JP2007017842A - 画像形成装置およびこれに用いる正帯電性二成分現像剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】二成分現像剤において、有機微粒子凝集物のドラム表面への固着を低減させ、かつ有機微粒子の帯電能力を十分高めることにより、かぶりやトナー飛散を抑制することである。
【解決手段】少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤からなるトナー粒子に、有機微粒子と無機微粒子が外添され、前記トナー粒子とキャリアとが混合されてなる正帯電性二成分現像剤であって、前記有機微粒子が、無機微粒子との混合により解砕されてなる50nm以上100nm以下の平均一次粒径をもち、かつ、前記有機微粒子のトナー表面への被覆率が1%以上50%以下で、この被覆した有機微粒子において、2粒子以上の凝集物の割合が10%以下であり、さらに、前記トナー粒子とキャリアとをターブラーミキサーでの30分間混合した時の帯電量変化が±5μC/g以内であることを特徴とする正帯電性二成分現像剤である。
【選択図】なし

Description

この発明は、電子写真法、静電記録法などを用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置およびこれに使用する正帯電性二成分現像剤に関する。
電子写真画像形成法における現像方式には、主として一成分現像方式と二成分現像方式とがある。トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を用いた二成分現像方式は、トナーのみを用いる一成分現像方式に比べ長期に渡って環境変化に対応した安定した良好な記録画像が得られる。
この二成分現像方式では、トナー供給機から現像装置にトナーが補給され、現像装置内の現像剤の混合攪拌によりキャリアとの摩擦でトナーが帯電される。トナーの帯電量は、現像電界における現像スリーブからのトナーの飛翔性や、現像スリーブとの保持性に影響を及ぼすため、良好な画像を形成する上で重要となり、所望の摩擦帯電量を得るために種々の開発が進められている。
トナーの帯電量低下を抑制する手段として、トナーに有機微粒子を外添する技術が知られている。有機微粒子は、正帯電性を維持しやすいため、トナーとキャリアの混合時に、トナーに外添された無機微粒子の帯電量を抑制することができる。
また、より高画質な画像を安定して出力させるというユーザーの要望が、ますます高まり、これに対応するため、静電荷像担持体上に静電潜像を形成する過程において、静電荷像担持体へ露光を行う技術が発達して静電潜像が細密化してきている。これに伴い、より高画質出力を得るため、トナーの小径化が進んでいるが、トナーを小粒径化した場合、トナー粒子同士の凝集性が増すため、キャリア表面や帯電付与部材表面からの良好な帯電付与を受けにくくなる。そのため、トナーに小粒径の有機微粒子や無機微粒子などの外添剤を含有させることで、高い流動性をもたせ、均一かつ安定した帯電性を保持することによる良好な現像性、転写性を得ることが試みられている。
一方、画像形成装置に用いる静電荷像担持体としては、光導電性を有する種々の材料からなる、種々の構造を有するものが実用化されているが、とくにアモルファスシリコン感光体が、無公害物質であるため工業的に優れていることや、表面硬度が高く信頼性の高い、メンテナンス性に優れた長寿命の感光体を形成できること、さらには実用的な感度を有し、しかも比較的安価に製造できることから、広く一般に用いられている。
感光体を帯電させる帯電方式としては、帯電部材を感光体に押圧接触させ帯電部材に帯電電圧を印加することで感光体を所定の極性、電位に帯電させる帯電ローラを用いた接触帯電方式が知られている。
これらの接触式の帯電方式は、非接触帯電方式であるコロナ帯電方式に比べて、帯電過程で発生するオゾン量が極微量である。帯電過程において発生するオゾン並びにオゾン生成物が、被帯電体面である静電荷像担持体、例えば感光体表面に付着すると、コロナ生成物の影響で感光体表面が湿度に敏感となって水分を吸着しやすくなり、その結果、感光体表面が低抵抗化し画像流れが生じるという問題があるが、接触式の帯電方式は、コロナ帯電方式に比べてオゾン量が少ないので前記画像流れをより低減できる、といった長所を有している。
しかし、接触式の帯電方式では、帯電部材と感光体の接触部分周辺において、感光体表面への残留現像剤の静電吸着や埋め込みが行われやすく、ドラム付着が起こりやすいという問題があった。特許文献1では、この問題を解決するために、接触式の帯電方式を有する画像形成方法に用いられる現像剤において、トナーに、平均粒径0.03〜1.0μm、体積電気抵抗106〜109Ω・cmの正帯電性樹脂微粒子および疎水性無機微粉体を外添した現像剤を提案している。
特許第2759509号公報
しかし、この文献などにおいても、種々の環境で長期にわたり安定に画像を供することは困難である。特に、有機微粒子などの外添剤は、小粒径になるほど凝集しやすく、凝集してしまった有機微粒子は、本来の特性を発揮できないばかりか、例えば、アモルファスシリコンドラムを静電荷像担持体として用いた画像形成方法では、ドラム表面の微小突起に固着するといった問題をもたらす。また帯電部材に接触式の帯電ローラを用いた画像形成方法では、帯電ローラのドラムへの圧接により、ドラムの表面粗さが増大しやすくなるので前記凝集物の固着が多くなり、そのためクリーニングブレードでのStick−Slipによりクリーニング不良が生じて、より顕著に固着が起こりやすくなるといった問題が生じる。
したがって、本発明の課題は、二成分現像剤において、有機微粒子凝集物のドラム表面への固着を低減させ、かつ有機微粒子の帯電能力を十分高めることにより、かぶりやトナー飛散を抑制することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、二成分現像剤に外添剤として用いる有機微粒子において、その平均一次粒径やトナー表面への被覆割合などを所定の範囲内に制御することにより、かぶりやトナーの飛散を抑制できることを新たに見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の二成分現像剤および画像形成装置は、以下の構成を有する。
(1)少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤からなるトナー粒子に、有機微粒子と無機微粒子が外添され、前記トナー粒子とキャリアとが混合されてなる正帯電性二成分現像剤であって、前記有機微粒子が、無機微粒子との混合により解砕されてなる50nm以上100nm以下の平均一次粒径をもち、かつ、前記有機微粒子のトナー表面への被覆率が1%以上50%以下で、この被覆した有機微粒子において、2粒子以上の凝集物の割合が10%以下であり、さらに、前記トナー粒子とキャリアとをターブラーミキサーでの30分間混合した時の帯電量変化が±5μC/g以内であることを特徴とする正帯電性二成分現像剤。
(2)静電荷像担持体の移動方向に沿って、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段が配設された画像形成装置であって、この画像形成装置で用いられる現像剤が、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤からなるトナー粒子に有機微粒子と無機微粒子が外添されたトナーとキャリアとを混合されてなる正帯電性二成分現像剤であり、前記有機微粒子が、無機微粒子との混合により解砕されてなる50nm以上100nm以下の平均一次粒径をもち、かつ、前記有機微粒子のトナー表面への被覆率が1%以上50%以下で、この被覆した有機微粒子において、2粒子以上の凝集物の割合が10%以下であり、さらに、前記トナー粒子とキャリアとをターブラーミキサーでの30分間混合した時の帯電量変化が±5μC/g以内であることを特徴とする画像形成装置。
(3)前記静電荷像担持体が、アモルファスシリコンドラムであることを特徴とする(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記帯電手段が、接触式の帯電ローラであることを特徴とする(2)または(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
本発明の二成分現像剤によれば、有機微粒子の凝集を予め無機微粒子と混合して解砕することにより、有機微粒子凝集物のドラム表面への固着を低減させ、かつ有機微粒子の帯電能力を十分高めることができ、かぶりやトナー飛散を抑制することができる。
本発明の二成分現像剤について説明する。本発明の二成分現像剤は、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤からなるトナー粒子に、有機微粒子と無機微粒子が外添され、前記トナー粒子とキャリアとを混合されてなる正帯電性二成分現像剤であって、前記有機微粒子が、無機微粒子により予め解砕されてなる50nm以上100nm以下の平均一次粒径をもち、また、前記有機微粒子が、トナー表面上を1%以上50%以下被覆し、この被覆した有機微粒子において、2粒子以上の有機微粒子凝集物の割合が10%以下であり、前記トナー粒子とキャリアのターブラーミキサーでの30分間の混合時における帯電量変化が±5μC/g以内であることを特徴とする二成分現像剤である。
本発明のトナーには、トナー同士の付着力抑制と、トナーの帯電性を調節するために、無機微粒子を外添している。
一方、トナーの帯電量をより安定化するために、無機微粒子に比べて摩擦帯電系列でトナーに近く、正帯電性を維持しやすい有機微粒子がトナーに外添されて用いられる。この有機微粒子は、前記無機微粒子によるトナーの帯電量低下を抑制する効果をもっており、有機微粒子の平均一次粒径が大きく、その表面積が小さくなると、トナーの正帯電性を安定化する能力が小さくなる。一方、有機微粒子の平均一次粒径が小さいと、その表面積が大きくなり、トナーの正帯電性を安定化する能力が大きくなるが、有機微粒子の平均一次粒径が小さすぎると、有機微粒子の凝集によって、ドラム付着が起こると共に、正帯電性付与力も失われる。従って、有機微粒子の平均一次粒径は50nm以上100nm以下である必要がある。
また、トナーに被覆している有機微粒子において、有機微粒子2粒子以上の凝集物の割合が10%を超えると、前記無機微粒子によるトナーの帯電量低下を抑制する効果の低減をもたらす。
(有機微粒子)
前記有機微粒子は、例えば、水または水を主成分とする分散媒中で、不飽和単量体を乳化重合してできるエマルジョンを乾燥させて、平均粒径の小さな粉体として得られる。分散媒としての水はイオン交換水または純水であることが好ましい。また、水を主成分とする分散媒は、水と、例えば、メタノールのような有機溶剤、界面活性剤や乳化剤やポリビニルアルコールなどのような水溶性高分子系保護コロイドなどとの混合水溶液である。
上記界面活性剤や乳化剤や保護コロイドなどは、本発明の課題達成を阻害しない限り、反応性であってもよく、非反応性であってもよい。反応性界面活性剤としては、例えば、ラジカル重合性のプロペニル基が導入されたアニオン系反応性界面活性剤やノニオン系反応性界面活性剤などが挙げられる。これら界面活性剤や乳化剤や保護コロイドなどは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
本発明において用いられる不飽和単量体としては、特に制限されるものではなく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリロニトリル、及びメタクリロニトリル等の化合物を例示列挙することができ、これらの化合物は単独で使用しても良く、また2種以上を併用するようにしても良い。
有機微粒子の平均一次粒径については、前記重合の際、界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなど)の添加量を調整することにより、所望の平均一次粒径の有機微粒子を得ることができる。平均粒子径としては、50nm以上100nm以下のものが好ましい。有機微粒子の平均一次粒径が前記範囲内であると、流動化剤として用いられる無機微粒子によるトナーの帯電量低下を抑制するのに十分な効果が現れる。
(無機微粒子)
本発明で用いられる無機微粒子は、流動化剤として使用され、例えば、シリカ、酸化チタン、アルミナなどを用いることができるが、好ましくはシリカを用いるのがよい。シリカ粉末としては、例えば日本アエロジル社製のアエロジルRA200H、NAY200、NA50H、R972、R974、90、シリカD−17、T−805、R−812、RA200、HRX−C;キャボット社製のTG820F、TG824F、Cab−o−SilM−5、MS−7、MS−75、HS−5、EH−5、S−17、TS−72などが挙げられる。
(有機微粒子解砕物)
本発明に用いられる有機微粒子解砕物は、ヘンシェルミキサーなどのミキサー中に、前記有機微粒子1重量部に対して、前記無機微粒子を好ましくは1〜30重量部投入・混合し、好ましくは1〜30分間高速攪拌するのがよく、ついで音波ふるいなどを用いて凝集物を取り除くことにより得ることができる。
(トナー)
本発明で用いられるトナーは、所定量の結着樹脂に、離型剤、着色剤および電荷制御剤を添加し、それをヘンシェルミキサーなどの混合装置で攪拌混合して得ることができる。前記攪拌混合して得られる混合物を二軸押出機などで溶融混練し、冷却後、ハンマーミルやジェットミルなどの粉砕機で粉砕する。次に、風力分級機などの分級機を用いて、所定粒径のトナー粒子を得る。次に、得られたトナー粒子に対して、所定量の外添剤(例えば、前記有機微粒子および無機微粒子の他に、金属酸化物など)を添加し、ヘンシェルミキサーなどの混合装置で撹拌混合して製造することができる。
(キャリア)
二成分現像剤を得るには、トナーとキャリアとを混合すればよく、キャリアとしては、たとえばガラスビーズや、酸化または未酸化の鉄粉、フェライト、Co系、Mn−Mg系、Cu−Zn系、Li系などの磁性体粒子、あるいはその表面を合成樹脂(アクリル系、フッ素系、シリコーン系、ポリエステル系などの樹脂)で被覆したもの等を挙げることができる。中でも特に、芯材の表面をフッ素エポキシ樹脂またはシリコーン樹脂でコートしたものを使用するのが好ましい。これにより、キャリヤの耐久性を向上して、良好な画像をさらに長期間にわたって形成することが可能となる。
かかるキャリヤは、体積基準の中心粒径が20〜100μm、さらに30〜70μmであるのが好ましい。また二成分現像剤のキャリア濃度は、2〜15重量%であるのが好ましい。
(二成分現像剤)
本発明で用いる二成分現像剤は、前記トナーに、上記で得た有機微粒子解砕物を外添剤として添加し、キャリアとナウターミキサーなどで攪拌混合することにより得ることができる。前記二成分現像剤において、トナー粒子に対する有機微粒子の被覆率は、有機微粒子と無機微粒子を混合して解砕する際に、無機微粒子の添加量を調整することにより、好ましくは1〜50%のものを得る。無機微粒子の量を少なくすると、相対的に有機微粒子の量が多くなり、トナーへの付着量が多くなる。
また、トナーとキャリアのターブラーミキサーでの30分間混合時の帯電量変化量は、平均一次粒径の異なる有機微粒子と無機微粒子のそれぞれの添加量と種類の組み合わせを変えることにより、好ましくは±5μC/g以内になるよう調整を行う。
(結着樹脂)
前記結着樹脂としては、特に限定はなく、例えばスチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。もちろん、必要により、これらの樹脂にその他の樹脂を併用する、またはこれらの樹脂を2種以上用いてもよい。
上記スチレン−アクリル樹脂の基体となる単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ヒドロキシスチレン等のスチレン誘導体;メタクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
上記各種単量体の混合物は、溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合等任意の方法で重合し、本発明で使用する結着樹脂とすることができる。かかる重合に際し、使用できる重合開始剤としては過酸化アセチル、過酸化デカノイル、過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の公知の重合開始剤を使用することができる。これら重合開始剤は単量体総重量に対して0.1〜15重量%の範囲で使用するのが好ましい。
上記ポリエステル樹脂は、主として多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものであって、多価カルボン酸類としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン酸;マレイン酸、フマール酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、アゼライン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸、メチルメジック酸等の脂環式ジカルボン酸;これらカルボン酸の無水物や低級アルキルエステルが挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用される。
ここで3価以上の成分の含有量は架橋度に依存し、所望の架橋度とするためにはその添加量を調整すればよい。一般的には、3価以上の成分の含有量は15mol%以下が好ましい。
ポリエステル樹脂に用いられる多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコール等のアルキレングリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のアルキレンエーテルグリコール類;1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環族多価アルコール類;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール類及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
なお、分子量の調整や反応の制御を目的として、モノカルボン酸、モノアルコールを必要により使用してもよい。モノカルボン酸としては、例えば安息香酸、パラオキシ安息香酸、トルエンカルボン酸、サリチル酸、酢酸、プロピオン酸及びステアリン酸等が挙げられる。モノアルコールとしては、ベンジルアルコール、トルエン−4−メタノール、シクロヘキサンメタノールなどのモノアルコールが挙げられる。
結着樹脂のガラス転移温度は、54〜65℃の範囲のものが好ましい。ガラス転移温度が54℃未満の場合、現像装置やトナーカートリッジ内で固まるおそれがあり、他方65℃を超える場合、紙などの被転写物にトナーが十分に定着しないことがあるからである。
(離型剤)
定着性やオフセット性を向上させるために使用される離型剤としては、特に制限されるものではないが、例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、テフロン(登録商標)系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックス等を使用することが好ましい。また、これらワックスは2種以上を併用しても構わない。かかるワックスを添加することにより、オフセット性や像スミアリング(画像をこすった際の画像周囲の汚れ)をより効率的に防止することができる。
上述したワックスは、特に制限されるものではないが、結着樹脂総量に対して1〜10質量部の量で配合されていることが好ましい。ワックスの添加量が1質量部未満では、オフセット性や像スミアリング等を効率的に防止することができない傾向があり、一方、10質量部を超えると、トナー同士が融着してしまい、保存安定性が低下する傾向がある。
(着色剤)
顔料である着色剤としては、特に限定されるものではなく、例えばブラック系着色剤として、アセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラック等のカーボンブラック;マゼンダ系着色剤として、カラーインデックスに記されているC.I.ピグメントレッド81、C.Iピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド57、C.Iピグメントレッド49、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベシック(Basic)レッド10、C.I.ディスパーズ(Disperse)レッド15;シアン系着色剤として、カラーインデックスに記されているC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15−1、C.Iピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー86、C.I.ダイレクトブルー25;イエロー系着色剤として、ナフトールイエローS等のニトロ系顔料、ハンザイエロー5G、ハンザイエロー3G、ハンザイエローG、ベンジジンイエローG、バルカンファストイエロー5Gなどのアゾ系顔料または黄色酸化鉄、黄土等の無機顔料、カラーインデックスに記されているC.I.ピグメントイエロー180、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー16、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー21等が挙げられる。これら着色剤の1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの着色剤は、結着樹脂総量に対して2〜20質量部、好ましくは3〜15質量部の割合で配合される。
(電荷制御剤)
電荷制御剤としては、これまで公知の電荷制御剤を使用できる。正帯電性電荷制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、カルボキシル基含有脂肪酸変性ニグロシン染料、四級アンモニウム塩、アミン系化合物、有機金属化合物等が挙げられる。負帯電性電荷制御剤としては、例えば、オキシカルボン酸の金属錯体、アゾ化合物の金属錯体、金属錯塩染料やサリチル酸誘導体等が挙げられる。
上述した正帯電性あるいは負帯電性の電荷制御剤は、結着樹脂総量に対して1〜15質量部の割合で、トナー中に含まれているのがよい。電荷制御剤の添加量が上記範囲よりも少量であると、所定極性にトナーを安定して帯電することが困難となる傾向があり、このトナーを用いて静電潜像の現像を行って画像形成を行ったとき、画像濃度が低下したり、画像濃度の耐久性が低下する傾向がある。また、電荷制御剤の分散不良が起こりやすく、いわゆるカブリの原因となったり、静電荷像担持体汚染が激しくなる等の傾向がある。一方、電荷制御剤が上記範囲よりも多量に使用されると、耐環境性、特に高温高湿下での帯電不良、画像不良となり、静電荷像担持体汚染等の欠点が生じやすくなる傾向がある。
(画像形成装置)
本発明の一実施形態に係る画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は本発明にかかる画像形成装置の概略構成を示す図である。本発明の一実施形態にかかる画像形成装置1は、アモルファスシリコンドラムを用いた静電荷像担持体ドラム10と、静電荷像担持体10の表面に接触して帯電電圧を印加する接触帯電部材である帯電ローラ11と、静電荷像担持体10の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段(図示せず)と、静電荷像担持体10上の静電潜像に所定の極性の帯電トナーを付着させてトナー画像を形成する現像ローラ12a等の現像手段12と、給紙および搬送手段13によって給紙・搬送された転写材16に転写電圧を印加して、静電荷像担持体10上のトナー画像を転写材16に転移させる接触転写ローラ等の転写部材14と、静電荷像担持体10上に残留した未転写のトナーを回収する像担持体清掃手段15(クリーニングブレード15a)とを備えている。
画像形成時は、静電荷像担持体ドラム10が接触帯電部材11によって一様に帯電され、露光装置から静電荷像担持体ドラム10の表面上にレーザービーム等が照射されて静電潜像が形成される。この静電潜像に現像ローラ12aによって所定の極性の帯電トナーを付着させてトナー像が形成され、接触転写ローラ14により、給紙・搬送された転写材16に転写電圧が印加され、静電荷像担持体ドラム10上のトナー像が転写材16に転写される。静電荷像担持体10上の残留トナーは、クリーニングブレード15aにより除去され回収される。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(有機微粒子Aの作製)
温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管、攪拌器を装着したガラス製反応器に脱イオン水200重量部およびラウリル硫酸ナトリウム3重量部を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に加温し、攪拌下に過硫酸アンモニウム1部を添加し、さらにメチルメタクリレート70部、nブチルアクリレート30部からなるモノマー混合物を1時間を要して滴下し、ついで1時間攪拌を続けた。このようにして得られたエマルジョンを乾燥し、平均一次粒径74nmの有機微粒子Aの凝集物を得た。
(有機微粒子Bの作製)
ラウリル硫酸ナトリウム6部を仕込んだ以外は有機微粒子Aと同様にして平均一次粒径51nmの有機微粒子Bの凝集物を得た。
(有機微粒子C及びDの作製)
ラウリル硫酸ナトリウム2部を仕込んだ以外は有機微粒子Aと同様にして平均一次粒径99nm及び74nmの有機微粒子C及び有機微粒子Dの凝集物を得た。
(シリカAの作製)
ジメチルポリシロキサン0.5重量部及び3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量部(以上信越化学工業(株)社製)をトルエン1重量部に溶解させ、10倍に希釈した。ついでヒュームドシリカアエロジル#90(日本アエロジル(株)社製)1重量部を攪拌しながら、得られた希釈溶液を徐々に滴下して30分間超音波照射・攪拌して混合物とした。この混合物を150℃の高温槽で加熱した後、トルエンをロータリーエヴァポレーターを用いて溜去し、得られた固形物を減圧乾燥機にて設定温度50℃で減量しなくなるまで乾燥した。さらに電気炉にて窒素気流下、200℃で3時間の加熱処理を行った。得られた粉体はジェットミルにより解砕してバグフィルターで捕集した。
(シリカBの作製)
ジメチルポリシロキサン0.5重量部及び3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量部をヘキサメチルジシラザン0.3重量部、ジメチルポリシロキサン0.2重量部及び3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量部に変更した以外はシリカAと同様にしてシリカBを得た。
(シリカCの作製)
ジメチルポリシロキサン0.5重量部及び3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量部をトリフルオロプロピルトリメトキシシラン0.1重量部、ジメチルポリシロキサン0.4重量部及び3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量部に変更した以外はシリカAと同様にしてシリカCを得た。
(有機微粒子解砕物Aの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Aを1重量部とシリカAを4重量部を投入・混合して5分間高速攪拌した。ついで200メッシュの音波ふるいにて凝集物を除去してシリカAを含む有機微粒子解砕物Aを得た。有機微粒子解砕物Aとはシリカとシリカによって解砕された有機微粒子の混合物を表す。後述する、有機微粒子解砕物B〜Kも同様である。
(有機微粒子解砕物Bの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Bを1重量部とシリカAを4重量部を投入・混合して5分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Bを得た。
(有機微粒子解砕物Cの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Cを1重量部とシリカAを4重量部を投入・混合して5分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Cを得た。
(有機微粒子解砕物Dの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Aを1重量部とシリカAを1重量部を投入・混合して5分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Dを得た。
(有機微粒子解砕物Eの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Aを1重量部とシリカAを4重量部を投入・混合して20分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Eを得た。
(有機微粒子解砕物Fの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Aを1重量部とシリカAを4重量部を投入・混合して2分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Fを得た。
(有機微粒子解砕物Gの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Aを11重量部とシリカBを4重量部を投入・混合して5分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Gを得た。
(有機微粒子解砕物Hの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Dを1重量部とシリカAを4重量部を投入・混合して5分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Hを得た。
(有機微粒子解砕物Iの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Aを1重量部とシリカBを1重量部を投入・混合して5分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Iを得た。
(有機微粒子解砕物Jの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Aを1重量部とシリカAを4重量部を投入・混合して1分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Jを得た。
(有機微粒子解砕物Kの作製)
ヘンシェルミキサー中に有機微粒子Aを1重量部とシリカBを3重量部を投入・混合して5分間高速攪拌した。ついで#200の音波ふるいにて凝集物を除去して有機微粒子解砕物Kを得た。
(キャリアAの作製)
F51−50(パウダーテック(株)社製 50μm)10kgに対して、流動層コーティング装置SFC−5(フロイント産業)を用いてエピコート1004(ジャパンエポキシレジン(株))2kgを溶解させた後にジエチレントリアミン100gと無水フタル酸150gを添加混合したアセトン20L中にて80℃の熱風を送り込みながら被覆した。これを乾燥機にて180℃で1時間の加熱してキャリアAを作製した。
(現像剤Aの作製)
結着樹脂としては、ポリエステル系樹脂としてタフトンNE−382(花王株式会社製)を100重量部、離型剤としてカルナウバワックス1号(株式会社加藤洋行製)4重量部、着色剤としてカーボンブラックを12重量部、電荷制御剤としてポントロンP−51(オリエント化学社製)を1重量部をそれぞれヘンシェルミキサーに投入・混合した後、二軸押し出し機で溶融混練してドラムフレーカーで冷却した。次にハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで微粉砕し、風力分級機を用いて分級して、体積平均粒径が9.12μm、平均円形度0.932のトナー粒子を作製した。このトナー粒子100重量部に対して、有機微粒子解砕物Aを2.5重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで高撹拌混合してトナーAを得た。これとキャリアAとをトナー濃度がキャリア重量比8重量部となるように配合し、ナウターミキサーで均一に攪拌混合して現像剤Aを作成した。
(現像剤Bの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Bを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Bを作成した。
(現像剤Cの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Cを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Cを作成した。
(現像剤Dの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Aを0.3重量部とシリカAを2.2重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Dを作成した。
(現像剤Eの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Dを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Eを作成した。
(現像剤Fの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Eを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Fを作成した。
(現像剤Gの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Fを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Gを作成した。
(現像剤Hの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Aを2.5重量部とシリカAを1重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Hを作成した。
(現像剤Iの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Gを2.5重量部とシリカBを1重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Iを作成した。
(現像剤Jの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Gを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Jを作成した。
(現像剤Kの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりにシリカAを2重量部した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Kを作成した。
(現像剤Lの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Hを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Lを作成した。
(現像剤Mの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Iを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Mを作成した。
(現像剤Nの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Jを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Nを作成した。
(現像剤Oの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Aを2.5重量部シリカAを1.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Oを作成した。
(現像剤Pの作製)
有機微粒子解砕物Aを2.5重量部添加する代わりに有機微粒子解砕物Kを2.5重量部添加した以外は現像剤Aと同様にして現像剤Pを作成した。
<有機微粒子の平均粒子径、被覆率および凝集物割合並びに帯電量変化の測定>
上記で得られた有機微粒子について、平均粒子径、被覆率および凝集物割合並びに帯電量変化の値は、以下の方法により測定した。
(平均粒子径、被覆率および凝集割合)
有機微粒子の平均粒径、被覆率および凝集物割合は、日本電子(株)製フィールドエミション走査電子顕微鏡JSM−7401Fを用いて、粒子の写真を撮影することにより求めた。平均粒径は、粒子100個についてフェレ径の測定を行い平均粒径を求めた。
フェレ径及びフェレ径の個数平均値の測定は、前記走査型電子顕微鏡で有機微粒子の粒子撮影を行い、画像解析装置でフェレ水平径を測定し算出する。尚、本発明で用いられる有機微粒子のフェレ水平径とは、上記電子顕微鏡で撮影された複数の有機微粒子において、各有機微粒子の任意の一方向における最大長さを表す。最大長さとは、上記任意の一方向に対して垂直で、粒子の外径に接する2本の平行線を引く場合の平行線間の距離をいう。
有機微粒子の被覆率および凝集物割合は、前記走査電子顕微鏡を用いて、トナー10粒子の表面写真を撮影することにより、以下のようにしてその値を得た。
有機微粒子の被覆率は、得られた写真に基づいて、トナー1粒子について、その表面への有機微粒子の投影面積を求め、下記式(1)により被覆率を計算した。
Figure 2007017842

また、有機微粒子の凝集物割合は、得られた写真に基づいて、有機微粒子2粒子以上の凝集物の個数とトナー表面上の全有機微粒子の個数を求め、下記式(2)により凝集物割合を計算した。
Figure 2007017842

(帯電量変化)
(株)シンマルエンタープライゼス製ターブラー・シェーカー・ミキサーT2F型を用いて、作製した現像剤の攪拌を30分行い、その後、現像剤の帯電量をトレック・ジャパン(株)製q/mメーターMODEL 210HSを用いて、635メッシュ(目開き20μm)により測定した。
上記で得られた測定結果を表1に示す。
<評価試験>
[実施例1〜10、比較例1〜6]
二成分現像方式を採用し、アモルファスシリコンドラムと接触式帯電ローラを備えた京セラミタ(株)製のカラープリンタ(商品名「FS―C5016N」)の改造機に現像剤A〜Pのいずれかを搭載して、画像濃度、かぶり、トナー飛散およびドラム付着の評価を行った。 画像濃度、画像かぶり濃度、トナー飛散およびドラム付着は、ISO画像パターンで印字率5%または2%(以下、ISO5%またはISO2%という。)により、ISO5%連続20万枚印字及びISO2%間欠5万枚印字を行って、以下の測定方法および評価基準に基づいて評価を行い、これらの結果を表1に示した。
画像濃度および画像かぶり濃度は、グレタグマクベス社製分光光度計SpectroEyeを用いて測定を行った。ISO5%連続20万枚印字時及びISO2%間欠5万枚印字時に、画像濃度については、それぞれの画像濃度が1.2以上であることを合格とし、画像かぶり濃度については、それぞれの画像かぶり濃度が0.008以下であることを合格とした。
トナー飛散の測定は、現像器のあご部に飛散したトナー量を吸引して、それらを計量することにより行った。ISO2%間欠5万枚印字時の飛散トナー量が0.5g以下の場合を合格とし、○、0.5gを超える場合を不合格とし、×で表した。
また、ドラム付着の測定は、ISO5%連続20万枚印字後及びISO2%間欠5万枚印字後のドラム上の付着物を観察することにより行った。目視により付着物がない場合を○、ある場合を×とした。

Figure 2007017842
(実施例1〜10)
表1に示すように、実施例1〜7の有機微粒子は、平均一次粒径が51〜99nm、被覆率が0.0〜49.1%、凝集物割合が0.7〜9.8%であり、ターブラーミキサーによる攪拌時の帯電量変化の値が−4.9〜+4.8μC/gであるので、ISO2%連続20万枚印字時及びISO2%間欠5万枚印字時、画像濃度は、1.30〜1.34となり、合格基準1.20を満たしており、かぶりは0.000〜0.004を示し、合格基準の0.008以下を満たしていた。また、トナー飛散およびドラム付着についても、合格基準を満たしていた。
(比較例1)
凝集物割合が21.1%で10%を超え、帯電量変化が負でその絶対値が5.0μC/gを超えており、かぶりがよくなく、トナー飛散およびドラム付着が生じていた。
(比較例2)
平均一次粒径が118nmで100nmを超え、帯電量変化が負でその絶対値が5.0μC/gを超えているので、トナー飛散が生じていた。
(比較例3)
被覆率が57.4%で50%を超え、帯電量変化が正で5.0μC/gを超えており、画像濃度が悪く、合格基準を下回った。
(比較例4)
凝集物割合が12.0%で10%を超えており、ドラム付着が生じていた。
(比較例5)
帯電量変化が負でその絶対値が5.0μC/gを超えており、トナー飛散が合格基準以上に生じていた。
(比較例6)
帯電量変化が正で5.0μC/gを超えており、画像濃度が悪く、合格基準を下回った。
以上により、有機微粒子の平均一次粒径、被覆率および凝集物割合並びにターブラーミキサーによる攪拌時の帯電量変化のそれぞれの値がすべて所定の条件を満たした場合に、画像濃度、かぶり、トナー飛散およびドラム付着において実用上問題のないトナーが得られた。
本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の概要図である。
符号の説明
1 画像形成装置
10 静電荷像担持体ドラム
11 接触帯電部材(帯電ローラ)
12 現像手段(現像器)
13 給紙および搬送手段
14 転写部材
15 像担持体清掃手段(クリーニングブレード)
16 転写材

Claims (4)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤からなるトナー粒子に、有機微粒子と無機微粒子が外添され、前記トナー粒子とキャリアとが混合されてなる正帯電性二成分現像剤であって、
    前記有機微粒子が、無機微粒子との混合により解砕されてなる50nm以上100nm以下の平均一次粒径をもち、
    かつ、前記有機微粒子のトナー表面への被覆率が1%以上50%以下で、この被覆した有機微粒子において、2粒子以上の凝集物の割合が10%以下であり、
    さらに、前記トナー粒子とキャリアとをターブラーミキサーでの30分間混合した時の帯電量変化が±5μC/g以内であることを特徴とする正帯電性二成分現像剤。
  2. 静電荷像担持体の移動方向に沿って、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段が配設された画像形成装置であって、
    この画像形成装置で用いられる現像剤が、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤からなるトナー粒子に有機微粒子と無機微粒子が外添されたトナーとキャリアとを混合されてなる正帯電性二成分現像剤であり、
    前記有機微粒子が、無機微粒子との混合により解砕されてなる50nm以上100nm以下の平均一次粒径をもち、
    かつ、前記有機微粒子のトナー表面への被覆率が1%以上50%以下で、この被覆した有機微粒子において、2粒子以上の凝集物の割合が10%以下であり、
    さらに、前記トナー粒子とキャリアとをターブラーミキサーでの30分間混合した時の帯電量変化が±5μC/g以内であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記静電荷像担持体が、アモルファスシリコンドラムであることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記帯電手段が、接触式の帯電ローラであることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の画像形成装置。
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