JP2011257718A - トナーおよびトナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 トナーは、出発物質として芳香族ジカルボン酸とロジンと3価以上のアルコールとを縮重合して得られるポリエステル樹脂Aであって、出発物質全量における前記ロジンの含有量が60重量%以上であるポリエステル樹脂Aと、出発物質として芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとを縮重合して得られるポリエステル樹脂Bとを有する結着樹脂と、前記ポリエステル樹脂Bに前記ポリエステル樹脂Aを分散させるための分散助剤と、着色剤とを含む。
【選択図】 図1
Description
前記ポリエステル樹脂Bに前記ポリエステル樹脂Aを分散させるための分散助剤と、
着色剤とを含むことを特徴とするトナーである。
ポリオレフィンにポリアクリルをグラフト重合させた樹脂であり、
前記ポリエステル樹脂A100重量部に対して3重量部以上15重量部以下添加されることを特徴とする。
η=β×Xα …(1)
前記混合物を溶融混練して、混練物を作製する溶融混練工程と、
前記混練物を冷却固化し、粉砕して粉砕物を作製する冷却粉砕工程と、
前記粉砕物を分級する分級工程とを含むことを特徴とするトナーの製造方法である。
図1は、本発明のトナーの製造方法の手順の一例を示す工程図である。本発明のトナーは、結着樹脂および着色剤を主成分とし、本発明に係るトナーの製造方法によって製造される。本発明に係るトナーの製造方法は、乾式法による粒子形成方法であり、混合工程S1と、溶融混練工程S2と、冷却粉砕工程S3と、分級工程S4と、外添工程S5とを含む。
混合工程S1では、結着樹脂、後述する分散助剤、および着色剤を、混合機によって乾式混合して混合物を作製する。この際、必要に応じて添加剤を加える。添加剤としては、磁性粉、離型剤、電荷制御剤などが挙げられる。
溶融混練工程S2では、前記混合工程S1で作製された混合物を、混練機によって溶融混練して、結着樹脂中に着色剤および必要に応じて添加された添加剤が分散した溶融混練物を作製する。
冷却粉砕工程S3では、前記溶融混練工程S2で得られた溶融混練物を冷却固化し、粉砕して、粉砕物を得る。
分級工程S4では、前記冷却粉砕工程S3で得られた粉砕物を分級機によって分級し、過粉砕トナー粒子および粗大トナー粒子を除去し、未外添トナーを得る。過粉砕トナー粒子および粗大トナー粒子は、回収して他のトナーの製造に再利用することができる。
外添工程S5では、前記分級工程S4で得られた未外添トナーと外添剤とを混合してトナーを得る。外添剤の添加によって、トナーの流動性および感光体表面における残留トナーのクリーニング性が向上し、感光体へのフィルミングが防止できる。外添剤が外添されていない未外添トナーを、トナーとして用いることもできる。
本発明のトナーは、上記の実施形態であるトナーの製造方法で製造される。上記のトナーの製造方法によって得られるトナーは、120℃におけるトナーの粘弾性の周波数走査測定結果から導き出される、粘度η(Pa・s)と周波数X(Hz)との相関性を示す下記累積近似式(1)のα値が−0.7以上−0.3以下であり、かつβ値が4000以上5500以下であることが好ましい。
η=β×Xα …(1)
本発明に係るトナーは、トナーのみからなる一成分現像剤として用いることができ、また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることもできる。
実施例および比較例における、ポリエステル樹脂のガラス転移温度、軟化温度、重量平均分子量、数平均分子量、およびTHF不溶解分、ならびにポリエステル樹脂および不均化ロジンの酸価、ならびに樹脂の加熱残分および水酸基価、ならびに離型剤の融点、トナーの体積平均粒子径および変動係数、ならびにトナーの粘弾性の周波数走査測定は、以下のようにして測定した。
示差走査熱量計(商品名:Diamond DSC、パーキンエルマージャパン株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じ、試料0.01gを昇温速度毎分10℃(10℃/分)で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、吸熱ピークの低温側の曲線に対して勾配が最大になる点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)とした。
流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−500C、株式会社島津製作所製)を用い試料1gを昇温速度毎分6℃で加熱し、荷重10kgf/cm2(9.8×105Pa)を与えてダイ(ノズル口径1mm、長さ1mm)から試料の半分量が流出したときの温度を求め、軟化温度(Tm)とした。
試料を0.25重量%となるようテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、試料200μLをGPC装置(商品名:HLC−8220GPC、東ソー株式会社製)に注入し、温度40℃において分子量分布曲線を求めた。得られた分子量分布曲線から、重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnを求め、数平均分子量Mnに対する重量平均分子量Mwの比である分子量分布指数(Mw/Mn;以後、単に「Mw/Mn」とも表記する)を求めた。なお、分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
中和滴定法によって測定した。テトラヒドロフラン(THF)50mLに試料5gを溶解し、指示薬としてフェノールフタレインのエタノール溶液を数滴加えた後、0.1モル/Lの水酸化カリウム(KOH)水溶液で滴定を行なった。試料溶液の色が無色から紫色に変化した点を終点とし、終点に達するまでに要した水酸化カリウム水溶液の量と滴定に供した試料の重量とから、酸価(mgKOH/g)を算出した。
試料1gを円筒濾紙に投入し、ソックスレー抽出器にかけた。テトラヒドロフラン(THF)100mLを抽出溶媒として用い、6時間加熱還流して、試料からTHF可溶画分を抽出した。THF可溶画分を含む抽出液から溶媒を除去した後、THF可溶画分を100℃で24時間乾燥し、得られたTHF可溶画分を秤量し、重量W(g)を求めた。THF可溶画分重量W(g)と、測定に用いた試料の重量(1g)とから、下記式に基づいて、試料中のTHF不溶画分の割合P(重量%)を算出した。以下、この割合PをTHF不溶解分と称する。
P(重量%)={1(g)−W(g)}/1(g)×100
逆滴定法によって測定した。アセチル化試薬5mLに、試料2gを加えて溶解し、得られた試料溶液を、液温を100℃に保って1時間静置した。アセチル化試薬は、ピリジン500mL、フタル酸70gおよびイミダゾール10gを混合して調製した。次いで、試料溶液に水1mL、THF70mLおよびフェノールフタレインのエタノール溶液数滴を加え、0.4モル/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液で滴定を行なった。試料溶液の色が無色から紫色に変化した点を終点とし、終点に達するまでに要した水酸化ナトリウム水溶液の量と滴定に供した試料の重量とから、水酸基価(KOHmg/g)を算出した。
示差走査熱量計(商品名:Diamond DSC、パーキンエルマージャパン株式会社製)を用い、試料0.01gを温度20℃から昇温速度毎分10℃で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷する操作を2回繰返し、DSC曲線を測定した。2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度を離型剤の融点とした。
電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマン・コールター社製)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(分散剤、キシダ化学株式会社製)1mlを加え、超音波分散器(商品名:UH−50、株式会社エスエムテー製)を用い周波数20kHzで3分間分散処理し、測定用試料とした。
変動係数CV(%)=(体積粒度分布における標準偏差/体積平均粒子径)×100
粘弾性測定装置DAR−50レオロジカ インスツルメンツ製を用い、サンプルディスク厚1mm、温度120℃、周波数(X)0.1Hz〜35.0Hzでの周波数走査による粘度測定を行った。得られた結果を累積近似曲線で表し、下記近似式(1)よりα値およびβ値を求めた。
η=β×Xα …(1)
〔ポリエステル樹脂A1の作製〕
撹拌装置、加熱装置、温度計、冷却管、分留装置、および窒素導入管を備えた反応容器中に、酸成分として、テレフタル酸305g、イソフタル酸55g、および不均化ロジン(酸価157.2mgKOH/g)1400g、および無水トリメリット酸30g、アルコール成分として、グリセリン300g、および1,3−プロパンジオール150g、反応触媒としてテトラーn−ブチルチタネート1.79g(酸成分およびアルコール成分の総量100重量部に対し、0.080重量部相当)を投入した。これらの原料を、窒素雰囲気下で撹拌し、生成する水を留去しながら、250℃で10時間重縮合反応させ、フローテスターにより所定の軟化温度に達したことを確認して、反応を終了し、ポリエステル樹脂A1(ガラス転移温度60℃、軟化温度112℃、重量平均分子量2800、Mw/Mn=2.3、酸価24mgKOH/g、THF不溶分0%)を得た。
撹拌装置、加熱装置、温度計、冷却管、分留装置、および窒素導入管を備えた反応容器中に、酸成分として、テレフタル酸350g、イソフタル酸400g、および無水トリメリット酸50g、アルコール成分として、グリセリン125g、ビスフェノールAのPO2モル付加物350g、およびビスフェノールAのPO3モル付加物450g、反応触媒として、テトラーn−ブチルチタネート1.38gを投入した。これらの原料を、窒素雰囲気下で撹拌し、生成する水を留去しながら、220℃で10時間重縮合反応させ、次いで、5〜20mmHgの減圧下で反応させ、フローテスターにより所定の軟化温度に達したことを確認して、反応を終了し、ポリエステル樹脂B1(ガラス転移温度61℃、軟化温度147℃、重量平均分子量29500、Mw/Mn=10.8、酸価22mmHg、THF不溶分40%)を得た。
分散助剤として、ポリプロピレンにポリアクリルをグラフト重合させた樹脂(PGA)を作製した。撹拌機、冷却機、および温度計を備えたフラスコ中に、トルエン694重量部、塩素化ポリプロピレン(商品名:ハードレンBS−40、塩素含有率40重量%、加熱残分50重量%、東洋化成工業株式会社製)600重量部を投入し、撹拌しながら100℃に加温し均一に混合する。この混合物に、イソボルニルアクリレート300重量部、メチルメタクリレート104重量部、2−エチルヘキシルメタクリレート148重量部、ブチルアクリレート45重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート103重量部、およびベンゾイルペルオキシド5重量部の混合液を、2時間かけて滴下し、さらに1時間100℃で撹拌を続け、その後80℃に冷却してアゾビスイソブチロニトリル1重量部を加えて5時間撹拌を続け、ポリアクリルをグラフト重合させたポリプロピレン樹脂PGA1(水酸基価355KOHmg/g)を得た。
ポリエステル樹脂A1中にカーボンブラック(商品名:MA−77、三菱化学株式会社製)11.5重量%と電荷制御剤(商品名:LR−147、日本カーリット株式会社製)3.0重量%とを予備混練分散させたマスターバッチを作製した。
マスターバッチ 43.5重量部
ポリエステル樹脂B1 51.8重量部
PGA1 2.1重量部
離型剤(ポリエチレンワックス、商品名:Licowax PE−130 Powder、クラリアント社製、融点127℃) 2.6重量部
前記混合工程S1で得た混合物を、混練機(商品名:ニ軸混練機PCM−60、株式会社池貝製)にて、溶融混練し(シリンダ設定温度80℃〜120℃、回転数250rpm、供給量5kg/h)、溶融混練物を得た。
前記溶融混練工程S2で得た溶融混練物を、室温まで冷却して固化した後、カッターミル(商品名:VM−16、オリエント株式会社製)で粗粉砕した。次いで、得られた粗粉砕物を、カウンタージェットミル(商品名:AFG、ホソカワミクロン株式会社製)で微粉砕した。
前記冷却粉砕工程S3で得た粉砕物を、ロータリー式分級機(商品名:TSPセパレータ、ホソカワミクロン株式会社製)で分級して、未外添トナーを得た。
前記分級工程S4で得た未外添トナー100重量部に対して、疎水性シリカ微粉子A(シランカップリング剤およびジメチルシリコーンオイル表面処理、BET比表面積140m2/g)1.2重量部、疎水性シリカ微粉子B(シランカップリング剤表面処理、BET比表面積30m2/g)0.8重量部、および酸化チタン(BET比表面積130m2/g)0.5重量部を添加し、ヘンシェルミキサ(商品名:FMミキサ、三井鉱山株式会社製)で混合し、実施例1のトナー(体積平均粒子径6.7μm、CV値25%、α値−0.3、β値4850)を得た。
〔ポリエステル樹脂A2の作製〕
酸成分として、テレフタル酸および無水トリメリット酸を用いず、イソフタル酸335g、および不均化ロジン酸価157.2mgKOH/g1530gを用い、アルコール成分として、グリセリン280gのみを用いたこと以外は、実施例1のポリエステル樹脂A1の作製と同様にしてポリエステル樹脂A2(ガラス転移温度55℃、軟化温度111℃、重量平均分子量2520、Mw/Mn=1.9、酸価11mgKOH/g、THF不溶分0%)を得た。
〔ポリエステル樹脂A3の作製〕
酸成分として、無水トリメリット酸を用いず、テレフタル酸230g、イソフタル酸230g、および不均化ロジン酸価157.2mgKOH/g1350gを用い、アルコール成分として、グリセリン330g、および1,3−プロパンジオール30gを用いたこと以外は、実施例1のポリエステル樹脂A1の作製と同様にしてポリエステル樹脂A3(ガラス転移温度65℃、軟化温度124℃、重量平均分子量5850、Mw/Mn=4.3、酸価10mgKOH/g、THF不溶分0%)を得た。
〔ポリエステル樹脂B2の作製〕
反応時間を変更したこと以外は、実施例1のポリエステル樹脂B1の作製と同様にしてポリエステル樹脂B2(ガラス転移温度63℃、軟化温度159℃、重量平均分子量48200、Mw/Mn=11.6、酸価18mmHg、THF不溶分44%)を得た。
混合工程S1において、PGA1の添加量を1重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして実施例5のトナー(体積平均粒子径6.5μm、CV値23%、α値−0.3、β値4936)を得た。
混合工程S1において、PGA1の添加量を4重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして実施例6のトナー(体積平均粒子径6.5μm、CV値22%、α値−0.3、β値5001)を得た。
混合工程S1において、PGA1の添加量を9.7重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして実施例7のトナー(体積平均粒子径6.6μm、CV値24%、α値−0.3、β値2160)を得た。
混合工程S1において、ポリエステル樹脂A1およびB1の添加比率を、ポリエステル樹脂A1およびB1の総量を100%とした場合、ポリエステル樹脂A1:20%、ポリエステル樹脂B1:80%としたこと以外は、実施例1と同様にして実施例8のトナー(体積平均粒子径6.4μm、CV値25%、α値−0.3、β値6820)を得た。
混合工程S1において、ポリエステル樹脂A1およびB1の添加比率を、ポリエステル樹脂A1およびB1の総量を100%とした場合、ポリエステル樹脂A1:45%、ポリエステル樹脂B1:55%としたこと以外は、実施例1と同様にして実施例9のトナー(体積平均粒子径6.6μm、CV値23%、α値−0.3、β値3690)を得た。
混合工程S1において、分散助剤の添加量がポリエステル樹脂A100重量部に対し、1.5重量部となるようPGA1の添加量を変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例10のトナー(体積平均粒子径6.5μm、CV値24%、α値−0.3、β値2690)を得た。
分散助剤の作製において、実施例1と同様にして、ポリプロピレンにポリエチレンをグラフト重合させたポリプロピレン樹脂PGA2を得た。混合工程S1において、PGA1の代わりにPGA2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施例11のトナー(体積平均粒子径6.7μm、CV値25%、α値−0.3、β値5010)を得た。
分散助剤の作製において、実施例1と同様にして、ポリスチレンにポリアクリルをグラフト重合させたポリスチレン樹脂PGA3(水酸基価312KOHmg/g)を得た。混合工程S1において、PGA1の代わりにPGA3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施例12のトナー(体積平均粒子径6.8μm、CV値23%、α値−0.3、β値4360)を得た。
〔ポリエステル樹脂B3の作製〕
酸成分として、無水トリメリット酸を用いず、テレフタル酸85g、イソフタル酸335gを用い、アルコール成分として、グリセリン330gのみを用いたこと以外は、実施例1のポリエステル樹脂B1の作製と同様にしてポリエステル樹脂B3(ガラス転移温度58℃、軟化温度114℃、重量平均分子量2700、Mw/Mn=2.1、酸価15mmHg、THF不溶分0%)を得た。
混合工程S1において、PGA1を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例2のトナー(体積平均粒子径6.6μm、CV値25%、α値−0.3、β値965)を得た。
混合工程S1において、ポリエステル樹脂Bを添加せず、マスターバッチを28.4重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例3のトナー(体積平均粒子径6.9μm、CV値25%、α値−0.3、β値11690)を得た。
混合工程S1において、ポリエステル樹脂Aの代わりにポリエステル樹脂Bを用いてマスターバッチを作製したこと以外は、実施例1と同様にして比較例4のトナー(体積平均粒子径6.4μm、CV値24%、α値−0.3、β値2483)を得た。
各トナーを含む二成分現像剤を、カラー複合機(商品名:MX−2700、シャープ株式会社製)に充填し、記録媒体として記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)を用い、25℃、45%RH環境にて、稼働させた。20000枚印刷後の二成分現像剤中のトナーの体積平均粒子径(D50)を測定し、初期D50(稼働前のトナーの体積平均粒子径)に対する割合を、粒子径率として下記式に基づいて算出し、下記の基準で機械的強度を評価した。トナーが脆弱であると、現像槽内での撹拌などによるストレスにより、トナーが破砕され、粒子が小さくなる。したがって、粒子径率が大きいトナーほど機械的強度が良好であることを示す。
粒子径率(%)=D50/(初期D50)×100
○(良好):粒子径率が90%以上
△(可):粒子径率が80%以上90%未満
×(不良):粒子径率が80%未満
前記の強度評価と同様にして、カラー複合機を稼働させ(稼働条件:25℃、45%RH環境、15℃、15%RH環境、35℃、85%RH環境)、画像面積5%の原稿を20000枚印刷後、二成分現像剤中のトナーの帯電量比を測定した。
帯電量変動率%={トナーの帯電量(μC/g)−トナーの初期帯電量(μC/g)}/トナーの初期帯電量(μC/g)×100
○(良好):帯電量変動率が30%未満
△(可):帯電量変動率が30%以上40%未満
×(不良):帯電量変動率が40%以上
上記のカラー複合機のトナーホッパーを改造した落下量試験機を用い、軸回転数180rpm条件にて各トナーの落下量を測定し、下記の基準で粉体流動性を評価した。
○(良好):落下量が13g/分以上
△(可):落下量が11g/分以上13g/分未満
×(不良):落下量が11g/分未満
前記と同様のカラー複合機を用いて、未定着画像を作製した。サンプル画像は長方形状のベタ画像部(縦20mm、横50mm)を含み、ベタ画像部における未定着状態でのトナーの記録用紙への付着量が0.5mg/cm2となるように調整した。作成した未定着画像を、前記カラー複合機の定着部を備えた外部定着器を用いて、100℃から200℃まで10℃刻みで定着し(プロセススピード124mm/sec)、試験紙(A4サイズ、52g/m2紙)面上におけるオフセットの有無を目視で確認した。低温オフセットも高温オフセットも起こらない温度域を非オフセット域とし、低温オフセットの起こらない下限温度および高温オフセットの起こらない上限温度の温度差を温度幅として、定着性を以下の基準で評価した。
○(良好):非オフセット域の温度幅が60℃以上
△(可):非オフセット域の温度幅が40℃以上60℃未満
×(不良):非オフセット域の温度幅が40℃未満
各トナーを含む二成分現像剤を、カラー複合機(商品名:MX−2700、シャープ株式会社製)を改造したものに充填し、未定着画像を作製した。サンプル画像は、記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)上に、縦20mm、横50mmの長方形状のベタ画像部を含み、ベタ画像部におけるトナーの記録用紙への付着量が0.5mg/cm2となるように調整した。
○(良好):ホットオフセット開始温度が230℃以上
△(可):ホットオフセット開始温度が180℃以上230℃未満
×(不良):ホットオフセット開始温度が180℃未満
機械的強度、帯電安定性、粉体流動性、定着性、および耐ホットオフセット性の評価結果を合わせて、以下の基準で総合評価を行った。
◎(特に良好):いずれの評価も○である
○(良好):評価結果に△が1つあるが×はない
△(可):評価結果に△が2つ以上あるが×はない
×(不良):評価結果に×がある
Claims (4)
- 出発物質として芳香族ジカルボン酸とロジンと3価以上のアルコールとを縮重合して得られるポリエステル樹脂Aであって、出発物質全量における前記ロジンの含有量が60重量%以上であるポリエステル樹脂Aと、出発物質として芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとを縮重合して得られるポリエステル樹脂Bとを有する結着樹脂と、
前記ポリエステル樹脂Bに前記ポリエステル樹脂Aを分散させるための分散助剤と、
着色剤とを含むことを特徴とするトナー。 - 前記分散助剤は、
ポリオレフィンにポリアクリルをグラフト重合させた樹脂であり、
前記ポリエステル樹脂A100重量部に対して3重量部以上15重量部以下添加されることを特徴とする請求項1に記載のトナー。 - 120℃におけるトナーの粘弾性の周波数走査測定結果から導き出される、粘度η(Pa・s)と周波数X(Hz)との相関性を示す下記累積近似式(1)のα値が−0.7以上−0.3以下であり、かつβ値が4000以上5500以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
η=β×Xα …(1) - 出発物質として芳香族ジカルボン酸とロジンと3価以上のアルコールとを縮重合して得られるポリエステル樹脂Aであって、出発物質全量における前記ロジンの含有量が60重量%以上であるポリエステル樹脂Aと、出発物質として芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとを原料として縮重合して得られるポリエステル樹脂Bとを有する結着樹脂と、前記ポリエステル樹脂Bに前記ポリエステル樹脂Aを分散させるための分散助剤と、着色剤とを混合して混合物を作製する混合工程と、
前記混合物を溶融混練して、混練物を作製する溶融混練工程と、
前記混練物を冷却固化し、粉砕して粉砕物を作製する冷却粉砕工程と、
前記粉砕物を分級する分級工程とを含むことを特徴とするトナーの製造方法。
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