JPS63235045A - 広幅薄帯の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は溶融金属から直接広幅薄帯を製造する技術に
係り、より詳しくは双ロール型急冷凝固法により均一な
板厚、板幅を有する広幅薄帯を製造する方法に関する。

従来技術 溶融金属の急冷凝固法は電磁材料用のアモルファス薄帯
や結晶質の各種組成薄帯、炭素鋼の薄鋳片製造にいたる
まで広範囲の分野で応用され、研究されている。

その中で、アモルファス薄帯の製造に広く採用されてい
る単ロール型急冷凝固法は、簡単な装置構成で比較的広
幅の薄帯の製造が可能であるが、Ｓ！、ステンレス鋼等
のごとく融点が高く、急冷凝固しても結晶質となる合金
では、冷却が十分に行なえないこと、冷却ロールに接し
ていない自由表面側の薄帯表面性状が悪いこと、ざらに
１００μｍ厚以上の薄帯の製造が困難である等の欠点が
あった。

一方、２個のロールを用いた双ロール型急冷凝固法は第
３図にその一例を示すごとく、左右２個のロール（１）
の接触部に溶湯容器（４）から溶融金属（３）を流下・
冷却・凝固させて薄帯（２）を製造する方法であり、薄
帯（２）の両面が冷却ロールに接しているため高融点の
合金でも十分に冷却でき、また、厚さ１００μｍ〜数ｍ
ｌＴ＋の薄帯製造も可能である。しかし、ロール間隙に
形成される湯溜り部（パドル）（５）の振動等により板
幅、板厚の制御が困難でかつ板厚にも大きな周期のうね
りが生じ、広幅薄帯を精度よく製造することが困難であ
った。

そこで、第４図に示すごとく、単ロール型急冷）￥！を
同法に第２の冷却ロール（１−２）を付加し、第１のロ
ール（１−１）に溶湯容器（４−１）から溶融金属（３
）を流下させ該ロール上で一部凝固させた後、第２のロ
ール（１−２）で本冷却、圧延する方法が提案されてい
る（特公昭５９−５３１４５）。この方法によれば、広
幅薄帯の製造は可能となるが、１００証以上の厚さを有
する薄板の製造は依然として困難であり、かつ製造され
た薄帯の組織は当然中心対称のものにはなり得ないとい
う欠点があった。

発明が解決しようとする問題点 従来の急冷凝固法の中で、高融点の合金であっても十分
に冷却可能でおる双ロール型急冷凝固法は、板幅、板厚
の制御が困難であるために厚さ数ｍｍ以下の広幅薄帯を
精度よく製造することができない。

すなわち、双ロール法の場合は、第３図に示すごとくロ
ール間隙にパドルが形成され、数１００ＡＩＩＴ＋厚以
下の薄帯を製造する場合、通常このパドルの高さは数ｃ
ｍ以下であり、パドルは側面を押えなくとも表面張力に
よっである形状を保ち、この形状が板幅、板厚を決定す
る。しかし、このパドルは溶湯流の不均一な流れおよび
撮動、装置の撮動等によって僅かに撮動し、これが板幅
、板厚の不均一となって現われる。また、数１００Ｉ厚
以上の薄帯の作製においては、パドル高さが通常数ＣＭ
以上となりパドルの幅を耐火物により押える必要があり
、パドルの幅方向の振動はこの耐火物により軽減できる
が、パドルの体積が大きくなりパドル内の幅方向および
高さ方向の流動が激しくなり、これが板表面にしわ状の
うねりを生じる原因となる。

この発明は以上の問題点を解決するためになされたもの
であり、双ロール型急冷凝固法により厚さ数ｍｍ以下の
広幅薄帯を板幅および板厚共に精度よく製造し得る方法
を提案せんとするものである。

問題点を解決するための手段 この発明は従来の双ロール型急冷凝固法の前記問題点を
解決する手段と°して、ロール間に形成されるパドル（
湯溜り部）に断面逆三角形状の溶湯流制御部材を配し、
該部材の左右側面とロール表面との間より溶融金属を流
下させることを特徴とするものである。すなわち、パド
ル内に配した溶湯流制御部材により溶湯流が層流となる
ことにより均一な溶湯流を得たこと、また溶湯流制御部
材によりパドルの撮動抑制効果を得たものである。

発明の図面に基づく開示 第１図はこの発明の一実施例を示すもので、２個の冷却
ロール（１）で形成されるＶ形のパドル（５）に断面逆
三角形状の溶湯流制御部材（６）を配した例を示す。こ
の溶湯流制御部材（６）は左右に２個のロール側に向く
斜面（６−１）を有し、この斜面は２つのロール回転軸
に平行でかつロールキス線を通る平面に対し対称となし
ている。そして、この斜面とロールとの間に間隙（７）
が形成されるように配する。

ここで、溶湯流制御部材（６）の左右のロール側に向い
た斜面（６−１）とロール表面（１１）との平均距離χ
と、ロール側に向いた斜面（６−１）の長ざｙは特に限
定するものではないが、 ｙ≧１０χ χ≦２０ｍｍ を満足することが好ましい。

すなわち、溶湯流制御部材（６）とロール表面（１１）
の間隙（７）に溶湯を流下させて広幅薄帯を製造する場
合は、間隙（７）の平均距離χを２０ｍｍ以下、好まし
くは５ｍｍ以下とし、特に数１００．ａ以下の薄帯を製
造する場合は２ｍｍ以下、好ましくは１ｍｍ以下とする
。また、溶湯流制御部材のロール側に向いた斜面（６−
１）の長さｙは、ロール回転方向に間隙（７）の平均距
離χの１０倍以上、好ましくは１５〜２０倍以上とする
。

なお、ロール表面と制御部材斜面（６−１）との間隙（
７）は均一である必要はないが、ロール軸方向く幅方向
）には均一とすることが望ましく、またロール回転方向
にも均一とする方が望ましい。さらに、この間隙（７）
は２つのロール（１）に対し、対称となることが望まし
い。

第２図はこの発明の他の実施例を示すもので、溶湯容器
と溶湯流制御部材を一体構造とした場合で、容器底部を
溶湯流制御部材（１６）で構成した溶湯容器（１４）の
ロール表面と相対向する斜面部に溶湯噴出孔（１４−１
）を設け、該噴出孔から溶湯を噴出させて底部の溶湯流
制御部材（１６）の左右斜面（１６−１）とロール表面
（１１）との間より溶湯を流下させる方式である。この
方式においては、２つのロール斜面側に同数の溶湯噴出
孔（１４−１）を設けることが好ましく、また該噴出孔
の形状は特に限定するものではないが、長辺と短辺の比
が５以上の矩形で必って、かつ長辺がロール軸に平行で
あることが望ましい。

なおここでは溶湯容器と溶湯流制御部材を一体構造とし
た例を示したが、溶湯容器（１４）と制御部１．１（１
６）を分離構造として、両者の間に溶湯噴出孔（１４−
１）を設けることも可能でおる。

この発明における溶湯流制御部材の材質は特に問わない
が、制御部材表面で溶湯が凝固しないように高温に保つ
ことが可能な耐火物が好ましい。

作用効果 第１図に示す方式の場合、２個の冷却ロール（１）間に
注入された溶融金属（３）はパドル（５）に配された溶
湯流制御部材（６）の左右の斜面（６−１）とロール表
面（１１）との間隙（刀より層流となって流下し、２個
のロール（１）に挟み込まれることにより冷却、凝固さ
れて薄帯（２）となる。したがって、溶湯流が層流とな
ることにより、パドルの撮動が抑制され、板幅、板厚の
均一な広幅薄帯が製造される。また、１００、ａ以上の
厚さを有する薄帯の製造においても、パドルの幅方向お
よび高さ方向の溶湯の流動が抑制されるので、板表面に
しわ状のうねりが生じることもなく表面性状の優れた薄
板を製造できる。

また、第２図に示す方式の場合は、溶湯容器（１４）の
底部の溶湯流制御部材（１６）に設けた溶湯噴出孔（１
４−１）から溶融金属がロール表面との間隙（７）に噴
出し、この間隙部で層流となって流下する。

したがって、この方式の場合も第１図の方式と同様、溶
湯流制御部材（１６）の作用によりパドルの振動が抑制
され、板幅、板厚が均一でかつ表面性状の優れた薄帯（
２）が製造される。

また、この発明方法は溶湯流制御部材の左右斜面とロー
ル表面との間隙、ロール表面と相対向する左右斜面の長
さを変えることにより、厚さの異なる薄帯を精度よく製
造することができる。

したがって、この発明方法によれば、従来の双ロール型
急冷凝固法や単ロール型に第２０−ルを付加した急冷凝
固法で製造困難であった数１００左以上の厚さを有する
広幅薄帯の製造が可能となり、広幅薄帯の用途拡大に大
なる効果を奏するものでおる。

実　施　例１ ＳＬ　３．５％を含有し、残部が実質的にＦｓからなる
溶湯を３０Ｏｒｐｍで回転する４００ｍｍφの銅製の双
ロール間隙に第１図に示す方式で注入し、厚さ１．５ｍ
ｍ、幅約５ｍ１Ｔ＋の薄板を製造した。その際、パドル
の高さはロールキス点より１７ｃｍになるように注湯伍
を制御し、溶湯がロール軸方向に流出しないようにロー
ル両端部にダムのような堰を設けた。

本実施例における薄帯の板厚の最大変動量Δ℃を測定し
た結果を、溶湯流１ｔＩＩＩ　ｔｅ１部材を用いないで
製造した従来例と比較して第１表に示す。

第１表から明らかなごとく、この発明方法により板厚の
均一な薄帯を製造することができた。

χ：溶湯流制御部材とロール表面との平均距離ｙ：溶湯
流制御部材の左右斜面の長さ 実　施　例２ 市販の５ＵＳ３０４ステンレス鋼を溶解し、１４００ｒ
ｌ）ｍで回転する１００＋ｎｍφの超硬合金製双ロール
の間隙に第２図に示す方式にて溶湯を注入し、厚さ２０
０成１幅約２０ｍｍの薄帯を製造した。溶湯噴出孔の大
きさは＠０．５ｍｍ、長さ２０−とじた。

本実施例における薄帯の板厚の最大変１７１ａΔｔ、板
幅の変動量Δ２を、底部中心に１ｍｍφの噴出孔を設け
た溶湯容器から溶湯流をロールキス点に向うように注湯
した場合と比較して第２表に示す。

第２表より明らかなごとく、本実施例においても板厚、
板幅の均一な薄板が得られた。

第　　２　　表 χ：溶湯流制御部材とロール表面との距離ｙ：溶濁流制
御部材の左右斜面の長さ

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの発明の実施態様例を示す概略
図、第３図は従来の双ロール型急冷凝固法の一例を示す
概略図、第４図は同じ〈従来の薄帯製造方法例を示す概
略図である。 １・・・冷却ロール、　　２・・・薄帯、３・・・溶融
金属、　　　５・・・パドル、６．１６・・・溶湯流制
′ＩＩＪ部材。 出願人　　住友金属工業株式会社 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 左右２個の回転ロール接触部に溶融金属を流下・急冷・
   凝固させて広幅薄帯を製造する方法において、上記ロー
   ル間に形成される湯溜り部に断面逆三角形状の溶湯流制
   御部材を配し、該部材の左右側面とロール表面との間隙
   より溶融金属を流下させることを特徴とする広幅薄帯の
   製造方法。