JP2008200800A - 円盤状基板の研磨方法、研磨装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円盤状基板の端面を研磨液を用いて研磨する円盤状基板の研磨方法であって、樹脂に研磨砥粒を含有させた第1のブラシを用いて端面を研磨する第1の研磨工程(S101〜S109)と、この第1の研磨工程により第1のブラシを用いて端面を研磨した後、研磨砥粒が含有されていない樹脂からなる第2のブラシを用いて端面を更に研磨する第2の研磨工程(S110〜S117)とを備えた。
【選択図】図6
Description
また、この第1のブラシの材料である樹脂は、ポリアミド樹脂またはポリエステル樹脂であることを特徴とすることができる。
また更に、この円盤状基板は、隣り合う円盤状基板の間に円盤状基板よりも外径の小さいスペーサを介在して積層されることを特徴とする。
更に、この第1の研磨工程または第2の研磨工程は、第1のブラシまたは第2のブラシを複数備え、複数の積層された円盤状基板を複数の第1のブラシまたは第2のブラシに接触させて研磨し、その後、位置を入れ替えて第1のブラシまたは第2のブラシに接触させた複数の積層された円盤状基板を研磨することを特徴とすれば、更に研磨状態を均一化できる点で優れている。
ここで、この研磨手段は、円盤状基板を第1の方向に回転させる第1の回転機構と、ブラシをこの第1の方向とは反対となる第2の方向に回転させる第2の回転機構と、円盤状基板とブラシとを軸方向に相対的に往復移動させる移動機構とを備えたことを特徴とする。
図1−1(a)〜(d)、図1−2(e)〜(h)は、本実施の形態が適用される円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。この製造工程では、まず図1−1(a)に示す1次ラップ工程にて、円盤状基板(ワーク)10の原材料を定盤21に載置し、円盤状基板10の平面11を削る。このとき、円盤状基板10を載置した定盤21の表面には、例えばダイヤモンドの砥粒が分散して散りばめられる。
次に、図1−2(e)に示す内周研磨工程にて、円盤状基板10の中心の開孔に内周研磨用ブラシ25を挿入し、円盤状基板10の内周12を研磨する。その後、図1−2(f)に示す1次ポリッシュ工程にて、円盤状基板10を定盤27に載置し、円盤状基板10の平面11を磨く。このときの研磨には、例えば不織布(研磨布)として硬質ポリッシャが用いられる。更に、図1−2(g)に示す2次ポリッシュ工程にて、軟質ポリッシャを用いた平面研磨が行われる。その後、図1−2(h)に示す最終洗浄・検査工程にて洗浄と検査が行われて、ディスク基板としての円盤状基板10が製造される。
図2〜図4は、外周研磨工程を行う際に用いられる研磨装置100の構成を示している。図2は研磨装置100の概略構成を示した図であり、図3は研磨装置100に設けられるブラシ(砥粒含有ブラシ50、樹脂ブラシ60)の状態を説明するための図である。また、図4は、研磨装置100におけるブラシ(砥粒含有ブラシ50、樹脂ブラシ60)と円盤状基板10を積層した積層ワーク200との取り付け状態を説明するための図である。
図6は、図1−1(c)に示す外周研磨工程を詳述したフローチャートである。これらの処理は、研磨装置100に設けられた制御部(図示せず)によって主に実行される。外周研磨工程では、まず、円盤状基板10を積層して積層ワーク200を形成する(ステップ101)。本実施の形態では、円盤状基板10と、この円盤状基板10より外径の小さいスペーサ40とを交互に挿入して重ね合わせ(図5参照)、例えば150枚程度の円盤状基板10が重ね合わされた積層ワーク200を形成する。
次いで、図2に示す2本の支持軸132を図2の下方に移動させて、この2組の積層ワーク200の軸210を支持する。そして、研磨作業領域110に取り付けられた積層ワーク200に対して、図3に示すように複数(図3では2つ)の砥粒含有ブラシ50を、両側から接触させる(ステップ103)。これによって、図4に示したように、複数組の積層ワーク200と複数の砥粒含有ブラシ50とが接触した状態で研磨装置100に積層ワーク200がセットされる。
以上のようにして、ステップ101〜ステップ109に示した第1の研磨処理、およびステップ110〜ステップ117に示した第2の研磨処理からなる外周研磨工程が実行される。
・ディスクの種類 : 1.89インチ
円盤状基板10
外周13の径(外径) : 48mm
厚さ : 0.55mm
・スペーサ40
直径 : 46mm
厚さ : 0.2mm
・積層ワーク200
円盤状基板10の積層枚数 : 150枚
スペーサ40 : 基板1枚ごとに挿入
・砥粒含有ブラシ50
外径 : 150mm
樹脂 : ナイロン(登録商標)(例えばナイロン6)
線径 : 0.3mm
砥粒 : 酸化アルミニウム(アルミナ)
砥粒直径 : 30μm
砥粒番手 : #600
含有率 : 20%
・樹脂ブラシ60
外径 : 150mm
材質 : 66ナイロン
線径 : 0.2mm
・スラリー
比重 : 1.2
・加工時間
第1の研磨工程 : 23分(第1の所定時間) × 4回
第2の研磨工程 : 12分(第2の所定時間) × 4回
尚、砥粒直径としては20〜60μm程度のものも良好であり、砥粒番手としては、#320、#500、#800を使用しても良好な結果を得られた。しかし、加工時間や加工面を観察した結果として、#600が最も好ましかった。また、砥粒としてダイヤモンド砥粒も採用できる。更に、砥粒含有ブラシ50の樹脂としては、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などの樹脂を用いることもできる。
・ 砥粒番手 : #1000、#1200
発明者等による実験の結果、砥粒が細かすぎて(例えば11〜18μm程度)、加工時間がかかり過ぎ、外周研磨手段としては好ましくはなかった。
・ 砥粒番手 : #240、#180、#100
発明者等による実験の結果、砥粒が大きすぎて(例えば73〜149μm程度)、逆にこの砥粒による線キズが生じた。
・ 砥粒 : 炭化ケイ素
酸化アルミニウム(アルミナ)に比べて軟らかいことが主たる原因と考えられるが、好ましい研磨結果が得られなかった。
Claims (9)
- 円盤状基板の端面を研磨液を用いて研磨する円盤状基板の研磨方法であって、
樹脂に研磨砥粒を含有させた第1のブラシを用いて前記端面を研磨する第1の研磨工程と、
前記第1の研磨工程により前記第1のブラシを用いて前記端面を研磨した後、前記研磨砥粒が含有されていない樹脂からなる第2のブラシを用いて当該端面を更に研磨する第2の研磨工程と
を備えたことを特徴とする円盤状基板の研磨方法。 - 前記研磨砥粒は酸化アルミニウムまたはダイヤモンドであることを特徴とする請求項1に記載の円盤状基板の研磨方法。
- 前記第1のブラシの材料である前記樹脂は、ポリアミド樹脂またはポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の円盤状基板の研磨方法。
- 前記第1の研磨工程および前記第2の研磨工程は、積層された円盤状基板の外周端面をブラシの軸方向に対峙させ、当該外周端面に設けられる側壁部と面取り部とを同時に研磨することを特徴とする請求項1に記載の円盤状基板の研磨方法。
- 前記円盤状基板は、隣り合う当該円盤状基板の間に当該円盤状基板よりも外径の小さいスペーサを介在して積層されることを特徴とする請求項4に記載の円盤状基板の研磨方法。
- 前記第1の研磨工程または前記第2の研磨工程は、前記積層された円盤状基板を前記第1のブラシまたは前記第2のブラシに対峙させて研磨した後、当該積層された円盤状基板を当該第1のブラシまたは当該第2のブラシに反転対峙させて研磨することを特徴とする請求項4に記載の円盤状基板の研磨方法。
- 前記第1の研磨工程または前記第2の研磨工程は、前記第1のブラシまたは前記第2のブラシを複数備え、複数の前記積層された円盤状基板を複数の当該第1のブラシまたは当該第2のブラシに接触させて研磨し、その後、位置を入れ替えて当該第1のブラシまたは当該第2のブラシに接触させた複数の当該積層された円盤状基板を研磨することを特徴とする請求項4に記載の円盤状基板の研磨方法。
- 円盤状基板の外周端面を研磨液を用いて研磨する研磨装置であって、
スペーサを介在させて積層された前記円盤状基板を取り付ける取り付け手段と、
樹脂に研磨砥粒を含有させたブラシを備え、前記取り付け手段に取り付けられた前記円盤状基板の前記外周端面の側壁部と面取り部とに当該ブラシを接触させて当該側壁部と当該面取り部とを同時に研磨する研磨手段と
を備えた研磨装置。 - 前記研磨手段は、前記円盤状基板を第1の方向に回転させる第1の回転機構と、前記ブラシを当該第1の方向とは反対となる第2の方向に回転させる第2の回転機構と、当該円盤状基板と当該ブラシとを軸方向に相対的に往復移動させる移動機構とを備えたことを特徴とする請求項8に記載の研磨装置。
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