JP5517505B2 - 磁性トナー及びその製造方法 - Google Patents
磁性トナー及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5517505B2 JP5517505B2 JP2009155878A JP2009155878A JP5517505B2 JP 5517505 B2 JP5517505 B2 JP 5517505B2 JP 2009155878 A JP2009155878 A JP 2009155878A JP 2009155878 A JP2009155878 A JP 2009155878A JP 5517505 B2 JP5517505 B2 JP 5517505B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- iron oxide
- magnetic iron
- mass
- component
- magnetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
即ち、本発明の目的は、感光体へのトナー融着や接触帯電部材汚染を抑制し、カブリの発生や濃度薄を抑制する磁性トナーを提供することにある。
さらに本発明の目的は、空玉による機内汚染を起こさない磁性トナーを提供することにある。
即ち、本発明は、ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B及び磁性酸化鉄を溶融混練し、溶融混練後、粉砕することによって製造され、結着樹脂、炭化水素系ワックス及び磁性酸化鉄を少なくとも含有するトナー粒子と、
無機微粒子と、
を有する磁性トナーであって、
該ポリエステル樹脂Aは、溶融粘度が10,000Pa・sとなる温度T10,000が120℃以上150℃以下であり、
該ポリエステル樹脂Bは、軟化点が80℃以上115℃以下であるポリエステル樹脂Cと、該ポリエステル樹脂C100質量部に対し、10質量部以上50質量部以下の炭化水素系ワックスとが、混合された樹脂であり、
i)該磁性酸化鉄は、Ti成分及びAl成分を少なくとも含有し、該Ti成分の含有量が、Ti元素換算で、磁性酸化鉄全体に対して、0.30質量%以上5.00質量%以下であり、該Al成分の含有量が、Al元素換算で、磁性酸化鉄全体に対して、0.10質量%以上3.00質量%以下であり、
ii)該磁性酸化鉄に含まれるAl成分を、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で溶出したときに溶出されるAl成分量が、磁性酸化鉄に含まれる全Al成分量の50.0%以上95.0%以下であり、
iii)1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で溶出した後の磁性酸化鉄を、さらに酸水溶液で溶解したときに、Fe元素溶解率が10質量%までの範囲に含まれるAl成分量と、前記アルカリ水溶液で溶出されるAl成分量の合計が、磁性酸化鉄に含まれる全Al成分量の95.0%以上100.0%以下であり、
iv)Fe元素溶解率が10質量%までの範囲に含まれる、Ti成分量のTi元素換算値の、Al成分量のAl元素換算値に対する比(Ti成分量のTi元素換算値/Al成分量のAl元素換算値)が、2.0以上30.0以下であり、
v)該磁性酸化鉄20質量部を酢酸エチル80質量部に分散させた後、静置し、磁性酸化鉄の沈殿部分の体積について経時変化を測定した酢酸エチル沈降試験において、静置して10分後の酢酸エチルと磁性酸化鉄との混合物の体積をEtA、磁性酸化鉄の沈殿部分の体積をVEtAとしたとき、
VEtAとEtAとの比VEtA/EtAが0.80以下であり、
vi)該磁性酸化鉄20質量部をイソプロピルアルコール80質量部に分散させた後、静置し、磁性酸化鉄の沈殿部分の体積について経時変化を測定したイソプロピルアルコール沈降試験において、静置して10分後の磁性酸化鉄の沈殿部分の体積をVIPAとしたとき、
VIPAとVEtAとの比VIPA/VEtAが1.20以上2.50以下である、
ことを特徴とする磁性トナー、及びその製造方法に関する。
VEtA/EtAが小さいほど、磁性酸化鉄がワックス中に分散しにくくなる為、好ましい。但し、磁性酸化鉄が酢酸エチルに完全に沈殿しきった状態でも、沈殿の体積は磁性酸化鉄自体の体積よりも小さくなることはないので、VEtA/EtAはゼロにはならない。
VIPA/VEtAが2.50より大きいと、磁性酸化鉄がポリエステル樹脂にのみ選択的に分散しすぎて、溶融混練時にワックスに混練の負荷がかかりにくくなり、ワックスの分散性が低下して、長期の使用により磁性トナーの現像性が低下する場合がある。
ポリエステル樹脂Aは、現像性、耐久性の観点から、テトラヒドロフラン可溶分の分子量分布において、数平均分子量(Mn)が2,000以上50,000以下であることが好ましく、重量平均分子量(Mw)が10,000以上1,000,000以下であることが好ましく、メインピーク分子量が3,000以上30,000以下の範囲にあることが好ましい。
ポリエステル樹脂Aは、磁性トナーの帯電安定性の観点から、酸価が1mgKOH/g以上100mgKOH/g以下(好ましくは10mgKOH/g以上80mgKOH/g以下、より好ましくは20mgKOH/g以上60mgKOH/g以下)であることが好ましい。また、水酸基価が1mgKOH/g以上100mgKOH/g以下(好ましくは20mgKOH/g以上90mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以上70mgKOH/g以下)であることが好ましい。
ポリエステル樹脂Aは、定着性と保存性のバランスから、ガラス転移温度(Tg)が45℃以上70℃以下(好ましくは50℃以上65℃以下)であることが好ましい。
ポリエステル樹脂Cは、現像性、耐久性の観点から、テトラヒドロフラン可溶分の分子量分布において、数平均分子量(Mn)が2,000以上10,000以下であることが好ましく、重量平均分子量(Mw)が3,000以上30,000以下であることが好ましく、メインピーク分子量が3,000以上15,000以下の範囲にあることが好ましい。
ポリエステル樹脂Cは、磁性トナーの摩擦帯電の安定性の観点から、酸価が1mgKOH/g以上100mgKOH/g以下(好ましくは5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下、より好ましくは5mgKOH/g以上40mgKOH/g以下)であることが好ましい。また、水酸基価が1mgKOH/g以上100mgKOH/g以下(好ましくは10mgKOH/g以上80mgKOH/g以下、より好ましくは20mgKOH/g以上50mgKOH/g以下)であることが好ましい。
ポリエステル樹脂Cは、磁性酸化鉄の分散性の観点から、テトラヒドロフラン不溶分を5質量%以下(好ましくはテトラヒドロフラン不溶分を含有しない)含有することが好ましい。
ポリエステル樹脂Cは、定着性と保存性のバランスから、ガラス転移温度(Tg)が45℃以上70℃以下(好ましくは50℃以上65℃以下)であることが好ましい。
酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;長鎖アルキルアルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;また、ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、また、植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
i)Ti成分、及びAl成分を少なくとも含有し;
ii)Ti成分の含有量は、Ti元素換算で、磁性酸化鉄全体に対して、0.30質量%以上5.00質量%以下(好ましくは0.30質量%以上4.00質量%以下、より好ましくは0.30質量%以上3.00質量%以下)であり;
iii)Al成分の含有量は、Al元素換算で、磁性酸化鉄全体に対して、0.10質量%以上3.00質量%以下(好ましくは0.10質量%以上2.50質量%以下、より好ましくは0.10質量%以上2.00質量%以下)であり;
iv)磁性酸化鉄に含まれるAl成分をアルカリ水溶液で溶出したときに溶出されるAl成分量が、磁性酸化鉄に含まれる全Al成分量の50.0%以上95.0%以下(好ましくは55.0%以上95.0%以下、より好ましくは60.0%以上95.0%以下)であり;
v)磁性酸化鉄に含まれるAl成分をアルカリ水溶液で溶出した後の磁性酸化鉄をさらに酸水溶液で溶解し、Fe元素溶解率10質量%までの範囲に含まれるAl成分量と、前記アルカリ水溶液で溶出されるAl成分量の合計が、磁性酸化鉄に含まれる全Al成分量の95.0%以上100.0%以下(好ましくは96.0%以上100.0%以下、より好ましくは97.0%以上100.0%以下)であり;
vi)Fe元素溶解率10質量%までの範囲に含まれる、Ti成分量のTi元素換算値の、Al成分量のAl元素換算値に対する比(Ti成分量のTi元素換算値/Al成分量のAl元素換算値)は、2.0以上30.0以下(好ましくは2.2以上25.0以下、より好ましくは2.5以上20.0以下)
であることが好ましい。
さらには、磁性酸化鉄をアルカリ水溶液で溶解したときに溶出されるSi元素量が、磁性酸化鉄に含まれる全Si元素量の5.0乃至30.0%(好ましくは8.0乃至27.0%、より好ましくは10.0乃至25.0%)であることが好ましい。
磁性酸化鉄がSi成分を上述の範囲で含有することにより、磁性トナーの摩擦帯電性が良好となり、高い画像濃度と、カブリの少ない画像を得ることが出来る。
Ti/Si比が上記範囲にある場合、磁性酸化鉄が磁性トナーの摩擦帯電性を高めるとともに、適度な吸湿性も持つようになるため、低温低湿環境でも磁性トナーがチャージアップしにくくなり、カブリを低減できる。
このような装置の具体例としては、サンドミル、遊星ミル等が挙げられる。メカノケミカル処理は、磁性酸化鉄粒子の酸化が進まないように、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、さらには磁性酸化鉄粒子を50℃以上200℃以下に加熱しながら行うことが、処理時間を短縮できるので好ましい。
メカノケミカル処理の強度は、磁性酸化鉄粒子が破壊されない程度に、適宜調整を行う。例えば、サンドミルを用いる場合には、線圧を150乃至200kgf/cmとすることが好ましい。メカノケミカル処理の処理時間は、5分間以上60分間以下が好ましい。
(第一工程)
硫酸第一鉄水溶液、ケイ酸ソーダ、水酸化ナトリウム及び水を混合し、混合溶液を調製する。この混合溶液の温度を90℃に維持し、かつpHを6乃至9に維持しながら空気を吹き込み、液中に生成した水酸化第一鉄を湿式酸化する。水酸化第一鉄が、当初の量に対して、70乃至90%消費された時点で生成されたマグネタイト粒子の中心域の形成を確認する。
(第二工程)
第一工程を行っている途中に、液中における未反応の水酸化第一鉄の濃度を調べることで酸化反応の進行率を調べ、上記水酸化第一鉄が、当初の量に対して70乃至90%消費された時点を特定する。特定された時点において、第一工程で用いたものと同濃度の硫酸第一鉄水溶液と、硫酸チタニル、硫酸アルミニウムを当該溶液に加え、更に水を加えて液量を調整する。これに、水酸化ナトリウムを添加して溶液のpHを9乃至12に調整する。この溶液には、第一工程で加えたケイ酸ソーダが残存している。液温90℃にて空気を吹き込み湿式酸化を進行させ、中間域を生成させる。
(第三工程)
第二工程を行っている途中に、液中における未反応の水酸化第一鉄が、95乃至99%消費された時点で空気の吹き込みを停止し、ケイ酸ソーダ、及び硫酸アルミニウムを当該溶液に添加する。また、希硫酸を添加して液のpHを5乃至9に調整する。
(第四工程)
このようにして得られたマグネタイト粒子を、常法により洗浄、ろ過、乾燥させ、粉砕した後、好ましくはメカノケミカル処理を施して、磁性酸化鉄を得る。
磁性酸化鉄の酢酸エチル沈降試験測定方法を以下に述べる。
(1)磁性酸化鉄20g、酢酸エチル30gを有栓耐圧性ガラス瓶に入れ、ペイントシェーカで5分間しんとうすることで磁性酸化鉄を酢酸エチルに分散させ、スラリーを得る。
(2)前記スラリー20g、酢酸エチル20gをメスシリンダーに入れ、メスシリンダーの口をゴム栓でふさぐ。メスシリンダーは、JIS R−3504規格取得の50mLメスシリンダーを用いる。メスシリンダーとしては、たとえば柴田科学製3Zを用いることができる。
(3)ゴム栓をしたメスシリンダーを10秒間手で振り、これを水平な台上に静置する。静置と同時にストップウォッチをスタートし、計時を開始する。静置後、時間経過とともに磁性酸化鉄が沈殿していき、酢酸エチルの上澄み部分と、磁性酸化鉄の沈殿部分との境界が目視で確認できるようになる。
(4)静置して10分後に、メスシリンダー上部の空気と上澄み部分の液面との境界面、上澄み部分と沈殿部分の境界面、をそれぞれメスシリンダーの目盛りから読み取る。メスシリンダー上部の空気と上澄み部分の液面との境界面から読み取った体積をEtAとし、上澄み部分と沈殿部分の境界面から読み取った体積をVEtAとする。なお沈澱部分の境界面が荒れている場合、山と谷の平均を線引きして計測する。
(5)(1)乃至(4)の操作を繰り返し行い、3回の測定値の平均値をEtA、VEtAとし、VEtAとEtAとの比、VEtA/EtAを算出する。
酢酸エチルをイソプロピルアルコールに変更する以外は酢酸エチル沈降試験と同様にして、VIPAを求め、VIPAとVEtAとの比、VIPA/VEtAを算出する。
(1)試料の調製
磁性酸化鉄0.9gを計量し、メチルペンテン製ビーカーに入れる。次に、1mol/LのNaOHを25ml計量して、ビーカー中に投入する。回転子をビーカーに入れて、蓋をし、ホットスターラー上で4時間加温・撹拌(液温70℃)した後、放冷する。放冷後、回転子に付着している磁性酸化鉄を含め、全ての磁性酸化鉄をメスシリンダー中に純水で流しいれる。純水で液量を125mlに調整後、ビーカーに移し変えて十分に撹拌させる。その後、磁石上にビーカーを静置し、上澄みが透明になるまで磁性酸化鉄を沈降させる。沈降後、上澄みをろ過し、ろ液を得る。
(2)測定方法
得られたろ液をICP発光光度分析装置(商品名:ICPS2000、製造元:島津製作所)の誘導結合プラズマ中に噴霧し、波長288.16nm(Si)、波長396.15nm(Al)での発光強度を測定して、濃度既知の検量線液の発光強度と比較することで、当該ろ液中のAl元素濃度(mg/L)、Si元素濃度(mg/L)を定量する。
(3)上記検量線液の調製方法
100mLポリメスフラスコに、4gのNaOH、Si成分、及びAl成分を加え、イオン交換水で100mLに定容して、Si成分のSi元素濃度が[0〜50mg/L]の範囲にあり、Al成分のAl元素濃度が[0〜40mg/L]の範囲にある検量線液を数水準作製する。
(4)計算式
磁性酸化鉄に含まれるAl成分、又はSi成分を上記アルカリ水溶液で溶出したときに溶出されるAl成分量(Al元素換算値:[質量%])又はSi成分量(Si元素換算値:[質量%])は以下の式より算出する。
(式):Al成分量(Al元素換算値:[質量%])又はSi成分量(Si元素換算値:[質量%])=(L×0.125)/(S×1000)×100
但しL:各元素のICP測定値から得られた各元素の濃度(mg/L)
S:試料質量0.9(g)
(1)試料の調製
上記<3>の[(1)試料の調製]に記載された、試料調製終了後のビーカー内に沈降した磁性酸化鉄、即ち、磁性酸化鉄に含まれるAl成分、又はSi成分をアルカリ水溶液で溶出した後の磁性酸化鉄を集めて乾燥させる。得られた磁性酸化鉄の乾燥物を25g計量し、5Lガラスビーカーに入れる。次に、0.5mol/LのH2SO4を5L添加し撹拌しながら、ウォーターバス中で室温から80℃まで徐々に昇温させて、当該磁性酸化鉄を表面から徐々に溶解し、溶解液を得る。ここで、磁性酸化鉄が全て溶解された溶解液中に含まれるFe元素量を総Fe元素量としたときに、総Fe元素量の10質量%が溶解液に存在する状態まで磁性酸化鉄を溶解した溶解液(Fe元素溶解率10質量%溶解液という)を取得する。得られたFe元素溶解率10質量%溶解液(スラリー)を25ml採取する。採取したスラリーを0.1μmメンブランフィルターでろ過し、ろ液を得る。
(2)測定方法
得られたろ液を、ICP発光光度分析装置(商品名:ICPS2000、製造元:島津製作所)の誘導結合プラズマ中に噴霧し、波長288.16nm(Si)、波長396.15nm(Al)、波長334.94nm(Ti)、波長259.94nm(Fe)での発光強度を測定して、濃度既知の検量線液の発光強度と比較することで、当該ろ液中のSi元素濃度(mg/L)、Ti元素濃度(mg/L)、Al元素濃度(mg/L)、Fe元素濃度(mg/L)を定量する。
(3)上記検量線液の調製方法
1000mLポリメスフラスコに、51gのH2SO4、Fe成分、Si成分、Al成分、及びTi成分を加え、イオン交換水で1000mLに定容して、Fe成分のFe元素濃度が[100乃至4000mg/L]の範囲にあり、Si成分のSi元素濃度が[0乃至150mg/L]の範囲にあり、Al成分のAl元素濃度が[0乃至40mg/L]の範囲にあり、Ti成分のTi元素濃度が[0乃至30mg/L]の範囲にある検量線液を数水準作製する。
(4)計算式
上記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含有される、Si成分量(Si元素換算値:[質量%])、Ti成分量(Ti元素換算値:[質量%])、Al成分量(Al元素換算値:[質量%])、及びFe成分量(Fe元素換算値:[質量%])は次式を用いて算出する。
(式):Si成分量(Si元素換算値:[質量%])、Ti成分量(Ti元素換算値:[質量%])、Al成分量(Al元素換算値:[質量%])、又はFe成分量(Fe元素換算値:[質量%])
=(L×5)/(S×1000)×100
但しL:各元素のICP測定値から得られた各元素の濃度(mg/L)
S:試料質量25(g)
(1)試料の調製
磁性酸化鉄1.00gを計量し100mLフッ素樹脂製のビーカーに入れる。次に水10mL、濃塩酸16mLを添加後、加熱し、磁性酸化鉄を全て溶解する。冷却後、弗化水素酸(1+1)を4mL添加し、20分放置する。次に、得られた溶液を100mLポリメスフラスコに移して、界面活性剤(商品名:トリトンX[10g/L])を1mL添加し100mLにメスアップする。
(2)測定方法
上記調製された試料溶液をICP発光光度分析装置(商品名:ICPS2000、製造元:島津製作所)の誘導結合プラズマ中に噴霧し、波長288.16nm(Si)、波長396.15nm(Al)、波長334.94nm(Ti)での発光強度を測定して、濃度既知の検量線液の発光強度と比較することで、当該試料溶液中のSi元素(mg/L)、Ti元素(mg/L)、Al元素(mg/L)を定量する。
(3)上記検量線液の調製方法
1000mLポリメスフラスコに、16mLのHCl、4mLのHF(1+1)、1mLの界面活性剤(1%トリトンX)、650mgのFe、Si成分、Al成分、及びTi成分を加え、イオン交換水で1000mLに定容して、Si成分のSi元素濃度、Al成分のAl元素濃度、及びTi成分のTi元素濃度がそれぞれ[0乃至200mg/L]の範囲にある検量線液を数水準作製する。
(4)計算式
磁性酸化鉄に含有される全Si成分量(Si元素換算値[質量%])、全Ti成分量(Ti元素換算値:[質量%])、又は全Al成分量(Al元素換算値:[質量%])は次式を用いて算出する。
(式):全Si成分量(Si元素換算値[質量%])、全Ti成分量(Ti元素換算値:[質量%])、又は全Al成分量(Al元素換算値:[質量%])
=(L×0.1)/(S×1000)×100
但しL:各元素のICP測定値から得られた各元素の濃度(mg/L)
S:試料質量1.00(g)
本発明において使用される、磁性酸化鉄に含有される、(全)Ti成分量(Ti元素換算値:[質量%])、又は(全)Al成分量(Al元素換算値:[質量%])は、上記<5>の方法により算出される。
透過型電子顕微鏡を用い、倍率30000倍で、磁性酸化鉄の写真を撮影する。当該写真に撮影された磁性酸化鉄粒子を無造作に100個選び、そのフェレ径を計測し、その平均値をもって、個数平均粒径とする。
比表面積測定装置オートソープ1(湯浅アイオニクス社製)を用い、試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて比表面積を算出する。
振動試料型磁力計(VSM−3S−15、東英工業社製)を用いて、外部磁場795.8kA/mの下で測定する。
本発明において、結着樹脂のテトラヒドロフラン可溶分の分子量分布は以下の方法で測定される。
まず、室温で24時間かけて、サンプルをテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
結着樹脂を秤量し、円筒ろ紙(例えばNo.86Rサイズ28mm×10mm 東洋ろ紙社製)に入れてソックスレー抽出器にかける。溶媒としてテトラヒドロフラン200mlを用いて、16時間抽出する。このとき、テトラヒドロフランの抽出サイクルが約5分に1回になるような還流速度で抽出を行う。抽出終了後、円筒ろ紙を取り出し、秤量することによって結着樹脂の不溶分を得る。
テトラヒドロフラン不溶分(質量%)=[{W1−(W3+W2)}/(W1−W3)]×100
本発明における結着樹脂の酸価の測定は、下記のように実施することができる。基本操作はJIS K0070に準ずる。
(1)結着樹脂の粉砕品0.5乃至2.0(g)を精秤し、結着樹脂の重さW(g)とする。
(2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(4/1)の混合液150(ml)を加え溶解する。
(3)0.1mol/リットルのKOHのメタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win workstation)とABP−410電動ビュレットとを用いての自動滴定が利用できる。)。
(4)この時のKOH溶液の使用量S(ml)とし、同時にブランクを測定しこの時のKOH溶液の使用量をB(ml)とする。
(5)次式により結着樹脂の酸価を計算する。fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)=((S−B)×f×5.61)/W
本発明における結着樹脂の水酸基価の測定は、下記のように実施することができる。
(A)試薬
(a)アセチル化試薬:無水酢酸25gをメスフラスコ100mlに入れ、ピリジンを加えて全量を100mlにし、十分に振りまぜる。アセチル化試薬は、湿気、炭酸ガス及び酸の蒸気に触れないようにし、褐色びんに保存する。
(b)フェノールフタレイン溶液:フェノールフタレイン1gをエチルアルコール(95vol%)100mlに溶かす。
(c)0.5mol/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液:水酸化カリウム35gをできるだけ少量の水に溶かし、エチルアルコール(95vol%)を加えて1リットルとし、2〜3日間放置後ろ過する。標定はJIS K8006によって行う。
(B)操作
試料0.5gを丸底フラスコに正しくはかりとり、これにアセチル化試薬5mlを正しく加える。フラスコの口に小さな漏斗をかけ、95〜100℃のグリセリン浴中に底部約1cmを浸して加熱する。このときフラスコの首が浴の熱を受けて温度の上がるのを防ぐために、中に丸い穴をあけた厚紙の円盤をフラスコの首の付根にかぶせる。1時間後フラスコを浴から取り出し、放冷後漏斗から水1mlを加えて振り動かして無水酢酸を分解する。さらに分解を完全にするため、再びフラスコをグリセリン浴中で10分間加熱し、放冷後エチルアルコール5mlで漏斗及びフラスコの壁を洗い、フェノールフタレイン溶液を指示薬として0.5mol/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液で滴定し、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときを終点とする。なお、本試験と並行して空試験を行う。
(C)計算式
次式によって結着樹脂の水酸基価を算出する。
A=[{(B+C)×f×28.05}/S]+D
但し、
A:結着樹脂の水酸基価
B:空試験の0.5mol/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量(ml)
C:本試験の0.5mol/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量(ml)
f:0.5mol/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクター
S:試料の質量(g)
D:樹脂の酸価
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。測定は、1回昇温、降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用いる。この昇温過程で、温度40〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、本発明におけるトナー及び結着樹脂のガラス転移点Tgとする。
本発明の軟化点、及び溶融粘度が10,000Pa・sとなる温度T10,000とは、以下の方法により測定された値である。高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
重合体Aは、化合物B及び化合物Cに比べて、磁性トナーへの摩擦電荷の付与能が大きい傾向がある。本発明者らは、化合物Cは、重合体Aと併用した場合に、重合体Aの周囲に共存することによって、重合体Aによる磁性トナーの過剰な摩擦帯電を抑制するような働きがあると推定する。
一方、上述のように、化合物Bは、磁性トナー粒子製造の溶融混練工程で架橋構造を形成するため、溶融混練工程で適度なシェアがかかる。結果、重合体Aの周囲に、化合物Cがより微分散しやすくなる。また、磁性トナー粒子全体において、重合体Aと化合物Cが均一に分散しやすくなる。本発明の目的とする効果を発現するためには、この重合体Aと化合物Cの高い均一分散性を達成することが好ましい。
重合体Aに用いられるスルホン酸含有アクリルアミド系単量体としては、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ブタンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ヘキサンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−オクタンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ドデカンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−テトラデカンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルフェニルエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−(4−クロロフェニル)プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−カルボキシメチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−(2−ピリジン)プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸、3−アクリルアミド−3−メチルブタンスルホン酸、2−メタクリルアミド−n−デカンスルホン酸、2−メタクリルアミド−n−テトラデカンスルホン酸等を挙げることができる。この中で、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が帯電性の面からより好ましい。
式(1):8.0>MA/MB>1.5
(より好ましくは7.0>MA/MB>1.8、さらに好ましくは6.0>MA/MB>2.0)
式(2):5.0>MA/MC>0.80
(より好ましくは4.5>MA/MB>0.90、さらに好ましくは、4.0>MA/MB>1.0)
式(3):MA>MC>MB
式(4):1.0×101>MC/MB>1.2
(より好ましくは8.0>MA/MB>1.3、さらに好ましくは6.0>MA/MB>1.4)
式(5):5.0>MA+MB+MC>1.0
上記疎水化処理の方法としては、シリカ微粒子と反応あるいは物理吸着する、有機ケイ素化合物及び/又はシリコーンオイルで化学的に処理する方法が挙げられる。ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粒子を有機ケイ素化合物で化学的に処理する方法が、好ましい方法として挙げられる。
例えば、製造方法は以下の通りである。まず、結着樹脂、ワックス及び磁性酸化鉄、並びに、必要に応じて、着色剤、及び荷電制御剤などのその他の材料を、ヘンシェルミキサー又はボールミルの如き混合機により十分混合してから、ロール、ニーダー及びエクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び混練して樹脂類を互いに相溶あるいは分散させる。得られた溶融混練物を冷却固化後に粉砕機を用いて粗粉砕を行ったのち、無機微粒子等の外添剤を前記混合機により混合することによって得ることができる。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
[工程1]
Fe2+を1.8mol/L含む硫酸第一鉄水溶液8.1Lと、Si品位13.4%のケイ酸ソーダ75gと、水酸化ナトリウム1.06kgを混合し、水を加えて全量を16.2Lとした。この溶液の温度を90℃に維持し、かつpHを6乃至9に維持しながら空気を2L/minで吹き込み、液中に生成した水酸化第一鉄を湿式酸化した。水酸化第一鉄が、当初の量に対して90%消費された時点でマグネタイトの中心域の形成を確認した。この中心域は、Si元素を含有するものであった。
工程1を行っている途中に、溶液中における未反応の水酸化第一鉄の濃度を調べることで酸化反応の進行率を調べ、水酸化第一鉄が、当初の量に対して90%消費された時点で、上記工程1で用いたものと同濃度の硫酸第一鉄水溶液0.9Lと、Ti品位20.0%の硫酸チタニル50gを溶液に加え、更に水を加えて液量を18Lとした。これに加えて、水酸化ナトリウムを添加して液のpHを9乃至12に調整した。この溶液には、工程1で加えたケイ酸ソーダが残存していた。液温90℃にて空気を1L/minで吹き込み湿式酸化を進行させ、Si元素及びTi元素を含むマグネタイトからなる中間域を生成させた。
上記工程2を行っている途中に、液中における未反応の水酸化第一鉄が、当初の量に対して95%消費された時点で空気の吹き込みを停止し、Si品位が13.4%のケイ酸ソーダ15g及び、Al品位が6%の硫酸アルミニウム55gを溶液に添加した。また、希硫酸を添加して液のpHを5乃至9に調整した。
このマグネタイト粒子をサンドミルMPUV−2(ヨドキャスティング社製)により、窒素雰囲気下、温度80℃、線荷重150kg/cmで15分間、メカノケミカル処理を行った。得られた磁性酸化鉄1について、その諸特性を測定した。結果を表1に示す。
上記磁性酸化鉄の製造例1において、硫酸チタニル、ケイ酸ソーダ、硫酸アルミニウムの量を適宜変更し、工程1、2において、それぞれ水酸化第一鉄が消費された割合をモニターしながら、工程1から硫酸チタニルを添加する工程2、工程2から硫酸アルミニウムを添加する工程3への移行のタイミング(水酸化第一鉄の消費割合)を微調整した以外は製造例1と同様にして、磁性酸化鉄2乃至4を得た。その諸特性を測定した結果を表1に示す。
上記磁性酸化鉄の製造例4において、サンドミルによるメカノケミカル処理を行わないこと以外は製造例4と同様にして、磁性酸化鉄5を得た。その諸特性を測定した結果を表1に示す。
上記磁性酸化鉄の製造例1において、硫酸チタニル、ケイ酸ソーダ、硫酸アルミニウムの量を適宜変更し、工程1、2において、それぞれ水酸化第一鉄が消費された割合をモニターしながら、工程1から硫酸チタニルを添加する工程2、工程2から硫酸アルミニウムを添加する工程3への移行のタイミング(水酸化第一鉄の消費割合)を微調整し、サンドミルによるメカノケミカル処理を行わないこと以外は製造例1と同様にして、磁性酸化鉄6乃至15を得た。その諸特性を測定した結果を表1に示す。
・テレフタル酸 18質量部
・イソフタル酸 3質量部
・無水トリメリット酸 7質量部
・上記式(A)で表されるビスフェノール誘導体(R:プロピレン基でx+y=2.2)
70質量部
・ノボラック型フェノール樹脂(核体数約5.5)の5.5モルEO付加物 2質量部
これらに触媒としてテトラブチルチタネート0.5質量部を添加し、240℃で縮合重合して、ポリエステル樹脂A−1(T10,000=134℃、メインピーク分子量=7,200、テトラヒドロフラン不溶分=27質量%)を得た。その諸特性を測定した結果を表2に示す。
・テレフタル酸 20質量部
・イソフタル酸 3質量部
・無水トリメリット酸 10質量部
・上記式(A)で表されるビスフェノール誘導体(R:プロピレン基でx+y=2.2)
65質量部
・ノボラック型フェノール樹脂(核体数約5.5)の5.5モルEO付加物 2質量部
これらに触媒としてテトラブチルチタネート0.5質量部を添加し、240℃で縮合重合して、ポリエステル樹脂A−2を得た。その諸特性を測定した結果を表2に示す。
・テレフタル酸 15質量部
・イソフタル酸 3質量部
・無水トリメリット酸 5質量部
・上記式(A)で表されるビスフェノール誘導体(R:プロピレン基でx+y=2.2)
75質量部
・ノボラック型フェノール樹脂(核体数約5.5)の5.5モルEO付加物 2質量部
これらに触媒としてテトラブチルチタネート0.5質量部を添加し、240℃で縮合重合して、ポリエステル樹脂A−3を得た。その諸特性を測定した結果を表2に示す。
・テレフタル酸 25質量部
・無水トリメリット酸 3質量部
・式(A)で表されるビスフェノール誘導体(R:プロピレン基でx+y=2.2)
72質量部
これらに触媒としてテトラブチルチタネート0.3質量部を添加し、220℃で縮合重合して、THF不溶分を含まないポリエステル樹脂C−1を得た。その諸特性を測定した結果を表3に示す。
モノマー組成、及び添加するワックスの種類と量を変更する以外はポリエステル樹脂Bの製造例1と同様にして、ポリエステル樹脂B−2乃至7を得た。ポリエステル樹脂C−2乃至7の諸特性を表3に、添加したワックスの種類と量を表4に示す。
・メタノール 300質量部
・トルエン 100質量部
・スチレン 470質量部
・2−エチルヘキシルアクリレート 78質量部
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 42質量部
・ラウロイルパーオキサイド 6質量部
上記原料をフラスコに仕込み、撹拌装置,温度測定装置,窒素導入装置を装着して、窒素雰囲気下70℃で溶液重合させ、10時間保持して重合反応を終了させた。得られた重合物を減圧乾燥・粗粉砕して、重量平均分子量(Mw)35,600、ガラス転移温度(Tg)76.9℃、酸価22mgKOH/g、平均粒子径120μmの重合体Aを得た。
・ポリエステル樹脂A−1 80質量部
・ポリエステル樹脂B−1 25質量部
・磁性酸化鉄1 100質量部
・重合体A 1.5質量部
・例示アゾ系鉄化合物(1)カウンターイオンはNa+ 1.0質量部
・サリチル酸Al化合物(1) 0.5質量部
上記原材料をヘンシェルミキサーで4分間予備混合した後、設定温度120℃、主軸回転数150rpmに設定した二軸混練押し出し機により、溶融混練した。混練機出口付近における溶融混練物の温度を測定したところ、149℃であった。混練機の設定温度が120℃であり、溶融混練物の温度が149℃であったことから、溶融混練物は120℃以上149℃以下の温度で混練されたことが確認できた。
表5に示すように、各原材料の配合量を調整した以外は磁性トナーの製造例1と同様にして、磁性トナー2乃至23を得た。
得られた磁性トナー1乃至23を、市販のLBPプリンタ(Laser Jet P4515n、hp社製)を改造して、A4サイズ65枚/分とし、これを画出し試験機として評価した。画出し環境として、常温常湿環境(温度23℃、湿度60%)、高温高湿環境(温度32℃、湿度85%)、低温低湿環境(温度15℃、湿度10%)を使用した。印字率4%となる横線パターンを2枚/1ジョブとして、ジョブとジョブの間にマシンがいったん停止してから次のジョブが始まるように設定したモードで3万枚のプリント試験を行った。プリント試験初期と、3万枚プリント後の画像濃度、カブリでトナーの現像性を評価した。
A:未発生
B:トナー融着はあるが軽微で目立たない
C:トナー融着が多く、ベタ黒画像で点状に白抜けした画像欠陥が目立つ
D:大きなトナー融着が発生し、数mmの線状に白抜けした画像欠陥が目立つ
A:接触帯電部材に汚れが全く無い
B:接触帯電部材にわずかに汚れがあるが、画像には影響が出ていない
C:画像に軽微な影響が出ている
D:画像にひどい影響が出ている
A:発生なし
B:ごく軽微な機内汚染が見られる
C:軽微な機内汚染が見られる
D:機内汚染が目立つ
E:機内汚染が激しい
Claims (5)
- ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B及び磁性酸化鉄を溶融混練し、溶融混練後、粉砕することによって製造され、結着樹脂、炭化水素系ワックス及び磁性酸化鉄を少なくとも含有するトナー粒子と、
無機微粒子と、
を有する磁性トナーであって、
該ポリエステル樹脂Aは、溶融粘度が10,000Pa・sとなる温度T10,000が120℃以上150℃以下であり、
該ポリエステル樹脂Bは、軟化点が80℃以上115℃以下であるポリエステル樹脂Cと、該ポリエステル樹脂C100質量部に対し、10質量部以上50質量部以下の炭化水素系ワックスとが、混合された樹脂であり、
i)該磁性酸化鉄は、Ti成分及びAl成分を少なくとも含有し、該Ti成分の含有量が、Ti元素換算で、磁性酸化鉄全体に対して、0.30質量%以上5.00質量%以下であり、該Al成分の含有量が、Al元素換算で、磁性酸化鉄全体に対して、0.10質量%以上3.00質量%以下であり、
ii)該磁性酸化鉄に含まれるAl成分を、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で溶出したときに溶出されるAl成分量が、磁性酸化鉄に含まれる全Al成分量の50.0%以上95.0%以下であり、
iii)1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で溶出した後の磁性酸化鉄を、さらに酸水溶液で溶解したときに、Fe元素溶解率が10質量%までの範囲に含まれるAl成分量と、前記アルカリ水溶液で溶出されるAl成分量の合計が、磁性酸化鉄に含まれる全Al成分量の95.0%以上100.0%以下であり、
iv)Fe元素溶解率が10質量%までの範囲に含まれる、Ti成分量のTi元素換算値の、Al成分量のAl元素換算値に対する比(Ti成分量のTi元素換算値/Al成分量のAl元素換算値)が、2.0以上30.0以下であり、
v)該磁性酸化鉄20質量部を酢酸エチル80質量部に分散させた後、静置し、磁性酸化鉄の沈殿部分の体積について経時変化を測定した酢酸エチル沈降試験において、静置して10分後の酢酸エチルと磁性酸化鉄との混合物の体積をEtA、磁性酸化鉄の沈殿部分の体積をVEtAとしたとき、
VEtAとEtAとの比VEtA/EtAが0.80以下であり、
vi)該磁性酸化鉄20質量部をイソプロピルアルコール80質量部に分散させた後、静置し、磁性酸化鉄の沈殿部分の体積について経時変化を測定したイソプロピルアルコール沈降試験において、静置して10分後の磁性酸化鉄の沈殿部分の体積をVIPAとしたとき、
VIPAとVEtAとの比VIPA/VEtAが1.20以上2.50以下である、
ことを特徴とする磁性トナー。 - 該結着樹脂は、ポリエステル樹脂Aを55質量%以上90質量%以下含有し、ポリエステル樹脂Cを10質量%以上45質量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
- 該磁性酸化鉄はSi成分を含有し、該Si成分の含有量が、Si元素換算で、磁性酸化鉄全体に対して0.10質量%以上4.00質量%以下であり、
該磁性酸化鉄を1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で溶解したときに溶出されるSi元素量が、磁性酸化鉄に含まれる全Si元素量の5.0%以上30.0%以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。 - 該磁性酸化鉄の、Fe元素溶解率が10質量%までの範囲に含まれる、Ti成分量のTi元素換算値の、Si成分量のSi元素換算値に対する比(Ti成分量のTi元素換算値/Si成分量のSi元素換算値)が、1.0以上5.0以下であることを特徴とする請求項1または3に記載の磁性トナー。
- ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B及び磁性酸化鉄を溶融混練して混練物を得る工程、及び、該混練物を粉砕する工程を経て、トナー粒子を製造し、該トナー粒子と無機微粒子とを混合して磁性トナーを得る磁性トナーの製造方法であって、
該トナー粒子は、結着樹脂、炭化水素系ワックス及び磁性酸化鉄を少なくとも含有し、
該ポリエステル樹脂Aは、溶融粘度が10,000Pa・sとなる温度T 10,000 が120℃以上150℃以下であり、
該ポリエステル樹脂Bは、軟化点が80℃以上115℃以下であるポリエステル樹脂Cと、該ポリエステル樹脂C100質量部に対し、10質量部以上50質量部以下の炭化水素系ワックスとが、混合された樹脂であり、
i)該磁性酸化鉄は、Ti成分及びAl成分を少なくとも含有し、該Ti成分の含有量が、Ti元素換算で、磁性酸化鉄全体に対して、0.30質量%以上5.00質量%以下であり、該Al成分の含有量が、Al元素換算で、磁性酸化鉄全体に対して、0.10質量%以上3.00質量%以下であり、
ii)該磁性酸化鉄に含まれるAl成分を、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で溶出したときに溶出されるAl成分量が、磁性酸化鉄に含まれる全Al成分量の50.0%以上95.0%以下であり、
iii)1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で溶出した後の磁性酸化鉄を、さらに酸水溶液で溶解したときに、Fe元素溶解率が10質量%までの範囲に含まれるAl成分量と、前記アルカリ水溶液で溶出されるAl成分量の合計が、磁性酸化鉄に含まれる全Al成分量の95.0%以上100.0%以下であり、
iv)Fe元素溶解率が10質量%までの範囲に含まれる、Ti成分量のTi元素換算値の、Al成分量のAl元素換算値に対する比(Ti成分量のTi元素換算値/Al成分量のAl元素換算値)が、2.0以上30.0以下であり、
v)該磁性酸化鉄20質量部を酢酸エチル80質量部に分散させた後、静置し、磁性酸化鉄の沈殿部分の体積について経時変化を測定した酢酸エチル沈降試験において、静置して10分後の酢酸エチルと磁性酸化鉄との混合物の体積をEtA、磁性酸化鉄の沈殿部分の体積をV EtA としたとき、
V EtA とEtAとの比V EtA /EtAが0.80以下であり、
vi)該磁性酸化鉄20質量部をイソプロピルアルコール80質量部に分散させた後、静置し、磁性酸化鉄の沈殿部分の体積について経時変化を測定したイソプロピルアルコール沈降試験において、静置して10分後の磁性酸化鉄の沈殿部分の体積をV IPA としたとき、
V IPA とV EtA との比V IPA /V EtA が1.20以上2.50以下である、
ことを特徴とする磁性トナーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009155878A JP5517505B2 (ja) | 2009-06-30 | 2009-06-30 | 磁性トナー及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009155878A JP5517505B2 (ja) | 2009-06-30 | 2009-06-30 | 磁性トナー及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011013353A JP2011013353A (ja) | 2011-01-20 |
JP5517505B2 true JP5517505B2 (ja) | 2014-06-11 |
Family
ID=43592328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009155878A Active JP5517505B2 (ja) | 2009-06-30 | 2009-06-30 | 磁性トナー及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5517505B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5546260B2 (ja) * | 2010-01-22 | 2014-07-09 | キヤノン株式会社 | 磁性トナー粒子の製造方法 |
JP5114531B2 (ja) * | 2010-06-11 | 2013-01-09 | シャープ株式会社 | トナーおよびトナーの製造方法 |
JP5748592B2 (ja) * | 2011-07-26 | 2015-07-15 | キヤノン株式会社 | 磁性トナー |
JP5864021B1 (ja) * | 2014-07-01 | 2016-02-17 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | ポリエステル樹脂組成物、射出成形品、光反射体基体及び光反射体 |
JP6773728B2 (ja) * | 2017-07-10 | 2020-10-21 | 三洋化成工業株式会社 | トナーバインダー及びトナー |
CN109976115A (zh) * | 2017-12-27 | 2019-07-05 | 广州携创办公用品有限公司 | 一种复印机用墨粉及其制备方法 |
JP7195800B2 (ja) * | 2018-07-27 | 2022-12-26 | キヤノン株式会社 | 磁性トナー及び画像形成方法 |
JP7195799B2 (ja) * | 2018-07-27 | 2022-12-26 | キヤノン株式会社 | 磁性トナー及び画像形成方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3594160B2 (ja) * | 1996-08-30 | 2004-11-24 | 三井金属鉱業株式会社 | マグネタイト粒子およびその製造方法 |
JP3261088B2 (ja) * | 1997-12-26 | 2002-02-25 | 三井金属鉱業株式会社 | マグネタイト粒子およびその製造方法 |
JP3544316B2 (ja) * | 1999-03-24 | 2004-07-21 | 三井金属鉱業株式会社 | マグネタイト粒子およびその製造方法 |
JP3907154B2 (ja) * | 2000-05-24 | 2007-04-18 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化鉄粒子 |
JP4143316B2 (ja) * | 2002-03-26 | 2008-09-03 | キヤノン株式会社 | トナー及びプロセスカートリッジ |
JP3937886B2 (ja) * | 2002-03-26 | 2007-06-27 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP4095526B2 (ja) * | 2002-09-27 | 2008-06-04 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP4054657B2 (ja) * | 2002-10-31 | 2008-02-27 | キヤノン株式会社 | トナー、画像形成方法および画像形成装置 |
JP5352067B2 (ja) * | 2007-06-29 | 2013-11-27 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化鉄粒子粉末 |
JP5164715B2 (ja) * | 2008-07-25 | 2013-03-21 | キヤノン株式会社 | トナー |
-
2009
- 2009-06-30 JP JP2009155878A patent/JP5517505B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011013353A (ja) | 2011-01-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6552323B2 (ja) | 磁性トナー | |
JP5517505B2 (ja) | 磁性トナー及びその製造方法 | |
JP5164715B2 (ja) | トナー | |
JP6341660B2 (ja) | 磁性トナー | |
JP7433869B2 (ja) | トナー | |
KR101445048B1 (ko) | 토너 | |
JP5367150B2 (ja) | 磁性トナー | |
JP7066439B2 (ja) | トナー用外添剤、トナー用外添剤の製造方法及びトナー | |
JP2010145550A (ja) | トナー | |
JP6478664B2 (ja) | トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法 | |
JP5546260B2 (ja) | 磁性トナー粒子の製造方法 | |
JP6245973B2 (ja) | トナー | |
JP6794154B2 (ja) | トナー、及び該トナーを備えた現像装置 | |
JP6700779B2 (ja) | トナー | |
JP6525739B2 (ja) | 磁性トナー | |
JP5587065B2 (ja) | 磁性トナー | |
JP5606218B2 (ja) | 磁性トナー | |
JP5441677B2 (ja) | トナー | |
JP6100104B2 (ja) | ブラックトナーの製造方法 | |
JP5312004B2 (ja) | トナー | |
JP6570368B2 (ja) | トナーの製造方法及びトナー | |
JP5818573B2 (ja) | トナー | |
JP5610940B2 (ja) | トナー | |
JP2008304724A (ja) | 磁性トナー | |
JP2023007858A (ja) | トナー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120629 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130927 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131112 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140110 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140304 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140401 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5517505 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |