JP2014084266A - パターン付きガラス基板の製造方法およびパターン付きマザーガラス基板の切断方法。 - Google Patents

パターン付きガラス基板の製造方法およびパターン付きマザーガラス基板の切断方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】エッチングしてスクライブラインの傷を除去しても、エッチングを行った後にマザーガラス基材を切断するため、切断面に傷が生じ、ガラスの強度が低下する。また、化学処理により強化されたマザーガラス基材にエッチングを行う場合、圧縮応力層がエッチングにより侵食され、基材の強度が低下する。この問題を解決するパターン付きガラス基板の強度低下を抑える製造方法を提供する。
【解決手段】パターン13上およびパターン形成面とは反対側の面上にマスク14が形成されたパターン付きガラス基板11をエッチングすることにより、切断面の傷を除去して、パターン付きガラス基板10の強度低下を抑えることができる。また、パターン付きガラス基板10の圧縮応力層の侵食を防ぎ、強度低下を抑えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パターン付きガラス基板の製造方法およびパターン付きマザーガラス基板の切断方法に関するものである。
近年、携帯電話や携帯情報端末(PDA)等の携帯機器において薄型化や軽量化が求められている。これらの携帯機器に用いられるタッチパネル部材、有機EL部材等のモバイルデバイスのディスプレイ部材としてガラス基材が用いられるが、ガラス基材も薄型化が要求されている。ガラス基材が薄くなると強度が低下するので、ガラス基材の強度不足を補うために、化学処理により強化されたガラス基材が用いられている。
このようなモバイルデバイス等のディスプレイ部材を製造する場合、あらかじめディスプレイのサイズに個片化されているガラス基材に対して、ディスプレイの形状に合わせたガラス基材の切断や、穴あけ加工等を行い、最後にガラス基材を強化する処理を施していた。しかし、個片化されているガラス基材への加工は多くの人手を使って行うか、ロボットなど高価な設備を導入して行う必要があり、どちらも生産コストが高くなるという問題があった。
このような問題を解決するために、もともと強化処理が施されたガラス基材(本発明においては、「化学処理されたマザーガラス基材」ともいう。)に対して、モバイルデバイス等のパターンを複数形成してから、パターンごとに切断して個片化することにより、より効率的に生産する方法も検討されている。
また、マザーガラス基材を切断する場合、一般的にダイヤモンドや超硬合金製のホイールカッターでマザーガラス基材の表面を引っ掻いてスクライブラインを形成し、このスクライブライン形成部位に応力を加え、マザーガラス基材を切断する。
しかしながら、マザーガラス基材の表面にスクライブラインを形成する際に、スクライブラインに傷が生じることがある。スクライブライン形成時に生じた傷があると、スクライブライン形成部位に応力を加えてスクライブラインをきっかけにマザーガラス基材を切断する際に、この傷を起点にガラス基材が割れてしまうおそれがある。
このような問題に対して、特許文献1は、スクライブラインを形成した後に、エッチング等の処理を行い、マザーガラス基材を切断分離する方法を提案している。
特許3577492号公報
しかしながら、エッチングしてスクライブラインの傷を除去しても、エッチングを行った後にマザーガラス基材を切断するため、切断面に傷が生じ、ガラスの強度が低下する可能性がある。また、化学処理されたマザーガラス基材にエッチングを行う場合、化学処理により強化された層、すなわち、圧縮応力層がエッチングにより侵食され、化学処理されたマザーガラス基材の強度が低下する可能性がある。
このような問題を解決するために、両面にマスクが形成されたパターン付きマザーガラス基板を切断した後に、両面にマスクが形成されたパターン付きガラス基板をエッチングすることにより、切断面の傷を除去して、パターン付きガラス基板の強度低下を抑えることができるパターン付きガラス基板の製造方法を提供する。
また、パターン付きマザーガラス基板の両面にマスクを形成した後にエッチングを行うことにより、パターン付きガラス基板の圧縮応力層がエッチングにより侵食されることを防ぎ、パターン付きガラス基板の強度低下を抑えることができるパターン付きガラス基板の製造方法を提供する。
本発明は、一方の主面と他方の主面とを有する化学処理されたマザーガラス基材の少なくとも前記一方の主面上に複数のパターンが形成されたパターン付きマザーガラス基板の前記パターン上および前記他方の主面上にレジストを配置し、硬化させてマスクを形成するマスク形成工程と、前記マスクが形成された前記パターン付きマザーガラス基板を前記パターンごとに切断し、マスクが形成されたパターン付きガラス基板を得る切断工程と、前記マスクが形成されたパターン付きガラス基板の切断面をエッチングするエッチング工程と、前記エッチング工程によりエッチングされた前記マスクが形成されたパターン付きガラス基板から前記マスクを除去し、パターン付きガラス基板を得るマスク除去工程とをこの順に含むことを特徴とするパターン付きガラス基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、少なくともパターン上およびパターン形成面とは反対側の面上にマスクが形成されたパターン付きガラス基板をエッチングすることにより、切断面の傷を除去して、パターン付きガラス基板の強度低下を抑えることができる。また、パターン付きガラス基板の圧縮応力層がエッチングにより侵食されることを防ぎ、パターン付きガラス基板の強度低下を抑えることができる。
また、前記マスク形成工程において、前記マスクは前記パターンを覆い、かつ、隣り合う前記パターン上に形成された前記マスクが離間している、ようにしてもよい。
本発明によれば、パターン付きマザーガラス基板の両面に形成したマスクがパターンを覆い、かつ、隣り合うパターン上に形成されたマスクが離間していることにより、保護したい部分のみにマスクを形成するため、マスクを形成するレジストの使用量を低減することができ、製造コストを低減することができる。また、マスクを形成したパターン付きガラス基板を切断する際、パターン付きマザーガラス基板のみ切断すればよいため、マザーガラス基板とともにマスクを切断した場合に切断刃にマスクの破片が付着して切断装置に不具合が生じるのを抑えることができる。
また、一方の主面と他方の主面とを有する化学処理されたマザーガラス基材の少なくとも前記一方の主面上に複数のパターンが形成されたパターン付きマザーガラス基板の前記パターン上および前記他方の主面上にレジストを配置し、硬化させてマスクを形成するマスク形成工程と、前記マスクが形成された前記パターン付きマザーガラス基板を前記パターンごとに切断し、マスクが形成されたパターン付きガラス基板を得る切断工程とをこの順に含むことを特徴とするパターン付きマザーガラス基板の切断方法を提供する。
本発明によれば、パターン付きマザーガラス基板のパターン上およびパターン形成面とは反対側の面上にマスクを形成した後に、マスクを形成したパターン付きマザーガラス基板を切断するため、切断時に発生するガラス屑(本発明においては、カレットともいう。)がパターン面やパターンが形成された面と反対側の面を傷つける可能性を低減することができるパターン付きマザーガラス基板の切断方法を提供する
本発明によれば、パターン付きガラス基板に生じる傷を低減することができる。また、エッチングによるパターン付きガラス基板の圧縮応力層の侵食を防ぎ、パターン付きガラス基板の強度低下を抑えることができる。
本発明に係るパターン付きガラス基板の製造方法の一例を示す概略斜視図である。 本発明におけるマザーガラス基材の強度を測定する方法の一例を示す概略断面図。 本発明に係るパターン付きガラス基板の製造方法の他の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係るパターン付きガラス基板の一例を示す概略断面図である。 本発明に係るマスクが形成されたパターン付きガラス基板にエッチング液を接触させる方法の一例を示す概略断面図である。
1.パターン付きガラス基板の第1の製造方法
以下、本実施形態のパターン付きガラス基板の製造方法について説明する。本実施形態のパターン付きガラス基板の製造方法は、一方の主面と他方の主面とを有する化学処理されたマザーガラス基材の少なくとも前記一方の主面上に複数のパターンが形成されたパターン付きマザーガラス基板の前記パターン上および前記他方の主面上にレジストを配置し、硬化させてマスクを形成するマスク形成工程と、前記マスクが形成された前記パターン付きマザーガラス基板を前記パターンごとに切断し、マスクが形成されたパターン付きガラス基板を得る切断工程と、前記マスクが形成されたパターン付きガラス基板の切断面をエッチングするエッチング工程と、前記エッチング工程によりエッチングされた前記マスクが形成されたパターン付きガラス基板から前記マスクを除去し、パターン付きガラス基板を得るマスク除去工程とをこの順に含んでいる。ここで、本実施形態における「主面上」とは、マザーガラス基材の一方の主面に直接接触して配置されている、または、他の層を介して間接的に配置されていることをいう。また、本実施形態における「パターン上」についても同様である。
以下、本実施形態のパターン付きガラス基板の製造方法における各工程について、図1(a)〜図1(e)を用いて説明する。
1−1.パターン付きマザーガラス基板を準備する工程
図1(a)にパターン付きマザーガラス基板11を準備する工程を示す。パターン付きマザーガラス基板11を準備する工程は、一方の主面と他方の主面を有する化学処理されたマザーガラス基材12の少なくとも一方の面上に複数のパターン13が形成されたパターン付きマザーガラス基板11を準備する工程である。
(a)化学処理されたマザーガラス基材
本実施形態の化学処理されたマザーガラス基材12は、マザーガラス基材の一方の主面と他方の主面に化学処理を行うことで得られる。ここで、本実施形態における「主面」とは、マザーガラス基材が化学処理された後、化学処理されたマザーガラス基材12においてパターン等が形成される面のことをいう。また、「一方の主面」とは、パターン13が形成される面のことをいう。また、「他方の主面」とは、マザーガラス基材が化学処理された後、化学処理されたマザーガラス基材12においてパターン13が形成される面とは反対側の面のことをいう。なお、上記の「一方の主面」と「他方の主面」が逆であってもよい。
マザーガラス基材の材料としては、特に限定されず、例えばソーダライムガラス等が挙げられる。
マザーガラス基材の製造方法としては、特に限定されないが、例えばフロート法、ダウンドロー法、プレス法等を挙げることができる。
また、本実施形態における「化学処理」とは、マザーガラス基材のガラス表層のアルカリイオンを他のアルカリイオンに変換し、ガラス表層に圧縮応力層を設ける処理のことをいう。この圧縮応力層をガラス表層に形成することにより、ガラスの強度を向上させることができる。ここで、「圧縮応力層」とは、ガラス表層のアルカリイオンを他のアルカリイオンに変換した層のことをいう。また、本実施形態における「アルカリイオン」とは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンのことをいう。
一般的な化学処理の方法としては、ガラス転移点以下の処理液にガラスを浸漬させ、ガラス表層に含まれるイオン半径の小さなイオン、例えばLiイオン、Naイオンを、よりイオン半径の大きなイオン、例えばKイオンと置換することで、イオン半径の違いによりガラス表層に圧縮応力を発生させる圧縮応力層を形成する。
圧縮応力層の厚さは、特に限定はなく、製品の用途に応じて適宜設定することができる。
マザーガラス基材に化学処理を行うことにより、一般的に用いられるガラス、例えばソーダライムガラス等よりも強度を向上させることができる。
なお、化学処理されたマザーガラス基材12の強度を測定する方法としては、「JIS R 1601 ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法」に準じた3点曲げ試験、4点曲げ試験によって測定することができる。例えば、4点曲げ試験は、図2に示すように試験片21を支持部22で支え、荷重部23により試験片に荷重を加える。試験片に荷重を加え、試験片が破壊するまでの最大荷重を測定し、化学処理されたマザーガラス基材12の強度を求めることができる。
化学処理されたマザーガラス基材12の厚さとしては、0.55mm〜0.7mmが好ましい。
(b)パターン付きマザーガラス基板
本実施形態におけるパターン付きマザーガラス基板11は、化学処理されたマザーガラス基材12の少なくとも一方の主面上に複数のパターン13を形成したものである。ここで、本実施形態における「パターン」とは、タッチパネル部材、有機EL部材等の透明電極および配線層、配線層を不可視化するための塗装、メーカーやブランド等のロゴタイプやロゴマーク等が特定の形状で形成されたものをいう。また、本実施形態における「ロゴタイプ」とは、文字や数字等を組み合わせて個性的な書体に図案化したものであり、「ロゴマーク」とは、ロゴタイプと図形等を合わせて図案化したものである。
パターン13の材料としては、特に限定されないが、具体的には、酸化インジウムスズ(ITO)、銀、APC系合金(Ag/Pd/Cu系合金)等の銀合金等を挙げることができる。
パターン13の厚さは、特に限定されず、用いられるパターン13の材料に応じて適宜決定することができる。
パターン13の形成方法としては、特に限定はないが、具体的には、真空蒸着による方法、フォトリソグラフィーによる方法、印刷による方法等を挙げることができる。
1−2.マスク形成工程
図1(b)に、マスク形成工程を示す。マスク形成工程は、パターン付きマザーガラス基板11の少なくともパターン13上および他方の主面上にレジストを配置し、硬化させてマスク14を形成する工程である。なお、図1(b)においては、他方の主面上に形成されたマスクは図示を省略している。
(a)レジスト
レジストの材料としては、特に限定はなく、公知の材料を用いることができる。また、レジストは、液状のレジストだけでなく、フィルム状のレジスト等を用いることができる。
パターン付きマザーガラス基板11にレジストを配置する方法としては、特に限定はないが、塗布する方法、スクリーン印刷法、貼り合せる方法等を挙げることができる。
(b)マスク
前述のレジストを硬化させることにより、パターン付きマザーガラス基板11にマスク14を形成することができる。レジストを硬化させる方法としては、特に限定はなく、用いられるレジストに応じて、公知の硬化方法を用いることができる。
マスク14の厚さは、特に限定はなく、マスク14の形成に用いられるレジストの材料に応じて、適宜選択することができる。
パターン付きマザーガラス基板11の少なくともパターン13上および他方の主面上にマスク14を形成することにより、後述の切断工程において、パターン付きガラス基板10のパターン13上やパターン形成面とは反対側の面上に、切断時に発生するカレットが付着して、傷つける可能性を低減することができる。
また、パターン付きマザーガラス基板11の少なくともパターン11上および他方の主面上にマスク14を形成することにより、後述の切断面をエッチングするエッチング工程において、パターン付きガラス基板の圧縮応力層がエッチング液により侵食され、パターン付きガラス基板の強度が低下することを抑えることができる。
1−3.切断工程
図1(c)に切断工程を示す。切断工程は、マスク14が形成されたパターン付きマザーガラス基板11をパターン13ごとに切断し、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16を得る工程である。ここで本実施形態において、マスク14を形成したパターン付きマザーガラス基板11を複数に切断して分離したものの中の1つを「マスクが形成されたパターン付きガラス基板」という。また、図1(c)では、マスク14を形成したパターン付きマザーガラス基板11を個々のパターン13ごとに切断しているが、これに限定されることはなく、複数のパターン13を含んだ状態で切断する形態も含むものである。
マスク14が形成されたパターン付きマザーガラス基板11を切断する方法としては、カッターによる方法、レーザーによる方法、エッチングによる方法等を挙げることができる。カッターを用いることにより、低コストでマスク14が形成されたパターン付きマザーガラス基板11を切断することができる。また、レーザーによる方法を用いることにより、寸法精度良くマスク14が形成されたパターン付きマザーガラス基板11を切断することができる。また、エッチングによる方法を用いることにより、切断による強度の低下を抑えて、形成されたパターン付きマザーガラス基板11を切断することができる。
また、マスク14が形成されたパターン付きマザーガラス基板11は少なくとも一方の面上にスクライブラインを形成し、スクライブラインに応力を加えて、マスク14が形成されたパターン付きマザーガラス基板11を切断してもよい。
1−4.エッチング工程
図1(d)にエッチング工程を示す。図1(d)は、図1(c)のマスク14が形成されたパターン付きマザーガラス基板11を切断して得た、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16のうちの1つを拡大して示したものである。エッチング工程は、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16の切断面15をエッチングする工程である。ここで、本実施形態における「切断面」とは、上記の切断工程で得たマスクが形成されたパターン付きガラス基板16において、化学処理されたマザーガラス基材の切断面のことをいう。
エッチングは、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16の切断面15にエッチング液31を接触させることによって行われる。
マスクが形成されたパターン付きガラス基板16の切断面15にエッチング液31を接触させる方法は、特に限定はないが、例えば図5(a)のように、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16全体をエッチング液31に浸漬させる方法が挙げられる。図5(a)の方法を用いることにより、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16の全ての切断面15を同時にエッチングすることができ、効率よくエッチングすることができる。また、図5(b)のように、切断面15を含むマスクが形成されたパターン付きガラス基板16の一部をエッチング液31に接触させる方法が挙げられる。図5(b)の方法を用いることにより、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16の切断面15をエッチングするのに用いられるエッチング液31の量を低減することができ、製造コストを低減することができる。また、図5(c)に示すように、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16の切断面15にスプレー部32よりエッチング液31を噴霧する方法が挙げられる。図5(c)の方法を用いることにより、スプレー部32からのエッチング液31の供給量、液圧等でエッチングの進行を制御することができ、さらに、切断面の形状をより制御しやすくすることができる。
エッチング液31としては、切断面の傷を除去できれば特に限定はないが、例えば、フッ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、塩酸等の酸性溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性溶液、またはこれらの化合物を含む水溶液等を挙げることができる。また、目的に応じて、これらのエッチング液31に添加物が含まれていてもよい。例えば、エッチングによりガラスにHAZEが生じるのを抑えるために、B23、H3BO3、HBF4等のB(ホウ素)を含む物質を用いることができる。ここで、本実施形態における「HAZE」とは、エッチングによりガラス表面に生じた凹凸によって、ガラスが曇って見えることをいう。
マスクが形成されたパターン付きガラス基板16をエッチングすることにより、切断面15の傷を除去して、パターン付きガラス基板10の強度低下を抑えることができる。
また、エッチングにより傷が除去されていることを確認する方法としては、走査型電子顕微鏡(SEM)等を挙げることができます。
1−5.マスク除去工程
図1(e)にマスク除去工程を示す。図1(e)は、図1(d)のマスクが形成されたパターン付きガラス基板16からマスク14を除去して得られたパターン付きガラス基板10を示す図である。マスク除去工程は、エッチング工程後のマスクが形成されたパターン付きガラス基板16からマスク14を除去する工程である。マスク14を除去することにより、パターン付きガラス基板10を得ることができる。
マスク14を除去する方法としては、特に限定はなく、マスク14の材料に応じて、適宜決定することができる。
なお、上記の工程に限らず、必要に応じて、他の工程を追加してもよい。例えば、切断工程の後に、パターン付きガラス基板10の外形を整えるために、パターン付きガラス基板10のパターン形成面およびパターン形成面とは反対側の面を除く面を研磨する研磨工程等を挙げることができる。
2.パターン付きガラス基板の第2の製造方法
次に、図3(a)〜(e)を用いて、本実施形態のパターン付きガラス基板の第2の製造方法について説明する。第2の製造方法では、第1の製造方法のマスク形成工程で、パターン付きマザーガラス基板11のパターンを覆い、かつ、隣り合うパターン13上に形成されたマスク14が離間しているようにマスク14を形成する。これにより、保護したい部分のみにマスク14を形成することができるため、マスク14を形成するレジストの使用量を低減することができ、製造コストを低減することができる。なお、図3(b)の工程以外は、第1の製造方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。
まず、図3(a)に示すように、一方の主面と他方の主面を有する化学処理されたマザーガラス基材12の少なくとも一方の面上に複数のパターンが形成されたパターン付きマザーガラス基板11を準備する(パターン付きマザーガラス基板を準備する工程)。
次に、図3(b)に示すように、パターン付きマザーガラス基板11の少なくともパターン13上および他方の主面上にレジストを配置してマスク14を形成する(マスク形成工程)。
パターン13上に配置されたレジストは、パターン付きマザーガラス基板11のパターンを覆い、かつ、隣り合うパターン13上に配置されたレジストが離間している。
パターン付きマザーガラス基板11にレジストを配置する方法としては、特に限定はないが、塗布する方法、スクリーン印刷法等を挙げることができる。また、フィルム状のレジストを配置する場合には、パターン形状にハーフカット加工したフィルム状のレジストを貼り合せる方法等を挙げることができる。
レジストを硬化させることにより、パターン付きマザーガラス基板11にマスク14を形成することができる。レジストを硬化させる方法としては、特に限定はなく、用いられるレジストに応じて、公知の硬化方法を用いることができる。
次に、図3(c)に示すように、マスク14を形成したパターン付きマザーガラス基板11をパターン13ごとに切断し、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16を得る(切断工程)。
次に、図3(d)に示すように、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16の切断工程における切断面15をエッチングする(エッチング工程)。
次に、図3(e)に示すように、前記エッチング工程によりエッチングされた、マスクが形成されたパターン付きガラス基板16からマスク14を除去し、パターン付きガラス基板10を得る(マスク除去工程)。
なお、上記工程に限らず、必要に応じて、他の工程を追加してもよい。例えば、切断工程の後に、パターン付きガラス基板10の外形を整えるために、パターン付きガラス基板10のパターン形成面およびパターン形成面とは反対側の面を除く面を研磨する研磨工程等を挙げることができる。
本実施形態のパターン付きガラス基板の第2の製造方法を用いることにより、マスク14を形成したパターン付きガラス基板11を切断する際、パターン付きマザーガラス基板11のみ切断すればよいため、パターン付きマザーガラス基板11とともにマスク14を切断した場合に切断刃にマスク14の破片が付着して切断装置に不具合が生じるのを抑えることができる。
3.パターン付きガラス基板
図4に、本実施形態の製造方法により製造されるパターン付きガラス基板10について説明する。図4に示すように、パターン付きガラス基板10はガラス基材121の少なくとも一方の主面上にパターン13が形成されている。
3−1.ガラス基材
ガラス基材121は、化学処理されたマザーガラス基材12を切断したものである。したがって、化学処理されたマザーガラス基材12についての詳細は前述の通りであるため、ここでは省略する。
3−2.パターン
パターン13は、化学処理されたマザーガラス基材12上に形成されたものである。パターン13についての詳細は、前述の通りであるため、ここでは省略する。
10 パターン付きガラス基板
11 パターン付きマザーガラス基板
12 化学処理されたマザーガラス基材
13 パターン
14 マスク
15 切断面
16 マスクが形成されたパターン付きガラス基板
21 試験片
22 支持部
23 荷重部
31 エッチング液
32 スプレー部
121 ガラス基材

Claims (3)

  1. 一方の主面と他方の主面とを有する化学処理されたマザーガラス基材の少なくとも前記一方の主面上に複数のパターンが形成されたパターン付きマザーガラス基板の前記パターン上および前記他方の主面上にレジストを配置し、硬化させてマスクを形成するマスク形成工程と、
    前記マスクが形成された前記パターン付きマザーガラス基板を前記パターンごとに切断し、マスクが形成されたパターン付きガラス基板を得る切断工程と、
    前記マスクが形成されたパターン付きガラス基板の切断面をエッチングするエッチング工程と、
    前記エッチング工程によりエッチングされた前記マスクが形成されたパターン付きガラス基板から前記マスクを除去し、パターン付きガラス基板を得るマスク除去工程とをこの順に含むことを特徴とするパターン付きガラス基板の製造方法。
  2. 前記マスク形成工程において、前記マスクは前記パターンを覆い、かつ、隣り合う前記パターン上に形成された前記マスクが離間していることを特徴とする請求項1に記載のパターン付きガラス基材の製造方法。
  3. 一方の主面と他方の主面とを有する化学処理されたマザーガラス基材の少なくとも前記一方の主面上に複数のパターンが形成されたパターン付きマザーガラス基板の前記パターン上および前記他方の主面上にレジストを配置し、硬化させてマスクを形成するマスク形成工程と、
    前記マスクが形成された前記パターン付きマザーガラス基板を前記パターンごとに切断し、マスクが形成されたパターン付きガラス基板を得る切断工程とをこの順に含むことを特徴とするパターン付きマザーガラス基板の切断方法。
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