JP2013536153A - ガラス製品の端面を強化する方法 - Google Patents
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Abstract
ガラス製品の端面を、前記製品の主表面の光学的透明度を維持しながら、または前記製品の表面に付着する層または構造を保護しながら強化する方法である。ポリマーまたはポリマー樹脂から成る保護コーティングまたはフィルムを、前記ガラス製品の少なくとも1つの表面に塗布する。前記表面は、溶融形成する、または研磨することができ、そして/または化学的または熱的に強化することができる。前記端面をエッチング液でエッチングして、前記端面に在る傷のサイズ及び数を減少させることにより、前記端面を強化する。本方法により強化される端面を有するガラス製品が更に提供される。
Description
本出願は、2010年8月24日に出願された米国特許出願第12/862,096号の優先権の利益を米国特許法第120条(35U.S.C.§120)に基づいて主張するものであり、この出願の内容は、本明細書で参照することにより、これらの出願の内容全体が援用され、そして本明細書に組み込まれる。
本開示は、ガラス製品の端面を強化する方法に関するものである。更に具体的には、本開示は、ガラス製品を、ガラス製品の端面にある傷の数、及びサイズを減少させることにより強化する方法に関するものである。更に具体的には、本開示は、ガラス製品の主表面を、端面を強化しながら保護することに関するものである。
酸エッチングまたは酸強化は、カラス表面の強度を、表面傷の形状及びサイズを変更することにより向上させるために広く使用されており、そして普通、ガラス製品の全表面に、特に別の方法により強化されていない製品の全表面に適用されてきた。これらの表面を酸エッチング後に取扱いすると、強度の低下をもたらす傷を生じてしまう。板ガラス製品の全ガラス表面をエッチングすると、不均一なエッチングにより生じる光学的歪み、及びエッチングプロセスによる材料除去に起因する部品の厚さの変化を生じてしまう。
光学的歪みは、薄い板ガラス製品に容易に観察することができ、そして部品の厚さのバラツキから生じ得る。これらの歪みは、不均一に分散した有機残渣によって、またはガラス自体またはエッチング液の不均一性によって生じ得る。エッチングプロセスから生じる表面粗さによって更に、平坦表面の光学的透明度が低下し、そしてヘイズまたは散漫散乱が生じる。多くの用途では、部品の厚さを厳密に制御する必要がある。しかしながら、部品全体の酸エッチングによって、部品の厚さが薄くなり、そして厚さ補正をエッチング後に行なって、所望の許容誤差を満たす必要がある。
ガラス製品の端面を強化する方法、及び該方法により強化される端面を有するガラス製品が提供される。前記方法では、前記製品の主表面の光学的透明度を維持し、そして/または前記表面に付着する層または構造を保護する。ポリマーまたはポリマー樹脂を含む保護コーティングまたはフィルムを、前記ガラス製品の表面の少なくとも1つの構成部分に塗布する。前記表面は、溶融形成する、または研磨することができ、そして更に、化学的または熱的に強化することができる。前記端面をエッチング液でエッチングして、前記端面に在る傷のサイズ及び数を減少させることにより、前記端面を強化する。
従って、本開示の1つの態様は、ガラス製品の端面を強化する方法を提供しようとするものである。前記方法は:表面を持つガラス製品を供給する工程と;前記表面の少なくとも1つの構成部分を保護する工程と;そして前記ガラス製品の前記保護表面に隣接する端面に在る複数の傷の各傷の寸法を減少させる工程と、を含み、前記端面は、前記表面に隣接し、前記端面は、圧縮応力を受ける第1部分と、そして圧縮応力を受けない第2部分と、を有し、そして前記複数傷の前記寸法を減少させることによって前記端面を強化する。
本開示の第2の態様は、ガラス製品を提供しようとするものである。前記ガラス製品は、圧縮応力を受ける表面と、そして前記表面に隣接する端面と、を有し、前記端面の少なくとも1つの構成部分は、圧縮応力を受けない。前記端面は、所定の断面形状を有し、そしてエッチングされる。エッチング後の前記端面は、少なくとも250MPaの端面強度を有する。
これらの及び他の態様、利点、及び顕著な特徴は、以下の詳細な説明、添付の図面、及び添付の請求項から明らかになる。
以下の説明では、同様の参照符号は同様の構成要素群、または対応する構成要素群を、これらの図に示す幾つかの図を通じて指している。別段の定めがない限り、「top」、「bottom」、「outward」、「inward」などの用語は、便宜上の単語であり、限定用語として捉えられてはならないことも理解されたい。更に、1つのグループが、要素群のグループのうちの少なくとも1つの要素、及びこれらの要素の組合せを備えるものとして説明される場合には必ず、当該グループが、個別に記載される、または互いに組み合わせて記載される任意の数のこれらの要素を備える、任意の数のこれらの要素から基本的に成る、または任意の数のこれらの要素から成ることを理解されたい。同様に、1つのグループが、要素群のグループのうちの少なくとも1つの要素、またはこれらの要素の組合せから成るものとして説明される場合には必ず、当該グループが、個別に記載される、または互いに組み合わせて記載される任意の数のこれらの要素から成ることを理解されたい。別段の定めがない限り、或る範囲の値であると記載される場合、この範囲は、当該範囲の上限及び下限を含む。本明細書において使用されるように、不定冠詞「a」、「an」、及び対応する定冠詞「the」は、別段の定めがない限り、「at least one」または「one or more」を意味する。
これらの図面を全体的に参照し、そして特に図1を参照するに、これらの図は、特定の実施形態を説明するために利用され、本開示または添付の請求項をこれらの特定の実施形態に限定するために利用されてはならないことを理解されたい。これらの図面は、必ずしも寸法通りには描かれておらず、そしてこれらの図面の特定の特徴、及び特定の図は、明瞭性及び簡潔性の観点から、寸法を誇張して示されている、または模式的に示されている。
ガラス製品の端面を強化する方法が提供される。当該方法は、表面を有するガラス製品を供給する工程と、当該表面の少なくとも一部を保護する工程と、そして当該端面を、当該端面にある複数の傷の各傷の寸法を減少させることにより強化する工程と、を含む。1つの表面についてしか、本明細書において記載されていないが、別段の定めがない限り、本明細書において記載される方法は、ガラス製品の1つ以上の表面に適用することができることを理解されたい。
当該方法の1つの実施形態を図1aに模式的に示す。方法100の第1工程110では、表面205を有するガラス製品200をまず供給する。平板ガラスでは、ガラス製品200の両側の主表面205は、互いに均等であり、そして当該製品の端面を含む全表面の最大表面積を有している。1つの実施形態では、表面205は、溶融形成される表面(melt−derived surface)である。このような溶融形成される表面には実質的に(すなわち、概して、殆ど、またはかなりの程度で)傷が無く、そしてこのような溶融形成される表面は、この技術分野で公知のこれらのスロットドロー法及びフュージョンドロー法のようなダウンドロー法により形成することができる。別の構成として、表面(または、表面群)205は、フロート法などにより形成することができる。
ダウンドロー法では、比較的清浄な(pristine)、溶融形成される表面205が形成される。ガラス表面の強度は、表面傷の数及びサイズによって制御されるので、清浄な表面は、外部の部材群とは最小限の接触しかしておらず、かつより大きい初期強度を有している。ダウンドローガラスは、下方に引き延ばして約2mm未満の厚さとすることができる。更に、ダウンドローガラスは、非常に平坦かつ平滑な表面を有し、この表面を当該ガラスの最終用途において、コストの高く付く研削及び研磨を行なうことなく使用することができる。
フュージョンドロー法では、溶融ガラス原材料を流入させる溝を有するドロータンク(drawing tank)を用いる。この溝は、複数の堰を有し、これらの堰は、当該溝の長さに沿った上面で、当該溝の両側で開放されている。当該溝が溶融材料で充填されると、溶融ガラスがこれらの堰から溢れ出す。自重によって、溶融ガラスはドロータンクの外面に沿って流下する。これらの外面は、下方に、かつ内側に向かって延在して、これらの外面がドロータンクの下方の下頂部で終結するようになる。これらの2つの流動ガラス表面は、この下頂部で結合して融合し、そして単体の流動ガラス板を形成する。フュージョンドロー法は、溝から溢れて流動する2つのガラスフィルムが融合するので、結果として得られるガラス板の何れの外側表面も決して、装置の何れの部分とも接触することがないという利点をもたらす。従って、ガラス板の表面特性は、このような接触の影響を受けない。
スロットドロー法はフュージョンドロー法とは異なっている。この場合、溶融原材料ガラスはドロータンクに供給される。ドロータンクの底面は、スロットの長さだけ延在するノズルを持つ開放スロットを有する。溶融ガラスはスロット/ノズルから流れ出し、そしてスロット/ノズルを通り抜けた連続ガラス板として引き下げられ、そしてアニール領域に入る。フュージョンドロー法と比較すると、スロットドロー法は、フュージョンダウンドロー法におけるように、2つのガラス板を融合させるのではなく、単体のガラス板を、スロットから流出させて引き下げるだけであるので、より薄いガラス板を実現することができる。
しかしながら、他の実施形態では、表面205は、少なくとも200MPaの圧縮応力を受けるフィルムを有し、かつ10μm未満の平均サイズの傷を有する研摩表面である。この場合、表面205は、例えばイオン交換のような化学的手段によって、または熱的焼き入れ加工を施すことによって強化する前に、研磨される。
幾つかの実施形態では、ガラス製品200は、ソーダ石灰、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、またはアルカリアルミノホウケイ酸ガラスであるか、或いはソーダ石灰、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、またはアルカリアルミノホウケイ酸ガラスを含む。1つの実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、アルミナと、少なくとも1種類のアルカリ金属と、を含み、そして幾つかの実施形態では、少なくとも50モル%のSiO2(二酸化珪素)を含み、他の実施形態では、少なくとも58モル%のSiO2、そして更に他の実施形態では、少なくとも60モル%のSiO2を含み、この場合、比
の関係があり、この不等式では、改質剤はアルカリ金属酸化物である。このガラスは、特定の実施形態では:58〜72モル%のSiO2;9〜17モル%のAl2O3;2〜12モル%のB2O3;8〜16モル%のNa2O;及び0〜4モル%のK2O;を含む、から基本的に成る、またはから成り、この場合、
比
比
の関係があり、この不等式では、改質剤はアルカリ金属酸化物である。幾つかの実施形態では、改質剤は更に、アルカリ土類酸化物を含む。別の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは:61〜75モル%のSiO2;7〜15モル%のAl2O3;0〜12モル%のB2O3;9〜21モル%のNa2O;0〜4モル%のK2O;0〜7モル%のMgO;及び0〜3モル%のCaO;を含む、から基本的に成る、またはから成る。更に別の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス基板は:60〜70モル%のSiO2;6〜14モル%のAl2O3;0〜15モル%のB2O3;0〜15モル%のLi2O;0〜20モル%のNa2O;0〜10モル%のK2O;0〜8モル%のMgO;0〜10モル%のCaO;0〜5モル%のZrO2;0〜1モル%のSnO2;0〜1モル%のCeO2;50ppm未満のAs2O3;及び50ppm未満のSb2O3;を含む、から基本的に成る、またはから成り;この場合、12モル%≦Li2O+Na2O+K2O≦20モル%、及び0モル%≦MgO+CaO≦10モル%の関係がある。
アルカリアルミノケイ酸塩ガラスが、幾つかの実施形態では、リチウムを殆ど含まないのに対し、他の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、砒素、アンチモン、及びバリウムのうちの少なくとも1つの元素を殆ど含まない。幾つかの実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、少なくとも135kpoise(キロポイズ)の液相粘度を有する。
幾つかの実施形態では、ガラス製品200の表面205は、化学的または熱的のいずれかにより強化される。このような化学的強化は、イオン交換によって行なうことができる。このプロセスでは、ガラスの表面層のイオンを、ガラスに含まれるイオンと同じ原子価を有する、または同じ酸化状態を持つ、より大きいイオンで置換する−またはより大きいイオンと交換する。ガラスの表面層のイオン、及びより大きいイオンは通常、これらには限定されないが、Li+,Na+,K+,Rb+,Cs+,Ag+,Tl+,Cu+などのような一価の金属陽イオンである。
金属陽イオンの交換は通常、溶融塩浴中で行なわれ、この場合、浴のより大きい陽イオンで、ガラス内のより小さい陽イオンを置換する。イオン交換は、ガラス製品200の表面205から表面205の下方の或る深さ(イオン交換層深さ)に延在する領域に限定される。一例として、アルカリ金属含有ガラスのイオン交換は、ガラスを、これらには限定されないが、より大きいアルカリ金属イオンの硝酸塩、硫酸塩、及び塩化物のような塩を含有する少なくとも1種類の溶融塩の浴に浸漬することにより行なうことができる。このような溶融塩浴の温度は通常、約380℃から最大約450℃の範囲であり、この場合、浸漬時間は最大約16時間までの範囲の時間である。しかしながら、本明細書において記載される温度及び浸漬時間とは異なる温度及び浸漬時間を用いることもできる。ガラス内のより小さい陽イオンを、より大きい陽イオンで置換すると、またはより大きい陽イオンと交換すると、圧縮応力が、ガラス製品200の表面205からイオン交換層深さにまで延在する領域に生じる。表面205近傍の圧縮応力によって、ガラス内の力がバランスするように中心張力がガラス製品200の内部領域または中心領域に生じる。ガラスがソーダ石灰ガラスであるこれらの実施形態では、圧縮応力は、少なくとも500MPa(メガパスカル)であり、そしてイオン交換層深さは、少なくとも約13μmである。ガラスがアルカリアルミノケイ酸塩ガラスまたはアルカリアルミノホウケイ酸ガラスであるこれらの実施形態では、圧縮応力は、少なくとも約600MPaであり、そしてイオン交換層深さは、少なくとも約20μmであり、そして幾つかの実施形態では、約20μmから最大約35μmの範囲である。
幾つかの実施形態では、ガラス製品200は更に、表面205に配置される少なくとも1つの電気活性層250を含む。このような電気活性層は、タッチスクリーン、パネル、またはディスプレイの製造に使用される誘電体材料または導電材料(例えば、インジウムスズ酸化物、酸化スズなど)を含むこれらの層を含む。
方法100の次の工程120では、ガラス製品のこれらの表面205を、保護コーティング220をこれらの表面205の各表面の少なくとも一部に塗布することにより保護する。保護コーティング220は、表面205を形成した直後に−例えば、本明細書に記載されるダウンドロー法により溶融形成される表面を形成した直後に−塗布して、表面205(及び、表面205に配置される全ての電気活性層250)を取扱い中の損傷から保護することができる。他の実施形態では、保護コーティング220は、表面205を強化した後に、またはそれ以外に、表面205を処置または処理した後に塗布する。表面205は、例えばまず研磨し、そして次に、保護コーティング220を塗布する前に強化することができる。別の構成として、電気活性層250は表面205に、保護コーティング220を塗布する前に塗布形成することができ、そして次に、保護コーティング220によって被覆することができる。
幾つかの実施形態では、保護コーティング220はポリマーコーティングであり、このポリマーコーティングは、これらには限定されないが、スプレーコーティング法、ディップコーティング法、及びスピンコーティング法を含む、この分野で公知のコーティング手段を用いて塗布する。このようなコーティングはポリマー前駆体を含むことができ、これらのポリマー前駆体を表面205に塗布し、そして次に、付着後に硬化させる、または乾燥させる。他の実施形態では、保護コーティング220を表面205に、自立型ポリマーフィルムとして塗布する。当該ポリマーフィルムは、当該フィルムの一方の表面に配置される接着剤を含むことができる。この場合、当該ポリマーフィルムは、ガラス製品100の表面205の少なくとも一部に、接着剤を表面205の当該一部に接触させることにより塗布される。このような接着剤裏打ちポリマーフィルムは、剥がすことにより取り外し可能であり、そして表面205から、表面に損傷を与えることなく、または表面205に配置される何れのコーティングまたは層(例えば、電気活性層250)にも損傷を与えることなく取り外すことができる。このようなフィルムの非限定的な例として、約50μmから最大約100μmの範囲の厚さを有する市販の接着剤裏打ち低密度ポリエチレン(LDPE)ベースフィルムを挙げることができる。
ガラス製品の表面を保護するために使用される材料の実際の選択は、機械加工時または仕上げ加工(仕上げ加工は、研削、ラップ加工、及び研磨のうちの少なくとも1つを含むことができる)時の保護コーティングの剛性、強酸に対する保護コーティングの化学的耐性、及び保護コーティングの剥離容易性によって異なってくる。保護コーティング220として用いられる耐酸性ポリマーコーティング及びフィルムの非限定的な例として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;例えば、テフロン(登録商標))、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、塩化ポリビニル(PVC)、ポリメチルペンテン(PMP)などを挙げることができる。酸と極めて僅かしか反応せず、かつ或る程度の官能性を保持し続ける他のポリマーを用いてもよい。このようなポリマー材料として、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)などを挙げることができる。保護コーティング220の厚さは、ガラス製品の表面205を、例えば酸性エッチング液のようなエッチング液による浸食から保護するために十分な厚さである。幾つかの実施形態では、保護コーティング220は、約5μmから最大約250μmの範囲の厚さを有する。
次の工程(図1aの工程130)では、端面215を被覆ガラス製品210に形成する。1つの実施形態では、被覆ガラス製品210は、スクライビング及びブレーキング、機械的切断、レーザ切断などのようなこの技術分野で公知のこれらの手段を用いて制御可能に分離または分割することにより複数の部材211,212とする。被覆ガラス製品210は、例えばまず、機械的手段またはCO2レーザによりスクライブし、そして次に、被覆ガラス製品210を制御可能に切断分離して(すなわち、ガラスを切断分離して所望の形状及び寸法とする)複数の部材211,212とすることにより、複数の部材211,212に分離することができる。被覆ガラス製品210を分離して被覆ガラス製品210の複数の部材211,212とすることにより、複数端面215を形成する。幾つかの実施形態では、複数端面215を機械加工または仕上げ加工して、所望の端面形状または断面形状を持つ仕上げ端面217を、種々の砥粒サイズを有するメタルボンド砥石またはペーストを用いるように、研削法、ラップ加工法、及び研磨法を用いて実現することができる(工程140)。実現することができる端面断面形状の例は、図2に模式的に示され、面取り断面形状217a、丸みを帯びた(すなわち、角丸の)断面形状217b、及び形成直後の(すなわち、刻線で折り割りして分離させた直後の)断面形状217cを含む。このような仕上げ端面217は、分離及び機械加工プロセスにより生じる、種々の形状、サイズ、及び寸法の表面傷(例えば、クラック、切りくずなど)を含む。これらの表面傷によって、仕上げ端面217の強度が低下し、そしてクラックを生じてしまう。
端面を、保護ポリマーコーティング220を塗布した後に形成することにより、仕上げ工具の砥粒の汚れ、目詰まり、または粘着を生じてしまう。従って、幾つかの実施形態では、保護コーティング220を、端面が形成される予定の表面の該当部分から遠ざかるように切り取る、または除去することにより、端面215に隣接する未被覆領域を形成すると有効である。
端面の強度は、端面215に在る傷の幾何学的形状を変えることにより、または端面215に在る傷のサイズまたは寸法を減少させることにより向上させることができる。傷またはクラックが進行するために必要なエネルギーは、クラック先端の半径、及びクラックの長さに比例する。次の工程(工程150)では、仕上げ端面217の強度を、仕上げ端面217の傷の寸法及び数を減少させることにより向上させる。1つの実施形態では、傷の数は、仕上げ端面217をエッチング液でエッチングすることにより減少させる。エッチング液は、幾つかの実施形態では、少なくとも1種類の酸を含む。酸で、微小な傷をエッチング除去し、そしてより大きな傷を、丸みを帯びた形状にすることにより、クラックが始まり、そして/またはクラックが進行するために必要なエネルギーを大きくすることができる。他の実施形態では、仕上げ端面217は、反応性ガスエッチングまたはプラズマエッチングによるエッチングのようなこの技術分野で公知の他の方法を用いてエッチングすることができる。
所望の度合いの端面強度を実現するために、当該端面を、当該端面にある傷の数及びサイズを減少させるために十分な条件(例えば、時間、エッチング強度、温度)でエッチングする。このような傷が除去される度合いは、当該端面にエッチングプロセス中に形成されるエッチピットの数及びサイズに反映される。密度及びサイズの閾値を下回ると、これらのエッチピットは、極めて数が少なく、かつ極めて小さくて、不十分な数の傷しか除去されず、変わっていない、そして/または十分丸みを帯びた形状に形成されないので、所望の端面強度を実現することができない。逆に、エッチピットの数(または、単位表面積当たりのエッチピットの密度)及びサイズが閾値に達する場合、当該端面にある傷の数及びサイズは、十分減少して、所望の端面強度を実現することができる。1つの実施形態では、エッチング後の端面は、複数のエッチピットを含む。エッチピット群の各エッチピットは、少なくとも約5μmの直径−または、最大断面寸法d−を有し、この場合、エッチング後の端面に在るエッチピット群の少なくとも約10%は、約10μm超の直径を有する。幾つかの実施形態では、当該端面は、1000μm2の端面表面積当たり少なくとも5個のエッチピットを有する。
端面の表面形状に与えるエッチングプロセスの影響を図11a〜eに示し、これらの図11a〜eは、未エッチングの端面(図11a)、及び5体積%のHF、及び5体積%のHClを含むエッチング液を用いて、1分から最大32分の範囲の時間でエッチングした端面(図11b〜e)を1000倍に拡大した走査電子顕微鏡(SEM)像である。表1は、端面強度(10%ワイブル)、エッチング時間、SEM像(88μm×110μm)に観察されるエッチピットの数、エッチピットの平均直径/最大寸法をまとめたものである。
図11aは、端面の粗い破断面に#400砥粒研磨を施したときのSEM像である。図11aに示す端面は、多数の切りくず、及び削り溝を示しており、そして140MPaの端面強度を有している。より平滑な研磨面を有する端面(#3000砥粒;表1の試料a’)は、最も深い傷が研削除去されているので、端面強度が向上している(約180MPa)。1分間のエッチングは(表1の試料b、図11bに示す)、端面強度に影響することはないが、これらの傷はエッチングされて広がり始め、そして「エッチピット(すなわち、エッチング作用/プロセスにより形成される窪み)」が丁度、形成され始めている。
8分間のエッチングの後(表1の試料c、図11cに示す)、エッチング後の表面は、多数のエッチピットを含む。各エッチピットは、約5μm±2μmの最大断面寸法d(エッチピットの直径に等しい)を有し、この場合、これらのエッチピットの約10%が、約10μm超の直径を有する。210個のエッチピットが88μm×110μmの像領域で計数され、これは密度に換算すると、エッチピットが1000μm2当たり約23個ということになる。約250MPa超の測定端面強度は、#400砥粒で研磨される未エッチングの端面の強度よりも大幅に向上した。
エッチング時間を長くすると、エッチピット群はサイズが大きくなり(そして、エッチピット群の密度がそれに応じて、低くなる)、そして端面強度が向上する。16分間のエッチングの後(表1の試料d、図11dに示す)、約140個のエッチピット(または、約15個のエッチピット数/1000μm2)がSEM像中に観察され、そして約350MPa超の端面強度が測定された。エッチピット群は、平均すると約7μmの直径であり、エッチピット群の約25%が約10μm超の直径を有していた。仮に、端面をまず、#3000砥粒で研削及び研磨すると仮定すると、16分間のエッチング後の端面強度は、約450MPa超となると思われる。
32分間のエッチングの後(表1の試料e、図11eに示す)、端面強度は約450MPa超である。約56個のエッチピット(または、約6個のエッチピット数/1000μm2)がSEM像中に観察された。エッチピット群の約25%が約10μm超の直径を有する。
幾つかの実施形態では、エッチング液は、フッ化水素酸(HF)を含む水溶液であり、この場合、HF濃度は、約1体積%から最大約50体積%の範囲であり、そして幾つかの実施形態では、5体積%から最大50体積%の範囲である。幾つかの実施形態では、エッチング液は更に、硫酸(H2SO4)、塩酸(HCl)、硝酸(HNO3)、リン酸(H3PO4)などのような最大50体積%の無機酸を含む。幾つかの実施形態では、エッチング液は、約5体積%から最大50体積%の硝酸を含む水溶液である。1つの非限定的な例では、エッチング液は、5体積%のHF、及び5体積%のH2SO4を含む。別の構成として、エッチング液は、これらには限定されないが、酢酸、ギ酸、クエン酸などのような有機酸を含むことができる。
他の実施形態では、エッチング液は、例えばアルカリ金属水酸化物のような無機塩基、及び任意であるが、EDTAなどのようなキレート剤を含む水溶液である。
エッチング液は更に、少なくとも1種類の無機フッ化物塩を含むことができる。幾つかの実施形態では、無機フッ化物塩は、これらには限定されないが、重フッ化アンモニウム、重フッ化ナトリウム、重フッ化カリウム、これらの組合せなどのような無機重フッ化物である。他の実施形態では、無機フッ化物塩は、フッ化アンモニウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、これらの組合せなどのうちの1つである。また、エッチング液は更に、グリコール類(例えば、プロピレングリコール)、グリセロール類、アルコール類(例えば、イソプロピルアルコール)、グリセロール、酢酸などだけでなく、この技術分野で公知のこれらの界面活性剤を含むこの技術分野で公知のこれらの物質のような水溶性の湿潤剤を含むことができる。
エッチング液は、室温(20〜25℃)で端面に供給することができる。別の構成として、エッチング液は、エッチング工程において、室温よりも高い温度に加熱することができる。1つの実施形態では、エッチング液は、約30℃から最大約60℃の範囲の温度に加熱される。
エッチング液は、ガラス製品の端面に、当該端面を、当該エッチング液を含む浴に浸漬することにより、当該端面に当該エッチング液を噴霧することにより、またはこの技術分野で公知の他の手段により供給することができる。全ての実施形態では、ガラス製品の表面205は、本明細書においてこれまで記載してきたこれらの材料を含む保護コーティング220によって保護される。
仕上げ端面217は、傷のサイズまたは幾何学的形状を所望のレベルまたはサイズに減少させる、または変えるために、そして/または所望の端面強度を実現するために十分な時間を掛けてエッチングされる−すなわち、エッチング液に曝される。例えば、仕上げ端面217はエッチング液に、光学顕微鏡の下に置いて選択倍率(例えば、50〜100倍)で観察することができる全ての表面クラック/傷を除去するために、または少なくとも250MPaの平均端面強度を、幾つかの実施形態では、少なくとも300MPaの平均端面強度を水平4点曲げ試験に基づいて実現するために十分な時間を掛けて曝すことができる。エッチング時間の終了時では、エッチング後の強化された端面218は通常、水でリンス洗浄して、全ての残渣または残留微粒子を除去し、そして次に、乾燥させる。
端面を、浴に浸漬することによりエッチングするこれらの例では、エッチング工程150において、浴を撹拌することができる。撹拌すると、沈殿物(例えば、カルシウム含有沈殿物またはナトリウム含有沈殿物)の沈殿し易さが抑制されることによって、エッチングを更に均一に行なうことができる。このような沈殿物は、端面の種々の部分をエッチング液から、エッチング速度を低下させることにより保護し易くなるように作用するので、通常、エッチング後の表面218に粗い領域が生じてしまう。静止浴では、物質移動によって、新鮮なエッチング液が端面にまで届くのが、特に保護フィルムが端面に、最大荷重を受ける部分において覆い被さる領域で阻止されてしまう。撹拌するとまた、エッチング浴を循環させ、そして均一にし易くすることにより、端面のエッチングを向上させることができる。
上に説明した方法100では、端面の露出部分は、機械加工されている部分に限定される、または幾つかの実施形態では、保護コーティング220が、端面形成の前に、ガラス製品の表面の一部から切り取られている、または除去されている端面215の直ぐ傍の辺縁部に限定される。これまで説明してきたように、保護コーティングを切り取ることにより、端面を仕上げ加工するために使用される工具の汚れ、目詰まり、または粘着を防止する。全ての他の表面は、端面を機械加工し、そしてエッチングしている間は、保護コーティングまたは保護フィルムによって覆われたままである。端面を保護コーティングまたは保護フィルムを塗布する前に形成すると、平坦面の一部が露出する可能性が生じてしまう。表面の露出部分、及び当該露出部分に付着する全ての層は、その結果、エッチングされることにより、光学的歪み、または光学的損傷を受ける。端面を、保護コーティング220を塗布する前に形成すると更に、端面の一部を保護コーティングが覆う可能性がある。保護コーティング220が端面に在ると、被覆部分の下に在る傷の寸法及び数をエッチング液によって減少させることが阻止されるので、最終的な部品強度が低下する。保護コーティング220を端面215の形成前に、上に説明した方法に従って塗布することにより、表面205の清浄な状態が保持され、そして保護コーティングと端面215との境界が明確に画定される。
上に説明したように、平坦面205の光学的透明度は、エッチングに起因する表面の粗面化によって低下する可能性がある。このような粗面化は、ヘイズ率が高くなることにより、または散漫散乱が強まることにより、或いはガラス製品の厚さの小さなバラツキによって生じる。保護コーティング220をガラス200の表面205に、端面215を形成する前に設けることにより、これらの表面の光学的透明度を保持し、そして光学的歪みを最小限に抑えることができる。幾つかの実施形態では、端面のエッチング後に測定される表面205のヘイズ率は、保護コーティング220を塗布する前に測定される初期ヘイズ値から10%未満変化する。
ガラス製品200が少なくとも1つの電気活性層250を含むこれらの実施形態では、保護コーティング220が電気活性層250を損傷から、縁取り加工中、仕上げ加工中、及びエッチングによる強化加工中に保護する。
エッチング工程150の後に、そしてエッチング後の強化された端面218を形成した後に、保護コーティングまたはフィルム220を表面205から、これらに限定されないが、フィルムまたはコーティングを溶媒で溶解させる処理、溶融処理のようなこの技術分野で公知のこれらの手段によって、または保護コーティングを表面205から剥離するような機械的手段によって除去する(工程160)ことができる。次に、エッチング後の強化された端面218を有するガラス製品230は、所望の用途における使用が開始される状態になる。
図1bに模式的に示す当該方法の別の実施形態では、端面215をガラス製品200に、保護コーティングまたはフィルム220を塗布する前に形成する。方法400は、表面205を有するガラス製品200を供給する工程(工程410)を含み、この工程は、これまで上に説明してきた方法100の工程110と同じである。ガラス製品200は、幾つかの実施形態では、上に説明したこれらの材料のような、ソーダ石灰ガラス、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスである。幾つかの実施形態では、ガラス製品200の表面205を、これまで上に説明してきたように、イオン交換により化学的に強化する、または熱的焼き入れ加工を施すことにより強化する。これまで上に説明してきたように、表面205は、溶融形成される表面、または研磨表面とすることができる。ガラス製品200は更に、これまで上に説明してきたように、表面205に配置される少なくとも1つの電気活性層250を含むことができる。
次の工程(図1bの工程420)では、端面215を形成する。図1bに示す実施形態では、ガラス製品は、これまで上に説明してきたこの技術分野で公知のこれらの手段を用いて制御可能に分離または分割して複数の部材201,202とする。端面215を形成した後、ガラス製品の表面205の少なくとも一部を、保護コーティング220を、これらの表面205の各表面の選択された部分に塗布することにより保護する(方法400の工程430)。これまで上に説明してきたように、保護コーティング220は、表面205に塗布し、そして次に、付着後に硬化させる、または乾燥させるポリマー前駆体を含むことができる、或いは接着剤裏打ち自立型ポリマーフィルムを含むことができる。幾つかの実施形態では、端面215に隣接する表面205の構成部分205aを保護コーティング220で被覆しないで、端面215の仕上げに使用される工具の砥粒の汚れ、目詰まり、または粘着を防止するだけでなく、保護コーティング220の複数の構成部分が端面215に覆い被さるのを防止し、従って端面215に在る傷にエッチング/強化プロセスを施すことができなくなるのを防止する。
幾つかの実施形態では、被覆後のガラス製品203のこれらの端面215を機械加工する、または仕上げ加工することにより、所望の端面形状または断面形状を有する仕上げ端面217を、これまで上に説明してきたこの技術分野で公知の研削法、ラップ加工法、及び研磨法を用いて実現する(工程440)。次の工程(工程450)では、仕上げ端面217の強度を、仕上げ端面217に在る傷の寸法及び数を減少させることにより向上させる。1つの実施形態では、傷の数は、仕上げ端面217をエッチング液でエッチングすることにより、またはこれまで上に説明してきたこの技術分野で公知の他のエッチング方法を用いることにより減少させる。エッチング液組成、エッチング条件、及びエッチング液を供給する方法は、これまで上に説明してきたものと同じである。
エッチング工程450の後に、そしてエッチング後の強化された端面218を形成した後に、保護コーティングまたはフィルム220を表面205から、これらに限定されないが、フィルムまたはコーティングを溶媒で溶解させる処理、溶融処理のようなこの技術分野で公知のこれらの手段によって、または保護コーティングを表面205から剥離するような機械的手段によって除去することができる(工程460)。次に、エッチング後の強化された端面218を有するガラス製品230は、所望の用途における使用が開始される状態になる。
これまで本明細書において説明してきたように、表面205の光学的透明度を保持し、そして光学的歪みを最小限に抑えることができる。幾つかの実施形態では、端面のエッチング後、及び保護コーティング220の除去(工程160,460)後に測定される表面205のヘイズ率は、保護コーティング220を塗布する前に測定される初期ヘイズ値から10%未満変化する。ガラス製品200が少なくとも1つの電気活性層250を含むこれらの実施形態では、保護コーティング220は電気活性層250を、仕上げ工程(工程140,440)中、及びエッチング/端面強化工程(工程150,450)中に生じる損傷から保護する。
幾つかの実施形態では、強化された端面218は、水平4点曲げ試験に基づいて、少なくとも250MPaの平均端面強度を有する。幾つかの実施形態では、エッチング後の強化された端面218の構成部分は、圧縮応力を受ける構成部分を有する。当該構成部分は、端面218の表面から15μmの深さにまで延在する。当該圧縮応力は、幾つかの実施形態では、少なくとも200MPaである。1つの実施形態では、当該圧縮応力は、200MPa〜800MPaである。
エッチング後の強化された端面を有するガラス製品が更に提供される。ガラス製品の断面図を図3に模式的に示す。厚さtのガラス製品300は、圧縮応力を受ける少なくとも1つの表面305を有する。圧縮応力層307は、表面305から、表面305の下方のイオン交換層深さdにまで延在する。幾つかの実施形態では、圧縮応力層307内の圧縮応力は、少なくとも200MPaであり、そして当該イオン交換層深さdは、少なくとも約15μmである。1つの実施形態では、当該圧縮応力は、約200MPaから最大約800MPaの範囲であり、そして当該イオン交換層深さdは、約15μmから最大約60μmの範囲である。ガラスがソーダ石灰ガラスであるこれらの実施形態では、当該圧縮応力は、少なくとも約500MPaであり、そして当該イオン交換層深さは、少なくとも約15μmである。ガラスがアルカリアルミノケイ酸塩ガラスまたはアルカリアルミノホウケイ酸ガラスであるこれらの実施形態では、当該圧縮応力は、少なくとも約600MPaであり、そして当該イオン交換層深さは、少なくとも約20μmであり、そして幾つかの実施形態では、約20μmから最大約35μmの範囲である。
ガラス製品300は、表面に隣接する少なくとも1つの強化された端面310を有する。強化された端面310は、まず、端面を、本明細書においてこれまで説明してきたこれらの方法を用いて仕上げ加工することにより形成して、所定の端面断面形状(すなわち、仕上げ加工前に選択されている断面形状)を実現する。図3に示す端面断面形状は、丸みを帯びた端面または「角丸の」端面(図2の217b)である。次に、仕上げ端面を、端面にある傷の寸法を減少させることにより強化する。このような傷は通常、端面の形成時、または端面の仕上げ加工時に生じる。このような傷の寸法は、本明細書においてこれまで説明してきたように、エッチング液を仕上げ端面に供給することにより減少させる。
強化された端面310の構成部分315が圧縮応力を受けないのに対し、構成部分317は、圧縮応力層307が端面の形成時、及び端面の仕上げ加工時に露出するので、圧縮応力を受ける。構成部分317は、幾つかの実施形態では、少なくとも約200MPaの圧縮応力を受ける。1つの実施形態では、構成部分317の圧縮応力は、約200MPa〜約800MPaである。幾つかの実施形態では、強化された端面310は、水平4点曲げ試験で測定されるように、少なくとも約250MPaの平均端面強度を有し、そして幾つかの実施形態では、少なくとも約300MPaの平均端面強度を有する。
幾つかの実施形態では、ガラス製品300は、上に説明したように、ソーダ石灰ガラス、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、またはアルカリアルミノホウケイ酸ガラスである。1つの実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、アルミナと、少なくとも1種類のアルカリ金属と、そして幾つかの実施形態では、少なくとも50モル%のSiO2、他の実施形態では、少なくとも58モル%のSiO2、そして更に他の実施形態では、少なくとも60モル%のSiO2と、を含み、この場合、比
の関係があり、この不等式では、改質剤はアルカリ金属酸化物である。このガラスは、特定の実施形態では:58〜72モル%のSiO2;9〜17モル%のAl2O3;2〜12モル%のB2O3;8〜16モル%のNa2O;及び0〜4モル%のK2O;を含む、から基本的に成る、またはから成り、この場合、比
の関係があり、この不等式では、改質剤はアルカリ金属酸化物である。別の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは:61〜75モル%のSiO2;7〜15モル%のAl2O3;0〜12モル%のB2O3;9〜21モル%のNa2O;0〜4モル%のK2O;0〜7モル%のMgO;及び0〜3モル%のCaO;を含む、から基本的に成る、またはから成る。更に別の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス基板は:60〜70モル%のSiO2;6〜14モル%のAl2O3;0〜15モル%のB2O3;0〜15モル%のLi2O;0〜20モル%のNa2O;0〜10モル%のK2O;0〜8モル%のMgO;0〜10モル%のCaO;0〜5モル%のZrO2;0〜1モル%のSnO2;0〜1モル%のCeO2;50ppm未満のAs2O3;及び50ppm未満のSb2O3;を含む、から基本的に成る、またはから成り、この場合、12モル%≦Li2O+Na2O+K2O≦20モル%、及び0モル%≦MgO+CaO≦10モル%の関係がある。
アルカリアルミノケイ酸塩ガラスが、幾つかの実施形態では、リチウムを殆ど含まないのに対し、他の実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、砒素、アンチモン、及びバリウムのうちの少なくとも1つの元素を殆ど含まない。幾つかの実施形態では、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、少なくとも135kpoise(キロポイズ)の液相粘度を有する。
幾つかの実施形態では、ガラス製品300の表面305は、これまで上に説明してきたように、化学的に強化されるか、または熱的に強化される。このような化学的強化は、イオン交換によって行なうことができる。このプロセスでは、ガラスの表面層のイオンを、ガラスに含まれるイオンと同じ原子価を有する、または同じ酸化状態を持つ、より大きいイオンで置換する−またはより大きいイオンと交換する。ガラスの表面層のイオン、及びより大きいイオンは通常、これらには限定されないが、Li+,Na+,K+,Rb+,Cs+,Ag+,Tl+,Cu+などのような一価の金属陽イオンである。
ガラス製品300は、幾つかの実施形態では、本明細書においてこれまで説明してきたように、下方に引き延ばされる(例えば、フュージョンドロー法またはスロットドロー法)。幾つかの実施形態では、圧縮応力層307は、本明細書においてこれまで説明してきたように、ガラス製品300のイオン交換により形成される。
ガラス製品300は更に、タッチスクリーン、パネル、またはディスプレイを製造する際に使用される誘電体材料または導電材料を含むこれらの電気活性層のような電気活性層を、複数表面305のうちの少なくとも1つの表面に含むことができる。ガラス製品300は更に、タッチスクリーン、タッチパネル、ディスプレイパネル、窓、ディスプレイスクリーン、カバープレート、ケーシングとして使用することができる、またはゲーム機器、携帯電話機、音楽プレーヤ、及びDVDプレーヤなどのような電子通信機器及び娯楽機器だけでなく、ラップトップコンピュータなどのような情報端末機器の筺体として使用することができる。
以下の例は、本明細書において説明される方法及び製品の特徴及び利点を示すものであり、決して、本開示を限定するものではない、または本明細書に添付される請求項を限定するものではない。
別段の定めがない限り、以下の例に記載されるガラス試料は、66モル%のSiO2;10モル%のAl2O3;0.6モル%のB2O3;14モル%のNa2O;2.5モル%のK2O;5.7モル%のMgO;及び0.2モル%のSnO2;の公称組成を有するアルカリアルミノケイ酸塩ガラス試料であった。種々の例に記載されているように、これらの試料は、溶融塩浴中のイオン交換により強化されるか、またはこのような強化処理を全く施されなかった。
これらの試料は、機械的にスクライブした、またはCO2レーザを用いてスクライブし、そして次に、試験に適するサイズに分断した。例えば、これらの試料は、44mm×60mmの小片に分断して、曲げ破壊係数(MOR)の水平4点曲げ測定を行なった。
別段の定めがない限り、接着剤裏打ち低密度ポリエチレン(LDPE)ベース保護フィルムを各試料の表面に、スクライブ及びブレーキングの後に塗布した。4種類の接着剤裏打ちLDPEベースフィルム:250gの剥離強度を持つ種類A;350gの剥離強度を持つ種類B;350gの剥離強度を持つ種類C;及び550gの剥離強度を持つ種類Dを使用した。本明細書において使用されるように、「peel strength(剥離強度)」という用語は、フィルムをガラス試料の表面から分離するために必要な単位幅当たり平均荷重を指している。別段の定めがない限り、保護フィルムを塗布した後に、これらの試料の端面を機械的に研削し、そして角丸の形状、または面取り形状の輪郭に形成した。別段の定めがない限り、種々の例において説明したように、各試料の研削輪郭端面を次に、5体積%のHF及び5体積%のHClを含有する溶液中で、1分〜128分の範囲の期間に亘ってエッチングした。
全ての試料の端面強度を、端面破壊に基づき、水平4点曲げ試験を用いて測定し、そしてデータを、割れのパーセント確率を強度の関数としてプロットするワイブルプロットを用いてプロットした。
1.イオン交換の影響
イオン交換が端面特性に与える影響を求めるために、イオン交換により強化された複数表面を持つ試料の端面強度を評価した。圧縮応力(CS)及び圧縮層深さ(「depth of layer(イオン交換層深さ)」またはDOL)を表面応力計で測定した。第1グループ(グループa)では、これらの試料は、約625MPaの「低」CS(圧縮応力)、及び約36μmのDOL(イオン交換層深さ)を有していた。第2グループ(グループb)では、これらの試料は、約750MPaの「標準的な」圧縮応力、及び約30μmのDOLを有していた。イオン交換の後、強化表面を種類Aの保護ポリマー層で被覆した。次に、これらの試料の端面を機械加工(すなわち、研削)して所望の端面断面形状または端面形状を形成し、そして次に、5体積%のHF、及び5体積%のHClを含有する溶液中で、32分間エッチングした。
イオン交換が端面特性に与える影響を求めるために、イオン交換により強化された複数表面を持つ試料の端面強度を評価した。圧縮応力(CS)及び圧縮層深さ(「depth of layer(イオン交換層深さ)」またはDOL)を表面応力計で測定した。第1グループ(グループa)では、これらの試料は、約625MPaの「低」CS(圧縮応力)、及び約36μmのDOL(イオン交換層深さ)を有していた。第2グループ(グループb)では、これらの試料は、約750MPaの「標準的な」圧縮応力、及び約30μmのDOLを有していた。イオン交換の後、強化表面を種類Aの保護ポリマー層で被覆した。次に、これらの試料の端面を機械加工(すなわち、研削)して所望の端面断面形状または端面形状を形成し、そして次に、5体積%のHF、及び5体積%のHClを含有する溶液中で、32分間エッチングした。
試料グループa及び試料グループb、及び未被覆の、未エッチング制御試料グループ(グループc)のワイブル端面強度分布を図4にプロットする。この図から、端面強度分布全体がシフトしており、そして最も弱い酸でエッチングした端面でも、未エッチングの端面よりも強度が強くなっていることが分かる。更に、図4に示すデータは、グループaとグループbとの間のCS(圧縮応力)及びDOL(イオン交換層深さ)の差によって、判別可能な差が端面強度特性に生じなかったことを示している。
2.フィルムの影響
これらのガラス試料の表面を、試料端面の酸エッチング中に保護したときの影響を調査した。上にこれまで説明してきた種類A,B,C,及びDの接着剤裏打ちLDPEベースフィルムを、イオン交換処理したガラス試料の表面に塗布した。試料グループ群のラベル付けは、各グループに塗布するフィルムの種類に対応する(例えば、種類Aのフィルムは、グループAの試料群に塗布した)。次に、これらの試料の端面を、5体積%のHF、及び5体積%のHClを含有する溶液中で、32分間エッチングした。種類B及びCのフィルムは、同じ剥離強度を有することが報告されたが、種類Cのフィルムが、種類Bのフィルムよりも強い強度でガラスに固着しているように見えた。試料A〜D、及び未被覆の制御試料(e)に関して得られるワイブル端面強度分布を図5にプロットする。異なるLDPEベース保護フィルム(図5のA,B,C,及びD)で被覆したこれらの試料に関して得られる端面強度特性は、フィルムの剥離強度を強くするにつれて向上した−すなわち、グループD>グループC>グループB>グループA。
これらのガラス試料の表面を、試料端面の酸エッチング中に保護したときの影響を調査した。上にこれまで説明してきた種類A,B,C,及びDの接着剤裏打ちLDPEベースフィルムを、イオン交換処理したガラス試料の表面に塗布した。試料グループ群のラベル付けは、各グループに塗布するフィルムの種類に対応する(例えば、種類Aのフィルムは、グループAの試料群に塗布した)。次に、これらの試料の端面を、5体積%のHF、及び5体積%のHClを含有する溶液中で、32分間エッチングした。種類B及びCのフィルムは、同じ剥離強度を有することが報告されたが、種類Cのフィルムが、種類Bのフィルムよりも強い強度でガラスに固着しているように見えた。試料A〜D、及び未被覆の制御試料(e)に関して得られるワイブル端面強度分布を図5にプロットする。異なるLDPEベース保護フィルム(図5のA,B,C,及びD)で被覆したこれらの試料に関して得られる端面強度特性は、フィルムの剥離強度を強くするにつれて向上した−すなわち、グループD>グループC>グループB>グループA。
3.縁取り加工の影響
端面加工または「縁取り」加工は、傷発生の最大の原因である。従って、縁取り加工の幾つかの段階を分析した。保護フィルムを塗布する工程、及び縁取り加工する工程を実行する順番の影響を最初に検討した。保護フィルムをこれらの試料に、端面加工の後に塗布すると、これらの試料が更に取扱いされる危険があり、そして端面損傷が被覆プロセス中に発生する危険があったのに対し、これらのガラス試料をフィルム塗布後に端面加工すると、端面加工装置がフィルム材料で汚れる、または端面加工装置にフィルム材料が「粘着する」可能性があった。端面加工装置に対する汚れの影響は、端面に近い保護フィルムをフィルム塗布プロセス中に切り取ることにより最小限に抑えることができる。これらの端面に近い保護フィルムを切り取ることにより、端面傷の大部分が縁取り加工自体から発生したので、後の時点で、エッチングにより除去することができた。これらの試料の全ての端面を仕上げ加工/縁取り加工して、丸みを帯びた断面形状、または「角丸の」断面形状(例えば、図2の217a)とし、そして次に、5体積%のHF、及び5体積%のHClを含有する溶液中で、32分間エッチングした。種類AのLDPEベースフィルムを、(a)縁取り加工前に、または(b)縁取り加工後に塗布した。図6は、種類AのLDPEベース保護フィルムで、縁取り加工前に被覆した試料(a);縁取り加工後に被覆した試料(b);及び未エッチングかつ未被覆の制御試料群(c)のワイブル端面強度分布のプロットである。図6に示す端面強度分布は、端面強度が向上する様子を示しており、この端面強度の向上は、保護フィルムを縁取り加工後ではなく、縁取り加工前に塗布する場合に観察される。
端面加工または「縁取り」加工は、傷発生の最大の原因である。従って、縁取り加工の幾つかの段階を分析した。保護フィルムを塗布する工程、及び縁取り加工する工程を実行する順番の影響を最初に検討した。保護フィルムをこれらの試料に、端面加工の後に塗布すると、これらの試料が更に取扱いされる危険があり、そして端面損傷が被覆プロセス中に発生する危険があったのに対し、これらのガラス試料をフィルム塗布後に端面加工すると、端面加工装置がフィルム材料で汚れる、または端面加工装置にフィルム材料が「粘着する」可能性があった。端面加工装置に対する汚れの影響は、端面に近い保護フィルムをフィルム塗布プロセス中に切り取ることにより最小限に抑えることができる。これらの端面に近い保護フィルムを切り取ることにより、端面傷の大部分が縁取り加工自体から発生したので、後の時点で、エッチングにより除去することができた。これらの試料の全ての端面を仕上げ加工/縁取り加工して、丸みを帯びた断面形状、または「角丸の」断面形状(例えば、図2の217a)とし、そして次に、5体積%のHF、及び5体積%のHClを含有する溶液中で、32分間エッチングした。種類AのLDPEベースフィルムを、(a)縁取り加工前に、または(b)縁取り加工後に塗布した。図6は、種類AのLDPEベース保護フィルムで、縁取り加工前に被覆した試料(a);縁取り加工後に被覆した試料(b);及び未エッチングかつ未被覆の制御試料群(c)のワイブル端面強度分布のプロットである。図6に示す端面強度分布は、端面強度が向上する様子を示しており、この端面強度の向上は、保護フィルムを縁取り加工後ではなく、縁取り加工前に塗布する場合に観察される。
異なる縁取り方法の影響も検討した。全ての試料の表面を、種類Aまたは種類Bの接着剤裏打ちLDPEベース保護フィルムで、縁取り加工前に被覆した。第1グループのガラス試料を、種類BのLDPEベースフィルムで被覆し、そして次に、4500rpmで回転する#270/#320砥粒メタルボンド砥石、及び0.003インチ(約0.076mm)の切込み深さになる15インチ/分(ipm)(約38cm/分)の切削送り速度を利用して縁取り加工して、「荒削りな」角丸の断面形状とした。第2グループのガラス試料を、種類BのLDPEベースフィルムで被覆し、そして次に、4500rpmで回転する#400砥粒メタルボンド砥石、及び0.003インチ(約0.076mm)の切込み深さになる15ipm(約38cm/分)の切削送り速度を利用して縁取り加工して、「標準的な」角丸の断面形状とした。第3グループのガラス試料を、種類AのLDPEベースフィルムで被覆し、そして次に、4500rpmで回転する#400砥粒メタルボンド砥石、及び0.003インチ(約0.076mm)の切込み深さになる15ipm(約38cm/分)の切削送り速度を利用して縁取り加工して、「標準的な」角丸の断面形状とした。これらの試料の端面を32分間、5体積%のHF、及び5体積%のHClを含有するエッチング溶液でエッチングした。次に、エッチング後の端面の端面強度を、水平4点曲げ試験を用いて測定した。1)縁取り加工して、「荒削りな」角丸の断面形状とし、そして種類Bの保護フィルムで被覆した試料群;2)縁取り加工して、「標準的な」角丸の断面形状とし、そして種類Bの保護フィルムで被覆した試料群;3)縁取り加工して、「標準的な」角丸の断面形状とし、そして種類Aの保護フィルムで被覆した試料群;及び4)縁取り加工して、未被覆かつ未エッチングの「標準的な」角丸の断面形状とした制御試料群に関するワイブル端面強度分布を図7に示す。エッチング後の試料群のワイブル勾配は、異なる縁取り加工によって生じる初期の粗い割れ、及び微細な割れが生じていることを表わし、そして端面の初期の傷がより微細であると、端面の強度がエッチング後により強くなるという根拠を裏付けている。
4.エッチングの影響
エッチング時間及びエッチング浴の撹拌の影響を調査した。ガラス試料をイオン交換処理して、低圧縮応力(約36μmのDOL(イオン交換層深さ)の場合に約625MPa)または標準的な圧縮応力(約30μmのDOL(イオン交換層深さ)の場合に約750MPa)を有する表面層を形成した。イオン交換処理した各試料を、種類AのLDPE保護フィルムで被覆し、そして次に、4500rpmで回転する#400砥粒メタルボンド砥石、及び0.003インチ(約0.076mm)の切込み深さになる15ipm(約38cm/分)の切削送り速度を利用して縁取り加工して、「標準的な」角丸の断面形状とした。縁取り加工したこれらの試料を、5体積%のHF及び5体積%のHClを含有するエッチング溶液で、0分から最大128分の範囲の時間でエッチングした。
エッチング時間及びエッチング浴の撹拌の影響を調査した。ガラス試料をイオン交換処理して、低圧縮応力(約36μmのDOL(イオン交換層深さ)の場合に約625MPa)または標準的な圧縮応力(約30μmのDOL(イオン交換層深さ)の場合に約750MPa)を有する表面層を形成した。イオン交換処理した各試料を、種類AのLDPE保護フィルムで被覆し、そして次に、4500rpmで回転する#400砥粒メタルボンド砥石、及び0.003インチ(約0.076mm)の切込み深さになる15ipm(約38cm/分)の切削送り速度を利用して縁取り加工して、「標準的な」角丸の断面形状とした。縁取り加工したこれらの試料を、5体積%のHF及び5体積%のHClを含有するエッチング溶液で、0分から最大128分の範囲の時間でエッチングした。
端面強度を、水平4点曲げ試験を用いて測定した。図8は、a)「標準的な」圧縮応力を有し、0分間エッチングした試料群;b)「標準的な」圧縮応力を有し、8分間エッチングした試料群;c)「標準的な」圧縮応力を有し、32分間エッチングした試料群;d)「低い」圧縮応力を有し、32分間エッチングした試料群;e)「低い」圧縮応力を有し、64分間エッチングした試料群;及びf)「標準的な」圧縮応力を有し、128分間エッチングした試料群の端面に関するワイブル端面強度分布のプロットである。
図8にプロットした結果は、128分間のエッチング後でも、最も大きな傷の全てが、無くなっている訳ではない、または最も大きな傷の全てのサイズが減少している訳ではないことを示している。しかしながら、十分多数のこのような傷が無くなって、または十分多数のこのような傷のサイズが減少して、平均強度が約4倍に、すなわち約250MPaから約900MPaに増大している。32分間エッチングした試料集団(図8の試料グループc及びd)の殆どが、約250MPa超の端面強度を有していた。64分または128分のエッチング時間を用いて、集団全体を、目標端面強度を上回るようにすることができる。
これらのガラス試料を静止浴中または撹拌浴中でエッチングしたときの影響を更に調査した。撹拌すると、酸エッチング浴が循環し易くなり、そして均一になり易くなるので、端面のエッチングを向上させることができる。静止浴中では、質量移動が発生すると、新鮮なエッチング液が端面に移動するのが阻止されてしまう、特に水平4点曲げ試験中に最大荷重を受ける部分の端面に保護フィルムが覆い被さる領域に移動するのが阻止されてしまう。
ガラス試料を、種類BのLDPE保護フィルムで被覆し、そして次に、4500rpmで回転する#400砥粒メタルボンド砥石、及び0.003インチ(約0.076mm)の切込み深さになる15ipm(約38cm/分)の切削送り速度を利用して縁取り加工して、「標準的な」角丸の断面形状とした。縁取り加工したこれらの試料を、5体積%のHF、及び5体積%のHClを含有するエッチング溶液で、静止浴中または撹拌浴中で32分間または128分間エッチングした。
図9及び10は:a)静止浴中でエッチングした試料群;b)撹拌浴中でエッチングした試料群;及びc)未エッチングの制御試料群に関する、32分及び128分それぞれの時間を掛けてエッチングした端面のワイブル端面強度分布のプロットである。図9及び10に示す結果から、エッチング液浴を撹拌しても、端面強度は向上しない。
代表的な実施形態を例示のために示してきたが、これまでの説明は、本開示または添付の請求項の範囲を限定するものとして見なされてはならない。従って、種々の変更、適応化、及び代替は、この技術分野の当業者であれば、本開示または添付の請求項の思想及び範囲から逸脱しない限り想到することができる。
100,400 方法
110,120,130,140,150,160,410,420,430,440,450,460 工程
200,300 ガラス製品
203 被覆後のガラス製品
205,305 主表面、平坦面
205a 表面205の構成部分
210 被覆ガラス製品
211,212 部材
215 端面
217 仕上げ端面
217a 面取り断面形状
217b 丸みを帯びた断面形状、角丸の端面
217c 形成直後の断面形状
218,310 強化された端面、エッチング後の表面
220 保護コーティング、保護フィルム
230 端面218を有するガラス製品
250 電気活性層
307 圧縮応力層
315,317 端面310の構成部分
A,B,C,D 種類、グループ
a,a’,b,c,d,e 試料、グループ
d 最大断面寸法、イオン交換層深さ
CS 圧縮応力
DOL イオン交換層深さ
MOR 曲げ破壊係数
110,120,130,140,150,160,410,420,430,440,450,460 工程
200,300 ガラス製品
203 被覆後のガラス製品
205,305 主表面、平坦面
205a 表面205の構成部分
210 被覆ガラス製品
211,212 部材
215 端面
217 仕上げ端面
217a 面取り断面形状
217b 丸みを帯びた断面形状、角丸の端面
217c 形成直後の断面形状
218,310 強化された端面、エッチング後の表面
220 保護コーティング、保護フィルム
230 端面218を有するガラス製品
250 電気活性層
307 圧縮応力層
315,317 端面310の構成部分
A,B,C,D 種類、グループ
a,a’,b,c,d,e 試料、グループ
d 最大断面寸法、イオン交換層深さ
CS 圧縮応力
DOL イオン交換層深さ
MOR 曲げ破壊係数
Claims (10)
- ガラス製品の端面を強化する方法において、前記方法は:
a.表面から該表面下方の或る深さまで延在する圧縮応力層を有する表面を持つ前記ガラス製品を供給する工程と、
b.前記表面の少なくとも1つの構成部分を保護する工程と、
c.前記表面に隣接し、かつ圧縮応力を受ける第1部分と、そして圧縮応力を受けない第2部分と、を有する、前記ガラス製品の端面に在る複数の傷の各傷の寸法を減少させる工程であって、前記複数傷の前記寸法を減少させることによって前記端面を強化し、そして前記強化された端面は、少なくとも250MPaの平均端面強度を有する、工程と、
を含む、方法。 - 前記表面の少なくとも1つの構成部分を保護する前記工程は、ポリマーコーティングを前記表面の前記構成部分に塗布する工程を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記ポリマーコーティングは、ポリテトラフルオロエチレン、ポリメチルメタクリレート、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、塩化ポリビニル、ポリメチルペンテンアクリロニトリル/ブタジエン/スチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、及びポリスチレンのうちの少なくとも1つを含み、そして前記ポリマーコーティングを前記表面の少なくとも1つの構成部分に塗布する前記工程は、ポリマー前駆体を前記表面の少なくとも1つの構成部分に、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、及びディップコーティング法のうちの少なくとも1つにより塗布する工程を含む、請求項2に記載の方法。
- 前記ポリマーコーティングは、表面に配置される接着剤を有するポリマーフィルムであり、そして前記ポリマーフィルムを、前記ガラス製品の前記表面の少なくとも1つの構成部分に、前記接着剤を、前記ガラス製品の前記表面の前記構成部分に接触させることにより塗布する、請求項2に記載の方法。
- 前記複数の傷の各傷の前記寸法を減少させる前記工程は、前記端面をエッチング液でエッチングする工程を含み、前記エッチング液は、1〜50体積%のフッ化水素酸と、そして無機酸及び有機酸のうちの少なくとも一方の酸と、を含む、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
- エッチングでは、複数のエッチピットを形成し、前記複数のエッチピットの各エッチピットは、少なくとも約5μmの最大断面寸法dを有し、そして前記複数のエッチピットの少なくとも10%が、約10μm超の最大断面寸法dを有する、請求項5に記載の方法。
- 前記ガラス製品は、ソーダ石灰ガラス、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、及びアルカリアルミノホウケイ酸ガラスのうちの1つを含む、請求項5に記載の方法。
- 圧縮応力を受ける表面と、そして前記表面に隣接する端面と、を有するガラス製品であって、前記端面は機械加工され、そして所定の断面形状を有し、前記端面は、圧縮応力を受ける第1部分と、そして圧縮応力を受けない第2部分と、を有し、そして前記端面は、複数のエッチピットを含み、かつ少なくとも250MPaの平均端面強度を有する、ガラス製品。
- 前記ガラス製品は、ソーダ石灰ガラス、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、及びアルカリアルミノホウケイ酸ガラスのうちの1つを含む、請求項8に記載のガラス製品。
- 前記端面は、複数のエッチピットを含み、前記複数のエッチピットの各エッチピットは、少なくとも約5μmの最大断面寸法dを有し、そして前記複数のエッチピットの少なくとも10%が、約10μm超の最大断面寸法dを有する、請求項8又は請求項9に記載のガラス製品。
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