JP2008266734A - 鋳造用マグネシウム合金およびマグネシウム合金鋳物 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温下での使用に適した鋳造用マグネシウム合金を提供する。
【解決手段】本発明の鋳造用マグネシウム合金は、全体を100質量%としたときに、1質量%以上5質量%以下の銅(Cu)と、0.1質量%以上5質量%以下のカルシウム(Ca)と、0.1質量%以上5質量%以下の銀(Ag)と、を含み、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物とからなることを特徴とする。
CuおよびCaを含むことにより、Mg−Cu系化合物とともにMg−Ca系化合物の晶出物が、Mg結晶粒の結晶粒界に三次元網目状に晶出する。三次元網目構造により、高温になると特に活発になる粒界すべりが抑制され、高温強度および高温での耐クリープ性が向上する。また、Agの添加により、Mg結晶粒が微細となり、連続性が高く緻密な三次元網目構造が形成される。さらに、Agは、マグネシウム合金の熱伝導性への悪影響が少ない。
【選択図】図3
【解決手段】本発明の鋳造用マグネシウム合金は、全体を100質量%としたときに、1質量%以上5質量%以下の銅(Cu)と、0.1質量%以上5質量%以下のカルシウム(Ca)と、0.1質量%以上5質量%以下の銀(Ag)と、を含み、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物とからなることを特徴とする。
CuおよびCaを含むことにより、Mg−Cu系化合物とともにMg−Ca系化合物の晶出物が、Mg結晶粒の結晶粒界に三次元網目状に晶出する。三次元網目構造により、高温になると特に活発になる粒界すべりが抑制され、高温強度および高温での耐クリープ性が向上する。また、Agの添加により、Mg結晶粒が微細となり、連続性が高く緻密な三次元網目構造が形成される。さらに、Agは、マグネシウム合金の熱伝導性への悪影響が少ない。
【選択図】図3
Description
本発明は、高温下での使用に適した鋳造用マグネシウム合金に関するものである。
アルミニウム合金よりもさらに軽量なマグネシウム合金は、軽量化の観点から航空機材料や車両材料などとして広く用いられつつある。しかしながら、マグネシウム合金は、用途によっては強度や耐熱性などが充分ではないため、さらなる特性の向上が求められている。
たとえば、一般的なマグネシウム合金として、AZ91D(ASTM記号)がある。AZ91Dの熱伝導率は73W/mK程度であるため、使用環境が高温であったり使用中に発熱したりする部材に用いられると、放熱が良好に行われず、部材に熱変形が生じることがある。特に、内燃機関のシリンダヘッドやシリンダブロックに用いられるマグネシウム合金として熱伝導率の低いマグネシウム合金を用いると、シリンダヘッドが熱変形したり、シリンダブロック内に熱がこもりシリンダボアが変形することで、摩擦が増大したり気密性が低下したりするなどの悪影響が生じる。そのため、高い熱伝導率をもつことで放熱が良好に行われ、高温下での使用に好適なマグネシウム合金が求められている。
たとえば、Mg−3%Cu−1%Caの合金組成(単位は「質量%」)をもつマグネシウム合金の熱伝導率は、熱伝導率の高いCuが含まれることで、AZ91Dの熱伝導率よりも高い。しかしながら、使用条件によっては高温での耐クリープ性などが十分ではない場合がある。
特許文献1には、0.8〜5質量%のカルシウム(Ca)と、0〜10質量%の銅(Cu)と、3〜8質量%の亜鉛(Zn)と、を含むマグネシウム合金が開示されている。特許文献1のマグネシウム合金は、室温および高温において高い強度を示すが、熱伝導率については記載が無く、亜鉛の添加がマグネシウム合金の熱伝導性に影響するか否かは不明である。
特開平6−25791号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、高温下での使用に適した鋳造用マグネシウム合金を提供することを目的とする。また、その鋳造用マグネシウム合金からなる鋳物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、マグネシウム合金の合金元素として、銅とカルシウムとともに銀を添加することで、マグネシウム合金の熱伝導性に悪影響を与えることなく高温における耐クリープ性を向上させることができることを見出し、これに基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の鋳造用マグネシウム合金は、全体を100質量%としたときに、1質量%以上5質量%以下の銅(Cu)と、0.1質量%以上5質量%以下のカルシウム(Ca)と、0.1質量%以上5質量%以下の銀(Ag)と、を含み、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物とからなることを特徴とする。
また、本発明のマグネシウム合金鋳物は、本発明の鋳造用マグネシウム合金からなる鋳物である。本発明のマグネシウム合金鋳物は、
全体を100質量%としたときに1質量%以上5質量%以下の銅(Cu)と、0.1質量%以上5質量%以下のカルシウム(Ca)と、0.1質量%以上5質量%以下の銀(Ag)と、を含み、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物とからなる合金溶湯を鋳型に注湯する注湯工程と、
該注湯工程後の合金溶湯を冷却させて凝固させる凝固工程と、
を経て得られることを特徴とする。
全体を100質量%としたときに1質量%以上5質量%以下の銅(Cu)と、0.1質量%以上5質量%以下のカルシウム(Ca)と、0.1質量%以上5質量%以下の銀(Ag)と、を含み、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物とからなる合金溶湯を鋳型に注湯する注湯工程と、
該注湯工程後の合金溶湯を冷却させて凝固させる凝固工程と、
を経て得られることを特徴とする。
本発明の鋳造用マグネシウム合金は、CuおよびCaを含むことにより、Mg−Cu系化合物とともにMg−Ca系化合物の晶出物が、Mg結晶粒の結晶粒界にネットワーク状(三次元網目状)に晶出する。三次元網目構造により、高温になると特に活発になる粒界すべりが抑制され、高温強度および高温での耐クリープ性が向上する。
さらに、本発明の鋳造用マグネシウム合金は、Cu、CaとともにAgを含むことで、Mg結晶粒が微細となり、連続性が高く緻密な三次元網目構造が形成される。また、Agは、アルミニウム等の他の添加元素とは異なり、マグネシウム合金の熱伝導性への悪影響が少ない。
なお、本明細書において、「X−Y系化合物」等の記載は、たとえば、組成式でX2Yと示されるようなXとYとを主成分とする化合物である。
以下に、本発明の鋳造用マグネシウム合金を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の鋳造用マグネシウム合金は、銅(Cu)とカルシウム(Ca)と銀(Ag)とを含み、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物とからなることを特徴とする。
本発明の鋳造用マグネシウム合金は、Cu、CaおよびAgの含有量を適切な量とすることで、Mg−Cu系化合物およびMg−Ca系化合物の晶出物が、Mg結晶粒の結晶粒界にネットワーク状(三次元網目状)に晶出する。結晶粒界に不連続部分の少ない三次元網目構造が形成されるため、粒界すべりの抑制効果が高い。
Cuの含有量は、鋳造用マグネシウム合金全体を100質量%としたときに、1質量%以上5質量%以下である。Cuの含有量が1質量%以上であれば、結晶粒界にMg−Cu系化合物が十分に晶出する。Cuの含有量が1質量%未満では、Mg−Cu系化合物の結晶粒界への晶出が不十分なため、強度が低い。好ましいCuの含有量は、2質量%以上である。一方、Cuが多い程、結晶粒界に晶出するMg−Cu系化合物の量が過剰となり、脆い組織となるため強度は低下する。好ましいCuの含有量は、4質量%以下である。
本発明の鋳造用マグネシウム合金は、CuとともにCaおよびAgを含む。CaおよびAgは、Cuとともに結晶粒界に存在して、三次元網目構造の形成に寄与すると考えられる。具体的には、Mg−Cu系化合物とともにMg−Ca系化合物が結晶粒界に晶出し、Agの添加効果により緻密な三次元網目構造が形成されると推測される。
Caの含有量は、鋳造用マグネシウム合金全体を100質量%としたときに、0.1質量%以上5質量%以下である。Caの含有量が0.1質量%以上であれば、結晶粒界にMg−Ca系化合物が十分に晶出する。また、マグネシウム合金へCaを添加するとマグネシウム合金の発火温度が上昇するため、マグネシウム合金を溶湯にしたときに発生することがある燃焼が防止される。好ましいCaの含有量は、0.5質量%以上である。一方、Caの含有割合が5質量%を超えると、粒界晶出物の生成量が多くなりすぎて、引張強度や伸びなどの機械的性質が低下し、後加工で問題を生じることがある。好ましいCaの含有量は、3質量%以下さらには2質量%以下である。
Agの含有量は、鋳造用マグネシウム合金全体を100質量%としたときに、0.1質量%以上5質量%以下である。Agの含有量が0.1質量%以上であれば、固液共存温度範囲が狭くなりMg結晶粒が微細となるため、緻密な三次元網目構造が形成される。Agの含有割合が多いほどMg結晶粒の粒径は小さくなるとともに、粒界晶出物の幅が太くなり、高温強度や高温での耐クリープ性が向上するが、Agの含有割合が多くなる程、溶湯の流動性が低下する傾向があり、コストも高くなり経済的でない。そのため、Agの含有量は、5質量%以下とする。好ましいAgの含有量は、4質量%以下さらには3質量%以下である。
以上説明した本発明の鋳造用マグネシウム合金は、宇宙、航空の分野をはじめとし、自動車、電気機器など、各種分野で用いることができる。また、本発明の鋳造用マグネシウム合金からなる部材としては、その高温での特性を生かして、高温環境下で使用される製品、たとえば、使用中に高温となるコンプレッサー、ポンプ類、各種ケース類を構成する部品、また、高温および高負荷の下で用いられるエンジン部品、特に、内燃機関のシリンダヘッド、シリンダブロックやオイルパン、内燃機関のターボチャージャー用インペラ、自動車等に用いられるトランスミッションケース等が挙げられる。
また、本発明のマグネシウム合金鋳物は、以上詳説した本発明の鋳造用マグネシウム合金からなる鋳物である。すなわち、本発明のマグネシウム合金鋳物は注湯工程と凝固工程とを経て得られる鋳物であって、注湯工程は、全体を100質量%としたときに1質量%以上5質量%以下の銅(Cu)と、0.1質量%以上5質量%以下のカルシウム(Ca)と、0.1質量%以上5質量%以下の銀(Ag)と、を含み、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物とからなる合金溶湯を鋳型に注湯する工程、凝固工程は、注湯工程後の合金溶湯を冷却させて凝固させる工程、である。
本発明のマグネシウム合金鋳物は、通常の重力鋳造や加圧鋳造に限らず、ダイカスト鋳造したものでもよい。また、鋳造に使用される鋳型も砂型、金型等を問わない。凝固工程における凝固速度(冷却速度)にも特に限定はなく、三次元網目構造が形成される程度の凝固速度を鋳塊のサイズに応じて適宜選択すればよい。なお、一般的な凝固速度で凝固させれば、ネットワーク状の金属組織が得られる。
また、本発明の鋳造用マグネシウム合金およびマグネシウム合金鋳物は、鋳放し材であるのが望ましい。さらに、鋳造後に熱処理することにより、鋳物の特性を向上させてもよい。
以上、本発明の鋳造用マグネシウム合金およびマグネシウム合金鋳物の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
マグネシウム合金中の合金元素の含有量を変更した試験片を複数製作し、それらの特性の評価および金属組織の観察を行った。
[試験片#01〜#05の作製]
電気炉中で予熱した鉄製るつぼの内面に塩化物系のフラックスを塗布し、その中に秤量した純マグネシウム地金、純Cuおよび必要に応じて純Agを投入して溶解した。さらに、750℃に保持したこの溶湯中に秤量したCaを添加した(溶湯調製工程)。
電気炉中で予熱した鉄製るつぼの内面に塩化物系のフラックスを塗布し、その中に秤量した純マグネシウム地金、純Cuおよび必要に応じて純Agを投入して溶解した。さらに、750℃に保持したこの溶湯中に秤量したCaを添加した(溶湯調製工程)。
この溶湯を十分に攪拌し、原料を完全に溶解させた後、同温度でしばらく沈静保持した。こうして得た各種の合金溶湯を所定の形状の金型に流し込み(注湯工程)、大気雰囲気中で凝固させて(凝固工程)、#01〜#05の試験片(マグネシウム合金鋳物)を鋳造した。なお、得られた試験片は、30mm×30mm×200mmであった。各試験片の化学組成を表1に示す。
[熱伝導率の測定]
上記の手順で作製した#01〜#05の試験片に加え、市販のAZ91D(組成は表1に記載)から作製した同様の試験片について、レーザーフラッシュ法により熱伝導率を求めた。試験結果を表1および図1に示す。
上記の手順で作製した#01〜#05の試験片に加え、市販のAZ91D(組成は表1に記載)から作製した同様の試験片について、レーザーフラッシュ法により熱伝導率を求めた。試験結果を表1および図1に示す。
[応力緩和試験]
表1に示した試験片#01〜#05およびAZ91Dから作製した試験片について、応力緩和試験を行い、マグネシウム合金の耐クリープ性を調べた。応力緩和試験は、試験片に試験時間中、所定の変形量まで荷重を加えたときの応力が、時間とともに減少する過程を測定する。具体的には、200℃の大気雰囲気中において、試験片に100MPaの圧縮応力を負荷し、そのときの試験片の変位が一定に保たれるように、時間の経過に併せてその圧縮応力を低下させていった。試験開始から40時間後の応力低下量を、表1および図2に示す。また、試験片に付加される圧縮応力を10分毎にプロットして作成したグラフを図3に示す。
表1に示した試験片#01〜#05およびAZ91Dから作製した試験片について、応力緩和試験を行い、マグネシウム合金の耐クリープ性を調べた。応力緩和試験は、試験片に試験時間中、所定の変形量まで荷重を加えたときの応力が、時間とともに減少する過程を測定する。具体的には、200℃の大気雰囲気中において、試験片に100MPaの圧縮応力を負荷し、そのときの試験片の変位が一定に保たれるように、時間の経過に併せてその圧縮応力を低下させていった。試験開始から40時間後の応力低下量を、表1および図2に示す。また、試験片に付加される圧縮応力を10分毎にプロットして作成したグラフを図3に示す。
[金属組織の観察]
表1に示した試験片#01〜#05の表面を観察した。表面観察は、各試験片から切り出された断面を金属顕微鏡で観察して行った。#01〜#05の表面の金属組織を、それぞれ図4〜図8に示すが、各図において、(a)は低倍率、(b)は高倍率で同じ断面を観察した。
表1に示した試験片#01〜#05の表面を観察した。表面観察は、各試験片から切り出された断面を金属顕微鏡で観察して行った。#01〜#05の表面の金属組織を、それぞれ図4〜図8に示すが、各図において、(a)は低倍率、(b)は高倍率で同じ断面を観察した。
試験片#01では、図4(a)からわかるように、結晶粒界に金属間化合物が晶出してなる三次元網目構造が確認された。また、図4(b)において、結晶粒界で明るく見えるのはCuMg2であり、暗く見えるのはMg2CaであることをEPMA(エレクトロンプローブマイクロアナライザ)およびXRD(X線回折)により確認した。また、試験片#02〜#05では、図5(a)〜図8(a)からわかるように、#01よりも網目が細かく連続性の高い三次元網目構造が確認された。また、図5(b)〜図8(b)において、結晶粒界で明るく見えるのはCuMg2であり、暗く見えるのはMg2CaであることをEPMAおよびXRDにより確認した。
なお、EPMAおよびXRDによれば、試験片#02〜#05においてAgは、主として結晶粒界でAg3Mgとして存在することが確認できた。
#01〜#05の試験片は、いずれもAZ91Dよりも熱伝導性に優れた。Agを含まない#01の試験片の熱伝導率は155W/mKであったが、#02〜#05の試験片では、Agの添加による熱伝導性の低下は見られなかった。
また、Agの含有量が多いほど、200℃での応力緩和試験における試験開始から40時間後の応力低下量が少なかった。特に、#03、#04および#05の各試験片は、試験開始から40時間までにわたり、Agを含まない#01やAZ91Dの試験片よりも優れた耐クリープ性を示した(図3)。
なお、上記の各試験片は、Cuを3質量%、Caを1質量%で一定とした。いずれの試験片においても、Cuであれば2.7質量%以上3.3質量%以下、Caであれば0.7質量%以上1.3質量%以下の範囲で、上記の各試験片と同程度の熱伝導率および耐クリープ性を示す。
すなわち、適切な含有量のCu、CaおよびAgを含むマグネシウム合金は、Agの添加による熱伝導性の低下がみられず、高温における耐クリープ性に優れる。
Claims (5)
- 全体を100質量%としたときに、1質量%以上5質量%以下の銅(Cu)と、0.1質量%以上5質量%以下のカルシウム(Ca)と、0.1質量%以上5質量%以下の銀(Ag)と、を含み、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物とからなることを特徴とする鋳造用マグネシウム合金。
- 前記銅(Cu)は、2質量%以上4質量%以下である請求項1記載の鋳造用マグネシウム合金。
- 前記カルシウム(Ca)は、0.5質量%以上3質量%以下である請求項1記載の鋳造用マグネシウム合金。
- 前記銀(Ag)は、0.1質量%以上3質量%以下である請求項1記載の鋳造用マグネシウム合金。
- 全体を100質量%としたときに、1質量%以上5質量%以下の銅(Cu)と、0.1質量%以上5質量%以下のカルシウム(Ca)と、0.1質量%以上5質量%以下の銀(Ag)と、を含み、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物とからなる合金溶湯を鋳型に注湯する注湯工程と、
該注湯工程後の合金溶湯を冷却させて凝固させる凝固工程と、
を経て得られることを特徴とするマグネシウム合金鋳物。
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