JP7388599B1 - 連続鋳造用の浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造用の浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7388599B1
JP7388599B1 JP2023532797A JP2023532797A JP7388599B1 JP 7388599 B1 JP7388599 B1 JP 7388599B1 JP 2023532797 A JP2023532797 A JP 2023532797A JP 2023532797 A JP2023532797 A JP 2023532797A JP 7388599 B1 JP7388599 B1 JP 7388599B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge hole
discharge
mold
molten steel
immersion nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023532797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2023188837A1 (ja
Inventor
則親 荒牧
周吾 森田
章敏 松井
亮祐 千代原
哲郎 小谷野
佳祐 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Publication of JPWO2023188837A1 publication Critical patent/JPWO2023188837A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7388599B1 publication Critical patent/JP7388599B1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/04Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into open-ended moulds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/10Supplying or treating molten metal
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/10Supplying or treating molten metal
    • B22D11/11Treating the molten metal
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/10Supplying or treating molten metal
    • B22D11/11Treating the molten metal
    • B22D11/114Treating the molten metal by using agitating or vibrating means
    • B22D11/115Treating the molten metal by using agitating or vibrating means by using magnetic fields
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D41/00Casting melt-holding vessels, e.g. ladles, tundishes, cups or the like
    • B22D41/50Pouring-nozzles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D41/00Casting melt-holding vessels, e.g. ladles, tundishes, cups or the like
    • B22D41/50Pouring-nozzles
    • B22D41/58Pouring-nozzles with gas injecting means

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)
  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Abstract

鋳片品質を向上させる浸漬ノズルおよび鋼の製造方法を提供する。有底筒状の連続鋳造用の浸漬ノズルは、連続鋳造用鋳型内の溶鋼に浸漬される部位に、ノズルの軸心に対して軸対称である二対以上の吐出孔を有し、直胴部内溶鋼流路は、下部内径が上部内径と同じ内径または縮径されており、上側吐出孔の開口部面積をS3、下側吐出孔の開口部面積をS4として、上部の直胴部内断面積S1の前記吐出孔の片側合計開口部面積に対する比が0.30~0.50の範囲にあり、下部の直胴部内断面積S2の前記吐出孔の片側合計開口部面積に対する比が0.10~0.40の範囲にあり、0.20≦(S2/S4)≦(S1/S3)≦1.0の関係を満たし、吐出孔の吐出角度は、水平を基準に上向きを正として、+20°~-50°の範囲にあり、下側の吐出孔の吐出角度が、上側の吐出孔の吐出角度を基準として20°~55°の範囲で下向きである。

Description

本発明は、溶鋼を連続鋳造する際に、溶鋼を鋳型内に注入する浸漬ノズルおよびその浸漬ノズルを用いた鋼の連続鋳造方法に関する。詳しくは、浸漬ノズル内に吹き込まれる不活性ガス気泡の凝固シェルへの捕捉およびモールドパウダーの凝固シェルへの巻き込みの双方を抑制することのできる、連続鋳造用の浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法に関する。
連続鋳造機で製造される鋼鋳片の品質を判定する基準として、以下の2つが挙げられる。1つめは浸漬ノズル内を流下する溶鋼中に吹き込まれたアルゴンガスなどの不活性ガス気泡の鋳片への捕捉量が少ないことである。2つめは、メニスカス(鋳型内溶鋼湯面)に添加されたモールドパウダーの鋳片への捕捉量が少ないことである。鋳片に捕捉された不活性ガス気泡およびモールドパウダーは鋼製品の表面欠陥になるので、低減することが重要である。
連続鋳造機でスラブ鋳片を鋳造する場合、一般的に、使用する浸漬ノズルは、左右の鋳型短辺に相対する吐出孔を有する浸漬ノズルである。したがって、浸漬ノズルの吐出孔から吐出された溶鋼の吐出流は、鋳型短辺側の凝固シェル(鋳片短辺凝固シェル)に衝突し、衝突した後に上下に分岐する。分岐した流れの一方は鋳型下方に向かう流れ(以下、「分岐下降流」と記す)となり、他方は上部のメニスカスに向かう流れ(以下、「分岐上昇流」と記す)となる。
このうち、メニスカスに向う分岐上昇流は、スラブ鋳片の短辺凝固シェルに沿った上昇流(以下、「短辺側上昇流」と記す)を形成する。そして、この短辺側上昇流はメニスカスでの溶鋼流速に大きな影響を与える。つまり、分岐上昇流が速いほど短辺側上昇流が速くなり、短辺側上昇流の流速増加に伴って、メニスカスでの溶鋼流速が速くなる。その結果としてメニスカス上に存在するモールドパウダーの凝固シェルへの巻き込み頻度を増大させる。つまり、モールドパウダー性の欠陥を低減するためには、鋳片短辺凝固シェル衝突後の分岐上昇流を如何に減速するかが課題となる。
一方、鋳型下方に向かう分岐下降流は、スラブ鋳片の短辺凝固シェルに沿った下降流(以下、「短辺側下降流」と記す)を形成する。そして、この短辺側下降流は未凝固層の深くまで到達する。この場合、分岐下降流が速いほど短辺側下降流が速くなり、短辺側下降流の未凝固層への侵入深さが増大する。
浸漬ノズル内壁でのアルミナ付着を防止するために浸漬ノズル内を流下する溶鋼中に吹き込まれたアルゴンガスなどの不活性ガスは、気泡となって浸漬ノズルの吐出孔から鋳型内溶鋼に排出される。鋳型内溶鋼に排出された不活性ガス気泡の一部は、分岐下降流とともに鋳型下方に侵入する。分岐下降流が速いほど短辺側下降流が速くなり、結果として不活性ガス気泡の未凝固層内部への侵入深さが深くなり、不活性ガス気泡の鋳片への捕捉量が増大する。つまり、不活性ガス気泡の鋳片への捕捉量を低減するためには、鋳片短辺凝固シェル衝突後の分岐下降流を如何に減速するかが課題となる。
これらの課題に対して、いくつかの対策が提案されており、そのうちの一つとして、浸漬ノズルの溶鋼への浸漬部の左右の上下に、複数の吐出孔を有する浸漬ノズルを使用して連続鋳造する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、浸漬ノズルの溶鋼への浸漬部に、下側に設けられた吐出孔の開口部面積が上側に設けられた吐出孔の開口部面積よりも小さくなるように形成された、上下複数の吐出孔を有し、かつ、浸漬ノズル内部の溶鋼流路の内径が、吐出孔の設置されていない上部よりも吐出孔の設置された範囲の方が小さい連続鋳造用浸漬ノズルが開示されている。
特許文献1によれば、吐出孔からの吐出流を緩慢かつ均一な流れにでき、これにより、短辺側下降流を弱くすることができ、不活性ガス気泡や非金属介在物の鋳片への捕捉量を減少させることができるとしている。
特許文献2には、浸漬ノズルの溶鋼への浸漬部に、左列上段、左列下段、右列上段、右列下段の4つの吐出孔を有し、下段の吐出孔の開口部面積は、上段の吐出孔の開口部面積より小さく、かつ、上段および下段の吐出孔の開口部面積の合計に対する下段の吐出孔の開口部面積の比が0.2以上0.4以下であり、下段の吐出孔の吐出角度が上段の吐出孔の吐出角度を基準として10°以上下向きになるように形成された吐出孔を有する連続鋳造用浸漬ノズルが開示されている。
特許文献2によれば、鋳片短辺凝固シェル側の内壁近傍での溶鋼流速を十分に制御することができ、これにより、不活性ガス気泡や非金属介在物が短辺側下降流を介して鋳片の深部に侵入することを抑制して、内部欠陥の少ない鋳片を得ることができるとしている。
特許文献3には、、鋳型内の溶鋼に浸漬される部位に、浸漬ノズルの軸心に対して左右対称である二対以上の吐出孔を有し、鉛直方向上下の位置関係の2つの吐出孔で、下側に位置する吐出孔の開口部面積が上側に位置する吐出孔の開口部面積と等しいかまたは大きく、各吐出孔の吐出角度は、水平に対して上向き15°を上向きの限度とし、かつ、水平に対して下向き50°を下向きの限度とし、鉛直方向上下の位置関係の2つの吐出孔で、下側に位置する吐出孔の吐出角度が上側に位置する吐出孔の吐出角度よりも下向き角度が大きく、かつ、下側に位置する吐出孔の吐出角度と上側に位置する吐出孔の吐出角度との差が20°以上55°以下である浸漬ノズルが開示されている。
特開2006-198655号公報 国際公開第2010/109887号 特開2019-63851号公報
しかしながら、上記従来技術には以下の問題があった。
特許文献1に記載の技術は、吐出孔の吐出角度の好適範囲を上向き10°から下向き45°の範囲としている。ところが、特許文献1の実施例では、下側に設けられた吐出孔の吐出角度と上側に設けられた吐出孔の吐出角度が同じである。つまり、下側に設けられた吐出孔の吐出角度と上側に設けられた吐出孔の吐出角度に差を設けていない。したがって、上下の吐出孔から吐出された吐出流同士が合流してしまい、理想とする吐出流の減衰効果が得られにくい。
特許文献2に記載の技術は、下段の吐出孔の開口部面積が上段の吐出孔の開口部面積よりも小さく、また、下段の吐出孔の吐出角度と上段の吐出孔の吐出角度との差が小さいので、メニスカスでの溶鋼流速が速くなり、モールドパウダーの巻き込みの起こる危険性が高い。
特許文献3に記載の技術は、吐出孔の角度は記載してあるものの、浸漬ノズルの直胴部内断面積と吐出孔の面積との関係に関する具体的な記載がなく、詳細な条件が不明であり、実際に改善効果が得られるとは考えにくい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鋼の連続鋳造で溶鋼を連続鋳造用鋳型に注入する際に、鋳片品質を向上させる連続鋳造用の浸漬ノズルを提供することである。つまり、浸漬ノズル内を流下する溶鋼中に吹き込まれたアルゴンガスなどの不活性ガス気泡の鋳片への捕捉を安定して抑制し、かつ、メニスカスに添加されたモールドパウダーの鋳片への捕捉を安定して抑制することである。また、この浸漬ノズルを用いた鋼の連続鋳造方法を提案することである。
上記課題を解決するための本発明にかかる連続鋳造用の浸漬ノズルは、連続鋳造用鋳型内に溶鋼を注入する有底筒状の連続鋳造用の浸漬ノズルであって、前記連続鋳造用鋳型内の溶鋼に浸漬される部位に、前記浸漬ノズルの軸心に対して軸対称である二対以上の吐出孔を有し、前記浸漬ノズルの直胴部内溶鋼流路は、上側吐出孔の上端から前記浸漬ノズルの底までの範囲で他の部位と同じ内径または縮径されており、上側吐出孔の片側開口部面積をS3、下側吐出孔の片側開口部面積をS4として、前記浸漬ノズルの上端から前記上側吐出孔の上端までの範囲の直胴部内断面積(S1)の前記吐出孔の片側合計開口部面積(S3+S4)に対する比が0.30~0.50の範囲にあり、前記上側吐出孔の上端から前記浸漬ノズルの底までの範囲の直胴部内断面積(S2)の前記吐出孔の片側合計開口部面積(S3+S4)に対する比が0.10~0.40の範囲にあり、前記浸漬ノズル直胴部内断面積(S1、S2)と吐出孔の片側開口面積(S3、S4)とが、0.20≦(S2/S4)≦(S1/S3)≦1.0の関係を満たし、それぞれの吐出孔の吐出角度は、水平面を基準に上向きを正として、+20°~-50°の範囲にあり、鉛直方向下側の吐出孔の吐出角度が、鉛直方向上側の吐出孔の吐出角度を基準として20°~55°の範囲で鉛直方向下向きであることを特徴とする。
なお、本発明にかかる連続鋳造用の浸漬ノズルは、鉛直方向上下の位置関係にある2つの前記吐出孔が、水平面内で異なる方向に向いており、少なくとも1対の前記吐出孔が前記鋳型の長辺面に平行な方向に向いていることが、より好ましい解決手段になり得る。
また、本発明にかかる鋼の連続鋳造方法は、上記浸漬ノズルを使用し、連続鋳造用鋳型内溶鋼表面にモールドパウダーを添加し、前記浸漬ノズルの溶鋼流路を流下する溶鋼中に不活性ガスを吹き込みながら、前記浸漬ノズルを介してタンディッシュ内の溶鋼を前記鋳型内に注入することを特徴とする。
なお、本発明にかかる鋼の連続鋳造方法は、
(a)前記連続鋳造用鋳型の背面に設置された直流磁場発生装置から前記浸漬ノズルの鉛直方向最上部の吐出孔の上側および鉛直方向最下部の吐出孔の下側で鋳型内の溶鋼に直流静磁場を印加しながら、前記浸漬ノズルを介してタンディッシュ内の溶鋼を前記鋳型内に注入すること、
(b)前記連続鋳造用鋳型の背面に設置された交流磁場発生装置から前記鋳型内の溶鋼に交流移動磁場を印加しながら、前記浸漬ノズルを介してタンディッシュ内の溶鋼を前記鋳型内に注入すること、
などが、より好ましい解決手段になり得る。
本発明にかかる浸漬ノズルを使用することで、浸漬ノズルの上下の吐出孔から吐出される溶鋼の吐出流量が適正に保たれ、かつ、上下の吐出孔から吐出された吐出流同士が合流することなく鋳片短辺凝固シェルに衝突する。それにより、上側に位置する吐出孔からの吐出流の鋳片短辺凝固シェル衝突後の分岐下降流と、下側に位置する吐出孔からの吐出流の鋳片短辺凝固シェル衝突後の分岐上昇流とが衝突して、それぞれの流速が減衰する。その結果、不活性ガス気泡の鋳片への捕捉に影響する短辺側下降流は、鉛直方向最下側の吐出孔から吐出された吐出流の鋳片短辺凝固シェル衝突後の分岐下降流が主体となる。一方、モールドパウダーの巻き込みを左右するメニスカスでの溶鋼流速に影響する短辺側上昇流は、最上側の吐出孔から吐出された吐出流の鋳片短辺凝固シェル衝突後の分岐上昇流が主体となる。これにより、短辺側上昇流および短辺側下降流の双方を減速させることができ、モールドパウダーの巻き込みおよび不活性ガス気泡の鋳片への捕捉の双方を安定して抑制することが実現される。したがって、鋼の連続鋳造で本発明にかかる浸漬ノズルを用いて溶鋼を連続鋳造用鋳型に注入する際に、鋳片品質を向上させることが可能となる。
(a)は、本発明の一実施形態にかかる浸漬ノズルの縦断面図であり、(b)は、吐出方向上部から見た斜視図である。 上記実施形態にかかる浸漬ノズルを使用し、鋳型内溶鋼流動を模擬した水モデル実験における鋳型内流動の調査結果を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであり、構成を下記のものに特定するものでない。すなわち、本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
スラブ鋳片の横断面は鋳片厚みに対して鋳片幅が格段に大きく、かつ、種々の鋳片幅のスラブ鋳片が必要である。一般に鋳片幅/鋳片厚みが約4~12の範囲にあることが多い。したがって、スラブ鋳片を製造する連続鋳造機では、鋳造対象のスラブ鋳片の横断面寸法に応じた連続鋳造用鋳型が使用されている。その連続鋳造用鋳型は、矩形の鋳型内部空間を調整するために、相対する一対の鋳型長辺と相対する一対の鋳型短辺とを有し、鋳型短辺が鋳型長辺の内側を移動可能に構成されている。
この連続鋳造用鋳型に溶鋼を注入する浸漬ノズルとしては、相対する一対の鋳型短辺に相対する一対以上の吐出孔を有する浸漬ノズルが使用される。それぞれの鋳型短辺に向けてそれぞれの吐出孔から溶鋼を注入している。したがって、吐出孔から吐出された溶鋼の吐出流は、鋳型短辺側の凝固シェル、つまり鋳片短辺凝固シェルに衝突し、衝突した後に上下に分岐する。その一方は鋳型下方に向かう流れ、つまり、分岐下降流となる。また、他方は上部のメニスカスに向かう流れ、つまり、分岐上昇流となる。メニスカスに向う分岐上昇流は、スラブ鋳片の短辺凝固シェルに沿った上昇流、つまり、短辺側上昇流を形成する。鋳型下方に向かう分岐下降流は、スラブ鋳片の短辺凝固シェルに沿った下降流、つまり、短辺側下降流を形成する。
発明者らは、このようなスラブ連続鋳造機において、短辺側下降流および短辺側上昇流の双方を減速することのできる浸漬ノズルについて検討した。その結果、以下の形状の浸漬ノズルが最適であることがわかった。
すなわち、本実施形態にかかる浸漬ノズルは連続鋳造用鋳型内に溶鋼を注入する有底筒状の耐火物である。そして、連続鋳造用鋳型内の溶鋼に浸漬される部位に、浸漬ノズルの軸心に対して左右対称である二対以上の吐出孔を有する。その浸漬ノズルの直胴部内溶鋼流路は、前記上側吐出孔の上端から前記浸漬ノズルの底までの範囲で他の部位と同じ内径または縮径されている。また、浸漬ノズル内径上部直胴部の断面積S1と吐出孔が配置された直胴部の断面積S2と上に配置された吐出孔の開口部面積S3と下に配置された吐出孔の開口部面積S4とが、S1/(S3+S4)=0.30~0.50、S2/(S3+S4)=0.10~0.40の関係を満たす。加えて、0.20≦(S2/S4)≦(S1/S3)≦1.0の関係を満たす。さらに、各吐出孔の吐出角度は、上下に配置された吐出孔が、+20°から-50°までの範囲にある。そして、鉛直方向下側の吐出孔の吐出角度が、鉛直方向上側の吐出孔の吐出角度を基準として20°~55°の範囲で鉛直方向下向きである。ここで、「吐出孔の吐出角度」とは、吐出孔の中心軸と水平面とのなす角度をいい、上向きを正とする。
本実施形態にかかる浸漬ノズルは、連続鋳造用鋳型内の溶鋼に浸漬される部位に、浸漬ノズルの軸心に対して軸対称である二対以上の吐出孔を有している。これは、軸対称である二対以上の吐出孔を有することで、吐出孔から吐出される吐出流が分散されて、吐出流の流速が減速することによる。これにより、吐出流が鋳片短辺凝固シェルに衝突した後に形成される分岐下降流および分岐上昇流の双方が減速することになる。
そして、浸漬ノズルの直胴部内溶鋼流路は、前記上側吐出孔の上端から前記浸漬ノズルの底までの範囲で他の部位と同じ内径または縮径されている。また、浸漬ノズル内径上部直胴部の断面積S1と吐出孔が配置された直胴部の断面積S2と上に配置された吐出孔の開口部面積S3と下に配置された吐出孔の開口部面積S4とが、S1/(S3+S4)=0.30~0.50、S2/(S3+S4)=0.10~0.40の関係を満たす。加えて、0.20≦(S2/S4)≦(S1/S3)≦1.0の関係を満たす。このことにより、圧力差によって鉛直方向下側の吐出孔から吐出される吐出流の流量が多くなる現象を緩和することが可能である。加えて、上下に設置された吐出孔から分配された吐出流により、短辺側下降流の更なる抑制が可能となる。この条件を外れた場合には、吐出孔間の流量バランスが変化することにより、浸漬ノズル内壁などへのアルミナなどの付着物によって溶鋼流路が塞がるおそれがある。
また、各吐出孔の吐出角度は、上下に配置された吐出孔が、+20°から-50°までの範囲にある。これは、各吐出孔の吐出角度を水平に対して上向き20°よりも上向きにすると、鉛直方向で最も上側に設けられた吐出孔からの吐出流が鋳片短辺凝固シェルに衝突せず、かつ減速されないまま直接メニスカスに向かうおそれがあるからである。一方、各吐出孔の吐出角度を水平に対して下向き50°よりも下向きにすると、鉛直方向最下側に設けられた吐出孔からの吐出流が鋳片短辺凝固シェルに衝突する位置が鋳型下端よりも深い位置となり、短辺側下降流が減速されないおそれがあるからである。そこで、吐出孔の吐出角度は、+20°~-50°の範囲とする。
また、鉛直方向上下の位置関係の2つの吐出孔では、下側に位置する吐出孔の吐出角度が上側に位置する吐出孔の吐出角度よりも下向き角度が大きく、かつ、下側に位置する吐出孔の吐出角度と上側に位置する吐出孔の吐出角度との差を20°以上55°以下とする。このようにする理由は、上側に位置する吐出孔からの吐出流と、下側に位置する吐出孔からの吐出流とが鋳片短辺凝固シェルに衝突する以前では合流しないようにするためである。吐出角度の差が20°未満では、2つの吐出孔からの吐出流が合流するおそれがある。一方、吐出角度の差が55°を超えると、下側に位置する吐出孔からの吐出流が鋳型下端よりも下方の鋳片短辺凝固シェルに衝突して短辺側下降流の侵入深さが深くなるおそれがある。あるいは、上側に位置する吐出孔からの吐出流がメニスカス直下の鋳片短辺凝固シェルに衝突して短辺側上昇流が速くなるおそれがある。
さらに、本実施形態にかかる浸漬ノズルは、鉛直方向上下の位置関係にある2つの吐出孔は、水平面内で異なる方向に向いており、少なくとも1対の前記吐出孔が鋳型の長辺面に平行な方向に向いていることが好ましい。上側吐出孔からの吐出流と下側吐出孔からの吐出流とを水平面内で異なる方向とすれば、吐出流どうしが干渉して合流するおそれが小さくなり、吐出流の分散効果が高まるので好ましい。水平面内で異なる方向は最大で90°未満である。吐出流が鋳型長辺面側の凝固シェルに衝突すると、凝固シェルの厚みバランスが崩れ、鋳片品質に悪影響を及ぼす恐れがあるからである。特に、鉛直方向上下の位置関係にある2つの吐出孔のうち、吐出流量の多い吐出孔を、鋳型の長辺面に平行な方向に向けることで、鋳型内溶鋼流動を適切に制御できる。
図1に、本発明の一実施形態にかかる連続鋳造用の浸漬ノズルを示す。図1(a)は、浸漬ノズル1の中心軸Cおよび吐出孔2の中心軸を含む面で切断したときの縦断面図であり、図1(b)は、吐出孔2と相対する斜め上方向から見た斜視図である。なお、図1に示す実施形態の浸漬ノズル1は、溶鋼に浸漬される部位の鉛直方向上下に、浸漬ノズル1の軸心Cに対して軸対称である二対の吐出孔2を有する浸漬ノズル1である。
図1中の、符号1は浸漬ノズル、2は吐出孔、3は鉛直方向上側に位置する吐出孔(以下「上側吐出孔」と記す)、4は鉛直方向下側に位置する吐出孔(以下「下側吐出孔」と記す)、5は、浸漬ノズル1の内部に設けられた溶鋼流路、6は浸漬ノズル1の底、7は浸漬ノズル1の上端位置、8は上側吐出孔3の上端位置、αは上側吐出孔3の吐出角度、βは下側吐出孔4の吐出角度、S1は、浸漬ノズル1の上端位置7から上側吐出孔3の上端位置8までの範囲の溶鋼流路の面積(直胴部内断面積)、S2は、上側吐出孔3の上端位置8から浸漬ノズル1の底6までの範囲の溶鋼流路の面積(直胴部内断面積)、S3は上側吐出孔3の片側開口部面積、S4は下側吐出孔4の片側開口部面積である。図1に示す浸漬ノズル1では、吐出孔2が鉛直方向上下に二対設けられていることから、上側吐出孔3が鉛直方向最上側に設けられた吐出孔2に該当し、下側吐出孔4が鉛直方向最下側に設けられた吐出孔2に該当する。図1の例では、上側吐出孔3と下側吐出孔4とは水平面内で同じ方向としている。
本実施形態の浸漬ノズル1は、上記のように構成されている。以下、このように構成される本実施形態にかかる浸漬ノズル1を用いた鋼の連続鋳造方法を説明する。
タンディッシュの底部に浸漬ノズル1を設置し、浸漬ノズル1が鋳型空間のほぼ中心に位置するようにタンディッシュを連続鋳造用鋳型の上方に設置する。転炉などの精錬炉で溶製された溶鋼を収容する取鍋からタンディッシュに溶鋼を注入しながら、浸漬ノズル1を介してタンディッシュから連続鋳造用鋳型に溶鋼を注入する。メニスカス、つまり、鋳型内溶鋼湯面には、モールドパウダーを添加し、鋳型内溶鋼表面を被覆する。浸漬ノズル1の溶鋼流路5を流下する溶鋼中に、スライディングノズルや上ノズルを介して、アルゴンガスや窒素ガスなどの不活性ガスを吹き込む。
図2は、吐出孔2が鉛直方向上下に二対設けられている本実施形態の浸漬ノズル1を使用して行った、鋳型内溶鋼流動を模擬した水モデル実験における鋳型内流動の調査結果を模式的に示す図である。以下、図2に基づいて、鋳型内の溶鋼流動を説明する。なお、図2は、連続鋳造用鋳型の片側の半分のみを表示しているが、他方の側の半分も中心軸Cを対称軸として、同様の形態を示す。
図2中の、符号9は鋳型短辺、10は鋳型内浴面(メニスカスに相当)、11は上側吐出孔3からの吐出流、12は下側吐出孔4からの吐出流、13は上側吐出孔3からの吐出流11が分岐して形成される分岐上昇流、14は上側吐出孔3からの吐出流11が分岐して形成される分岐下降流、15は下側吐出孔4からの吐出流12が分岐して形成される分岐上昇流、16は下側吐出孔4からの吐出流12が分岐して形成される分岐下降流、17は鋳片短辺9に沿って流れる短辺側上昇流、18は鋳片短辺9に沿って流れる短辺側下降流、19はメニスカス流である。図2において、図1と同一の部分は同一符号で示し、その説明は省略する。また、図2中の、符号20は水モデル実験において、メニスカス流19の流速を測定する流速計センサー、21は短辺側下降流18の流速を測定する流速計センサーである。図2では、吐出流11および吐出流12を直線で表示しているが、吐出流11および吐出流12は、実際には、時間の経過に伴って上下に変動しながら鋳型短辺9に向かって流れる。
図2に示すように、上側吐出孔3から吐出された吐出流11および下側吐出孔4から吐出された吐出流12は、鋳型短辺9に衝突するまでの範囲で合流することなく鋳型短辺9に衝突する。鋳型短辺9に衝突した後、吐出流11は、分岐上昇流13と分岐下降流14とに分岐し、吐出流12は、分岐上昇流15と分岐下降流16とに分岐する。本実施形態の浸漬ノズル1では、吐出流が吐出流11と吐出流12との2つに分散される。鋳型内に注入する溶鋼量が同一の場合には、つまり、鋳片引き抜き速度が同一の場合には、吐出孔2が一対の場合(片側に1個のみ)における分岐上昇流および分岐下降流に比較して、本実施形態では、分岐上昇流13、分岐下降流14、分岐上昇流15、分岐下降流16の各流速は減速する。更に、分岐下降流14と分岐上昇流15とは、反対側に向いた流れであり、分岐下降流14と分岐上昇流15とが衝突・干渉して互いに減速する。
その結果、モールドパウダーの巻き込みを左右するメニスカス流19に影響する短辺側上昇流17は、分岐上昇流15の影響をほとんど受けることはなく、主に分岐上昇流13の流速によって決定される。分岐上昇流13は、吐出孔2が一対の場合の分岐上昇流の速度よりも減速していることから、短辺側上昇流17が減速し、これによってメニスカス流19の流速が低下する。
同様に、ガス気泡の鋳片への捕捉に影響する短辺側下降流18は、分岐下降流14の影響をほとんど受けることはなく、主に分岐下降流16の流速によって決定される。分岐下降流16は、吐出孔2が一対の場合の分岐下降流の速度よりも減速していることから、短辺側下降流18の流速が低下する。
すなわち、本実施形態にかかる浸漬ノズル1を使用して溶鋼を連続鋳造することで、モールドパウダーの巻き込みに影響するメニスカス流19およびガス気泡の鋳片への捕捉に影響する短辺側下降流18がともに減速される。その結果、モールドパウダーの巻き込みおよび不活性ガス気泡の鋳片への捕捉の双方を安定して抑制することができる。
上記実施形態では、上側に一対、下側に一対の吐出孔2を用いた。これに変えて、上下いずれかの側に、鉛直方向で同じ位置に、水平方向で異なる方向に吐出する二対以上の吐出孔2を用いることもできる。その場合、吐出孔2の開口断面積は、中心軸に対し片側の合計開口面積とする。
以上説明したように、本実施形態によれば、モールドパウダーの巻き込みを左右するメニスカスでの溶鋼流速に影響する短辺側上昇流17および不活性ガス気泡の鋳片への捕捉に影響する短辺側下降流18の双方を減速させることができ、モールドパウダーの巻き込みおよび不活性ガス気泡の鋳片への捕捉の双方を安定して抑制することが実現される。
本発明は以上のように構成されたものであり、以下、実施例により、本発明の実施可能性および効果についてさらに説明する。
実機スラブ連続鋳造機において、本実施形態にかかる浸漬ノズル1を使用して連続鋳造操業を実施した(発明例)。連続鋳造したスラブ鋳片の横断面寸法は、厚みが220~260mm、幅が1000~2200mmであり、浸漬ノズル1に吹き込む不活性ガスとしてアルゴンガスを使用し、鋳型内溶鋼表面には、鋳片引き抜き速度および鋼種に応じて最適なモールドパウダーを添加した。また、比較のために、浸漬ノズルの左右に一対の吐出孔を有する浸漬ノズル、および、浸漬ノズルの左右に二対の吐出孔を有するものの、二対の吐出孔の設置条件が本発明の範囲外である浸漬ノズルも使用した。
使用した連続鋳造用鋳型は、磁場発生装置が設置されていない鋳型、直流磁場発生装置が、連続鋳造用鋳型の背面に、上側吐出孔の上側および下側吐出孔の下側にそれぞれ1段、合計2段、鋳型長辺を挟んで相対して設置された鋳型、交流磁場発生装置が連続鋳造用鋳型の背面に鋳型長辺を挟んで相対して設置された鋳型の3種類の連続鋳造用鋳型である。
直流磁場発生装置が設置された連続鋳造用鋳型を使用した連続鋳造操業では、上下2段の直流磁場発生装置から、それぞれ、上側吐出孔の上側、および、下側吐出孔の下側で、鋳型内の溶鋼に直流静磁場を印加した。また、交流磁場発生装置を設置した連続鋳造用鋳型を使用した連続鋳造操業では、交流磁場発生装置から連続鋳造用鋳型内の溶鋼に交流移動磁場を印加し、メニスカスにおいて鋳型内溶鋼を水平方向に旋回させながら、連続鋳造した。
スラブ連続鋳造機で製造したスラブ鋳片を熱間圧延して熱延鋼板とし、この熱延鋼板でアルゴンガス気泡およびモールドパウダーに起因する表面欠陥を調査した。この表面欠陥から、鋳片に残留したアルゴンガス気泡およびモールドパウダーを評価した。つまり、鋼製品の欠陥指数が低いほど、鋳片に残留したアルゴンガス気泡およびモールドパウダーが少ないと評価した。
表1に浸漬ノズルの条件を、表2に操業条件および操業結果を示す。本発明範囲内にて浸漬ノズルを設計することにより、鋼製品の欠陥混入率は低下した。

Figure 0007388599000001

Figure 0007388599000002
1 浸漬ノズル
2 吐出孔
3 上側吐出孔
4 下側吐出孔
5 溶鋼流路
6 浸漬ノズルの底
7 浸漬ノズルの上端位置
8 上側吐出孔の上端位置
9 鋳型短辺
10 鋳型内浴面
11 上側吐出孔からの吐出流
12 下側吐出孔からの吐出流
13 分岐上昇流
14 分岐下降流
15 分岐上昇流
16 分岐下降流
17 短辺側上昇流
18 短辺側下降流
19 メニスカス流
20 流速計センサー
21 流速計センサー
α、β 吐出角度
S1 (浸漬ノズルの上端位置から上側吐出孔の上端位置までの範囲の)直胴部内断面積
S2 (上側吐出孔の上端位置から浸漬ノズルの底までの範囲の)直胴部内断面積
S3 (上側吐出孔の片側)開口部面積
S4 (下側吐出孔の片側)開口部面積
C 中心軸(軸心)

Claims (6)

  1. 連続鋳造用鋳型内に溶鋼を注入する有底筒状の連続鋳造用の浸漬ノズルであって、
    前記連続鋳造用鋳型内の溶鋼に浸漬される部位に、前記浸漬ノズルの軸心に対して軸対称である対以上の吐出孔を鉛直方向上下二段のそれぞれに有し、
    前記浸漬ノズルの直胴部内溶鋼流路は、上側吐出孔の上端から前記浸漬ノズルの底までの範囲で他の部位と同じ内径または縮径されており、
    上側吐出孔の片側開口部面積をS3、下側吐出孔の片側開口部面積をS4として、
    前記浸漬ノズルの上端から前記上側吐出孔の上端までの範囲の直胴部内断面積(S1)の前記吐出孔の片側合計開口部面積(S3+S4)に対する比が0.30~0.50の範囲にあり、
    前記上側吐出孔の上端から前記浸漬ノズルの底までの範囲の直胴部内断面積(S2)の前記吐出孔の片側合計開口部面積(S3+S4)に対する比が0.10~0.40の範囲にあり、
    前記浸漬ノズル直胴部内断面積(S1、S2)と吐出孔の片側開口面積(S3、S4)とが、0.20≦(S2/S4)≦(S1/S3)≦1.0の関係を満たし
    出孔の吐出角度は、水平面を基準に上向きを正として、鉛直方向で最上側に設けられた吐出孔の吐出角度が+20°以下であり、鉛直方向で最下側に設けられた吐出孔の吐出角度が-50°以上であり、鉛直方向上下の位置関係の2つの吐出孔では、下側に位置する吐出孔の吐出角度が上側に位置する吐出孔の吐出角度よりも下向き角度が大きく、
    鉛直方向下側の吐出孔の吐出角度が、鉛直方向上側の吐出孔の吐出角度を基準として20°~55°の範囲で鉛直方向下向きである、連続鋳造用の浸漬ノズル。
  2. 鉛直方向上下の位置関係にある2つの前記吐出孔が、水平面内で異なる方向に向いており、少なくとも1対の前記吐出孔が前記鋳型の長辺面に平行な方向に向いており、他の前記吐出孔が鋳型長辺面側に向いていない、請求項1に記載の連続鋳造用の浸漬ノズル。
  3. 請求項1または2に記載の連続鋳造用の浸漬ノズルを使用し、連続鋳造用鋳型内溶鋼表面にモールドパウダーを添加し、前記浸漬ノズルの溶鋼流路を流下する溶鋼中に不活性ガスを吹き込みながら、前記浸漬ノズルを介してタンディッシュ内の溶鋼を前記鋳型内に注入する、鋼の連続鋳造方法。
  4. 前記連続鋳造用鋳型の背面に設置された直流磁場発生装置から前記浸漬ノズルの鉛直方向最上部の吐出孔の上側および鉛直方向最下部の吐出孔の下側で鋳型内の溶鋼に直流静磁場を印加しながら、前記浸漬ノズルを介してタンディッシュ内の溶鋼を前記鋳型内に注入する、請求項3に記載の鋼の連続鋳造方法。
  5. 前記連続鋳造用鋳型の背面に設置された交流磁場発生装置から前記鋳型内の溶鋼に交流移動磁場を印加し、メニスカス位置の鋳型内溶鋼を水平方向に旋回させながら、前記浸漬ノズルを介してタンディッシュ内の溶鋼を前記鋳型内に注入する、請求項3に記載の鋼の連続鋳造方法。
  6. 前記連続鋳造用鋳型の背面に設置された交流磁場発生装置から前記鋳型内の溶鋼に交流移動磁場を印加し、メニスカス位置の鋳型内溶鋼を水平方向に旋回させながら、前記浸漬ノズルを介してタンディッシュ内の溶鋼を前記鋳型内に注入する、請求項4に記載の鋼の連続鋳造方法。
JP2023532797A 2022-04-01 2023-02-07 連続鋳造用の浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法 Active JP7388599B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022061664 2022-04-01
JP2022061664 2022-04-01
PCT/JP2023/003993 WO2023188837A1 (ja) 2022-04-01 2023-02-07 連続鋳造用の浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2023188837A1 JPWO2023188837A1 (ja) 2023-10-05
JP7388599B1 true JP7388599B1 (ja) 2023-11-29

Family

ID=88201035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023532797A Active JP7388599B1 (ja) 2022-04-01 2023-02-07 連続鋳造用の浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7388599B1 (ja)
TW (1) TW202339871A (ja)
WO (1) WO2023188837A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001001115A (ja) * 1999-04-20 2001-01-09 Nippon Steel Corp 鋼の連続鋳造方法
JP2007319923A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Nippon Steel Corp 溶鋼の連続鋳造方法
WO2010109887A1 (ja) * 2009-03-25 2010-09-30 新日本製鐵株式会社 連続鋳造用浸漬ノズル
JP2015085370A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 Jfeスチール株式会社 鋼の連続鋳造方法
JP2019063851A (ja) * 2017-10-05 2019-04-25 Jfeスチール株式会社 連続鋳造用の浸漬ノズル及び鋼の連続鋳造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4456491B2 (ja) 2005-01-20 2010-04-28 新日本製鐵株式会社 多孔浸漬ノズル及びこれを用いた連続鋳造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001001115A (ja) * 1999-04-20 2001-01-09 Nippon Steel Corp 鋼の連続鋳造方法
JP2007319923A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Nippon Steel Corp 溶鋼の連続鋳造方法
WO2010109887A1 (ja) * 2009-03-25 2010-09-30 新日本製鐵株式会社 連続鋳造用浸漬ノズル
JP2015085370A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 Jfeスチール株式会社 鋼の連続鋳造方法
JP2019063851A (ja) * 2017-10-05 2019-04-25 Jfeスチール株式会社 連続鋳造用の浸漬ノズル及び鋼の連続鋳造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2023188837A1 (ja) 2023-10-05
TW202339871A (zh) 2023-10-16
JPWO2023188837A1 (ja) 2023-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101168195B1 (ko) 강의 연속 주조 방법
KR101176816B1 (ko) 강의 연속 주조 방법
JP2019063851A (ja) 連続鋳造用の浸漬ノズル及び鋼の連続鋳造方法
KR101108316B1 (ko) 용융 금속의 연속 주조 방법
KR102088117B1 (ko) 슬라브 주편의 연속 주조 방법
WO2010109887A1 (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル
JP5929872B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP7388599B1 (ja) 連続鋳造用の浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法
US20020157808A1 (en) Production method for continuous casting cast billet
JP2011143449A (ja) 連続鋳造用タンディッシュにおける介在物除去方法
JP2006239746A (ja) 鋼の連続鋳造用タンディッシュ
JP4714624B2 (ja) 鋳型内溶鋼の電磁撹拌方法
JP2013035001A (ja) 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法
JP2005021941A (ja) 溶融金属の連続鋳造装置及び連続鋳造方法
WO2023190017A1 (ja) 浸漬ノズル、鋳型および鋼の連続鋳造方法
JP2001347348A (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル
JP2603402B2 (ja) ストレート浸漬ノズルを用いた無欠陥鋳片の連続鋳造方法
JPH04220148A (ja) 溶湯供給ノズル
JP5794969B2 (ja) 連続鋳造方法
JP2024085134A (ja) 連続鋳造方法
JPH04238658A (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル
JPH01271035A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JPH10263777A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JPH0596351A (ja) 進行磁場と静磁場による鋼スラブの連続鋳造方法
JPH03226340A (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230530

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231030

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7388599

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150