JP2011045928A - マグネシウム合金鋳造材 - Google Patents

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Abstract

【課題】塑性加工性に優れるマグネシウム合金鋳造材を提供する。
【解決手段】このマグネシウム合金鋳造材は、DASが0.5μm以上5.0μm以下である。この鋳造材は、マグネシウム合金を溶解炉で溶解し、得られた溶湯を湯だめに移送し、湯だめから注湯口を介して可動鋳型に溶湯を供給して凝固させる連続鋳造により製造される。溶解から鋳造に亘る工程において溶湯が接触する部分は、酸素の含有量が20質量%以下の低酸素材料にて形成された部材を用い、特に、凝固する際に急冷することで得られる。DASが上記範囲を満たすことで、このマグネシウム合金鋳造材は、塑性加工性に優れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、塑性加工性に優れるマグネシウム合金鋳造材に関するものである。また、機械的特性、表面品質に優れるマグネシウム合金鋳造材、マグネシウム合金圧延材などのマグネシウム合金材を安定して製造することができるマグネシウム合金材の製造方法、及びこの製造方法により得られたマグネシウム合金鋳造材、マグネシウム合金圧延材といったマグネシウム合金材を提案する。その他、上記特性に優れる圧延材を用いて得られるマグネシウム合金成形品、及びその製造方法を提案する。
マグネシウムは、比重(密度g/cm、20℃)が1.74であり、構造用に利用される金属材料の中で最も軽い金属であり、種々の元素を添加して合金化することで強度を高めることができる。また、マグネシウム合金は、比較的低融点であることからリサイクルの際のエネルギーが少なくて済むため、リサイクルの観点からも好ましく、樹脂材料の代替として期待されている。そこで、近年、軽量化が要求されている携帯電話やモバイル機器などの小型携帯機器類や自動車部品の材料などにマグネシウム合金を利用する例が増加してきている。
しかし、マグネシウムやその合金は、塑性加工性に乏しいhcp構造を有するため、現在、実用化されているマグネシウム合金製品は、ダイカストやチクソモールド法といった射出成型を行う鋳造法により製造されたものが主流である。ところが、上記射出成型による鋳造の場合、以下の問題がある。
1.引張強さや延性、靭性といった機械的特性が乏しい。
2.金型に溶湯を導入するための湯道などといった成型品に対して不要な部分が大量に発生するため、材料歩留まりが悪い。
3.成型時に気泡などの巻き込みなどにより成型品内部に巣が生じて、成型後に熱処理を行うことができないことがある。
4.湯じわや引け巣、バリなどといった鋳造欠陥があるため、修正や除去作業が必要である。
5.金型に塗布しておいた離型剤が成型品に付着するため、その除去作業が必要である。
6.生産設備が高価であり、上記不要な部分の存在や除去作業などにより製造コストが高い。
一方、鋳造によって得られた素材に圧延、鍛造などの塑性加工を施した展伸材は、鋳造材よりも機械的特性に優れる。しかし、マグネシウム合金は、上記のように塑性加工性に劣るため、上記塑性加工は、加熱して熱間にて行うことが検討されている。例えば、特許文献1、2では、一対のロールを具える可動鋳型に溶湯を供給して連続鋳造を行い、得られた鋳造材に熱間圧延を実施することで、圧延材が得られることを開示している。
国際公開第02/083341号パンフレット 特許第3503898号公報
最近、マグネシウム合金製品に対する適用分野の拡大と共に、要求される品質レベルが高くなってきており、特に、軽量化、耐食性の改善、外観品質の向上に対する要求が高まっている。例えば、軽量化を達成するために、リブを設けた形状としたり、部分によって厚みを変化させたりといった形状の複雑化や製品自体の強度の向上を図ることが望まれる。また、耐食性を改善するために、添加する元素の最適化や、成形品の表面処理の最適化が望まれている。更に、従来の鋳造法によるマグネシウム合金製品では、表面処理として一般的な塗装が主として行われているが、質感を向上するために、保護膜に利用されるいわゆるクリア塗装を施すことが望まれている。しかし、上記従来の技術では、これらの要求を十分に満たすことが難しかった。
そこで、本発明の主目的は、塑性加工性、機械的特性、表面品質に優れるマグネシウム合金材を安定して製造することができるマグネシウム合金材の製造方法、及びこの製造方法により得られたマグネシウム合金材、特に、鋳造材、圧延材を提供することにある。また、他の目的は、上記圧延材にて製造されたマグネシウム合金成形品、及びその製造方法を提供することにある。
本発明マグネシウム合金鋳造材は、DASが0.5μm以上5.0μm以下である。
上記鋳造材の製造方法として、以下の製造方法、具体的には、連続鋳造を行うにあたり、マグネシウム合金の溶湯が接触する部分の形成材料を特定の材料とした製造方法が挙げられる。このマグネシウム合金材の製造方法は、マグネシウム合金を溶解炉で溶解して溶湯とする溶解工程と、前記溶解炉から溶湯を湯だめに移送する移送工程と、前記湯だめから注湯口を介して可動鋳型に溶湯を供給して凝固させ、厚さ0.1mm以上10.0mm以下の鋳造材を連続的に製造する鋳造工程とを具える。そして、上記溶解工程から鋳造工程に亘る工程において溶湯が接触する部分を酸素の含有量が20質量%以下の低酸素材料にて形成する。特に、凝固する際の冷却速度を50K/秒以上10000K/秒以下、更に523K/秒以上にすることが挙げられる。
従来、アルミニウムやアルミニウム合金、銅、銅合金などで利用されている連続鋳造装置において溶解炉の坩堝、坩堝からの溶湯を貯留する湯だめ(タンディッシュ)、可動鋳型に溶湯を導入する注湯口などは、耐熱性及び保温性に優れるシリカ(酸化ケイ素(SiO)、酸素含有量:47質量%)やアルミナ(酸化アルミニウム(Al)、酸素含有量:53質量%)、酸化カルシウム(CaO、酸素含有量:29質量%)などのセラミックにて形成されている。一方、上記アルミニウムなどで利用されている連続鋳造装置において可動鋳型は、強度に優れるステンレスなどで形成されている。そこで、マグネシウム合金の連続鋳造においても、上記アルミニウムなどの連続鋳造に用いられている連続鋳造装置と同様の構成のものを利用している。しかし、本発明者らが検討した結果、マグネシウム合金の連続鋳造を行うにあたり、マグネシウム合金が接触する部分に上記のような酸化物からなる部材を利用すると、酸化マグネシウムを生成して、表面品質を低下させたり、得られた鋳造材に圧延などの二次加工を施す場合、割れ発生の原因となる、との知見を得た。
マグネシウム合金の主成分であるマグネシウムは、非常に活性な金属であり、その酸化物である酸化マグネシウム(MgO)の標準生成自由エネルギー:−220kcal/molは、実用材料として用いられているアルミナなどの酸化物の標準生成自由エネルギーよりも小さい。従って、坩堝や湯だめ、注湯口などの溶湯と接する部分にアルミナ、シリカなどといった酸素を主成分とした高酸素材料を用いた場合、鋳造時、溶湯の主成分であるマグネシウムが上記高酸素材料を還元して酸化マグネシウムを生成してしまう。この酸化マグネシウムは、再溶解することがないため、溶湯の流れに沿って鋳造材に混入すると凝固を不均一にして鋳造材の表面品質を低下させたり、鋳造材に圧延などの二次加工を行う際、異物となって割れが発生して品質を劣化させたり、最悪の場合二次加工が行えない、といった不具合を生じる。また、酸素を奪われた材料がマグネシウム合金の溶湯に欠落、溶損して溶湯の温度を部分的に低下させ、凝固を不均一にして鋳造材の表面品質を低下させることがある。この知見に基づき、マグネシウム合金材の製造方法として、長尺な鋳造材を連続的に製造するにあたり、溶湯が接触する部分の構成材料に酸素の含有量が少ない材料を用いることを提案する。以下、本発明をより詳しく説明する。
提案する製造方法では、実質的に無限に長いマグネシウム合金材(鋳造材)を得るべく、連続的に鋳造を行う連続鋳造装置を利用する。連続鋳造装置の具体的な構成としては、マグネシウム合金を溶解して溶湯とする溶解炉と、溶解炉からの溶湯を一時的に貯留する湯だめ(タンディッシュ)と、溶解炉と湯だめ間に配置される移送樋と、湯だめからの溶湯を可動鋳型に供給する注湯口と、供給された溶湯を鋳造する可動鋳型とを具えるものが挙げられる。その他、注湯口の近傍に配置されて、注湯口と可動鋳型間から溶湯が漏れるのを防止する湯堰(サイドダム)を具えてもよい。溶解炉は、溶湯を貯留する坩堝と、マグネシウム合金を溶解するために坩堝の外周に配置される加熱手段とを具える構成が挙げられる。移送樋や注湯口を具える供給部などの外周には、溶湯の温度を維持するべく、加熱手段を具えることが好ましい。可動鋳型は、例えば、1.双ロール法(ツインロール法)に代表される一対のロールからなるもの、2.双ベルト法(ツインベルト法)に代表される一対のベルトからなるもの、3.車輪ベルト法(ベルトアンドホイール法)に代表される複数のロール(ホイール)とベルトとを組み合わせてなるものが挙げられる。これらロールやベルトを利用した可動鋳型では、鋳型の温度を一定に保持することが容易であると共に、溶湯と接触する面が連続的に現れるため、鋳造材の表面状態を平滑にかつ一定に保持し易い。特に、可動鋳型は、互いに異なる方向に回転する一対のロールを対向配置された構成、即ち、上記1.に代表される構成の場合、鋳型の作製精度が高いことに加えて、鋳型面(溶湯と接触する面)の位置を一定に保持し易いため、好ましい。また、ロールの回転に伴って溶湯に接触する面が連続的に現れる構成であるため、鋳造に用いられた面が再度溶湯と接触するまでの間に離型剤の塗布や付着物の除去などを効率よく行ったり、これら塗布や除去などの作業を行う設備を簡略化できる。
上記連続鋳造装置を利用することで、理論上無限に長い長尺な鋳造材を得ることができるため、量産が可能である。そして、提案する製造方法では、このような連続鋳造を行うにあたり、マグネシウム合金が酸素と結合することを低減するべく、溶湯が接触する部分の全てを酸素の含有量が20質量%以下の低酸素材料にて形成する。溶湯が接触する部分の全てとは、上記連続鋳造装置において、例えば、溶解炉内(特に、坩堝)、移送樋、湯だめ、注湯口を含む供給部、可動鋳型、湯堰といった各部材の少なくとも表面部が挙げられる。もちろん、上記各部材全体を酸素の含有量が20質量%以下の低酸素材料にて形成してもよい。この製造方法は、溶解から鋳造に亘る工程において溶湯が接触する部分を上記低酸素材料にて形成することで、酸化マグネシウムの生成や酸素が奪われた材料の欠落などによる表面性状の劣化や、鋳造材を利用して圧延などの二次加工を行う際の加工性の低下などを低減することができる。
低酸素材料において酸素の含有量は、できるだけ少ない方が好ましく、上記製造方法で目的とする上記効果を達成するためには、上限を20質量%とする。より好ましくは、1質量%以下である。特に、実質的に酸素を含有していない材料が好ましい。具体的な材料としては、炭素系材料、モリブデン(Mo)、炭化珪素(SiC)、窒化硼素(BN)、銅(Cu)、銅合金、鉄、鋼、及びステンレスから選択される少なくとも1種が挙げられる。銅合金としては、亜鉛(Zn)を添加した黄銅などが挙げられる。鋼としては、耐食性、強度に優れるステンレスなどが挙げられる。炭素系材料としては、カーボン(黒鉛)などが挙げられる。
可動鋳型は、酸素の含有量が少ないことに加えて、熱伝導性に優れる材料にて形成することが好ましい。このとき、溶湯から可動鋳型に伝わった熱が鋳型内に吸収される速度を十分に速くすることができるため、溶湯(又は凝固した部分)の熱を効果的に逃し、長手方向における品質が均一な鋳造材を生産性よく、安定して得ることができる。ここで、熱伝導性と導電性とは一般に線形の関係にある。従って、熱伝導性を導電性に読み替えることができる。そこで、可動鋳型の形成材料として、以下の導電率条件を満たすものを提案する。
(導電率条件)
可動鋳型の導電率をy、マグネシウム合金材の導電率xとするとき、
100≧y>x−10
このような導電率条件を満たす材料としては、例えば、銅、銅合金、鋼などが挙げられる。
また、可動鋳型の表面(溶湯が接触する面)に熱伝導性に優れる被覆層を設けても、上記熱伝導性に優れる材料にて可動鋳型を形成した場合と同様の効果を得ることができる。具体的には、下記の導電率条件を満たす被覆層を形成することを提案する。
(導電率条件)
被覆層を形成する材料の導電率をy’、マグネシウム合金材の導電率をxとするとき、
100≧y’>x−10
このような導電率条件を満たす材料としては、例えば、銅、銅合金、鋼などが挙げられる。このような被覆層は、例えば、上記材料からなる粉末を塗布したり、上記材料からなる薄膜を転写させたり、上記材料からなるリング状部材を装着させることなどにて可動鋳型の表面に設けることが挙げられる。塗布や転写により被覆層を設ける場合、厚みは、0.1μm以上1.0mm以下が適する。0.1μm未満であると、溶湯や凝固部分の放熱効果が得られにくく、1.0mm超であると、被覆層自体の強度の低下や、可動鋳型との密着性の低下を招き、均一的に冷却しにくくなる。リング状部材を装着する場合、強度を考慮して、厚みは10〜20mm程度が好ましい。
更に、上記被覆層の形成材料として、鋳造材を形成するマグネシウム合金の合金組成を50質量%以上含有する金属材料を利用することもできる。例えば、鋳造材を形成するマグネシウム合金と同様の組成の材料を用いてもよいし、マグネシウム合金の主成分であるマグネシウムを用いてもよい。このような鋳造材を形成するマグネシウム合金に類似した組成の材料、又は同様の組成の材料を用いた金属被覆層は、上記熱伝導性に優れる被覆層と同様に導電率条件を満たすため、上記熱伝導性に優れる被覆層と同様に、溶湯や凝固部における熱放散を効果的に行うことができる。加えて、可動鋳型に対する溶湯の濡れ性を向上させることができるため、結果として、鋳造材の表面欠陥を抑制する効果を奏する。
鋳造時、可動鋳型の表面温度は、可動鋳型を形成する材料の融点の50%以下とすることが好ましい。このような温度範囲とすることで、可動鋳型が軟化して強度が低下することを防止でき、安定した形状の長尺体を得ることができる。また、上記温度範囲とする場合、得られた鋳造材の表面温度が十分に低くなり、焼付きなどが生じにくく、良好な表面品質の鋳造材を得ることができる。可動鋳型の表面温度は、低いほど好ましいが低すぎると、結露により表面に水分が付着するため、下限を室温とする。
上記のように溶解から連続鋳造に亘る工程において、マグネシウム合金の溶湯が接触する部分を低酸素材料にて形成することで、これらの工程中にマグネシウム合金が酸素と結合することを抑制することができる。更に、マグネシウム合金が酸素と結合することをより低減するために、溶解炉内、湯だめ内、溶解炉と湯だめ間の移送樋内の少なくとも一つを低酸素雰囲気とすることが好ましい。溶湯状態といった高温下においてマグネシウム合金が酸素と結合すると、酸素と激しく反応して燃焼する恐れがある。従って、溶湯が貯留される溶解炉(特に、坩堝)内や湯だめ内、その他、移送樋内では、酸素濃度が小さい方が好ましく、少なくとも大気の酸素濃度未満にすることが好ましい。溶解炉内と湯だめ内の双方とも低酸素雰囲気とすることが好適である。特に、体積%で酸素を5%未満、残部の気体(酸素を除く)のうち95%以上に窒素、アルゴン、及び二酸化炭素の少なくとも1種を含む雰囲気とすることが好ましい。酸素はできるだけ含まない方が好ましい。従って、窒素、アルゴン、二酸化炭素の3種との混合ガスとしてもよいし、窒素、アルゴン、二酸化炭素のうちいずれか2種との混合ガスとしてもよいし、窒素、アルゴン、二酸化炭素のうちいずれか1種のガスとしてもよい。また、この雰囲気には、燃焼防止ガスとして一般的なSFやハイドロフロロカーボンなどを含めて防燃性をより高めてもよい。燃焼防止ガスの含有量は、体積%で0.1〜1.0%が適当である。
上記雰囲気の制御を容易にすると共に、マグネシウム合金の溶湯から発生する金属ヒュームによる作業環境の悪化を防止するために、溶解炉(特に、坩堝)及び湯だめには、上記雰囲気ガスを供給する導入配管(インレット)と、同ガスを排出する排出配管(アウトレット)を具えてもよい。この構成により、例えば、アルゴン又は二酸化炭素を50体積%以上含むパージガスや、アルゴン及び二酸化炭素を合計で50体積%以上含むパージガスなどを用いた雰囲気を簡単に制御することができる。
可動鋳型に溶融した溶湯を供給する際、具体的には注湯口近傍においてもマグネシウム合金が大気中の酸素と反応して溶湯が燃焼する恐れがある。また、マグネシウム合金が鋳型内に鋳込まれると同時に部分的に酸化して、鋳造材の表面が黒変化することもある。そのため、注湯口近傍や可動鋳型部分においても上記溶解炉や湯だめと同様に低酸素ガス(燃焼防止ガスを含有させたものでもよい)を充填して密閉することが望ましい。ガスによるシールドを行わない場合、注湯口の形状を可動鋳型の横断面形状と同一とする密閉構造とすると、注湯口近傍において溶湯が外部の空気と接触することがないため、溶湯が燃焼したり酸化したりすることを低減して、良好な表面状態の鋳造材を得ることができる。
溶湯の流れが悪くなり易い箇所、例えば、溶解炉(特に、坩堝)、溶解炉から湯だめに溶湯を移送する移送樋、及び湯だめの少なくとも一つにおいて溶湯を攪拌することが好ましい。本発明者らは、マグネシウムはアルミニウムなどと比較して比重が小さいため、後述するような添加元素を含有するマグネシウム合金の溶湯を静置すると、添加元素の成分が沈降することがある、との知見を得た。また、攪拌を行うことで鋳造材の偏析防止、晶析出物の微細均一分散化に効果があることを見出した。これら沈降の防止、偏析防止などを期待して、溶解炉や湯だめなどの溶湯が静置されるような箇所では、溶湯を攪拌することを提案する。攪拌の手法としては、溶解炉内などにフィンなどの回転物を配置したり、ガスバブリングを導入するなどして溶湯を直接的に攪拌する手法や、外部から振動、超音波、電磁力などを付与して溶湯を間接的に攪拌する手法などが挙げられる。
注湯口から可動鋳型に供給される際の溶湯の圧力(以下、供給圧力と呼ぶ)は、101.8kPa以上118.3kPa未満(1.005気圧以上1.168気圧未満)とすることが好ましい。供給圧力が101.8kPa以上であると、溶湯が効果的に鋳型に押し付けられるために、鋳型と注湯口の間で形成されるメニスカス(注湯口の先端から溶湯が可動鋳型に最初に接触する部分までの領域に形成される溶湯面)の形状制御を容易に行うことができると共に、リップルマークが生成されにくくなる効果がある。特に、可動鋳型を一対のロールとする場合、メニスカスが形成される領域の距離(注湯口の先端から溶湯が可動鋳型に最初に接触する部分間の距離)は実質的にロールの回転軸を含む平面と注湯口の先端間(以下、オフセットと呼ぶ)の距離の10%未満となり、溶湯が鋳型であるロールに接触する範囲が広くなる。溶湯は鋳型に接触することで主に冷却されることから、上記メニスカスの領域距離が短くなることで、溶湯の冷却効果が高められ、凝固組織が幅方向及び長手方向に均一的な鋳造材を得ることができる。一方、供給圧力が高すぎると、具体的には118.3kPa以上とすると、湯もれなどの問題が発生するため、上限を118.3kPaとする。
上記供給圧力を溶湯に印加する方法としては、例えば、注湯口から可動鋳型への溶湯の供給をポンプを用いて行う場合、ポンプを制御することが挙げられる。また、注湯口から可動鋳型への溶湯の供給を溶湯の自重を利用して行う場合、湯だめ内の溶湯の液面を制御することが挙げられる。具体的には、可動鋳型を一対のロールとし、ロール間のギャップの中心線が水平方向となるように配置し、湯だめから注湯口を介してロール間に水平方向に溶湯が供給され、水平方向に鋳造材が形成されるように、湯だめ、注湯口、可動鋳型を配置する。この状態で湯だめ内の溶湯の液面をロール間のギャップの中心線から30mm以上高い位置にすると、上記に規定するような範囲の供給圧力を溶湯に付与することができる。液面は、上記供給圧力が101.8kPa以上118.3kPa未満となるように調整するとよく、上限は1000mm程度である。また、ロール間のギャップの中心線から30mm以上高い地点までの高さを湯だめ内における溶湯の液面の設定値として、湯だめ内の溶湯の液面がこの設定値を満たすように、或いは誤差が±10%となるように、液面を制御することが好ましい。この制御範囲であれば供給圧力が安定するため、メニスカス領域を安定させることができ、長手方向に均一的な凝固組織を有する鋳造材を得ることができる。
上記供給圧力によりロール間に注湯された溶湯は、オフセット区間内における充満度が高くなる。そのため、可動鋳型(ロール)において注湯口から供給された溶湯が最初に接触する部分と注湯口の先端と、必要に応じて配置される湯堰とで形成される閉空間に鋳造材が排出される箇所以外の箇所から湯もれが発生する恐れがある。そこで、可動鋳型(ロール)と、注湯口の外周縁の先端間の隙間が1.0mm以下、特に、0.8mm以下になるように注湯口を配置することが好ましい。
注湯口における溶湯の温度は、液相線温度+10℃以上液相線温度+85℃以下とすることが好ましい。液相線温度+10℃以上とすることで、注湯口より流出した溶湯の粘性が低くなり、メニスカスの形状を安定させ易い。また、液相線温度+85℃以下とすることで、溶湯が鋳型に接してから凝固開始までにおいて、鋳型が溶湯から奪う熱量を過度に大きくすることがなく、冷却効果を増大する。このため、鋳造材に偏析が生じることを低減する、鋳造材の組織を微細化する、鋳造材の表面に縦湯じわが生成されにくくする、過度に鋳型が昇温されることを防止して鋳造材の長手方向における表面品質を安定させる、といった優れた効果が得られる。なお、合金種によっては溶湯における固相率を0とするために、溶解時、溶湯の温度を最大950℃程度に昇温することもできるが、注湯口から可動鋳型に溶湯を供給する注湯時には、合金種によらず、上記温度範囲に制御することが好ましい。
注湯口における溶湯の温度制御に加えて、注湯口の横断面幅方向において、溶湯の温度のばらつきを10℃以内に制御することが好ましい。温度のばらつきがほとんどない状態とすることで、鋳造材の幅方向の端縁部にも溶湯が十分に充満して、幅方向において均一な凝固シェルの形成が可能となる。従って、表面品質を向上できると共に、鋳造材における製品歩留まりをも向上することができる。温度を制御するには、注湯口近傍に温度測定手段を配置して温度を管理すると共に、必要に応じて加熱手段などにより溶湯の加熱を行うことが挙げられる。
溶湯が可動鋳型に接触して凝固する際の冷却速度は、50K/秒以上10000K/秒以下とすることが好ましい。鋳造時の冷却速度が遅いと、粗大な晶析出物が生成されて、圧延などの二次加工性を阻害する恐れがある。従って、晶析出物の成長を抑制するべく、上記のような冷却速度で急冷することが好ましい。冷却速度は、鋳造材の目標板厚や、溶湯や可動鋳型の温度、可動鋳型の駆動速度などを調整することや、鋳型の材質、特に溶湯が接する鋳型表面の材質として、冷却性能に優れたものを利用することで調整することができる。
可動鋳型を一対のロールとする場合、ロールの回転軸を含む平面と注湯口の先端間(オフセット)の距離は、一つのロールの全周長の2.7%以下とすることが好ましい。このとき、ロールの回転軸を中心とし、ロールの回転軸を含む平面(ロールの半径)と注湯口の先端とがつくる角(ロール面の角)は10°以下となり、鋳造材の割れを減少することができる。より好ましくは、一つのロールの全周長の0.8〜1.6%である。
また、可動鋳型を一対のロールとする場合、注湯口の外周縁の先端間の距離がロール間の最小ギャップの1倍以上1.55倍以下とすることが好ましい。特に、各ロールにおいて注湯口から供給された溶湯が最初に接触する部分間(以下、初期ギャップと呼ぶ)の距離を最小ギャップの1倍以上1.55倍以下とすることが好ましい。可動鋳型となる一対のロールを対向配置することで形成されるギャップ(隙間)は、注湯口から鋳造方向に向かって徐々に小さくなり、ロール間が最も接近する最小ギャップを経て、また徐々に大きくなる。従って、可動鋳型に溶湯を供給する注湯口の外周縁の先端間、より好ましくは、溶湯が可動鋳型に接触し始める地点を含む初期ギャップを上記範囲とすることで、凝固過程において、ロール間のギャップが小さくなるため、溶湯(凝固された部分を含む)と鋳型との間に隙間ができにくく、高い冷却効果が得られる。注湯口の外周縁の先端間(又は初期ギャップ)を最小ギャップの1.55倍超とすると、注湯口より供給された溶湯が可動鋳型に接触する部分が多くなる。すると、溶湯の凝固が始まって凝固初期に生成される凝固シェルが凝固完了までの過程で可動鋳型により変形力を受けることがある。すると、マグネシウム合金は難加工材であるため、変形力により割れが生じ、十分に良好な表面品質の鋳造材を得ることが難しくなる。
溶湯の凝固は、可動鋳型から排出された際に完了していることが好ましい。例えば、可動鋳型を一対のロールとする場合、ロール間が最も接近する最小ギャップを通過する際に溶湯の凝固が完了していることが挙げられる。即ち、ロールの回転軸を含む平面と注湯口の先端間(オフセット区間)内に凝固完了点が存在するように凝固させることが好ましい。この間で凝固を完了する場合、注湯口から導入されたマグネシウム合金は、最終凝固まで鋳型に接触して鋳型から抜熱されるため、中心線偏析の発生を抑制することができる。一方、オフセット区間を通過した後においてマグネシウム合金の中心部が凝固していない領域が存在した場合、中心線偏析や逆偏析発生の原因となる。
特に、オフセット区間の鋳造方向後端(最小ギャップ部分)から、オフセットの距離の15%以上60%以下の範囲で凝固が完了していることが好適である。この範囲で凝固が完了していると、凝固した部分が可動鋳型により圧縮されることになる。この圧縮により、凝固した部分内にボイドが存在しても消滅又は縮小させることができるため、圧延などの二次加工においても十分な加工性を有する密度の高い鋳造材が得られる。また、完全に凝固してから可動鋳型による圧下が30%未満となるため、可動鋳型の圧下に起因する割れなどの不具合がほとんど発生しない、或いは全く発生しない。更に凝固した部分は、最終凝固後においても両ロールで挟まれており、両ロールがつくる密閉区間内で鋳型(ロール)から抜熱されるため、鋳型から排出(開放)された際、鋳造材の表面が十分に冷却されており、急激な酸化などによる表面品質の低下を防止できる。このようにオフセット区間内で凝固を完了させるには、例えば、目的の合金組成と板厚に対して鋳型の材質を適宜選択し、鋳型温度を十分に低くし、可動鋳型の駆動速度を調整することが挙げられる。
上記のように可動鋳型から排出された際に凝固が完了しているように凝固状態を制御する場合、可動鋳型から排出されたマグネシウム合金材(鋳造材)の表面温度は、400℃以下とすることが好ましい。このとき、ロールなどの可動鋳型で挟まれた密閉区間から酸素を含む雰囲気(大気など)中に開放された際、鋳造材が急激に酸化して、変色が発生することを防止できる。また、マグネシウム合金が後述する添加元素を高濃度(具体的には4〜20質量%程度)に含む場合、鋳造材の発汗を防止できる。表面温度を400℃以下にするには、例えば、目的の合金組成と板厚に対して鋳型の材質を適宜選択し、鋳型温度を十分に低くし、可動鋳型の駆動速度を調整することが挙げられる。
また、上記のように可動鋳型から排出された際に凝固が完了しているように凝固状態を制御する場合、可動鋳型から排出されるまでの間に凝固した素材が可動鋳型により圧縮される間において、同素材が可動鋳型に加える圧縮荷重が同素材の幅方向において、1500N/mm以上7000N/mm以下(150kgf/mm以上713kgf/mm以下)であることが好ましい。凝固完了点までは、素材の中心部に液相が残存するため、可動鋳型に荷重がほとんど加わらない。従って、1500N/mmより小さい場合、最終凝固点が可動鋳型から開放された後の地点に存在することを示しており、このとき、縦湯じわなどが生じて、表面品質を低下させる原因となる。7000N/mm超の場合、圧縮により鋳造材に割れが生じる可能性が高くなり、やはり品質の低下を招く。圧縮荷重は、可動鋳型の駆動速度を調整することで制御することができる。
本発明では、機械的特性の向上を目的として、マグネシウムに添加元素(後述する第一添加元素、第二添加元素)を含有させたマグネシウムを主成分とするマグネシウム合金を用いる。具体的には、マグネシウム(Mg)を50質量%以上含有させた組成とする。より具体的な組成、及び添加元素を以下に示す。なお、不純物は、有意的に添加しない元素のみとしてもよいし、有意的に添加する元素(添加元素)を含んでいてもよい。
1.Al、Zn、Mn、Y、Zr、Cu、Ag、及びSiからなる群から選択される1種以上の第一添加元素を1元素あたり0.01質量%以上20質量%未満含有し、残部がMg及び不純物からなる
2.Al、Zn、Mn、Y、Zr、Cu、Ag、及びSiからなる群から選択される1種以上の第一添加元素を1元素あたり0.01質量%以上20質量%未満、Caを0.001質量%以上16質量%未満含有し、残部がMg及び不純物からなる
3.Al、Zn、Mn、Y、Zr、Cu、Ag、及びSiからなる群から選択される1種以上の第一添加元素を1元素あたり0.01質量%以上20質量%未満含有し、Ca、Ni、Au、Pt、Sr、Ti、B、Bi、Ge、In、Te、Nd、Nb、La、及びREからなる群から選択される1種以上の第二添加元素を1元素あたり0.001質量%以上5質量%未満含有し、残部がMg及び不純物からなる
第一添加元素は、マグネシウム合金の強度や耐食性などといった特性の改善に効果があるが、上記範囲を超えて添加すると、合金の融点の上昇や固液共存域の拡大を招くため、好ましくない。Caは溶湯の難燃化の効果が得られるが、上記範囲を超えて添加すると、粗大なAl−Ca系晶出物、Mg−Ca系晶出物を生成し二次加工性を低下するために好ましくない。第二添加元素は、結晶粒の微細化などによる機械的特性の改善や溶湯の難燃化といった効果が期待できるが、上記範囲を超えて添加すると、合金の融点の上昇や溶湯の粘性の上昇を招くため、好ましくない。
上記連続鋳造による製造方法により、表面性状に優れたマグネシウム合金鋳造材を得ることができる。また、得られた鋳造材には、組成を均質化するための熱処理や時効処理などを施してもよい。具体的な条件としては、温度:200〜600℃、時間:1〜40時間程度が好ましい。温度や時間は、合金組成によって適宜選択するとよい。上記連続鋳造により得られた鋳造材、又は連続鋳造後熱処理を施された鋳造材として、その厚さが0.1mm以上10.0mm以下のものを提案する。0.1mm未満とすると、溶湯を安定して供給することが難しく、長尺体を得ることが困難である。逆に10.0mm超とすると、得られた鋳造材に中心線偏析が生じ易い。特に好ましくは、1mm〜6mmである。鋳造材の厚さは、可動鋳型を調整するとよく、例えば、可動鋳型を一対のロールとし、両ロールを対向配置した構成とする場合、ロール間の最小ギャップを調整するとよい。なお、本発明において上記厚さは、平均値とする。厚さの平均値は、鋳造材の長手方向において任意の地点の厚さを複数測定し、その複数の値により求めることが挙げられる。後述する圧延材の場合も同様である。
得られたマグネシウム合金鋳造材は、DAS(Dendrite Arm Spacing)が0.5μm以上5.0μm以下であることが好ましい。DASが上記範囲を満たす場合、圧延などの二次加工性や、二次加工材に更にプレス加工や鍛造加工などの塑性加工を施す際の成形加工性に優れる。DASを上記範囲にするには、特に凝固する際の冷却速度を50K/秒以上10000K/秒以下にすることが挙げられる。このとき、鋳造材の幅方向、長手方向に亘り冷却速度を均一化することがより望ましい。
また、得られたマグネシウム合金鋳造材は、晶析出物の大きさを20μm以下とすると、圧延などの二次加工や、二次加工材に更にプレス加工、鍛造加工などの塑性加工を施す際の加工性をより向上することができる。さらに、晶析出物の大きさを10μm以下とした場合、鋳造材の二次加工以降の加工工程における変形能が向上するだけでなく、耐熱性、耐クリープ特性、ヤング率、伸び特性の向上を図ることができる。さらに、5μm以下とすると前記特性の向上をより図ることができより好ましい。冷却速度をさらに速くし、結晶粒内に3μm以下の析出物を微細分散させたものは前記特性と機械的特性がよく、好ましい。さらに、析出物を1μm以下とすると、特性の向上をより図ることができ、好ましい。20μm超といった粗大な晶析出物は、上記二次加工や上記塑性加工の際に割れの起点となる。晶析出物の大きさを20μm以下とするには、凝固する際の冷却速度を50K/秒以上10000K/秒以下にすることが挙げられる。特に、鋳造材の幅方向、長手方向に亘り冷却速度を均一化することがより望ましい。また、冷却速度の制御に加えて、溶解炉や湯だめなどにおいて溶湯を攪拌することも合わせて行うとより効果的である。このとき、部分的に晶析出物が生成される温度以下にならないように溶湯の温度を管理することが好ましい。晶析出物の大きさは、鋳造材の横断面を金属顕微鏡で観察し、その横断面において晶析出物の最も長い切断線の長さを求めて、それをその横断面における晶析出物の大きさとし、横断面を任意に複数とって、同様に晶析出物の大きさを求め、例えば、20の横断面における晶析出物のうち最も大きい値を採用することが挙げられる。観察する横断面数は適宜変更してもよい。
更に、得られた鋳造材のマグネシウム合金組成が上記第一添加元素、第二添加元素を含有する場合、第一添加元素、第二添加元素のうち0.5質量%以上含まれる元素はそれぞれ、鋳造材の表面部及び中央部において、設定含有量(質量%)と実際の含有量(質量%)との差(絶対値)が小さい、具体的には10%以下であると、圧延などの二次加工や、この二次加工材にプレス加工や鍛造加工などの塑性加工を施す際の加工性に優れて好ましい。本発明者らは、マグネシウム合金に0.5質量%以上含まれる元素の偏析が圧延などの二次加工や、更にプレス加工などの塑性加工を施す際の加工性に与える影響を調査したところ、鋳造材の表面部及び中央部において、設定含有量と実際含有量との差が10%超の場合、表面部の機械的特性と中央部の機械的特性とがアンバランスになり、比較的脆弱な部分が起点となって容易に破断に至り、成形限界が低下するとの知見を得た。従って、0.5質量%以上含まれる元素のそれぞれにおいて、鋳造材の表面部での設定含有量と実際含有量との差、同中央部での設定含有量と実際含有量との差を10%以内とする。なお、鋳造材の表面部とは、鋳造材の横断面の厚さ方向において、表面から鋳造材の厚さの20%にあたる領域とし、中央部とは、鋳造材の横断面の厚さ方向における中心から鋳造材の厚さの10%にあたる領域とする。組成成分の分析は、ICPを用いて行うことが挙げられる。例えば、設定含有量は、鋳造材を得るべく調合した量としてもよいし、鋳造材全体を分析した値を用いることが挙げられる。表面部の実際含有量は、表面を切削又は研磨して表面部を露出させ、この表面部において異なる5カ所以上の位置において横断面をとって分析し、これらの平均値を用いることが挙げられる。中央部の実際含有量は、表面を切削又は研磨して中央部を露出させ、この中央部において異なる5カ所以上の位置において横断面をとって分析し、これらの平均値を用いることが挙げられる。分析する箇所数は適宜変更するとよい。上記差を10%以内とするには、例えば、鋳造速度を十分に速くしたり、鋳造材に200℃以上600℃以下の温度で熱処理を施すことが挙げられる。
更に、得られた鋳造材の表面欠陥の深さは、鋳造材の厚さの10%未満とすることが好ましい。本発明者らは、表面欠陥の深さが二次成形性や塑性加工性に与える影響について調査したところ、表面欠陥の深さが鋳造材の厚さの10%未満であれば、特に、プレス加工などで折り曲げ加工を行う際、割れの起点となりにくく、加工性を向上できるとの知見を得た。そこで、表面欠陥の深さを上記のように規定する。表面欠陥の深さを鋳造材の厚さの10%未満にするには、溶湯の温度を低めにし、冷却速度を高めるにすることが挙げられる。熱伝導性と可動鋳型に対する溶湯の濡れ性に優れる金属被覆層を具える可動鋳型を利用したり、注湯口の横断面幅方向における溶湯の温度のばらつきを10℃以下に抑えることなどを行ってもよい。表面欠陥の深さは、鋳造材の長手方向における長さ1mの領域において任意の2点を選出して、2点の横断面をとり、各断面を#4000以下のエメリー紙と粒径1μmのダイヤモンド砥粒を用いて研磨し、表面部分の全長に亘り、倍率200倍の金属顕微鏡で観察し、その最大値を表面欠陥の深さとすることが挙げられる。
加えて、鋳造材の表面に存在するリップルマークの幅の最大値rwと深さの最大値rdがrw×rd<1.0を満たすと、二次加工が施されたマグネシウム合金材の塑性加工性の低下を低減することができて好ましい。rw×rd<1.0を満たすには、例えば、注湯口から可動鋳型に供給される際の溶湯の圧力(供給圧力)を101.8kPa以上118.3kPa未満(1.005気圧以上1.168気圧未満)にすることや、可動鋳型の駆動速度を調整することが挙げられる。鋳型の駆動速度が遅すぎると、リップルマークは大きくなる傾向にあり、速すぎると表面割れなどの原因になる。リップルマークの幅の最大値、同深さの最大値は、鋳造材の表面に存在するリップルマークについて、3次元レーザー測定器を用いて一定の測定範囲内における任意の20個のリップルマークにおいてそれぞれ最大幅及び最大深さを求めることで得られる。上記測定範囲を複数設けて、各測定範囲について同様に最大幅及び最大深さを求め、全ての測定範囲における最大幅及び最大深さが上記式を満たす鋳造材の場合、上記塑性加工性の低下の低減効果により優れる。測定範囲数は、5〜20が適当である。
また、得られた鋳造材は、引張強さが150MPa以上、破断伸びが1%以上であると、二次加工が施されたマグネシウム合金材の塑性加工性の低下を低減することができて好ましい。強度、延性を向上するには、組織を微細にし、表面のキズを小さくし、鋳造材に圧下が加わるようにすることが好ましい。具体的には、例えば、DASを0.5μm以上5.0μm以下、晶析出物の大きさを20μm以下、表面欠陥の深さを素材厚さの10%以内とし、凝固完了点をオフセットの距離の15〜60%とすることで、上記に規定する機械的特性を有する鋳造材を得ることができる。
上記連続鋳造により得られた鋳造材、又は連続鋳造後熱処理が施された鋳造材は、圧延などの二次加工性に優れている。従って、二次加工の素材として最適である。また、この鋳造材に一対の圧延ロールにて圧延加工といった塑性加工を施すことで、より強度に優れるマグネシウム合金材を得ることができる。
圧延条件としては、総圧下率を20%以上とすることが好ましい。総圧下率20%未満の圧延では、鋳造材の組織である柱状晶が残存し、機械的特性が不均一となり易い。特に、鋳造組織を実質的に圧延組織(再結晶組織)とするためには、30%以上とすることが好ましい。総圧下率Cは、鋳造材の厚さをA(mm)、圧延材の厚さをB(mm)とするとき、C(%)=(A−B)/A×100とする。
また、圧延は1パスとしてもよいし、複数パスとしてもよい。複数パスに亘る圧延を行う場合、1パスの圧下率が1%以上50%以下の圧延を含むことが好ましい。1パスの圧下率が1%未満の場合、所望の厚さの圧延材(圧延板)を得るために圧延を繰り返す回数が多くなり、時間がかかって生産性に劣る。また、1パスの圧下率が50%を超える場合、加工度が大きいため、圧延前の素材を適宜加熱して塑性加工性を高めることが望まれる。しかし、加熱を行うことで、結晶組織の粗大化が起こるため、圧延後に施すプレス加工や鍛造加工などの塑性加工性を低下させる恐れがある。1パスの圧下率cは、圧延前の素材の厚さをa(mm)、圧延後の素材の厚さをb(mm)とするとき、c(%)=(a−b)/a×100とする。
また、圧延工程には、圧延前の素材の温度t1(℃)及び圧延時の素材の温度t2(℃)のうち高い方の温度T(℃)を選び、この温度T(℃)と圧下率c(%)とが100>(T/c)>5を満たすような圧延を具えていてもよい。(T/c)が100以上の場合、素材の温度が高いことから圧延加工性に富み、大きな加工度をとることが可能であるにもかかわらず、小さな加工度で圧延していることになるため、経済的に無駄が多い。(T/c)が5以下の場合、素材の温度が低いことから圧延加工性が小さいにもかかわらず大きな加工度をとっているため、圧延時、素材の表面や内部に割れが発生し易い。
更に、圧延工程には、圧延ロールに挿入する直前の素材の表面温度を100℃以下とし、圧延ロールの表面温度を100〜300℃とする圧延を具えていることが好ましい。このように加熱された圧延ロールと接触することで素材は、間接的に加熱される。以下、圧延前の素材の表面温度を100℃以内に抑え、実際に圧延するときの圧延ロールの表面温度を100℃以上300℃以下で加熱する圧延方法を「ノンプレヒート圧延」と呼ぶ。ノンプレヒート圧延は、複数パス行ってもよいし、ノンプレヒート圧延以外の圧延を複数パス行った後、最後の1パスのみにノンプレヒート圧延を適用してもよい。即ち、ノンプレヒート圧延以外の圧延を粗圧延とし、ノンプレヒート圧延を仕上げ圧延として利用してもよい。少なくとも最後の1パスにおいて、ノンプレヒート圧延を行うことにより、十分な強度を具えると共に、塑性加工性に優れたマグネシウム合金圧延材を得ることができる。
ノンプレヒート圧延において、圧延ロールに挿入する直前における素材の表面温度の下限は、特に規定しないが、素材の温度が室温であれば加熱も冷却も不要で、エネルギー効率上好ましい。
ノンプレヒート圧延において、圧延ロール温度が100℃より低いと、素材の加熱が不十分となり、圧延中に割れが生じて正常な圧延が行えないことがある。また、圧延ロール温度が300℃を超えると、圧延ロールの加熱設備を大掛りにする必要があることに加えて、圧延中の素材の温度が上昇しすぎて、結晶組織の粗大化が起こり、プレス加工や鍛造加工などの塑性加工性を損ない易い。
なお、ノンプレヒート圧延以外の圧延は、素材を100℃以上500℃以下に加熱した温間圧延とすることが好ましい。特に、150℃以上350℃以下が好ましい。1パスあたりの圧下率は、5%〜20%が適当である。
上記圧延加工は、連続鋳造に引き続いて連続的に行う場合、鋳造材が有する余熱を利用することができ、エネルギー効率に優れる。温間圧延を行う場合、圧延ロールにヒータなどの加熱手段を設けて間接的に素材を加熱してもよいし、高周波加熱装置やヒータなどを素材の外周に配置して、直接的に素材を加熱してもよい。また、圧延加工は、潤滑剤を用いて行うことが好適である。潤滑剤を用いることで、得られたマグネシウム合金圧延材の曲げ性能といった靭性も若干向上させることができる。潤滑剤には一般の圧延用油が利用できる。潤滑剤の適用方法は、圧延する前に素材に潤滑剤を塗布することが好適である。なお、連続鋳造に引き続いて圧延加工を行わない場合や、仕上げ圧延などを行う場合、圧延前に素材に350〜450℃で1時間以上の溶体化処理を施すことが好ましい。この溶体化処理により、圧延前までの粗圧延などの加工により導入された残留応力又は歪みを取り除き、かつそれまでの加工中に形成された集合組織を軽減することができる。そして、その後に続く圧延において素材の不用意な割れ、歪み、変形を防ぐことができる。溶体化処理温度が350℃未満又は1時間未満では、十分に残留応力を除去したり集合組織を軽減する効果が少ない。逆に450℃を超えると、残留応力除去などの効果が飽和し、溶体化処理に必要なエネルギーを浪費することになるからである。溶体化処理時間の上限は5時間程度である。
更に、上記圧延加工が施されたマグネシウム合金圧延材には、熱処理を施すことが好ましい。また、複数のパスの圧延を行う場合、1パスごとに、或いは複数パスごとに熱処理を施してもよい。熱処理条件としては、温度:100〜600℃、時間:5分〜40時間程度が挙げられる。圧延加工によって導入された残留応力又は歪みを除去して、機械的特性の向上を図るには、上記温度範囲内で低い温度(例えば、100〜350℃)で、上記時間範囲内で短い時間(例えば、5分〜3時間程度)の熱処理を施すことが挙げられる。温度が低すぎたり、時間が短すぎると、再結晶が不十分で歪みが残存し、温度が高すぎたり、時間が長すぎると、結晶粒が粗大化し過ぎて、プレス加工、鍛造加工などの塑性加工性を悪化させる。溶体化を図る場合、上記温度範囲内で高い温度(例えば、200〜600℃)で、上記時間範囲内で長い時間(例えば、1〜40時間程度)の熱処理を施すことが挙げられる。
上記圧延加工、特にその後に熱処理が施されたマグネシウム合金圧延材は、微細な結晶組織を有し、強度と靭性に優れると共に、プレス加工、鍛造加工などの塑性加工性に優れる。具体的には、平均結晶粒径:0.5μm以上30μm以下といった微細組織を得る。平均結晶粒径が0.5μm未満の場合、強度が向上する反面、延性向上の効果が飽和し、平均結晶粒径が30μm超の場合、割れなどの起点となる粗大な粒子が存在して、上記の塑性加工性が低下する。平均結晶粒径は、圧延材の表面部及び中央部において、JIS G 0551に定められた切断法によってそれぞれ結晶粒径を求め、その平均値を用いることが挙げられる。圧延材の表面部とは、圧延材の横断面の厚さ方向において、表面から圧延材の厚さの20%にあたる領域とし、中央部とは、圧延材の横断面の厚さ方向における中心から圧延材の厚さの10%にあたる領域とする。平均結晶粒径は、圧延条件(総圧下率や温度など)、熱処理条件(温度や時間など)を調整することで変化させることができる。
また、圧延材の表面部の平均結晶粒径と同中央部の平均結晶粒径との差(絶対値)を20%以内とすると、更にプレス加工、鍛造加工などの塑性加工性を向上できる。この差が20%超の場合、組織が不均一であることに起因して機械的特性も不均一となり、成形限界が低下する傾向にある。上記平均結晶粒径の差を20%以内とするには、例えば、少なくとも最後の1パスにおいてノンプレヒート圧延を行うことが挙げられる。即ち、低温で圧延することで、均一に歪みを導入させることが好ましい。
また、得られたマグネシウム合金圧延材は、晶析出物の大きさを20μm以下とすると、プレス加工、鍛造加工などの塑性加工性をより向上することができる。20μm超といった粗大な晶析出物は、上記塑性加工の際に割れの起点となる。晶析出物の大きさを20μm以下とするには、鋳造材において晶析出物の大きさが20μm以下のものを利用することが挙げられる。
更に、得られた圧延材のマグネシウム合金組成が上記第一添加元素、第二添加元素を含有する場合、第一添加元素、第二添加元素のうち0.5質量%以上含まれる元素はそれぞれ、圧延材の表面部及び中央部において、設定含有量(質量%)と実際の含有量(質量%)との差(絶対値)が小さい、具体的には10%以下とすると、プレス加工、鍛造加工などの塑性加工性に優れる。圧延材の表面部及び中央部において、設定含有量と実際含有量との差が10%超の場合、表面部の機械的特性と中央部の機械的特性とが不均一になって、比較的脆弱な部分を起点として容易に破断するため、成形限界が低下する。組成成分の分析は、上記鋳造材の場合と同様にするとよい。また、同差を10%以内にするには、鋳造材の表面部での設定含有量と実際含有量との差、及び同中央部での設定含有量と実際含有量との差が10%以内である鋳造材を利用するとよい。
更に、得られた圧延材の表面欠陥の深さは、圧延材の厚さの10%未満とすることが好ましい。表面欠陥の深さが圧延材の厚さの10%未満であれば、特に、プレス加工などで折り曲げ加工を行う際、割れの起点となりにくく、塑性加工性に優れる。表面欠陥の深さを圧延材の厚さの10%未満にするには、例えば、表面欠陥の深さが鋳造材の厚さの10%未満である鋳造材を利用することが挙げられる。表面欠陥の深さは、鋳造材と同様に測定するとよい。
また、得られた圧延材は、引張強さが200MPa以上、破断伸びが5%以上であると、プレス加工、鍛造加工などの塑性加工性が低下することを低減できる。上記強度と靭性とを具えるには、例えば、引張強さが150MPa以上、破断伸びが1%以上の鋳造材を用いることが挙げられる。
上記圧延材は、プレス加工や鍛造加工などの塑性加工を行う際、加工性に優れている。従って、塑性加工用素材として最適である。また、この圧延材に上記プレス加工などの塑性加工を施すことで、軽量であることが要求される種々の分野において利用することができる。
塑性加工の具体的な条件は、圧延材を室温以上500℃未満に加熱して、塑性加工性を高めた状態で行うことが好ましい。塑性加工としては、プレス加工や鍛造加工が挙げられる。また、塑性加工後には、熱処理を施すことが好ましい。熱処理条件としては、温度:100〜600℃、時間:5分〜40時間程度が挙げられる。例えば、加工による歪みの除去、加工の際に導入された残留応力の除去、機械的特性の向上を図る場合、上記温度範囲内で低い温度(例えば、100〜350℃)で、上記時間範囲内で短い時間(例えば、5分〜24時間程度)の熱処理を施すことが挙げられる。溶体化を図る場合、上記温度範囲内で高い温度(例えば、200〜600℃)で、上記時間範囲内で長い時間(例えば、1〜40時間程度)の熱処理を施すことが挙げられる。このような塑性加工及び熱処理を施すことで得られたマグネシウム合金成形品は、家電分野、輸送関連分野、航空宇宙関連分野、スポーツレジャー関連分野、医療福祉関連分野、食料品関連分野、建設関連分野向け構造材や装飾品などに利用することができる。
以上説明したように提案するマグネシウム合金材の製造方法によれば、強度や靭性などの機械的特性、及び表面性状に優れたマグネシウム合金材を安定して低コストで提供することができるという優れた効果を奏し得る。また、得られた本発明マグネシウム合金鋳造材は、圧延などの二次加工性に優れた素材であり、この鋳造材を利用して得られたマグネシウム合金圧延材は、プレス加工や鍛造加工といった塑性加工性に優れた素材である。更に、この圧延材を利用して得られたマグネシウム合金成形品は、高強度で軽量であり、種々の分野において構造材として利用することができる。
図1は、マグネシウム合金の連続鋳造装置の概略構成図である。 図2は、注湯口近傍の構成を説明する部分拡大図であり、図2(A)は、凝固完了点がオフセット区間内に存在する場合、図2(B)は、凝固完了点がオフセット内に存在しない場合を示す。 図3は、図2(A)のX−X断面図であり、図3(A)は、注湯口が横断面矩形状の例、図3(B)は、注湯口が横断面台形状の例を示す。 図4は、可動鋳型の表面に被覆層を具える例を示す可動鋳型部分の部分概略図であり、図4(A)は、可動鋳型の表面に被覆層を密着固定させる例、図4(B)は、可動鋳型の表面を可動するように配置される被覆層を具える例を示す。 図5は、溶湯の自重を利用して可動鋳型に溶湯を供給するマグネシウム合金の連続鋳造装置の概略構成図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、マグネシウム合金の連続鋳造装置の概略構成図である。この装置は、一対のロール14を可動鋳型とし、ポンプ11bやポンプ12eを利用してマグネシウム合金の溶湯1を可動鋳型に供給して鋳造材を製造する連続鋳造装置である。同装置は、マグネシウム合金を溶解して溶湯1とする溶解炉10と、溶解炉10からの溶湯1を一時的に貯留する湯だめ12と、溶解炉10と湯だめ12間に配置されて、溶解炉10から溶湯1を湯だめ12に輸送する移送樋11と、湯だめ12から一対のロール14間に溶湯1を供給する注湯口13を具える供給部12dと、供給された溶湯1を鋳造して鋳造材2を形成する一対のロール14とを具える。
図1に示す例において溶解炉10は、マグネシウム合金を溶解し溶湯1を貯留する坩堝10aと、坩堝10aの外周に配置されて、溶湯1を一定の温度に保持するためのヒータ10bと、これら坩堝10aとヒータ10bとを収納する筐体10cとを具える。また、溶湯1の温度を調節するべく、温度測定器(図示せず)と温度制御部(図示せず)を具える。更に、坩堝10aは、その内部を後述するガスにより雰囲気制御可能とするために、ガスの導入配管10d、排出配管10eと、ガスの制御部(図示せず)とを具える。また、坩堝10aには、溶湯1を攪拌するフィン(図示せず)を具え、攪拌可能な構成としている。
図1に示す例において移送樋11は、一端を坩堝10aの溶湯1に挿入し、他端を湯だめ12に接続させており、溶湯1を輸送する際、溶湯1の温度が低下しないように外周にヒータ11aが配置されている。また、溶湯1を湯だめ12に供給するべくポンプ11bを具える。更に、移送樋11の外周には、超音波攪拌装置(図示せず)を配置しており、移送中、溶湯1を攪拌することができる構成としている。
図1に示す例において湯だめ12は、その外周にヒータ12aと、温度測定器(図示せず)及び温度制御部(図示せず)とを具える。ヒータ12aは、主に運転開始時に用い、溶解炉10から輸送された溶湯1が凝固しない温度以上となるように湯だめ12を加熱するものである。安定運転時は、溶解炉10から移送される溶湯1からの入熱と、湯だめ12から放出される排熱とのバランスをみて、適宜ヒータ12aを利用することができる。また、坩堝10aと同様に湯だめ12にも、ガスによる雰囲気制御を行うべく、ガスの導入配管12b、排出配管12cと、ガスの制御部(図示せず)とを具える。更に、坩堝10aと同様に湯だめ12にも、溶湯1を攪拌するフィン(図示せず)を具え、攪拌可能な構成としている。
図1に示す例において供給部12dは、一端を湯だめ12の溶湯1に挿入し、他端(可動鋳型であるロール14側端)に注湯口13を具える。注湯口13近傍には、注湯口13に供給される溶湯1の温度管理を行うために、測温器(図示せず)を具える。測温器は、溶湯1の流れを阻害しないように配置している。なお、注湯口13は、別途ヒータなどの加熱手段を具えておき、運転開始前までに溶湯1が凝固しない温度範囲にまで加熱しておくことが好ましい。また、注湯口13の横断面幅方向において溶湯1の温度のばらつきが小さくなるように、適宜測温器により温度を確認して、上記加熱手段により注湯口13を加熱するようにしてもよい。また、注湯口13を熱伝導性に優れる材料にて形成しても、温度のばらつきを小さくできる。注湯口13から可動鋳型(ロール14間)に溶湯1を供給するべく供給部12dは、湯だめ12と注湯口13間にポンプ12eを具える。ポンプ12eの出力を調整することで、注湯口13からロール14間に供給される溶湯1の圧力を調整できる。
図1に示す例において可動鋳型は、一対のロール14からなるものである。両ロール14は、ロール14間にギャップを設けて対向配置させ、各ロール14は、図示されない駆動機構により互いに異なる方向(一方のロールが右回り、他方のロールが左回り)に回転可能な構成である。このロール14間に溶湯1が供給され、各ロール14が回転すると、注湯口13から供給された溶湯1は、ロール14に接触しながら凝固することで鋳造材2として排出される。この例では、鋳造方向が垂直方向上向きとなるため、可動鋳型と注湯口13間から溶湯が下側に漏れないように湯堰17(図3(A)および図3(B)参照)を配置している。各ロール14には、その表面温度が任意に調整できるように加熱冷却機構(図示せず)を内蔵すると共に、温度測定器(図示せず)及び温度制御部(図示せず)を具える。
そして、この製造装置の特徴とするところは、溶解から連続鋳造の過程において、溶湯1が接触する部分の形成材料として、酸素濃度が体積割合で20質量%以下の低酸素材料を用いた点にある。このような材料として、本例では、坩堝10aに鋳鉄(酸素濃度:質量割合で100ppm以下)を用い、移送樋11、湯だめ12、供給部12d及び注湯口13、湯堰17(図3(A)および図3(B)参照)にステンレス(SUS430、酸素濃度:質量割合で100ppm以下)を用い、ロール14に銅合金(組成(質量%):銅99%、クロム0.8%、残部が不純物、酸素濃度:質量割合で100ppm以下)を用いた。
このような連続鋳造装置を用いて鋳造材を製造することで、溶湯が酸素と結合することを低減できるため、酸化マグネシウムが生成されたり、酸素を奪われた材料が溶湯に欠落することなどにより、鋳造材の表面性状が劣化することを低減する。また、酸化マグネシウムや酸素を奪われた材料などが溶湯に混入されにくくなるため、これらの異物が存在することによる二次加工性の低下をも低減することができる。
特に、図1に示す連続鋳造装置では、坩堝10a内、湯だめ12内に低酸素濃度のガスを封入して、低酸素雰囲気とすることが可能である。このとき、溶湯が酸素と結合することをより効果的に低減することができる。低酸素雰囲気とするガスとしては、例えば、酸素含有量5体積%未満としたアルゴンガスや、二酸化炭素とアルゴンの混合ガスなどが挙げられる。また、SFなどの防燃ガスを混合させてもよい。
また、図1に示す連続鋳造装置において、目的の合金組成と板厚に対して鋳型の材質に合わせて、鋳型温度を十分に低くし、可動鋳型の駆動速度を調整するといった制御を行うことで、凝固完了点を可動鋳型から排出されるまでの領域とすることができる。図2(A)および図2(B)は、注湯口近傍の構成を説明する部分拡大図であり、図2(A)は、凝固完了点がオフセット区間内に存在する場合、図2(B)は、凝固完了点がオフセット内に存在しない場合を示す。ここでは、ロール14の中心軸を通る平面(以下、鋳型センタ15と呼ぶ)と注湯口13の先端間をオフセット16と呼ぶ。図2(A)に示すように供給部12dから注湯口13を経てロール14間に供給された溶湯1は、注湯口13とロール14と図示しない湯堰とで囲まれる閉空間に開放されてメニスカス20を形成させながら、ロール14に接触して冷却され凝固が開始される。鋳造方向(図2(A)および図2(B)では上側に向かう)に従ってロール14間は狭くなり、ロール14間のギャップが小さくなる。具体的には、鋳造初期、注湯口13から供給された溶湯1が最初にロール14に接触する際、溶湯1が最初にロール14に接触する部分間の初期ギャップm1が最も大きく、凝固された素材が鋳造センタ15を通過する際、両ロール14が最も近接し合う最小ギャップm2となる。このため、凝固により形成された凝固シェルとロール14間に凝固収縮による隙間を生じさせることなく、凝固シェルは、ロール14に密着して凝固完了点21で凝固が完了するまで、この冷却効果が持続される。そして、凝固完了点21から鋳型センタ15を通過するまでの区間において、ロール14間のギャップは更に小さくなっている。このため、凝固したマグネシウム合金は、ロール14により圧下力を受けて圧縮変形されて、ロール14間から排出され、圧延材のような表面が平滑な鋳造材2を得ることができる。このように凝固完了点21がオフセット16区間に存在するように凝固状態を制御することが好ましい。また、初期ギャップm1の距離を最小ギャップm2の1倍以上1.55倍以下とすると、高い冷却効果が得られる。
これに対し、上記のような凝固制御を行わない場合、図2(B)に示すように供給部12dから注湯口13を経てロール14間に供給された溶湯1は、注湯口13とロール14間と図示しない湯堰とがつくる閉空間に開放されてメニスカス20を形成させながら、ロール14に接触して冷却され凝固が開始される。しかし、中心部に大量に未凝固部分を残して、鋳型センタ15を通過する。即ち、オフセット16区間を過ぎた地点に凝固完了点23が存在する。鋳型センタ15を通過したマグネシウム合金は、ロール14から離れるためロール14による冷却ではなく、鋳造材2表面の放熱冷却により凝固が進行する。従って、鋳造材2の中心部の凝固速度が遅くなり、中心線偏析を生じる。
図3(A)および図3(B)は、図2(A)のX−X断面図であり、図3(A)は注湯口が横断面矩形状、図3(B)は注湯口が横断面台形状の例を示す。更に、図1に示す連続鋳造装置において、注湯口13からロール14間に供給される溶湯1の圧力をポンプ12eにより調整することで、メニスカス20(図2(A)および図2(B)参照)が形成される領域を十分に小さくすることができる。このとき、注湯口13の横断面幅方向において、溶湯1の温度のばらつきをできるだけ小さくなるように制御することで上記メニスカスが形成される領域に溶湯1が直ちに充満して良好な鋳造材2を得ることができる。例えば、図3(A)に示すように測温器13aにより、注湯口13の横断面幅方向における溶湯1の温度のばらつきが10℃以下となるように別途設けたヒータなどの加熱手段の温度を調整すると共に、ポンプ12e(図1参照)を調整して、ロール14間に供給される溶湯1の圧力を101.8kPa以上118.3kPa未満(1.005気圧以上1.168気圧未満)となるようにする。すると、図3(A)に示すように、溶湯1を十分に充満することができる。図3(B)に示す例は、注湯口13の形状が異なるだけであり、図3(A)に示す例と同様に、注湯口13からロール14間に供給される溶湯1の圧力をポンプ12e(図1参照)にて調整すると共に、注湯口13の横断面幅方向における溶湯1の温度のばらつきを制御することで、溶湯1を十分に充満することができる。
図1に示す連続鋳造装置において、溶湯の冷却速度をより高めるべく、可動鋳型に被覆層を設けてもよい。図4(A)および図4(B)は、可動鋳型の表面に被覆層を具える例を示す可動鋳型部分の部分概略図であり、図4(A)は、可動鋳型の表面に被覆層を密着固定させる例、図4(B)は、可動鋳型の表面を可動するように配置される被覆層を具える例を示す。図4(A)に示す可動鋳型30は、ロール14aの外周に酸素含有量が少なく、かつ熱伝導性に優れる材料からなる被覆層14bを具えるものである。この被覆層14bは、注湯口13から供給された溶湯1、及び凝固されて得られる鋳造材2の双方がロール14aに接しないように設けている。このような被覆層14bの形成材料としては、例えば、銅や銅合金が挙げられる。また、被覆層14bの形成材料は、上記のように酸素含有量が少なく、かつ熱伝導性に優れる材料であればよいため、ロール14aの材料とするには強度が弱いものでも適用することができる。この被覆層14bは、熱伝導性に優れることで、溶湯1が接触した際、効率よく溶湯1の熱を逃し、溶湯1の冷却速度の向上に貢献する。また、熱伝導性に優れることで、ロール14aが溶湯1からの熱により変形して寸法が変化することを防止する効果も奏する。更に、被覆層14bの形成材料をロール14aと同様の材料とすると、運転により被覆層14bが傷んだ場合、被覆層14bのみを交換すればよく、経済的である。
上記のようにロール14aに被覆層14bを密着固定させてもよいが、図4(B)に示すように、ロール14aの外周を可動するように被覆層19を設けてもよい。この被覆層19は、上記被覆層14bと同様に酸素含有量が少なく、かつ熱伝導性に優れる材料を用いて帯状体とし、図4(B)に示すように閉ループ構造としたものである。そして、この閉ループの被覆層19をロール14aとテンショナ18とに掛止して、被覆層19がロール14aの外周を移動できるように配置する。この被覆層19も、上記被覆層14bと同様に、熱伝導性に優れるため、溶湯1の冷却速度を十分速くすると共に、ロール14aの熱変形による寸法変化を抑制する。また、ロール14aと同様の材料で被覆層19を形成した場合、運転により被覆層19が傷んだ場合、被覆層19のみを交換すればよい。更に、被覆層19は、ロール14aとテンショナ18間を移動する構成であるため、溶湯1に接触した後次に接触するまでの間に表面を清浄にしたり、熱歪みによる変形を修正したりすることができる。また、ロール14aとテンショナ18間において、被覆層19を加熱するための加熱手段を配置してもよい。
図5は、溶湯の自重を利用して可動鋳型に溶湯を供給するマグネシウム合金の連続鋳造装置の概略構成図である。この装置は、基本的構成は図1に示す装置と同様である。即ち、マグネシウム合金を溶解して溶湯1とする溶解炉40と、溶解炉40からの溶湯1を一時的に貯留する湯だめ42と、溶解炉40と湯だめ42間に配置されて、溶解炉40から溶湯1を湯だめ42に輸送する移送樋41と、湯だめ42から一対のロール44間に溶湯1を供給する注湯口43を具える供給部42dと、供給された溶湯1を鋳造して鋳造材2を形成する一対のロール44とを具える。異なる点は、溶湯1の自重を利用して溶湯1をロール44間に供給する点にある。
図5に示す装置において溶解炉40は、図1に示す溶解炉10と同様に坩堝40aと、ヒータ40bと、筐体40cと、温度測定器(図示せず)と、温度制御部(図示せず)とを具える。また、坩堝40aもガスの導入配管40d、排出配管40eと、ガスの制御部(図示せず)とを具える。更に、坩堝40aも、溶湯1を攪拌するフィン(図示せず)を具え、攪拌可能な構成としている。移送樋41は、一端を坩堝40aに、他端を湯だめ42に接続させ、途中にヒータ41aと、溶湯1を湯だめ42に供給するためのバルブ41bとを具える。また、移送樋41の外周には、超音波攪拌装置(図示せず)を配置している。
図5に示す例において湯だめ42も、その外周にヒータ42aと、温度測定器(図示せず)と、温度制御部(図示せず)とを具える。また、湯だめ42もガスの導入配管42b、排出配管42cと、ガスの制御部(図示せず)とを具える。更に、湯だめ42にも、溶湯1を攪拌するフィン(図示せず)を具え、攪拌可能な構成としている。供給部42dは、一端を湯だめ42に接続させ、他端(可動鋳型であるロール44側端)に注湯口43を具える。注湯口43近傍には、注湯口43に供給される溶湯1の温度管理を行うために、測温器(図示せず)を具える。測温器は、溶湯1の流れを阻害しないように配置している。そして、溶湯1の自重により、注湯口43からロール44間に溶湯1を供給できるように、後述するロール44間のギャップの中心線50が水平方向となるようにすると共に、湯だめ42から注湯口43を介してロール44間に水平方向に溶湯が供給され、水平方向に鋳造材2が形成されるように、湯だめ42、注湯口43、ロール44を配置している。また、供給部42dの位置は、湯だめ42内の溶湯1の液面よりも低くしている。特に、湯だめ42内の溶湯1の液面は、ロール44間のギャップの中心線50から所定の高さhとなるように調整するべく、液面を検出するセンサ47を具える。センサ47は、図示しない制御部に接続され、センサ47の結果に連動させてバルブ41bを調整して、溶湯1の流量を制御することで、注湯口43からロール44間に供給する際の溶湯1の圧力を調整する。具体的には、中心線50から30mm以上離れた地点までの高さを溶湯1の液面の設定値とし、この設定値±10%となるように液面を制御することが好ましい。また、溶湯1の圧力としては、101.8kPa以上118.3kPa未満(1.005気圧以上1.168気圧未満)となるようにすることが望ましい。
図5に示す例において可動鋳型は、一対のロール44からなるものである。両ロール44は、ロール44間にギャップを設けて対向配置させ、各ロール44は、図示されない駆動機構により互いに異なる方向(一方のロールが右回り、他方のロールが左回り)に回転可能な構成である。特に、ロール44間のギャップの中心線50が水平方向となるように配置している。このロール44間に溶湯1が供給され、各ロール44が回転すると、注湯口43から供給された溶湯1は、ロール44に接触しながら凝固することで鋳造材2として排出される。この例では、鋳造方向が水平方向となる。ロール44には、その表面温度が任意に調整できるように加熱冷却機構(図示せず)を内蔵すると共に、温度測定器(図示せず)及び温度制御部(図示せず)とを具える。
そして、この例では、坩堝40a、移送樋41、湯だめ42、供給部42d及び注湯口43の形成材料に、酸素濃度が20質量%以下の低酸素材料として黒鉛(酸素濃度:質量割合で50ppm以下(空孔部の残存酸素を除く))を用いた。また、ロール44の形成材料に銅合金(組成(質量%):銅99%、クロム0.8%、残部が不純物、酸素濃度:質量割合で100ppm以下)を用いた。
このような連続鋳造装置を用いて鋳造材を製造することで、図1に示す装置と同様に溶湯が酸素と結合することによる不具合、即ち、鋳造材の表面性状の劣化、二次加工性の低下を低減する。また、図5に示す装置においても、坩堝40a内、湯だめ42内を低酸素雰囲気とすることで、溶湯と酸素との結合を効果的に低減する。
(試験例1)
図5に示す連続鋳造装置を用いて連続鋳造を行い、鋳造材(板材)を作製した。また、得られた鋳造材の特性を調べてみた。調べたマグネシウム合金の組成、鋳造条件、特性を表1〜5に示す。なお、表1〜5では、鋳型の材質のみ示しており、鋳型以外の部材の形成材料は、図5に示すものと同様(カーボン)とした。表1〜5において、溶湯の最高温度、最低温度、ばらつきとは、注湯口における温度、注湯口の横断面幅方向におけるばらつきとする。オフセットとは、図5においてロール44の中心軸を通る平面(以下、鋳型センタ45と呼ぶ)と注湯口43の先端間(オフセット46)とする。雰囲気は、表1〜5に示す含有量の酸素と、残部をアルゴンと窒素の混合ガスとした。注湯口におけるギャップとは、注湯口から供給された溶湯が最初にロールに接触する部分間のギャップとする。鋳型センタにおけるロール間のギャップとは、両ロールが最も近接する最小ギャップとする。圧下率とは、(注湯口におけるギャップ/最小ギャップ)×100とする。供給圧力とは、溶湯(凝固された部分を含む)からロールに加えられる圧縮荷重とする。鋳造材の温度とは、ロール間から排出された直後のマグネシウム合金材の表面温度とする。成分のばらつきは、設定含有量を表1〜5の各試料の組成に示す量として求めた。
Figure 2011045928
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その結果、割れなどが生じることなく鋳造を行うことができ、得られた鋳造材は、表1〜5に示すように組成が均一で、表面品質に優れ、晶析出物が微細であり、機械的特性に優れることがわかる。
(試験例2)
上記得られた鋳造材に圧延加工を施し、圧延材を作製した。各圧延材には、圧延後熱処理(100℃以上350℃以下の温度範囲のうち、組成に応じて適宜選択した温度で約1時間)を施した。熱処理後に得られた圧延材の特性を調べてみた。圧延条件、特性を表6〜10に示す。圧延は、1パスの圧下率を1〜50%の範囲とし、温度を150〜350℃として、複数パス行い、最終パスに表6〜10に示す条件の圧延を施した。また、市販されている圧延用油を潤滑剤として利用した。
Figure 2011045928
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表6〜10に示すように、得られた圧延材は、表面品質に優れると共に、強度及び靭性に優れていることがわかる。また、微細な結晶組織を有すると共に、晶析出物も微細であることがわかる。なお、試料No.1〜20の鋳造材に300〜600℃の温度範囲で各組成に適した温度で1時間以上の溶体化処理を施した後、同様の条件で圧延加工、熱処理を施して、同様に特性を調べたところ、圧延中に不用意な割れ、歪み、変形が全く生じることがなく、より安定して圧延を行うことができた。
(試験例3)
上記得られた圧延材に250℃でプレス加工(一般的なケース形状)を行い、マグネシウム合金成形品を作製してみた。その結果、上記圧延材を利用した成形品は、割れなどが無く寸法精度に優れたものであった。また、上記圧延材のうち、いくつかの試料を選択して種々の形状でプレス加工(250℃)を行った結果(ここではNo.1〜4、9〜13、15、16、18、20を選択)、これらの圧延材では、いずれの形状においてもプレス加工を行うことができ、外観、寸法精度にも優れていた。比較として、市販されているAZ31合金材を用いて、同様に種々の形状でプレス加工を行った結果、このAZ31合金材では、割れなどが生じて加工できなかったり、加工できても外観が劣っている成形品が得られた。
(試験例4)
更に、上記圧延材のうち、いくつかの試料を選択して耐食性について調べてみたところ(ここではNo.5、6を選択)、一般的なチクソモールド法によって作製されたAZ91合金材と同等の耐食性を有していることが確認された。
(試験例5)
更に、上記圧延材のうち、いくつかの試料(ここではNo.1、6、7、13、18を選択)を選択してたわみ量の評価を行った。150mm間隔に設置した高さ20mmの上端が鋭利な2つの平行な突起に幅30mm、長さ200mm、厚さ0.5mmtの試料を突起に垂直となるように置き、突起の中央に一定荷重をかけたときの中央部の高さ減少量を、同様の測定法を用いて市販されている0.5mmtのAZ31合金板について測定した高さ減少量で除し百分率で表した。その結果、表12に示すように、双ロール鋳造により作製した試料は、市販されているAZ31合金以上の耐たわみ性を有することが確認された。
(試験例6)
更に、上記圧延材のうち、いくつかの試料(ここではNo.1、6、7、13、18を選択)を選択して同一組成で、カーボンるつぼを使用してアルゴン雰囲気中で溶解し、黒鉛離型剤を塗布したSUS316製の鋳型に形状100mm×200mm×20mmtとなるように冷却速度1〜10K/secで鋳造したものを大気中で400℃24時間の均質化処理を行った後、表面および内部に欠陥がない厚さ4mmtの試験片としたものを作製し(表11中、No.1_M1、6_M1、7_M1、13_M1、18_M1と記載)た。作製した試験片を、1パスの圧下率をc(%)、圧延前の素材の温度t1(℃)及び圧延時の素材の温度t2(℃)のうち高い方の温度をT(℃)としたときに、100>(T/c)>5を満たすように0.5mmtまで圧延加工を行った。その結果、表11に示すように、冷却速度1〜10K/secで鋳造したマグネシウム合金については、No.1の組成の合金以外は圧延加工工程にて割れが発生し、圧延が不可能であった。
(試験例7)
更に、上記圧延材のうち、いくつかの試料(ここではNo.1、6、7、13、18を選択)を選択して同一組成で、カーボンるつぼを使用してアルゴン雰囲気中で溶解し、黒鉛離型剤を塗布したSUS316製の鋳型に形状100mm×200mm×20mmtとなるように冷却速度1〜10K/secで鋳造したものを大気中で400℃24時間の均質化処理を行った後、切削加工によって表面および内部に欠陥がない厚さ0.5mmtの試験片としたものを作製した(表11中、No.1_M2、6_M2、7_M2、13_M2、18_M2と記載)。このようにして作製した試料と上記圧延材のうち、いくつかの試料(ここではNo.1、6、7、13、18、No.1_M1を選択)について、室温、200℃、250℃下での機械特性および150℃下でのクリープ特性について調べた。クリープ特性は、150℃±2℃の環境に試験片を20h保持した後に試験評価を行い、市販されているAZ31合金板のクリープ応力(一定温度においてクリープ速度0.1%/1000hを生じるときの応力、MPa)に対する百分率で表した。その結果、表12に示すように、双ロール鋳造により作製した試料は、優れた耐熱性を有していることが確認された。
Figure 2011045928
Figure 2011045928
本発明マグネシウム合金鋳造材は、圧延などの二次加工の素材に好適に利用することができる。上述したマグネシウム合金材の製造方法は、機械的特性、表面品質、耐たわみ性、耐食性、耐熱性、耐クリープ特性に優れる本発明マグネシウム合金鋳造材、マグネシウム合金圧延材などのマグネシウム合金材を安定して製造することができる。得られた圧延材は、プレス加工や鍛造加工といった塑性加工性に優れるため、このような成形加工用素材としての利用に最適である。また、得られたマグネシウム合金成型品は、家電分野、輸送関連分野、航空宇宙関連分野、スポーツレジャー関連分野、医療福祉関連分野、食料品関連分野、建設関連分野向け構造材又は装飾品として利用することができる。
1 溶湯 2 鋳造材
10,40 溶解炉 10a,40a 坩堝 10b,40b ヒータ 10c,40c 筐体
10d,40d 導入配管 10e,40e 排出配管 11,41 移送樋 11a,41a ヒータ
11b ポンプ 12,42 湯だめ 12a,42a ヒータ 12b,42b 導入配管
12c,42c 排出配管 12d,42d 供給部 12e ポンプ 13,43 注湯口
13a 測温器 14,14a,44 ロール 14b 被覆層 15,45 鋳型センタ
16,46 オフセット 17 湯堰 18 テンショナ 19 被覆層 20 メニスカス
21,23 凝固完了点 30 可動鋳型
41b バルブ
47 センサ 50 中心線

Claims (5)

  1. DASが0.5μm以上5.0μm以下であることを特徴とするマグネシウム合金鋳造材。
  2. 晶析出物の大きさが20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のマグネシウム合金鋳造材。
  3. 表面欠陥の深さが鋳造材の厚さの10%未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマグネシウム合金鋳造材。
  4. 鋳造材の表面に存在するリップルマークの幅の最大値rw(mm)と深さの最大値rd(mm)が以下の式を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマグネシウム合金鋳造材。
    rw×rd<1.0
  5. 厚さが0.1mm以上10.0mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項にマグネシウム合金鋳造材。
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