JP2003266150A - マグネシウム合金薄板の製造方法及び装置 - Google Patents
マグネシウム合金薄板の製造方法及び装置Info
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Abstract
設備で安価に製造する。 【解決手段】 溶解炉1と、溶解炉1で溶融したマグネ
シウム合金の溶湯2を受けてマグネシウム合金薄板4を
製造する双ロール式圧延装置5と、溶解炉1及び双ロー
ル式圧延装置5を内部に収容する容器6と、容器6の内
部を非酸化性雰囲気に保持するための非酸化性雰囲気生
成装置12と、容器6内部の酸素濃度を検出する検出器
18と、検出器18で検出した酸素濃度が所定の値にな
るように非酸化性雰囲気生成装置12を制御する酸素濃
度制御器19とを備える。
Description
薄板の製造方法及び装置に関するものである。
軽い材料でありしかも良好な強度を有していることか
ら、近年では軽量化が要求されるノートパソコン等の本
体材料等として多用されている。
等にマグネシウム合金を用いる場合には、マグネシウム
合金の薄板を製造する必要がある。こうしたマグネシウ
ム合金薄板を製造する一般的な方法としては、従来、マ
グネシウム合金により鋳造して得たインゴットを圧延ロ
ールを用いて繰り返し圧延することによってマグネシウ
ム合金薄板を製造していた。
板を製造する方法も提案されている。この方法は、溶融
したマグネシウム合金を粉末状になるように急冷凝固
し、得られたマグネシウム合金粉末を薄板状に並べ、こ
れを焼結することによって高強度・高靭性のマグネシウ
ム合金薄板を製造する。
の方法では、夫々以下のような問題を有していた。
ルを用いて圧延する方法では、マグネシウム合金は加工
硬化が激しいために薄板を製造するのに大型の圧延機が
必要であると共に、圧延機を駆動する大きな駆動エネル
ギが必要であり、更に、圧延ラインも長くなって設備が
長大化する。このために、マグネシウム合金薄板の製造
コストが増大し、安価なマグネシウム合金薄板を提供で
きないという問題があった。
度・高靭性のマグネシウム合金薄板を製造する方法で
は、焼結時に割れや歪みが生じ易く、健全なマグネシウ
ム合金薄板の製造が困難であるという問題がある。更
に、焼結操作ごとにマグネシウム合金薄板の品質が変化
するために、均一品質のマグネシウム合金薄板が製造で
きないという問題がある。又、焼結してマグネシウム合
金薄板を製造する方法は生産性が低く、大量生産に適さ
ないためにマグネシウム合金薄板が高価になるという問
題がある。
を圧延してマグネシウム合金薄板を製造する方法、又
は、マグネシウム合金粉末を焼結してマグネシウム合金
薄板を製造する方法を、大気雰囲気下で行った場合に
は、酸化等による成分の変化、薄板表面の品質低下等の
問題を生じてしまい、均一で高品質のマグネシウム合金
薄板は得られないという問題がある。
くなしたもので、均一高品質のマグネシウム合金薄板を
小型の設備で安価に製造できるようにしたマグネシウム
合金薄板の製造方法及び装置を提供することを目的とし
ている。
気の空間内において、非酸化性雰囲気の容器内におい
て、マグネシウム合金を溶融し、溶融した溶湯を冷却ロ
ール間に湯溜りが形成されるように供給し冷却ロール上
で冷却凝固させつつ圧延する操作を行うことにより非酸
化のマグネシウム合金薄板を製造することを特徴とする
マグネシウム合金薄板の製造方法、に係るものである。
雰囲気の酸素濃度を0.1%〜10ppmに保持しても
よく、又、前記冷却ロール上で冷却凝固させつつ圧延し
て製造したマグネシウム合金薄板を冷却してもよい。
グネシウム合金の溶湯を受けてマグネシウム合金薄板を
製造する双ロール式圧延装置と、前記溶解炉及び双ロー
ル式圧延装置を内部に収容する容器と、該容器の内部を
非酸化性雰囲気に保持するための非酸化性雰囲気生成装
置と、容器内部の酸素濃度を検出する検出器と、該検出
器で検出した酸素濃度が所定の値になるように前記非酸
化性雰囲気生成装置を制御する酸素濃度制御器と、を備
えたことを特徴とするマグネシウム合金薄板の製造装
置、に係るものである。
置で製造されるマグネシウム合金薄板を巻き取る巻取機
を備えていてもよく、又、前記双ロール式圧延装置で製
造されるマグネシウム合金薄板を冷却する冷却装置を備
えていてもよく、又、前記非酸化性雰囲気生成装置は、
不活性ガス置換装置であっても、或いは真空吸引装置で
あってもよい。
%〜10ppmに保持した容器内において、マグネシウ
ム合金を溶融し、溶融した溶湯を冷却ロール間に湯溜り
が形成されるように供給し冷却ロール上で冷却凝固させ
つつ圧延する操作を行って非酸化のマグネシウム合金薄
板を製造するようにしたので、酸化を防止した状態にて
マグネシウム合金薄板を製造することができる。更に、
製造したマグネシウム合金薄板を冷却装置で冷却するこ
とによりマグネシウム合金薄板の酸化を防止できる。従
って、酸化による特性の変化のない均一高品質のマグネ
シウム合金薄板を、小さな設備を用いて略連続的に高効
率に製造できるようになる。
を図面に基づいて説明する。
製造装置の一例の概略を示す切断側面図である。本発明
では、図1に示すように、マグネシウム合金を溶融する
溶解炉1と、該溶解炉1で溶融したマグネシウム合金の
溶湯2を運搬するレードル3と、該レードル3からの溶
湯2を導入してマグネシウム合金薄板4を製造するため
の双ロール式圧延装置5とを、容器6の内部に収容した
構成としている。
ロール7,7を水平且つ同一高さで僅かな隙間を有して
接近させた構成を有しており、該冷却ロール7,7の上
部には、前記レードル3からの溶湯2を受けて下部の冷
却ロール7,7間に定量的に供給するようにしたタンデ
ィッシュ8を備えている。前記冷却ロール7,7は冷却
温度が調節できるようになっていることが好ましく、
又、冷却ロール7,7の表面を粗く形成して溶湯2を凝
固させる冷却速度をコントロールするようになっていて
もよい。
ロール7,7により製造されたマグネシウム合金薄板4
を巻き取るための巻取機9を備えている。4aは冷却ロ
ール7,7で製造されたマグネシウム合金薄板4を巻取
機9に導くためのガイドローラである。
を容器6内に搬入するための開口10、及び製造したマ
グネシウム合金薄板4を外部に取り出すための開口11
が備えられている。
により製造されたマグネシウム合金薄板4を冷却するた
めの冷却装置22が備えられている。該冷却装置22
は、例えば図1のように巻取機9を包囲するように設け
られていてもよい。又、冷却装置22は容器6の外部に
配置して、不活性雰囲気中で或いは大気中でマグネシウ
ム合金薄板4を冷却するようにしてもよい。
囲気に保持するための非酸化性雰囲気生成装置12が接
続されている。図1は、非酸化性雰囲気生成装置12が
不活性ガス置換装置12Aの場合を示しており、該不活
性ガス置換装置12Aは、供給弁14を備えたガス供給
管15により容器6に接続した不活性ガス供給装置13
を備えており、又容器6には排気弁16が備えられたガ
ス排気管17を接続している。
を検出する検出器18が設けられており、該検出器18
は、前記供給弁14と排気弁16とを制御する酸素濃度
制御器19に接続されており、該酸素濃度制御器19
は、前記供給弁14と排気弁16の制御を行って容器6
内の酸素濃度を所定値に自動的に保持するようにしてい
る。
が真空吸引装置12Bの場合を示しており、真空吸引装
置12Bは、制御弁20を備えた真空吸引管21により
容器6に接続されており、前記と同様に容器6に設けた
検出器18に接続されている酸素濃度制御器19によっ
て、前記制御弁20を制御することにより容器6内の酸
素濃度を所定値に自動的に制御するようにしている。
した不活性ガス供給装置13を容器6に接続して容器6
内部を不活性ガスにより置換した後、真空吸引を行って
非酸化性雰囲気を形成するようにしてもよい。
2は、容器6内空間における酸素濃度が常時0.1%〜
10ppm程度に保持されるように酸素濃度制御器19
による制御を行うようになっている。
板4を製造するには、先ず容器6の開口10,11を閉
塞し、続いて非酸化性雰囲気生成装置12を運転して容
器6内空間の酸素濃度が0.1%〜10ppm程度の非
酸化性雰囲気になるようにする。この時の非酸化性雰囲
気の制御は、容器6内部の酸素濃度を検出している検出
器18の検出濃度に基づいて酸素濃度制御器19により
行われる。
は、溶解炉1にマグネシウム合金の原料を供給し開口1
0,11を閉塞した後、供給弁14と排気弁16を開
け、不活性ガス供給装置13を作動して容器6に不活性
ガスを供給することにより内部のガス(空気)をガス排
気管17から排出して容器6内部を不活性ガスにて置換
し、容器6内部の酸素濃度が0.1%〜10ppm程度
の非酸化性雰囲気になったら供給弁14と排気弁16を
閉じる。
10,11を閉塞し、制御弁20を開け、真空吸引装置
12Bを作動して容器6内部のガス(空気)を吸引し、
容器6内部の酸素濃度が0.1%〜10ppm程度の非
酸化性雰囲気になったら制御弁20を閉じる。
に保持した状態において、溶解炉1によりマグネシウム
合金を溶融する。双ロール式圧延装置5の冷却ロール
7,7を回転駆動した状態において、前記溶解炉1で溶
融したマグネシウム合金の溶湯2をレードル3により受
けてタンディッシュ8に供給する。タンディッシュ8に
供給された溶湯2は、回転している冷却ロール7,7間
に定量供給される。
7,7間に湯溜りaが形成されるように溶湯2の供給流
量が調整されている。
形成するように供給された溶湯2は、回転する冷却ロー
ル7,7上で冷却凝固しつつ圧延されることによりマグ
ネシウム合金薄板4となる。
ネシウム合金薄板4はガイドローラ4aにより巻取機9
に導かれて巻き取られる。更に、製造されたマグネシウ
ム合金薄板4は、容器6内部に設けた冷却装置22によ
り冷却される。
〜10ppm程度の非酸化性雰囲気に保持された容器6
内部において、マグネシウム合金を溶融し、溶融した溶
湯2を冷却ロール7,7間に湯溜りaが形成されるよう
に供給して冷却ロール7,7上で冷却凝固させつつ圧延
することによりマグネシウム合金薄板4を製造する全て
の操作を行うので、酸化により品質が変化する問題を略
完全に防止することができる。
には、酸化が進んでマグネシウム合金の特性が大幅に低
下してしまう問題があるが、前記したように非酸化性雰
囲気にてマグネシウム合金を溶融することにより、酸化
による特性の低下を防止し、高品質のマグネシウム合金
薄板4を製造することができる。
マグネシウム合金薄板4を、容器6内部に設けた冷却装
置22により非酸化性雰囲気で冷却するので、製造した
マグネシウム合金薄板4が酸化する問題を防止できる。
一方、冷却装置22を容器6の外部に設けて、製造した
マグネシウム合金薄板4を不活性雰囲気中で或いは大気
中で冷却するようにしても、冷却しない場合に比してマ
グネシウム合金薄板4の酸化防止効果が高められる。
ネシウム合金薄板4を、容器6内に設けた巻取機9で巻
き取るようにしたので、マグネシウム合金を溶解する工
程から双ロール式圧延装置5で製造したマグネシウム合
金薄板4を巻き取る工程までの全て装置を小型の容器6
内に収容して、設備全体を小型化することができる。
のマグネシウム合金薄板4を、小型の設備を用いて安価
に製造できるようになる。
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て種々変更を加え得ることは勿論である。
ば酸素濃度を0.1%〜10ppmに保持した容器内に
おいて、マグネシウム合金を溶融し、溶融した溶湯を冷
却ロール間に湯溜りが形成されるように供給し冷却ロー
ル上で冷却凝固させつつ圧延する操作を行って非酸化の
マグネシウム合金薄板を製造するようにしたので、酸化
を防止した状態にてマグネシウム合金薄板を製造でき、
更に製造したマグネシウム合金薄板を冷却装置で冷却す
ることによりマグネシウム合金薄板の酸化を防止できる
ので、酸化による特性の変化のない均一高品質のマグネ
シウム合金薄板を、小さな設備を用いて略連続的に高効
率に製造することができ、よって高品質のマグネシウム
合金薄板を安価に提供できる優れた効果を奏し得る。
例の概略を示す切断側面図である。
の例の概略を示す切断側面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 非酸化性雰囲気の容器内において、マグ
ネシウム合金を溶融し、溶融した溶湯を冷却ロール間に
湯溜りが形成されるように供給し冷却ロール上で冷却凝
固させつつ圧延する操作を行うことにより非酸化のマグ
ネシウム合金薄板を製造することを特徴とするマグネシ
ウム合金薄板の製造方法。 - 【請求項2】 前記容器内の非酸化性雰囲気の酸素濃度
を0.1%〜10ppmに保持したことを特徴とする請
求項1記載のマグネシウム合金薄板の製造方法。 - 【請求項3】 前記冷却ロール上で冷却凝固させつつ圧
延して製造したマグネシウム合金薄板を冷却することを
特徴とする請求項1又は2記載のマグネシウム合金薄板
の製造方法。 - 【請求項4】 溶解炉と、溶解炉で溶融したマグネシウ
ム合金の溶湯を受けてマグネシウム合金薄板を製造する
双ロール式圧延装置と、前記溶解炉及び双ロール式圧延
装置を内部に収容する容器と、該容器の内部を非酸化性
雰囲気に保持するための非酸化性雰囲気生成装置と、容
器内部の酸素濃度を検出する検出器と、該検出器で検出
した酸素濃度が所定の値になるように前記非酸化性雰囲
気生成装置を制御する酸素濃度制御器と、を備えたこと
を特徴とするマグネシウム合金薄板の製造装置。 - 【請求項5】 前記双ロール式圧延装置で製造されるマ
グネシウム合金薄板を巻き取る巻取機を備えたことを特
徴とする請求項4記載のマグネシウム合金薄板の製造装
置。 - 【請求項6】 前記双ロール式圧延装置で製造されるマ
グネシウム合金薄板を冷却する冷却装置を備えたことを
特徴とする請求項4又は5記載のマグネシウム合金薄板
の製造装置。 - 【請求項7】 前記非酸化性雰囲気生成装置が、不活性
ガス置換装置であることを特徴とする請求項4〜6のい
ずれかに記載のマグネシウム合金薄板の製造装置。 - 【請求項8】 前記非酸化性雰囲気生成装置が、真空吸
引装置であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか
に記載のマグネシウム合金薄板の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002068678A JP2003266150A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | マグネシウム合金薄板の製造方法及び装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002068678A JP2003266150A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | マグネシウム合金薄板の製造方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003266150A true JP2003266150A (ja) | 2003-09-24 |
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ID=29199717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002068678A Pending JP2003266150A (ja) | 2002-03-13 | 2002-03-13 | マグネシウム合金薄板の製造方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003266150A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005536358A (ja) * | 2002-08-29 | 2005-12-02 | コモンウェルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガニゼーション | マグネシウム及びマグネシウム合金の双子ロール鋳造 |
CN100348347C (zh) * | 2005-08-15 | 2007-11-14 | 西安理工大学 | 水平连铸镁合金丝材装置及水平连铸方法 |
JP2014124647A (ja) * | 2012-12-25 | 2014-07-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Mg合金の連続鋳造方法、Mg合金の鋳造材、Mg合金の鋳造コイル材、Mg合金の展伸材、およびMg合金の構造体 |
WO2016129344A1 (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 株式会社Ihi | 連続鋳造装置 |
JP2016147296A (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 株式会社Ihi | 連続鋳造装置 |
JP2016147298A (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 株式会社Ihi | 連続鋳造装置 |
JP2016147297A (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 株式会社Ihi | 連続鋳造装置 |
-
2002
- 2002-03-13 JP JP2002068678A patent/JP2003266150A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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