JP2007518627A5 - - Google Patents

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燃料付属品、燃料タンク、燃料タンクに燃料付属品を取り付ける方法、および燃料付属品を燃料タンクに取り付ける操作装置
本発明は、プラスチック材料の燃料タンクに取り付けられる燃料付属品、その燃料付属品が取り付けられるプラスチック材料よりなる燃料タンク、プラスチック材料よりなる燃料タンクに燃料付属品を取り付ける方法、および燃料付属品を燃料タンクに取り付ける操作装置に関する。
本明細書および特許請求の範囲で使用される「燃料付属品」といった用語は、燃料タンク(即ち、燃料システム構成要素)内に一般に取り付けられる全ての各種装置/金具、例えば、異なるタイプの弁(通気弁、ロールオーバ弁、過充填断続弁(over filling intermitting valves)等)、液体トラップ、ゲージ、フィルタ等、および、燃料タンクに取り付けられ、様々な弁部材が取り付けられるシーティング/キャリアを意味する。
各種弁および様々な他の装置が車両の燃料タンク内に一般に取り付けられる。弁の筺体を快適に収容する大きさの開口部(aperture)を形成し、溶接、熱溶接、様々な固定部等の各種手段によって弁を固定して取り付けることで、燃料タンク内に燃料付属品を接続することが一般的な方法である。
しかしながら、この配置は幾つかの欠点を有する。最初に、上述の配置の結果として、燃料付属品の一部分がタンクの外表面から突出し、更に、タンクの外表面に取り付けられた状態で延在する燃料付属品間に幾つかの管が典型的に延在する。
第2に、筺体と、幾つかの電気配線または管が結合されることが多い燃料付属品の筺体との間に好適な密閉配置を設けることが必要である。
したがって、タンクに形成する開口部の数を可能な限り少なくする傾向が強まっており(理想的には1つ)、結果的に、関連する弁および接続部を有する通気システムは、可能な限りタンク内に移動させられる。
車両用燃料タンクに関わる別の深刻な問題は、燃料タンクおよびこれに関連する燃料付属品からの燃料浸透速度を最小にするといった、環境関連団体および環境関連局の益々高まる要求である。この要求により、燃料付属品と燃料タンクとの間で本質的に浸透性のない接続を確実にするために新しい接続手段が必要となる。
したがって、燃料炭化水素に対して十分に低い浸透速度を有し、弁が好適な密閉配置でタンクに嵌め込まれるか、あるいはタンクの内壁表面に熱溶接される、多層プラスチック燃料タンクを製造することが一般的になってきている。
車両用燃料タンクへの弁の接続に関する別の問題は、弁の有効動作レベル、即ち、弁が閉じるレベル(カットオフまたは遮断レベルとも呼ばれる)と、弁が再び開くレベルとに関する。この動作レベルを管理する事柄の1つは、特に、車両において著しく重要な、スペースの消費である。それにより、「デッドスペース」、すなわち「最大燃料レベル」と燃料タンクの上壁との間のスペースが最小に減少されることが必要となり、このデッドスペースを増大しないように注意しなくてはならない。
幾つかの特許は、燃料タンクへの弁の燃料不浸透式な取り付けに取り組んでいる。例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3は、燃料タンクに形成される開口部を通って延在する弁本体と、ポリマー燃料タンクの外表面に溶接するために弁本体に取り付けられまたは一体化される溶接可能な接続部分と、を備える様々な溶接可能な弁組立体を開示する。
燃料タンクに弁を取り付ける別の方法は、タンクの2つの対になる半分を熱成形し、弁を押し付けることで行われ、全ての他の燃料付属品は、まだ部分的に溶融された状態で成形直後にタンクの壁に押し付けられる。そして、このタンクの2つの対になる半分が互いに対して取り付けられ溶接される。同方法は時間がかかり、更に、タンクの2つの対になる半分が溶接線を通って漏れ、あるいは浸透するという深刻な危険性がある。
デッドスペースを最小化することに関わる異なるコンセプトは特許文献4に開示されている。特許文献4は、流体タンク内に完全に受容される筺体を備える燃料弁を開示しており、1つの適用法によると、弁の筺体は、対応する受容部内に固定して受容するステム部材がタンクの上壁に形成される状態で、その最上部分に形成される。第2の適用法によると、弁の筺体は、対応する第2の接続部材と係合するよう適応される第1の接続部材が、例えばスナップタイプ(snap−type)接続でタンクの上壁と一体の状態で、その上の部分に形成される。
燃料タンクに燃料付属品を取り付ける更に別の方法は、いわゆる「シップインザボトル(ship in the bottle)」技法に取り組む特許文献5に開示され、タンクのブロー成形中、1つ以上の弁および他の燃料付属品は、支持金具(キャリア部材)によって支持され、それにより、タンクが成形されると熱溶接によって支持金具と一体化される。これは、複雑かつ費用のかかる処理である。
米国特許第5,404,907号明細書 米国特許第6,035,883号明細書 米国特許第6,289,915号明細書 国際公開第01/07806 A1号パンフレット 米国特許出願公開第2001/0013516 A1号明細書
本発明は、略燃料が浸透しないように燃料タンク内に燃料付属品を接続するコンセプトを提供することを第1の目的とする。本発明は、燃料タンク、または略燃料を浸透しないように燃料タンクに取り付けられる装置、およびそれを実行する方法を提供することを更なる目的とする。
(発明の概要)
本発明の第1の態様によると、プラスチック材料よりなり、その壁の内側表面に少なくとも1つの燃料付属品が取り付けられた燃料タンクであって、前記燃料付属品は、素子間を延在する融合素子によって容易化される融接によって、前記内側表面の所定の場所に取り付けられる、燃料タンクを提供する。特定の実施の形態によると、燃料付属品の1つと、燃料タンクの内側表面の場所とには、いずれかの構成要素と一体化され、あるいは付加される融合素子(「溶接挿入部」としてもしばしば称される)が取り付けられる
融接は、プラスチック製の構成要素、即ち、それぞれ好適なプラスチック材料(例えば、熱可塑性)よりなる燃料タンクの内壁の場所および燃料付属品の一部分が互いに対して取り付けられ、少なくとも1つの接合表面の温度が材料の融点より高く上昇した場合に生ずる。冷却する際、構成要素は互いに対して溶接されたままである。
本発明の第2の態様によると、プラスチック材料よりなる燃料タンクの内壁部分の場所に取り付けられる燃料付属品であって、前記場所に取り付け可能な係合表面が形成される筺体を備え、前記係合表面の少なくとも一部分がプラスチック材料よりなり、燃料タンクに燃料付属品を融接する融合素子が取り付けられる、燃料付属品を提供する。
本発明の第3の態様によると、プラスチック材料よりなる燃料タンクに燃料付属品を取り付ける方法であって、燃料付属品の1つと燃料タンクの内側表面の場所とには融合素子が取り付けられ、燃料付属品の取り付けが融接によって行われる、方法を提供する。
本発明の第4の態様によると、燃料タンクの内壁の場所に燃料付属品を融接により導入および取り付ける操作部であって、タンクに形成される開口部を介して燃料タンクの内部空間に導入するアームとして構成される、操作部を提供する。
本発明の上記態様に以下の特徴が適用可能である。
A)融合素子は、燃料付属品の筺体および燃料タンクの壁部のいずれか一方に嵌合され、または予め嵌合される。代替的には、融合素子は、燃料付属品の筺体と燃料タンクの壁部との間に別個に配置される。この融合素子は、例えば、燃料付属品の筺体と燃料タンクの壁部との間に配置されるディスク状の部材内に埋め込まれる等、溶接可能な運搬部材内に受容される。それにより、融合素子を加熱すると運搬部材が溶融して両面で溶接し、取り付け部を形成する。
B)融接素子は、対応する形状の溝内に埋め込まれうる螺旋状または波状に形成されるフィラメントである。しかしながら、融合素子は、例えば、ディスク状の素子、フラットリング素子等の異なる形状を有するシートの形態でもよい。
C)融合素子は、融合素子から延在する導電性ワイヤを介して印加される電流によって作動される。典型的には、このワイヤは、融合素子から容易に取り外し可能である。
D)融合素子は、誘導を介して印加される電流によって作動される。
E)燃料付属品の1つと燃料タンクの場所とには、磁化可能な部材が取り付けられ、それにより、融接処理中、燃料付属品は磁力によって燃料タンクの場所に引き付けられる。誘導電流は、燃料付属品を壁部に引き付けて係合し、融接するための磁場を生成するように使用されてもよい。
F)融合素子は、燃料付属品アプリケータの対応する電流ソケットによって係合可能な導電素子を介して印加される電流によって作動される。
G)燃料付属品は、燃料付属品アプリケータによって燃料タンクの場所に導入され、融接処理中に支持可能に保持される。この燃料付属品アプリケータは、一実施の形態では、タンクに形成される開口部を通じて燃料タンクの内部空間に導入するアームとして構成される操作部の形態である。他の実施の形態によると、この操作部は、燃料付属品を支持し、好適な電気供給配置で壁部に対して位置決めし、装置の別の部分が燃料タンクの対向する壁部分を圧迫する、好適な装置の形態にある。選択的には、操作部は、電流を印加するように燃料付属品の対応するソケットに接続する電気ソケットを備える。
H)燃料付属品は、例えば、異なるタイプの弁(通気弁、ロールオーバ弁、過充填断続弁等)、燃料トラップ、ゲージ、フィルタ等、および、燃料タンクに取り付けられ、様々な弁部材が取り付けられるシーティング/キャリアのような、燃料タンク内に嵌合される各種素子の1つ以上の素子でもよい。
I)燃料付属品の筺体の少なくとも上部分および燃料タンクの壁部分は、熱溶接可能であり、融接に適している好適なプラスチック材料(例えば、ポリエチレン−PE)よりなる。
J)オプションとして、燃料付属品は圧力感知装置、例えば、応力ゲージまたはマイクロスイッチを用いてタンクの壁表面と係合され、燃料付属品が燃料タンクの壁としっかりと且つ正確に係合されることが確実となる。
K)幾つかの溶接パラメータを管理し、多数の融接付属部品、例えば、幾つかの燃料付属品、または燃料タンクに取り付けられ様々な弁部材が取り付けられるシーティング/キャリアの同時溶接を制御する制御組立体が設けられる。
したがって、本発明は、融接によって燃料タンクの内側表面の壁部に燃料素子を取り付ける方法を提供し、更に、このような取り付けに好適な燃料付属品および燃料タンクを提供し、このような取り付けを実行する方法と当該方法に有用な装置とを提供することを目的とする。
本発明は、燃料弁を参照して詳細な説明で以下に説明されるが、本実施の形態に本発明の範囲は制限されず、添付の特許請求の範囲に定められる本発明の範囲および精神内で全ての変更態様および実施の形態が網羅されることは理解されるであろう。
(発明の詳細な説明)
以下に、本発明を理解し、本発明をどのように実施するかを知るために、添付の図面を参照し非限定的な例を用いて幾つかの実施の形態を説明する。
壁部22で燃料付属品、即ちロールオーバ弁20が取り付けられる熱可塑性材料よりなる燃料タンク(完全には図示せず)の上壁部分10を示す図1Aを最初に参照する。
図面および説明において、以降、弁の形態にある燃料付属品を参照するが、燃料付属品といった用語は、広義に使用され、中でも、異なるタイプの弁、液体トラップ、ゲージ、フィルタ等、および燃料タンクに取り付けられ且つ弁部材等を支えるキャリアとして理解されるべきである。
本例では、燃料付属品20は、熱可塑性材料よりなる筺体24と、弁の構成要素を定位置で保持するスナップ式密閉部材28とを備えるロールオーバ弁である。
更に、図1より、燃料タンクの壁部分10に弁を取り付けるためのいずれの接続手段も必要ないことが分かる。これにより、有効なデッドスペース、即ち、最大液面とタンクの上壁との間のスペースが最小に維持され、出口ノズル30が燃料タンクの上壁10の底面32の下から隣接して右に延在する。しかしながら、燃料タンクの壁にはいずれの開口部も形成されず、したがって、燃料蒸気が最小に維持されることに注意する。
上述したとおり、弁20は、融接によって燃料タンクの上壁10に取り付けられ、コイル融合素子36によって容易化される。コイル融合素子36は、特定の例示される実施の形態では、弁20の上部係合面40に設けられる対応するコイル路38に収容される。
上部係合面40は、本例では平坦である壁部の外形に対応する外形を有し、十分な接触面を確保することに注意する。
更に、図1Bおよび図2Aより、コイル融合素子36は、電流をコイルフィラメントに印加する2つの導電性脚部材42Aおよび42Bを有することが分かる。弁20の筺体24は、溝44Aおよび44Bを用いてその上部分で嵌合され、この溝を介して導電性脚部は突出する。これにより、導電性脚部は、以下に説明するように導電ワイヤまたは他の導電手段によってかみ合わされる。
別の代替例(図示せず)によると、融合素子は、例えば、燃料付属品の筺体と燃料タンクの壁部との間に配置されるディスク形状の部材に埋め込まれた溶接可能な運搬部材内に受容されてもよい。これにより、融合素子が加熱されると、運搬部材は溶融され、その両面で溶接されて取り付け部となる。
図3Aには、弁50が示されている。融合素子52は、弁筺体56の上壁部分に形成される対応する溝54内に受容される波状フィラメントの形態にあり、導電性脚部58Aおよび58Bは、図6Aを参照して以下に説明するように、筺体56の一部分に沿って形成される対応する溝60Aおよび60Bを通って延在し、且つ、電流アプリケータとそれぞれ係合するように電気ソケット62Aおよび62Bまで延在する。
図3Bは、融合素子63が筐体の境界に沿って延在し、筐体の周囲部分65を通って突出する脚部64を介して電流供給源と係合可能な開いたリング状のシートの導電材料の形態にあるという点を除いて、上述の図3Aと関連して開示したものに類似する弁50’を示している。しかしながら、シート状で他の形状の融合素子も可能であることは理解されるであろう。
更に、筺体(図1および図2Aにおいて参照番号24、図3において参照番号56)には環状の突出肩部(projecting shoulder)70が取り付けられ、その目的は、図6Aおよび図6Bを参照して以下で明らかになるであろう。
図2Bでは、66において弁20が融接によって燃料タンクの上壁10の底面32の壁部22にどのようにして溶接されるかが示される。融接は、融合素子、即ち金属コイル36を介して電流を印加して、弁20を表面32に対して保持しながら熱可塑性材料をその融点より高い温度まで加熱し、溶融材料を冷ますことで実行される。これにより溶接部が得られる。
異なるパラメータ、例えば、融合素子のフィラメントの厚さおよび強度、螺旋状または波状のパターンおよび強度、それぞれの素子内の収容溝の深さ、プラスチック材料のタイプ、溶接可能部分の大きさ、ならびに融合素子を介して印加される電流の大きさは、融合処理を調整する。更に、燃料付属品の形状および大きさに依存して、1つ以上の融合中心(focus)が適用されてもよく、即ち、大型のキャリア部材の場合、幾つかの溶接部が形成される。
別の実施形態による燃料弁76の実施の形態が例示される図4を参照するに、コイル融合素子80が筺体78の上部分に取り付けられ、その下に筺体78の上部分内に埋め込まれる金属部材82(代表例においてディスク)が設けられる。この配置によれば、融合処理中、融合素子80への電流は、誘導コイル部材86を介して印加される誘導によって励起され、ディスク82に作用する磁力も生成させ、筺体78全体は、燃料タンクの上壁部分92の底面90としっかりと係合されるように引き付けられる。
本実施の形態の変更態様(図示せず)によると、ディスク82は燃料付属品の筺体78内に埋め込まれず、弁のスペース96に嵌め込まれ、融接処理が完了した後に取り除かれる。
図5Aおよび図5Bに例示する実施の形態は、燃料付属品、即ち弁100の一般的な構成について前述の実施の形態と異なり、更に、燃料タンクの上壁部分102には弁100の筺体の上部分をぴったりと受容するように合わせられる突出する弁受容形成部(valve receiving formation)104が形成されている。これにより、溶接処理中に弁を支持する必要がなくなる。
本実施の形態では、融合素子は、弁100の筺体の上部分108について同軸に延在するコイルフィラメント106である。選択的に、上部分108には、融合素子106を受容するための対応するコイル路(図示せず)が形成される。
図5Aおよび図5Bに示す配置は、燃料タンクの上壁102の底面110と、弁100内の最大液面との間の最小限のデッドスペースを確保する。
図6Aは、操作部148を用いて、燃料タンクの上壁部分144の底面142に燃料付属品140を融接する処理を示す。
燃料付属品140は、図1Bおよび図2Aの弁20に対応し、筐体148を備えている。筐体148には、環状の肩部150と、導電性脚部158Aおよび158Bが筺体148の上部分に形成される溝160Aおよび160Bから横方向に突出する状態でコイル融合素子156を受容するコイル路154とが形成されている。
融接処理中、弁140は、操作部148の燃料付属品アプリケータ168の受容部166内に配置される。
動作において、操作アームは、燃料タンクに形成される開口部(典型的には、タンクに形成される燃料ポンプ開口部または他のいずれかの好適な開口部)を通って導入される。ここで、弁140は、環状の肩部150がアプリケータの上表面170を圧迫する状態で、受容部166内に受容される。一方、導電性の脚部158Aおよび158Bは、電源180にそれぞれ好適な導電ワイヤ176Aおよび176Bによって接続される操作部148の電気ソケット172Aおよび172Bに係合される。
弁の筺体148の上表面を燃料タンクの上壁144の底面142に接触させると、電流がソケット172Aおよび172Bを通ってそれぞれ融合素子156の導電脚部158Aおよび158Bに印加される。これにより、プラスチック材料が溶けるまで熱がコイルで発生される。次に、電流は、溶融プラスチック材料を冷ますように停止され、融接が得られる。
図6Bの実施形態では、操作部186は、電流を印加するために使用されるのではなく、燃料タンクの上壁190の適当な壁部に弁188を位置決めし、融接処理中に適当な圧力を加えるために使用される点を例外として、図6Aに示す操作部に類似する。しかしながら、この特定の実施例では、融合素子194は、外部誘導コイル198によって印加される誘導を介して印加される電流により加熱される。
図6Aおよび図6Bの両方の実施形態では、操作部148および186は、それぞれ融接領域が冷まされた後に取り除かれる。
図6Cを参照するに、本発明による全ての実施の形態に示されるように、融接素子202が取り付けられた燃料弁200が例示される。溶接部に弁200を正しく位置決めし、燃料タンクの内壁面204との正しい表面接触を確実にするために、ピストン組立体210が設けられ、その一端部212は燃料タンクの底壁214を圧迫し、その上部引込み可能な部材216には弁受容部218および適当な電流伝達手段(図示せず)が取り付けられる。この配置によれば、弁200に軸方向の力を与えるように上部材216がコイルばね220によってばね付勢され、それにより、上部材216は、溶接処理中にタンクの内壁面204と正しく係合される。ピストン組立体は、例えば、電磁石、油圧、空気圧等のような様々な手段によって作動されてもよい。
図6Dの実施の形態では、関連する融接素子222を有する弁220は、伸張可能な「はさみ式」機構228の受容部224内に受容される。はさみ式機構228において、一方の脚部分は燃料タンクの底壁部分232を圧迫する支持部材230を有し、この機構の脚部分を引込めることで受容部224の垂直方向の移動を引き起こし、好適な力を加えながら燃料タンクの内壁面236と同一平面上に弁220を位置決めすることができる。したがって、上述した通り、融接素子に電流を印加することで融接を引き起こす。
図7を更に参照する。融接処理中に燃料付属品、例えば弁240が燃料タンクの対応する壁部分242と正確に且つしっかりと係合することを確実にするために、本実施の形態では操作アーム250の端部に取り付けられる、例えば応力ゲージまたはマイクロスイッチの形態にある圧力表示計246が設けられてもよい。しかしながら、このような圧力表示手段またはセンサは、他の場所に取り付けられてもよい。
図8は、2つの燃料付属品、即ち弁260Aおよび260Bがどのようにして燃料タンクの内壁面264に同時に嵌め込まれるかを例示している。この配置では、2つの誘導コイル部材266Aおよび266Bが、対応する弁260Aおよび260Bの溶接場所に合わせて位置決めされ、誘導コイル部材266Aおよび266Bと、弁260Aおよび260Bとに電流を同時に印加する制御部Cが設けられている。この配置は、大型の燃料付属品(例えば、燃料のタンクの内壁に取り付けられ、それぞれの燃料付属品が上記キャリアに取り付けられるキャリア部材の場合のような別個の弁ではなく)に好適である。
幾つかの実施の形態を例示し説明したが、開示を制限するためのものではなく、全ての実施の形態、変更態様および配置は、添付の特許請求の範囲に定義する発明の精神および範囲内であることは理解されるであろう。
例えば、融合素子は、燃料素子の1つまたは燃料タンクの壁部と一体化されてもよく、あるいは、燃料付属品または壁部のいずれか一方に形成される好適な受容部内に導入されてもよい。別の代替例によると、融合素子は、単に燃料付属品と壁部との間に導入されるに過ぎない。
融接によって取り付けられる燃料弁が取り付けられたタンクの領域における燃料タンクの一部分の側面図 図1Aに示す組立体の分解等角図 本発明による燃料弁の実施の形態の上面等角図 図1Aに示す燃料弁および壁部の縦断面図 本発明の他の実施の形態による燃料弁の上面等角図 本発明の他の実施の形態による燃料弁の上面等角図 本発明の実施の形態による燃料弁の融接中の燃料タンクの一部分の概略的な側断面図 本発明の別の実施の形態による燃料弁が取り付けられた燃料タンクの一部分の概略的な側断面図 図5Aの組立体の分解側断面図 本発明の異なる実施の形態による融接処理を概略的に示す図 本発明の異なる実施の形態による融接処理を概略的に示す図 本発明の異なる実施の形態による融接処理を概略的に示す図 本発明の異なる実施の形態による融接処理を概略的に示す図 係合圧力制御配置が設けられる本発明の変更態様を示す図 燃料タンク内の2つの弁の同時組立を概略的に示す図

Claims (17)

  1. プラスチック材料の燃料タンクの壁の内側表面の所定の場所に取り付けられる燃料付属品であって、前記所定の場所に取り付け可能な係合表面が形成される筺体を備え、前記係合表面には、前記燃料タンクに前記燃料付属品を融接する融合素子が取り付けられ、前記燃料付属品は、弁部材を支持するキャリアであり、前記融合素子は、シートの形態を有し、前記筐体と前記壁の前記所定の場所との間に配置される溶接可能な運搬部材内に受容されている、燃料付属品。
  2. 前記シートは、ディスク形状またはフラットリング形状である、請求項1記載の燃料付属品。
  3. 前記弁部材は、前記係合表面に隣接する出口ノズルを有する、請求項1記載の燃料付属品。
  4. 前記燃料付属品は、磁化可能な部材を備え、融接処理中、前記燃料付属品が磁力によって前記燃料タンクの場所に引き付けられる、請求項1記載の燃料付属品。
  5. 複数の燃料付属品がキャリア部材に取り付けられる、請求項1記載の燃料付属品。
  6. プラスチック材料よりなり、請求項1から請求項5のいずれかに記載の少なくとも1つの燃料付属品が前記内側表面に取り付けられ、前記燃料付属品は、融接によって前記内側表面の前記所定の場所に取り付けられる、燃料タンク。
  7. プラスチック材料よりなる筺体を少なくとも有する燃料付属品をプラスチック材料よりなる燃料タンクに取り付ける方法であって、前記筺体には融合素子が取り付けられ
    (a)前記燃料タンクの壁の内側表面の所定の場所に前記燃料付属品を位置決めするステップと、
    (b)前記所定の場所に前記筺体の係合表面を接合するステップと、
    (c)プラスチック材料を溶融するのに好適な温度まで加熱するために前記融合素子を通じて電流を印加し、前記燃料付属品を前記燃料タンクに溶接するステップと、を備え、
    前記燃料付属品は、弁部材を支持するキャリアであり、
    前記融合素子は、前記筐体と前記所定の場所との間に配置される溶接可能な運搬部材内に受容されている、
    方法。
  8. プラスチック材料よりなる燃料タンクの壁の内側表面の所定の場所に燃料付属品を取り付ける方法であって、前記燃料付属品には融合素子が予め取り付けられ、前記燃料付属品の取り付けは、融接によって行われ、前記燃料付属品は、弁部材を支持するキャリアであり、前記融合素子は、前記燃料付属品と前記所定の場所との間に配置される溶接可能な運搬部材内に受容されている、方法。
  9. 前記融合素子は、シートの形態を有し、前記シートは、ディスク形状またはフラットリング形状である、請求項7または請求項8記載の方法。
  10. 前記弁部材は、前記燃料付属品の筐体の係合表面に隣接する出口ノズルを有する、請求項7または請求項8記載の方法。
  11. 複数の燃料付属品がキャリア部材に取り付けられる、請求項7または請求項8記載の方法。
  12. 複数の融接が同時に行われる、請求項7または請求項8記載の方法。
  13. 複数の燃料付属品の同時融接または燃料タンクに取り付けられた様々な弁部材が取り付けられるシーティング/キャリアの同時融接を含む、多数の融接付属部品の制御のための制御部が設けられる、請求項7または請求項8記載の方法。
  14. 前記融合素子は、誘導によって印加される電流または取り外し可能な導電ワイヤを通って印加される電流によって、加熱される、請求項7または請求項8記載の方法。
  15. 融接は、前記燃料付属品と前記燃料タンクの壁部との一方に設けられた磁化可能な部材によって前記燃料タンク内の壁部に前記燃料付属品を引き付け、係合する磁場を生成する誘導電流によって励起される、請求項7または請求項8記載の方法。
  16. 燃料付属品を燃料タンクの内壁の所定の場所に導入し、融接によって取り付ける操作装置であって、前記操作装置は、前記燃料タンクに形成される開口部を通って前記燃料タンクの内部空間に導入するアームとして構成され、前記燃料付属品は、溶接可能な運搬部材内に受容されている融合素子を備え且つ弁部材を支持するキャリアであり、前記操作装置は、複数の溶接パラメータの管理と多数の融接付属部品の制御とを行う制御部を有する、操作装置。
  17. 前記制御部は、複数の燃料付属品の同時融接または前記燃料タンクに取り付けられた様々な弁部材が取り付けられるシーティング/キャリアの同時融接のために設けられる、請求項16記載の操作装置。
JP2006550483A 2004-01-21 2004-11-24 燃料付属品、燃料タンク、燃料タンクに燃料付属品を取り付ける方法、および燃料付属品を燃料タンクに取り付ける操作装置 Active JP4939233B2 (ja)

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