JP2007256363A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー中の外添剤の遊離を効果的に防止するとともに外添剤のトナー粒子からの脱離も効果的に防止することができ、その結果、安定した流動性、帯電性を有するとともに感光体ドラムや現像スリーブを汚染しない静電潜像現像用トナーを提供することにある。
【解決手段】少なくとも結着樹脂、着色剤から成るトナー母粒子は平均円形度が0.98以上のトナー母粒子と平均円形度が0.97以下のトナー母粒子とをそれぞれ1種以上含み、前記トナー母粒子に対して、外添剤を外添処理した静電潜像現像用トナーであって、外添剤の遊離率が0〜1%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、静電印刷法などにおいて形成される静電荷像(静電潜像)を現像するための画像形成装置において、流動性に優れ安定した帯電量を保持させるとともに画像形成装置に対して汚染のない静電潜像現像用トナーに関する。
一般に電子写真法では、感光体表面を所定の極性に一様に帯電し、次いで所定の原稿情報に基づいて光照射による画像露光を行って静電潜像を形成し、この静電潜像を現像してトナー像を形成する。そして、このトナー像を所定用紙に転写し、この用紙を定着装置に搬送して該定着装置において加熱および加圧させて該トナー像を用紙に定着することにより、画像形成が行われる。また、トナー像転写後において、感光体表面は、クリーニングブレード等によりクリーニングされて残存するトナーが除去され、さらに必要により光照射等による除電が行われ、次の画像形成工程が行われる。
通常、上記で使用されるトナーには、トナー母粒子に流動性を付与し、また感光体の固着物質を除去する目的で研磨効果を付与し、さらに帯電を安定化させるために外添剤が添加される。この外添剤を添加するには、一般的に攪拌、混合機等が用いられる。
しかしながら、前記攪拌、混合の手法においては、均一に外添剤をトナー母粒子表面に分散させることは困難であり、トナー母粒子表面に付着しない外添剤が凝集し遊離状態で凝集物として存在してしまう。また、トナー母粒子の形状が完全に真球でない場合には、表面に凹凸があり攪拌、混合機での処理の際に凸部に付着させた外添剤はトナー同士の衝突や攪拌、混合機との衝突によりトナー母粒子表面に固定化されるが、凹部に入り込んだ外添剤は十分に付着されておらず、脱離の現象もあり、その際に再凝集し遊離状態で凝集物として存在してしまう。
前記外添剤の凝集物はトナーの性能に影響が出てくる。例えば、トナーの摩擦帯電量が不安定となり画像濃度が安定しない。凝集物が感光体ドラム付着し、クリーニングブレードでのクリーニングの際に感光体ドラムに傷をつけてしまう。現像スリーブ表面に付着し搬送量が低下し画像濃度低下等の問題を起こす等の欠点を有していた。
これらの欠点を改良するため、従来よりいくつかの提案がなされている。例えば、特許文献1では、トナー粒子を平均円形度が0.960以上の重合トナー粒子とし、酸化チタン微粒子とシリカ微粒子の遊離率を規定することにより遊離の凝集物が少なくトナーへの埋め込みも抑制されたトナーを提案している。しかしながら、完全真球のトナーとした場合にはクリーニングブレードでのクリーニングの際すり抜けが生じるなど、別の画像欠陥が出易いという問題があった。
また、特許文献2では、外添剤の遊離率を5%以下に設定し、トナー粒子の平均円形度を0.910以上とすることにより適正な帯電を得ることを提案している。しかしながら、トナー粒子の平均円形度が高く完全真球の場合には、前記したクリーニングブレードでのすり抜けの問題が生じ、また平均円形度が低くトナー粒子表面に凹凸が生じた場合には、凹部に入り込んだ外添剤はトナー粒子に十分には付着されておらず、脱離の現象もあり、その際に再凝集し遊離状態で凝集物として存在してしまうという問題があった。
特開2002−72544号公報 特開2003−280258号公報 鈴木俊之、高原寿雄、「新しい外添評価方法−パーティクルアナライザによるトナー分析−」、電子写真学会主催、電子写真学会年次大会(通算95回)、"Japan Hardcopy'97"論文集、1997年7月9〜11日。
本発明の課題は、トナー中の外添剤の遊離を効果的に防止するとともに外添剤のトナー粒子からの脱離も効果的に防止することができ、その結果、安定した流動性、帯電性を有するとともに感光体ドラムや現像スリーブを汚染しない静電潜像現像用トナーを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、外添剤のトナー粒子への付着状態に着目し、多数の外添剤で外添処理されたトナー粒子が所定の遊離率の外添剤を有することにより、トナー中の外添剤の遊離を防止できるとともに外添剤のトナー粒子からの脱離を防止できるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の静電潜像現像用トナーおよび製造方法は、以下の特徴を有する。
(1)少なくとも結着樹脂、着色剤から成るトナー母粒子は平均円形度が0.98以上のトナー母粒子と平均円形度が0.97以下のトナー母粒子とをそれぞれ1種以上含み、これらのトナー母粒子に対して、外添剤を外添処理した静電潜像現像用トナーであって、外添剤の遊離率が0〜1%であることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
(2)前記トナー母粒子の平均円形度が0.98以上のトナー母粒子と平均円形度が0.97以下のトナー母粒子の混合比が30:70〜5:95であることを特徴とする(1)に記載の静電潜像現像用トナー。
(3)平均円形度が0.98以上のトナー母粒子に外添剤を該外添剤の一部が遊離可能に外添処理した後、平均円形度が0.97以下のトナー母粒子を添加して混合することを特徴とする(1)または(2)記載の静電潜像現像用トナーの製造方法。
本発明の静電潜像現像用トナーによれば、多数の外添剤で外添処理された2種以上の所定の平均円形度を有するトナー粒子が所定の遊離率の外添剤を有することにより、トナー中の外添剤の遊離を効果的に防止するとともに外添剤のトナー粒子からの脱離も効果的に防止することができ、その結果、安定した流動性、帯電性を有するとともに感光体ドラムや現像スリーブを汚染しない静電潜像現像用トナーを提供できる。
以下、本発明の静電潜像現像用トナーについて、図面を参照して本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
(トナーの円形度)
本発明のトナーは、少なくとも平均円形度が0.98以上のトナー母粒子と平均円形度が0.97以下のトナー母粒子とを含み、外添剤で外添処理された前記トナー母粒子の外添剤の遊離率が0〜1%のトナーである。前記平均円形度が0.98以上のトナー母粒子と平均円形度が0.97以下のトナー母粒子の混合比は、好ましくは30:70〜5:95であるのがよい。
トナー母粒子の円形度が0.98以上であることは、図1に示すように、トナー母粒子1はほぼ真球に近い形状を有することを意味しており、0.97以下であるとトナー母粒子2が示すように形状が不定形を示している。一般に、トナーの平均円形度が高く球形に近づくほど、流動性が良好で、転写効率も良く、画像濃度は維持しやすくなる。しかし、平均円形度が高すぎると、クリーニングブレードからのすり抜けが起こりやすくクリーニング不良をもたらす。
本発明では、トナー母粒子の平均円形度が0.98以上のトナー母粒子1と平均円形度が0.97以下のトナー母粒子2の混合比を30:70〜5:95とすることにより、トナー母粒子のクリーニングブレードのすり抜けを防止することができる。前記混合比において、トナー母粒子1の割合が30%を超えると、円形度の高いトナーが多くなり、クリーニングブレードをすり抜けるトナーが増加し画像の品質が低下する。また、トナー母粒子1の割合が5%未満になると、不定形のトナーが増加するため流動性が悪くなり画像濃度の低下をもたらす。
ここで、平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(シスメックス株式会社製FPIA−2100)を用いて測定を行い、測定された粒子の円形度を下記式(1)により求め、さらに測定された全粒子の円形度の総和を全粒子数で除した値を平均円形度と定義する。
Figure 2007256363
(外添剤遊離率)
また、本発明において、トナー中における外添剤の遊離率は0〜1%である。これにより、トナー中で外添剤の遊離を効果的に防止するとともに外添剤の脱離現象も効果的に防止することができ、その結果、安定した流動性、帯電性を有するとともに感光体ドラムや現像スリーブも汚染もない静電潜像現像用トナーを得ることができる。外添剤の遊離率が1%を超えると、トナー粒子に十分付着されない外添剤が遊離状態で凝集物となり、例えば、トナーの摩擦帯電量が不安定となり画像濃度が安定しなくなったり、凝集物が感光体ドラム付着し、クリーニングブレードでのクリーニングの際に感光体ドラムに傷をつけてしまう等の問題が生じる。
本発明での外添剤の遊離率は堀場製作所株式会社製PT1000を用い測定を行う。この方法は、非特許文献1に開示されているトナー分析方法を使用して行なうことができる。このトナー分析方法は、トナー粒子をプラズマ中に導入することによりトナー粒子を励起させ、この励起に伴う発光スペクトルを検出することにより分析を行なうものである。この分析方法によれば、複数元素の励起に伴う発光スペクトルを同時検出することが可能であり、さらに発光スペクトルの周期性についても測定することができる。
(外添処理の方法)
トナー中での外添剤の遊離率を0〜1%とするためには、以下に示す外添処理を行う。すなわち、平均円形度が0.98以上のトナー母粒子1に多数の外添剤を外添処理した後、平均円形度が0.97以下のトナー母粒子2を混合することが望ましい。
これは、図3(a)に示すように平均円形度が0.98以上のトナー母粒子1に外添処理した場合、外添剤はトナー同士あるいは複合機の壁面との衝撃によりトナー表面に固定化される。しかし、平均円形度が0.97以下のトナー母粒子2の場合にはトナー表面に凹凸部を持っており、凸部では外添剤はトナー同士あるいは複合機の壁面との衝撃によりトナー表面に固定化されるが、凹部は図3(b)に示すようにトナー同士あるいは複合機の壁面との衝撃は発生せず、遊離の外添剤が浮いた状態となってしまう。そこで、平均円形度が0.98以上のトナー母粒子1に通常の適切な量より多めに外添剤を外添処理した後、外添処理をしていない平均円形度が0.97以下のトナー母粒子2を添加して混合することにより、一旦0.98以上のトナー母粒子1に付着した外添剤は、平均円形度が0.97以下のトナー母粒子2と混合することにより、0.97以下のトナー母粒子2の凹部ではなく凸部に選択的に移行し、これまで発生していた凹部の遊離外添剤を発生させないことが可能となる。
このことにより、トナー中での外添剤の遊離を効果的に防止するとともに外添剤の脱離現象も効果的に防止することができ、その結果、安定した流動性、帯電性を有するとともに感光体ドラムや現像スリーブも汚染もない静電潜像現像用トナーを得ることができる。
なお、前記平均円形度が0.98以上のトナー母粒子1に外添する外添剤の量は、平均円形度が0.97以下のトナー母粒子2との混合比に応じて、添加するのがよい。例えば、平均円形度が0.98以上のトナー母粒子1と平均円形度が0.97以下のトナー母粒子2の混合比が重量部で30:70の場合、外添剤の量は0.5〜4重量部、好ましくは1〜3重量部である。
(外添剤)
本発明で用いられる前記外添剤としては、以下の範囲であるシリカ微粒子であることが好ましい。すなわち、メジアン径が5〜8μm、比表面積が9,000〜14,000cm2/cm3である。
前記シリカ微粒子の比表面積が14,000cm2/cm3以上であると、微小なサイズのシリカが多くなり、トナー表面への埋没が起こりやすくなるため、流動性低下から濃度不良を招く。
シリカ微粒子の比表面積は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製LA−500)により求めることができる。測定方法としては、試料0.2gを測り取り、溶媒としてメタノールを100ml使用し、メタノールが入っているサンプルホルダーに試料を少しずつ入れ、撹拌する。サンプル溶液を超音波分散バスで分散、撹拌しながら循環ポンプで循環し、レーザ照射部にサンプル溶液を流し込む。次いで、光源としてHe−Neレーザを使用し、照射されたレーザのビーム径をビーム拡大器で拡大してレーザ照射部照射し、回折光Mを集光レンズを通して検出器で検出し、AD変換器にて電気信号に変換して装置制御・演算部で粒度分布を計算してデータを測定する。
また、該シリカ微粒子としては、疎水化処理剤で表面処理されていることが好ましい。
疎水化処理剤としては、例えば、アミノシランを用いることが出来る。アミノシランとしては、アミノシランカップリング剤が使用され、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。更に疎水化効果を補う為に、アミノシラン系以外の疎水化処理剤と併用することが好ましい。その中でも疎水化効果に優れ、また、トナーの流動性を上げられるもの、例えば、ヘキサメチルジシラザンと併用するのが好ましい。
また、疎水化処理剤としてシリコーンオイルで処理することもできる。シリコーンオイルはSi(R13O−〔Si(R22O〕n−Si(R13(ただし、R1は炭素数1〜3のアルキル基で同一または異なる基であってもよく、R2は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フェニル基、又はハロゲン原子のうちのいずれかである。)で示される直鎖シロキサン構造を持ち、より詳細には、以下のようなものが挙げられる。非反応性シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、クロロフェニルシリコーンオイル、アルキルシリコーンオイル、クロロシリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、けい素官能形シリコーンオイルとしては、メチル水素シリコーンオイル、シラノール基含有シリコーンオイル、アルコキシ基含有シリコーンオイル、アセトキシ基含有シリコーンオイル、更に炭素官能形シリコーンオイルとしては、アミノ変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイルが挙げられる。
疎水化処理の方法としては、シリカ微粒子を高速で攪拌しながら、疎水化処理剤であるアミノシラン、シリコーンオイル等を滴下または噴霧する方法、疎水化処理剤を溶解して攪拌している有機溶剤中に微粒子を添加する方法が挙げられ、疎水化処理後に加熱することにより疎水化処理されたシリカ微粒子が得られる。疎水化処理剤を滴下または噴霧する場合は、疎水化処理剤を有機溶剤等で希釈しても構わない。
また、上記シリカ微粒子はトナー100質量部に対し、0.1〜10質量部、好ましくは0.2〜5.0質量部添加することが好ましい。0.1質量部未満であると、トナーの疎水性が低下し、その結果、高温高湿環境下において空気中の水分子の影響を受けやすくなりトナーの帯電量が極端に低くなり、結果、画像濃度低下を招く。さらに、トナーの流動性悪化を招く。また、10質量部を超えると、トナーの過度のチャージアップにより画像濃度低下を招く。
また、かかるトナーは、必要に応じて、アルミナ、酸化チタン等の金属酸化物微粒子(通常、平均粒径が1.0μm以下)を外添しても良い。
尚、上記の金属酸化物微粒子は、トナー100質量部当り、0.1〜10.0質量部の量で使用される。
これらの外添剤は、従来から使用されているヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、反転ミキサー、Q型ミキサー等公知の複合機が使用される。
(トナー)
本発明のトナーは、特に限定されるものでなく、磁性1成分トナーおよび非磁性2成分トナーのいずれを用いてもよい。
本発明のトナー母粒子としては、例えば粉砕法により、結着樹脂中に、着色剤などの種々のトナー配合剤を分散させトナー母粒子を得ることができる。
すなわち、トナー母粒子は、前記結着樹脂と各種のトナー配合剤とを混合し、押出機等の混練機を用いて、溶融混練した後、これを冷却し、粉砕および分級することによって得られる。上記のトナー母粒子は、一般に5〜10μm程度に粒度調整されているのが良い。
円形度を調整するため機械式粉砕機、例えばターボミル(ターボ工業(株)製)クリプトロン(アーステクニカ(株)製)を用いれば0.96まで可能であり、更に熱球形化装置サーフュージングシステム(日本ニューマチック(株)製)を使用すれば円形度1.00まで可能である。
また、円形度の0.96以上のトナー母粒子を得るために重合法を用いることもできる。重合法では、主に懸濁重合法、乳化重合法が使用される。重合法は単量体(モノマー)にワックス、着色剤、更に必要に応じて電荷制御剤、重合開始剤、架橋剤が使用され、単量体に他の添加剤を加えた混合物または分散液を水相中攪拌しながら造粒し重合させ所望の粒子サイズを有するトナー母粒子を得る。上記のトナー母粒子は、一般に5〜10μm程度に粒度調整されているのが良い。
(結着樹脂)
本発明におけるトナーに使用する結着樹脂の種類は特に制限されるものではないが、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
より具体的には、ポリスチレン系樹脂として、スチレンの単独重合体でも、スチレンと共重合可能な他の共重合モノマーとの共重合体でもよい。共重合モノマーとしては、p−クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用することもできるし、あるいは2種以上を組み合わせてスチレン単量体と共重合させることができる。
ポリスチレン系樹脂の分子量また、結着樹脂において、二つの質量平均分子量ピーク(低分子量ピークと、高分子量ピークと称する。)を有することが好ましい。具体的に、低分子量ピークが3,000〜20,000の範囲内であり、もう一つの高分子量ピークが300,000〜1,500,000の範囲内であり、Mw/Mnが10以上あるものが好ましい。質量平均分子量ピークがこのような範囲内にあれば、トナーを容易に定着させることができ、また、耐オフセット性を向上させることもできる。尚、結着樹脂の質量平均分子量は、分子量測定装置(GPC)を用いて、カラムからの溶出時間を測定し、標準ポリスチレン樹脂を用いて予め作成しておいた検量線と照らし合わせることにより、求めることができる。
また、ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものであれば使用することができる。ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のものが挙げられる。まず、2価または3価以上のアルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5,−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類が例示される。
また、2価または3価以上のカルボン酸成分としては、2価または3価カルボン酸、この酸無水物またはこの低級アルキルエステルが用いられ、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等が例示される。
また、ポリエステル系樹脂の軟化点は、110〜150℃であることが好ましく、より好ましくは120〜140℃である。
また、結着樹脂は、定着性が良好な観点から熱可塑性樹脂が好ましいが、ソックスレー抽出器を用いて測定される架橋部分量(ゲル量)が10質量%以下の値、より好ましくは0.1〜10質量%の範囲内の値であれば、熱硬化性樹脂であっても良い。このように一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなく、トナーの保存安定性や形態保持性、あるいは耐久性をより向上させることができる。よって、トナーのバインダー樹脂として、熱可塑性樹脂を100質量%使用する必要はなく、架橋剤を添加したり、あるいは、熱硬化性樹脂を一部使用することも好ましい。
したがって、熱硬化性樹脂として、エポキシ系樹脂やシアネート系樹脂等が使用することができる。より具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂等の1種または2種以上の組み合わせが挙げられる。
結着樹脂における官能基はまた、このようなバインダー樹脂において、磁性粉の分散性を向上させるために、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基およびグリシドキシ(エポキシ)基から選択される少なくとも一つの官能基を分子内に有する樹脂を使用することが好ましい。なお、これらの官能基を有しているか否かは、FT−IR装置を用いて確認することができ、さらに滴定法を用いて定量することができる。
結着樹脂のガラス転移点また、結着樹脂において、ガラス転移点(Tg)を55〜70℃の範囲内の値とするのが好ましい。結着樹脂のガラス転移点が、55℃未満では、得られたトナー同士が融着し、保存安定性が低下する傾向がある。一方、バインダー樹脂のガラス転移点が、70℃を超えると、トナーの定着性が乏しくなる傾向がある。尚、バインダー樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、比熱の変化点から求めることができる。
(ワックス)
ワックスとしては、特に限定はなく、例えばカルナバワックスやサトウワックス、木ワックス等の植物性ワックス;蜜ワックスや昆虫ワックス、鯨ワックス、羊毛ワックスなどの動物性ワックス;エステルを側鎖に有するフィッシャートロプシュ(以下、「FT」と記すことがある)ワックスやポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の合成炭化水素系ワックスなどが挙げられる。この中でも分散性の点から、エステルを側鎖に有すFTワックスやポリエチレンワックスの使用が推奨される。
また、ワックスは、示差走査熱量計による吸熱曲線における吸熱メインピークが70〜100℃の範囲であるものが好ましい。吸熱メインピークが70℃未満にある場合、トナーブロッキングおよびホットオフセットが生じるおそれがあり、他方吸熱メインピークが100℃を超える場合、低温定着性が得られない虞があるからである。
さらに、ワックスの添加量は結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲が好ましい。ワックスの添加量が0.1重量部より少ないと充分なワックスの効果が得られにくく、他方添加量が20重量部より多いと耐ブロッキング性が低下し、またトナーからの脱離が生じるおそれがある。
(添加剤)
トナーには、本発明の効果を害しない範囲でその他の添加剤を使用しても構わない。このような添加剤としては例えば着色剤や、表面処理剤などが挙げられる。
着色剤としては、例えば、黒色顔料として、アセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラック等のカーボンブラック;黄色顔料として、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ;橙色顔料として、赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK;赤色顔料として、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B;紫色顔料として、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ;青色顔料として、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC;緑色顔料として、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG;白色顔料として、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛;白色顔料として、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を使用できる。このような着色剤は結着樹脂100重量部当り2〜20重量部、特に5〜15重量部の量で使用するのが好ましい。
(電荷制御剤)
電荷制御剤の種類としては、特に制限されるものではないが、例えば、ニグロシン、第四級アンモニウム塩化合物、樹脂にアミン系化合物を結合させた樹脂タイプの電荷制御剤等の正帯電性を示す電荷制御剤を使用することができる。カラートナー用と使用する場合には無色ないし白色のものが好ましい。結着樹脂100重量部当り0.5〜10重量部、特に1〜5重量部の量で使用するのが好ましい。
(キャリア)
本発明に係るトナーを2成分トナーとして用いる場合、キャリアコア材としては特に限定はなく、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性体金属およびそれらの合金、あるいは希土類を含有する合金類、ヘマタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、リチウム系フェライトなどのソフトフェライト、銅−亜鉛系フェライト等の鉄系酸化物およびそれらの混合物等の磁性体材料を焼結およびアトマイズ等を行うことによって製造した磁性体粒子の表面を樹脂被覆したものを使用することができる。
上記で得られたキャリアコア材に対して、その表面をコート処理してもよい。表面コート剤のフッ素系結着樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。
キャリアの粒子径は、一般に電子顕微鏡法による粒径で表して20〜200μm、特に30〜150μmのものが好ましい。またキャリアの見掛け密度は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構造等によっても相違するが、一般に2.4〜3.0g/cm3の範囲が好ましい。
前記トナーとキャリアからなる2成分現像剤中の、トナー濃度は1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。トナー濃度が1重量%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が20重量%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じる虞があるからである。
(磁性粉)
本発明のトナーを磁性1成分トナーとして使用する場合、公知の磁性粉をトナー中に分散させ磁性トナーとして構成することができる。好ましい磁性粉としては、フェライト、マグネタイト、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属もしくは合金、またはこれらの強磁性元素を含む化合物、あるいは、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金等を挙げることができる。また、磁性粉の平均粒径を0.1〜1μmの範囲内の値とするのが好ましく、0.1〜0.5μmの範囲内の値とするのがより好ましい。この理由は、かかる平均粒径を有する磁性粉であれば、取り扱いが容易である一方、微粉末の形でバインダー樹脂中に均一に分散することができるためである。
また、磁性粉の表面を、チタン系カップリング剤、シラン系カップリング剤などの表面処理剤で処理することが好ましい。このように表面処理することにより、磁性粉の吸湿性や分散性を改善することができるためである。結着樹脂100重量部当り60〜120重量部、特に80〜100重量部の量で使用するのが好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明の静電潜像現像用トナーをさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
以下、本発明の静電潜像現像用トナーについて、非磁性2成分の正帯電性トナーを一実施例として詳細に説明する。
まず、正帯電現像剤のトナーおよびキャリアの調製方法について説明する。
(トナー)
結着樹脂としてのスチレンアクリル樹脂100重量部に、離型剤としてのワックス(サゾールワックスH1、サゾール社製)6重量部、顔料としてカーボンブラック(品番:MA100 会社名:三菱化学)4重量部を、ヘンシェルミキサーにて混合した後、2軸押出機にて溶融混練したのち冷却し、ハンマーミルにて粗粉砕した。そして機械式粉砕機にてさらに微粉砕したものを気流式分級機により分級し、体積平均粒径9.0μmのトナー母粒子を得た。該トナー母粒子の円形度は0.94であった。これをトナー母粒子2とした。
そして、得られたトナー母粒子2を熱球形化装置サーフュージングシステム(日本ニューマチック株式会社製)を使用し円形度が0.98のトナー母粒子を得た。これをトナー母粒子1とした。
次に、上記で得られたトナー母粒子1の30重量部に、シリカ(RA−200H:日本アエロジル社製)1.0重量部、酸化チタン(ST−100、チタン工業社製)0.8重量部とを、ヘンシェルミキサーにより外添(混合時間5分)し、その後トナー母粒子2の70重量部を追加し混合を行い(混合時間5分)、非磁性正帯電性トナーを調製した。得られたトナーの外添剤の遊離率は0.65%であった。
(キャリア)
キャリアコア材として平均粒径80μmの球状フェライト粒子1000重量部に、ルミフロン(旭硝子フッ素系樹脂)10重量部を溶媒(トルエン)500重量に希釈したのち、浸漬法にて被覆した後150℃で1時間熱処理を行いキャリアを作製した。
(試料No.1)
そして、上記によって得られたキャリアに対して、上記で得られたトナーを8%調合してボールミルで30分混合し、本発明の正帯電現像剤(試料No.1)を得た。
(試料No.2)
前記トナー母粒子1の30重量部を20重量部に、前記トナー母粒子2の70重量部を80重量部に代えた以外は、試料No.1と同様にして試料No.2の現像剤を作製した。(試料No.3)
前記トナー母粒子1の30重量部を5重量部に、前記トナー母粒子2の70重量部を95重量部に代えた以外は、試料No.1と同様にして試料No.3の現像剤を作製した。
(試料No.4)
前記トナー母粒子1の円形度0.98を0.99代えた以外は、試料No.1と同様にして試料No.4の現像剤を作製した。
(試料No.5)
前記トナー母粒子2の円形度0.94を0.97代えた以外は、試料No.1と同様にして試料No.5の現像剤を作製した。
(試料No.6)
前記トナー母粒子2を用いないで、前記トナー母粒子1の30重量部を100重量部に代えた以外は、試料No.1と同様にして試料No.6の現像剤を作製した。
(試料No.7)
前記トナー母粒子1を用いないで、前記トナー母粒子2の70重量部を100重量部に代えた以外は、試料No.1と同様にして試料No.7の現像剤を作製した。
(試料No.8)
前記トナー母粒子1と前記トナー母粒子2とを同時に混合する以外は、試料No.1と同様にして試料No.8の現像剤を作製した。
(試料No.9)
前記トナー母粒子1を円形度0.96のトナー母粒子に代えた以外は、試料No.1と同様にして試料No.9の現像剤を作製した。
(試料No.10)
前記トナー母粒子1を円形度0.96のトナー母粒子に、前記トナー母粒子2を円形度0.98のトナー母粒子に代えた以外は、試料No.1と同様にして試料No.10の現像剤を作製した。
(外添剤遊離率)
得られた現像剤のトナー中での外添剤の遊離率は、堀場製作所株式会社製PT1000を用い測定を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2007256363
(評価試験および評価方法)
上記得られた試料No.1〜10の現像剤について、それらをそれぞれ搭載した京セラミタ製プリンタFS−C5016Nを用いて、初期および5万枚後の画像特性の評価試験を行った。初期については、現像剤投入直後の画像で評価を行い、5万枚後については、ISO4%原稿を連続で5万枚印刷した後の画像で評価を行った。
評価は、画像濃度、かぶり濃度、クリーニングブレードのすり抜けおよび感光体へのトナーの付着について行った。評価方法および評価基準は、以下の通りである。
画像濃度(ID)は、反射濃度計(東京電色社製の型番TC−6D)を用いて、複写画像のベタ部の画像濃度を測定して評価を行った。評価基準は、IDが1.30以上を合格、1.3未満を不合格とした。
カブリ(FD)は、反射濃度計(東京電飾社製、TC−6D)を用いて、複写画像の余白部の濃度を測定し、かぶり濃度とした。評価基準は、FDが0.010以下を合格、0.011以上を不合格、とした。
ブレードのすり抜けは、感光体上を目視観察することにより評価を行った。評価基準は、ブレードのすり抜けが良好の場合を○、ブレードのすり抜けがひどい場合を×、とした。
感光体への付着は、感光体の表面を目視観察することにより評価を行った。評価基準は、トナーの感光体への付着が無い場合を○、付着は有るが画像には影響がない場合を△、付着が有り画像にも黒筋として表れる場合を×、とした。
評価結果を表2に示した。
Figure 2007256363
表2に示すように、本発明の範囲外の条件の試料No.6、10は、ブレードのすり抜けが激しく500枚で評価を中止した。これは円形度の高いトナーがクリーニングブレードで保持することが難しいため、すり抜けてしまったものと考えられる。また、試料No.7、9に関しては感光体への付着が激しく2万枚で評価を中止した。これは遊離した外添剤が感光体表面に付着してしまったものである。試料No.8は遊離している外添剤が感光体表面に付着したが、少量であるため画像に影響するまでにはいたらなかったことを示す。
これに対して、本発明の範囲内の試料No.1〜5では、画像特性および耐久性について、良好な結果を示し、トナーのブレードのすり抜けおよび感光体への付着がなく安定した画像品質の維持を達成できた。
本発明の一実施形態にかかるトナー粒子の形状を示す概略図である。 本発明に係る(a)円形度の大きいトナー粒子に外添剤が付着した状態、(b)円形度の小さいトナー粒子に外添剤が付着した状態を示す概略図である。 従来のトナー粒子に外添剤が付着した状態を示す概略図である。
符号の説明
1・・・円形度が0.98以上のトナー母粒子
2・・・円形度が0.97以下のトナー母粒子
3・・・トナー母粒子に付着している外添剤
4・・・トナー母粒子から遊離している外添剤

Claims (3)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤から成るトナー母粒子は平均円形度が0.98以上のトナー母粒子と平均円形度が0.97以下のトナー母粒子とをそれぞれ1種以上含み、これらのトナー母粒子に対して、外添剤を外添処理した静電潜像現像用トナーであって、外添剤の遊離率が0〜1%であることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
  2. 前記トナー母粒子の平均円形度が0.98以上のトナー母粒子と平均円形度が0.97以下のトナー母粒子の混合比が30:70〜5:95であることを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用トナー。
  3. 平均円形度が0.98以上のトナー母粒子に外添剤を該外添剤の一部が遊離可能に外添処理した後、平均円形度が0.97以下のトナー母粒子を添加して混合することを特徴とする請求項1または2記載の静電潜像現像用トナーの製造方法。

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012048024A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Kyocera Mita Corp 静電潜像現像用トナー
JP2013148760A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Canon Inc トナー

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