JP2018115363A - 軟磁性鉄粉の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工業生産性に優れた水アトマイズ方法で、非晶質化率を高めることが困難であった、高Fe濃度のアモルファス、とりわけナノ結晶軟磁性合金の好ましく適用でき、比較的大きな粒径の軟磁性金属粉末を製造する場合にも好ましく適用できる軟磁性金属粉末の製造方法を提供する。【解決手段】チャンバー内において溶融金属注入ノズルから鉛直方向に落下する溶融金属流の鉛直方向長さLdの領域と衝突する高圧水を噴射し、該溶融金属流を分断して金属粉末とし、かつその金属粉末を冷却し、非晶質化率90%以上の軟磁性鉄粉末を製造する軟磁性鉄粉の製造方法であって、前記溶融金属流と前記高圧水とが前記衝突時に接触する長さであるLd(接触長)が25mm以上、250mm以下であり、前記高圧水の噴射速度が50m/s以上、350m/s以下である軟磁性鉄粉の製造方法とする。【選択図】図1

Description

本発明は、水アトマイズ装置を用いた軟磁性鉄粉の製造方法に係る。とくにFe系元素(Fe、NiおよびCo)を主成分とする非晶質軟磁性鉄粉を水アトマイズで製造する際の冷却速度を向上させる方法に関する。
金属粉末を製造する方法として、アトマイズ法がある。このアトマイズ法には、溶融金属の流れに高圧の水ジェットを噴射して溶融金属流を分断(アトマイズ)して金属粉末を得る水アトマイズ法、水ジェットに代えて不活性ガスを噴射するガスアトマイズ法などがある。
近年、非晶質系の軟磁性材料が開発された。これらは非晶質構造を得るために、溶融状態の金属粉末を急冷凝固させることが必要である。この目的で、溶融金属を水あるいは不活性ガスで分断したのちに水冷する技術などが提案されている。しかしながらいずれも構造が複雑となり、工業的な大量生産には適していない。また、溶融金属流を水で分断するとともに冷却をする水アトマイズ技術は古くから用いられているが、従来の単純な水アトマイズでは所要の急冷凝固が得られなかった。
一方で非晶質系軟磁性材料として、例えば、非特許文献1には、優れた磁気特性を有するナノ結晶軟磁性合金が開発されている。このナノ結晶軟磁性合金は、急冷して作製された非晶質合金に熱処理を施して、10nm程度までに微細化した鉄結晶を析出させることにより、優れた磁気特性を実現するものである。代表的なFe基ナノ結晶軟磁性合金としては(Fe,Ni,Co)−Si−P−B−Cu系のものなどが挙げられる。この材料は従来の非晶質系軟磁性材料にない高い飽和磁束密度を示すものであり、その傾向はFeもしくはFe、NiおよびCoの合計量の増加に伴い顕著である。しかしながら、微細鉄結晶の析出のためにCuを添加すること、ならびにFe系金属量の増加に伴い、また、非晶質を得るのに必要な冷却速度も増大することから、その製造には精密な制御が必要となる。
従来、急冷により金属粉末を製造する方法としては数多くの提案がなされている。たとえば特許文献1には、溶鋼を飛散させつつ冷却・固化させ金属粉末を得る際に、固化するまでの冷却速度が10K/s以上とする金属粉末の製造方法が記載されている。特許文献1に記載された技術では、飛散させた溶鋼を、筒状体の内壁面に沿って冷却液を旋回させることにより生じた冷却液流に接触させることにより、上記した冷却速度が得られるとしている。
特開2010−150587号公報
まてりあ,vol.14,No.6,P.392(牧野彰宏、吉沢克仁)
特許文献1に記載された技術を含め従来技術は、いずれも単純な水アトマイズ技術に比べれば、構造が複雑で、工業量産性に劣る。
さらに、上記従来技術は、厳密な制御を必要とする(Fe、Ni、Co)−Si−P−B−Cu系のナノ結晶軟磁性材料などの軟磁性鉄粉の製造に適さない。
また、上記従来技術は、比較的大きな粒径においても高い非晶質化率を得ることが困難である。
本発明は、工業生産性に優れた水アトマイズ方法で、非晶質化率を高めることが困難であった、高Fe濃度のアモルファス、とりわけナノ結晶軟磁性合金に好ましく適用でき、比較的大きな粒径の軟磁性鉄粉を製造する場合にも好ましく適用できる軟磁性鉄粉の製造方法を提供することにある。
従来の水アトマイズで軟磁性鉄粉を製造する方法においては、溶融金属流の分断に用いた水が同時に金属粉末の冷却を行う作用に関して、アトマイズ点における冷却作用にのみ注目し、膜沸騰の破壊等を行う。
発明者らが鋭意検討した結果、従来は冷却速度にのみ重点が置かれて開発がなされていたが、工業規模へのスケールアップを行う際に、冷却の継続という観点が重要であることを知見し、本発明を完成するに至った。すなわち、アトマイズにおける冷却を過度に一点に集中させると、瞬間的には大きな冷却速度が得られるものの、その後の継続的な冷却が困難となり、結果として安定して高い非晶質化率が得られないことを知見し本発明に至ったものである。具体的には、50m/s以上の比較的大きな噴射速度で噴射された高圧水で分断される溶鋼金属流は、25mm以上の長さにわたって高圧水による直接冷却処理を行えば上記課題を解決できる。本発明は以下のものを提供する。
[1]チャンバー内において溶融金属注入ノズルから鉛直方向に落下する溶融金属流の鉛直方向長さLdの領域と衝突する高圧水を噴射し、該溶融金属流を分断して金属粉末とし、かつその金属粉末を冷却し、非晶質化率90%以上の軟磁性鉄粉を製造する軟磁性鉄粉の製造方法であって、前記溶融金属流と前記高圧水とが前記衝突時に接触する長さであるLd(接触長)が25mm以上、250mm以下であり、前記高圧水の噴射速度が50m/s以上350m/s以下である軟磁性鉄粉の製造方法。
[2]前記溶融金属注入ノズルの設置箇所を含む前記チャンバー内の少なくとも一部の雰囲気を0.03MPa以上、0.09MPa以下の負圧にする[1]に記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
[3]前記チャンバーは、前記溶融金属注入ノズルの下方に、冷却中の前記金属粉末が内部を通る筒状のくびれ部を有し、前記くびれ部における、軸方向に直交する断面積が最小になる位置での水量流量密度を0.1m/m・s以上、2.0m/m・s以下の範囲で調整して、前記負圧を調整する[2]に記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
[4]前記溶融金属流の落下方向に直交する断面が円形であり、該円の円直径が4mm以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法
[5]前記溶融金属流の落下方向に直交する断面が楕円形であり、該楕円の短径が4mm以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
[6]前記溶融金属流の落下方向に直交する断面が矩形であり、該矩形の短辺の長さが4mm以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
[7]前記軟磁性鉄粉は、Fe、NiおよびCoの原子分率が合計で76.0at%超えであり、Cuの原子分率が0.1at%以上、2.0at%以下である[1]〜[6]のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
[8]前記軟磁性鉄粉は、Fe、NiおよびCoの原子分率が合計で82.5at%超え、86.0at%未満である(Fe,Ni,Co)SiPBCu系ナノ結晶軟磁性材料であり、平均粒径が5μm以上である[1]〜[6]のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
本発明の軟磁性鉄粉の製造方法は、簡易な方法であるため、軟磁性鉄粉の生産性(工業量産性)の高い製造方法である。
また、本発明の軟磁性鉄粉の製造方法は、高Fe濃度のアモルファス、とりわけナノ結晶軟磁性合金の好ましく適用できる。
また、本発明の軟磁性鉄粉の製造方法は、比較的大きな粒径の軟磁性鉄粉を製造する場合にも好ましく適用できる軟磁性鉄粉の製造方法を提供することにある。
本発明の製造方法は、従来知られる任意の非晶質利用軟磁性材料の水アトマイズ製造に用いることができる。加えて近年では、上記非特許文献1に加えて Journal of Applied Physics 105, 013922(2009)、特許4288687号公報、特許4310480号公報、特許4815014号公報、WO−2010−084900号、特開2008−231534号公報、特開2008−231533号公報、特許2710938号公報などに示されるように磁束密度の大きなヘテロアモルファス材料や、ナノ結晶材料が開発されてきている。これらの高Fe系成分濃度の軟磁性鉄粉の水アトマイズによる製造に際して、本発明はきわめて有利に適合する。特に、ナノ結晶材料において原子%(at%)でFe系成分の含有量が82.5%を超えると、さらには83.5%を超えると5μm以上の粒径において非晶質化率90%を超えることは難しいことから、非晶質化率を90%以上にすることも可能な本発明の効果は顕著である。また、上記範囲外の組成範囲のものに適用して、従来より容易に大径の粉末に対しても安定して非晶質粉末が得られる効果も有する。
軟磁性鉄粉製造装置の一例を模式的に示す図である。 高圧水の噴射速度とスプレーノズルからの距離の関係を示すグラフである。 接触長と高圧水の噴射速度と非晶質化率との関係を表すグラフである。 筒状空間による負圧作用を利用する装置を示す模式図である。 図4の変形例である、筒状空間による負圧作用を利用する装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1は、本発明の軟磁性鉄粉の製造方法を実施するために用いることができる軟磁性鉄粉製造装置の一例を模式的に示す図である。
図1に示す装置は、溶解炉1、溶解炉1で溶かした溶鋼である溶融金属3を注ぐタンディッシュ2、タンディッシュ2に注がれた溶融金属3を溶融金属流11として落下させる溶融金属注入ノズル4、高圧水7を噴射する為のノズルヘッダー5、高圧水7を噴射するスプレーノズル6、装置全体を覆っているチャンバー13を有する。なお、本発明の説明に必要のない構成は省略されている。なお、ここで言う高圧水とは噴射圧が10MPa以上である場合を指す。また、本発明は、Fe、NiおよびCoの原子分率が合計で76.0at%超えであり、Cuの原子分率が0.1at%以上、2.0at%以下である軟磁性鉄粉の製造方法、Fe、NiおよびCoの原子分率が合計で82.5at%超え、86at%未満である(Fe,Ni,Co)SiPBCu系ナノ結晶軟磁性材料である軟磁性鉄粉の製造方法として好ましい。これらの軟磁性鉄粉を製造するためには上記溶融金属の組成を所望の組成に調整する必要がある。
溶融金属注入ノズル4から落下する溶融金属流11は、スプレーノズル6から噴射された高圧水7との衝突で金属粉末12となる。この金属粉末12は周囲の水により落下しながら冷却する。冷却により固化した金属粉末が軟磁性鉄粉である。なお、図1において、スプレーノズル6は2本しか示していないが、円周上に等間隔に4ないし16本を配置することが好ましい。図1の例では8本を配置している。なお、スプレーノズルの本数は特に限定されない。
本発明においては、溶融金属流11と高圧水7とが衝突時に接触する長さであるLd(接触長8)が25mm以上、250mm以下である。好ましくは40mm以上、150mm以下である。高圧水7が溶融金属流11と衝突し始める位置をアトマイズ開始点9、高圧水と溶融金属流11との衝突が終了する位置をアトマイズ終了点10とする。アトマイズ開始点9からアトマイズ終了点10までの長さが接触長8となる。溶融金属流11は最初にアトマイズ開始点9において高圧水7と接触し、冷却が開始する。高圧水7を局所的に直射せずに一定の拡がりを持たせることで、接触長8を設定することができる。具体的には、接触長8は、溶融金属流11の進行方向に向かって拡がりのあるノズルを採用すること、スプレーノズル6の溶融金属流11に対する角度、距離等を調整すること、噴射領域の重複する複数のスプレーノズル6を用いること等で制御することができる。ただし、接触長8に向けて高圧水を噴射する複数のノズルを用いることは、速度の変動を引き起こしやすいことから、噴射領域が重複するスプレーノズル6を用いずに接触長を拡大することが推奨される。噴射領域が重複するスプレーノズル6を用いずに接触長を拡大する方法として、予備ガイドを用いる方法がある。この方法では、スプレーノズルから予備ガイドの表面に高圧水を噴射して衝突させることで、高圧水の進行方向を変えつつ、高圧水の溶融金属流落下方向の噴射幅を拡げて、溶融金属流に高圧水を衝突させる方法である。この方法の場合、予備ガイドへの高圧水の衝突により、高圧水の速度は変化するので、溶融金属流と衝突する際の高圧水の噴射速度を調整する必要がある。また、本発明条件で水アトマイズを行えば、溶融金属流11は分断されながらも元の外形状を大きく変化させることなく進行するので、オフラインであらかじめ求めた高圧水7の噴射範囲と、水によって分断されない仮想的な溶融金属流11表面との接触長をもって接触長の適否を判断して差支えない。
本発明においては、溶融金属流11に噴射される高圧水7の噴射速度を50m/s以上、350m/s以下とする。高圧水7の噴射速度は、溶鋼金属流11の表面に高圧水7が到達する際の速度であることに注意する。一例として図2に示すように、高圧水の噴射速度はスプレーノズルからの距離に応じて減衰するので、水ノズルの選択や水圧の制御だけではなく、減衰に応じた調整が必要である。なお、高圧水の速度計測はレーザードップラー計で行うことができるが、この速度領域では高速度カメラにより行うことが望ましい。高圧水の性状は連続水流でも液滴状でも構わないが、空気とのせん断作用による速度の変化が小さいことから連続水流が推奨される。
以下に本発明の効果を説明する。本発明の効果を得る上で重要な構成は、接触長8が25mm以上、250mm以下であること、溶融金属流11に噴射される高圧水7の噴射速度を50m/s以上、350m/s以下とすることである。図3には、接触長と高圧水の噴射速度と非晶質化率との関係を表すグラフを示す。図3のグラフの取得は次のようにして行った。原子比率でFe83SiCuとなる合金を配合し、溶解炉1にて約1600℃で完全に溶解して溶融金属3とし、これを溶解炉1中で所定温度まで徐冷したのち、タンディッシュ2に注入した。溶融金属をタンディッシュ2に注入する前に、あらかじめスプレーノズル6から高圧水7が噴射された状態とした。次いで溶融金属注入ノズル4から溶融金属流11を落下させ、これに高圧水7を衝突させることでアトマイズを開始した。この際の溶融金属注入ノズル4の出側形状は直径3mmの円形とした。一連の実験を実施するに際して、溶融金属の注入速度(流束)は概ね300kg/時、水量は11m/時の一定になるように調整した。この条件において、種々の水ノズルヘッダー広がり角および構成と配置を変更することにより高圧水の噴射速度を50m/sから800m/sの範囲で、接触長を最大800mmまでの範囲で変化させた際の、得られた軟磁性鉄粉の非晶質化率の変化を確認した。図3のグラフに示す通り、接触長8が25mm以上、250mm以下であること、溶融金属流11に噴射される高圧水7の噴射速度を50m/s以上、350m/s以下とすることを満たすことで、非晶質化率を十分に高めることができる。具体的には、接触長8が25mm未満になると、継続的な冷却を行えなくなり、非晶質化率を十分に高めることが難しくなると考えられる。接触長8が250mmを超えると、スプレーノズル6の位置調整が難しくなり、さらに、非晶質化の効果は向上しないもしくは低下するという問題がある。また、接触長8が上記範囲にあっても、上記噴射速度が50m/s未満であると局所的にも十分な冷却速度が得られず適当でない。一方、上記噴射速度が350m/sを超えると、溶融金属流11の飛散が顕著になり、引き続く冷却が安定して行われない。そこで、図1に示すように、分断されながらも概ね元の円柱形状の延長上に溶鋼金属流11が高圧水7との有効な接触長8にわたって進行するために上限を定める。なお、上記の接触長8において、高圧水7が50m/s以上350m/s以下の噴射速度で溶融金属流11に衝突することが重要であり、接触長8の前後に、噴射速度が50m/s未満である領域が存在しても本発明の効果を減じるものではないが、無用の水となるので経済的には好ましくない。
また、接触長8と噴射速度の調整により、高Fe濃度のアモルファス、とりわけナノ結晶軟磁性合金の軟磁性鉄粉であっても、十分に非晶質化率を高めることができる。
また、接触長8と噴射速度の調整により、比較的大きな粒径の軟磁性鉄粉を製造する場合にも、非晶質化率を十分に高めた軟磁性鉄粉を製造できる。なお、ここで言う比較的大きい粒径とは、目安として平均粒径が10μm以上、200μm以下程度である。
また、上記の通り、接触長8と噴射速度の調整には複雑な構造等を必要としないため、非晶質化率の高い軟磁性鉄粉を容易に製造できるので、本発明の製造方法は生産性に優れる。なお、生産性を高めるために、溶融金属流11は霧状噴霧ではなく連続流体として提供される。これはひとえに工業生産規模を前提にするものであるからである。霧状噴霧ではなく溶融金属流11とすれば、50kg〜2000kg/h程度の商業生産規模とすることができる。
以下、好ましい条件の中で重要なものについて説明する。
上記の例では、溶融金属注入ノズル4の出側形状は直径3mmの円形であり、溶融金属流11の落下方向に直交する断面は円形である。本発明では、溶融金属流11の落下方向に直交する断面の形状は特に限定されない。円形、楕円形、矩形等いずれであっても本発明の効果は得られる。なお、安定した分断と冷却を得るために、円形の場合は円直径が4mm以下、楕円形の場合は短径が4mm以下、矩形の場合は短辺が4mm以下が好ましい。工業生産規模で溶融金属流の上記断面における上記長さを小さくすることは生産量の観点から困難が伴うが、後述の負圧作用や、溶融金属流を非円筒形状(溶融金属流11の落下方向に直交する断面の形状を楕円や矩形という円形以外の形状)とすることで実質的な溶融金属流量を高めることができる。溶融金属流11の落下方向に直交する断面の形状は本発明の実施範囲において、溶融金属注入ノズル4の出側形状によって定まるとみなせる。
次に、連続流体である溶融金属流が噴射により形成される際に、その噴射の駆動力としては溶融金属静水圧に加えて大気圧との差による0.03MPa以上、0.09MPa以下の吸引負圧を併用することが、安定した非晶質化ならびに得られた粉末の圧密化のために好ましい。安定した非晶質化が得られる理由は必ずしも明らかではないが、静水圧のみを溶融金属噴射の駆動力としてアトマイズを行う場合には、噴射の駆動力が小さいことから溶融金属面の変動や流通抵抗の作用が大きく影響して溶融金属流が不安定化し、ひいては安定した溶融金属流の接触長域にわたる維持を困難にするものと推定される。また、不活性ガスの背圧により噴射の駆動力を増す手法も検討した。しかし、高圧を高温容器に対して印加する手法は、本発明のように50kg〜2000kg/h程度の好ましい生産規模には推奨されないうえ、接触長における安定した分断効果が得られないことから推奨しない。一方で負圧作用を併用して溶融金属流を落下させた場合には、安定して高位な非晶質化が得られる。
特に筒状空間による負圧作用を併用した際に得られた軟磁性鉄粉は圧密性にも優れており、圧粉磁心等へ用いる際に好適である。この効果は、溶融金属と雰囲気ガスとのせん断力が加速的に作用することで得られる粒形状等を通じて圧密性に反映されたものと考えられる。図4には、筒状空間による負圧作用を利用する装置を示す。この装置のくびれ部14が円筒空間に相当する。この装置は、予備ガイド15も有する。
くびれ部14は、溶融金属注入ノズルの下方に設けられ、冷却中の金属粉末が内部を通る筒状の部分である。図4に示すくびれ部14の軸方向は、溶融金属流の落下方向と同じである。また、図4のくびれ部14は円筒形状であるため、くびれ部14の溶融金属流の落下方向に直交する断面の形状は上記落下方向の位置によらず一定の大きさの円形である。負圧作用を生じさせられるのであれば、くびれ部14の軸方向は、溶融金属流の落下方向と同じでなくてもよいし、くびれ部14の溶融金属流の落下方向に直交する断面の形状は上記落下方向の位置によらず一定でなくてもよい。
負圧作用は、くびれ部14の溶融金属流の落下方向に直交する断面の面積が最小になる位置での水量流量密度により調整することが好ましい。具体的には、水量流量密度が0.1m/m・s以上、2.0m/m・s以下の範囲で調整することが望ましい。以上の圧力作用(負圧作用)に関して大事なことは、静水圧の変動に対して十分に大きな負圧を印加することであって、最低でも0.03MPa(約3000mmHO)の圧力作用があることが好ましい。これ以下では安定した非晶質性等が得にくい。一方、0.09MPaを超える負圧では溶融金属流の流れが不安定となるため効果が小さい。高圧水の噴射速度や接触長が特定された本発明において、0.03MPa以上、0.09MPa以下とするためには、水量流量密度が0.1m/m・s以上、2.0m/m・s以下の範囲で調整すればよい。0.1m/m・s未満になると負圧が不足するとともに良好な圧密作用が得られず、2.0m/m・sを超えると水量に対する断面積が小さすぎて水の流れが悪くなり極端な場合には吹き上がりと呼ぶ水詰まりが生じるので推奨されない。
なお、負圧は溶鋼金属流ノズル出口部または入口部において、溶融金属を流すことなくノズル部分を閉じきった状態でマノメータ等を用いて測定することができ、この測定結果に基づき調整することができる。
図4の予備ガイド15は、板状であり、スプレーノズル6の下方に設けられる。また、予備ガイド15は、板面が水平から傾き、かつ板面がスプレーノズル6から噴射された高圧水と衝突するように設置されている。予備ガイド15に求められる機能は、高圧水の方向を変化させることと、高圧水の溶融金属流落下方向の幅を広げることである。この機能を有するのであれば、板状でなくてもよく、設置箇所も限定されない。
図4に示す装置の場合、くびれ部14があるため、接触長8を所定以上の長さにすることが難しい場合がある。この場合に、予備ガイド15を用いると、高圧水の上記落下方向の幅が広がり、接触長8を長くしやすい。
図5は、溶融金属流11の落下方向に直交する断面を矩形(短辺3mm、長辺12mm)とし、軸方向に直交する断面が50mm×50mmの正方形であるくびれ部14を有する装置を示した。スプレーノズル6を噴射方向を溶融金属流11に向けた2本のノズルとしたうえで、2次元的なスプレーを行うことにより接触長を確保した。筒状の形状が変わっても図4の場合と同様の効果が得られる。
図1に示す装置を用い、アトマイズの時点で溶融金属温度が融点以上になるように溶融金属の温度を監視しながら、表1に示す条件で軟磁性鉄粉を製造した。
本実施例と比較例で、得られた各Fe系粉末(軟磁性鉄粉)について、軟磁性鉄粉以外のゴミを除去したのち、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で粒子径の測定平均粒径を測定するとともにX線回折法により非晶質化率を算出した。表1にその結果を示す。なお、表中で見掛密度はJIS−Z2504により測定される密度値であり、圧密化の指標である。
見掛密度はさほど大きくないものの、本発明の条件で実施したものは、いずれも90%を超える大きな非晶質化率を示している。Fe系元素(Fe、Ni、Co)の総量が原子分率で82.5at%を超える、Fe85.3SiCu0.7ならびにFe83.110Cu0.7Cr0.2においては接触長が32mmの場合には非晶質化率は95から97%程度にとどまるものの、より好ましい接触長130mmの場合には、100%の値が得られている。
図4に示す装置を用い、表2に示す条件で軟磁性鉄粉を製造した。非晶質化率や平均粒径等は実施例1と同様の方法で評価した。
本発明の条件で実施したものは、いずれも90%を超える大きな非晶質化率を示している。(Fe、Ni、Co)が原子分率で82.5at%を超える、Fe85.3SiCu0.7ならびにFe83.110Cu0.7Cr0.2においては接触長が38mmの条件では非晶質化率は95から97%程度にとどまるものの、より好ましい接触長80mmの場合には、100%の値が得られている。また、本発明の必須構成要件を満たし、かつ吸引負圧が0.03MPa以上0.09MPa以下であり、この際の水量流量密度が0.1m/m・s以上、2.0m/m・s以下の条件を満たす場合には4.0g/cm以上の大きな見掛け密度が得られていることがわかる。
図5に示す装置を用い、表3に示す条件で軟磁性鉄粉を製造した。非晶質化率や平均粒径等は実施例1と同様の方法で評価した。
本発明の条件で実施したものは、いずれも90%を超える大きな非晶質化率を示している。Fe系元素(Fe、Ni、Co)が原子分率で82.5at%を超える、Fe85.3SiCu0.7ならびにFe83.110Cu0.7Cr0.2においては接触長が35mmの条件では非晶質化率は92から92%程度にとどまるものの、より好ましい接触長55mmの場合には、100%の値が得られている。また、本発明の必須構成要件を満たし、かつ吸引負圧が0.03MPa以上0.09MPa以下であり、この際の水量流量密度が0.1m/m・s以上、2.0m/m・s以下の条件を満たす場合には4.0g/cm以上の大きな見掛け密度が得られていることがわかる。
1 溶解炉
2 タンディッシュ
3 溶融金属
4 溶融金属注入ノズル
5 ノズルヘッダー
6 スプレーノズル
7 高圧水
8 接触長
9 アトマイズ開始点
10 アトマイズ終了点
11 溶融金属流
12 金属粉末
13 チャンバー
14 くびれ部
15 予備ガイド

Claims (8)

  1. チャンバー内において溶融金属注入ノズルから鉛直方向に落下する溶融金属流の鉛直方向長さLdの領域と衝突する高圧水を噴射し、該溶融金属流を分断して金属粉末とし、かつその金属粉末を冷却し、非晶質化率90%以上の軟磁性鉄粉を製造する軟磁性鉄粉の製造方法であって、
    前記溶融金属流と前記高圧水とが前記衝突時に接触する長さであるLd(接触長)が25mm以上250mm以下であり、
    前記高圧水の噴射速度が50m/s以上、350m/s以下である軟磁性鉄粉の製造方法。
  2. 前記溶融金属注入ノズルの設置箇所を含む前記チャンバー内の少なくとも一部の雰囲気を0.03MPa以上、0.09MPa以下の負圧にする請求項1に記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
  3. 前記チャンバーは、前記溶融金属注入ノズルの下方に、冷却中の前記金属粉末が内部を通る筒状のくびれ部を有し、
    前記くびれ部における、軸方向に直交する断面積が最小になる位置での水量流量密度を0.1m/m・s以上2.0m/m・s以下の範囲で調整して、前記負圧を調整する請求項2に記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
  4. 前記溶融金属流の落下方向に直交する断面が円形であり、該円の円直径が4mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
  5. 前記溶融金属流の落下方向に直交する断面が楕円形であり、該楕円の短径が4mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
  6. 前記溶融金属流の落下方向に直交する断面が矩形であり、該矩形の短辺の長さが4mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
  7. 前記軟磁性鉄粉は、Fe、NiおよびCoの原子分率が合計で76.0at%超えであり、Cuの原子分率が0.1at%以上、2.0at%以下である請求項1〜6のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
  8. 前記軟磁性鉄粉は、Fe、NiおよびCoの原子分率が合計で82.5at%超え86.0at%未満である(Fe,Ni,Co)SiPBCu系ナノ結晶軟磁性材料であり、平均粒径が5μm以上である請求項1〜6のいずれかに記載の軟磁性鉄粉の製造方法。
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