JP2001001115A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、鋼の連続鋳造における鋳型内の溶
鋼流動を適正化することによって、表面および内部品質
の優れた鋳片を得るための連続鋳造方法を提供する。 【解決手段】 溶鋼を鋳型内へ注入する浸漬ノズルにお
いて、該浸漬ノズル下端近傍の側面に設けた円筒状の断
面を有する左右の吐出孔部と、該浸漬ノズルの平面底部
をスリット状に開孔して前記側面に設けた左右の吐出孔
部とを連結せしめ、該底部のスリット開口部のスリット
幅を前記側面に設けた左右の吐出孔部径に対して0.3
〜0.6倍となし、該浸漬ノズルを用いて鋳型内への溶
鋼を行うか、これに該浸漬ノズル内を通過する溶鋼中の
気体の体積率を5%〜15%の範囲と制限するか、これ
に電磁制動力をを作用させるか、さらに電磁撹拌力を作
用させる鋼の連続鋳造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造にお
ける鋳型内の溶鋼流動を適正化することによって、表面
および内部品質の優れた鋳片を得るための連続鋳造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融金属の連続鋳造、特に溶鋼の連続鋳
造においては、鋳型内における凝固過程の安定性と、製
品の欠陥の原因となる鋳片内非金属介在物(以下介在物
と略称する)の低減が求められている。溶鋼の連続鋳造
においては、鋳型内に溶鋼を注入する手段として耐火物
性の浸漬ノズルが一般的に用いられる。
【0003】これを図示すると、図1に示すように鋳型
短辺方向に向いた2個の吐出孔3を側面に有する浸漬ノ
ズル2を、鋳型1中央部に配置して溶鋼を鋳型1内へ注
入しており、この吐出流6は、鋳型短辺面に衝突して上
部方面に反転し上昇流13となり、他方は下部方向に向
かう下降流14に分岐する。これら吐出流6によって鋳
型溶鋼内へ持たらされた介在物は、一部は溶鋼表面に浮
上して除去されるが、残りは下降流14によって溶鋼の
深部まで運ばれ、浮上過程で凝固シェル9に捕捉され、
鋳片内部に残留する。そして表層の凝固シェル内に捕捉
された介在物は、製品においてスリバーと呼ばれる欠陥
となり、内部の凝固シェルに捕捉された介在物は、加工
時に割れなどの起点となる。
【0004】一方、上昇流13は、メニスカス8の近傍
で鋳型両側の短辺側から浸漬ノズル側へ向かう反転流1
5が生成される。このようなメニスカス8近傍の流れが
あることによって、流れによる介在物の洗浄効果が得ら
れており、表層での介在物の捕捉による鋳片における表
面疵の発生を抑制している。他方、このメニスカス8の
流れが強すぎると、連鋳パウダーを巻き込んで鋳片での
表面欠陥を増加する。また、幅中央部では、メニスカス
8近傍の反転流の流速が遅くなり、洗浄効果が得られず
介在物の捕捉が起こり、鋳片に表面疵が発生する。
【0005】近年、鋳造速度のアップに伴いこれらの溶
鋼の流れも増大してきており、鋳片の表面欠陥および内
部欠陥の増大をきたしている。そこで、浸漬ノズルにお
いては、鋳型内に注入される溶鋼を鋳型内溶鋼プールの
下方に向かい均一に分散し、上昇流の低減と下降流の均
一化ならびに低減が図られることが望まれていた。上記
の問題を解決するために、浸漬ノズルの吐出孔形状やそ
の個数に関し検討が成されており、例えば特開昭50−
36317号公報他多数の発明が開示されている。
【0006】これらの浸漬ノズルを使用すると、溶鋼は
複数設けられた吐出孔から鋳型内下方向に注入されるの
で、鋳型内溶鋼面の表面流速が低減され、溶鋼表面の鋳
型パウダー巻き込みを防止し、また、鋳型下方に対して
も溶鋼流が鋳型の幅方向に広がり注入されるため溶鋼の
侵入深さが低減し、介在物の侵入を抑えることができる
ことを狙いとしたものである。
【0007】鋳型内下方流の均一分散性向上の取り組み
として、前述のように浸漬ノズルの吐出孔形状やその個
数に関し様々な検討が成されているが、中でも特にスリ
ット形状が注目されており、溶鋼流を鋳型長辺方向に均
一に広げ、かつ、下方にも注入されるため溶鋼表面にお
ける溶鋼流の速度は確かに低減できるが、従来の浸漬ノ
ズル吐出孔のみの改良では、鋳型長辺方向への注入流の
広がりは依然として小さく、介在物の鋳片内部への侵入
を完全に防止することはできなかった。
【0008】また、吐出孔をスリット形状としても注入
された溶鋼流は鋳型短辺方向中心部に分布しており、鋳
型全域に均一に広がっている状態にはなっていなかっ
た。一方で3孔や4孔といった複数の吐出孔を設けた浸
漬ノズルにおいても、鋳型内下方への溶鋼流の均一性は
不十分であった。このように浸漬ノズルのみでは鋳型下
方へ向かう流れを完全に均一化することは困難であり、
注入量の増大に伴って益々その傾向は強くなっている。
【0009】このような従来技術のもつ欠点の解決を図
った発明として、特開平9−285854号公報が提案
されている。該公報の概要は連続鋳造鋳型内溶鋼プール
内の浸漬ノズルから吐出する溶鋼流を分散化ならびに均
一化することにより、内部欠陥の極めて少ない連続鋳造
鋳片を製造する方法にあり、鋳型下方に連続的に分散す
る流れを得るために、例えば浸漬ノズル底部の吐出孔が
スリット状であり、かつ、浸漬ノズル内にオリフィスを
設けて下降する溶鋼流を絞り込むことのできる浸漬ノズ
ルで、両特殊形状の組み合わせで構成されている。
【0010】すなわち、浸漬ノズルよりも下方に直流磁
界を鋳片厚み方向に印加して注入流を制動させる連続鋳
造方法において、浸漬ノズルから鋳型内へ吐出させる吐
出流が扇形に広がる流動となり、下記式を満たすような
流速となることを特徴としたものである。 Vm<30×Va ただし、Vm:浸漬ノズル直下の電磁コイルのコア上端
位置での最大下降流速(m/sec) Va:電磁コイルのコア上端位置での鋳型水平面内の平
均下降流速(m/sec)
【0011】このことは言い換えれば、電磁制動力をか
ける直前の幅方向の下降流速において、最大流速が平均
流速の30倍よりも小さくするという条件を表したもの
である。このような流動条件が得られれば、溶鋼下降流
の浸透を抑制でき、その結果として凝固全面で捕捉され
る介在物の量が大幅に低減するため、内部欠陥の極めて
少ない連続鋳造鋳片を製造することが可能であると述べ
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、溶鋼下
降流を制動して下方への侵入を防止し、介在物を低減さ
せることを目的としているが、溶鋼の下降流を制動した
だけでは、十分な介在物の低減にはならない。これは、
溶鋼の下降流を完全に制動した場合でも、連続鋳造を続
行しているため、溶鋼中に浮遊している介在物は、鋳造
の進行と共に下部方向に引き込まれているので、介在物
は溶鋼中を浮上することが難しく、介在物は完全に除去
されずに鋳片中に残存することとなり、このような状態
は避けることができない実状下にある。このため、介在
物が溶鋼内部深く侵入するのを防止すると共に、介在物
の浮上を促進させるための方策が必要となっていた。
【0013】本発明はこのような従来の溶鋼注入方法の
問題点を解決し、鋳片表面欠陥ならびに内部欠陥共に極
めて少ない、高品質な鋳片を得ることができる鋼の連続
鋳造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決のための手段】本発明は前記した従来方法
における問題点を解決するためになされたものであっ
て、その要旨とするところは、下記手段にある。 (1) 溶鋼を鋳型内へ注入する浸漬ノズルにおいて、
該浸漬ノズル下端近傍の側面に設けた円筒状の断面を有
する左右の吐出孔部と、該浸漬ノズルの平面底部をスリ
ット状に開孔して前記側面に設けた左右の吐出孔部とを
連結せしめ、該底部のスリット開孔部のスリット幅を前
記側面に設けた左右の吐出孔径に対して0.3〜0.6
倍となし、該浸漬ノズルを用いて鋳型内への溶鋼の供給
を行う鋼の連続鋳造方法。 (2) 前記(1)において、前記浸漬ノズル内を通過
する溶鋼中の気体の体積率を5〜15%の範囲とする鋼
の連続鋳造方法。 (3) 前記(1)または(2)において、溶鋼が注入
される鋳型の下部直下に電磁制動装置を設置し、鋳型か
ら引き抜かれる鋳片内部の溶鋼への電磁制動力を作用さ
せる鋼の連続鋳造方法。 (4) 前記(3)において、溶鋼が注入される鋳型の
上部に電磁撹拌装置を設置し、鋳型内上部の溶鋼へ電磁
撹拌力を作用させる鋼の連続鋳造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記問題点の解決
を図るべく種々の検討を行い、前述したように、通常使
用されている側面に2つの吐出孔を持った浸漬ノズルに
ついて、該2孔の吐出孔を平面底部において、スリット
状に開孔して繋ぐ形状となした構造を持たし、該ノズル
について多くの実験を繰り返して行い、その効果の確認
を行った。
【0016】すなわち、図2に示すようなスリット10
形状の浸漬ノズル2につき、溶鋼の吐出流6の状況を調
査したところ、スリット幅dが狭いと側面の吐出孔3か
ら吐出する流速が大きいために全体的に下降流が増大
し、鋳片内部にまで侵入すると同時に介在物もその流れ
に乗って運び込まれてしまい、続いて侵入する溶鋼流に
より浮上する機会を失い、鋳片下部の凝固シェルに付着
するため内部欠陥の原因となることが判った。
【0017】同図の浸漬ノズル2においてスリット幅を
増してみたところ、側面からの吐出流の勢いが減少し、
スリット10を介して流出した溶鋼流が鋳片内部深くま
で達せずに反転し、上昇流に転ずる割合が増大し、その
結果、介在物の鋳片内部への侵入が防止されることが認
められた。これら溶鋼の流れおよび介在物の軌跡状況を
図示したのが図3および図4であり、浸漬ノズル底部の
スリット幅の大小によって、鋳型内における溶鋼の流れ
が変化することが明らかである。しかして、本発明者ら
の実験結果によれば、浸漬ノズル側面の吐出孔3の径D
に対するスリット幅dは0.3〜0.6倍が最適である
ことが把握できた(このことは後述する実施例で検証で
きている)。
【0018】このように、図2に示すスリット形状のノ
ズルは、スリット幅を前述の範囲内とすることで、鋳型
内に最適な溶鋼の流れを形成できる。一方、連続鋳造方
法においては、溶鋼を供給する浸漬ノズル内にアルミナ
などが付着して閉塞することを防止する目的でArガス
の吹き込みが行われている。溶鋼中に吹き込まれたAr
ガスは、溶鋼との比重差から浮力が生じるため、溶鋼の
下向きの流れに対してはブレーキとして働く。そのた
め、図2に示すスリット形状のノズルにおいては、スリ
ット10を介して下向きに吐出する溶鋼流の侵入深さ
を、浸漬ノズルに吹き込んでいるArガスの流量を最適
な範囲に制限することで、更に低減することができる。
【0019】図5は浸漬ノズル内に吹き込むArガス量
と溶鋼の浸入深さとの関係を示している。同図より浸漬
ノズルに吹き込むArガス量によって、溶鋼の侵入深さ
は変化し、Arガス量が少量であると、下降流に対する
ブレーキ作用が減少し、また逆に多量であると、生成す
る気泡のサイズが大きくなるため、ノズル側面の吐出孔
から抜けるArガス量が増加し、下降流に対するブレー
キ作用が減少し、溶鋼の浸入深さは深くなることが判っ
た。なお、浸漬ノズル内を通過する溶鋼中の気体は浸漬
ノズル内に吹き込む気体量としたが、鋳造条件によって
は浸漬ノズル内に吹き込むガスが浸漬ノズル内を浮上す
る場合もあるため、好ましくは浸漬ノズルの吐出孔から
吐出するArガス量を基に本願発明の体積率とした方が
より望ましい。以上より、浸漬ノズル内に吹き込むAr
ガス量は溶鋼の浸入深さを低減するために、浸漬ノズル
内を通過する溶鋼中の気体の体積率を5〜15%の範囲
と制限することが最適であることが把握できた。これに
より、溶鋼と共に持ち越される介在物が鋳片内部深くま
で侵入するのを抑制することができる。
【0020】前記実験において、浸漬ノズル内を通過す
る溶鋼中の気体の体積率は以下の式で定義する。 溶鋼中の気体の体積率(%)=((吹き込みAr実流量(l/mi
n)/1000)/鋳造スループット(m3/min)) ×100 但し、吹込Ar実流量(l/min)=浸漬ノズルへの吹込A
r流量(Nl/min)×鋳型内の溶鋼温度(K)/273(K) 鋳造スループット(m3/min)=鋳造幅(m)×鋳造厚み(m)×
鋳造速度(m/min)
【0021】前述の特開平9−285854号公報で推
奨しているように、単純に最大流速が平均の30倍以下
ではなく、鋳型短辺側に上昇流を形成するためには、横
方向への広がりを適切に規制する必要があるということ
である。具体的には、浸漬ノズルの側面吐出孔からの溶
鋼流は、スリット部から流出した溶鋼下降流が反転し
て、鋳型短辺近傍で上昇流となるのを阻止しないような
横方向の広がり(流速)でなくてはならないことが判明
した。
【0022】図6に溶鋼が注入される鋳型1の下部直下
に電磁制動装置5を設置した状態を示したが、鋳型1か
ら引き抜かれる鋳片内部の溶鋼へ電磁制動力を作用させ
て減衰させることにより、前述したように浸漬ノズル2
から流出した溶鋼の下降流14は、電磁制動装置5によ
って制動され、溶鋼と共に持ち越される介在物が鋳片内
部深くまで侵入するのを抑制することができる。
【0023】また、溶鋼が注入される鋳型1の上部に電
磁攪拌装置4を設置した状態を同時に示したが、鋳型上
部の電磁攪拌装置4によって、メニスカス8の反転流1
5へ電磁撹拌力を作用させることにより、強制的な撹拌
流7によってメニスカス8の溶鋼の流れを促進させ、鋳
型表面上のパウダー巻き込みを防止しつつ、鋳片表面凝
固シェルの介在物の付着を防止することができる。これ
の作用が相俟って介在物の少ない表面性状、内部品質共
に優れた鋳片が得られる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の作用効果について実施例によ
って説明する。 (実施例1)図2に示した浸漬ノズルは、外径170m
m、内径90mm、側面の吐出孔を下向き35°、直径
D90mmφに設定し、浸漬ノズルにおけるスリット幅
dおよび浸漬ノズル内を通過する溶鋼中の気体の体積率
を種々変えて、実機の連続鋳造機で鋳片を鋳造した。こ
のときの鋳造条件は鋳片幅1500mm、鋳片厚み28
0mm、鋳造速度1.3m/minであった。表1に鋳
片中の介在物がスリット幅および吹き込みAr流量の設
定値の変更により、どのように変化するかを介在物指数
で示したものである。なお、ここで介在物指数とは、過
去数年に亘ってユーザーからの要望を満たす値として、
本発明者らが解析して経験的に求めた値であり、介在物
指数が小さい程、高品位である。表1および図7から明
かなように、本発明範囲内にあるものはいずれも良好な
鋳片が得られていた。
【0025】
【表1】
【0026】(実施例2)鋳型下部直下に電磁制動装置
を設置した場合と、それに加えて鋳型上部に電磁撹拌装
置を設置した場合について実施例によって説明する。図
2に示した浸漬ノズルは、外径170mm、内径90m
m、側面の吐出孔を下向き35°、直径D90mmφに
設定し、浸漬ノズルにおけるスリット幅dを種々変え
て、実機の連続鋳造機で鋳片を鋳造した。このときの鋳
造条件は鋳片幅1500mm、鋳片厚み280mm、鋳
造速度1.3m/min、浸漬ノズル内を通過する溶鋼
中の気体の体積率は10%であった。表2に鋳片中の介
在物がスリット幅の設定値の変更により、どのように変
化するかを介在物指数で示したものである。なお、ここ
で介在物指数とは、過去数年に亘ってユーザーからの要
望を満たす値として、本発明者らが解析して経験的に求
めた値であり、介在物指数が小さい程、高品位である。
表2および図8から明かなように、本発明範囲内にある
ものはいずれも良好な鋳片が得られていた。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
鋳型内における溶鋼流の侵入深さが、先行技術の浸漬ノ
ズルに比べて浅くなるので、介在物は鋳片の凝固シェル
に捕捉されにくく、かつ、溶鋼は浸漬ノズルから均一に
流出し、鋳型上面にまで及ぶので、パウダーの円滑な溶
融が図れる。従って、内部欠陥が少なく、表面性状が優
れた鋳片を得ることができる。
【0029】また、従来技術では、鋳型下方への侵入を
防止できる介在物の大きさは、約100μm以上であっ
たが、本発明では介在物の大きさによらず鋳型短辺の溶
鋼の上昇流により浮上除去できるため、100μm以下
の微小な介在物の低減にも非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の連続鋳造鋳型内における溶鋼の流動状況
を示す概略側面図
【図2】本発明浸漬ノズルを各方向から見た概要図
【図3】図2に示した浸漬ノズルからの溶鋼吐出流と介
在物の流動状況の1例を示したものでスリット幅が狭い
場合を表した図
【図4】図2に示した浸漬ノズルからの溶鋼吐出流と介
在物の流動状況の1例を示したものでスリット幅が広い
場合を表した図
【図5】図2に示した浸漬ノズルにおいて吹き込みAr
流量と溶鋼浸透深さの関係を表した図
【図6】本発明で連続鋳造機に電磁制動装置と電磁撹拌
装置を設置して鋳型への溶鋼注入を行った場合の概略を
示す図
【図7】本発明における浸漬ノズルの底面スリット幅と
介在物指数の関係について浸漬ノズル内の気体体積率の
影響を示す図
【図8】本発明における浸漬ノズルの底面スリット幅と
介在物指数の関係について電磁力の影響を示す図
【符号の説明】 1 鋳型 2 浸漬ノズル 3 吐出孔 4 電磁撹拌装置 5 電磁制動装置 6 吐出流 7 撹拌流 8 メニスカス 9 凝固シェル 10 スリット 13 上昇流 14 下降流 15 反転流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若生 昌光 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 白神 孝之 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 佐藤 貴洋 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 井本 健夫 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4E004 AA09 FB06 HA01 MB11 MB12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶鋼を鋳型内へ注入する浸漬ノズルにお
    いて、該浸漬ノズル下端近傍の側面に設けた円筒状の断
    面を有する左右の吐出孔部と、該浸漬ノズルの平面底部
    をスリット状に開孔して前記側面に設けた左右の吐出孔
    部とを連結せしめ、該底部のスリット開孔部のスリット
    幅を前記側面に設けた左右の吐出孔部径に対して0.3
    〜0.6倍となし、該浸漬ノズルを用いて鋳型内への溶
    鋼の供給を行うことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1において、前記浸漬ノズル
    内を通過する溶鋼中の気体の体積率を、5%〜15%の
    範囲とすることを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または2において、溶鋼が
    注入される鋳型の下部直下に電磁制動装置を設置し、鋳
    型から引き抜かれる鋳片内部の溶鋼へ電磁制動力を作用
    させることを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項3において、溶鋼が注入され
    る鋳型の上部に電磁撹拌装置を設置し、鋳型内上部の溶
    鋼へ電磁撹拌力を作用させることを特徴とする鋼の連続
    鋳造方法。
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