JP5114531B2 - トナーおよびトナーの製造方法 - Google Patents
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Description
前記結着樹脂は、
出発物質としてロジンと、イソフタル酸およびテレフタル酸の少なくとも1種を含む芳香族ジカルボン酸と、グリセリンを含む多価アルコールとを縮重合して得られるポリエステル樹脂Aであって、出発物質全量における前記ロジンの含有量が60重量%以上であるポリエステル樹脂Aと、
出発物質としてテレフタル酸およびイソフタル酸の少なくとも1種を含む芳香族ジカルボン酸と、無水トリメリット酸と、グリセリンおよびビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含む多価アルコールとを縮重合して得られるロジンを含まないポリエステル樹脂Bであって、前記ポリエステル樹脂Aの軟化温度において、粘度が7.30×10 3 Pa・s以上8.20×10 3 Pa・s以下であり、前記ポリエステル樹脂A100重量部に対して50重量部以上200重量部以下含まれるポリエステル樹脂Bを含み、
ポリエステル樹脂Bが、ポリエステル樹脂Aと着色剤のマスターバッチに混合されることで得られることを特徴とするトナーである。
前記混合物を溶融混練して、混練物を作製する溶融混練工程と、
前記混練物を冷却固化し、粉砕して粉砕物を作製する冷却粉砕工程と、
前記粉砕物を分級する分級工程とを含み、
前記混合工程は、
前記ポリエステル樹脂Aと、前記着色剤とを混合混練してマスターバッチを作製し、
前記ポリエステル樹脂Bと、前記マスターバッチとを混合して前記混合物を作製することを特徴とするトナーの製造方法である。
前記結着樹脂は、出発物質として出発物質としてロジンと、イソフタル酸およびテレフタル酸の少なくとも1種を含む芳香族ジカルボン酸と、グリセリンを含む多価アルコールとを縮重合して得られるポリエステル樹脂Aであって、出発物質全量における前記ロジンの含有量が60重量%以上であるポリエステル樹脂Aと、出発物質としてテレフタル酸およびイソフタル酸の少なくとも1種を含む芳香族ジカルボン酸と、無水トリメリット酸と、グリセリンおよびビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含む多価アルコールとを縮重合して得られるロジンを含まないポリエステル樹脂Bであって、前記ポリエステル樹脂Aの軟化温度において、粘度が7.30×10 3 Pa・s以上8.20×10 3 Pa・s以下であり、前記ポリエステル樹脂A100重量部に対して50重量部以上200重量部以下含まれるポリエステル樹脂Bを含み、
ポリエステル樹脂Bが、ポリエステル樹脂Aと着色剤のマスターバッチに混合されることで得られることを特徴とするトナーであるので、保存安定性の良好なトナーとすることができる。また、機械的強度が十分で、耐ホットオフセット性および帯電安定性に優れたトナーとすることができる。
前記混合物を溶融混練して、混練物を作製する溶融混練工程と、
前記混練物を冷却固化し、粉砕して粉砕物を作製する冷却粉砕工程と、
前記粉砕物を分級する分級工程とを含み、
前記混合工程は、
前記ポリエステル樹脂Aと、前記着色剤とを混合混練してマスターバッチを作製し、
前記ポリエステル樹脂Bと、前記マスターバッチとを混合して前記混合物を作製することを特徴とするトナーの製造方法である。これにより、機械的強度が十分で、耐ホットオフセット性および帯電安定性に優れたトナーを得ることができる。
図1は、本発明のトナーの製造方法の手順の一例を示す工程図である。本発明のトナーは、結着樹脂および着色剤を主成分とし、本発明に係るトナーの製造方法によって製造される。本発明に係るトナーの製造方法は、乾式法による粒子形成方法であり、混合工程S1と、溶融混練工程S2と、冷却粉砕工程S3と、分級工程S4と、外添工程S5とを含む。
混合工程S1では、結着樹脂、および着色剤を、混合機によって乾式混合して混合物を作製する。この際、必要に応じて添加剤を加える。添加剤としては、磁性粉、離型剤、電荷制御剤などが挙げられる。
本発明のトナーは、結着樹脂として、2種類のポリエステル樹脂A、Bを含有する。ポリエステル樹脂は、透明性に優れ、トナー粒子に良好な粉体流動性、低温定着性および二次色再現性などを付与できるので、カラートナー用の原料として好適である。ポリエステルは、多塩基酸などの酸成分と多価アルコールとの重縮合によって得られる。
本発明のトナーに含まれる着色剤としては、電子写真分野で常用される有機系染料、有機系顔料、無機系染料、無機系顔料などを使用できる。染料および顔料のうち、顔料を用いることが好ましい。顔料は染料に比べて耐光性および発色性に優れるので、耐光性および発色性に優れるトナーを得ることができる。
本発明のトナーに含まれる磁性粉としては、マグネタイト、γ−ヘマタイト、および各種フェライトなどが挙げられる。
本発明のトナーに含まれる離型剤としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ワックスなどが挙げられる。ワックスとしては、パラフィンワックス.カルナバワックス、およびライスワックスなどの天然ワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、およびフィッシャートロプッシュワックスなどの合成ワックス、モンタンワックスなどの石炭系ワックスなどの石油系ワックス、アルコール系ワックス、ならびにエステル系ワックスなどが挙げられる。
本発明のトナーに含まれる電荷制御剤としては、この分野で常用される正電荷制御用および負電荷制御用の電荷制御剤を使用できる。
溶融混練工程S2では、前記混合工程S1で作製された混合物を、混練機によって溶融混練して、結着樹脂中に着色剤および必要に応じて添加された添加剤が分散した溶融混練物を作製する。
冷却粉砕工程S3では、前記溶融混練工程S2で得られた溶融混練物を冷却固化し、粉砕して、粉砕物を得る。
分級工程S4では、前記冷却粉砕工程S3で得られた粉砕物を分級機によって分級し、過粉砕トナー粒子および粗大トナー粒子を除去し、未外添トナーを得る。過粉砕トナー粒子および粗大トナー粒子は、回収して他のトナーの製造に再利用することができる。
外添工程S5では、前記分級工程S4で得られた未外添トナーと外添剤とを混合してトナーを得る。外添剤の添加によって、トナーの流動性および感光体表面における残留トナーのクリーニング性が向上し、感光体へのフィルミングが防止できる。外添剤が外添されていない未外添トナーを、トナーとして用いることもできる。
本発明のトナーは、上記の実施形態であるトナーの製造方法で製造される。上記のトナーの製造方法によって得られるトナーは、機械的強度が十分で、耐ホットオフセット性および帯電安定性に優れる。
本発明に係るトナーは、トナーのみからなる一成分現像剤として用いることができ、また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることもできる。
実施例および比較例における、ポリエステル樹脂のガラス転移温度、軟化温度、重量平均分子量、数平均分子量、およびTHF不溶解分、ならびにポリエステル樹脂および不均化ロジンの酸価、ならびにポリエステル樹脂Bの粘度、ならびに離型剤の融点、トナーの体積平均粒子径および変動係数は、以下のようにして測定した。
示差走査熱量計(商品名:Diamond DSC、パーキンエルマージャパン株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じ、試料0.01gを昇温速度毎分10℃(10℃/分)で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、吸熱ピークの低温側の曲線に対して勾配が最大になる点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)とした。
流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−500C、株式会社島津製作所製)を用い試料1gを昇温速度毎分6℃で加熱し、荷重10kgf/cm2(9.8×105Pa)を与えてダイ(ノズル口径1mm、長さ1mm)から試料の半分量が流出したときの温度を求め、軟化温度(Tm)とした。
試料を0.25重量%となるようテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、試料200μLをGPC装置(商品名:HLC−8220GPC、東ソー株式会社製)に注入し、温度40℃において分子量分布曲線を求めた。得られた分子量分布曲線から、重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnを求め、数平均分子量Mnに対する重量平均分子量Mwの比である分子量分布指数(Mw/Mn;以後、単に「Mw/Mn」とも表記する)を求めた。なお、分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
中和滴定法によって測定した。テトラヒドロフラン(THF)50mLに試料5gを溶解し、指示薬としてフェノールフタレインのエタノール溶液を数滴加えた後、0.1モル/Lの水酸化カリウム(KOH)水溶液で滴定を行なった。試料溶液の色が無色から紫色に変化した点を終点とし、終点に達するまでに要した水酸化カリウム水溶液の量と滴定に供した試料の重量とから、酸価(mgKOH/g)を算出した。
試料1gを円筒濾紙に投入し、ソックスレー抽出器にかけた。テトラヒドロフラン(THF)100mLを抽出溶媒として用い、6時間加熱還流して、試料からTHF可溶画分を抽出した。THF可溶画分を含む抽出液から溶媒を除去した後、THF可溶画分を100℃で24時間乾燥し、得られたTHF可溶画分を秤量し、重量X(g)を求めた。THF可溶画分重量X(g)と、測定に用いた試料の重量(1g)とから、下記式に基づいて、試料中のTHF不溶画分の割合P(重量%)を算出した。以下、この割合PをTHF不溶解分と称する。
P(重量%)={1(g)−X(g)}/1(g)×100
試料0.6gを、錠剤成形器によって1分間プレス(25℃、約20MPa)し、厚み約0.5mm、直径25mmの測定用試料とした。この測定用試料を直径25mmのパラレルプレートに挟み、加熱溶融後、ストレスレオメータ(REOLOGICA Instruments AB社製)を用い、正弦波振動させ(パラレルプレート間隔1.0mm、歪み10%、周波数1.0Hz)、温度80℃から200℃まで1分間当たり3℃の速度で昇温させて、測定温度間隔10℃で各温度における粘度η(Pa・s)を測定した。得られた各測定結果から、粘度と温度との相関を示すグラフを作成し、任意の温度における粘度を求めた。
示差走査熱量計(商品名:Diamond DSC、パーキンエルマージャパン株式会社製)を用い、試料0.01gを温度20℃から昇温速度毎分10℃で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷する操作を2回繰返し、DSC曲線を測定した。2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度を離型剤の融点とした。
電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマン・コールター社製)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(分散剤、キシダ化学株式会社製)1mlを加え、超音波分散器(商品名:UH−50、株式会社エスエムテー製)を用い周波数20kHzで3分間分散処理し、測定用試料とした。
変動係数CV(%)=(体積粒度分布における標準偏差/体積平均粒子径)×100
〔ポリエステル樹脂A1の作製〕
撹拌装置、加熱装置、温度計、冷却管、分留装置、および窒素導入管を備えた反応容器中に、酸成分として、テレフタル酸305g、イソフタル酸55g、および不均化ロジン(酸価157.2mgKOH/g)1400g、および無水トリメリット酸30g、アルコール成分として、グリセリン300g、および1,3−プロパンジオール150g、反応触媒としてテトラーn−ブチルチタネート1.79g(酸成分およびアルコール成分の総量100重量部に対し、0.080重量部相当)を投入した。これらの原料を、窒素雰囲気下で撹拌し、生成する水を留去しながら、250℃で10時間重縮合反応させ、フローテスターにより所定の軟化温度に達したことを確認して、反応を終了し、ポリエステル樹脂A1(ガラス転移温度60℃、軟化温度112℃、重量平均分子量2800、Mw/Mn=2.3、酸価24mgKOH/g、THF不溶分0%)を得た。
撹拌装置、加熱装置、温度計、冷却管、分留装置、および窒素導入管の付いた反応容器中に、酸成分として、テレフタル酸350g、イソフタル酸400g、および無水トリメリット酸50g、アルコール成分として、グリセリン125g、ビスフェノールAのPO2モル付加物350g、およびビスフェノールAのPO3モル付加物450g、反応触媒として、テトラーn−ブチルチタネート1.38gを投入した。これらの原料を、窒素雰囲気下で撹拌し、生成する水を留去しながら、220℃で10時間重縮合反応させ、次いで、5〜20mmHgの減圧下で反応させ、フローテスターにより所定の軟化温度に達したことを確認して、反応を終了し、ポリエステル樹脂B1(ガラス転移温度61℃、軟化温度147℃、重量平均分子量29500、Mw/Mn=10.8、酸価22mmHg、THF不溶分40%)を得た。
ポリエステル樹脂A1中にカーボンブラック(商品名:MA−77、三菱化学株式会社製)を濃度11.5重量%で予備混練分散させたマスターバッチAを作製した。
マスターバッチA 43.5重量部
ポリエステル樹脂B1 52.7重量部
離型剤(ポリエチレンワックス、商品名:Licowax PE−130 Powder、クラリアント社製、融点127℃) 2.6重量部
帯電制御剤(商品名:LR−147、日本カーリット株式会社製)1.3重量部
前記混合工程S1で得た混合物を、混練機(商品名:ニ軸混練機PCM−60、株式会社池貝製)にて、溶融混練し(シリンダ設定温度80℃〜120℃、回転数250rpm、供給量5kg/h)、溶融混練物を得た。
前記溶融混練工程S2で得た溶融混練物を、室温まで冷却して固化した後、カッターミル(商品名:VM−16、オリエント株式会社製)で粗粉砕した。次いで、得られた粗粉砕物を、カウンタージェットミル(商品名:AFG、ホソカワミクロン株式会社製)で微粉砕した。
前記冷却粉砕工程S3で得た粉砕物を、ロータリー式分級機(商品名:TSPセパレータ、ホソカワミクロン株式会社製)で分級して、未外添トナーを得た。
前記分級工程S4で得た未外添トナー100重量部に対して、疎水性シリカ微粉子A(シランカップリング剤およびジメチルシリコーンオイル表面処理、BET比表面積140m2/g)1.2重量部、疎水性シリカ微粉子B(シランカップリング剤表面処理、BET比表面積30m2/g)0.8重量部、および酸化チタン(BET比表面積130m2/g)0.5重量部を添加し、ヘンシェルミキサ(商品名:FMミキサ、三井鉱山株式会社製)で混合し、実施例1のトナー(体積平均粒子径6.7μm、CV値25%)を得た。
〔ポリエステル樹脂A2の作製〕
酸成分として、テレフタル酸および無水トリメリット酸を用いず、イソフタル酸355g、および不均化ロジン酸価157.2mgKOH/g1530gを用い、アルコール成分として、グリセリン280gのみを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂A2(ガラス転移温度55℃、軟化温度111℃、重量平均分子量2520、Mw/Mn=1.9、酸価11mgKOH/g、THF不溶分0%)を得た。
〔ポリエステル樹脂B2の作製〕
反応時間を変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂B2(ガラス転移温度65℃、軟化温度165℃、重量平均分子量52300、Mw/Mn=12.1、酸価15mmHg、THF不溶分51%)を得た。
〔ポリエステル樹脂B3の作製〕
反応時間を変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂B3(ガラス転移温度58℃、軟化温度131℃、重量平均分子量12500、Mw/Mn=4.3、酸価25mmHg、THF不溶分12%)を得た。
混合工程S1において、ポリエステル樹脂A1中にカーボンブラック(商品名:MA−77、三菱化学株式会社製)を濃度7.5重量%で予備混練分散させたマスターバッチBを作製した。
マスターバッチB 66.6重量部
ポリエステル樹脂B1 29.5重量部
離型剤(ポリエチレンワックス、商品名:Licowax PE−130 Powder、クラリアント社製、融点127℃) 2.6重量部
帯電制御剤(商品名:LR−147、日本カーリット株式会社製)1.3重量部
混合工程S1において、ポリエステル樹脂A1中にカーボンブラック(商品名:MA−77、三菱化学株式会社製)を濃度14.2重量%で予備混練分散させたマスターバッチCを作製した。
マスターバッチC 35.2重量部
ポリエステル樹脂B1 60.9重量部
離型剤(ポリエチレンワックス、商品名:Licowax PE−130 Powder、クラリアント社製、融点127℃) 2.6重量部
帯電制御剤(商品名:LR−147、日本カーリット株式会社製)1.3重量部
各トナーを含む二成分現像剤を、カラー複合機(商品名:MX−2700、シャープ株式会社製)に充填し、記録媒体として記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)を用い、25℃、45%RH環境にて、稼働させた。20000枚印刷後の二成分現像剤中のトナーの体積平均粒子径(D50)を測定し、初期D50(稼働前のトナーの体積平均粒子径)に対する割合を、粒子径率として下記式に基づいて算出し、下記の基準で機械的強度を評価した。トナーが脆弱であると、現像槽内での撹拌などによるストレスにより、トナーが破砕され、粒子が小さくなる。したがって、粒子径率が大きいトナーほど機械的強度が良好であることを示す。
粒子径率(%)=D50/(初期D50)×100
○(良好):粒子径率が90%以上
△(可):粒子径率が80%以上90%未満
×(不良):粒子径率が80%未満
前記の機械的強度評価と同様にして、カラー複合機を稼働させ、画像面積5%の原稿を20000枚印刷後、二成分現像剤中のトナーの帯電量比、画像濃度、およびかぶり濃度を測定した。
帯電量測定装置(商品名:210HS−2A、トレック・ジャパン株式会社製)を用いて測定した。二成分現像剤を、底部に500メッシュの導電性スクリーンを備えた金属製の容器に入れ、吸引機によってトナーのみを吸引圧250mmHgで吸引し、吸引前および吸引後の二成分現像剤の重量差と、容器に接続されたコンデンサー極板間の電位差とからトナーの帯電量を求めた。下記式に基づいて、トナーの初期帯電量(稼働前のトナーの帯電量)に対する割合を、帯電量比として算出し、下記の基準で帯電量比を評価した。
帯電量比%={トナーの帯電量(μC/g)/トナーの初期帯電量(μC/g)}×100
○(良好):帯電量比が80%以上
△(可):帯電量比が70%以上80%未満
×(不良):帯電量比が70%未満
一辺が3cmのベタ画像100%濃度を印刷し、印刷部分の画像濃度を、反射濃度計(商品名:RD918、マクベス社製)を用いて測定し、下記の基準で評価した。
○(良好):画像濃度が1.4以上
△(可):画像濃度が1.2以上1.4未満
×(不良):画像濃度が1.2未満
白度計(商品名:Z−Σ90 COLOR MEASURING SYSTEM、日本電色工業社製)を用いて、非画像部(0%濃度)の白色度を測定し、予め測定しておいた印刷前の白色度との差を求め、かぶり濃度とし、下記の基準で評価した。
○(良好):かぶり濃度が0.5未満
△(可):かぶり濃度が0.5以上1.0未満
×(不良):かぶり濃度が1.0以上
○(良好):いずれの評価も○である
△(可):評価結果に△が少なくとも1つあるが×はない
×(不良):評価結果に×がある
各トナーを含む二成分現像剤を、カラー複合機(商品名:MX−2700、シャープ株式会社製)を改造したものに充填し、未定着画像を作製した。サンプル画像は、記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)上に、縦20mm、横50mmの長方形状のベタ画像部を含み、ベタ画像部におけるトナーの記録用紙への付着量が0.5mg/cm2となるように調整した。
○(良好):ホットオフセット開始温度が230℃以上
△(可):ホットオフセット開始温度が180℃以上230℃未満
×(不良):ホットオフセット開始温度が180℃未満
機械的強度、帯電安定性、耐ホットオフセット性の評価結果を合わせて、以下の基準で総合評価を行った。
○(良好):いずれの評価も○である
△(可):評価結果に△が少なくとも1つあるが×はない
×(不良):評価結果に×がある
Claims (2)
- 結着樹脂と着色剤とを含むトナーにおいて、
前記結着樹脂は、
出発物質としてロジンと、イソフタル酸およびテレフタル酸の少なくとも1種を含む芳香族ジカルボン酸と、グリセリンを含む多価アルコールとを縮重合して得られるポリエステル樹脂Aであって、出発物質全量における前記ロジンの含有量が60重量%以上であるポリエステル樹脂Aと、
出発物質としてテレフタル酸およびイソフタル酸の少なくとも1種を含む芳香族ジカルボン酸と、無水トリメリット酸と、グリセリンおよびビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含む多価アルコールとを縮重合して得られるロジンを含まないポリエステル樹脂Bであって、前記ポリエステル樹脂Aの軟化温度において、粘度が7.30×10 3 Pa・s以上8.20×10 3 Pa・s以下であり、前記ポリエステル樹脂A100重量部に対して50重量部以上200重量部以下含まれるポリエステル樹脂Bを含み、
ポリエステル樹脂Bが、ポリエステル樹脂Aと着色剤とのマスターバッチに混合されることで得られることを特徴とするトナー。 - 出発物質としてロジンと、イソフタル酸およびテレフタル酸の少なくとも1種を含む芳香族ジカルボン酸と、グリセリンを含む多価アルコールとを縮重合して得られるポリエステル樹脂Aであって、出発物質全量における前記ロジンの含有量が60重量%以上であるポリエステル樹脂Aと、出発物質としてテレフタル酸およびイソフタル酸の少なくとも1種を含む芳香族ジカルボン酸と、無水トリメリット酸と、グリセリンおよびビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含む多価アルコールとを縮重合して得られるロジンを含まないポリエステル樹脂Bであって、前記ポリエステル樹脂Aの軟化温度において、粘度が7.30×10 3 Pa・s以上8.20×10 3 Pa・s以下であり、前記ポリエステル樹脂A100重量部に対して50重量部以上200重量部以下含まれる前記ポリエステル樹脂Bとを有する結着樹脂と、着色剤とを混合して混合物を作製する混合工程と、
前記混合物を溶融混練して、混練物を作製する溶融混練工程と、
前記混練物を冷却固化し、粉砕して粉砕物を作製する冷却粉砕工程と、
前記粉砕物を分級する分級工程とを含み、
前記混合工程は、
前記ポリエステル樹脂Aと、前記着色剤とを混合混練してマスターバッチを作製し、
前記ポリエステル樹脂Bと、前記マスターバッチとを混合して前記混合物を作製することを特徴とするトナーの製造方法。
Priority Applications (3)
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