JP2004117551A - 現像用非磁性トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トナー母材には、結着樹脂としてガラス転移点が50℃以上65℃以下でありGPCによる分子量分布を詳細に規定し、酸価を10mgKOH/g以下のポリエステル樹脂を用い、ワックスとして融点が50℃以上90℃以下のものを用いる。このトナー母体粒子は結着樹脂と着色剤とワックスとを含有する混合物を溶融混練し粉砕した後に、結着樹脂のガラス転移点とワックスの融点よりも高い温度の熱風で気相中処理して形成し、円形度の算術平均値が0.73以上0.84以下で体積平均粒径11μm以下の粒子とする。また外添材には、必要に応じて酸化セリウムを外添する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法などに用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は、例えば特許文献1、特許文献2および特許文献3に記載されているように、多数の方法が知られている。
【0003】
これらの電子写真法においては、いずれも光導電物質を利用し、種々の手法により、感光体上に電気的潜像を形成し、次いでこの潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて直接的あるいは間接的手段を用い、紙などの転写剤にトナー画像を転写した後、加熱、加圧、加熱と加圧、あるいは溶剤蒸気などにより定着し、画像の印刷物を得ており、また感光体に転写せずに残ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工程が繰り返される。
【0004】
近年では、転写機およびレーザービームプリンタのような電子写真技術を用いた画像形成装置が大きく普及し、小型化、高速化が進行しており、このため従来の二成分現像システムよりも現像器を簡易化し小型化することが可能な一現像システムが広く用いられるようになった。この一現像システムには、トナー中に磁性体を含有させる一成分磁性トナーを用いたシステムや、最近のカラープリンタの急速な普及に伴なう、フルカラー画像を形成するために発色性のよい非磁性の1成分トナーを用いるシステムがある。このような問題に対し、トナーを球形化することにより、転写性を改善する対策が例えば特許文献4に記載されている。
【0005】
【特許文献1】米国特許第2.297.691号
【特許文献2】特公昭42−23910号公報
【特許文献3】特公昭43−24748号公報
【特許文献4】特開平9−258474号公報 (請求項1など)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
最近におけるカラープリンタの普及に伴い、画像は潜像に現像された後、転写紙に各毎に転写されるのではなく、フルカラー画像を形成するために、転写ベルトや転写ドラムのような中間転写体に各色の画像が形成され、そのに一括転写される方式が広く用いられるようになった。
【0007】
従来のシステムでは、トナーは感光体などに現像された後、転写紙に転写され、ヒートローラーのようなり定着システムにより定着されていたが、中間転写システムが採用されることにより、転写工程が増え、廃トナーの発生量が多くなるという問題が生じている。
【0008】
このような問題に対し、トナーを球形化することにより、転写性を改善する対策が例えば特許文献4に記載されている。しかしながら、球形化を行なった非磁性一成分現像方式においては、現像ローラー上のトナー層が均一化せず、トナー被覆層が不均一に形成される結果、画像上に濃淡部位が生じてしまうことがあった。
【0009】
また、小型のカラープリンターの普及とともに、電子写真法の用いられる環境も多様化されるようになり、このため広い温湿度環境に対応できることが求められるようになった。小型のカラープリンターのシステムとしては、非磁性一成分現像が最も好ましい現像システムであるが、非磁性一成分現像方法の場合には、広い温湿度環境に対応しつつ、高品質の画像特性を初期からライフエンドまで安定して得ることが難しいという問題があった。中でも、低温低湿、あるいは高温高湿下において、カートリッジ開封直後の初期画像やトナー切れ前にカブリを生じたり、文字まわりに飛び散りが起きたり、またトナーの消費量が異常に多くなることにより定着オフセットを生じ、転写紙の歪みから両面印刷時の紙詰まりの原因となることなどがあった。
【0010】
また従来の白黒画像の場合には、ベタ部の画像濃度が重要な品質課題であったが、カラー画像の場合には、ハーフトーンと呼ばれる中間調画像部の濃度の再現性が重要視される。ところがこの中間調濃度を再現性を得ることが、非磁性一成分現像では難しい。従って非磁性一成分現像用トナーに対し、ベタ部での濃度の安定性に加え、中間調濃度の安定性を得ることが要求されている。
【0011】
このように、フルカラー画像を形成する小型のプリンターにおいては、非磁性一成分現像が最も好ましい現像システムであるが、高品質の画像特性を初期からライフエンドまで安定して得ることが難しく、また中間調濃度を再現性を得ることが難しいという問題点かあり、このため、非磁性一成分現像に用いるトナーの大幅な改良により、高品質の画像特性を初期からライフエンドまで安定して得られるようにすることが強く望まれてきた。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を行なった結果、現像用非磁性トナーが、結着樹脂と着色剤とワックスとを含有するトナー母体に、外添剤としてシリカおよび酸化チタンの少なくとも一方がトナー母体100質量部に対し0.1質量部以上外添されており、前記結着樹脂は、ガラス転移点が50℃以上65℃以下であり、GPCを用いた分子量分布測定において、重量平均分子量Mwが70,000以上、質量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが20以上50以下であり、分子量分布の極大値が分子量3,000以上20,000以下の区間にあり、分子量150,000以上の成分が10〜30%であり、分子量150,000以上における分子量分布の極大値が存在する場合には分子量3,000以上20,000以下の区間に存在する前記分子量分布の極大値の1/3以下であり、酸価が10mgKOH/g以下であるポリエステル樹脂であり、前記ワックスは、炭化水素ワックス、ポリエチレンワックスおよびエステルワックスの少なくとも1種であって、その融点が50℃以上90℃以下であり、前記トナー母体は、前記結着樹脂と前記着色剤と前記ワックスとを含有する混合物が溶融混練され粉砕され前記結着樹脂のガラス転移点と前記ワックスの融点よりも高い温度の熱風で気相中処理された円形度の算術平均値0.73以上0.84以下、体積平均粒径11μm以下の粒子であることにより、こうした課題が解決されることを見出した。
【0013】
本発明の非磁性トナーのこのような構成によれば、転写特性が優れ、中間調の再現性も良好である一方でトナー粒子表面の劣化や磨耗が少なく、また環境特性が良好であるため安定性に優れ、このため、高品質の画像特性を初期からライフエンドまで安定して得ることができる非磁性トナー粒子を提供することができる。また本発明の非磁性トナーは、熱風による気相中処理において合一粒子の発生が防止され、所定形状のトナー粒子を得ることができ、その製造が比較的容易であるという特徴を持つ。
【0014】
本発明の非磁性トナーにおいては、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用い、このポリエステル樹脂のGPCを用いて測定した分子量分布において、分子量分布の極大値が3,000以上20,000以下の範囲にあり、質量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnを50以下にし、また分子量150,000以上の成分を30%以下、分子量150,000以上に分子量分布の極大値が分子量3000以上20,000以下の区間に存在する分子量分布の極大値の1/3を超える分子量分布の山が存在しないようにし、これに上記のワックスとを組み合せてトナー母体粒子に用いることにより、粉砕工程後の熱風による気相中処理で所定の円形度を得ることができ、しかもトナー表面の耐磨耗性を得ることができる。
【0015】
本発明の非磁性トナーにおいては、結着樹脂のGPCにおける分子量分布において、高分子量成分が多い場合には、熱風の温度を高温にする必要があり、多大なエネルギーを必要とするが、上記の分子量分布の結合樹脂と上記ワックスとの組み合せとすることにより、熱風の温度をさほど高温にする必要がないので、エネルギー消費の面からも好ましい。
【0016】
これに対し、トナー母体に用いる結着樹脂において、GPCによる分子量分布の最大のピークが、分子量3,000以下に存在する場合や、Mw/Mnが20未満である場合や、分子量150,000以上の成分が15%未満である場合には、熱風の温度が低い温度でも円形度は0.73以上となり易いものの、トナーとトナー担持体との間の摩擦によるトナー表面の劣化が起り易く、カブリを生じ易くなる。
【0017】
本発明の非磁性トナーにおいて、結着樹脂として用いる樹脂のガラス転移点は50℃以上65℃以下である。結着樹脂のガラス転移点が50℃よりも低いと、トナーはトナー担持体との間の摩擦によりトナー表面が劣化し、現像特性が低下する。その結果、カブリが生じたり、消費量が増大したりするようになりやすい。他方でガラス転移点が高過ぎると、トナーで現像した画像が定着され難くなる。定着を容易にするために、結着樹脂のガラス転移点は65℃以下であればよい。
【0018】
本発明の非磁性トナーにおいて、結合樹脂の酸価は10mgKOH/g以下である。このように酸価を小さくすることにより、着色剤を含んだ場合に良好な環境特性を得ることができ、低温低湿時、高温高湿時に多数印刷した場合においても濃度の変化を小さく保つことができる。より良好な環境特性を得るために、酸価を5mgKOH/g以下にすることがさらに好ましい。
【0019】
本発明の非磁性トナーが含有するワックスは、合成炭化水素ワックスおよびエステルワックスの少なくとも1種であって、その融点が50℃以上90℃以下のものが好ましい。
【0020】
本発明のバインダー樹脂にこのワックスを組み合せた場合には、熱風による気相中処理において合一粒子の発生が抑制される。従来はトナー粒子にワックスを添加すると、バインダー樹脂との組み合せの結果として、合一粒子が発生しやすくなるという問題があったが、本発明により、こうした問題点が解決された。
【0021】
本発明の非磁性トナーは、トナー母体粒子の円形度が0.73以上0.84以下である。本発明の非磁性トナーにおいて、優れた転写特性を得るためには、トナー母体粒子の円形度は0.73以上がよく、他方でトナー担持体との間の摩擦によるトナー表面の劣化は、トナー粒子が球に近いほど、つまりトナー母体粒子の円形度が大きいほど起りやすく、このためトナー母体粒子の円形度としては、0.84以下がよいことがわかった。
【0022】
また本発明者らは、さらに研究を進めた結果、現像用非磁性トナーが、結着樹脂と着色剤とワックスとを含有するトナー母体に、外添剤としてシリカおよび酸化チタンの少なくとも一方を0.1質量部以上4.0質量部以下と、酸化セリウムを45%以上含有する体積平均5μm以下の微粉体を0.05質量部以上3.0質量部以下とが外添されており、前記トナー母体は、前記結着樹脂と前記着色剤と前記ワックスとを含有する混合物が溶融混練され粉砕され前記結着樹脂のガラス転移点と前記ワックスの融点よりも高い温度の熱風で気相中処理された円形度の算術平均値0.73以上0.84以下、体積平均粒径11μm以下であることによって、トナーが均一に被覆され画像が均一になり、またプリント1枚あたりのトナーの消費量が減少するなど、優れた特徴を得ることができることを見出した。ここに酸化セリウムを45%以上含有する体積平均5μm以下の微粉体の外添量はトナー母体に対し、0.05質量%以上の外添が有効であり、またトナーの基本的な特性を低下させないために、その外添量は3.0質量%以下とすることが好ましい。
【0023】
この外添剤として酸化セリウム含有微粉体の外添された本発明の非磁性トナーに用いる結着樹脂は特に限定されないが、前述した非磁性トナーの場合と同様に、ガラス転移点が50℃以上65℃以下であり、GPCを用いた分子量分布測定において、質量平均分子量Mwが70,000以上、質量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが20以上50以下であり、分子量分布の極大値が分子量3,000以上20,000以下の区間にあり、分子量150,000以上の成分が10〜30%であり、分子量150,000以上における分子量分布の極大値が分子量3,000以上20,000以下の区間に存在する前記分子量分布の極大値の1/3以下であり、さらに酸価が10mgKOH/g以下であるポリエステル樹脂を好ましく用いることができる。またこの結着樹脂とともに用いるワックスとして、合成炭化水素ワックスおよびエステルワックスの少なくとも1種であって、その融点が50℃以上90℃以下であるものが好ましい。
【0024】
このようにすることにより、転写特性が優れる一方でトナー粒子表面の劣化や磨耗が少なく、また環境特性が良好であるため安定性に優れた非磁性トナー粒子を得ることができ、さらに熱風による気相中処理において合一粒子の発生を防いで所定形状のトナー粒子を得ることができ、その製造が比較的容易であるなど、先に述べた非磁性トナーと同様の優れた特性を得ることができる。
【0025】
この外添剤として酸化セリウム含有微粉体の外添された本発明の非磁性トナーにおいては、着色剤としてC.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド146、及びC.I.ピグメントレッド57:1から選ばれる少なくとも1種を1〜5質量%含有したものを用いた場合に、特にその優れた効果を得ることができる。
【0026】
その含有量としては、着色剤としてC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド238とをそれぞれ0.5〜4質量%の範囲であることが好ましい。
【0027】
なお、ここでは着色剤をC.I.ネームで記した。着色剤のC.I.ネームは、SDC(the society of Dyers and Colouists)とAATCC(The AmericanAssociation of Textile Chemists and Colorists)の共編で出版されたColourIndexに従うもので、例えばC.I.ピグメントレッド122は次の化学式、
【化1】
で示される有機着色剤である。
【0028】
また本発明の非磁性トナーにおいては、帯電制御剤として、サルチル酸金属化合物あるいはホウ素錯体、あるいは環状フェノール系オリゴマーから選ばれる1種以上を0.5以上10質量%以下含有することができる。
【0029】
本発明の非磁性トナーは、このような帯電制御剤を有することにより、印字の品質の環境特性が安定化する。特に、カブリや飛び散りは、高湿環境下や低湿環境下では顕著に現れる傾向があるが、本発明の非磁性トナーは、高温高湿下、あるいは低湿環境下においても好ましい特性を示す。これはトナー表面に吸着している水分量が適度であるとともに、これが現像特性に良い影響を与えているためと考えられる。
【0030】
本発明において、GPCによる分子量分布は、ガスパーミエーションクロマトグラフィ(GPC法)を用いて測定をすることによりて得られる分子量分布である。GPCを用いた分子量分布の測定は以下に述べる方法で行なうことができる。なお、GPCの詳細については、例えば、高純度化技術大系 第1巻 分析技術(フジテクノシステム、1996 刊)第919頁〜第926頁、あるいは、森 定雄:サイズ排除クロマトグラフィー 高分子の液体クロマトグラフィー 共立出版 1991 刊などに記載されている。
【0031】
ここでは結着樹脂の組成物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、その可溶分の分子量分布として測定を行なう。ポリエステル樹脂の場合のGPC測定用試料は以下のようにして作製する。まずポリエステル樹脂をTHF中に入れ、数時間放置した後、十分振とうし、ポリエステルの合一体がなくなるまでTHFとよく混ぜ、さらに12時間以上静置する。このとき、THF中での放置時間が24時間以上になるようにする。その後、ポアサイズ0.45〜0.5μmのサンプル処理フィルター、例えばマイショリディスクH−25−5(東ソー社製)、あるいはエキクロディスク25CR(ゲルマンサイエンスジャパン社製)などのフィルターを通過させ、GPC試料とする。ポリエステル樹脂濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mLとなるように調整する。
【0032】
結着樹脂の場合、トナーのトルエン抽出液からトルエンを蒸発させ、得られた固形物をクロロホルムと混合し、クロロホルム分散液を得て、このクロロホルム分散液をろ過して、クロロホルム不溶固形分とクロロホルム溶液のろ液とに分離する。このろ液からクロロホルムを蒸発させ、固形物をTHFと混合してポリエステル樹脂の場合と同様にしてGPC測定のための試料を作製する。
【0033】
ポリエステル樹脂のTHF可溶成分および結着樹脂のTHF可溶成分のGPCによる分子量および分子量分布は以下の方法で測定される40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mLの流速で流し、THF試料溶液を約100μL注入して測定する。
【0034】
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも5点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器には屈折率(RI)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのがよい。
【0035】
本発明の非磁性トナーにおいて、結着樹脂の酸価は、結着樹脂に含まれる遊離脂肪酸の中和に必要な結着樹脂1gあたりの水酸化カリウム(KOH)の量である。
【0036】
さらに本発明において円形度の算術平均値はマルチイメージアナライザーを装着したコールターマルチサイザーIIによって測定できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、その実施の形態によって詳細かつ具体的に説明する。
【0038】
本発明に用いられるポリエステル樹脂の組成における2価のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1.5−ペンタンジオール、1.6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−へキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また次の化2で表されるビスフェノールおよびその誘導体、
【化2】
(上記化学式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,yはそれぞれ0以上の整数であり、かつx+yの平均値が0〜10である。)が挙げられる。
【0039】
また、次の化3で表されるジオール類、
【化3】
(上記化学式中、Rは−CH2−CH2−、または次の化4で示される
【化4】
であり、x,yは0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0〜10である)が挙げられる。
【0040】
また本発明に用いられるポリエステル樹脂の組成における2価の酸成分としては、例えばフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類、またはその無水物、低級アルキルエステル、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類またはその無水物、低級アルキルエステル:n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸などのアルケニルコハク酸類またはアルキルコハク酸類、またはその無水物、低級アルキルエステル:フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類またはその無水物、低級アルキルエステル:などのジカルボン酸類およびその誘導体が挙げられる。
【0041】
また、架橋成分としても働く3価以上のアルコール成分と3価以上の酸成分を併用することが耐久性を向上させる上で好ましい。
【0042】
3価以上の多価アルコール成分としては、例えばソルビトール、1,2,6−へキサントリオール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼンなどが挙げられる。
【0043】
また、本発明における3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えはトリメリット酸、ピロメリット酸、1.2.4−ベンゼントリカルボン酸、1.2.5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1.2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、およびこれらの無水物、低級アルキルエステル、次の化5の化学式
【化5】
(上記化学式中、Xは炭素数1以上の側鎖を1個以上有していてもよい炭素数30以下のアルキレン基またはアルケニレン基)
で表されるテトラカルボン酸など、およびこれらの無水物、低級アルキルエステルなどの多価カルボン酸類およびその誘導体が挙げられる。
【0044】
本発明に用いられるポリエステル樹脂組成におけるアルコール成分は、40〜60mol%、より好ましくは45〜55mol%、酸成分としては60〜40mol%、より好ましくは55〜45mol%である。また3価以上の多価の成分は全成分の1〜50mol%であることが好ましい。
【0045】
また、本発明のトナー母体には、他の樹脂を併用することができる。その範囲は上記ポリエステル樹脂の20%の範囲が好ましい。併用されるトナー母体の結着樹脂の種類としては、例えばポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、などのスチレン系共重合体、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変成フェノール樹脂、天然樹脂変成マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、、、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。また、架橋されたスチレン系樹脂も好ましく使用できる。中でもスチレン系共重合体がポリエステル樹脂との相溶性の面から好ましい。
【0046】
スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとしては、二重結合を有するモノカルボン酸またはその置換体(例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルへキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、アクリルアミドなど)、二重結合を有するジカルボン酸およびその置換体(例えばマレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルなど)、ビニルエステル類(例えば塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルなど)、エチレン系オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなど)、ビニルケトン類(例えばビニルメチルケトン、ビニルへキシル向けトンなど)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなど)、などが単独または組み合わせて用いられる。
【0047】
ここで架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられる。芳香族ジビニル化合物(例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなど)、二重結合を2個有するカルボン酸エステル(例えはエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタジオールジメタクリレートなど)、ジビニル化合物(ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなど)、および3個以上のビニル基を有する化合物などが単独または組み合わせて使用することができる。
【0048】
本発明の非磁性トナーの製造には、酸価7〜15mgKOH/g、平均分子量50,000以下、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物とフマル酸あるいはマレイン酸との共重合ポリエステルに顔料が分散混合された顔料分散マスターバッチを用いることができる。この顔料分散マスターバッチを用いることにより、画像濃度の向上、中間調現像性の向上を図ることができる。
【0049】
このマスターバッチを予め作り、さらにこれを樹脂および他のトナー材料と混合後、溶融混練し、トナー中に着色剤を分散するトナー製造方法が、顔料分散がよく、画像濃度の向上の面から好ましい。
【0050】
マスターバッチを予め作って用いることにより、顔料分散がよくなり濃度を向上させることができること自体は知られている。しかしマスターバッチにおいてビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物とフマル酸あるいはマレイン酸との共重合ポリエステルを樹脂として用いることにより、中間調の画像濃度が著しく向上することを本発明者らは見出した。この理由についてはまだ十分に明らかにできてはいないが、ポリエステルモノマー種の特性によるものと推定している。
【0051】
マスターバッチに用いられる樹脂は、GPCにおける分子量分布において、平均分子量3,000以上50,000以下であり、Mw/Mnが10以下のものが用いられる。Tgは、DSCによる中点法で、50℃から65℃のものが用いられる。また、その水酸基価は、8以上25以下のものを用いることができる。
【0052】
これらのマスターバッチ製作には、ポリエステル樹脂、着色剤、さらには必要に応じてその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミルなどの混合機により十分に混合し、得られた混合物を加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーなどの熱混合機を用いて溶融混練する方法、あるいはポリエステル樹脂を顔料分散溶液と常圧あるいは加圧下で混合混練する方法を用いることができる。
【0053】
マスターバッチにおける着色剤の含有量は、20質量%〜55質量%が好ましい。着色剤の量が55質量%を超えると、熱混練機での製造が困難となり、他方で20質量%未満ではマスターいバッチを用いることによる顔料分散の効果が少なくなる。
【0054】
また、このマスターバッチと、上記した分子量分布と酸価を持つポリエステル樹脂とをトナーに含有させることにより、中間調部分の濃度をさらに上げるとともに、耐久性に優れ、さらにトナーの現像スリーブからの飛び散りを抑制し、画像を形成するプリンターや複写機内部へのトナー飛散による汚れを軽減できるトナーを得る。
【0055】
本発明に用いられる着色剤としては次のものが使用できる。まず、黒色着色剤としては、カーボンブラック、アニリンフブラック、アセチレンブラック、ベンガラ、アゾ系染料が用いられ、また以下に示すイエロー/マゼンタ、シアン着色剤を混合し黒色に調色されたものを使用できる。これら本発明の着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散性の点から選択される。この着色剤の添加量は、トナーの結着樹脂100質量部に対し1〜10質量部添加になるように用いられる。
【0056】
黒色の着色剤としてカーボンブラックを用いる際には、チャンネル法で製造されたチャンネルブラック、およびファーネス法で製造されたフアーネスブラックが用いられ、pH2〜10の範囲のものが好ましく用いられ、pH2〜5のものがより好ましく用いられる。またその平均一次粒子径が20〜50nmの範囲のものが好ましく用いられる。
【0057】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2,3,5,6,7,23,48:2、48:3,48:4,57:1、81:1,122,146,166,169,177,184,185,202,206,220,221,238,254が好ましい。.
【0058】
これらの中でも特にC.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド146、あるいはC.I.ピグメントレッド57:1が、トナーにした場合の現像特性の面から本発明の着色剤として好ましく、これらをトナーに1〜5質量%の範囲で含有させることが好ましい。さらにはC.I.ピグメントレッド122、C.Iとピグメントレッド238とを同時に含有することが現像特性から好ましく、それぞれ1〜4質量%の範囲で含有することが一段と好ましい。
【0059】
本発明における非磁性トナーにおいては、着色剤としてマゼンタ顔料を用いた場合に、外添剤としてシリカおよび酸化チタンの少なくともいずれか一方を含有するほかに、酸化セリウムを45%以上含有する体積平均5μm以下の微粉体がトナーに対し0.05質量%以上外添されていることによって、初期のムラを抑制する効果が得られる。また酸化セリウムを80質量%以上含有する体積平均粒径5μm以下の微粉体を用いれば、初期のムラを抑制する効果がさらに大きい。なお、酸化セリウムの外添量の上限は、トナーの転写特性などを考慮して、3.0質量%以下にすることが好ましい。
【0060】
本発明に用いられるシアン系着色剤としては、銅フタロシアニン化合物およびその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物などが利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1.7,15:1,15:2,15:3,15:4,60,62,66などが特に好適に利用できる。これらの着色剤は、単独または混合し、さらには固溶体の状態で用いることができる。中でも銅フタロシアニン顔料を1〜5質量%含有することが、良好な現像特性を得る上で好ましい。
【0061】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物などが用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12,13,14,15,17,62,74,83,93,94,95,109,110,111,128,129,147,168,180などが好適に用いられる。中でもC.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、あるいはC.I.ピグメントイエロー180を1〜5質量%含有することが現像特性の面から好ましい。
【0062】
本発明の非磁性トナーにおいては、定着時の定着部材からの離型性の向上、定着性の向上の点から、ワックス類をトナー母体粒子中に含有させる。このようなワックスとしては、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、ポリプロピレンワックスおよびその誘導体、ポリエチレンワックスおよびその誘導体、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体、フィッシャートロプシュワックスおよびその誘導体、エステルワックスおよびその誘導体、カルナバワックスおよびその誘導体、その他の天然系ワックスおよびその誘導体などを挙げることができ、またこれら誘導体としては、酸化物やビニル系モノマーとのブロック共重合体、グラフト変性物を挙げることができる。
【0063】
これらの中で、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、高級アルコールなどが、現像スリーブ上にブレードによりトナーがコートされ、靜電荷像の現像に供せられる非磁性一成分現像法に用いられる場合に、現像特性の面から好ましい。これらのワックスの具体例としては、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ホホバ油、水添ホホバ油、ライスワックス、モンタン酸ワックス、日本精蝋(株)製LUVAXシリーズ、HNPシリーズ、三洋化成(株)製サンワックスシリーズ、三井化学(株)製ハイワックスシリーズ、シューマンサゾール社製パラフリントシリーズ、H1、H2、クラリアント社製H4、R21など、ペトロライト社製ユニリンシリーズ、などが挙げられる。
【0064】
本発明に用いるこのようなワックスとしては、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、オンセツト温度が50℃から120℃の範囲、ピーク温度が60℃から140℃の範囲のものが好ましい。DSC曲線の測定は、例えばセイコー電子(株)製DSC測定装置により測定することができる。測定にあたっては、試料を室温から昇温し、200℃まで加熱した後、0℃まで降温して5分間保持し、10℃/分の昇温速度によって200℃まで昇温したした際に得られるデータを用いる。
【0065】
中でも本発明に用いるワックスとしては、融点50℃から90℃の合成炭化水素ワックス、エステルワックスから選ばれる化合物を好ましく用いることができる。その融点測定には、例えばセイコーインスツルメンツ社製のDSC装置を用い、DSC曲線のオンセット温度を適用する。これらのワックス類は、0.5〜10質量%の範囲で含有させることにより、所要の作用効果を得ることができる。
【0066】
本発明の非磁性トナーに添加するこの他の添加剤として、シリコーンオイル、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油およびその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラクタムなども添加することができる。
【0067】
本発明の非磁性トナーには、帯電制御剤を含有させて帯電特性を制御することができる。トナーを負荷電性に制御するものとしては、例えば、有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、このほかにトナーを負荷電性に制御するものとしてモノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属化合物がある。他に芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノおよびポリカルボン酸およびその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールなどのフェノール誘導体類などを挙げることができる。
【0068】
本発明の非磁性トナーに使用できるこのほかの帯電制御剤として、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル−スルホン酸共重合体、ノンメタルカルボン酸系化合物などを挙げることができる。
【0069】
これらの中でも、帯電性、色味の面から、サリチル酸金属化合物あるいはホウ素錯体、あるいは環状フェノール系オリゴマーが好ましく、環状フェノール系オリゴマーとしては、カリックスアレーン類が挙げられる。これらの化合物から選ばれる1種以上を、0.5質量%以上10質量%以下含有することが好ましい。
【0070】
これらの化合物の具体例として、サリチル酸の金属化合物であるオリエント化学(株)製商品名ポントロンE81、ポントロンE84、ポントロンE88、保土ヶ谷化学(株)製商品名TN105が挙げられる。これらは、トナー中に0.5質量%以上10質量%以下含有することが好ましい。
【0071】
ホウ素錯化合物としては、日本カーリット(株)製商品名LR147が挙げられる。これらはトナー中に0.5質量%以上3質量%以下含有することが好ましい。また環状フェノール系オリゴマーとしては、オリエント化学(株)製商品名ボントロンE89が挙げられる。これらはトナー中に0.5質量%以上2質量%以下含有することが好ましい。
【0072】
荷電制御性粒子としては、金属酸化物として、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなど、およびカーボンブラックなどの各種カーボンが挙げられる。
【0073】
これらの添加剤は、トナー粒子100質量部に対し、0.1〜10質量部が用いられる。これらの添加剤は、単独で用いても、また、複数種を併用してもよい。
【0074】
本発明の非磁性トナーは、体積平均粒径が11μm以下であることによって、上記した優れた作用効果を得ることができる。本発明の非磁性トナーにおいて、その優れた作用効果を得るために、体積平均粒径が5.8μm以上10.5μm以下であることがより好ましく、また5.0μm以下の粒子の含有量が個数で20%以下、20μm以上の粒子の含有量が質量で1.0%以下であることがより好ましい。また5.0μm以下の粒子の含有量が個数で16%以下であ.ることがさらに好ましい。
【0075】
このような本発明のトナーの粒度測定はコールターカウンター法によって行なうことができる。測定装置として、コールター社製のコールターマルチサイザーIIを用い、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて、1%NaCl水溶液を調整する。電解液としては、例えばコールターサイエンティフィックジャパン社製ISOTON R−IIが使用できる。測定法としては、この電解水溶液100〜150mL中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5mLを加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行ない、上記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用い、256チャンネルモードにて、2.05μm以上のトナーの体積、個数ををを測定し、計算して質量分布と個数分布とを計算する。
【0076】
本発明において、トナー母体の円形度の算術平均値は、例えばマルチイメージアナライザーを装着したコールターマルチサイザーIIによって測定できる。本発明においては、この測定装置を用いて、アパーチャー径100μm、測定フレーム径286μm、レンズ倍率40倍で、2,800個のトナー粒子を測定し、そこから円形度の算術平均値を求めた。このようにして測定される円形度を0.73以上0.84以下に制御し、本発明に用いることができる。
【0077】
本発明においては、流動性を付与する外添剤として、シリカあるいは酸化チタンを用いる。本発明において流動性を付与する外添剤として用いるシリカあるいは酸化チタンは、粒径として0.001〜1.0μmのものを用いることができる。このような本発明に用いるシリカあるいは酸化チタンは、表面をシランカップリング剤、シリコーンオイルなどにより、予め疎水化したものを用いることができる。
【0078】
本発明に用いるシリカあるいは酸化チタンは、トナー粒子100質量部に対し、0.1〜4.0質量部の範囲で含まれるのが好ましい。その含有量が0.1質量部よりも少ない場合には、トナー粒子に十分な流動性を付与することができなくなり、画像上の濃度が低くなることがあり、また4.0質量部より多い場合には、感光体融着や低温低湿下での帯電量が増大し、画像濃度の低下を招く。
【0079】
本発明においては、すでに述べたように、トナーに酸化セリウム微粉体を外添することにより、熱風により処理したトナーを用いた際の画像のムラの発生が抑制され、均一な画像を得ることができる。本発明に用いられる酸化セリウム含有微粉体は、その微粉体中に酸化セリウムを45質量%以上含有すればよい。酸化セリウムの含有量が45質量%未満の場合はムラの抑制効果が不足する。
【0080】
本発明において、トナーに外添する酸化セリウム含有微粉体は、その体積平均粒径が5μm以下で用いられる。また、酸化セリウム含有微粉体は、シラザンやアルコキシシランなどのシランカップリング剤、シリコーンオイルなどで疎水化処理されていてもよい。このような酸化セリウムとして、例えば昭和電工(株)製のSHOROX、SHO−POLISHシリーズなどが挙げられる。
【0081】
本発明のトナーには、研磨剤として、チタン酸ストロンチウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化クロムなどの金属酸化物、窒化ケイ素などの窒化物、炭化ケイ素などの炭化物、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの金属塩を用いることができる。
【0082】
また本発明の非磁性トナーには、滑剤としてフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩などを用いることができる。
【0083】
本発明の非磁性トナーは次のようにして製造することができる。まず、結着樹脂、低軟化点物質であるワックス、着色剤としての顔料または染料、必要に応じて荷電制御剤、その他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミルなどの混合機により十分に混合し、得られた混合物を過熱ロールニーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶融混練し、樹脂成分を互いに相溶させた中に、低軟化点物質、顔料、染料、磁性体を分散または溶解し、得られた混練物を冷却固化後、粉砕および分級を行なって粉砕トナーを得る。
【0084】
次に粉砕工程を経た粉砕トナーに対し、結着樹脂のガラス転移点とワックスの融点よりも高い温度の熱風により、気相中処理を施す。こうすることにより、混練−粉砕法で得られたトナー母体粒子の形状をより均一な形状に制御し、またトナー表面の平滑性を上げ、付着応力を低減することができる。
【0085】
粉砕工程を経たトナー材を結着樹脂のガラス転移点とワックスの融点よりも高い温度の熱風により気相中にて処理する装置として、日本ニューマチック工業製のサーフュージョンシステム、奈良機械製作所製ハイブリダイゼーションシステム、川崎重工業社製クリプトロンコスモスシステム、ホソカワミクロン社製イノマイザーシステム、などの高速気流中衝撃法を応用した表面改質装置、ホソカワミクロン社製メカノフュージョンシステムなどを用いることができる。また岡田精工製メカノミルなどの乾式メカノケミカル法を応用した表面改質装置により、加熱処理を施してもよい。これらの中で、日本ニューマチック工業製のサーフュージョンシステムを用いた処理により、特に優れた結果が得られる。
【0086】
本発明においては、トナーの製造工程において、粉砕工程に、結着樹脂のガラス転移点とワックスの融点より高い温度熱風により気相中においてトナー母体粒子を処理する工程を加えることによって、粒子をより均一な形状に整え、またトナー粒子表面の平滑性を高め、付着応力を低減させる。これによって製造するトナーの帯電の均一性を高めることができ、画像性能に優れるトナーを製造することができる。
【0087】
サーフュージョンシステムにおける処理温度とは、熱処理領域に供給される熱風の温度をいう。本発明におけるバインダー樹脂を使用した非磁性トナーにおいて、サーフュージョンシステムを用いる場合には、その装置の種類によりそれぞれに最適の熱風温度がある。SFS−3型を用いる場合には、バインダー樹脂のガラス転移点とワックスの融点のうち高い方の温度よりも50℃〜350℃高い温度、またSFS−30型を使用する場合には、バインダー樹脂のガラス転移点およびワックスの融点のうち、高い方の温度よりも30℃〜330℃高い温度、さらにSFS−50型を使用する場合には、バインダー樹脂のガラス転移点あるいはワックスの融点のうち、高い方の温度から0℃〜330℃高い温度の熱風温度を用いる。
【0088】
トナー粒子にワックスが添加された場合には、バインダー樹脂との組み合せにより、従来は合一粒子が発生しやすくなる傾向にあったが、本発明の上記バインダー樹脂とワックスとを組み合せにより、合一粒子の発生が抑制できるようになった。
【0089】
従来における合一粒子の抑制方法としては、特開2000−003063号公報、特開2000−003068号公報、特開2000−003069号公報、および特開2000−003075号公報などにあるように、熱処理前に流動化処理として、シリカや酸化チタンなどの外添剤を多めに外添した後に、熱風処理を施すことが知られている。しかしながら、このような熱風処理前に流動化処理を施したトナーは、プリンターや複写機に適用した場合に、感光体上にフィルミングと呼ばれるトナーあるいはトナー成分が感光体に付着する現象が発生し易いという問題があった。
【0090】
これに対し、本発明のバインダー樹脂とワックスを用いた場合には、この合一粒子の発生が抑えられるので、熱風処理後にシリカあるいは酸化チタンなどの外添剤を外添混合し、フィルミングを抑制することができる。
【0091】
本発明の非磁性トナーは2成分系現像剤に用いることもできる。本発明の非磁性トナーを2成分系現像剤として用いる場合には、キャリアと混合して用いられ、トナーとキャリアの混合比は、トナー濃度として0.1〜50質量%で用いられ、より好ましくは0.5〜20質量%で用いられ、さらに好ましくは3〜1質量%で用いられる。
【0092】
このキャリアコア材料としては、例えば表面酸化した鉄または未酸化の鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、マンガン、クロム、希土類の金属、それらの合金、化合物、酸化物、磁性フェライトなどが用いられる。中でもフェライトキャリアを98質量%以上含有するものが好ましく用いられる。
【0093】
キャリアとその製造方法として特別な制約はなく、コア材の表面を樹脂などで被覆したコートキャリアが特に好ましい。被覆する方法としては、樹脂などの被覆材を溶液中に溶解または懸濁させて被覆液を調製し、この被覆液をキャリア粒子表面に塗布しキャリア粒子表面に付着させる方法など、従来において公知の方法が適用できる。
【0094】
コートキャリアの被覆用に用いられる結着樹脂としては、スチレン、クロルスチレンなどのスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、ラク酸ビニルなどのビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル,アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステルビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテルなどのビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルへキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類の単独重合体あるいは共重合体などが挙げられる。
【0095】
特に代表的な結着樹脂としては、導電性微粒子の分酸性やコート層としての成膜性、トナースペント防止,生産性という点などから、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。さらにポリカーボネート、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、などが挙げられる。特にスペント防止という観点から、臨界表面張力の小さい樹脂、例えばポリオレフィン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などを含んでいることがより望ましい。
【0096】
なお、ブレンド量は、全バインダー量に対するフッ素系樹脂、ポリオレフィン、シリコーン系樹脂などの割合が、1.0〜60質量%であることが適当であり、特に2.0〜40質量%であることが望ましい。その含有量が1.0質量%未満であると、表面改質効果が十分でなく、トナースペントに効果がない。またその含有量が60質量%を超えると、両者が均一に分散されにくいため、体積抵抗値に部分的なムラが生じ、帯電特性が劣化するためである。
【0097】
なお、キャリアの被覆用結着樹脂として用いられるフッ素樹脂としては、例えばフッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンなどと他のモノマーとの溶剤可溶性の共重合体が挙げられる。
【0098】
またキャリアの被覆用結着樹脂として用いられるシリコーン樹脂としては、例えば信越シリコーン社製KR271、KR282、KR311、KR255、KR155(ストレートシリコーンワニス)、KR211、KR212、KR216、KR213、KR217、KR218(変性用シリコーンワニス)、SA−4、KR206、KR5206(シリコーンアルキッドワニス)、ES1001、ES1001N、ESD1002T、ES1004(シリコーンエポキシワニス)、KR9706(シリコーンアクリルワニス)、KR5203、KR5221(シリコーンポリエステルワニス)、東レシリコーン社製のSR2100、SR2101、SR2107、SR2110、SR2108、SR2109、SR2400、SR2410、SR2411、SH805、SH806A、SH840などが用いられる。
【0099】
上記の材料の使用量は状況に応じ適宜決定することができるが、総量でキャリアに対し0.1〜30質量%使用することが好ましく,0.5〜20質量%用いることがさらに好ましい。
【0100】
キャリアの平均粒径は20〜100μm、より好ましくは25〜70μm、さらに好ましくは25〜65μmである。
【0101】
特に好ましいキャリアとしては、Cu−Zn−Fe(組成質量比(5〜20):(5〜20):(30〜80))の3元素を持つフェライト粒子であり、その表面ワフッ素系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂またはそれらの混合樹脂で被覆したものが挙げられる。例えば、混合樹脂としてポリフッ化ビニリデンとスチレン−メチルメタアクリレート樹脂;ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メチルメタアクリレート樹脂;フッ素系共重合体とスチレン系共重合体;などを90:10〜20:80、より好ましくは70:30〜30:70の質量比率の混合物を挙げることができる。
【0102】
コーティング剤を0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜1質量%コーティングし、250メッシュをパスし350メッシュにオンするキャリア粒子が70質量%以上ある上記平均粒径を有するコート磁性フェライトキャリアが好ましいキャリアとして挙げられる。このフッ素共重合体としては、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体の質量比率10:90〜90:10の混合物が例示され、スチレン系共重合体としてはスチレン−アクリル酸2−エチルへキシル共重合体の質量比20:80〜80:20の混合物、スチレン−アクリル酸2−エチルへキシン−メタクリル酸メチル共重合体の質量比(20〜60):(5〜30):(10〜50)の混合物が例示される。
【0103】
粒度分布のシャープな上記コート磁性フェライトキャリアは、本発明シのトナーに対し、好ましい摩擦帯電を付与し、さらに電子写真特性を向上させる効果がある。
【0104】
本発明のトナーとキャリアとを混合して二成分現像剤を調製する場合、その混合比率はげんぞう剤中のトナーのうととして、1質量%〜15質量%、より好ましくは2質量%〜13質量%にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が1質量%未満では、画像濃度が低くなり、15質量%を超えると、カブリや機内飛散を増加させ、現像剤の耐用寿命を短縮しがちである。
【0105】
本発明の非磁性トナーを通常の1成分非磁性トナーとして用いる場合には、ブレードまたはローラーを用い、現像スリーブにて強制的に摩擦帯電し、スリーブ上にトナーを付着させることにより搬送させる方法を用いることができる。
【0106】
図1は、本発明の非磁性トナーを用いた1成分現像方法の現像器を模式的に示したものである。図1において、現像器1には本発明の一成分非磁性トナーを収容し、図中矢印aの方向に回転する感光体2と対向配置したトナー担持体として現像スリーブ11を現像器1内に備え、感光体2上の静電荷像をトナーにて現像し、トナー画像を感光体上に形成する。ここに現像スリーブ11は感光体2に対向して設置されており、感光体2と現像スリーブとの間は微小間隔が設けられていてもよいし、また接触していてもよい。この現像スリーブ11は、感光体2の回転方向に対し、順方向に回転される。また現像器1に収容した本発明の1成分非磁性トナーは、攪拌羽根3により攪拌される。
【0107】
現像器のトナー担持体としては、上記現像スリーブ11のような円筒状に限られず、回転駆動する無端ベルトの形態をしていてもよい。また導電性ローラーを用いてもよい。
【0108】
現像器1には、現像スリーブ11の上方位置に弾性規制部材として弾性ブレード12が設けられている。弾性規制部材としては、この弾性ブレードの代わりに弾性ローラーを用いることもできる。弾性ブレード12は、現像スリーブ11の回転方向上流側に向けて下がる向きに傾斜して設けられ、現像スリーブ11上部外周面に対向して当接される。
【0109】
弾性ブレード12は、銅、鉄、ステンレスなどの金属製でも、あるいは金属ブレード上の現像スリーブ11との接触域にウレタン性あるいはシリコーンゴム製の樹脂チップが貼り付けられたものでも、あるいはウレタン製あるいはシリコーンゴム製の樹脂ブレードでもよい。
【0110】
現像スリーブ11は、アルミニウム、ステンレススチールのような金属または合金で形成された導電性円筒が好ましく使用される。十分な機械的吉父父揺動および導電性を有する樹脂組成物で導電性無縁当が形成されていてもよい。さらに、現像スリーブ1は、金属製または合金製円筒表面に導電性微粒子が分散されている樹脂組成物で形成されている被覆層を有していてもよい。被覆層は樹脂材料としてアクリル系樹脂またはフェノール樹脂を用い、被覆層中には。カーボン微粒子と結晶性グラファイトの混合物、または結晶性グラファイトの導電性微粒子が含まれているものが使用される。
【0111】
トナー塗布ローラー13は、現像スリーブ11に対して感光体2と反対側に当接され、且つ回転可能に支持されている。
【0112】
トナーは、弾性ブレード12と現像スリーブ11との当接部を通過し、現像スリーブ11上にトナーの薄層が形成され、感光体2と対向している現像部へと搬送される。現像スリーブ11に現像バイアスとして、直流に交流を重畳した交番電圧をバイアス印加手段により印加することにより、現像スリーブ11上のトナーが感光体2上に形成された静電荷像に対応して転移し、靜電荷塑像に付着してトナー像を形成する。
【0113】
(実施例)
以下、実施例に基づき、本発明を具体的に説明する。なお、以下の実施例は本発明を例示するものであって、本発明を何ら限定するものではない。以下の記載において、部は質量部を意味する。
【0114】
(マスターバッチMR1の調製)
[MR1組成]
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAプロピルオキサイド2mol付加物とフ
マル酸の共重合体、分子量21600、Mw/Mn4.2、酸価9.1mgKO
H)/g) …… 60部
C.I.ピグメントレッド122 …… 20部
C.I.ピグメントレッド238 …… 20部
上記組成1の顔料とポリエステル樹脂とをニーダーにて、100℃に加熱後、30分混練した。混練物を板状にして冷却後、直径2mmのメッシュを取りつけたスピードミルにて粉砕し、樹脂組成物MR1を得た。
【0115】
(マスターバッチMR2の調製)
[MR2組成]
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAプロピルオキサイド2mol付加物とフ
マル酸の共重合体、分子量21600、Mw/Mn4.2、酸価9.1mgKO
H)/g) …… 60部
C.I.ピグメントレッド122 …… 40部
上記組成2の顔料とポリエステル樹脂とを用い、マスターバッチ1と同様にして、樹脂組成物MR2を得た。
【0116】
(マスターバッチMB1の調製)
[MB1組成]
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAプロピルオキサイド2mol付加物とフ
マル酸の共重合体、分子量21600、Mw/Mn4.2、酸価9.1mgKO
H)/g) …… 60部
C.I.ピグメントブルー15:3 …… 40部
上記組成3の顔料とポリエステル樹脂とを用い、マスターバッチ1と同様にして、樹脂組成物MB1を得た。
【0117】
(マスターバッチMY1の調製)
[MY1組成]
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAプロピルオキサイド2mol付加物とフ
マル酸の共重合体、分子量21600、Mw/Mn4.2、酸価9.1mgKO
H)/g) …… 60部
C.I.ピグメントイエロー17 …… 40部
上記組成4の顔料とポリエステル樹脂とを用い、マスターバッチ1と同様にして、樹脂組成物MY1を得た。
【0118】
(ポリエステル樹脂Aの調製)
[ポリエステル樹脂A組成]
テレフタル酸 ……6.0mol
イソフタル酸 ……3.0mol
ビスフェノールAプロピオンオキサイド2.2モル付加物 ……7.0mol
エチレングリコール ……2.0mol
ジエチレングリコール ……1.0mol
ジブチルチンオキサイド ……0.05g
無水トリメリット酸 ……0.9mol
ジブチルチンオキサイド ……0.3g
上記材料を反応させ、脱水縮合させて,質量平均分子量Mw:113,000、Mw/Mn:37.8、P1:6,800、分子量150,000以上の成分:14.5%、分子量150,000以上における分子量分布の極大値P2:存在せず、酸価:4.1mgKOH/g、OH価:9.2、Tg:61.3℃のポリエステルAを得た。
【0119】
(ポリエステル樹脂Bの調製)
[ポリエステル樹脂B組成]
テレフタル酸 ……6.0mol
イソフタル酸 ……3.0mol
エチレングリコール ……6.0mol
エタノール ……8.0mol
ジブチルチンオキサイド ……0.05g
ビスフェノールaプロピレンオキサイド2.2モル付加物 ……7.0mol
エチレングリコール ……1.0mol
ジエチレングリコール ……2.0mol
グリセリン ……0.3mol
ジブチルチンオキサイド ……0.5g
上記材料を反応させ、脱水縮合させて,質量平均分子量Mw:98,000、Mw/Mn:33.7、P1:7,200、分子量150,000以上の成分:12.7%、P2:1,340,000、分子量150,000以上における分子量分布の極大値P2と分子量3.000〜20,000における分子量分布の極大値P1との比P2/P1:22.4%、酸価:0.5mgKOH/g、OH価:15、Tg:61.0℃のポリエステルBを得た。
【0120】
(ポリエステル樹脂C(比較例用樹脂)の調製)
[ポリエステル樹脂C組成]
テレフタル酸 ……8.0mol
イソフタル酸 ……3.0mol
ビスフェノールAエチレンオキサイド2.3モル付加物 ……7.0mol
エチレングリコール ……2.0mol
ジエチレングリコール ……2.0mol
ジブチルチンオキサイド ……0.1g
無水トリメリット酸 ……2.4mol
ジブチルチンオキサイド ……0.7g
上記材料を反応させ、脱水縮合させて,質量平均分子量Mw:572,000、Mw/Mn:56.4、P1:9,800、分子量150,000以上の成分:34.5%、P2:10,000,000、P2/P1:22.4%、酸価:16.5mgKOH/g、OH価:21.5、Tg:56.8℃のポリエステルCを得た。
【0121】
(ポリエステル樹脂D(比較例用樹脂)の調製)
[ポリエステル樹脂D組成]
マレイン酸 ……10.0mol
ビスフェノールAエチレンオキサイド2.3モル付加物 …10.0mol
ジブチルチンオキサイド ……0.1g
上記材料を反応させ、脱水縮合させ、質量平均分子量Mw:24,300、Mw/Mn:5.5、P1:9,900、分子量150,000以上の成分:5.3%、P2:存在せず、酸価:10.2mgKOH/g、Tg:64,0℃のポリエステルDを得た。
【0122】
(実施例1)
下記構成原料をヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)にて混合分散した後、二軸混練機(池貝(株)製PCM30)にて溶融混練を行ない、さらにスピードミルにて粗粉砕した。粗粉砕物は粉砕機(日本ニューマチック(株)製IDS−2型)にて微粉砕し、分級機(日本ニューマチック(株)製DSX−2型)にて分級し、トナー分級品(M粉)を得た。
ポリエステル樹脂A ……85部
樹脂組成物MR1 ……10部
ジt−ブチルサリチル酸亜鉛化合物 …… 3部
パラフリントH1(シューマンサゾール社製、融点75.3℃)…2部
【0123】
このトナー分級品(M粉)を日本ニューマチック(株)製SFS−30型機により、熱風の温度230℃にて気相中熱処理し、処理粉を得た。
【0124】
この処理粉100部に対して、ヘキサメチルジシラザン処理疎水性シリカを1.5部、疎水化処理酸化チタン化合物を0.5部、酸化セリウム粉(酸化セリウム45%以上、酸化ランタン20%以上、平均粒径1.4μm、商品名ROX a−10、昭和電工(株)製)を0.2部加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)で外添混合し、さらに超音波振動ふるい(ダルトン(株)製)にかけてトナーを得た。
【0125】
このトナー分級品(M粉)の粒子径分布をマルチサイザー(コールターカウンター社製)で測定したところ、トナーの体積平均径が9.23μm、個数分布において粒子径50μm以下の含有量が13.0個数%、体積分布における20μm以上含有率は0.0%であった。
【0126】
このトナーを東芝社製の普通紙ファクシミリTF6500を改造したプリンターおよびカートリッジに適用して、画像形成を行なった。感光体はネガ帯電性有機感光体ドラムを用い、トナーはネガ帯電性とし、現像ローラーはカーボン微粒子と導電性グラファイトが含有されたフェノール樹脂を表面にコートされたアルミ管とし、ブレードは現像ローラーとの当接部にウレタン樹脂を貼付した金属薄板とした。有機感光体ドラム表面と現像ローラー表面間は、300μmとした。トナー塗布ローラーは、導電性剤を入れたウレタンを発泡させたスポンジローラーとした。
【0127】
[画像評価試験]
この解像プリンターを常温常湿(23℃/60%RH)下に放置後、A4画像を出力し、画像評価を行なった。ベタ画像、文字画像、白を出力したところ、良好な画像が得られた。また、階調性を見るための評価を行なった。さらに5mm角のベタおよび文字の画像を2,000枚出力した後、ベタ画像、文字画像、白を出力したところ、カブリのない良好な画像が得られた。これらの評価結果を表1にまとめた。
【0128】
[トナー飛散評価]
プリンター内の現像ローラー下部に白紙を貼りつけ、その部分の汚れを目視にて評価した。
【0129】
[階調評価]
感光体上に単位面積あたりの印字画素比率が、100%、75%、50%、25%のベタを含めた4段階のハーフトーン画像の潜像を形成し、これワ現像し、画像形成する。この濃度を測定し、階調性を評価した。
【0130】
[高温・高湿環境(30℃/80%RH)および低温・低湿環境(15℃/10%RH)試験]
この改造プリンタを高温・高湿環境(30℃/80%RH)および低温・低湿環境(15℃/10%RH)下に2日間設置した後、上記と同様の1.000枚の画像評価を行なった。評価結果は高温・高湿環境(30℃/80%RH)出の結果を表2に、低温・低湿環境(15℃/10%RH)での結果を表3にまとめた。
【0131】
(実施例2)
材料を下記に変えた以外は実施例1と同様にして、トナーを製造した。製造したトナーについて、実施例1と同様の評価を行ない、得られた結果を表1〜3にまとめた。
ポリエステル樹脂A ……85部
樹脂組成物MB1 ……10部
ジt−ブチルサリチル酸亜鉛化合物 …… 3部
パラフリントH1(シューマンサゾール社製、融点75.3℃) 2部
【0132】
(実施例3)
材料を下記に変えた以外は実施例1と同様にして、トナーを製造した。製造したトナーについて、実施例1と同様の評価を行ない、得られた結果を表1〜3にまとめた。
ポリエステル樹脂A ……85部
樹脂組成物B1 ……10部
ジt−ブチルサリチル酸亜鉛化合物 …… 3部
パラフリントH1(シューマンサゾール社製、融点75.3℃) 2部
【0133】
(実施例4)
材料を下記に変えた以外は実施例1と同様にして、トナーを製造した。製造したトナーについて、実施例1と同様の評価を行ない、得られた結果を表1〜3にまとめた。
ポリエステル樹脂A ……90部
カーボンブラックMA100(三菱化学(株)製) …… 5部
ビス−(ジフェニルオキソアセチル)ホウ素カリウム …… 3部
パラフリントH1(シューマンサゾール社製、融点75.3℃)… 2部
【0134】
(実施例5)
材料を下記に変えた以外は実施例1と同様にして、トナーを製造した。製造したトナーについて、実施例1と同様の評価を行ない、得られた結果を表1〜3にまとめた。
ポリエステル樹脂B ……85部
樹脂組成物MR2 ……10部
ビス−(ジフェニルオキソアセチル)ホウ素カリウム …… 3部
HDP7010(日本精蝋(株)製、融点89.0℃) …… 2部
【0135】
(実施例6)
材料を下記に変えた以外は実施例1と同様にして、トナーを製造した。製造したトナーについて、実施例1と同様の評価を行ない、得られた結果を表1〜3にまとめた。
ポリエステル樹脂B ……85部
樹脂組成物MR2 ……10部
p−t−ブチルカリックス[B]アレーン化合物 …… 3部
カルナバワックス(融点80.4℃) …… 2部
【0136】
(実施例7)
【0137】
酸化セリウムを外添しない点以外は実施例2と同じにして、トナーを製造した。このトナーについて実施例2と同様に評価したところ、初期画像の1枚目にかすかにムラが生じたが、許容範囲のレベルであった。
【0138】
(比較例1)(分子量分布を示すパラメータ、酸価が大)
材料を下記に変えた以外は実施例1と同様にして、トナーを製造した。製造したトナーについて、実施例1と同様の評価を行ない、得られた結果を表1〜3にまとめた。
ポリエステル樹脂C ……85部
樹脂組成物MR2 ……10部
スルホン酸含有スチレンアクリルポリマー …… 3部
ビスコール660P
(三洋化成(株)製ポリプロピレン融点145℃) …… 2部
【0139】
ここで用いたポリエステル樹脂Cは、質量平均分子量Mw:572,000、Mw/Mn:56.4、分子量150,000以上の成分:34.5%、P2/P1:22.4%と、分子量分布のパラメータはいずれも分子量の大きい側にずれており、また酸価も16.5mgKOH/gと大きいものを用い、粒子の円形度を0.71にした。その結果、転写効率の低下、初期画像階調度の低下、カブリ、およびトナーの飛び散りがみられた。
【0140】
(比較例2)(円形度が大)
材料を下記に変えた以外は実施例1と同様にして、トナーを製造した。製造したトナーについて、実施例1と同様の評価を行ない、得られた結果を表1〜3にまとめた。
ポリエステル樹脂D ……85部
樹脂組成物MR2 ……10部
スルホン酸含有スチレンアクリルポリマー …… 3部
ビスコール660P
(三洋化成(株)製ポリプロピレン融点145℃) …… 2部
【0141】
ここで用いたポリエステル樹脂Cは、比較例2と同じ質量平均分子量Mw:572,000、Mw/Mn:56.4、分子量150,000以上の成分:34.5%、P2/P1:22.4%と、分子量分布のパラメータはいずれも分子量の大きい側にずれており、また酸価も16.5mgKOH/gと大きいものを用い、粒子の円形度を0.90に高めた。その結果、転写効率、初期画像階調度は良好であったが、常温常湿2,000枚後や高温高湿および低温低湿1,000枚後の特性が低下し、カブリ、トナーの飛び散りが増大した。
【0142】
【表1】
【0143】
【表2】
【0144】
【表3】
【0145】
【発明の効果】
上記したように、本発明によれば、転写特性が良好であり、中間調の再現性が良好であるとともに、トナー粒子表面の劣化や磨耗が少なく、また環境特性を有し、このため、良質の画像特性を初期からライフエンドまで安定して得ることができる非磁性トナー粒子を提供することができる。本発明の非磁性トナーを用いたプリンターや複写機は、カブリがなく、高濃度であり、環境変化に左右されず優れた転写特性を有し、発色性が高く、ベタ部から中間調の画像濃度も高く、またトナーの消費が少なくて済み、さらに現像スリーブからの飛び散りが少ないので、画像を形成するプリンターや複写機内部へのトナー飛散による汚れを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非磁性トナーを用いた1成分現像方法の現像器を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1……現像器、2……感光体、11……現像スリーブ、12……弾性ブレード、13……トナー塗布ローラー。
Claims (7)
- 結着樹脂と着色剤とワックスとを含有するトナー母体に、外添剤としてシリカおよび酸化チタンの少なくとも一方がトナー母体100質量部に対し0.1質量部以上外添されており、
前記結着樹脂は、ガラス転移点が50℃以上65℃以下であり、GPCを用いた分子量分布測定において、質量平均分子量Mwが70,000以上、質量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが20以上50以下であり、分子量分布の極大値が分子量3,000以上20,000以下の区間にあり、分子量150,000以上の成分が10〜30%であり、分子量150,000以上における分子量分布の極大値が存在する場合には、分子量3,000以上20,000以下の区間に存在する前記分子量分布の極大値の1/3以下であり、酸価が10mgKOH/g以下であるポリエステル樹脂であり、
前記ワックスは、合成炭化水素ワックスおよびエステルワックスの少なくとも1種であって、その融点が50℃以上90℃以下であり、
前記トナー母体は、前記結着樹脂と前記着色剤と前記ワックスとを含有する混合物が溶融混練され粉砕され前記結着樹脂のガラス転移点と前記ワックスの融点よりも高い温度の熱風で気相中処理された円形度の算術平均値0.73以上0.84以下、体積平均粒径11μm以下の粒子である
ことを特徴とする現像用非磁性トナー。 - 結着樹脂と着色剤とワックスとを含有するトナー母体に、外添剤としてシリカおよび酸化チタンの少なくとも一方を0.1質量部以上と、酸化セリウムを45%以上含有する体積平均5μm以下の微粉体をトナー母体100質量部に対し0.05質量部以上外添されており、
前記トナー母体は、前記結着樹脂と前記着色剤と前記ワックスとを含有する混合物が溶融混練され粉砕され前記結着樹脂のガラス転移点と前記ワックスの融点よりも高い温度の熱風で気相中処理された円形度の算術平均値0.73以上0.84以下、体積平均粒径11μm以下の粒子である
ことを特徴とする現像用非磁性トナー。 - 前記結着樹脂がポリエステル樹脂であり、ガラス転移点が50℃以上65℃以下であり、GPCを用いた分子量分布測定において、質量平均分子量Mwが70,000以上、質量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが20以上50以下であり、分子量分布の極大値が分子量3,000以上20,000以下の区間にあり、分子量150,000以上の成分が10〜30%であり、分子量150,000以上における分子量分布の極大値が存在する場合には、分子量3,000以上20,000以下の区間に存在する前記分子量分布の極大値の1/3以下であり、酸価が10mgKOH/g以下である結着樹脂であり、
前記ワックスが、合成炭化水素ワックスおよびエステルワックスの少なくとも1種であって、その融点が50℃以上90℃以下であることを特徴とする請求項2記載の現像用非磁性トナー。 - 前記着色剤としてC.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド146、及びC.I.ピグメントレッド57:1から選ばれる少なくとも1種を1〜5質量%含有することを特徴とする請求項2または3記載の現像用非磁性トナー。
- 前記着色剤としてC.I.ピグメントレッド122とC.I.ピグメントレッド238とをそれぞれ0.5〜4質量%の範囲で含有することを特徴とする請求項2または3記載の現像用非磁性トナー。
- 前記トナー母体が、サリチル酸金属化合物、ホウ素錯体、および環状フェノール系オリゴマーから選ばれる少なくとも1種を0.5質量%以上10質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の現像用非磁性トナー。
- 現像スリーブ上にコートされ、静電荷像の現像に供せられる非磁性1成分現像法に用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の現像用非磁性トナー。
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