JP5298485B2 - 静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
具体的には、結晶性樹脂を含んだトナーが攪拌等の現像器ストレスを受けると外添剤埋没が起こり、その結果トナー表面は外添剤の効果が得られない部分が多くなり、トナーの非静電的付着力が増加することとなる。そしてこの非静電的付着力が増加すると、所謂現像ニップ領域においてトナーをキャリアから移動させるのにより大きな力が必要となるため、同じ電界で現像性が低下する結果となる。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、融解温度が50℃以上80℃以下の結晶性樹脂を含有するトナー粒子及び外添剤を含むトナーと、芯材表面に樹脂被覆層が形成されたキャリアと、を有し、
前記外添剤が体積平均1次粒径が80nm以上200nm以下の正帯電性シリカと体積平均1次粒径が10nm以上80nm以下の負帯電性シリカとを含み、前記樹脂被覆層が窒素含有樹脂の粒子を含むことを特徴とする静電荷像現像剤である。
請求項1に係る発明によれば、さらに長期にわたってトナーの固着や現像剤のブロッキングを発生させることのない静電荷像現像剤を得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、さらにトナーの破片物等によるキャリアの汚染を低減させ、現像性の低下を抑制することができる。
請求項3係る発明によれば、トナーの帯電性を高め、初期及び長期使用時の現像性をより安定化させることができる。
請求項4に係る発明によれば、低温定着性を維持しつつ初期現像性の低下を防止し、さらに長期使用に際しても安定した画像を形成することが可能な静電荷像現剤の取り扱いを容易にし、種々の構成の画像形成装置への適応性を高めることができる。
請求項5に係る発明によれば、低温定着性を維持しつつ初期現像性の低下を防止し、さらに長期使用に際しても安定した画像を形成することができる。
<<静電荷像現像剤>>
本発明の静電荷像現像剤は、融解温度が50℃以上80℃以下の結晶性樹脂を含有するトナー粒子及び外添剤を含むトナーと、芯材表面に樹脂被覆層が形成されたキャリアと、を有し、前記外添剤が体積平均1次粒径が80nm以上200nm以下の正帯電性シリカと体積平均1次粒径が10nm以上80nm以下の負帯電性シリカとを含み、前記樹脂被覆層が窒素含有樹脂の粒子を含むことを特徴とする。
しかし、トナーの結着樹脂に結晶性樹脂を使用した場合には、初期から現像性が低下してしまうことがあった。
トナーに結晶性樹脂を使用した場合、結晶性樹脂は通常非結晶性樹脂よりも柔らかいため、結晶性樹脂及び非結晶性樹脂を複合した場合においても部分的に柔らかい部分ができ、トナー1個中に硬さの異なる部分が偏在する構造となる。このような構造のトナーに外添剤を添加すると、外添剤は処理直後は均一に外添されているがストレスを受けた場合柔らかい部分に外添剤が偏在または埋没することとなる。この外添剤の偏在及び埋没が起こってしまうと、トナー表面における未外添部分の面積が大きくなり前記非静電的付着力が大きくなってしまう。その結果、現像性が初期から落ちてしまうという現象が起こるものと考えられる。
まず、外添剤として正帯電性シリカを用いるのは、負帯電量を上げず更には帯電量の上昇を抑制しつつ非静電的付着力を低下させることが可能であるためである。
すなわち、トナー表面への埋まりこみを抑制しつつ遊離を少なくするためには、前記正帯電性シリカの体積平均1次粒径が80nm以上200nm以下であることが必要である。体積平均1次粒径が80nm未満であると、前記埋まりこみを有効に防止することができない。200nmを超えると、埋まりこみは起こりにくくなるもののトナーからの遊離が起こりやすい。
上記正帯電性シリカの体積平均1次粒径は90nm以上150nm以下であることが望ましく、100nm以上130nm以下であることがより好適である。
なおこの場合、トナーに使用している外添剤は正帯電性シリカであるため、該正帯電性シリカが遊離したとしても負帯電性シリカに比較してキャリア表面の帯電性とは同極性であるため、静電的反発により外添剤付着によるキャリア汚染も抑制されるものと考えられる。
また、この場合の前記小粒径のシリカが負帯電性シリカであるため、前記キャリアによる負帯電性をより高めることができる。このとき、トナー表面の柔らかい部分には正帯電シリカがすでに集まっているため、負帯電シリカの偏在及び埋没は極力抑えられることになる。
負帯電性シリカの体積平均1次粒径は20nm以上60nm以下であることがより望ましい。
<トナー>
(トナー粒子)
−結晶性樹脂−
本実施形態のトナー粒子には結晶性樹脂が含まれる。
結晶性樹脂は、トナーを構成する結着樹脂のうち、5質量%以上30質量%以下の範囲で使用されることが望ましい。より好ましくは8質量%以上20質量%以下の範囲である。結晶性樹脂の割合が30質量%を超えると、良好な定着特性は得られるものの、定着像中の相分離構造が不均一となり、定着画像の強度、特に引っかき強度が低下し、傷がつきやすくなるといった問題を呈することがある。一方、5質量%未満では、結晶性樹脂由来のシャープな溶融特性が得られず、単純に非晶性樹脂の可塑化するのみで、良好な低温定着性を確保しつつ、耐トナーブロッキング性、画像保存性を保つことができない場合がある。
本実施形態のトナーに用いられる結晶性ポリエステル樹脂や、その他後述する非晶性ポリエステル樹脂を含むすべてのポリエステル樹脂は、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とから合成される。なお、本実施形態においては、前記ポリエステル樹脂として市販品を使用してもよいし、適宜合成したものを使用してもよい。
なお、必要に応じて、酸価や水酸基価の調製等の目的で、酢酸、安息香酸等の1価の酸や、シクロヘキサノールベンジルアルコール等の1価のアルコールも使用することができる。
結晶性ポリエステル樹脂の製造は、重合温度180℃以上230℃以下の間で行うことができ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させても良い。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーと、そのモノマーと重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させると良い。
例えば、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロキシド、チタンテトラブトキシド、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリブチルアンチモン、ギ酸スズ、シュウ酸スズ、テトラフェニルスズ、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ナフテン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニール、酢酸ジルコニール、ステアリン酸ジルコニール、オクチル酸ジルコニール、酸化ゲルマニウム、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−t−ブチルフェニル)ホスファイト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の化合物が挙げられる。
非晶性樹脂としては、公知の樹脂材料を用いることができるが、非晶性ポリエステル樹脂が特に好ましい。本実施形態に用いる非晶性ポリエステル樹脂とは、主として多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものである。非晶性ポリエステル樹脂を用いる場合には、樹脂の酸価の調整やイオン性界面活性剤などを用いて乳化分散することにより、樹脂粒子分散液を容易に調製することができる点で有利である。
また、この合成に使用する触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド等の有機金属やテトラブチルチタネート等の金属アルコキシドなどのエステル化触媒が挙げられる。このような触媒の添加量は、原材料の総量に対して0.01質量%以上1.00質量%以下とすることが好ましい。
上記軟化温度の測定は、フローテスター(島津社製、CFT−500C)、予熱:80℃/300秒、プランジャー圧力:0.980665MPa、ダイサイズ:直径1mm×長さ1mm、昇温速度:3.0℃/分の条件下における溶融開始温度と溶融終了温度との中間温度として求めた。
本実施形態に用いられる着色剤としては、公知の着色剤であれば特に制限されないが、例えば、黒顔料としてはカーボンブラック、磁性粉等が挙げられる。黄色顔料としては、例えば、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントイエローNCG等が挙げられる。赤色顔料としては、ベンガラ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等が挙げられる。青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどが挙げられる。さらには、これらを混合し、更には固溶体の状態で使用できる。
トナーにおける前記着色剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲が好ましいが、また、必要に応じて表面処理された着色剤を使用したり、顔料分散剤を使用することも有効である。前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等を得ることができる。
本実施形態のトナー粒子には、必要に応じて離型剤を用いることができる。離型剤としては、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークが50℃以上140℃以下の範囲内にある物質が好ましい。主体極大ピーク50℃未満であると定着時にオフセットを生じやすくなる場合がある。また、140℃を超えると定着温度が高くなり、画像表面の平滑性が不充分なため光沢性を損なう場合がある。
主体極大ピークの測定には、例えばパーキンエルマー社製のDSC−7を用いることができる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融解温度を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行う。
また、離型剤の160℃における粘度η1と200℃における粘度η2との比(η2/η1)は、0.5以上0.7以下の範囲内が好ましい。η2/η1が0.5より小さいと低温度時のブリード量が少なくコールドオフセットを生じる場合がある。また、0.7より大きいと高温での定着の際のブリード量が多くなり、ワックスオフセットを生じることがあるばかりでなく、剥離の安定性に問題を生じる場合がある。
これらの離型剤は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融解温度以上に加熱するとともに強い剪断をかけられるホモジナイザーや圧力吐出型分散機により微粒子化し、粒子径が1μm以下の離型剤粒子を含む離型剤分散液を作製することができる。
また、トナー粒子中に内添する量としては、トナー粒子全体中の0.1質量%以上2質量%以下とすること望ましい。
使用できる滑剤としては、例えば、エチレンビスステアリル酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩が挙げることができる。また前記帯電制御剤は、帯電性をより向上安定化させるために添加するものであり、例えば、4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料やトリフェニルメタン系顔料など通常使用される種々の帯電制御剤を使用することができる。
本実施形態においては、トナーは、凝集・合一法、懸濁重合法、溶解懸濁造粒法、溶解懸濁法、溶解乳化凝集合一法などの、酸性やアルカリ性の水系媒体中でトナー粒子を生成する湿式製法で製造されることが好適であるが、特に凝集合一法が好ましい。
より具体的には、本実施形態のトナー、少なくとも粒子径が1μm以下の、第1の樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液と、着色剤粒子を分散した着色剤粒子分散液と、必要に応じて離型剤粒子を分散した離型剤粒子分散液とを混合し前記第1の樹脂粒子と前記着色剤粒子と前記離型剤粒子とを含むコア凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、前記コア凝集粒子の表面に第2の樹脂粒子を含むシェル層を形成しコア/シェル凝集粒子を得る第2の凝集工程と、前記コア/シェル凝集粒子を前記第1の樹脂粒子または前記第2の樹脂粒子のガラス転移温度以上に加熱し融合・合一する融合・合一工程と、を少なくとも含む製造方法により製造されることが望ましい。
次に、樹脂粒子分散液と着色剤粒子分散液と離型剤粒子分散液とを混合し、第1の樹脂微粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ所望のトナー径にほぼ近い径を持つ、第1の樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子(コア凝集粒子)を形成する。
また第1および第2の凝集工程において用いられる、第1の樹脂粒子、第2の樹脂粒子、着色剤粒子、離型剤粒子の粒子径は、トナー径および粒度分布を所望の値に調整するのを容易とするために、1μm以下であることが好ましく、100nm以上300nm以下の範囲内であることがより好ましい。
このような場合、第2の凝集工程においては、上記のような2つの極性の分散剤のバランスのずれを補填するような極性および量の分散剤で処理された樹脂微粒子分散液を、コア凝集粒子を含む溶液中に添加し、さらに必要に応じてコア凝集粒子または第2の凝集工程において用いられる第2の樹脂微粒子のガラス転移温度以下でわずかに加熱してコア/シェル凝集粒子を作製することができる。なお、第1および第2の凝集工程は、段階的に複数回に分けて繰り返し実施したものであってもよい。
融合・合一工程終了後は、溶液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子を得る。なお、洗浄工程は、帯電性の点から十分にイオン交換水による置換洗浄を施すことが好ましい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好ましく用いられる。更に乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
本実施形態のトナーには、外添剤として、体積平均1次粒径が80nm以上200nm以下の正帯電性シリカを含まれ、また望ましくはさらに体積平均1次粒径が10nm以上80nm以下の負帯電性シリカを含まれる。
ここで、上記「正帯電性」、「負帯電性」に関しては、本実施形態では、シリカ粒子と鉄粉とを混合し、通常のトナー帯電量の測定法と同様にブローオフ法により帯電量を測定し、その値が正となるものを正帯電性シリカ、負となるものを負帯電性シリカとした。
200(%)=(√3/2π)×(Dc・ρc)/(Da・ρa)×(シリカ仕込み量)/(鉄粉仕込み量)×100 ・・・ 式(1)
(上記式において、Dcは鉄粉粒径(μm)、ρcは鉄粉比重、Daは外添剤粒径(μm)、ρaは外添剤比重を各々表す。)
母体となる未処理シリカの製法は問わず、湿式法あるいは気相法で製造されたいずれの粒子を使用しても良く、例えば特開2000−258974号公報に開示されている方法により、所望の体積平均1次粒径を有するシリカコア粒子を得ることができる。
また、負帯電性シリカとするためには、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、などを用いることが好ましい。
特に正帯電性シリカ及び負帯電性シリカを組み合わせて用いる場合には、正帯電性用としてはアミノ変性アルコキシシラン、負帯電性用としてはジメチルジクロロシランまたはヘキサメチルジシラザンを用いる組み合わせが最も好ましい。
なお、上記処理量とは、外添剤粒子に実際に処理されている疎水化処理剤の量ではなく、疎水化処理時に外添剤コアに対して用いた疎水化処理剤の量をいう。
例えばコアとなる無機酸化物粒子としては、SiO2,TiO2,Al2O3,CuO,ZnO,SnO2,CeO2,Fe2O3,MgO,BaO,CaO,K2O,Na2O,ZrO2,CaO・SiO2,K2O・(TiO2)n,Al2O3・2SiO2,CaCO3,MgCO3,BaSO4,MgSO4等を例示することができる。これらのうち、特にシリカ粒子、チタニア微粒子が好ましい。該無機酸化物粒子は、表面が予め疎水化処理されていることが望ましい。この疎水化処理によりトナーの粉体流動性改善のほか、帯電の環境依存性、耐キャリア汚染性に対してより効果的である。疎水化処理は、前記シリカ粒子の場合と同様に行うことができる。さらには、金属酸化物粒子等の研磨剤を用いることもできる。
添加量が0.2質量部に満たないと、トナー粒子表面全体を有効に覆うことができずトナー表面における前記正帯電性シリカがない領域でのスペーサー効果や帯電量付与効果を得ることができない場合がある。1.5質量部を超えると、トナー粒子から遊離したシリカ粒子による感光体等の汚染により画像欠陥が発生する場合がある。
またこの場合、トナーにおける前記正帯電性シリカと負帯電性シリカの表面被覆率(正帯電性シリカ:負帯電性シリカ)は、それぞれの外添剤によるトナー表面の分散、被覆状態の点で、10:1〜1:1の範囲内であることが好ましく、8:1〜4:1の範囲内であることがより好ましい。
また、この際、必要に応じて種々の添加剤を添加してもよい。該添加剤としては、他の流動化剤やポリスチレン粒子、ポリメチルメタクリレート粒子、ポリフッ化ビニリデン粒子等のクリーニング助剤もしくは転写助剤等が挙げられる。また、外添混合後に篩分プロセスを通しても構わない。
ここで上記形状係数SF1は、下記式(2)により求められる。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(2)
上記式(2)中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
本実施形態におけるキャリアは、二成分現像剤に使用し得る樹脂被覆層を有するキャリアであり、該樹脂被覆層が窒素含有樹脂の粒子を含んでいれば、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば、樹脂被覆層のマトリックス樹脂に磁性粉末などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよいし、芯材粒子に空隙を有するような多孔質コアに樹脂を含浸被覆する樹脂含浸型キャリアでも良い。
キャリア芯材は、その体積抵抗率が1×107.5Ωcm以上1×109.5Ωcm以下であることが好ましい。この体積抵抗率が1×107.5Ω・cm未満であると、繰り返し複写によって現像剤中のトナー濃度が減少した際に、キャリアへ電荷が注入し、キャリア自体が現像されてしまう場合がある。一方、体積抵抗率が1×109.5Ω・cmより大きくなると、際立ったエッジ効果や擬似輪郭等の画質に悪影響を及ぼす場合がある。芯材は、上記条件を満足すれば、特に制限はないが、例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類等との合金、及びフェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられる。これらの中でも芯材表面性、芯材抵抗の観点から好ましくはフェライト、特にマンガン、リチウム、ストロンチウム、マグネシウム等との合金が好ましい。
特に、樹脂粒子として用いる場合には熱硬化性樹脂であることが望ましく、その点からは、メラミン樹脂などのアミノ樹脂を用いることがより望ましい。
また、樹脂被覆層中の窒素含有樹脂粒子の含有量は、被覆層全体の1質量%以上50質量%以下であることが望ましく、5質量%以上25質量%以下であることがより好適である。
なお、上記トナー帯電量は、現像スリーブから採取した現像剤について、22℃、50%RH環境下で、帯電量測定装置TB−200(東芝社製)を用いてブローオフ法により測定したものである。
次に、本発明の静電荷像現像剤を用いた本発明の画像形成装置について説明する。
本発明の画像形成装置は、像保持体と、該像保持体上に形成された静電荷像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有し、前記現像剤として本発明の静電荷像現像剤を用いるものである。
以下、本発明の画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給可能である。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2〜第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
図2は、本発明の静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、感光体107とともに、帯電ローラ108、現像装置111、感光体クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。なお、300は記録紙である。
まず、実施例、参考例、比較例で用いたトナー等の物性測定方法(既述の方法は除く)について説明する。
(樹脂の分子量、分子量分布測定方法)
結着樹脂等の分子量、分子量分布は以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
なお、試料解析におけるデータ収集間隔は300msとした。
樹脂粒子、着色剤粒子等の体積平均粒子径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
結着樹脂等のガラス転移温度(Tg)、融解温度は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計(島津製作所製:DSC60、自動接線処理システム付き)を用い、25℃から150℃まで昇温速度10℃/分の条件下で測定することにより求めた。なお、ガラス転移温度は階段状の吸熱量変化における中間点の温度とし、融解温度(は吸熱ピークのピーク温度とした。
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(マスターサイザー2000、マルバーン社製)を用いて行った。
測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積粒度分布に関し、粒径の小さい方から累積して累積50%になったところを体積平均粒径とし、これを外添剤粒子の体積平均一次粒子径とした。
(各分散液の調製)
−結晶性樹脂分散液−
加熱乾燥した三口フラスコに、セバシン酸ジメチル98mol%、及びイソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸ナトリウム2mol%からなる酸性成分と、エチレングリコールからなるアルコール成分と、を1:1のmol比で入れ、これの100部に対して、触媒としてジブチル錫オキサイド0.3部を入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌・還流を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂を合成した。 ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwを確認したところ9700であった。また、融解温度は72℃であった。
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):1.8部
・イオン交換水:210部
以上を100℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理を1時間行い、体積平均粒径200nm、固形分量20%の結晶性樹脂分散液を得た。
・テレフタル酸:30mol%
・フマル酸:70mol%
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:20mol%
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:80mol%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに、酸成分及びアルコール成分を上記モル比としたモノマーを仕込み、1時間を要して190℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認した後、このモノマー混合物100部に対してジブチル錫オキサイドを1.2部を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに3時間脱水縮合反応を継続し、酸価が12.0mg/KOH、重量平均分子量が9700、ガラス転移温度が61℃である非晶性ポリエステル樹脂を得た。
回転子の回転速度が60Hz、圧力が5kg/cm2の条件でキャビトロンを運転し、体積平均粒径が0.16μm、固形分量が30%の非晶性樹脂分散液を得た。
・シアン顔料(大日精化(株)製、C.I.Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)):45部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5部
・イオン交換水:200部
以上を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)により10間分散し、体積平均粒径が168nm、固形分量が22.0%の着色剤分散液を得た。
・パラフィンワックス(HNP9、日本精鑞製、融解温度:75℃):45部
・カチオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5部
・イオン交換水:200部
以上を混合し95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が200nm、固形分量が20.0%の離型剤分散液を得た。
−トナー粒子1−
・非晶性樹脂樹分散液:256.7部
・結晶性樹脂分散液:33.3部
・着色剤分散液:27.3部
・離型剤分散液:35部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.20部を加え、ウルトラタラックスT50で分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱し、この温度で60分保持した後、ここに非晶性樹脂分散液70.0部を緩やかに70.0部を追加した。
この時の粒子径をコールターマルチサイザーIIにて測定したところ、体積平均粒径は5.9μm、体積粒度分布指標GSDvは1.24であった。また、ルーゼックス画像解析装置による形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は130であることが観察された。
トナー粒子1の作製において、疎水性シリカR972(日本アエロジル社製)シリカ5部をエタノール10部及びイオン交換水100部に加え、予めウルトラタラックスT50で十分に混合・分散した溶液を作製した。この疎水性シリカ分散液50部を追加した以外は、トナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子2を作製した。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ、体積平均粒径は5.88μm、体積粒度分布係数GSDvは1.25であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は128であることが観察された。
トナー粒子1の作製において、結晶性樹脂分散液の代わりに非晶性樹脂分散液を用いた以外は、トナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子3を作製した。
この時の粒子径をコールターカウンターにて測定したところ、体積平均粒径は6.4μm、体積粒度分布係数GSDvは1.27であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数SF1は133であることが観察された。
(正帯電性シリカの調製)
−未処理シリカの作製−
テトラメトキシシランをイオン交換水、アルコールの存在下でアンモニア水を触媒として温度をかけながら滴下・攪拌する。この反応で得られたシリカゾル懸濁液の遠心分離を行い、湿潤シリカゲルとアルコール、アンモニア水に分離し、更に分離した湿潤シリカゲルを120℃で2時間乾燥し未処理シリカとした。このとき滴下速度を変え、任意の粒径を作製した。
体積平均1次粒径140nmの未処理シリカ(1)100部とエタノール500部とをエバポレーターに入れ、温度を40℃に維持したまま15分間攪拌した。次に、シリカ粒子100部に対して10部のγアミノシシランを入れ更に15分間攪拌した。最後に温度を90℃に上げエタノールを減圧乾燥させた、その後、処理物を取り出して更に120℃で30分間真空乾燥を行った。乾燥されたシリカを粉砕し正帯電性シリカAとした。
正帯電性シリカAの作製において、未処理シリカ(1)の代わりに体積平均1次粒径が85nmの未処理シリカ(2)を用いた以外は、正帯電性シリカAの作製と同様にして正帯電性シリカBを得た。
正帯電性シリカAの作製において、未処理シリカ(1)の代わりに体積平均1次粒径が190nmの未処理シリカ(3)を用いた以外は、正帯電性シリカAの作製と同様にして正帯電性シリカCを得た。
正帯電性シリカAの作製において、未処理シリカ(1)の代わりに体積平均1次粒径が70nmの未処理シリカ(4)を用いた以外は、正帯電性シリカAの作製と同様にして正帯電性シリカDを得た。
正帯電性シリカAの作製において、未処理シリカ(1)の代わりに体積平均1次粒径が205nmの未処理シリカ(5)を用いた以外は、正帯電性シリカAの作製と同様にして正帯電性シリカEを得た。
−負帯電性シリカA−
正帯電性シリカAの作製において、未処理シリカ(1)の代わりに体積平均1次粒径が16nmの未処理シリカ(6)を用い、処理剤としてγアミノシランの代わりにジメチルジメトキシシランを用いた以外は、正帯電性シリカAの作製と同様にして負帯電性シリカAを得た。
負帯電性シリカAの作製において、未処理シリカ(6)の代わりに体積平均1次粒径が75nmの未処理シリカ(7)を用いた以外は、負帯電性シリカAの作製と同様にして負帯電性シリカBを得た。
負帯電性シリカAの作製において、シリカ粒子(6)の代わりに体積平均1次粒径が5nmの未処理シリカ(8)を用いた以外は、負帯電性シリカAの作製と同様にして負帯電性シリカCを得た。
負帯電性シリカAの作製において、シリカ粒子(6)の代わりに体積平均1次粒径が85nmの未処理シリカ(9)を用いた以外は、負帯電性シリカAの作製と同様にして負帯電性シリカDを得た。
イルメナイトを鉱石として用い、硫酸に溶解させ鉄粉を分離し、TiOSO4を加水分解してTiO(OH)2を生成させる湿式沈降法を用いてTiO(OH)2を製造した。なお、TiO(OH)2の製造の過程で、加水分解と核生成のための分散調整及び水洗を行った。
(外添トナー1−1)
トナー粒子1:100部に対して、正帯電性シリカA:2.0部及び前記疎水性酸化チタン0.3部を添加し、ヘンシェルミキサーにて2500rpmで10分間処理して外添トナー1−1を作製した。
外添トナー1−1の作製において、正帯電性シリカAの代わりに正帯電性シリカB〜Eを各々用いた以外は、外添トナー1−1の作製と同様にして外添トナー1−2〜1−5を作製した。
外添トナー1−1の作製において、トナー粒子1の代わりにトナー粒子2を用いた以外は、外添トナー1−1の作製と同様にして外添トナー1−6を作製した。
外添トナー1−1の作製において、トナー粒子1の代わりにトナー粒子3を用いた以外は、外添トナー1−1の作製と同様にして外添トナー1−7を作製した。
トナー粒子1:100部に対して負帯電性シリカAを1部、及び正帯電性シリカAを2部添加し、ヘンシェルミキサーで2500rpmにて10分間攪拌して外添トナー2−1を作製した。
外添トナー2−1の作製において、負帯電性シリカAの代わりに負帯電性シリカB〜Dを各々用いた以外は、外添トナー2−1の作製と同様にして外添トナー2−2〜4を作製した。
トナー粒子1:100部に対して負帯電性シリカAを1部、及び正帯電性シリカDを2部添加し、ヘンシェルミキサーで2500rpmにて10分間攪拌して外添トナー2−5を作製した。
トナー粒子1:100部に対して負帯電性シリカAを1部、及び正帯電性シリカEを2部添加し、ヘンシェルミキサーで2500rpmにて10分間攪拌して外添トナー2−6を作製した。
トナー粒子1:100部に対して負帯電性シリカAを1部のみ添加し、ヘンシェルミキサーで2500rpmにて10分間攪拌して外添トナー2−7を作製した。
外添トナー2−1の作製において、トナー粒子1の代わりにトナー粒子2を用いた以外は、外添トナー2−1の作製と同様にして外添トナー2−8を作製した。
(キャリア1)
・フェライト粒子(体積平均粒径:50μm、体積抵抗率:3×108Ωcm):100部
・トルエン:14部
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体(共重合比:40/60、Mw:5万):1.6部
・カーボンブラック(VXC−72、キャボット社製):0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(数平均粒子径:0.3μm):0.3部
上記成分のうち、フェライト粒子を除く成分を10分間スターラーで分散し、被膜形成用液を調製し、この被膜形成用液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、60℃で30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、フェライト粒子表面に樹脂被覆層を形成して、キャリアを製造した。
キャリア1の作製において、架橋メラミン樹脂粒子を用いなかった以外は、キャリア1の作製と同様にしてキャリア2を得た。
前記外添トナー1−1:4部とキャリア1:96部とを混合し、V型ブレンダーで5分間攪拌し現像剤(1)を作製した。また、前記その他の外添トナーについても、同様にしてキャリアと混合して現像剤(2)〜(15)を作製した。
さらに、外添トナー1−1:4部とキャリア2:96部とを混合し、上記と同様にして現像剤(16)を作製した。
画像形成装置として、DocuCentreColor400CP(富士ゼロックス社製)改造機を用意し、以下の評価を行った。
(定着評価)
上記画像形成装置に前記現像剤(1)を充填し、現像条件をトナー載り量で15.0g/m2となるように設定し、C2紙(富士ゼロックス社製)を使用して、4cm×4cmのべた画像を形成した。このとき、前記画像形成装置における定着温度が150℃固定になるように定着器を改造し、連続で20枚プリントした。これらの画像について以下の評価基準で定着性を評価した。
○:すべての画像で問題なし。
×:1枚以上でオフセット発生。
前記画像形成装置を使用し、現像条件をトナー載り量で6.0g/m2となるように設定し、C2紙(富士ゼロックス社製)を使用して、4cm×4cmのべた画像を3箇所形成した。この画像を10万枚までプリントし、初期と10万枚後の画像濃度を画像濃度計X−Rite938(X−Rite社製)により測定した。
前記現像性評価時の初期のマグロール上現像剤及び10万枚後のマグロール上現像剤を採取し、帯電量測定を実施した。
帯電量測定は、帯電量測定器TB−200(東芝製)を用いブローオフ法により行った。このときの測定条件は、ブローオフの気体は空気を1.0kg/cm 3 の圧力で行い、測定試料の量は0.2gで行なった。
以上の結果をまとめて表1に示す。
参考例1において、現像剤(1)の代わりに表1に示した外添トナー、あるいは、キャリアを含む現像剤を各々用いた以外は、同様にして評価を行った。
結果をまとめて表1に示す。
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3、110 露光装置
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
P、300 記録紙(被転写体)
Claims (5)
- 融解温度が50℃以上80℃以下の結晶性樹脂を含有するトナー粒子及び外添剤を含むトナーと、芯材表面に樹脂被覆層が形成されたキャリアと、を有し、
前記外添剤が体積平均1次粒径が80nm以上200nm以下の正帯電性シリカと体積平均1次粒径が10nm以上80nm以下の負帯電性シリカとを含み、前記樹脂被覆層が窒素含有樹脂の粒子を含むことを特徴とする静電荷像現像剤。 - 前記トナー粒子が、内部に疎水化処理された負帯電性シリカを含有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像剤。
- 前記窒素含有樹脂がアミノ樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電荷像現像剤。
- 現像剤保持体を少なくとも備え、請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤を収めることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 像保持体と、該像保持体上に形成された静電荷像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有し、前記現像剤が請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
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