JPH08290235A - 連鋳鋳片の製造方法 - Google Patents

連鋳鋳片の製造方法

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JPH08290235A
JPH08290235A JP11528395A JP11528395A JPH08290235A JP H08290235 A JPH08290235 A JP H08290235A JP 11528395 A JP11528395 A JP 11528395A JP 11528395 A JP11528395 A JP 11528395A JP H08290235 A JPH08290235 A JP H08290235A
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JP
Japan
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concentration
mold
molten steel
slab
region
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JP11528395A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Harada
寛 原田
Makoto Tanaka
田中  誠
Eiichi Takeuchi
栄一 竹内
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、溶鋼から直接連続鋳造鋳型内にお
いて、鋳片表層部の合金元素濃度が内層部に比較して高
い、複層状連鋳鋳片の製造方法を提供する。 【構成】 合金元素を含有させた連鋳パウダー10を用
い、連続鋳造鋳型1内の上部に電磁攪拌装置30を設置
し、鋳型内上部溶鋼プール中で攪拌流31を付与しつつ
合金元素が均一に溶解・混合する領域を形成し、また鋳
型内に溶鋼を供給する浸漬ノズル2の吐出孔を攪拌域よ
りも下方に設けて合金元素の濃度が低い領域を形成する
ことで、合金元素の表層濃度が内層に比べて高くかつ合
金元素の濃度が均一な複層鋳片を製造する。 【効果】 表層部のニッケル濃度を高くして、この鋼種
特有の銅起因の表面疵を抑制し、さらに本発明は、小断
面サイズの鋳片の鋳造にも応用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼から直接連続鋳造
鋳型内において、鋳片表層部の合金元素濃度が鋳片内層
部と比較して高い複層状の連鋳鋳片の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、特願平06−10436
5号において、所定の合金元素を含有させた連鋳パウダ
ーを用いるとともに、連続鋳造鋳型内の溶鋼メニスカス
から一定距離下方の位置において、鋳片の厚みを横切る
ように鋳片幅方向に亘ってほぼ均一な磁束密度分布を有
する直流磁界を印加しつつ一定の組成の溶鋼を注入し、
その直流磁界帯で区分される上下溶鋼プールのうち上部
溶鋼プール中に前述の連鋳パウダーを通じて、合金元素
を混入させながら連続鋳造して、表層の合金元素の濃度
が内層に比べて高い複層状の鋳片を製造する方法を提案
した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特願平06−10
4365号で提案した方法によると、表層の合金元素の
濃度が内層に比べて高い複層状の鋳片を製造することが
可能となった。しかしながらこの方法では、パウダー内
に添加した合金元素の表層部における濃度が、内層部に
比べ高くすることができるものの、鋳片表層部の周方向
での濃度分析に不均一が生じやすいという問題点が生じ
た。
【0004】本発明は上記課題を解決し、表層部におけ
る合金元素濃度の均一化を図る連鋳鋳片の製造方法を提
供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の合金元
素を含有させた連鋳パウダーを用いるとともに、連続鋳
造鋳型内の上部に電磁攪拌装置を設置し、鋳型内溶鋼プ
ール中の水平断面内で攪拌流を付与しつつ、鋳型内に溶
鋼を供給する浸漬ノズルのノズル吐出孔を前記攪拌域よ
りも下方に設けることにより、鋳型内において上部に攪
拌流により前記合金元素が均一に溶解・混合した領域を
形成し、またその下方に合金元素の濃度が低い領域を形
成することで、合金元素の表層濃度が内層に比べて高い
複層状の鋳片を製造することを特徴とする連鋳鋳片の製
造方法である。
【0006】また上記連鋳鋳片の製造方法において、電
磁攪拌装置により鋳型内溶鋼プール中に形成される攪拌
域よりも下方に設ける浸漬ノズルの吐出孔数を三孔以上
とすることにより、攪拌流により形成される合金元素が
均一に溶解・混合した領域の下方に形成する溶鋼プール
中における合金元素の濃度をより低くすることによっ
て、合金元素の表層濃度が内層に比べて高い複層状の鋳
片を製造することを特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明は3つの部分から構成され、以下図1を
用いて作用とともに説明する。
【0008】先ず、所定の合金元素の粒あるいは粉13
を含有させた連鋳パウダー10を用い、連続的に鋳型1
上方から湯面全体に添加する。そして、鋳型1内メニス
カス上で連鋳パウダー10が溶融していく過程で、該合
金元素の粒あるいは粉13がメニスカスで溶鋼と接触
し、メニスカスより鋳型1内上部溶鋼プール3中に混合
・拡散する。
【0009】次いで、鋳型1内上部溶鋼プール3の濃度
分布を水平断面内で均一化させる必要があるが、連鋳鋳
型1内のように矩形断面の溶鋼プール中では、上下方向
の攪拌流で混合させるよりも、水平断面内で攪拌流31
をある深さにわたって付与する流動パターンの方が水平
断面内で濃度分布を均一にするには有効である。
【0010】そこで、連続鋳造鋳型1内の上部に電磁攪
拌装置30を設け、鋳型1内上部溶鋼プール3中の水平
断面内で攪拌流31を付与することで、攪拌域9内での
合金元素の濃度分布を水平断面内で均一にする。濃度分
布を均一にするためには、最低10cm/秒以上の攪拌
流速が必要である。
【0011】さらに、その攪拌域9よりも下方に浸漬ノ
ズル2の吐出孔を設けることで、ノズル吐出流の合金元
素の濃度を攪拌域9の合金元素の濃度よりも低くするこ
とができるので、ノズル吐出孔よりも下方プールに合金
元素濃度の低い溶鋼を供給することができる。その結
果、鋳片の表層部6では幅方向に均一で、かつ内層部7
よりも合金元素の濃度が高い鋳片を製造することができ
る。
【0012】この際に、合金元素に応じ整粒化した粒あ
るいは粉13を鋳片表層部6に添加したい成分濃度だけ
連鋳用パウダー10中に含有させれば、攪拌域9内の溶
鋼成分を所定濃度の成分に調整できる。攪拌域9よりも
下方に浸漬ノズル2のノズル吐出孔を設けることによ
り、ノズル吐出流の合金元素の濃度を攪拌域9の合金元
素の濃度よりも確実に低くすることができるので、表層
部6の合金元素の濃度が内層部7と比較して高い鋳片を
鋳造することができる。
【0013】また、電磁攪拌装置30により溶鋼プール
中に形成される攪拌域9よりも下方の浸漬ノズルの吐出
孔数を、図2に示すように一般的に用いられる二孔にさ
らに下向きの吐出孔を加えた三孔とすることは、タンデ
ィッシュにおける成分組成の溶鋼を確実に溶鋼プール下
方に提供することができるので、鋳片内装部8の合金元
素の濃度を低くする点で有効である。
【0014】
【実施例】鋳型1内の湯面レベルから150mm下方に
電磁攪拌装置30の高さ方向中心を設け、鋳型1内の上
部溶鋼プール中に水平断面内で攪拌流31を付与できる
ようにした連鋳プロセス(図1)において、表1に示す
条件で鋳造を行った。鋳型1内に溶鋼を提供する浸漬ノ
ズル2のノズル吐出孔位置は湯面レベルからノズル吐出
孔上端まで300mmとした。
【0015】
【表1】
【0016】また、パウダー中にニッケル粉を20重量
%含有させ、鋳型上方から湯面全体に亘って、鋳造中連
続的に供給した。鋳造後、鋳片内のニッケル濃度分布を
調査した結果を図3に示す。
【0017】図3は、(a)は幅方向中心での鋳片厚み
方向ニッケル濃度分布,(b)は表面から10mmでの
鋳片幅方向ニッケル濃度分布を示し、これより、鋳片表
層のニッケル濃度が幅方向全体にわたって、鋳片内層部
よりも高くなっていることが判る。さらにノズル吐出孔
数を三孔に増やした条件では、内層部のニッケル濃度が
さらに低くなっていることが判る。
【0018】また、炭素,珪素,マンガンについても同
様な実験をしたところ、添加元素の種類によらず、どの
元素においても表層部の合金元素の濃度が内層部と比較
して高い鋳片を得ることができた。
【0019】
【発明の効果】本発明による連鋳鋳片の製造方法によれ
ば、合金元素を含む連鋳パウダーを用い、鋳型内上部溶
鋼プール中で攪拌流を付与しつつ合金元素を溶解・混合
する領域を形成し、浸漬ノズルの吐出孔を攪拌域よりも
下方に設けて合金元素の濃度が低い領域を形成すること
で、合金元素の表層濃度が内層に比べて高く、かつ合金
元素の濃度が均一な複層鋳片を製造することができる。
【0020】即ち本発明の方法によれば、例えば銅,錫
と銅を含有した鋼の鋳造において、鋳片の表層部のニッ
ケル濃度を高くすることで、この鋼種特有の銅起因の表
面疵を抑制することができ、さらに、本発明は、鋳片サ
イズによらず、ブルーム,ビレットのような小断面サイ
ズの鋳造にも応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する二孔タイプの浸漬ノズ
ルを用いた場合の鋳造中の状況を例示し、(a)は鋳型
上方からみた鋳造状況,(b)は鋳型内溶鋼プールの鉛
直断面での構造,(c)は鋳片水平断面での合金元素の
濃度分布の状況をそれぞれ示した図面である。
【図2】本発明の方法を実施する三孔タイプの浸漬ノズ
ルを用いた場合の鋳造中の状況を例示し、(a)は鋳型
上方からみた鋳造状況,(b)は鋳型内溶鋼プールの鉛
直断面での構造,(c)は鋳片水平断面での合金元素の
濃度分布の状況をそれぞれ示した図面である。
【図3】鋳造した鋳片内のニッケル濃度分布を調査した
結果を示し、(a)は鋳片の幅方向中心における鋳片厚
み方向のニッケル濃度の分布,(b)は鋳片の幅方向に
おけるニッケル濃度の分布をそれぞれ示した図面であ
る。
【符号の説明】
1 鋳型 2 浸漬ノズル 3 上部溶鋼プール 4 下部溶鋼プール 6 鋳片の表層部 7 鋳片の内装部 9 攪拌域 10 連続鋳造用パウダー 13 合金元素の粒あるいは粉 30 電磁攪拌装置 31 攪拌流

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の合金元素を含有させた連鋳パウダ
    ーを用いるとともに、連続鋳造鋳型内の上部に電磁攪拌
    装置を設置し、鋳型内溶鋼プール中の水平断面内で攪拌
    流を付与しつつ、鋳型内に溶鋼を供給する浸漬ノズルの
    ノズル吐出孔を前記攪拌域よりも下方に設けることによ
    り、鋳型内において上部に攪拌流により前記合金元素が
    均一に溶解・混合した領域を形成し、またその下方に合
    金元素の濃度が低い領域を形成することで、合金元素の
    表層濃度が内層に比べて高い複層状の鋳片を製造するこ
    とを特徴とする連鋳鋳片の製造方法。
  2. 【請求項2】 電磁攪拌装置により鋳型内溶鋼プール中
    に形成される攪拌域よりも下方に設ける浸漬ノズルの吐
    出孔数を三孔以上とすることにより、攪拌流により形成
    される合金元素が均一に溶解・混合した領域の下方に形
    成する溶鋼プール中における合金元素の濃度をより低く
    することによって、合金元素の表層濃度が内層に比べて
    高い複層状の鋳片を製造することを特徴とする請求項1
    記載の連鋳鋳片の製造方法。
JP11528395A 1995-04-18 1995-04-18 連鋳鋳片の製造方法 Pending JPH08290235A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002239691A (ja) * 2001-02-20 2002-08-27 Kawasaki Steel Corp 溶融金属の連続鋳造方法
JP2007144438A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Nippon Steel Corp 一方向性電磁鋼板用鋳片とその鋳造方法
JP2015213943A (ja) * 2014-05-09 2015-12-03 新日鐵住金株式会社 鋼の連続鋳造パウダー及び連続鋳造方法
JP2018520004A (ja) * 2015-05-04 2018-07-26 ポスコPosco モールドフラックス及びこれを用いた連続鋳造方法、及びこれで製作された鋳片

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