JP2023007858A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性に優れ、平滑な印刷面をもつメディアに対しても低グロスでマットな印刷を可能とするトナー。【解決手段】結着樹脂、非磁性無機酸化物粒子A及び磁性酸化鉄粒子Bを含有するトナー粒子を有するトナーであって、該トナー粒子のクロロホルム可溶成分の軟化点が、90℃以下であり、該非磁性無機酸化物粒子Aが、Si、Mg、Al、Ti及びSrからなる群より選ばれる少なくとも一の元素を主成分として含み、長径が100nm以上の該非磁性無機酸化物粒子Aのうち、長径400nm以上3000nm以下の粒子の割合が、70個数%以上であり、該磁性酸化鉄粒子Bのうち、長径50nm以上350nm以下の粒子の割合が、70個数%以上であり、該磁性酸化鉄粒子Bの長径の個数平均粒径に対する、該非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径の比の値が、5以上30以下であることを特徴とするトナー。【選択図】なし

Description

本開示は、電子写真法などを利用した記録方法に用いられるトナーに関する。
近年、複写機やプリンター等の画像形成装置は、使用目的及び使用環境の多様化が進むと共に、更なる高速化、高画質化、高安定化が求められている。同時に複写機やプリンターにおいては、装置の小型化や省エネ化が進んでおり、これらの点で有利な磁性トナーを用いた磁性一成分現像方式が好ましく用いられる。また、印刷の多様な使用目的の中には特殊なメディアへの対応が必要な場合もあり、個別のニーズに対しても柔軟に対応していく必要がある。
電子写真法においては、静電潜像担持体(以下、感光体と呼ぶ)を帯電手段により帯電する帯電工程、帯電された感光体を露光して静電潜像を形成する露光工程、前記静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像工程を経る。次いで、トナー像を、中間転写体を介して、又は介さずに記録材へ転写する転写工程、トナー像を担持する記録材を加圧部材と回転可能な像加熱部材とで形成されるニップ部を通過させることにより加熱加圧定着する定着工程を経て画像として出力される。
近年の省エネ化への要求、更には多種多様な使用用途に対応するためには、低温で十分な定着を行うことが必要であり、さらに個別の使用環境・用途に適した特性のトナーが求められる。モノクロ印刷の場合は文字印刷の頻度が高いため、印刷物にはテカリの少ないマットな質感が好まれる。また、使用用途の多様化に対応するため、ポスター・ラベル・フィルムなどの平滑なメディアに対しても低グロスの高品位な文字印刷が可能なトナーが必要である。そのため、低温定着性と低グロスの両立が必要となる。
定着性の改善に関しては従来から数多くの技術が開示されている。中でも炭化水素ワックスやエステルワックス及び結晶性ポリエステルを始めとした可塑剤に関するものが多い。可塑剤はトナーバインダーを溶融しやすくすることにより低温での定着を可能とさせるが、低温で溶融し低粘度化するため、印刷画像の表面は平滑になりやすく、高グロス化しやすい。一般にトナーは低温定着性を高めると熱をかけた時により低粘度化しやすくなるため、印刷画像の表面は平滑になり高グロス化する傾向が強い。低温定着性と低グロスの両立には、この低粘度化と高グロスの関係性を壊す必要があり、技術的に課題がある。
関連する技術としてはこれまでに、シリカなどの無機粒子を添加し、トナー粘度の調整を行うことにより画像品質を改善する技術は開示されている(特許文献1~3)。
特開2011-039382号公報 特開2009-042386号公報 特開2004-309517号公報
しかし、これらの技術では低温定着性向上のために低粘度化したトナーの平滑化を抑えるには不十分であり、特に平滑な印刷面を持つメディアに対する低温定着性と低グロスの両立のためには改善の余地がある。本開示は、低温定着性に優れ、平滑な印刷面をもつメ
ディアに対しても低グロスでマットな印刷を可能とするトナーを提供する。
本開示は、結着樹脂、非磁性無機酸化物粒子A及び磁性酸化鉄粒子Bを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナー粒子のクロロホルム可溶成分の軟化点が、90℃以下であり、
該非磁性無機酸化物粒子A及び該磁性酸化鉄粒子Bは、該トナー粒子に内添されており、
該非磁性無機酸化物粒子Aが、Si、Mg、Al、Ti及びSrからなる群より選ばれる少なくとも一の元素を主成分として含み、
長径が100nm以上の該非磁性無機酸化物粒子Aのうち、長径400nm以上3000nm以下の粒子の割合が、70個数%以上であり、
該磁性酸化鉄粒子Bのうち、長径50nm以上350nm以下の粒子の割合が、70個数%以上であり、
該磁性酸化鉄粒子Bの長径の個数平均粒径に対する、該非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径の比の値が、5以上30以下であるトナーに関する。
本開示によれば、低温定着性に優れ、平滑な印刷面をもつメディアに対しても低グロスでマットな印刷を可能とするトナーを提供することができる。
軟化点を説明する図
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
本開示は、結着樹脂、非磁性無機酸化物粒子A及び磁性酸化鉄粒子Bを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナー粒子のクロロホルム可溶成分の軟化点が、90℃以下であり、
該非磁性無機酸化物粒子A及び該磁性酸化鉄粒子Bは、該トナー粒子に内添されており、
該非磁性無機酸化物粒子Aが、Si、Mg、Al、Ti及びSrからなる群より選ばれる少なくとも一の元素を主成分として含み、
長径が100nm以上の該非磁性無機酸化物粒子Aのうち、長径400nm以上3000nm以下の粒子の割合が、70個数%以上であり、
該磁性酸化鉄粒子Bのうち、長径50nm以上350nm以下の粒子の割合が、70個数%以上であり、
該磁性酸化鉄粒子Bの長径の個数平均粒径に対する、該非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径の比の値が、5以上30以下であるトナーに関する。
本発明者らはモノクロ印刷においてトナーの低粘度化を伴う低温定着化と相反する低グロスの両立を達成するために、鋭意検討を行った。
トナーの低温定着性を達成するために、例えば、低軟化点の結着樹脂を含有させる。また、結着樹脂の軟化点を下げるために可塑剤としてエステル化合物などの結晶性材料を含有させることもある。このような低軟化点のトナー粒子はより低温で溶融し、低粘度化するため低温定着性に優れる。
しかしながら、低粘度化したトナー粒子は、定着時の圧に対して応答性が高く、広がりやすいため、定着時には表面が平滑になりやすい。タイヤなどのゴム材料ではカーボンなどの微粒子をフィラーとして混合し、粘度を上げて強度を増す方法が知られている。トナーにおいても同様に、上記文献に記載されているようにシリカなどの無機微粒子を含有させることでトナーの粘度を上げ、強度を増加させることができる。しかし、その分定着性が阻害される。このようにトナー粒子の軟化点を低下させて低温定着を達成し、さらにモノクロの文字品位を保つために低グロス化することには技術的な課題がある。
そこで、本発明者らは粒径の大きい非磁性無機酸化物粒子と、該非磁性無機酸化物粒子よりも小さいが比較的大きいナノ粒子である磁性酸化鉄粒子の2種類の粒子を含有させることで、低温定着と低グロス化を達成できることを見出した。
以下、トナーについて説明する。トナー粒子は非磁性無機酸化物粒子A及び磁性酸化鉄粒子Bを含む。非磁性無機酸化物粒子Aは、Si、Mg、Al、Ti及びSrからなる群から選択される少なくとも一の元素を主成分として含む。なお、非磁性無機酸化物粒子A、及び磁性酸化鉄粒子Bは、トナー粒子に含まれる。つまり、これらの粒子が、トナー製造工程において結着樹脂に対して混合され、トナーとなったときにトナー粒子内部に内添された状態となる。例えば、非磁性無機酸化物粒子A及び磁性酸化鉄粒子Bは、結着樹脂中に分散されている。内添された粒子はトナー粒子内部に均一に分散していることが好ましい。
低温定着性の観点から、トナー粒子のクロロホルム可溶成分の軟化点は、90℃以下であることが必要である。該軟化点は、好ましくは55℃以上85℃以下であり、より好ましくは60℃以上80℃以下である。
クロロホルム可溶成分の軟化点が90℃以下になるトナー粒子は、定着過程において低温で定着が可能であるが、低粘度化しやすいため、定着画像のグロスは高くなる。そのため、長径の個数平均粒径の比の値(非磁性無機酸化物粒子A/磁性酸化鉄粒子B)を5以上30以下とする。さらに、100nm以上の非磁性無機酸化物粒子Aのうち長径400nm以上3000nm以下の非磁性無機酸化物粒子Aを70個数%以上とし、磁性酸化鉄粒子Bのうち、長径50nm以上350nm以下の磁性酸化鉄粒子Bを70個数%以上とする。これにより、低温定着性は保ちつつ、定着画像を低グロス化することができることが分かった。
このことについて、本発明者らの考察を述べる。なお、例えば、ここでは粒径50nm未満程度の粒子を小径の粒子、粒径50nm以上400nm未満程度の粒子を中径の粒子、粒径400nm以上の粒子を大径の粒子とする。前述したように定着時にトナーは低粘度化し、広がりやすく流動的になる。ここに中径の磁性酸化鉄粒子が存在することにより、トナーバインダーの流動性は抑制される。さらに、そこに大径の非磁性無機酸化物粒子が存在することにより、その大径の粒子を起点として定着画像には凸部分が形成される。その凸により画像表面は粗い状態となり、光の散乱によりグロスが低下することでマットな質感を得ることができる。
適度に粘度の抑制効果を発揮し、定着を阻害しないように、磁性酸化鉄粒子Bのうち、長径50nm以上350nm以下の粒子の割合が70個数%以上である。また、磁性酸化鉄粒子は残留磁化の働きにより粒子同士が微小な力で引き付け合うため、効果的に流動化の抑制が可能であり、定着の阻害が起きない。
磁性酸化鉄粒子Bのうち、長径50nm以上350nm以下の粒子の割合は、75個数
%以上100個数%以下であることが好ましく、78個数%以上90個数%以下であることがより好ましく、78個数%以上85個数%以下であることがさらに好ましい。磁性酸化鉄粒子Bにおける長径50nm以上350nm以下の粒子の個数%は、酸化鉄粒子を生成する過程で酸化反応を進める反応条件を調整することにより制御することができる。
非磁性無機酸化物粒子Aは電子写真特性を阻害しにくいSi、Mg、Al、Ti及びSrからなる群から選ばれる少なくとも一の元素を主成分とする酸化物粒子である。ここで、主成分とは、無機酸化物に含まれる炭素及び酸素を除いた原子のうち、50atomic%を超えるものを主成分とする。例えば、SiO、TiO、MgO、Al及びSrTiOからなる群から選択される少なくとも一である。好ましくはSiを含む酸化物粒子である。中でも、シリカ粒子がより好ましい。シリカ粒子は電子写真特性を阻害せず、表面の水酸基と樹脂の分子間力により定着画像表面にシリカ粒子が露出しにくい。
また、良好な低温定着性を維持しつつ、定着画像に凸部を形成し低グロスを達成するため、100nm以上の非磁性無機酸化物粒子Aのうち長径400nm以上3000nm以下の粒子の割合は70個数%以上である。
100nm以上の非磁性無機酸化物粒子Aのうち長径400nm以上3000nm以下の粒子の割合は、75個数%以上100個数%以下であることが好ましく、80個数%以上98個数%以下であることがより好ましく、85個数%以上97個数%以下であることがさらに好ましい。長径400nm以上3000nm以下の粒子の個数%は、粒子を粉砕する工程において粉砕強度や時間を調整することにより制御できる。
より好ましくは凸部の形成を効果的にするため、100nm以上の非磁性無機酸化物粒子Aのうち長径800nm以上3000nm以下の粒子の割合は、70個数%以上であることが好ましい。100nm以上の非磁性無機酸化物粒子Aのうち長径800nm以上3000nm以下の粒子の割合は、75個数%以上100個数%以下であることが好ましく、80個数%以上95個数%以下であることがより好ましく、85個数%以上92個数%以下であることがさらに好ましい。
長径800nm以上3000nm以下の粒子の個数%は、粒子を粉砕する工程において粉砕強度や時間を調整することにより制御できる。
また、磁性酸化鉄粒子Bの長径の個数平均粒径に対する非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径の比の値(非磁性無機酸化物粒子A/磁性酸化鉄粒子B)は、5以上30以下にすることが、定着を阻害せず、凸を効果的に形成するために最適である。当該比の値は、好ましくは7以上25以下であり、より好ましくは8以上20以下である。
非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径は、好ましくは400nm以上3000nm以下であり、より好ましくは800nm以上2800nm以下であり、さらに好ましくは1200nm以上2600nm以下である。また、磁性酸化鉄粒子Bの長径の個数平均粒径は、好ましくは50nm以上350nm以下であり、より好ましくは100nm以上250nm以下であり、さらに好ましくは120nm以上200nm以下である。
トナーのクロロホルム可溶成分の軟化点は、熱機械分析(以下、TMAとする)で測定した軟化点とする。トナーの外添剤を界面活性剤水溶液に超音波分散して除去し、トナー粒子を得る。トナー粒子をクロロホルムに溶解し、磁石を用いて磁性酸化鉄粒子を除去後、さらにクロロホルム不溶分を、遠心分離機を用いて分離除去し、クロロホルム溶解液を得る。エバポレーターでクロロホルムを飛ばし、さらに真空乾燥機により完全にクロロホルムを除去することによりトナーのクロロホルム可溶分を得る。
得られたクロロホルム可溶分20mgを5kNで直径5mmφ、厚さ1mmのペレットとし、TMA測定を実施する。TMA測定はTAInstrument製Q400を用い、プローブ径2.8mmφで0.1N 10℃/min の昇温条件で30℃から150℃まで測定を行う。得られた変位曲線データから元のベースラインと変位後の接線との交点を軟化点とする(図1)。軟化点は結着樹脂の分子量を最適に設計することで達成できる。特に、低分子量成分を多く含有させることにより軟化点を下げることが可能である。
なお、トナーから外添剤を除いてトナー粒子を得る手段は以下の通り。イオン交換水100mLに、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)を6mL入れ分散媒を作製する。この分散媒に、トナー5gを添加し、超音波分散機(アズワン(株)VS-150)で5分間分散させる。その後、いわき産業(株)製「KM
Shaker」(model: V.SX)にセットし、1分当たり350往復の条件で20分間振盪する。その後、ネオジム磁石を用いてトナー粒子を拘束し採取する。
磁性酸化鉄粒子Bの粒径測定は以下のように行う。トナーの外添剤を上述した方法で除去し、トナー粒子を得る。トナー粒子をクロロホルムに溶解し、磁石を用いて磁性酸化鉄粒子を回収する。得られた磁性酸化鉄粒子を電気炉またはTGAを使用して800℃で30分加熱し、残留した有機成分を分解する。残った磁性酸化鉄粒子を回収し、SEM観察とEDX分析を実施する。観察倍率としては10000倍で観察、EDX分析により鉄と酸素から成る粒子であることを確認し、その粒子に対して画像処理ソフトを用いて長径を求める。200個の粒子を計測し、長径の分布を確認し50nm~350nmの範囲に存在する粒子の個数%を算出する。また、200個の長径の平均値から個数平均粒径を算出する。詳細は後述する。
非磁性無機酸化物粒子Aの粒径測定について以下に記す。トナーの外添剤を上述した方法で除去し、トナー粒子を得る。トナー粒子をクロロホルムに溶解し、磁石を用いて磁性酸化鉄粒子を除去する。エバポレーターでクロロホルムを飛ばし得られた固形物を電気炉またはTGAを使用して800℃で30分加熱し、残留した有機成分を分解する。残った非磁性無機酸化物粒子Aを回収し、SEM観察とEDX分析を実施する。観察倍率としては10000倍で観察、EDX分析によりSi、Mg、Al、Ti及びSrからなる群から選ばれる少なくとも一の元素と酸素から成る粒子であることを確認し、その粒子に対して画像処理ソフトを用いて長径を求める。50個の粒子を計測し、長径の分布を確認し400nm~3000nmの範囲に存在する粒子個数%、及び800nm~3000nmの範囲に存在する粒子の個数%を算出する。また、50個の長径の平均値から個数平均粒径を算出する。詳細は後述する。
非磁性無機酸化物粒子Aの製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用しうる。特に、シリカ粒子の製造法としては、金属ケイ素、ハロゲン化ケイ素物、及びシラン化合物のようなケイ素化合物を気相で反応させる気相法や、アルコキシシランのようなシラン化合物を加水分解し、縮合反応する湿式法がある。シリカ粒子は、制約なく製法を選択できる。400nm以上3000nmの長径を有する比較的大きいシリカ粒子の製造では、粉末原料を酸素―水素からなる化学炎で直接酸化させる気相酸化法が好ましく用いられる。気相酸化法は、反応容器内を瞬間的に無機微粉末の融点以上にすることが可能であり、大きなシリカ粒子を得るのに好ましい製法である。
シリカ粒子は、例えば、上記のような気相酸化法で3000~5000nm程度のシリカ粒子を製造し、公知の方法にて粉砕することで目的のサイズと形状のシリカ粒子を得ることができる。粉砕機としては、例えば、パルベライザーやジェットミルのような粉砕能力の高い装置を使うと、形状と粒径を制御しやすい。また、適宜、公知の分級装置を用い
て粒度分布を調整することもできる。
同様にしてMg、Al、Ti、Srの酸化物粒子についても制約なく製法を選択できる。例えば、鉱物を原料にした精製や合成により酸化物を製造し、必要に応じて粉砕や分級を行うことで所望のサイズと形状に調整する。
磁性酸化鉄粒子Bの製造方法も特に制限されず、例えば下記の方法で製造することができる。第一鉄塩水溶液に、鉄成分に対して当量又は当量以上の水酸化ナトリウム等のアルカリを加え、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製する。調製した水溶液のpHをpH7以上に維持しながら空気を吹き込み、水溶液を70℃以上に加温しながら水酸化第一鉄の酸化反応を行い、磁性酸化鉄粒子の芯となる種晶をまず生成する。
次に、種晶を含むスラリー状の液に前に加えたアルカリの添加量を基準として約1当量の硫酸第一鉄を含む水溶液を加える。液のpHを5~10に維持しながら空気を吹き込みながら水酸化第一鉄の反応を進め、種晶を芯にして磁性酸化鉄を成長させる。この時、任意のpH及び反応温度、撹拌条件を選択し、必要に応じて添加物を加えることにより、磁性酸化鉄粒子の形状及び磁気特性をコントロールすることが可能である。酸化反応が進むにつれて液のpHは酸性側に移行していくが、液のpHは5未満にしない方が好ましい。このようにして得られた磁性酸化鉄粒子を定法によりろ過、洗浄、乾燥することにより磁性酸化鉄粒子を得ることができる。
磁性酸化鉄粒子としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等、或はこれらとシリカ、アルミニウム、銅、マグネシウム、スズ、亜鉛、ベリリウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金及びそれらの混合物等が挙げられる。
磁性酸化鉄粒子の形状としては、8面体、6面体、球形、針状、及び燐片状などがあり、任意のものを使用できるが、好ましくは4面体以上の多面体であり、より好ましくは8面体以上の多面体構造である。
なお、磁性酸化鉄粒子Bの含有量は電子写真特性を最適に保つために、結着樹脂100質量部に対して、50質量部以上150質量部以下が好ましく、より好ましくは60質量部以上120質量部以下である。
非磁性無機酸化物粒子Aの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.3質量部以上3.0質量部以下がより好ましく、0.5質量部以上2.5質量部以下がさらに好ましい。
また磁性酸化鉄粒子Bの磁気特性として残留磁化(σr)を調整することが好ましい。磁性酸化鉄粒子Bの残留磁化(σr)は、好ましくは2Am/kg~24Am/kgであり、より好ましくは4Am/kg~18Am/kgであり、さらに好ましくは6Am/kg~10Am/kgである。σrを低めに調整することにより現像時にトナーがうまく散らばり、ばらけるために低温定着に効果がある。σrの調整方法としてはSiを添加するのが良い。σrを最適に設定するためには、磁性酸化鉄粒子B中のSiの含有量は0.5~3質量%であることが好ましい。
また、非磁性無機酸化物粒子Aの含有量と、磁性酸化鉄粒子Bの含有量の比率を調整すると、低温定着性及び低グロスを達成しやすい。具体的には、トナーをミクロトームで切断した断面の透過型電子顕微鏡による観察において、トナー粒子の断面に含まれる非磁性無機酸化物粒子Aの個数に対する磁性酸化鉄粒子Bの個数の比の値(磁性酸化鉄粒子B/非磁性無機酸化物粒子A)が50~500であることが好ましい。より好ましくは100
~400であり、さらに好ましくは150~300である。
さらに、トナーをミクロトームで切断した断面の透過型電子顕微鏡による観察において、非磁性無機酸化物粒子Aは、トナーの断面1個に対して0.5個~5.0個存在することが好ましい。より好ましくは0.7個~3.0個であり、さらに好ましくは0.8個~1.5個である。これにより定着画像表面に効果的に凸が形成され、低温定着性及び低グロスをより達成しやすくなる。また、5.0個以下とすることで凸部分が剥がれることによる定着画像不良を抑制しやすい。
また、トナーをミクロトームで切断した断面の透過型電子顕微鏡による観察において、磁性酸化鉄粒子Bは、トナーの断面1個に対して、100個~500個存在することが好ましく、120個~450個存在することがより好ましく、200個~400個存在することがさらに好ましい。
粒子の形状として、非磁性無機酸化物粒子Aは異形であることが好ましく、磁性酸化鉄粒子Bは、球形、8面体、6面体、などより球形に近いものが好ましい。具体的には、トナーをミクロトームで切断した断面の透過型電子顕微鏡による観察において、非磁性無機酸化物粒子Aの形状係数SF1が140以上であり、磁性酸化鉄粒子Bの形状係数SF1が110以下であることが好ましい。非磁性無機酸化物粒子Aの形状係数SF1は、より好ましくは143以上160以下であり、さらに好ましくは147以上155以下である。磁性酸化鉄粒子Bの形状係数SF1は、より好ましくは100以上109以下であり、さらに好ましくは102以上107以下である。
このように形状を制御することにより、低温定着性及び低グロスの効果をより奏しやすくなる。つまり、非磁性無機酸化物粒子Aを異形とすることで、定着工程において非磁性無機酸化物粒子Aの上部に存在する磁性酸化鉄粒子Bが異形部分の引っ掛かりにより非磁性無機酸化物粒子Aの下に流れ落ちにくくなるため、樹脂に包まれたまま凸形成することができる。つまり、定着画像における非磁性無機酸化物粒子Aの露出や非磁性無機酸化物粒子Aを起点とする剥がれによる定着不良を抑制できる。非磁性無機酸化物粒子Aの形状係数SF1は、粒子を粉砕する工程において粉砕強度や時間を調整することにより制御できる。また、磁性酸化鉄粒子Bの形状係数SF1は、酸化鉄粒子を生成する過程で酸化反応を進める反応条件を調整することにより制御できる。
トナーは結着樹脂を含有する。結着樹脂は、特に制限されず、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂等公知の材料を使用できる。
具体的には、ポリスチレン、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリル酸エチル共重合体、スチレン-アクリル酸ブチル共重合体、スチレン-アクリル酸オクチル共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-メタクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン-メタクリル酸オクチル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、スチレン-マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル等を用いることができ、これらは単独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。
好ましくは結着樹脂は非晶性ポリエステル樹脂を含有する。これにより、低温定着のための材料設計が比較的容易であり、画像表面の凸形成に対しても樹脂と非磁性無機酸化物粒子Aの相互作用が発揮されやすい。また、結着樹脂中の非晶性ポリエステル樹脂の含有割合が、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは75質量%~100質量%であり、さらに好ましくは90質量%~100質量%である。これにより、さらに上記作用
が得られやすくなる。
非晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分と酸成分から構成される通常のものが使用でき、両成分については以下に例示する。
2価のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ブテンジオール、オクテンジオール、シクロヘキセンジメタノール、水素化ビスフェノールA、又は式(A)で表されるビスフェノール誘導体;式(A)で表される化合物の水添物、式(B)で示されるジオール又は、式(B)の化合物の水添物のジオールが挙げられる。
Figure 2023007858000001

[式中、Rはエチレン又はプロピレン基であり、x,yはそれぞれ1以上の整数であり、x+yの平均値は2~10である。]
Figure 2023007858000002
2価の酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸のようなベンゼンジカルボン酸又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸又はその無水物;炭素数6~18のアルキル又はアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸のような不飽和ジカルボン酸又はその無水物などが挙げられる。
さらに、3価以上のアルコール成分としては、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビット、ソルビタン、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルを例示することができ、3価以上の酸成分としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物などを例示することができる。
トナー粒子のクロロホルム可溶分の軟化点は、結着樹脂の設計により制御できる。例えば、軟化点は架橋密度の調整や分子量の調整により制御できるが、好ましくは低分子量成分の含有量により制御する。低分子量成分はGPC測定により得られる数平均分子量(Mn)により確認できる。低温定着性をより十分に発揮するため、結着樹脂の数平均分子量(Mn)は、1000~5000が好ましく、より好ましくは1300~3000である。また、結着樹脂の重量平均分子量(Mw)は好ましくは、30000~80000であり、より好ましくは45000~60000である。
トナーには、荷電制御剤を添加してもよい。負帯電用の荷電制御剤としては、有機金属錯化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯化合物;アセチルアセトン金属錯化合物;芳香族ハイドロキシカルボン酸または芳香族ダイカルボン酸の金属錯化合物等が挙げられる。市販品の具体例として、Spilon Black TRH、T-77、T-95(保土谷化学工業(株))、BONTRON(登録商標)S-34、S-44、S-54、E-84、E-88、E-89(オリエント化学社)が挙げられる。
トナーは、離型剤としてエステルワックスや炭化水素ワックスなどの結晶性材料を含有してもよい。結晶性材料は可塑剤として定着性の向上にも関与する。離型剤としては公知の全ての離型剤を用いる事ができる。
具体的には、炭化水素ワックスとして、以下のものが挙げられる。パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレンに代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体などである。
あるいは、モンタンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックス等天然ワックス及びその誘導体、脂肪酸エステルを主成分とするエステルワックスなどである。1官能エステルワックスの他、2官能エステルワックスをはじめ、4官能や6官能などの多官能エステルワックスを用いることもできる。
具体的には、セバシン酸ジベヘニル、ドデカン二酸ジステアリル、オクタデカン二酸ジステアリルなどの飽和脂肪族ジカルボン酸と飽和脂肪族アルコールとのジエステル化物;ノナンジオールジベヘネート、ドデカンジオールジステアレートなどの飽和脂肪族ジオールと飽和脂肪酸とのジエステル化物;グリセリントリベヘネート、グリセリントリステアレートなどのトリアルコール類と飽和脂肪酸のトリエステル化物;グリセリンモノベヘネート、グリセリンジベヘネートなどのトリアルコール類と飽和脂肪酸との部分エステル化物;などが挙げられる。
離型剤は、炭化水素ワックス及びエステルワックスからなる群から選択される少なくとも一が好ましい。離型剤の含有量は、低温定着性を最適に保つために、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは3質量部以上20質量部以下、より好ましくは5質量部以上15質量部以下である。
定着性の向上のための可塑剤として、トナー粒子は結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。結晶性ポリエステルは結着樹脂との相溶性が高く、低温で素早くトナーを低粘度化する。結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸の縮合物が、結着樹脂中での結晶化と定着時の可塑能力の観点から好ましい。脂肪族ジオール及び脂肪族ジカルボン酸は、炭素数4以上16以下のものから選択すればよい。これにより、定着性と保存安定性のバランスが取りやすい。結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上10質量部以下、より好ましくは2質量部以上8質量部以下である。
結晶性ポリエステル樹脂は、公知の合成法で製造したものを使用できる。例えば、ジカルボン酸成分とジオール成分をエステル化反応、又はエステル交換反応せしめた後、減圧下又は窒素ガスを導入して常法に従って重縮合反応させることによって得ることができる。
エステル化又はエステル交換反応の時には、必要に応じて硫酸、ターシャリーブチルチタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸マンガン、酢酸マグネシウム等の通常のエステル化触媒又はエステル交換触媒を用いることができる。また、重合に関しては、
通常の重合触媒、例えば、ターシャリーブチルチタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム等の公知のものを使用することができる。重合温度、触媒量は特に限定されるものではなく、必要に応じて任意に選択すればよい。
トナーは、トナー粒子及びトナー粒子表面の外添剤を含有してもよい。外添剤は、公知のものが挙げられる。
外添剤としては、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、酸化亜鉛微粒子、チタン酸ストロンチウム微粒子、酸化セリウム微粒子及び炭酸カルシウム微粒子の金属酸化物微粒子(無機微粒子)を挙げることができる。
トナーには、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばフッ素樹脂粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末などの滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末などの流動性付与剤;ケーキング防止剤;または逆極性の有機微粒子及び無機微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。これらの添加剤の表面を疎水化処理して用いることも可能である。
トナーの重量平均粒径(D4)は3.0μm以上12.0μm以下であることが好ましく、より好ましくは4.0μm以上10.0μm以下である。重量平均粒径(D4)が上記範囲であると良好な流動性が得られ、潜像に忠実に現像することができる。
また、トナーの重量平均粒径の、非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径に対する比の値(トナー/非磁性無機酸化物粒子A)は、2以上15以下であることが好ましく、2以上10以下であることがより好ましく、3以上7以下であることがさらに好ましい。この範囲にあることで定着性を含めて現像性や帯電性など電子写真特性を左右する物性への影響を最小限に抑えつつ、定着時の画像表面の凸形成をより効果的に実現することができる。
トナーの製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の製造方法を採用することができる。トナーの製造方法としては粉砕法、重合法、例えば分散重合法、会合凝集法、溶解懸濁法、懸濁重合法、乳化凝集法などが挙げられる。
以下、溶融混練工程及び粉砕工程を経てトナーを製造する粉砕法を具体的に例示するがこれに限定されるものではない。
例えば、結着樹脂、磁性酸化鉄粒子B及び非磁性無機酸化物粒子A、並びに必要に応じて、着色剤、離型剤、電荷制御剤及びその他の添加剤などを、ヘンシェルミキサー、ボールミルのような混合機により充分混合する(混合工程)。得られた混合物を二軸混練押出機、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶融混練する(溶融混練工程)。
得られた溶融混練物を冷却固化した後、粉砕機を用いて粉砕(粉砕工程)し、分級機を用いて分級(分級工程)を行い、トナー粒子を得る。トナー粒子は、そのままトナーとしてもよい。必要に応じて、トナー粒子と外添剤をヘンシェルミキサーのような混合機により混合し、トナーを得てもよい。
混合機としては、以下のものが挙げられる。FMミキサー(日本コークス工業株式会社);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)。
熱混練機としては、以下のものが挙げられる。KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)。
粉砕機としては、以下のものが挙げられる。カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)。
分級機としては、以下のものが挙げられる。クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)。
また、粗粒子をふるい分けるために、以下の篩い装置を用いてもよい。ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩い。
次に、各物性の測定方法に関して記載する。
<クロロホルム可溶分の軟化点測定>
トナーの外添剤を前述の方法で除去し、トナー粒子を得る。トナー粒子をクロロホルムに溶解し、磁石を用いて磁性酸化鉄粒子を除去後、さらに不溶分を、遠心分離機を用いて分離除去し、トナー粒子のクロロホルム溶解液を得る。エバポレーターでクロロホルムを飛ばし、さらに真空乾燥機により完全にクロロホルムを除去することによりトナー粒子のクロロホルム可溶分を得る。得られたクロロホルム可溶分20mgを5kNで直径5mmφ、厚さ1mmのペレットとし、TMA測定を実施する。TMA測定はTAInstrument製Q400を用い、2.8mmφの径のプローブを用い、0.1N 10℃/minの昇温条件で30℃から150℃まで測定する。得られた変位曲線データから元のベースラインと変位後の接線との交点を軟化点とする(図1)。
<磁性酸化鉄粒子Bの組成分析と粒径測定>
磁性酸化鉄粒子Bの粒径測定は以下のように行う。
トナーの外添剤を前述の方法で除去し、トナー粒子を得る。トナー粒子をクロロホルムに溶解し、磁石を用いて磁性酸化鉄粒子を回収する。得られた酸化鉄粒子を、電気炉を使用して800℃で30分加熱し、残留した有機成分を分解する。残った酸化鉄粒子を回収し、走査電子顕微鏡(SEM)観察とエネルギー分散型X線分析装置(EDX)分析を実施する。観察倍率としては10000倍で観察、EDX分析により鉄と酸素から成る(必要に応じ微量のSiなど微量元素を含む)粒子であることを確認し、その粒子に対して画像処理ソフトを用いて長径を求める。200個の粒子を計測して、長径の分布を確認し50nm~350nmの範囲に存在する粒子の個数%を算出する。また、200個の粒子の平均値から個数平均粒径を算出する。
SEM: JEOL社、JSM7800 EDX:ThermoFisherScientific社Talos F200X
画像処理ソフト:ニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)
<非磁性無機酸化物粒子Aの組成分析と粒径測定>
非磁性無機酸化物粒子Aの粒径測定について以下に記す。
トナーの外添剤を前述の方法で除去し、トナー粒子を得る。トナー粒子をクロロホルムに溶解し、磁石を用いて磁性酸化鉄粒子を除去する。エバポレーターでクロロホルムを飛ばし得られた固形物を、電気炉を使用して800℃で30分加熱し、残留した有機成分を分解する。残った非磁性無機酸化物粒子Aを回収し、SEM観察とEDX分析を実施する。観察倍率としては10000倍で観察、EDX分析によりSi、Mg、Al、Ti及びSrからなる群から選ばれる少なくとも一の元素と酸素から成る粒子であることを確認する。また、EDXのスペクトルから上記元素のピークが炭素と酸素を除くピークの総和に対して50atomic%を超えることにより上記元素が主成分であることを確認する。確認した粒子に対して画像処理ソフトを用いて長径を求める。
50個の粒子を計測して、長径の分布を確認し、長径が100nm以上の粒子のうちの、長径400nm~3000nmの粒子の個数%、及び長径800nm~3000nmの粒子の個数%を算出する。また、50個の粒子の平均値から個数平均粒径を算出する。また、X線回折装置(XRD)による定性も実施し、Si、Mg、Al、Ti及びSrからなる群から選ばれる少なくとも一の元素の酸化物であることを確認する。
SEM: JEOL社、JSM7800 EDX:ThermoFisherScientific社Talos F200X
画像処理ソフト:ニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)
XRD:リガク社、 RINT-TTR III
<非磁性無機酸化物粒子A、磁性酸化鉄粒子Bの個数及び形状係数の測定方法>
非磁性無機酸化物粒子A及び磁性酸化鉄粒子Bは外添工程を経る前の時点でトナー粒子に含まれている内添粒子である。外添された粒子は前述の方法で外すことができる。非磁性無機酸化物粒子A及び磁性酸化鉄粒子Bの個数は、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察されるトナー粒子の断面画像をもとに算出した数を指し、この画像をもとに形状係数の算出も行う。透過型電子顕微鏡(TEM)によるトナー粒子断面の画像は以下のようにして作製する。
オスミウム・プラズマコーター(filgen社、OPC80T)を用いて、保護膜としてトナーにOs膜(5nm)及びナフタレン膜(20nm)を施し、光硬化性樹脂D800(日本電子社)で包埋したのち、超音波ウルトラミクロトーム(Leica社、UC7)により、切削速度1mm/sで膜厚60nm(又は70nm)のトナー粒子断面を作製する。
得られた断面を、TEM(JEOL社、JEM2800)のSTEM機能を用いてSTEM観察を行う。STEMのプローブサイズは1nm、画像サイズ1024×1024pixelで取得する。なお、トナー粒子の断面のうち、重量平均粒径の0.9倍~1.1倍の径を有する断面を選択する。
得られた画像に対し、画像処理ソフト、ニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)に導入して解析を行い、非磁性無機酸化物粒子Aと磁性酸化鉄粒子Bの個数と形状係数を算出する。形状係数SF1は下記式(1)により算出して得られた値とする。
SF1=(L/A)×(π/4)×100 ・・・(1)
式中、Lは粒子の絶対最大長(外接円の長さ)、Pは粒子の周囲長、Aは粒子の投影面積を示す。
個数と形状係数の算出においては、100個のトナー粒子の断面を観察し解析することにより算出する。形状係数、トナー1個に対する非磁性無機酸化物粒子Aの個数及びトナ
ー1個に対する磁性酸化鉄粒子Bの個数は、その算術平均値を採用する。非磁性無機酸化物粒子Aと磁性酸化鉄粒子Bとの区別は、EDX分析により行えばよい。
<トナー(粒子)の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)の測定>
トナー(粒子)の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー(粒子)約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー(粒子)を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算
術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<結着樹脂の組成分析>
・結着樹脂の分離方法
トナー100mgをクロロホルム3mlに溶解する。次いで、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2μm以上0.5μm以下、例えば、マイショリディスクH-25-2(東ソー社製)などを使用)を取り付けたシリンジで吸引ろ過することで不溶分を除去する。分取HPLC(装置:日本分析工業社製 LC-9130 NEXT 分取カラム[60cm] 排除限界:20000、70000 2本連結)に可溶分を導入しクロロホルム溶離液を送液する。得られるクロマトグラフの表示でピークが確認できたら、単分散ポリスチレン標準試料で分子量2000以上となるリテンションタイムを分取する。得られた文画の溶液を乾燥・固化し結着樹脂を得る。
・核磁気共鳴分光法(NMR)による結着樹脂の成分同定と重量比の測定
トナー20mgに重クロロホルム1mLを加え、溶解した結着樹脂のプロトンのNMRスペクトルを測定する。得られたNMRスペクトルから各モノマーのモル比及び質量比を算出し、非晶性ポリエステル樹脂など結着樹脂の構成モノマーユニットの含有量を求めることができる。たとえば、スチレンアクリル共重合体の場合はスチレンモノマーに由来する6.5ppm付近のピークと3.5-4.0ppm付近のアクリルモノマーに由来するピークをもとに組成比と質量比を算出することができる。また、ポリエステル樹脂及びスチレンアクリル樹脂の共重合体の場合には、ポリエステル樹脂を構成する各モノマーに由来するピークとスチレンアクリル共重合体に由来するピークも併せてモル比及び重量比を算出し、ポリエステル樹脂のモノマーユニットの含有量を求める。
NMR装置:JEOL RESONANCE ECX500
観測核:プロトン 測定モード:シングルパルス 基準ピーク:TMS
<磁性酸化鉄粒子BのσrとSi量の測定>
磁性酸化鉄粒子BのσrとSi量の測定は以下のように行う。
トナーの外添剤を前述の方法で除去し、トナー粒子を得る。トナー粒子をクロロホルムに溶解し、磁石を用いて磁性酸化鉄粒子Bを回収する。得られた酸化鉄粒子Bをクロロホルムに浸漬し、磁石で回収する作業を3回繰り返し、磁性酸化鉄粒子Bを洗浄する。
得られた磁性酸化鉄粒子Bに対して振動型磁力計VSMP-1-10(東英工業(株)製)を用いて、25℃の室温にて外部磁場795.8kA/mでにて磁性酸化鉄粒子Bのσrを測定する。さらに、得られた磁性酸化鉄粒子B:200mgを蛍光X線測定の液体試料測定用のカップに入れ、底面全体に均一に広げる。蛍光X線分析装置Axios(PANalytical製)、および付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いて、He環境下でファンダメンタルパラメータ法により酸化鉄中のSi量を定量する。
<結着樹脂の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mnの測定>
結着樹脂の分子量分布(重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120GPC (検出器:RI)(東ソー社製)
・カラム:Shodex KF-801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流速:1.0ml/min
・オーブン温度:40.0℃
・試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F-850、F-450、F-288、F-128、F-80、F-40、F-20、F-10、F-4、F-2、F-1、A-5000、A-2500、A-1000、A-500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
以下、本発明を製造例及び実施例により更に具体的に説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。なお、以下の配合における部数は全て質量部を示す。
<非磁性無機酸化物粒子A1の製造例>
反応容器中にアルゴンと酸素の体積比が3:1の混合ガスを導入し大気と置換させた。この反応容器中に、酸素ガスを40(m/hr)及び水素ガスを20(m/hr)で供給し着火装置を用いて酸素-水素からなる燃焼炎を形成した。次いでこの燃焼炎中に圧力147kPa(1.5kg/cm)の水素キャリアガスで原料の金属ケイ素粉末を投入し、粉塵雲を形成した。この粉塵雲は燃焼炎により着火し粉塵爆発による酸化反応を生じさせた。酸化反応後、反応容器内を冷却し個数平均粒径2.67μmのシリカ粉体を得た。
このシリカ粉体をパルベライザー(ホソカワミクロン社製)にて粉砕することで、個数平均粒径1520nmの非磁性無機酸化物粒子A1を得た。
<非磁性無機酸化物粒子A4,A5,A11の製造例>
シリカ粒子1の製造例において、パルベライザーの粉砕強度を調整しつつ粉砕し、非磁性無機酸化物粒子A4,A5,A11を得た。
<非磁性無機酸化物粒子A2,A3,A6,A12の製造例>
反応容器中にアルゴンと酸素の体積比が3:1の混合ガスを導入し大気と置換させた。この反応容器中に酸素ガスを40(m/hr)及び水素ガスを20(m/hr)で供給し着火装置を用いて酸素-水素からなる燃焼炎を形成した。次いでこの燃焼炎中に圧力0.5kg/cmの水素キャリアガスで原料の金属ケイ素粉末を投入し、粉塵雲を形成した。この粉塵雲に燃焼炎により着火し粉塵爆発による酸化反応を生じさせた。酸化反応後、反応容器内を冷却し個数平均粒径3.44μmのシリカ粉体を得た。
このシリカ粉体をパルベライザーにて粉砕強度を調整しつつ粉砕し、非磁性無機酸化物粒子A2,A3,A6を得た。また、パルベライザーによる粉砕を行わなかったものを非磁性無機酸化物粒子A12とした。
<非磁性無機酸化物粒子A7の製造例>
イルメナイト鉱石を乾燥・粉砕し、濃硫酸で処理することにより蒸解/抽出した。未反応鉱石を除去した後、硫酸鉄を脱晶した。得られた硫酸チタニルに水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.0とし、脱硫処理を行い、その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行った。加熱炉で焼成後、パルベライザーの粉砕強度を調整しつつ粉砕し非磁性無機酸化物粒子A7である酸化チタンを得た。
<非磁性無機酸化物粒子A8の製造例>
酸化マグネシウム粉末(協和化学製パイロキスマ3320)を、パルベライザーを用いて粉砕強度を調整しつつ粉砕し、非磁性無機酸化物粒子A8である酸化マグネシウム粒子を得た。
<非磁性無機酸化物粒子A9の製造例>
ボーキサイトを原料とし、バイヤー法で酸化アルミニウムを精製した。ボーキサイトに水酸化ナトリウムを加え、250℃で加熱溶解した。不溶分をろ過により除去し後、冷却することにより水酸化アルミニウムを固体として回収した。この水酸化アルミニウムを1050℃で加熱脱水することで酸化アルミニウムを得た。つづいて、パルベライザーの粉砕強度を調整しつつ粉砕し非磁性無機酸化物粒子A9である酸化アルミニウム粒子を得た。
<非磁性無機酸化物粒子A10の製造例>
イルメナイト鉱石を乾燥・粉砕し、濃硫酸で処理することにより蒸解/抽出した。未反応鉱石を除去した後、硫酸鉄を脱晶した。得られた硫酸チタニルに水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.0とし、脱硫処理を行い、その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行った。洗浄済みケーキに水を加えTiOとして1.5モル/Lのスラリーとした後、塩酸を加えpH1.5とし解膠処理を行った。脱硫・解膠を行ったメタチタン酸をTiOとして採取し、3Lの反応容器に投入した。該解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiOモル比で1.18となるよう添加した後、TiO濃度0.9モル/Lに調整した。
次に、撹拌混合しながら90℃に加温した後、窒素ガスのマイクロバブリングを600ml/minで行いながら10モル/L水酸化ナトリウム水溶液444mLを50分間かけて添加し、その後、窒素ガスのマイクロバブリングを400ml/minで行いながら95℃で1時間撹拌を行った。その後、当該反応スラリーを反応容器のジャケットに10℃の冷却水を流しながら撹拌して12℃まで急冷し、塩酸を加えて中和し1時間撹拌をした後、ろ過・分離を行った。加熱炉で焼成後、パルベライザーの粉砕強度を調整しつつ粉砕し非磁性無機酸化物粒子A10であるチタン酸ストロンチウムを得た。
Figure 2023007858000003
<磁性酸化鉄粒子B1の製造例>
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対して1.00から1.10当量の苛性ソーダ溶液、鉄元素に対しリン元素換算で0.15質量%となる量のP、鉄元素に対して珪素元素換算で1.50質量%となる量のSiOを混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製
した。水溶液のpHを8.0とし、空気を吹き込みながら85℃で酸化反応を行い、種晶を有するスラリー液を調製した。
次いで、このスラリー液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し0.90から1.20当量となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた後、スラリー液をpH7.6に維持して、空気を吹込みながら酸化反応をすすめ、酸化鉄を含むスラリー液を得た。生成した磁性酸化鉄粒子をフィルタープレスにてろ過し、多量の水で洗浄した後に120℃で2時間乾燥し、得られた粒子を解砕処理して体積平均粒径が150nmの磁性酸化鉄粒子B1を得た。なお、磁性酸化鉄粒子B1は球形状であった。
<磁性酸化鉄粒子B2~B6の製造例>
磁性酸化鉄粒子B1の製造例において、混合するSiOの量を0.3質量%とし、85℃の酸化反応と、pH7.6での保持時間を調整することで表2記載の磁性酸化鉄粒子B2~B6を得た。
Figure 2023007858000004
<結着樹脂>
後述する実施例において、結着樹脂として使用した材料を表3に示す。
Figure 2023007858000005

なお、結着樹脂A-4の組成は以下の通り。
結着樹脂A-4:結着樹脂A-1の分子量違い(〔ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:トリメリット酸=80:20:85:15〕)
<トナー1の製造例>
・結着樹脂A-1: 100.0部
(〔ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:トリメリット酸=80:20:85:15〕)
・パラフィンワックス(HNP9:日本精蝋(株)製): 6.0部
・非磁性無機酸化物粒子A1: 2.0部
・モノアゾ染料の鉄錯体(T-77保土ヶ谷化学社製): 2.0部
・磁性酸化鉄粒子B1: 100部
・結晶性ポリエステル樹脂A: 5部
(セバシン酸とドデカンジオールの1:1縮合物)
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5minで混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM-30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物25℃まで冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T-250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級して、重量平均粒径(D4)が7.5μmのトナー粒子1を得た。
得られたトナー粒子100部に対して、一次粒子の個数平均粒径が10nmの疎水化処理されたシリカ微粉体1.5部をヘンシェルミキサー(三井鉱山製)回転速度3000rpmの条件で5分間混合しトナー混合物を得た。
その後、300メッシュ(目開き48μm)の篩を用いて粗大粒子を除去し、トナー1を得た。トナー1の重量平均粒径は7.5μmであった。トナー1の処方を表4に示す。
Figure 2023007858000006
<トナー2の製造例>
トナー1の製造例において、磁性酸化鉄粒子B1を磁性酸化鉄粒子B2に変更し、表4に記載の材料の種類、部数に変更した以外は、トナー1の製造と同様にして、トナー2を得た。
<トナー3の製造例>
トナー1の製造例において、結晶性ポリエステル樹脂Aは添加せず、ワックスはステアリン酸ベヘニルを採用し、表4に記載の材料の種類、部数に変更した以外は、トナー1の製造と同様にして、トナー3を得た。
<トナー4の製造例>
トナー3の製造例において、結着樹脂A-1を下記組成の結着樹脂A-2に変更し、表4に記載の材料の種類、部数に変更した以外はトナー3の製造と同様にして、トナー4を得た。
結着樹脂A-2:スチレンアクリル樹脂-ポリエステル樹脂ハイブリッド樹脂(質量比:スチレンアクリル樹脂/ポリエステル樹脂=60/40)
(質量比〔ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:トリメリット酸:アクリル酸=90:10:92:3:10、スチレン:ブチルアクリレート=90:40〕)
<トナー5~18の製造例>
トナー3の製造例において、結着樹脂A-2を下記組成の結着樹脂A-3に変更し、表4に記載の材料の種類、部数を変更した以外はトナー4の製造と同様にして、トナー5~18を得た。なお、微粉砕の強度および分級条件の調整により重量平均粒径が表5の値になるよう適宜制御した。
結着樹脂A-3:スチレンアクリル樹脂
(質量比 スチレン:n-ブチルアクリレート=78:22)
<比較例>
<トナー19~25の製造例>
トナー1の製造例において表4に記載の材料の種類、部数に変更した以外はトナー1の製造と同様にして、トナー19~25を得た。
得られたトナーの物性を表5に示す。
Figure 2023007858000007
表中、粒径は、重量平均粒径(D4)である。「A/B平均径の比」は、磁性酸化鉄粒子Bの長径の個数平均粒径に対する、非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径の比の値である。「B/A個数比」は、トナー粒子の断面に含まれる非磁性無機酸化物粒子Aの個数に対する磁性酸化鉄粒子Bの個数の比の値である。「トナー/A平均径の比」は、トナーの重量平均粒径の、非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径に対する比の値である。A個数%は「長径が100nm以上の非磁性無機酸化物粒子Aのうち、長径400nm以上3000nm以下の粒子の割合」であり、B個数%は「磁性酸化鉄粒子Bのうち、長径50nm以上350nm以下の粒子の割合」である。
<擦り定着性の評価>
HP LaserJet Enterprise M609dnを、高速機での定着性評価を考慮して、プロセススピードを500mm/secに改造し、定着温調を設定から25℃下げて、擦り定着性の評価を行った。
擦り定着性の評価は、常温常湿環境においてベタ黒画像を出力し、シルボン紙(Nikon社製)で摺擦前後でのシルボン紙汚れの程度により評価した。紙はOCE RED LABEL(坪量:80g/m)を用いた。
定着画像に対し、シルボン紙(Nikon社製)を用いて100g/cmの荷重で10往復摺擦した後での、シルボン紙汚れの濃度により評価した。なお、汚れはマクベス反射濃度計(マクベス社製)を用いて使用前と汚れ部の濃度差の数値で評価し、A~Cを良好と判断した。評価結果を、表6に示す。
A:濃度差が0~0.02
B:濃度差が0.03~0.05
C:濃度差が0.06~0.09
D:濃度差が0.10以上
<普通紙グロスの評価>
HP LaserJet Enterprise M609dnを、高速機での印刷評価を考慮して、プロセススピードを500mm/secに改造し、定着温調を設定から25℃下げて、グロスの評価を行った。
紙はOCE RED LABEL(坪量:80g/m)を用い、一辺20mmの正方形を3段3列で9個並べた画像(トナーの載り量:0.6mg/cm)をプリントした。この画像のグロスを、ハンディ光沢度計グロスメーターPG-3D(東京電色工業社製)を用いて、光の入射角75°の条件で測定し、9個の正方形の平均グロス値を求めた。
グロス値が高いほど画像表面が平滑でつやのある画像となり、低いほどマットで落ち着いた印象の画像となる。
A:グロス15未満
B:グロス15以上25未満
C:グロス25以上35未満
D:グロス35以上40未満
E:グロス40以上
<光沢紙グロスの評価>
表面が平滑な光沢紙を用いると定着グロスが上がりやすく、黒画像の品位が下がりやすいため、特に厳しい評価ができる。
HP LaserJet Enterprise M609dnを、高速機での印刷評価を考慮して、プロセススピードを500mm/secに改造し、定着温調を設定から50℃下げて、グロスの評価を行った。
紙は 光沢紙 イメージコートグロス100(坪量:100g/m キヤノンマーケティングジャパン株式会社)を用い、一辺20mmの正方形を3段3列で9個並べた画像(トナーの載り量:0.6mg/cm)をプリントした。この画像のグロスを、ハンディ光沢度計グロスメーターPG-3D(東京電色工業社製)を用いて、光の入射角75°の条件で測定し、9個の正方形の平均グロス値を求めた。
A:グロス20未満
B:グロス20以上30未満
C:グロス30以上40未満
D:グロス40以上50未満
E:グロス50以上
Figure 2023007858000008


Claims (11)

  1. 結着樹脂、非磁性無機酸化物粒子A及び磁性酸化鉄粒子Bを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該トナー粒子のクロロホルム可溶成分の軟化点が、90℃以下であり、
    該非磁性無機酸化物粒子A及び該磁性酸化鉄粒子Bは、該トナー粒子に内添されており、
    該非磁性無機酸化物粒子Aが、Si、Mg、Al、Ti及びSrからなる群より選ばれる少なくとも一の元素を主成分として含み、
    長径が100nm以上の該非磁性無機酸化物粒子Aのうち、長径400nm以上3000nm以下の粒子の割合が、70個数%以上であり、
    該磁性酸化鉄粒子Bのうち、長径50nm以上350nm以下の粒子の割合が、70個数%以上であり、
    該磁性酸化鉄粒子Bの長径の個数平均粒径に対する、該非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径の比の値が、5以上30以下であることを特徴とするトナー。
  2. 前記トナーをミクロトームで切断した断面の透過型電子顕微鏡による観察において、
    前記トナー粒子の断面に含まれる前記非磁性無機酸化物粒子Aの個数に対する前記磁性酸化鉄粒子Bの個数の比の値(磁性酸化鉄粒子B/非磁性無機酸化物粒子A)が、50~500である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記トナーをミクロトームで切断した断面の透過型電子顕微鏡による観察において、
    前記非磁性無機酸化物粒子Aが、前記トナーの断面1個に対して0.5個~5.0個存在する請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記トナーをミクロトームで切断した断面の透過型電子顕微鏡による観察において、
    前記非磁性無機酸化物粒子Aの形状係数SF1が、140以上であり、
    前記磁性酸化鉄粒子Bの形状係数SF1が、110以下である請求項1~3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 長径が100nm以上の前記非磁性無機酸化物粒子Aのうち、長径800nm以上3000nm以下の粒子の割合が、70個数%以上である請求項1~4のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 前記トナーの重量平均粒径の、前記非磁性無機酸化物粒子Aの長径の個数平均粒径に対する比の値が、2以上15以下である請求項1~5のいずれか一項に記載のトナー。
  7. 前記非磁性無機酸化物粒子Aが、シリカ粒子である請求項1~6のいずれか一項に記載のトナー。
  8. 前記結着樹脂が、非晶性ポリエステル樹脂を含有する請求項1~7のいずれか一項に記載のトナー。
  9. 前記結着樹脂中の前記非晶性ポリエステル樹脂の含有割合が、50質量%以上である請求項8に記載のトナー。
  10. 前記結着樹脂の数平均分子量(Mn)が、1000~5000である請求項1~9のいずれか一項に記載のトナー。
  11. 前記磁性酸化鉄粒子Bの残留磁化(σr)が、4Am/kg~18Am/kgであ
    る請求項1~10のいずれか一項に記載のトナー。

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