JP6064818B2 - 画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式の画像形成装置は、感光体表面に形成された静電荷像を、トナーで現像して可視化する。
特許文献1には、形状係数SF2が110以上160以下の外添剤粒子がトナー粒子の表面に付着してなるトナーを適用した画像形成装置が開示されている。
特開2010−224502号公報
本発明は、像保持体の回転トルクが上昇しにくい画像形成装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
請求項1に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
体積平均粒径が3.0μm以上5.0μm未満のトナー粒子、前記トナー粒子に外添された個数平均粒径が40nm以上110nm以下且つ形状係数SF2が130以上180以下のシリカ粒子、及び前記トナー粒子に外添された研磨剤粒子を含有するトナー、を含む静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記像保持体の表面に接触するクリーニングブレードを有し、前記クリーニングブレードにより、前記トナー画像を転写した後の前記像保持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、
前記像保持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段と、
を備える画像形成装置。
請求項2に係る発明は、
前記シリカ粒子と前記研磨剤粒子と前記潤滑剤とが下記の式(1)を満足する、請求項1に記載の画像形成装置。
式(1)……0.05≦(X/Y)×Z≦0.65
Xは、前記トナー粒子に対する前記シリカ粒子の外添量(質量%)であり、Yは、前記トナー粒子に対する前記研磨剤粒子の外添量(質量%)であり、Zは、前記像保持体1000回転当たりに供給される単位面積当たりの前記潤滑剤の量(mg/cm)である。
請求項3に係る発明は、
前記トナーにおける前記シリカ粒子と前記研磨剤粒子との質量比(シリカ粒子/研磨剤粒子)が3.0以上20.1以下である、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
請求項4に係る発明は、
前記研磨剤粒子がチタン酸ストロンチウム粒子である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
請求項5に係る発明は、
前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
請求項6に係る発明は、
像保持体と、
体積平均粒径が3.0μm以上5.0μm未満のトナー粒子、前記トナー粒子に外添された個数平均粒径が40nm以上110nm以下且つ形状係数SF2が130以上180以下のシリカ粒子、及び前記トナー粒子に外添された研磨剤粒子を含有するトナー、を含む静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に接触するクリーニングブレードを有し、前記クリーニングブレードにより、前記トナー画像を転写した後の前記像保持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、
前記像保持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段と、
を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項1に係る発明によれば、トナーが外添剤として前記シリカ粒子及び研磨剤粒子を含有するとの要件を満足しない場合に比べ、像保持体の回転トルクが上昇しにくい画像形成装置が提供される。
請求項2に係る発明によれば、前記式(1)を満たさない場合に比べ、像保持体の回転トルクがより上昇しにくい画像形成装置が提供される。
請求項3に係る発明によれば、前記シリカ粒子と研磨剤粒子の質量比が前記範囲外である場合に比べ、画像欠陥が発生しにくい画像形成装置が提供される。
請求項4に係る発明によれば、トナーが外添剤として前記シリカ粒子及び研磨剤粒子を含有し且つ該研磨剤粒子としてチタン酸ストロンチウム粒子を適用するとの要件を満足しない場合に比べ、像保持体の回転トルクが上昇しにくい画像形成装置が提供される。
請求項5に係る発明によれば、前記潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を適用した画像形成装置において、トナーが外添剤として前記シリカ粒子及び研磨剤粒子を含有するとの要件を満足しない場合に比べ、像保持体の回転トルクが上昇しにくい画像形成装置が提供される。
請求項6に係る発明によれば、トナーが外添剤として前記シリカ粒子及び研磨剤粒子を含有するとの要件を満足しない場合に比べ、像保持体の回転トルクが上昇しにくいプロセスカートリッジが提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。これらの説明及び実施例は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
本明細書において、(メタ)アクリルは、アクリル及びメタクリルを意味し、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及びメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリロは、アクリロ及びメタクリロを意味する。
<画像形成装置、プロセスカートリッジ>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、当該静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記トナー画像を転写した後の前記像保持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、前記像保持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段と、を備える。
前記クリーニング手段は、前記像保持体の表面に接触するクリーニングブレードを有し、当該クリーニングブレードにより、前記トナー画像を転写した後の前記像保持体の表面に残留したトナーを除去するものである。
そして、前記静電荷像現像剤はトナーを含んでおり、当該トナーは、体積平均粒径が3.0μm以上5.0μm未満のトナー粒子と、個数平均粒径が40nm以上110nm以下且つ形状係数SF2が130以上180以下のシリカ粒子と、前記シリカ粒子とは別に研磨剤粒子とを含有するものである。前記シリカ粒子と前記研磨剤粒子とは、前記トナー粒子に外添されるものである。
本実施形態に係る画像形成装置は、上記の構成を備えることにより、像保持体の回転トルクの上昇が起こりにくい。この理由は、以下のように推察される。
電子写真方式の画像形成装置に、画像の品質を向上させる目的で、粒径の小さいトナー粒子(例えば、粒径5μm未満)が用いられることがある。
しかし、粒径の小さいトナー粒子を使用した場合、トナーの流動性が低下し、そのためにトナーの帯電性が低下して、記録媒体の画像形成面において画像形成領域以外の領域に点が出現する「かぶり」と呼ばれる画像欠陥が発生することがある。
また、粒径の小さいトナー粒子を使用した場合、外添剤がトナー粒子表面から離脱しにくい傾向があり、外添剤に期待される像保持体表面の研磨作用が低減してしまう。外添剤による像保持体表面の研磨が抑制されると、像保持体の表面に潤滑剤を供給する手段を備えた画像形成装置では、潤滑剤が像保持体表面に蓄積し、クリーニングブレードと像保持体との間の摩擦力が増大し、像保持体の回転トルクが上昇し、像保持体を回転させるモーターの停止に繋がる。
上記事象に対して、粒径の小さいトナー粒子に、粒径が小さく(例えば、粒径が110nm以下)且つ球状(即ち、形状係数SF2が120以下)のシリカ粒子を外添する方策がある。
当該シリカ粒子は、粒径が小さいことにより、トナーの流動性をよくする効果があり、また、形状が球状であることにより、クリーニングブレードと像保持体との間に侵入してコロのような機能を発現し、像保持体の回転トルクの上昇を抑制する。
しかし、当該シリカ粒子は、低温低湿(例えば、温度20℃/湿度10%)の環境下では、トナー粒子表面から離脱する量が過多となり、像保持体上でクリーニングブレードからすり抜ける量が多くなり、ゴースト現象が発生する原因となることがある。
そこで、本実施形態では、粒径の小さいトナー粒子に、個数平均粒径が40nm以上110nm以下且つ形状係数SF2が130以上180以下のシリカ粒子(即ち、粒径が小さく且つ異形状のシリカ粒子)と、前記シリカ粒子とは別に研磨剤粒子とを外添する。
この異形状のシリカ粒子は、粒径が小さいことにより、トナーの流動性をよくする効果があるので、トナーの帯電性が維持され、かぶりの発生が抑制される。
また、この異形状のシリカ粒子は、適度に凹凸を有する形状であるので、トナー粒子との接点数が多く、低温低湿の環境下、トナー粒子表面から離脱し過ぎることがなく、ゴースト現象の発生が起きにくい。
一方、この異形状のシリカ粒子は、高温高湿(例えば、温度28℃/湿度85%)の環境下では、トナー粒子表面から離脱する量が減少し像保持体表面に対する研磨作用が低減するが、シリカ粒子とは別に研磨剤粒子が外添されているので、高温高湿の環境下でも潤滑剤の被膜量が適度な範囲に維持される。
したがって、本実施形態に係る画像形成装置によれば、画像欠陥が発生しにくい上、像保持体の回転トルクの上昇が起こりにくい。
本実施形態において、トナー粒子の体積平均粒径は、画像品質に優れる点で、3.0μm以上5.0μm未満である。画像品質の向上にはトナー粒子の粒径が小さいことが有効であり、体積平均粒径は5.0μm未満が望ましいが、3.0μmより小さいとトナーの帯電が低くなり、画像にかぶりが発生し易い。
上記の観点で、トナー粒子の体積平均粒径は、3.0μm以上5.0μm未満であり、3.5μm以上4.8μm以下がより望ましい。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)は、コールターマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製。アパーチャー径100μm)を用いて測定される。
測定用試料は、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5質量%水溶液2mlにトナー粒子を0.5mg以上50mg以下加え、これを電解液(ベックマン−コールター社製アイソトンII)100ml以上150ml以下に添加し、超音波分散器で1分間分散処理を行って調製する。
上記の装置及び測定用試料を用いて、2μm以上60μm以下の粒子50,000個の粒径を測定して、小径側から体積の累積分布を描き、累積50%になる粒径を体積平均粒径(D50v)とする。
本実施形態において、体積平均粒径3.0μm以上5.0μm未満のトナー粒子に外添されているシリカ粒子は、個数平均粒径が40nm以上110nm以下である。
シリカ粒子の個数平均粒径が40nm未満であると、上記トナー粒子表面から離脱しにくく、シリカ粒子に期待される研磨作用が低減する。一方、110nm超であると、低温低湿下、上記トナー粒子表面から離脱する量が過多となり、ゴースト現象が発生する原因となる。
上記の観点で、シリカ粒子の個数平均粒径は、望ましくは50nm以上100nm以下であり、より望ましくは60nm以上80nm以下である。
シリカ粒子の個数平均粒径は、トナー粒子の表面に存在するシリカ粒子(一次粒子)100個を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)により観察し、画像解析によって粒子ごとの最長径および最短径を測定し両者の中間値を球相当径とし、この球相当径の個数基準の中位径(累積の50%粒子径)を個数平均粒径とする。
本実施形態において、体積平均粒径3.0μm以上5.0μm未満のトナー粒子に外添されているシリカ粒子は、形状係数SF2が130以上180以下である。
シリカ粒子の形状係数SF2が130未満であると、低温低湿下、上記トナー粒子表面から離脱する量が過多となり、ゴースト現象が発生したり、像保持体表面にフィルミング(トナーを構成する粒子がつぶれて膜になり、像保持体の表面を被覆する現象)が発生したりする。一方、180超であると、クリーニングブレードと像保持体とが接触する領域(ブレードニップ)をすり抜けにくく、クリーニングブレードと像保持体との摩擦力が上昇する。
上記の観点で、シリカ粒子の形状係数SF2は、望ましくは130以上170以下であり、より望ましくは140以上160以下である。
シリカ粒子の形状係数SF2は、次のようにして求める。
トナー粒子の表面に存在するシリカ粒子(一次粒子)100個を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用い観察して画像を撮影し、この画像を画像解析装置に取り込み、100個のシリカ粒子それぞれについて下記式によりSF2を計算し、その平均値を形状係数SF2とする。
式:SF2={PM/(4Aπ)}×100
式中、PMはシリカ粒子の周囲長であり、Aはシリカ粒子の投影面積であり、πは円周率である。
本実施形態において、シリカ粒子の外添量は、トナー粒子に対して、0.5質量%以上6.5質量%以下が望ましく、1.0質量%以上6.0質量%以下がより望ましく、1.5質量%以上5.0質量%以下が更に望ましい。
本実施形態において、シリカ粒子とは別に外添されている研磨剤粒子の外添量は、トナー粒子に対して、0.10質量%以上0.50質量%以下が望ましく、0.15質量%以上0.45質量%以下がより望ましく、0.20質量%以上0.40質量%以下が更に望ましい。
前記研磨剤粒子の個数平均粒径は、研磨作用を発揮する観点と像保持体表面に傷をつけにくい観点で、0.3μm以上4.5μm以下が望ましく、0.5μm以上4.0μm以下がより望ましく、1.0μm以上3.5μm以下が更に望ましく、1.0μm以上3.0μm以下が更により望ましい。
なお、研磨剤粒子の個数平均粒径は、シリカ粒子の個数平均粒径と同様の方法で測定される。
本実施形態において、シリカ粒子の外添量と研磨剤粒子の外添量の合計は、トナー粒子に対して、1.0質量%以上7.0質量%以下が望ましく、1.5質量%以上6.5質量%以下がより望ましく、2.0質量%以上5.5質量%以下が更に望ましい。
本実施形態において、シリカ粒子の外添量と研磨剤粒子の外添量との比(シリカ粒子/研磨剤粒子、質量比)は、画像欠陥が発生しにくい観点で、3.0以上20.1以下が望ましく、4.0以上19.0以下がより望ましい。
本実施形態において、潤滑剤供給手段により像保持体表面に供給される潤滑剤の供給量は、像保持体の1000回転当たり且つ単位面積当たりの量として、0.006mg/cm以上0.023mg/cm以下が望ましく、0.009mg/cm以上0.017mg/cm以下がより望ましい。
本実施形態において、前記シリカ粒子と前記研磨剤粒子と前記潤滑剤とは、像保持体の回転トルクの上昇をより効果的に抑制する観点で、以下の式(1)を満足することが望ましい。
式(1)……0.05≦(X/Y)×Z≦0.65
Xは、前記トナー粒子に対する前記シリカ粒子の外添量(質量%)であり、Yは、前記トナー粒子に対する前記研磨剤粒子の外添量(質量%)であり、Zは、前記像保持体1000回転当たりに供給される単位面積当たりの前記潤滑剤の量(mg/cm)である。
「(X/Y)×Z」の範囲は、下限値が0.06以上であることがより望ましく、0.08以上であることが更に望ましく、上限値が0.40以下であることがより望ましく、0.30以下であることが更に望ましい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置及びプロセスカートリッジの構成例を説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段を備えた装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置;等の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置において、少なくとも像保持体、現像手段、クリーニング手段、及び潤滑剤供給手段を含む部分が、画像形成装置に対して着脱されるカートリッジ構造(本実施形態に係るプロセスカートリッジ)であってもよい。当該カートリッジ構造は、更に、帯電手段、露光手段、及び転写手段から選ばれる少なくとも1つを含むものであってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置では、
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
体積平均粒径が3.0μm以上5.0μm未満のトナー粒子、前記トナー粒子に外添された個数平均粒径が40nm以上110nm以下且つ形状係数SF2が130以上180以下のシリカ粒子、及び前記トナー粒子に外添された研磨剤粒子を含有するトナー、を含む静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
クリーニングブレードを接触させて、トナー画像を転写した後の像保持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング工程と、
像保持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給工程と、
を有する画像形成方法が実施される。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの上方には、各ユニットを通して中間転写ベルト(中間転写体の一例)20が延設されている。中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20の内面に接する、駆動ロール22及び支持ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行するようになっている。支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。中間転写ベルト20の像保持面側には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段の一例)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナーの供給がなされる。
第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成、動作、及び作用を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。
第1ユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yによって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4Y、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール(一次転写手段の一例)5Y、一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去するクリーニングブレード6Y−1を有する感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)6Y、及び感光体1Yの表面に潤滑剤を付与する潤滑剤供給装置(潤滑剤供給手段の一例)7Yが順に配置されている。
一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。各ユニットの一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを変える。
感光体クリーニング装置6Yは、感光体1Yの表面(周面)に圧接し、感光体1Yから転写後の残留トナーを擦り取る(掻き取る)クリーニングブレード6Y−1を備えている。
クリーニングブレード6Y−1は、板状(ブレード状)の部材であり、例えば、弾性材料で構成される。その弾性材料としては、例えば、熱硬化型ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム等が挙げられる。
クリーニングブレード6Y−1は、例えば、感光体1Yの近位の側にある端を感光体1Yの回転方向とは反対に向けた状態で配置される。
クリーニングブレード6Y−1の接触圧(感光体1Yの半径方向にかかる圧力)は、例えば、9.8mN/mm以上49mN/mm以下(1.0gf/mm以上5.0gf/mm以下)に設定される。
潤滑剤供給装置7Yは、例えば、固体の潤滑剤と、該潤滑剤及び感光体1Yの表面(周面)に接触し感光体1Yに潤滑剤を付与する回転ブラシと、を備えている。感光体1Yの回転に伴って前記回転ブラシが回転し、前記回転ブラシを介して潤滑剤が感光体1Yの表面に塗布される。
潤滑剤供給装置7Yが備える潤滑剤は、例えば、周知の固体潤滑剤であり、具体的には、脂肪酸金属塩、フッ素樹脂、ポリオレフィン等が挙げられる。
脂肪酸金属塩としては、例えば、ステアリン酸の、亜鉛、カドミウム、バリウム、鉛、鉄、ニッケル、コバルト、銅、アルミニウム、マグネシウム等の金属塩;二塩基性ステアリン酸鉛:オレイン酸の、亜鉛、マグネシウム、鉄、コバルト、銅、鉛、カルシウム等の金属塩;パルミチン酸の、アルミニウム、カルシウム等の金属塩;カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノール酸亜鉛、リノール酸コバルト、リシノール酸カルシウム、リシノレイン酸亜鉛、リシノレイン酸カドミウム;及びこれらの混合物等が挙げられる。
フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニルフルオライド(PVF)、フルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体等が挙げられる。
ポリオレフィンとしては、例えば、パラフィンワックス、パラフィンラテックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
これらの中でも、潤滑剤としては、潤滑剤としての機能、入手性、コストの点から、ステアリン酸亜鉛が好ましい。
潤滑剤供給装置7Yによる潤滑剤の供給量は、例えば、感光体1Yの1000回転当たりの量として、5mg以上20mg以下が望ましく、8mg以上15mg以下がより望ましく、感光体1Yの1000回転当たり且つ単位面積当たりの量として0.006mg/cm以上0.023mg/cm以下が望ましく、0.009mg/cm以上0.017mg/cm以下がより望ましい。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3からレーザ光線3Yを照射する。それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転する。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として現像され可視化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー画像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー画像が一次転写位置へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー画像に作用し、感光体1Y上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって例えば+10μAに制御されている。
トナー画像を中間転写ベルト20に転写した後の感光体1Yは回転を続け、感光体1Yと、感光体クリーニング装置6Yが備えるクリーニングブレード6Y−1とが接触することにより、感光体1Yから転写後の残留トナーが擦り取られ除去される。感光体1Yから除去されたトナーは回収される。
感光体クリーニング装置6Yにより残留トナーが除去された感光体1Yは更に回転を続け、感光体1Yの回転に伴って、潤滑剤供給装置7Yが備える回転ブラシが回転し、該回転ブラシを介して潤滑剤が感光体1Yの表面に塗布される。
第2ユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像が転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と、中間転写ベルトの内面に接する支持ロール24と、中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー画像に作用し、中間転写ベルト20上のトナー画像が記録紙P上に転写される。なお、この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれ、トナー画像が記録紙P上へ定着され、定着画像が形成される。
トナー画像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。記録媒体としては、記録紙P以外にも、OHPシート等も挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面が平滑であることが望ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了する。
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を、図面を参照しつつ説明する。
図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)、及び潤滑剤供給装置(潤滑剤供給手段の一例)114を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
感光体クリーニング装置113は、感光体107の表面(周面)に接触して残留トナーを擦り取る(掻き取る)クリーニングブレード113−1を備えている。
潤滑剤供給装置(潤滑剤供給手段の一例)114は、例えば、固体潤滑剤114Sと、固体潤滑剤114S及び感光体107の表面(周面)に接触し感光体107に潤滑剤を付与する回転ブラシ114Bと、を備えている。
図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
<静電荷像現像剤>
以下、本実施形態に係る画像形成装置に適用される静電荷像現像剤について説明する。
静電荷像現像剤は、トナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよい。
〔トナー〕
トナーは、体積平均粒径が3.0μm以上5.0μm未満のトナー粒子を含有し、更に外添剤として、個数平均粒径が40nm以上110nm以下且つ形状係数SF2が130以上180以下のシリカ粒子と、研磨剤粒子と、を含有する。
〔トナー粒子〕
トナー粒子は、例えば結着樹脂を含有し、更に着色剤や離型剤、その他の内添剤を含んでもよい。以下、トナー粒子に含まれる成分について詳細に説明する。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えば(メタ)アクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単独重合体又は共重合体が挙げられる。
代表的な結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−(メタ)アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体が挙げられる。
これらの樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。
ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。ポリエステル樹脂は、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が望ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが望ましく、より望ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールは、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のアルコールを併用してもよい。3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
多価アルコールは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が望ましく、50℃以上65℃以下がより望ましい。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求める。より具体的にはJIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求める。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5,000以上1,000,000以下が望ましく、7,000以上500,000以下より望ましい。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2,000以上100,000以下が望ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が望ましく、2以上60以下がより望ましい。
樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー社製HLC−8120を用い、カラムとして東ソー社製TSKgel SuperHM−M15cm)を用い、溶媒としてテトラヒドロフランを用いて行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
トナー粒子に含まれる結着樹脂の含有量は、40質量%以上95質量%以下が望ましく、50質量%以上90質量%以下がより望ましく、60質量%以上85質量%以下が更に望ましい。
−着色剤−
トナー粒子が含有する着色剤は、顔料でも染料でもよい。着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレート等の顔料;アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系等の染料;が挙げられる。
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。
着色剤の含有量は、トナー粒子の1質量%以上30質量%以下が望ましく、3質量%以上15質量%以下がより望ましい。
−離型剤−
トナー粒子は、離型剤を含んでもよい。離型剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が望ましく、60℃以上100℃以下がより望ましい。
離型剤の融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量は、トナー粒子の1質量%以上20質量%以下が望ましく、5質量%以上15質量%以下がより望ましい。
−その他の添加剤−
トナー粒子に内添されるその他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。
〔トナー粒子の特性〕
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂、着色剤、及び必要に応じて離型剤等のその他添加剤を含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
トナー粒子の形状係数SF1は、110以上150以下が望ましく、120以上140以下が望ましい。
トナー粒子の形状係数SF1は、下記式により求められる。
式:SF1=(ML/A)×(π/4)×100
式中、MLはトナー粒子の絶対最大長であり、Aはトナー粒子の投影面積である。具体的には、形状係数SF1は、走査型電子顕微鏡(SEM)画像を、画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子についてそれぞれの最大長と投影面積を求め、上記式によってそれぞれのSF1を計算し、100個の平均値を求めることにより得られる。
〔シリカ粒子〕
トナーは、外添剤として、個数平均粒径が40nm以上110nm以下且つ形状係数SF2が130以上180以下のシリカ粒子(以下「異形シリカ粒子」と言う)を含有する。
異形シリカ粒子は、シリカ(即ちSiO)を主成分とする粒子であり、結晶性でも非晶性でもよい。異形シリカ粒子は、水ガラスやアルコキシシラン等のケイ素化合物を原料に製造された粒子であってもよいし、石英を粉砕して得られる粒子であってもよい。
異形シリカ粒子として、具体的には、ゾルゲル法で作製されるシリカ粒子(以下「ゾルゲルシリカ粒子」)、水性コロイダルシリカ粒子、アルコール性シリカ粒子、気相法により得られるフュームドシリカ粒子、溶融シリカ粒子等が挙げられ、これらの中でも、ゾルゲルシリカ粒子が望ましい。異形シリカ粒子としてのゾルゲルシリカ粒子は、例えば、特開2012−006781号公報に記載されたシリカ粒子の製造方法に準じて得られる。
異形シリカ粒子は、疎水化処理剤により表面に疎水化処理が施されていることがよい。異形シリカ粒子の疎水化処理は、例えば、シリカ粒子を疎水化処理剤に浸漬したり、シリカ粒子と疎水化処理剤とを混合し加熱する等の公知の方法により行う。疎水化処理剤としては、例えば、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)を有する公知の有機珪素化合物が挙げられ、具体例には、例えば、シラザン化合物、アルコキシシラン、シリコーンオイル等が挙げられる。疎水化処理剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これら疎水化処理剤の中でも、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンなどのトリメチル基を有する有機珪素化合物が好適である。
〔研磨剤粒子〕
トナーは、外添剤として、異形シリカ粒子とは別に研磨剤粒子を含有する。
研磨剤粒子としては、周知の研磨剤の粒子が挙げられ、具体的には、例えば、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、アルミナ、炭化ケイ素、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ホウ素、ピロリン酸カルシウム、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム等の無機粒子が挙げられる。
研磨剤粒子は、異形シリカ粒子と同様に、疎水化処理剤により表面に疎水化処理が施されていてもよい。
これらの研磨剤粒子の中でも、研磨剤としての機能、入手性、コストの点から、チタン酸ストロンチウム粒子が好ましい。
〔その他の外添剤〕
その他の外添剤としては、例えば、樹脂粒子(ポリスチレン、PMMA、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等の周知の添加剤が挙げられる。
〔トナーの製造方法〕
本実施形態に適用されるトナーは、トナー粒子を製造し、該トナー粒子に外添剤を外添して得られる。
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。中でも、凝集合一法によりトナー粒子を得ることが望ましい。
具体的には、例えば、トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液(必要に応じて他の粒子分散液も混合した分散液)中で、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子をも)凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
そして、本実施形態に適用されるトナーは、例えば、乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えば、Vブレンダー、ヘンシェルミキサー、レディーゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
〔キャリア〕
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを使用してよい。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散して配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;等が挙げられる。
磁性粉分散型キャリア、及び樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、この表面に樹脂を被覆したキャリアであってもよい。
磁性粉としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属;フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物;などが挙げられる。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属;カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子;などが挙げられる。
被覆用の樹脂、及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。被覆用の樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電材料等の添加剤を含ませてもよい。
芯材の表面を樹脂で被覆するには、被覆用の樹脂、及び各種添加剤(必要に応じて使用する)を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する樹脂の種類や、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法;被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法;芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法;ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、その後に溶剤を除去するニーダーコーター法;等が挙げられる。
二成分現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が望ましく、3:100乃至20:100がより望ましい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の記載において、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
<樹脂粒子分散液の作製>
・テレフタル酸 30モル部
・フマル酸 70モル部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 20モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 80モル部
攪拌装置、窒素導入管、温度センサ、及び精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに、上記の材料を仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、上記材料100部に対してジブチル錫オキサイド1.2部を投入した。生成する水を留去しながら6時間を要して240℃まで温度を上げ、該温度で3時間脱水縮合反応を継続した後、反応物を冷却した。こうして、重量平均分子量9700、ガラス転移温度60℃のポリエステル樹脂(1)を合成した。
ポリエステル樹脂(1)を溶融状態のまま、キャビトロンCD1010(ユーロテック社製)に毎分100gの速度で移送した。同時に、別途用意した0.37質量%濃度のアンモニア水を、熱交換器で120℃に加熱しながら、毎分0.1リットルの速度でキャビトロンCD1010に移送した。
回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cmの条件でキャビトロンCD1010を運転し、体積平均粒径160nmの樹脂粒子が分散した樹脂粒子分散液を得た。該樹脂粒子分散液にイオン交換水を加え、固形分量を30質量%に調整して、樹脂粒子分散液(1)とした。
<着色剤分散液の作製>
・シアン顔料(大日精化工業社製C.I.Pigment Blue 15:3) 50部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製ネオゲンRK) 1部
・イオン交換水 200部
上記の材料を混合し、ホモジナイザー(IKA製ウルトラタラックスT50)を用いて10分間分散して、着色剤粒子が分散された着色剤分散液(1)(固形分量20質量%)を得た。着色剤粒子の体積平均粒径は168nmであった。
<離型剤分散液の作製>
・パラフィンワックス(日本精蝋社製HNP−9) 50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製ネオゲンRK) 1部
・イオン交換水 200部
上記の材料を混合して95℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で分散処理し、離型剤粒子が分散された離型剤分散液(1)(固形分量20質量%)を得た。離型剤粒子の体積平均粒径は200nmであった。
<トナー粒子の作製>
〔トナー粒子(P1)の作製〕
・樹脂粒子分散液(1) 310部
・着色剤分散液(1) 40部
・離型剤分散液(1) 50部
・アニオン性界面活性剤(テイカ社製TeycaPowerBN2060、20質量%水溶液) 2部
上記材料を丸型ステンレス製フラスコに入れ、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用い分散した。次いで、0.1Nの硝酸を添加してpHを3.5に調整した後、ポリ塩化アルミニウム濃度が10質量%の硝酸水溶液30部を添加した。続いて、ホモジナイザーを用いて30℃において分散した後、加熱用オイルバス中で40℃まで加熱し30分間保持した。その後、樹脂粒子分散液(1)100部を緩やかに追加し30分間保持した。
その後、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを8.5に調整した後、攪拌を継続しながら85℃まで加熱し180分間保持した。凝集粒子が融合したことを光学顕微鏡で確認した後、1℃/分の速度で20℃まで冷却した。
冷却した後、粒子を濾別し、イオン交換水で充分に洗浄し、乾燥させることにより、体積平均粒径3.0μmのトナー粒子(P1)を得た。
〔トナー粒子(P2)の作製〕
トナー粒子(P1)の作製において、凝集工程における40℃での保持時間30分を60分に変更して、体積平均粒径4.0μmのトナー粒子(P2)を作製した。
〔トナー粒子(P3)の作製〕
トナー粒子(P1)の作製において、凝集工程における到達温度40℃を43℃に変更、保持時間30分を60分に変更して、体積平均粒径4.8μmのトナー粒子(P3)を作製した。
〔トナー粒子(P4)の作製〕
トナー粒子(P1)の作製において、凝集工程における到達温度40℃を35℃に変更して、体積平均粒径2.0μmのトナー粒子(P4)を作製した。
<シリカ粒子の作製>
〔シリカ粒子(S1)の作製〕
−アルカリ触媒溶液準備工程−
攪拌翼、滴下ノズル、及び温度計を有するガラス製反応容器にメタノール300部、10%アンモニア水(NHOH)47.8部を入れ、攪拌混合して、アルカリ触媒溶液を得た。
−シリカ粒子生成工程−
アルカリ触媒溶液の温度を25℃に調整し、アルカリ触媒溶液を窒素置換した。次いで、アルカリ触媒溶液を120rpmで攪拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)450部を9.1部/minの供給量で、3.8%アンモニア水(NHOH)270部を5.4部/minの供給量で、同時に滴下を開始し反応させ、シリカ粒子の分散液を得た。その後、溶媒を加熱蒸留により留去し、水を加え、凍結乾燥により乾燥を行い、シリカ粒子を得た。
−疎水化処理工程−
窒素雰囲気下、シリカ粒子100部を170℃に加熱し200rpmで攪拌しながら、ヘキサメチルジシラザン30部を滴下し2時間反応させた。その後、冷却して、個数平均粒径が70nmで形状係数SF2が150のシリカ粒子(S1)を得た。
〔シリカ粒子(S2)〜(S10)の作製〕
表1に従って、アルカリ触媒溶液準備工程におけるアルカリ触媒溶液組成、及びシリカ粒子生成工程の条件を変更した以外は、シリカ粒子(S1)の作製と同様にして、シリカ粒子(S2)〜(S10)を作製した。
<チタン酸ストロンチウム粒子の作製>
〔チタン酸ストロンチウム粒子(T1)の作製〕
メタチタン酸スラリーに、TiOと等モル量のSrClを加えた後、COガスを1L/minの流量でTiOの2倍のモル量吹き込むと同時にアンモニア水を添加した。この時のph値は8であった。沈殿物を水洗した後、110℃で24時間乾燥後、800℃で焼結させて、個数平均粒径3.0μmのチタン酸ストロンチウム粒子(T1)を得た。
〔チタン酸ストロンチウム粒子(T2)〜(T5)の作製〕
焼結温度を変更した以外は、チタン酸ストロンチウム粒子(T1)の作製と同様にして、個数平均粒径0.4μmのチタン酸ストロンチウム粒子(T2)、個数平均粒径0.5μmのチタン酸ストロンチウム粒子(T3)、個数平均粒径4.0μmのチタン酸ストロンチウム粒子(T4)、個数平均粒径4.5μmのチタン酸ストロンチウム粒子(T5)を作製した。
<現像剤の作製>
〔現像剤(1)の作製〕
―外添トナーの作製−
トナー粒子(P1)に、シリカ粒子(S1)及びチタン酸ストロンチウム粒子(T1)を、表2に記載の外添量(対トナー粒子)で添加した。そして、5リットルヘンシェルミキサーを用いて周速30m/sで15分間混合した後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去し、トナー(1)を作製した。
―キャリアとトナーとの混合−
・フェライト粒子(平均粒径50μm) 100部
・トルエン 14部
・スチレン/メチルメタクリレート共重合体(共重合比15/85) 2部
・カーボンブラック(キャボット社製R330) 0.2部
フェライト粒子を除く上記の材料をサンドミルにて分散して分散液を調製し、この分散液をフェライト粒子とともに真空脱気型ニーダに入れ、攪拌しながら減圧し乾燥させることによりキャリアを得た。
上記キャリア100部に対して、トナー(1)5部を混合して、V−ブレンダーを用いて40rpmで20分間攪拌し、目開き250μmのシーブで篩って現像剤(1)を得た。
〔現像剤(2)〜(30)の作製〕
―外添トナーの作製−
トナー(1)の作製と同様にして、但し、トナー粒子、シリカ粒子、及びチタン酸ストロンチウム粒子の種類、シリカ粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の外添量を表2及び表3に示すとおりに変更して、トナー(2)〜(30)を得た。
―キャリアとトナーとの混合−
現像剤(1)の作製と同様にして、但し、トナー(1)に替えてトナー(2)〜(30)を用いて、現像剤(2)〜(30)を得た。
<実施例1〜23、比較例1〜7>
図1と同等の構成を有する画像形成装置である富士ゼロックス社製Color1000Pressを用意し、現像器及びトナーカートリッジに、現像剤(1)〜(30)のいずれか1種及びトナー(1)〜(30)のいずれか1種を入れた。潤滑剤供給装置には、潤滑剤として固体のステアリン酸亜鉛を装填し、その供給量を表2及び表3に示す量(外周面の面積880cmの感光体1000回転あたりの供給量)に設定した。
この画像形成装置を用いて、以下の評価を行った。その結果を表2及び表3に示す。
〔感光体の回転トルク〕
温度28℃/湿度85%の環境で、画像(画像密度8%のチャート)をA4サイズで2000枚形成する間、感光体に装着したトルクメータが示すトルク値を記録し、また、感光体の駆動モーターの動作を観察し、以下の基準で評価した。
A:トルクは上昇しなかった。
B:トルクは上昇したが、モーターは停止しなかった。
C:トルクが上昇し、2000枚の画像形成終了前にモーターが停止した。
〔ゴースト〕
温度20℃/湿度10%の環境で、画像(ゴースト評価チャート)をA3サイズで50枚形成し、50枚目の画像について、ΔL*(ゴーストが存在する領域とそれ以外の領域との間の明度差)をX−Rite938(X−Rite社製)を用いて測定した。ΔL*が0.5を超えると実用上問題がある。
〔かぶり〕
温度25℃/湿度50%の環境で、画像(画像密度20%のチャート)をA4サイズで20000枚形成した後、20000枚目の画像について、画像部後端から1cm幅の非画像部のかぶり(点の出現)を目視にて確認し、以下の基準で評価した。
A:かぶりが認められなかった。
B:僅かにかぶりが認められたが、実用上の問題となる程度ではなかった。
C:実用上問題となる程度に、かぶりが認められた。
〔感光体傷〕
温度25℃/湿度50%の環境で、画像(画像密度1%のチャート)をA4サイズで20000枚形成した後、感光体の表面(周面)を目視にて観察し、感光体傷を以下の基準で評価した。
A:感光体の表面に傷が認められなかった。
B:感光体の表面に軽微な傷が認められたが、画像への影響は認められなかった。
C:感光体の表面に傷が認められ、画像に筋が発生していた。
表2及び表3に示す結果から、本実施例は、ゴースト、かぶり、及び感光体傷の各評価が良好な上、感光体の回転トルクの上昇が抑制されていることがわかる。
1Y、1M、1C、1K、感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K、帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
6Y−1、6M−1、6C−1、6K−1 クリーニングブレード
7Y、7M、7C、7K 潤滑剤供給装置(潤滑剤供給手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
28 定着装置(定着手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
P 記録紙(記録媒体の一例)
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
113−1 クリーニングブレード
114 潤滑剤供給装置(潤滑剤供給手段の一例)
114B 回転ブラシ
114S 固体潤滑剤
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
117 筐体
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)

Claims (6)

  1. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    体積平均粒径が3.0μm以上5.0μm未満のトナー粒子、前記トナー粒子に外添された個数平均粒径が40nm以上110nm以下且つ形状係数SF2が130以上180以下のシリカ粒子、及び前記トナー粒子に外添された研磨剤粒子を含有するトナー、を含む静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記像保持体の表面に接触するクリーニングブレードを有し、前記クリーニングブレードにより、前記トナー画像を転写した後の前記像保持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、
    前記像保持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記シリカ粒子と前記研磨剤粒子と前記潤滑剤とが下記の式(1)を満足する、請求項1に記載の画像形成装置。
    式(1)……0.05≦(X/Y)×Z≦0.65
    Xは、前記トナー粒子に対する前記シリカ粒子の外添量(質量%)であり、Yは、前記トナー粒子に対する前記研磨剤粒子の外添量(質量%)であり、Zは、前記像保持体1000回転当たりに供給される単位面積当たりの前記潤滑剤の量(mg/cm)である。
  3. 前記トナーにおける前記シリカ粒子と前記研磨剤粒子との質量比(シリカ粒子/研磨剤粒子)が3.0以上20.1以下である、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記研磨剤粒子がチタン酸ストロンチウム粒子である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 像保持体と、
    体積平均粒径が3.0μm以上5.0μm未満のトナー粒子、前記トナー粒子に外添された個数平均粒径が40nm以上110nm以下且つ形状係数SF2が130以上180以下のシリカ粒子、及び前記トナー粒子に外添された研磨剤粒子を含有するトナー、を含む静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に接触するクリーニングブレードを有し、前記クリーニングブレードにより、前記トナー画像を転写した後の前記像保持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、
    前記像保持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段と、
    を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
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