JP2017167469A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供すること。
【解決手段】 多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物との重縮合体であるポリエステル樹脂、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー、着色剤、及び、ポリエチレンワックスを含有するトナー母粒子を有し、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%であり、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法に関する。
電子写真法などの静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、現在、様々な分野で利用されている。電子写真法においては帯電、露光工程により感光体(像保持体)上に静電荷像(静電潜像)を形成し、トナーを含む現像剤で静電潜像を現像し、転写、定着工程を経て可視化される。ここで用いられる現像剤には、トナーとキャリアからなる二成分現像剤と、磁性トナー又は非磁性トナーを単独で用いる一成分現像剤とがあるが、そのトナーの製法は通常、熱可塑性樹脂を顔料、帯電制御剤、ワックスなどの離型剤と共に溶融混練し、冷却後、微粉砕し、更に分級する混練粉砕製法が使用されている。これらトナーには、必要であれば流動性やクリーニング性を改善するための無機、有機の粒子をトナー粒子表面に添加することもある。
また、従来のトナー又はトナーに用いられる原料としては、特許文献1〜7に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、少なくともビニル系共重合体とポリオレフィンを結着樹脂として含有し、相溶化剤としてポリオレフィンとビニルポリマーのグラフトポリマーを含有することを特徴とする電子写真用トナーが記載されている。
特許文献2には、2種のポリエステル(A)及び(B)と、軟化点が80〜170℃のポリオレフィン樹脂(1)にSP値が10.6〜12.6のビニル系樹脂(2)がグラフトした構造を有するグラフト重合体(C)からなることを特徴とするトナー用樹脂組成物が記載されている。
特許文献3には、結着樹脂として少なくともポリエステル樹脂、着色剤、酸価5KOHmg/g以下の脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、及び、ポリオレフィン樹脂と溶解性パラメータ(SP値)が10.6〜12.6の範囲にあるビニル系モノマーとからなるグラフト重合体を含有することを特徴とする電子写真用トナーが記載されている。
特許文献4には、酸成分が、(1)不均化ロジンと(2)テレフタル酸及び/又はイソフタル酸、アルコール成分が、(3)三級脂肪酸のグリシジルエステルと(4)炭素数2〜10の脂肪族ジオール、架橋成分が3価以上のポリカルボン酸及び/又は3価以上のポリオールから構成され、酸成分(1)及び(2)のモル比(1)/(2)が0.2〜0.6であり、前記アルコール成分(3)及び(4)のモル比(3)/(4)が0.05〜0.4であり、テトラヒドロフラン(THF)不溶分が1〜30重量%であることを特徴とするトナー用ポリエステル樹脂が記載されている。
特許文献5には、酸成分が、(1)不均化ロジンと(2)テレフタル酸及び/又はイソフタル酸、アルコール成分が、(3)三級脂肪酸のグリシジルエステルと(4)炭素数2〜10の脂肪族ジオール、架橋成分が3価以上のポリカルボン酸及び/又は3価以上のポリオールから構成され、前記酸成分(1)及び(2)のモル比(1)/(2)が0.2〜0.6であり、前記アルコール成分(3)及び(4)のモル比(3)/(4)が0.05〜0.4であるポリエステル樹脂を、下部に排出口を有する反応容器中で合成し、次いでこの合成されたポリエステル樹脂を反応容器から、ポリエステル樹脂の温度が160〜250℃、排出開始時の粘度が3〜400Pa・s、かつ排出終了時の粘度が50〜500Pa・sで排出し、排出後の前記ポリエステル樹脂を冷却、粉砕した後、更に混合機を用いて粉砕物を混合し均一化することを特徴とするトナー用ポリエステル樹脂の製造方法が記載されている。
特許文献6には、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤及び相溶化剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該相溶化剤が、重合ロジンエステル、環球法による軟化点が108〜135℃である不均化ロジンエステル、及びJIS K 6901に準拠して測定したハーゼン色数が400以下の無色ロジンエステルから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする静電荷像現像用トナーが記載されている。
特許文献7には、下記要件(i)〜(iii)を同時に満たすトナー原料用樹脂微粒子(A)が記載されている。
要件(i):体積50%粒子径(D50)が0.05μm≦D50≦1μmである。
要件(ii):体積10%粒子径(D10)と体積90%粒子径(D90)との関係がD90/D10≦7である。
要件(iii):有機溶媒の含有量が70ppm以下である。
特開平6−295097号公報 特開2001−249492号公報 特開2003−098726号公報 特開2005−037748号公報 特開2005−157074号公報 国際公開第2008/090919号 国際公開第2005/038531号
本発明が解決しようとする課題は、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することである。
<1> 多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物との重縮合体であるポリエステル樹脂、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー、着色剤、及び、ポリエチレンワックスを含有するトナー母粒子を有し、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%であり、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%であることを特徴とする静電荷像現像用トナー、
<2> 小径側個数平均粒度分布指標が1.30〜1.70である、<1>に記載の静電荷像現像用トナー、
<3> 多価アルコール化合物のうち、90〜100モル%が脂肪族多価アルコール化合物である、<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用トナー、
<4> 前記多価アルコール化合物のうち、20〜70モル%がエチレングリコール及び/又はネオペンチルグリコールである、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー、
<5> 前記トナー母粒子における、前記ポリエチレンワックスの表面露出率が、10〜35atomic%である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー、
<6> 体積平均粒径が5.0〜14.0μmである、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー、
<7> <1>〜<6>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー、及び、キャリアを含む、静電荷像現像剤、
<8> 画像形成装置に着脱可能であり、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーを収容する、トナーカートリッジ、
<9> <7>に記載の静電荷像現像剤を収容する、現像剤カートリッジ、
<10> <7>に記載の静電荷像現像剤を収容し、かつ前記静電荷像現像剤を保持して搬送する現像剤保持体を備える、プロセスカートリッジ、
<11> 像保持体と、前記像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体表面に静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記像保持体から被転写体表面に転写する転写手段と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを有し、前記トナーが<1>〜<6>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーであるか、又は、前記現像剤が<7>に記載の静電荷像現像剤である画像形成装置、
<12> 像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程を含み、前記トナーとして<1>〜<6>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーを用いるか、又は、前記現像剤として<7>に記載の静電荷像現像剤を用いる画像形成方法。
上記<1>に記載の発明によれば、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーを含有しないか、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%でないか、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することができる。
上記<2>に記載の発明によれば、小径側個数平均粒度分布指標が1.30〜1.70でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することができる。
上記<3>に記載の発明によれば、多価アルコール化合物のうち、90〜100モル%が脂肪族多価アルコール化合物でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することができる。
上記<4>に記載の発明によれば、前記多価アルコール化合物のうち、20〜70モル%がエチレングリコール及び/又はネオペンチルグリコールでない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することができる。
上記<5>に記載の発明によれば、前記トナー母粒子における、前記ポリエチレンワックスの表面露出率が、10〜35atomic%でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することができる。
上記<6>に記載の発明によれば、体積平均粒径が5.0〜14.0μmでない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することができる。
上記<7>に記載の発明によれば、トナーがポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーを含有しないか、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%でないか、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像剤を提供することができる。
上記<8>に記載の発明によれば、トナーがポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーを含有しないか、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%でないか、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーが収容されたトナーカートリッジを提供することができる。
上記<9>に記載の発明によれば、トナーがポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーを含有しないか、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%でないか、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像剤が収容された現像剤カートリッジを提供することができる。
上記<10>に記載の発明によれば、トナーがポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーを含有しないか、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%でないか、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像剤が収容されたプロセスカートリッジを提供することができる。
上記<11>に記載の発明によれば、トナーがポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーを含有しないか、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%でないか、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる画像形成装置を提供することができる。
上記<12>に記載の発明によれば、トナーがポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーを含有しないか、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%でないか、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%でない場合に比して、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる画像形成方法を提供することができる。
本実施形態に好適に使用される画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下に、本実施形態について説明する。
なお、以下の説明において、数値範囲を表す「A〜B」の記載は、特に断りのない限り、「A以上B以下」と同義であり、端点であるA及びBを含む数値範囲を意味する。また、「質量部」及び「質量%」との記載は、それぞれ、「重量部」及び「重量%」と同義である。
また、以下の説明において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」のいずれをも含む表現である。「(メタ)アクリロニトリル」、「(メタ)アクリロキシ基」等の表現においても同様である。
(1)静電荷像現像用トナー
本実施形態の静電荷像現像用トナー(単に「トナー」ともいう。)は、多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物との重縮合体であるポリエステル樹脂、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー、着色剤、及び、ポリエチレンワックスを含有するトナー母粒子を有し、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%であり、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%であることを特徴とする。
特許文献1〜3に記載のトナーには、良好なこすり定着性を得るためにポリエチレン等のワックスが添加されている。ワックスを添加したトナーにおいては、外添剤の埋没による帯電付与機能の低下や、ワックスによるキャリア汚染によりトナーの帯電が低下し、トナー飛散により機内汚染が発生するという問題が存在する。特許文献1〜3に記載のトナーにおいては、上記機内汚染を抑制するため、ポリオレフィンがグラフトされたビニル系樹脂を添加したり、外添剤を大径にしたりという試みがなされている。なお、こすり定着性が良好であるとは、形成された画像にこすり刺激を与えた場合に画像欠損が引き起こされにくいことをいう。
しかしながら、本発明者らは、上記特許文献1〜3に記載のトナーにおいては、特に高温高湿環境下において、機内汚染の発生の抑制が不十分となるという課題が存在することを見出した。
また、特許文献4〜7には、結着樹脂の特定を改善することにより機内汚染の発生を抑制するという観点から、ビスフェノール構造を含有しない結着樹脂を使用したトナーが記載されている。
しかしながら、本発明者らは、上記特許文献4〜7に記載のトナーにおいても、特に高温高湿環境下において、機内汚染の発生の抑制が不十分となるという課題が存在することを見出した。
そこで本発明者らは、鋭意検討した結果、多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物との重縮合体であるポリエステル樹脂、多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物との重縮合体であるポリエステル樹脂、着色剤、及び、ポリエチレンワックスを含有するトナー母粒子を有し、前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%であり、前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%であることを特徴とする静電荷像現像用トナーによれば、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供可能であることを見出した。
上記効果が得られる詳細なメカニズムは不明であるが、本実施形態における各構成要件が競合的に機能することにより、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することができたと考えている。
(トナー母粒子)
本実施形態におけるトナー母粒子は、多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物との重縮合体であるポリエステル樹脂、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー、着色剤、及び、ポリエチレンワックスを含有する。
<多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物との重縮合体であるポリエステル樹脂>
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物との重縮合体であるポリエステル樹脂を含む。
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、前記ポリエステル樹脂を、結着樹脂として含有することが好ましい。
前記ポリエステル樹脂は、ジオール化合物、ジカルボン酸化合物、及び、トリカルボン酸化合物の重縮合体であるポリエステル樹脂であることが好ましく、脂肪族ジオール化合物、ジカルボン酸化合物、及び、トリカルボン酸化合物の重縮合体であるポリエステル樹脂であることがより好ましい。
〔多価アルコール化合物〕
前記ポリエステル樹脂における多価アルコール化合物のうち、70〜100モル%が脂肪族多価アルコール化合物であることが好ましく、80〜100モル%が脂肪族多価アルコール化合物であることがより好ましく、90〜100モル%が脂肪族多価アルコール化合物であることが更に好ましく、100モル%が脂肪族多価アルコール化合物であることが特に好ましい。上記態様であると、定着性により優れる。
また、前記ポリエステル樹脂における多価アルコール化合物のうち、20〜70モル%がエチレングリコール及び/又はネオペンチルグリコールであることが好ましく、30〜60モル%がエチレングリコール及び/又はネオペンチルグリコールであることがより好ましい。上記態様であると、定着性により優れる。
前記脂肪族多価アルコール化合物としては、耐久性の観点から、炭素数2〜8の脂肪族多価アルコール化合物であること好ましく、炭素数2〜6の脂肪族多価アルコール化合物であることがより好ましい。
前記脂肪族多価アルコール化合物としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール等のジオール化合物、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の三価以上の多価アルコール化合物が挙げられる。これらの中でも、エチレングリコール及び/又はネオペンチルグリコールがより好ましい。
上記態様によれば、高温高湿環境下における印刷機の機内汚れが抑えられ、かつ、得られる画像のこすり定着性に優れる。
−ビスフェノール構造−
前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量は0〜5モル%であり、0〜3モル%であることが好ましく、0〜2モル%であることがより好ましく、0〜1モル%であることが更に好ましく、0モル%である、すなわち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物を含有しないことが特に好ましい。
ビスフェノール構造としては、ビスフェノールA、ビスフェノールAP、ビスフェノールAF、ビスフェノールB、ビスフェノールBP、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールG、ビスフェノールM、ビスフェノールS、ビスフェノールP、ビスフェノールPH、ビスフェノールTMC、ビスフェノールZ等の構造が挙げられる。
ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物としては、例えば、ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物等の二価の芳香族アルコール等が挙げられる。
また、前記ポリエステル樹脂は、前記脂肪族多価アルコール化合物由来のモノマー単位として、下記式(3)で表されるモノマー単位を有することが好ましい。
Figure 2017167469
式(3)中、Ralは、炭素数2〜8のアルキレン基を表す。
前記Ralにおけるアルキレン基は、直鎖アルキレン基であっても、分岐アルキレン基であってもよい。
式(3)中、Ralは、炭素数2〜4のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基であることがより好ましい。
更に、前記ポリエステル樹脂は、前記式(3)で表されるモノマー単位を、ポリエステル樹脂の全質量に対し、15〜70質量%含むことが好ましく、20〜65質量%含むことがより好ましく、30〜60質量%含むことが更に好ましい。
〔多価カルボン酸化合物〕
前記多価カルボン酸化合物のうち、二価のカルボン酸化合物としては、具体的には、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、マロン酸、セバシン酸、メサコン酸、等の脂肪族ジカルボン酸化合物やこれらの無水物及び低級アルキルエステル;
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、及び、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸化合物やこれらの無水物及び低級アルキルエステル;
側鎖に炭素数4〜35の炭化水素基を有するアルキルあるいはアルケニル(無水)コハク酸、具体的には、ドデセニル(無水)コハク酸、ペンタドデセニル(無水)コハク酸等や、これらの無水物及び低級アルキルエステル等が挙げられる。
三価以上のカルボン酸化合物としては、具体的には、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸あるいはこれらの酸無水物や低級アルキルエステルが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
中でも、二価のカルボン酸化合物、及び、三価のカルボン酸化合物が好ましく、テレフタル酸、及び、トリメリット酸がより好ましい。前記二価のカルボン酸化合物、及び、三価のカルボン酸化合物の使用比率としては、モル比で、二価のカルボン酸化合物:三価のカルボン酸化合物=2:1〜50:1であることが好ましく、3:1〜10:1であることがより好ましい。
前記多価のカルボン酸化合物は、帯電性の観点から、芳香族多価カルボン酸化合物を含むことが好ましい。
芳香族多価カルボン酸化合物の含有量は、前記多価カルボン酸化合物の全モル数に対し、30〜100モル%が好ましく、50〜100モル%がより好ましい。
また、前記ポリエステル樹脂において、多価カルボン酸化合物のカルボキシ基の総モル数よりも多価アルコール化合物のヒドロキシ基の総モル数のほうが大きいことが好ましい。
前記ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸化合物及び多価アルコール化合物に加え、エポキシ化合物を重縮合してなるポリエステル樹脂であることが好ましい。
前記エポキシ化合物は、多価エポキシ化合物であることが好ましい。
前記エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ基を有するビニル化合物の重合体あるいは共重合体、エポキシ化レゾルシノール−アセトン縮合物、部分エポキシ化ポリブタジエン等が挙げられる。中でも、反応性の観点から、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、及び、フェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましく挙げられる。
前記ポリエステル樹脂において、前記エポキシ化合物の使用量は、前記多価アルコール化合物の全量に対し、1〜20モル%であることが好ましく、2〜15モル%であることがより好ましく、5〜12モル%であることが特に好ましい。
〔ポリエステル樹脂の特性〕
前記多価アルコール化合物及び/又は多価カルボン酸化合物成分として、定着性の観点から、三価以上の多価アルコール化合物及び/又は三価以上の多価カルボン酸化合物を含むことが好ましい。
三価以上の多価アルコール化合物及び/又は三価以上の多価カルボン酸化合物の含有量は、アルコール化合物及びカルボン酸化合物の合計モル量に対し、0.1〜20モル%であることが好ましく、1〜15モル%であることがより好ましい。
また、前記ポリエステル樹脂の酸価は、5〜70mgKOH/gであることが好ましい。
前記ポリエステル樹脂の酸価は、JIS K2501−2003法に準じ、樹脂をテトラヒドロフラン(THF)中に溶解させ、電位差自動滴定装置を用い滴定することにより測定可能である。
前記ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwは、5,000〜200,000であることが好ましく、10,000〜100,000であることがより好ましい。
本実施形態における樹脂の重量平均分子量は、いずれもテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法による分子量測定で得られる。樹脂の分子量はTHF可溶物をTSK−GEL(GMH(東ソー(株)製))等を使用して、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出される。
〔ポリエステル樹脂の含有量〕
前記ポリエステル樹脂は、1種単独で含有していても、2種以上を含有していてもよい。
本実施形態の静電荷像現像用トナーにおける前記ポリエステル樹脂の含有量は、トナーの全質量に対し、50〜99質量%であることが好ましく、60〜97質量%であることがより好ましく、70〜95質量%であることが特に好ましい。
<ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー>
本発明の静電荷像現像用トナーは、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーを含む。
〔ポリオレフィン鎖〕
ポリオレフィン鎖としては、特に限定されず、公知のポリオレフィンに由来する分子鎖であればよいが、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンに由来する分子鎖であることが好ましい。
ポリオレフィン鎖は、ビニル系樹脂鎖との結合部位を有するポリオレフィンであることが好ましい。
また、上記ポリオレフィンとしては、パラフィンワックス、パラフィンラテックス、マイクロクリスタリンワックス等のワックス類を好ましく使用することができ、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックスがより好ましい。
上記ポリオレフィンの重量平均分子量としては、400〜50,000が好ましく、400〜30,000がより好ましく、400〜15,000が更に好ましい。
ポリオレフィン鎖の含有量は、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーの全質量に対し、8〜35質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましい。
〔ビニル系樹脂鎖〕
ビニル系樹脂鎖としては、特に限定されず、上記ポリオレフィン鎖との結合部位を有するビニル系樹脂であればよい。
ビニル系樹脂鎖の含有量は、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーの全質量に対し、50〜95質量%であることが好ましく、60〜80質量%であることがより好ましい。
ビニル系樹脂のTg(ガラス転移点)は、40〜80℃であることが好ましい。Tgとは、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値をいう。
上記ビニル系樹脂としては、特に限定されず、(メタ)アクリル樹脂、スチレン−(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、スチレン−(メタ)アクリロニトリル共重合体、スチレン−(メタ)アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられ、スチレン−(メタ)アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好ましい。
また、ビニル系樹脂は、スチレン化合物に由来する構造、(メタ)アクリロニトリル化合物に由来する構造、及び/又はアクリル酸若しくはそのエステル化合物に由来する構造を含むことが好ましく、スチレン化合物に由来する構造、(メタ)アクリロニトリル化合物に由来する構造、及び、(メタ)アクリル酸又はそのエステル化合物に由来する構造を含むことがより好ましい。
本実施形態において、ビニル系樹脂がスチレン化合物に由来する構造、(メタ)アクリロニトリル化合物に由来する構造、及び、(メタ)アクリル酸又はそのエステル化合物に由来する構造を含む場合、その合計含有量は、ビニル系樹脂の全質量に対し、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。上限は特に限定されず、100質量%以下であればよい。
−スチレン化合物−
スチレン化合物としては、例えば、スチレン、4−メチルスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−アセトキシスチレン、4−アセチルスチレン及びスチレンスルホン酸などが挙げられる。中でも、スチレンが好ましい。
本実施形態において、ビニル系樹脂がスチレン化合物に由来する構造を含む場合、その含有量は、ビニル系樹脂の全質量に対し、20〜90質量%が好ましく、30〜80質量%がより好ましい。
−(メタ)アクリロニトリル化合物−
(メタ)アクリロニトリル化合物としては、(メタ)アクリロニトリルが挙げられ、アクリロニトリルが好ましい。
本実施形態において、ビニル系樹脂が(メタ)アクリロニトリル化合物に由来する構造を含む場合、その含有量は、ビニル系樹脂の全質量に対し、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
−(メタ)アクリル酸又はそのエステル化合物−
(メタ)アクリル酸又はそのエステル化合物としては、(メタ)アクリル酸又はそのアルキルエステル化合物が挙げられる。(メタ)アクリル酸のアルキルエステル化合物におけるアルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。上記アルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよく、環状構造を有していてもよい。
本実施形態において、ビニル系樹脂が(メタ)アクリル酸又はそのエステル化合物に由来する構造を含む場合、その含有量は、ビニル系樹脂の全質量に対し、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
〔ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーの製造方法〕
本実施形態において、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーは、ラジカル重合開始剤である有機過酸化物の存在下で、ポリオレフィンと、ビニル系樹脂鎖の原料であるラジカル重合性モノマーとを混合し、加熱することにより製造することが可能である。
上記ラジカル重合性モノマーとしては、上述の、スチレン化合物、(メタ)アクリロニトリル化合物、及び、(メタ)アクリル酸又はそのエステル化合物が挙げられる。
使用される有機過酸化物としては、特に制限されず、ラジカル重合開始剤として使用される公知の有機過酸化物が使用可能であるが、t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等が好ましく使用可能である。
〔ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーの特性〕
本実施形態に用いられるポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーにおける、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖との含有質量比は、ポリオレフィン鎖:ビニル系樹脂鎖=5:95〜50:50であることが好ましく、10:90〜30:70であることがより好ましい。
ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーの重量平均分子量は、3,000〜50,000であることが好ましい。
〔ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーの含有量〕
上記ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーは、1種単独で含有していても、2種以上を含有していてもよい。上記ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーは、トナーの全質量に対し、0.5〜10質量%含有されていることが好ましく、更には0.8〜8質量%がより好ましく、1〜7質量%が特に好ましい。
<着色剤>
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、着色剤を含有する。
着色剤は、染料であっても顔料であっても構わないが、耐光性や耐水性の観点から顔料が使用される。また、着色剤は、有色着色剤に限定されるものではなく、白色着色剤や、金属色を有する着色剤も含む。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアンブルー、マラカイトグリーンオキサート、ランプブラック、ローズベンガル、キナクリドン、ベンジジンイエロー、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド185、C.I.ピグメント・レッド238、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等の公知の顔料が使用される。
本実施形態の静電荷像現像用トナーにおける着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1〜30質量部が好ましい。
また、表面処理された着色剤を使用したり、顔料分散剤を使用することも有効である。前記着色剤の種類を選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等が調製される。
<ポリエチレンワックス>
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、ポリエチレンワックスを含有する。
ポリエチレンワックスとしては、重量平均分子量が2,000以上のものが好ましく、3,000以上のものがより好ましい。重量平均分子量の上限は、特に限定されないが、20,000以下であることが好ましい。
〔ポリエチレンワックスの含有量〕
ポリエチレンワックスの含有量は、トナーの全質量に対し、0.5〜8質量%が好ましく、1〜6質量%がより好ましい。
<その他の結着樹脂>
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、その他の結着樹脂として、上記ポリエステル樹脂及びポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー以外の樹脂成分を含有してもよいが、含まないことが好ましい。
前記ポリエステル樹脂以外の結着樹脂を含む場合、その含有量は、前記ポリエステル樹脂の含有量未満であり、トナーの全質量に対し、10質量%以下であることが好ましく、5質量%であることがより好ましく、含まないことが特に好ましい。
その他の結着樹脂としては、特に制限はないが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類などの単量体からなる単独重合体、又はこれらを2種以上組み合わせて得られる共重合体、更にはこれらの混合物が挙げられる。また、エポキシ樹脂、前記ポリエステル樹脂以外のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合樹脂、又は、これらと前記ビニル樹脂との混合物や、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等が挙げられる。
スチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合樹脂は、例えば、スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸系単量体を、単独又は適宜組み合わせて公知の方法により得られる。
スチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びこれらの共重合樹脂を結着樹脂として使用する場合、重量平均分子量Mwが20,000以上100,000以下、数平均分子量Mnが2,000以上30,000以下の範囲のものを使用することが好ましい。
<その他のワックス>
本実施形態のトナーは、上記ポリエチレンワックス以外のその他のワックスとして、エステルワックス、ポリプロピレン又はポリエチレンとポリプロピレンの共重合物、ポリグリセリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックス、脱酸カルナバワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類、ステアリンアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類などの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどの、不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
上記その他のワックスとしては、50〜160℃にDSC測定(示差走査型熱量測定)による吸熱ピークを示すワックス材料が好ましい。なお、前記DSC測定では、測定原理から高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。
上記その他のワックスと、上記ポリエチレンワックスの合計含有量としては、トナーの全質量に対し、0.5〜15質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
<その他の添加剤>
本実施形態の静電荷像現像用トナーには、上記したような成分以外にも、更に必要に応じて内添剤、帯電制御剤、赤外線吸収剤等の種々の成分を添加してもよい。
内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物等の磁性体等が挙げられる。
帯電制御剤としては、例えば第四級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロム等の錯体からなる染料、トリフェニルメタン系顔料等が挙げられる。
本実施形態におけるトナーを、光定着方式を用いた画像形成装置に用いる場合には、赤外線吸収剤を含有してもよい。赤外線吸収剤としては、公知の赤外線吸収剤を用いることができ、シアニン化合物、メロシアニン化合物、ベンゼンチオール系金属錯体、メルカプトフェノール系金属錯体、芳香族ジアミン系金属錯体、ジイモニウム化合物、アミニウム化合物、ニッケル錯体化合物、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフタロシアニン系化合物等が挙げられる。
<トナー母粒子の製造方法>
トナー母粒子の製造方法としては、特に制限はなく、主に懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化重合法及び混練粉砕法等が挙げられる。
混練粉砕法は、粒度分布を広くさせることが容易であり体積平均粒径が大径でありながら、微粉量を多くさせることが容易である。
乳化重合法は、粒度分布を狭く保ちながらトナー小粒径化を行うことが容易であり、同時にトナー表面の平滑化や球形度制御を計ることができる利点を有する。
混練粉砕法を利用する場合には、例えば以下のようにして、トナー粒子が作製される。たとえば、結着樹脂、離型剤、荷電制御剤、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により十分混合してから、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶融混練して、結着樹脂を相溶させた中に離型剤、荷電制御剤、着色剤を分散又は溶解させ、冷却固化後、機械的に所望の粒度に微粉砕し、更に分級によって粒度分布を調整する。あるいは、冷却固化後、ジェット気流下でターゲットに衝突させて得られた微粉砕物を、熱又は機械的衝撃力によって球形化させてトナー粒子を得る。
粉砕法において、粉砕にはIDS−2型衝突板式粉砕機(日本ニューマチック工業(株)製)が好適に用いられ、分級にはエルボージェット分級機((株)マツボー製)が好適に用いられる。粉砕工程では、トナー母粒子の粒径について、粉砕圧を上げる又は処理量を減らすと細かくかつ微細になることが判っており、トナー母粒子の粒径の調節が容易に行われる。続いて分級工程において分級エッジ位置を変更することにより微粉量の調節が容易に行われる。
<トナー母粒子の特性>
〔トナー母粒子取得方法〕
本実施形態のトナーから外添剤等を分離してトナー母粒子とする方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
外添されたトナーをポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル0.2質量%の水溶液に10質量%となるように分散させ、30℃以下の温度を保ちながら超音波振動(周波数20kHz,出力30W)を60分間作用させることにより外添剤を遊離させる。分散液からトナー母粒子をろ別洗浄することにより、外添剤を除去したトナー母粒子を得ることができる。
以下、常温常湿凝集度、及び、ポリエチレンワックスの表面露出率は、上記の方法により得られたトナー母粒子を使用して測定することが可能である。
〔常温常湿凝集度〕
本実施形態のトナー母粒子の常温常湿凝集度は、70〜97%であり、75〜95%であることが好ましく、80〜90%であることがより好ましい。
常温常湿凝集度とは、25℃、湿度50%RHで20時間保管したトナー粒子の凝集度である。
パウダーテスター(ホソカワミクロン(株)製)を使用し、振動台に目開き56μm、45μm、37μmの篩を目開きの狭い順に重なるようにセットし、セットした篩上に、試料2gをのせ、振動台への入力電圧を15Vとし、振動台振幅が70〜90μmの範囲になるよう調整し、90秒間振動を加える。その後、各篩上に残った試料の質量を測定し、下記式より算出する。
凝集度(%)=(W56/2)×100+(W45/2)×100×0.6+(W38/2)×100×0.2
(式中、W56は、目開き56μmの篩上に残存した試料質量(g)を表し、W45は、目開き45μmの篩上に残存した試料質量(g)を表し、W38は目開き38μmの篩上に残存した試料質量(g)を表す。)
〔ポリエチレンワックスの表面露出率〕
本実施形態に用いられるトナー母粒子表面露出率は、10〜35atomic%であることが好ましく、12〜30atomic%であることがより好ましく、15〜25atomic%であることが更に好ましい。
トナー母粒子のポリエチレンワックスの表面露出率は、日本分光(株)製X線光電子分光装置(JPS−9000MX)により、X線源MgKα、出力10kVの条件で、上記で得られたトナー母粒子を測定し、測定された各元素のピーク強度より表面原子濃度を算出することにより求められる。表面露出率は、全元素の原子濃度総和に占めるポリエチレンワックス由来の原子濃度の比率で計算される。
<外添剤>
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、外添剤を含むことが好ましい。
外添剤の材質としては、特に制限はなく、トナーの外添剤として公知の無機粒子及び有機粒子が用いられるが、例えば、シリカ、アルミナ、チタン酸化物(酸化チタン、メタチタン酸等)、酸化セリウム、ジルコニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、カーボンブラック等の無機粒子、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂粒子が挙げられる。これらの中でも、外添剤は、シリカ粒子であることが特に好ましい。
シリカ粒子としては、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、シリカゲル等のシリカ粒子が挙げられ、特に限定なく使用される。
また、外添剤は、例えば、後述するシランカップリング剤等で疎水化処理を施されていてもよい。
前記疎水化処理は、疎水化処理剤に粒子を浸漬等することにより行ってもよい。前記疎水化処理剤としては特に制限はないが、例えば、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シランカップリング剤が好適に挙げられる。
前記シランカップリング剤としては、例えば、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれかのタイプを使用することも可能である。
具体的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
前記疎水化処理剤の量としては、前記粒子の種類等により異なり一概に規定することはできないが、粒子100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましく、5〜20質量部であることがより好ましい。なお、本実施形態においては、疎水化処理が施された前記疎水性シリカ粒子として、市販品も好適に使用される。
外添剤の一次平均粒径は、1〜500nmが好ましく、5〜300nmがより好ましく、10〜200nmが更に好ましく、10〜50nmが特に好ましい。
外添剤の添加量は、トナー100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲が好ましく、0.3〜2質量部の範囲がより好ましい。添加量が0.1質量部以上であると、トナーの流動性が適度であり、更に帯電性に優れ、また、電荷交換性に優れる。一方、該添加量が5質量部以下であると、被覆状態が適度であり、外添剤が接触部材に移行することを抑制でき、二次障害の発生が抑制される。
<トナーの特性>
本実施形態の静電荷像現像用トナーの体積平均粒径は、5.0〜14.0μmであることが好ましく、6.0〜12.0μmであることがより好ましい。上記範囲であると、本実施形態の効果がより発揮される。
なお、トナーの体積平均粒径の測定は、コールターマルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用することが好ましい。
測定法として具体的には、以下の方法が挙げられる。
分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を1.0mg加える。これを前記電解液100ml中に添加して試料を懸濁した電解液を作製する。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザー−II型により、アパーチャー径として50μmアパーチャーを用いて1〜30μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求める。なお、測定する粒子数は、50,000とする。
また、本実施形態の静電荷像現像用トナーの粒度分布としては狭い方が好ましく、より具体的にはトナーの体積粒径の小さい方から換算して16%径(D16v)と84%径(D84v)の比を平方根として示したもの(GSDv)、すなわち、下式で表されるGSDvが1.21以下であることが好ましく、1.19以下であることがより好ましく、1.17以下であることが特に好ましい。
GSDv={(D84v)/(D16v)}0.5 (1)
(式(1)中、D84v及びD16vは、それぞれ分割された粒度範囲に対して小粒径側から体積累積分布曲線を描いたときに累積84%、16%となる粒径である。)
GSDvが上記範囲であると、トナー帯電量が過剰に大きくなる粒子の発生が抑制されるため、多次色の細線再現性の悪化が更に抑制される。
更に、本実施形態の静電荷像現像用トナーは、形状係数SF1が110以上140以下の範囲であることが好ましく、110以上130以下の範囲であることがより好ましい。形状がこの範囲の球状であることにより、転写効率、画像の緻密性が向上し、高画質な画像が形成される。
ここで上記形状係数SF1は、下記式(E)により求められる。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(E)
上記式(E)中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
前記SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、例えば、以下のようにして算出することができる。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式(E)によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
〔小径側個数平均粒度分布指標〕
本実施形態のトナーの小径側個数平均粒度分布指標は、1.30〜1.70であることが好ましく、1.32〜1.65であることがより好ましく、1.35〜1.60であることが更に好ましい。
トナーの各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用して測定する。トナー母粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザー−II型により、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。サンプリングする粒子数は50,000個である。
ここで、小径側個数平均粒度分布指標(「下GSD」ともいう。)は個数平均粒径の50%粒径値と16%粒径値の比率である。
個数平均粒径の50%粒径値及び16%粒径値は、それぞれ分割された粒度範囲に対して小粒径側から個数累積分布曲線を描いたときに50%、16%となる粒径である。
<トナーの製造方法>
本実施形態の静電荷像現像用トナーの製造方法は、特に限定されず、公知である混練粉砕法等の乾式法や、乳化凝集法や懸濁重合法等の湿式法等によって作製される。これらの方法の中でも、混練粉砕法、及び、乳化凝集法が好ましい。
(2)静電荷像現像剤
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、静電荷像現像剤として好適に使用される。
本実施形態の静電荷像現像剤は、本実施形態の静電荷像現像用トナーを含有すること以外は、特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成を取りうる。本実施形態の静電荷像現像用トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤として調製される。
一成分系現像剤として、現像スリーブ又は帯電部材と摩擦帯電して、帯電トナーを形成して、静電潜像に応じて現像する方法も適用される。
本実施形態において、現像方式は特に規定されるものではないが、二成分現像方式が好ましく、本実施形態の静電荷像現像剤は、キャリアを含有することが好ましい。
キャリアは、特に規定されないが、キャリアの芯材としては、例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類等との合金、及び、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられるが、芯材表面性、芯材抵抗の観点から、フェライト、特にマンガン、リチウム、ストロンチウム、マグネシウム等との合金が好ましく挙げられる。
本実施形態で用いられるキャリアは、芯材表面に樹脂が被覆されているキャリアであることが好ましい。前記樹脂としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。また、前記樹脂による被膜は、前記樹脂中に樹脂粒子及び/又は導電性粒子が分散されていることが好ましい。前記樹脂粒子としては、例えば、熱可塑性樹脂粒子、熱硬化性樹脂粒子等が挙げられる。
前記被膜を形成する方法としては、特に制限はないが、例えば、架橋性樹脂粒子等の前記樹脂粒子及び/又は前記導電性粒子と、マトリックス樹脂としてのスチレンアクリル樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂等の前記樹脂とを溶媒中に含む被膜形成用液を用いる方法等が挙げられる。
具体的には前記キャリア芯材を、前記被膜形成用液に浸漬する浸漬法、被膜形成用液を前記キャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、前記キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で前記被膜形成用液を混合し、溶媒を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。これらの中でも、本実施形態において、ニーダーコーター法が好ましい。
キャリア及び前記芯材の平均粒径としては、10μm以上100μm以下であることが好ましく、20μm以上80μm以下であることがより好ましい。
本実施形態の静電荷像現像剤におけるトナーとキャリアとの混合割合は、キャリア100質量部に対して、トナー1〜30質量部であることが好ましく、トナー3〜20質量部であることがより好ましい。また、静電荷像現像剤の調製方法は、特に限定されないが、例えば、Vブレンダー等で混合する方法等が挙げられる。
(3)画像形成方法
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、静電荷像現像方式(電子写真方式)の画像形成方法に使用される。
本実施形態の画像形成方法は、本実施形態の静電荷像現像用トナーを用いる画像形成方法であればよいが、像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程、を含み、前記トナーとして本実施形態の静電荷像現像用トナーを用いるか、又は、前記現像剤として本実施形態の静電荷像現像剤を用いる方法であることが好ましい。
また、上記定着工程後に、前記像保持体上に残留する現像剤をクリーニングブレードにより清掃する清掃工程を含むことが好ましい。
前記各工程は、それ自体一般的な工程であり、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。なお、本実施形態の画像形成方法は、それ自体公知のコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。
前記静電潜像形成工程は、像保持体(感光体)上に静電潜像を形成する工程である。
前記現像工程は、現像剤保持体上の現像剤層により前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する工程である。前記現像剤層としては、本実施形態の静電荷像現像用トナーを含む現像剤であれば特に制限はない。
前記転写工程は、前記トナー画像を被転写体上に転写する工程である。また、転写工程における被転写体としては、中間転写体や紙等の記録媒体が例示できる。
前記定着工程では、例えば、加熱ローラの温度を一定温度に設定した加熱ローラ定着器により、転写紙上に転写したトナー像を定着して複写画像を形成する方式が挙げられる。
前記清掃工程は、像保持体上に残留する静電荷像現像剤をクリーニングブレードにより除去する工程を含むことが好ましい。
クリーニングブレードの材質としては、ウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が好ましく挙げられる。
記録媒体としては、公知のものを使用することができ、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される紙、OHPシート等が挙げられ、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
本実施形態の画像形成方法においては、更にリサイクル工程をも含む態様でもよい。前記リサイクル工程は、前記清掃工程において回収した静電荷像現像用トナーを現像剤層に移す工程である。このリサイクル工程を含む態様の画像形成方法は、トナーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施される。また、清掃工程を省略し、現像と同時にトナーを回収する態様のリサイクルシステムに適用してもよい。
(4)画像形成装置
本実施形態の画像形成装置は、本実施形態の静電荷像現像剤により静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段を有していればよいが、像保持体と、前記像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体表面に静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記像保持体から被転写体表面に転写する転写手段と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有し、前記トナーが本実施形態の静電荷像現像用トナーであるか、又は、前記現像剤が本実施形態の静電荷像現像剤である装置であることが好ましい。
また、前記像保持体を、クリーニング手段の一手段としてクリーニングブレードにより清掃する清掃手段を更に有する装置であることが好ましい。
図1は、4連タンデム方式のカラーの画像形成装置を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある。)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離だけ離して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離して配置された駆動ローラ22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。なお、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体の清掃手段30が備えられている。また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像機(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給可能である。
上述した第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。なお、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体(感光体)として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ローラ(帯電装置、帯電手段)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yによって露光して静電荷像を形成する露光装置(露光手段)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像機(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ(1次転写手段)5Y、及び1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーをクリーニングブレードにより除去するクリーニング装置(清掃手段)6Yが順に配置されている。
なお、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表面が帯電される。帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像機4Yによって可視像(現像像、トナー像)化される。
現像機4Y内には、例えば、少なくとも本実施形態のイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。そして感光体1Yの表面が現像機4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が予め定められた1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニングブレードを有する清掃手段6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー像が転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ローラ(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙(被転写体)Pが供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に予め定められたタイミングで給紙され、2次転写バイアスが支持ローラ24に印加され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。
この後、記録紙Pは定着装置(ロール状定着手段)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、本実施形態の画像形成装置は、上記のような像保持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、清掃手段とを少なくとも含むものであれば特に限定はされないが、その他必要に応じて、定着手段や、除電手段等を含んでいてもよい。
前記転写手段では、中間転写体を用いて2回以上の転写を行ってもよい。また、転写手段における被転写体としては、中間転写体や紙等の記録媒体が例示できる。
前記像保持体、及び、前記の各手段は、前記の画像形成方法の各工程で述べた構成を好ましく用いることができる。前記の各手段は、いずれも画像形成装置において公知の手段が利用できる。また、本実施形態の画像形成装置は、前記した構成以外の手段や装置等を含むものであってもよい。また、本実施形態の画像形成装置は、前記した手段のうちの複数を同時に行ってもよい。
また、本実施形態の画像形成装置においては、像保持体上に残留する静電荷像現像剤をクリーニングブレードにより除去する清掃手段を備えることが好ましい。
(5)トナーカートリッジ、現像剤カートリッジ及びプロセスカートリッジ
本実施形態のトナーカートリッジは、本実施形態の静電荷像現像用トナーを収容するトナーカートリッジである。
本実施形態の現像剤カートリッジは、本実施形態の静電荷像現像剤を収容する現像剤カートリッジである。
また、本実施形態のプロセスカートリッジは、本実施形態の静電荷像現像剤を収容し、かつ前記静電荷像現像剤を保持して搬送する現像剤保持体を備える、プロセスカートリッジであり、像保持体表面上に形成された静電潜像を前記静電荷像現像用トナー又は前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、像保持体、前記像保持体表面を帯電させるための帯電手段、及び、前記像保持体表面に残存したトナーを除去するためのクリーニング手段よりなる群から選ばれる少なくとも1種と、を備え、本実施形態の静電荷像現像用トナー、又は、本実施形態の静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジであることが好ましい。
本実施形態のトナーカートリッジは、画像形成装置に着脱可能であることが好ましい。すなわち、トナーカートリッジが着脱可能な構成を有する画像形成装置において、本実施形態のトナーを収納した本実施形態のトナーカートリッジが好適に使用される。
本実施形態の現像剤カートリッジは、前記本実施形態の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤を含有するものであればよく、特に制限はない。現像剤カートリッジは、例えば、現像手段を備えた画像形成装置に着脱され、この現像手段に供給されるための現像剤として、前記本実施形態の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤が収納されているものである。
また、現像剤カートリッジは、トナー及びキャリアを収納するカートリッジであってもよく、トナーを単独で収納するカートリッジとキャリアを単独で収納するカートリッジとを別体としたものでもよい。
本実施形態のプロセスカートリッジは、画像形成装置に脱着されることが好ましい。
また、本実施形態のプロセスカートリッジは、その他必要に応じて、除電手段等、その他の部材を含んでもよい。
トナーカートリッジ及びプロセスカートリッジとしては、公知の構成を採用してもよく、例えば、特開2008−209489号公報、及び、特開2008−203736号公報等が参照される。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本実施形態をより具体的に詳細に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は「質量部」及び「質量%」を表す。
<ポリエステル樹脂(A1)の作製>
・多価カルボン酸化合物
テレフタル酸:90モル当量
5−スルホイソフタル酸ナトリウム:1モル当量
・多価アルコール化合物
エチレングリコール:50モル当量
1,5−ペンタンジオール:50モル当量
・エポキシ化合物
ポリエポキシ化合物(DIC(株)製、エピクロンN−695、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量:209〜219g/eq):9モル当量
撹拌装置、窒素導入管、温度センサ、及び精留塔を備えたフラスコに、上記多価カルボン酸化合物、多価アルコール化合物及びエポキシ化合物を合計3質量部仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内が撹拌されていることを確認した後、触媒Ti(OBu)4(チタンテトラブトキシド、多価カルボン酸成分全量に対し、0.003質量%)を投入した。
更に、生成する水を留去しながら同温度から245℃まで温度を徐々に上げ6時間脱水縮合反応を継続し重合反応させた。その後に温度を235℃に下げ、30mmHgの減圧下で2時間反応させて、ポリエステル樹脂(A1)を得た。得られたポリエステル樹脂(A1)の樹脂の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて測定したところ、重量平均分子量80,000であった。また、示差走査熱量計にて得られた樹脂の熱特性を測定した結果、Tg(2次転移温度)は61℃であった。
更に、得られた樹脂の軟化温度(フローテスターの(1/2)降下温度、Tm)を高化式フローテスター[CFT−500]((株)島津製作所製)を用い、ダイスの細孔の径1mm、加圧10kg/cm2、昇温速度3℃/分の条件下で、1cm3の試料を溶融流出させた時の流出開始点から終了点の高さの1/2に相当する温度として測定した結果、Tmは145℃であった。
<ポリエステル樹脂(A2)の作製>
多価カルボン酸化合物の含有量を下記表1に記載のように変更し、エポキシ化合物を使用しなかった以外は、ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法により、ポリエステル樹脂(A2)を作製した。なお、表1に記載の数値は、各化合物の有効成分のモル当量を表している。
重量平均分子量は82,000、Tgは62℃、Tmは146℃であった。
<ポリエステル樹脂(A3)の作製>
多価アルコール化合物を下記表1に記載のように変更した以外は、ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法により、ポリエステル樹脂(A3)を作製した。
なお、表1中、BPAのEO2モル付加物とは、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物を表し、BPAのPO2モル付加物とは、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物を表す。
重量平均分子量は83,000、Tgは61℃、Tmは147℃であった。
<ポリエステル樹脂(A4)の作製>
多価アルコール化合物を下記表1のように変更した以外は、ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法により、ポリエステル樹脂(A4)を作製した。
重量平均分子量は79,000、Tgは60℃、Tmは143℃であった。
<ポリエステル樹脂(A5)の作製>
多価アルコール化合物を下記表1のように変更した以外は、ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法により、ポリエステル樹脂(A5)を作製した。
重量平均分子量は80,000、Tgは61℃、Tmは144℃であった。
<ポリエステル樹脂(A6)の作製>
多価アルコール化合物を下記表1に記載のように変更した以外は、ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法により、ポリエステル樹脂(A6)を作製した。
重量平均分子量は81,000、Tgは61℃、Tmは145℃であった。
<ポリエステル樹脂(A7)の作製>
多価アルコール化合物を下記表1に記載のように変更した以外は、ポリエステル樹脂(A1)と同様の方法により、ポリエステル樹脂(A7)を作製した。
重量平均分子量は80,000、Tgは61℃、Tmは148℃であった。
Figure 2017167469
<ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー(B1)の作製>
ステンレス製加圧反応器に、キシレン80部と、ポリプロピレンワックス(三井化学(株)製:商品名NP105)10部と、ポリエチレンワックス(クラリアント社製:商品名PE520)10部とを投入し、容器内を充分窒素置換した後、密閉下で170℃まで昇温した。次にアクリロニトリル5部、スチレン65部、n−ブチルアクリレート10部の混合液をパーオキサイド系開始剤であるジ−t−ブチルパーオキサイド1部と共に4時間かけて滴下し、更に170℃で1時間保持し、グラフト重合体とスチレン(メタ)アクリル系樹脂との混合物のキシレン溶液を得た。得られた混合物のキシレン溶液からキシレンを留去して固体物とし、これを該固体物に対し重量で5倍量のトルエンに溶解し、可溶分をトルエンに対し10倍量のアセトン中に滴下し、得られた沈澱を乾燥することによりポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー(B1)を分別し得た。
<ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー(B2)の作製>
アクリロニトリルをメタクリロニトリルに変更した以外はポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー(B1)と同様の方法により、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー(B2)を作製した
(実施例1)
<トナーT1の作製>
〔トナー母粒子1の作製〕
・ポリエステル樹脂A1:86部
・ポリエチレンワックスC1(東洋アドレ(株)製、PW725):3部
・ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーB1:3部
・カーボンブラック(キャボット社製、Regal330):7部
・荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製、ボントロンP−51):1部
以上の成分を、ヘンシェルミキサーにて前混合した後、スクリュー構成を有する2軸連続混練機にて、供給量15kg/h、混練温度120℃の混練条件で混練して、混練物を得た。この混練物を、IDS−2型衝突板式粉砕機(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて粉砕した後、空気式エルボージェット分級機((株)マツボー製)を使用し、処理量1.5kg/h、分級エッジを調整変更にすることで、微粉及び粗粉を除去し、トナー母粒子1を得た。
〔トナーT1の作製〕
得られたトナー母粒子1を100部と、シリカ粒子(日本アエロジル(株)製、R972、体積平均粒径16nm)1部とをサンプルミルを用いて6,000rpmで60秒間混合して、ヘンシェルミキサーを用い周速20m/sで15分間混合を行った後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーT1を得た。
<キャリアの作製>
〔芯材の形成〕
以下の方法により、芯材を形成した。
ヘンシェルミキサーに、体積平均粒径0.50μmの球状マグネタイト粒子粉末500部を投入し、十分に撹拌した後、チタネート系カップリング剤5.0部を添加し、100℃まで昇温し、30分間混合撹拌することにより、チタネート系カップリング剤被覆された球状マグネタイト粒子を得た。続いて、四つ口フラスコに、フェノール6.25部、35%ホルマリン9.25部、上記マグネタイト粒子500部と25%アンモニア水6.25部、水425部を入れ、混合撹拌した。次に、撹拌しながら60分間で85℃まで昇温し、同温度にて120分間反応させた後、25℃まで冷却し、500mlの水を添加した後、上澄み液を除去、沈殿物を水洗した。これを減圧下、150℃以上180℃以下で乾燥し、体積平均粒径30μmの芯材粒子を得た。
〔樹脂層の形成(凹部の形成)〕
以下の方法により、芯材の表面に凹部を有する樹脂層を形成した。ポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末12部、ポリメチルメタクリレート樹脂にて表面処理を施した二酸化珪素粉末(平均粒径120nm)0.86部をVブレンダーにて20分間混合撹拌した。得られた混合粉体及び芯材粒子400部を乾式複合処理装置ノビルタNOB130(ホソカワミクロン(株)製)に入れ、1,000rpmにて30分間処理した。得られた粉体、1,000部のアセトンを撹拌翼付き2L容器に入れ、150rpmにて30分間撹拌した後、目開き10μmのろ紙を用いて固液分離を施した。これを1,000部のアセトン中に再分散し、150rpmにて30分間撹拌した後、再度目開き10μmのろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を2時間実施し、目開き75μmのメッシュを通すことにより35μmキャリアを得た。
〔フェライトキャリアの作製〕
MnO換算で30モル%、MgO換算で9.5モル%、Fe23換算で60モル%、SrO換算で0.5モル%になるように各原材料を適量配合し、水を加え、湿式ボールミルで10時間粉砕、混合し、乾燥させ、900℃で4時間保持した後、湿式ボールミルで24時間粉砕を行ったスラリーを造粒乾燥し、酸素濃度2%雰囲気の中で1,250℃で6時間保持した後、解砕し、粒度調整を行い、マンガン−マグネシウム−ストロンチウムフェライト粒子Aを得た。
マンガン−マグネシウム−ストロンチウムフェライト粒子Aを100部と樹脂被覆層形成液A−1 25部とを真空脱気型ニーダに入れ、90℃で30分撹拌した後、30分間、−96kPaで乾燥した。次いで、この磁性粒子を102部と樹脂被覆層形成液B−1 15部とを真空脱気型ニーダに入れ、90℃で30分撹拌した後、−65kPaで5分、−70kPaで3分撹拌した後更に減圧して脱気、乾燥させた。これを冷却した後に目開き75μmの篩にて凝集による粗大粉を除去し、体積平均粒径が50μmのキャリアを得た。
<現像剤の作製>
トナー、キャリアを5:95の割合でVブレンダーに入れ20分間撹拌し、実施例1の現像剤を作製した。
<評価>
〔常温常湿凝集度、表面露出率の測定、小径側個数平均粒度分布指標(下GSD)〕
上述の方法により、トナー母粒子の常温常湿凝集度(常温常湿凝集度)及びポリエチレンワックスの表面露出率(表面露出率)、並びに、トナーの小径側個数平均粒度分布指標(下GSD)の測定を行い、測定結果を表2に記載した。
〔機内汚れ判定〕
二成分接触現像方式を採用した富士ゼロックス(株)製Docu Print P218を用い、高温高湿環境下(28℃,85%)にて、用紙としてP紙(モノクロコピー/プリンター用紙)(富士ゼロックス(株)製)を使用して20,000枚印刷した後のカートリッジ周辺のプロセス部や搬送路のトナー噴き出しや汚れをチェックする評価を行った。評価は下記評価基準に従って行い、結果を表2に記載した。
A:全く問題のないレベル
B:微かな汚れが確認できるが、問題のないレベル
C:汚れが確認できるが、実用上問題とはならないレベル
D:汚れが発生し、実用上問題となるレベル
〔こすり定着判定〕
普通紙(P紙)を用い、トナーの付着量が0.6mg/cm2となるように 1 inch四方(2.54cm×2.54cm)の画像を形成した。得られた画像をコットンで10往復こすり前後の画像欠損を判定した。評価は下記評価基準に従って行い、結果を表2に記載した。
A:全く問題のないレベル
B:微かな画像荒れが確認できるが、問題のないレベル
C:画像荒れが確認できるが、実用上問題とはならないレベル
D:画像荒れが発生し、実用上問題となるレベル
(実施例2〜10、及び、比較例3〜4)
実施例1において使用した、ポリエステル樹脂A1、ポリエチレンワックスC1、ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーB1、供給量及び混練温度を表2〜表4に記載のように変更した以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。評価結果は表2〜表4に記載した。
表2中、「−」の記載は該当する成分を含有していないことを示している。
(実施例11〜14)
粉砕分級機における分級エッジを調整したこと以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。評価結果は表3に記載した。
(実施例15)
トナー母粒子の製造において用いた成分の使用量を下記のように変更した以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。評価結果は表3に記載した。
・ポリエステル樹脂A1:86部
・ポリエチレンワックスC1(PW725、東洋アドレ(株)製):3部
・ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーB1:3部
・カーボンブラック(キャボット社製Regal330):7部
・荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製ボントロンP−51):1部
(実施例16)
トナー母粒子の製造において用いた成分の使用量を下記のように変更した以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。評価結果は表3に記載した。
・ポリエステル樹脂A1:86部
・ポリエチレンワックスC1(PW725、東洋アドレ(株)製):3部
・ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーB1:3部
・カーボンブラック(キャボット社製Regal330):7部
・荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製ボントロンP−51):1部
(実施例17)
トナー母粒子の製造において用いた成分の使用量を下記のように変更した以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。評価結果は表3に記載した。
・ポリエステル樹脂A1:86部
・ポリエチレンワックスC1(PW725、東洋アドレ(株)製):3部
・ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーB1:3部
・カーボンブラック(キャボット社製Regal330):7部
・荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製ボントロンP−51):1部
(実施例18)
粉砕分級機における条件を処理量0.8倍、分級エッジ調整としたこと以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例19)
粉砕分級機における条件を処理量0.5倍、分級エッジ調整としたこと以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例20)
粉砕分級機における条件を処理量1.7倍、分級エッジ調整としたこと以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例21)
粉砕分級機における条件を処理量2.3倍、分級エッジ調整としたこと以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例22)
トナー母粒子の製造において用いた成分の使用量を下記のように変更した以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。評価結果は表4に記載した。
・ポリエステル樹脂A1:85部
・ポリエチレンワックスC1(PW725、東洋アドレ(株)製):4部
・ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーB1:3部
・カーボンブラック(キャボット社製Regal330):7部
・荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製ボントロンP−51):1部
(実施例23)
トナー母粒子の製造において用いた成分の使用量を下記のように変更した以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。評価結果は表4に記載した。
・ポリエステル樹脂A1:87部
・ポリエチレンワックスC1(PW725、東洋アドレ(株)製):2部
・ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーB1:3部
・カーボンブラック(キャボット社製Regal330):7部
・荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製ボントロンP−51):1部
(比較例1)
トナー母粒子の製造において用いた成分の使用量を下記のように変更した以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。評価結果は表4に記載した。
・ポリエステル樹脂A1:80部
・ポリエチレンワックスC1(PW725、東洋アドレ(株)製):3部
・ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーB1:9部
・カーボンブラック(キャボット社製Regal330):7部
・荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製ボントロンP−51):1部
(比較例2)
トナー母粒子の製造において用いた成分の使用量を下記のように変更した以外は、実施例1と同様に現像剤を作製し、評価を行った。評価結果は表4に記載した。
・ポリエステル樹脂A1:88部
・ポリエチレンワックスC1(PW725、東洋アドレ(株)製):3部
・ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマーB1:1部
・カーボンブラック(キャボット社製Regal330):7部
・荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製、ボントロンP−51):1部
Figure 2017167469
Figure 2017167469
Figure 2017167469
1Y、1M、1C、1K 感光体
2Y、2M、2C、2K 帯電ローラ(帯電装置、帯電手段)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置(露光手段)
4Y、4M、4C、4K 現像機(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ(1次転写手段)
6Y、6M、6C、6K クリーニング装置(清掃手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(2次転写手段)
28 定着装置(ロール状定着手段)
30 中間転写体の清掃手段
P 記録紙(被転写体)

Claims (12)

  1. 多価カルボン酸化合物と多価アルコール化合物との重縮合体であるポリエステル樹脂、
    ポリオレフィン鎖とビニル系樹脂鎖とを含むグラフトポリマー、
    着色剤、及び、
    ポリエチレンワックスを含有するトナー母粒子を有し、
    前記多価アルコール化合物のうち、ビスフェノール構造を有する多価アルコール化合物の含有量が0〜5モル%であり、
    前記トナー母粒子の常温常湿凝集度が70〜97%であることを特徴とする
    静電荷像現像用トナー。
  2. 小径側個数平均粒度分布指標が1.30〜1.70である、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記多価アルコール化合物のうち、90〜100モル%が脂肪族多価アルコール化合物である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記多価アルコール化合物が少なくともエチレングリコール及び/又はネオペンチルグリコールを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記トナー母粒子における、前記ポリエチレンワックスの表面露出率が、10〜35atomic%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 体積平均粒径が5.0〜14.0μmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー、及び、キャリアを含む、静電荷像現像剤。
  8. 画像形成装置に着脱可能であり、請求項1〜6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを収容する、トナーカートリッジ。
  9. 請求項7に記載の静電荷像現像剤を収容する、現像剤カートリッジ。
  10. 請求項7に記載の静電荷像現像剤を収容し、かつ前記静電荷像現像剤を保持して搬送する現像剤保持体を備える、プロセスカートリッジ。
  11. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電させる帯電手段と、
    帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体表面に静電潜像を形成させる露光手段と、
    トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、
    前記トナー像を前記像保持体から被転写体表面に転写する転写手段と、
    前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを有し、
    前記トナーが請求項1〜6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーであるか、又は、前記現像剤が請求項7に記載の静電荷像現像剤である
    画像形成装置。
  12. 像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、
    前記像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、
    前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、
    前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程を含み、
    前記トナーとして請求項1〜6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを用いるか、又は、前記現像剤として請求項7に記載の静電荷像現像剤を用いる
    画像形成方法。
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