JP4543562B2 - 溶鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
溶鋼の連続鋳造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4543562B2 JP4543562B2 JP2001043189A JP2001043189A JP4543562B2 JP 4543562 B2 JP4543562 B2 JP 4543562B2 JP 2001043189 A JP2001043189 A JP 2001043189A JP 2001043189 A JP2001043189 A JP 2001043189A JP 4543562 B2 JP4543562 B2 JP 4543562B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- mold
- molten steel
- discharge port
- immersion nozzle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳型内の極低炭素Siキルド鋼の溶鋼に電磁ブレーキを作用させて、溶鋼の流動を抑制しつつ連続鋳造を行なう方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶鋼の連続鋳造を行なう際に従来から使用されている鋳型の例として、その断面図を図2に示す。鋳型1内に供給された溶鋼2は、鋳型1に接触して冷却され、薄い凝固層3(以下、凝固シェルという)を形成する。また、鋳型1と凝固シェル3との潤滑,鋳型1内の溶鋼2の保温,溶鋼2浴面の酸化防止を目的として、鋳型1内の溶鋼2浴面にモールドパウダー4を投入する。こうして溶鋼2を鋳型1内に供給しながら、凝固シェル3を下方に引き抜いて鋳片を製造する。
【0003】
溶鋼2を鋳型1内へ供給するノズルは、溶鋼2が空気によって酸化されるのを防止し、かつモールドパウダー4や介在物が溶鋼2中に巻き込まれるのを防止するために浸漬ノズル5を使用する。
浸漬ノズル5は、先端部に設けられた吐出口を鋳型1内の溶鋼2に浸漬した状態で使用され、吐出口が鉛直下方へ向かって開口して溶鋼2を鉛直下方へ吐出する浸漬ノズル(以下、ストレートノズルという)、あるいは吐出口が鋳型1の短辺方向に対向して両側に1個ずつ開口して溶鋼2を鋳型1の短辺方向に吐出する浸漬ノズル(以下、2孔ノズルという)等が知られている。なお図2は、浸漬ノズル5として2孔ノズルを使用する例を示す断面図であり、鋳型1の長辺面に垂直な断面(すなわち鋳型1の短辺面に平行な断面)を示す。
【0004】
ストレートノズルを用いる場合は、吐出口が閉塞し難いという長所はあるものの、吐出口から鉛直下方へ向かって吐出する溶鋼2が、凝固シェル3内の未凝固の溶鋼2に侵入する深さが深くなる。そのため、溶鋼2に巻き込まれたモールドパウダー4や介在物が凝固シェル3内の未凝固の溶鋼2に深く侵入するので、鋳片に表面欠陥や内部欠陥が発生しやすい。
【0005】
一方、2孔ノズルを用いる場合は、溶鋼2が鋳型1の短辺方向に吐出するので、凝固シェル3内の未凝固の溶鋼2に侵入する深さは浅い。したがって、鋳片の表面欠陥や内部欠陥は抑制される。このような理由から、連続鋳造を行なう場合は、図2に示すように、2孔ノズルを使用するのが一般的である。
しかし2孔ノズルを使用すると、吐出口6から鋳型1の短辺方向に吐出された溶鋼2が凝固シェル3の短辺面に衝突し、その一部が上向きに流動(以下、反転流という)する。反転流は、鋳型1内の溶鋼2浴面を盛り上がらせて湯面変動を助長し、モールドパウダー4を巻き込んで、鋳片に表面欠陥や内部欠陥が発生する原因になる。また、凝固シェル3の短辺面に溶鋼2が衝突することによって、凝固シェル3の短辺面が再溶解して、ブレークアウトや短辺バルジング等が発生する危険性もある。
【0006】
そこで、鋳型1内を流動する溶鋼2と凝固シェル3との衝突を緩和するために、溶鋼2を水平より上方向または下方向に吐出するように吐出口6を設けた2孔ノズル5が知られている。しかし溶鋼2を水平より上方向に吐出させると、鋳型1内の溶鋼2浴面を盛り上がらせて湯面変動を助長する。一方、溶鋼2を水平より下方向に吐出させると、鋳型1内の溶鋼2浴面の流速が低下するため、浴面近傍の溶鋼2が滞留して、モールドパウダー4の溶解が不均一になり、かつ捕捉された気泡が溶鋼2中に残留する。したがって、水平より上方向または下方向に溶鋼2を吐出させる技術は、いずれの場合も、鋳片に表面欠陥や内部欠陥が発生する原因になる。
【0007】
近年、省エネルギーの観点から、連続鋳造と熱間圧延とを直結して直送圧延や熱片装入が実用化されるようになった。直送圧延や熱片装入に対応するためには、連続鋳造における鋳造速度の増速が必要である。鋳造速度を増速しても、無手入れで熱間圧延の可能な高品質の鋳片を製造するためには、鋳型1内の溶鋼2の流動(たとえば反転流)を抑える必要がある。
【0008】
そこで鋳型1内を流動する溶鋼2に磁場を印加して流速を低下させる技術(以下、電磁ブレーキという)が種々検討されている。電磁ブレーキの技術は、鋳型1の互いに対向する長辺面に電磁石を配設し、電磁石を構成するコイルに電流を流して鋳型1内の溶鋼2に磁場を印加し、ローレンツ力によって鋳型1内の溶鋼2の流速を低下させるものである。このようにしてコイルの電流値(すなわち磁場の強さ)を制御することによって、電磁ブレーキの強さを制御することが可能である。
【0009】
特開平10-43847号公報には、静磁場を使用した連続鋳造方法が開示されている。この技術は、ストレートノズルを用いて溶鋼を供給しながら、鋳型の上端から吐出口の下方までの範囲に静磁場を印加するものである。また特開平5-293620号公報には、静磁場を使用した連続鋳造方法が開示されている。この技術は、ストレートノズルを用いて溶鋼を供給しながら、鋳型の上端から吐出口の下方までの範囲に静磁場を印加し、さらにその下方に静磁場を印加するものである。
【0010】
これらの技術は、いずれも溶鋼湯面を沈静化することによって、鋼スラブの表面および内部品質を改善するとともに高速鋳造を達成しようとするものである。
しかし磁場によって発生するローレンツ力は、ストレートノズルから鉛直下方へ吐出される溶鋼を減速させるには十分ではない。したがって、これらの技術では、鋼スラブの品質改善および鋳造速度の増速の大幅な向上は達成できない。
【0011】
特開平8-229651号公報には、鋼の連続鋳造設備及び連続鋳造方法が開示されている。この技術は、2孔ノズルを用いて溶鋼を供給しながら、鋳型の上端から吐出口の下方までの範囲に静磁場を印加して、表面清浄の優れた鋳片を製造しようとするものである。しかしこの技術では、鋳型内の溶鋼湯面に静磁場を印加するので、湯面近傍の溶鋼が滞留し、鋳片に表面欠陥や内部欠陥が発生するという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような問題を解消し、極低炭素Siキルド鋼の溶鋼の連続鋳造を行なうにあたって、電磁ブレーキを作用させて鋳型内の溶鋼の流動を抑制することによって、鋳造速度を増速しても安定した操業を維持し、しかも優れた品質の鋳片を製造できる連続鋳造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋳型内の極低炭素Siキルド鋼の溶鋼の流動に及ぼす電磁ブレーキの作用について鋭意研究した結果、下記のような知見を得た。
(a) 鋳型内の反転流が強すぎると、溶鋼の浴面近傍の流速が大きくなり、モールドパウダーや介在物を巻き込む。
(b) 鋳型内の反転流が弱すぎると、溶鋼の浴面近傍の流速が小さくなり、浴面近傍の溶鋼が滞留するので、モールドパウダーの溶解が不均一になり、かつ捕捉された介在物や気泡が溶鋼中に残留する。
(c) 吐出口から吐出する溶鋼の流速が大きすぎると、溶鋼が凝固シェルに衝突するので、凝固シェルが再溶解する。
【0014】
これらのうちの (a)および (b)は、鋳片の表面欠陥や内部欠陥が発生する原因になり、鋳片品質の劣化を招く。一方、 (c)は、バルジングやブレークアウトが発生する原因になり、設備故障や操業停止を招く。したがって、吐出口から吐出する溶鋼の流速を適正に維持するとともに、反転流の流速も適正に維持する必要がある。
【0015】
そこで本発明においては、浸漬ノズルの下端面と側面とに吐出口を設けて溶鋼の流量を分散させて、各吐出口から吐出する溶鋼の流速を低下させ、反転流の流速を適正に維持するようにした。さらに、浸漬ノズルの下端面に設けられた吐出口から鉛直下方に流動する溶鋼に、直流磁界による電磁ブレーキを作用させて、未凝固の溶鋼中への侵入を抑制するようにした。
【0016】
本発明は、浸漬ノズルを用いて極低炭素Siキルド鋼の溶鋼を鋳型内に供給する連続鋳造方法において、溶鋼を鉛直下方に吐出する開口面積 300〜5000mm2 の吐出口を浸漬ノズルの下端面に1個設け、かつ溶鋼を鋳型の短辺方向に吐出する吐出口を浸漬ノズルの側面に2個以上設けて、浸漬ノズルの下端面に設けた吐出口と側面に設けた吐出口とを鋳型内の溶鋼中に浸漬して溶鋼を供給速度 3.5〜8 ton/min で供給し、浸漬ノズルの下方の鋳型内の溶鋼に直流磁界を磁束密度0.05〜0.45Tで印加する連続鋳造方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用する連続鋳造用鋳型の例を示す断面図であり、鋳型1の長辺面に垂直な断面(すなわち鋳型1の短辺面に平行な断面)を示す。
極低炭素Siキルド鋼の溶鋼2(以下、単に「溶鋼」という)の連続鋳造を行なうにあたって、鋳型1内に供給された溶鋼2は、鋳型1に接触して冷却され、凝固シェル3を形成する。また、鋳型1と凝固シェル3との潤滑,鋳型1内の溶鋼2の保温,溶鋼2浴面の酸化防止を目的として、鋳型1内の溶鋼2浴面にモールドパウダー4を投入する。こうして溶鋼2を鋳型1内に供給しながら、凝固シェル3を下方に引き抜いて鋳片を製造する。
【0019】
溶鋼2を鋳型1内へ供給するノズルは、溶鋼2が空気によって酸化されるのを防止し、かつモールドパウダー4や介在物が溶鋼2中に巻き込まれるのを防止するために浸漬ノズル5を使用する。浸漬ノズル5は、溶鋼2を鉛直下方へ吐出する吐出口7を浸漬ノズル5の下端面に1個設け、かつ溶鋼2を鋳型1の短辺方向に吐出する吐出口6を浸漬ノズル5の側面に2個以上設けたものを使用する。
【0020】
浸漬ノズル5の側面と下端面に吐出口6,7を設けて溶鋼2の流量を分散させることによって、各吐出口6,7から吐出する溶鋼2の流速を低下させる。
ただし、浸漬ノズル5の下端面に設けられる吐出口7の開口面積が 300mm2 未満では、浸漬ノズル5の側面に設けられる吐出口6から鋳型1の短辺方向に吐出する溶鋼2の流量が増加して、反転流の増加や凝固シェル3の再溶解が発生する。一方、吐出口7の開口面積が5000mm2 を超えると、鉛直下方に吐出する溶鋼2の流量が増加して、後述する直流磁界による電磁ブレーキを作用させても、未凝固の溶鋼2中への侵入を十分に抑制できない。したがって浸漬ノズル5の下端面に設けられる吐出口7の開口面積は、 300〜5000mm2 の範囲内を満足する必要がある。
【0021】
浸漬ノズル5の側面に設けられる吐出口6は、鋳型1の短辺方向に対向して浸漬ノズル5の両側に少なくとも1個ずつ(合計2個以上)設ける。この浸漬ノズル5の側面に設けられる吐出口6の開口面積は特に限定しない。前記した浸漬ノズル5の下端面に設けられる吐出口7の開口面積や、後述する溶鋼2の供給速度,直流磁界の磁束密度を考慮して、適宜設定すれば良い。
【0022】
したがって浸漬ノズル5の側面に設けられる吐出口6の数も限定せず、2個以上であれば良い。ただし、浸漬ノズル5の側面に吐出口6を設ける際の加工の負荷および側面に吐出口6を設けた浸漬ノズル5の強度の観点から、吐出口6の数は6個以下が好ましい。
また、吐出口6から溶鋼2を水平より上方向に吐出すると、後述するように、溶鋼2の流動に電磁ブレーキが作用しない。したがって、浸漬ノズル5の側面に設けられる吐出口6から溶鋼2を吐出する方向は、水平方向または水平より下方向とするのが好ましい。
【0023】
なお、浸漬ノズル5の側面に設けられる吐出口6から溶鋼2を吐出する角度が水平より下方向に70°を超えると、浸漬ノズル5の下端面に設けられる吐出口7から鉛直下方に吐出する溶鋼2とともに、溶鋼2の流動が増大するので、直流磁界による電磁ブレーキを作用させても、未凝固の溶鋼2中への侵入を十分に抑制できない。したがって吐出口6から溶鋼2を吐出する角度は、0°(すなわち水平方向)ないし水平より下方向へ70°の範囲内が好ましい。
【0024】
電磁ブレーキを作用させるための直流磁界発生装置8は、浸漬ノズル5の下方でかつ鋳型1の互いに対向する長辺面の背面に配設される。直流磁界発生装置8は、コイル(図示せず)に直流電流を流して磁界(以下、直流磁界という)を発生させる装置である。溶鋼2に直流磁界を印加して電磁ブレーキを作用させるときは、コイルに直流電流を流してローレンツ力を発生させて鋳型1内の溶鋼2の流速を低下させる。このようにしてコイルに流す直流電流値(すなわち直流磁界の強さ)を制御することによって、電磁ブレーキの強さを制御することが可能である。
【0025】
直流磁界発生装置8は浸漬ノズル5の下方に配設されるので、浸漬ノズル5の下端面に設けられた吐出口7から吐出する溶鋼2と浸漬ノズル5の側面に設けられた吐出口6から吐出されて下方に流動する溶鋼2とに電磁ブレーキが作用する。
なお、直流磁界の磁束密度が鋳型内で0.05T未満では、電磁ブレーキの作用が弱いので、鋳型1内の溶鋼2の流動を十分に抑制できない。一方、直流磁界の磁束密度が鋳型内で0.45Tを超えると、電磁ブレーキの作用が強すぎるので、浸漬ノズル5下方の溶鋼2の流動が停滞し、鋳型1内の浴面近傍の反転流が増大する。したがって直流磁界の磁束密度は鋳型内で、0.05〜0.45Tの範囲内を満足する必要がある。
【0026】
また浸漬ノズル5から鋳型1内に供給される溶鋼2の供給速度が3.5ton/min 未満では、連続鋳造の生産性が低下する。一方、溶鋼2の供給速度が、8 ton/min を超えると、各吐出口6,7から吐出する溶鋼2の流速が増大するので、電磁ブレーキが十分に作用せず、しかも反転流が増大する。したがって溶鋼2の供給速度は、 3.5〜8 ton/min の範囲内を満足する必要がある。
【0027】
本発明は、大量に生産される溶鋼の連続鋳造に適用されるので、多大な経済的効果が得られる。
【0028】
【実施例】
300tonの溶鋼を転炉で溶製した後、RH処理を施して表1に示す成分の極低炭素Siキルド鋼を溶製し、さらに図1に示す鋳型を用いて連続鋳造を行なった。
【0029】
【表1】
【0030】
浸漬ノズル5として、下端面に吐出口7を1個、側面に吐出口6を2個有するノズルを使用し、その浸漬ノズル5から鋳型1内に供給される溶鋼2の供給速度は4〜7 ton/min ,直流磁界の磁束密度は鋳型内で0.05〜0.45Tとし、さらに浸漬ノズル5の下端面に設けられる吐出口7の開口面積は 290〜5200mm2 として、これらの操業条件を種々に組み合わせて鋳片(幅1500〜1700mm,厚さ220mm )を製造した。浸漬ノズル5の側面に設けられる吐出口6から溶鋼2を吐出する方向は、水平より下方向に15°とした。これを発明例とする。なお操業条件の組み合わせは表2に示す通りである。
【0031】
また比較例として、図2に示す鋳型1を用いて連続鋳造を行なった。浸漬ノズル5として2孔ノズルを使用したので、浸漬ノズル5の下端面に設けられる吐出口7の開口面積は0mm2 である。浸漬ノズル5から鋳型1内に供給される溶鋼2の供給速度は4〜6 ton/min として、直流磁界による電磁ブレーキを作用させなかった例と電磁ブレーキを作用させた例について、操業条件を種々に組み合わせて鋳片を製造した。操業条件の組み合わせは表2に示す通りである。その他の操業条件は発明例と同じである。
【0032】
発明例と比較例について連続鋳造の操業中に鋳片短辺面のバルジング量を調査した。また得られた鋳片の厚さ1/4の位置からサンプルを切り出して、スライム抽出法によって介在物を抽出して、その重量を測定した。さらに得られた鋳片を熱間圧延および冷間圧延した後、鋼帯の表面欠陥を目視で調査した。その結果を表2に示す。なお鋳片短辺面のバルジング量,鋳片内部の介在物量および鋼帯の表面欠陥は、発明例と比較例の中で最も数値の大きいものを指数10で示し、その他の数値を比例配分して指数化して示した。
【0033】
【表2】
【0034】
比較例1〜2は、2孔ノズルを使用し、電磁ブレーキを作用させなかった例であり、比較例3〜4は、2孔ノズルを使用し、電磁ブレーキを作用させた例である。これらの比較例1〜4の中で、鋳片の品質が最も劣るものは比較例2(すなわち電磁ブレーキを作用させず、かつ溶鋼2の供給速度が大きい例)であり、鋳片のバルジング指数A,鋳片内部の介在物指数Bおよび鋼帯の表面欠陥指数Cは、いずれも指数が10であった。
【0035】
発明例1〜7と比較例1〜4を比べると、発明例1〜7では、指数A,B,Cの合計が 3.8〜6.5 であるのに対して、比較例1〜4では26.6〜30であった。つまり本発明では、鋳造速度を増速しても安定した操業を維持し、しかも優れた品質の鋳片を製造できることが確かめられた。
比較例5〜6は、浸漬ノズル5の下端面に設ける吐出口7の開口面積が本発明の範囲を外れる例である。比較例5〜6と発明例1〜7を比べると、発明例1〜7では指数A,B,Cの合計が 3.8〜6.5 であるのに対して、比較例5〜6では 7.9〜9.4 であった。つまり本発明の範囲を満足することによって、本発明の効果が発揮されることが確かめられた。
【0036】
【発明の効果】
本発明では、電磁ブレーキを作用させて鋳型内の溶鋼の流動を抑制することによって、鋳造速度を増速しても安定した操業を維持し、しかも優れた品質の鋳片を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する鋳型の例を示す断面図である。
【図2】 従来の鋳型の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 鋳型
2 溶鋼
3 凝固シェル
4 モールドパウダー
5 浸漬ノズル
6 吐出口
7 吐出口
8 直流磁界発生装置
Claims (1)
- 浸漬ノズルを用いて極低炭素Siキルド鋼の溶鋼を鋳型内に供給する連続鋳造方法において、前記溶鋼を鉛直下方に吐出する開口面積 300〜5000mm2 の吐出口を前記浸漬ノズルの下端面に1個設け、かつ前記溶鋼を前記鋳型の短辺方向に吐出する吐出口を前記浸漬ノズルの側面に2個以上設けて、前記浸漬ノズルの前記下端面に設けた吐出口と前記側面に設けた吐出口とを前記鋳型内の前記溶鋼中に浸漬して前記溶鋼を供給速度 3.5〜8 ton/min で供給し、前記浸漬ノズルの下方の前記鋳型内の前記溶鋼に直流磁界を磁束密度0.05〜0.45Tで印加することを特徴とする連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001043189A JP4543562B2 (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | 溶鋼の連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001043189A JP4543562B2 (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | 溶鋼の連続鋳造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002239691A JP2002239691A (ja) | 2002-08-27 |
JP2002239691A5 JP2002239691A5 (ja) | 2007-08-02 |
JP4543562B2 true JP4543562B2 (ja) | 2010-09-15 |
Family
ID=18905400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001043189A Expired - Fee Related JP4543562B2 (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | 溶鋼の連続鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4543562B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5035162B2 (ja) * | 2008-07-23 | 2012-09-26 | 住友金属工業株式会社 | 熱延鋼板およびその製造方法 |
TWI590892B (zh) | 2015-03-31 | 2017-07-11 | 新日鐵住金股份有限公司 | 鋼的連續鑄造方法 |
JP6948691B2 (ja) * | 2016-05-31 | 2021-10-13 | 国立大学法人九州工業大学 | 気泡又は介在物もしくは双方の除去方法 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62296944A (ja) * | 1986-06-16 | 1987-12-24 | Kawasaki Steel Corp | 溶融金属注湯用ノズル |
JPH04253563A (ja) * | 1991-02-01 | 1992-09-09 | Kawasaki Steel Corp | 溶融金属中の非金属介在物の分離方法及び給湯ノズル |
JPH06328210A (ja) * | 1993-05-19 | 1994-11-29 | Topy Ind Ltd | 連続鋳造用浸漬ノズル |
JPH07112250A (ja) * | 1993-10-14 | 1995-05-02 | Nkk Corp | 溶融金属の連続鋳造方法および浸漬ノズル |
JPH08174163A (ja) * | 1994-12-28 | 1996-07-09 | Kawasaki Steel Corp | 静磁場を用いた連続鋳造方法 |
JPH08290235A (ja) * | 1995-04-18 | 1996-11-05 | Nippon Steel Corp | 連鋳鋳片の製造方法 |
JPH09285854A (ja) * | 1996-04-23 | 1997-11-04 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造方法 |
JP2001001115A (ja) * | 1999-04-20 | 2001-01-09 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
-
2001
- 2001-02-20 JP JP2001043189A patent/JP4543562B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62296944A (ja) * | 1986-06-16 | 1987-12-24 | Kawasaki Steel Corp | 溶融金属注湯用ノズル |
JPH04253563A (ja) * | 1991-02-01 | 1992-09-09 | Kawasaki Steel Corp | 溶融金属中の非金属介在物の分離方法及び給湯ノズル |
JPH06328210A (ja) * | 1993-05-19 | 1994-11-29 | Topy Ind Ltd | 連続鋳造用浸漬ノズル |
JPH07112250A (ja) * | 1993-10-14 | 1995-05-02 | Nkk Corp | 溶融金属の連続鋳造方法および浸漬ノズル |
JPH08174163A (ja) * | 1994-12-28 | 1996-07-09 | Kawasaki Steel Corp | 静磁場を用いた連続鋳造方法 |
JPH08290235A (ja) * | 1995-04-18 | 1996-11-05 | Nippon Steel Corp | 連鋳鋳片の製造方法 |
JPH09285854A (ja) * | 1996-04-23 | 1997-11-04 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造方法 |
JP2001001115A (ja) * | 1999-04-20 | 2001-01-09 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002239691A (ja) | 2002-08-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4505530B2 (ja) | 鋼の連続鋳造用装置 | |
JP3316108B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JPH02284750A (ja) | 静磁場を用いる鋼の連続鋳造方法 | |
JP4543562B2 (ja) | 溶鋼の連続鋳造方法 | |
WO2011111858A1 (ja) | 鋼の連続鋳造方法および鋼板の製造方法 | |
JP3566904B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP4932985B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP2009154172A (ja) | アルミキルド鋼の連続鋳造方法 | |
JP4203167B2 (ja) | 溶鋼の連続鋳造方法 | |
JP4912945B2 (ja) | 連続鋳造鋳片の製造方法 | |
JP4407260B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JPH09108793A (ja) | 連続鋳造方法およびそのストレート浸漬ノズル | |
JP5125663B2 (ja) | スラブ鋳片の連続鋳造方法 | |
JP5044981B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP2991073B2 (ja) | 広幅薄鋳片の鋳造方法 | |
JP2000288699A (ja) | 静磁場を用いる鋼の連続鋳造方法 | |
JP3096878B2 (ja) | 表面および内部品質の優れた鋳片の連続鋳造方法 | |
JP2000351048A (ja) | 金属の連続鋳造方法および装置 | |
JP4821933B2 (ja) | 鋼板の製造方法 | |
JP2856960B2 (ja) | 進行磁場と静磁場による鋼スラブの連続鋳造方法 | |
JPH0577007A (ja) | 静磁場を用いる鋼スラブの連続鋳造法 | |
JP2006255759A (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP2002153947A (ja) | 溶鋼の連続鋳造方法 | |
JPH05104218A (ja) | 進行磁場を用いる鋼スラブの連続鋳造方法 | |
JP3186649B2 (ja) | 溶融金属の連続鋳造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070619 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070619 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071015 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090512 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090709 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100608 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100621 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |