JP2016147297A - 連続鋳造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロール間に供給する溶融金属のシール構造の消耗を防止し、これによって非鉄金属やその合金を安価に、しかも品質を低下させることなく連続鋳造できるようにした、連続鋳造装置を提供する。
【解決手段】非鉄金属またはその合金を溶融させる溶融炉と、溶融炉から供給される非鉄金属またはその合金の溶湯を冷却し、連続鋳造する一対のロールからなる双ロールを備える。一対のロール間のギャップの上に、溶湯を一対のロール間のギャップに案内する案内孔を有するチャンバーブロックが設けられており、チャンバーブロックは、一対のロールとの間に隙間をあけて該一対のロールに対して非接触で配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、連続鋳造装置に関する。
一般に水平にロールを配置した双ロール連続鋳造法では、ロール間上部に溶融金属を貯留する湯溜まりを設け、貯留した溶融金属をロール間の隙間に流し込みロール表面に接触させることで溶融金属を凝固させ鋳造している。湯溜まりは、ロール長手方向の端面に堰を設け、鋳造方向以外に流れ出てしまわないようにシールしている。このような双ロール連続鋳造法でのシール構造としては、例えば特許文献1に開示されたサイド堰をロール端面に押し付けてシールする構造や、特許文献2に開示されたガスによってシールする構造が知られている。また、特許文献3には、図中にロールバレル堰が示されている。
特開平9−164453号公報 特開平7−204794号公報 特開2007−268547号公報
しかしながら、特許文献1のシール構造では、サイド堰をロール端面に押し付けることで摩耗が起こり、サイド堰やロールが削られてしまう。ロールやサイド堰が削られてしまうと、サイド堰とロールの寿命が短くなるだけでなく、端面との間で不純物や気泡を巻き込み易くなり、製品の品質低下や板切れ等の発生要因になる。従って、これらの補修や交換が必要になり、メンテナンスコストが増大する他、時間を確保するための運転停止等、生産性低下が懸念される。
特許文献2の方法及び装置は、反応ガスの混入をシールする技術を開示するものであり、溶融金属の流出をシールすることはできない。
特許文献3の方法では、上記したように図中にロールバレル堰が示されているが、このロールバレル堰によるシールがどのようになされているか具体的に開示されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ロール間に供給する溶融金属のシール方法を見直し、これによって金属や合金、例えば非鉄金属やその合金の鋳造品質を安定的に維持し、且つ生産性を低下させることなく連続鋳造できるようにした、連続鋳造装置を提供することにある。
本発明の連続鋳造装置は、非鉄金属またはその合金を溶融させる溶融炉と、前記溶融炉から供給される非鉄金属またはその合金の溶湯を冷却し、連続鋳造する一対のロールからなる双ロールを備え、前記一対のロール間のギャップの上に、前記溶湯を該一対のロール間のギャップに案内する案内孔を有するチャンバーブロックが設けられており、前記チャンバーブロックは、前記一対のロールとの間に隙間をあけて該一対のロールに対して非接触で配置されていることを特徴とする。
また、上記連続鋳造装置において、上記隙間は、案内孔を通って該隙間内に流入した溶湯が、該隙間を通過してチャンバーブロックの外に流出することなく該隙間内にて凝固するように形成されていることを特徴とする。
また、上記連続鋳造装置において、上記チャンバーブロックの案内孔におけるロールに隙間を介して近接する開口縁の側面視した形状は、上に行くに従って内側に行くように形成されていることを特徴とする。
本発明の連続鋳造装置によれば、一対のロール間の上に、溶湯を一対のロール間のギャップに案内する案内孔を有するチャンバーブロックが、該一対のロールとの間に隙間をあけて該一対のロールに対して非接触で配置されているので、チャンバーブロックと一対のロールとの間のシール構造を、これらチャンバーブロックや一対のロールの摩耗による消耗を生じさせることなく形成することができる。従って、非鉄金属やその合金を安定した品質で生産性を低下させることなく連続鋳造することができる。
本発明に係る連続鋳造装置の一実施形態を模式的に示す側面図である。 双ロールとチャンバーブロックとを示す斜視図である。 チャンバーブロックの平面図である。 隙間に溶湯が流れるときの状態を模式的に示す説明図である。 チャンバーブロックの側板部とロールとを案内孔内側から見た断面図である。
以下、図面を参照して本発明の連続鋳造装置を詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明に係る連続鋳造装置の一実施形態を模式的に示す側面図であり、図1中符号1は連続鋳造装置である。この連続鋳造装置1は、非鉄金属またはその合金を溶融させる溶融炉2と、溶融炉2から供給される非鉄金属またはその合金の溶湯に接触し抜熱することで溶湯を冷却・凝固し、連続鋳造する一対のロール3aからなる双ロール3と、双ロール3上に配置されたチャンバーブロック4と、を備えて構成されている。
溶融炉2は、連続鋳造の対象となる非鉄金属またはその合金を溶融させる炉であり、溶融対象となる材料の融点を超える温度に加熱できる加熱装置を有している。また、溶融炉2には、その内部を気密に閉塞する蓋部が設けられている。そして、溶融した非鉄金属またはその合金、すなわち溶湯が酸素(空気)等に接して反応するのを防止するため、溶融炉2にはその内部に不活性ガスを供給し、充填させる不活性ガス供給管が必要に応じて設けられている。また、溶融炉2には配管5が接続されており、配管5を介して溶湯が導出され、双ロール3に送られるようになっている。
溶融炉2で溶融される非鉄金属またはその合金としては、アルミニウムやマグネシウム、亜鉛等の非鉄金属またはその合金が挙げられる。このような非鉄金属またはその合金のうち、特にマグネシウム合金は軽くて強度が高いため、各種の構造材料として期待されている。従って、本実施形態の連続鋳造装置1は、このようなマグネシウム合金の連続鋳造に好適に用いられる。ただし、本実施形態の連続鋳造装置1は、マグネシウム合金以外の非鉄金属またはその合金の連続鋳造にも好適に用いられる。
双ロール3は、一対のロール3aを水平且つ同一高さで所定のギャップを有して近接した状態に配置している。
また、双ロール3の下流側には、一対のロール3aによって連続鋳造された板材を巻き取る巻取機(図示せず)、及び該板材を冷却する冷却装置(図示せず)が設けられている。冷却装置は、例えば巻取機を囲って設けられている。
チャンバーブロック4は、双ロール3を構成する一対のロール3a間の上に配置されたもので、図2に示すように上下に貫通する案内孔6を有した略直方体状のブロックである。このチャンバーブロック4は、一対のロール3aとの間に隙間をあけてこれらロール3aに対して非接触で配置されている。そして、この非接触が維持された状態で支持部材(図示せず)により支持され、固定されている。
このチャンバーブロック4は、図3に示すようにその平面視形状が、ロール3aの回転軸O方向に沿う方向を長辺とし、この長辺に直交する方向を短辺とする矩形に形成されている。平面視形状における長辺の長さは、ロール3aの回転軸方向の長さとほぼ等しい長さに形成されている。平面視形状における短辺の長さは、ロール3aの径や回転速度等によって適宜に決められる。
案内孔6は、本実施形態では上面側の開口形状が長円、すなわちチャンバーブロック4の平面視形状における開口形状が長円に形成されている。具体的には、チャンバーブロック4の平面視形状における短辺に対向する部位が円弧状(半円形状)に形成され、平面視形状における長辺に対向する部位が直線状に形成されている。なお、図2、図3では案内孔6を説明するため案内孔6の開口を示しているが、図2中に二点鎖線で示すように、チャンバーブロック4には案内孔6を閉塞する蓋7が設けられているのが好ましい。蓋7を設けることでチャンバーブロック4内、すなわち案内孔6内を気密に封止することができる。これにより、必要に応じて案内孔6内に不活性ガスを供給、充填し、溶湯が酸素(空気)と接触して反応するのを防止することができる。
このように蓋7を設けた場合には、蓋7を貫通して配管5を設けることにより、配管5の吐出口を案内孔6の開口部内、又はその直上に配置する。なお、本実施形態のように案内孔6の開口形状を長細い長円に形成した場合には、図3に示すように配管5の吐出口に多数の開口を有したヘッダー8を接続しておき、案内孔6の全域に溶湯を均等に供給できるように構成しておく。そして、案内孔6内にその短辺方向に沿って複数の整流板9を設けておき、供給した溶湯が案内孔6内を均等に流れるように形成しておく。
なお、案内孔6の開口形状については長円に限定されることなく、楕円や菱形などとすることもでき、矩形にすることもできる。また、ロール3aの回転軸方向の長さが短い場合には、開口形状を円形にすることもできる。
このような案内孔6の上面側の開口形状は、案内孔6の中間部においても同形状に形成されている。すなわち、案内孔6の横断面形状は、基本的に上面側の開口形状と同じになっている。
図1に示すようにチャンバーブロック4の側板部4a、すなわちロール3aの回転軸O方向における両端面に平行に配置される側板部4aは、その下側がロール3aの周面に沿って狭まるように形成され、下端が一対のロール3a間のギャップに近接して配置されている。また、図2に示すようにロール3aの周面上に配置されるチャンバーブロック4の側板部4bは矩形状に形成され、その下端面はロール3aの周面に沿って側面視円弧状に形成されている。
チャンバーブロック4の側板部4a、側板部4bは、その下端面、すなわちロール3aの周面に対向する面が隙間をあけてロール3a上に配置されている。これにより、上述したようにチャンバーブロック4は、一対のロール3aに対して非接触で配置されている。チャンバーブロック4とロール3aとの間の隙間は、チャンバーブロック4の下端面全域でほぼ同じになるように形成されている。
このようなチャンバーブロック4とロール3aとの間の隙間、すなわちチャンバーブロック4の下端面とロール3aの周面との間の距離としては、連続鋳造の対象となる材料や連続鋳造装置1の運転条件等によっても異なるものの、例えば1.0mm程度とされる。
ロール3aは、熱膨張や摩耗によって外径が変化する。また、チャンバーブロック4も、熱膨張によってロール3aと同様に大きさが変化する。従って、このようなロール3aやチャンバーブロック4の変形を充分に吸収できるように、チャンバーブロック4とロール3aとの間の隙間の下限を設定する必要がある。また、チャンバーブロック4とロール3aとの間の隙間の上限については、この隙間によってチャンバーブロック4とロール3aとの間のシール性が充分に確保されるようにする必要がある。
チャンバーブロック4とロール3aとの間のシール性が充分に確保される隙間としては、案内孔6を通って該隙間内に流入した溶湯が、該隙間を通過してチャンバーブロック4の外に流出することなく、溶湯が該隙間内にて凝固するような隙間とする。ここで、隙間に溶湯が流れ出るときの状態を図4に模式的に示す。図4中符号sは隙間であり、この隙間sは、ロール3aの周面とチャンバーブロック4の下端面との間に形成されている。従って、ロール3aの周面とチャンバーブロック4の下端面との間の距離が、隙間sの距離dとなる。また、チャンバーブロック4の下端面を形成する側板部4aの厚さが、隙間sの幅wとなる。
図4に示すように、隙間sの案内孔6側には溶湯Lの重量等によって圧力P1がかかっている。一方、チャンバーブロック4の外側は例えば大気圧による圧力P2となっている。従って、このような圧力差(P1−P2)により、溶湯Lは隙間sを通ってチャンバーブロック4の外側に抜け出ようとする。しかし、微小隙間を流れる流体の圧力損失は隙間が小さいほど大きく、また、流体が粘性流体である場合にはその流速が著しく遅くなる。従って、粘性流体である溶湯Lは、隙間sの距離dが短く、また、隙間sの幅wが広い(長い)と、図4に示すように隙間sを通り抜けられずに隙間sの途中で凝固する。
すなわち、本実施形態における隙間sの上限は、単にその距離dだけで決まるものではなく、幅wをも加味して決定される。つまり、距離dが長くても幅wが充分に広ければ、チャンバーブロック4とロール3aとの間のシール性を充分に確保することができ、また、幅wが狭くても距離dが充分に短ければ、チャンバーブロック4とロール3aとの間のシール性を充分に確保することができる。従って、予め実験等によって別途設定した運転条件で隙間s内に流入した溶湯がチャンバーブロック4の外に流出することなく、隙間s内にて凝固するような隙間sの距離d及び幅wを求めておき、これを隙間sの上限とする。
また、チャンバーブロック4の案内孔6の開口形状を上記したように長円とし、従ってチャンバーブロック4の側板部4a側の開口形状を平面視円弧状(半円状)にしているため、ロール3aに隙間sを介して近接する案内孔6の開口縁の側面視した形状は、チャンバーブロック4の側板部4bを案内孔6内側から見た図である図5に示すようになる。なお、図5では、見やすくして説明を容易にするため、ロール3aの回転軸O方向の長さを充分に短くし、チャンバーブロック4の幅もロール3aの長さに合わせて小さくしている。
図5に示すようにチャンバーブロック4の側板部4b側では、ロール3aに隙間sを介して近接する案内孔6の開口縁Kの側面視した形状が、チャンバーブロック4の上に行くに従ってチャンバーブロック4の内側(中心側)に行くように形成されている。すなわち、図5では逆U字状になっている。なお、図5においては、チャンバーブロック4の側板部4a側の厚さをwとし、従ってこの厚さを隙間sの幅wとしている。また、この幅w内でのロール3aの下端面とチャンバーブロック4の周面との間の距離を隙間sの距離dとしている。
このような隙間s内には、案内孔6内に溶湯を供給した際、案内孔6内の溶湯がある程度流れ出ていく。溶湯を隙間s内に押し出す力を、図5中にベクトルB1で示す。このようなベクトルB1は隙間sの開口縁Kの法線方向に向く。また、その大きさは、案内孔6側の圧力P1とチャンバーブロック4の外の圧力P2との差圧によって決まるため、全てがほぼ同じになる。
一方、隙間s内に流れ出ようとする溶湯に対しては、ロール3aの回転により溶湯を下方に引き込む力が作用する。この引き込む力をベクトルB2で示すと、開口縁K上の各位置(各点)でのベクトルの差(ベクトルB1−ベクトルB2)により、隙間sから外に流れ出る溶湯のベクトルが決まる。例えば、開口縁Kの上端部では、隙間sから流れ出ようとする溶湯の力(ベクトルB1)とこれを引き戻そうとするロール3aの回転力(ベクトルB2)とがほぼ等しくなり、あるいはベクトルB2が大きくなるため、隙間s内に溶湯が流れ込むことはほとんど無い。
これに対して開口縁Kの下端部では、ベクトルB1の鉛直方向の成分がほとんど無いため、水平方向に流れ出ようとする力(ベクトルB1)がロール3aの回転力(ベクトルB2)によって減じられることがなく、従ってほとんどそのまま隙間s内を流れる。しかしながら、隙間sはその距離d、幅wが上記したように設定され、従って溶湯は隙間s内に一部流入するものの、隙間sを通過してチャンバーブロック4の外に流出することはなく、隙間s内にて凝固する。従って本実施形態では、開口縁Kの全域において、すなわち全ての隙間sにおいて、溶湯が通過してチャンバーブロック4の外に流出しないようになっている。
また、隙間s内で凝固した合金等の材料は、案内孔6内の溶湯と共に一対のロール3a間のギャップに案内され、連続鋳造される。その際、隙間s内に流れる溶湯の量は一定でないため、図5に示すように上記ギャップから出てきた板材10はその両サイド(耳部)が不均一な波状となる。ただし、このようにして得られる板材10は、通常、後工程においてその両サイドがカットされ、図5中に二点鎖線で示す所望の幅寸法に形成されるため、両サイドが波状になることは製造上、何等支障がない。
なお、開口縁Kにおける上端部と下端部との間の中間部では、下端部ほどではないものの、ある程度隙間s内に溶湯が流れ出てここで凝固する。そして、凝固した材料はロール3aの回転に伴われて下降する。このように凝固した材料はロール3aの回転に伴われて下降するため、噛み込みなどの不具合が起きることはない。
このような構成の連続鋳造装置1によって連続鋳造を行うには、まず、溶融炉2内において非鉄金属またはその合金を溶融させる。そして、得られた溶湯を配管5によってチャンバーブロック4の案内孔6内に供給する。案内孔6内に供給された溶湯は、自重によって案内孔6内を流れ落ち、周回する一対のロール3a間のギャップに案内される。このようにしてギャップに案内された溶湯は、ロール3a間のギャップを通ることにより、連続鋳造され、図5に示したように板材10に形成される。従って、得られた板材10を巻き取り、その後両サイドの耳部をカットして所望寸法に形成することにより、製品、または半製品としての板材が得られる。
また、このように連続鋳造するにあたって、溶湯を一対のロール3a間のギャップに案内するチャンバーブロック4を、これらロール3aとの間に隙間をあけてロール3aに対して非接触で配置しているので、チャンバーブロック4がロール3aに削られて消耗したり、ロール3a自体が消耗するといったことが防止される。また、従来のようにサイド堰をロール端面に押し付けることによってこれらの間で不純物や気泡を巻き込み易くなり、得られる板材の品質が低下してしまう、といったおそれも無くなる。
従って、本実施形態の連続鋳造装置1によれば、チャンバーブロック4と一対のロール3aとの間のシール構造を、これらチャンバーブロック4や一対のロール3aの摩耗による消耗を生じさせることなく形成できるので、非鉄金属やその合金を安定した品質で生産性を低下させることなく連続鋳造することができる。
また、チャンバーブロック4とロール3aとの間の隙間sを、案内孔6を通って該隙間s内に流入した溶湯が、該隙間sを通過してチャンバーブロック4の外に流出することなく該隙間s内にて凝固するように形成しているので、非鉄金属やその合金を無駄にすることなく、従って製造コストの高騰を抑制しつつ、安定して連続鋳造することができる。
また、ロール3aに隙間sを介して近接する案内孔6の開口縁Kの側面視した形状を、上に行くに従って内側に行くように形成しているので、開口縁Kの上端部では溶湯が隙間sを流れ出ることがほとんど無く、また、中間部では隙間sで凝固した材料がロール3aに伴われて下降する。従って、隙間sに漏れ出てそのままロール3a間のギャップに案内され、板材となるのは、主に開口縁Kの下端部の隙間sから漏れ出た溶湯だけであり、全体からみて僅かな量が後工程でカットされる耳部となるだけであるので、連続鋳造の効率低下を招くことなく安定して連続鋳造することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では双ロール3を、一対のロール3aが水平且つ同一高さに配置されるように構成したが、一対のロールを、鉛直方向の上下に配置してもよく、段違いに斜めに配置してもよい。その場合、これら一対のロール間に配置するチャンバーブロックについては、例えば下側のロールとの間に対する隙間sの距離dを相対的に短くするとともに幅wを広くし、上側のロールとの間に対する隙間sの距離dを相対的に長くするとともに幅wを狭くするのが好ましい。このようにすることで、溶湯の自重により溶湯を押し出す力が強く働く下側で隙間sから溶湯が流れ出るのを確実に防止し、良好なシール性を得ることができる。
また、上記実施形態では単に溶湯をチャンバーブロック4の案内孔6内に供給し、その自重等によって溶湯がギャップ内に流入するようにしたが、案内孔6内を加圧することにより、溶湯をギャップ内に加圧充填するようにしてもよい。このように溶湯を加圧充填して加圧鋳造することにより、得られる板材の品質向上を図ることができる。
また、このような加圧鋳造では隙間sからの溶湯の漏れ出しが懸念されるが、上述したように特にチャンバーブロック4とロール3aとの間の隙間sを、案内孔6を通って該隙間s内に流入した溶湯が、該隙間sを通過してチャンバーブロック4の外に流出することなく該隙間s内にて凝固するように形成することにより、隙間sからの溶湯の漏れ出しを確実に防止することができる。
1…連続鋳造装置、2…溶融炉、3…双ロール、3a…ロール、4…チャンバーブロック、6…案内孔、s…隙間、L…溶湯、K…開口縁

Claims (3)

  1. 非鉄金属またはその合金を溶融させる溶融炉と、
    前記溶融炉から供給される非鉄金属またはその合金の溶湯を冷却し、連続鋳造する一対のロールからなる双ロールを備え、
    前記一対のロール間のギャップの上に、前記溶湯を該一対のロール間のギャップに案内する案内孔を有するチャンバーブロックが設けられており、
    前記チャンバーブロックは、前記一対のロールとの間に隙間をあけて該一対のロールに対して非接触で配置されていることを特徴とする連続鋳造装置。
  2. 前記隙間は、前記案内孔を通って該隙間内に流入した前記溶湯が、該隙間を通過して前記チャンバーブロックの外に流出することなく該隙間内にて凝固するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の連続鋳造装置。
  3. 前記チャンバーブロックの案内孔における前記ロールに前記隙間を介して近接する開口縁の側面視した形状は、上に行くに従って内側に行くように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続鋳造装置。
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