JP2015096269A - 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶湯をスラリー化して溶湯の凝固収縮量を低減することにより、精度の高い鋳物を鋳造することが可能な引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供すること。【解決手段】本発明の一態様に係る引上式連続鋳造装置は、溶湯M0をスラリー化するスラリー形成装置と、スラリー状態の溶湯M1を保持する溶湯保持容器101と、スラリー状態の溶湯M1の湯面近傍に設置され、湯面から導出されたスラリー状態の溶湯M1が通過することにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材102と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法に関する。
特許文献1には、発明者らにより、鋳型を要しない画期的な連続鋳造方法として、自由鋳造方法が提案されている。特許文献1に示したように、溶融金属(溶湯)の表面(すなわち湯面)にスタータを浸漬させた後、当該スタータを引き上げると、溶湯の表面膜や表面張力によりスタータに追従して溶湯も導出される。ここで、湯面近傍に設置された形状規定部材を介して、溶湯を導出し、冷却することにより、所望の断面形状を有する鋳物を連続鋳造することができる。
通常の連続鋳造方法では、鋳型によって断面形状とともに長手方向の形状も規定される。とりわけ、連続鋳造方法では、鋳型内を凝固した金属(すなわち鋳物)が通り抜ける必要があるため、鋳造された鋳物は長手方向に直線状に延びた形状となる。
これに対し、自由鋳造方法における形状規定部材は、鋳物の断面形状のみを規定し、長手方向の形状は規定しない。そして、形状規定部材は、湯面に平行な方向(すなわち水平方向)に移動可能であるから、長手方向の形状が様々な鋳物が得られる。例えば、特許文献1には、長手方向に直線状でなく、ジグザグ状あるいは螺旋状に形成された中空鋳物(すなわちパイプ)が開示されている。
特開2012−61518号公報
発明者は以下の課題を見出した。特許文献1に記載の自由鋳造方法では、形状規定部材を通過した溶湯の凝固収縮量が大きいため、精度の高い鋳物を鋳造することができないという問題があった。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、溶湯をスラリー化して当該溶湯の凝固収縮量を低減することにより、精度の高い鋳物を鋳造することが可能な引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造装置は、溶湯をスラリー化するスラリー形成装置と、スラリー状態の前記溶湯を保持する保持容器と、スラリー状態の前記溶湯の湯面近傍に設置され、前記湯面から導出されたスラリー状態の前記溶湯が通過することにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、を備えるものである。それにより、溶湯の凝固収縮量が低減されるため、精度の高い鋳物を鋳造することができる。
前記スラリー形成装置は、前記保持容器に保持された前記溶湯の温度を冷却する冷却部と、前記溶湯に振動を与える加振部と、を有することが好ましい。
前記保持容器に保持された前記溶湯を加圧することにより、スラリー状態の前記溶湯を前記形状規定部材に通す加圧装置をさらに備えることが好ましい。
前記加圧装置は、前記形状規定部材を前記保持容器に保持された前記溶湯内に移動させることにより、前記保持容器に保持された前記溶湯を加圧することが好ましい。
スラリー状態の前記溶湯を前記形状規定部材を通して前記湯面から導出する導出部をさらに備えることが好ましい。
前記溶湯を保持する保持炉をさらに備え、前記保持容器は、前記保持炉に保持された前記溶湯を汲み上げて保持するラドルであることが好ましい。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造方法は、保持容器に保持された溶湯をスラリー化するステップと、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を、スラリー状態の前記溶湯の湯面近傍に設置するステップと、スラリー状態の前記溶湯を前記湯面から導出して前記形状規定部材を通過させるステップと、を備えるものである。それにより、溶湯の凝固収縮量が低減されるため、精度の高い鋳物を鋳造することができる。
前記保持容器に保持された前記溶湯をスラリー化するステップは、前記保持容器に保持された前記溶湯の温度を冷却するステップと、前記溶湯に振動を与えるステップと、を有することが好ましい。
前記保持容器に保持された前記溶湯を加圧することにより、スラリー状態の前記溶湯を前記形状規定部材に通すステップをさらに備えることが好ましい。
前記形状規定部材を前記保持容器に保持された前記溶湯内に移動させることにより、前記保持容器に保持された前記溶湯を加圧することが好ましい。
スラリー状態の前記溶湯を前記形状規定部材を通して前記湯面から導出する導出部をさらに設けることが好ましい。
前記溶湯を保持する保持炉をさらに設け、前記保持容器は、前記保持炉に保持された前記溶湯を汲み上げて保持するラドルであることが好ましい。
本発明により、溶湯をスラリー化して当該溶湯の凝固収縮量を低減することにより、精度の高い鋳物を鋳造することが可能な引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。 図1に示す自由鋳造装置に設けられた形状規定部材102の平面図である。 実施の形態1に係る自由鋳造装置の第1の具体的構成例を示す断面図である。 実施の形態1に係る自由鋳造装置の第2の具体的構成例を示す断面図である。 実施の形態2に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。 実施の形態3に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。 実施の形態4に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。 実施の形態4に係る自由鋳造装置の具体的構成例を示す断面図である。 図1に示す自由鋳造装置のその他の構成例を示す断面図である。 図9に示す自由鋳造装置に設けられた形状規定部材102の平面図である。 図5に示す自由鋳造装置のその他の構成例を示す断面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<実施の形態1>
まず、図1を参照して、実施の形態1に係る自由鋳造装置(引上式連続鋳造装置)について説明する。図1は、実施の形態1に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。図1に示すように、実施の形態1に係る自由鋳造装置は、溶湯保持容器(保持容器)101、外部形状規定部材102a、支持ロッド103、アクチュエータ104、冷却ノズル105、導出部106、冷却部107、及び、加振部108を備えている。なお、冷却部107及び加振部108によりスラリー形成装置が構成されている。
溶湯保持容器101は、例えばアルミニウムやその合金等の溶湯を収容し、所定の温度に保持する。図1の例では、鋳造中に溶湯保持容器101へ溶湯を補充しないため、鋳造の進行とともに溶湯の表面(つまり湯面)は低下する。他方、鋳造中に溶湯保持容器101へ溶湯を随時補充し、湯面を一定に保持するような構成としてもよい。なお、当然のことながら、溶湯はアルミニウム以外の他の金属や合金であってもよい。
冷却部107は、溶湯保持容器101に保持された溶湯を冷却するためのものである。例えば、冷却部107は、溶湯保持容器101に保持された溶湯を凝固点付近にまで冷却する。加振部108は、冷却部107によって冷却された溶湯に振動を与えるためのものである。例えば、加振部108は、冷却部107によって冷却された溶湯を撹拌することにより振動を与える。あるいは、加振部108は、冷却部107によって冷却された溶湯に超音波振動又は電磁振動を与える。なお、アルミナ、シリカ等の複合粒子を溶湯に混ぜたうえで、当該溶湯に振動を与えてもよい。
それにより、溶湯は、液体と固体粒子とが混ざり合ったスラリー状態となる。スラリー状態の溶湯は、ビンガム流体であるため、付与された形状を維持しやすく、その凝固収縮量も小さい。例えば、スラリー状態の溶湯は、表面張力等の影響を受けにくく丸みを帯びにくい。以下、スラリー化される前の溶湯を溶湯M0と称し、スラリー化された後の溶湯を溶湯M1と称す。
外部形状規定部材102aは、例えばセラミックスやステンレスなどからなり、湯面近傍に配置されている。図1の例では、外部形状規定部材102aが湯面に接触するように配置されている。しかしながら、外部形状規定部材102aは、それらの下側(湯面側)の主面が湯面に接触しないように設置されてもよい。具体的には、外部形状規定部材102aの下側の主面と湯面との間に所定の(例えば0.5mm程度の)ギャップを設けてもよい。
外部形状規定部材102aは、鋳造する鋳物M3の外部形状を規定する。図1に示した鋳物M3は、水平方向の断面(以下、横断面と称す)の形状が円形状の円柱鋳物である。即ち、より具体的には、外部形状規定部材102aは、鋳物M3の横断面の外径を規定する。
図2は、外部形状規定部材102aの平面図である。ここで、図1の外部形状規定部材102aの断面図は、図2のI−I断面図に相当する。図2に示すように、外部形状規定部材102aは、例えば矩形状の平面形状を有し、中央部に円形状の開口部を有している。この開口部が、溶湯が通過する溶湯通過部102bとなる。このように、外部形状規定部材102a及び溶湯通過部102bによって形状規定部材102が構成されている。
導出部106は、溶湯M1に浸漬されるスタータ(導出部材)STと、スタータSTを例えば鉛直方向に駆動する引上機PLと、を有する。
図1に示すように、溶湯M1は、浸漬されたスタータSTと結合した後、その表面膜や表面張力により外形を維持したままスタータSTに追従して引き上げられ、溶湯通過部102bを通過する。ここで、溶湯M1の表面膜や表面張力によってスタータST(又は、スタータSTによって導出された溶湯M1が凝固して形成された鋳物M3)に追従して湯面から引き上げられた溶湯を保持溶湯M2と呼ぶ。また、鋳物M3と保持溶湯M2との界面が凝固界面である。
スタータSTは、例えば、溶湯M1の融点以上の高融点の材料により形成されている。具体的には、スタータSTは、アルミニウム、ステンレス、鉄、それらの合金等により形成されている。あるいは、スタータSTは、セラミックにより形成されていてもよい。それにより、スタータSTの溶損がある程度抑制される。
なお、スタータSTの表面は塩結晶等の保護被膜(不図示)で覆われていてもよい。それにより、スタータSTと溶湯M1との溶融結合が抑制されるため、スタータSTと鋳物M3との剥離性を向上させることができる。その結果、スタータSTの再利用が可能となる。さらに、スタータSTの表面は凹凸形状を有していてもよい。それにより、スタータSTの表面に保護被膜を付着(析出)させやすくなるため、スタータSTと鋳物M3との剥離性をさらに向上させることができる。同時に、溶湯導出時のスタータSTと溶湯M1との引上げ方向の結合力を向上させることができる。
支持ロッド103は、外部形状規定部材102aを支持する。なお、支持ロッド103は、アクチュエータ104に連結されている。
アクチュエータ104は、支持ロッド103を介して、外部形状規定部材102aを上下方向(鉛直方向)及び水平方向に移動させる機能を有する。それにより、鋳造の進行による湯面の低下とともに、外部形状規定部材102aを下方向に移動させることができる。また、外部形状規定部材102aを水平方向に移動させることができるため、鋳物M3の長手方向の形状を自由に変化させることができる。
冷却ノズル(冷却部)105は、スタータSTや鋳物M3に冷却ガス(空気、窒素、アルゴンなど)を吹き付け、冷却するためのものである。スタータSTに連結された引上機PLにより鋳物M3を引き上げつつ、冷却ガスによりスタータSTや鋳物M3を冷却することにより、凝固界面近傍の保持溶湯M2が順次凝固し、連続的に鋳物M3が形成されていく。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる自由鋳造方法について説明する。
まず、溶湯保持容器101内に溶湯M0をセットする。
次に、溶湯保持容器101内の溶湯M0を冷却し振動させることにより、当該溶湯M0をスラリー化して溶湯M1にする。
次に、スラリー状態の溶湯M1の湯面近傍に外部形状規定部材102aを設置する。
次に、スタータSTを降下させ、溶湯通過部102bを通して、スタータSTを溶湯M1に浸漬させる。
次に、所定の速度でスタータSTの引き上げを開始する。ここで、スタータSTが湯面から離間しても、溶湯M1は、表面膜や表面張力によってスタータSTに追従して湯面から引き上げられ(導出され)保持溶湯M2を形成する。図1に示すように、保持溶湯M2は、溶湯通過部102bに形成される。換言すると、外部形状規定部材102aにより、保持溶湯M2に形状が付与される。
次に、スタータST及び鋳物M3は、冷却ノズル105から吹き出される冷却ガスにより冷却される。それにより、保持溶湯M2が上側から下側に向かって順に凝固し、鋳物M3が成長していく。このようにして、鋳物M3を連続鋳造することができる。
ここで、スラリー状態の保持溶湯M2は、ビンガム流体であるため、外部形状規定部材102aにより付与された形状を維持しやすく、その凝固収縮量も小さい。それにより、精度の高い鋳物M3を鋳造することができる。
このように、本実施の形態に係る自由鋳造装置は、溶湯をスラリー化することにより、保持溶湯M2の凝固収縮量を低減することができるとともに、形状規定部材102によって保持溶湯M2に付与された形状を維持することができる。それにより、本実施の形態に係る自由鋳造装置は、精度の高い鋳物M3を鋳造することができる。
また、本実施の形態に係る自由鋳造装置は、溶湯をスラリー化することにより、保持溶湯M2の凝固速度を速めることができるため、鋳物M3の生産性を向上させることができる。さらに、本実施の形態に係る自由鋳造装置は、溶湯をスラリー化することにより、鋳物M3の材料強度を向上させることができる。
続いて、図3及び図4を参照して、本実施の形態に係る自由鋳造装置の具体的構成例について説明する。
(実施の形態1に係る自由鋳造装置の第1の具体的構成例)
図3は、図1に示す自由鋳造装置の第1の具体的構成例を示す断面図である。図3に示す自由鋳造装置は、図1に示す自由鋳造装置と比較して、スラリー化前の溶湯M0を保持する溶湯保持炉(保持炉)100をさらに備えるとともに、ラドルを溶湯保持容器101として用いている。ラドルは、溶湯保持炉100に保持された溶湯M0を汲み上げて保持する。冷却部107及び加振部108は、ラドル内の溶湯M0を冷却し振動させることにより、ラドル内の溶湯M0をスラリー化して溶湯M1にする。図3に示す自由鋳造装置のその他の構成については、図1に示す自由鋳造装置の場合と同様であるため、その説明を省略する。
ここでは、溶湯M0がラドル内でスラリー化される場合を例に説明したが、溶湯M0は、ラドル外でスラリー化されてもよい。
(実施の形態1に係る自由鋳造装置の第2の具体的構成例)
図4は、図1に示す自由鋳造装置の第2の具体的構成例を示す断面図である。図4に示す自由鋳造装置は、溶湯保持炉100を溶湯保持容器101として用いている。この溶湯保持炉100には、囲い部109が保持溶湯M2近傍の溶湯M0を囲うようにして配置されている。図4の例では、円筒形状の囲い部109が、円筒軸を鉛直方向に向けて保持溶湯M2近傍に配置されている。冷却部107及び加振部108は、囲い部109に囲まれた溶湯M0を冷却し振動させることにより、囲い部109に囲まれた溶湯M0をスラリー化して溶湯M1にする。図4に示す自由鋳造装置のその他の構成については、図1に示す自由鋳造装置の場合と同様であるため、その説明を省略する。
なお、円筒形状の囲い部109の下端付近にヒーターがさらに設けられてもよい。それにより、囲い部109に囲まれた溶湯M1の影響で囲い部109に囲まれた領域外の溶湯M0の温度が低下してしまうのを防ぐことができる。
<実施の形態2>
図5は、実施の形態2に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。図5に示す自由鋳造装置は、図1に示す自由鋳造装置と比較して、溶湯M1を加圧する加圧装置をさらに備える。それにより、溶湯M1が溶湯通過部102bを介して保持溶湯M2として湯面から押し上げられるため、溶湯M1の導出性を向上させることができる。以下、具体的に説明する。
図5の例では、アクチュエータ104は、溶湯M1を加圧する加圧装置としての機能を有する。具体的には、アクチュエータ104は、外部形状規定部材102aを溶湯M1内(下方向)に移動させることにより、溶湯M1を加圧する。そして、外部形状規定部材102aが溶湯M1の湯面より低い位置まで移動すると、溶湯M1は、溶湯通過部102bを介して保持溶湯M2として湯面から押し上げられる(溶湯M1は、保持溶湯M2として溶湯通過部102bを通過する)。
それにより、図5に示す自由鋳造装置は、導出時に溶湯M1(又は保持溶湯M2)が外部形状規定部材102aから受ける抵抗を小さくすることができるため、粘性の高いスラリー状態の溶湯M1であっても千切れさせることなく導出することができる。つまり、図5に示す自由鋳造装置は、溶湯M1の導出性を向上させることができる。
なお、図5の例では、外部形状規定部材102aが溶湯M1内に移動したときに外部形状規定部材102aの外縁から上側の主面に溶湯M1が流れ込まないように、外部形状規定部材102aの外縁から鉛直上向きに延びる側壁Wが形成されている。
<実施の形態3>
図6は、実施の形態3に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。図6に示す自由鋳造装置は、図5に示す自由鋳造装置と比較して、異なる構成の加圧装置を備える。
具体的には、図6に示す自由鋳造装置は、図5に示す自由鋳造装置と比較して、溶湯M1を密閉するための蓋110と、密閉された領域内に流体を流し込む流体供給部(加圧部)111と、をさらに備える。また、図6の例では、外部形状規定部材102aの内縁(即ち、溶湯通過部102b)から溶湯M1の湯面まで延びる筒状のストークSが設けられている。なお、図6の例では、外部形状規定部材102aの外縁から上側の主面に溶湯M1が流れ込まないため、外部形状規定部材102aの外縁から鉛直上向きに延びる側壁Wは設けられていなくてもよい。図6に示す自由鋳造装置のその他の構成については、図5に示す自由鋳造装置の場合と同様であるため、その説明を省略する。
蓋110は、溶湯保持容器101の開口部分を塞ぐ。つまり、溶湯保持容器101と蓋110とにより溶湯M1を密閉する密閉容器が構成されている。ただし、蓋110には、ストークSを通すことができる程度の開口部が設けられている。ストークSは、外部形状規定部材102aの内縁(即ち、溶湯通過部102b)から蓋110の開口部を介して溶湯M1の湯面にかけて設けられている。
流体供給部111は、空気等の流体を密閉容器内に流体(空気等)を流し込むことにより、溶湯M1を加圧する。それにより、溶湯M1がストークSを介して溶湯通過部102bを通過する。それにより、図6に示す自由鋳造装置は、図5に示す自由鋳造装置と同等の効果を奏することができる。
<実施の形態4>
図7は、実施の形態4に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。図7に示す自由鋳造装置は、図5に示す自由鋳造装置と比較して、異なる構成の加圧装置を備える。
具体的には、図7に示す自由鋳造装置は、図5に示す自由鋳造装置と比較して、物体112と、物体112を上下方向(鉛直方向)に駆動する駆動部113と、をさらに備える。図7に示す自由鋳造装置のその他の構成については、図5に示す自由鋳造装置の場合と同様であるため、その説明を省略する。
物体112は、溶湯M1の融点よりも高い融点の材料により形成された固体である。駆動部113は、物体112を溶湯M1外から溶湯M1内に移動させることにより、溶湯M1を加圧する。それにより、図7に示す自由鋳造装置は、図5に示す自由鋳造装置の場合と同等の効果を奏することができる。
図8は、図7に示す自由鋳造装置の具体的構成例を示す断面図である。図8に示す自由鋳造装置は、所謂スクイズキャストの出射機構を利用して鋳物M3を鋳造している。図8の例では、溶湯保持容器101であるシリンダー内に、物体112である押し出し機構114を移動させることで、シリンダー内の溶湯M1を加圧している。
以上のように、上記実施の形態1〜4に係る自由鋳造装置は、溶湯をスラリー化することにより、保持溶湯M2の凝固収縮量を低減することができるとともに、形状規定部材によって保持溶湯M2に付与された形状を維持することができる。それにより、本実施の形態に係る自由鋳造装置は、精度の高い鋳物M3を鋳造することができる。
上記実施の形態1〜4では、円柱形状の鋳物(円柱鋳物)を鋳造する場合を例に説明したがこれに限られない。円筒形状、角柱形状、角筒形状等のその他の形状の鋳物を鋳造する場合にも、本発明を適用可能である。以下、図9、図10及び図11を参照して、円筒形状の鋳物を鋳造する場合について簡単に説明する。
図9は、図1に示す自由鋳造装置のその他の構成例を示す断面図である。図9に示す自由鋳造装置は、外部形状規定部材102aに加えて内部形状規定部材102cをさらに備える。
内部形状規定部材102cは、鋳造する鋳物M3の内部形状を規定し、外部形状規定部材102aは、鋳造する鋳物M3の外部形状を規定する。図9に示した鋳物M3は、水平方向の断面(以下、横断面と称す)の形状が管状の中空鋳物(つまりパイプ)である。即ち、より具体的には、内部形状規定部材102cは、鋳物M3の横断面の内径を規定し、外部形状規定部材102aは、鋳物M3の横断面の外径を規定する。
図10は、内部形状規定部材102c及び外部形状規定部材102aの平面図である。ここで、図9の内部形状規定部材102c及び外部形状規定部材102aの断面図は、図10のII−II断面図に相当する。図10に示すように、外部形状規定部材102aは、例えば矩形状の平面形状を有し、中央部に円形状の開口部を有している。内部形状規定部材102cは、円形状の平面形状を有し、外部形状規定部材102aの開口部の中央部に配置されている。内部形状規定部材102cと外部形状規定部材102aとの間の間隙が、溶湯が通過する溶湯通過部102bとなる。このように、内部形状規定部材102c、外部形状規定部材102a、溶湯通過部102bによって形状規定部材102が構成されている。このような構成により、円筒形状の鋳物が鋳造される。
図11は、図5に示す自由鋳造装置のその他の構成例を示す断面図である。図11に示す自由鋳造装置は、外部形状規定部材102aに加えて内部形状規定部材102cをさらに備える。内部形状規定部材102c及び外部形状規定部材102aにより構成される形状規定部材102の詳細については、前述の通りであるためその説明を省略する。
なお、本発明は上記実施の形態1〜4に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上記した構成例は組み合わせて用いられても良い。
100 溶湯保持炉
101 溶湯保持容器
102 形状規定部材
102a 外部形状規定部材
102b 溶湯通過部
102c 内部形状規定部材
103 支持ロッド
104 アクチュエータ
105 冷却ノズル
106 導出部
107 冷却部
108 加振部
109 囲い部
110 蓋
111 流体供給部
112 物体
113 駆動部
114 押出し機構
M0 溶湯
M1 溶湯
M2 保持溶湯
M3 鋳物
PL 引上機
S ストーク
ST スタータ
W 側壁

Claims (12)

  1. 溶湯をスラリー化するスラリー形成装置と、
    スラリー状態の前記溶湯を保持する保持容器と、
    スラリー状態の前記溶湯の湯面近傍に設置され、前記湯面から導出されたスラリー状態の前記溶湯が通過することにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、を備えた、引上式連続鋳造装置。
  2. 前記スラリー形成装置は、
    前記保持容器に保持された前記溶湯の温度を冷却する冷却部と、
    前記溶湯に振動を与える加振部と、を有する、請求項1に記載の引上式連続鋳造装置。
  3. 前記保持容器に保持された前記溶湯を加圧することにより、スラリー状態の前記溶湯を前記形状規定部材に通す加圧装置をさらに備えた、請求項1又は2に記載の引上式連続鋳造装置。
  4. 前記加圧装置は、前記形状規定部材を前記保持容器に保持された前記溶湯内に移動させることにより、前記保持容器に保持された前記溶湯を加圧する、請求項3に記載の引上式連続鋳造装置。
  5. スラリー状態の前記溶湯を前記形状規定部材を通して前記湯面から導出する導出部をさらに備えた、請求項1〜4の何れか一項に記載の引上式連続鋳造装置。
  6. 前記溶湯を保持する保持炉をさらに備え、
    前記保持容器は、前記保持炉に保持された前記溶湯を汲み上げて保持するラドルである、請求項1〜5の何れか一項に記載の引上式連続鋳造装置。
  7. 保持容器に保持された溶湯をスラリー化するステップと、
    鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を、スラリー状態の前記溶湯の湯面近傍に設置するステップと、
    スラリー状態の前記溶湯を前記湯面から導出して前記形状規定部材を通過させるステップと、を備えた、引上式連続鋳造方法。
  8. 前記保持容器に保持された前記溶湯をスラリー化するステップは、
    前記保持容器に保持された前記溶湯の温度を冷却するステップと、
    前記溶湯に振動を与えるステップと、を有する、請求項7に記載の引上式連続鋳造方法。
  9. 前記保持容器に保持された前記溶湯を加圧することにより、スラリー状態の前記溶湯を前記形状規定部材に通すステップをさらに備えた、請求項7又は8に記載の引上式連続鋳造方法。
  10. 前記形状規定部材を前記保持容器に保持された前記溶湯内に移動させることにより、前記保持容器に保持された前記溶湯を加圧する、請求項9に記載の引上式連続鋳造方法。
  11. スラリー状態の前記溶湯を前記形状規定部材を通して前記湯面から導出する導出部をさらに設ける、請求項7〜10の何れか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
  12. 前記溶湯を保持する保持炉をさらに設け、
    前記保持容器は、前記保持炉に保持された前記溶湯を汲み上げて保持するラドルである、請求項7〜11の何れか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
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