JP5262516B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
静電潜像を経て画像情報を可視化する電子写真法は、現在さまざまな分野で利用されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。前記電子写真法は、一般には、帯電・露光工程において、感光体表面に静電潜像を形成し、現像工程において、静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」という場合がある。)を含む静電荷像現像剤(以下、単に「現像剤」という場合がある。)を用いて前記静電潜像を現像してトナー像を形成し、転写工程において、前記トナー像を紙やシート等の転写材上に転写し、定着工程において、熱、溶剤、圧力等を利用して前記トナー像を転写材上に定着し、永久画像を得る方法である。
1980年代の後半から、電子写真の市場はデジタル化をキーワードとして小型化、高機能要求が強く、特にフルカラー画質に関しては高級印刷、銀塩写真に近い高画質品位が望まれている。
高画質を達成する手段としてデジタル化処理が不可欠であり、このような画質に関するデジタル化の効能として、複雑な画像処理が高速で行える事が挙げられている。この事により、文字と写真画像を分離して制御することが可能となり、両品質の再現性がアナログ技術に比べ大きく改善されている。特に写真画像に関しては階調補正と色補正が可能になった点が大きく、階調特性、精細度、鮮鋭度、色再現、粒状性の点でアナログに比べ有利である。しかし、一方、画像出力としては光学系で作成された潜像を忠実に作像する必要があり、トナーとしては益々小粒子径化が進み忠実再現を狙った活動が加速されている。しかし、単にトナーの小粒子径化だけでは、安定的に高画質を得る事は困難であり、現像、転写、定着特性における基礎特性の改善が更に重要となっている。
一方、複写機、プリンターのエネルギー使用量を少なくするため、より低エネルギーでトナーを定着する技術が望まれており、そのためのより低温で定着し得るトナーの要求が強い。トナーの定着温度を低くする手段として、トナー用樹脂(結着樹脂)のガラス転移点を低くする技術が一般的に行われている。しかし、ガラス転移点をあまりに低くし過ぎると、粉体の凝集(ブロッキング)が起こり易くなったり、定着画像上のトナーの保存性がなくなる為、実用上50℃が下限であり、好ましくは60℃が必要である。
また可塑剤を用いることによっても、定着温度を下げることはできるが、トナーの保存時または現像機内においてブロッキング(トナーの粒子が凝集して塊になる現象)が発生することがある。
ブロッキング防止、60℃までの画像保存性、および、低温定着性の両立の手段として、トナーを構成する結着樹脂として、結晶性樹脂を用いる技術が考えられる。ブロッキング防止、低温定着の両立を目的として、結晶性樹脂をトナーとして用いる方法が古くから知られている(例えば、特許文献3参照。)。また、オフセット防止(例えば、特許文献4参照。)、圧力定着(例えば、特許文献5参照。)等を目的として、結晶性樹脂を用いる技術も古くから知られている。
紙への定着性の改善が期待される結晶性樹脂としてポリエステル樹脂が挙げられ、結晶性ポリエステル樹脂をトナーに用いる技術が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
これはガラス転移温度40℃以上の非結晶性ポリエステル樹脂と、融解温度130℃以上200℃以下の結晶性ポリエステル樹脂とを混合して用いる技術である。
更に低融解温度結晶性樹脂と非結晶性樹脂を混合し、相溶化度を制御する事で低温定着を獲得する技術が提案されている(例えば、特許文献6及び7参照。)。
近年、画像の高画質化の要求からトナーの小粒径化、粒度分布の狭分布化が求められている。この要求に対して凝集合一法、懸濁重合法などいわゆる湿式製法によるトナー製造法がある。しかし、湿式製法は複数の融解温度の異なる樹脂、特に融解温度の高い樹脂を混合してトナーを作成する場合や、エマルジョン化の困難な樹脂をトナー化する場合には不向きである。これに対して混練粉砕法は融解温度が高い樹脂を用いる場合でも樹脂を混合しやすい。また小径化についても衝突型の粉砕機や気流型の分級機を用いることで湿式製法同等の粒径、粒度分布を得ることができる。
混練粉砕法で作製されたトナーが結晶性樹脂を含んでいる場合には、混練工程で得られた混練物は結晶性樹脂の界面から割れやすいことから、トナー粒子表面に結晶性樹脂が露出する傾向にある。結晶性樹脂が表面に露出する結果、結晶性樹脂同士が付着しやすくなる。これは、混練時に熱をかけながら混ぜるため結晶性樹脂と非結晶性樹脂とが相溶しガラス転移温度(以下Tg)が低下し、見かけ上結晶性樹脂の融解温度が低下するためである。Tgが低下することによりトナー表面上にあたかも融解温度の低い材料が分散する結果となる。またトナーに離型剤を含有する場合、結晶性樹脂と離型剤とが相溶しさらにTgを下げてしまう結果となる。
米国特許第2297691号明細書 米国特許第2357809号明細書 特公昭56−13943号公報 特公昭62−39428号公報 特公昭63−25335号公報 特開2004−206081号公報 特開2004−50478号公報
本発明は、低温定着性を満たすとともに、トナー保管性に優れた静電荷像現像用トナー並びにそれを用いた静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
即ち、請求項1に係る発明は、非結晶性樹脂と結晶性樹脂と着色剤と離型剤とメタチタン酸粒子とを少なくとも含み表面に前記離型剤の露出したトナー粒子と、数平均粒子径が10nm以上50nm以下の疎水化処理されたメタチタン酸と数平均粒子径が30nm以上180nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素とを少なくとも含む外添剤と、を含有し、前記トナー粒子の離型剤ドメイン中に前記メタチタン酸粒子が含まれ、形状係数SF1が135以上150以下である、静電荷像現像用トナーである。
請求項2に係る発明は、前記酸化ケイ素として、数平均粒子径が30nm以上60nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素と数平均粒子径が90nm以上150nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素とを少なくとも含む請求項1に記載の静電荷像現像用トナーである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーを少なくとも含む静電荷像現像剤である。
請求項4に係る発明は、画像形成装置に着脱可能に装着され、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するためのトナーを収容し、前記トナーが請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーであるトナーカートリッジである。
請求項5に係る発明は、現像剤保持体を少なくとも備え、請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジである。
請求項6に係る発明は、潜像保持体と、前記潜像保持体上に形成された静電潜像を請求項3に記載の静電荷像現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、前記潜像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、前記潜像保持体をクリーニング部材で摺擦し転写残留成分をクリーニングするクリーニング手段とを有する画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、低温定着性を満たすとともに、トナー保管性に優れた静電荷像現像用トナーを得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、トナーの帯電量の低下を抑制することが可能となる。
請求項3に係る発明によれば、低温定着性を満たすとともに、トナー保管性に優れた静電荷像現像剤を得ることができる。
請求項4に係る発明によれば、低温定着性を満たすとともに、トナー保管性に優れた静電荷像現像用トナーの供給を容易にするトナーカートリッジを得ることができる。
請求項5に係る発明によれば、低温定着性を満たすとともに、トナー保管性に優れた静電荷像現像剤の取り扱いを容易にし、種々の構成の画像形成装置への適応性を高めることができる。
請求項6に係る発明によれば、低温定着性を満たすとともに、トナー保管性に優れた画像形成装置を得ることができる。
以下、本発明の静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の実施形態について詳細に説明する。
<静電荷像現像用トナー>
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、非結晶性樹脂と結晶性樹脂と着色剤と離型剤とメタチタン酸粒子とを少なくとも含み表面に前記離型剤の露出したトナー粒子と、数平均粒子径が10nm以上50nm以下の疎水化処理されたメタチタン酸と数平均粒子径が30nm以上180nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素とを少なくとも含む外添剤と、を含有し、前記トナー粒子の離型剤ドメイン中に前記メタチタン酸粒子が含まれ、形状係数SF1が135以上150以下である、静電荷像現像用トナーである。
なお、本実施形態において外添剤として用いられるメタチタン酸粒子を「メタチタン酸」と称することがある。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、混練粉砕法により製造されたものである。
混練粉砕法は、後述するように混練工程、粉砕分級工程及び外添工程に分けることができる。粉砕分級工程では、非結晶性樹脂と結晶性樹脂と着色剤と離型剤とメタチタン酸粒子とを少なくとも含む混練工程で得られた混練物が粉砕及び分級されることにより、トナー粒子が作成される。混練工程を経ることにより、混練物の離型剤ドメイン中にメタチタン酸粒子を含有させることができる。その結果として、混練物を粉砕・分級して得られるトナー粒子の離型剤ドメイン中に、メタチタン酸粒子を含ませることができる。
粉砕・分級の際には、混練物は結晶性樹脂又は離型剤と非結晶性樹脂との界面から割れやすいため、トナー粒子表面に離型剤が露出する。また、混練粉砕法では湿式製法と比べて不定形のトナー粒子が得られる。混練粉砕法によれば、形状係数SF1が135以上150以下のトナーとなる。
本実施形態において、形状係数SF1は下記式(1)により求められる。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(1)
上記式(1)中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
前記SF1は、主に顕微鏡画像または走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、例えば、以下のようにして算出することができる。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式(1)によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
本実施形態においてトナー粒子の表面に離型剤が露出しているか否かは、下記方法により判断する。
トナーの最表面の露出は、XPS(X線光電子分光法)を用いて行う。具体的には、トナーの造粒に用いた離型剤およびトナーの最表面の炭素原子C1sスペクトルの測定を、X線源としてMgKα線を用い、加速電圧を10kV、エミッション電流を20mVに設定して実施し、トナーの最表面における離型剤由来の炭素原子C1sスペクトルの有無で離型剤の露出の有無を確認する。
また、本実施形態においてトナー粒子の離型剤ドメイン中にメタチタン酸粒子が存在しているか否かは、下記方法により判断する。
TEM−EDS(堀場製作所社製;EMAX)を用い、10000倍のトナー断面の元素分析を行うことで、メタチタン酸の有無を確認できる。
上記判断方法により、トナー粒子の離型剤ドメイン中に含まれるメタチタン酸粒子が、外添剤として該トナー粒子に添加されたメタチタン酸由来ではないことを判断できる。
トナーが低温定着性を獲得する為には、結着樹脂の特性が支配因子となる。
結着樹脂の、例えば重量平均分子量Mwを小さくしたりガラス転移温度Tgを低くすることにより、溶解するエネルギー(定着温度)を低くすることが可能である。但し結着樹脂の重量平均分子量Mwやガラス転移温度Tgを下げると、トナー自体が柔らかくなる傾向にある。この結果、温度に対して粘性が発生する。例えば、実際のコピー機内部温度程度(60℃)でトナー凝集が発生してしまい、白点/色点や色筋等の画質欠陥となることがある。またトナーカートリッジ内でも容易にトナーが凝集してしまう為、保管特性も損なわれてしまうことがある。
結着樹脂の重量平均分子量Mwやガラス転移温度Tgを下げずに低温定着性を獲得する為に、結晶性樹脂を添加する方法がある。この方法は、結晶性樹脂自体のシャープメルト性に起因するものであると共に、結晶性樹脂を非結晶性樹脂と相溶させることにより非結晶性樹脂の見かけのガラス転移温度が下がる効果を利用するものである。結晶性樹脂と非結晶性樹脂とを併用することにより、トナー保管性を獲得しつつ低温定着性を実現できる。
なお、本実施形態において低温定着とは、トナーを120℃程度以下で加熱して定着させることをいう。
混練粉砕法を用いて製造されたトナーは、その製法上混練工程において結晶性樹脂と非結晶性樹脂とが相溶してしまいTgが低下することがある。混練粉砕法の工程は大きく分けて、材料を熱で溶解混合する混練工程、トナー粒子の粒径、粒度分布を調整する粉砕分級工程、及び、トナーに流動性をはじめとするさまざまな機能を付加する材料、一般的には無機粒子を添加する外添工程に分けられる。本実施形態では、混練工程、粉砕分級工程及び外添工程それぞれの工程においてメタチタン酸粒子を添加してもよい。各工程でのメタチタン酸粒子の添加タイミングは特に制限されるものではなく目的に応じて任意に選択することができる。
混練工程でのメタチタン酸粒子の添加は混練前の原材料の段階で添加してもよい。混練工程でメタチタン酸粒子を添加することにより、混練機内部で樹脂が溶けて混合されるときにメタチタン酸粒子がフィラー材料として働き溶融物の粘弾性の調整剤となる。
また粉砕分級工程でメタチタン酸粒子を添加する場合は、例えば衝突型の粉砕機の場合、粉砕機の供給口などにメタチタン酸粒子を投入することで粉砕性を向上させることができる。またメタチタン酸粒子を添加することにより配管融着などを抑制する効果がある。これはメタチタン酸粒子を添加することにより、表面に露出した結晶性樹脂や離型剤にメタチタン酸粒子が優先的に付着するためと考えられる。これにより付着性の強い結晶性樹脂や離型剤をメタチタン酸粒子で簡易的に被覆する形となり、配管付着を低下させ、結果的にトナー粒子の得率も向上する。
トナー粒子の離型剤ドメイン中にメタチタン酸粒子を含有させることにより、トナー粒子表面の離型剤(離型剤ドメイン)の露出した部分に付着した外添剤が、離型剤ドメイン内へ埋まり込むのを抑制することが可能となる。その結果として、トナーの保管性が向上する。
混練工程や粉砕分級工程で用いられるメタチタン酸粒子と外添工程で用いられるメタチタン酸粒子とは同じであってもよいし異なっていてもよいが、同じメタチタン酸粒子を用いることが、帯電性やクリーニング性の観点からトナーの帯電量を制御しやすいこと、また、トナー上の外添剤分散が均一になりやすいなどの理由から好ましい。また、各工程に添加されるメタチタン酸粒子は1種に限定されるものではなく2種類以上であってもよい。混練工程及び粉砕分級工程においては酸化ケイ素粒子等のその他の粒子を併用することもできる。
混練工程及び粉砕分級工程で用いられるメタチタン酸粒子の平均体積粒子径は10nm以上50nm以下が好ましい。メタチタン酸粒子の平均体積粒子径が10nmより小さいと粉砕分級工程での付着性が小さく、50nmより大きいと混練工程においてフィラー効果が小さくなる傾向にあるためである。
混練工程及び粉砕分級工程では酸化ケイ素粒子も使用可能であるが、比重が大きいメタチタン酸粒子の方が例えば粉砕分級工程では有利に働く。比重の大きい方が衝突エネルギーが大きく、よりトナーの粉砕性が上がると共に、トナーにも付着されやすく配管融着抑制効果が大きい。
混練工程及び粉砕分級工程では酸化チタン粒子も使用できるが、メタチタン酸粒子のほうが粒子の形態からもより好ましい。酸化チタンの結晶構造としては不定形から球形のアナターゼ型結晶構造及び米粒型のルチル型結晶構造の2種があるが、共にトナーに付着させる観点からは付着性が弱い。これに比較してメタチタン酸粒子は直径が20nm、厚みが10nm程度の板状形態である。実際には10nm程度の球体が横並びになり板状となっている。このことにより比表面積が大きくかつ見かけ上、大きな接触面を有していることからトナー上に付着しやすいと推定される。
外添剤として用いられるメタチタン酸の数平均粒子径は、10nm以上50nm以下であることが必要である。数平均粒子径が10nmより小さい場合はトナー粒子表面の凹凸や細孔にメタチタン酸が埋まってしまうことがある。また数平均粒子径が50nmより大きい場合は被覆率をあげる為にはメタチタン酸の添加量を増やさなければならない。添加量を増やすと定着時の高温オフセットやOHP透過性などに影響が出てしまう。
本実施形態において外添剤として用いられるメタチタン酸は、疎水化処理されていることが必要である。疎水化処理されていないメタチタン酸は撥水性に劣るため、疎水化処理されていないメタチタン酸を外添剤として用いた場合にトナーの帯電性が温度又は湿度等の環境の変化により影響を受けやすくなり、安定した画像形成が困難になることがある。
なお、上述した混練工程及び粉砕分級工程で用いられるメタチタン酸粒子は、疎水化処理されていてもよいし疎水化処理されていなくてもよい。
本実施形態においては、数平均粒子径が10nm以上50nm以下の疎水化処理されたメタチタン酸に加え、更に数平均粒子径が30nm以上180nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素を外添剤として含有することにより、長期にわたり保管性が向上される。
トナー粒子の離型剤ドメイン中にはメタチタン酸粒子が含まれるため、外添剤としてメタチタン酸を単独使用したとしてもトナー製造直後はトナー粒子の表面に露出した離型剤にメタチタン酸が埋まり込むのを防ぐことができるが、トナーを長期保管すると、経時で外添剤がトナー粒子表面に埋まりこみ始めてトナー同士が付きやすい状態となり、トナー凝集体を作ってしまうことがある。
これに対して、酸化ケイ素は比重が2.2と、メタチタン酸の比重(3.4以上4.2以下)と比較して軽く、ストレスを受けにくいこと、また数平均粒子径が30nm以上であれば比重の観点とあわせてトナー粒子表面に埋まりこみにくい。酸化ケイ素の数平均粒子径が30nmより小さい場合には比重が軽くとも埋没してしまうことがある。また、数平均粒子径が180nmよりも大きいと、トナー表面からの脱離が顕著になり、結果、遊離外添剤となりキャリアへ移行し帯電を不安定にさせてしまう問題を生ずることがある。
酸化ケイ素の疎水化処理に用いられる処理剤としてはヘキサメチルジシラザン(HMDS)が好ましい。これは、例えばシランカップリング剤などで処理した場合には、シランカップリング剤同士が結合したり、酸化ケイ素表面で立体障害をおこし、表面処理の不均一部分が発生するためである。このため酸化ケイ素の未処理部分同士が付着しやすくなり結果的にドナー同士が付着してしまうことがある。またシリコーンオイルなどで処理した場合には、オイル同士が付着しやすく、また、シリコーンオイルが遊離オイルを含むため遊離オイルをトナー表面へ付着させてしまい、やはりトナー同士の付着を誘発してしまうことがある。加えてシリコーンオイルは吸湿性があり水分を含有し液架橋の働きでトナー同士が付着しやすくなってしまうことがある。
これに対してHMDS処理はこれらの不具合なく且つ撥水性が高く処理剤としては最適である。
本実施形態において、メタチタン酸及び酸化ケイ素の数平均粒子径とは、下記方法により測定された粒子径をいう。
外添されたトナーをSEMを用いて観察し、トナー表面に付着した外添剤の粒子径を測定する。測定条件は倍率3万、視野:2視野、及び測定個数100個とする。なお、粒子径とは、観察された外添剤の投影面積と等しい面積を有する円の直径を指すものとする。
測定結果に基づいて、粒子径をX軸と、各粒子径における粒子(外添剤)の個数をY軸としてプロットし、ピークに相当する粒子径を数平均粒子径とする。ピークが二つ以上存在する場合には、各ピークに相当する粒子径を数平均粒子径とする。
以下、本実施形態の静電荷像現像用トナーを構成する各成分について詳細に説明する。
<結着樹脂>
本実施形態に係るトナー粒子は、結着樹脂として非結晶性樹脂と結晶性樹脂とを含む。
結晶性樹脂は、トナーを構成する成分のうち、5質量%以上30質量%以下の範囲で用いてもよい。より好ましくは8質量%以上20質量%以下の範囲である。結晶性樹脂の割合が30質量%よりも多いと、良好な定着特性は得られるものの、定着像中の相分離構造が不均一となり、定着画像の強度、特に引っかき強度が低下し、傷がつきやすくなることがある。一方、5質量%未満では、結晶性樹脂由来のシャープメルト性が得られず、単純に非結晶性樹脂を可塑化するのみで、良好な低温定着性を確保しつつ耐トナーブロッキング性や画像保存性を保つことができなくなることがある。
なお、「結晶性樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを指す。
具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が6℃以内であることを意味する。一方、半値幅が6℃を超える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂は、非結晶性樹脂を意味するが、本実施形態において用いられる非結晶性樹脂としては、明確な吸熱ピークが認められない樹脂を用いることが好ましい。
結晶性樹脂としては、結晶性を持つ樹脂であれば特に制限はなく、具体的には、結晶性ポリエステル樹脂、結晶系ビニル系樹脂が挙げられるが、定着時の紙への定着性や帯電性、及び好ましい範囲での融解温度調整の観点から結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。また更に適度な融解温度をもつ脂肪族系の結晶性ポリエステル樹脂がより好ましい。
本実施形態の静電荷像現像用トナーに用いることのできる結晶性ポリエステル樹脂や、その他すべてのポリエステル樹脂は多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とから合成される。
なお本実施形態においては、前記ポリエステル樹脂として市販品を使用してもよいし、適宜合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸成分としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の二塩基酸等の芳香族ジカルボン酸、などが挙げられ、さらに、これらの無水物やこれらの低級アルキルエステルも挙げられるがこの限りではない。
3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
さらに、前述の脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、2重結合を持つジカルボン酸成分を含有することがより好ましい。2重結合を持つジカルボン酸は、2重結合を介して、ラジカル的に架橋結合させ得る点で定着時のホットオフセットを防ぐ為に好適に用いることができる。このようなジカルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸、3−ヘキセンジオイック酸、3−オクテンジオイック酸等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級エステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でもメタチタン酸との良好な帯電性が得られる点で、フマル酸、マレイン酸等が好ましい。
多価アルコール成分としては、脂肪族ジオールが好ましく、主鎖部分の炭素数が7以上20以下である直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。前記脂肪族ジオールが分岐型では、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融解温度が降下してしまう為、耐トナーブロッキング性、画像保存性、及び低温定着性が悪化してしまう場合がある。また、炭素数が7未満であると、芳香族ジカルボン酸と縮重合させる場合、融解温度が高くなり、低温定着が困難となることがある一方、20を超えると実用上の材料の入手が困難となり易い。前記炭素数としては14以下であることがより好ましい。
本実施形態の静電荷像現像用トナーに用いられる結晶性ポリエステルの合成に好適に用いられる脂肪族ジオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうち、入手容易性を考慮すると1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコール成分のうち、前記脂肪族ジオール成分の含有量が80モル%以上であることが好ましく、より好ましくは、90モル%以上である。前記脂肪族ジオール成の含有量が80モル%未満では、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融解温度が降下する為、耐トナーブロッキング性、画像保存性及び、低温定着性が悪化してしまう場合がある。
なお、必要に応じて、酸価や水酸基価の調製等の目的で、酢酸、安息香酸等の1価の酸や、シクロヘキサノールベンジルアルコール等の1価のアルコールも使用することができる。
結晶性ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造することができ、例えば、直接重縮合、エステル交換法等が挙げられ、モノマーの種類によって使い分けて製造する。
結晶性ポリエステル樹脂の製造は、重合温度180℃以上230℃以下の範囲で行うことができ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させても良い。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーと、そのモノマーと重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させると良い。
結晶性ポリエステル樹脂の製造時に使用可能な触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属化合物;亜リン酸化合物、リン酸化合物、及びアミン化合物等が挙げられ、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
例えば、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリブチルアンチモン、ギ酸スズ、シュウ酸スズ、テトラフェニルスズ、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ナフテン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニール、酢酸ジルコニール、ステアリン酸ジルコニール、オクチル酸ジルコニール、酸化ゲルマニウム、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−t−ブチルフェニル)ホスファイト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の化合物が挙げられる。
結晶性樹脂の融解温度としては、好ましくは50℃以上100℃以下であり、より好ましくは60℃以上80℃以下である。前記融解温度が50℃より低いと、結晶性樹脂と非結晶性樹脂との相溶化が極端に進み単純に非結晶性樹脂のガラス転移温度を下げた状態と同じになってしまう。そのため、トナーの保存性や、定着後のトナー画像の保存性が問題となる場合がある。一方、100℃より高いと、シャープメルト性は示すもののトナーが溶解するまでに要するエネルギーが上がってしまい、結果的に従来のトナーに比べて十分な低温定着性が得られない場合がある。
本実施形態における結晶性樹脂の融解温度とは、前記の示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求められた値をいう。また結晶性樹脂は複数の融解ピークを示す場合があるが、本実施形態においては、最大のピークをもって融解温度とみなす。
一方、結晶性ビニル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル酸ベヘニル等の長鎖アルキル、アルケニルの(メタ)アクリル酸エステルを用いたビニル系樹脂が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」なる記述は、「アクリル」及び「メタクリル」のいずれをも含むことを意味するものである。
非結晶性樹脂は、トナーを構成する成分のうち、50質量%以上90質量%以下の範囲で用いてもよい。より好ましくは60質量%以上85質量%以下の範囲である。
非結晶樹脂としては、公知の樹脂材料を用いることができるが、非結晶性ポリエステル樹脂が特に好ましい。本発明において用いる非結晶性ポリエステル樹脂とは、主として多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものである。
多価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、などの芳香族カルボン酸類;無水マレイン酸、フマール酸、コハク酸、アルケニル無水コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類が挙げられる。これらの多価カルボン酸を1種又は2種以上用いることができる。これら多価カルボン酸の中、芳香族カルボン酸を使用することが好ましく、また、良好なる定着性を確保するために、ジカルボン酸とともに、架橋構造あるいは分岐構造を樹脂中に導入可能な3価以上のカルボン酸(トリメリット酸やその酸無水物等)を併用することが好ましい。
多価アルコールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、などの脂肪族ジオール類;シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式ジオール類;ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール類が挙げられる。これら多価アルコールの1種又は2種以上用いることができる。これら多価アルコールの中、芳香族ジオール類、脂環式ジオール類が好ましく、このうち芳香族ジオールがより好ましい。また、良好なる定着性を確保するため、ジオールとともに、架橋構造あるいは分岐構造を樹脂中に導入可能な3価以上の多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール)を併用してもよい。
なお、多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合によって得られたポリエステル樹脂に、さらにモノカルボン酸、および/またはモノアルコールを加えて、重合末端のヒドロキシル基、および/またはカルボキシル基をエステル化し、ポリエステル樹脂の酸価を調整しても良い。モノカルボン酸としては酢酸、無水酢酸、安息香酸、トリクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、無水プロピオン酸等を挙げることができ、モノアルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパノール、オクタノール、2エチルヘキサノール、トリフルオロエタノール、トリクロロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、フェノールなどを挙げることができる。
ポリエステル樹脂は上記多価アルコールと多価カルボン酸を常法に従って縮合反応させることによって製造することができる。例えば、上記多価アルコールと多価カルボン酸、必要に応じて触媒を入れ、温度計、撹拌器、流下式コンデンサを備えた反応容器に配合し、不活性ガス(窒素ガス等)の存在下、150℃以上250℃以下で加熱し、副生する低分子化合物を連続的に反応系外に除去し、所定の酸価に達した時点で反応を停止させ、冷却し、目的とする反応物を取得することによって製造することができる。
このポリエステル樹脂の合成に使用する触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド等の有機金属やテトラブチルチタネート等の金属アルコキシドなどのエステル化触媒が挙げられる。このような触媒の添加量は、原材料の総量に対して0.01質量%以上1.00質量%以下とすることが好ましい。
本実施形態の静電荷像現像用トナーに使用される非結晶性樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)法による分子量測定で、重量平均分子量(Mw)が5000以上1000000以下であることが好ましく、更に好ましくは7000以上500000以下であり、数均分子量(Mn)は2000以上10000以下であることが好ましく、分子量分布Mw/Mnが1.5以上100以下であることが好ましく、更に好ましくは2以上60以下である。
重量平均分子量及び数平均分子量が上記範囲より小さい場合には、低温定着性には効果的ではある一方で、耐ホットオフセット性が著しく悪くなるばかりでなく、トナーのガラス転移点を低下させる為、トナーのブロッキング等の保存性にも悪影響を及ぼす。一方、上記範囲より分子量が大きい場合には、耐ホットオフセット性は充分付与できるものの、低温定着性は低下する他、トナー中に存在する結晶性ポリエステル相の染み出しを阻害する為、ドキュメント保存性に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、上述の条件を満たすことによって低温定着性と耐ホットオフセット性、ドキュメント保存性を両立し得ることが容易となる。
本実施形態において、樹脂の分子量は、THF可溶物を、東ソー製GPC・HLC−8120、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して分子量を算出したものである。
ポリエステル樹脂の酸価(樹脂1gを中和するに必要なKOHのmg数)は、前記のような分子量分布を得やすいことや、得られるトナーの環境安定性(温度・湿度が変化した時の帯電性の安定性)を良好なものに保ちやすいことなどから、1mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂の酸価は、原料の多価カルボン酸と多価アルコールの配合比と反応率により、ポリエステルの末端のカルボキシル基を制御することによって調整することができる。あるいは多価カルボン酸成分として無水トリメリット酸を使用することによってポリエステルの主鎖中にカルボキシル基を有するものが得られる。
また、公知の非結晶性樹脂として、スチレンアクリル系樹脂も使用できる。この場合使用できる単量体としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類;などの単量体の重合体、若しくはこれら単量体を2種以上組み合せて得られる共重合体又はこれら重合体及び/又は共重合体の混合物を挙げることができ、さらにはエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、あるいはこれらと前記ビニル系樹脂との混合物やこれらの共存下でビニル系単量体を重合する際に得られるグラフト重合体等も使用できる。
本実施形態に使用される非結晶性樹脂のガラス転移温度は、35℃以上100℃以下であることが好ましく、貯蔵安定性とトナーの定着性のバランスの点から、50℃以上80℃以下であることがより好ましい。ガラス転移温度が35℃未満であると、トナーが貯蔵中又は現像機中でブロッキングを起こしやすい傾向にある。一方、ガラス転移温度が100℃を超えると、トナーの定着温度が高くなってしまい好ましくない。
なお、上記非結晶性樹脂のガラス転移温度は、前記の示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求めた。
また非結晶性樹脂の軟化点は80℃以上130℃以下の範囲に存在することが好ましい。より好ましくは90℃以上120℃以下の範囲である。軟化点が80℃未満の場合は、定着後及び保管時のトナー及びトナーの画像安定性が著しく悪化することがある。また軟化点が130℃よりも高い場合は、低温定着性が悪化してしまうことがある。
非結晶性樹脂の軟化点の測定はフローテスター(島津社製: CFT−500C)、 予熱: 80℃/300sec, プランジャー圧力: 0.980665MPa, ダイサイズ: 1mmφ×1mm, 昇温速度: 3.0℃/min の条件下における溶融開始温度と溶融終了温度との中間温度を指す。
<離型剤>
本実施形態に係るトナー粒子は、離型剤を含む。離型剤は、トナーを構成する成分のうち、1質量%以上10質量%以下の範囲で用いてもよい。より好ましくは2質量%以上8質量%以下の範囲である。
本実施形態の静電荷像現像用トナーに用いられる離型剤としては、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークが50℃以上140℃以下の範囲内にある物質が好ましい。主体極大ピーク50℃未満であると定着時にオフセットを生じやすくなる場合がある。また、140℃を超えると定着温度が高くなり、画像表面の平滑性が不充分なため光沢性を損なう場合がある。
主体極大ピークの測定には、例えばパーキンエルマー社製のDSC−7を用いることができる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融解温度を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行う。
また、離型剤の160℃における粘度η1は20cps以上600cps以下の範囲内であることが好ましい。粘度η1が20cpsよりも小さいとホットオフセットを生じ易く、600cpsより大きいと定着時のコールドオフセットを生じる場合がある。
また、離型剤の160℃における粘度η1と200℃における粘度η2との比(η2/η1)は、0.5以上0.7以下の範囲が好ましい。η2/η1が0.5より小さいと低温度時のブリード量が少なくコールドオフセットを生じる場合がある。また、0.7より大きいと高温での定着の際のブリード量が多くなり、ワックスオフセットを生じることがあるばかりでなく、剥離の安定性に問題を生じる場合がある。
離型剤の具体的な例としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのごとき動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物;石油系ワックス、及びそれらの変性物が使用できる。
<着色剤>
本実施形態に係るトナー粒子は、着色剤を含有する。着色剤は、トナーを構成する成分のうち、2質量%以上15質量%以下の範囲で用いてもよい。より好ましくは3質量%以上10質量%以下の範囲である。
着色剤としては、公知の有機、もしくは、無機の顔料や染料、又は油溶性染料を使用することができる。
黒顔料としてはカーボンブラック、磁性粉等が使用できる。黄色顔料としては、例えば、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントイエローNCG等があげられる。赤色顔料としては、ベンガラ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等があげられる。青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどがあげられる。また、これらを混合し、更には固溶体の状態で使用できる。
<その他の添加剤>
本実施形態に係るトナー粒子には、上記成分以外にも、更に必要に応じて内添剤、帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の成分を添加することができる。
内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、またはこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。
無機粒子としては、種々の目的のために添加されるが、トナーにおける粘弾性調整のために添加されてもよい。この粘弾性調整により、画像光沢度や紙への染み込みを調整することができる。無機粒子としては、シリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、あるいはこれらの表面を疎水化処理した粒子等、公知の無機粒子を単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。発色性やOHP透過性等の透明性を損なわないという観点から、屈折率が結着樹脂よりも小さいシリカ粒子が好ましく用いられる。また、シリカ粒子は種々の表面処理を施されてもよく、例えばシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理したものが好ましく用いられる。
<外添剤>
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、外添剤として数平均粒子径が10nm以上50nm以下の疎水化処理されたメタチタン酸と数平均粒子径が30nm以上180nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素とを少なくとも含む。
本実施形態では、メタチタン酸として硫酸加水分解反応により合成されたものを用いてもよい。メタチタン酸の疎水化処理方法としては特に限定はなく、公知の疎水化処理剤を用いて処理することができる。疎水化処理剤としては特に制限はないが、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤若しくはアルミニウム系カップリング剤等のカップリング剤、又は、シリコーンオイル等が挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤としては、例えばクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれかのタイプを使用することも可能である。具体的にはメチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、その他のカップリング剤としては、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤等が挙げられる。
カップリング剤を用いて疎水化処理をするには、メタチタン酸のスラリーにカップリング剤を添加すればよい。
カップリング剤の処理量としては、メタチタン酸100質量部に対して5質量部以上80質量部以下が好ましく、より好ましくは10質量部以上50質量部以下である。処理量が5質量部より小さいとメタチタン酸に撥水性を付与することができない場合があり、80質量部を超えると処理剤自体が凝集してしまい均一に表面処理されないことがある。
疎水化処理に用いられるシリコーンオイルとしては、例えばジメチルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等が挙げられる。
シリコーンオイルを用いて疎水化処理をする方法としては、例えば一般的なスプレードライ方式が挙げられるが、表面処理できれば特に限定されるものではない。
シリコーンオイルの処理量としては、メタチタン酸100質量部に対して10質量部以上40質量部以下が好ましく、より好ましくは20質量部以上35質量部以下である。
本実施形態においては、アルコキシシランにより疎水化処理されたメタチタン酸が均一処理(疎水化度が高い)の点から好ましい。
本実施形態では、酸化ケイ素として一般的な燃焼法やゾルゲル法で作成された酸化ケイ素を用いてもよい。酸化ケイ素の疎水化処理方法としては、例えば、HMDS処理、シランカップリング剤処理又はオイル処理等が挙げられる。
本実施形態においては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)により疎水化処理された酸化ケイ素が外添後のトナー流動性(粉体流動性)の点から好ましい。
HMDSを用いた酸化ケイ素の疎水化処理方法は、処理ができれば特に限定されない。
HMDSにより酸化ケイ素を疎水化処理した後、ボールミル、ヘンシェルミキサー等を用いて解砕処理を行ってもよい。
外添剤としてトナー中に含まれるメタチタン酸の量は、トナー粒子100質量部に対して0.3質量部以上1.6質量部以下が好ましく、より好ましくは0.5質量部以上1.2質量部以下である。添加量が0.3質量部より少ないとトナー表面被覆率が少なくなってしまい粉体流動性悪化や、帯電量の環境差が大きくなる等の問題が生ずる場合がある。添加量が1.6質量部を超えるとトナー表面被覆率はあがるもののメタチタン酸が遊離しやすくなり、遊離したメタチタン酸がキャリアへ付着してしまい帯電能力を低下させてしまう場合がある。
外添剤としてトナー中に含まれる酸化ケイ素の量はトナー粒子100質量部に対して0.5質量部以上2.5質量部以下が好ましく、より好ましくは0.7質量部以上2.0質量部以下である。添加量が0.5質量部より少ないとスペーサー効果が十分ではない場合がある。添加量が2.5質量部を超えるとトナー粒子から酸化ケイ素が遊離してしまい白点などの画質欠陥を引き起こしてしまうことがある。
なお、2種以上の酸化ケイ素を用いた場合、外添剤としてトナー中に含まれる酸化ケイ素の量は2種以上の酸化ケイ素の合計量をいう。
メタチタン酸の数平均粒子径は、10nm以上50nm以下であることを要し、15nm以上45nm以下が好ましく、20nm以上40nm以下がさらに好ましい。
酸化ケイ素の数平均粒子径は、30nm以上180nm以下であることを要するが、本実施形態においては、数平均粒子径が30nm以上60nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素と数平均粒子径が90nm以上150nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素とを併用することが好ましい。
数平均粒子径が10nm以上50nm以下の疎水化処理されたメタチタン酸と、数平均粒子径が30nm以上180nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素とを使用することで長期にわたり高温高湿下での放置帯電低下を抑制できる。
ここで数平均粒子径が90nm以上150nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素を添加することで更に帯電低下抑制が可能となる。数平均粒子径が90nm以上150nm以下の外添剤を使用することにより、トナー同士の接触が抑制される。即ち、90nm以上150nm以下の外添剤が所謂スペーサーとして機能する。放置状態のトナー同士は例えば2成分現像などにおいてキャリア、トナーが密な状態で存在する。近年の小径トナーなどは細密充填されてしまう。数平均粒子径が90nm以上150nm以下の外添剤を使用することによりトナー粒子間に空隙が形成され電気導通路をさらに遮断できることとなる。その結果として帯電低下抑制が可能となる。材質に関しては酸化ケイ素が最適である。例えばこれを酸化チタンに置き換えた場合、この粒子径範囲ではOHP透過性を著しく損なう結果となる。
また、数平均粒子径が30nm以上60nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素を数平均粒子径が10nm以上50nm以下の疎水化処理されたメタチタン酸と共に用いると、チャージアップの発生が抑制される。
メタチタン酸の数平均粒子径を10nm以上50nm以下の範囲とするには、例えば、体積平均粒子径が5nm以上60nm以下のメタチタン酸を外添剤として用いればよい。
酸化ケイ素の数平均粒子径を30nm以上180nm以下の範囲とするには、例えば、体積平均粒子径が20nm以上200nm以下の酸化ケイ素を外添剤として用いればよい。また、数平均粒子径が30nm以上60nm以下の酸化ケイ素と数平均粒子径が90nm以上150nm以下の酸化ケイ素とを併用する場合には、例えば、体積平均粒子径が20nm以上70nm以下の酸化ケイ素と80nm以上160nm以下の酸化ケイ素とを併用すればよい。
<トナーの特性>
本実施形態におけるトナーの体積平均粒子径は4μm以上9μm以下の範囲であることが望ましく、より望ましくは4.5μm以上8.5μm以下の範囲であり、さらに望ましくは5μm以上8μm以下の範囲である。体積平均粒子径が4μmより小さいと、トナー流動性が低下し、各粒子の帯電性が低下しやすい。また、帯電分布が広がるため、背景へのかぶりや現像器からのトナーこぼれ等が生じやすくなる。また4μmより小さいと、格段にクリーニング性が困難となる場合がある。体積平均粒子径が9μmより大きいと、解像度が低下するため、十分な画質が得られなくなり、近年の高画質要求を満たすことが困難となる場合がある。
なお、上記体積平均粒子径の測定は、マルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で行うことができる。この際、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。
<トナーの製造>
本実施形態に係るトナー粒子の製造方法を以下に説明する。
混練粉砕法で本実施形態に係るトナー粒子を得る場合は、まず、混練工程において非結晶性樹脂と結晶性樹脂と着色剤と離型剤とメタチタン酸粒子と必要に応じて用いられるその他の添加剤とを、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー等の混合機で混合した後、エクストリューダーのような1軸または2軸の押し出し機にて混練して混練物を得る。
混練工程においてメタチタン酸粒子を添加する場合の添加量としては混練物の100質量部に対してメタチタン酸粒子0.05質量部以上5.0質量部以下が好ましく、より好ましくは0.1質量部以上3.0質量部以下である。0.05質量部以下ではフィラー効果が発揮されず結晶性樹脂が適切に混練されないことがある。5.0質量部を超えるとフィラー効果は出るものの定着画像の透明性などを著しく低下させてしまうことがある。
粉砕分級工程においては、混練工程で得られた混練物を圧延、冷却した後、I式ミル、KTM、ジェットミルなどで代表される機械式または気流式粉砕機で微粉砕を行う。その後エルボージェット等のコアンダ効果を使用した分級機や、ターボクラッシュファイアーやアキュカットのごとき気流分級機を使用し分級を行い、トナー粒子を得る。粉砕分級工程でのメタチタン酸粒子の添加量は、混練工程での混練物を100質量部とした場合、0.05質量部以上4.0質量部以下が好ましく、より好ましくは0.1質量部以上2.0質量部以下である。0.05質量部より少ない場合、配管融着効果が十分に得られないことがある。また、メタチタン酸粒子の添加量が4.0質量部よりも多いと、配管融着抑制は得られるものの、通常4.0質量部程度で配管融着抑制効果は飽和してしまうためそれ以上入れても効果が出ない。またメタチタン酸粒子を余剰に添加すると、外添工程において外添剤の添加量の調整が必要となる。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、以上のようにして得られたトナー粒子に、既述の本実施形態に係る無機粒子を含む外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダーやヘンシュルミキサー、レディーゲミキサーなどによっておこなうことができる。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機などを使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、そのまま一成分現像剤として、あるいは二成分現像剤として用いられる。二成分現像剤として用いる場合にはキャリアと混合して使用される。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物や、芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア等を挙げることができる。またマトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリア芯材は、その電気抵抗が1×107.5Ω・cm以上1×109.5Ω・cm以下であることが好ましい。この電気抵抗が1×107.5Ω・cm未満であると、繰り返し複写によって、現像剤中のトナー濃度が減少した際に、キャリアへ電荷が注入し、キャリア自体が現像されてしまう虞がある。一方、電気抵抗が1×109.5Ω・cmより大きくなると、際立ったエッジ効果や擬似輪郭等の画質に悪影響を及ぼす虞がある。芯材は、上記条件を満足すれば、特に制限はないが例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類等との合金、及びフェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられる。これらの中でも芯材表面性、芯材抵抗の観点から好ましくはフェライト、特にマンガン、リチウム、ストロンチウム、マグネシウム等との合金が好ましい。
キャリアにおいて、被覆樹脂層に含まれていてもよいフッ素系樹脂は、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル,ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等のそれ自体公知の樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
キャリアにおいて、被覆樹脂により被覆される被覆膜には、樹脂粒子及び/または導電性粒子が少なくとも分散されてなることが好ましい。被覆膜に樹脂粒子が分散されている場合、その厚み方向及びキャリア表面の接線方向に、均一に分散しているため、キャリアを長期間使用して被覆膜が摩耗したとしても、常に未使用時と同様な表面形成を保持でき、トナーに対し、良好な帯電付与能力を長期間にわたって、維持することができる。又、被覆膜に導電性粒子が分散されている場合、その厚み方向及びキャリア表面の接線方向に、導電性粒子が均一に分散しているため該キャリアを長期間使用して該被覆膜が摩耗したとしても、常に未使用時と同様な表面形成を保持でき、キャリア劣化を長期間防止することができる。なお、被覆膜に樹脂粒子と導電性粒子とが分散されている場合、上述の効果を同時に奏する事ができる。
樹脂粒子としては、例えば、熱可塑性樹脂粒子、熱硬化性樹脂粒子等が挙げられる。これらの中でも、比較的硬度を上げることが容易な熱硬化性樹脂が好ましく、トナーに負帯電性を付与する観点からは、N原子を含有する含窒素樹脂による樹脂粒子が好ましい。なお、これらの樹脂粒子は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。樹脂粒子の平均粒子径としては、例えば、0.1μm以上2μm以下程度が好ましく、より好ましくは0.2μm以上1μm以下である。前記樹脂粒子の平均粒子径が0.1μm未満であると、被覆膜における樹脂粒子の分散性が非常に悪く、一方、2μmを越えると被覆膜から樹脂粒子の脱落が生じ易く、本来の効果を発揮しなくなることがある。導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属粒子;カーボンブラック粒子;酸化チタン、酸化亜鉛等の半導電性酸化物粒子;酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を酸化スズ、カーボンブラック、金属等で覆った粒子;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製造安定性、コスト、導電性等の良好な点で、カーボンブラック粒子が好ましい。前記カーボンブラックの種類としては、特に制限はないが、DBP吸油量が50ml/100g以上250ml/100g以下程度であるカーボンブラックが製造安定性に優れて好ましい。
キャリアにおいて、具体的に芯材(キャリア芯材)表面を被覆樹脂により被覆させる方法としては、被覆樹脂を含む被覆膜形成用液に浸漬する浸漬法、被覆膜形成用液をキャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆膜形成用液と混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。これらの中でも、ニーダーコーター法が好ましい。被覆膜形成用液に用いる溶剤としては、被覆樹脂のみを溶解することが可能なものであれば、特に制限はなく、それ自体公知の溶剤の中から選択することができ、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;などが挙げられる。
前記二成分現像剤における、本実施形態に係るトナーと上記キャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100程度の範囲が望ましく、3:100乃至20:100程度の範囲がより望ましい。
<画像形成装置>
次に、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを用いた本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、潜像保持体と、前記潜像保持体上に形成された静電潜像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、前記潜像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、前記潜像保持体をクリーニング部材で摺擦し転写残留成分をクリーニングするクリーニング手段とを有し、前記現像剤として本実施形態に係る静電荷像現像剤を用いるものである。以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
なお、この画像形成装置において、例えば前記現像手段を含む部分が、画像形成装置本体に対して脱着可能なカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよく、該プロセスカートリッジとしては、現像剤保持体を少なくとも備え、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容する本実施形態に係るプロセスカートリッジが好適に用いられる。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例である4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定めた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22および中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻回されて設けられ、第1ユニット10Yから第4ユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に予め定めた張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給可能である。
上述した第1乃至第4ユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1ユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1ユニット10Yは、潜像保持体として機能する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定めた電位に帯電させる帯電ローラ2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電潜像を形成する露光装置3、静電潜像に帯電したトナーを供給して静電潜像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ5Y(1次転写手段)、および1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配設されている。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800V程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電潜像が感光体1Yの表面に形成される。
静電潜像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電潜像は、感光体1Yの走行に従って予め定めた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電潜像が、現像装置4Yによって可視像(トナー像)化される。
現像装置4Y内には、本実施形態に係るイエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き予め定めた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が予め定めた1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに予め定めた1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2ユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1ユニットに準じて制御されている。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4ユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ローラ(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙(被転写体)Pが供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に予め定めたタイミングで給紙され、予め定めた2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段)28へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
<プロセスカートリッジ、トナーカートリッジ>
図2は、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、感光体107とともに、帯電ローラ108、現像装置111、感光体クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。なお、図2において符号300は被転写体を表す。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。
図2で示すプロセスカートリッジでは、帯電ローラ108、現像装置111、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を備えているが、これら装置は選択的に組み合わせることが可能である。本実施形態に係るプロセルカートリッジでは、感光体107のほかには、帯電ローラ108、現像装置111、感光体クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117から構成される群から選択される少なくとも1種を備えるものであってもよい。
次に、本実施形態に係るトナーカートリッジについて説明する。本実施形態に係るトナーカートリッジは、画像形成装置に着脱可能に装着され、少なくとも、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するためのトナーを収納するトナーカートリッジにおいて、前記トナーを既述した本実施形態に係るトナーとしたものである。なお、本実施形態に係るトナーカートリッジには少なくともトナーが収容されていればよく、画像形成装置の機構によっては、例えば現像剤が収容されてもよい。
従って、トナーカートリッジの着脱が可能な構成を有する画像形成装置においては、本実施形態に係るトナーを収納したトナーカートリッジを利用することにより、本実施形態に係るトナーを容易に現像装置に供給することができる。
なお、図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kの着脱が可能な構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の現像装置(色)に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ内に収納されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジを交換することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本実施形態をより具体的に詳細に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<トナー作製>
−結晶性ポリエステル樹脂の合成−
加熱乾燥した三口フラスコに、セバシン酸ジメチル98モル%、イソフタル酸ジメチル2モル%,エチレングリコール100モル%と、触媒としてジブチル錫オキサイドをモノマー成分100質量部に対して0.2質量部とを入れた後、減圧操作により容器内を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌・還流を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂を合成した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は9700であった。
−非結晶性ポリエステル樹脂の合成−
テレフタル酸: 30モル%
フマル酸: 70モル%
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 20モル%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 80モル%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記モノマーを仕込み、1時間を要して190℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認した後、ジブチル錫オキサイドをモノマー成分100質量部に対して1.2質量部投入した。生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに3時間脱水縮合反応を継続し、酸価が12.0mg/KOH、重量平均分子量12700である非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
−トナー粒子1の作製−.
非結晶性ポリエステル樹脂 75質量部
結晶性ポリエステル樹脂 10質量部
シアン顔料(銅フタロシアニンB15:3:大日精化製) 5質量部
パラフィンワックス HNP9(融解温度75℃:日本精鑞製) 8質量部
後述の疎水化処理メタチタン酸 2質量部
上記成分をヘンシェルミキサーを用いて予備混合した後、2軸型混練機を用いて混練を行った。得られた混練物を水冷タイプの冷却コンベアにより圧延冷却し、更にピンクラッシャーによる粗砕を行い、ハンマーミルで更に粉砕し粒径300μm程度に粗砕した。粗砕された破砕物を流動層型粉砕機AFG400(アルピネ社製)で粉砕し更に分級機EJ30で平均体積粒子径(D50v)6.1μmのトナー粒子を得た。このとき流動層型粉砕機AFG400の供給口からメタチタン酸を破砕物100質量部に対して1質量部の割合で連続供給を行った。
この時の体積平均粒度分布指数GSDvは1.24であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は150であることが観察された。なお、体積平均粒度分布指標GSDvは、「GSDv=(D84v/D16v)1/2」の式によって求められる。ここで、D84vは粒子径の体積分布における小径側からの累積84%となる粒子径値であり、D16vは粒子径の体積分布における小径側からの累積16%となる粒子径値である。また、D50vは粒子径の体積分布における小径側からの累積50%となる粒子径値である。
D16v、D50v、D84vは、マルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)測定器で測定した。
−トナー粒子2の作製−
トナー粒子1の結晶性ポリエステル樹脂成分を非結晶性ポリエステル樹脂成分に置き換えた以外はトナー粒子1と同様にしてトナー粒子2(結晶性樹脂成分を含まないトナー粒子)を作製した。このときの体積平均粒径は6.5μm、体積平均粒度分布指数GSDvは1.25であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は138であった。
−トナー粒子3の作製−
トナー粒子1の作製において、混練工程及び粉砕工程でメタチタン酸を使用しない以外はトナー粒子1と同様の方法でトナー粒子3を作製した。このとき離型剤ドメイン中にメタチタン酸が存在しないことを確認した。このときの体積平均粒径は6.1μm、体積平均粒度分布指数GSDvは1.33であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は150であった。
<外添剤>
−メタチタン酸の作製−
まず、イルメナイトを鉱石として用い、硫酸に溶解させ鉄粉を分離し、TiOSOを加水分解してTiO(OH)を生成させる湿式沈降法を用いてTiO(OH)を製造した。なお、TiO(OH)の製造の過程で、加水分解と核生成のための分散調整及び水洗を行った。
水1000質量部中に得られたTiO(OH)の100質量部を分散し、これにイソブチルトリメトキシシラン20質量部を室温(25℃)で撹拌しながら滴下した。次いで、これをろ過し、水洗を繰り返した。そして、イソブチルトリメトキシシランで表面疎水化処理されたメタチタン酸を150℃で乾燥し、体積平均粒子径20nm、BET比表面積が132m/gであり、比重が3.4である疎水化処理メタチタン酸を作製した。
また、疎水化処理を行わない以外は同様にして、体積平均粒子径39nm、BET比表面積が119m/gであり、比重が3.4である疎水化未処理メタチタン酸を調製した。
−酸化ケイ素及び疎水性酸化ケイ素1の作成−
トリメトキシシランを純水、アルコールの存在下でアンモニア水を触媒として温度を加えながら滴下し、攪拌を行った。反応より得られたシリカゾル懸濁液の遠心分離を行い、湿式シリカゲルを分離した。湿式シリカゲルに溶剤を加え再度シリカゾルの状態にし、湿式シリカゲル100質量部に対して8質量部のHMDSを加え表面を撥水化した。処理後溶剤を除去し120℃で乾燥、解砕し体積平均粒子径72nmの疎水性酸化ケイ素1を得た。
−疎水性酸化ケイ素2の作成−
ゾルゲル法の反応温度、攪拌速度、添加量を制御した以外は疎水性酸化ケイ素1と同様にして体積平均粒子径122nmの疎水性酸化ケイ素2を得た。
−疎水化未処理酸化ケイ素3の作成−
ゾルゲル法の反応温度、攪拌速度、添加量を制御し、疎水化処理を行わない以外は疎水性酸化ケイ素1と同様にして体積平均粒子径140nmの疎水化未処理の酸化ケイ素3を得た。
<トナーの製造>
・トナーA:トナー粒子1を100質量部に対して疎水化処理メタチタン酸1.0質量部、疎水性酸化ケイ素1を1.2質量部添加し、ヘンシェルミキサーを用い、2500rpmで10分間攪拌してトナーAを作製した。トナーAにおけるメタチタン酸の数平均粒子径は41nmであり、酸化ケイ素の数平均粒子径は48nmであった。
・トナーB:トナーAの疎水性酸化ケイ素1をRX50(日本アエロジル社製;HMDS処理酸化ケイ素、粒子径40nmに変えた以外はトナーAと同様にしてトナーBを作製した。トナーBにおけるメタチタン酸の数平均粒子径は37nmであり、酸化ケイ素の数平均粒子径は50nmであった。
・トナーC:トナーBの製造において、更に1.0質量部の疎水性酸化ケイ素2を添加した以外はトナーBと同様にしてトナーCを作製した。トナーCにおけるメタチタン酸の数平均粒子径は46nmであり、酸化ケイ素の数平均粒子径は39nm及び130nmであった。
・トナーD:トナーBのRX50をRY50(日本アエロジル社製;シリコーンオイル処理酸化ケイ素、粒子径40nm)に変えた以外はトナーBと同様にしてトナーDを作製した。トナーDにおけるメタチタン酸の数平均粒子径は41nmであり、酸化ケイ素の数平均粒子径は60nmであった。
・トナーE:トナーAの疎水化処理メタチタン酸をP25(デグサ社製、二酸化チタン、粒子径21nm)に変えた以外はトナーAと同様にトナーEを作製した。トナーEにおける二酸化チタンの数平均粒子径は68nmであり、酸化ケイ素の数平均粒子径は48nmであった。
・トナーF:トナー粒子1をトナー粒子2に変えた以外はトナーAと同様にしてトナーFを作製した。トナーFにおけるメタチタン酸の数平均粒子径は43nmであり、酸化ケイ素の数平均粒子径は49nmであった。
・トナーG:トナー粒子1をトナー粒子3に変えた以外はトナーAと同様にしてトナーGを作製した。トナーGにおけるメタチタン酸の数平均粒子径は49nmであり、酸化ケイ素の数平均粒子径は54nmであった。
・トナーH:トナーAの疎水化処理メタチタン酸を疎水化未処理メタチタン酸に変えた以外はトナーAと同様にしてトナーHを作製した。トナーHにおけるメタチタン酸の数平均粒子径は35nmであり、酸化ケイ素の数平均粒子径は55nmであった。
・トナーI:トナーAの疎水性酸化ケイ素1を疎水化未処理の酸化ケイ素3に変えた以外はトナーAと同様にしてトナーIを作製した。トナーIにおけるメタチタン酸の数平均粒子径は47nmであり、酸化ケイ素の数平均粒子径は110nmであった。
・トナーJ:トナーBのRX50をOX50(日本アエロジル社製;疎水化未処理酸化ケイ素、粒子径40nm)に変えた以外はトナーBと同様にしてトナーJを作製した。トナーJにおけるメタチタン酸粒子の数平均粒子径は41nmであり、酸化ケイ素粒子の数平均粒子径は44nmであった。
外添剤添加後のトナーに対して上述の方法によりトナー粒子表面の離型剤の露出の有無を確認したところ、いずれのトナーにおいてもトナー粒子表面に離型剤が露出しているのが確認された。
また、外添剤添加後のトナーに対して上述の方法によりトナー粒子の離型剤ドメイン中のメタチタン酸粒子の有無を確認したところ、トナーGでは離型剤ドメイン中でメタチタン酸粒子の存在が確認されなかったが、それ以外のトナーでは離型剤ドメイン中でメタチタン酸粒子の存在が確認された。
なお、各トナーの体積平均粒子径、体積平均粒度分布指数及び形状係数SF1は、外添剤添加前のトナー粒子の体積平均粒子径、体積平均粒度分布指数及び形状係数SF1と同じであった。
<キャリアの作製>
・フェライト粒子(体積平均粒子径50μm、体積電気抵抗3×10Ω・cm)・・・100質量部
・トルエン・・・14質量部
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体
(共重合比40:60(質量基準)、Mw=5万)・・・1.6質量部
・カーボンブラック(VXC−72;キャボット社製)・・・0.12質量部
・架橋メラミン樹脂(数平均粒子径;0.3μm)・・・0.3質量部
上記成分のうち、フェライト粒子を除く成分を10分間スターラーで分散し、被膜形成用液を調製し、この被膜形成用液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、60℃で30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、フェライト粒子表面に樹脂被膜を形成して、キャリアを製造した。
<現像剤作製>
トナーAを6質量部と、キャリア96質量部とをV型ブレンダーで5分間攪拌し現像剤Aを作製した。同様にトナーB〜Jを用いてそれぞれ現像剤B〜Jを得た。
−画質評価−
作製したトナーを50℃及び55℃の環境で48時間保管した後、DocuCentreColor400CP(富士ゼロックス社製)の現像器に充填した。25℃/80%RHの環境下で定着温度が140℃の条件で画像密度50%のハーフトーン画像を3000枚印刷した。1枚目(初期)の画像と3000枚目の画像を目視により下記基準に従って評価した。評価結果を表1に示す。
○:問題なし
△:軽微な色筋発生、実用上問題なし
×:色筋発生
*1:画像全面で色筋発生
*2:一部白筋発生
*3:オフセット発生
Figure 0005262516
本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K、107 感光体(潜像保持体)
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
P、300 記録紙(被転写体)

Claims (6)

  1. 非結晶性樹脂と結晶性樹脂と着色剤と離型剤とメタチタン酸粒子とを少なくとも含み表面に前記離型剤の露出したトナー粒子と、数平均粒子径が10nm以上50nm以下の疎水化処理されたメタチタン酸と数平均粒子径が30nm以上180nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素とを少なくとも含む外添剤と、を含有し、
    前記トナー粒子の離型剤ドメイン中に前記メタチタン酸粒子が含まれ、
    形状係数SF1が135以上150以下である、静電荷像現像用トナー。
  2. 前記酸化ケイ素として、数平均粒子径が30nm以上60nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素と数平均粒子径が90nm以上150nm以下の疎水化処理された酸化ケイ素とを少なくとも含む請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーを少なくとも含む静電荷像現像剤。
  4. 画像形成装置に着脱可能に装着され、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するためのトナーを収容し、前記トナーが請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーであるトナーカートリッジ。
  5. 現像剤保持体を少なくとも備え、請求項3に記載の静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジ。
  6. 潜像保持体と、前記潜像保持体上に形成された静電潜像を請求項3に記載の静電荷像現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、前記潜像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、前記潜像保持体をクリーニング部材で摺擦し転写残留成分をクリーニングするクリーニング手段とを有する画像形成装置。
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