JP2002103005A - 非晶質合金鋳造用ノズル - Google Patents
非晶質合金鋳造用ノズルInfo
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- JP2002103005A JP2002103005A JP2000303689A JP2000303689A JP2002103005A JP 2002103005 A JP2002103005 A JP 2002103005A JP 2000303689 A JP2000303689 A JP 2000303689A JP 2000303689 A JP2000303689 A JP 2000303689A JP 2002103005 A JP2002103005 A JP 2002103005A
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- slit
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 無駄肉なく精度良い溶湯噴出の可能な非晶質
合金鋳造用ノズルを、更にはシャープエッジを形成する
に有効な手段と合わせて、安価に提供する。 【解決手段】 溶湯流路の溶湯入口側にはその溶湯出口
側に向かって半球面状の先端形状を有する湯溜り部を設
け、該湯溜り部の先端より溶湯出口に通ずるスリット状
の溶湯流路とした非晶質合金鋳造用ノズルであって、該
スリット状の溶湯流路は、溶湯出口に向かって幅方向に
広がりかつ厚さ方向に狭くなり、その溶湯出口であるノ
ズル先端にて幅方向、厚さ方向ともに平行となるよう形
成されている非晶質合金鋳造用ノズルである。好ましく
は、プレス成形によりその少なくとも1枚に段差を形成
した2枚の耐火物板を重ねあわせてなる非晶質合金鋳造
用ノズルであって、該段差がスリット状の溶湯流路を形
成する非晶質合金鋳造用ノズルである。
合金鋳造用ノズルを、更にはシャープエッジを形成する
に有効な手段と合わせて、安価に提供する。 【解決手段】 溶湯流路の溶湯入口側にはその溶湯出口
側に向かって半球面状の先端形状を有する湯溜り部を設
け、該湯溜り部の先端より溶湯出口に通ずるスリット状
の溶湯流路とした非晶質合金鋳造用ノズルであって、該
スリット状の溶湯流路は、溶湯出口に向かって幅方向に
広がりかつ厚さ方向に狭くなり、その溶湯出口であるノ
ズル先端にて幅方向、厚さ方向ともに平行となるよう形
成されている非晶質合金鋳造用ノズルである。好ましく
は、プレス成形によりその少なくとも1枚に段差を形成
した2枚の耐火物板を重ねあわせてなる非晶質合金鋳造
用ノズルであって、該段差がスリット状の溶湯流路を形
成する非晶質合金鋳造用ノズルである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてロール法
による金属薄帯製造法にて非晶質合金薄帯を製造するた
めの、その使用される溶湯噴出ノズルに関するものであ
る。
による金属薄帯製造法にて非晶質合金薄帯を製造するた
めの、その使用される溶湯噴出ノズルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】磁気特性に優れたアモルファスないしは
ナノ結晶金属薄帯は、高周波スイッチングコアなどの分
野で広く利用されている素材である。このような金属薄
帯の製造には、ロール法が用いられる場合が多い。ロー
ル法とは、高速で回転する金属ロール上にノズルより溶
湯を帯状に連続出湯し、ロール急冷によって、超急速凝
固させ、薄帯として巻き取る製法である。
ナノ結晶金属薄帯は、高周波スイッチングコアなどの分
野で広く利用されている素材である。このような金属薄
帯の製造には、ロール法が用いられる場合が多い。ロー
ル法とは、高速で回転する金属ロール上にノズルより溶
湯を帯状に連続出湯し、ロール急冷によって、超急速凝
固させ、薄帯として巻き取る製法である。
【0003】非晶質金属薄帯を製造するに用いられる上
記非晶質合金鋳造用ノズルにおけるその最終溶湯出口の
形状は、製造される薄帯の幅、および厚みから決まる寸
法を有するスリット形状となっている。一方、溶湯入口
側の形状は、出口側スリット形状の影響を受けスリット
形状であり、溶湯流路途中で流路断面が大きく変化しな
いものが通常である。
記非晶質合金鋳造用ノズルにおけるその最終溶湯出口の
形状は、製造される薄帯の幅、および厚みから決まる寸
法を有するスリット形状となっている。一方、溶湯入口
側の形状は、出口側スリット形状の影響を受けスリット
形状であり、溶湯流路途中で流路断面が大きく変化しな
いものが通常である。
【0004】このようなスリット状の溶湯流路および最
終溶湯出口を有する鋳造用ノズルを製作するには、機械
加工、レーザー加工等が適用されている。
終溶湯出口を有する鋳造用ノズルを製作するには、機械
加工、レーザー加工等が適用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えば、上記のような
非晶質金属薄帯を製造するための鋳造用ノズルに、溶湯
の噴出量を制御するための溶湯ストッパーを適用しよう
とする場合、通常ストッパーは円形状であることから、
ストッパーの大きさは概ねノズルの最終溶湯出口のスリ
ット幅で決まることとなる。つまり、100mmを越え
るようなスリット幅のノズルの場合、ストッパーの直径
は100mmを越えるものとなり、経済的負担が大きく
なる。
非晶質金属薄帯を製造するための鋳造用ノズルに、溶湯
の噴出量を制御するための溶湯ストッパーを適用しよう
とする場合、通常ストッパーは円形状であることから、
ストッパーの大きさは概ねノズルの最終溶湯出口のスリ
ット幅で決まることとなる。つまり、100mmを越え
るようなスリット幅のノズルの場合、ストッパーの直径
は100mmを越えるものとなり、経済的負担が大きく
なる。
【0006】また、ノズル本体も、その溶湯流路はスリ
ット状であるにも関わらず円形ストッパーを適用するた
めには、そのスリット幅と同等の厚みが必要となる。よ
って、ノズルブロック外形がスリット厚みに比べて非常
に大きくなり、ノズル原料の経済的負担となる。
ット状であるにも関わらず円形ストッパーを適用するた
めには、そのスリット幅と同等の厚みが必要となる。よ
って、ノズルブロック外形がスリット厚みに比べて非常
に大きくなり、ノズル原料の経済的負担となる。
【0007】一方、スリット形状に合った長方形の形状
を有するストッパーの適用も考えられるが、その設置部
におけるノズルとの面合わせが難しく、湯漏れ等の問題
が懸念される。
を有するストッパーの適用も考えられるが、その設置部
におけるノズルとの面合わせが難しく、湯漏れ等の問題
が懸念される。
【0008】また、機械加工によってノズルを製作する
場合、その溶湯流路、つまりスリット部を形成するとな
ると、耐火物のような硬い材料では工数負担が大きい。
加えて、ノズル溶湯出口から溶湯が散乱すること無し
に、その出口側スリット形状を維持したまま溶湯が噴出
されることが重要であって、出口側スリットのそのエッ
ジ(ノズルエッジ)が鋭角なシャープエッジであること
が要求される。
場合、その溶湯流路、つまりスリット部を形成するとな
ると、耐火物のような硬い材料では工数負担が大きい。
加えて、ノズル溶湯出口から溶湯が散乱すること無し
に、その出口側スリット形状を維持したまま溶湯が噴出
されることが重要であって、出口側スリットのそのエッ
ジ(ノズルエッジ)が鋭角なシャープエッジであること
が要求される。
【0009】機械加工によるシャープエッジ化には、そ
の加工対象となる耐火物の粒度分布が影響し、シャープ
エッジを出すためには、その粒径の小さい耐火物材料で
ノズルを製作する必要がある。その一方、ノズルの強度
を出すためには比較的大きい粒径の材料を配合する必要
がある。しかしながら、機械加工の対象材として、強度
を出すべく粒度の大きい材料とした中で、そのエッジ部
分となる部位のみにシャープエッジを出すのに必要な小
さい粒度を配置することは困難である。
の加工対象となる耐火物の粒度分布が影響し、シャープ
エッジを出すためには、その粒径の小さい耐火物材料で
ノズルを製作する必要がある。その一方、ノズルの強度
を出すためには比較的大きい粒径の材料を配合する必要
がある。しかしながら、機械加工の対象材として、強度
を出すべく粒度の大きい材料とした中で、そのエッジ部
分となる部位のみにシャープエッジを出すのに必要な小
さい粒度を配置することは困難である。
【0010】そこで、本発明は、無駄肉なく正確な溶湯
噴出の可能な非晶質合金鋳造用ノズルを、更にはシャー
プエッジを形成するに有効な手段と合わせて、安価に製
作できる方法を提供することにある。
噴出の可能な非晶質合金鋳造用ノズルを、更にはシャー
プエッジを形成するに有効な手段と合わせて、安価に製
作できる方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ノズル内部
の溶湯流路形状を、その出口側は非晶質金属薄帯形状か
ら決まるスリット形状、入口側は経済性を考慮した円形
ストッパーの寸法に適した孔形状とした。その上で、ノ
ズル内部での溶湯の流れを乱すこと無く、そのノズル先
端の溶湯出口の各スリット幅方向位置での噴出量が一定
となるように流路形状を変化させることで、本発明の効
果を達成した。
の溶湯流路形状を、その出口側は非晶質金属薄帯形状か
ら決まるスリット形状、入口側は経済性を考慮した円形
ストッパーの寸法に適した孔形状とした。その上で、ノ
ズル内部での溶湯の流れを乱すこと無く、そのノズル先
端の溶湯出口の各スリット幅方向位置での噴出量が一定
となるように流路形状を変化させることで、本発明の効
果を達成した。
【0012】すなわち、本発明の非晶質合金鋳造用ノズ
ルは、溶湯流路の溶湯入口側にはその溶湯出口側に向か
って半球面状の先端形状を有する湯溜り部を設け、湯溜
り部の先端より溶湯出口に通ずるスリット状の溶湯流路
とした非晶質合金鋳造用ノズルであって、該スリット状
の溶湯流路は、溶湯出口に向かって幅方向に広がりかつ
厚さ方向に狭くなり、その溶湯出口であるノズル先端に
て幅方向、厚さ方向ともに平行となるよう形成されてい
る非晶質合金鋳造用ノズルである。
ルは、溶湯流路の溶湯入口側にはその溶湯出口側に向か
って半球面状の先端形状を有する湯溜り部を設け、湯溜
り部の先端より溶湯出口に通ずるスリット状の溶湯流路
とした非晶質合金鋳造用ノズルであって、該スリット状
の溶湯流路は、溶湯出口に向かって幅方向に広がりかつ
厚さ方向に狭くなり、その溶湯出口であるノズル先端に
て幅方向、厚さ方向ともに平行となるよう形成されてい
る非晶質合金鋳造用ノズルである。
【0013】また、本発明の非晶質合金鋳造用ノズル
は、プレス成形によりその少なくとも1枚に段差を形成
した2枚の耐火物板を重ねあわせてなる非晶質合金鋳造
用ノズルであって、該段差がスリット状の溶湯流路を形
成するものが好ましい。これによって、強度を得るべく
耐火物原料粒の粒径を大きくしても粒が加工面に突出・
脱落することがなく、シャープエッジを得ることができ
る。具体的には、その耐火物板は、粒径100μm以下
の耐火物原料をプレス成形してなるものである。
は、プレス成形によりその少なくとも1枚に段差を形成
した2枚の耐火物板を重ねあわせてなる非晶質合金鋳造
用ノズルであって、該段差がスリット状の溶湯流路を形
成するものが好ましい。これによって、強度を得るべく
耐火物原料粒の粒径を大きくしても粒が加工面に突出・
脱落することがなく、シャープエッジを得ることができ
る。具体的には、その耐火物板は、粒径100μm以下
の耐火物原料をプレス成形してなるものである。
【0014】さらには、そのノズルエッジ部分に粒度の
小さい耐火物原料を集中させた耐火物板とすることが可
能であり、必要なシャープエッジを得ることができる。
具体的には、その耐火物板のスリット状の溶湯流路を形
成する部位について、そのノズル先端にあたる部位は、
粒径5μm以下の耐火物原料が集合してなるものであ
る。
小さい耐火物原料を集中させた耐火物板とすることが可
能であり、必要なシャープエッジを得ることができる。
具体的には、その耐火物板のスリット状の溶湯流路を形
成する部位について、そのノズル先端にあたる部位は、
粒径5μm以下の耐火物原料が集合してなるものであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の第一の特徴は、ノズルの
溶湯入口の形状を孔形状、溶湯出口の形状をスリット形
状とした上で、そのノズル内部の溶湯の流れに乱れの生
じないものであり、溶湯出口にて均一な溶湯の流れが得
られるように、その断面における流路形状を変化させた
ところにある。そして、第二の特徴としては、2枚の耐
火物板を重ねあわせた“二つ割り構造”の非晶質合金鋳
造用ノズルとし、それぞれの耐火物板をプレス成形によ
り製造、これらを張り合わせてなるところにある。以
下、詳述する。
溶湯入口の形状を孔形状、溶湯出口の形状をスリット形
状とした上で、そのノズル内部の溶湯の流れに乱れの生
じないものであり、溶湯出口にて均一な溶湯の流れが得
られるように、その断面における流路形状を変化させた
ところにある。そして、第二の特徴としては、2枚の耐
火物板を重ねあわせた“二つ割り構造”の非晶質合金鋳
造用ノズルとし、それぞれの耐火物板をプレス成形によ
り製造、これらを張り合わせてなるところにある。以
下、詳述する。
【0016】まず、本発明の非晶質合金鋳造用ノズル
は、その溶湯出口の形状が製造される非晶質合金薄帯の
幅・厚さ形状から決まるスリット形状である。そして、
ここから噴出される溶湯は、乱れのない、各幅方向位置
で流量的にも均一な流れであることが要求される。
は、その溶湯出口の形状が製造される非晶質合金薄帯の
幅・厚さ形状から決まるスリット形状である。そして、
ここから噴出される溶湯は、乱れのない、各幅方向位置
で流量的にも均一な流れであることが要求される。
【0017】一方、本発明の非晶質合金鋳造用ノズル
は、その溶湯入口の形状はストッパーを適用するため孔
形状である。そして、その孔径は溶湯出口のスリット幅
が100mmを越えるような鋳造用ノズルにおいても、
30mm程度で十分とするものである。これにより、ノ
ズル製作の経済的負担を小さくできるが、ここで重要な
ことは乱れの無い均一な溶湯流れを達成することであ
る。
は、その溶湯入口の形状はストッパーを適用するため孔
形状である。そして、その孔径は溶湯出口のスリット幅
が100mmを越えるような鋳造用ノズルにおいても、
30mm程度で十分とするものである。これにより、ノ
ズル製作の経済的負担を小さくできるが、ここで重要な
ことは乱れの無い均一な溶湯流れを達成することであ
る。
【0018】つまり、溶湯流路の溶湯入口側にはその溶
湯出口側に向かって半球面状の先端形状を有する湯溜り
部を設け、該湯溜り部の先端より溶湯出口に通ずるスリ
ット状の溶湯流路とした非晶質合金鋳造用ノズルであっ
て、該スリット状の溶湯流路は、溶湯出口に向かって幅
方向に広がりかつ厚さ方向に狭くなり、その溶湯出口で
あるノズル先端にて幅方向、厚さ方向ともに平行となる
よう形成されている非晶質合金鋳造用ノズルである。
湯出口側に向かって半球面状の先端形状を有する湯溜り
部を設け、該湯溜り部の先端より溶湯出口に通ずるスリ
ット状の溶湯流路とした非晶質合金鋳造用ノズルであっ
て、該スリット状の溶湯流路は、溶湯出口に向かって幅
方向に広がりかつ厚さ方向に狭くなり、その溶湯出口で
あるノズル先端にて幅方向、厚さ方向ともに平行となる
よう形成されている非晶質合金鋳造用ノズルである。
【0019】図1は、本発明の一例を示す非晶質合金鋳
造用ノズルであって、その内部溶湯流路の形状を説明す
べく、製造される薄帯の幅・厚さに対して縦断面で示す
ものである。まず、溶湯入口側である孔形状を有する溶
湯導入孔1から内部にて、半球面状の先端形状を有する
湯溜り部2を形成する。なお、溶湯導入孔1はストッパ
ー5にて開閉が可能である。そして、半球面状の湯溜り
部2からノズル先端に向かってスリット状の溶湯流路3
を形成し、これが製造される薄帯の幅・厚さ形状に応じ
た溶湯出口のスリット形状へと繋がる。
造用ノズルであって、その内部溶湯流路の形状を説明す
べく、製造される薄帯の幅・厚さに対して縦断面で示す
ものである。まず、溶湯入口側である孔形状を有する溶
湯導入孔1から内部にて、半球面状の先端形状を有する
湯溜り部2を形成する。なお、溶湯導入孔1はストッパ
ー5にて開閉が可能である。そして、半球面状の湯溜り
部2からノズル先端に向かってスリット状の溶湯流路3
を形成し、これが製造される薄帯の幅・厚さ形状に応じ
た溶湯出口のスリット形状へと繋がる。
【0020】この該湯溜り部2の先端より形成されるス
リット状の溶湯流路3は、ノズル先端4の溶湯出口に向
かって薄帯幅に対応する方向に広がり、かつ薄帯厚さに
対応する方向に狭くなっている。そして、重要とすべく
は、溶湯出口の先端に、その溶湯流路の形状が幅方向、
厚さ方向ともに平行となる部分6を設けたことである。
これにより、溶湯導入孔1から浸入し湯溜り部2に導か
れた溶湯には、湯溜り部2の先端でスリット幅方向に広
がる方向の流れ成分が生じる。そして、スリット状の溶
湯流路3内で所定の幅に広がった後、先端に設けた平行
部分6で最終的に整流され噴出される。
リット状の溶湯流路3は、ノズル先端4の溶湯出口に向
かって薄帯幅に対応する方向に広がり、かつ薄帯厚さに
対応する方向に狭くなっている。そして、重要とすべく
は、溶湯出口の先端に、その溶湯流路の形状が幅方向、
厚さ方向ともに平行となる部分6を設けたことである。
これにより、溶湯導入孔1から浸入し湯溜り部2に導か
れた溶湯には、湯溜り部2の先端でスリット幅方向に広
がる方向の流れ成分が生じる。そして、スリット状の溶
湯流路3内で所定の幅に広がった後、先端に設けた平行
部分6で最終的に整流され噴出される。
【0021】製造される薄帯の厚さに対しても同様であ
り、湯溜り部2の先端でスリット厚さ方向に狭まる方向
の流れを生じた溶湯が、スリット状の溶湯流路3内で所
定の厚さに狭まった後、先端に設けた平行部分6で最終
的に整流され噴出される。以上、本発明により、正確な
溶湯噴出の可能な非晶質合金鋳造用ノズルを、無駄肉な
く製作することが可能である。
り、湯溜り部2の先端でスリット厚さ方向に狭まる方向
の流れを生じた溶湯が、スリット状の溶湯流路3内で所
定の厚さに狭まった後、先端に設けた平行部分6で最終
的に整流され噴出される。以上、本発明により、正確な
溶湯噴出の可能な非晶質合金鋳造用ノズルを、無駄肉な
く製作することが可能である。
【0022】また、鋳造用ノズルの製作にあたっては、
その有するスリット状の溶湯流路を形成することとなる
段差を、少なくともその1枚に形成した2枚の耐火物板
を重ねあわせて製作する。例えばその溶湯流路を境にし
た半割り構造の鋳造用ノズルとし、その溶湯流路に対応
する段差を有する2枚の耐火物板を張り合わせるもので
ある。ここで重要となるのは、その耐火物板をプレス成
形にて製作することである。
その有するスリット状の溶湯流路を形成することとなる
段差を、少なくともその1枚に形成した2枚の耐火物板
を重ねあわせて製作する。例えばその溶湯流路を境にし
た半割り構造の鋳造用ノズルとし、その溶湯流路に対応
する段差を有する2枚の耐火物板を張り合わせるもので
ある。ここで重要となるのは、その耐火物板をプレス成
形にて製作することである。
【0023】これら耐火物板をプレス成形にて製造すれ
ば、そのプレス成形に供する耐火物原料の粒度配合を機
械的、化学的要求性質に合わせて自由に決めることがで
きることに加え、正確な溶湯流路形状を得ることもでき
る。
ば、そのプレス成形に供する耐火物原料の粒度配合を機
械的、化学的要求性質に合わせて自由に決めることがで
きることに加え、正確な溶湯流路形状を得ることもでき
る。
【0024】つまり、この種の鋳造用ノズルの場合、そ
の必要強度を得るためには例えば100μm程度の原料
粒を配合する必要がある。しかし、このような粒度から
なる耐火物板であれば必要な強度は確保できるとして
も、その耐火物板から機械加工により所定形状の段差を
形成しようとすれば、粒が加工面に突出、あるいは脱落
し、シャープエッジを得ることは非常に困難である。
の必要強度を得るためには例えば100μm程度の原料
粒を配合する必要がある。しかし、このような粒度から
なる耐火物板であれば必要な強度は確保できるとして
も、その耐火物板から機械加工により所定形状の段差を
形成しようとすれば、粒が加工面に突出、あるいは脱落
し、シャープエッジを得ることは非常に困難である。
【0025】それに対して、本発明のプレス成形による
耐火物板の製造であれば、その同時に所定の段差形状を
付与するので、100μm程度の粒が配合されていても
上記突出することはなく、そして、溶湯流路・ノズルエ
ッジのシャープエッジを得ることもできる。また、原料
粒のプレス金型への充填した時点で適度な振動を与えて
やれば、原料粒の中でも粒径の小さいものが金型の型彫
面に集中的に配置され、この結果、ノズル表面に生じる
粒の脱落に相当する空孔を抑制することができる。
耐火物板の製造であれば、その同時に所定の段差形状を
付与するので、100μm程度の粒が配合されていても
上記突出することはなく、そして、溶湯流路・ノズルエ
ッジのシャープエッジを得ることもできる。また、原料
粒のプレス金型への充填した時点で適度な振動を与えて
やれば、原料粒の中でも粒径の小さいものが金型の型彫
面に集中的に配置され、この結果、ノズル表面に生じる
粒の脱落に相当する空孔を抑制することができる。
【0026】また、上記適度な振動によって型彫面に集
まる粒径の小さな原料は、そのノズルエッジ部分にも集
中するのであって、特にそのシャープエッジが必要とな
るノズルエッジの高精度化に非常に有効である。以上よ
り、本発明の耐火物板は例えば粒径100μm以下の耐
火物原料をプレス成形してなるものである。そして、具
体的には、その耐火物板のスリット状の溶湯流路を形成
する部位について、そのノズル先端にあたる部位は、粒
径5μm以下の耐火物原料が集合してなるものである。
まる粒径の小さな原料は、そのノズルエッジ部分にも集
中するのであって、特にそのシャープエッジが必要とな
るノズルエッジの高精度化に非常に有効である。以上よ
り、本発明の耐火物板は例えば粒径100μm以下の耐
火物原料をプレス成形してなるものである。そして、具
体的には、その耐火物板のスリット状の溶湯流路を形成
する部位について、そのノズル先端にあたる部位は、粒
径5μm以下の耐火物原料が集合してなるものである。
【0027】
【実施例】幅100mm、厚み20μmの非晶質合金薄
帯を製造するための非晶質合金鋳造用ノズルを製作した
(図1)。この場合、そのスリット幅が100mmであ
るにも関わらず、溶湯入口である導入孔径はφ30mm
であり、ノズルブロック自体も細長い、すなわち、無駄
肉のないものとすることができる。
帯を製造するための非晶質合金鋳造用ノズルを製作した
(図1)。この場合、そのスリット幅が100mmであ
るにも関わらず、溶湯入口である導入孔径はφ30mm
であり、ノズルブロック自体も細長い、すなわち、無駄
肉のないものとすることができる。
【0028】上記の非晶質合金鋳造用ノズルは、その溶
湯流路を境とした実質対称形状の2枚の耐火物板を張り
合わせて製作したものであるが、その耐火物板は粒径≦
100μmの原料粒をプレス成形にて製造したものであ
り、段差部にて精度よいシャープエッジが達成された。
特にそのノズル先端にあたる部位は、プレス成形前の適
度な振動付与により、粒径5μm以下の原料粒が集合し
た。そして、これにより製造した非晶質合金薄帯は、形
状および表面精度に優れたものであった。
湯流路を境とした実質対称形状の2枚の耐火物板を張り
合わせて製作したものであるが、その耐火物板は粒径≦
100μmの原料粒をプレス成形にて製造したものであ
り、段差部にて精度よいシャープエッジが達成された。
特にそのノズル先端にあたる部位は、プレス成形前の適
度な振動付与により、粒径5μm以下の原料粒が集合し
た。そして、これにより製造した非晶質合金薄帯は、形
状および表面精度に優れたものであった。
【0029】
【発明の効果】本発明であれば、無駄な肉のないノズル
ブロックを、機械加工による工数を省略して安価に製作
でき、必要なシャープエッジを形成することも可能であ
る。これにより、適用されるストッパー自体の原価も低
く抑えることができ、工業的価値は大きいものである。
ブロックを、機械加工による工数を省略して安価に製作
でき、必要なシャープエッジを形成することも可能であ
る。これにより、適用されるストッパー自体の原価も低
く抑えることができ、工業的価値は大きいものである。
【図1】本発明の非晶質合金鋳造用ノズルの一例を示す
構成図である。
構成図である。
1.溶湯導入孔、2.湯溜り部、3.スリット状の溶湯
流路、4.ノズル先端、5.ストッパー、6.平行部分
流路、4.ノズル先端、5.ストッパー、6.平行部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 照恭 島根県安来市安来町2107番地2 日立金属 株式会社安来工場内 Fターム(参考) 4E004 DB01 DB17 TA01 4F033 AA00 BA03 CA05 DA01 EA01 MA00 NA01
Claims (4)
- 【請求項1】 溶湯流路の溶湯入口側にはその溶湯出口
側に向かって半球面状の先端形状を有する湯溜り部を設
け、該湯溜り部の先端より溶湯出口に通ずるスリット状
の溶湯流路とした非晶質合金鋳造用ノズルであって、該
スリット状の溶湯流路は、溶湯出口に向かって幅方向に
広がりかつ厚さ方向に狭くなり、その溶湯出口であるノ
ズル先端にて幅方向、厚さ方向ともに平行となるよう形
成されていることを特徴とする非晶質合金鋳造用ノズ
ル。 - 【請求項2】 プレス成形によりその少なくとも1枚に
段差を形成した2枚の耐火物板を重ねあわせてなる非晶
質合金鋳造用ノズルであって、該段差がスリット状の溶
湯流路を形成することを特徴とする請求項1に記載の非
晶質合金鋳造用ノズル。 - 【請求項3】 耐火物板は、粒径100μm以下の耐火
物原料をプレス成形してなることを特徴とする請求項2
に記載の非晶質合金鋳造用ノズル。 - 【請求項4】 耐火物板のスリット状の溶湯流路を形成
する部位について、そのノズル先端にあたる部位は、粒
径5μm以下の耐火物原料が集合してなることを特徴と
する請求項2または3に記載の非晶質合金鋳造用ノズ
ル。
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JP2000303689A JP2002103005A (ja) | 2000-10-03 | 2000-10-03 | 非晶質合金鋳造用ノズル |
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JP2000303689A JP2002103005A (ja) | 2000-10-03 | 2000-10-03 | 非晶質合金鋳造用ノズル |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2000
- 2000-10-03 JP JP2000303689A patent/JP2002103005A/ja active Pending
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