率又は規模を実質的に低減するのに有効な量を指す。有効量の具体的な例は、「開示される化合物の使用」のセクションに上述されている。
製薬上許容される担体には、本化合物の生物学的活性を過度に阻害しない不活性成分が含まれ得る。製薬上許容される担体は、生体適合性であるべきであり、例えば、非毒性、非炎症性、非免疫原性、あるいは、被験者に投与したときにその他の望ましくない反応又は副作用を生じないものであるべきである。標準の製薬配合技法を採用することができる。
製薬上許容される担体、希釈剤、補助剤、又は賦形剤は、本明細書で使用されるとき、望ましい具体的な投与形態に好適な、任意のあらゆる溶媒、希釈剤、又はその他の液体賦形剤、分散又は懸濁補助剤、表面活性剤、等張剤、濃化剤又は乳化剤、保存料、固体結合剤、潤滑剤及び同様物を含む。「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第16版、E.W.Martin(Mack Publishing Co.、Easton、Pa.、1980)は、製薬上許容される組成物の配合に使用される様々な担体と、その調製のための既知の技法を開示している。何らかの従来の担体媒体が本明細書に記述される化合物と不適合である(例えば、製薬上許容される組成物の他の構成成分と共にあると、何らかの望ましくない生物学的影響をもたらす、あるいは他の有害な様式で相互作用する)範囲を除き、この使用は、本発明の範囲内にあることが想到される。本明細書で使用されるとき、表現「副作用」は、治療(例えば予防薬又は治療薬)の望ましくない有害事象を包含する。副作用は常に望ましくないものであるが、望ましくない効果は必ずしも有害ではない。治療(例えば予防薬又は治療薬)の有害事象は、有害性、又は不快、又はリスクをもたらすものであり得る。副作用には、発熱、悪寒、嗜眠、胃腸毒性(胃と腸の潰瘍及びびらんを含む)、吐き気、嘔吐、神経毒性、腎臓毒性、腎毒性(腎乳頭壊死、慢性間質性腎炎などの病状を含む)、肝毒性(血清中肝臓酵素値の上昇を含む)、骨髄毒性(白血球減少症、骨髄抑制、血小板減少症、及び貧血)、ドライマウス、金属味、妊娠期間延長、虚弱、傾眠、痛み(筋肉痛、骨痛及び頭痛を含む)、脱毛、無力症、めまい、錐体外路系症状、アカシジア、心臓血管障害、及び性的機能不全が挙げられるがこれらに限定されない。
製薬上許容される担体として用いることができる材料の例としては、イオン交換樹脂、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(例えばヒト血清アルブミンなど)、緩衝剤(例えばtween 80(twin 80)、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、又はソルビン酸カリウム)、植物性飽和脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩又は電解質(例えば硫酸プロタミン、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、又は亜鉛塩)、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、蝋、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックコポリマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、羊毛脂、糖(例えば乳糖、ブドウ糖、及びショ糖);デンプン(例えばコーンスターチ及びジャガイモデンプン);セルロース及びその誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース);粉末トラガカント;モルト;ゼラチン;タルク;賦形剤(例えばカカオバター及び座薬用蝋);油(例えばピーナッツオイル、綿実油、サフラワーオイル、ゴマ油、オリーブオイル、コーン油及び大豆油);グリコール(例えばプロピレングリコール又はポリエチレングリコール);エステル(例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル);寒天;緩衝剤(例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム);アルギン酸;発熱性物質非含有水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール、及びリン酸緩衝液、並びにその他の非毒性適合性潤滑剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム)が上げられるがこれらに限定されず、並びに着色剤、剥離剤、コーティング剤、甘味料、香味料及び香料、保存料及び抗酸化性物質も、配合者の判断により本組成物中に含めることができる。
投与方法
上述の化合物及び製薬上許容される組成物は、治療される感染の重症度に応じて、ヒト及び他の動物に、経口、経直腸、腸管外、大槽内、膣内、腹膜内、局所的(粉末、軟膏、又は滴下薬として)、口内、口内又は鼻腔スプレーとして、及び同様物によって、投与することができる。
経口投与の液体用量形状には、製薬上許容される乳剤、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシルが挙げられるがこれらに限定されない。活性化合物に加えて、この液体用量形状には、当該技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤(例えば、水その他の溶媒)、可溶化剤及び乳化剤(例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブオイル、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、ソルビタンの脂肪酸エステル、及びこれらの混合物が挙げられる。不活性希釈剤の他に、経口組成物には、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味料、及び香料などの補助剤も含めることができる。
例えば滅菌注射用水性又は油性懸濁液などの注射用調製物は、好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて、既知の技術に従って調剤することができる。滅菌注射用調製物は、腸管外投与に許容される非毒性の希釈剤又は溶媒(例えば1,3−ブタジエンジオール)中の、滅菌された注射用溶液、懸濁液又は乳剤であってもよい。許容される賦形剤及び溶媒で、使用可能なのは、水、リンゲル液(米国薬局方)、及び塩化ナトリウム等張液である。加えて、滅菌済み不揮発性油が、溶媒又は懸濁媒体として便利に利用される。この目的のため、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含む、任意の無刺激性不揮発性油を採用することができる。加えて、オレイン酸などの脂肪酸を、注射剤の調製に使用することができる。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターで濾過することによって、又は殺菌性固形組成物(これは滅菌水又はその他の注射可能溶媒に、使用前に溶解又は分散させることができる)の形態で殺菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
本明細書に記述される化合物の効果を延長するために、皮下又は筋肉注射からのこの化合物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性が低い結晶又はアモルファス金属の懸濁液を使用することによって達成され得る。この化合物の吸収速度は、溶解速度に依存し、これは結晶の大きさと結晶形状に依存し得る。あるいは、腸管外投与された化合物形態の吸収の遅延化は、油賦形剤中にこの化合物を溶解又は懸濁させることによって達成される。注射用貯蔵形態は、例えばポリラクチド−ポリグリコライドなどの生分解性ポリマー中にこの化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって形成される。化合物対ポリマーの比、及び採用される個々のポリマーの性質によって、化合物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が挙げられる。貯蔵注射用製剤は、生体組織に適合性のリポソーム又はマイクロエマルジョン中に化合物を封入することによっても調製される。
経直腸及び経膣投与の組成物は具体的に座薬であり、これは、本明細書に記述される化合物を、好適な非刺激性賦形剤又は担体(例えばカカオバター、ポリエチレングリコール又は座薬用蝋、これらは室温では固体であるが体温では液体となるため、直腸又は膣内で融解し、活性化合物を放出する)と混合することによって調製され得る。
経口投与用の固体用量形状には、カプセル、錠剤、ピル、粉末、及び顆粒が挙げられる。そのような固体用量形状において、活性化合物は、少なくとも1つの不活性な、製薬上許容される賦形剤又は担体(例えばクエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウム)、及び/又はa)デンプン、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトール、及びケイ酸などの充填剤又は増量剤、b)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖、及びアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの湿潤剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶液遅延剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリン及びベントナイト粘土などの吸収剤、並びにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、及びこれらの混合物、と共に混合される。カプセル、錠剤及びピルの場合、用量形態は緩衝剤をも含み得る。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトース(乳糖)などの賦形剤並びに高分子量ポリエチレングリコール、及び同様物を用いて、軟質及び硬質の充填ゼラチンカプセルとして採用され得る。錠剤、ドラゼー、カプセル、ピル、及び顆粒の固体用量形状は、製薬調剤分野で周知の、腸溶性コーティング及びその他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。これらは所望により不透明化剤を含んでよく、腸管の特定の部分のみで、又は優先的に、活性成分を所望により遅延状態で放出する組成物であってもよい。使用可能な埋め込み組成物の例には、ポリマー材料及び蝋が挙げられる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトース(乳糖)などの賦形剤並びに高分子量ポリエチレングリコール(polethylene glycols)、及び同様物を用いて、軟質及び硬質の充填ゼラチンカプセルとして採用され得る。
活性化合物は、上述の1つ以上の賦形剤と共にマイクロカプセル形状であってもよい。錠剤、ドラゼー、カプセル、ピル、及び顆粒の固体用量形状は、製薬調剤分野で周知の、腸溶性コーティング、放出制御コーティング、及びその他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。そのような固体用量形状において、活性化合物は、ショ糖、乳糖又はデンプンなどの少なくとも1つ以上の不活性希釈剤と混合され得る。そのような用量形状は更に、通常の実務と同様、不活性希釈剤以外の追加物質、例えば錠剤化潤滑剤及びその他の錠剤化助剤(例えばステアリン酸マグネシウム及び微結晶セルロース)をも含み得る。カプセル、錠剤及びピルの場合、用量形態は緩衝剤をも含み得る。これらは所望により不透明化剤を含んでよく、腸管の特定の部分のみで、又は優先的に、活性成分を所望により遅延状態で放出する組成物であってもよい。使用可能な埋め込み組成物の例には、ポリマー材料及び蝋が挙げられる。
本明細書に記述される化合物の局所的又は経皮的投与のための用量形状には、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤、又はパッチが挙げられる。活性成分は、滅菌条件下で、製薬上許容される担体及び任意の必要な保存料又は必要に応じて緩衝剤と混合される。眼科用製剤、点耳剤、及び点眼剤も、本発明の範囲内であるものとして想到される。加えて本発明は、経皮的パッチの使用を想到し、これは体内への化合物の制御された送達を提供するのに付加的な利点を有する。そのような用量形状は、適切な媒体中に化合物を溶解又は懸濁させることによって形成することができる。吸収強化剤も、皮膚を通しての化合物の流入を増大させるのに使用され得る。この速度は、速度制御膜の提供によって、又はポリマーマトリックス若しくはゲル内に化合物を分散させることによって、制御することができる。
本明細書で記述される化合物は、経口、腸管外、吸入スプレー、局所的、経直腸、経鼻、口内、経膣、又はインプラントされたリザーバによって投与され得る。用語「腸管外」は、本明細書で使用されるとき、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病変内及び頭蓋内注射又は点滴技法が挙げられるがこれらに限定されない。具体的には、この組成物は、経口、腹膜内、又は静脈内投与される。
本明細書に記述される化合物の滅菌注射用形状は、水性又は油性懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、好適な分散剤又は湿潤剤と懸濁剤を用いて、当該技術分野において既知の技法に従って調剤され得る。滅菌注射用調製物は、腸管外投与に許容される非毒性の希釈剤又は溶媒(例えば1,3−ブタジエンジオール)中の、滅菌された注射用溶液又は懸濁液であってもよい。許容される賦形剤及び溶媒で、使用可能なのは、水、リンゲル液、及び塩化ナトリウム等張液である。加えて、滅菌済み不揮発性油が、溶媒又は懸濁媒体として便利に利用される。この目的のため、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含む、任意の無刺激性不揮発性油を採用することができる。脂肪酸(オレイン酸及びそのグリセリド誘導体など)は、天然の製薬上許容される油(例えばオリーブオイル又はヒマシ油)として、特にそのポリオキシエチレン化されたものが、注射剤の調製に有用である。これらの油溶液又は懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤又は分散剤(例えばカルボキシメチルセルロース又は類似の分散剤)をも含み得、これらは乳液及び懸濁液を含む製薬上許容される用量形状の製剤に一般的に使用されている。Tween、Span、及びその他の乳化剤などの他の一般的に使用されている界面活性剤、あるいは、製薬上許容される固体、液体、又はその他の用量形状の製造に一般的に使用されている生物学的利用能強化剤も、製剤目的に使用することができる。
本明細書に記述される医薬組成物は、カプセル、錠剤、水性懸濁液又は溶液を含むがこれらに限定されない任意の許容される経口用量形状で経口投与され得る。経口使用の錠剤の場合、一般的に使用される担体には、乳糖及びコーンスターチが挙げられるがこれらに限定されない。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も典型的に追加される。カプセル形状での経口投与については、有用な希釈剤には乳糖及び乾燥コーンスターチが挙げられる。経口使用に水性懸濁液が必要な場合は、活性成分は、乳化剤及び懸濁剤と混合される。望ましい場合は、特定の甘味料、香味剤、又は着色料を追加してもよい。
あるいは、本明細書に記述される医薬組成物は、経直腸投与のための座薬の形態で投与され得る。これは、室温では固体であるが直腸温度は液体である(したがって直腸内で融けて薬剤を放出する)好適な非刺激性賦形剤と薬剤とを混合することによって調製することができる。そのような材料には、カカオバター、蜜蝋、及びポリエチレングリコールが挙げられるがこれらに限定されない。
本明細書に記述される医薬組成物はまた、特に治療の標的が容易に局所適用できる領域又は器官(目、皮膚、又は下部腸管を含む)を含む場合に、局所的に投与することもできる。好適な局所製剤は、これらの領域又は器官それぞれのために容易に調製される。
下部腸管の局所適用は、直腸座薬製剤(上記参照)又は好適な浣腸製剤で実現することができる。局所的経皮パッチも使用することができる。
局所適用について、この医薬組成物は、1つ以上の担体中に懸濁又は溶解した活性成分を含む好適な軟膏に製剤することができる。本発明の化合物の局所投与のための担体には、鉱物油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋、及び水が挙げられるがこれらに限定されない。あるいは、この医薬組成物は、1つ以上の製薬上許容される担体中に懸濁又は溶解した活性成分を含む好適なローション又はクリームに製剤することができる。好適な担体には、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル蝋、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、及び水が挙げられるがこれらに限定されない。
眼科用には、この医薬組成物は、pH調整された等張滅菌生理食塩水中の微細化懸濁液として調剤することができ、あるいは具体的には、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存料を含むか又は含まずに、pH調整された等張滅菌生理食塩水中の溶液として調剤することができる。あるいは、眼科用に、この医薬組成物はワセリンなどの軟膏として調剤することができる。
この医薬組成物は、鼻用エアロゾル又は吸入剤によって投与することもできる。そのような組成物は、製剤処方の分野において周知の技法に従って調製され、ベンジルアルコール又はその他の好適な保存料、生物学的利用能を強化するための吸収促進剤、フルオロカーボン、及び/又はその他の従来の可溶化剤又は分散剤を用いた、生理食塩水中の溶液として調製することができる。
本発明の方法で使用する化合物は、単位用量形状で製剤することができる。用語「単位用量形状」は、治療を受ける被験者の単回用量として好適な、物理的に個別の単位を指し、この各単位は、望ましい治療効果をもたらすよう計算された活性物質の所定量を含み、所望により好適な製薬用担体を伴う。単位用量形状は、1日1回の用量であってよく、又は1日複数回用量(例えば、1日に約1〜4回以上)の1回分であってもよい。1日複数回の用量が使用される場合、単位用量形状は、各用量で同じであっても異なっていてもよい。
化合物の調製
本明細書に開示される化合物は、例えばPCT国際公開特許WO 2005/095400号、同WO 2007/084557号、同WO 2010/011768号、同WO 2010/011756号、同WP 2010/011772号、同WO 2009/073300、及びPCT/US2010/038988号(2010年6月17日出願)などの当該技術分野において既知の好適な方法によって調製することができる。例えば、表1及び2に示す化合物は、例えばPCT国際公開特許WO 2005/095400号、同WO 2007/084557号、同WO 2010/011768号、同WO 2010/011756号、同WP 2010/011772号、同WO 2009/073300、及びPCT/US2010/038988号などの当該技術分野において既知の好適な方法によって、並びに下記の代表的な合成によって、調製することができる。概ね、本発明の化合物は、所望により任意の望ましい適切な改変を行い、これらの合成に示すように調製することができる。
化合物の合成及び特性評価の方法
本発明の特定の代表的な化合物の合成を下記に示す。特定の個々の化合物のNMR及びマススペクトルが、表1及び2にまとめられている。本明細書で使用されるとき、用語RT(分)は、その化合物についてのLCMS保持時間(分単位)を指す。
中間化合物4の調製
(a)CHCl;(b)NaOMe、MeOH;(c)DPPA、EtN、BnOH;(d)H、Pd/C;
エンド−テトラヒドロ−4,7−エタノイソベンゾフラン−1,3−ジオンの生成(1)
冷たい(0℃)無水マレイン酸(210.0g、2142.0mmol)のCHCl(2.3L)中溶液に、シクロヘキサ−1,3−ジエン(224.5mL、2356.0mmol)を50分間かけてゆっくり加えた。この反応物を室温に温め、一晩暗環境で撹拌した。溶媒を減圧下で除去した後、2.1LのMeOHを混合物に加え、この混合物を50℃で10分間加熱し、次に0℃に冷却した。結果として得られた沈殿を濾過し、45℃の炉で一晩乾燥させて、283gの白色固体を得た。結果として得られたエンド(メソ)ディールスアルダー環状付加生成物を、更なる精製なしで使用した。
(+/−)−トランス−3−(メトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボン酸の生成(2)
エンド−(+/−)−テトラヒドロ−4,7−エタノイソベンゾフラン−1,3−ジオン、1、(74.5g、418.1mmol)の溶液を混合しながらNaOMe(764.9mLのMeOH中25重量%溶液、3345.0mmol)に加えた。この反応混合物を室温で4日間撹拌し、白色懸濁液を得た。この反応混合物を減圧下で濃縮し、約300mLのMeOHを除去した。別のフラスコに、HCl(315.9mL、36.5重量%、3763.0mmol)を300mLの水に入れ、0℃に冷却した。反応混合物をこのHCl溶液に加え、白色固体が沈殿した。残ったメタノールを減圧下で除去した。この混合物を0℃に冷却し、30分間撹拌した。沈殿を濾過し、水で3回洗い、オフホワイトの固体を得た。残った水を減圧下で除去し、82gの白色固体を得た。
(+/−)−トランス−メチル−3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボキシレートの生成(3)
(+/−)−トランス−3−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボン酸、2、(100.0g、475.7mmol)をトルエン(1.0L)に溶かした。ジフェニルホスホリルアジド(112.8mL、523.3mmol)及びトリエチルアミン(72.9mL、523.3mmol)を加えた。反応混合物を90℃で2時間加熱した。ベンジルアルコール(49.2mL、475.7mmol)を加え、90℃で3日間にわたって加熱したこの混合物を室温に冷まし、EtOAc(500mL)と飽和NaHCO水溶液で希釈した。有機相を食塩水で洗浄し、(MgSO)を入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(1500gシリカISCOカラム)でジクロロメタンを用いて精製し、115gの油を得た。H NMRは、BnOHを含んでいることを示した(約0.05当量)。この生成物を更なる精製なしに使用した:1H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.40−7.24(m、5H)、6.41(t、J=7.4Hz、1H)、6.21−6.04(m、1H)、5.15−4.94(m、2H)、4.63−4.45(m、1H)、4.30−4.18(m、1H)、3.70(s、2H)、3.49(s、1H)、2.81(br s、1H)、2.68(br s、1H)、2.08(s、1H)、1.76−1.56(m、1H)、1.52−1.35(m、1H)、1.33−1.14(m、1H)、1.12−0.87(m、1H)。
(+/−)−トランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(4)
ラセミトランス−メチル−3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボキシレート(115.0g、364.7mmol)のTHF(253mL)及びMeOH(253mL)の溶液を、40psi(275.8kPa)の水素雰囲気下に一晩置いた。発熱が観察された。H NMRが反応の完了とBnOHの存在を示した。この反応混合物をセライトで濾過し、MeOHで洗浄した。減圧下で濾液を濃縮して69gの油を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 3.63(d、J=5.6Hz、3H)、3.30(d、J=6.7Hz、1H)、2.11(d、J=6.6Hz、1H)、1.91(t、J=7.3Hz、1H)、1.80−1.64(m、1H)、1.63−1.38(m、6H)、1.36−1.23(m、2H)。
化合物I−35の調製
(a)EtN、CHCN;(b)濃HSO;(c)9M HSO;(d)AgCO、HOAc、DMSO、100℃;(e)X−phos、Pd(dba)、KPO、2−メチルTHF、HO、120℃(f)LiOH、THF、MeOH、70℃
(+/−)メチル−3−(6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イルアミノ)−ビシクロ[2.2.2]−オクタン−2−カルボキシレートの生成(5)
(+/−)メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、4、(2.00g、10.91mmol)、2,6−ジクロロ−5−フルオロ−ピリジン−3−カルボニトリル(2.29g、12.00mmol)及びEtN(3.35mL、24.00mmol)のアセトニトリル(25mL)中溶液を、4時間還流させた。LC/MSにより、目的の生成物のみであることが示された。この反応混合物をEtOAc及び食塩水で希釈した。この有機相をMgSOを入れて乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。結果として得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)で精製し、3.15gの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 7.32−7.28(m、1H)、5.32(s、1H)、4.48(s、1H)、3.77(s、3H)、2.39(d、J=5.6Hz、1H)、2.03−1.97(m、1H)、1.88(d、J=2.2Hz、1H)、1.81(d、J=13.5Hz、1H)、1.74−1.62(m、5H)、1.47(d、J=13.2Hz、1H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、保持時間=3.60分、(M+H)338.35。
(+/−)3−(5−カルバモイル−6−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イルアミノ)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(6):
SO(35mLの18M溶液、630.0mmol)に、メチル−3−((6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロ−2−ビリジル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、5、(3.15g、9.33mmol)を加えた。この反応混合物を80℃で1時間、加熱した。LC/MSにより、開始物質のエステルが消費されていることが示された。LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、保持時間=2.39分(M+H)342.28。この粗生成物は、更なる精製なしに使用された。
(+/−)6−(−3−カルボキシビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イルアミノ)−2−クロロ−5−フルオロピリジン−3−カルボン酸の生成(7)
(+/−)−3−(5−カルバモイル−6−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸、6、の、濃HSO(35mLの18M溶液)中溶液を、室温に冷まし、35mLのHOが入ったフラスコにゆっくりと移した。この反応混合物を加熱し、100℃で5時間撹拌した。この反応混合物を室温に冷まし、ここに氷を加えて合計体積250mLとした。結果として得られた沈殿を濾過した。この濾過ケークをCHClに溶かし、シリカゲルクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、2.0gの生成物を得た。2工程の全収率は62%であった:H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ 7.76(d、J=11.2Hz、1H)、7.69(d、J=6.9Hz、1H)、4.42(t、J=6.8Hz、1H)、2.78(d、J=6.8Hz、1H)、1.95(s、1H)、1.74(s、1H)、1.69(d、J=8.5Hz、2H)、1.62−1.36(m、5H)、1.32(t、J=10.4Hz、1H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、保持時間=2.84分(M+H)343.07。
(+/−)3−(6−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イルアミノ)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(8)
6−[(2−カルボキシ−3−ビシクロ[2.2.2]オクタニル)アミノ]−2−クロロ−5−フルオロ−ピリジン−3−カルボン酸、7、(2.00g、5.84mmol)、AgCO(0.16g、0.58mmol)及び酢酸(0.02mL、0.29mmol)のDMSO(20mL)中溶液を加熱し、120℃で5時間撹拌した。この反応混合物をEtOAc及び飽和NHCl水溶液で希釈した。この有機相を、MgSOを入れて乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。この生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(20% EtOAc/ヘキサン)で精製し、1.34gの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 7.19(dd、J=10.0、8.2Hz、1H)、6.59(dd、J=8.1、2.9Hz、1H)、5.22(s、1H)、4.03(d、J=4.3Hz、1H)、2.50(s、1H)、2.17(s、1H)、2.04(dd、J=17.6、7.1Hz、1H)、1.87(s、1H)、1.82−1.64(m、4H)、1.63−1.50(m、6H)、1.44(dd、J=19.8、11.4Hz、1H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、保持時間=3.22分(M+H)299.07。
(+/−)−3−(3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(10)
5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.42g、1.00mmol)、3−[(6−クロロ−3−フルオロ−2−ピリジル)アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸、8、(0.25g、0.84mmol)及びKPO(0.53g、2.51mmol)の、2−メチルTHF及びHO中溶液を、窒素で40分間脱気した。この溶液に、X−Phos(0.05g、0.100mmol)及び1,5−ジフェニルペンタ−1,4−ジエン−3−オン、パラジウム(0.02g、0.02mmol)を加えた。この反応混合物を加圧管に入れ120℃で1時間、加熱及び撹拌した。この水相を除去し、有機相をセライトパッドで濾過して、溶媒を減圧下で除去した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(40% EtOAc/ヘキサン)で精製し、300mgの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.32(s、1H)、8.24(s、1H)、8.18(d、J=8.0Hz、2H)、7.35(d、J=8.1Hz、2H)、7.29(d、J=3.4Hz、1H)、6.86(dd、J=7.8、2.8Hz、1H)、5.23(s、1H)、4.34(s、1H)、2.50(s、1H)、2.38(s、3H)、2.19(s、1H)、1.91(d、J=53.8Hz、4H)、1.75(s、2H)、1.69−1.45(m、4H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、保持時間=3.92分(M+H)553.26。
(+/−)3−(3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−35)
3−[[3−フルオロ−6−[5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−2−ピリジル]アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸、10、(0.30g、0.54mmol)及び水酸化リチウム水和物(0.09g、2.17mmol)の、THF(20mL)及びHO(5mL)中溶液を70℃で1.5時間、LC/MSで反応完了が示されるまで撹拌した。この反応混合物に、HCl(0.27mLの6M溶液、1.63mmol)及び飽和NHCl水溶液を加えた。この生成物をEtOAcで抽出し、有機相にMgSOをを入れて乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(4% MeOH/CHCl)で精製した:H NMR(400MHz、CDCl)δ 10.75(s、1H)、8.12(dd、J=9.2、2.4Hz、1H)、7.76(d、J=11.5Hz、2H)、7.21(dd、J=10.7、8.1Hz、1H)、6.74(dd、J=8.0、2.8Hz、1H)、5.06(d、J=6.8Hz、1H)、4.70(s、1H)、2.44(d、J=4.2Hz、1H)、2.02(d、J=17.8Hz、2H)、1.96−1.82(m、3H)、1.80−1.61(m、4H)、1.48(t、J=11.4Hz、1H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、保持時間=3.14分(M+H)399.18。
化合物I−28の調製
(a)EtN、THF;(b)キラルSFC分離;(c)5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、Pd(PhP)、2M NaCO、THF、マイクロ波、130℃;(d)NaOMe、MeOH、THF、次にNaOH
(2S、3S)−メチル3−((6−ブロモ−3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)アミノ)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(12)
(+/−)−トランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、4、(12.50g、68.21mmol)及び2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロ−ピリジン(11.70g、55.20mmol)のTHF(78mL)中溶液に、トリエチルアミン(18.47mL、132.5mmol)を加えた。この反応混合物を100℃で24時間加熱した後、85℃で更に2日間加熱した。白色の沈殿が観察された。この溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜33% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製し、13.7gの目的生成物をラセミ混合物として得た。このラセミ混合物にSFC分離を行い、5.38gの目的の(2S、3S)エナンチオマーを得た:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.87分(M+H)375.38。
(2S、3S)−メチル3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(13)
マイクロ波用バイアルに、メチル(2S、3S)−3−[(6−ブロモ−3,5−ジフルオロ−2−ピリジル)アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、12、(1.55mg、4.13mmol)及び5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(1.89g、4.54mmol)、THF(43.06mL)及びNaCO(6.19mLの2M溶液、12.39mmol)を入れた。この溶液をNで15分間脱気した。触媒Pd(PPhをこの反応混合物に加え、マイクロ波で30分間、130℃に加熱した。この反応混合物を2層に分け、上層を分離し、振盪して、白色沈殿がすぐに形成された。この混合物をACN/HOで希釈し、30分間撹拌し、濾過して、この濾過ケークを再びアセトニトリルで洗い、白色固体として目的生成物を得た:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.91分(M+H)447.56。
(2S、3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−28)
メチル(2S、3S)−3−[[3,5−ジフルオロ−6−[5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)ピロロ−[2,3−b]ピリジン−3−イル]−2−ピリジル]アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、13、(2.30g、3.93mmol)のTHF(20mL)中溶液を、NaOMe(5.16mLの4M溶液、20.66mmol)のMeOH(10mL)中溶液で、室温において1時間処理した。次にNaOH(10.33mLの2M溶液、20.66mmol)を加え、結果として得られた混合物を一晩室温で撹拌した。この粗生成物溶液を蒸発させ、蒸発中に黄色い沈殿が観察された。この混合物を濾過し、黄色の固体を乾燥させ、次にEtOで洗って、目的生成物を得た:H NMR(300MHz、MeOD−d4)δ 8.74(dd、J=9.7、2.6Hz、1H)、8.12(s、1H)、7.91(d、J=2.2Hz、1H)、7.19(dd、J=19.2、8.8Hz、1H)、4.80(d、J=6.8Hz、1H)、3.50−3.19(m、2H)、2.69(d、J=6.8Hz、1H)、2.01(t、J=22.7Hz、3H)、1.88−1.19(m、7H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.46分(M+H)433.54。
化合物I−33及びI−34の調製
下記の化合物は、上述と同様にして調製された:
(2S、3S)−メチル3−((6−(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート
LCMS RT=3.91分(M+H)447.56。
(2S、3S)−3−((6−(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)アミノ)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸
LCMS RT=3.46分(M+H)433.54。
化合物I−37の調製
(a)EtN、THF;(b)Pd(PhP)、2M NaCO、THF、マイクロ波、130℃;(c)LiOH、THF、HO、85℃
(+/−)−トランス−メチル3−((6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(15)
(+/−)−トランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、4、(0.25g、1.36mmol)、2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.29g、1.36mmol)、トリエチルアミン(0.45mL、3.27mmol)のTHF(1mL)中溶液を、85℃で3日間加熱した。この溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、210mgの目的生成物を得た:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.95分(M+H)362.42。
(+/−)−トランス−メチル3−((6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(16)
(+/−)−トランス−メチル3−((6−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、15、(0.21g、0.58mmol)及び5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.28g、0.68mmol)のTHF(5mL)中溶液に、NaCO(1.02mLの2M溶液、2.05mmol)を加えた。この反応物をNで15分間脱気した。Pd(PPh(0.16g、0.14mmol)を加え、この反応物をマイクロ波で30分間、130℃で加熱した。THF層を分離し、水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機相を蒸発させて、粗生成物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、320mgの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.36(dd、J=8.9、2.8Hz、1H)、8.21(dd、J=7.2、5.4Hz、2H)、8.00(d、J=8.4Hz、2H)、7.19(d、J=8.1Hz、2H)、7.00(s、1H)、6.46(s、1H)、5.07(d、J=7.6Hz、1H)、4.40(t、J=6.6Hz、1H)、3.54(s、3H)、2.30(s、1H)、2.27(s、3H)、1.90−1.22(m、10H)。
(+/−)−トランス−3−((6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−4−(トリフルオロ−メチル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−37)
(+/−)−トランス−メチル3−((6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、16、(0.032g、0.052mmol)及びLiOH(0.5mLの2M溶液、1.000mmol)のTHF(3mL)中溶液を、85℃で一晩加熱した。この反応物をTFAで酸性にし、EtOAcで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜10% MeOH/CHCl勾配)で精製し、20mgの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、MeOD−d4)δ 8.55(dd、J=9.5、2.7Hz、1H)、8.15(s、2H)、7.70−7.41(m、1H)、7.08(s、1H)、6.65(s、1H)、4.61(d、J=5.9Hz、1H)、2.53(d、J=6.3Hz、1H)、2.23−1.05(m、10H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.41分(M+H)449.5。
ラセミ混合物I−37のSFCキラル分離により、個別のエナンチオマー、すなわちI−40(S、S)エナンチオマーとI−41(R、R)エナンチオマーを得た。
化合物I−29の調製
(a)5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)、Pd(PhP)、2M NaCO、THF、マイクロ波、130℃;(b)PrNEt、NMP、140℃、3日間;(c)NaOH、MeOH/H
3−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの生成(18)
2,4−ジクロロ−5−フルオロ−ピリミジン(1.0g、6.0mmol)及び5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(2.2g、5.4mmol)のTHF(47.62mL)中溶液に、NaCO(6.0mLの2M溶液、12.0mmol)を加えた。この混合物をNで脱気した。この混合物に、Pd(PPh(1.4g、1.2mmol)を加え、この混合物を90℃で16時間加熱した。この反応物を室温まで冷ました。アセトニトリル/水(5/1)の混合液をこの反応混合物に加え、30分間撹拌した。結果として得られた沈殿を濾過し、アセトニトリルで洗って、白色固体を得た:H NMR(300MHz、DMSO−d6)δ 9.01(d、J=3.0Hz、1H)、8.67(d、J=1.9Hz、1H)、8.58(dd、J=2.7、1.2Hz、1H)、8.50(dd、J=9.0、2.8Hz、1H)、8.13(d、J=8.4Hz、2H)、7.48(d、J=8.1Hz、2H)、2.37(s、3H)。
(+/−)トランス−メチル−3−((5−フルオロ−4−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(19)
ラセミトランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、4、(0.44g、2.37mmol)、3−(2−クロロ−5−フルオロ−ピリミジン−4−イル)−5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−ピロロ[2,3−b]ピリジン、18、(0.50g、1.19mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.62mL、3.56mmol)のNMP(2mL)中溶液を入れた。この反応混合物を140℃で3日間加熱した。溶媒を蒸発させ、この粗生成物を、更なる精製なしに使用した。
(+/−)トランス−3−((5−フルオロ−4−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−29)
粗ラセミトランス−3−[[5−フルオロ−4−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートNMP含有残留物を、NaOH(5.94mLの2M溶液、11.88mmol)に溶かし、室温で一晩撹拌した。この溶媒を1N NaOHで希釈し、EtOAcで抽出し、分離した。この水相を酸性化してpH=7にし、次いでEtOAcで抽出した。この有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、蒸発させて、黄色の油を得た。これを分取HPLCで精製して、10mgの目的生成物を得た:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.81分(M+H)400.53。
化合物I−36の調製
(a)無水マレイン酸、ベンゼン、150℃、18時間;(b)ナトリウムメトキシド、MeOH、RT、24時間;(c)クロロ蟻酸エチル、EtN、THF 0℃、1時間、次にアジ化ナトリウム、HO、0℃、2時間、次にベンジルアルコール、EtN、CHCl;(d)水素、Pd/C、EtOAc;(e)6−ブロモ−2,3,5−トリフルオロピリジン、THF、MeOH、還流、2日間;(f)5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)、Pd(dba)、XPhos、水/2−メチル−THF、120℃、8時間;(g)LiOH、HO/THF、85℃、12時間。
(ジ−exo)−4,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−1H−4,8−エタノシクロヘプタ[c]フラン−1,3(3aH)−ジオンの生成(21)
密封試験管(Qチューブ)内で、固体無水マレイン酸(4.73g、48.23mmol)を、シクロヘプタ−1,3−ジエン(5.00g、53.10mmol)のベンゼン(10mL)中撹拌溶液に加えた。この懸濁液を150℃で18時間加熱し、透明な黄色の溶液を得た。この反応混合物を室温に冷まし、減圧下で濃縮して、9.3gの目的生成物をオフホワイト固体として得た:H NMR(400MHz、d6−DMSO)δ 6.16(dt、J=9.1、4.5Hz、2H)、3.50(s、2H)、2.82(s、2H)、1.77−1.55(m、4H)、1.52−1.38(m、2H)。
(+/−)−(exo)−7−(メトキシカルボニル)ビシクロ[3.2.2]ノン−8−エン−6−カルボン酸の生成(22)
ナトリウムメトキシド(40.5mL、176.9mmol、25重量%溶液)のメタノール中溶液を、微粉末(ジ−exo)−4,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−1H−4,8−エタノシクロヘプタ[c]フラン−1,3(3aH)−ジオン、21、(8.5g、44.2mmol)に加え、この懸濁液をメタノール(10mL)で希釈した。結果として得られた懸濁液を室温で激しく24時間撹拌し、濃い白色の懸濁液を得た。この懸濁液を0℃に冷却した。この冷たい懸濁液を滴下で、氷浴上の濃HCl(22.0mL、265.3mmol)の水(22mL)での冷水溶液(0℃)に加えた。滴下漏斗をメタノール(25mL)で洗い、この溶液を滴下でHCl溶液に加えた。懸濁液を水(500mL)で希釈し、この水相をEtOAc(3回×100mL)で抽出した。この有機層にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜50% EtOAC/ヘキサン)で精製して、7.5gの目的生成物を白色固体として得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 6.23(t、J=8.2Hz、1H)、6.15−6.03(m、1H)、3.76(s、3H)、3.52(d、J=6.9Hz、1H)、3.20(dd、J=6.7、4.7Hz、1H)、3.06−2.85(m、2H)、1.79−1.37(m、6H)。
(+/−)−(exo)−メチル9−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ビシクロ[3.2.2]−ノン−6−エン−8−カルボキシレートの生成(23)
クロロ蟻酸エチル(3.36mL、35.11mmol)を滴下で、激しく撹拌しながら、0℃のラセミ(exo)−7−(メトキシカルボニル)ビシクロ[3.2.2]ノン−8−エン−6−カルボン酸、22、(7.50g、33.44mmol)及びEtN(6.39mL、45.81mmol)のTHF(100mL)中溶液に加えた。白色の沈殿が形成され、THF(50mL)を加えた。この懸濁液を0℃で1時間撹拌した。アジ化ナトリウム(7.39g、113.70mmol)の水(30mL)中溶液を0℃で滴下で加えた。この反応混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、水(200mL)を加えた。この水相をEtOAcで抽出した(3回×100mL)。合わせた有機相をMgSOを加えて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、7.7gのアジ化物を透明な油として得た。粗アジ化物をベンゼン(80mL)に溶かし、2時間還流させた。この溶液を室温に冷まし、減圧下で濃縮して、濃い油状の中間体イソシアネートを得た。この油をジクロロメタン(25mL)に溶かし、ベンジルアルコール(3.90mL、37.69mmol)とEtN(18.65mL、133.80mmol)の溶液を加えた。この透明な溶液を室温で18時間撹拌し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜30% EtOAc/ヘキサン)で精製し、透明な油状の10.8gの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 7.24(m、5H)、6.16(t、J=8.1Hz、1H)、5.98(t、J=7.8Hz、1H)、5.00(s、2H)、4.58(m、1H)、3.67(s、3H)、2.75(brs、1H)、2.36〜2.44(m、2H)、1.66−1.29(m、6H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.4分(M+H)330.17。
(+/−)−(exo)−メチル−7−アミノビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレートの生成(24)
ラセミ(exo)−メチル−9−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ビシクロ[3.2.2]−ノン−6−エン−8−カルボキシレート、23(10.0g)のEtOAc(50mL)中溶液を窒素パージし、これにPd/C(1.65g、1.55mmol、10% Degussaタイプ、湿潤)を加えた。この溶液を室温で18時間水素添加した(1atm)。結果として得られた中実懸濁液をジクロロメタン(100mL)で希釈し、室温で1時間撹拌した。この溶液をセライトパッドで濾過し、パッドをDCMで完全に洗った(3回×50mL)。この濾液を減圧下で濃縮し、5.7gの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 3.77−3.59(m、3H)、3.47(d、J=7.4Hz、1H)、2.27(m、1H)、2.09(dd、J=7.4、3.3Hz、1H)、1.85−1.33(m、11H)。
(+/−)−(exo)−メチル−7−((6−ブロモ−3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレートの生成(25)
ラセミ−(exo)−メチル−7−アミノビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレート、24、(1.25g、6.33mmol)及び2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロ−ピリジン(1.07g、5.07mmol)の、THF(20mL)とMeOH(5mL)の混合液中溶液に、ジイソプロピル−エチルアミン(2.21mL、12.67mmol)を加えた。この反応混合物を密封管(Qチューブ)に入れ、135℃で2日間加熱した。溶媒を蒸発させた。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜30% EtOAc/ヘキサン)で精製して1.14gの油状の目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 7.06(dd、J=9.6、6.8Hz、1H)、4.56(d、J=6.8Hz、1H)、3.75(s、3H)、2.41(m、2H)、2.06−1.60(brm、11H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.95分(M+H)389.14。
(+/−)−(exo)−メチル−7−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレートの生成(26)
5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.267g、0.642mmol)、ラセミ−(exo)−メチル−7−((6−ブロモ−3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレート、25、(0.250g、0.642mmol)及び固体KPO(0.519g、2.447mmol)の、2−メチルTHF(6mL)及び水(1mL)中溶液を、窒素で30分間パージした。X−Phos(0.035g、0.073mmol)及びPd(dba)(0.014g、0.015mmol)をこの混合物に加え、これをQチューブに入れて120℃で8時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜30% EtOAc/ヘキサン)で精製し、278mgの目的生成物を白色泡状固体として得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.65(dd、J=9.0、2.7Hz、1H)、8.25(s、2H)、8.01(d、J=8.3Hz、2H)、7.29−7.18(m、2H)、7.08(t、J=9.8Hz、1H)、4.93(t、J=7.8Hz、1H)、4.47(d、J=7.3Hz、1H)、3.58(s、3H)、2.43−2.20(m、5H)、1.88−1.41(m、16H)。
(+/−)−(exo)−7−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボン酸の生成(I−36)
水酸化リチウム水和物(0.19g、4.59mmol)を、ラセミ−(exo)−メチル−7−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[3.2.2]ノナン−6−カルボキシレート、26、(0.28g、0.46mmol)の、THF(7mL)及び水(3mL)中溶液を撹拌している中に加えた。この溶液を90℃で12時間加熱し、室温に冷ました。この溶液を減圧下で濃縮し、次に水(5mL)を加え、この溶液を2N HClで中和した。沈殿をEtOAc(3回×10mL)で抽出した。この有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、減圧下で濃縮した。固形物を小さなブフナー漏斗に載せ、DCM(5mL)で洗った。オフホワイトの固形物を高真空下で乾燥させて、62mgの目的生成物をオフホワイトの固体として得た:H NMR(400MHz、CDOD)δ 8.90(dd、J=9.6、2.7Hz、1H)、8.16(s、1H)、7.98(d、J=2.5Hz、1H)、7.28(t、J=10.3Hz、1H)、5.12(d、J=7.7Hz、1H)、2.71(dd、J=7.8、3.6Hz、1H)、2.48(m、1H)、2.08(m、1H)、2.02−1.49(m、10H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.41分(M+H)431.53。
化合物I−38の調製
(a)ジイソプロピルエチルアミン、THF、90℃;(b)Pd(dba)、X−Phos、KPO、MeTHF−HO、80〜90℃(c)4N HCl、ジオキサン−CHCN、70℃;(d)NaOH、THF−MeOH、室温。
(+/−)−トランス−メチル−3−((6−クロロピラジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(34)
2,6−ジクロロピラジン(0.34g、2.27mmol)及びメチル(+/−)−トランス−7−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−8−カルボキシレート(0.50g、2.73mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.79mL、4.55mmol)のアセトニトリル中溶液を、70℃で一晩加熱した。この反応はまだ不完全であり、反応混合物を110℃で一晩加熱した。この反応物をEtOAcで希釈し、食塩水で洗い(2回)、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜100% EtOAc−ヘキサン、勾配溶離)で目的生成物を得た。これは次の反応に十分な純度であった:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.02(s、1H)、7.74(s、1H)、5.71(s、1H)、4.32(s、1H)、3.80−3.68(m、3H)、2.40(d、J=5.6Hz、1H)、2.03(d、J=2.5Hz、1H)、1.87(d、J=2.7Hz、1H)、1.76(d、J=10.1Hz、2H)、1.71−1.40(m、6H)。
(+/−)−トランス−メチル−3−((6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(35)
脱気された(+/−)−トランス−メチル−3−((6−クロロピラジン−2−イル)アミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、34、(0.11g、0.36mmol)のMeTHF(2.20mL)中溶液、及びKPO(0.23g、1.09mmol)の水(0.54mL)中溶液に、5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.18g、0.43mmol)を加えた。更に5分間、脱気を続けた。次に、X−Phos(0.02g、0.04mmol)及びPd(dba)(9.9mg、0.011mmol)をこの混合物に加えた。この容器を密封し、100℃に加熱した。1時間後、この混合物を冷まし、EtOAcで希釈し、水で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜35% EtOAc/CHCl)により、194mgの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.27(t、J=7.7Hz、3H)、8.08(s、1H)、8.03(d、J=8.3Hz、2H)、7.91(s、1H)、7.23(d、J=8.1Hz、2H)、4.49(s、1H)、3.57(s、3H)、2.38(d、J=6.0Hz、1H)、2.32(s、3H)、2.02(s、1H)、1.90(s、1H)、1.85−1.33(m、8H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.88分(M+H)550.14。
(+/−)−トランス−メチル−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(36)
(+/−)−トランス−メチル−3−((6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、35、(0.19g、0.35mmol)のアセトニトリル(3.88mL)中溶液を、HCl(1.77mLの4M溶液、7.06mmol)のジオキサン中溶液で処理し、70℃で6時間加熱した。この反応物を45℃まで冷まし、この温度に3日間保持した。次に、追加のHCl(2.0mL、8.0mmol)を加え、この混合物を70℃に加熱し、反応が完了するまで維持した(更に約20時間)。この混合物を減圧下で濃縮し、アセトニトリルで希釈した。結果として得られた固体を超音波処理し、濾過して、81mgの目的生成物をHCl塩として得た。この物質は次の加水分解工程に進めるのに十分な純度であった:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.61分(M+H)396.14。
(+/−)−トランス−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−38)
(+/−)−トランス−メチル−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートHCl塩、36、(0.08mg、0.18mmol)の、THF(1.5mL)及びMeOH(0.5mL)中混合物を、NaOH(0.50mLの2M溶液、1mmol)で処理した。この混合物を60℃に温めた。1.75時間後、LC−MSの判定により、反応が完了していた。この混合物を減圧下で濃縮して有機溶媒を除去し、水(3mL)で希釈し、2N HClで酸性にした。結果として得られた懸濁液を超音波処理し、濾過し、再び懸濁させて、もう一度濾過した。この湿潤固形物を減圧下で乾燥させて、HCl塩として目的生成物を得た:H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.63(dd、J=9.4、2.6Hz、1H)、8.25(s、1H)、8.20(s、1H)、8.14(s、1H)、7.62(s、1H)、4.70(d、J=6.4Hz、1H)、2.56(d、J=6.4Hz、1H)、2.10(s、1H)、2.01(s、1H)、1.97−1.62(m、6H)、1.60−1.43(m、2H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.31分、(M+H)382.12。
化合物I−30の調製
(a)5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)、2N NaCO、HO、CHCN、120℃;(b)i)NaOMe、MeOH;ii)NaOH、H
(+/−)−トランス−メチル−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(39)
(+/−)−トランス−メチル−3−((6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ)−ビシクロ[2.2.2]−オクタン−2−カルボキシレート、5、(0.11g、0.31mmol)及び5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.16g、0.38mmol)のCHCN中溶液に、NaCO(0.50mLの2M溶液、1.00mmol)を加えた。この混合物を15分間脱気した後、Pd(PPh(0.05g、0.04mmol)を加えた。この反応混合物をマイクロ波に入れ、120℃で30分間加熱した。酢酸エチル(10mL)を加え、この混合物をセライト床で濾過し、結果として得られた濾液を減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン0〜50%)で精製して、125mgの目的生成物を黄色の固体として得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.66(s、1H)、8.46−8.25(m、1H)、8.14(d、J=8.4Hz、1H)、7.78(s、1H)、7.69(d、J=6.4Hz、1H)、7.35(dd、J=21.9、12.3Hz、2H)、5.23(s、1H)、4.81(s、1H)、3.53(s、3H)、2.40(s、3H)、2.09(s、1H)、1.94(d、J=14.9Hz、1H)、1.72(d、J=10.5Hz、3H)、1.57(s、6H)、1.47(s、2H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)592.42。
(+/−)−トランス−メチル−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(I−30)
(+/−)−トランス−メチル−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、39、(0.12g、0.18mmol)のメタノール/テトラヒドロフラン(2:1、3ml/1.5mL)中溶液に、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(0.10mL、35重量%)を加えた。室温で10分間撹拌した後、1N NaOH(0.30mLの1M溶液)溶液を加え、この反応混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%メタノール/ジクロロメタン勾配)で精製し、標題化合物を薄黄色の固体として得た。この精製物を塩酸(1N、400μL)で再び酸性にし、30mgの目的生成物を塩酸塩として得た:H NMR(400MHz、DMSO−d6)δ 12.43(s、1H)、8.47(d、J=9.7Hz、1H)、8.36(d、J=15.5Hz、2H)、7.86(d、J=11.3Hz、1H)、7.77(d、J=7.2Hz、1H)、4.77(d、J=6.6Hz、1H)、4.11(s、1H)、2.89(d、J=6.7Hz、1H)、2.01(s、1H)、1.86(s、1H)、1.75(d、J=18.0Hz、3H)、1.49(td、J=35.0、9.6Hz、6H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)424.33。
化合物I−39の調製
(a)PrNEt、THF、90℃;(b)4M HCl、ジオキサン−CHCN、70℃;(c)NaOH、ジオキサン−MeOH、RT。
(+/−)−トランス−メチル−3−((5−シアノ−4−(1−トシル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(42)
出発物質のスルホン、41、を、PCT国際公開特許WO−2008079346号に記述されている手順に従って調製した。
2−(メチルスルホニル)−4−(1−トシル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−5−カルボニトリル、41、(0.250g、0.479mmol)及び(+/−)−トランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、4、(0.123g、0.671mmol)の混合物、並びにジイソプロピルエチルアミン(0.192mL、1.100mmol)の乾燥THF(10.0mL)中溶液を、90℃で2時間加熱した。この溶液を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜100% EtOAc/ヘキサン勾配)により、99mgの目的生成物を得た。この材料は更なる精製なしに脱トシル化工程に用いられた:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.79分(M+H)629.13。
(+/−)−トランス−メチル−3−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(43)
(+/−)−トランス−メチル−3−((5−シアノ−4−(1−トシル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、42、(0.098g、0.157mmol)の乾燥アセトニトリル(3mL)中混合物を、ジオキサン中HCl溶液(0.785mLの4M溶液、3.140mmol)で処理し、LC−MSで反応が完了したと判定されるまで70℃で加熱した。冷ました反応混合物をアセトニトリルで3回粉砕し、減圧下で乾燥させて、35mgの目的生成物をHCl塩として得た。この物質は次の工程に進めるのに十分な純度であった:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.72分(M+H)471.36。
(+/−)−トランス−3−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−39)
(+/−)−トランス−メチル−3−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート塩酸塩、43、(0.035g、0.069mmol)の、THF(1.5mL)及びMeOH(0.70mL)中懸濁液に、NaOH(0.20mLの2M溶液、0.40mmol)を加え、この混合物を室温で一晩撹拌した。36時間後、更にNaOH(0.10mL)を加え、この混合物を再び一晩撹拌した。反応が完了した後、この混合物を減圧下で濃縮し、有機溶媒を除去した。溶液をHClで酸性にし、濃い懸濁液を形成した。この固形物を濾過で分離し、減圧下で乾燥させて、目的生成物をオフホワイト粉末として得た:H NMR(300MHz、MeOD)(NMRは、回転異性体の存在を示した−主な回転異性体):δ 9.33(s、1H)、8.77(s、1H)、8.64(s、1H)、8.55(d、J=16.8Hz、1H)、4.58(d、1H)、2.65(d、J=7.2Hz、1H)、2.17−2.06(m、1H)、2.06−1.95(m、1H)、1.94−1.73(m、3H)、1.73−1.55(m、2H)、1.55−1.42(m、2H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.24分(M+H)457.12。
化合物I−22の調製
(a)PrNEt、アセトニトリル、還流;(b)5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)、Pddba、XPhos、KPO、2−MeTHF;(c)TFA、CHCl;(d)モルホリン−4−カルボニルクロリド、PrNEt、CHCl;(e)NaOMe、MeOH(f)キラルSFC分離
(+/−)シス−tert−ブチル(3−((6−クロロ−3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの生成(46)
シス−tert−ブチル−N−シス−3−アミノシクロヘキシル]カルバメート、45、(0.20g、0.93mmol)、2,6−ジクロロ−3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.22g、0.93mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.25mL、1.40mmol)のアセトニトリル(15mL)中溶液を、加熱して一晩還流させた。減圧下で溶媒を除去し、残留物をEtOAc(20mL)と飽和NaHCO(20mL)水溶液で分配した。層を分離し、この水層をEtOAc(2回×20mL)で抽出し、合わせた有機層にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、330mgの粗生成物を得た。これは更なる精製なしに次の工程で使用した:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.86分(M+H)412.18。
(+/−)シス−tert−ブチル(3−((3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの生成(47)
PO(0.39g、1.82mmol)を、水(1.5mL)及び2−Me−THF(5.0mL)の混合液に溶かした。ラセミ−シス−tert−ブチル(3−((6−クロロ−3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート、46、(0.25g、0.61mmol)を加え、この混合物をNで30分間パージした。5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.28g、0.66mmol)を加え、Nパージを更に15分続けた。XPhos(0.02g、0.04mmol)及びPd(dba)(0.01g、0.01mmol)をN雰囲気下で加え、バイアルを密封して、80℃で一晩加熱した。室温まで冷ました後、この反応混合物をEtOAc(20mL)及び水(20mL)で希釈し、層を分離した。有機層にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(0〜50% EtOAc/CHCl)で精製して、230mgの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.34(dd、J=2.7、1.1Hz、1H)、8.12−8.05(m、3H)、7.84(dd、J=8.7、2.8Hz、1H)、7.51(d、J=11.1Hz、1H)、7.32(d、J=8.1Hz、2H)、4.88(d、J=6.0Hz、1H)、4.43(s、1H)、4.09−3.97(m、1H)、3.48(s、1H)、2.41(s、3H)、2.46−2.34(m、1H)、2.14(d、J=11.9Hz、1H)、1.97(d、J=16.1Hz、1H)、1.91−1.77(m、1H)、1.52−1.33(m、9H)、1.22−0.98(m、4H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=4.12分(M+H)665.93。
(+/−)シス−N1−(3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,3−ジアミンの生成(48)
ラセミ−シス−tert−ブチル(3−((3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート、47、(0.22g、0.33mmol)を、ジクロロメタン(10mL)に溶かし、TFA(5mL)で処理した。20分間撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を水(10mL)中に懸濁させ、1N NaOH(5mL)で処理した。結果として得られた懸濁液を5分間超音波処理し、沈殿を濾過により回収して、140mgの目的生成物をオフホワイトの固体として得た。これは更なる精製なしに次の工程で使用した:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.24(d、J=1.6Hz、1H)、7.99(d、J=8.2Hz、3H)、7.78(dd、J=8.9、2.7Hz、1H)、7.41(d、J=11.1Hz、1H)、7.31−7.20(m、2H)、5.34(s、1H)、4.14−3.87(m、1H)、2.87(t、J=9.8Hz、1H)、2.50(s、2H)、2.32(s、3H)、2.14(d、J=11.9Hz、1H)、1.93(d、J=10.9Hz、1H)、1.79(d、J=10.8Hz、2H)、1.42−0.99(m、4H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.08分(M+H)566.33。
(+/−)−シス−N−(3−((3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミドの生成(49)
ラセミ−シス−N1−(3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロ−エチル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,3−ジアミン、48、(0.07g、0.11mmol)をCHCl(10mL)に溶かし、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.20mL、1.14mmol)で処理し、次いでモルホリン−4−カルボニルクロリド(0.09g、0.57mmol)で処理した。室温で一晩撹拌した後、この反応混合物を飽和NaHCO水溶液で洗い、この有機層を回収し、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、61mgの粗生成物を得た。これは更なる精製なしに次工程で使用された:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.68分(M+H)678.86。
N−((1R、3S)−3−((3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミドの生成(I−22)
ラセミ−N−(3−((3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミド、49、(0.06g、0.08mmol)をメタノール(4mL)に溶かし、ナトリウムメトキシド(0.17mLの25%w/v溶液、0.81mmol)で処理した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、残留物を水に懸濁させて1時間撹拌した。結果として得られた懸濁液をEtOAc(2回×4mL)で抽出し、この有機抽出物を減圧下で濃縮して、ラセミ混合物としての粗生成物を得た。
キラルSFCクロマトグラフィー分割を用いたラセミ混合物の分離:20% MeOH、80% CO(10mL/分)を用い、個別のエナンチオマーを得た。
N−[(1R、3S)−3−[[3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロ−メチル)−2−ピリジル]アミノ]シクロヘキシル]モルホリン−4−カルボキサミド(I−22)
H NMR(300MHz、CDCl)δ 10.41(s、1H)、8.37(t、J=5.4Hz、1H)、8.28(dd、J=9.8、2.7Hz、1H)、8.25−8.18(m、1H)、7.80−7.66(m、1H)、4.62(dd、J=7.7、1.9Hz、1H)、4.38(t、J=11.5Hz、1H)、4.27−4.08(m、1H)、3.88−3.60(m、5H)、3.33(dd、J=10.3、5.3Hz、4H)、2.49(d、J=11.5Hz、1H)、2.29(d、J=10.8Hz、1H)、2.09(d、J=10.3Hz、1H)、1.87(dd、J=10.8、3.1Hz、1H)、1.68−1.43(m、1H)、1.38−1.03(m、3H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.82分(M+H)525.03。
化合物I−22の調製
下記の化合物は、化合物I−22の上述の方法と同様に調製することができる:
N−((1R、3S)−3−((3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−(トリフルオロメチル)−ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド
H NMR(300MHz、CDCl)δ 10.09(s、1H)、8.37(d、J=2.8Hz、1H)、8.28(dt、J=6.5、3.2Hz、1H)、8.24−8.18(m、1H)、7.73(d、J=12.7Hz、1H)、4.61(dd、J=7.8、2.0Hz、1H)、4.26−4.13(m、2H)、3.79(ddd、J=19.8、13.5、7.9Hz、1H)、3.38−3.23(m、4H)、2.49(d、J=11.4Hz、1H)、2.31(d、J=10.9Hz、1H)、2.09(d、J=14.5Hz、1H)、1.98−1.79(m、5H)、1.57(dd、J=26.3、13.0Hz、1H)、1.35−1.04(m、3H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.96分(M+H)509.54。
化合物I−42、I−45、及びI−46の調製
(a)POCl、PhNMe;(b)PrNEt、THF;(c)5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)、Pd(dba)、X−Phos、KPO、2−MeTHF、HO、80℃;(d)LiOH、THF、HO、80℃
3,5−ジクロロ−1,2,4−トリアジンの生成(51)
6−アザウラシル(1.00g、8.9mmol)に、オキシ塩化リン(10.0mL、108.0mmol)及びN,N−ジメチルアニリン(2.0mL、16.0mmol)を加えた。この反応混合物をマイクロ波反応器に入れ、90℃で20分間加熱した。この反応物をヘキサン(200mL)で2回抽出し、セライト及び硫酸ナトリウムで濾過した。この有機溶媒を減圧下で蒸発させて、530mgの目的化合物を得た。これは更なる精製なしに使用された。
(+/−)−トランス−メチル−3−((3−クロロ−1,2,4−トリアジン−5−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの調製(52)
3,5−ジクロロ[1,2,4]トリアジン、51、(0.75g、5.00mmol)の無水ジオキサン(50mL)中溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.74mL、10.00mmol)及びラセミトランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、4、(0.92g、5.00mmol)を加えた。この混合物を室温で4時間撹拌した。酢酸エチル(200mL)を加えた。この有機溶液を飽和塩化アンモニウム溶液で洗い、水、食塩水で洗った。この有機層に硫酸ナトリウムを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(25〜75%酢酸エチル/ヘキサン勾配)で精製し、500mgの標題化合物を得た。
(+/−)−トランス−メチル−3−((3−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−1,2,4−トリアジン−5−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの調製(53)
5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.31g 0.74mmol)及びラセミ−トランス−メチル−3−((3−クロロ−1,2,4−トリアジン−5−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、52、(0.20g、0.67mmol)の、2−Me−THF(6mL)及び水(1mL)中溶液に、Pd(dba)(0.04g0.15mmol)とX−Phos(0.05g0.10mmol)を加えた。この混合物を窒素流下で5分間脱気した。次にKPO(0.50g、2.36mmol)を加え、この反応混合物をバイアルに入れて密封し、80℃で2時間加熱した。この混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、食塩水及び水で洗った。この有機相に硫酸ナトリウムを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜7% MeOH[2N]NH/EtOAc)で精製し、50mgの標題化合物を得た。
(+/−)−3−[[3−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−1,2,4−トリアジン−5−イル]アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の調製(I−42)
ラセミ−トランス−メチル−3−((3−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−1,2,4−トリアジン−5−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、53、(0.050g0.091mmol)のTHF(10mL)中溶液に、[2N]LiOH(1.0mLの2N溶液、2.000mmol)を加えた。この反応物を80℃で2時間加熱した。酢酸エチル(25mL)を加え、溶液を食塩水及び水で洗った。この有機層に硫酸ナトリウムを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた粗残留物を逆相HPLC(0.1%TFA−CHCN/HO)で精製し、5mgの標題化合物TFA塩、I−42、を、トランス異性体のラセミ混合物として得た:H NMR(300MHz、DMSO−d6)δ 12.91(s、1H)、12.52(s、1H)、8.62(s、1H)、8.46(d、J=3.0Hz、1H)、8.42(d、J=5.7Hz、1H)、8.30(s、1H)、4.72(s、1H)、2.60(d、J=6.5Hz、1H)、2.06(s、1H)、1.99(s、1H)、1.82−1.40(m、9H)。
キラルSFCクロマトグラフィー分割(20% EtOH(0.2%DEA)、80%CO2)を用いたラセミ混合物の分離により、個別のエナンチオマーI−45及びI−46を得た。
化合物56の調製
(a)DPPA、EtN、トルエン、110℃;ii BnOH、85℃;(b)Pd/C(湿潤、Degussa)、水素、EtOH
(1S、3R)−3−(エトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸
(1S、3R)−3−(エトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸出発物質は、Barnett、C.J.、Gu、R.L.、Kobierski、M.E.、PCT国際公開特許WO−2002024705号「Stereoselective process for preparing cyclohexyl amine derivatives」に記述されている文献手順に従って調製することができる。
エチル(1R、3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノシクロヘキサンカルボキシレートの生成(55)
(1S、3R)−3−(エトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸(10.0g、49.9mmol)をトルエン(100mL)に溶かし、トリエチルアミン(7.6mL、54.9mmol)とDPPA(12.2mL、54.9mmol)で処理した。結果として得られた溶液を110℃に加熱し、1時間撹拌した。70℃に冷却した後、ベンジルアルコール(7.7mL、74.9mmol)を加え、この混合物を85℃に加熱して一晩置いた。結果として得られた溶液を室温に冷まし、EtOAc(150mL)及び水(150mL)に注ぎ入れて、層を分離した。この水層をEtOAc(2回×75mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を水(100mL)及び食塩水(100mL)で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜50% EtOAc/ヘキサン)で精製して、17(15.3g、約25%のベンジルアルコールを含有)を得て、これを更なる精製なしに次の工程で使用した。
(1R、3S)−エチル−3−アミノシクロヘキサンカルボキシレートの生成(56)
(1R、3S)−エチル−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)シクロヘキサン−カルボキシレート、55、(14.0g、45.9mmol)のエタノール(3mL)中溶液に、Pd/C(湿潤、Degussa(2.4g、2.3mmol)を加えた。この混合物を排気し、次に室温で水素雰囲気下で一晩撹拌した。この反応混合物をセライトパッドで濾過し、結果として得られた濾液を減圧下で濃縮して油を得た。これは更なる精製なしに使用された。
化合物I−6及びI−10の調製
(a)PrNEt、EtOAc/CHCl;(b)トリフルオロ酢酸、CHCl;(c)1−メチルシクロプロパン−カルボン酸、EDC、DMAP、HOBt、CHCl
tert−ブチル((1R、3S)−3−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの生成(57)
2−メチルスルホニル−4−[1−(p−トリルスルホニル)−5−(トリフルオロメチル)−ピロロ[5,4−b]ピリジン−3−イル]ピリミジン−5−カルボニトリル、41、(0.101g、0.194mmol)及びtert−ブチル−N−[(1S、3R)−3−アミノシクロヘキシル]カルバメート(0.046g、0.213mmol)の、EtOAc:CHCl(10mL、1:1混合物)中懸濁液を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.100mL、0.574mmol)で処理し、室温で4時間撹拌した。この反応物をCHClで希釈し、1N HClで洗った。この有機層を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルに吸着させ、次にシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100% EtOAc:ヘキサン勾配)で精製して、65mgの目的生成物を薄黄色の固体として得た。
2−(((1S、3R)−3−アミノシクロヘキシル)アミノ)−4−(5−(トリフルオロメチル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−5−カルボニトリルの生成(58)
tert−ブチル((1S、3R)−3−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート、57、(65mg、0.1mmol)の、TFA:CHCl(10mL、1:1混合液)中溶液を、室温で1時間撹拌した後、濃縮して乾燥状態にした。この粗生成物を、PL−HCO3 MP樹脂にメタノール溶離剤を用いて、遊離塩基に変換した。この濾液を減圧下で濃縮し、50mgの粗生成物を得た。これは更なる精製なしに次工程で使用した。
N−((1R、3S)−3−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)−1−メチルシクロプロパンカルボキサミド(アミド−Me−シクロプロピル)(I−6)及びN−((1S、3R)−3−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)シクロプロパンカルボキサミド(シクロプロピルアミド)の生成(I−10)
2−(((1R、3S)−3−アミノシクロヘキシル)アミノ)−4−(5−(トリフルオロメチル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−5−カルボニトリル、58、(0.070g、0.126mmol)、EDC(0.120g、0.630mmol)及びHOBT(0.020g、0.145mmol)のCHCl(5mL)中混合物を、1−メチルシクロプロパンカルボン酸(0.060g、0.599mmol)のCHCl(2mL)中溶液で処理した。70分間室温に置いた後、LCMSにより、反応が不完全であることが示された。2.25時間後、この反応混合物にDMAP(触媒)を加え、室温で一晩撹拌した。この反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗い、0.5N HClで洗い、飽和NaHCO水溶液で洗い、次いで食塩水で洗った。この有機相を減圧下で濃縮して、186mgの黄橙色の残留物を得た。これをシリカゲルに吸収させ、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100% EtOAc:ヘキサン勾配)で精製した。この精製により2つの生成物が得られた。極性の低い(動きの速い)化合物は51mgの白色固体として得られ、これはLCMSにより1−メチル−シクロプロピルアミドとして同定された。2番目の生成物(より極性が高く、動きが遅い)はLCMSによりM−14質量を呈し、シクロプロピルアミドとして同定された。これは、出発試薬に含まれていた不純物のシクロプロパンカルボン酸により得られたものであると推測された。両方の化合物を別々に、次の脱トシル化工程に用いた。
多い方の生成物をメタノールに溶かし、室温においてNa(62mg、過剰)で処理した。5分後、LCMSにより、目的生成物に完全に変換されていることが示された。この反応混合物を濃縮して乾燥状態にし、次にEtOAcと水で希釈した。この有機相を食塩水で洗い、減圧下で濃縮して、減圧下で乾燥させた後、32mgの固体を得た:LCMS RT=3.93分(M+H)484.58。
少ない方の生成物は、MeOHに懸濁させ、Na金属で処理した。溶かした後、LCMSにより生成物が示された。濃縮して乾燥状態にし、次にEtOAcと水で希釈した。この有機相を食塩水で洗い、濃縮して、減圧乾燥した後、6mgの固体を得た:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.85分(M+H)470.46。
N−((1R、3S)−3−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)−2−メトキシアセトアミドの生成(I−9)
2−[[(1S、3R)−3−アミノシクロヘキシル]アミノ]−4−[1−(p−トリルスルホニル)−5−(トリフルオロメチル)ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]ピリミジン−5−カルボニトリル、58、(0.085g、0.153mmol)のサンプルをCHCl中に懸濁させ、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.200mL、1.148mmol)及び3滴の2−メトキシアセチルクロリド(0.016g、0.153mmol)で処理した。15分後、溶媒を窒素流下で蒸発させ、結果として得られた残留物をMeOHに溶かし、Na金属の小片で処理した。金属が溶けた後、この混合物を濃縮して乾燥状態にし、次に水とEtOAcで分配した。この有機層を食塩水で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、セライトで濾過し、減圧下で濃縮して、粘性の固体を得た。この粗生成物をDMSOに溶かし、分取HPLC(0.1% TFA−CHCN/HO)で精製して、17mgの目的生成物を得た。
化合物I−4の調製
(a)PrNEt、THF;(b)5−トリフルオロメチル−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン(64)、Pd(PhP)、2M NaCO、CHCN、120℃;(c)LiOH、THF、HO、130℃
(1R、3S)−エチル−3−((4−クロロ−5−シアノピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキサン−カルボキシレートの生成(63)
2,4−ジクロロピリミジン−5−カルボニトリル(0.56g、3.23mmol)及び(1R、3S)−エチル−3−アミノシクロヘキサンカルボキシレート、56、(0.60g)のTHF(50mL)中溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.40mL、8.07mmol)のTHF(10mL)中溶液を加えた。この反応混合物を室温で1時間撹拌した。この混合物を濃縮して乾燥状態にした後、ジクロロメタンに溶かし、1N HClで洗った。この生成物をシリカゲルに吸収させ、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜20% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製して、極性の低い(動きの速い)生成物195mgと、より極性の高い(動きの遅い)生成物542mgを得、これは目的生成物、63、であることが判定された。
(1R、3S)−エチル−3−((5−シアノ−4−(1−トシル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキサンカルボキシレートの精製(65)
(1R、3S)−エチル−3−[(4−クロロ−5−シアノ−ピリミジン−2−イル)アミノ]シクロヘキサンカルボキシレート、63、(0.165g、0.534mmol)、1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、64、(0.295g、0.633mmol)、及びPd(PPh(0.098g、0.085mmol)を、MeCN(12mL)に溶かし、2M NaCOで処理した。この混合物を120℃で21分間マイクロ波照射した。この混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、NaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜100% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製し、236mgの目的生成物を得た。
(1R、3S)−3−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキサンカルボン酸の生成(I−4)
(1S、3R)−エチル−3−((5−シアノ−4−(1−トシル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキサンカルボキシレート、65、(0.228g、0.372mmol)をTHF(10mL)に溶かし、LiOH(2mLの1N溶液、2.000mmol)で処理した。この反応混合物をマイクロ波に入れ、130℃で10分間照射した。室温に冷ました後、この混合物を濃縮して体積を減らし、3mLの1N HClを加えて沈殿を生じさせた。これを濾過し、水で洗った。結果として得られた固体をEtOAcに溶かし、濾過し、濃縮して乾燥状態にして、129mgのオフホワイト固体を得た:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=4.08(M+H)431.47。
化合物I−1、I−3、I−7、及びI−8の調製
下記の化合物は、化合物I−4の上述の手順と同様に調製することができる:
(1R、3S)−3−((4−(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−2−イル)アミノ)−シクロヘキサンカルボン酸
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=4.09分(M+H)397.43
(1S、2S)−2−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)シクロヘキサンカルボン酸
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=4.08分(M+H)431.42
(1S、2S)−2−((4−(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−シアノピリミジン−2−イル)アミノ)−シクロヘキサンカルボン酸
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=4.04分(M+H)397.09
(1S、2S)−2−((5−シアノ−4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)−1−エチルシクロヘキサンカルボン酸
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=4.13分(M+H)459.5
化合物I−15の調製
(a)5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)、Pd(PhP)、2M NaCO、THF、マイクロ波、130℃;(b)PrNEt、NMP、95℃;(c)TFA、CHCl;(d)CDI、PrNEt、ピロリジン、DMF(e)LiOH、HO、THF
5−フルオロ−1−トシル−3−(3,5,6−トリフルオロピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの生成(67)
2−ブロモ−3,5,6−トリフルオロピリジン(0.79g、3.75mmol)及び5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)(1.30g、3.12mmol)のTHF(10mL)中溶液に、NaCO(4.68mLの2M溶液、9.37mmol)を加えた。この溶液をNで15分間脱気した。Pd(PPh(0.63mmol)を加え、この反応物をマイクロ波に入れ30分間130℃で照射した。この有機相を分離し、振盪すると、白色の沈殿が急速に生じた。この溶液をアセトニトリルで希釈し、30分間撹拌し、濾過し、この濾過ケークを再びアセトニトリルで洗って、白色固体の生成物を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.61(dd、J=9.0、2.8Hz、1H)、8.47(d、J=2.3Hz、1H)、8.37(dd、J=2.8、0.8Hz、1H)、8.13(d、J=8.4Hz、2H)、7.65−7.48(m、1H)、7.33(d、J=8.1Hz、2H)、2.41(s、3H)、1.55(s、1H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.96分(M+H)422.22。
(1S、3R)−N1−(3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,3−ジアミンの生成(68)
tert−ブチル−N−[(1R、3S)−3−アミノシクロヘキシル]カルバメート−塩酸、45、(0.89g、3.56mmol)及び5−フルオロ−1−トシル−3−(3,5,6−トリフルオロピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン、67、(1.00g、2.37mmol)のNMP(5mL)中溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.83mL、4.75mmol)を加えた。この反応物を密封フラスコに入れ、95℃で2日間撹拌した。この混合物をEtOAcで希釈し、HOで洗った。この水相をEtOAcで抽出し、これを再びHOで洗った。合わせた有機相にNaSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この粗生成物は、不純物として5−フルオロ−3−(3,5,6−トリフルオロ−2−ピリジル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを含んでおり、更なる精製なしに次の工程で使用した:LCMS RT=4.12分(M+H)616.41。
この粗生成物(0.40g、0.65mmol)を、トリフルオロ酢酸(0.18mL、2.37mmol)のジクロロメタン溶液で1時間処理した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を再び少量のジクロロメタンに溶かし、撹拌しながら1M HCl/EtO溶液を加えた。30分後、白色固体を濾過し、乾燥EtOで洗って、目的生成物、68、を得た。これは依然として、不純物5−フルオロ−3−(3,5,6−トリフルオロ−2−ピリジル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを含んでいた。この混合物を更なる精製なしに次の工程で使用した。LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.19分(M+H)516.40。
N−((1R、3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミドの生成(69)
(1S、3R)−N1−[3,5−ジフルオロ−6−[5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−2−ピリジル]シクロヘキサン−1,3−ジアミン、68、(0.050g、0.097mmol)のDMF(1mL)中溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.051mL、0.291mmol)を加えた。この溶液を撹拌しながら、カルボニルジイミダゾール(0.016g、0.097mmol)を加えた。この反応物を室温で1時間撹拌した。同じ当量のカルボニルジイミダゾールを更に加え、この反応物を更に2時間撹拌した。ピロリジン(0.008mL、0.097mmol)を加え、この反応物を一晩室温で撹拌した。DMFを蒸発させ、この粗生成物を、更なる精製なしに次の工程で使用した:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.82分(M+H)613.53。
N−((1R、3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミドの生成(I−15)
粗N−((1R、3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)ピロリジン−1−カルボキサミド、69、を、THF(1mL)に溶かし、LiOH(0.10mLの2M溶液、2.00mmol)を加えた。この反応物を90℃で6時間加熱した。この粗生成物を分取HPLC(0.1% TFA−CHCN/HO)で精製し、トリフルオロ酢酸塩として4mgの目的生成物を得た:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.97分(M+H)459.00。
化合物I−16、I−17、I−18、I−23、I−24、及びI−25の調製
下記の化合物は、化合物I−15の上述の手順と同様に調製することができる:
N−((1R、3S)−3−((6−(5−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−イル)−3、5−ジフルオロピリジン−2−イル)−アミノ)シクロヘキシル)−1−シアノシクロプロパンカルボキサミド
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.10分(M+H)455.49;RT=3.10分。
(S)−N−((1R、3S)−3−((3、5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)−アミノ)シクロヘキシル)−3−フルオロピロリジン−1−カルボキサミド
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN RT=2.87分(M+H)477.57。
N−((1R、3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)−アミノ)シクロヘキシル)−3,3−ジフルオロピロリジン−1−カルボキサミド
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN RT=3.05分(M+H)495.61。
(R)−N−((1R、3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)−3−メチルピロリジン−1−カルボキサミド
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.12分(M+H)473.47。
3−((1R、3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)−1,1−ジメチル尿素
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=2.84分(M+H)433.42。
N−((1R、3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)−アミノ)シクロヘキシル)−1−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN RT 2.37分(M+H)470.46。
化合物I−12及びI−13の調製
(a)PrNEt、CHCN、80℃;(b)5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)、NaCO、HO、CHCN、120℃;(c)TFA、CHCl;(d)モルホリン−4−カルボニルクロリド、PrNEt、THF;(e)NaOMe、MeOH;F)KOtBu、H、DMSO
tert−ブチル((1R、3S)−3−((6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの生成(71)
tert−ブチル−N−[(1R、3S)−3−アミノシクロヘキシル]カルバメート、45、(0.064g、0.300mmol)、2,6−ジクロロ−5−フルオロ−ピリジン−3−カルボニトリル(0.057g、0.300mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.078mL、0.450mmol)のCHCN(3mL)中溶液を、24時間還流させた。この溶媒を減圧下で除去し、残留物をエーテル(10mL)及び水(10mL)に溶かした。この水層をエーテル(10mL)で洗い、合わせた有機相を食塩水で洗い、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。これは更なる精製なしに使用した:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)369.24。
tert−ブチル((1R、3S)−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの生成(72)
tert−ブチル−N−[(1R、3S)−3−[(6−クロロ−5−シアノ−3−フルオロ−2−ピリジル)アミノ]シクロヘキシル]カルバメート、71、(0.37g、1.00mmol)、5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.42g、1.00mmol)、Pd(PhP)(0.12g、0.10mmol)のCHCN中溶液に、炭酸二ナトリウム(0.40mLの2M溶液、0.79mmol)を加えた。この反応物を加熱し、3時間還流させた。この反応物を酢酸エチル及び水で希釈した。この有機相を分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%酢酸エチル/ヘキサン勾配)で精製し、黄色い固体として366mgの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.66(s、1H)、8.28(d、J=1.8Hz、
1H)、8.15(dd、J=8.9、2.8Hz、1H)、8.05(d、J=8.4Hz、2H)、7.39−7.28(m、2H)、7.24(d、J=8.1Hz、2H)、5.03(dd、J=7.7、2.3Hz、1H)、4.37(s、1H)、3.48(s、1H)、2.45−2.22(m、1H)、
2.13(d、J=12.3Hz、1H)、1.99(m、J=7.2Hz、1H)、1.88−1.70(m、1H)、1.48−1.25(m、9H)、1.20−0.90(m、4H);19F NMR(282MHz、CDCl3)δ−133.04、142.37;LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)623.32。
6−(((1S、3R)−3−アミノシクロヘキシル)アミノ)−5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ニコチノニトリルの生成(73)
tert−ブチル−N−[(1R、3S)−3−[[6−[5−クロロ−1−(p−トリルスルホニル)ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]−5−シアノ−3−フルオロ−2−ピリジル]アミノ]シクロヘキシル]カルバメート(0.367g、0.573mmol)のジクロロメタン(10mL)中溶液に、トリフルオロ酢酸(1.5mL)を加えた。室温で1時間撹拌した後、この混合物を濃縮して乾燥状態にし、385mgの薄黄色の固体を得た。これは更なる精製なしに使用された:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)523.25。
N−((1R、3S)−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミドの生成(74)
6−(((1S、3R)−3−アミノシクロヘキシル)アミノ)−5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ニコチノニトリル、73、(0.060g、0.080mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.400mmol)のTHF(2mL)中溶液に、モルホリン−4−カルボニルクロリド(0.012mL、0.100mmol)を加えた。この反応物を室温で3時間撹拌し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜20% MeOH/CHCl勾配)で精製し、黄色い固体として58mgの目的生成物を得た:LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)636.31。
N−((1R、3S)−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミドの生成(I−12)
N−((1R、3S)−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミド、74、(0.058g、0.091mmol)をメタノール(5mL)に溶かした。ナトリウムメトキシド(0.021mLのメタノール中34.35M溶液、0.091mmol)をこの混合物に加えた。室温で10分間撹拌した後、この反応物をHCl(0.07mL、MeOH中1.25M溶液)で中和し、濃縮して乾燥状態にした。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%MeOH/CHCl勾配)で精製し、生成物を薄黄色の固体として得た。再びHClで酸性にし、黄色い固体のHCl塩を得た(33mg):H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.73(dd、J=9.2、2.6Hz、1H)、8.50(s、1H)、8.43(s、1H)、7.52(d、J=10.9Hz、1H)、4.22−4.02(m、1H)、3.83−3.67(m、1H)、3.67−3.57(m、4H)、3.41−3.32(m、4H)、2.31(d、J=11.8Hz、1H)、2.15(d、J=12.4Hz、1H)、1.92(dd、J=26.4、10.0Hz、2H)、1.70−1.40(m、2H)、1.33(dt、J=24.6、8.2Hz、2H);19F NMR(282MHz、MeOD)δ−138.34、−145.45;LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)482.30。
N−((1R、3S)−3−((5−カルバモイル−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミドの生成(I−13)
N−((1R、3S)−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミド、I−12、(0.020g、0.040mmol)のDMSO(1mL)中溶液に、H(0.400mLの30重量%、0.395mmol)を加え、次にKCO(0.050g、0.362mmol)を加えた。この反応物を45℃で一晩加熱した。このDMSO溶液を、分取HPLC(0.1% TFA−CHCN/HO)での精製に直接使用し、TFA塩として10mgの生成物を得た。この塩のメタノール溶液を重炭酸塩カートリッジに通して中和した後、この溶液を塩酸メタノール溶液で再び酸性にし、窒素流下で乾燥させて、塩酸塩として10mgの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.17(d、J=9.4Hz、1H)、7.87(s、1H)、7.46(d、J=11.2Hz、1H)、4.26−4.02(m、1H)、3.79−3.65(m、1H)、3.67−3.54(m、4H)、3.39−3.32(m、4H)、2.29(d、J=11.6Hz、1H)、2.14(d、J=10.9Hz、1H)、1.92(dd、J=18.4、11.6Hz、2H)、1.64−1.43(m、1H)、1.44(d、J=6.0Hz、4H);19F NMR(282MHz、MeOD)δ−139.14、−139.39;LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)500.34。
化合物I−11、I−14、及びI−43の調製
下記の化合物は、化合物I−12及びI−13の上述の手順と同様に調製することができる:
N−((1R、3S)−3−((6−(5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−5−シアノ−3−フルオロ−ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)モルホリン−4−カルボキサミド
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)498.23
(R)−N−((1R、3S)−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)−3−フルオロピロリジン−1−カルボキサミド
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)484.28
(S)−N−((1R、3S)−3−((5−シアノ−3−フルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)−3−フルオロピロリジン−1−カルボキサミド
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、(M+H)484.29
化合物I−44の調製
(a)THF、MeOH、還流;(b)5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)X−phos、Pd(dba)、2−Me−THF、HO、120℃;(c)i.HCl、ジオキサン、アセトニトリル、65℃;ii.LiOH、THF、HO、85℃
(+/−)−トランス−メチル−3−(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−6−カルボキシレートの生成(75)
ラセミトランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、4、(0.50g、2.95mmol)、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン(0.55g、2.96mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.56mL、2.95mmol)の、THF(8mL)及びMeOH(2mL)中溶液を、85℃で3時間加熱した。この溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0%〜30% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製し、830mgの油状の表題化合物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.55(s、1H)、8.31(s、1H)、5.20(m、1H)、3.74(s、3H)、2.62(m、1H)、2.53(m、1H)、2.24(s、1H)、2.04(m、1H)、1.98−1.63(m、7H);LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.45分(M+H)331.25。
(+/−)−トランス−メチル−3−(4−クロロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(76)
ラセミトランス−メチル−3−(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)ビシクロ−[2.2.2]オクタン−6−カルボキシレート、75、(0.38g、1.14mmol)、5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.24g、0.57mmol)及びKPO(0.72g、3.41mmol)の、2−メチルTHF(4.0mL)及びHO(0.5mL)中溶液を、窒素流で20分間脱気し、Pd(PPh(0.07g、0.06mmol)を加えた。この反応混合物を密封試験管内で120℃で3時間加熱した。この反応混合物を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜50% EtOAc/ヘキサン勾配)で精製し、180mgの標題化合物を白色の泡状固体として得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.85(s、1H)、8.50(m、1H)、8.35(s、1H)、8.14(d、J=8.8Hz、2H)、7.33(d、J=8.3Hz、2H)、5.78(m、1H)、4.74(m、1H)、4.50(s、1H)、3.72(s、3H)、2.41(s、3H)、2.18−1.41(m、10H);LCMS(60〜98% ACN/水7分間(0.9% FA)、C4)m/z 585.05(M+1)保持時間2.72分。
(+/−)−トランス−3−(4−クロロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−44)
HCl(0.77mLのジオキサン中4M溶液、3.07mmol)を、撹拌中のラセミ−トランス−メチル−3−(4−クロロ−6−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、76、のCHCN(5mL)中溶液に加えた。この混合物を65℃で3時間時間加熱し、室温に冷ました。溶媒を蒸発させ、残留物をエーテル(10mL)で洗った。この残留物をTHF(5mL)に溶かし、水酸化リチウム溶液(1.5mLの2N溶液、3.07mmol)を加えた。この溶液を85℃で8時間加熱し、室温に冷ました。この反応混合物を減圧下で濃縮した。この粗生成物を分取HPLC(10〜80%水/CHCN及び水、0.1% TFA、15分)で精製し、白色泡状の5mgの標題化合物を得た:H NMR(300MHz、MeOD)δ 8.56(dd、J=9.3、2.6Hz、1H)、8.45(s、1H)、8.21(s、1H)、4.76(m、1H)、2.62(m、2H)、2.07−1.52(m、9H);LCMS(10〜90% ACN/水5分(0.9% FA))m/z 417.09(M+1)保持時間3.03分。
化合物45の調製
(a)LiOH、THF:HO;(b)BocO、ピリジン、NHHCO、ジオキサン;(c)BTIB、CHCN:HO。
(1R、3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノシクロヘキサンカルボン酸の生成(56)
エチル(1R、3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノシクロヘキサンカルボキシレート(36.0g、117.9mmol)をTHF(144.0mL)に溶かし、LiOH(5.7g、235.8mmol)の水(216.0mL)溶液で処理した。一晩撹拌した後、この反応混合物を水(100mL)で希釈し、メチル−tert−ブチルエーテル(150mL)で洗い、3N HClを加えることによってpHを3にした。この酸性溶液をEtOAc(3回×100mL)で抽出し、合わせた有機層を水及び食塩水で洗い、NaSOを入れて乾燥させ、減圧下で濃縮した。
この粗生成物をメチル−tert−ブチルエーテル(30mL)で粉砕し、濾過して、最初の結晶収量を得た。濾液をヘプタン(20mL)で処理し、30mLに濃縮し、室温に3時間置いて濾過し、第2の結晶収量を得た。目的生成物の合計量は14.4gであった:H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.38−7.33(m、5H)、5.11(s、2H)、4.68(s、1H)、3.55(s、1H)、2.44(d、J=11.0Hz、1H)、2.32(d、J=11.7Hz、1H)、2.03−1.86(m、3H)and 1.48−0.88(m、4H)ppm。
ベンジル−N−[(1S、3R)−3−カルバモイルシクロヘキシル]カルバメートの生成(77)
(1R、3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノシクロヘキサンカルボン酸、56、(10.0g、36.1mmol)の1,4−ジオキサン(300mL)中溶液に、ピリジン(2.9mL、36.1mmol)を加え、次に二炭酸ジ−tert−ブチル(10.7mL、46.9mmol)及び重炭酸アンモニウム(10.1g、126.2mmol)を加えた。3時間後、更に追加の二炭酸ジ−tert−ブチル(1.5g、6.8mmol)及び重炭酸アンモニウム(1.5g、6.8mmol)を加え、一晩撹拌を続けた。2N HCl(400mL)を加えて反応を止め、1時間撹拌した。結果として得られた懸濁液を減圧下で濾過し、2N HCl(50mL)で洗い、次に水(8回×50mL)及びヘキサン(3回×50mL)で洗い、減圧下で乾燥させて、白色固体のベンジル−N−[(1S、3R)−3−カルバモイルシクロヘキシル]カルバメート(9.1g、91%)を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.40−7.24(m、5H)、5.08(s、2H)、3.58−3.44(m、1H)、2.38−2.21(m、1H)、2.17(d、J=12.7、1H)、2.05−1.78(m、8H)、1.54−0.97(m、5H)。
ベンジル−N−[(1S、3R)−3−アミノシクロヘキシル]カルバメートの生成(78)
ベンジル−N−[(1S、3R)−3−カルバモイルシクロヘキシル]カルバメート、77、(9.1g、32.9mmol)を、アセトニトリル(100mL)と水(100mL)の混合液中に懸濁させ、ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼン(15.5g、36.1mmol)で処理した。この懸濁液を室温で一晩撹拌し、次に1N HCl(100mL)を加えて反応を止めた。アセトニトリルを蒸発させた後、この酸性水溶液をEtOAc(2回×150mL)で洗った。固体KOHを加えてpHを塩基性に調節し、結果として得られた乳濁液をEtOAc(3回×200mL)で抽出した。合わせた有機層にNaSOを入れて乾燥させ、減圧下で濃縮して、6.2gの目的生成物を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.31〜7.45(m、5H)、5.11(s、2H)、4.90(br.s.、1H)、3.58(br.s.、1H)、2.72〜2.97(m、1H)、2.14(d、J=11.90Hz、1H)、1.87〜2.02(m、1H)、1.73〜1.87(m、2H)、1.21〜1.46(m、1H)、0.89〜1.18(m、3H)。
ベンジル−tert−ブチル(1R、3S)−シクロヘキサン−1,3−ジイルジカルバメートの生成
ベンジル−N−[(1S、3R)−3−アミノシクロヘキシル]カルバメート、78、(2.04g、8.22mmol)のTHF(20mL)中溶液に、炭酸カリウム(3.41g、24.64mmol)を加え、次に二炭酸ジ−tert−ブチル(1.97g、9.04mmol)を加えた。この反応混合物を、室温で一晩撹拌した。固形物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(10%〜25% EtOAc/ヘキサン)で精製して、目的のBoc保護された中間体を得た。
tert−ブチル((1R、3S)−3−アミノシクロヘキシル)カルバメートの生成(45)
ベンジル−tert−ブチル(1R、3S)−シクロヘキサン−1,3−ジイルジカルバメート
(168.0g、0.5mol)のMeOH(2L)中溶液に、Pd/C 10%(24g)を加えた。窒素を通した後、この混合物を1bar(100kPa)水素圧下で撹拌した。NMRにより、一晩で変換が80%に達したことが確認された。更に48時間後、変換が完了した。この混合物をセライトで濾過し、濾過ケークをMeOHで洗った。濾液を濃縮し、最終生成物(103g)を得た。これは更なる精製なしに使用された。
化合物I−47及びI−48の調製
化合物I−47及びI−48は、上述の化合物I−18と同様に調製された。
N−((1R,3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)チオフェン−3−カルボキサミドの生成(I−47)
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.17分、(M+H)472.25。
5−クロロ−N−((1R,3S)−3−((3,5−ジフルオロ−6−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)チオフェン−3−カルボキサミドの生成(I−48)
LCMS勾配10〜90%、0.1%蟻酸、5分、C18/ACN、RT=3.50分、(M+H)506.17。
化合物I−49の調製
この化合物は、上述の化合物、例えば化合物I−28と同様に調製された。
3−(2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−4−イルアミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−49)
1H NMR(300MHz、DMSO)δ 8.63(d、J=8.0Hz、1H)、8.34−8.16(m、2H)、7.44(s、1H)、7.04(d、J=7.4Hz、1H)、6.36(s、1H)、4.45(s、1H)、1.96(d、J=20.7Hz、2H)、1.86−1.62(m、3H)、1.61−1.26(m、4H)。
化合物I−50の調製
(a)(4)、Pd(OAc)、キサントホス、CsCO、1,4−ジオキサン115℃;(b)5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)、Pd(dba)、X−Phos、KPO、MeTHF−水、70〜120℃;(c)HCl(4N、1,4−ジオキサン中)、アセトニトリル、60℃;(d)NaOH、THF−メタノール、60℃。
(+/−)−(2,3)−トランス−メチル−3−((2−クロロ−5−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(83)
2−クロロ−5−フルオロ−4−ヨード−ピリジン(0.200g、0.777mmol)、ラセミ−(2,3)−トランス−メチル−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、4、(0.157g、0.855mmol)、CsCO(0.506g、1.550mmol)及びキサントホス(0.027g、0.047mmol)の1,4−ジオキサン(4.75mL)中溶液を、N流下で脱気した。この混合物に、Pd(OAc)(0.009g、0.039mmol)を加えた。バイアルにキャップをし、115℃に加熱して、この黄色い懸濁液を一晩撹拌した。18時間後、この反応物を室温まで冷ました。この混合物を水(10mL)に注ぎ、CHClで抽出した(3回×20mL)。合わせた有機相にMgSOを入れて乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜100% EtOAc−ヘキサン、勾配溶離)による精製により、目的生成物を得た(165mg、収率65%):H NMR(300MHz、CDCl)δ 7.89(d、J=2.6Hz、1H)、6.63(d、J=6.1Hz、1H)、4.71−4.39(m、1H)、4.11−3.97(m、1H)、3.73(s、3H)、2.34(d、J=5.8Hz、1H)、2.19−2.05(m、1H)、1.86(s、1H)、1.80−1.38(m、10H)ppm;LCMS勾配:10〜90%、TFA、5分、C18/AcN、保持時間=3.14分、(M+H)313.02。
(+/−)−(2,3)−トランス−メチル−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(84)
ラセミ−(2,3)−トランス−メチル−3−((2−クロロ−5−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、83、(0.050g、0.160mmol)及び5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.077g、0.184mmol)とKPO(0.112g、0.528mmol)の、水(0.250mL)及び2−Me−THF(1.416mL)中混合物を、N流下で5分間脱気した。次に、X−Phos(0.008g、0.016mmol)及びPd(dba)(0.004g、0.004mmol)を加え、この混合物を更に3分間脱気した。この容器を密封し、70℃(サーマル)に加熱した。1時間後、LC−MSにより、かなりの量の出発物質、83、が依然として存在していることが示された。追加のラセミ−(2,3)−トランス−メチル−3−((2−クロロ−5−フルオロピリジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート(0.050g、0.160mmol)を加え、この混合物を120℃(マイクロ波反応器)で30分間再加熱した。冷ました二相混合物を分離し、この水層をMeTHF(3mL)で抽出した。合わせた有機相を減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜100% EtOAc/ヘキサン、勾配溶離)による精製で、91mgの目的生成物を得た:LCMS勾配:10〜90%、TFA、5分、C18/AcN、保持時間=2.95分、(M+H)567.00。
(+/−)−(2,3)−トランス−メチル−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(85)
(+/−)−(2,3)−トランス−メチル−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、84、(0.09g、0.16mmol)のアセトニトリル(1.5mL)中溶液を撹拌しながら、HCl(0.40mLの1,4−ジオキサン中4M溶液、1.6mmol)で処理した。この溶液を60℃で6時間加熱した。この溶液を室温に冷まし、一晩撹拌した。この溶液を70℃に再加熱し、LC−MSにより変換が完了したと示されるまで24時間加熱し続けた。次にこの混合物を冷まし、MTBEで希釈して、濾過により目的生成物をHCl塩として分離し、更にMTBEですすいで、HCl塩として35mg(収率47%)の目的生成物を得た:H NMR(300MHz、CDCl)δ 8.33(s、1H)、8.30(d、J=6.0Hz、1H)、8.19(s、1H)、8.17−8.10(m、1H)、7.27(d、J=7.4Hz、1H)、4.48(d、J=6.0Hz、1H)、3.72(d、J=1.0Hz、3H)、2.90(d、J=5.9Hz、1H)、2.14(s、1H)、1.92(s、1H)、1.84(d、J=7.2Hz、3H)、1.77−1.46(m、5H)ppm。
(+/−)−(2,3)−トランス−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−50)
(+/−)−(2,3)−トランス−メチル−3−((5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリジン−4−イル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、85、(0.028g、0.061mmol)の、THF(0.75mL)及びメタノール(0.25mL)中混合物を、NaOH(0.243mLの2M溶液、0.485mmol)で処理した。結果として得られた透明溶液を60℃で3時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷まし、HCl水溶液(pH 6)で中和し、減圧下で濃縮して揮発性有機溶媒を除去した。この懸濁液を、少量の水で希釈し、濾過した。結果として得られた固形物を少量の水で何回かすすぎ、減圧下で一晩乾燥させて、17mgの目的生成物を白色粉末として得た(収率67%):H NMR(400MHz、MeOD)δ 8.24(d、J=7.1Hz、1H)、8.19(s、1H)、8.08(d、J=4.2Hz、1H)、7.96(s、1H)、7.08(d、J=7.4Hz、1H)、4.27(d、J=7.2Hz、1H)、2.64(d、J=5.9Hz、1H)、2.10(s、1H)、1.93−1.74(m、4H)、1.74−1.58(m、3H)、1.58−1.43(m、2H);LCMS勾配:10〜90%、TFA、5分、C18/AcN、保持時間=2.18分、(M+H)399.05。
化合物I−51の調製
a)(4)、キサントホス、Pd(OAc)、CsCO、ジオキサン、120℃;b)5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン(9)、x−phos、Pd(dba)、KPO、2−メチルTHF、HO、120℃;c)NaOMe、THF;d)NaOH、HO、THF。
(+/−)−メチル−3−((5−クロロ−4−シアノ−2−フルオロフェニル)アミノ)−ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(80)
ラセミ−メチル(2S,3S)−3−アミノビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、4、(0.557g、3.000mmol)及び2,4−ジクロロ−5−フルオロ−ベンゾ二トリル(0.570g、3.000mmol)の1,4−ジオキサン(12.0mL)中溶液に、(5−ジフェニルホスファニル−9,9−ジメチル−キサンテン−4−イル)−ジフェニル−ホスファン(0.087g、0.150mmol)、ジアセトキシパラジウム(0.040g、0.180mmol)及びCsCO(1.955g、6.000mmol)を加えた。この混合物を加圧管に入れ120℃で1.5時間加熱した。この反応混合物をセライトパッドで濾過し、この濾液を減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(30% EtOAc/ヘキサン)で精製し、860mgの目的生成物を得た:1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.19(d、J=11.0Hz、1H)、6.77(d、J=7.5Hz、1H)、4.58(d、J=4.0Hz、1H)、4.09(t、J=6.6Hz、1H)、3.75(d、J=1.9Hz、3H)、2.34(d、J=5.8Hz、1H)、2.11(d、J=2.4Hz、1H)、1.85(d、J=2.2Hz、1H)、1.78−1.62(m、5H)、1.60−1.41(m、4H);LC/MS勾配:10〜90%、蟻酸5分、C18/AcN、保持時間=3.76分、(M+H)337.02。
(+/−)−メチル−3−((4−シアノ−2−フルオロ−5−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェニル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(81)
ラセミ−メチル−3−(5−クロロ−4−シアノ−2−フルオロ−アニリノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、80、(0.430g、1.277mmol)、5−フルオロ−1−(p−トリルスルホニル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロロ[2,3−b]ピリジン、9、(0.638g、1.532mmol)及びKPO(0.813g、3.831mmol)の、2−メチルTHF(15mL)及びHO(2mL)中溶液を、窒素流下で40分間脱気した。X−phos(0.073g、0.153mmol)及びPd(dba)(0.029g、0.032mmol)をこの反応混合物に加え、これを加圧管に入れて120℃で45分間加熱した。この水相を除去し、残った有機相をセライトパッドで濾過して、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(30% EtOAc/ヘキサン)で精製し、700mgの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.34(t、J=8.6Hz、1H)、8.12(d、J=8.3Hz、2H)、8.07(s、1H)、7.61(dd、J=8.4、2.6Hz、1H)、7.41−7.29(m、3H)、6.86(d、J=8.1Hz、1H)、4.68(dd、J=7.7、3.4Hz、1H)、4.14(dd、J=14.2、7.1Hz、1H)、3.70(s、3H)、2.40(s、3H)、2.13(d、J=2.1Hz、1H)、1.86(s、1H)、1.69(m、6H)、1.54(m、3H)。LC/MS勾配:10〜90%、蟻酸5分、C18/AcN、保持時間=4.03分、(M+H)591.00。
(+/−)−メチル−3−((4−シアノ−2−フルオロ−5−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェニル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレートの生成(82)
メチル−3−((4−シアノ−2−フルオロ−5−(5−フルオロ−1−トシル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェニル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、81、(0.850g、1.439mmol)のTHF(20mL)中溶液に、ナトリウムメトキシド(0.311g、1.439mmol)を加えた。この反応混合物を室温で5分間撹拌した後、この混合物をEtOAc及び飽和NaHCO水溶液で希釈した。この有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(50% EtOAc/ヘキサン)で精製し、580mgの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 10.16(s、1H)、8.12(s、1H)、7.63(s、1H)、7.59(d、J=8.9Hz、1H)、7.15(dd、J=11.3、1.1Hz、1H)、6.74(d、J=8.1Hz、1H)、4.45(d、J=4.7Hz、1H)、3.99(dd、J=9.9、4.1Hz、1H)、3.50(d、J=1.0Hz、3H)、2.25(d、J=4.9Hz、1H)、1.92(d、J=13.6Hz、1H)、1.73(s、1H)、1.63−1.43(m、6H)、1.42−1.17(m、3H)。LC/MS勾配:10〜90%、蟻酸5分、C18/AcN、保持時間=3.54分、(M+H)436.89。
(+/−)−3−((4−シアノ−2−フルオロ−5−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)フェニル)アミノ)ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の生成(I−51)
ラセミ−メチル−3−[4−シアノ−2−フルオロ−5−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)アニリノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボキシレート、82、(0.220g、0.504mmol)のTHF(10mL)中溶液に、NaOH(10.08mLの1M溶液、10.08mmol)を加えた。この反応混合物を加熱し、120℃で2時間撹拌した。この水相を分離し、pH6に調節し、EtOAcで抽出した。この有機相を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/CHCl)で精製して、150mgの目的生成物を得た:H NMR(400MHz、d6−DMSO)δ 12.34(s、1H)、12.28(s、1H)、8.31(s、1H)、7.91(d、J=2.5Hz、1H)、7.75(dd、J=9.6、2.6Hz、1H)、7.62(d、J=12.0Hz、1H)、6.79(d、J=8.3Hz、1H)、6.61(d、J=6.6Hz、1H)、4.00(d、J=7.4Hz、1H)、2.79(d、J=6.7Hz、1H)、1.97(s、1H)、1.84−1.65(m、3H)、1.51(dd、J=43.2、19.0Hz、3H)、1.39(s、3H);LC/MS勾配:10〜90%、蟻酸5分、C18/AcN、保持時間=3.16分、(M+H)423.19。
インフルエンザ抗ウイルスアッセイ
抗ウイルスアッセイは、2つの細胞に基づく方法を用いて実施された:
標準細胞変性効果(CPE)アッセイ方法の384ウェルのマイクロタイタープレート修正法が開発され、これはNoah、et al.(Antiviral Res.73:50〜60、2006)の方法に類似である。簡潔に言えば、低増幅感染で(MOI=約0.005)、72時間37℃で、MDCK細胞を試験化合物及びA型インフルエンザウイルス(A/PR/8/34)と一緒に培養し、ATP検出(CellTiter Glo、Promega Inc.)を用いて細胞の生存性を測定した。細胞とウイルスを含む対照ウェルは細胞死を呈する一方、細胞、ウイルス、及び活性抗ウイルス化合物を含むウェルは細胞生存を呈する(細胞保護)。例えば約20μM〜1nMの範囲にわたって4つずつ、試験化合物の様々な濃度が評価された。標準の4パラメーター曲線適合法を用いて用量−反応曲線を作成し、50%細胞保護(感染していないウェルの50%に相当する細胞生存)をもたらす試験化合物濃度が、IC50として報告された。
細胞に基づく第2の抗ウイルスアッセイが開発され、これは、感染細胞中のウイルス固有のRNA分子の増幅に依存するもので、RNAレベルは分岐DNA(bDNA)を用いるハイブリダイゼーション法で直接測定される(Wagaman et al、J.Virol Meth、105:105〜114、2002)。このアッセイにおいて、96ウェルのマイクロタイタープレートの中で細胞を最初に感染させ、ウイルスをこの感染細胞内で複製させ、細胞の次の段階に広がり、細胞が溶解して、ウイルスRNA成分が測定される。このアッセイは通常18〜36時間後、CPEアッセイより早く停止され、このときすべての標的細胞はまだ生存可能である。キットメーカーの説明書(Quantigene 1.0、Panomics、Inc.)によれば、ウイルスRNAは、アッセイプレートのウェルに固定された固有のオリゴヌクレオチドプローブに対するウェル溶解物のハイブリダイゼーションによって定量され、その信号を、レポーター酵素にリンクされた追加プローブでのハイブリダイゼーションによって増幅する。マイナス鎖ウイルスRNAは、コンセンサスA型赤血球凝集遺伝子用に設計されたプローブを使用して測定される。細胞とウイルスを含む対照ウェルは、100%ウイルス複製レベルを定義するのに使用され、抗ウイルス試験化合物の用量−反応曲線は、4パラメーター曲線適合法を用いて分析された。対照ウェルの50%に等しいウイルスRNAレベルをもたらす試験化合物の濃度が、EC50として報告された。
ウイルス及び細胞培養方法:メイディン・ダービー・イヌ腎臓細胞(CCL−34 American Type Culture Collection)を、2mM L−グルタミン、1,000U/mLのペニシリン、1,000μg/mLのストレプトマイシン、10mMのHEPES、及び10%のウシ胎児培地が付加されたダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中に維持した。CPEアッセイでは、アッセイの前日に、細胞をトリプシン処理により懸濁させ、ウェル当たり細胞10,000個を、50μLの384ウェルプレートのウェルに配分した。アッセイ当日、付着した細胞を、ウシ胎児血清なしで、1μg/mLのTPCK処理トリプシンを含むDMEMを3回交換して洗った。アッセイは、ウイルス及び試験化合物の30個のTCID50追加で開始し、培地には1μg/mL TPCK処理トリプシンが含まれ、最終体積は50μLであった。プレートを、37℃、加湿下、5% CO雰囲気中で72時間インキュベーションした。あるいは、細胞は上述のDMEM+ウシ胎児血清中で成長させるが、アッセイ当日にトリプシン処理し、2回洗い、無血清EX−Cell MDCK細胞培地(SAFC Biosciences、Lenexa、KS)中に懸濁させ、ウェル当たり細胞20,000個を配分した。インキュベーション5時間経過後に、洗浄の必要なしに、これらのウェルをアッセイに使用した。
インフルエンザウイルス、株A/PR/8/34(組織培養採用)はATCC(VR−1469)から取得した。低継代ウイルス株は、標準方法(WHO Manual on Animal Influenza Diagnosis and Surveillance、2002)を用いてMDCK細胞で調製され、TCID50測定は、上述の384ウェルCPEアッセイ形式におけるMDCK細胞の連続希釈を試験し、カーバ−法を用いて結果を計算した。
特定の化合物についての平均IC50値(全平均)は、表1及び2にまとめられている:
A:IC50<3.3μM;及び
B:IC50≧3.3μM。
特定の化合物についての平均EC50値(全平均)についても、表1及び2にまとめられている:
A:EC50<3.3μM;及び
B:EC50≧3.3μM。
例えば、化合物I−28のIC50及びEC50値はそれぞれ、0.005μM及び0.005μMである。
表1:本発明の化合物のIC50、EC50、NMR及びLCMSデータ。
表2:本発明の化合物のIC50、EC50、NMR及びLCMSデータ。
インビボアッセイ
有効性研究のため、Balb/cマウス(生後4〜5週)に、5×10 TCID50を合計50μL、全身麻酔下(ケタミン/キシラジン)で鼻腔内滴下(25μL/鼻孔)によって経鼻投与した。未感染の対照には、組織培養培地(DMEM、合計50μL)を投与した。感染から48時間後、マウスに30mg/kg、28日2回、10日間、化合物I−28での治療を開始した。体重及び生存を21日間にわたって毎日記録される。加えて、全身プレスチモグラフィーをウイルス投与から約3日ごとに実施し、エンハンスドポーズ(Penh)として記録する。合計生存数、ウイルス投与から8日後の体重減少パーセント、及び研究日6/7のPenhが記録されている。
表3.インフルエンザ治療マウスモデル(感染から48時間後の用量30mg/kg、1日2回×10日)
8日目の未治療対照の平均体重減少は30〜32%である。
研究日6日目又は7日目の未治療対照の平均Penhは2.2〜2.5、及び未感染マウスは約0.35〜0.45である。
本明細書に提示されるすべての参照は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。本明細書で使用されるとき、すべての略語、記号及び慣例は、現在の科学文献に使用されるものに合致している。例えば、Janet S.Dodd編「The ACS Style Guide:A Manual for Authors and Editors」第2版、Washington、D.C.:American Chemical Society、1997を参照。
本発明について、その詳細な説明と共に述べてきたが、上記の説明は、例示することを意図したものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されることが理解されよう。他の態様、利点、及び修正形態は、以下の特許請求の範囲に含まれる。

Claims (60)

  1. 構造式(I):

    又はこの製薬上許容される塩であり、式中、
    Xは−Cl、−Br、−F、−CN、−O(C1〜4アルキル)、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族であり;
    、Z、Z、及びZはそれぞれ独立にCR又はNであり、ただしZ、Z、Z、及びZには最高3つまでのNが選択され、かつZとZが両方ともCRである場合、ZとZは両方とも同時にNとはならず;
    環Sは六員芳香環であり;
    環TはC〜C10炭素環であって、所望により更に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C10炭素環であり;
    は−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、−B(O)−、又は−(CR−Y−であり;
    は−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−B(O)−、又は−COSO−であり;
    は:i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C10炭素環基又は4〜10員の複素環基、あるいはiv)6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されている6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基であり、あるいは、
    所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており、あるいは、
    所望により−Q−Rは、環Tと合わせて、4〜10員の非芳香族スピロ環を形成し、これは所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されており;かつ
    は、−H、ハロゲン、−CN、−NO、−C(O)NH、−C(O)NH(CH),−C(O)N(CH、又はC〜C脂肪族であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族であり;
    、J、及びJはそれぞれ独立に、オキソ又はJであり;
    はそれぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、M、R、又はR−Mからなる群から選択され;
    Mは独立に、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NR、−C(O)R、−C(=NR)R、−C(=NR)NR、−NRC(=NR)NR、−C(O)OR、−OC(O)R、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(O)NR、−NRC(O)OR、−OCONR、−C(O)NRCO、−NRC(O)NRC(O)OR、−C(O)NR(OR)、−OSONR
    −SONR、−NRSO、−NRSONR、−P(O)(OR、−OP(O)(OR、−P(O)OR及び−COSOからなる群から独立して選択され;又は
    所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJ、がそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜10員環を独立に形成し;かつ
    は独立に:
    i)C〜C脂肪族基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、4〜8員の複素環基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、5〜10員のヘテロアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)、及び6〜10員のアリール基(所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されている)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、
    ii)C〜C炭素環基、又は4〜8員の複素環基であって、このそれぞれが所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基、又は4〜8員の複素環基、あるいは
    iii)5〜10員のヘテロアリール基、又は6〜10員のアリール基であって、このそれぞれが所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されている5〜10員のヘテロアリール基、又は6〜10員のアリール基、であり、かつ
    及びRはそれぞれ独立に、R又は−Hであり、あるいは所望によりR及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換された4〜8員の複素環基をそれぞれ独立して形成し;
    及びRはそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、又はC〜Cアルキルであって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜Cアルキルであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している炭素原子と合わせて、シクロプロパン環を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのメチルで置換されており;
    R及びR’はそれぞれ独立に、−H又はC〜Cアルキルであって、前記C〜Cアルキルは所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されており、あるいは所望により、R及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、これは所望により、1つ以上のインスタンスのJで置換されており;
    各Jは独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、及びフェニルからなる群から選択され;
    各Jは独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され;
    各J及びJは独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択され;
    pは独立に1、2、3又は4であり;かつ
    kは0、1、2、3又は4であり、かつ
    ただし、Q−Rは、環Sに結合している−NH基が結合している同じ炭素原子のところにはない、化合物、又はこの製薬上許容される塩。
  2. 〜Zのうち少なくとも1つがNである、請求項1に記載の化合物。
  3. Xが−Cl、−Br、−F、−CN、−O(C1〜4アルキル)、C1〜6アルキル、又はC1〜6ハロアルキルである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 環Sが:

    から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. が−F、−Cl、−CN、C〜C脂肪族、又はC〜Cハロアルキルである、請求項4に記載の化合物。
  6. Xが−Cl、−Br、−F、−CN、−CH、又はCFである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が−C(O)NH以外である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 環Tが所望により置換された、架橋C〜C10炭素環基である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 環Tが所望により置換された、単環C〜C炭素環基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. が独立に、i)−H、ii)C〜C脂肪族基であって、所望により1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基、iv)フェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基であって、それぞれ所望によりかつ独立に1つ以上のインスタンスのJで置換されているフェニル基又は5〜6員のヘテロアリール基、あるいは
    所望によりRは、R’及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された、4〜8員の複素環基を形成しており;あるいは所望により、−Q−Rは、環Tと合わせて、所望により置換された、4〜10員の非芳香スピロ環を形成しており;かつ
    、J、及びJはそれぞれ独立に、オキソ又はJであり;
    は、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−NHC(O)NHC(O)OR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−OCON(CH)R、−C(O)NHCO、−C(O)N(CH)CO
    −N(CH)C(O)NHC(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され、
    所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ、それらが結合している原子と合わせて独立に、所望により置換された、4〜10員の非芳香環を形成する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. が独立に:i)C〜Cアルキル基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、所望により置換されたC〜C炭素環基、所望により置換された4〜8員の複素環基、所望により置換された5〜6員のヘテロアリール、及び所望により置換されたフェニル基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基;ii)所望により置換されたC〜C炭素環基;iii)所望により置換された4〜8員の複素環基;iv)所望により置換された5〜6員のヘテロアリール基;v)あるいは、所望により置換されたフェニル基であり、
    及びRはそれぞれ独立に、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基をそれぞれ独立して形成し、かつ
    R及びR’はそれぞれ独立に、−H又はC1〜4アルキルであり、あるいは所望によりR及びR’は、それらが結合している窒素と合わせて、4〜8員の複素環基を形成し、あるいは所望によりR’は、R及びそれらが結合している窒素と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成している、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. が、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−NRSONR’−、−B(O)−、又は−(CR−Y−であり、かつ
    が、−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−O(CR−C(O)O−、−C(O)NR’−、−C(O)N(R’)−O−、−C(O)NRC(O)O−、−NRC(O)−、−NRC(O)NR’−、−NRCO−、−OC(O)NR’−、−OSONR’−、−S(O)−、−SO−、−SONR’−、−NRSO−、−B(O)−、又は−NRSONR’−である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. が、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、−COSO−、又は−(CR−Y−であり、かつ
    が、−CO−、−O(CR−C(O)O−、−P(O)(OR)O−、−OP(O)(OR)O−、−P(O)O−、又は−COSO−である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
  14. 環Sが:

    である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 環Sが:

    から選択される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
  16. 環Tが:

    であり、ここにおいて、
    環Aは5〜10員の炭素環基であって、所望により更に1つ以上のインスタンスのJで置換された炭素環基であり、あるいは、所望により環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立にかつ所望により、5〜10員の架橋炭素環を形成し、これは所望により更に1つ以上のインスタンスのJで置換され;
    12、R13、及びR14はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて前記の各C〜Cアルキルは所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
    各R15は独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルであり、かつ
    Xは0、1又は2である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. 、J、J、及びJがそれぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、R、−OR、−NHR、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−NHC(O)R、−C(O)NHR、−NHC(O)NHR、−NHC(O)OR、−OCONHR、−N(CH)R、−N(CH)C(O)R、−C(O)N(CH)R、−N(CH)C(O)NHR、−N(CH)C(O)OR、−NHSO、−SONHR、−SON(CH)R、及び−N(CH)SOからなる群から選択され;あるいは、
    所望により、2つのJ、2つのJ、2つのJ、及び2つのJがそれぞれ独立に、それらが結合している原子と合わせて、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換された4〜10員環を独立して形成する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
  18. が独立に:i)C〜Cアルキル基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、−O(C〜Cアルキル)、C〜C炭素環、4〜8員の複素環、5〜6員のヘテロアリール、及びフェニルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキル基;ii)C〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基であって、これらはそれぞれ独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C炭素環基又は4〜8員の複素環基;あるいはiii)5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基であって、これらは独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている5〜6員のヘテロアリール基又はフェニル基、であり;
    及びRはそれぞれ独立に、R又は−Hであり、あるいは所望により、R及びRは、それらが結合している窒素原子と合わせて、独立に4〜8員の複素環基をそれぞれ形成し、これは所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
  19. が−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CR1,2−Y−であり;かつ
    は−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である、請求項16〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 環Sが:

    から選択される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
  21. 12、R13、及びR14がそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−O(C〜Cアルキル)、又は所望により置換されたC〜Cアルキルであり、
    15が、−H又は所望により置換されたC〜Cアルキルであり、かつ
    及びRはそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
  22. 12及びR13がそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、又は−O(C〜Cアルキル)であり、
    14及びR15がそれぞれ独立に、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、かつ
    及びRはそれぞれ独立に、−H又はC〜Cアルキルである、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物。
  23. は独立に、i)−H;ii)C〜C脂肪族基であって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−C(O)(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−COH、C〜C炭素環基、4〜8員の複素環基、フェニル、及び5〜6員のヘテロアリールからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜C脂肪族基、iii)C〜C炭素環基、iv)4〜7員の複素環基、v)フェニル基、又はvi)5〜6員のヘテロアリール基であり、
    所望によりRが、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて所望により置換された4〜8員の複素環基を形成し、かつ
    で表わされる、及び、Rで表わされるC〜C脂肪族基の置換基についての、前記炭素環基、フェニル基、複素環基、及びヘテロアリール基のそれぞれと、R及びR’で形成される前記複素環基は、独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. 環Aが所望によりかつ独立に更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されており、あるいは、環AとR15、環AとR14、又は環AとR13は独立にかつ所望により架橋炭素環基を形成し、これらはそれぞれ所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. 環AとR15、環AとR14、又は環AとR13が独立に、所望により置換された、架橋炭素環基を形成する、請求項1〜24のいずれか一項に記載の化合物。
  26. 環Tが:

    であり、式中、
    環A1〜A5はそれぞれ独立に、5〜10員の架橋炭素環であり、これは所望により更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
    各R14は独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、−O(C〜Cアルキル)、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、又は−CO(C〜Cアルキル)であり、ここにおいて前記の各C〜Cアルキルは所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され、
    各R15は独立に、−H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりかつ独立に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されているC〜Cアルキルであり、かつ
    21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、−OH、C〜Cアルコキシ、又はC〜Cアルキルであって、所望によりハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC〜Cアルキルであり、
    qは0、1又は2であり、かつ
    rは1又は2である、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物。
  27. 14及び各R15がそれぞれ独立に、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、かつ
    21、R22、R23、R24、及びR25がそれぞれ独立に、−H、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルである、請求項26に記載の化合物。
  28. が独立に、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−であり、かつ
    が独立に、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である、請求項26又は27に記載の化合物。
  29. が独立に−C(O)O−、−NRC(O)−、又は−C(O)NR−である、請求項28に記載の化合物。
  30. は独立に、−H又は所望により置換されたC〜C脂肪族基であり、かつ
    R及びR’はそれぞれ独立に、−H又は−CHであり、又は
    所望によりRは、R’、及びそれらが結合している窒素と合わせて所望により置換された4〜8員の複素環基を形成している、請求項25〜29のいずれか一項に記載の化合物。
  31. が独立に−C(O)O−、−NHC(O)−、又は−C(O)NH−である、請求項29に記載の化合物。
  32. 環Tが:

    であり、
    ここにおいて、環A1〜A5はそれぞれ独立にかつ所望により更に、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項26〜31のいずれか一項に記載の化合物。
  33. 14及び各R15がそれぞれ独立に、−H又はC1〜6アルキルであり、かつ
    21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立に、−H又はC1〜6アルキルである、請求項26〜32のいずれか一項に記載の化合物。
  34. が、H又は所望により置換されたC1〜6アルキルであり、かつ
    14、R15、R21、R22、R23、R24、及びR25はそれぞれ独立に、−Hである、請求項26〜32のいずれか一項に記載の化合物。
  35. qが1である、請求項26〜34のいずれか一項に記載の化合物。
  36. 環Tが、

    から選択され、
    式中、
    14及び各R15がそれぞれ独立に、−H、C〜Cアルキル、又はC〜Cハロアルキルであり、かつ
    各環A8〜A11が独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物。
  37. が独立に、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−NRC(O)NR’−、又は−(CH1,2−Y−であり、かつ
    が独立に、−C(O)−、−C(O)O−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である、請求項36に記載の化合物。
  38. 14及び各R15がそれぞれれ独立に、−H又はC1〜6アルキルであり、かつ
    各環A8〜A11が独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項36又は37に記載の化合物。
  39. R及びR’がそれぞれ独立に−H又は−CHである、請求項36〜38のいずれか一項に記載の化合物。
  40. が独立に
    −NRC(O)−、−C(O)NR−、又は−NRC(O)NR’−である、請求項36〜38のいずれか一項に記載の化合物。
  41. R及びR’はそれぞれ独立に、−H又は−CHであり、かつ
    は独立に、4〜7員の複素環基、フェニル基、又は5〜6員のヘテロアリール基であり、ここにおいて前記複素環基、フェニル基、及びヘテロアリール基は独立にかつ所望により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−OCO(C〜Cアルキル)、−CO(C〜Cアルキル)、−COH、−CO(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、及び−O(C〜Cアルキル)からなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され、又は
    所望によりRとR’は、それらが結合している窒素原子と合わせて、所望により置換された4〜8員の複素環基を形成する、請求項40に記載の化合物。
  42. pが1又は2であり、かつkが1又は2である、請求項1〜18及び36のいずれか一項に記載の化合物。
  43. Xが−F又は−Clである、請求項1〜42のいずれか一項に記載の化合物。
  44. 下記の構造:




    のうちのいずれか1つから選択される化合物、又はその製薬上許容される塩。
  45. 下記の構造:

    のうちのいずれか1つから選択される化合物、又はその製薬上許容される塩。
  46. 請求項1〜45のいずれか一項に記載の化合物と、製薬上許容される担体、補助剤、又は賦形剤とを含む、医薬組成物。
  47. 請求項1〜45のいずれか一項に記載の化合物の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含む、該生物学的サンプル又は該患者におけるインフルエンザウイルスの複製を阻害する方法。
  48. 追加治療薬を併用投与する工程を更に含む、請求項47に記載の方法。
  49. 前記追加治療薬が、抗ウイルス剤又はインフルエンザワクチン、あるいはその両方から選択される、請求項48に記載の方法。
  50. 請求項1〜45のいずれか一項に記載の化合物の有効量を、生物学的サンプル又は患者に投与する工程を含む、該生物学的サンプル又は該患者におけるインフルエンザウイルスの量を低減する方法。
  51. 請求項1〜45のいずれか一項に記載の化合物の有効量を、患者に投与する工程を含む、該患者におけるインフルエンザの治療方法。
  52. 構造式(I):

    で表される化合物又はその製薬上許容できる塩の調製方法であって、該方法が:
    i)化合物A:

    を化合物B:

    と反応させて、構造式(XX):

    で表わされる化合物を形成する工程と、
    ii)好適な条件下で構造式(XX)の化合物のG基を脱保護して、構造式(I)の化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて:
    構造式(I)及び(XX)、並びに化合物(A)及び(B)の可変部分はそれぞれ独立に、請求項1〜45のいずれか一項で定義されている通りであり、
    はハロゲンであり、かつ
    Gはトシル又はトリチルである、方法。
  53. がF、Br又はClである、請求項52に記載の方法。
  54. 構造式(I):

    で表される化合物又はその製薬上許容できる塩の調製方法であって、該方法が:
    i)化合物(K)又は(L):

    を、好適な条件下で化合物(D):

    と反応させて、構造式(XX):

    で表わされる化合物を形成する工程と、
    ii)好適な条件下で構造式(XX)の化合物のG基を脱保護して、構造式(I)の化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて:
    構造式(I)及び(XX)、並びに化合物(K)、(L)、及び(D)の可変部分はそれぞれ独立に、請求項1〜45のいずれか一項で定義されている通りであり、
    Gはトシル又はトリチルである、方法。
  55. 構造式(I):

    で表される化合物又はその製薬上許容できる塩の調製方法であって、該方法が:
    i)化合物(G)を化合物(D):

    と好適な条件下で反応させて、構造式(XX):

    で表わされる化合物を形成する工程と、
    ii)好適な条件下で構造式(XX)の化合物のG基を脱保護して、構造式(I)の化合物を形成する工程と、を含み、ここにおいて:
    構造式(I)及び(XX)、並びに化合物(A)及び(B)の可変部分はそれぞれ独立に、請求項1〜45のいずれか一項で定義されている通りであり、
    はハロゲンであり、かつ
    Gはトシル又はトリチルである、方法。
  56. がF、Br又はClである、請求項55に記載の方法。
  57. 構造式(XX):

    で表わされる化合物であって、ここにおいて構造式(XX)の可変部分はそれぞれ独立に請求項1〜45のいずれか一項で定義されている通りであり、かつ
    Gはトシル又はトリチルである、化合物。
  58. Gがトシルである、請求項57に記載の化合物。
  59. 構造式:



    のうちいずれか任意の1つで表わされる、請求項57に記載の化合物、又はその製薬上許容される塩であって、式中、Tsはトシルである、化合物、又はその製薬上許容される塩。
  60. 構造式:

    のうちいずれか任意の1つで表わされる、請求項57に記載の化合物、又はその製薬上許容される塩であって、式中、Tsはトシルである、化合物、又はその製薬上許容される塩。
JP2013544810A 2010-12-16 2011-12-16 インフルエンザウイルス複製阻害物質 Pending JP2013545818A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US42393310P 2010-12-16 2010-12-16
US61/423,933 2010-12-16
US201161527277P 2011-08-25 2011-08-25
US61/527,277 2011-08-25
PCT/US2011/065389 WO2012083122A1 (en) 2010-12-16 2011-12-16 Inhibitors of influenza viruses replication

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013545818A true JP2013545818A (ja) 2013-12-26
JP2013545818A5 JP2013545818A5 (ja) 2015-02-12

Family

ID=45464909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013544810A Pending JP2013545818A (ja) 2010-12-16 2011-12-16 インフルエンザウイルス複製阻害物質

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20130345218A1 (ja)
EP (1) EP2651938A1 (ja)
JP (1) JP2013545818A (ja)
KR (1) KR20130128435A (ja)
CN (1) CN103562205A (ja)
AU (1) AU2011343647A1 (ja)
CA (1) CA2822062A1 (ja)
MX (1) MX2013006840A (ja)
RU (1) RU2013132683A (ja)
WO (1) WO2012083122A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017523225A (ja) * 2014-08-08 2017-08-17 ヤンセン・サイエンシズ・アイルランド・ユーシー インフルエンザウイルス感染に使用するためのインドール類
JP2017527619A (ja) * 2014-09-08 2017-09-21 ヤンセン・サイエンシズ・アイルランド・ユーシー インフルエンザウィルス感染に使用するためのピロロピリミジン
JP2019501879A (ja) * 2015-11-27 2019-01-24 ヤンセン・サイエンシズ・アイルランド・アンリミテッド・カンパニー インフルエンザウィルス感染に使用するための複素環インドール
JP2019507119A (ja) * 2016-01-20 2019-03-14 ヤンセン・サイエンシズ・アイルランド・アンリミテッド・カンパニー インフルエンザウイルス感染における使用のためのアリール置換ピリミジン
JP2021532149A (ja) * 2018-07-27 2021-11-25 コクリスタル ファーマ, インコーポレイテッドCocrystal Pharma, Inc. インフルエンザウイルス複製阻害剤としてのピロロ[2,3−b]ピリジン誘導体

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MX2007014619A (es) * 2005-05-20 2009-02-13 Vertex Pharma Pirrolopiridinas de utilidad como inhibidores de proteina quinasa.
RS57869B1 (sr) 2009-06-17 2018-12-31 Vertex Pharma Inhibitori replikacije virusa gripa
KR20140014110A (ko) 2010-12-16 2014-02-05 버텍스 파마슈티칼스 인코포레이티드 인플루엔자 바이러스 복제의 억제제
UA118010C2 (uk) 2011-08-01 2018-11-12 Вертекс Фармасьютікалз Інкорпорейтед Інгібітори реплікації вірусів грипу
SI3068782T1 (sl) 2013-11-13 2018-10-30 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Postopki za pripravo inhibitorjev v replikacije virusov gripe
JP6615755B2 (ja) * 2013-11-13 2019-12-04 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド インフルエンザウイルスの複製の阻害剤
EP3736268A1 (en) 2013-12-20 2020-11-11 Signal Pharmaceuticals, LLC Process for the preparation of substituted diaminopyrimidyl compounds
EP3294717B1 (en) 2015-05-13 2020-07-29 Vertex Pharmaceuticals Inc. Methods of preparing inhibitors of influenza viruses replication
JP6857617B2 (ja) 2015-05-13 2021-04-14 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッドVertex Pharmaceuticals Incorporated インフルエンザウイルスの複製の阻害剤
CA3005921A1 (en) 2015-12-09 2017-06-15 Sunshine Lake Pharma Co., Ltd. Substituted-(pyrrolo[2,3-b]pyridin-3-yl)-pyrimidin derivatives and use thereof as inhibitors of influenza virus replication
CA3011894A1 (en) 2016-01-31 2017-08-03 University Of Massachusetts Branched oligonucleotides
WO2017133667A1 (en) * 2016-02-05 2017-08-10 Savira Pharmaceuticals Gmbh Pyrimidine and pyridine derivatives and use in treatment, amelioration or prevention of influenza thereof
WO2017133664A1 (en) * 2016-02-05 2017-08-10 Savira Pharmaceuticals Gmbh Bicyclic pyridine and pyrimidine derivatives and their use in the treatment, amelioration or prevention of influenza
WO2017133670A1 (en) * 2016-02-05 2017-08-10 Savira Pharmaceuticals Gmbh Pyridine and pyrimidine derivatives and their use in treatment, amelioration or prevention of influenza
WO2017133665A1 (en) * 2016-02-05 2017-08-10 Savira Pharmaceuticals Gmbh 6,7-diazaindazole and 6,7-diazaindole derivatives and use in treatment, amelioration or prevention of influenza thereof
WO2017133658A1 (en) * 2016-02-05 2017-08-10 Savira Pharmaceuticals Gmbh 4, 7-diazaindole and 4, 7-diazaindazole derivatives and their use in the treatment, amelioration or prevention of influenza
WO2017133657A1 (en) * 2016-02-05 2017-08-10 Savira Pharmaceuticals Gmbh Pyridine and pyrimidine derivatives and their use in treatment, amelioration or prevention of influenza
CN107759571B (zh) 2016-08-16 2021-03-02 广东东阳光药业有限公司 流感病毒复制抑制剂及其使用方法和用途
US10647693B2 (en) * 2016-08-30 2020-05-12 North & South Brother Pharmacy Investment Company Limited Inhibitors of influenza virus replication, application methods and uses thereof
AU2017376541B2 (en) 2016-12-15 2021-08-05 Sunshine Lake Pharma Co., Ltd. Inhibitors of influenza virus replication and uses thereof
CN108276401B (zh) 2017-01-05 2020-12-22 广东东阳光药业有限公司 流感病毒复制抑制剂及其用途
WO2018157830A1 (en) 2017-03-02 2018-09-07 Sunshine Lake Pharma Co., Ltd. Inhibitors of influenza virus replication and uses thereof
CN108727369B (zh) * 2017-04-25 2023-06-09 广东东阳光药业有限公司 流感病毒复制抑制剂及其用途
CN109678738B (zh) * 2018-12-26 2021-11-30 深圳市华先医药科技有限公司 一种合成(2s,3s)-3-氨基-二环[2.2.2]辛烷-2-甲酸酯的方法
JP2022528840A (ja) 2019-03-26 2022-06-16 ユニバーシティ・オブ・マサチューセッツ 安定性が増加した修飾オリゴヌクレオチド
CN112063726A (zh) * 2020-09-21 2020-12-11 杭州市疾病预防控制中心 一种用于检测奥司他韦耐药突变的引物、探针及检测方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007504252A (ja) * 2003-09-04 2007-03-01 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド プロテインキナーゼのインヒビターとして有用な組成物
JP2007531760A (ja) * 2004-03-30 2007-11-08 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド Jakおよび他のプロテインキナーゼの阻害剤として有用なアザインドール
JP2009513571A (ja) * 2005-09-30 2009-04-02 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド ヤヌスキナーゼ阻害剤として有用なデアザプリン
JP2009525962A (ja) * 2006-01-17 2009-07-16 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド ヤヌスキナーゼ阻害剤として有用なアザインドール
JP2010514676A (ja) * 2006-12-21 2010-05-06 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド タンパク質キナーゼ阻害剤として有用な5−シアノ−4−(ピロロ[2,3b]ピリジン−3−イル)−ピリミジン誘導体
JP2012533553A (ja) * 2009-07-15 2012-12-27 アボット・ラボラトリーズ ピロロピリジン系キナーゼ阻害薬

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2420210A1 (en) 2000-09-22 2002-03-28 Michael Edward Kobierski Stereoselective process for preparing cyclohexyl amine derivatives
US20040235761A1 (en) 2001-08-14 2004-11-25 Yousuke Furuta Novel virus proliferaton inhibition/virucidal method and novel pyradine nucleotide/pyradine nucleoside analogue
ZA200607981B (en) * 2004-03-30 2008-06-25 Vertex Pharma Azaindoles useful as inhibitors of jak and other protein kinases
US20060161001A1 (en) * 2004-12-20 2006-07-20 Amgen Inc. Substituted heterocyclic compounds and methods of use
WO2006124863A2 (en) * 2005-05-16 2006-11-23 Irm Llc Pyrrolopyridine derivatives as protein kinase inhibitors
CA2704266A1 (en) 2007-11-02 2009-06-11 Vertex Pharmaceuticals Incorporated [1h- pyrazolo [3, 4-b] pyridine-4-yl] -phenyle or -pyridin-2-yle derivatives as protein kinase c-theta
WO2010011772A2 (en) 2008-07-23 2010-01-28 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Tri-cyclic pyrazolopyridine kinase inhibitors
JP5631310B2 (ja) 2008-07-23 2014-11-26 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッドVertex Pharmaceuticals Incorporated 三環式ピラゾロピリジンキナーゼ阻害剤
AU2009274011B2 (en) 2008-07-23 2014-12-18 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Pyrazolopyridine kinase inhibitors
US20100038988A1 (en) 2008-08-12 2010-02-18 Gannon Ramy Stator and Method of Making the Same
RS57869B1 (sr) * 2009-06-17 2018-12-31 Vertex Pharma Inhibitori replikacije virusa gripa

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007504252A (ja) * 2003-09-04 2007-03-01 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド プロテインキナーゼのインヒビターとして有用な組成物
JP2007531760A (ja) * 2004-03-30 2007-11-08 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド Jakおよび他のプロテインキナーゼの阻害剤として有用なアザインドール
JP2009513571A (ja) * 2005-09-30 2009-04-02 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド ヤヌスキナーゼ阻害剤として有用なデアザプリン
JP2009525962A (ja) * 2006-01-17 2009-07-16 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド ヤヌスキナーゼ阻害剤として有用なアザインドール
JP2010514676A (ja) * 2006-12-21 2010-05-06 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド タンパク質キナーゼ阻害剤として有用な5−シアノ−4−(ピロロ[2,3b]ピリジン−3−イル)−ピリミジン誘導体
JP2012533553A (ja) * 2009-07-15 2012-12-27 アボット・ラボラトリーズ ピロロピリジン系キナーゼ阻害薬

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017523225A (ja) * 2014-08-08 2017-08-17 ヤンセン・サイエンシズ・アイルランド・ユーシー インフルエンザウイルス感染に使用するためのインドール類
JP2017527619A (ja) * 2014-09-08 2017-09-21 ヤンセン・サイエンシズ・アイルランド・ユーシー インフルエンザウィルス感染に使用するためのピロロピリミジン
JP2019501879A (ja) * 2015-11-27 2019-01-24 ヤンセン・サイエンシズ・アイルランド・アンリミテッド・カンパニー インフルエンザウィルス感染に使用するための複素環インドール
JP2019507119A (ja) * 2016-01-20 2019-03-14 ヤンセン・サイエンシズ・アイルランド・アンリミテッド・カンパニー インフルエンザウイルス感染における使用のためのアリール置換ピリミジン
JP2021532149A (ja) * 2018-07-27 2021-11-25 コクリスタル ファーマ, インコーポレイテッドCocrystal Pharma, Inc. インフルエンザウイルス複製阻害剤としてのピロロ[2,3−b]ピリジン誘導体

Also Published As

Publication number Publication date
MX2013006840A (es) 2014-01-31
CN103562205A (zh) 2014-02-05
WO2012083122A8 (en) 2013-12-05
US20130345218A1 (en) 2013-12-26
CA2822062A1 (en) 2012-06-21
RU2013132683A (ru) 2015-01-27
AU2011343647A1 (en) 2013-05-02
WO2012083122A1 (en) 2012-06-21
EP2651938A1 (en) 2013-10-23
KR20130128435A (ko) 2013-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013545818A (ja) インフルエンザウイルス複製阻害物質
JP6259855B2 (ja) インフルエンザウイルス複製の阻害剤
JP2013545817A (ja) インフルエンザウイルス複製阻害物質
DK3141252T3 (en) INHIBITORS OF INFLUENZA VIRUS REPLICATION
JP2013545816A (ja) インフルエンザウイルス複製阻害物質
WO2013184985A1 (en) Inhibitors of influenza viruses replication
AU2018200219B2 (en) Inhibitors of Influenza Viruses Replication

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141216

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151002

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160510