JP6003840B2 - 引上式連続鋳造方法 - Google Patents

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Description

本発明は引上式連続鋳造方法に関する。
特許文献1には、鋳型を要しない画期的な引上式連続鋳造方法として、自由鋳造方法が提案されている。特許文献1に示したように、溶融金属(溶湯)の表面(すなわち湯面)にスタータを浸漬させた後、当該スタータを引き上げると、溶湯の表面膜や表面張力によりスタータに追従して溶湯も導出される。ここで、湯面近傍に設置された形状規定部材を介して、溶湯を導出し、冷却することにより、所望の断面形状を有する鋳物を連続鋳造することができる。
通常の連続鋳造方法では、鋳型によって断面形状とともに長手方向の形状も規定される。とりわけ、連続鋳造方法では、鋳型内を凝固した金属(すなわち鋳物)が通り抜ける必要があるため、鋳造された鋳物は長手方向に直線状に延びた形状となる。
これに対し、自由鋳造方法における形状規定部材は、鋳物の断面形状のみを規定し、長手方向の形状は規定しない。そして、形状規定部材は、湯面に平行な方向(すなわち水平方向)に移動可能であるから、長手方向の形状が様々な鋳物が得られる。例えば、特許文献1には、長手方向に直線状でなく、ジグザグ状あるいは螺旋状に形成された中空鋳物(すなわちパイプ)が開示されている。
特開2012−61518号公報
発明者は以下の課題を見出した。
特許文献1に記載の自由鋳造方法では、スタータに連なる凝固した直後の鋳物に冷却ガスを吹き付け、間接的に溶湯を冷却している。ここで、上から下へ向かって進行する凝固の速度(以下、凝固速度という)と引上速度とがほぼ釣り合った状態で、鋳造を進行させる必要がある。例えば、引き上げられた溶湯に対する冷却能は一定のまま(つまり凝固速度一定のまま)、引上速度のみを大きくしても、凝固界面が上昇し、引き上げられた溶湯が千切れてしまう。つまり、冷却能が定まれば、その冷却能に見合った適切な引上速度が定まることになる。なお、引上速度を大きくし、生産性を向上させるには、上述の冷却能を高める必要がある。
鋳造開始時には、停止状態から所望の引上速度(すなわち上述の冷却能に見合った適切な引上速度)まで加速することになる。しかしながら、引上げの加速度が大き過ぎると、所望の引上速度に到達する前に、スタータにより引き上げられた溶湯が千切れ、鋳造することすらできないという問題があった。一方、この加速時における溶湯の千切れを防止するために、引上げの加速度を小さくすると、所望の引上速度に到達するまでに時間を要し、生産性に劣るという問題があった。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、加速時における引き上げられた溶湯の千切れを抑制しつつ生産性に優れる引上式連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造方法は、
保持炉に保持された溶湯を、スタータを用いて引き上げる引上式連続鋳造方法であって、
鋳造開始時に前記スタータを所定の引上速度まで加速する際に、
停止状態から第1の速度まで、第1の加速度で加速する第1の加速区間と、
前記第1の速度から第2の速度まで、第2の加速度で加速する第2の加速区間と、
前記第1の加速区間と前記第2の加速区間との間において、前記スタータを前記第1の速度で引き上げる等速区間と、を備えたものである。
このような構成により、加速時における引き上げられた溶湯の千切れを抑制しつつ生産性に優れる引上式連続鋳造方法を提供することができる。
前記第1の加速度は、停止状態から加速し続けた場合、前記所定の引上速度に到達する前に、前記スタータにより引き上げられた前記溶湯に千切れが発生する加速度であり、かつ、前記第2の加速度は、停止状態から加速し続けた場合、前記所定の引上速度に到達する前に、前記スタータにより引き上げられた前記溶湯に千切れが発生する加速度であることが好ましい。より生産性を高めることができる。
また、前記第1の加速度と前記第2の加速度とを等しくすることが好ましい。この場合、前記第1の加速度及び前記第2の加速度を、前記スタータを引き上げる引上機が発揮できる最大の加速度とすることが特に好ましい。
さらに、前記第2の速度から第3の速度まで、第3の加速度で加速する第3の加速区間と、前記第2の加速区間と前記第3の加速区間との間において、前記スタータを前記第2の速度で引き上げる等速区間と、を更に備えていてもよい。
他方、前記第2の加速度を、前記第1の加速度とよりも大きくしてもよい。この場合、前記第2の加速度を、前記スタータを引き上げる引上機が発揮できる最大の加速度とすることが特に好ましい。
本発明により、加速時における引き上げられた溶湯の千切れを抑制しつつ生産性に優れる引上式連続鋳造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。 実施の形態1に係る形状規定部材102の平面図である。 実施の形態1に係る引上速度の加速方法を示す模式的グラフである。 実施の形態1の変形例1に係る引上速度の加速方法を示す模式的グラフである。 実施の形態1の変形例2に係る引上速度の加速方法を示す模式的グラフである。 実施の形態2に係る形状規定部材102の平面図である。 実施の形態2に係る形状規定部材102の側面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施の形態1)
まず、図1を参照して、実施の形態1に係る自由鋳造装置(引上式連続鋳造装置)について説明する。図1は、実施の形態1に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。図1に示すように、実施の形態1に係る自由鋳造装置は、溶湯保持炉101、形状規定部材102、支持ロッド104、アクチュエータ105、冷却ガスノズル106、引上機108を備えている。図1におけるxy平面は水平面を構成し、z軸方向が鉛直方向である。より具体的には、z軸のプラス方向が鉛直上向きとなる。
溶湯保持炉101は、例えばアルミニウムやその合金などの溶湯M1を収容し、溶湯Mが流動性を有する所定の温度に保持する。図1の例では、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を補充しないため、鋳造の進行とともに溶湯M1の表面(つまり湯面)は低下する。他方、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を随時補充し、湯面を一定に保持するような構成としてもよい。ここで、保持炉の設定温度を上げると凝固界面SIFの位置を上げることができ、保持炉の設定温度を下げると凝固界面SIFの位置を下げることができる。なお、当然のことながら、溶湯M1は他のアルミニウム以外の金属や合金であってもよい。
形状規定部材102は、例えばセラミックスやステンレスなどからなり、湯面近傍に配置されている。図1の例では、形状規定部材102の下側の主面(下面)が湯面に接触するように配置されている。形状規定部材102は、鋳造する鋳物M3の断面形状を規定するとともに、溶湯M1の表面に形成される酸化膜や溶湯M1の表面に浮遊する異物の鋳物M3への混入を防止する。図1に示した鋳物M3は、水平方向の断面(以下、横断面と称す)の形状が板状の中実鋳物である。なお、当然のことながら、鋳物M3の断面形状は特に限定されない。鋳物M3は、丸パイプや角パイプなどの中空鋳物でもよい。
図2は、実施の形態1に係る形状規定部材102の平面図である。ここで、図1の形状規定部材102の断面図は、図2のI−I断面図に相当する。図2に示すように、形状規定部材102は、例えば矩形状の平面形状を有し、中央部に溶湯が通過するための厚さt1×幅w1の矩形状の開口部(溶湯通過部103)を有している。
なお、図2におけるxyz座標は、図1と一致している。
図1に示すように、溶湯M1は、その表面膜や表面張力により鋳物M3に追従して引き上げられ、形状規定部材102の溶湯通過部103を通過する。すなわち、溶湯M1が形状規定部材102の溶湯通過部103を通過することにより、溶湯M1に対し形状規定部材102から外力が印加され、鋳物M3の断面形状が規定される。ここで、溶湯の表面膜や表面張力によって、鋳物M3に追従して湯面から引き上げられた溶湯を保持溶湯M2と呼ぶ。また、鋳物M3と保持溶湯M2との境界が凝固界面SIFである。
支持ロッド104は、形状規定部材102を支持する。
アクチュエータ105には、支持ロッド104が連結されている。アクチュエータ105によって、支持ロッド104を介して形状規定部材102が上下方向(鉛直方向)及び水平方向に移動可能となっている。このような構成により、鋳造の進行による湯面の低下とともに、形状規定部材102を下方向に移動させることができる。また、形状規定部材102を水平方向に移動させることができるため、鋳物M3の長手方向の形状を変化させることができる。
冷却ガスノズル(冷却部)106は、冷却ガス供給部(不図示)から供給される冷却ガス(空気、窒素、アルゴンなど)を鋳物M3に吹き付け、冷却する冷却手段である。冷却ガスの流量を増やすと凝固界面SIFの位置を下げることができ、冷却ガスの流量を減らすと凝固界面SIFの位置を上げることができる。なお、図示されていないが、冷却ガスノズル(冷却部)106も形状規定部材102の移動に合わせて、水平方向や上下方向に移動することができる。
スタータSTに連結された引上機108により鋳物M3を引き上げつつ、冷却ガスにより鋳物M3を冷却することにより、凝固界面SIF近傍の保持溶湯M2が順次凝固し、鋳物M3が形成されていく。引上機108による引上速度を速くすると凝固界面SIFの位置を上げることができ、引上速度を遅くすると凝固界面SIFの位置を下げることができる。
次に、図1を参照して、実施の形態1に係る自由鋳造方法について説明する。
まず、スタータSTを降下させ、形状規定部材102の溶湯通過部103を通して、スタータSTの先端部を溶湯M1に浸漬させる。
次に、所定の速度でスタータSTの引き上げを開始する。ここで、スタータSTが湯面から離間しても、表面膜や表面張力によって、スタータSTに追従して湯面から引き上げられた保持溶湯M2が形成される。図1に示すように、保持溶湯M2は、形状規定部材102の溶湯通過部103に形成される。つまり、形状規定部材102により、保持溶湯M2に形状が付与される。
次に、スタータSTは、冷却ガスノズル106から吹き出される冷却ガスにより冷却されているため、保持溶湯M2が上側から下側に向かって順に凝固し、鋳物M3が成長していく。
ここで、鋳造開始時には、停止状態から所望の引上速度(すなわち冷却ガスノズル106による冷却能に見合った適切な引上速度)まで引上速度を加速させることになる。実施の形態1に係る自由鋳造方法は、鋳造開始時における引上速度の加速方法に1つの特徴を有している。以下に、図3を参照して、鋳造開始時における引上速度の加速方法について説明する。
図3は、実施の形態1に係る引上速度の加速方法を示す模式的グラフである。横軸は時間、縦軸は引上速度(mm/s)を示している。図3には、加速度a1で加速し続けた場合について、比較のために一点鎖線で示されている。この場合、冷却ガスノズル106による冷却能に見合った適切な引上速度である最大引上速度Vmaxに到達する前に、保持溶湯M2に千切れが発生する。ここで、加速度a1は、例えば引上機108が発揮し得る最大の加速度である。図3では、引上速度が速度V1に到達した段階で、保持溶湯M2に千切れが発生している。
さらに、図3には、保持溶湯M2の千切れを防止するために加速度a2で加速し続けた場合についても、比較のために一点鎖線で示されている。ここで、加速度a2は、停止状態から加速し続けても保持溶湯M2に千切れが発生せずに最大引上速度Vmaxへ到達可能な最大の加速度である。すなわち、加速度a2より大きい加速度で停止状態から加速し続けると最大引上速度Vmaxへ到達前に保持溶湯M2に千切れが発生する。一方、加速度a2以下の加速度で停止状態から加速し続ければ、保持溶湯M2に千切れが発生せずに最大引上速度Vmaxへ到達することができる。図3に示すように、加速度a2で加速し続けた場合、最大引上速度Vmaxへの到達時間が時刻t2となり、生産性に劣っている。
そこで、実施の形態1に係る自由鋳造方法では、保持溶湯M2の千切れを防止しつつ生産性を向上させるため、加速運転区間の間に定速運転区間を設けている。具体的には、図3において保持溶湯M2に千切れが発生する速度V1に到達するよりも前に、加速度a1での加速運転から定速運転へ切り換える。図3では、引上速度が速度V11(<V1)に到達した段階で、定速運転へ切り換えている。ここで、速度V11は、冷却能に見合った最大引上速度Vmaxよりも小さい。そのため、速度V11での定速運転区間では、凝固界面SIFは低下する。
所定の期間、速度V11に保持した後、定速運転から再度加速度a1での加速運転へ切り換える。定速運転区間を設け、凝固界面SIFを低下させることにより、加速度a1での加速運転を再開後、速度V1での保持溶湯M2の千切れを防止することができる。加速運転区間における加速度は同じである必要はない。しかしながら、いずれの加速運転区間における加速度も、加速度a2より大きいことが、生産性向上の観点から好ましい。換言すると、加速運転区間における加速度は、その加速度で停止状態から加速し続けると、最大引上速度Vmaxへ到達前に保持溶湯M2に千切れが発生するような加速度であることが、生産性向上の観点から好ましい。
さらに、図3の例では、速度V12(>V1)において再度定速運転に切り換えている。その後、再度加速度a1での加速運転へ切り換え、最終的に最大引上速度Vmaxに到達させている。つまり、定速運転区間を2回設けている。ここで、定速運転区間の回数は、生産性の観点からは、できる限り少ない方が好ましい。一方、定速運転区間が1回のみでは、最大引上速度Vmaxに到達する前に、保持溶湯M2に千切れが発生してしまう場合がある。このように、保持溶湯M2の千切れを防止し、引上速度を最大引上速度Vmaxに到達させるために、定速運転区間を複数回設けてもよい。
また、各定速運転区間の長さは、短いほど生産性を向上させることができる。一方、定速運転区間が短過ぎると、定速運転区間での凝固界面SIFの低下が不十分となり、加速運転に切り換えた際、保持溶湯M2の千切れが容易に発生してしまう。
さらに、実施の形態1に係る自由鋳造方法では、加速し続けても保持溶湯M2に千切れの発生しない加速度a2よりも大きい加速度で加速させている。そのため、図3に示すように、最大引上速度Vmaxへの到達時間が時刻t1(<t2)となり、生産性に優れている。
(実施の形態1の変形例1)
次に、図4を参照して、実施の形態1の変形例1に係る自由鋳造方法について説明する。図4は、実施の形態1の変形例1に係る引上速度の加速方法を示す模式的グラフである。図4には、加速度a1よりも小さく加速度a2よりも大きい加速度a3で加速し続けた場合についても、比較のために一点鎖線で示されている。加速度a3で加速し続けた場合も、最大引上速度Vmaxに到達する前に、保持溶湯M2に千切れが発生する。しかしながら、図4に示すように、引上速度が速度V1よりも大きいV2に到達した段階で、保持溶湯M2に千切れが発生している。
そこで、実施の形態1の変形例1に係る自由鋳造方法では、速度V1より大きく速度V2よりも小さい速度V21に到達した段階で、定速運転へ切り換えている。つまり、図4の例では、図3の例に比べて加速度を小さくする一方、定速運転区間を1回のみにしている。このように、加速度に応じて定速運転区間の回数を最適化することが好ましい。また、鋳造開始直後は特に保持溶湯M2に千切れが発生し易いため、加速度a1よりも小さい加速度a3で加速し始めることが好ましい。
(実施の形態1の変形例2)
次に、図5を参照して、実施の形態1の変形例2に係る自由鋳造方法について説明する。図5は、実施の形態1の変形例2に係る引上速度の加速方法を示す模式的グラフである。図4では、定速運転区間の前後における加速度がいずれも加速度a3であった。これに対し、図5では、定速運転区間後の加速度を定速運転区間前の加速度a3よりも大きい加速度a1としている。これにより、変形例2における最大引上速度Vmaxへの到達時刻t4は、変形例1における最大引上速度Vmaxへの到達時刻t3よりも早くなる。すなわち、変形例1に係る自由鋳造方法よりも変形例2に係る自由鋳造方法の方が生産性に優れている。
以上に説明した通り、実施の形態1に係る自由鋳造方法では、鋳造開始時の加速途中に定速運転区間を設ける。これにより、加速し続けた場合には保持溶湯M2に千切れが発生する加速度で加速しながらも、保持溶湯M2の千切れを防止することができる。また、従来よりも短時間で最大引上速度Vmaxに到達させることができ、生産性に優れている。
(実施の形態2)
次に、図6、7を参照して、実施の形態2に係る自由鋳造装置について説明する。図6は、実施の形態2に係る形状規定部材102の平面図である。図7は、実施の形態2に係る形状規定部材102の側面図である。なお、図6、7におけるxyz座標も、図1と一致している。
図2に示された実施の形態1に係る形状規定部材102は、1枚の板から構成されていたため、溶湯通過部103の厚さt1、幅w1は固定されていた。これに対し、実施の形態2に係る形状規定部材102は、図6に示すように、4枚の矩形状の形状規定板102a、102b、102c、102dを備えている。すなわち、実施の形態2に係る形状規定部材102は、複数に分割されている。このような構成により、溶湯通過部103の厚さt1、幅w1を変化させることができる。また、4枚の矩形状の形状規定板102a、102b、102c、102dは、同調してz軸方向に移動することができる。
図6に示すように、形状規定板102a、102bは、x軸方向に並んで対向配置されている。また、図7に示すように、形状規定板102a、102bは、z軸方向には同じ高さで配置されている。形状規定板102a、102bの間隔が、溶湯通過部103の幅w1を規定している。そして、形状規定板102a、102bが、独立してx軸方向に移動可能であるため、幅w1を変化させることができる。なお、溶湯通過部103の幅w1を測定するために、図6、7に示すように、形状規定板102a上にレーザ変位計S1、形状規定板102b上にレーザ反射板S2が設けてもよい。
また、図6に示すように、形状規定板102c、102dは、y軸方向に並んで対向配置されている。また、形状規定板102c、102cは、z軸方向には同じ高さで配置されている。形状規定板102c、102dの間隔が、溶湯通過部103の厚さt1を規定している。そして、形状規定板102c、102dが、独立してy軸方向に移動可能であるため、厚さt1を変化させることができる。
形状規定板102a、102bは、形状規定板102c、102dの上側に接触するように配置されている。
次に、図6、7を参照して、形状規定板102aの駆動機構について説明する。図6、7に示すように、形状規定板102aの駆動機構は、スライドテーブルT1、T2、リニアガイドG11、G12、G21、G22、アクチュエータA1、A2、ロッドR1、R2を備えている。なお、形状規定板102b、102c、102dも形状規定板102aと同様に駆動機構を備えているが、図6、7では省略されている。
図6、7に示すように、形状規定板102aは、x軸方向にスライド可能なスライドテーブルT1に載置、固定されている。スライドテーブルT1は、x軸方向に平行して延設された1対のリニアガイドG11、G12上に、摺動自在に載置されている。また、スライドテーブルT1は、アクチュエータA1からx軸方向に延設されたロッドR1に連結されている。以上のような構成により、形状規定板102aは、x軸方向にスライドすることができる。
また、図6、7に示すように、リニアガイドG11、G12、及びアクチュエータA1は、z軸方向にスライド可能なスライドテーブルT2上に載置、固定されている。スライドテーブルT2は、z軸方向に平行して延設された1対のリニアガイドG21、G22上に、摺動自在に載置されている。また、スライドテーブルT2は、アクチュエータA2からz軸方向に延設されたロッドR2に連結されている。リニアガイドG21、G22、及びアクチュエータA2は、水平な床面や台座(不図示)などに固定されている。以上のような構成により、形状規定板102aは、z軸方向にスライドすることができる。なお、アクチュエータA1、A2として、油圧シリンダ、エアシリンダ、モータなどを挙げることができる。
以上に説明したように、実施の形態2に係る自由鋳造装置では、溶湯通過部103の形状を変化させることができる。そのため、鋳造途中に鋳物M3の断面形状を変化させることができる。
さらに、鋳造開始時の加速運転区間において、溶湯通過部103の形状を小さくするように制御してもよい。保持溶湯M2の質量を減らすことにより、さらに保持溶湯M2の千切れを抑制することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、本発明はスタータSTを用いて溶湯を引き上げる引上式連続鋳造方法であれば、形状規定部材102を用いない引上式連続鋳造方法にも適用することができる。
101 溶湯保持炉
102 形状規定部材
102a〜102d 形状規定板
103 溶湯通過部
104 支持ロッド
105 アクチュエータ
106 冷却ガスノズル
108 引上機
A1、A2 アクチュエータ
G11、G12、G21、G22 リニアガイド
M1 溶湯
M2 保持溶湯
M3 鋳物
R1、R2 ロッド
S1 レーザ変位計
S2 レーザ反射板
SIF 凝固界面
ST スタータ
T1、T2 スライドテーブル

Claims (6)

  1. 保持炉に保持された溶湯を、スタータを用いて引き上げる引上式連続鋳造方法であって、
    鋳造開始時に前記スタータを所定の引上速度まで加速する際に、
    停止状態から第1の速度まで、第1の加速度で加速する第1の加速区間と、
    前記第1の速度から第2の速度まで、第2の加速度で加速する第2の加速区間と、
    前記第1の加速区間と前記第2の加速区間との間において、前記スタータを前記第1の速度で引き上げる等速区間と、を備え
    前記第1の加速度及び前記第2の加速度は、前記停止状態から加速し続けた場合、前記所定の引上速度に到達する前に、前記スタータにより引き上げられた前記溶湯に千切れが発生しない最大の加速度よりも大きく、
    前記停止状態から前記所定の引上速度に到達するまでの時間が、前記溶湯に千切れが発生しない最大の加速度で加速し続けた場合よりも短くなる、
    引上式連続鋳造方法。
  2. 前記第1の加速度と前記第2の加速度とを等しくする、
    請求項に記載の引上式連続鋳造方法。
  3. 前記第1の加速度及び前記第2の加速度を、前記スタータを引き上げる引上機が発揮できる最大の加速度とする、
    請求項に記載の引上式連続鋳造方法。
  4. 前記第2の速度から第3の速度まで、第3の加速度で加速する第3の加速区間と、
    前記第2の加速区間と前記第3の加速区間との間において、前記スタータを前記第2の速度で引き上げる等速区間と、を更に備えた、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
  5. 前記第2の加速度を、前記第1の加速度よりも大きくする、
    請求項に記載の引上式連続鋳造方法。
  6. 前記第2の加速度を、前記スタータを引き上げる引上機が発揮できる最大の加速度とする、
    請求項に記載の引上式連続鋳造方法。
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