JP2015167989A - 引上式連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳造する鋳物に所定の曲げ角度を有する曲げ形状を形成可能な引上式連続鋳造方法を提供すること。【解決手段】本発明の一態様に係る引上式連続鋳造方法は、溶湯保持炉101に保持された溶湯M1の湯面から溶湯M1を引き上げて、鋳造する鋳物M3の断面形状を規定する形状規定部材102の溶湯通過部103を通過させ、凝固させることにより、鋳物M3を第1方向に沿って形成した後に第2方向に方向を変えて形成して当該鋳物M3に曲げ形状を形成する、引上式連続鋳造方法であって、鋳物M3を第1方向に沿って形成した後に第2方向に方向を変えて形成することで鋳物M3に曲げ形状を形成する場合、第1方向に溶湯M1を引き上げるステップと、曲げ形状部分が溶湯通過部103を通過した後から凝固界面に至るまでの間に、第2方向よりも第1方向に対する角度が大きい第3方向に引き上げ方向を変えて、溶湯M1を引き上げるステップと、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、引上式連続鋳造方法に関する。
特許文献1には、鋳型を要しない画期的な引上式連続鋳造方法として、自由鋳造方法が提案されている。特許文献1に示したように、溶融金属(溶湯)の表面(すなわち湯面)にスタータを浸漬させた後、当該スタータを引き上げると、溶湯の表面膜や表面張力によりスタータに追従して溶湯も導出される。ここで、湯面近傍に設置された形状規定部材を介して、溶湯を導出し、冷却することにより、所望の断面形状を有する鋳物を連続鋳造することができる。
通常の連続鋳造方法では、鋳型によって断面形状とともに長手方向の形状も規定される。とりわけ、連続鋳造方法では、鋳型内を凝固した金属(すなわち鋳物)が通り抜ける必要があるため、鋳造された鋳物は長手方向に直線状に延びた形状となる。
これに対し、自由鋳造方法における形状規定部材は、鋳物の断面形状のみを規定し、長手方向の形状は規定しない。そのため、スタータ(もしくは形状規定部材)を水平方向に移動させながらスタータを引き上げることにより、長手方向の形状が様々な鋳物が得られる。例えば、特許文献1には、長手方向に直線状でなく、ジグザグ状あるいは螺旋状に形成された中空鋳物(すなわちパイプ)が開示されている。
特開2012−61518号公報
発明者は以下の課題を見出した。
特許文献1に記載の自由鋳造方法では、形状規定部材を介して引き上げられた溶湯を冷却ガスによって冷却して凝固させているため、凝固界面は形状規定部材よりも上側に位置する。そのため、溶湯の引き上げ方向を変化させることで鋳物に曲げ形状を形成する場合、溶湯の引き上げ方向の変化に遅れて当該溶湯が凝固することになる。そのため、引き上げ方向の変化前に引き上げられた溶湯が、引き上げ方向の変化後に引き上げられた溶湯に引き寄せられてしまい、曲げ形状が鈍ってしまう。その結果、鋳物に所定の曲げ角度を有する曲げ形状を形成することができない、という問題があった。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、鋳造する鋳物に所定の曲げ角度を有する曲げ形状を形成することが可能な引上式連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造方法は、保持炉に保持された溶湯の湯面から前記溶湯を引き上げて、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材の溶湯通過部を通過させ、凝固させることにより、前記鋳物を第1方向に沿って形成した後に第2方向に方向を変えて形成して当該鋳物に曲げ形状を形成する、引上式連続鋳造方法であって、前記第1方向に前記溶湯を引き上げるステップと、前記曲げ形状部分が前記溶湯通過部を通過した後から凝固界面に至るまでの間に、前記第2方向よりも前記第1方向に対する角度が大きい第3方向に引き上げ方向を変えて、前記溶湯を引き上げるステップと、を備えるものである。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造方法は、曲げ形状部分が凝固界面に近づいてから溶湯の引き上げ方向を変化させている。それにより、曲げ形状部分より先に引き上げられた溶湯は、溶湯の引き上げ方向の変化時には大部分が凝固しているため、引き上げ方向の変化後に引き上げられた溶湯の影響を受けずに一定の形状を維持することができる。その結果、曲げ形状の鈍りを抑制することができる。また、第2方向よりも第1方向に対する角度が大きい第3方向に引き上げ方向を変えて溶湯を引き上げている。それにより、溶湯の引き上げ方向を変化させてから曲げ形状部分が凝固界面に至るまでの短い期間に、保持溶湯M2の延在方向を、第2方向と一致させることができる。その結果、鋳物に所定の曲げ角度を有する曲げ形状を形成することができる。
本発明により、鋳造する鋳物に所定の曲げ角度を有する曲げ形状を形成することが可能な引上式連続鋳造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。 実施の形態1に係る形状規定部材102の平面図である。 鋳物の成形品の一例を示す断面図である。 実施の形態1に係る自由鋳造方法を説明するための図である。 従来の鋳物の鋳造方法を説明するための図である。 鋳物の成形品の他の一例を示す断面図である。 実施の形態1に係る自由鋳造方法を説明するための図である。 従来の鋳物の鋳造方法を説明するための図である。 鋳物の鋳造結果を示す画像である。 実施の形態2に係る形状規定部材202の平面図である。 実施の形態2に係る形状規定部材202の側面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<実施の形態1>
まず、図1を参照して、実施の形態1に係る自由鋳造装置(引上式連続鋳造装置)について説明する。図1は、実施の形態1に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。図1に示すように、実施の形態1に係る自由鋳造装置は、溶湯保持炉101、形状規定部材102、支持ロッド104、アクチュエータ105、冷却ガスノズル106、冷却ガス供給部107、及び、引上機108を備えている。
なお、図1には、構成要素の位置関係を説明するために便宜的に右手系xyz座標が示されている。図1におけるxy平面は水平面を構成し、z軸方向が鉛直方向である。より具体的には、z軸のプラス方向が鉛直上向きとなる。
溶湯保持炉101は、例えばアルミニウムやその合金などの溶湯M1を収容し、溶湯M1が流動性を有する所定の温度に保持する。図1の例では、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を補充しないため、鋳造の進行とともに溶湯M1の表面(つまり湯面)は低下する。他方、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を随時補充し、湯面を一定に保持するような構成としてもよい。ここで、溶湯保持炉101の設定温度を上げると凝固界面SIFの位置を上げることができ、溶湯保持炉101の設定温度を下げると凝固界面SIFの位置を下げることができる。なお、当然のことながら、溶湯M1は他のアルミニウム以外の金属や合金であってもよい。
形状規定部材102は、例えばセラミックスやステンレスなどからなり、溶湯M1上に配置されている。形状規定部材102は、鋳造する鋳物M3の断面形状を規定する。図1に示した鋳物M3は、水平方向の断面(以下、横断面と称す)の形状が矩形状の中実鋳物(板材)である。なお、当然のことながら、鋳物M3の断面形状は特に限定されない。鋳物M3は、丸パイプや角パイプなどの中空鋳物でもよい。
図1の例では、形状規定部材102の下側の主面(下面)が湯面に接触するように配置されている。そのため、溶湯M1の表面に形成される酸化膜や溶湯M1の表面に浮遊する異物の鋳物M3への混入を防止することができる。
一方、形状規定部材102の下面を湯面から所定の距離だけ離間して配置してもよい。形状規定部材102を湯面から離間して配置した場合、形状規定部材102の熱変形や溶損が抑制され、形状規定部材102の耐久性が向上する。
図2は、実施の形態1に係る形状規定部材102の平面図である。ここで、図1の形状規定部材102の断面図は、図2のI−I断面図に相当する。図2に示すように、形状規定部材102は、例えば矩形状の平面形状を有し、中央部に溶湯が通過するための厚さt1×幅w1の矩形状の開口部(溶湯通過部103)を有している。なお、図2におけるxyz座標は、図1と一致している。
図1に示すように、溶湯M1は、浸漬されたスタータSTと結合した後、その表面膜や表面張力により外形を維持したままスタータSTに追従して引き上げられ、形状規定部材102の溶湯通過部103を通過する。溶湯M1が形状規定部材102の溶湯通過部103を通過することにより、溶湯M1に対し形状規定部材102から外力が印加され、鋳物M3の断面形状が規定される。ここで、溶湯M1の表面膜や表面張力によってスタータST(又は、スタータSTに追従して引き上げられた溶湯M1が凝固して形成された鋳物M3)に追従して湯面から引き上げられた溶湯を保持溶湯M2と呼ぶ。また、鋳物M3と保持溶湯M2との境界が凝固界面SIFである。
支持ロッド104は、形状規定部材102を支持する。
アクチュエータ105には、支持ロッド104が連結されている。アクチュエータ105によって、支持ロッド104を介して形状規定部材102が上下方向(鉛直方向;z軸方向)に移動可能となっている。このような構成により、鋳造の進行による湯面の低下とともに、形状規定部材102を下方向に移動させることができる。
冷却ガスノズル(冷却部)106は、冷却ガス供給部107から供給される冷却ガス(例えば空気、窒素、アルゴンなど)を鋳物M3に吹き付け、冷却する冷却手段である。冷却ガスの流量を増やすと凝固界面SIFの位置を下げることができ、冷却ガスの流量を減らすと凝固界面SIFの位置を上げることができる。なお、冷却ガスノズル106も、上下方向(鉛直方向;z軸方向)及び水平方向(x軸方向及びy軸方向)に移動可能となっている。そのため、例えば、鋳造の進行による湯面の低下とともに、形状規定部材102の移動に合わせて、下方向に移動することができる。あるいは、引上機108の水平方向の移動に合わせて、水平方向に移動することができる。
スタータSTに連結された引上機108により鋳物M3を引き上げつつ、冷却ガスによりスタータSTや鋳物M3を冷却することにより、凝固界面SIF近傍の保持溶湯M2が上側(z軸方向プラス側)から下側(z軸方向マイナス側)へ順次凝固し、鋳物M3が形成されていく。引上機108による引上速度を速くすると凝固界面SIFの位置を上げることができ、引上速度を遅くすると凝固界面SIFの位置を下げることができる。また、引上機108を水平方向(x軸方向やy軸方向)に移動させながら引き上げることにより、保持溶湯M2を斜め方向に導出することができる。そのため、鋳物M3の長手方向の形状を自由に変化させることができる。なお、引上機108を水平方向に移動させる代わりに、形状規定部材102を水平方向に移動させることにより、鋳物M3の長手方向の形状を自由に変化させてもよい。
続いて、図1を参照して、実施の形態1に係る自由鋳造方法について説明する。
まず、引上機108によりスタータSTを降下させ、形状規定部材102の溶湯通過部103を通して、スタータSTの先端部を溶湯M1に浸漬させる。
次に、所定の速度でスタータSTの引き上げを開始する。ここで、スタータSTが湯面から離間しても、溶湯M1は、表面膜や表面張力によってスタータSTに追従して湯面から引き上げられ(導出され)保持溶湯M2を形成する。図1に示すように、保持溶湯M2は、形状規定部材102の溶湯通過部103に形成される。つまり、形状規定部材102により、保持溶湯M2に形状が付与される。
次に、スタータST(又は、保持溶湯M2が凝固して形成された鋳物M3)は、冷却ガスノズル106から吹き出される冷却ガスにより冷却される。それにより、保持溶湯M2が間接的に冷却されて上側から下側に向かって順に凝固し、鋳物M3が成長していく。このようにして、鋳物M3を連続鋳造することができる。
ここで、溶湯M1の引き上げ方向を変化させることにより、鋳物M3に曲げ形状を形成することができる。以下、詳細に説明する。
図3は、図1に示す自由鋳造装置によって鋳造された鋳物M3の成形品の一例を示す断面図である。なお、図3におけるxyz座標は、図1と一致している。
図3に示す鋳物M3の成形品では、鉛直上方向(z軸方向;以下、第1方向と称す)に沿って成形品の一部(図中の1,2;以下、鋳物M3_1,M3_2とも称す)が形成された後、続けて、第1方向に対して角度θ1だけx軸方向プラス側に傾いた方向(以下、第2方向と称す)に沿って成形品の他の一部(図中の3,4;以下、鋳物M3_3,M3_4とも称す)が形成されている。ここで、鋳物M3_2,M3_3の境界近傍には所定の曲げ角度αを有する曲げ形状が形成されている。なお、角度θ1は角度αに対する補角である。
図4は、図3に示す鋳物M3の成形品の自由鋳造方法を説明するための図である。なお、図4におけるxyz座標は、図1と一致している。以下では、説明の簡略化のため、溶湯M1の引き上げ速度や冷却条件が一定である場合について説明する。そのため、凝固界面も一定となる。
まず、溶湯M1を第1方向に連続して引き上げることで、第1方向に沿って延在する保持溶湯M2(図中の1,2;以下、保持溶湯M2_1,M2_2とも称す)を順次形成する(期間t0〜t2)。
さらに溶湯M1を第1方向に引き上げることで、保持溶湯M2_1,M2_2に続けて、第1方向に沿って延在する保持溶湯M2_3(図中の3)を形成する(期間t2〜t3)。このとき、保持溶湯M2_1は、凝固界面に達するため、凝固して、第1方向に沿って延在する鋳物M3_1を形成する(期間t2〜t3)。なお、期間t2〜t3では、保持溶湯M2_3の引き上げ方向は保持溶湯M2_1,M2_2と同じく第1方向のままである。つまり、期間t2〜t3では、曲げ形状部分(保持溶湯M2_2,M2_3の境界近傍)に曲げ形状は付与されない。そのため、保持溶湯M2_1は、保持溶湯M2_2,M2_3に引き寄せられて形状変化することなく凝固することができる。
次に、曲げ形状部分が凝固界面に近づいたら、第1方向に対して角度θ2(θ2>θ1)だけx軸方向プラス側に傾いた方向(以下、第3方向と称す)に引き上げ方向を変えて、溶湯M1の引き上げを開始する(時刻t3)。図4の例では、曲げ形状部分が溶湯通過部103と凝固界面との中間に位置したときに、第1方向から第3方向に引き上げ方向を変えて、溶湯M1の引き上げを開始する(時刻t3)。それにより、第3方向に沿って延在する保持溶湯M2_4(図中の4の点線で囲まれた領域)を形成する(期間t3〜t4)。ここで、第1方向に沿って形成された保持溶湯M2_3(図中の点線で囲まれた領域)は、凝固前であるため、第3方向に沿って形成された保持溶湯M2_4(図中の点線で囲まれた領域)に引き寄せられて形状変化し、保持溶湯M2_4とともに、溶湯通過部103と凝固界面とを結ぶ線分に沿って延在して形成されることとなる(図中の実線で囲まれた領域)。なお、曲げ形状部分が凝固界面に至った時点での、溶湯通過部103から凝固界面を向いた方向、即ち、保持溶湯M2_3,M2_4の延在方向が、第2方向となるように、角度θ2の値が設定される。
また、このとき、保持溶湯M2_2は、凝固界面に達するため、凝固して、第1方向に沿って延在する鋳物M3_2を形成する(期間t3〜t4)。ここで、上記したように、曲げ形状部分が凝固界面に近づいてから溶湯M1の引き上げ方向を変化させているため、鋳物M3_1が保持溶湯M2に引き寄せられずに形状変化しないことはもちろんのこと、保持溶湯M2_2も、保持溶湯M2_3,M2_4に引き寄せられて形状変化する前に、又は、その影響が小さいうちに、凝固する。その結果、第1方向に沿って延在する所望の鋳物M3_2を形成することができる。
曲げ形状部分が凝固界面に至った後は、鋳物M3_3,M3_4の成形方向である第2方向に引き上げ方向を変えて、溶湯M1を引き上げる(期間t4〜t6)。このとき、保持溶湯M2_3,M2_4は、凝固界面に達するため、第2方向に沿って延在する形状を維持したまま凝固して鋳物M3_3,M3_4を形成する。
その結果、第1方向に沿って延在する鋳物M3_1,M3_2と、第2方向に沿って延在する鋳物M3_3,M3_4と、により構成され、かつ、所定の曲げ角度αの曲げ形状を有する鋳物M3の成形品を形成することができる。
図5は、図4の比較例として、従来の鋳物M3の鋳造方法を説明するための図である。図5の例では、曲げ形状部分(保持溶湯M2_2,M2_3の境界近傍)が溶湯通過部103に至ると同時に、溶湯M1の引き上げ方向を第1方向から第2方向に変化させている(時刻t2)。しかしながら、保持溶湯M2は、溶湯M1の引き上げ方向の変化に遅れて凝固する。そのため、引き上げ方向の変化前に引き上げられた溶湯(保持溶湯M2_1,M2_2)が、引き上げ方向の変化後に引き上げられた溶湯(保持溶湯M2_3)に引き寄せられてしまい、曲げ形状が鈍ってしまう。その結果、鋳物に所定の曲げ角度を有する曲げ形状を形成することができない。
それに対し、図4に示す本実施の形態に係る引上式連続鋳造方法は、曲げ形状部分が凝固界面に近づいてから溶湯M1の引き上げ方向を変化させている。それにより、曲げ形状部分より先に引き上げられた溶湯M1は、溶湯M1の引き上げ方向の変化時には(少なくとも図5の場合よりも)大部分が凝固しているため、引き上げ方向の変化後に引き上げられた溶湯M1の影響を受けずに一定の形状を維持することができる。その結果、曲げ形状の鈍りを抑制することができる。また、第2方向よりも第1方向に対する角度が大きい第3方向に引き上げ方向を変えて溶湯M1を引き上げている。それにより、溶湯M1の引き上げ方向を変化させてから曲げ形状部分が凝固界面に至るまでの短い期間に、保持溶湯M2の延在方向を、第2方向と一致させることができる。その結果、鋳物M3に所定の曲げ角度を有する曲げ形状を形成することができる。
図6は、図1に示す自由鋳造装置によって鋳造された鋳物M3の成形品の他の一例を示す断面図である。なお、図6におけるxyz座標は、図1と一致している。
図6に示す鋳物M3の成形品では、鉛直上方向(z軸方向;以下、第2方向と称す)に対して角度θ1だけx軸方向プラス側に傾いた方向(以下、第1方向と称す)に沿って成形品の一部(鋳物M3_1,M3_2)が形成された後、続けて、第2方向に沿って成形品の他の一部(鋳物M3_3,M3_4)が形成されている。ここで、鋳物M3_2,M3_3の境界近傍には所定の曲げ角度αを有する曲げ形状が形成されている。
図7は、図6に示す鋳物M3の成形品の自由鋳造方法を説明するための図である。なお、図7におけるxyz座標は、図1と一致している。図7に示す自由鋳造方法は、図4に示す自由鋳造方法と比較して、第1方向及び第2方向のそれぞれの向きが異なる以外、基本的には同じであるため、その説明を省略する。図8は、図7の比較例として、従来の鋳物M3の鋳造方法を説明するための図である。図8も、図5と比較して、第1方向及び第2方向のそれぞれの向きが異なる以外、基本的には同じであるため、その説明を省略する。
図9は、本実施の形態に係る自由鋳造方法によって鋳造された鋳物M3の断面の画像である。なお、図9には、比較例として、従来の鋳造方法にて鋳造された鋳物M3の断面の画像も示されている。図9に示すように、従来の鋳造方法にて鋳造された鋳物M3の曲げ形状が鈍っているのに対し、本実施の形態に係る自由鋳造方法にて鋳造された鋳物M3の曲げ形状は鈍っていないのがわかる。
このように、本実施の形態に係る自由鋳造方法は、曲げ形状部分が凝固界面に近づいてから溶湯M1の引き上げ方向を変化させている。それにより、曲げ形状部分より先に引き上げられた溶湯M1は、溶湯M1の引き上げ方向の変化時には大部分が凝固しているため、引き上げ方向の変化後に引き上げられた溶湯M1の影響を受けずに一定の形状を維持することができる。その結果、曲げ形状の鈍りを抑制することができる。また、第2方向よりも第1方向に対する角度が大きい第3方向に引き上げ方向を変えて溶湯M1を引き上げている。それにより、溶湯M1の引き上げ方向を変化させてから曲げ形状部分が凝固界面に至るまでの短い期間に、保持溶湯M2の延在方向を、第2方向(鋳物M3の成形方向)と一致させることができる。その結果、鋳物M3に所定の曲げ角度を有する曲げ形状を形成することができる。
本実施の形態では、曲げ形状部分が溶湯通過部103と凝固界面との中間に位置するときに、溶湯M1の引き上げ方向を変化させた場合について説明したが、これに限られない。溶湯M1の引き上げ方向の変化タイミングは、曲げ形状部分が溶湯通過部103を通過してから凝固界面に至るまでの間であればいつでも良い。ただし、曲げ形状部分が凝固界面に至った時点での、溶湯通過部103から凝固界面を向いた方向が、第2方向となるように、角度θ2の値を調整する必要がある。例えば、溶湯M1の引き上げ方向の変化タイミングが、曲げ形状部分が凝固界面に近いときであるほど、より精度良く鋳物M3に曲げ形状を形成することができる。他方、溶湯M1の引き上げ方向の変化タイミングが、曲げ形状部分が溶湯通過部103に近いときであるほど、溶湯M1の引き上げ方向の変化が小さくなるため、引き上げ方向の変化により保持溶湯M2が千切れたりするのを防ぐことができる。曲げ形状部分が溶湯通過部103と凝固界面との中間又はそれより凝固界面に近いときに、溶湯M1の引き上げ方向を変化させることが好ましい。
また、本実施の形態では、鋳物M3に1つの曲げ形状を形成するために、溶湯M1の引き上げ方向を1度のみ変化させた場合を例に説明したが、これに限られない。鋳物M3に1つの曲げ形状を形成するために、溶湯M1の引き上げ方向を2度以上変化させてもよい。
<実施の形態2>
次に、図10及び図11を参照して、実施の形態2に係る自由鋳造装置について説明する。図10は、実施の形態2に係る形状規定部材202の平面図である。図11は、実施の形態2に係る形状規定部材202の側面図である。なお、図10及び図11におけるxyz座標も、図1と一致している。
図2に示された実施の形態1に係る形状規定部材102は、1枚の板から構成されていたため、溶湯通過部103の厚さt1、幅w1は固定されていた。これに対し、実施の形態2に係る形状規定部材202は、図10に示すように、4枚の矩形状の形状規定板202a、202b、202c、202dを備えている。すなわち、実施の形態2に係る形状規定部材202は、複数に分割されている。このような構成により、溶湯通過部203の厚さt1、幅w1を変化させることができる。また、4枚の矩形状の形状規定板202a、202b、202c、202dは、同調してz軸方向に移動することができる。
図10に示すように、形状規定板202a、202bは、y軸方向に並んで対向配置されている。また、図11に示すように、形状規定板202a、202bは、z軸方向には同じ高さで配置されている。形状規定板202a、202bの間隔が、溶湯通過部203の幅w1を規定している。そして、形状規定板202a、202bが、独立してy軸方向に移動可能であるため、幅w1を変化させることができる。なお、溶湯通過部203の幅w1を測定するために、図10及び図11に示すように、形状規定板202a上にレーザ変位計S1、形状規定板202b上にレーザ反射板S2を設けてもよい。
また、図10に示すように、形状規定板202c、202dは、x軸方向に並んで対向配置されている。また、形状規定板202c、202dは、z軸方向には同じ高さで配置されている。形状規定板202c、202dの間隔が、溶湯通過部203の厚さt1を規定している。そして、形状規定板202c、202dが、独立してx軸方向に移動可能であるため、厚さt1を変化させることができる。
形状規定板202a、202bは、形状規定板202c、202dの上側に接触するように配置されている。
次に、図10及び図11を参照して、形状規定板202aの駆動機構について説明する。図10及び図11に示すように、形状規定板202aの駆動機構は、スライドテーブルT1、T2、リニアガイドG11、G12、G21、G22、アクチュエータA1、A2、ロッドR1、R2を備えている。なお、形状規定板202b、202c、202dも形状規定板202aと同様に駆動機構を備えているが、図10及び図11では省略されている。
図10及び図11に示すように、形状規定板202aは、y軸方向にスライド可能なスライドテーブルT1に載置、固定されている。スライドテーブルT1は、y軸方向に平行して延設された1対のリニアガイドG11、G12上に、摺動自在に載置されている。また、スライドテーブルT1は、アクチュエータA1からy軸方向に延設されたロッドR1に連結されている。以上のような構成により、形状規定板202aは、y軸方向にスライドすることができる。
また、図10及び図11に示すように、リニアガイドG11、G12、及びアクチュエータA1は、z軸方向にスライド可能なスライドテーブルT2上に載置、固定されている。スライドテーブルT2は、z軸方向に平行して延設された1対のリニアガイドG21、G22上に、摺動自在に載置されている。また、スライドテーブルT2は、アクチュエータA2からz軸方向に延設されたロッドR2に連結されている。リニアガイドG21、G22、及びアクチュエータA2は、水平な床面や台座(不図示)などに固定されている。以上のような構成により、形状規定板202aは、z軸方向にスライドすることができる。なお、アクチュエータA1、A2として、油圧シリンダ、エアシリンダ、モータなどを挙げることができる。
その他の構成は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態2に係る自由鋳造方法では、実施の形態1と同様の効果を奏することができるとともに、形状規定部材202の溶湯通過部203の厚さt1、幅w1を変更することができる。そのため、鋳物の寸法(厚さt、幅w)自由に変更することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
101 溶湯保持炉
102、202 形状規定部材
103、203 溶湯通過部
104 支持ロッド
105 アクチュエータ
106 冷却ガスノズル
107 冷却ガス供給部
108 引上機
202a〜202d 形状規定板
A1、A2 アクチュエータ
G11、G12、G21、G22 リニアガイド
M1 溶湯
M2 保持溶湯
M3 鋳物
R1、R2 ロッド
S1 レーザ変位計
S2 レーザ反射板
SIF 凝固界面
ST スタータ
T1、T2 スライドテーブル

Claims (4)

  1. 保持炉に保持された溶湯の湯面から前記溶湯を引き上げて、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材の溶湯通過部を通過させ、凝固させることにより、前記鋳物を第1方向に沿って形成した後に第2方向に方向を変えて形成して当該鋳物に曲げ形状を形成する、引上式連続鋳造方法であって、
    前記第1方向に前記溶湯を引き上げるステップと、
    前記曲げ形状部分が前記溶湯通過部を通過した後から凝固界面に至るまでの間に、前記第2方向よりも前記第1方向に対する角度が大きい第3方向に引き上げ方向を変えて、前記溶湯を引き上げるステップと、を備えた、引上式連続鋳造方法。
  2. 前記曲げ形状部分が前記凝固界面に至ったときに前記溶湯通過部から前記凝固界面を向いた方向が前記第2方向となるように、前記第3方向を決定する、請求項1に記載の引上式連続鋳造方法。
  3. 前記曲げ形状部分が前記凝固界面に至った後、前記第2方向に引き上げ方向を変えて前記溶湯を引き上げるステップと、をさらに備えた、請求項1又は2に記載の引上式連続鋳造方法。
  4. 前記曲げ形状部分が前記溶湯通過部と前記凝固界面との中間又はそれより前記凝固界面に近い場合に、前記第3方向に引き上げ方向を変えて、前記溶湯を引き上げる、請求項1〜3の何れか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
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